WO2020196559A1

WO2020196559A1 - 制御装置及び制御システム

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Publication number: WO2020196559A1
Application number: PCT/JP2020/013158
Authority: WO
Inventors: しのぶ佐々木
Original assignee: 株式会社東海理化電機製作所
Priority date: 2019-03-26
Filing date: 2020-03-24
Publication date: 2020-10-01

Abstract

入力制御システム１は、様々な入力情報を受け付けることが可能な入力装置の操作領域が、操作対象が表示された表示装置の表示画面の構成と対応した入力領域を備える構成となるように前記入力装置を制御する制御部を有する。

Description

制御装置及び制御システム

関連出願の相互参照

本出願は、２０１９年３月２６日に出願された日本国特許出願２０１９－０５９３４７号、及び２０１９年３月２６日に出願された日本国特許出願２０１９－０５９３５０の優先権を主張するものであり、日本国特許出願２０１９－０５９３４７号、及び日本国特許出願２０１９－０５９３５０の全内容を本出願に参照により援用する。

本発明は、制御装置及び制御システムに関する。

車両に設けられ、運転手の操作による入力内容を該車両内に設けられた表示部に表示する入力装置が知られている（例えば、特許文献１参照。）。

この入力装置は、車両のステアリングホイールに設けられたタッチパッドを備えている。

特開２０１８－１２７０１３号公報

画面を直接タッチするようなタッチパネルではない遠隔操作系の場合、表示画面の画面構成にタッチパッドが対応していないと直感的な操作が難しい。

本発明の目的は、直感的に操作可能とすることにより、操作性の低下を抑制することができる制御装置を提供することにある。

本発明の一実施形態による制御装置は、様々な入力情報を受け付けることが可能な入力装置の操作領域が、操作対象が表示された表示装置の表示画面の構成と対応した入力領域を備える構成となるように前記入力装置を制御する制御部を有する。

本発明の一実施形態によれば、直感的に操作可能とすることにより、操作性の低下を抑制する制御装置及び制御システムを提供することができる。

図１Ａは、実施の形態に係る車両内部を示す説明図である。図１Ｂは、実施の形態に係る制御システムのブロック図である。図２Ａは、実施の形態に係る表示装置の投影領域を示す説明図である。図２Ｂは、実施の形態に係る制御システムが搭載されたステアリングを示す説明図である。図３Ａは、実施の形態に係る左側のタッチパッドユニットを示す説明図である。図３Ｂは、実施の形態に係る右側のタッチパッドユニットを示す説明図である。図３Ｃは、実施の形態に係るタッチパッドユニットの断面図である。図４Ａは、実施の形態に係る制御システムの、図２Ａに示す左表示領域が画面遷移して表示された表示画面を示す説明図である。図４Ｂは、図４Ａに示す画面遷移後の表示画面に対応する左側のタッチパッドを示す説明図である。図４Ｃは、実施の形態に係る制御システムの、図２Ａに示す右表示領域が画面遷移して表示された表示画面を示す説明図である。図４Ｄは、図４Ｃに示す画面遷移後の表示画面に対応する右側のタッチパッドを示す説明図である。図５Ａは、実施の形態に係る制御システムの、図２Ａに示す左表示領域の他の表示画面を示す説明図である。図５Ｂは、実施の形態に係る制御システムの、図５Ａに示す左表示領域が画面遷移して表示された表示画面を示す説明図である。図５Ｃは、図５Ｂに示す画面遷移後の表示画面に対応する左側のタッチパッドを示す説明図である。図６Ａは、実施の形態に係るメニュー表示領域に表示された全体として三角形を形成する形状と配置がなされたアイコンを示す説明図である。図６Ｂは、実施の形態に係るメニュー入力領域の分割を示す説明図である。図６Ｃは、実施の形態に係るメニュー表示領域に表示された全体として六角形を形成する形状と配置がなされたアイコンを示す説明図である。図６Ｄは、実施の形態に係るメニュー入力領域の分割を示す説明図である。図７Ａは、実施の形態に係るメニュー表示領域に表示されたアイコンを示す説明図である。図７Ｂは、実施の形態にかかるメニュー入力領域の分割を示す説明図である。図７Ｃは、実施の形態に係るメニュー表示領域に表示された２つのアイコンを示す説明図である。図７Ｄは、実施の形態に係るメニュー入力領域の分割を示す説明図である。図８は、実施の形態に係る制御システムにおいて、画面遷移後の表示画面に適した入力領域にする場合の動作を示すフローチャートである。図９は、実施の形態に係る制御システムにおいて、画像の表示位置に応じてメニュー入力領域を複数の入力領域に分割する場合の動作を示すフローチャートである。

（実施の形態の要約）
実施の形態に係る制御装置は、様々な入力情報を受け付けることが可能な入力装置の操作領域が、操作対象が表示された表示装置の表示画面の構成と対応した入力領域を備える構成となるように前記入力装置を制御する制御部を有する。

この制御装置は、直感的な操作ができるため、操作性の低下を抑制することができる。

[実施の形態]
（入力制御システム１の概要）
図１Ａは、車両内部を示す説明図であり、図１Ｂは、制御システムのブロック図である。図２Ａは、表示装置の投影領域を示す説明図であり、図２Ｂは、ステアリングを示す説明図である。図３Ａは、左側のタッチパッドユニットを示す説明図であり、図３Ｂは、右側のタッチパッドユニットを示す説明図であり、図３Ｃは、タッチパッドユニットの断面図である。

なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図１Ｂでは、主な信号や情報の流れを矢印で示している。

制御システム１は、図１Ａ、図１Ｂ、図２Ａ、及び図２Ｂに示すように、操作面３０ａを有する入力装置２と、操作対象の画像が表示される表示領域を有する表示装置５と、制御装置６と、を有する。

この制御システム１は、例えば、車両８の車載装置を操作対象装置８９として操作することができるように構成されている。この車載装置とは、一例として、空調装置、音楽及び映像再生装置、ナビゲーション装置、電動シート装置、クルーズコントロール装置、レーンキープ装置、自動運転装置、車両８に関する各種設定を行うことができる車両制御装置などである。

車両８は、一例として、図１Ａに示すように、メータパネル８３に配置されたメータディスプレイ８４、センターコンソール８１ｂに配置されたメインディスプレイ８６、インストルメントパネル８１ｃに配置され、フロントガラス８８の投影領域に表示対象を投影するヘッドアップディスプレイ８７、及びフロントガラス８８に配置されたルームミラーモニタ８８０などの表示装置を備えている。

制御システム１は、これらのうち、少なくとも１つの表示装置に階層式のＧＵＩの表示画面を表示させるように構成されている。本実施の形態の制御システム１は、例えば、図２Ａに示すように、表示装置５としてヘッドアップディスプレイ８７の投影領域にＧＵＩの表示画面を表示させるように構成されている。以下では、投影領域は、表示画面８７０と記載する。このＧＵＩの表示画面８７０には、制御システム１によって制御可能な機能や設定値が画像として表示される。従って制御システム１は、入力装置２と表示装置５とが離れた遠隔操作システムである。

制御装置６は、様々な入力情報を受け付けることが可能な入力装置２の操作領域が、操作対象が表示された表示装置５の表示画面の構成と対応した入力領域を備える構成となるように入力装置２を制御する制御部６０を有する。制御部６０は、操作領域が複数の入力領域に分割され、複数の入力領域それぞれに入力される情報に対して特定の機能を固定で割り当てるように構成されている。また制御部６０は、表示装置５に表示された特定の画像に割り当てられた機能を実行させる入力装置２の入力領域を特定の画像の表示位置に対応させる構成を有している。本実施の形態の操作領域は、入力装置２の操作面３０ａである。

この制御部６０は、特定の画像の表示位置関係に対応して操作面３０ａを複数の入力領域に分割する。

また制御部６０は、入力領域の形状を操作面３０ａの形状に合わせて分割する。例えば、図５Ｂ及び図５Ｃでは、第１の入力領域３０１ａ～第１の入力領域３０１ｄが操作面３０ａのメニュー入力領域３０１に応じた形状となっている。

制御部６０は、分割した入力領域のそれぞれに機能を割り付けるように構成されている。また制御部６０は、操作領域を操作領域の１つの角、又は辺に１つの機能が割り付けられるように分割するように構成されている。

表示装置５の表示画面８７０は、第１の表示領域と、第１の表示領域と異なる操作を受け付ける第２の表示領域と、を有する構成を備えている。制御部６０は、入力領域が、第１の表示領域に対応した操作を受け付ける第１の入力領域と、前記第２の表示領域に対応した操作を受け付ける第２の入力領域と、を備える構成となるように入力装置２を制御する。

より具体的には、表示画面８７０は、表示される表示画面８７０に応じて操作方法が異なる第１の表示領域と、表示画面８７０が遷移しても操作方法が変わらない第２の表示領域と、を有する構成を備えている。そして制御部６０は、入力領域が、第１の表示領域に対応した操作を受け付ける第１の入力領域と、第２の表示領域に対応した操作を受け付ける第２の入力領域と、を備える構成となるように入力装置２を制御する。

本実施の形態の表示画面８７０は、図２Ａに示すように、第１の表示領域がメニュー表示領域８７４及びメニュー表示領域８７６であり、第２の表示領域がダイレクト表示領域８７５及びダイレクト表示領域８７７である。

本実施の形態の入力領域は、後述するタッチパッド３の操作面３０ａである。この操作面３０ａは、第１の入力領域が後述するメニュー入力領域３０１であり、第２の入力領域が後述するダイレクト入力領域３０２である。

（入力装置２の構成）
本実施の形態の入力装置２は、図１Ｂに示すように、タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂを備えている。

このタッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂは、例えば、図２Ｂに示すように、ステアリング８５の左右のスポーク部（スポーク部８５１及びスポーク部８５２）に配置されている。このスポーク部８５１及びスポーク部８５２は、警報機やエアバッグなどが配置された基部８５０と、ユーザが把持するリング部８５３と、を連結するものである。またスポーク部８５１及びスポーク部８５２は、例えば、図２Ｂに示すように、車両８が直進する状態のステアリング位置において略水平に伸びて基部８５０とリング部８５３とを連結している。

タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂは、ユーザがリング部８５３とスポーク部８５１及びスポーク部８５２との連結部分周辺を左手９ａ及び右手９ｂで把持した状態で操作可能となっている。図２Ｂでは、ユーザがステアリング８５を把持した状態で操作指９０（左手９ａの親指）を用いて操作面３０ａになぞり操作を行っている。なお入力制御システム１は、タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂのいずれか一方を備える構成であっても良い。

また入力装置２は、表示画面８７０の構成に対応した入力領域とされるものであればタッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂに限定されず、運転席８０ａと助手席８０ｂの間に位置するフロアコンソール８１ａのタッチパッド８２を用いて構成されても良いし、センターコンソール８１ｂやドアトリム８１ｄに配置されたタッチパッドを用いても良い。

タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂは、それぞれがタッチパッド３及びスイッチ４を備えて構成されている。ユーザは、タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂを用いて操作対象装置８９の複数の機能を操作する。

操作対象装置８９が空調装置である場合の機能は、例えば、温度を調整する機能、風量を調整する機能、吹出口を切り替える機能などである。操作対象装置８９が音楽及び映像再生装置である場合の機能は、例えば、コンテンツを再生する機能、コンテンツを早送りする機能、コンテンツを早戻しする機能、コンテンツを選択する機能などである。操作対象装置８９がナビゲーション装置である場合の機能は、例えば、目的地を設定する機能、探索された目的地までの経路を選択する機能、履歴から目的地を選択する機能、登録地を登録する機能、表示される地図の縮尺を切り替える機能などである。操作対象装置８９が車両制御装置である場合の機能は、音量を調整する機能、音質を調整する機能、表示装置の輝度などを調整する機能、座席のシートクッションや背もたれの位置を設定する機能、運転の補助を行う装置の各設定を行う機能などである。

（タッチパッド３の構成）
タッチパッドユニット２ａのタッチパッド３は、図３Ａ、図３Ｂ及び図３Ｃに示すように、矩形の操作面３０ａを有する本体３０を備えている。この本体３０には、周囲にリブ３１が設けられている。タッチパッドユニット２ｂのタッチパッド３は、一例として、タッチパッドユニット２ａのタッチパッド３と同形状とされている。なおタッチパッド３の形状は、これに限定されない。以下では、主にタッチパッドユニット２ａについて説明する。

タッチパッド３は、操作面３０ａに対するタッチ入力、なぞり操作及びフリック操作などを検出するように構成されている。タッチパッド３は、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパッドを用いることが可能である。本実施の形態のタッチパッド３は、一例として、静電容量方式のタッチパッドを用いている。左右のタッチパッド３は、検出した結果を示す検出情報Ｓ_１及び検出情報Ｓ_３を制御部６０に出力する。

またタッチパッド３は、複数の駆動電極と複数の検出電極とが絶縁を保ちながら交差するように配置されている。この駆動電極と検出電極とは、例えば、ガラスやポリカーボネートなどからなる部材に取り付けられている。本実施の形態のタッチパッド３は、操作面３０ａに対してプッシュ操作がなされるので、プッシュ操作によって撓み難い、ポリカーボネートのような硬質な樹脂を用いて構成されている。

タッチパッド３は、この複数の駆動電極と複数の検出電極の全ての組み合わせを走査して組み合わせごとの静電容量を読み出し、この一周期分の静電容量の情報を検出情報として制御装置６に出力する。なおタッチパッドユニット２ａのタッチパッド３は、検出情報Ｓ_１を制御装置６に周期的に出力する。またタッチパッドユニット２ｂのタッチパッド３は、検出情報Ｓ_３を制御装置６に周期的に出力する。

タッチパッド３は、図３Ａ、図３Ｂ及び図３Ｃに示すように、開口１１から操作面３０ａが露出するように筐体１０に取り付けられている。この筐体１０は、例えば、上面が開口１１となった箱形状を有している。開口１１は、図３Ｂに示すように、筐体１０の上部の内側面１２から内側に向かって突出する突出部１３によって形成されている。この突出部１３の下面１３０は、タッチパッド３のリブ３１の上面３１０と対向している。

タッチパッド３は、裏面３０ｂと筐体１０の底面１４との間に、スイッチ４と第１の弾性体１５～第４の弾性体１８とが配置されている。

このスイッチ４と第１の弾性体１５～第４の弾性体１８とは、タッチパッド３に弾性力を付加し、タッチパッド３のリブ３１の上面３１０を筐体１０の突出部１３の下面１３０に押し付けている。このリブ３１と突出部１３との接触によって、タッチパッド３は、筐体１０から抜けないようになっている。なお入力装置２は、上面３１０と下面１３０との間にも弾性体が配置されても良い。

ユーザは、例えば、タッチパッド３に対してプッシュ操作を行うことによって選択の決定（選択決定）を行うことができる。

タッチパッド３の操作面３０ａは、例えば、図３Ａ及び図３Ｂの紙面において点線によってメニュー入力領域３０１とダイレクト入力領域３０２とに分かれている。なお図３Ａ及び図３Ｂに示す点線は、説明のために付された線であって実際に付された線ではない。このメニュー入力領域３０１とダイレクト入力領域３０２を分かつ線は、印刷などで操作面３０ａに形成されても良い。またダイレクト入力領域３０２のマークは、操作可能な機能を模して示したものであり、印刷によって操作面３０ａに設けられている。

ここで右側のタッチパッド３は、図３Ｂに示すように、左側のタッチパッド３とメニュー入力領域３０１とダイレクト入力領域３０２とが入れ替わった配置となっている。つまりステアリング８５のリング部８５３側には、ダイレクト入力領域３０２が設定され、基部８５０側には、メニュー入力領域３０１が設定されている。これはステアリング８５を把持した状態でタッチ入力し易い位置にダイレクト入力領域３０２を配置し、操作指を伸ばしてなぞり操作し易い位置にメニュー入力領域３０１を配置したためである。

ダイレクト入力領域３０２は、図３Ａ及び図３Ｂに示すように、の紙面左側及び右側の点線を境にして第１のタッチ領域３０２ａ、３０２ｄ～第３のタッチ領域３０２ｃ、３０２ｆに分かれている。

タッチパッドユニット２ａのタッチパッド３のメニュー入力領域３０１は、図２Ａ及び図３Ａに示すように、投影領域８７０のメニュー表示領域８７４に表示されたメニューを上下にスクロールさせることができる領域である。またタッチパッドユニット２ｂのタッチパッド３のメニュー入力領域３０１は、図２Ａ及び図３Ｂに示すように、投影領域８７０のメニュー表示領域８７６に表示されたメニューを上下にスクロールさせることができる領域である。なおメニュー入力領域３０１は、メニューなどのスクロールに限定されず、カーソルなどの移動を可能とされても良い。

制御部６０は、ダイレクト入力領域３０２を入力装置２の操作面３０ａの外縁に沿って異なる機能を割り付けた複数の入力領域に分割するように構成されている。この外縁は、図３Ａ及び図３Ｂに示す縁３０ｂ～縁３０ｅであり、縁３０ｄに沿って複数の入力領域に分割される。

タッチパッドユニット２ａのタッチパッド３のダイレクト入力領域３０２は、図２Ａに示すように、第１のタッチ領域３０２ａ～第３のタッチ領域３０２ｃが投影領域８７０のダイレクト表示領域８７５に表示された特定の画像としてのアイコン８７５ａ～アイコン８７５ｃに対応している。ユーザは、タッチパッドユニット２ａ側のダイレクト入力領域３０２のタッチ領域にタッチ入力を行うことでアイコン８７５ａ～アイコン８７５ｃの中から所望のアイコンを選択することができる。

アイコン８７５ａは、左側のタッチパッド３を介して指示した処理がなされた場合、処理がなされる前の状態に戻ることができる機能が割り付けられている。アイコン８７５ｂは、音量を上げる機能が割り付けられている。アイコン８７５ｃは、音量を下げる機能が割り付けられている。

タッチパッドユニット２ｂのタッチパッド３のダイレクト入力領域３０２は、図２Ａに示すように、第１のタッチ領域３０２ｄ～第３のタッチ領域３０２ｆが投影領域８７０のダイレクト表示領域８７７に表示された特定の画像としてのアイコン８７７ａ～アイコン８７７ｃに対応している。ユーザは、タッチパッドユニット２ｂのタッチパッド３のダイレクト入力領域３０２の第１のタッチ領域３０２ｄ～第３のタッチ領域３０２ｆのいずれかにタッチ入力を行うことでアイコン８７７ａ～アイコン８７７ｃの中から所望のアイコンを選択することができる。

アイコン８７７ａは、右側のタッチパッド３を介して指示した処理がなされた場合、処理がなされる前の状態に戻ることができる機能が割り付けられている。アイコン８７７ｂは、運転補助機能であるオートクルーズコントロール機能が割り付けられている。アイコン８７７ｃは、運転補助機能であるレーンキープアシスト機能が割り付けられている。

制御装置６は、タッチパッド３のダイレクト入力領域３０２に対してタッチ入力に適した絶対座標系を設定する。また制御装置６は、表示装置５の表示に応じてメニュー入力領域３０１に対して相対座標系又は絶対座標系を設定する。制御装置６は、なぞり操作が適した表示である場合、相対座標系をメニュー入力領域３０１に設定し、タッチ入力が適した表示である場合、絶対座標系をメニュー入力領域３０１に設定する。

（スイッチ４の構成）
スイッチ４は、図３Ａ、図３Ｂ及び図３Ｃに示すように、操作面３０ａの中央付近に配置されている。このスイッチ４は、タッチパッド３の押し下げ、つまり操作面３０ａになされたプッシュ操作を検出するマイクロスイッチである。

スイッチ４は、タッチパッド３と筐体１０とが接触するように弾性力を付加している。従ってスイッチ４は、初期荷重（プリロード）が付加されている。

スイッチ４は、プッシュ操作によってボタン４０が押し込まれてオン状態となり、プッシュ操作が終了するとタッチパッド３の上昇と共にボタン４０が元の位置に戻ってオフ状態となるように構成されている。なおスイッチ４は、マイクロスイッチのような機械式スイッチに限定されず、磁気センサなどを用いた非接触スイッチやプッシュ操作に伴う荷重を検出することでプッシュ操作を検出する荷重センサなどであっても良い。

スイッチ４は、オン状態となるとスイッチ信号を制御装置６に出力する。タッチパッドユニット２ａのスイッチ４は、スイッチ信号Ｓ_２を制御装置６に出力する。またタッチパッドユニット２ｂのスイッチ４は、スイッチ信号Ｓ_４を制御装置６に出力する。

（第１の弾性体１５～第４の弾性体１８の構成）
第１の弾性体１５～第４の弾性体１８は、例えば、スポンジ、コイルばね、ゴムなどを用いることができる。本実施の形態の第１の弾性体１５～第４の弾性体１８は、一例として、コイルばねである。

第１の弾性体１５～第４の弾性体１８は、タッチパッド３の四隅に配置されている。この第１の弾性体１５～第４の弾性体１８は、タッチパッド３を支持すると共にタッチパッド３にプッシュ操作方向と逆向きの弾性力を付加している。

（表示装置５の構成）
表示装置５は、有機ＥＬ（＝Electro-Luminescence）ディスプレイ、液晶ディスプレイやヘッドアップディスプレイなどである。本実施の形態の表示装置５は、上述のように、ヘッドアップディスプレイ８７である。この表示装置５は、絶対座標系のタッチ入力に適した表示を行う。

ヘッドアップディスプレイ８７の投影領域８７０は、図２Ａに示すように、左表示領域８７１、右表示領域８７２及び中央表示領域８７３を有している。

左表示領域８７１は、ステアリング８５の左側に配置されたタッチパッド３に対応した表示領域である。この左表示領域８７１は、メニュー表示領域８７４と、ダイレクト表示領域８７５と、を備えている。

メニュー表示領域８７４は、タッチパッドユニット２ａのメニュー入力領域３０１によって特定の画像となるメニュー、アイコン及びカーソルなどを表示する領域である。本実施の形態の特定の画像が表示される表示領域は、このメニュー表示領域８７４である。

ダイレクト表示領域８７５は、タッチパッドユニット２ａのダイレクト入力領域３０２の第１のタッチ領域３０２ａ～第３のタッチ領域３０２ｃに対応する表示を行う領域である。

右表示領域８７２は、ステアリング８５の右側に配置されたタッチパッド３に対応した表示領域である。この右表示領域８７２は、メニュー表示領域８７６と、ダイレクト表示領域８７７と、を備えている。

メニュー表示領域８７６は、タッチパッドユニット２ｂのメニュー入力領域３０１になされた操作に基づいてメニュー、アイコン及びカーソルなどを表示する領域である。本実施の形態の特定の画像が表示される表示領域は、このメニュー表示領域８７４、８７６である。

ダイレクト表示領域８７７は、タッチパッドユニット２ｂのダイレクト入力領域３０２の第１のタッチ領域３０２ｄ～第３のタッチ領域３０２ｆに対応する表示を行う領域である。

ユーザは、左右のタッチパッド３のメニュー入力領域３０１に操作を行うことにより、メニュー表示領域８７４及びメニュー表示領域８７６に表示されたアイコンの選択及び決定、メニューのスクロール、カーソルの操作などを行うことができる。

またユーザは、左右のタッチパッド３のダイレクト入力領域３０２に操作を行うことにより、ダイレクト表示領域８７５及びダイレクト表示領域８７７に表示されたアイコンを選択、決定することができる。

中央表示領域８７３は、入力装置２によって選択、決定された機能に関する画像８７３ａが表示される。

（制御装置６の構成）
制御装置６の制御部６０は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うＣＰＵ（＝Central Processing Unit）、半導体メモリであるＲＡＭ（＝Random Access Memory）６１及びＲＯＭ（＝Read Only Memory）などから構成されるマイクロコンピュータである。このＲＯＭには、例えば、制御部６０が動作するためのプログラムが格納されている。ＲＡＭ６１は、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。またＲＡＭ６１は、操作対象装置８９から取得した、表示装置５に表示させる画像の情報である画像情報８９０を記憶する。

制御部６０は、取得した画像情報８９０に基づいて表示制御情報Ｓ_５を生成して表示装置５を制御する。表示装置５は、表示制御情報Ｓ_５に基づいて画像を表示させる。本実施の形態の表示装置５は、ヘッドアップディスプレイ８７であるので、表示制御情報Ｓ_５に基づいて投影領域８７０に画像を表示する。

また制御部６０は、タッチパッド３になされた操作、及びスイッチ４になされた操作に基づいて操作情報Ｓ_６を生成して操作対象装置８９に出力する。

さらに制御部６０は、タッチパッド３のダイレクト入力領域３０２には絶対座標系を設定し、画面遷移が生じても座標系を変更しない。一方制御部６０は、メニュー入力領域３０１には画面遷移に応じて適した入力領域となる座標系を設定する。

以下では、メニュー入力領域３０１に設定する座標系について説明する。

ユーザは、図２Ａに示すように、電話が選択された状態で左側のタッチパッド３の操作面３０ａにプッシュ操作を行うと、画面遷移によって図４Ａに示す連絡先リスト８７１ｂが左表示領域８７１に表示される。

このタブ８７１ａには、図４Ａに示すように、連絡先リスト８７１ｂとして「Ａ」～「Ｅ」が表示されると共に細長いスクロールインジケータ８７１ｃが表示される。スクロールインジケータ８７１ｃは、表示されているリストの全体に対する位置を表示するものである。

上述のように、連絡先リスト８７１ｂは、表示されている連絡先以外にも多くの連絡先があるので、制御部６０は、なぞり操作を受け付けるように左側のタッチパッド３を制御する。この左側のタッチパッド３のメニュー表示領域８７４には、相対座標系が設定される。

ユーザは、図４Ｂに示すように、ステアリング８５を把持した状態で操作指９０（例えば、親指）によって操作面３０ａに対して上下になぞり操作を行い、連絡先リスト８７１ｂをスクロールして所望の連絡先を表示させる。

またユーザは、クルーズコントロール機能を実行するため、右側のタッチパッド３のダイレクト入力領域３０２の第２のタッチ領域３０２ｅにタッチ入力の後、プッシュ操作を行うと、画面遷移によって図４Ｃに示すアイコン８７２ｂ～アイコン８７２ｅが右表示領域８７２に表示される。このアイコン８７２ｂ～アイコン８７２ｅは、二行二列で表示される。

アイコン８７２ｂ～アイコン８７２ｅには、設定キャンセル機能、設定速度を上げる機能、設定速度を下げる機能、及び車間距離設定機能が割り付けられている。このアイコン８７２ｂ～アイコン８７２ｅは、タッチ入力と、その後のプッシュ操作によってその機能が実行される。なおアイコン８７２ｃとアイコン８７２ｄの間には、決定前の速度の画像が表示されている。

制御部６０は、取得した画像情報８９０に基づいて画面遷移に対応するため、メニュー入力領域３０１に設定された座標系を相対座標系からアイコンの位置関係に応じた絶対座標系に切り替える。

制御部６０は、図４Ｄに示すように、メニュー入力領域３０１を第１の入力領域３０１ａ～第４の入力領域３０１ｄに分割してアイコン８７２ｂ～アイコン８７２ｅに対応付ける。第１の入力領域３０１ａは、アイコン８７２ｂの表示位置に対応させるため、アイコン８７２ｂの表示位置と同様に右上に設けられている。また制御部６０は、第２の入力領域３０１ｂ～第４の入力領域３０１ｄに対してもアイコン８７２ｃ～アイコン８７２ｅの表示位置に対応させる。

すなわち、制御部６０は、メニュー表示領域８７４、９７６に、上記のような画像が表示された場合、特定の画像と判断してその表示位置関係に対応してメニュー入力領域３０１を複数の入力領域に分割する。以下では、メニュー入力領域３０１の分割について説明する。

図５Ａは、表示装置の投影領域を示す説明図であり、図５Ｂは、投影領域の左表示領域を示す説明図であり、図５Ｃは、左側のタッチパッドの分割を説明するための説明図である。図５Ｂは、図５Ａのメニュー表示領域８７４に表示されたメニューリスト８７８をスクロールして「音楽再生」を選択した場合の画像である。

このメニューリスト８７８は、図５Ａでは、「音楽再生」、「近くのレストラン」及び「リマインダ」の３つの項目が表示されているが、スクロールさせることにより、他の項目が表示される。

図４５Ｂに示す左表示領域８７１のメニュー表示領域８７４には、アイコン８７４ａ～アイコン８７４ｄが二行二列で表示されている。アイコン８７４ａ～アイコン８７４ｄは、図５Ａに示すメニューリスト８７８をスクロールして「音楽再生」を選択決定したことで画面遷移が行われて表示されている。

このアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｄには、再生機能、登録機能、早送り機能及び早戻し機能が割り付けられている。またアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｄは、タッチ入力によってその機能が実行される。従ってタッチパッド３が相対座標系のままである場合、タッチ入力した位置が必ずしも操作対象のアイコンの位置に一致する訳ではないので、左表示領域８７１に視線を移動しないままでの操作が難しい。

制御部６０は、図５Ｃに示すように、メニュー入力領域３０１を第１の入力領域３０１ａ～第４の入力領域３０１ｄに分割してアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｄに対応付ける。第１の入力領域３０１ａは、アイコン８７４ａの表示位置に対応させるため、アイコン８７４ａの表示位置と同様に左上に設けられている。また制御部６０は、第２の入力領域３０１ｂ～第４の入力領域３０１ｄに対してもアイコン８７４ｂ～アイコン８７４ｄの表示位置に対応させる。

図６Ａは、全体として三角形を形成する形状と配置がなされたアイコンを示す説明図であり、図６Ｂは、メニュー入力領域の分割を示す説明図である。図６Ａに示すアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｃは、三角形を分割した形状を有している。図６Ｂ、図６Ｄ、図７Ｂに示す一点鎖線は、分割の基準とするアイコンを示している。入力領域の境界は、点線で示している。

制御部６０は、三角形の頂点を含むようにメニュー入力領域３０１を分割してタッチ入力を受け付ける。この分割は、三角形の各辺の中心と三角形の重心とを結んだ直線によってなされている。ユーザは、三角形の各頂点をイメージしてタッチ入力することで、アイコン８７４ａに対応した第１の入力領域３０１ａ、アイコン８７４ｂに対応した第２の入力領域３０１ｂ、及びアイコン８７４ｃに対応した第３の入力領域３０１ｃを操作することが可能となる。

図６Ｃは、全体として六角形を形成する形状と配置がなされたアイコンを示す説明図であり、図６Ｄは、メニュー入力領域の分割を示す説明図である。図６Ｃに示すアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｆは、六角形を分割した形状を有している。

制御部６０は、隣り合うアイコンの境界を延長してメニュー入力領域３０１を分割してタッチ入力を受け付ける。ユーザは、六角形の外周の辺をイメージしてタッチ入力することで、アイコン８７４ａに対応した第１の入力領域３０１ａ、アイコン８７４ｂに対応した第２の入力領域３０１ｂ、アイコン８７４ｃに対応した第３の入力領域３０１ｃ、アイコン８７４ｄに対応した第４の入力領域３０１ｄ、アイコン８７４ｅに対応した第５の入力領域３０１ｅ、及びアイコン８７４ｆに対応した第６の入力領域３０１ｆ、を操作することが可能となる。

図７Ａは、図６Ａとはアイコンの配置が異なっている。またそのため、図７Ｂは、図６Ａとはメニュー入力領域の分割形状が異なっている。図７Ａに示すアイコン８７４ａ～アイコン８７４ｃは、各頂点と重心を結んだ線によって分割した形状を有している。

制御部６０は、三角形の頂点と頂点を結ぶ辺を含むようにメニュー入力領域３０１を分割してタッチ入力を受け付ける。ユーザは、三角形の辺をイメージしてタッチ入力することで、アイコン８７４ａに対応した第１の入力領域３０１ａ、アイコン８７４ｂに対応した第２の入力領域３０１ｂ、及びアイコン８７４ｃに対応した第３の入力領域３０１ｃを操作することが可能となる。

図７Ｃは、２つのアイコンが並んでいる。図７Ｄは、並んだアイコンの境界を延長した線によってメニュー入力領域３０１を分割している。ユーザは、アイコン８７４ａとアイコン８７４ｂの並びに応じてタッチ入力することにより、第１の入力領域３０１ａに対応したアイコン８７４ａ、第２の入力領域３０１ｂに対応したアイコン８７４ｂを操作することが可能となる。

なお図６Ａ～図７Ｄに示すような入力領域の場合は、操作面を三角形や六角形にするとスイッチ配置を直感的に想起し易くなる。

このように、図２Ａ及び図２Ｂに示すように、タッチパッド３のメニュー入力領域３０１がメニュー表示領域８７４及びメニュー表示領域８７６に対応し、ダイレクト入力領域３０２がダイレクト表示領域８７５及びダイレクト表示領域８７７に対応しているので、ユーザが直感的に操作することができる。また、メニュー表示領域８７４、８７６に、メニューのすべての項目が表示された場合、特定の画像と判断してその表示位置関係に対応してメニュー入力領域３０１を複数の入力領域に分割するため、ユーザが直感的に操作することができる。

以下では、制御システム１の動作の一例について図８のフローチャートに従って説明する。なお以下では、図２Ａに示すメニューリスト８７８から電話が選択され、メニュー表示領域８７４にタブが表示された後の動作について説明する。

（動作）
制御装置６の制御部６０は、タッチパッドユニット２ａ及びタッチパッドユニット２ｂから検出情報Ｓ_１及び検出情報Ｓ_３を取得し、操作がなされるか監視する。制御部６０は、例えば、ステップ１の「Ｙｅｓ」が成立する、つまり操作が検出されると（Ｓｔｅｐ１：Ｙｅｓ）、操作情報Ｓ_６を操作対象装置８９に出力する。操作対象装置８９は、操作情報Ｓ_６に基づいて画面遷移のための画像情報８９０を制御部６０に出力する。

制御部６０は、画像情報８９０を取得すると、画面遷移させる（Ｓｔｅｐ２）。そして制御部６０は、画面遷移後の表示画面８７０に適した入力領域となるように設定し（Ｓｔｅｐ３）、処理を終了する。

次に、画像の表示位置に応じてメニュー入力領域３０１を複数の入力領域に分割する場合の動作を図９のフローチャートに従って説明する。なお以下では、主に、左側のタッチパッドユニット２ａのメニュー入力領域３０１に対する操作が検出された後の動作について説明する。

制御装置６の制御部６０は、画面遷移が行われると（Ｓｔｅｐ１）、操作対象装置８９から取得した画像情報８９０に基づいて左表示領域８７１のメニュー表示領域８７４に表示される画像を確認する。

制御部６０は、メニュー表示領域８７４にタッチ入力に適した画像が表示される場合（Ｓｔｅｐ２：Ｙｅｓ）、タッチ入力に適した画像の表示配置に応じてメニュー入力領域３０１を分割すると共に絶対座標系を設定する（Ｓｔｅｐ３）。なお制御部６０は、画面遷移前が相対座標系であった場合、絶対座標系に切り替える。また制御部６０は、画面遷移前が絶対座標系であった場合、分割した入力領域に基づいた絶対座標系を設定する。

ここでステップ２において制御部６０は、タッチ入力に適した画像が表示されない場合（Ｓｔｅｐ２：Ｎｏ）、メニュー入力領域３０１の分割を行わずに処理を終了する。なお制御部６０は、画面遷移において絶対座標系が設定されていた場合、相対座標系に設定を切り替える。

（実施の形態の効果）
本実施の形態に係る入力制御システム１は、直感的な操作ができるため、操作性の低下を抑制することができる。

以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１入力制御システム
２入力装置
２ａ，２ｂタッチパッドユニット
３タッチパッド
５表示装置
６制御装置
３０ａ操作面
６０制御部
８４メータディスプレイ
８６メインディスプレイ
８７ヘッドアップディスプレイ
８９操作対象装置
３０１メニュー入力領域
３０１ａ～３０１ｈ第１の入力領域～第８の入力領域
３０２ダイレクト入力領域
３０２ａ～３０２ｃ第１のタッチ領域～第３のタッチ領域
３０２ｄ～３０２ｆ第１のタッチ領域～第３のタッチ領域
８７４メニュー表示領域
８７５ダイレクト表示領域
８７６メニュー表示領域
８７７ダイレクト表示領域
８８０ルームミラーモニタ

Claims

様々な入力情報を受け付けることが可能な入力装置の操作領域が、操作対象が表示された表示装置の表示画面の構成と対応した入力領域を備える構成となるように前記入力装置を制御する制御部を備えた制御装置。
前記制御部は、前記操作領域が複数の入力領域に分割され、前記複数の入力領域それぞれに入力される情報に対して特定の機能を固定で割り当てる、
請求項１に記載の制御装置。
前記制御部は、前記表示装置に表示された特定の画像の表示位置関係に対応して前記複数の入力領域に分割する、
請求項２に記載の制御装置。
前記制御部は、前記複数の入力領域に分割する際、前記複数の入力領域の形状を前記操作領域の形状に合わせる、
請求項３に記載の制御装置。
前記制御部は、分割した前記入力領域のそれぞれに１つの機能を割り付ける、
請求項３又は４に記載の制御装置。
前記制御部は、前記操作領域を操作領域の１つの角、又は辺に１つの機能が割り付ける、
請求項３又は５に記載の制御装置。
前記表示画面は、第１の表示領域と、前記第１の表示領域と異なる操作を受け付ける第２の表示領域と、を有する構成を備え、
前記制御部は、前記入力領域を、前記第１の表示領域に対応した操作を受け付ける第１の入力領域と、前記前記第２の表示領域に対応した操作を受け付ける第２の入力領域と、を備えるように前記入力装置を制御する、
請求項１に記載の制御装置。
前記制御部は、前記第２の入力領域を前記入力装置の操作面の外縁に沿って異なる機能を割り付けた複数の第２の入力領域に分割する、
請求項７に記載の制御装置。
前記制御部は、前記第１の表示領域に表示された特定の画像の表示位置関係に対応して前記第１の入力領域を複数の第１の入力領域に分割し、前記複数の第１の入力領域それぞれに入力される情報に対して特定の機能を固定で割り当てる、
請求項８に記載の制御装置。
前記操作対象が表示された前記表示装置と、
前記表示装置の前記表示画面の構成と対応した前記入力領域の構成を有する前記入力装置と、
請求項１乃至９のいずれか１項に記載の前記制御装置と、
を備えた制御システム。