WO2020153114A1 - プローブ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

プローブは、開口端を有する管形状のバレル(10)と、開口端からバレル(10)の内部に挿入された挿入部(22)及び挿入部(22)に連結する先端部(21)を有する棒形状のプランジャー(20)とを備える。バレル(10)の外壁部の一部に形成された凹状の接合領域(50)において、バレル(10)の内壁部とプランジャー(20)の外壁部の接触箇所が合金化されて(バレル10)とプランジャー(20)が接合されている。

Description

プローブ及びその製造方法
 本発明は、被検査体の特性の測定に使用されるプローブ及びその製造方法に関する。
 ウェハから分離しない状態で集積回路などの被検査体の特性を測定するために、プローブが用いられている(特許文献1参照。)。例えば、被検査体に接触する小径の棒形状のプランジャーと、プランジャーの一部が挿入される大径の円筒形状であるバレルとを有するプローブが用いられている。プランジャーの挿入された部分とバレルとの接合には、2枚の溶接電極でバレルを挟んで両側から加圧(プレス)しながらバレルとプランジャーの間に電流を流すスポット溶接が用いられる。
特開2002-267686号公報
 しかし、スポット溶接では、2枚の溶接電極による加圧によってバレルが外側に膨らむため、隣接するプローブ同士の接触が生じやすい。このため、スポット溶接では、プローブの間隔を狭くすることができず、プローブの狭ピッチ化が困難である。更に、バレルの膨らみが原因で、プローブを保持するプローブヘッドの貫通孔にプローブを挿入できない問題が生じる。
 また、スポット溶接では、2枚の溶接電極でバレルを加圧した後に電流を流す工程を含む。つまり、2枚の溶接電極でバレルを物理的に挟んで加圧する時間と、バレルを挟んだ2枚の溶接電極に電流を流してバレルとプランジャーを溶接する時間が必要となる。このため、バレルとプランジャーの溶接に要する時間が長くなり、プローブの製造時間が増大する。
 上記問題点に鑑み、本発明は、製造時間の増大が抑制され、且つ狭ピッチ化が可能なプローブ及びプローブの製造方法を提供することを目的とする。
 本発明の一態様によれば、開口端を有する管形状のバレルと、開口端からバレルの内部に挿入された挿入部及び挿入部に連結する先端部を有する棒形状のプランジャーとを備え、バレルの外壁部の一部に形成された凹状の接合領域において、バレルの内壁部とプランジャーの外壁部の接触箇所が合金化されてバレルとプランジャーが接合されているプローブが提供される。
 本発明の他の態様によれば、プランジャーの挿入部を開口端からバレルの内部に挿入した状態にし、バレルとプランジャーの重なり合った領域の一部である接合領域にレーザ光を照射することにより発生させた熱によって接合領域のバレルとプランジャーを溶解し、溶解したバレルの内壁部と溶解したプランジャーの外壁部の接触箇所を合金化して、接合領域においてバレルとプランジャーを接合するプローブの製造方法が提供される。
 本発明によれば、製造時間の増大が抑制され、且つ狭ピッチ化が可能なプローブ及びプローブの製造方法を提供できる。
本発明の実施形態に係るプローブの構成を示す模式図である。 図1のII-II方向に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係るプローブをプローブヘッドによって保持した例を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図である(その1)。 本発明の実施形態に係るプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図である(その2)。 本発明の実施形態に係るプローブの製造方法を説明するための模式的な工程図である(その3)。 本発明の実施形態に係るプローブの接合領域における断面を示す写真である。 本発明の実施形態に係るプローブを示す平面図である。 バレルとプランジャーの接合強度の評価条件を示す表である。 バレルとプランジャーの接合強度の評価結果を示すグラフである。 バレルとプランジャーの接合強度を評価したサンプルの接合領域を示す写真である。 バレルとプランジャーの接合工程を示す模式図であり、図12(a)はクリアランスが12μmの場合を示し、図12(b)はクリアランスが6μmの場合を示し、図12(c)はクリアランスが0μmの場合を示す。 クリアランスを変化させたバレルとプランジャーの接合強度の評価結果を示すグラフである。 クリアランスが12μmの場合の接合領域を示す写真である。 比較例のプローブの製造方法を説明するための模式図である。 比較例のプローブの形状を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るプローブの接合領域の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るプローブの接合領域の他の例を示す平面図である。 本発明のその他の実施形態に係るプローブの構成を示す模式図である。
 次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各部の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置などを下記のものに特定するものでない。
 本発明の実施形態に係るプローブは、図1に示すように、開口端を有する管形状のバレル10と、開口端からバレル10の内部に挿入された挿入部22及び挿入部22に連結する先端部21を有する棒形状のプランジャー20を備える。
 図1に示すプローブでは、バレル10の両端に開口端がそれぞれ設けられている。バレル10の一方の開口端に、1つのプランジャー20(以下、「トップ側プランジャー201」という。)の挿入部22が挿入されている。そして、バレル10の他方の開口端に、他の1つのプランジャー20(以下、「ボトム側プランジャー202」という。)の挿入部22が挿入されている。ここで、「プランジャー20」は、トップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202の総称である。
 実施形態に係るプローブでは、バレル10の外壁部の一部に形成された凹状の接合領域50において、バレル10とプランジャー20が接合されている。接合領域50では、後述する製造方法により、バレル10の内壁部とプランジャー20の外壁部の接触箇所が合金化されている。図1のII-II方向に沿った断面図である図2において、合金化された部分を合金部30として示している。バレル10と個々のプランジャー20とは1箇所の接合領域50(合金部30)で接合される。
 図1に示したプローブは、例えば被検査体の電気的特性を判断する際に使用される。この場合、一方のプランジャー20(例えばトップ側プランジャー201)の先端部21が被検査体に接触する。そして、他方のプランジャー20(例えばボトム側プランジャー202)の先端部21は配線基板などの端子と接触し、配線基板を介してテスタなどの測定機器と電気的に接続される。
 このため、バレル10及びプランジャー20には導電性材料が使用される。例えば、バレル10の材料に、ニッケル(Ni)やニッケルリン(NiP)などが使用される。プランジャー20の材料に、AgPdCu(APC)やタングステン(W)などが使用される。バレル10及びプランジャー20の材料は、バレル10の内壁部とプランジャー20の外壁部の接触箇所が溶解したときに合金化されるように選択される。
 プローブは、例えば図3に示すようにプローブヘッド2によって保持される。即ち、被検査体の測定に必要な個数のプローブ1が、プローブヘッド2の貫通孔を貫通した状態で配置される。そして、プローブヘッド2の一方の主面から露出したプローブ1の一方の端部(例えばトップ側プランジャー201の先端部21)が、被検査体に接触する。プローブヘッド2の他方の主面から露出したプローブ1の他方の端部(例えばボトム側プランジャー202の先端部21)が、測定機器と電気的に接続される。
 図1に示したプローブの製造方法の例を以下に説明する。まず、図4に示すように、プランジャー20の挿入部22を、開口端からバレル10の内部に挿入した状態にする。
 次いで、図5に示すように、予め設定された所定の接合領域50において、レーザ装置(不図示)によってレーザ光Lをバレル10の外壁部に照射する。接合領域50は、バレル10とプランジャー20の挿入部22の重なり合った領域の一部に設定されている。
 レーザ光Lの照射により発生させた熱によって、図6に示すように、接合領域50においてバレル10が溶解する。そして、溶解したバレル10の内壁部との接触箇所でプランジャー20の外壁部も溶解し、溶解したバレルの内壁部と溶解したプランジャー20の外壁部の接触箇所が合金化する。その後、合金化した接触箇所が凝固して、図2に示すように合金部30が形成される。
 上記のようにして、接合領域50においてバレル10とプランジャー20が接合される。実施形態に係るプローブの製造方法では、図7に接合領域50で切断した写真に示すように、バレル10が外側に膨らむことはない。このため、プローブの配置の狭ピッチ化は阻害されない。ここで、「膨らむ」とは、プランジャー20と溶接後のバレル10の外壁部が、溶接前のバレル10の外壁部よりも外側に膨らむ現象である。
 実施形態に係るプローブの製造方法によれば、レーザ光Lの照射によりバレル10が溶解するため、接合領域50においてバレル10の外壁部は周囲よりも中心軸方向に後退する。即ち、接合領域50のバレル10の外壁部は、周囲よりも凹んだ状態になる。
 バレル10とプランジャー20のサイズには、種々の組み合わせを選択できる。例えば、外径が60μmで内径が47μmのバレル10に、外径が42μmのプランジャー20を接合する。或いは、外径が70μmで内径が54μmのバレル10に、外径が48μmのプランジャー20を接合する。または、外径が95μmで内径が80μmのバレル10に、外径が72μmのプランジャー20を接する。プローブの全長は、例えば6.2mm~8.4mm程度である。
 レーザ光Lのパワーや照射時間は、バレル10及びプランジャー20の材料や厚みなどに応じて適宜選択される。
 レーザ光Lのパワーが小さすぎると、バレル10やプランジャー20を溶解できない。一方、レーザ光Lのパワーが大きすぎると、バレル10に穴が形成されてしまう。レーザ光Lのパワーは、例えば10W~40W程度である。また、レーザ光Lの照射時間が短すぎるとバレル10やプランジャー20を溶解できず、照射時間が長すぎるとバレル10に穴が形成されてしまう。レーザ光Lの照射時間は、例えば0.0001秒~0.001秒である。
 また、レーザ光Lのビーム径は、プランジャー20の直径などに応じて選択される。ビーム径は例えばプランジャー20の直径の半分程度であり、ビーム径が20μmのレーザ光Lなどが使用される。
 図8に、接合領域50の形成された領域を上面とするプローブの平面図を示す。レーザ光Lの照射により、平面視において接合領域50が略円形状に形成されている。バレル10の軸方向に沿った接合領域50の径は、レーザ光Lのビーム径と同程度である。また、開口端から接合領域50の中心までの距離は、例えば0.1μm程度である。
 本発明者らは、以下のように、レーザ光Lの照射により接合されたバレル10とプランジャー20の接合強度の評価を行った。図9に、接合強度の評価に用いたバレル10のサイズやプランジャー20の材料、レーザ光Lの出力などの条件を示す。この接合強度の評価では、レーザ装置から設定出力で出力されたレーザ光を、例えば直径が3.5mmの穴を形成したアパーチャを使用して、70%減衰させた実出力で接合領域50に照射した。図9に示すように、外径が60μm(内径:47μm)のバレル10については、レーザ装置の設定出力を50Wまで上昇させ、その時のレーザ光Lの実出力は15Wである。また、外径が70μm(内径:54μm)のバレル10については、レーザ装置の出力を60Wまで上昇させ、その時のレーザ光Lの実出力は18Wである。
 レーザ光Lの照射時間は0.5m秒とした。そして、プランジャー20の材料が、材料A:APC、材料B:ロジウム(Rh)と金(Au)の合金(Rh+Au)、材料C:WとAuの合金(W+Au)の場合について、接合強度をそれぞれ評価した。バレル10の材料はNiPとした。なお、接合後にバレル10にプランジャー20を押し込んだ時に接合部分が剥離しない押し力を、バレル10とプランジャー20の接合強度とした。
 図10に、接合強度の評価結果を示す。図10において、バレル10の外径が60μmの場合の接合強度をS60、バレル10の外径が70μmの場合の接合強度をS70として示した。図10に示すように、接合強度S60は、レーザ光Lの実出力が15Wの場合に接合強度規格の下限として設定した45gfよりも十分に大きい。また、接合強度S70は、レーザ光Lの実出力が18Wの場合に接合強度規格の下限である45gfよりも十分に大きい。
 図11に、材料A~Cについて接合強度が接合強度規格の下限よりも大きいサンプルの接合領域50における平面及び断面を示す。バレル10の外径が60μmの場合と70μmの場合のいずれにおいても、プランジャー20の材料に関わらず接合の状態は良好である。なお、レーザ光Lの照射の間、接合領域50を冷却する窒素ガスを噴霧することが好ましい。図11に示した接合のうち、バレル10の外径が70μmでプランジャー20の材料が材料Bの場合を除いて、レーザ光Lの照射の間、窒素ガスを噴霧している。
 ところで、レーザ光Lの照射によるバレル10とプランジャー20の接合工程において、バレル10の中心軸とプランジャー20の中心軸が一致していない場合が想定される。本発明者らは、レーザ光Lが照射される側のバレル10の内壁部からプランジャー20の外壁部までの距離(以下において「クリアランス」という。)を変化させて、バレル10の中心軸とプランジャー20の中心軸が一致していない場合の接合強度を評価した。
 具体的には、外径が70μmで内径が54μmのバレル10にクリアランスを変えてプランジャー20を挿入する接合工程について、バレル10とプランジャー20の接合強度を評価した。図12(a)は、プランジャー20の外径が42μmであって、レーザ光Lが照射される側と対向するバレル10の内壁部にプランジャー20の外壁部が接触するケース1を示す。つまり、ケース1では、クリアランスが12μmである。図12(b)は、プランジャー20の外径が48μmであって、レーザ光Lが照射される側と対向するバレル10の内壁部にプランジャー20の外壁部が接触するケース2を示す。つまり、ケース2では、クリアランスが6μmである。図12(c)は、プランジャー20の外径が48μmであって、レーザ光Lが照射される側のバレル10の内壁部にプランジャー20の外壁部が接触するケース3を示す。つまり、ケース3では、クリアランスが0μmである。
 図12(a)~図12(c)に示したように、所定のクリアランスになるようにバレル10とプランジャー20が治具500に支持されて、接合領域50にレーザ光Lが照射される。バレル10の材料はNiPであり、プランジャー20の材料はRhとAuの合金である。レーザ装置の設定出力は50Wまたは60Wとし、アパーチャにより設定出力を70%減衰させてレーザ光Lの実出力とした。図13に、ケース1(クリアランスC=12μm)、ケース2(クリアランスC=6μm)、ケース3(クリアランスC=0μm)について接合強度を評価した結果を示す。図13において、レーザ装置の設定出力が50Wの接合強度を白丸、設定出力が60Wの接合強度を黒丸で示した。
 図13に示すように、ケース1~3のいずれにおいても、接合強度は接合強度規格の下限である45gfよりも大きい。したがって、クリアランスが0μm~12μmの範囲においてバレル10とプランジャー20の接合の状態は良好である。したがって、一定の範囲で、バレル10の中心軸とプランジャー20の中心軸の位置が一致しないようにバレル10とプランジャー20を接合してもよい。その場合、バレル10とプランジャー20とが、バレル10の中心軸とプランジャー20の中心軸の位置が一致せずに接合されたプローブが得られる。
 なお、クリアランスが12μmのとき、接合領域50と対向するバレル10の内壁部からプランジャー20の外壁部までの距離は、ケース1で0μmであり、接合工程で接合領域50にプランジャー20の外壁部が接触する場合に12μmである。図14に、クリアランスが12μmである場合の接合領域50における平面及び断面を示す。
 なお、上記では、バレル10とトップ側プランジャー201の接合領域50(以下、「トップ側接合領域」という。)と、バレル10とボトム側プランジャー202の接合領域50(以下、「ボトム側接合領域」という。)が、平面視で同一面に形成されている。つまり、トップ側接合領域とボトム側接合領域を結ぶ直線が、バレル10の軸方向と平行である。しかし、接合領域50を形成する面は任意に設定可能であり、これらの接合領域50を同一面に形成する必要はない。
 以下に、プローブの製造方法の比較例として、スポット溶接によってバレルとプランジャーを接合する方法の例を示す。
 スポット溶接では、図15に示す比較例のように、プローブを一対の溶接電極(第1溶接電極301と第2溶接電極302)によって挟み、矢印の方向に加圧しつつバレル10Aとプランジャー20Aに電流を流す。これにより、バレル10Aとプランジャー20Aの接触面に抵抗熱を発生させる。この抵抗熱によってバレル10Aやプランジャー20Aの内部で金属の溶解凝固が起こり、バレル10Aとプランジャー20Aが溶接される。このときの加圧によって、図16に示すように、形状変化によりバレル10Aの表面に膨らみが生じる。
 プローブの表面に膨らみが生じると、プローブ同士の接触を防止するために、プローブの間隔を広くする必要がある。このため、プローブの配置の狭ピッチ化が阻害される。
 これに対し、上記に説明した実施形態に係るプローブの製造方法によれば、バレル10の接合領域50には加圧による膨らみが発生しない。したがって、プローブ同士の接触を防止するためにプローブの間隔を広くする必要がなく、プローブの配置の狭ピッチ化が可能である。更に、プローブに膨らみが発生しないため、プローブを保持するプローブヘッドの貫通孔にプローブを挿入できない問題も生じない。
 また、スポット溶接によれば、バレルを溶接電極によって物理的に挟む時間は、1プローブあたり10秒程度である。また、スポット溶接によってバレルとプランジャーに電流を流して接合箇所を溶接するのに要する時間は、1つの接合箇所あたり平均5秒程度である。つまり、バレルにトップ側プランジャーとボトム側プランジャーを接合する場合にスポット溶接に要する時間は15秒程度である。
 これに対し、実施形態に係るプローブの製造方法におけるレーザ光Lの照射によってバレル10とプランジャー20を接合するのに要する時間は、1つの接合領域50について0.0005秒程度である。このため、バレル10にトップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202を順次接合するために要する時間は、0.001秒である。更に、溶接前に溶接電極でバレルを物理的に挟み込む時間が不要であるため、実施形態に係るプローブの製造方法では、プローブの製造時間が短縮する。
 また、実施形態に係るプローブの製造方法においては、接合領域50を形成するバレル10の位置は任意に設定可能である。つまり、レーザ光Lを照射する位置について厳密に位置合わせする必要がなく、バレル10の端部と接合領域50との距離に多少のバラつきがあっても問題ない。
 更に、接合領域50を形成する面は任意に設定可能である。つまり、バレル10にトップ側プランジャー201及びボトム側プランジャー202を接合させる場合に、トップ側接合領域とボトム側接合領域を、平面視でバレル10の同一面に形成しなくてもよい。例えば、トップ側接合領域を形成した面をバレル10の上面としたときに、上面に対向するバレル10の下面にボトム側接合領域を形成する。或いは、上面と下面の間の周方向に沿った任意の位置にボトム側接合領域を形成する。図17に、トップ側接合領域51の形成された面とボトム側接合領域52の形成された面とのなす角が略90度である例を示した。
 このように、平面視において、トップ側接合領域が形成されるバレル10の面と、ボトム側接合領域が形成されるバレル10の面が異なるようにしてもよい。つまり、トップ側接合領域とボトム側接合領域を結ぶ直線が、バレル10の軸方向と平行でなくてもよい。
 また、バレル10の両端の開口端からトップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202をそれぞれ挿入した状態で、トップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202を、同時又は連続的にバレル10と接合させることができる。このとき、精密な位置合わせは必要ない。即ち、バレル10の端部から接合領域50までの距離が、トップ側接合領域とボトム側接合領域とで異なってもよい。図18に、トップ側プランジャー201が挿入されたバレル10の開口端からトップ側接合領域51までの距離D1と、ボトム側プランジャー202が挿入されたバレル10の開口端からボトム側接合領域52までの距離D2が異なる例(D1<D2)を示した。
 なお、2台のレーザ装置を用いて、トップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202を同時にバレル10と接合させることができる。或いは、レーザ光Lを照射する位置を変更して、トップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202を連続的にバレル10と接合させることができる。若しくは、レーザ光Lを照射する位置を固定してプローブを移動させることにより、トップ側プランジャー201とボトム側プランジャー202を連続的にバレル10と接合させることができる。
 上記のように、接合領域50の位置の設定については自由度が高く、レーザ光Lを照射する場合に精密な位置合わせは必要ない。したがって、実施形態に係るプローブの製造方法によれば、スポット溶接と比較して、バレル10とプランジャー20の接合に要する時間を大幅に短縮することができる。このため、スループットを上げてプローブの生産効率を向上させることができる。
 更に、スポット溶接には、溶接電極とプローブとの位置合わせ工程、プローブを溶接電極によって挟む工程、加圧しつつ電流を流してバレルとプランジャーを溶接する工程など、多数の工程が必要である。このため、スポット溶接ではプローブの製造バラつきが生じやすい。
 これに対し、実施形態に係るプローブの製造方法によれば、スポット溶接よりも工程を少なくできる。したがって、プローブの製造バラつきを抑制できる。
 以上に説明したように、実施形態に係るプローブでは、レーザ光Lの照射によってバレル10とプランジャー20を接合することにより、プローブの膨らみが抑制される。このため、プローブの配置の狭ピッチ化が可能である。また、実施形態に係るプローブの製造方法によれば、スポット溶接に比べて、製造時間を短縮でき、且つ、製造バラつきを抑制できる。したがって、製造歩留まりや生産効率を向上させることができる。
 集積回路の微細化に伴い、集積回路の検査用パッドの個数が増大し、検査用パッドの間隔の狭ピッチ化が進んでいる。したがって、集積回路の検査用パッドに接触させるプローブの配置の狭ピッチ化が必要である。このため、狭ピッチ化に対応した多数の微細なプローブを効率よく製造する要求がある。この要求の解決に、実施形態に係るプローブ及びプローブの製造方法は好適に使用できる。
 (その他の実施形態)
 上記のように本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
 例えば、上記ではバレル10の両端部にそれぞれプランジャー20が挿入されるプローブについて説明したが、図19に示すようにバレル10の片方の端部にのみプランジャー20を挿入したプローブにも本実施形態は適用可能である。例えば、バレル10の一方の端部に挿入したプランジャー20を被検査体に接触させ、バレル10の他方の端部を配線基板などの端子に接触させてもよい。
 また、プローブの断面の形状が円形状である場合を示したが、断面の形状が四角形などの多角形状であってもよい。また、トップ側プランジャー201の先端部21が円錐形状であり、ボトム側プランジャー202の先端部21が円筒形状である例を示したが、プランジャー20の先端部21の形状は、先端部21が接続される端子の形状などに合わせて適宜選択される。
 なお、プローブの側面に螺旋状の切り込みを形成するなどして、プローブにバネ部を形成してもよい。これにより、プローブは軸方向に伸縮自在である。接合領域50は、例えばバネ部と開口端の間に設定される。
 このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態などを含むことはもちろんである。
 

Claims (14)

  1.  開口端を有する管形状のバレルと、
     前記開口端から前記バレルの内部に挿入された挿入部及び前記挿入部に連結する先端部を有する棒形状のプランジャーと
     を備え、
     前記バレルの外壁部の一部に形成された凹状の接合領域において、前記バレルの内壁部と前記プランジャーの外壁部の接触箇所が合金化されて前記バレルと前記プランジャーが接合されていることを特徴とするプローブ。
  2.  前記接合領域は、平面視において略円形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  3.  前記バレルと前記プランジャーが1箇所の前記接合領域で接合されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  4.  前記バレルの内壁部から前記プランジャーの外壁部までの距離が0μm~12μmであることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  5.  前記バレルと前記プランジャーとは、前記バレルの中心軸と前記プランジャーの中心軸の位置が一致せずに接合されていることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  6.  前記バレルが両端に前記開口端を有し、一方の前記開口端に前記プランジャーとしてトップ側プランジャーが挿入され、他方の前記開口端に前記プランジャーとしてボトム側プランジャーが挿入され、
     平面視において、前記バレルと前記トップ側プランジャーを接合する前記接合領域が形成された前記バレルの面と、前記バレルと前記ボトム側プランジャーを接合する前記接合領域が形成された前記バレルの面が異なる
     ことを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  7.  前記バレルが両端に前記開口端を有し、一方の前記開口端に前記プランジャーとしてトップ側プランジャーが挿入され、他方の前記開口端に前記プランジャーとしてボトム側プランジャーが挿入され、
     前記トップ側プランジャーが挿入された前記開口端から前記バレルと前記トップ側プランジャーが接合された前記接合領域までの距離と、前記ボトム側プランジャーが挿入された前記開口端から前記バレルと前記ボトム側プランジャーが接合された前記接合領域までの距離が異なる
     ことを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  8.  管形状のバレルと、前記バレルの開口端から前記バレルの内部に挿入される挿入部及び前記挿入部に連結する先端部を有する棒形状のプランジャーを備えるプローブの製造方法であって、
     前記プランジャーの前記挿入部を、前記開口端から前記バレルの内部に挿入した状態にし、
     前記バレルと前記プランジャーの重なり合った領域の一部である接合領域にレーザ光を照射することにより発生させた熱によって、前記接合領域の前記バレルと前記プランジャーを溶解し、
     溶解した前記バレルの内壁部と溶解した前記プランジャーの外壁部の接触箇所を合金化して、前記接合領域において前記バレルと前記プランジャーを接合する
     ことを特徴とするプローブの製造方法。
  9.  前記レーザ光の照射により、前記接合領域において前記バレルの外壁部を周囲よりも中心軸方向に後退させることを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
  10.  前記バレルと前記プランジャーを1箇所の前記接合領域で接合することを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
  11.  前記レーザ光が照射される側の前記バレルの内壁部から前記プランジャーの外壁部までの距離が0μm~12μmであることを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
  12.  前記バレルの中心軸と前記プランジャーの中心軸の位置が一致しないように、前記バレルと前記プランジャーを接合することを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
  13.  両端に前記開口端を有する前記バレルの一方の前記開口端に前記プランジャーとしてトップ側プランジャーを挿入し、他方の前記開口端に前記プランジャーとしてボトム側プランジャーを挿入し、
     平面視において、前記バレルと前記トップ側プランジャーを接合する前記接合領域が形成された前記バレルの面と、前記バレルと前記ボトム側プランジャーを接合する前記接合領域が形成された前記バレルの面が異なるように、前記バレルと前記トップ側プランジャー及び前記ボトム側プランジャーを接合する
     ことを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
  14.  両端に前記開口端を有する前記バレルの一方の前記開口端に前記プランジャーとしてトップ側プランジャーを挿入し、他方の前記開口端に前記プランジャーとしてボトム側プランジャーを挿入し、
     前記トップ側プランジャーが挿入された前記開口端から前記バレルと前記トップ側プランジャーが接合される前記接合領域までの距離と、前記ボトム側プランジャーが挿入された前記開口端から前記バレルと前記ボトム側プランジャーが接合される前記接合領域までの距離とが異なるように、前記バレルと前記トップ側プランジャー及び前記ボトム側プランジャーを接合する
     ことを特徴とする請求項8に記載のプローブの製造方法。
     
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