WO2020188741A1 - 供給装置、加工システム、及び、加工方法 - Google Patents

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Abstract

供給装置は、回転により粉体を搬送する搬送部材と、前記搬送部材を回転する駆動装置とを備え、前記搬送部材が1回転する間に前記搬送部材の回転速度を変化させる。

Description

供給装置、加工システム、及び、加工方法
 本発明は、例えば、粉体を供給する供給装置、並びに、このような供給装置から供給される粉体を用いて加工処理を行う加工システム及び加工方法の技術分野に関する。
 粉体を供給する供給装置の一例として、超音波モータの先端に取り付けられたパイプ中に粉体を供給し、超音波モータの楕円振動により粉体を一定方向に搬送する供給装置があげられる(特許文献1参照)。このような供給装置では、粉体を適切に搬送することが技術的課題となる。
米国特許第5,038,014号
 第1の態様によれば、回転により粉体を搬送する搬送部材と、前記搬送部材を回転する駆動装置とを備え、前記搬送部材が1回転する間に前記搬送部材の回転速度を変化させる粉体の供給装置が提供される。
 第2の態様によれば、振動により粉体を搬送する搬送部材と、前記搬送部材を振動する駆動装置とを備え、前記駆動装置の駆動時間に応じて、前記搬送部材の振動の振幅及び周波数の少なくとも一方を変化させる粉体の供給装置が提供される。
 第3の態様によれば、粉体を供給する供給口が形成された供給源と、前記供給口の下方に位置し、前記供給口から供給された前記粉体を回転により搬送する搬送部材とを備え、前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、前記軸部材の側面は、前記溝が形成された溝面部と、平面部とを含む粉体の供給装置が提供される。
 第4の態様によれば、粉体を供給する供給装置であって、回転により前記粉体を搬送する搬送部材と前記搬送部材を回転する駆動装置とを備え、前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、前記溝の深さ、前記溝のピッチ及び前記溝のらせん1周分の体積の少なくとも一つは、前記供給装置が単位時間当たりに供給するべき前記粉体の量と、前記軸部材の許容可能な回転速度に基づいて設定される供給装置が提供される。
 第5の態様によれば、粉体を供給する供給口が形成された供給源と、前記供給口の下方に位置し、前記供給口から供給された前記粉体を回転により搬送する搬送部材とを備え、前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、前記軸部材には、前記溝内における前記粉体の移動を少なくとも部分的に止める部材が形成されている粉体の供給装置が提供される。
 第6の態様によれば、粉体を供給する供給口が形成された供給源と、前記供給口から落下して供給された前記粉体を搬送する搬送部材と、前記搬送部材を収容する容器と、前記供給口とは別の位置で前記容器及び前記供給源と接続し、前記容器と前記供給源とを連結する連結管とを備える供給装置が提供される。
 第7の態様によれば、粉体の供給装置と、前記供給装置から供給される前記粉体を用いて物体に付加加工を行う加工装置とを備える加工システムであって、前記加工装置は、時間に応じて前記供給装置からの単位時間あたりの供給量が変化する前記粉体のうち、前記単位時間あたりの供給量が所定の範囲である前記粉体を用いて前記物体に付加加工を行う加工システムが提供される。
 第8の態様によれば、上述した第1の態様から第6の態様のいずれかによって提供される供給装置から供給される前記粉体を用いて加工処理を行う加工方法が提供される。
 本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための形態から明らかにされる。
図1は、第1実施形態の加工システムの構造を示す断面図である。 図2は、第1実施形態の加工システムのシステム構成を示すシステム構成図である。 図3(a)から図3(e)のそれぞれは、ワーク上のある領域において光を照射し且つ造形材料を供給した場合の様子を示す断面図である。 図4(a)から図4(c)のそれぞれは、3次元構造物を形成する過程を示す断面図である。 図5は、第1実施形態の材料供給装置の構造を示す断面図である。 図6は、材料供給装置が備える保持部材の構造を示す側面図である。 図7(a)は、材料供給装置が備える搬送部材の第1の例の構造を示す斜視図であり、図7(b)は、搬送部材の第1の例の構造を示す正面図である。 図8(a)は、材料供給装置が備える搬送部材の第2の例の構造を示す斜視図であり、図8(b)から図8(c)のそれぞれは、搬送部材の第2の例の構造を示す断面図である。 図9は、材料供給装置による造形材料の供給動作を示す断面図である。 図10は、第2実施形態の材料供給装置の構造を示す断面図である。 図11は、第2実施形態の搬送部材の構造を示す斜視図である。 図12(a)から図12(d)のそれぞれは、第2実施形態の軸部材の断面の一例を示す断面図である。 図13は、カット面部分に隔壁部材が形成された搬送部材を示す斜視図である 図14は、第3実施形態の材料供給装置の構造を示す断面図である。 図15(a)は、軸部材の中心軸よりも下方に位置する隙間から造形材料が落下する様子を示す断面図であり、図15(b)は、軸部材の中心軸よりも下方に位置する隙間から造形材料が落下する様子を示す正面図であり、図15(c)は、軸部材の中心軸よりも上方に位置する隙間から造形材料が落下する様子を示す断面図であり、図15(d)は、軸部材の中心軸よりも上方に位置する隙間から造形材料が落下する様子を示す正面図であり、図15(e)は、単位時間当たりに隙間から落下する造形材料の分量を示すグラフである。 図16(a)は、第4実施形態の搬送部材の第1の例の構造を示す斜視図であり、図16(b)は、第4実施形態の搬送部材の第1の例の構造を示す正面図である。 図17は、単位時間当たりに保持部材12から落下する造形材料の分量を示すグラフである。 図18は、第4実施形態の搬送部材の第2の例の構造を示す斜視図である。 図19は、軸部材の回転速度が一定である場合の造形材料の落下量、軸部材の回転速度の制御例、及び、軸部材の回転速度を制御した場合の造形材料の落下量を示すグラフである。 図20は、軸部材の回転速度が一定である場合の造形材料の落下量、及び、照射光学系による加工光の射出態様を示すグラフである。 図21は、第5実施形態の材料供給装置の構造を示す断面図である。 図22は、第5実施形態の材料供給装置の一部を拡大して示す断面図及び平面図である。 図23は、第5実施形態の材料供給装置による造形材料の供給動作を示す断面図である。 図24は、振動の振幅と単位時間あたりに材料供給装置から加工装置へと供給される造形材料の供給量との関係を示すグラフである。 図25は、保持部材の振動の振幅が一定であると仮定した場合の造形材料の供給レート、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように制御される保持部材の振動の振幅、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように制御される保持部材の振動の周波数、及び、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように保持部材の振動の振幅を制御した場合の造形材料Mの供給レートを示すグラフである。 図26は、保持部材の振動の振幅が一定であると仮定した場合の造形材料の供給レート、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように制御される保持部材の振動の振幅、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように制御される保持部材の振動の周波数、及び、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように保持部材の振動の振幅を制御した場合の造形材料Mの供給レートを示すグラフである。 図27は、第6実施形態の材料供給装置の構造を示す断面図である。
 以下、図面を参照しながら、供給装置、加工システム及び加工方法の実施形態について説明する。以下では、物体の一例であるワークWに付加加工を行う加工システムSYS加工システムSYSを用いて、供給装置、加工システム及び加工方法の実施形態を説明する。特に、以下では、レーザ肉盛溶接法(LMD:Laser Metal Deposition)に基づく付加加工を行う加工システムSYSを用いて、供給装置、加工システム及び加工方法の実施形態を説明する。レーザ肉盛溶接法に基づく付加加工は、ワークWに供給した造形材料Mを加工光ELで溶融することで、ワークWと一体化された又はワークWから分離可能な3次元構造物STを形成する付加加工である。尚、レーザ肉盛溶接法(LMD)は、ダイレクト・メタル・デポジション、ディレクテッド・エナジー・デポジション、レーザクラッディング、レーザ・エンジニアード・ネット・シェイピング、ダイレクト・ライト・ファブリケーション、レーザ・コンソリデーション、シェイプ・デポジション・マニュファクチャリング、ワイヤ-フィード・レーザ・デポジション、ガス・スルー・ワイヤ、レーザ・パウダー・フージョン、レーザ・メタル・フォーミング、セレクティブ・レーザ・パウダー・リメルティング、レーザ・ダイレクト・キャスティング、レーザ・パウダー・デポジション、レーザ・アディティブ・マニュファクチャリング、レーザ・ラピッド・フォーミングと称してもよい。
 また、以下の説明では、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から定義されるXYZ直交座標系を用いて、加工システムSYSを構成する各種構成要素の位置関係について説明する。尚、以下の説明では、説明の便宜上、X軸方向及びY軸方向のそれぞれが水平方向(つまり、水平面内の所定方向)であり、Z軸方向が鉛直方向(つまり、水平面に直交する方向であり、実質的には上下方向)であるものとする。また、X軸、Y軸及びZ軸周りの回転方向(言い換えれば、傾斜方向)を、それぞれ、θX方向、θY方向及びθZ方向と称する。ここで、Z軸方向を重力方向としてもよい。また、XY平面を水平方向としてもよい。
 (1)第1実施形態の加工システムSYSa
 初めに、第1実施形態の加工システムSYS(以降、第1実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSa”と称する)について説明する。
 (1-1)第1実施形態の加工システムSYSaの全体構造
 初めに、図1及び図2を参照しながら、第1実施形態の加工システムSYSaの構造について説明する。図1は、第1実施形態の加工システムSYSaの構造の一例を示す断面図である。図2は、第1実施形態の加工システムSYSaのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
 加工システムSYSaは、3次元構造物ST(つまり、3次元方向のいずれの方向においても大きさを持つ3次元の物体であり、立体物)を形成可能である。加工システムSYSaは、3次元構造物STを形成するための基礎となるワークW上に、3次元構造物STを形成可能である。このワークWを基材又は台座と称してもよい。加工システムSYSaは、ワークWに付加加工を行うことで、3次元構造物STを形成可能である。ワークWが後述するステージ31である場合には、加工システムSYSaは、ステージ31上に、3次元構造物STを形成可能である。ワークWがステージ31によって保持されている(或いは、ステージ31に支持又は載置されている)既存構造物である場合には、加工システムSYSaは、既存構造物上に、3次元構造物STを形成可能である。この場合、加工システムSYSaは、既存構造物と一体化された3次元構造物STを形成してもよい。既存構造物と一体化された3次元構造物STを形成する動作は、既存構造物に新たな構造物を付加する動作と等価とみなせる。尚、既存構造物は例えば欠損箇所がある要修理品であってもよい。加工システムSYSaは、要修理品の欠損箇所を埋めるように、要修理品に3次元構造物STを形成してもよい。或いは、加工システムSYSaは、既存構造物と分離可能な3次元構造物STを形成してもよい。尚、図1は、ワークWが、ステージ31によって保持されている既存構造物である例を示している。また、以下でも、ワークWがステージ31によって保持されている既存構造物である例を用いて説明を進める。
 上述したように、加工システムSYSaは、レーザ肉盛溶接法により3次元構造物STを形成可能である。つまり、加工システムSYSaは、積層造形技術を用いて物体を形成する3Dプリンタであるとも言える。尚、積層造形技術は、ラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping)、ラピッドマニュファクチャリング(Rapid Manufacturing)、又は、アディティブマニュファクチャリング(Additive Manufacturing)とも称される。
 3次元構造物STを形成するために、加工システムSYSaは、図1及び図2に示すように、材料供給装置1と、加工装置2と、ステージ装置3と、光源4と、ガス供給装置5と、筐体6と、制御装置7とを備える。加工装置2とステージ装置3とのそれぞれの少なくとも一部は、筐体6の内部のチャンバ空間63IN内に収容されている。尚、筐体6をハウジングと称してもよい。ハウジングは箱形に限定されず、他の形状をしていてもよい。
 材料供給装置1は、加工装置2に造形材料Mを供給する。材料供給装置1は、加工装置2が3次元構造物STを形成するために単位時間あたりに必要とする分量の造形材料Mが加工装置2に供給されるように、当該必要な分量に応じた供給レートで造形材料Mを供給する。つまり、材料供給装置1は、単位時間当たりの造形材料Mの供給量が、当該必要な分量に応じた所望の供給量となるように、造形材料Mを供給する。尚、材料供給装置1の構造については、図5等を参照しながら後に詳述するため、ここでの詳細な説明を省略する。
 造形材料Mは、所定強度以上の加工光ELの照射によって溶融可能な材料である。このような造形材料Mとして、例えば、金属材料及び樹脂材料の少なくとも一方が使用可能である。但し、造形材料Mとして、金属材料及び樹脂材料とは異なるその他の材料が用いられてもよい。造形材料Mは、粉状の材料である。つまり、造形材料Mは、粉体である。粉体は、粉状の材料に加えて、粒状の材料を含んでいてもよい。造形材料Mは、例えば、90マイクロメートル±40マイクロメートルの範囲に収まる粒径の粉体を含んでいてもよい。造形材料Mを構成する粉体の平均粒径は、例えば、75マイクロメートルであってもよいし、その他のサイズであってもよい。
 加工装置2は、材料供給装置1から供給される造形材料Mを用いて3次元構造物STを形成する。造形材料Mを用いて3次元構造物STを形成するために、加工装置2は、加工ヘッド21と、ヘッド駆動系22とを備える。更に、加工ヘッド21は、照射光学系211と、材料ノズル(つまり造形材料Mを供給する供給系)212とを備えている。加工ヘッド21と、ヘッド駆動系22とは、チャンバ空間63IN内に収容されている。但し、加工ヘッド21及び/又はヘッド駆動系22の少なくとも一部が、筐体6の外部の空間である外部空間64OUTに配置されていてもよい。尚、外部空間64OUTは、加工システムSYSaのオペレータが立ち入り可能な空間であってもよい。
 照射光学系211は、射出部213から加工光ELを射出するための光学系(例えば、集光光学系)である。具体的には、照射光学系211は、加工光ELを発する光源4と、光ファイバやライトパイプ等の不図示の光伝送部材を介して光学的に接続されている。照射光学系211は、光伝送部材を介して光源4から伝搬してくる加工光ELを射出する。照射光学系211は、加工光ELがチャンバ空間63INを進むように加工光ELを射出する。照射光学系211は、照射光学系211から下方(つまり、-Z側)に向けて加工光ELを照射する。照射光学系211の下方には、ステージ31が配置されている。ステージ31にワークWが載置されている場合には、照射光学系211は、ワークWに向けて加工光ELを照射する。具体的には、照射光学系211は、加工光ELが照射される(典型的には、集光される)領域としてワークW上に設定される照射領域EAに加工光ELを照射可能である。更に、照射光学系211の状態は、制御装置7の制御下で、照射領域EAに加工光ELを照射する状態と、照射領域EAに加工光ELを照射しない状態との間で切替可能である。尚、照射光学系211から射出される加工光ELの方向は真下(つまり、-Z軸方向と一致)には限定されず、例えば、Z軸に対して所定の角度だけ傾いた方向であってもよい。
 材料ノズル212は、造形材料Mを供給する供給アウトレット214を有する。材料ノズル212は、供給アウトレット214から造形材料Mを供給する(例えば、噴射する、噴出する、又は、吹き付ける)。材料ノズル212は、造形材料Mの供給源である材料供給装置1と、不図示のパイプ等を介して物理的に接続されている。材料ノズル212は、パイプを介して材料供給装置1から供給される造形材料Mを供給する。材料ノズル212は、パイプを介して材料供給装置1から供給される造形材料Mを圧送してもよい。即ち、材料供給装置1からの造形材料Mと搬送用の気体(例えば、窒素やアルゴン等の不活性ガス)とを混合してパイプを介して材料ノズル212に圧送してもよい。この場合、搬送用の気体として、例えば、ガス供給装置5から供給されるパージガスが用いられてもよい。尚、図1において材料ノズル212は、チューブ状に描かれているが、材料ノズル212の形状は、この形状に限定されない。材料ノズル212は、チャンバ空間63INに向けて造形材料Mを供給する。材料ノズル212は、材料ノズル212から下方(つまり、-Z側)に向けて造形材料Mを供給する。材料ノズル212の下方には、ステージ31が配置されている。ステージ31にワークWが搭載されている場合には、材料ノズル212は、ワークWに向けて造形材料Mを供給する。尚、材料ノズル212から供給される造形材料Mの進行方向はZ軸方向に対して所定の角度(一例として鋭角)だけ傾いた方向であるが、-Z側(つまり、真下)であってもよい。
 第1実施形態では、材料ノズル212は、照射光学系211が加工光ELを照射する照射領域EAに向けて造形材料Mを供給するように、照射光学系211に対して位置合わせされている。つまり、材料ノズル212が造形材料Mを供給する領域としてワークW上に設定される供給領域MAと照射領域EAとが一致する(或いは、少なくとも部分的に重複する)ように、材料ノズル212と照射光学系211とが位置合わせされている。尚、照射光学系211から射出された加工光ELによって形成される溶融池MPに、材料ノズル212が造形材料Mを供給するように位置合わせされていてもよい。
 ヘッド駆動系22は、加工ヘッド21を移動させる。ヘッド駆動系22は、例えば、チャンバ空間63IN内で加工ヘッド21を移動させる。ヘッド駆動系22は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つに沿って加工ヘッド21を移動させる。加工ヘッド21がX軸及びY軸の少なくとも一方に沿って移動すると、照射領域EA及び供給領域MAのそれぞれは、ワークW上をX軸及びY軸の少なくとも一方に沿って移動する。更に、ヘッド駆動系22は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つに加えて、θX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つの回転方向に沿って加工ヘッド21を移動させてもよい。言い換えると、ヘッド駆動系22は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つの軸回りに加工ヘッド21を回転させてもよい。ヘッド駆動系22は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つの軸回りに加工ヘッド21の姿勢を変えてもよい。ヘッド駆動系22は、例えば、モータ等のアクチュエータを含む。
 尚、ヘッド駆動系22は、照射光学系211と材料ノズル212とを別々に移動させてもよい。具体的には、例えば、ヘッド駆動系22は、射出部213の位置、射出部213の向き、供給アウトレット214の位置及び供給アウトレット214の向きの少なくとも一つを調整可能であってもよい。この場合、照射光学系211が加工光ELを照射する照射領域EAと、材料ノズル212が造形材料Mを供給する供給領域MAとが別々に制御可能となる。
 ステージ装置3は、ステージ31を備えている。ステージ31は、チャンバ空間63INに収容される。ステージ31は、ワークWを支持可能である。尚、ここで言う「ステージ31がワークWを支持する」状態は、ワークWがステージ31によって直接的に又は間接的に支えられている状態を意味していてもよい。ステージ31は、ワークWを保持可能であってもよい。つまり、ステージ31は、ワークWを保持することでワークWを支持してもよい。或いは、ステージ31は、ワークWを保持可能でなくてもよい。この場合、ワークWは、ステージ31に載置されていてもよい。つまり、ステージ31は、ステージ31に載置されたワークWを支持してもよい。このとき、ワークWは、クランプレスでステージ31に載置されていてもよい。従って、本実施形態における「ステージ31がワークWを支持する」状態は、ステージ31がワークWを保持する状態及びワークWがステージ31に載置される状態をも含んでいてもよい。ステージ31がチャンバ空間63INに収容されるため、ステージ31が支持するワークWもまた、チャンバ空間63INに収容される。更に、ステージ31は、ワークWが保持されている場合には、保持したワークWをリリース可能である。上述した照射光学系211は、ステージ31がワークWを支持している期間の少なくとも一部において加工ビームPLを照射する。更に、上述した材料ノズル212は、ステージ31がワークWを支持している期間の少なくとも一部において造形材料Mを供給する。尚、材料ノズル212が供給した造形材料Mの一部は、ワークWの表面からワークWの外部へと(例えば、ステージ31の周囲へと)散乱する又はこぼれ落ちる可能性がある。このため、加工システムSYSaは、ステージ31の周囲に、散乱した又はこぼれ落ちた造形材料Mを回収する回収装置を備えていてもよい。尚、ステージ31は、ワークWを保持するために、機械的なチャックや真空吸着チャック等を備えていてもよい。
 ステージ31は、不図示のステージ駆動系によって移動可能であってもよい。この場合、ステージ駆動系は、例えば、チャンバ空間63IN内でステージ31を移動させてもよい。ステージ駆動系は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つに沿ってステージ31を移動させてもよい。ステージ31がX軸及びY軸の少なくとも一方に沿って移動すると、照射領域EAは、ワークW上をX軸及びY軸の少なくとも一方に沿って移動する。更に、ステージ駆動系は、X軸、Y軸及びZ軸の少なくとも一つに加えて、θX方向、θY方向及びθZ方向の少なくとも一つの回転方向に沿ってステージ31を移動させてもよい。ステージ駆動系31は、例えば、モータ等のアクチュエータを含む。ステージ装置3がステージ駆動系を備えている場合には、加工装置2は、ヘッド駆動系22を備えていなくてもよい。
 光源4は、例えば、赤外光及び紫外光のうちの少なくとも一つを、加工光ELとして射出する。但し、加工光ELとして、その他の波長の光、例えば可視域の波長の光が用いられてもよい。加工光ELは、レーザ光である。この場合、光源4は、半導体レーザ等のレーザ光源を含んでいてもよい。レーザ光源の一例としては、レーザダイオード(LD:Laser Diode)、ファイバ・レーザ、COレーザ、YAGレーザ及びエキシマレーザ等の少なくとも一つがあげられる。但し、加工光ELはレーザ光でなくてもよいし、光源4は任意の光源(例えば、LED(Light Emitting Diode)及び放電ランプ等の少なくとも一つ)を含んでいてもよい。
 ガス供給装置5は、チャンバ空間63INをパージするためのパージガスの供給源である。パージガスは、不活性ガスを含む。不活性ガスの一例として、窒素ガス又はアルゴンガスがあげられる。ガス供給装置5は、チャンバ空間63INにパージガスを供給する。その結果、チャンバ空間63INは、パージガスによってパージされた空間となる。ガス供給装置5は更に、材料供給装置1に対してもパージガスを供給する。材料供給装置1に供給されたパージガスは、後述するように、主として材料供給装置1から材料ノズル212へと造形材料Mを圧送するために用いられる。このため、ガス供給装置5は、材料供給装置1に対して、加圧されたパージガスを供給する。尚、ガス供給装置5は、窒素ガスやアルゴンガス等のパージガスが格納されたボンベであってもよい。パージガスが窒素ガスである場合には、ガス供給装置5は、大気を原料として窒素ガスを発生する窒素ガス発生装置であってもよい。
 ガス供給装置5は、チャンバ空間63INへのガス供給態様と、材料供給装置1へのガス供給態様とを、別々に制御してもよい。例えば、ガス供給装置5は、チャンバ空間63INへのパージガスの単位時間当たりの供給量と、材料供給装置1へのパージガスの単位時間当たりの供給量とが異なるように、チャンバ空間63IN及び材料供給装置1のそれぞれへのガス供給態様を制御してもよい。例えば、ガス供給装置5は、チャンバ空間63IN及び材料供給装置1のいずれか一方へのパージガスの供給を停止した状態で、チャンバ空間63IN及び材料供給装置1のいずれか他方にパージガスを供給するように、チャンバ空間63IN及び材料供給装置1のそれぞれへのガス供給態様を制御してもよい。また、チャンバ空間63INに供給されるパージガスと材料供給装置1に供給されるパージガスとで、特性(例えば、温度など)が異なっていてもよい。チャンバ空間63INに供給されるパージガスと材料供給装置1に供給されるパージガスとで、組成が異なっていてもよい。尚、加工システムSYSaは、チャンバ空間63INにパージガスを供給するガス供給装置と、材料供給装置1にパージガスを供給するガス供給装置とを別々に備えていてもよい。
 筐体6は、筐体6の内部空間であるチャンバ空間63INに少なくとも加工装置2及びステージ装置3のそれぞれの少なくとも一部を収容する収容装置である。筐体6は、チャンバ空間63INを規定する隔壁部材61を含む。隔壁部材61は、チャンバ空間63INと、筐体6の外部空間64OUTとを隔てる部材である。隔壁部材61は、その内壁611を介してチャンバ空間63INに面し、その外壁612を介して外部空間64OUTに面する。この場合、隔壁部材61によって囲まれた空間(より具体的には、隔壁部材61の内壁611によって囲まれた空間)が、チャンバ空間63INとなる。尚、隔壁部材61には、開閉可能な扉が設けられていてもよい。この扉は、ワークWをステージ31に載置する(又は支持或いは保持されるように搬入する)際、およびステージ31からワークWおよび/または造形物を取り出す際に開かれ、且つ造形中には閉じられていてもよい。
 制御装置7は、加工システムSYSaの動作を制御する。制御装置7は、例えば、CPU(Central Processing Unit)(或いは、CPUに加えて又は代えてGPU(Graphics Processing Unit))と、メモリとを含んでいてもよい。制御装置7は、CPUがコンピュータプログラムを実行することで、加工システムSYSaの動作を制御する装置として機能する。このコンピュータプログラムは、制御装置7が行うべき後述する動作を制御装置7(例えば、CPU)に行わせる(つまり、実行させる)ためのコンピュータプログラムである。つまり、このコンピュータプログラムは、加工システムSYSaに後述する動作を行わせるように制御装置7を機能させるためのコンピュータプログラムである。CPUが実行するコンピュータプログラムは、制御装置7が備えるメモリ(つまり、記録媒体)に記録されていてもよいし、制御装置7に内蔵された又は制御装置7に外付け可能な任意の記憶媒体(例えば、ハードディスクや半導体メモリ)に記録されていてもよい。或いは、CPUは、実行するべきコンピュータプログラムを、ネットワークインタフェースを介して、制御装置7の外部の装置からダウンロードしてもよい。
 例えば、制御装置7は、照射光学系211による加工光ELの射出態様を制御してもよい。射出態様は、例えば、加工光ELの強度及び加工光ELの射出タイミングの少なくとも一方を含んでいてもよい。加工光ELがパルス光である場合には、射出態様は、例えば、パルス光の発光時間の長さとパルス光の発光周期との比(いわゆる、デューティ比)を含んでいてもよい。また、射出態様は、例えば、パルス光の発光時間の長さそのものや、発光周期そのものを含んでいてもよい。更に、制御装置7は、ヘッド駆動系22による加工ヘッド21の移動態様を制御してもよい。移動態様は、例えば、移動量、移動速度、移動方向及び移動タイミングの少なくとも一つを含んでいてもよい。更に、制御装置7は、材料供給装置1による造形材料Mの供給態様を制御してもよい。材料ノズル212による造形材料Mの供給態様は、主として、材料供給装置1による造形材料Mの供給態様によって定まる。このため、材料供給装置1による造形材料Mの供給態様を制御することは、材料ノズル212による造形材料Mの供給態様を制御することと等価とみなせる。供給態様は、例えば、供給量(特に、単位時間当たりの供給量)及び供給タイミングの少なくとも一方を含んでいてもよい。
 制御装置7は、加工システムSYSaの内部に設けられていなくてもよく、例えば、加工システムSYSa外にサーバ等として設けられていてもよい。この場合、制御装置7と加工システムSYSaとは、有線及び/又は無線のネットワーク(或いは、データバス及び/又は通信回線)で接続されていてもよい。有線のネットワークとして、例えばIEEE1394、RS-232x、RS-422、RS-423、RS-485及びUSBの少なくとも一つに代表されるシリアルバス方式のインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。有線のネットワークとして、パラレルバス方式のインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。有線のネットワークとして、10BASE-T、100BASE-TX及び1000BASE-Tの少なくとも一つに代表されるイーサネット(登録商標)に準拠したインタフェースを用いるネットワークが用いられてもよい。無線のネットワークとして、電波を用いたネットワークが用いられてもよい。電波を用いたネットワークの一例として、IEEE802.1xに準拠したネットワーク(例えば、無線LAN及びBluetooth(登録商標)の少なくとも一方)があげられる。無線のネットワークとして、赤外線を用いたネットワークが用いられてもよい。無線のネットワークとして、光通信を用いたネットワークが用いられてもよい。この場合、制御装置7と加工システムSYSaとはネットワークを介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されていてもよい。また、制御装置7は、ネットワークを介して加工システムSYSaにコマンドや制御パラメータ等の情報を送信可能であってもよい。加工システムSYSaは、制御装置7からのコマンドや制御パラメータ等の情報を、上記ネットワークを介して受信する受信装置を備えていてもよい。
 尚、制御装置7は、一部が加工システムSYSaの内部に設けられ、他の一部が加工システムSYSaの外部に設けられていてもよい。
 尚、CPUが実行するコンピュータプログラムを記録する記録媒体としては、CD-ROM、CD-R、CD-RWやフレキシブルディスク、MO、DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RW及びBlu-ray(登録商標)等の光ディスク、磁気テープ等の磁気媒体、光磁気ディスク、USBメモリ等の半導体メモリ、及び、その他プログラムを格納可能な任意の媒体の少なくとも一つが用いられてもよい。記録媒体には、コンピュータプログラムを記録可能な機器(例えば、コンピュータプログラムがソフトウェア及びファームウェア等の少なくとも一方の形態で実行可能な状態に実装された汎用機器又は専用機器)が含まれていてもよい。更に、コンピュータプログラムに含まれる各処理や機能は、制御装置7(つまり、コンピュータ)がコンピュータプログラムを実行することで制御装置7内に実現される論理的な処理ブロックによって実現されてもよいし、制御装置7が備える所定のゲートアレイ(FPGA、ASIC)等のハードウェアによって実現されてもよいし、論理的な処理ブロックとハードウェアの一部の要素を実現する部分的ハードウェアモジュールとが混在する形式で実現してもよい。
 (1-2)加工システムSYSaの加工動作
 続いて、加工システムSYSaによる加工動作(つまり、3次元構造物STを形成するための動作)について説明する。上述したように、加工システムSYSaは、レーザ肉盛溶接法により3次元構造物STを形成する。このため、加工システムSYSaは、レーザ肉盛溶接法に準拠した既存の加工動作(この場合、造形動作)を行うことで、3次元構造物STを形成してもよい。以下、レーザ肉盛溶接法を用いて3次元構造物STを形成する加工動作の一例について簡単に説明する。
 加工システムSYSaは、形成するべき3次元構造物STの3次元モデルデータ(例えば、CAD(Computer Aided Design)データ)等に基づいて、ワークW上に3次元構造物STを形成する。3次元モデルデータとして、加工システムSYSa内に設けられた不図示の計測装置で計測された立体物の計測データ、及び、加工システムSYSaとは別に設けられた3次元形状計測機の計測データの少なくとも一方を用いてもよい。3次元形状計測機の一例として、ワークWに対して移動可能でワークWに接触可能なプローブを有する接触型の3次元座標測定機があげられる。3次元形状計測機の一例として、非接触型の3次元計測機があげられる。非接触型の3次元計測機の一例として、パターン投影方式の3次元計測機、光切断方式の3次元計測機、タイム・オブ・フライト方式の3次元計測機、モアレトポグラフィ方式の3次元計測機、ホログラフィック干渉方式の3次元計測機、CT(Computed Tomography)方式の3次元計測機、及び、MRI(Magnetic resonance imaging)方式の3次元計測機等の少なくとも一つがあげられる。尚、3次元モデルデータとしては、例えばSTL(Stereo Lithography)フォーマット、VRML(Virtual Reality Modeling Language)フォーマット、AMF(Additive Manufacturing File Format)、IGES(Initial Graphics Exchange Specification)フォーマット、VDA-FS(Association of German Automotive Manufactures-Surfaces Interface)フォーマット、HP/GL(Hewlett-Packard Graphics Language)フォーマット、ビットマップフォーマット等を用いることができる。
 加工システムSYSaは、3次元構造物STを形成するために、例えば、Z軸方向に沿って並ぶ複数の層状の部分構造物(以下、“構造層”と称する)SLを順に形成していく。例えば、加工システムSYSaは、3次元構造物STをZ軸方向に沿って輪切りにすることで得られる複数の構造層SLを1層ずつ順に形成していく。その結果、複数の構造層SLが積層された積層構造体である3次元構造物STが形成される。以下、複数の構造層SLを1層ずつ順に形成していくことで3次元構造物STを形成する動作の流れについて説明する。
 まず、各構造層SLを形成する動作について図3(a)から図3(e)を参照して説明する。加工システムSYSaは、制御装置7の制御下で、ワークWの表面又は形成済みの構造層SLの表面に相当する造形面MS上の所望領域に照射領域EAを設定し、当該照射領域EAに対して照射光学系211から加工光ELを照射する。尚、照射光学系211から照射される加工光ELが造形面MS上に占める領域を照射領域EAと称してもよい。第1実施形態においては、加工光ELのフォーカス位置(つまり、集光位置)が造形面MSに一致している。その結果、図3(a)に示すように、照射光学系211から射出された加工光ELによって造形面MS上の所望領域に溶融池(つまり、加工光ELによって溶融した金属のプール)MPが形成される。更に、加工システムSYSaは、制御装置7の制御下で、造形面MS上の所望領域に供給領域MAを設定し、当該供給領域MAに対して材料ノズル212から造形材料Mを供給する。ここで、上述したように照射領域EAと供給領域MAとが一致しているため、供給領域MAは、溶融池MPが形成された領域に設定されている。このため、加工システムSYSaは、図3(b)に示すように、溶融池MPに対して、材料ノズル212から造形材料Mを供給する。その結果、溶融池MPに供給された造形材料Mが溶融する。加工ヘッド21の移動に伴って溶融池MPに加工光ELが照射されなくなると、溶融池MPにおいて溶融した造形材料Mは、冷却されて固化(つまり、凝固)する。その結果、図3(c)に示すように、固化した造形材料Mが造形面MS上に堆積される。つまり、固化した造形材料Mの堆積物による造形物が形成される。
 このような加工光ELの照射による溶融池MPの形成、溶融池MPへの造形材料Mの供給、供給された造形材料Mの溶融及び溶融した造形材料Mの固化を含む一連の造形処理が、図3(d)に示すように、造形面MSに対して加工ヘッド21がXY平面に沿って相対的に移動されながら繰り返される。つまり、造形面MSに対して加工ヘッド21が相対的に移動すると、造形面MSに対して照射領域EAもまた相対的に移動する。従って、一連の造形処理が、造形面MSに対して照射領域EAがXY平面に沿って(つまり、二次元平面内において)相対的に移動されながら繰り返される。この際、加工光ELは、造形面MS上において造形物を形成したい領域に設定された照射領域EAに対して選択的に照射される一方で、造形面MS上において造形物を形成したくない領域に設定された照射領域EAに対して選択的に照射されない(造形物を形成したくない領域には照射領域EAが設定されないとも言える)。つまり、加工システムSYSaは、造形面MS上を所定の移動軌跡に沿って照射領域EAを移動させながら、造形物を形成したい領域の分布の態様に応じたタイミングで加工光ELを造形面MSに照射する。尚、造形物を形成したい領域の分布の態様を分布パターンとも構造層SLのパターンとも称してもよい。その結果、溶融池MPもまた、照射領域EAの移動軌跡に応じた移動軌跡に沿って造形面MS上を移動することになる。具体的には、溶融池MPは、造形面MS上において、照射領域EAの移動軌跡に沿った領域のうち加工光ELが照射された部分に順次形成される。更に、上述したように照射領域EAと供給領域MAとが一致しているため、供給領域MAもまた、照射領域EAの移動軌跡に応じた移動軌跡に沿って造形面MS上を移動することになる。その結果、図3(e)に示すように、造形面MS上に、凝固した造形材料Mによる造形物の集合体に相当する構造層SLが形成される。つまり、溶融池MPの移動軌跡に応じたパターンで造形面MS上に形成された造形物の集合体に相当する構造層SL(つまり、平面視において、溶融池MPの移動軌跡に応じた形状を有する構造層SL)が形成される。なお、造形物を形成したくない領域に照射領域EAが設定されている場合、加工光ELを照射領域EAに照射するとともに、造形材料Mの供給を停止してもよい。また、造形物を形成したくない領域に照射領域EAが設定されている場合に、造形材料Mを照射領域ELに供給するとともに、溶融池MPができない強度の加工光ELを照射領域ELに照射してもよい。尚、上述した説明では、造形面MSに対して照射領域EAを移動させたが、照射領域EAに対して造形面MSを移動させてもよい。
 加工システムSYSaは、このような構造層SLを形成するための動作を、制御装置7の制御下で、3次元モデルデータに基づいて繰り返し行う。具体的には、まず、3次元モデルデータを積層ピッチでスライス処理してスライスデータを作成する。尚、加工システムSYSaの特性に応じてこのスライスデータを一部修正したデータを用いてもよい。加工システムSYSaは、ワークWの表面に相当する造形面MS上に1層目の構造層SL#1を形成するための動作を、構造層SL#1に対応する3次元モデルデータ、即ち構造層SL#1に対応するスライスデータに基づいて行う。その結果、造形面MS上には、図4(a)に示すように、構造層SL#1が形成される。その後、加工システムSYSaは、構造層SL#1の表面(つまり、上面)を新たな造形面MSに設定した上で、当該新たな造形面MS上に2層目の構造層SL#2を形成する。構造層SL#2を形成するために、制御装置7は、まず、加工ヘッド21がZ軸に沿って移動するようにヘッド駆動系22を制御する。具体的には、制御装置7は、ヘッド駆動系22を制御して、照射領域EA及び供給領域MAが構造層SL#1の表面(つまり、新たな造形面MS)に設定されるように、+Z側に向かって加工ヘッド21を移動させる。これにより、加工光ELのフォーカス位置が新たな造形面MSに一致する。その後、加工システムSYSaは、制御装置7の制御下で、構造層SL#1を形成する動作と同様の動作で、構造層SL#2に対応するスライスデータに基づいて、構造層SL#1上に構造層SL#2を形成する。その結果、図4(b)に示すように、構造層SL#2が形成される。以降、同様の動作が、ワークW上に形成するべき3次元構造物STを構成する全ての構造層SLが形成されるまで繰り返される。その結果、図4(c)に示すように、複数の構造層SLが積層された積層構造物によって、3次元構造物STが形成される。
 (1-3)材料供給装置1
 続いて、加工システムSYSaが備える材料供給装置1について更に説明する。
 (1-3-1)材料供給装置1の構造
 初めに、図5を参照しながら、材料供給装置1の構造について説明する。図5は、材料供給装置1の構造を示す断面図である。
 図5に示すように、材料供給装置1は、ホッパ11と、保持部材12と、搬送部材13と、駆動装置14と、材料送出部材15と、筐体(言い換えれば、容器)16と、連結管17とを備えている。保持部材12と、搬送部材13と、材料送出部材15とは、箱型形状(或いは、その他の形状)の筐体16の隔壁部材161によって取り囲まれた空間(つまり、筐体16の内部空間16IN)に収容されている。ホッパ11と、駆動装置14とは、隔壁部材161を介して内部空間16INと隔てられた外部空間16OUTに配置されている。但し、ホッパ11と駆動装置14との少なくとも一方が、内部空間16INに配置されていてもよい。
 ホッパ11は、造形材料Mを貯蔵するための装置である。ホッパ11は、造形材料Mの供給源となる。ホッパ11は、漏斗状の形状(つまり、逆円錐状の形状)を有している。漏斗状の形状を有する隔壁部材111によって囲まれた空間が、造形材料Mを貯蔵するための貯蔵空間112に相当する。但し、ホッパ11は、その他の形状を有していてもよい。例えば、ホッパ11の形状は、逆角錐状の形状(一例として逆四角錐状)であってもよい。
 ホッパ11の下端(つまり、貯蔵空間112の下方)には、供給口113が形成されている。供給口113は、ホッパ11の底部において隔壁部材111をZ軸方向に沿って貫通する開口(つまり、貫通孔)である。或いは、隔壁部材111がホッパ11の下端に形成されない場合には、隔壁部材111が形成されていないホッパ11の下部の開放端が、供給口113として用いられてもよい。供給口113の断面(具体的には、XY平面に沿った断面)の形状は、円形であるが、その他の形状(例えば、長丸形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一つ)であってもよい。供給口113は、ホッパ11からホッパ11の下方に(つまり、-Z側に)造形材料Mを供給するための開口である。つまり、ホッパ11が貯蔵空間112に貯蔵している造形材料Mは、供給口113を介してホッパ11の外部へと供給される(言い換えれば、排出される又は落とされる)。
 ホッパ11は、筐体16の隔壁部材161に配置されている。具体的には、ホッパ11は、隔壁部材161のうち内部空間16INの上方に位置する天井部材1611に配置されている。天井部材1611には、供給口162が形成されている。供給口162は、外部空間16OUTから内部空間16INに向かって天井部材1611を貫通する開口(つまり、貫通孔)である。筐体16の供給口162は、ホッパ11の供給口113につながっている。このため、供給口162は、実質的には、供給口113から内部空間16INに向かって天井部材1611を貫通する開口(つまり、貫通孔)である。このため、ホッパ11が貯蔵空間112に貯蔵している造形材料Mは、供給口113及び供給口162を介して、筐体16の内部空間16INへと供給される(言い換えれば、排出される又は落とされる)。
 ホッパ11の上端には、材料補充口114が形成されている。材料補充口114は、ホッパ11の上端において隔壁部材111をZ軸方向に沿って貫通する開口である。或いは、隔壁部材111がホッパ11の上端に形成されない場合には、隔壁部材111が形成されていないホッパ11の上部の開放端が、材料補充口114として用いられてもよい。材料補充口114は、ホッパ11(特に、貯蔵空間112)に造形材料Mを補充するための開口である。材料補充口114は、通常は(具体的には、ホッパ11に造形材料Mを補充していない期間中は)、蓋115によって密閉されている。この場合、蓋115は、隔壁部材111と共に貯蔵空間112を規定する隔壁部材として機能してもよい。蓋115は、隔壁部材111と共に貯蔵空間112の密閉性を維持する隔壁部材として機能してもよい。蓋115は、ホッパ11に造形材料Mを補充する期間中に開けられる。尚、材料補充口114は、造形材料Mの補充以外の目的(たとえば、ホッパ11のメンテナンス等の目的)で使用されてもよい。尚、ホッパ11の隔壁部材111と蓋115とを蝶番で連結してもよい。また、ホッパ11の上部に異物混入防止のための金網を設けてもよい。
 ホッパ11の隔壁部材111(例えば、相対的に上方に位置する部分であって且つ材料補充口114よりも下方に位置する部分)には、開口116が形成されている。開口116は、貯蔵空間111からホッパ11の外部の空間(具体的には、筐体16の外部空間16OUT)に向かって隔壁部材111を貫通する貫通孔である。このため、貯蔵空間112は、開口116を介して外部空間16OUTにつながる。但し、後に詳述するように、開口116には、連結管17が取り付けられている。このため、開口116に連結管17が取り付けられている場合には、貯蔵空間112は外部空間16OUTと隔てられている。尚、隔壁部材111に形成された貫通孔に加えて又は代えて、蓋115に形成された貫通孔が、開口116として用いられてもよい。
 保持部材12は、ホッパ11の供給口113から供給口162を介して内部空間16INに供給される造形材料Mを保持する。ホッパ11から供給される造形材料Mを保持するために、保持部材12は、供給口113及び供給口162のそれぞれの下方に配置される。保持部材12は、保持部材12の一部が供給口113及び供給口162のそれぞれの直下に位置するように配置される。保持部材12は、保持部材12の一部が供給口113及び供給口162からの造形材料Mの落下経路に位置するように配置される。保持部材12は、保持部材12の一部がZ軸方向に沿って供給口162のそれぞれに対向するように配置される。
 保持部材12は、筐体6の隔壁部材161(特に、天井部材1611)によって支持される。但し、保持部材12は、その他の任意の部材によって支持されていてもよい。例えば、保持部材12は、隔壁部材161のうちの内部空間16INの側方に位置する側壁部材1612によって支持されていてもよい。例えば、保持部材12は、隔壁部材161のうちの内部空間16INの下方に位置する底部材1613によって支持されていてもよい。例えば、保持部材12は、不図示の支持部材によって支持されていてもよい。
 図6は、保持部材12の構造を示す側面図である。保持部材12は、図5及び図6に示すように、筒状の部材(つまり、中空状の部材)である。具体的には、保持部材12は、Z軸方向に交差する方向に沿って延びる筒状の空間121が内部に形成された部材である。つまり、保持部材12は、Z軸方向に交差する方向が長手方向となる部材である。尚、図5及び図6は、空間121がY軸方向に沿って延びる空間である例を示しているが、空間121は、X軸方向に沿って延びる空間であってもよいし、Z軸に対して傾斜した方向に沿って延びる空間であってもよい。空間121は、保持部材12の内壁面122によって囲まれた空間である。内壁面122のZ軸を含む断面の形状は、円形である。この場合、筒状の空間121のZ軸を含む断面の形状は、円形となる。つまり、保持部材12は、円筒部材となる。尚、ここで言う「円筒部材」は、内壁面122の断面の形状が円形となる部材を意味する。このため、保持部材12の外壁面の断面の形状は、円形に限らず、任意の形状(例えば、長丸形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一つ)であってもよい。但し、内壁面122のZ軸を含む断面の形状は、その他の形状(例えば、長丸形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一つ)であってもよい。保持部材12が内部空間16INに配置されているがゆえに、空間121は、内部空間16INの少なくとも一部を構成する。
 保持部材12には、供給口123が形成されている。供給口123は、保持部材12をZ軸方向に沿って貫通する開口(つまり、貫通孔)である。供給口123は、空間121から一の方向に向かって保持部材12を貫通する貫通孔である。供給口123は、空間121が延びる方向(例えば、Y軸方向)に交差する方向(例えば、Z軸方向(上方))に向かって保持部材12を貫通する貫通孔である。供給口123は、保持部材12の上方に位置する供給口162につながる。つまり、保持部材12は、供給口123が供給口162につながるように配置される。この場合、保持部材12が供給口162の下方に配置されるがゆえに、供給口123は、空間121から上方に向かって保持部材12を貫通する貫通孔である。供給口123が供給口162につながっているため、貯蔵空間112と空間121とは、供給口113、162及び123を介してつながる。このため、貯蔵空間112から供給口113及び供給口162を介して内部空間16INに供給される造形材料Mは、供給口123を介して空間121に供給される。つまり、造形材料Mは、貯蔵空間112から供給口113、供給口162及び供給口123を介して空間121に供給される。造形材料Mは、貯蔵空間112から供給口113、供給口162及び供給口123を介して空間121に向かって落下するように、ホッパ11から保持部材12に供給される。
 空間121に供給された造形材料Mは、内壁面122に堆積する。具体的には、空間121に供給された造形材料Mは、内壁面122のうちの供給口113、供給口162及び供給口123の下方に位置する面部分に落下して堆積する。内壁面122は、内壁面122の少なくとも一部の上に堆積している造形材料Mを保持する。このため、内壁面122は、ホッパ11から供給される造形材料Mを保持するための保持面1221を備える。内壁面122の少なくとも一部は、保持面1221として機能する。例えば、重力が作用することで下方に落下してくる造形材料Mを保持面1221が保持するがゆえに、内壁面122のうちの上方(つまり、+Z側)を向いている面部分の少なくとも一部が、保持面1221として機能する。例えば、供給口113、162及び123から落下してくる造形材料Mを保持面1221が保持するがゆえに、内壁面122のうちの供給口113、162及び123から下方に離れた位置に位置する面部分の少なくとも一部が、保持面1221として機能する。また、内壁面122の少なくとも一部である保持面1221が造形材料Mを保持するがゆえに、内壁面122が規定する空間121は、ホッパ11から供給される造形材料Mを保持するための空間として機能する。このため、以下の説明では、空間121を、“保持空間121”と称する。
 保持空間121には、搬送部材13の少なくとも一部が配置される。このため、図5及び図6に示すように、搬送部材13の少なくとも一部は、保持空間121を規定する内壁面122によって取り囲まれる。搬送部材13と内壁面122との間には、間隙SPが形成されている。従って、保持空間121に供給された造形材料Mは、内壁面122と搬送部材13との間において保持される。つまり、保持空間121に供給された造形材料Mは、保持部材12と搬送部材13との間において保持される。このため、内壁面122のうちの搬送部材13と対向する面部分の少なくとも一部もまた、上述した保持面1221として機能してもよい。
 搬送部材13は、保持部材12によって保持された造形材料Mを、保持部材12から保持部材12の外部に搬送するための部材である。搬送部材13は、保持空間121によって保持された造形材料Mを、保持空間121から保持空間121の外部に搬送するための部材である。搬送部材13は、内壁面122(特に、保持面1221)によって保持された造形材料Mを、内壁面122から内壁面122の外部に搬送するための部材である。
 搬送部材13は、保持空間121が延びる方向に沿って造形材料Mを搬送する。その結果、搬送部材13は、保持空間121によって保持された造形材料Mを、保持空間121から、保持空間121の端部を規定する保持部材12の開口(つまり、開放端)124を介して、保持空間121の外部に搬送する。つまり、開口124は、保持部材12から保持部材12の外部へと造形材料Mを搬送するための搬送口として用いられる。このため、以下では、開口124を“搬送口124”と称する。
 供給口113、162及び123から保持空間121に落下してくる造形材料Mを搬送部材13が搬送するため、搬送部材13の少なくとも一部は、供給口113、162及び123の下方に位置する。内壁面122(特に、保持面1221)に落下してくる造形材料Mを搬送部材13が搬送するため、搬送部材13の少なくとも一部は、内壁面122(特に、保持面1221)の少なくとも一部の上方に位置する。つまり、搬送部材13の少なくとも一部は、供給口113、162及び123と内壁面122(特に、保持面1221)との間に位置する。その結果、ホッパ11からは搬送部材13に対して、重力方向に沿って造形材料Mが供給される。
 搬送部材13は、造形材料Mを搬送可能である限りは、どのような構造を有していてもよい。以下、搬送部材13の構造の一例について、図5と共に図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)を参照しながら説明する。図7(a)は、材料供給装置1が備える搬送部材13の第1の例の構造を示す斜視図であり、図7(b)は、材料供給装置1が備える搬送部材13の第1の例の構造を示す正面図である。図8(a)は、材料供給装置1が備える搬送部材13の第2の例の構造を示す斜視図であり、図8(b)から図8(c)のそれぞれは、材料供給装置1が備える搬送部材13の第2の例の構造を示す断面図である。
 図5並びに図7(a)から図8(c)に示すように、搬送部材13は、所望方向に沿って延びる部材である。具体的には、搬送部材13は、保持空間121が延びる方向に沿って延びる部材である。つまり、搬送部材13は、保持部材12の長手方向に沿って延びる部材である。保持空間121がZ軸に交差する方向に延びているがゆえに、搬送部材13は、Z軸に交差する方向に沿って延びる部材である。図5は、搬送部材13は、Y軸方向に沿って延びる部材である例を示しているが、搬送部材13は、X軸方向に沿って延びる部材であってもよいし、Z軸に対して傾斜した方向に沿って延びる部材であってもよい。搬送部材13は、保持空間121内において、保持空間121が延びる方向に沿って搬送部材13が延びるように配置される。
 搬送部材13がZ軸に交差する方向に沿って延びる部材である場合、搬送部材13は、Z軸に交差する方向に沿って延びる軸部材131を備えていてもよい。軸部材131は、Z軸を含む断面の形状が円形となる部材である。但し、軸部材131は、Z軸を含む断面の形状がその他の形状(例えば、長丸形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一つ)となる部材であってもよい。搬送部材13は、保持空間121内において、保持空間121が延びる方向に沿って軸部材131が延びるように配置される。
 搬送部材13は、その側面にらせん状の溝132が形成された部材である。具体的には、搬送部材13は、搬送部材13が延びる方向に沿った軸周りに回転しながら搬送部材13が延びる方向に沿って延びる(つまり、進む)溝132がその側面に形成された部材である。搬送部材13は、搬送部材13の側面を周回しながら搬送部材13が延びる方向に沿って延びる(つまり、進む)溝132がその側面に形成された部材である。らせん状の溝132のピッチ(つまり、周期であり、例えば、溝132が1回転する間に溝132が延びる(つまり、進む距離)は、一定であるが、変動してもよい。このような溝132が側面に形成された搬送部材13の一例が、図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)に示されている。
 図7(a)から図7(b)は、溝132が側面に形成された搬送部材13の第1の例を示している。図7(a)から図7(b)に示すように、軸部材131の側面には、らせん状の溝132を規定する(つまり、形成する)ように軸部材131の側面から突き出る突起133が形成されていてもよい。この場合、溝132は、隣り合う2つの突起133の間に形成される。つまり、隣り合う2つの突起133によって挟まれる空間が、溝132となる。このため、溝132は、突起133と平行に形成される。尚、ここで言う「溝132と突起133とが平行な状態」とは、溝132が延びる方向と突起133が延びる方向とが文字通り完全に平行な状態のみならず、溝132が延びる方向と突起133が延びる方向とが厳密な意味での平行ではないものの実質的に平行であるとみなすことができる状態(つまり、溝132が延びる方向と突起133が延びる方向とがほぼ平行な状態)をも含む。この場合、突起133は、溝132を規定する隔壁として機能してもよい。尚、図7(a)から図7(b)に示した軸部材131と突起133との寸法は単なる一例であり、図7(a)から図7(b)に示したものとは異なる寸法であってもよい。例えば、軸部材131の直径に対する突起133の半径方向の寸法は、図7(a)から図7(b)に示した例よりも小さくてもよいし、大きくてもよい。
 突起133がらせん状の溝132を形成するがゆえに、突起133もまた、らせん状の部材となる。具体的には、突起133は、軸部材131の側面においてらせんを描くように形成される。突起133は、軸部材131の側面を周回しながららせんを描くように形成される。軸部材131の側面上において突起133が形成される位置は、軸部材131の側面においてらせんを描く。突起133は、軸部材131の側面において、軸部材131が延びる方向に沿った軸周りに回転しながら軸部材131が延びる方向に沿って延びる。
 図8(a)から図8(c)は、溝132が側面に形成された搬送部材13の第2の例を示している。図8(a)から図8(c)に示すように、軸部材131の側面に、らせん状の溝132を規定する窪み(つまり、凹部分)が形成されていてもよい。つまり、溝132を形成するように軸部材131の側面にくぼみを形成する加工が軸部材131の側面に施されることで、溝132が側面に形成された搬送部材13が形成されてもよい。溝132を形成する彫りこみ加工が軸部材131の側面に施されることで、溝132が側面に形成された搬送部材13が形成されてもよい。この場合、軸部材131のうち溝132が形成されていない部分(例えば、彫りこみ加工が施されなかった部分又は溝132に対して突き出た凸部分)が、実質的には、溝132を規定する突起133として機能してもよい。従って、以下の説明では、説明の便宜上、搬送部材13の第2の例もまた、搬送部材13の第1の例と同様に、軸部材131の側面に突起133が形成された部材であるものとして説明を進める。
 尚、軸部材131の側面に形成される溝132のXZ平面に沿った断面の形状は、どのような形状であってもよい。図8(b)は、軸部材131の側面に形成される溝132のXZ平面に沿った断面の形状が、矩形の形状(例えば、台形の形状)となる例を示している。図8(c)は、軸部材131の側面に形成される溝132のXZ平面に沿った断面の形状が、円弧の形状となる例を示している。尚、図8(a)から図8(c)に示した軸部材131と溝132との寸法は、単なる一例であり、図8(a)から図8(c)に示したものとは異なる寸法であってもよい。例えば、軸部材131の直径に対する溝132の半径方向の寸法は、図8(a)から図8(c)に示した例よりも小さくともよいし、大きくてもよい。
 搬送部材13の第1の例及び第2の例のいずれにおいても、搬送部材13は、スクリューとしても機能し得る。従って、図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)に示す構造を有する搬送部材13に限らず、スクリューとして機能し得る部材が、搬送部材13として用いられてもよい。また、搬送部材13の第1の例は、アルキメディアン・スクリューとしても機能し得る。従って、図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)に示す構造を有する搬送部材13に限らず、アルキメディアン・スクリューとして機能し得る部材が、搬送部材13として用いられてもよい。また、搬送部材13の第2の例は、ねじとして機能し得る。従って、図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)に示す構造を有する搬送部材13に限らず、ねじとして機能し得る部材が、搬送部材13として用いられてもよい。
 搬送部材13は、溝132を介して、造形材料Mを搬送する。搬送部材13は、保持空間121内において溝132を介して造形材料Mが移動するように、造形材料Mを搬送する。搬送部材13は、保持空間121内において溝132を伝って造形材料Mが移動するように、造形材料Mを搬送する。搬送部材13は、溝132を用いて、保持空間121から、保持部材12の搬送口124を介して、保持部材12の外部へと搬送する。このため、搬送部材13は、搬送口124を貫通するように配置される。
 溝132を介して造形材料Mを搬送するために、溝132は、保持空間121から搬送口124に向かって延びるように形成される。より具体的には、溝132は、少なくとも、保持空間121のうち供給口123の直下に位置する部分から搬送口124に向かって延びるように形成される。溝132は、少なくとも、搬送部材13のうち供給口123の直下に位置する部分から搬送部材13のうち搬送口124に位置する部分に向かって延びるように形成される。
 更に、溝132を介して造形材料Mを搬送するために、駆動装置14は、溝132が形成された搬送部材13を駆動する。このため、駆動装置14は、搬送部材13を駆動するために、モータ等のアクチュエータ(動力源)を備えている。具体的には、駆動装置14は、軸部材131が延びる方向に沿った軸(典型的には、軸部材131の中心軸)を回転軸として軸部材131が回転するように、搬送部材13を回転駆動する。その結果、保持空間121に保持されている造形材料Mは、回転する搬送部材13の側面に形成されたらせん状の溝132を伝って、軸部材131が延びる方向(つまり、保持空間121が延びる方向であって、保持部材12の長手方向)に沿って移動する。つまり、造形材料Mは、Z軸に交差する方向に沿って移動する。造形材料Mは、側方に向かって移動する。この場合、駆動装置14は、溝132を介して造形材料Mを搬送口124に向かって移動させる(図5に示す例では、-Y側に向かって移動させる)ことが可能な回転方向に軸部材132が回転するように、搬送部材13を回転駆動する。その結果、保持空間121に保持されている造形材料Mは、搬送口124を介して、保持空間121の外部に落下する。内壁面122に保持されている造形材料Mは、搬送口124を介して、内壁面122の外部に落下する。つまり、搬送部材13は、造形材料Mを搬送して搬送口124を通過させることで、造形材料Mを保持部材12の外部に搬送する。
 搬送部材13を駆動するために、搬送部材13は、駆動装置14に連結されている。具体的には、搬送部材13(特に、軸部材131)は、搬送口124とは反対側の端部を規定する保持部材12の開口(つまり、開放端)125及び筐体16に形成された開口163を介して、内部空間16IN(特に、保持空間121)から外部空間16OUTへと延びる。開口163は、筐体16の側壁部材1612を内部空間16INから外部空間16OUTへと貫通する貫通孔である。搬送部材13(特に、軸部材131)は、開口126及び163を介して、外部空間16OUTに配置されている駆動装置14に連結される。
 隔壁部材161に形成される開口163には、搬送部材13(特に、軸部材131)と隔壁部材161の隙間を埋めるためのシール部材164が形成されていてもよい。シール部材164が形成されると、内部空間16IN(特に、保持空間121)の造形材料Mが開口163を介して外部空間16OUTに意図せず放出されることを抑制することができる。更に、シール部材164が形成されると、内部空間16IN(特に、保持空間121)のパージガスが開口163を介して外部空間16OUTに意図せず放出されることを抑制することができる。また、シール部材164がグリスを使用したシール部材である場合には、シール部材のグリス切れを防ぐために、シール部材164の周囲に、シール部材164に補充するためのグリスを貯蔵する貯蔵室が形成されていてもよい。貯蔵室に貯蔵されたグリスは、例えば毛細管現象等を利用してシール部材164に補充されてもよい。
 上述したように、搬送部材13と保持空間121を規定する内壁面122との間には、間隙SPが形成されている。その結果、搬送部材13と内壁面122との間に間隙SPが形成されない場合と比較して、搬送部材13がスムーズに回転する。つまり、搬送部材13が内壁面122に接触する場合と比較して、搬送部材13がスムーズに回転する。
 一方で、搬送部材13と内壁面122との間に相対的に大きな間隙SPが形成されると、当該間隙SPに相対的に多くの造形材料Mが侵入してしまう。その結果、本来は回転する搬送部材13の溝132を介して造形材料Mが搬送されるべき状況にも関わらず、搬送部材13の溝132を介することなく間隙SPを介して造形材料Mが搬送されてしまう可能性がある。このような溝132を介さない造形材料Mの搬送は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を引き起こしかねない。そこで、間隙SPのサイズ(つまり、搬送部材13と内壁面122との間の間隔)dは、間隙SPを介した造形材料Mの搬送を抑制する(典型的には、防止する)状態を実現可能な所望間隔以下に設定されてもよい。
 尚、第1実施形態における「間隙SPのサイズd」は、搬送部材13のうちの内壁面122に最も近い部分と内壁面122との間の間隔を意味していてもよい。つまり、「間隙SPのサイズd」は、搬送部材13と内壁面122との間の間隔の最小値を意味していてもよい。上述した図5、図7(a)から図7(b)及び図8(a)から図8(c)を見ると分かるように、搬送部材13のうちの内壁面122に最も近い部分は、突起133(特に、突起133のうちの最も外周側に位置する部分)になる。このため、第1実施形態における「間隙SPのサイズd」は、突起133(特に、突起133のうちの最も外周側に位置する部分)と内壁面122との間の間隔を意味していてもよい。
 間隙SPのサイズdは、造形材料Mの特性に応じて設定されてもよい。例えば、造形材料Mが粉体であるがゆえに、造形材料Mの大きさ(例えば、粒径)が小さくなればなるほど、間隙SPにより多くの造形材料Mが侵入してしまう。このため、間隙SPのサイズdは、造形材料Mの大きさ(例えば、粒径)に応じて設定されてもよい。例えば、間隙SPのサイズdは、造形材料Mの最大粒径(つまり、造形材料Mの粒径として想定される最大の大きさ)に応じて設定されてもよい。例えば、間隙SPのサイズdは、造形材料Mの最大粒径の2倍以下になるように設定されてもよい。間隙SPのサイズdが造形材料Mの最大粒径の2倍以下になるように設定されている場合には、間隙SPのサイズdが造形材料Mの最大粒径の2倍より大きくなるように設定されている場合と比較して、間隙SPを介した造形材料Mの搬送が抑制される。或いは、例えば、間隙SPのサイズdは、造形材料Mの最大粒径の1倍以下になるように設定されてもよい。間隙SPのサイズdが造形材料Mの最大粒径の1倍以下になるように設定されている場合には、間隙SPのサイズdが造形材料Mの最大粒径の1倍より大きくなるように設定されている場合と比較して、間隙SPを介した造形材料Mの搬送が抑制される。
 再び図5において、材料送出部材15は、保持部材12から搬送部材13によって搬送された造形材料Mを受け取る。搬送部材13は、保持部材12から造形材料Mが落下するように造形材料Mを搬送する。このため、材料送出部材15は、保持部材12から落下してくる造形材料Mを受け取る。この場合、材料送出部材15は、保持部材12から搬送された造形材料Mを受け取ることが可能な位置に配置される。例えば、材料送出部材15は、保持部材12の下方及び斜め下方の少なくとも一方に配置されていてもよい。例えば、材料送出部材15は、保持部材12からの造形材料Mの落下経路上に配置されていてもよい。典型的には、材料送出部材15は、搬送口124の下方に配置される。造形材料Mを受け取るために、材料送出部材15は、漏斗状の形状(例えば、逆円錐状の形状)を有していてもよい。材料送出部材15は、漏斗状の形状を有する隔壁部材によって、保持部材12から搬送された造形材料Mを収集するように受け取る。但し、材料送出部材15は、その他の形状(例えば、逆角錐状の形状、一例として逆四角錐形状)を有していてもよい。
 材料送出部材15は、更に、保持部材12から受け取った造形材料Mを、材料供給装置1の外部へと(つまり、加工装置2へと)送り出す。造形材料Mを加工装置2へと送り出すために、材料送出部材15の下端には、送出口151が形成されている。送出口151は、材料送出部材15の底部の隔壁をZ軸方向に沿って貫通する開口(つまり、貫通孔)である。或いは、隔壁部材が材料送出部材15の下端に形成されない場合には、隔壁部材が形成されていない材料送出部材15の下部の開放端が、送出口151として用いられてもよい。送出口151の断面(具体的には、XY平面に沿った断面)の形状は、円形であるが、その他の形状であってもよい。その他の形状は長円形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一つを含む。
 筐体16には、送出口165が形成されている。送出口165は、内部空間16INから外部空間16OUTに向かって隔壁部材161(図5に示す例では、底部材1613)を貫通する開口(つまり、貫通孔)である。送出口165は、材料送出部材15の送出口151につながっている。送出口165には、加工装置2につながる上述した不図示のパイプが接続されている。従って、材料送出部材15が送り出した造形材料Mは、送出口151及び164並びに不図示のパイプを介して、加工装置2へと送り出される。
 筐体16には更に、流入口166が形成されている。流入口166は、内部空間16INから外部空間16OUTに向かって隔壁部材161(図5に示す例では、側壁部材1612であるが、天井部材1611又は底部材1613であってもよい)を貫通する開口(つまり、貫通孔)である。流入口166は、上述したガス供給装置5に接続されている。従って、筐体16の内部空間16INには、流入口166を介して、上述したガス供給装置6から、加圧されたパージガスが供給される。
 内部空間16INには、流入口166から内部空間16INに供給されたパージガスの流れを制御するための整流部材(例えば、整流板等)が形成されていてもよい。整流部材は、保持部材12から材料送出部材15に落下する造形材料Mに対して、流入口166から供給されるパージガスが与える影響を低減するように形成されていてもよい。例えば、整流部材は、流入口166から供給されるパージガスが保持部材12から材料送出部材15に落下する造形材料Mを吹き飛ばしてしまう又は巻き上げてしまうという影響を低減するように形成されていてもよい。保持部材12から材料送出部材15に落下する造形材料Mが吹き飛ばされる又は巻き上げられると、保持部材12から材料送出部材15に実際に落下する造形材料Mの分量が変動し、結果として、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが変動しかねない。このため、パージガスが造形材料Mを吹き飛ばす又は巻き上げるという影響を低減するように形成される整流部材は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制するための部材として機能してもよい。
 筐体16には更に、開口167が形成されている。開口167は、内部空間16INから外部空間16OUTに向かって隔壁部材161(図5に示す例では、天井部材1611であるが、側壁部材1612又は底部材1613であってもよい)を貫通する貫通孔である。開口167には、上述したホッパ11の開口116につながる連結管17がつながっている。具体的には、連結管17の一方の端部が開口116につながり、連結管17の他方の端部が開口167につながっている。その結果、ホッパ11の貯蔵空間112と筐体16の内部空間16INとは、連結管17並びに開口116及び開口167を介してつながる。つまり、加工システムSYSaには、貯蔵空間112と内部空間16INとをつなげる経路として、供給口113、162及び123を介した経路のみならず、連結管17並びに開口116及び開口167を介した経路が形成されている。言い換えれば、連結管17は、供給口113、162及び123とは別の位置において、貯蔵空間112と内部空間16INとを連結する。
 このため、貯蔵空間112に造形材料Mが貯蔵されている(その結果、貯蔵空間112と内部空間16INとをつなげる経路としての供給口113、162及び123を介した経路が造形材料Mによってふさがっている)場合であっても、貯蔵空間112は、内部空間16INと同様に、パージガスによってパージされた空間となる。更に、貯蔵空間112に造形材料Mが貯蔵されている(その結果、貯蔵空間112と内部空間16INとをつなげる経路としての供給口113、162及び123を介した経路が造形材料Mによってふさがっている)場合であっても、連結管17を介して、貯蔵空間112のパージガスが内部空間16INに流入する(つまり、移動する)及び/又は内部空間16INのパージガスが貯蔵空間112に流入する。その結果、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間の差が低減される。このため、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間に不均衡が発生することは殆どない。従って、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間に発生する不均衡に起因してホッパ11から保持部材12に対して造形材料Mが突発的に供給されるという不都合が生ずることは殆どなくなる。また、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間に発生する不均衡に起因してホッパ11から造形材料Mがスムーズに供給されないことは殆どなくなる。また、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間に発生する不均衡に起因して、ホッパ11から内部空間16IN(特に、保持空間121)に供給された造形材料Mが、供給口113、162及び123を介してホッパ11の貯蔵空間112に逆流してしまうことは殆どなくなる。
 尚、加工システムSYSaが連結管17を備えることに加えて又は代えて、ホッパ11が内部空間16INに配置されていてもよい。この場合、開口116に連結管17がつなげられていなくても、開口116を介して貯蔵空間112と内部空間16INとがつながる。このため、貯蔵空間112の圧力と内部空間16INの圧力との間に不均衡が発生することは殆どない。尚、加工システムSYSaが連結管17を備えていない場合には、筐体16には、開口167が形成されていなくてもよい。
 (1-3-2)材料供給装置1による造形材料Mの供給動作
 続いて、図9を参照しながら、材料供給装置1による造形材料Mの供給動作について説明する。図9は、材料供給装置1による造形材料Mの供給動作を示す断面図である。
 図9に示すように、ホッパ11の貯蔵空間112に貯蔵された造形材料Mは、供給口113、162及び123を介して、保持部材12の保持空間121に落下する。ホッパ11の貯蔵空間112に貯蔵された造形材料Mは、供給口113、162及び123を介して、保持部材12の保持面1221に落下する。つまり、ホッパ11から保持部材12(特に、保持空間121に対して、更には、保持空間121に配置されている搬送部材13に対して)、重力方向に向かって造形材料Mが供給される。このような造形材料Mの供給を実現するために、供給口123は、内壁面122のうちの搬送部材13(特に、軸部材131と交差しない面部分に形成される)。その結果、保持空間121は、保持空間121の大きさに応じた分量の造形材料Mを保持する。保持面1221上には、保持空間121の大きさに応じた分量の造形材料Mが堆積される。
 保持面1221上に堆積した造形材料Mは供給口123、162及び113と接触している。この場合、搬送部材113が静止している(つまり、回転していない)状況下では、堆積した造形材料Mは供給口123、162及び113を塞いでそれ以上の造形材料Mが保持部材12に供給されることを抑制している。この状態において、搬送部材13は、駆動装置14によって回転駆動される。搬送部材13が回転し始めると、上述したように、保持空間121に保持されていた造形材料Mは、搬送部材13に形成された溝132を介して移動し始める。造形材料Mは、溝132を規定する突起133に押されて、搬送口124に向かって徐々に移動する。つまり、搬送部材13は、搬送口124に向かって造形材料Mを搬送する。つまり、搬送部材13は、ホッパ11から搬送部材13に対して造形材料Mが供給される方向(例えば、重力方向であり、Z軸方向)に交差する方向(例えば、Y軸方向)に沿って造形材料Mを搬送する。
 その結果、搬送部材13が搬送した造形材料Mは、保持部材12の開口124から保持部材12の外部(つまり、材料送出部材15)へと落下する(つまり、こぼれ落ちる)。具体的には、造形材料Mは、溝132の端部又は内部空間16INに露出した溝132に相当する隙間Gから材料送出部材15へと落下する。つまり、造形材料Mは、開口124が形成された位置において溝132が形成する隙間Gから材料送出部材15へと落下する。隙間Gは、開口124が形成されている位置において保持部材12と搬送部材13との間に溝132が形成する隙間である。隙間Gは、開口124が形成されている位置において、保持部材12のうち搬送口124を規定する縁部分125と搬送部材13との間に溝132が形成する隙間である。隙間Gは、開口124が形成されている位置において、縁部分125と搬送部材13の突起133との間に溝132が形成する隙間である。隙間Gは、開口124が形成されている位置において、縁部分125と突起133のうち外部空間16INに位置する部分)との間に溝132が形成する隙間である。
 らせん状の溝132のピッチ(つまり、周期であり、例えば、溝132が1回転する間に溝132が延びる(つまり、進む距離)が一定であるがゆえに、搬送部材13が継続的に且つ同じように回転し続けると、保持空間121に保持されていた造形材料Mは、一定の搬送レートで搬送される。その結果、単位時間当たりに一定量の造形材料Mが、保持部材12の搬送口124から保持部材12の外部(つまり、材料送出部材15)へとこぼれ落ちる。その結果、保持部材12からは、単位時間当たりに一定量の造形材料Mが材料送出部材15へと搬送(つまり、搬送)される。このため、搬送部材13は、溝132を介して造形材料Mを搬送することで、実質的には、単位時間当たりに一定量の造形材料Mを保持部材12の外部に切り出す部材として機能する。
 一方で、駆動装置14による搬送部材13の回転が停止すると、保持空間121に保持された造形材料Mは移動することを止め、保持部材12から造形材料Mがこぼれ落ちなくなる。つまり、保持部材12から材料送出部材15への造形材料Mの搬送が停止される。その結果、材料供給装置1から加工装置2への造形材料Mの供給も停止される。従って、駆動装置14は、制御装置7の制御下で、加工装置2へ造形材料Mを供給しなくてもよいタイミング(例えば、材料ノズル212が造形材料Mを供給しなくてもよいタイミング)で、搬送部材13の回転を停止する。
 単位時間あたりに保持部材12から保持部材12の外部へと搬送される造形材料Mの分量(つまり、単位時間当たりの造形材料Mの搬送量)は、搬送部材13の回転の状態で制御可能である。このため、制御装置7は、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、搬送部材13の回転の状態を設定してもよい。更に、駆動装置14は、制御装置7の制御下で、加工装置2が3次元構造物STを形成している間(より具体的には、材料ノズル212が造形材料Mを供給し続けている間)は、設定した回転の状態で搬送部材13が回転し続けるように、搬送部材13を回転させてもよい。その結果、保持部材12から材料送出部材15へと、加工装置2が3次元構造物STを形成するために単位時間あたりに必要とされる一定量の造形材料Mが搬送される。
 回転の状態は、例えば、回転速度(つまり、単位時間当たりの回転数)を含んでいてもよい。例えば、回転速度が速くなるほど(つまり、単位時間当たりの回転数が大きくなるほど)、溝132を介して移動する造形材料Mの移動速度もまた速くなる。このため、回転速度が速くなるほど、単位時間あたりに保持部材12から保持部材12の外部へと搬送される造形材料Mの分量が多くなる。単位時間あたりに保持部材12から保持部材12の外部へと搬送される造形材料Mの分量が多くなるほど、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと供給される造形材料Mの分量(つまり、供給量)が多くなる。従って、回転速度が速くなるほど、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと供給される造形材料Mの供給量が多くなる。制御装置7は、このような搬送部材13の回転速度と造形材料Mの供給量との間の関係を考慮した上で、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、搬送部材13の回転速度を設定してもよい。つまり、制御装置7は、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レート(つまり、材料供給装置1が単位時間あたりに供給するべき造形材料Mの量)に基づいて、搬送部材13の回転速度を設定してもよい。更に、駆動装置14は、制御装置7が設定した回転速度で搬送部材13が回転するように、搬送部材13を回転駆動してもよい。
 但し、搬送部材13が他の部材に接触している場合には、搬送部材13が回転すると、搬送部材13と他の部材との接触に起因して、搬送部材13及び他の部材の少なくとも一方が磨耗する可能性がある。尚、搬送部材13に接触する可能性がある部材の一例として、シール部材164があげられる。この場合、搬送部材13の回転速度が速くなりすぎると、搬送部材13及びシール部材164の少なくとも一方が過度に速く磨耗する可能性がある。このため、搬送部材13の回転速度には、許容可能な上限速度が設定されていてもよい。この場合、搬送部材13の回転速度は、上限速度以下に設定される。
 搬送部材13の回転の状態が同じであっても、単位時間あたりに保持部材12から搬送される第1の状態の造形材料Mの分量と、単位時間あたりに保持部材12から搬送される第2の状態(但し、第2の状態は、第1の状態とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。つまり、ある状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第1の状態の造形材料Mの分量と、同じ状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される異なる第2の状態の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。具体的には、例えば、ある状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第1の種類の造形材料Mの分量と、同じ状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第2の種類(但し、第2の種類は、第1の種類とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第1の粒径の造形材料Mの分量と、同じ状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第2の粒径(但し、第2の粒径は、第1の粒径とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第1の形状(特に、外形)の造形材料Mの分量と、同じ状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される第2の形状(但し、第2の形状は、第1の形状とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される、表面の摩擦係数が第1値となる造形材料Mの分量と、同じ状態で回転する搬送部材13によって保持部材12から単位時間あたりに搬送される、表面の摩擦係数が第2値(但し、第2値は、第1値とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。従って、制御装置7は、搬送部材13の回転の状態と造形材料Mの供給量との間の関係に加えて又は代えて、造形材料Mの状態と造形材料Mの供給量との間の関係を考慮した上で、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へと搬送される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、搬送部材13の回転の状態を設定してもよい。つまり、制御装置7は、造形材料Mの状態と3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートとに基づいて、搬送部材13の回転の状態を設定してもよい。ここで、造形材料Mの状態は、造形材料Mの種類、造形材料Mの大きさ(例えば、粒径)、造形材料Mの形状及び造形材料Mの表面の摩擦係数のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。
 単位時間あたりに保持部材12から保持部材12の外部へと搬送される造形材料Mの分量(つまり、単位時間当たりの造形材料Mの搬送量)は、搬送部材13そのものの特性によっても制御可能である。このため、搬送部材13の特性は、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となる状態を実現可能な所望特性に設定されていてもよい。つまり、搬送部材13の特性は、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに基づいて設定されていてもよい。搬送部材13の特性は、搬送部材13が所望の回転速度で回転した場合に単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が所望搬送量となる状態を実現可能な所望特性に設定されていてもよい。つまり、搬送部材13の特性は、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートと搬送部材13の回転速度とに基づいて設定されてもよい。
 一例として、溝132が形成するらせん1周分の溝132の体積(つまり、1ピッチ(1周期)あたりの溝132の体積)が小さくなるほど、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが小さくなる。このため、溝132のらせん1周分の体積が必要以上に小さくなると、搬送部材13が上限速度で回転したとしても、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができなくなるという第1の技術的問題が生ずる可能性がある。従って、溝132のらせん1周分の体積が、上述した第1の技術的問題を生じさせないという観点から設定される第1の所定量以上となるように、搬送部材13の特性が設定されていてもよい。その結果、溝132のらせん1周分の体積が第1の所定量以上となることで、搬送部材13が上限速度で回転している状況下(つまり、搬送部材13が上限速度以下の回転速度で回転している状況下)で、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができるようになる。
 一方で、溝132のらせん1周分の体積が必要以上に大きくなると、搬送部材13が単位時間あたりに材料送出部材15に搬送する造形材料Mの搬送量が変動しやすくなる。なぜならば、溝132のらせん1周分の体積が大きくなるほど、溝132内において自重によって崩れ落ちる造形材料Mの分量が多くなり、意図しないタイミングで隙間Gから落下する造形材料Mの分量が多くなる可能性があるからである。その結果、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが変動してしまうという第2の技術的問題が生ずる可能性がある。従って、溝132のらせん1周分の体積が、上述した第2の技術的問題を生じさせないという観点から設定される第2の所定量(但し、第2の所定量は、第1の所定量未満)以下となるように、搬送部材13の特性が設定されていてもよい。その結果、溝132のらせん1周分の体積が第2の所定量以下となることで、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動が抑制される。
 逆に言えば、制御装置7は、搬送部材13の特性を考慮した上で、ある特性を有する搬送部材13を用いることで単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、搬送部材13の回転速度を設定してもよい。つまり、搬送部材13の回転速度(或いは、搬送部材13の回転の状態)は、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートと搬送部材132の特性とに基づいて設定されてもよい。
 搬送部材13の特性は、搬送部材13に形成される溝132の特性を含んでいてもよい。なぜならば、溝132の特性が変わると、当該溝132に収まる造形材料Mの分量が変わる可能性があり、その結果、溝132を介して単位時間当たりに搬送される造形材料Mの分量が変わる可能性があるからである。溝132に収まる造形材料Mの分量は、溝132の体積に依存する。このため、溝132の特性は、溝132の体積(例えば、らせん1周分の溝132の体積)を含んでいてもよい。溝132の特性は、らせん1周分の溝132の体積に影響を与える特性を含んでいてもよい。らせん1周分の溝132の体積に影響を与える特性の一例として、溝132の形状、溝132の深さ、溝132の幅及び溝132のピッチの少なくとも一つを含んでいてもよい。溝132の形状は、溝132の断面形状(具体的には、軸部材131が延びる方向に交差する面に沿った断面の形状)を含んでいてもよい。
 保持部材12から材料送出部材15へと造形材料Mが搬送されると、保持部材12が保持する造形材料Mの分量が減る。一方で、保持部材12がホッパ11の供給口113の下方に位置しているがゆえに、保持部材12が保持する造形材料Mの分量が減ると、造形材料M自身の重量によって、供給口113を介してホッパ11から保持部材12へと新たな造形材料Mが供給される。つまり、保持部材12には、保持部材12から材料送出部材15へと搬送された造形材料Mの分量に応じた分量の造形材料Mが、新たにホッパ11から供給される。例えば、保持部材12には、保持部材12から材料送出部材15へと搬送された造形材料Mの分量と概ね同じ分量の造形材料Mが、新たにホッパ11から供給される。従って、保持部材12からの造形材料Mの搬送に起因して保持部材12から造形材料Mがなくなることはない。典型的には、保持部材12は、概ね同じ分量の造形材料Mを保持することになる。
 保持部材12から搬送された造形材料Mは、保持部材12から材料送出部材15へと落下していく。その結果、材料送出部材15は、保持部材12から搬送された造形材料Mを受け取る。材料送出部材15が受け取った造形材料Mは、材料供給装置1の外部へと(つまり、加工装置2へと)送り出される。ここで、上述したように、材料送出部材15が配置されている筐体16の内部空間16INには、流入口166を介してガス供給装置5から加圧されたパージガスが供給される。材料送出部材15は、加圧されたパージガスによる圧送で、造形材料Mを加工装置1へと送り出す。つまり、材料送出部材15が受け取った造形材料Mは、内部空間16INに供給されたパージガスの圧力によって送出口151及び164を介してパイプ内を押し出されるように送り出される。パイプを介して送り出された造形材料Mは、材料ノズル212から供給される。
 材料送出部材15が圧送で造形材料Mを送り出しているがゆえに、単位時間あたりに材料送出部材15が送り出す造形材料Mの分量は、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15に搬送される造形材料Mの分量に依存する。このため、材料送出部材15は、単位時間あたりに一定量の造形材料Mを加工装置2に送り出すことができる。その結果、材料供給装置1は、単位時間あたりに一定量の造形材料Mを加工装置2に供給することができる。つまり、材料供給装置1は、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと供給される造形材料Mの分量が、3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた一定の供給量となるように、加工装置2に造形材料Mを供給することができる。
 尚、上述した説明では、加工装置2が3次元構造物STを形成している間は、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へと搬送される造形材料Mの分量が一定になっている。つまり、加工装置2が3次元構造物STを形成している間は、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと供給される造形材料Mの分量が一定になっている。しかしながら、材料供給装置1は、制御装置7の制御下で、加工装置2が3次元構造物STを形成している間に、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと供給される造形材料Mの分量を変更してもよい。具体的には、上述したように、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へと搬送される造形材料Mの分量は、搬送部材の回転の状態に依存する。従って、制御装置7は、加工装置2が3次元構造物STを形成している期間の少なくとも一部において、搬送部材13の回転の状態を変更するように駆動装置14を制御してもよい。その結果、搬送部材13の回転の状態の変更に伴い、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へと搬送される造形材料Mの分量が変更される。つまり、搬送部材13の回転の状態の変更に伴い、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと搬送される造形材料Mの分量が変更される。
 単位時間あたりに材料供給装置1から供給される造形材料Mの分量を変更する場面の一例として、ヘッド駆動系22による加工ヘッド21の移動速度が変化する場面があげられる。この場合、制御装置7は、加工ヘッド21の移動速度に基づいて(つまり、加工ヘッド21の移動速度に関する情報)に基づいて、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと搬送される造形材料Mの分量を変更してもよい。具体的には、ワークW上のある単位領域(或いは、ワークW上に形成済みの構造層SL上のある単位領域、以下同じ)に向けて材料ノズル212が造形材料Mを供給する時間は、加工ヘッド21の移動速度が速くなるほど短くなる。従って、加工ヘッド21の移動速度が速くなるほど、単位領域に供給される造形材料Mの分量が少なくなる。その結果、加工ヘッド21の移動速度が変化すると、ワークW上のある一の単位領域に供給される造形材料Mの分量と、ワークW上の他の単位領域に供給される造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。この場合、形成される3次元構造物STの精度に影響が出る可能性がある。そこで、制御装置7は、ワークW上の複数の単位領域のそれぞれに供給される造形材料Mの分量が同じになるように、加工ヘッド21の移動速度に基づいて、単位時間あたりに材料供給装置1から供給される造形材料Mの分量を変更してもよい。具体的には、制御装置7は、加工ヘッド21の移動速度が速くなるほど単位時間あたりに材料供給装置1から供給される造形材料Mの分量(つまり、単位時間当たりの造形材料Mの供給量)が多くなるように、単位時間当たりの造形材料Mの供給量を変更してもよい。
 搬送部材13の回転速度に許容可能な上限速度が設定されている場合には、制御装置7は、当該上限速度に基づいて材料供給装置1が加工装置2に供給できる単位時間当たりの造形材料Mの供給量を逆算し、当該供給量に基づき加工装置2における加工ヘッド21の移動速度の上限を定めてもよい。
 尚、上述した場面に限らず、制御装置7は、加工ヘッド21の移動速度に関する情報及び加工光ELの照射に関する情報の少なくとも一方に基づいて、単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと搬送される造形材料Mの分量を変更してもよい。尚、加工光ELの照射に関する情報の一例としては、加工光ELの強度、加工光ELの照射位置及び加工光ELの照射タイミングの少なくとも一つがあげられる。例えば、制御装置7は、加工光ELの強度の変化に合わせて単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと搬送される造形材料Mの分量を変更してもよい。例えば、制御装置7は、加工光ELの照射タイミングの変化に合わせて単位時間あたりに材料供給装置1から加工装置2へと搬送される造形材料Mの分量を変更してもよい。
 (1-3)加工システムSYSaの技術的効果
 以上説明したように、第1実施形態の加工システムSYSaによれば、ワークWに対して適切に付加加工を行うことができる。
 また、加工システムSYSaが備える材料供給装置1は、ホッパ11の下方に配置した保持部材12で、ホッパ11から供給される造形材料Mを一定量保持した上で、保持部材12の保持空間121に配置される搬送部材13の回転によって単位時間あたりに一定量の造形材料Mを保持部材12から材料送出部材15に搬送している。このため、材料供給装置1は、加工装置2が3次元構造物STを形成するために単位時間あたりに必要とされる一定量の造形材料Mを加工装置2に安定的に供給することができる。つまり、材料供給装置1は、所望の供給レートを維持したまま造形材料Mを供給することができる。その結果、加工システムSYSaは、相対的に高精度な3次元構造物STを形成することができる。
 また、材料供給装置1では、駆動装置14が、筐体16の内部空間16INから隔壁部材161によって隔てられた外部空間16OUTに配置されている。このため、駆動装置14が内部空間16INに配置されている場合と比較して、駆動装置14が備えるモータ等のアクチュエータ(動力源)で発生した熱が、内部空間16INに配置されている部材(具体的には、保持部材12、搬送部材13及び材料送出部材15)に伝達されにくくなる。その結果、内部空間16INに配置されている部材が熱変形しにくくなる。ここで、内部空間16INに配置されている部材の熱変形は、単位時間当たりに保持部材12から材料送出部材15へと搬送される造形材料Mの分量の変動を引き起こしかねない。つまり、内部空間16INに配置されている部材の熱変形は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を引き起こしかねない。そうすると、第1実施形態では、内部空間16INに配置されている部材が熱変形しにくくなるがゆえに、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが駆動装置14の熱に起因して意図せず変動してしまうことが適切に抑制される。つまり、材料供給装置1は、造形材料Mの供給レートに対する駆動装置14の熱の影響を抑制することができる。このため、材料供給装置1は、所望の供給レートを維持したまま造形材料Mを供給することができる。その結果、加工システムSYSaは、相対的に高精度な3次元構造物STを形成することができる。
 (2)第2実施形態の加工システムSYSb
 続いて、第2実施形態の加工システムSYS(以降、第2実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSb”と称する)について説明する。第2実施形態の加工システムSYSbは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaと比較して、材料供給装置1に代えて材料供給装置1bを備えているという点で異なる。加工システムSYSbのその他の特徴は、加工システムSYSaのその他の特徴と同一であってもよい。従って、以下では、図10を参照しながら、第2実施形態の材料供給装置1bについて説明する。図10は、第2実施形態の材料供給装置1bの構造を示す断面図である。尚、以降の説明では、既に説明済みの構成要件については、同一の参照符号を付してその詳細な説明については省略する。
 図10に示すように、第2実施形態の材料供給装置1bは、上述した第1実施形態の材料供給装置1と比較して、搬送部材13に代えて搬送部材13bを備えているという点において異なる。材料供給装置1bのその他の特徴は、材料供給装置1のその他の特徴と同一であってもよい。
 搬送部材13bは、搬送部材13と比較して、軸部材131に代えて、軸部材131bを備えているという点で異なる。搬送部材13bのその他の特徴は、搬送部材13のその他の特徴と同一であってもよい。以下、このような搬送部材13bについて、図11及び図12(a)から図12(d)を参照しながら説明する。図11は、第2実施形態の搬送部材13bの構造を示す斜視図である。図12(a)から図12(d)のそれぞれは、軸部材131bの断面の一例を示す断面図である。
 図11に示すように、軸部材131bは、軸部材131と比較して、軸部材131bの側面の一部にカット面部分1311bが形成されているという点で異なる。軸部材131bのその他の特徴は、軸部材131の特徴と同一であってもよい。カット面部分1311bは、平面である。つまり、軸部材131の側面の一部は、平面となる。一方で、軸部材131の側面のうちのカット面部分1311bとは異なる面部分は、平面とは異なる形状となる。平面とは異なる形状の一例として、曲面(例えば、断面が円又は円弧となる曲面)があげられる。従って、搬送部材13bは、側面の一部が平面となる一方で側面の他の一部が平面とは異なる形状(例えば、曲面)となる軸部材131bを備えている。
 図11に示す例では、軸部材131bには、軸部材131bの円周方向において1ケ所にカット面部分1311bが形成されている。この場合、軸部材131bは、図12(a)に示すように、Dカット形状の軸となる。但し、軸部材131bには、軸部材131bの円周方向において2ケ所にカット面部分1311bが形成されていてもよい。2ケ所に形成されるカット面部分1311bが平行でない場合には、図12(b)に示すように、軸部材131bは、Lカット形状の軸となる。2ケ所に形成されるカット面部分1311bが平行である場合には、図12(c)に示すように、軸部材131bは、Iカット形状の軸となる。或いは、軸部材131bには、軸部材131bの円周方向において3ケ所以上にカット面部分1311bが形成されていてもよい。図12(d)に示すように、軸部材131bには、断面が多角形(一例として正六角形)になるように、カット面部分1311bが形成されていてもよい。尚、図12(d)は、断面が正六角形になるように、軸部材131bの円周方向において6ケ所以上にカット面部分1311bが形成されている例を示している。
 カット面部分1311bには、突起133が形成されない。このため、搬送部材13bにおける突起133の形成パターンは、搬送部材13における突起133の形成パターンと異なる。図11に示す例では、軸部材131bが延びる方向(図11に示す例では、Y軸方向)においてカット面部分1311bと同じ位置に形成される突起133は、カット面部分1311bよりも上方に突起133が形成されないように部分的に欠けた形状を有する。その結果、軸部材131bが延びる方向(図11に示す例では、Y軸方向)においてカット面部分1311bと同じ位置に形成される突起133は、カット面部分1311bと同じ高さの平面であるカット面部分1331bを備えることになる。
 カット面部分1311bに突起133が形成されないがゆえに、カット面部分1311bには、突起133によって規定される溝132もまた形成されない。従って、カット面部分1311bは、溝132を介した造形材料Mの搬送には寄与しにくい。
 再び図10において、カット面部分1311bは、供給口123の直下に位置する。カット面部分1311bは、供給口162の直下に位置する。カット面部分1311bは、供給口113の直下に位置する。搬送部材13bは、カット面部分1311bが供給口123の直下に位置するように、保持空間121に配置される。搬送部材13bは、カット面部分1311bが供給口162の直下に位置するように、保持空間121に配置される。搬送部材13bは、カット面部分1311bが供給口113の直下に位置するように、保持空間121に配置される。但し、カット面部分1311bは、その他の位置に配置されてもよい。
 カット面部分1311bが供給口123の直下に位置する場合には、ホッパ11から供給口113、162及び123を介して保持空間121に落下してきた造形材料Mは、搬送部材13bのうちのカット面部分1311bが形成されている部分に落下する。この状況下で搬送部材13bが回転すると、造形材料Mは、カット面部分1311b(更には、突起133のカット面部分1331b)に接触しながら、カット面部分1311bよりも搬送口124に近い位置に形成されている溝132に導かれる。つまり、保持部材12に供給された造形材料Mは、カット面部分1311b及び溝132を介して保持部材12の外部に搬送される。
 この際、カット面部分1311b(更には、突起133のカット面部分1331b)は、造形材料Mをかき混ぜる部材として機能可能である。カット面部部分1311b(更には、突起133のカット面部分1331b)は、造形材料Mをほぐす部材として機能可能である。特に、カット面部部分1311b(更には、突起133のカット面部分1331b)は、固結した造形材料Mをほぐす部材として機能可能である。カット面部部分1311b(更には、突起133のカット面部分1331b)は、固結した造形材料Mの塊を削りとる部材として機能可能である。その結果、貯蔵空間112内において造形材料Mの一部が固結していたとしても、搬送部材13bは、固結していない状態の造形材料Mを保持部材12の外部へと搬送することができる。仮に固結した造形材料Mがほぐされなければ、当該固結した造形材料Mが溝132に進入できない可能性があり、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量が変動しかねない。或いは、仮に固結した造形材料Mがほぐされなければ、当該固結した造形材料Mがそのまま保持部材12から材料送出部材15に落下する可能性があり、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量が変動しかねない。しかるに、第2実施形態では、固結した造形材料Mがほぐされるがゆえに、固結した造形材料Mに起因して保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量が変動することが抑制される。その結果、材料供給装置1bは、材料供給装置1bから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制することができる。
 このように、第2実施形態の加工システムSYSbは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaが享受可能な効果と同様の効果を享受しつつ、固結した造形材料Mがホッパ11から保持部材12に供給された場合においても材料供給装置1bから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制することができる。
 尚、上述した説明では、カット面部分1311bには、突起133が形成されていない。しかしながら、カット面部分1311bには、軸部材131bの側面のうちカット面部分1311bとは異なる部分に形成される突起133とは異なる形成態様で突起133が形成されていてもよい。更に、このようにカット面部分1311bに形成された突起133が溝132を規定していてもよい。突起133の形成態様は、突起133のサイズ、突起133の形状及び突起133の形成位置の少なくとも一つを含んでいてもよい。但し、カット面部分1311bに突起133が形成される場合であっても、カット面部分1311b(更には、カット面部分1311bに形成される突起133)が上述したように造形材料Mをかきまぜる、ほぐす又は削りとる部材として機能するという条件が満たされるように、カット面部分1311bに突起133が形成される。この条件は、例えば、カット面部分1311bが形成されている位置において固結した造形材料Mが入り込む空間が確保されるという条件が満たされる場合に満たされてもよい。この条件は、例えば、固結した造形材料Mを削り取るエッジを有する部材が形成されるという条件が満たされる場合に満たされてもよい。図13は、カット面部分1311bに突起133が形成された搬送部材13bを示す斜視図である。図13は、カット面部分1311bに、軸部材131bの側面のうちカット面部分1311bとは異なる部分に形成される突起133とはサイズが異なる突起133bが形成される例を示している。より具体的には、図13は、カット面部分1311bに、軸部材131bの側面のうちカット面部分1311bとは異なる部分に形成される突起133よりも小さい突起133bが形成される例を示している。この場合であっても、カット面部分1311b(更には、カット面部分1311bに形成される突起133)が造形材料Mをかきまぜる、ほぐす又は削りとる部材として機能できるがゆえに、上述した効果を享受可能であることに変わりはない。
 (3)第3実施形態の加工システムSYSc
 続いて、第3実施形態の加工システムSYS(以降、第3実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSc”と称する)について説明する。第3実施形態の加工システムSYScは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaと比較して、材料供給装置1に代えて材料供給装置1cを備えているという点で異なる。加工システムSYScのその他の特徴は、加工システムSYSaのその他の特徴と同一であってもよい。従って、以下では、図14を参照しながら、第3実施形態の材料供給装置1cについて説明する。図14は、第2実施形態の材料供給装置1cの構造を示す断面図である。
 図14に示すように、材料供給装置1cは、上述した材料供給装置1と比較して、搬送部材18cを筐体16の内部空間16INに更に備えているという点で異なる。材料供給装置1cのその他の特徴は、材料供給装置1と同じであってもよい。
 搬送部材18cは、保持部材12から搬送された造形材料Mを受け取る。更に、搬送部材18cは、保持部材12から受け取った造形材料Mを、材料送出部材15へと搬送する。従って、第3実施形態では、造形材料Mは、ホッパ11から、保持部材12、搬送部材18c及び材料送出部材15をこの順に介して材料供給装置1cの外部(つまり、加工装置2)へと供給される。
 搬送部材18cは、保持部材12から搬送された(つまり、こぼれ落ちた)造形材料Mを受け取るために、保持部材12から搬送された造形材料Mを受け取ることが可能な位置に配置される。例えば、搬送部材18cは、保持部材12の下方及び斜め下方の少なくとも一方に配置されていてもよい。例えば、搬送部材18cは、保持部材12からの造形材料Mの落下経路に配置されていてもよい。
 搬送部材18cは、上面(つまり、+Z側を向いた面)181cで造形材料Mを受け取る。つまり、造形材料Mは、保持部材12から上面181cにこぼれ落ちる。上面181cは、水平面であるXY平面に対して傾斜した(つまり、XY平面に交差する)面である。上面181cが傾斜しているため、上面181cが受け取った造形材料Mは、上面181cを転がり落ちていく。上面181cの下方及び斜め下方の少なくとも一方には、材料送出部材15が配置されている。つまり、上面181cから造形材料Mが転がり落ちる経路上には、材料送出部材15が配置されている。このため、材料送出部材15は、上面181cを転がり落ちてくる造形材料Mを受け取る。つまり、第3実施形態では、搬送部材18cは、上面181cの傾斜により造形材料Mを落下させることで、保持部材12から上面181cで受け取った造形材料Mを、上面181cから上面181cの外部(つまり、搬送部材18cの外部であって、材料送出部材15)へと搬送する。
 このような第3実施形態の加工システムSYScは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaが享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。また、第3実施形態では、保持部材12から搬送部材18cに搬送された造形材料Mは、搬送部材18cの上面181cの傾斜によって上面181cを転がり落ちていく。この際、造形材料Mには、上面181cからの摩擦力が作用する。このため、造形材料Mは、上面181cを概ね一定の速度で安定的に転がり落ちる。その結果、仮に単位時間あたりに保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mの分量が変動していたとしても、当該変動は、搬送部材18cで造形材料Mが上面181cから受ける摩擦力によって緩和、抑制又は相殺される。つまり、搬送部材18cは、単位時間あたりに保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mの分量の変動(言い換えれば、脈動)よりも、単位時間あたりに上面181cから材料送出部材15に搬送される造形材料Mの分量の変動を小さくするための部材として機能可能である。言い換えれば、搬送部材18cは、単位時間あたりに保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mの分量の変動を緩和(或いは、抑制又は相殺)するように、造形材料Mを搬送する部材として機能可能である。このため、材料供給装置1cは、所望の供給レートをより適切に維持したまま造形材料Mを供給することができる。その結果、その結果、加工システムSYScは、より高精度な3次元構造物STを形成することができる。
 但し、XY平面に対する上面181cの傾斜角度(つまり、水平面又は保持部材12に対する上面181cの傾斜角度)が大きくなりすぎると、保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mが一気に転げ落ちてしまう可能性がある。この場合、造形材料Mに作用する力としては、上面181cからの摩擦力よりも重力がより大きく作用する可能性がある。その結果、単位時間あたりに保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mの分量の変動を緩和する効果が薄れてしまう可能性がある。従って、XY平面に対する上面181cの傾斜角度は、単位時間あたりに保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mの分量の変動を緩和する効果を発揮できる程度の適切な角度に設定されてもよい。このような角度の一例として、30度以下の角度(特に、20度以下の角度)があげられる。
 一方で、XY平面に対する上面181cの傾斜角度が小さくなりすぎると、保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mが、上面181c上で停滞(言い換えれば、滞留)してしまう可能性がある。つまり、造形材料Mが上面181cを転がり落ちにくくなる可能性がある。その結果、材料供給装置1cが、所望の供給レートを維持したまま造形材料Mを供給することができなくなる可能性がある。従って、XY平面に対する上面181cの傾斜角度は、保持部材12から搬送部材18cに搬送される造形材料Mが上面181cを適切に転げ落ちることが可能となるような適切な角度に設定されてもよい。このような角度の一例として、5度以上の角度(特に、15度以上の角度)があげられる。上面181cの表面は造形材料Mが適切に転げ落ちることができるよう、造形材料Mとの摩擦係数を調整する表面加工が施されていてもよい。当該表面加工には造形材料Mと上面181cの表面との摩擦係数を変更する処理が少なくとも含まれる。
 尚、搬送部材18cの上面181cの一部は、XY平面に沿った面(つまり、水平面)であってもよい。上面181cの少なくとも一部は、曲面であってもよい。搬送部材18cは、保持部材12から搬送される造形材料Mを受け取り且つ受け取った造形材料Mを材料送出部材15に搬送できる限りは、どのような位置に配置されていてもよい。
 また、造形材料Mが搬送部材18cの上面181cの表面を適切に転げ落ちることができるよう、搬送部材18cを動かす(振動させる)駆動装置を設けてもよい。
 材料供給装置1cは、複数の搬送部材18cを備えていてもよい。この場合、造形材料Mは、ホッパ11から、保持部材12、複数の搬送部材18c及び材料送出部材15をこの順に介して材料供給装置1cの外部(つまり、加工装置1)へと供給される。複数の搬送部材18cは、XY平面に対して第1の傾斜角で傾斜している第1の搬送部材18cと、XY平面に対して第1の傾斜角とは異なる第2の傾斜角で傾斜している第2の搬送部材18cとを含んでいてもよい。複数の搬送部材18cは、XY平面に対して同じ傾斜角で傾斜している少なくとも2つの搬送部材18cを含んでいてもよい。
 (4)第4実施形態の加工システムSYSd
 続いて、第4実施形態の加工システムSYS(以降、第4実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSd”と称する)について説明する。第4実施形態の加工システムSTSdは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaと比較して、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量の周期的な変動(つまり、脈動)に起因した影響を抑制するための機能を有しているという点で異なる。加工システムSYSdのその他の特徴は、加工システムSYSaのその他の特徴と同一であってもよい。従って、以下では、加工システムSYSdの説明の前提として、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量の周期的な変動が生ずる技術的理由について説明する。その後、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量の周期的な変動に起因した影響を抑制可能な加工システムSYSdについて説明する。
 (4-1)保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量の周期的な変動が生ずる技術的理由
 初めに、図15(a)から図15(e)を参照しながら、保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量の周期的な変動が生ずる技術的理由について説明する。尚、以下では、説明の便宜上、「保持部材12から材料送出部材15に単位時間あたりに落下する造形材料Mの分量」を、単に“造形材料Mの落下量”と称する。
 上述したように、造形材料Mは、保持部材12と搬送部材13との間に形成される隙間Gから材料送出部材15へと落下する。具体的には、造形材料Mは、保持部材12のうち搬送口124を規定する縁部分125と、突起133のうちの外部空間16INに位置する部分との間に形成される隙間Gから材料送出部材15へと落下する。
 ここで、造形材料Mを搬送するために搬送部材13の軸部材131が回転するがゆえに、造形材料Mがこぼれ落ちる保持部材12と搬送部材13との間の隙間Gの位置は、軸部材131の回転に合わせて変化する。具体的には、隙間Gの位置は、軸部材131の中心軸周りに回転する軌跡に沿って隙間Gが移動するように変化する。このため、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置することもあれば、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置することもある。尚、図15(a)は、軸部材131の中心軸よりも下方に位置する隙間Gから造形材料Mが落下する様子を示す断面図である。図15(b)は、軸部材131の中心軸よりも下方に位置する隙間Gから造形材料Mが落下する様子を示す正面図である。図15(c)は、軸部材131の中心軸よりも上方に位置する隙間Gから造形材料Mが落下する様子を示す断面図である。図15(d)は、軸部材131の中心軸よりも上方に位置する隙間Gから造形材料Mが落下する様子を示す正面図である。
 上述したように、隙間Gは、搬送口124において溝132が形成する隙間である。このため、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する状態は、搬送口124において溝132が軸部材131の中心軸よりも下方に位置する状態と等価とみなせる。同様に、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する状態は、搬送口124において溝132が軸部材131の中心軸よりも上方に位置する状態と等価とみなせる。
 ここで、造形材料Mは、重力の作用により、保持部材12から材料送出部材15に落下する。このため、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する場合には、隙間Gから造形材料Mが落下したことに起因して、本来は溝132に残留して徐々に隙間Gから落下すべき造形材料Mが自重で崩れる可能性がある。その結果、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する場合には、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する場合と比較して、単位時間当たりに隙間Gから落下する造形材料Mの分量が多くなる可能性がある。
 隙間Gの位置が軸部材131の回転に合わせて変化するがゆえに、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置するタイミングは、軸部材131の回転に同期したタイミングとなる。その結果、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置することに起因して単位時間当たりに隙間Gから落下する造形材料Mの分量が相対的に多くなるタイミングもまた、軸部材131の回転に同期したタイミングとなる。図15(e)は、搬送部材13の回転速度が一定である状況下で単位時間当たりに隙間Gから落下する造形材料Mの分量を示すグラフである。図15(e)に示すように、単位時間当たりに隙間Gから落下する造形材料Mの分量は、軸部材131の回転に同期して周期的に変動する。つまり、造形材料Mの落下量は、軸部材131の回転に同期して周期的に変動する。
 造形材料Mの落下量の周期的な変動は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの周期的な変動につながりかねない。その結果、形成される3次元構造物STの精度が悪化する可能性がある。
 (4-2)造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法
 第4実施形態の加工システムSYSdは、このような造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する。具体的には、第4実施形態の加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法として、第1の方法から第4の方法の少なくとも一つを採用可能である。従って、以下では、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制するための第1の方向から第4の方法について順に説明する。
 尚、第4実施形態における「造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する動作」は、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した供給レートの変動をゼロにする動作を含んでいてもよい。第4実施形態における「造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する動作」は、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した供給レートの変動を一定量以下に抑制する動作を含んでいてもよい。つまり、第4実施形態における「造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する動作」は、供給レートを所望範囲(例えば、3次元構造物STを形成するために本来要求される供給レートである目標レートを基準に定まる一定の範囲)に収める動作を意味していてもよい。
 (4-2-1)造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第1の方法
 造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第1の方法は、上述した搬送部材13に代えて、搬送部材13d-1を用いることで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法である。以下、図16(a)及び図16(b)を参照しながら、搬送部材13d-1について説明する。図16(a)は、搬送部材13d-1の構造を示す斜視図であり、図16(b)は、搬送部材13d-1の構造を示す正面図である。尚、搬送部材13に代えて搬送部材13d-1を備える材料供給装置1を、“材料供給装置1d-1”と称する。
 図16(a)及び図16(b)に示すように、搬送部材13d-1は、上述した搬送部材13と比較して、複数の溝132が側面に形成されているという点で異なる。更に、溝132が複数形成されているがゆえに、搬送部材13d-1は、溝132を規定する突起133を複数備える。つまり、搬送部材13d-1は、上述した搬送部材13と比較して、複数の突起133を備えているという点で異なる。搬送部材13d-1のその他の特徴は、搬送部材13と同一であってもよい。
 図16(a)及び図16(b)は、搬送部材13d-1の側面に6つの溝132(具体的には、溝132#1、溝132#2、溝132#3、溝132#4、溝132#5、溝132#6)が形成されている例を示している。但し、溝132の数は、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。
 図16(a)及び図16(b)は、搬送部材13d-1が6つの突起133(具体的には、突起133#1、突起133#2、突起133#3、突起133#4、突起133#5、及び、突起133#6)を備えている例を示している。図16(a)及び図16(b)に示す例では、突起133#1と突起133#2とで囲まれた空間が、溝132#2となり、突起133#2と突起133#3とで囲まれた空間が、溝132#3となり、突起133#3と突起133#4とで囲まれた空間が、溝132#4となり、突起133#4と突起133#5とで囲まれた空間が、溝132#5となり、突起133#5と突起133#6とで囲まれた空間が、溝132#6となり、突起133#6と突起133#1とで囲まれた空間が、溝132#1となる。但し、突起133の数は、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。突起133の数は、溝132の数に応じた数であればよい。
 複数の溝132は、互いに交差しない。複数の溝132は、互いに独立した溝132となる。このため、保持部材12から保持部材12の外部へと造形材料Mを搬送する経路は、溝132の数だけ確保される。図16(a)及び図16(b)に示す例では、保持部材12から保持部材12の外部へと造形材料Mを搬送する経路として、溝132#1を介した経路と、溝132#2を介した経路と、溝132#3を介した経路と、溝132#4を介した経路と、溝132#5を介した経路と、溝132#6を介した経路とが確保される。このため、保持部材12から造形材料Mが落下する隙間G(つまり、溝132の端部又は内部空間16INに露出した溝に相当する隙間G)もまた、溝132の数だけ形成される。つまり、図16(a)及び図16(b)に示す例では、6つの隙間Gが形成され、当該6つの隙間Gから造形材料Mが落下する。
 ここで、複数の隙間Gのうちの一の隙間Gに着目すると、一の隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する場合には、一の隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する場合と比較して、単位時間当たりに一の隙間Gから落下する造形材料Mの分量が多くなる可能性があることには変わりはない。しかしながら、複数の隙間Gが形成される(つまり、複数の溝132が形成されている)場合には、単一の隙間Gしか形成されない(つまり、単一の溝132しか形成されない)場合と比較して、単位時間あたりに全ての隙間Gから落下する造形材料Mの分量(つまり、搬送部材13d-1が落下させる造形材料Mの総量)の変動量は少なくなる。更には、複数の溝132が独立した溝であるがゆえに、全ての隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する可能性は少ない。図17は、搬送部材13d-1を用いた場合に単位時間当たりに複数の隙間Gから落下する造形材料Mの総量を示すグラフである。図17に示すように、複数の隙間Gが形成される(つまり、複数の溝132が形成されている)場合には、単一の隙間Gしか形成されない(つまり、単一の溝132しか形成されない)場合と比較して、単位時間あたりに保持部材12から落下する造形材料Mの分量の変動量は少なくなる。従って、複数の隙間Gが形成される(つまり、複数の溝132が形成されている)場合には、単一の隙間Gしか形成されない(つまり、単一の溝132しか形成されない)場合と比較して、材料供給装置1d-1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量は少なくなる。
 このように、第1の方法を採用する第4実施形態の加工システムSYSdは、複数の溝132を利用して、材料供給装置1d-1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量を相対的に少なくすることができる。つまり、加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響の一つである、材料供給装置1d-2から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制することができる。
 尚、複数の溝132は、軸部材131の中心軸に対して回転対称となるように形成されていてもよい。つまり、複数の溝132は、軸部材131の断面において周期的(言い換えれば、規則的に)に分布するように形成されていてもよい。尚、図16(a)及び図16(b)は、複数の溝132が軸部材131の中心軸に対して回転対称となるように形成される例を示している。この場合、複数の隙間Gもまた、軸部材131の中心軸に対して回転対称となるように形成される。その結果、全ての隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する可能性はより少なくなる。従って、単位時間あたりに保持部材12から落下する造形材料Mの分量の変動量がより一層少なくなる。但し、複数の溝132は、軸部材131の中心軸に対して回転対称となるように形成されていなくてもよい。複数の溝132は、軸部材131の断面において周期的(言い換えれば、規則的に)に分布するように形成されていなくてもよい。
 複数の溝132の特性は、互いに同一であってもよい。この場合、軸部材131が1回転する期間中に複数の溝132のそれぞれを介して保持部材12から落下する造形材料Mの分量が同一になる。つまり、軸部材131が1回転する期間中に複数の溝132のそれぞれを介して保持部材12から落下する造形材料Mの分量にばらつきが生じにくくなる。従って、単位時間あたりに保持部材12から落下する造形材料Mの分量の変動量がより一層少なくなる。
 各溝132が形成するらせん1周分の各溝132の体積(つまり、1ピッチ(1周期)あたりの各溝132の体積)が過度に大きくなると、単位時間当たりに一の隙間Gから落下する造形材料Mの分量の変動量もまた過度に大きくなる可能性がある。なぜならば、溝132の体積が大きくなるほど、自重によって崩れ落ちる造形材料Mの分量が多くなり、意図しないタイミングで隙間Gから落下する造形材料Mの分量が多くなる可能性があるからである。その結果、複数の溝132が形成されている場合であっても、単位時間当たりに保持部材12から落下する造形材料Mの分量の変動量が、許容できないほどに大きくなりかねない。このため、第4実施形態においても、各溝132が形成するらせん1周分の各溝132の体積は、第1実施形態におけるらせん1周分の各溝132の体積と同様に、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが変動してしまうという第2の技術的問題を生じさせないという観点から設定される第3の所定量以下となるように設定されていてもよい。その結果、溝132のらせん1周分の体積が第3の所定量以下となることで、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動が抑制される。
 一方で、各溝132が形成するらせん1周分の各溝132の体積が小さくなるほど、単位時間当たりに複数の溝132を介して保持部材12から落下する造形材料Mの分量が少なくなる。その結果、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が所望搬送量となる状態を実現できなくなる可能性がある。このため、第4実施形態においても、各溝132が形成するらせん1周分の各溝132の体積は、第1実施形態におけるらせん1周分の各溝132の体積と同様に、搬送部材13d-1が上限速度で回転したとしても、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができないという第1の技術的問題が生ずる可能性を生じさせないという観点から設定される第4の所定量(但し、第4の所定量は、第3の所定量よりも大きい)以上となるように設定されていてもよい。その結果、各溝132のらせん1周分の体積が第4の所定量以上となることで、搬送部材13d-1が上限速度で回転している状況下(つまり、搬送部材13d-1が上限速度以下の回転速度で回転している状況下)で、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができるようになる。
 他方で、溝132の数が多くなればなるほど、単位時間当たりに複数の溝132を介して保持部材12から落下する造形材料Mの分量が多くなる。このため、搬送部材13d-1に形成される溝132の数は、各溝132が形成するらせん1周分の各溝132の体積が上述したように設定されている状況下で単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が所望搬送量となる状態を実現可能な所望数に設定されていてもよい。例えば、溝132の数は、搬送部材13d-1が上限速度で回転したとしても、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができないという第1の技術的問題が生ずる可能性を生じさせないという観点から設定される所望数以上となるように設定されていてもよい。その結果、所望数以上の溝132が形成されることで、搬送部材13d-1が上限速度で回転している状況下(つまり、搬送部材13d-1が上限速度以下の回転速度で回転している状況下)で、材料供給装置1が3次元構造物STの形成に必要な造形材料Mの供給レートで造形材料Mを供給することができるようになる。
 (4-2-2)造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第2の方法
 造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第2の方法は、上述した搬送部材13に代えて、搬送部材13d-2を用いることで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法である。以下、図18を参照しながら、搬送部材13d-2について説明する。図18は、搬送部材15d-2の構造を示す斜視図である。尚、搬送部材13に代えて搬送部材13d-2を備える材料供給装置1を、“材料供給装置1d-2”と称する。
 図18に示すように、搬送部材13d-2は、上述した搬送部材13と比較して、溝132内に、区画部材134dが形成されているという点で異なる。搬送部材13d-2のその他の特徴は、搬送部材13と同一であってもよい。
 区画部材134dは、溝132内における造形材料Mの移動を少なくとも部分的に止めるための部材である。つまり、区画部材134dは、溝132内において造形材料Mの移動を少なくとも部分的に止めるストッパとして機能する。この場合、区画部材134dは、溝132が延びる方向に交差する方向に沿って延びる隔壁部材を含んでいてもよい。区画部材134dは、溝132を規定する突起133に交差する方向に沿って延びる隔壁部材を含んでいてもよい。区画部材134dは、軸部材131が延びる方向に沿って延びる隔壁部材を含んでいてもよい。区画部材134dは、溝132内における造形材料Mの移動方向に交差する方向に沿って延びる隔壁部材を含んでいてもよい。尚、区画部材134dは、図7(a)から図7(b)に示す突起133と同様に、軸部材131の側面から突き出る部材を含んでいてもよい。区画部材134dは、図8(a)から図8(c)に示す突起133と同様に、軸部材131のうちの窪みが形成されないことに起因して周囲から突き出た部分に相当する部材を含んでいてもよい。
 区画部材134dは、造形材料Mの自重による崩れ落ちを抑制することが好ましい位置に形成されていてもよい。この場合、区画部材134dが造形材料Mの崩れ落ちを抑えるストッパとして機能するがゆえに、自重によって崩れ落ちる造形材料Mの分量が低減される。その結果、造形材料Mの自重による崩れ落ちに起因して隙間Gから落下する造形材料Mの分量が低減される。このため、区画部材134dが形成されていない場合と比較して、単位時間あたりに保持部材12から落下する(つまり、隙間Gから落下する)造形材料Mの分量の変動量は少なくなる。従って、材料供給装置1d-2から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量もまた少なくなる。
 区画部材134dは、自重によって崩れ落ちる造形材料Mが隙間Gに向かう経路に形成されていてもよい。この場合、仮に造形材料Mが自重によって崩れ落ちたとしても、崩れ落ちた後に区画部材134dを乗り越えて隙間Gにまで到達する造形材料Mの分量が少なくなる。なぜならば、区画部材134dが形成されている場合には、区画部材134dが形成されていない場合と比較して、区画部材134dがストッパとして機能するがゆえに、溝132のうち区画部材134dの一方側に位置する空間から溝132のうち区画部材134dの他方側に位置する空間へと区画部材134dを乗り越えて移動する造形材料Mの分量が少なくなるからである。その結果、造形材料Mの自重による崩れ落ちに起因して隙間Gから落下する造形材料Mの分量が低減される。このため、区画部材134dが形成されていない場合と比較して、単位時間あたりに保持部材12から落下する(つまり、隙間Gから落下する)造形材料Mの分量の変動量は少なくなる。従って、材料供給装置1d-2から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量もまた少なくなる。
 このように、第2の方法を採用する第4実施形態の加工システムSYSdは、区画部材134を利用して、材料供給装置1d-2から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量を相対的に少なくするができる。つまり、加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響の一つである、材料供給装置1d-2から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制することができる。
 (4-2-3)造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第3の方法
 上述したように、造形材料Mの落下量の周期的な変動が起こる原因の一つは、造形材料Mが自重で崩れる現象である。この造形材料Mが自重で崩れる現象は、搬送部材124の回転速度が速くなるほど発生しやすくなる。つまり、搬送部材124の回転速度がある速度よりも遅くなれば、造形材料Mが自重で崩れる現象は殆ど発生しない。このため、搬送部材124の回転速度を、造形材料Mが自重で崩れる現象を引き起こさない程度にまで下げれば、造形材料Mの落下量の周期的な変動が生じなくなる可能性がある。
 しかしながら、搬送部材124の回転速度が遅くなるほど、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が少なくなる。このため、搬送部材124の回転速度が遅くなりすぎると、単位時間あたりに保持部材12から材料送出部材15へ搬送される造形材料Mの分量が所望搬送量となる状態を実現できなくなる可能性がある。
 そこで、第4実施形態では、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第3の方法として、軸部材131の回転速度を制御することで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法を採用する。具体的には、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第3の方法として、軸部材131の回転速度を変化させることで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法を採用する。以下、図19を参照しながら、軸部材131の回転速度を制御することで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法について説明する。図19は、軸部材131の回転速度が一定である場合の造形材料Mの落下量、軸部材131の回転速度の制御例、及び、軸部材131の回転速度を制御した場合の造形材料Mの落下量を示すグラフである。
 上述したように、造形材料Mの落下量は、軸部材131の回転速度によって制御可能である。具体的には、軸部材131の回転速度が速くなるほど、造形材料Mの落下量が多くなる。軸部材131の回転速度が遅くなるほど、造形材料Mの落下量が少なくなる。このため、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量の周期的な変動に同期して軸部材131の回転速度を変更すれば、造形材料Mの落下量の周期的な変動を抑制することができる。
 造形材料Mの落下量の周期的な変動は、搬送部材13の回転速度が一定である場合に生ずる。つまり、造形材料Mの落下量の周期的な変動は、搬送部材13が等速で回転している場合に生ずる。このため、制御装置7は、搬送部材13が等速で回転している場合における造形材料Mの落下量の変動に基づいて軸部材131の回転速度を変更すれば、造形材料Mの落下量の周期的な変動を抑制することができる。
 具体的には、図19の1段目及び2段目のグラフに示すように、加工システムSYSdは、軸部材131の回転速度が一定である状況下での造形材料Mの落下量が多くなるほど、軸部材131の回転速度が遅くなるように、軸部材131の回転速度を変更してもよい。この場合、本来であれば造形材料Mが自重で崩れることで造形材料Mの落下量が増加するタイミングで、軸部材131の回転速度の減少に起因して造形材料Mの自重による崩れが抑制される。その結果、造形材料Mの自重による崩れに起因して造形材料Mの落下量が大きく増加することはない。このため、加工システムSYSdは、図19の3段目のグラフに示すように、造形材料Mの落下量の周期的な変動を抑制することができる。
 上述したように、造形材料Mの落下量は、軸部材131の回転に同期して周期的に変動する。このため、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、軸部材131の回転に同期して軸部材131の回転速度を変更すれば、造形材料Mの落下量の周期的な変動を抑制することができる。具体的には、上述したように、造形材料Mの落下量は、造形材料Mが落下する隙間Gと軸部材131の中心軸との位置関係に応じて変動する。より具体的には、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する場合には、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する場合と比較して、造形材料Mの落下量が多くなる。このため、加工システムSYSdは、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する期間の少なくとも一部における軸部材131の回転速度が、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する期間の少なくとも一部における軸部材131の回転速度よりも遅くなるように、軸部材131の回転速度を変更してもよい。その結果、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置することに起因して本来であれば造形材料Mの落下量が増加するタイミングで、軸部材131の回転速度の減少に起因して造形材料Mの自重による崩れが抑制される。その結果、造形材料Mの自重による崩れに起因して造形材料Mの落下量が大きく増加することはない。このため、加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動を抑制することができる。
 軸部材131が1回転する期間は、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置する期間と、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置する期間とを含む。従って、加工システムSYSdは、軸部材131が1回転する間に、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置するタイミングに応じて軸部材131の回転速度を減少させ、その後に、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置するタイミングに応じて軸部材131の回転速度を増加させてもよい。つまり、加工システムSYSdは、軸部材131が1回転する間に、軸部材131の回転速度が、初期速度から減少した後に増加することで初期速度に戻るように変化させてもよい。或いは、加工システムSYSdは、軸部材131が1回転する間に、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも上方に位置するタイミングに応じて軸部材131の回転速度を増加させ、その後に、隙間Gが軸部材131の中心軸よりも下方に位置するタイミングに応じて軸部材131の回転速度を減少させてもよい。つまり、加工システムSYSdは、軸部材131が1回転する間に、軸部材131の回転速度が、初期速度から増加した後に減少することで初期速度に戻るように変化させてもよい。
 このように、第3の方法を採用する第4実施形態の加工システムSYSdは、軸部材131の回転速度を制御することで、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動量を相対的に少なくすることできる。つまり、加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響の一つである、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動を抑制することができる。
 (4-2-4)造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第4の方法
 造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する第4の方法は、照射光学系211による加工光ELの射出態様を制御することで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法である。以下、図20を参照しながら、照射光学系211による加工光ELの射出態様を制御することで造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響を抑制する方法について説明する。図20は、軸部材131の回転速度が一定である場合の造形材料Mの落下量、及び、照射光学系211による加工光ELの射出態様を示すグラフである。
 上述したように、造形材料Mの落下量が変動する理由の一つは、溝132内で造形材料Mが自重によって崩れる現象である。より具体的には、造形材料Mの落下量が変動する理由の一つは、溝132内で自重により崩れ落ちた造形材料Mが隙間Gから突発的に落下することである。このような理由を踏まえると、図20に示すように、搬送部材13が造形材料Mを搬送している間は、造形材料Mの落下量が安定しない期間(つまり、崩れ落ちた造形材料Mが隙間Gから突発的に落下する期間)と、造形材料Mの落下量が安定している期間(つまり、造形材料Mが隙間Gから単位時間あたりに一定量ずつ落下する期間)とが交互に現れることになる。
 この場合、加工システムSYSdは、図20に示すように、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には照射光学系211から加工光ELを射出しなくてもよい。照射光学系211から加工光ELが照射されなければ、上述した加工光ELの照射による溶融池MPの形成、溶融池MPへの造形材料Mの供給、供給された造形材料Mの溶融及び溶融した造形材料Mの固化を含む一連の造形処理が行われることはない。つまり、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には、加工光ELの照射による溶融池MPの形成、溶融池MPへの造形材料Mの供給、供給された造形材料Mの溶融及び溶融した造形材料Mの固化を含む一連の造形処理を行わなくてもよい。
 一方で、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定している期間の少なくとも一部において、照射光学系211から加工光ELを射出してもよい。つまり、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定している期間には、加工光ELの照射による溶融池MPの形成、溶融池MPへの造形材料Mの供給、供給された造形材料Mの溶融及び溶融した造形材料Mの固化を含む一連の造形処理を行ってもよい。
 造形材料の落下量が安定している期間は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートも安定している可能性が高い。このため、加工システムSYSdは、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが安定している期間に加工光ELを射出することで、3次元構造物STを形成する。一方で、造形材料の落下量が安定していない期間は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートも安定していない可能性が高い。つまり、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが変動している(典型的には、本来要求されているレートから変動している)可能性がある。この場合に加工システムSYSdが一連の造形処理を行うと、形成される造形物の精度が悪化する可能性がある。しかるに、第4実施形態では、加工システムSYSdは、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが安定していない期間に加工光ELを射出しない。このため、加工システムSYSdは、造形材料Mの供給レートの変動による影響を受けることはない。このため、加工システムSYSdは、供給レートが安定していない期間に加工光ELを射出する場合と比較して、加工システムSYSdは、相対的に高精度な3次元構造物STを形成することができる。つまり、第4の方法を採用する第4実施形態の加工システムSYSdは、造形材料Mの落下量の周期的な変動に起因した影響の一つである、形成される3次元構造物STの精度の悪化を抑制することができる。
 尚、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には、加工ヘッド21を移動させなくてもよい。つまり、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には、加工ヘッド21を停止させてもよい。一方で、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定している期間には、加工ヘッド21を移動させてもよい。
 同様に、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には、材料ノズル212から造形材料Mを供給しなくてもよい。つまり、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定しない期間には、材料ノズル212からの造形材料Mの供給を停止してもよい。一方で、加工システムSYSdは、制御装置7の制御下で、造形材料Mの落下量が安定している期間には、材料ノズル212から造形材料Mを供給してもよい。
 (5)第5実施形態の加工システムSYSe
 (5-1)第5実施形態の加工システムSYSeの構造
 続いて、第5実施形態の加工システムSYS(以降、第5実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSe”と称する)について説明する。第5実施形態の加工システムSYSeは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaと比較して、材料供給装置1に代えて材料供給装置1eを備えているという点で異なる。加工システムSYSeのその他の特徴は、加工システムSYSaのその他の特徴と同一であってもよい。従って、以下では、図21及び図22を参照しながら、第5実施形態の材料供給装置1eについて説明する。図21は、第5実施形態の材料供給装置1eの構造を示す断面図である。図22は、第5実施形態の材料供給装置1eの一部を拡大して示す断面図及び平面図である。
 図21に示すように、材料供給装置1eは、ホッパ31eと、保持部材32eと、振動装置33eと、材料送出部材34eとを備えている。保持部材32eと、振動装置33eと、材料送出部材34eとは、筐体35eの内部空間351eに収容されている。なお、振動装置33eの少なくとも一部は、筐体35eの外部に配置されてもよい。
 ホッパ31eは、造形材料Mを貯蔵するための装置である。ホッパ31eは、漏斗状の形状(つまり、逆円錐状の形状)を有している。漏斗状の形状を有する隔壁によって囲まれた空間が、造形材料Mを貯蔵するための貯蔵空間313eに相当する。但し、ホッパ31eは、その他の形状(例えば、逆角錐状の形状、一例として逆四角錐形状)を有していてもよい。
 ホッパ31eの下端(つまり、貯蔵空間313eの下方)には、供給口311eが形成されている。供給口311eは、ホッパ31eの底部の隔壁をZ軸方向に沿って貫通する開口(つまり、貫通孔)である。供給口311eは、ホッパ31eの下部内面314eによって規定されている(つまり、囲まれている)。供給口311eの断面(具体的には、XY平面に沿った断面)の形状は、円形であるが、その他の形状であってもよい。その他の形状は長丸形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一方を含む。供給口311eは、ホッパ31eからホッパ31eの下方に(つまり、-Z側に)造形材料Mを供給するための開口である。つまり、ホッパ31eが貯蔵している造形材料Mは、供給口311eを介してホッパ31eの外部へと供給される(言い換えれば、排出されるないしは落とされる)。
 ホッパ31eの上部には、開口312eが形成されている。開口312eは、ホッパ31eの貯蔵空間313e(特に、貯蔵空間313eに貯蔵されている造形材料Mの上部の空間)と筐体35eの内部空間351e(特に、ホッパ31eから造形材料Mが排出される空間)とを連結するようにホッパ31eの隔壁を貫通する貫通孔である。開口312eには、連結管36eが取り付けられている。
 ホッパ31eの上端には更に、材料補充口316eが形成されている。材料補充口316eは、ホッパ31eの上端においてホッパ31eを構成する隔壁部材をZ軸方向に沿って貫通する開口である。或いは、ホッパ31eを構成する隔壁部材がホッパ31eの上端に形成されない場合には、隔壁部材が形成されていないホッパ31eの上部の開放端が、材料補充口316eとして用いられてもよい。材料補充口316eは、ホッパ31e(特に、貯蔵空間313e)に造形材料Mを補充するための開口である。材料補充口316eは、通常は(具体的には、ホッパ31eに造形材料Mを補充していない期間中は)、不図示の蓋(例えば、第1実施形態で説明した蓋115と同様の部材)によって密閉されている。この場合、蓋は、隔壁部材と共に貯蔵空間313eを規定する隔壁部材として機能してもよい。蓋は、隔壁部材と共に貯蔵空間313eの密閉性を維持する隔壁部材として機能してもよい。蓋は、ホッパ31eに造形材料Mを補充する期間中に開けられる。尚、材料補充口316eは、造形材料Mの補充以外の目的(たとえば、ホッパ31eのメンテナンス等の目的)で使用されてもよい。
 保持部材32eは、ホッパ31eの供給口311eからホッパ31eの外部に供給される造形材料Mを保持する。保持部材32eは、ホッパ31eの下方に配置される。保持部材32eは、供給口311eの下方に配置される。保持部材32eは、保持部材32eの一部が供給口311eの直下に位置するように配置される。つまり、保持部材32eは、保持部材32eの一部がZ軸方向に沿って供給口311に対向するように配置される。
 保持部材32eは、底部材321eと、側壁部材322eとを備えている。
 底部材321eは、ホッパ31eの下方に配置される。底部材321eは、供給口311eの下方に配置される。底部材321eは、底部材321eの一部が供給口311eの直下に位置するように配置される。つまり、底部材321eは、底部材321eの一部がZ軸方向に沿って供給口311eに対向するように配置される。
 底部材321eの上面(つまり、+Z側の面)は、供給口311eから供給された造形材料Mを保持するための保持面323eとなる。このため、保持面323eは、ホッパ31eの下方に配置される。保持面323eは、供給口311eの下方に配置される。保持面323eは、保持面323eの一部が供給口311eの直下に位置するように配置される。つまり、保持面323eは、保持面323eの一部がZ軸方向に沿って供給口311eに対向するように配置される。
 保持面323eは、XY平面に沿った(或いは、XY平面に平行な)面であり、水平面である。但し、保持面323eは、曲面であってよいし、凹凸が存在してもよい。保持面323eは、供給口311eからZ軸方向に沿って離れた位置に配置される。保持面323eは、供給口311eを規定するホッパ31eの下部内面314eの下端部3141eと接触することはない。保持面323eは、ホッパ31eの下面315eと接触することはない。保持面323eは、供給口311eをふさぐことはない。尚、ホッパ31eの下面315eは,XY平面に沿った面(或いは、水平面)と平行でもよいし、平行でなくてもよい。
 保持面323eの大きさは、以下に説明する第1条件、第2条件及び第3条件を満たす大きさとなる。
 第1条件は、保持面323eの大きさが、供給口311eの断面よりも大きくなるという条件である。ここで、供給口311eの断面は、保持面323eと平行な面における断面とすることができる。つまり、第1条件は、図22に示すように、保持面323の面積S2が、供給口311eの断面積S1よりも大きくなるという条件である。
 第2条件は、図22に示すように、供給口311eを規定するホッパ31eの下部内面314eの下端部3141eから下方に向かうにつれて外側に広がり、且つ、保持面323e(或いは、保持面323eを拡大した仮想的な面)となす角度が造形材料Mの安息角θrとなる面である仮想面VS2により記述される。第2条件は、保持面323eの大きさが、仮想面VS2と保持面323e(或いは、保持面323eを拡大した仮想的な面)との交差部3230eによって外縁(つまり、円周)が規定され且つ保持面323eと同じ高さにある円形の領域3231eの大きさ以上になるという条件である。つまり、第2条件は、保持面323eが領域3231eを包含し得る(つまり、保持面323e上に領域3231eを設定可能である)程度に保持面323eが大きいという条件である。つまり、仮想面VS2は、下端部3141eから保持面323eに延びており、且つ、保持面323eとなす角度が造形材料Mの安息角θrとなるように保持面323eに対して傾斜している面である。この場合、領域3231eは、実質的には、供給口311eの直下に位置する保持面323e上の基準点3233e(図22参照)から外側に広がり且つ供給口311eの断面よりも大きい円形の領域であると言える。また、安息角θrは、保持部材32eが静止している状況下で保持面323e上に堆積している造形材料Mの山の安定を保つことが可能な(つまり、造形材料Mの山の自発的な崩壊を招かない)当該山の斜面の最大角である。従って、第2条件は、実質的には、保持部材32eが静止している状況下で保持面323e上に堆積している造形材料Mの山の安息角θrを維持可能な(つまり、造形材料Mの山の斜面の角度を安息角θr以下にすることが可能な)程度に保持面323eが大きくなるという条件であるとも言える。通常、安息角θrは45度以下となるので、円形の領域3231eの半径は供給口311eと保持面323eとの間の距離Dより大きくなる。尚、領域3231eは、円形の領域でなくてもよい。領域3231eが円形の領域でない場合には、当該領域に内接する円又は外接する円を領域3231eと見なしてもよい。
 第3条件は、領域3231eに加えて、領域3231eの外側に広がる領域3232e(図22参照)を保持面323eが備えることができる程度に保持面323eが大きいという条件である。つまり、第3条件は、領域3231eの外側に領域3232eを設定可能な程度に保持面323eが大きいという条件である。保持面323eが領域3232eを備えている場合には、図22から明らかなように、ホッパ31eの下端部(つまり、供給口311eの縁)3141eから保持面323eの外縁3234e(つまり、領域3232eの外縁であり、保持面323eの端部である)に延びる面である仮想面VS1が保持面323eとなす角度θ1は、安息角θr以下になる。そこで、保持面323eは、仮想面VS1と供給口311との間に造形材料Mを保持することができる。尚、保持面323eが供給口311eの断面よりも大きい第1条件が満たされているため、仮想面VS1は、保持面323eに対して傾斜した面となる。更に、保持面323eが領域3232eを備えている場合には、仮想面VS2は、保持面323eに交差する面となる。
 但し、保持面323eの大きさは、第3条件を満たしていなくてもよい。つまり、保持面323eは、領域3231eの外側に広がる領域3232eを備えていなくてもよい。この場合であっても、保持面323e上に領域3231eが規定可能である限りは、保持面323eは、保持面323e上で造形材料Mが形成している山を、当該山の斜面が保持面323eとなす角度が安息角θrになる状態で保持可能となる。従って、保持面323eは、供給口311eから供給された造形材料Mが保持面323e上で形成する造形材料Mの山が自発的に崩れないように、造形材料Mを保持することができる。
 側壁部材322eは、底部材321eから+Z側に突き出る部材(言い換えれば、部分)である。図21及び図22に示す例では、側壁部材322eは、保持面323eの外縁3234e(或いは、その近傍)に形成されている。側壁部材322eは、保持面323e(つまり、底部材321e)から保持面323eの外部の意図せぬ領域へと造形材料Mがこぼれ落ちる(つまり、落下する、以下同じ)ことを防止するためのストッパとして機能する。逆に言えば、側壁部材322eは、保持面323e(つまり、底部材321e)から保持面323eの外部の意図した領域へと造形材料Mがこぼれ落ちるように保持面323e上の造形材料Mをガイドするガイド部材として機能する。造形材料Mがこぼれ落ちる領域として意図された領域は、保持面323eから見て材料送出部材34eが位置する領域である。後述するように、保持面323eが保持する造形材料Mは、保持面323eからこぼれ落ちて材料送出部材34eに搬送(つまり、搬送)される。このため、側壁部材322eは、保持面323eから材料送出部材34eに造形材料Mが搬送される一方で、保持面323eから材料送出部材34eが位置していない部分に造形材料Mがこぼれ落ちないように、底部材321e上の適切な位置に形成される。具体的には、側壁部材322eは、造形材料Mがこぼれ落ちるべきでない保持面323e上の領域(特に、外縁3234e又はその近傍の領域)に形成される。一方で、側壁部材322eは、造形材料Mがこぼれ落ちるべき保持面323e上の領域(特に、外縁3234e又はその近傍の領域)に形成されない。尚、側壁部材322eを、保持面323eの外縁3234eのうち、+X側の部分及び-X側の部分に設けても良い。また、側壁部材322eの少なくとも一部は、保持面323e上の領域3231e内に設けられてもよい。
 但し、保持部材32eは、側壁部材322eを備えていなくてもよい。但し、この場合には、保持面323eの振動に合わせて、保持面323eから放射状に、四方八方に又は360度あらゆる方向へと造形材料Mが落下する可能性がある。このため、この場合には、材料送出部材34eは、保持面323eから放射状に、四方八方に又は360度あらゆる方向へと落下する造形材料Mを受け取ることができるように、適切なサイズを有し且つ適切な位置に配置される。
 図21に戻って、振動装置33eは、制御装置7の制御下で、保持部材32eを振動させる。具体的には、振動装置33eは、振動伝達部材331eを介して保持部材32e(図21に示す例では、その底部材32e)に連結されている。振動装置33eは、振動伝達部材331eを介して振動を保持部材32eに伝達する。その結果、保持部材32eが振動する。つまり、振動伝達部材331eは、保持部材32eを振動させるための装置の一部として用いられる。振動装置33eは、X軸方向に沿って保持部材32eを振動させてもよいし、Y軸方向に沿って保持部材32eを振動させてもよいし、Z軸方向に沿って保持部材32eを振動させてもよいし、X軸、Y軸、Z軸の少なくとも一つに交差する方向に振動させてもよい。振動装置33eは、限定されないが、超音波モータ又は電磁モータ、積層圧電素子を用いたアクチュエータを含む。振動装置33eの種類によっては、振動伝達部材331eを介さずに、電磁気力等の遠隔力又は共鳴などを用いて間接的に保持部材32eを振動させてもよい。振動装置33eによる振動は周期的な振動に限られず、非周期的な振動であってもよい。
 振動装置33eは、制御装置7の制御下で、保持部材32eを振動させることで、保持面323eが保持している造形材料Mの一部を、保持面323eの外縁3234eを介して保持面323eの外部へと落下させる。つまり、振動装置33eは、保持部材32eを振動させることで、保持面323eが保持している(つまり、保持面323e上に堆積している)造形材料Mの一部を、保持面323eから保持面323eを伝って保持面323eの外部(具体的には、材料送出部材34e)へと搬送する。つまり、振動装置33eは、制御装置7の制御下で、保持面323eが保持している造形材料Mの一部が、保持面323eから、保持面323eを伝って保持面323eの外部(具体的には、材料送出部材34e)へと搬送されるように、保持部材32eを振動させる。
 上述したように、保持面323eとホッパ31eの供給口311eとは、離れている(つまり、接触していない)。つまり、保持部材32eとホッパ31eとは離れている(つまり、接触していない)。このため、振動装置33eがホッパ31eを振動させることはない。
 材料送出部材34eは、保持面323eから搬送された(つまり、落下した、以下同じ)造形材料Mを受け取る。材料送出部材34eは、保持面323eから搬送された造形材料Mを受け取るために、保持面323eから搬送された造形材料Mを受け取ることが可能な位置に配置される。図21に示す例では、材料送出部材34eは、保持面323eの下方及び斜め下方の少なくとも一方に位置している。この場合、造形材料Mは、保持面323eからこぼれ落ちる(つまり、落下する)ように保持面323eの外部へと搬送され、材料送出部材34eは、保持面323eからの造形材料Mの落下経路に配置される。
 材料送出部材34eは、保持面323eから搬送された造形材料Mを適切に受け取るために、漏斗状の形状(例えば、逆円錐状の形状)を有している。材料送出部材34eは、漏斗状の形状を有する隔壁によって、保持面323eから搬送された造形材料Mを収集するように受け取る。但し、材料送出部材34eは、その他の形状(例えば、逆角錐状の形状、一例として逆四角錐形状)を有していてもよい。
 材料送出部材34eは、更に、保持面323eから受け取った造形材料Mを、材料供給装置1eの外部へと(つまり、加工装置2へと)送り出す。造形材料Mを加工装置2へと送り出すために、材料送出部材34eの下端には、送出口341eが形成されている。送出口341eは、材料送出部材34eの底部の隔壁をZ軸方向に沿って貫通する開口(つまり、貫通孔)である。送出口341eの断面(具体的には、XY平面に沿った断面)の形状は、円形であるが、その他の形状であってもよい。その他の形状は長円形、楕円形、矩形及び多角形の少なくとも一方を含む。
 筐体35eには、送出口352eが形成されている。送出口352eは、材料送出部材34eの送出口341eにつながっている。送出口352eには、加工装置2につながる上述した不図示のパイプが接続されている。従って、材料送出部材34eが送り出した造形材料Mは、送出口341e及び352e並びに不図示のパイプを介して、加工装置2へと送り出される。
 筐体35eには更に、流入口353eが形成されている。流入口(給気口)353eは、上述したガス供給装置5に接続されている。従って、筐体35eの内部空間351eには、流入口353eを介して、上述したガス供給装置5から、加圧されたパージガスが供給される。
 筐体35eには更に、開口353eが形成されている。開口353eは、内部空間351eから筐体35eの外部の空間に向かって筐体35eを構成する隔壁部材を貫通する貫通孔である。開口353eには、上述したホッパ31eの開口312eにつながる連結管36eがつながっている。具体的には、連結管36eの一方の端部が開口312eにつながり、連結管36eの他方の端部が開口353eにつながっている。その結果、ホッパ31eの貯蔵空間313eと筐体35eの内部空間351eとは、連結管36e並びに開口312e及び開口353eを介してつながる。つまり、加工システムSYSeには、貯蔵空間313eと内部空間351eとをつなげる経路として、供給口311eを介した経路のみならず、連結管36e並びに開口312e及び開口353eを介した経路が形成されている。その結果、貯蔵空間313eに造形材料Mが貯蔵されている(その結果、貯蔵空間313eと内部空間351eとをつなげる経路としての供給口311eを介した経路が造形材料Mによってふさがっている)場合であっても、貯蔵空間313eの圧力と内部空間351eの圧力との間に不均衡が発生することは殆どない。その結果、貯蔵空間313eの圧力と内部空間351eの圧力との間に発生する不均衡に起因してホッパ31eから保持部材32eに対して造形材料Mが突発的に供給されるという不都合が生ずることは殆どなくなる。また、貯蔵空間313eの圧力と内部空間351eの圧力との間に発生する不均衡に起因してホッパ31eから造形材料Mがスムーズに供給されないことは殆どなくなる。また、貯蔵空間313eの圧力と内部空間351eの圧力との間に発生する不均衡に起因して、ホッパ31eから内部空間351eに供給された造形材料Mが、供給口311eを介してホッパ31eの貯蔵空間313eに逆流してしまうことは殆どなくなる。
 (5-2)材料供給装置1eによる造形材料Mの供給動作
 続いて、図23を参照しながら、材料供給装置1eによる造形材料Mの供給動作について説明する。
 まず、上述したように、保持面323eは、XY平面に沿った面であり、且つ、供給口311e(言い換えれば、ホッパ31eの下面315e)からZ軸方向に沿って離れるように供給口311eの下方に配置される。このため、図23に示すように、供給口311eから供給された(つまり、落下した)造形材料Mは、保持面323e上に堆積される。保持面323eは、供給口311eから供給された造形材料Mが保持面323e上で堆積するように、造形材料Mを保持する。保持面323eは、供給口311eと保持面323eとの間(つまり、ホッパ31eの下面315eと保持面323eとの間)に造形材料Mを保持するように、造形材料Mを保持する。このとき、保持面323eは、供給口311eと保持面323eとの間の距離D(図22参照)に応じた分量の造形材料Mを保持する。具体的には、保持面323eは、供給口311eと保持面323eとの間の距離Dが大きくなるほど、多くの分量の造形材料Mを保持する。つまり、保持面323eが保持する造形材料Mの分量は、供給口311eと保持面323eとの間の距離Dが大きくなるほど多くなる。
 更に、上述したように、保持面323eの大きさは、保持面323eが供給口311eの断面よりも大きくなるという第1条件を満たす大きさとなっている。このため、図23に示すように、供給口311eから供給された造形材料Mは、供給口311eから下方に向かうにつれて外側に広がる造形材料Mの山を形成するように、保持面323e上に堆積される。保持面323eは、供給口311eの直下に位置する保持面323e上の基準点3233e(図22参照)に近づくほどより多くの造形材料Mを保持する。保持面323eは、供給口311eと保持面323eと仮想面VS1(図22参照)との間に造形材料Mを保持して造形材料Mの山を形成するように、造形材料Mを保持する。
 更に、上述したように、保持面323eの大きさは、保持面323e上に円形の領域3231eを設定可能な程度に(つまり、保持部材32eが静止している状況下で保持面323e上に堆積される造形材料Mの山の安息角θrを維持可能な程度に)保持面323eが大きくなるという第2条件を満たす大きさとなっている。このため、図23に示すように、保持面323eは、供給口311eから供給された造形材料Mの山が、その斜面と保持面323eとがなす角度が安息角θrを超えない状態で保持面323e上に形成されるように、造形材料Mを保持することができる。つまり、保持面323eは、保持部材32eが静止している(つまり、振動装置33eが保持部材32eを振動させていない)状況下で造形材料Mの山が自発的に崩れないように、造形材料Mを保持することができる。
 更に、上述したように、保持面323eの大きさは、領域3231eに加えて、領域3231eの外側に広がる領域3232eを保持面323eが備えることができる程度に保持面323eが大きくなるという第3条件を満たしている。このため、保持面323eは、領域3231eのみならず、領域3232eをも用いて、造形材料Mを保持することができる。このため、保持面323eは、保持面323e上で造形材料Mが形成している山を、その斜面と保持面323eとがなす角度が安息角θr以下になる状態で保持可能となる。その結果、保持面323eは、供給口311eから供給された造形材料Mの山がより一層自発的に崩れにくくなるように、造形材料Mを保持することができる。
 このように、ホッパ31eからホッパ31eの外部に供給された造形材料Mは、一旦保持面323eによって安定的に保持される。保持面323e上に堆積した造形材料Mは供給口311eと接触しており、保持部材32eが静止している状況下では、堆積した造形材料Mは供給口311eを塞いでそれ以上の造形材料Mが保持面323eに供給されることを抑制している。この状態において、保持部材32eは、振動装置33eによって振動させられる。静止していた保持部材32eが振動し始めると、保持面323eが安定的に保持していた造形材料Mの山から、当該山を構成する造形材料Mの一部が徐々に崩れ始める。或いは、静止していた保持部材32eが振動し始めると、保持面323eが安定的に保持していた造形材料Mの山から、当該山を構成する造形材料Mの一部が徐々に分離し始める。
 更に、保持部材32eが継続的に且つ同じように振動し続けると、保持面323eが安定的に保持していた造形材料Mの山から、当該山を構成する造形材料Mの一部が、単位時間毎に一定量ずつ徐々に崩れ続ける。保持部材32eが継続的に且つ同じように振動し続けると、保持面323eが安定的に保持していた造形材料Mの山から、当該山を構成する造形材料Mの一部が、単位時間毎に一定量ずつ徐々に分離し続ける(つまり、せん断され続ける)。山から崩れ落ちた又は分離した造形材料Mは、保持面323eから保持面323eの外部(つまり、材料送出部材34e)へとこぼれ落ちる。その結果、保持面323eからは、単位時間毎に一定量の造形材料Mが材料送出部材34eへと搬送される。
 振動装置33eによる保持部材32eの振動が停止すると、保持面323e上に堆積された造形材料Mは崩れることを止め、保持面323eから造形材料Mがこぼれ落ちなくなる。つまり、保持面323eから材料送出部材34eへの造形材料Mの搬送が停止される。その結果、材料供給装置1eから加工装置2への造形材料Mの供給も停止される。従って、振動装置33eは、制御装置7の制御下で、加工装置2へ造形材料Mを供給しなくてもよいタイミング(例えば、材料ノズル212が造形材料Mを供給しなくてもよいタイミング)で、保持部材32eの振動を停止する。
 単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される造形材料Mの分量(つまり、単位時間当たりの造形材料Mの搬送量)は、保持部材32eの振動の状態で制御可能である。このため、振動装置33eは、制御装置7の制御下で、単位時間あたりに保持面323eから材料送出部材34eへ搬送される造形材料Mの分量が、造形物の形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、保持部材32eの振動の状態を設定する。更に、振動装置33eは、制御装置7の制御下で、加工装置2が造形物を形成している間(より具体的には、材料ノズル212が造形材料Mを供給し続けている間)は、設定した振動の状態で保持部材32eが振動し続けるように、保持部材32eを振動させる。その結果、保持面323eから材料送出部材34eへと、加工装置2が造形物を形成するために単位時間あたりに必要とされる一定量の造形材料Mが搬送される。
 振動の状態は、例えば、振動の振幅(つまり、強度)を含んでいてもよい。例えば、振動の振幅が大きくなるほど、保持面323eが大きく振動することになる。このため、振動の振幅が大きくなるほど、保持面323eが保持していた造形材料Mの山から単位時間当たりに崩れ落ちる又は分離する造形材料Mの分量が多くなる。つまり、振動の振幅が大きくなるほど、単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される造形材料Mの分量が多くなる。単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される造形材料Mの分量が多くなるほど、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの分量(つまり、供給量)が多くなる。図24は、振動の振幅と単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給量との関係を示すグラフである。図24に示すように、振動の振幅が大きくなるほど、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給量が多くなる。制御装置7は、このような保持部材32eの振動の振幅と造形材料Mの供給量との間の関係を考慮した上で、単位時間あたりに保持面323eから材料送出部材34eへと搬送される造形材料Mの分量が、造形物の形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、保持部材32eの振動の振幅を設定する。例えば、図24に示すように、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと分量M1の造形材料Mを供給することが要求されている場合には、制御装置7は、保持部材32eの振動の振幅をA1に設定する。同様に、例えば、図24に示すように、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと分量M2(但し、M2<M1)の造形材料Mを供給することが要求されている場合には、制御装置7は、保持部材32eの振動の振幅をA2(但し、A2<A1)に設定する。
 但し、保持部材32eの振動の振幅が大きくなりすぎると、保持面323eが保持していた造形材料Mの山が一気に崩れてしまう可能性がある。このため、制御装置7は、保持面323eが保持していた造形材料Mの山が徐々に崩れる(つまり、一気に崩れない)という制約を満たすように、振動の振幅を設定してもよい。
 振動の状態は、例えば、振動の周波数を含んでいてもよい。例えば、振動の周波数が大きくなるほど、保持面323eが高速に振動することになる。このため、振動の周波数が大きくなるほど、保持面323eが保持していた造形材料Mの山から単位時間当たりに崩れ落ちる又は分離する造形材料Mの分量が多くなる。つまり、振動の周波数が大きくなるほど、単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される造形材料Mの分量が多くなる。従って、振動の振幅と同様に、振動の周波数が大きくなるほど、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの分量(つまり、供給量)が多くなる。制御装置7は、このような保持部材32eの振動の周波数と造形材料Mの供給量との間の関係を考慮した上で、単位時間あたりに保持面323eから材料送出部材34eへと搬送される造形材料Mの分量が、造形物の形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、保持部材32eの振動の周波数を設定してもよい。
 但し、保持部材32eの振動の周波数が高くなりすぎると、保持面323eが保持していた造形材料Mの山が一気に崩れてしまう可能性がある。このため、制御装置7は、保持面323eが保持していた造形材料Mの山が徐々に崩れる(つまり、一気に崩れない)という制約を満たすように、振動の周波数を設定してもよい。
 更に、保持部材34eの振動の状態が同じであっても、単位時間あたりに保持面323eから搬送される第1の状態の造形材料Mの分量と、単位時間あたりに保持面323eから搬送される第2の状態(但し、第2の状態は、第1の状態とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。つまり、ある状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第1の状態の造形材料Mの分量と、同じ状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される異なる第2の状態の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。具体的には、例えば、ある状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第1の種類の造形材料Mの分量と、同じ状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第2の種類(但し、第2の種類は、第1の種類とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第1の粒径の造形材料Mの分量と、同じ状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第2の粒径(但し、第2の粒径は、第1の粒径とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第1の形状(特に、外形)の造形材料Mの分量と、同じ状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される第2の形状(但し、第2の形状は、第1の形状とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。例えば、ある状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される、表面の摩擦係数が第1値となる造形材料Mの分量と、同じ状態で振動する保持面323eから単位時間あたりに搬送される、表面の摩擦係数が第2値(但し、第2値は、第1値とは異なる)の造形材料Mの分量とが同じにならない可能性がある。従って、制御装置7は、保持部材32eの振動の状態と造形材料Mの供給量との間の関係に加えて又は代えて、造形材料Mの状態と造形材料Mの供給量との間の関係を考慮した上で、単位時間あたりに保持面323eから材料送出部材34eへと搬送される造形材料Mの分量が、造形物の形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた所望搬送量となるように、保持部材32eの振動の状態を設定してもよい。ここで、造形材料Mの状態は、造形材料Mの種類、造形材料Mの大きさ(粒径)、造形材料Mの形状、造形材料Mの表面の摩擦係数のうち少なくとも1つを含んでいてもよい。
 保持面323eから材料送出部材34eへと造形材料Mが搬送されると、保持面323eが保持する造形材料Mの分量が減る。一方で、保持面323eがホッパ31eの供給口311eの下方に位置しているがゆえに、保持面323eが保持する造形材料Mの分量が減ると、造形材料M自身の重量によって、供給口311eを介してホッパ31eから保持面323eへと新たな造形材料Mが供給される。つまり、保持面323eには、保持面323eから材料送出部材34eへと搬送された造形材料Mの分量に等しい分量の造形材料Mが、新たにホッパ31eから供給される。従って、保持面323eは、実質的には概ね同じ分量の造形材料Mを保持することになる。つまり、保持面323eは、保持面323eからの造形材料Mの搬送に関わらず、ホッパ31eの下面315eと保持面323eとの間の距離Dに応じた分量の造形材料Mを保持することになる。
 保持面323から搬送された造形材料Mは、保持面323eから材料送出部材34eへと落下していく。その結果、材料送出部材34eは、保持面323eから搬送された造形材料Mを受け取る。材料送出部材34eが受け取った造形材料Mは、材料供給装置1eの外部へと(つまり、加工装置2へと)送り出される。ここで、上述したように、材料送出部材34eが収容されている筐体35eの内部空間351eには、流入口353eを介してガス供給装置5から加圧されたパージガスが供給される。材料送出部材34eは、加圧されたパージガスによる圧送で、造形材料Mを加工装置2へと送り出す。つまり、材料送出部材34eが受け取った造形材料Mは、内部空間351eに供給されたパージガスの圧力によって送出口341e及び352e(図21参照)を介してパイプ内を押し出されるように送り出される。パイプを介して送り出された造形材料Mは、材料ノズル212から供給される。
 材料送出部材34eが圧送で造形材料Mを送り出しているがゆえに、単位時間あたりに材料送出部材34eが送り出す造形材料Mの分量は、単位時間あたりに保持面323eから材料送出部材34eに搬送される造形材料Mの分量に依存する。このため、材料送出部材34eは、単位時間あたりに一定量の造形材料Mを加工装置2に送り出すことができる。その結果、材料供給装置1eは、単位時間あたりに一定量の造形材料Mを加工装置2に供給することができる。つまり、材料供給装置1eは、単位時間あたりに材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの分量が、造形物の形成に必要な造形材料Mの供給レートに応じた一定の所望供給量となるように、加工装置2に造形材料Mを供給することができる。
 このように、第5実施形態の材料供給装置1eは、ホッパ31eの下方に配置した保持部材32eで、ホッパ31eから供給される造形材料Mを一定量保持した上で、保持部材32eの振動によって単位時間あたりに一定量の造形材料Mを保持面323eから材料送出部材34eに搬送している。このため、材料供給装置1eは、加工装置2が造形物を形成するために単位時間あたりに必要とされる一定量の造形材料Mを加工装置2に安定的に供給することができる。つまり、材料供給装置1eは、所望の供給レートを維持したまま造形材料Mを供給することができる。つまり、第5実施形態の加工システムSYSeは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaが享受可能な効果と同様の効果を享受することができる。
 (5-3)熱ドリフトの影響の抑制
 上述したように、第5実施形態では、保持部材32eを振動させるための振動装置33eがモータ等のアクチュエータ(動力源)を備えているがゆえに、振動装置33eが発熱する可能性がある。つまり、振動装置33eの駆動時間に応じて、振動装置33eの温度が変化する可能性がある。その結果、振動装置33eの熱に起因して、振動装置33eが変形する可能性がある。更には、振動装置33eが振動伝達部材331eを介して保持部材32eに連結されているため、振動装置33eの熱が、振動伝達部材331e及び保持部材32eに伝達される可能性がある。その結果、振動装置33eの熱に起因して、振動伝達部材331e及び保持部材32eが変形する可能性がある。振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの変形は、保持面323eと供給口311eとの間の距離Dの変動につながる可能性がある。保持面323eと供給口311eとの間の距離の変動は、保持面323eが保持可能な造形材料Mの分量の変動につながる可能性がある。保持面323eが保持可能な造形材料Mの分量の変動は、単位時間当たりに保持面323eから材料送出部材34eに落下する(つまり、搬送される)造形材料Mの分量の変動につながる可能性がある。単位時間当たりに保持面323eから材料送出部材34eに落下する(つまり、搬送される)造形材料Mの分量の変動は、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動につながる可能性がある。つまり、第5実施形態では、振動装置33eの熱に起因して、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが変動する可能性がある。言い換えれば、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの熱ドリフトが生ずる可能性がある。
 そこで、第5実施形態では、加工システムSYSeは、振動装置33eの熱に起因した造形材料Mの供給レートの熱ドリフトの影響を抑制してもよい。尚、第5実施形態における「供給レートの熱ドリフトの影響を抑制する動作」は、振動装置33eの熱に起因した供給レートの変動量をゼロにする動作を含んでいてもよい。第5実施形態における「供給レートの熱ドリフトの影響を抑制する動作」は、振動装置33eの熱に起因した供給レートの変動量を一定量以下に抑制する動作を含んでいてもよい。つまり、第5実施形態における「供給レートの熱ドリフトの影響を抑制する動作」は、供給レートを所望範囲(例えば、3次元構造物STを形成するために本来要求される供給レートである目標レートを基準に定まる一定の範囲)に収める動作を意味していてもよい。
 材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートは、単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される(つまり、落下する)造形材料Mの分量に依存する。このため、第5実施形態における「供給レートの熱ドリフトの影響を抑制する動作」は、単位時間あたりに保持面323eから保持面323eの外部へと搬送される(つまり、落下する)造形材料Mの分量を所望範囲(例えば、本来必要とされる搬送量を基準に定まる一定の範囲)に収める動作を意味していてもよい。
 加工システムSYSeは、例えば、制御装置7の制御下で、振動装置33eの熱に起因した造形材料Mの供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように、保持部材32eの振動の状態(例えば、上述した振動の振幅及び周波数の少なくとも一方)を制御してもよい。なぜならば、上述したように、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートは、保持部材32eの振動の状態(つまり、保持部材32eの動きであり、特に、保持面323eの動き)によって制御可能であるからである。
 例えば、図25の1段目のグラフに示すように、振動装置33eの熱に起因して、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが目標レートを下回ってしまうような熱ドリフトが発生する状況を想定する。この場合、図25の2段目のグラフに示すように、制御装置7は、保持部材32eの振動の振幅を、当初の目標振幅(つまり、本来要求される供給レートを実現するための振幅として当初想定していた振幅)よりも大きくしてもよい。なぜならば、上述したように、振動の振幅が大きくなるほど、材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給レートが大きくなるからである。或いは、図25の3段目のグラフに示すように、制御装置7は、振動の振幅を制御することに加えて又は代えて、保持部材32eの振動の周波数を、当初の目標周波数(つまり、本来要求される供給レートを実現するための振幅として当初想定していた周波数)よりも大きく(つまり、高く)してもよい。なぜならば、上述したように、振動の周波数が大きくなるほど、材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給レートが大きくなるからである。このため、制御装置7は、振動部材33eの熱に起因した供給レートの減少を、保持部材32eの振動の振幅の増加及び/又は振動の周波数の増加に起因した供給レートの増加によって補う(典型的には、相殺する)ように、保持部材32eの振動の振幅を目標振幅よりも大きくしてもよい。その結果、図25の4段目のグラフに示すように、保持部材32eの振動の状態が一定に維持されると振動装置33eの熱に起因して造形材料Mの供給レートが目標レートを下回ってしまう熱ドリフトが発生する状況において、加工システムSYSeは、造形材料Mの供給レートを所望範囲に収めることができる。つまり、加工システムSYSeは、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制することができる。
 例えば、図26の1段目のグラフに示すように、振動装置33eの熱に起因して、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートが目標レートを上回ってしまうような熱ドリフトが発生する状況を想定する。この場合、図26の2段目のグラフに示すように、制御装置7は、保持部材32eの振動の振幅を、当初の目標振幅よりも小さくしてもよい。なぜならば、上述したように、振動の振幅が小さくなるほど、材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給レートが小さくなるからである。或いは、図26の3段目のグラフに示すように、制御装置7は、振動の振幅を制御することに加えて又は代えて、保持部材32eの振動の周波数を、当初の目標周波数よりも小さく(つまり、低く)してもよい。なぜならば、上述したように、振動の周波数が小さくなるほど、材料供給装置1eから加工装置2へと供給される造形材料Mの供給レートが小さくなるからである。このため、制御装置7は、振動部材33eの熱に起因した供給レートの増加を、保持部材32eの振動の振幅の減少及び/又は周波数の減少に起因した供給レートの減少によって補う(典型的には、相殺する)ように、保持部材32eの振動の振幅を目標振幅よりも小さくしてもよい。その結果、図26の4段目のグラフに示すように、保持部材32eの振動の状態が一定に維持されると振動装置33eの熱に起因して造形材料Mの供給レートが目標レートを上回ってしまう熱ドリフトが発生する状況において、加工システムSYSeは、造形材料Mの供給レートを所望範囲に収めることができる。つまり、加工システムSYSeは、供給レートの熱ドリフトの影響を抑制することができる。
 上述したように振動装置33eの熱に起因して造形材料Mの供給レートが変動する理由の一つは、振動装置33eの熱に起因して振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つが変形した結果として、保持面323eと供給口311eとの間の距離(つまり、相対位置)が変動してしまうことである。このため、制御装置7は、保持面323eと供給口311eとの間の相対位置(特に、距離)に関する相対位置情報に基づいて、保持部材32eの振動の状態を制御してもよい。つまり、制御装置7は、相対位置情報に基づいて、保持面323eと供給口311eとの間の距離の違いによらずに造形材料Mの供給レートが所望範囲に収まるように、保持部材32eの振動の状態を制御してもよい。
 相対位置情報は、保持面323eと供給口311eとの間の相対位置を直接的に示す情報を含んでいてもよい。この場合、加工システムSYSeは、保持面323eと供給口311eの少なくとも一方の位置を計測可能な位置計測装置を備えていてもよい。制御装置7は、位置計測装置の計測結果を保持面323eと供給口311eとの間の相対位置に関する情報として用いてもよい。或いは、制御装置7は、位置計測装置の計測結果に基づいて保持面323eと供給口311eとの間の相対位置を特定し、特定結果を相対位置情報として用いてもよい。
 相対位置情報は、保持面323eと供給口311eとの間の相対位置を間接的に示す情報を含んでいてもよい。例えば、保持面323eと供給口311eとの間の相対位置は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形に起因して変動する。このため、保持面323eと供給口311eとの間の相対位置に関する情報は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形に関する熱変形情報を含んでいてもよい。この場合、制御装置7は、熱変形情報に基づいて、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形の程度の違いによらずに造形材料Mの供給レートが所望範囲に収まるように、保持部材32eの振動の状態を制御してもよい。
 熱変形情報は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度に関する温度情報を含んでいてもよい。なぜならば、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形の程度は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度に依存するからである。この場合、制御装置7は、温度情報に基づいて、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度の違いによらずに造形材料Mの供給レートが所望範囲に収まるように、保持部材32eの振動の状態を制御してもよい。
 振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形に関する情報として温度情報が用いられる場合に、加工システムSYSeは、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度を検出可能な温度センサを備えていてもよい。制御装置7は、温度センサの検出結果を温度情報として用いてもよい。或いは、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの使用開始からの経過時間(或いは、加工システムSYSeの使用開始からの経過時間)に依存する可能性がある。このため、制御装置7は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの使用開始からの経過時間(或いは、加工システムSYSeの使用開始からの経過時間)に基づいて振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度を推定し、推定結果を温度情報として用いてもよい。
 熱変形情報は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの形状に関する形状情報を含んでいてもよい。この場合、制御装置7は、形状情報に基づいて、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの形状の違い(特に、本来の形状と実際の形状との違い)によらずに造形材料Mの供給レートが所望範囲に収まるように、保持部材32eの振動の状態を制御してもよい。
 振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの熱変形に関する情報として形状情報が用いられる場合に、加工システムSYSeは、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの形状を計測可能な形状計測装置を備えていてもよい。制御装置7は、形状計測装置の計測結果を形状情報として用いてもよい。形状計測装置の一例として、例えば、光学的に形状を計測する装置(例えば、3Dスキャナ及びカメラの少なくとも一方)があげられる。或いは、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの形状は、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの温度に依存する。なぜならば、上述したように、振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つが熱変形するからである。このため、制御装置7は、上述した温度情報に基づいて振動装置33e、振動伝達部材331e及び保持部材32eの少なくとも一つの形状を推定し、推定結果を形状情報として用いてもよい。
 保持面323eと供給口311eとの間の相対位置(特に、距離)に関する相対位置情報に基づいて保持部材32eの振動の状態を制御する動作は、振動装置33eの駆動時間に応じて保持部材32eの振動の状態を制御する動作と等価とみなせる。なぜならば、振動装置33eの駆動時間に応じて、振動装置33eの温度が変化し、その結果として保持面323eと供給口311eとの間の相対位置が変わるからである。従って、第5実施形態における振動装置33eの熱に起因した造形材料Mの供給レートの熱ドリフトの影響を抑制する動作は、実質的には、振動装置33eの駆動時間に応じて保持部材32eの振動の状態を制御する動作と等価とみなせる。
 尚、第5実施形態の加工システムSYSeに限らず、上述した第1実施形態の加工システムSYSaから第4実施形態の加工システムSYSdの少なくとも一つにおいても、材料供給装置1eから加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの熱ドリフトが生ずる可能性がある。例えば、第1実施形態から第4実施形態の少なくとも一つにおいては、搬送部材13を回転駆動するための駆動装置14がモータ等のアクチュエータ(動力源)を備えているがゆえに、駆動装置14が発熱する可能性がある。その結果、駆動装置14の熱に起因して、駆動装置14が変形する可能性がある。更には、駆動装置14が搬送部材13に連結されているため、駆動装置14の熱が、搬送部材13に伝達される可能性がある。その結果、駆動装置14の熱に起因して、搬送部材13が変形する可能性がある。駆動装置14及び搬送部材13の少なくとも一つの変形は、単位時間当たりに搬送部材13が保持部材12から材料送出部材15に落下させる(つまり、搬送する)造形材料Mの分量の変動につながる可能性がある。単位時間当たりに搬送部材13が保持部材12から材料送出部材15に落下させる造形材料Mの分量の変動は、材料供給装置1から加工装置2に供給される造形材料Mの供給レートの変動につながる可能性がある。このため、上述した第1実施形態の加工システムSYSaから第4実施形態の加工システムSYSdの少なくとも一つは、第5実施形態の加工システムSYSeと同様に、駆動装置14の熱に起因した造形材料Mの供給レートの熱ドリフトの影響を抑制してもよい。具体的には、第1実施形態の加工システムSYSaから第4実施形態の加工システムSYSdの少なくとも一つは、駆動装置14の熱に起因した造形材料Mの供給レートの熱ドリフトの影響を抑制するように、搬送部材13の回転の状態(例えば、回転速度)を制御してもよい。
 (6)第6実施形態の加工システムSYSf
 続いて、第6実施形態の加工システムSYS(以降、第6実施形態の加工システムSYSを、“加工システムSYSf”と称する)について説明する。第6実施形態の加工システムSYSfは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaと比較して、材料供給装置1に代えて材料供給装置1fを備えているという点で異なる。加工システムSYSfのその他の特徴は、加工システムSYSaのその他の特徴と同一であってもよい。従って、以下では、図27を参照しながら、第6実施形態の材料供給装置1fについて説明する。図27は、第6実施形態の材料供給装置1fの構造を示す断面図である。
 図27に示すように、第6実施形態の材料供給装置1fは、上述した第1実施形態の材料供給装置1と比較して、刷毛部材18fを更に備えるという点において異なる。材料供給装置1fのその他の特徴は、材料供給装置1のその他の特徴と同一であってもよい。
 刷毛部材18fは、搬送部材13に残留してしまった(つまり、落下しなかった)造形材料Mを落下させるための部材である。例えば、刷毛部材13は、搬送部材13に接触可能な刷毛(或いは、ブラシ)を備えており、当該刷毛を用いて、搬送部材13に残留している造形材料Mを搬送部材13から除去してもよい。その結果、刷毛部材18fによって搬送部材13から除去された造形材料Mが、材料送出部材15へと落下する。
 刷毛部材18fは、例えば、搬送部材13が造形材料Mを落下させる位置又はその近傍に配置される。例えば、刷毛部材18fは、保持部材12の開口124又はその近傍に配置されてもよい。
 このように、第6実施形態の加工システムSYSfは、上述した第1実施形態の加工システムSYSaが享受可能な効果と同様の効果を享受しつつ、搬送部材13における造形材料Mの意図せぬ残留を抑制することができる。
 尚、刷毛を備える刷毛部材18fに限らず、搬送部材13に残留してしまった造形材料Mを除去する(つまり、落下させる)ことが可能な任意の部材が、刷毛部材18fに加えて又は代えて用いられてもよい。
 (7)変形例
 上述した説明では、加工装置2は、造形材料Mに加工光ELを照射することで、造形材料Mを溶融させている。しかしながら、加工装置2は、任意のエネルギビームを造形材料Mに照射することで、造形材料Mを溶融させてもよい。この場合、加工装置2は、照射光学系211に加えて又は代えて、任意のエネルギビームを照射可能なビーム照射装置を備えていてもよい。任意のエネルギビームは、限定されないが、電子ビーム、イオンビーム等の荷電粒子ビーム又は電磁波を含む。
 上述した説明では、加工システムSYSは、レーザ肉盛溶接法により3次元構造物STを形成可能である。しかしながら、加工システムSYSは、造形材料Mに加工光EL(或いは、任意のエネルギビーム)を照射することで3次元構造物STを形成可能なその他の方式により造形材料Mから3次元構造物STを形成してもよい。その他の方式として、例えば、粉末焼結積層造形法(SLS:Selective Laser Sintering)等の粉末床溶融結合法(Powder Bed Fusion)、結合材噴射法(Binder Jetting)又は、レーザメタルフュージョン法(LMF:Laser Metal Fusion)があげられる。或いは、加工システムSYSは、造形材料Mに加工光EL(或いは、任意のエネルギビーム)を照射することで3次元構造物STを形成可能な方式とは異なる、付加加工のための任意の方式により3次元構造物STを形成してもよい。
 上述した説明では、加工システムSYSは、照射光学系211が加工光ELを照射する照射領域EAに向けて材料ノズル212から造形材料Mを供給することで、3次元構造物STを形成している。しかしながら、加工システムSYSは、照射光学系211から加工光ELを照射することなく、材料ノズル212から造形材料Mを供給することで3次元構造物STを形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、材料ノズル212から、造形面MSに対して造形材料Mを吹き付けることで、造形面MSにおいて造形材料Mを溶融させると共に、溶融した造形材料Mを固化させることで、3次元構造物STを形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、材料ノズル212から造形面MSに対して造形材料Mを含む気体を超高速で吹き付けることで、造形面MSにおいて造形材料Mを溶融させると共に、溶融した造形材料Mを固化させることで、3次元構造物STを形成してもよい。例えば、加工システムSYSは、材料ノズル212から造形面MSに対して加熱した造形材料Mを吹き付けることで、造形面MSにおいて造形材料Mを溶融させると共に、溶融した造形材料Mを固化させることで、3次元構造物STを形成してもよい。このように照射光学系211から加工光ELを照射することなく3次元構造物STを形成する場合には、加工システムSYS(特に、加工ヘッド21)は、照射光学系211を備えていなくてもよい。
 或いは、加工システムSYSは、付加加工に加えて又は代えて、ワークW等の物体に加工光EL(或いは、任意のエネルギビーム)を照射して物体の少なくとも一部を除去可能な除去加工を行ってもよい。或いは、加工システムSYSは、付加加工及び除去加工の少なくとも一方に加えて又は代えて、ワークW等の物体に加工光EL(或いは、任意のエネルギビーム)を照射して物体の少なくとも一部にマーク(例えば、文字、数字又は図形)を形成可能なマーキング加工を行ってもよい。この場合であっても、上述した効果が享受可能である。
 上述した説明では、造形材料Mから3次元構造物STを形成可能な加工システムSYSが材料供給装置1を備えている。しかしながら、任意の粉体を用いた加工処理を行うことが可能な加工システムが、造形材料Mに代えて当該任意の粉体を供給する材料供給装置1を備えていてもよい。このような加工システムの一例として、粒状又は粉状の原料から医薬品を製造する薬品製造システムがあげられる。この場合、材料供給装置1は、粒状又は粉状の原料を供給する。或いは、このような加工システムの一例として、粒状又は粉状の原料から食品を製造する食品製造システムがあげられる。この場合、材料供給装置1は、粒状又は粉状の原料を供給する。或いは、このような加工システムの一例として、ペットボトル又はガラス容器を細かく砕くことで得られる再生ペレットからペットボトル又はガラス容器(或いは、その他の各種製品)を製造するリサイクル製造システムがあげられる。この場合、材料供給装置1は、再生ペレットを供給する。或いは、このような加工システムの一例として、微小な部品から電子製品を製造する電子製品製造システムがあげられる。この場合、材料供給装置1は、微小な部品を供給する。
 上述の各実施形態の構成要件の少なくとも一部は、上述の各実施形態の構成要件の少なくとも他の一部と適宜組み合わせることができる。上述の各実施形態の構成要件のうちの一部が用いられなくてもよい。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態で引用した全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
 本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う供給装置、加工システム、及び、加工方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
 SYS 加工システム
 1 材料供給装置
 11 ホッパ
 12 保持部材
 13 搬送部材
 131 軸部材
 132 溝
 133 突起
 14 駆動装置
 15 材料送出部材
 16 筐体
 17 連結管
 2 加工装置
 21 加工ヘッド
 211 照射光学系
 212 材料ノズル
 22 ヘッド駆動系
 31 ステージ
 W ワーク
 M 造形材料
 SL 構造層
 MS 造形面
 EA 照射領域
 MA 供給領域
 MP 溶融池
 EL 加工光

Claims (76)

  1.  回転により粉体を搬送する搬送部材と、
     前記搬送部材を回転する駆動装置と
     を備え、
     前記搬送部材が1回転する間に前記搬送部材の回転速度を変化させる
     粉体の供給装置。
  2.  前記搬送部材は、周期的に回転する
     請求項1に記載の供給装置。
  3.  前記搬送部材の回転速度は、前記搬送部材の回転に同期して変更される
     請求項1又は2に記載の供給装置。
  4.  前記搬送部材が1回転する間の第1部分期間における前記搬送部材の回転速度は、前記搬送部材が1回転する間の前記第1部分期間とは異なる第2部分期間における前記搬送部材の回転速度と異なる
     請求項1から3のいずれか一項に記載の供給装置。
  5.  前記搬送部材が1回転する間に、前記搬送部材の回転速度は、初期速度から増加した後に減少することで又は減少した後に増加することで前記初期速度に戻る
     請求項1から4のいずれか一項に記載の供給装置。
  6.  前記搬送部材が1回転する間に前記搬送部材の回転速度を変化させることにより、前記粉体の単位時間当たりの供給量の変動を所定の範囲に収める
     請求項1から5のいずれか一項に記載の供給装置。
  7.  前記搬送部材が1回転する間の前記搬送部材の回転速度は、前記搬送部材を等速で1回転させたときの、前記粉体の単位時間当たりの供給量の変動に基づいて決定される
     請求項1から6のいずれか一項に記載の供給装置。
  8.  前記駆動装置及び前記搬送部材の少なくとも一方の熱変形に関する情報に基づいて、前記搬送部材の回転速度の変化を決定する
     請求項1から7のいずれか一項に記載の供給装置。
  9.  前記駆動装置及び前記搬送部材の少なくとも一方の温度に関する情報に基づいて、前記搬送部材の回転速度の変化を決定する
     請求項1から8のいずれか一項に記載の供給装置。
  10.  前記搬送部材は、スクリューを含む
     請求項1から9のいずれか一項に記載の供給装置。
  11.  前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含む
     請求項1から10のいずれか一項に記載の供給装置。
  12.  前記軸部材は、軸周りに回転可能である
     請求項11に記載の供給装置。
  13.  前記搬送部材は、前記軸部材が前記軸周りに回転することで、前記溝を介して前記粉体を搬送する
     請求項11又は12に記載の供給装置。
  14.  前記軸部材は、前記溝を介して前記軸部材の軸が延びる方向に前記粉体を移動させる回転方向に回転可能である
     請求項11から13のいずれか一項に記載の供給装置。
  15.  前記搬送部材は、前記軸部材が軸周りに回転することで、前記粉体を前記軸部材の軸が延びる方向に移動させる
     請求項11から14のいずれか一項に記載の供給装置。
  16.  前記軸部材の回転により、前記溝を伝って前記粉体が移動する
     請求項11から15のいずれか一項に記載の供給装置。
  17.  前記軸部材の延伸方向に交差する面に沿った前記溝の断面形状は、多角形又は円弧形状である
     請求項11から16のいずれか一項に記載の供給装置。
  18.  前記軸部材の側面には、らせん状の突起が形成され、前記溝は前記突起と平行に形成されている
     請求項11から17のいずれか一項に記載の供給装置。
  19.  前記搬送部材を少なくとも部分的に取り囲む内壁面を有する保持部材を備え、
     前記内壁面と前記搬送部材との間の間隔は、前記内壁面と前記突起との間の間隔である
     請求項1から18のいずれか一項に記載の供給装置。
  20.  前記搬送部材を少なくとも部分的に取り囲む内壁面を有する保持部材を備え、
     前記搬送部材により搬送される粉体の少なくとも一部は、前記搬送部材と前記保持部材との間に保持される
     請求項1から19のいずれか一項に記載の供給装置。
  21.  前記搬送部材により搬送される粉体の少なくとも一部は、前記搬送部材と前記内壁面との間に保持される
     請求項20に記載の供給装置。
  22.  前記保持部材は、前記内壁面の断面形状が円形となる円筒部材を含み、
     前記搬送部材は前記円筒部材の長手方向に延びており、前記長手方向に前記粉粒体を搬送する
     請求項20又は21に記載の供給装置。
  23.  前記内壁面と前記搬送部材との間にはギャップが形成されている
     請求項20から23のいずれか一項に記載の供給装置。
  24.  前記ギャップのサイズは、前記粉体の特性に応じて設定される
     請求項23に記載の供給装置。
  25.  前記ギャップのサイズは、前記粉体の大きさに応じて設定される
     請求項23又は24に記載の供給装置。
  26.  前記ギャップのサイズは、前記粉体の最大粒径の2倍以下である
     請求項23から25のいずれか一項に記載の供給装置。
  27.  前記粉体を供給する供給口が形成された供給源を備え、
     前記供給口から前記搬送部材に前記粉体が供給され、
     前記保持部材には、前記供給口から前記搬送部材へ供給された前記粉体が通過する第1の開口と、前記搬送部材に搬送された前記粉体が通過する第2の開口と、が形成されている
     請求項19から26のいずれか一項に記載の供給装置。
  28.  前記搬送部材は、前記保持部材の前記第2の開口を貫通する
     請求項27に記載の供給装置。
  29.  前記粉体を供給する供給口が形成された供給源を備え、
     前記供給口から前記搬送部材に前記粉体が供給される
     請求項1から26のいずれか一項に記載の供給装置。
  30.  前記粉体は、前記供給口から第1方向に向かって前記搬送部材に供給され、
     前記搬送部材は、前記粉体を前記第1方向と交差する方向に搬送する
     請求項27から29のいずれか一項に記載の供給装置。
  31.  前記搬送部材は、前記供給口の下方に位置し、
     前記粉体は、前記供給口から前記搬送部材に落下して供給される
     請求項27から30のいずれか一項に記載の供給装置。
  32.  前記搬送部材は、前記粉体を重力方向に交差する方向に搬送する
     請求項27から31のいずれか一項に記載の供給装置。
  33.  前記搬送部材と前記供給口との相対位置に関する情報に基づいて、前記搬送部材の回転速度の変化を決定する
     請求項27から32のいずれか一項に記載の供給装置。
  34.  前記粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記搬送部材を少なくとも部分的に取り囲む内壁面を有する保持部材と、
    を備え、
     前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含む
     前記供給口から前記搬送部材に前記粉体が供給され、
     前記保持部材には、前記供給口から前記搬送部材へ供給された前記粉体が通過する第1の開口と、前記搬送部材に搬送された前記粉体が通過する第2の開口と、が形成されている
     請求項1から10のいずれか一項に記載の供給装置。
  35.  前記粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記搬送部材を少なくとも部分的に取り囲む内壁面を有する保持部材と、
    を備え、
     前記供給口から前記搬送部材に前記粉体が供給され、
     前記保持部材には、前記供給口から前記搬送部材へ供給された前記粉体が通過する第1の開口と、前記搬送部材に搬送された前記粉体が通過する第2の開口と、が形成されている
     請求項11から18のいずれか一項に記載の供給装置。
  36.  前記搬送部材により搬送される粉体の少なくとも一部は、前記搬送部材と前記保持部材との間に保持される
     請求項34又は35に記載の供給装置。
  37.  前記第1の開口は前記保持部材の前記軸部材の軸と交差しない面に形成されている
     請求項34から36のいずれか一項に記載の供給装置。
  38.  前記軸部材は、前記保持部材の前記第2の開口を貫通する
     請求項34から37のいずれか一項に記載の供給装置。
  39.  前記搬送部材は、前記軸部材が軸周りに回転することで、前記溝を介して前記粉体を搬送し前記保持部材の前記第2の開口を通過させる
     請求項34から38のいずれか一項に記載の供給装置。
  40.  前記軸部材の軸が延びる方向は重力方向に交差する方向であって、
     前記搬送部材が1回転する間の第3部分期間は、前記保持部材の前記第2の開口において、前記溝が、前記軸部材の軸中心よりも下方に位置する期間の少なくとも一部を含み、
     前記搬送部材が1回転する間の第4部分期間は、前記保持部材の前記第2の開口において、前記溝が、前記軸部材の軸中心よりも上方に位置する期間の少なくとも一部を含み、
     前記第3部分期間における前記搬送部材の回転速度は、前記第3部分期間とは異なる第4部分期間における前記搬送部材の回転速度よりも遅い
     請求項39に記載の供給装置。
  41.  振動により粉体を搬送する搬送部材と、
     前記搬送部材を振動する駆動装置と
     を備え、
     前記駆動装置の駆動時間に応じて、前記搬送部材の振動の振幅及び周波数の少なくとも一方を変化させる
     粉体の供給装置。
  42.  前記粉体を供給する供給口を備える供給源を備え、
     前記搬送部材は、前記供給口からの前記粉体を保持する保持面を有し、
     前記駆動装置で前記保持面を振動し、前記保持面上に保持された前記粉体の一部を前記保持面上から落下させて前記粉体を搬送する
     請求項41に記載の供給装置。
  43.  前記駆動装置及び前記搬送部材の少なくとも一方の熱変形に関する情報に基づいて、前記保持面の振動の振幅及び周波数の少なくとも一方の変化を決定する
     請求項42に記載の供給装置。
  44.  前記駆動装置及び前記搬送部材の少なくとも一方の温度に関する情報に基づいて、前記保持面の振動の振幅及び周波数の少なくとも一方の変化を決定する
     請求項42又は43に記載の供給装置。
  45.  前記保持部材と前記供給口との相対位置に関する情報に基づいて、前記保持面の振動の振幅及び周波数の少なくとも一方の変化を決定する
     請求項42から44のいずれか一項に記載の供給装置。
  46.  前記搬送部材の振動を制御して、前記保持面から落下する前記粉体の単位時間当たりの供給量の変動を所定の範囲に収める
     請求項42から45のいずれか一項に記載の供給装置。
  47.  粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記供給口の下方に位置し、前記供給口から供給された前記粉体を回転により搬送する搬送部材と
     を備え、
     前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、
     前記軸部材の側面は、前記溝が形成された溝面部と、平面部とを含む
     粉体の供給装置。
  48.  前記溝面部は、曲面である
     請求項47に記載の供給装置。
  49.  前記平面部には、前記溝が形成されていない
     請求項47又は49のいずれか一項に記載の供給装置。
  50.  前記平面部には、前記溝面部とは異なる形成態様で前記溝が形成されている
     請求項47又は48に記載の供給装置。
  51.  前記平面部が形成されている位置における前記軸部材の断面形状は、Dカット形状、Lカット形状又はIカット形状である
     請求項47から49のいずれか一項に記載の供給装置。
  52.  前記粉体は、前記供給口から前記搬送部材に供給され、
     前記搬送部材は、前記平面部及び前記溝面部を介して前記供給口からの前記粉体を搬送する
     請求項47から51のいずれか一項に記載の供給装置。
  53.  粉体を供給する供給装置であって、
     回転により前記粉体を搬送する搬送部材と
     前記搬送部材を回転する駆動装置と
     を備え、
     前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、
     前記溝の深さ、前記溝のピッチ及び前記溝のらせん1周分の体積の少なくとも一つは、前記供給装置が単位時間当たりに供給するべき前記粉体の量と、前記軸部材の許容可能な回転速度に基づいて設定される
     供給装置。
  54.  前記溝のらせん1周分の体積が第1の所定量以上であることにより、前記軸部材の回転速度の許容可能な上限値において、前記供給装置は単位時間当たりに供給するべき前記粉体の量を供給することができ、
     前記溝のらせん1周分の体積が第2の所定量以下であることにより、前記溝を介して供給される前記粉体の供給量の変動量は許容値以下に抑制される
     請求項53に記載の供給装置。
  55.  前記軸部材には、前記溝が複数形成され、
     前記軸部材の断面において、前記複数の溝が周期的に分布し、
    ている
     前記複数の溝の深さ、前記溝のピッチ及びらせん1周分の前記溝の体積の少なくとも一つは、互いに同じである
     請求項53又は54に記載の供給装置。
  56.  前記複数の溝のそれぞれのらせん1周分の体積が第3の所定量以上であることにより、前記軸部材の回転速度の許容可能な上限値において、前記供給装置は単位時間当たりに供給するべき前記粉体の量を供給することができ、
     前記複数の溝のそれぞれのらせん1周分の体積が第4の所定量以下であることにより、前記複数の溝を介して供給される前記粉体の供給量の変動量は許容値以下に抑制される
     請求項55に記載の供給装置。
  57.  前記複数の溝の数が所定の数以上であることにより、前記軸部材の回転速度の許容可能な上限値において、前記供給装置は単位時間当たりに供給するべき前記粉体の量を供給する
     請求項55又は56に記載の供給装置。
  58.  粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記供給口の下方に位置し、前記供給口から供給された前記粉体を回転により搬送する搬送部材と
     を備え、
     前記搬送部材は、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、
     前記軸部材には、前記溝内における前記粉体の移動を少なくとも部分的に止める部材が形成されている
     粉体の供給装置。
  59.  前記ストッパ部材は、前記溝内で前記軸部材の軸方向に交差する方向に沿って延びることで前記溝内における前記粉体の移動を少なくとも部分的に止める隔壁部材を含む
     請求項58に記載の供給装置。
  60.  前記搬送部材は、第1の搬送部材であり、
     前記第1の搬送部材を少なくとも部分的に取り囲み、前記第1の搬送部材との間に前記第1の搬送部材により搬送される粉体の少なくとも一部を保持する保持部材と、
     前記第1の搬送部材が搬送した前記粉体を前記保持部材から受け取ると共に水平面に対して傾斜した搬送面を有する第2の搬送部材を更に備える
     請求項19から29、35から40のいずれか一項に記載の供給装置。
  61.  前記第2の搬送部材は、前記粉体を前記傾斜面から材料送出部材へ供給することにより、前記第1の搬送部材が単位時間当たりに搬送する前記粉体の搬出量の変動よりも、前記第2の搬送部材が単位時間当たりに搬送する前記粉体の搬出量の変動を小さくする
     請求項60に記載の供給装置。
  62.  粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記供給口から落下して供給された前記粉体を搬送する搬送部材と、
     前記搬送部材を収容する容器と、
     前記供給口とは別の位置で前記容器及び前記供給源と接続し、前記容器と前記供給源とを連結する連結管と
     を備える供給装置。
  63.  前記供給源と前記容器とは気体によってパージされ、
     前記連結管により前記容器の気圧と前記供給源内の気圧の差を低減する
     請求項62に記載の供給装置。
  64.  前記供給源から前記搬送部材へ前記粉体が落下するとともに、
     前記連結管を介して前記容器内の気体は前記供給源へ移動する
     請求項62又は63に記載の供給装置。
  65.  請求項1から64のいずれか一項に記載の供給装置を備え、
     前記供給装置から供給される前記粉体を用いて加工処理を行う加工システム。
  66.  粉体の供給装置と、
     前記供給装置から供給される前記粉体を用いて物体に付加加工を行う加工装置と
     を備える加工システムであって、
     前記加工装置は、時間に応じて前記供給装置からの単位時間あたりの供給量が変化する前記粉体のうち、前記単位時間あたりの供給量が所定の範囲である前記粉体を用いて前記物体に付加加工を行う加工システム。
  67.  前記供給装置は、回転により粉体を搬送する搬送部材を備え、
     前記搬送部材が1回転する間の第1部分期間中に加工処理を行わず、前記搬送部材が1回転する間の前記第1部分期間とは異なる第2部分期間の少なくとも一部に加工処理を行う
     請求項66に記載の加工システム。
  68.  前記第1及び第2部分期間のそれぞれは、前記搬送部材の回転に同期する周期で現れる
     請求項67に記載の加工システム。
  69.  前記第1部分期間中に前記供給装置から供給される前記粉体の単位時間あたりの供給量は、前記第2部分期間中に前記供給装置から供給される前記粉体の単位時間あたりの供給量より多い
     請求項67又は68に記載の加工システム。
  70.  前記供給装置は、前記粉体を供給する供給口が形成された供給源と、
     前記搬送部材を少なくとも部分的に取り囲む内壁面と、前記搬送部材に搬送された前記粉体が通過する開口とを有する保持部材と
     を備え、
     前記搬送部材は、前記供給口の下方に位置し、且つ、らせん状の溝が側面に形成された軸部材を含み、
     前記粉体は、前記供給口から前記搬送部材に落下して供給され、
     前記搬送部材が1回転する間の前記第1部分期間は、前記保持部材の前記開口において、前記溝が、前記軸部材の軸中心よりも下方に位置する期間の少なくとも一部を含み、
     前記搬送部材が1回転する間の前記第2部分期間は、前記保持部材の前記開口において、前記溝が、前記軸部材の軸中心よりも上方に位置する期間の少なくとも一部を含む
     請求項68又は69に記載の加工システム。
  71.  前記加工装置は、エネルギビームの照射を行う照射系を備え、
     前記照射系は、前記搬送部材が1回転する間の前記第1部分期間中に前記エネルギビームを照射せず、前記搬送部材が1回転する間の前記第2部分期間の少なくとも一部において前記エネルギビームを照射する
     請求項67から70のいずれか一項に記載の加工システム。
  72.  前記粉体を用いて行われる加工処理は、前記粉体を用いて物体に付加加工を行う処理を含む
     請求項66から71のいずれか一項に記載の加工システム。
  73.  前記加工装置は、粉末焼結積層造形法により付加加工を行う3Dプリンタである
     請求項66から72に記載の加工システム。
  74.  前記加工装置は、前記物体上に形成された溶融池に前記粉体を供給して溶融するレーザメタルデポジション方式により付加加工を行う3Dプリンタである
     請求項66から73のいずれか一項に記載の加工システム。
  75.  請求項1から64のいずれか一項に記載の供給装置から供給される前記粉体を用いて加工処理を行う加工方法。
  76.  前記粉体を用いて行われる加工処理は、前記粉体を用いて物体に付加加工を行う処理を含む
     請求項72に記載の加工方法。
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