WO2020195103A1 - 回路基板及び、回路基板を含む電気接続箱の製造方法 - Google Patents

回路基板及び、回路基板を含む電気接続箱の製造方法 Download PDF

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Abstract

回路基板は、並設された第1端子及び第2端子を含む電子部品が実装される回路基板であって、絶縁性の保持部材と、導電板と、チップ端子と、信号回路とを備え、前記導電板は、前記保持部材によって保持され、前記第1端子は、前記導電板に接合され、前記チップ端子は、前記保持部材の表面に形成された孔に篏合され、前記第2端子は、前記チップ端子に接合され、前記信号回路は、導電性ナノインクによって、前記保持部材の表面上に形成され、前記信号回路の端部は、前記チップ端子と接合してある。

Description

回路基板及び、回路基板を含む電気接続箱の製造方法
 本発明は、回路基板及び、回路基板を含む電気接続箱の製造方法に関する。
 本出願は、2019年3月27日出願の日本出願第2019-060937号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
 所定の配線パターン状に打ち抜いた金属板と高熱伝導性の複合絶縁材料とにより構成され、前記高熱伝導性の複合絶縁材料は前記金属板をこの金属板の少なくとも部品搭載部分を露出させた状態で一体化形成した電子部品搭載用放熱基板が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の電子部品搭載用放熱基板(回路基板)を構成する金属板は、所定の配線パターン状に打ち抜くとともに少なくとも一部に折り曲げ加工あるいは絞り加工が施されている。
特開平09-321395号公報
 本開示の一態様に係る回路基板は、並設された第1端子及び第2端子を含む電子部品が実装される回路基板であって、
 絶縁性の保持部材と、導電板と、チップ端子と、信号回路とを備え、
 前記導電板は、前記保持部材によって保持され、
 前記第1端子は、前記導電板に接合され、
 前記チップ端子は、前記保持部材の表面に形成された孔に篏合され、
 前記第2端子は、前記チップ端子に接合され、
 前記信号回路は、導電性ナノインクによって、前記保持部材の表面上に形成され、
 前記信号回路の端部は、前記チップ端子と接合してある。
実施の形態1に係る回路基板を含む電気接続箱の斜視図である。 導電板の構成を示す説明図である。 導電板と保持部材とが一体化した状態の斜視図である。 保持部材の実装板部にチップ端子及び信号回路が設けられた状態の平面図である。 チップ端子及び信号回路の接合部の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱の平面図である。 回路基板の要部(A-A)の模式的断面図である。 回路基板の要部(B-B)の模式的断面図である。 電子部品が実装された状態でのチップ端子及び信号回路の接合部の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。 回路基板を含む電気接続箱製造方法の説明図である。
本開示を実施するための形態
[本開示が解決しようとする課題]
 回路基板に搭載される電子部品の小型化に伴い、当該電子部品の端子間の距離、すなわち端子ピッチが狭小する傾向にあり、特許文献1の回路基板では、このように端子ピッチが狭小な電子部品を搭載することが困難となることが懸念される。
 本開示は、端子ピッチが狭小な電子部品を搭載することができる回路基板等を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
 本開示の一態様によれば、端子ピッチが狭小な電子部品を搭載することができる回路基板等を提供することができる。
[本開示の実施形態の説明]
 最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本開示の一態様に係る回路基板は、並設された第1端子及び第2端子を含む電子部品が実装される回路基板であって、
 絶縁性の保持部材と、導電板と、チップ端子と、信号回路とを備え、
 前記導電板は、前記保持部材によって保持され、
 前記第1端子は、前記導電板に接合され、
 前記チップ端子は、前記保持部材の表面に形成された孔に篏合され、
 前記第2端子は、前記チップ端子に接合され、
 前記信号回路は、導電性ナノインクによって、前記保持部材の表面上に形成され、
 前記信号回路の端部は、前記チップ端子と接合してある。
 本態様にあたっては、並設された第1端子及び第2端子を含む電子部品を回路基板に実装するにあたり、第1端子は導電板に接合し、第2端子はチップ端子に接合する。チップ端子と接合される信号回路は導電性ナノインクによって形成されているため、並設される第1端子及び第2端子の端子ピッチ(端子間の距離)が狭小な電子部品を実装した回路基板を提供することができる。導電板は保持部材により保持され、チップ端子及び導電性ナノインクによって形成された信号回路は、保持部材の表面に設けられる。保持部材は絶縁性であるため、導電板と、チップ端子及び信号回路との絶縁を担保することができる。
(2)本開示の一態様に係る回路基板は、前記孔の内周縁は、円形をなし、
 前記チップ端子は、円板であり、
 前記円板の外周縁が前記孔の内周縁に嵌り込んで、前記チップ端子は前記孔に篏合してある。
 本態様にあたっては、チップ端子は円形状の板であり、保持部材の表面に形成された孔の内周縁及び、孔の内周縁に対向するチップ端子の外周縁は、共に円形をなす。従って、回路基板の製造する際、チップ端子を孔に篏合する工程において、孔の内周縁に対するチップ端子の外周縁の回転角度を合わせることを不要とし、当該製造工程の効率化を図ることができる。
(3)本開示の一態様に係る回路基板は、前記チップ端子は、銅製又は銅を主成分とする合金製であり、
 前記導電性ナノインクは、銅ナノ粒子が液中分散した導電性銅ナノインクである。
 本態様にあたっては、チップ端子は銅製又は銅を主成分とする合金製(銅合金製)であるため、チップ端子及び導電性ナノインクによる信号回路は、電気的に接合される。すなわち、チップ端子の表面に導電性銅ナノインクを焼成させることで、チップ端子と導電性銅ナノインクにより形成される信号回路とは、電気的に接続され導通する。銅を主成分とする合金とは、C19020,C19720等の導電率が50%IACS(international annealed copper standard)以上の銅合金である。導電性ナノインクは、塗布乾燥させることにより銅ナノ粒子が緻密に並んだ薄膜が形成され、これを熱処理すると銅ナノ粒子特有の融点降下により銅ナノ粒子が融着し、金属結合を形成する。形成された銅ナノ粒子による金属結合と、銅性又は銅合金製のチップ端子とは、同種金属間による接合が行われるため、接合強度を向上させることができる。同種金属間による接合を行うことにより、当該接合部位において、チップ端子及び導電性ナノインクによる信号回路の線膨張係数を近似させることができ、熱衝撃に対する接合強度を向上させることができる。
(4)本開示の一態様に係る回路基板は、前記導電性ナノインクにより形成された前記信号回路の端部は、前記チップ端子上に設けられ、
 前記信号回路の端部には、欠落部が形成されており、
 前記チップ端子は、前記欠落部から露出している露出部を含み、
 前記露出部には、前記チップ端子と前記第2端子とを接合するための半田が塗布され、
 前記第2端子は、前記露出部に接合されている。
 本態様にあたっては、導電性ナノインクの半田に対する濡れ性が低い場合であっても、第2端子をチップ端子の露出部に接合することにより、第2端子及びチップ端子を直接接合し、接合強度を向上させることができる。
(5)本開示の一態様に係る回路基板は、前記欠落部によって前記信号回路の端部は、前記電子部品側に向けて開口した凹状をなし、
 前記開口の幅は、前記露出部に接合される前記第2端子の幅よりも広い。
 本態様にあたっては、欠落部が設けられた信号回路の端部の開口の幅は、露出部に接続される第2端子の幅よりも広いため、第2端子が信号回路の端部に重なることを防止して第2端子及びチップ端子の露出部とを接合し、接合強度を向上させることができる。
(6)本開示の一態様に係る回路基板は、前記導電板の一面には、前記一面から垂線方向に突出した凸部が設けられており、
 前記第1端子は、前記凸部上に接合されている。
 本態様にあたっては、導電板に設けられた凸部を、第1端子を実装する部位として用いることにより、導電板と第1端子との間に介在される他の接続部品(接続点)を不要とし、第1端子と導電板との間の電気抵抗を減少させ、通電時の発熱量を抑制することができる。
(7)本開示の一態様に係る回路基板を含む電気接続箱の製造方法は、回路基板を含む電気接続箱の製造方法であって、
 導電板を金型内に配置し、前記金型に樹脂を注入して、外枠及び実装板部を含む保持部材を形成すると共に、前記外枠内に前記導電板の少なくとも一部が収納されるように前記導電板と前記保持部材とを一体化する工程と、
 前記実装板部に設けられた孔にチップ端子及び第2チップ端子を圧入する工程と、
 前記実装板部上に導電性ナノインクによって、前記チップ端子及び前記第2チップ端子を電気的に接続する信号回路を印刷する工程と、
 前記導電板の所定の領域及び前記チップ端子に半田ペーストを塗布する工程と、
 前記半田ペーストが塗布された前記導電板の所定の領域及び前記チップ端子の夫々に、電子部品の第1端子及び第2端子の夫々を位置合わせして前記電子部品を載置し、リフロー炉により半田付けする工程と、
 前記外枠内に前記電子部品を制御するための制御回路基板を収納し、前記外枠の両端の開口部を塞ぐように上蓋及びヒートシンクを固定する工程と
 を含む。
 本態様にあたっては、端子ピッチが狭小な電子部品を搭載することができる回路基板を含む電気接続箱を提供することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
 本開示の実施態様に係る回路基板1及び回路基板1を含む電気接続箱100の製造方法の具体例を以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施形態1)
 図1は、実施の形態1に係る回路基板1を含む電気接続箱100の斜視図である。図1においては、回路基板1を説明するにあたり、電気接続箱100の上蓋102及び制御回路基板101(図14参照)を取り外した状態を示している。電気接続箱100には、回路基板1が収納されている。回路基板1は、保持部材2、電子部品5、導電板3、第2導電板4、コネクタ端子105及び基板接続用コネクタ106を含む。
 保持部材2は、電気接続箱100の外郭を構成する矩形状の外枠21と、信号回路6が形成される実装板部22とを含み、導電板3、第2導電板4及びコネクタ端子105を保持する。実装板部22、導電板3及び第2導電板4により、回路基板1の基部が構成される。実装板部22の表面には、電子部品5、チップ端子7及び第2チップ端子8が実装され、チップ端子7と第2チップ端子8との間には信号回路6が形成してある。複数の電子部品5は、回路基板1上に並設されており、当該複数の電子部品5は、導電板3及び第2導電板4を跨ぐように配置(実装)されている。複数の電子部品5夫々は、信号回路6により基板接続用コネクタ106に接続されている。
 基板接続用コネクタ106に接続された制御回路基板101(図14参照)は、電子部品5を制御するための制御信号を、基板接続用コネクタ106を介して出力し、出力された制御信号は、例えば半導体スイッチ等の電子部品5に入力される。制御信号を受信した電子部品5(半導体スイッチ)は、スイッチを閉(オン)とすることにより、導電板3と第2導電板4との間を通電させる。このように構成される回路基板1を含む電気接続箱100は、例えば車両に搭載されたリチウム電池等の蓄電装置(図示せず)と車載負荷(図示せず)の間に介在され、車両用の給電装置として用いられる。
 図2は、導電板3の構成を示す説明図である。上述のごとく、回路基板1は、導電部材として、導電板3及び第2導電板4を含む。図2は、保持部材2を除いた状態での導電板3及び第2導電板4を示すものである。
 導電板3は、例えば純銅又は銅合金(銅等)の導電性の良い金属製であり、バスバと称される。導電板3は表面にニッケルメッキが施されたものであってもよい。導電板3は、平面視にて凸形状をなし、肉厚部32と、肉厚部32よりも板厚が小さい肉薄部33を含む。
 肉厚部32には、凸形状における突出片部が形成されており、突出片部の中央部には孔が設けられている。図1に示すごとく、突出片部は、外枠21から外部に突出するように設けられ、電気接続箱100を車両に搭載するにあたり、他の電気部品と電気的に接続するための締結部として用いられる。
 肉薄部33は矩形状となし、肉薄部33の短手方向長辺側の端縁側には、肉薄部33の表面から垂線方向に突出した複数の凸部31が並設されている。複数の凸部31夫々は矩形をなし、凸部31の短手方向の端縁(凸部31の長辺)は、肉薄部33の短手方向の端縁(肉薄部33の長辺)に沿うように、複数の凸部31夫々は、肉薄部33の表面に設けられている。詳細は後述するが、凸部31は電子部品5の端子を実装する部位として用いられる。
 肉厚部32の板厚(板幅)の大きさと、肉薄部33及び凸部31の板厚(板幅)の合計値の大きさは、同じである。すなわち、肉厚部32の表面と、凸部31の上面(表面)とは、同一平面上に位置し、いわゆる面一の形態を構成する。
 第2導電板4は、例えば銅等の導電性の良い金属製であり、導電板3と同じ材質であることが望ましい。第2導電板4は表面にニッケルメッキが施されたものであってもよい。第2導電板4は、導電板3と同様に凸形状をなし、凸形状における突出片部の中央部には孔が設けられている。第2導電板4の突出片部も、導電板3と同様に外枠21から外部に突出するように設けられ、電気接続箱100を車両に搭載するにあたり他の電気部品と電気的に接続するための締結部として用いられる。
 導電板3及び第2導電板4は、突出片部が設けられていない長手方向の側面夫々を対向させて、配置されている。すなわち、導電板3の突出片部が設けられていない長手方向の側面と、第2導電板4の突出片部が設けられていない長手方向の側面との間には、隙間が形成されている。当該隙間によって、導電板3及び第2導電板4は、非接触状態となるように配置されている。当該隙間には保持部材2を構成する樹脂が充填され、導電板3及び第2導電板4の絶縁が担保される。導電板3の肉厚部32の表面と、第2導電板4の表面とは、同一平面上に位置し、いわゆる面一の形態を構成する。
 図3は、導電板3と保持部材2とが一体化した状態の斜視図である。導電板3、第2導電板4及びL字状の2つのコネクタ端子105は、絶縁性を有する樹脂により構成された保持部材2により保持される。
 導電板3及び第2導電板4は図2に示すような配置形態にて金型内に固定され、金型内には更にコネクタ端子105が固定されており、当該金型に保持部材2の材料となる樹脂が射出成形されるインサート成型により、導電板3、第2導電板4、コネクタ端子105及び保持部材2(実装板部22)が一体化した回路基板1(バスバインサート基板)が構成される。
 保持部材2は、絶縁性の樹脂から成形され、当該樹脂は、例えばPPS(ポリネニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂である。保持部材2は、外枠21及び実装板部22を含む。
 外枠21は、矩形状の枠体をなし、電気接続箱100の外郭をなす。外枠21の内側に、導電板3、第2導電板4及び実装板部22から構成される回路基板1が位置するものとなる。
 実装板部22は、矩形状をなし、導電板3の肉厚部32と、第2導電板4との間に設けられている。すなわち、実装板部22は、導電板3の肉薄部33の表面に覆うように積層されている。従って、実装板部22の表面の形状及び面積は、導電板3の肉薄部33の表面の形状及び面積と同一である。導電板3の肉薄部33に突設された凸部31の上面(表面)は、露出するように実装板部22の肉厚は設定されている。従って、導電板3の肉厚部32の表面、実装板部22の表面、導電板3の肉薄部33に突設された凸部31の上面(表面)及び、第2導電板4の表面は、同一平面上に位置し、いわゆる面一の形態を構成する。
 実装板部22の表面には、複数の嵌合孔221が設けられている。嵌合孔221は、チップ端子7が篏合される嵌合孔221と、第2チップ端子8が篏合される嵌合孔221を含む。
 チップ端子7が篏合される嵌合孔221夫々は、並設された凸部31の間に設けられている。すなわち、凸部31と当該嵌合孔221は、実装板部22の長手方向に沿って、交互となるように並設されている。嵌合孔221の内周縁は円形をなす。嵌合孔221の内周縁の直径は、隣接する凸部31の短手方向の長さよりも小さい。
 第2チップ端子8が篏合される嵌合孔221は、実装板部22の長手方向の端部側(短辺夫々の近傍)に、短手方向(短辺)に沿うように並設されている。第2チップ端子8が篏合される嵌合孔221の内周縁は円形をなし、内周縁の直径は、チップ端子7が篏合される嵌合孔221の直径と同一である。
 外枠21の外周面には筒状のコネクタハウジング23が設けられている。コネクタハウジング23が設けられた外枠21の場所には、コネクタ端子105を挿通するための穴が設けられ、コネクタ端子105は、外枠21を貫通するようにコネクタハウジング23の内部に設けられ、外枠21の内外における電気的接続を可能としている。
 図4は、保持部材2の実装板部22にチップ端子7及び信号回路6が設けられた状態の平面図である。実装板部22には、チップ端子7、第2チップ端子8及び信号回路6が設けられている。チップ端子7は、実装板部22の長手方向(長辺)に沿って並設された嵌合孔221に篏合される。第2チップ端子8は、実装板部22の短手方向(短辺)に沿って並設された嵌合孔221に篏合される。
 チップ端子7及び第2チップ端子8は、銅等の導電性の良い金属製の円形の板(円板)により構成される。当該円板の外径は嵌合孔221の内径と同一又は、円板の外径は嵌合孔221の内径より若干大きく、チップ端子7及び第2チップ端子8(円板)を嵌合孔221に圧入することにより嵌め込み、篏合するものであってもよい。又は、チップ端子7及び第2チップ端子8を嵌合孔221に挿入して嵌め込み、例えば超音波溶着により固着するものであってもよい。チップ端子7は電子部品5側の端子として機能し、第2チップ端子8は電子部品5に制御信号を出力する制御部品が搭載される制御回路基板101側の端子として機能する。
 実装板部22には、チップ端子7及び第2チップ端子8を電気的に接続するための信号回路6が設けられている。チップ端子7と、当該チップ端子7に対応する第2チップ端子8(当該チップ端子7に接続される電子部品5への制御信号が入力される第2チップ端子8)とは、実装板部22の表面に印刷(形成)された信号回路6によって、電気的に接続され、導通する。
 信号回路6は、例えば導電性銅ナノインクにより形成されるものであり、すなわち導電性銅ナノインクを実装板部22の表面に印刷することにより形成される。導電性銅ナノインクとは、数から数十ナノメートルの銅ナノ粒子が液中分散したものである。導電性銅ナノインクを実装板部22の表面に印刷(塗布乾燥)させると、銅ナノ粒子が緻密に並んだ薄膜を得ることができる。当該薄膜(塗布膜)となった銅ナノ粒子を熱処理すると、ナノ粒子特有の融点降下によって粒子同士が融着し、金属結合を形成する。これにより、銅ナノインクによって得られる塗布膜は、金属箔(銅箔)に近いものとなる。導電性銅ナノインクの具体的な成分、組成は、例えば国際公開番号(WO2016/199811)の再公表公報によるものであってもよい。導電性銅ナノインクにより実装板部22の表面に印刷(形成)された信号回路6は、L字をなし、チップ端子7及び第2チップ端子8を電気的に接続する。信号回路6の端部61夫々は、チップ端子7及び第2チップ端子8の場所に位置する。
 図5は、チップ端子7及び信号回路6の接合部の説明図である。図5は、図4における信号回路6の端部61夫々を拡大したものである。導電性銅ナノインクにより形成された信号回路6の夫々の端部61は、円形状において欠落部62を有する形状をなしている。円状をなす端部61の直径は、チップ端子7及び第2チップ端子8の外径(直径)と略同一となるように、信号回路6が形成されている。従って、円状をなす信号回路6の端部61は、チップ端子7及び第2チップ端子8を、実装板部22の表面側から覆うように設けられている。円状をなす信号回路6の端部61には、欠落部62(切り欠き部)が形成されている。信号回路6の端部61は、当該欠落部62により電子部品5側に開口する凹状(コ状/C状)をなしている。
 上述のごとく、信号回路6の端部61は、チップ端子7及び第2チップ端子8を覆うように設けられているが、当該欠落部62によって、チップ端子7及び第2チップ端子8は、実装板部22の表面側に対し露出する露出部71を含む。詳細は後述するが、チップ端子7及び第2チップ端子8の露出部71には、半田ペースト9が塗布される。
 図6は、回路基板1を含む電気接続箱100の平面図である。図6は、電子部品5が実装された状態を示すものであり、図1に示す回路基板1を含む電気接続箱100の平面図に相当する。第2導電板4及び実装板部22を跨ぐように複数の電子部品5が、実装板部22の長手方向に沿って並設されている。
 電子部品5は、電気回路がパッケージ(内包)された矩形状の外周器54及び、外周器54の周縁部から突出して設けられた第1端子51、第2端子52及び第3端子53を備え、例えばn型FET(Field effect transistor)である。第1端子51及び第2端子52は、外周器54の同じ縁部(辺、側面)から突出し、並設してある。電子部品5がn型FETである場合、第1端子51はソース端子に相当し、第2端子52はゲート端子に相当し、第3端子53はドレイン端子に相当する(図9参照)。第1端子51(ソース端子)は、導電板3(出力側バスバ)の凸部31の上面(表面)に半田ペースト9により接合される。第2端子52(ゲート端子)は、チップ端子7の露出部71に半田ペースト9により接合される。第3端子53(ドレイン端子)は、第2導電板4(入力側バスバ)の表面に半田ペースト9により接合される。
 第2チップ端子8は、実装板部22の長手方向の端部側(短辺夫々の近傍)に設けられた基板接続用コネクタ106と電気的に接続される。第2チップ端子8も、チップ端子7と同様に露出部71を含み、第2チップ端子8の露出部71と基板接続用コネクタ106とが半田ペースト9により接合される。
 図7は、回路基板1の要部(A-A)の模式的断面図である。図7は、図6における(A-A)断面を模式的に示すものであり、チップ端子7を含む模式的断面図である。チップ端子7は、実装板部22に設けられた嵌合孔221に嵌め込まれて、篏合されている。
 第2導電板4の表面(上面)、チップ端子7の表面(上面)、実装板部22の表面及び、導電板3の肉厚部32の表面(上面)は、同一平面上に位置し、いわゆる面一の形態を構成する。実装板部22を構成する樹脂、すなわち保持部材2の樹脂は、第2導電板4及び導電板3の隙間に充填されている。
 第2導電板4の裏面(下面)、第2導電板4及び導電板3の隙間に充填された樹脂の裏面(第2導電板4の裏面側に露出している面)及び、導電板3の肉薄部33の裏面(下面)は、同一平面上に位置し、いわゆる面一の形態を構成する。
 電子部品5は、実装板部22の表面側(回路基板1の基部の表面側)に、電子部品5の外周器54が第2導電板4及びチップ端子7を跨ぐように実装されている。電子部品5がn型FETである場合、電子部品5(n型FET)の第2端子52(ゲート端子)は、チップ端子7上に載置され、チップ端子7と接合している。上述のごとくチップ端子7の露出部71には、半田ペースト9が塗布されており、第2端子52とチップ端子7とは、半田ペースト9により接合されている。電子部品5(n型FET)の第3端子53(ドレイン端子)は、第2導電板4(入力側バスバ)の表面上に載置され、当該表面上に塗布された半田ペースト9により、第3端子53と第2導電板4とは、接合されている。
 実装板部22の表面には、複数の信号回路6が導電性銅ナノインクによって形成されている。チップ端子7と信号回路6の端部61とは、信号回路6を形成する導電性銅ナノインクが焼成することにより固着してある。チップ端子7の表面に導電性銅ナノインクを焼成させることで、チップ端子7と導電性銅ナノインクにより形成される信号回路6とが、電気的に接続され導通する。
 図8は、回路基板1の要部(B-B)の模式的断面図である。図8は、図6における(B-B)断面を模式的に示すものであり、凸部31を含む模式的断面図である。図7と共通する部位についての説明は省略する。
 電子部品5は、実装板部22の表面側(回路基板1の基部の表面側)に、電子部品5の外周器54が第2導電板4及び導電板3の凸部31を跨ぐように実装されている。電子部品5(n型FET)の第1端子51(ソース端子)は、導電板3の凸部31の上面上(表面上)に載置され、当該表面上に塗布された半田ペースト9により、第1端子51と導電板3とは、接合されている。
 図9は、電子部品5が実装された状態でのチップ端子7及び信号回路6の接合部の説明図である。図9は、図6における信号回路6の端部61と、チップ端子7との接合部を拡大したものである。上述のごとく、信号回路6の端部61は、円形状において欠落部62を有する形状をなし、チップ端子7の表面の一部を覆うように形成されている。すなわち、チップ端子7に接合される信号回路6の端部61には、その一部が切り欠かれた欠落部62(切り欠き部)が設けられている。欠落部62は、電子部品5側に設けられている。従って、信号回路6の端部61は、欠落部62により、電子部品5側に向けて開口する凹状(コ状/C状)をなしている。
 欠落部62から露出するチップ端子7の露出部71は、電子部品5側に形成される。チップ端子7の露出部71には半田ペースト9が塗布されるところ、欠落部62により信号回路6の端部61に凹状(コ状/C状)の開口を形成することにより、露出部71に塗布された半田ペースト9が露出部71から流れ出ることを抑制することができる。信号回路6の端部61において、当該欠落部62により欠落した以外の領域である残部が、チップ端子7と接合し、信号回路6及びチップ端子7が電気的に接続している。
 本実施形態にて、信号回路6の端部61は、欠落部62により電子部品5側に向けて開口した凹状(C状)をなすとしたが、これに限定されない。欠落部62は、円形をなす信号回路6の端部61に設けられた孔であってもよい。端部61に設けられた孔によって形成された欠落部62からは、チップ端子7の表面が露出し、当該露出している部分が、チップ端子7の露出部71に相当する。信号回路6の端部61に設けられた孔(欠落部62)の内周縁の形状は、チップ端子7の露出部71の外周縁の形状と同じとなる。チップ端子7の露出部71には半田ペースト9が塗布されるところ、信号回路6の端部61の欠落部62を孔により形成することにより、チップ端子7の露出部71は外周縁(閉ループ)により囲まれた形態となり、塗布された半田ペースト9が露出部71から流れ出ることを抑制することができる。
 本実施形態にて、信号回路6の端部61は、円形をなしチップ端子7を覆うように形成されているとしたが、これに限定されない。信号回路6の端部61は、矩形等の多角形であってもよく、チップ端子7の表面を覆うように形成されていればよい。
 電子部品5(n型FET)の第2端子52(ゲート端子)は、矩形状をなし、チップ端子7の露出部71上に載置してある。第2端子52(ゲート端子)の短手方向(外周器54からの突出方向)の幅は、信号回路6の端部61に形成された開口の幅よりも小さくしてある。従って、第2端子52(ゲート端子)を開口の内側に載置することができ、すなわち信号回路6の端部61に重なることなく、第2端子52(ゲート端子)をチップ端子7の露出部71に載置することができる。
 チップ端子7の露出部71には、半田ペースト9が塗布されており、チップ端子7と第2端子52(ゲート端子)とは、半田ペースト9により接合される。第2端子52(ゲート端子)及びチップ端子7との接合部をこのような接合形態とすることにより、第2端子52(ゲート端子)と信号回路6とを半田ペースト9により接合することを不要とすることができる。本実施形態のように信号回路6を導電性銅ナノインクで形成する場合、導電性銅ナノインクがフラックスとして機能する成分を含んでいない場合、導電性銅ナノインクの半田に対する濡れ性は低いものとなる。しかしながら、導電性銅ナノインクで形成した信号回路6の端部61に欠落部62を設け、当該欠落部62から露出したチップ端子7の露出部71と第2端子52(ゲート端子)とを半田ペースト9で接合することにより接合力を担保することができる。
 本実施形態によれば、チップ端子7と接合される信号回路6は導電性銅ナノインクによって形成されているため、並設される第1端子51及び第2端子52の端子ピッチ(端子間の距離)が狭小な電子部品5を実装した回路基板1を提供することができる。
 電子部品5がn型FETである場合、制御信号が入力される第2端子52(ゲート端子)を、チップ端子7を介して導電性銅ナノインクによって形成した信号回路6と電気的に接続することにより、第2端子52(ゲート端子)用のバスバを不要とすることができる。チップ端子7及び信号回路6の端部61の大きさは、バスバ等の板部材と比較すると小さい。従って、導電板3(出力バスバ)に接合される第1端子51(ソース端子)と、チップ端子7に接合される第2端子52(ゲート端子)との端子ピッチが小さい電子部品5を、導電板3及び第2導電板4を用いてインサート成型した回路基板1(バスバインサート基板)に実装することができる。
 チップ端子7は円形状の板であり、チップ端子7が嵌め込まれる嵌合孔221も円形をなす。従って、回路基板1の製造する際、チップ端子7を嵌合孔221に圧入する工程において、孔の内周縁に対するチップ端子7の外周縁の回転角度を合わせることを不要とし、当該製造工程の効率化を図ることができる。
 導電性銅ナノインクにより印刷(形成)された信号回路6の端部61は、チップ端子7の表面を覆うように設けられ、信号回路6の端部61には、欠落部62が設けられている。当該欠落部62により、信号回路6の端部61は、電子部品5側に向けて開口した凹状をなしている。従って、欠落部62によりチップ端子7の表面には、導電性銅ナノインクが印刷されていない露出部71が、形成されている。チップ端子7と第2端子52とを接合するための半田ペースト9は、露出部71に塗布されているため、導電性銅ナノインク(導電性ナノインク)の半田に対する濡れ性が低い場合であっても、第2端子52及びチップ端子7を直接、半田ペースト9により接合し、接合強度を向上させることができる。
 導電板3に設けられた凸部31を、第1端子51を実装する部位として用いることにより、導電板3と第1端子51との間に介在される他の接続部品(接続点)を不要とし、電子部品5の第1端子51と導電板3との間の電気抵抗を減少させ、通電時の発熱量を抑制することができる。
 図10、図11、図12、図13及び図14は、回路基板1を含む電気接続箱100の製造方法の説明図である。実施形態1に係る回路基板1を含む電気接続箱100の製造方法について、図10、図11、図12、図13及び図14に基づき、以下に説明する。
 まず、導電板3(出力バスバ)及び第2導電板4(入力バスバ)の側面(端縁)を対向させ、側面間の間隔を開けて、この順番で並設する(図10参照)。導電板3及び第2導電板4は、例えば板厚が2mmから3mmの純銅又は銅合金の板材を切削又はプレス加工により生成する。導電板3及び第2導電板4の表面には、ニッケルメッキが施されたものであってもよい。導電板3の表面の短手方向の端縁側には、例えば切削又はプレス加工により凸部31が設けられている。導電板3は、凸部31がもうけられている端縁を、第2導電板4の短手方向の端縁に対向してある。更にコネクタ端子105を用意する。
 次に、導電板3、第2導電板4及びコネクタ端子105をインサート成型用金型内に配置し、射出成型機にて一体成形する。成形樹脂は、例えばPPS(ポリフェニレンサウファイド)等の耐熱性の高い熱可塑性樹脂を用いる(図11参照)。ケース状となるように電気接続箱100の外郭をなす外枠21が成形される。導電板3の凸部31の上面(表面)、導電板3の肉厚部32の表面及び第2導電板4の表面を露出させる共に、これら表面夫々と、導電板3の肉薄部33の表面上に樹脂により形成された実装板部22の表面(実装面)とが、同一平面上(面一)となるように実装板部22が形成される。このように同一平面上に形成された導電板3、第2導電板4及び実装板部22により、回路基板1(バスバインサート基板)の基部が構成される。実装板部22の表面には、複数の嵌合孔221が形成される。これら複数の嵌合孔221は、後に搭載される電子部品5の第2端子52の位置又は基板接続用コネクタ106の位置に合わせて形成される。
 次に、純銅又は銅合金製のチップ端子7を、実装板部22に形成された嵌合孔221に圧入し、チップ端子7を嵌合孔221に嵌合する(図12、図13参照)。当該篏合工程において、超音波振動圧入機を用いてチップ端子7を嵌合孔221に圧入し、実装板部22に固着するものであってもよい。チップ端子7の上面(表面)が、実装板部22の表面と同一平面上(面一)となるようにチップ端子7は嵌合孔221に圧入される。チップ端子7は円形の板であり、嵌合孔221の内周縁も円形であるため、チップ端子7を嵌合孔221に圧入するにあたり、嵌合孔221の内周縁に対し、チップ端子7の外周縁の角度を合わせることを不要とし、篏合工程の所要時間を低減させることができる。
 次に、スクリーン印刷機を用いて、樹脂により形成された実装板部22の表面(実装面)に、導電性銅ナノインクを信号回路6の形状に印刷する(図14参照)。導電性銅ナノインクは、焼成で溶融して導電性を発現する特徴を有し、銅等の金属は超微粒子化により劇的に融点が低下する。従って、120℃程度の温度で焼成することで銅配線が形成され、電気的接合が可能な信号回路6が形成される。
 チップ端子7上の導電性銅ナノインク(信号回路6の端部61)は、チップ端子7の表面の一部を覆うように印刷される。チップ端子7上の導電性銅ナノインクの形状(信号回路6の端部61の形状)を、第2導電板4側に向かって開口する凹状(コ状/C状)となるように導電性銅ナノインクを印刷する(図5参照)。導電性銅ナノインクが印刷されていないチップ端子7の表面の領域により、チップ端子7の露出部71が形成される。
 チップ端子7上において、導電性銅ナノインクが印刷されていない領域は、信号回路6の端部61における欠落部62に相当する。チップ端子7上において、導電性銅ナノインクが印刷されている領域は、信号回路6の端部61における残部(チップ端子7の表面の一部を覆う領域)に相当する。すなわち、信号回路6の端部61における残部と、チップ端子7とが接合することにより、信号回路6及びチップ端子7は電気的に接続される。
 第2チップ端子8上の導電性銅ナノインク(信号回路6の端部61)は、チップ端子7と同様に、第2チップ端子8の表面の一部を覆うように印刷される。第2チップ端子8上の導電性銅ナノインクの形状(信号回路6の端部61の形状)を、信号回路6の配線方向とは逆に向かって開口する凹状(コ状/C状)となるように導電性銅ナノインクを印刷する(図5参照)。チップ端子7と同様に、導電性銅ナノインクが印刷されていない第2チップ端子8の表面の領域により、第2チップ端子8の露出部71が形成される。
 次に、チップ端子7の露出部71、導電板3の凸部31の上面の所定箇所、及び第2導電板4の上面の所定箇所に、半田ペースト9が塗布される(図15参照)。塗布された半田ペースト9上に、夫々の端子(51,52,53)が載置されるように複数の電子部品5(図面上は7つ)を並設し、これら電子部品5夫々が、第2導電版及び導電板3の凸部31を跨ぐように実装する。従って、複数の電子部品5は、実装板部22と第2導電板4との境界線に沿うように並設される。
 電子部品5は、例えばn型FET等の半導体スイッチである。電子部品5がn型FETである場合、第1端子51(ソース端子)を導電板3の凸部31における半田ペースト9が塗布された領域に載置する。第2端子52(ゲート端子)をチップ端子7の露出部71における半田ペースト9が塗布された領域に載置する。第3端子53(ドレイン端子)を第2導電板4における半田ペースト9が塗布された領域に載置する。
 更に、夫々の基板接続用コネクタ106を実装板部22の長手方向の端部側(短辺の近傍)に設けられた第2チップ端子8に位置合わせして、実装板部22の表面上に実装する。複数の電子部品5及び基板接続用コネクタ106が実装された状態となったものをリフロー炉にて、半田付けを行う。これにより、電子部品5が実装された回路基板1(バスバインサート基板)を内包(収納)する電気接続箱100が生成される(図16参照)。
 次に、マイコン等を搭載した制御回路基板を、外枠21の内側に嵌め込み、制御回路基板の端子(図示せず)とコネクタ端子105とを半田により接合し、電気的に接続する(図17参照)。制御回路基板を外枠21の内側に嵌め込むことにより、制御回路基板上に設けられた信号用端子を基板接続用コネクタ106と接合し、制御回路基板から出力される制御信号となる電圧(デューティ)は、電子部品5(n型FET)の第2端子52(ゲート端子)に印加(入力)される。制御回路基板の端子とコネクタ端子105とを半田により接合することより、電気接続箱100の外部から送信された信号が制御回路基板に入力され、当該信号を受信した制御回路基板上のマイコンは、電子部品5に制御信号を出力し電子部品5(n型FET)のオンオフ動作を可能とすることができる。
 次に、アルミニウム等の伝熱性の高い金属を用いたヒートシンク103を、ネジにより保持部材2に固定する(図18参照)。ヒートシンク103の表面には、薄板状又はシート状の放熱材104(伝熱促進材)が設けられている。放熱材104は絶縁性を有し、ヒートシンク103と、導電板3及び第2導電板4とを絶縁しつつ、これらを接触させて熱的に接続する。ヒートシンク103を保持部材2に固定するにあたり、放熱材104の表面と、導電板3及び第2導電板4の裏面とを接触させて、ヒートシンク103は、ネジにより保持部材2に固定される。放熱材104は、ヒートシンク103と、導電板3及び第2導電板4との間に介在しており、導電板3及び第2導電板4と、ヒートシンク103とは、放熱材104を介して熱的に接続されている。従って、電子部品5等にて発生した熱を導電板3及び第2導電板4を介してヒートシンク103に伝熱し、放熱性を向上させることができる。
 次に、上蓋102を保持部材2に固定する(図18参照)。上蓋102を導電板3及び第2導電板4の表面側から被せるように保持部材2に固定することにより、電気接続箱100が完成する。(図19参照)
 本製造方法によれば、端子ピッチが狭小な電子部品5を搭載することができる回路基板1を含む電気接続箱100を効率的に製造することができる。
 電子部品5がn型FET等の半導体スイッチである場合、第2端子52(ゲート端子)を接続するためのバスバに代わり、実装板部22の上に導電性銅ナノインクを印刷して形成した金属膜を用いる。これにより、第1端子51(ソース端子)を接続する導電板3(出力バスバ)と近接して、第2端子52(ゲート端子)に接続する信号回路6の端部61を配置することができる。従って、インサート成型により生成される回路基板1(バスバインサート基板)に端子間ピッチの狭い電子部品5を実装することができ、高密度実装により小型化した電気接続箱100を製造することができる。
 今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
 1 回路基板
 2 保持部材
 21 外枠
 22 実装板部
 221 嵌合孔(孔)
  23 コネクタハウジング
 3 導電板(出力バスバ)
 31 凸部
 32 肉厚部
 33 肉薄部
 4 第2導電板(入力バスバ)
 5 電子部品(n型FET)
 51 第1端子(ソース端子)
 52 第2端子(ゲート端子)
 53 第3端子(ドレイン端子)
 54 外周器
 6 信号回路
 61 端部
 62 欠落部
 7 チップ端子
 71 露出部
 8 第2チップ端子
 9 半田ペースト
 100 電気接続箱
 101 制御回路基板
 102 上蓋
 103 ヒートシンク
 104 放熱材
 105 コネクタ端子
 106 基板接続用コネクタ
 

Claims (7)

  1.  並設された第1端子及び第2端子を含む電子部品が実装される回路基板であって、
     絶縁性の保持部材と、導電板と、チップ端子と、信号回路とを備え、
     前記導電板は、前記保持部材によって保持され、
     前記第1端子は、前記導電板に接合され、
     前記チップ端子は、前記保持部材の表面に形成された孔に篏合され、
     前記第2端子は、前記チップ端子に接合され、
     前記信号回路は、導電性ナノインクによって、前記保持部材の表面上に形成され、
     前記信号回路の端部は、前記チップ端子と接合してある
     回路基板。
  2.  前記孔の内周縁は、円形をなし、
     前記チップ端子は、円板であり、
     前記円板の外周縁が前記孔の内周縁に嵌り込んで、前記チップ端子は前記孔に篏合してある
     請求項1に記載の回路基板。
  3.  前記チップ端子は、銅製又は銅を主成分とする合金製であり、
     前記導電性ナノインクは、銅ナノ粒子が液中分散した導電性銅ナノインクである
     請求項1又は請求項2に記載の回路基板。
  4.  前記導電性ナノインクにより形成された前記信号回路の端部は、前記チップ端子上に設けられ、
     前記信号回路の端部には、欠落部が形成されており、
     前記チップ端子は、前記欠落部から露出している露出部を含み、
     前記露出部には、前記チップ端子と前記第2端子とを接合するための半田が塗布され、
     前記第2端子は、前記露出部に接合されている
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の回路基板。
  5.  前記欠落部によって前記信号回路の端部は、前記電子部品側に向けて開口した凹状をなし、
     前記開口の幅は、前記露出部に接合される前記第2端子の幅よりも広い
     請求項4に記載の回路基板。
  6.  前記導電板の一面には、前記一面から垂線方向に突出した凸部が設けられており、
     前記第1端子は、前記凸部上に接合されている
     請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の回路基板。
  7.  回路基板を含む電気接続箱の製造方法であって、
     導電板を金型内に配置し、前記金型に樹脂を注入して、外枠及び実装板部を含む保持部材を形成すると共に、前記外枠内に前記導電板の少なくとも一部が収納されるように前記導電板と前記保持部材とを一体化する工程と、
     前記実装板部に設けられた孔にチップ端子及び第2チップ端子を圧入する工程と、
     前記実装板部上に導電性ナノインクによって、前記チップ端子及び前記第2チップ端子を電気的に接続する信号回路を印刷する工程と、
     前記導電板の所定の領域及び前記チップ端子に半田ペーストを塗布する工程と、
     前記半田ペーストが塗布された前記導電板の所定の領域及び前記チップ端子の夫々に、電子部品の第1端子及び第2端子の夫々を位置合わせして前記電子部品を載置し、リフロー炉により半田付けする工程と、
     前記外枠内に前記電子部品を制御するための制御回路基板を収納し、前記外枠の両端の開口部を塞ぐように上蓋及びヒートシンクを固定する工程と
     を含む回路基板を含む電気接続箱の製造方法。
     
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