WO2020137637A1

WO2020137637A1 - 情報処理システム、ユーザ側装置、サーバ、及びプログラム

Info

Publication number: WO2020137637A1
Application number: PCT/JP2019/049031
Authority: WO
Inventors: クマールラヴィ; 敬志畑田
Original assignee: 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Priority date: 2018-12-27
Filing date: 2019-12-13
Publication date: 2020-07-02

Abstract

複数のユーザ側装置２と、各ユーザ側装置２との間で通信可能に接続されるサーバ１とを含む。ユーザ側装置２は、ユーザが体験中のコンテンツに関する情報と、ユーザを特定する情報と、当該コンテンツを体験中のユーザの生体情報とを所定のタイミングごとにサーバ１に対して送出し、サーバ１は、当該ユーザ側装置２から送出された情報を蓄積し、ユーザ側装置２からの要求に応答して、指定されたユーザを特定する情報に関連付けて蓄積した、コンテンツに関する情報及び生体情報に類似する、他のユーザを検索する。

Description

情報処理システム、ユーザ側装置、サーバ、及びプログラム

　本発明は、情報処理システム、ユーザ側装置、サーバ、及びプログラムに関する。

　近年では、腕に装着されて心拍や呼吸数等の生体情報を計測し、スマートフォンなどに当該計測の結果を送出することのできる活動量計がある。

　しかしながら、上記従来の活動量計のような技術では、そのユーザが自己の健康管理等に、計測した生体情報を役立てたり、医師に当該計測した生体情報を伝達して診断を仰いだりといったことに用いられるだけで、その用途が限定されていた。

　本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、生体情報を利用した種々の情報処理を実現できる情報処理システム、ユーザ側装置、サーバ、及びプログラムを提供することを、その目的の一つとする。

　上記従来例の問題点を解決する本発明の一態様は、複数のユーザ側装置と、各ユーザ側装置との間で通信可能に接続されるサーバとを含む情報処理システムであって、前記ユーザ側装置は、ユーザが体験中のコンテンツに関する情報と、ユーザを特定する情報と、当該コンテンツを体験中のユーザの生体情報とを所定のタイミングごとに前記サーバに対して送出し、前記サーバは、当該ユーザ側装置から送出されたコンテンツに関する情報とユーザを特定する情報と生体情報とを互いに関連付けて蓄積する蓄積手段と、前記ユーザ側装置からの要求に応答して、指定されたユーザを特定する情報に関連付けて蓄積した、コンテンツに関する情報及び生体情報に類似する、他のユーザを検索する検索手段と、前記検索の結果に基づく情報を、前記要求を行ったユーザ側装置に対して提供する提供手段と、を含むこととしたものである。

　本発明によると、生体情報を利用した種々の情報処理を実現できる。

本発明の実施の形態に係る情報処理システムの構成例を表すブロック図である。本発明の実施の形態に係る情報処理システムのサーバが保持する情報の内容例を表す説明図である。本発明の実施の形態に係るユーザ側装置に接続される発光装置の概略の構成例を表す説明図である。本発明の実施の形態に係るユーザ側装置に接続される振動デバイスの概略の構成例を表す説明図である。

　本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る情報処理システムは、図１に例示するように、サーバ１と、複数のユーザ側装置２とを含んで構成されている。ここでサーバ１は、一般的なサーバコンピュータであり、インターネット等のネットワークを介してユーザ側装置２との間で通信可能に接続されている。

　ユーザ側装置２は、例えば家庭用ゲーム機や、セットトップボックス等のコンピュータ機器である。本実施の形態のユーザ側装置２は、制御部１１、記憶部１２、操作入力部１３、表示出力部１４、入出力部１５、及び通信部１６を含んで構成される、またこのユーザ側装置２には、ゲームコントローラＣや、ディスプレイＤ等、外部の装置が接続される。さらに本実施の形態では、このユーザ側装置２には、少なくとも一つの生体センサ３が接続される。

　本実施の形態において、サーバ１は、プロセッサとストレージ等の記憶デバイスとネットワークインタフェースとを備える一般的なサーバコンピュータである。このサーバ１のプロセッサは、記憶デバイスに格納されたプログラムに従って動作する。具体的にサーバ１のプロセッサは、各ユーザ側装置２から、当該ユーザ側装置２のユーザが、当該ユーザ側装置２を用いて体験しているコンテンツに関する情報と、当該ユーザを特定する情報と、当該コンテンツを体験中のユーザの生体情報とを所定のタイミングごとに受け入れる。

　そしてサーバ１は、当該受け入れた、コンテンツに関する情報とユーザを特定する情報と生体情報とを互いに関連付けてストレージ等に蓄積して記憶する。

　またサーバ１は、ユーザ側装置２からの要求に応答し、当該要求において指定されたユーザを特定する情報に関連付けて蓄積した、コンテンツに関する情報及び生体情報を検索の対象として、当該検索の対象となった情報に類似するコンテンツに関する情報及び生体情報に関連付けられた情報で特定される他のユーザ（上記指定されたユーザとは異なるユーザ）を検索し、その検索の結果を、ユーザ側装置２に対して送信して提示する。このサーバ１における動作の詳細は後に述べる。

　ユーザ側装置２の制御部１１は、記憶部１２に格納されたプログラムに従って動作するプログラム制御デバイスであり、本実施の形態では、ユーザの要求に応じて、コンテンツに係る処理を実行する。

　ここでコンテンツは、例えばゲームコンテンツ、映画等の動画コンテンツ、音楽コンテンツ、書籍などの文字コンテンツ、写真等の画像コンテンツ等を含む。

　制御部１１は、コンテンツに係る処理として、ゲームコンテンツであれば、ゲームアプリケーションを実行し、ユーザの操作に応じてゲームを進行させる。また動画や音楽、文字、画像のコンテンツであれば、それぞれの情報を再生または表示する。

　また本実施の形態では、この制御部１１は、ユーザを認証する。本実施の形態の一例では、ユーザの認証は、サーバ１に登録されたユーザ情報を参照することで行われるものとする。この例では、ユーザは予め、サーバ１に対して自らを特定するユーザ名と、パスワード等の認証用情報とを登録しておく。ユーザ側装置２の制御部１１は、コンテンツに係る処理に先立って、ユーザ名と認証用情報の入力を求め、入力されたユーザ名と認証用情報とをサーバ１に送出して、認証を要求する。制御部１１は、サーバ１から認証に成功した旨の情報が受信されると、コンテンツに係る処理を実行する。なお、認証に失敗した場合は、制御部１１は、ユーザ名と認証用情報の入力を再度求める。

　またこの認証が成功した後、制御部１１は、少なくともコンテンツに係る処理など、所定の処理の実行中、予め定められた所定のタイミングごと（例えば１分ごと、など定期的に）に、生体センサ３からユーザの生体情報を取得する。そして制御部１１は、ユーザが体験中のコンテンツに関する情報Ｔと、ユーザを特定する情報（認証に用いたユーザ名でよい）Ｕと、当該取得したユーザの生体情報Ｌとを含む情報を、サーバ１に対して送信する。

　ここで生体情報Ｌは、例えばユーザの心拍や呼吸数、血中酸素濃度、まばたきの回数など、生体センサ３から取得される少なくとも一つの情報であり、以下の例では、例えば心拍を用いるものとする。

　またコンテンツに関する情報Ｔは、コンテンツの種類ごとに予め定めておく。、例えばプレイヤであるユーザが複数のチャプターをクリアしていくゲームコンテンツあれば、ゲームタイトルと現在ユーザがプレイ中のチャプターを特定する情報とがコンテンツに関する情報Ｔとして用いられる。

　また、映画等の映像コンテンツであれば、映画のタイトル等、動画を特定する情報と、再生時点の時刻情報（動画の先頭から経過時間、つまり再生位置）とをコンテンツに関する情報Ｔとして用いればよい。音楽や、書籍についても同様に、タイトル等、楽曲や書籍を特定する情報と、再生時点の時刻情報や、ユーザが読んでいるチャプター、あるいはページ番号等をコンテンツに関する情報Ｔとして用いる。

　さらに本実施の形態では、制御部１１は、ユーザからの指示に従い、サーバ１に対して、ユーザを指定する情報を送出し、当該情報で指定したユーザと、コンテンツに対する反応（生体情報の変化）が類似する他のユーザを検索するよう要求する。制御部１１は、この要求に応答してサーバ１が送出する情報を受信し、ユーザに対して当該受信した情報を表示出力して提示する。

　記憶部１２は、ディスクデバイスやメモリデバイス等を含む。この記憶部１２には、制御部１１によって実行されるプログラムが保持される。このプログラムは、コンピュータ可読、かつ非一時的な記憶媒体に格納されて提供され、この記憶部１２に格納されたものであってもよい。またこの記憶部１２は、制御部１１のワークメモリとしても動作する。

　操作入力部１３は、ゲームコントローラＣ等と通信可能に接続され、ゲームコントローラにおいてユーザが行った操作の内容を受信して、制御部１１に出力する。表示出力部１４は、例えばビデオボードであり、ディスプレイＤやヘッドマウントディスプレイ（ＨＭＤ）等の表示装置に接続される。この表示出力部１４は、制御部１１から入力される指示に従って画像を生成し、接続されているディスプレイに表示出力させる。

　入出力部１５は、例えばＵＳＢ（Universal Serial Bus）等のデータ入出力インタフェースであり、生体センサ３等から情報を受け入れて制御部１１に出力する。通信部１６は、ネットワークインタフェースであり、制御部１１から入力される指示に従って、指定されたあて先（例えばサーバ１）に対して指示されたデータを送出する。またこの通信部１６は、ネットワークを介して受信したデータを制御部１１に対して出力する。

　生体センサ３は、例えば光学的心拍計等であり、ユーザに装着されるか、またはユーザが装着するＨＭＤや、ユーザが把持するゲームコントローラ等に取り付けられ、ユーザの生体情報を取得して、ユーザ側装置２に対して出力している。このような生体センサ３は、広く知られたものを利用できるので、ここでの詳しい説明は省略する。

［サーバの検索動作］
　ここでサーバ１によるユーザの検索動作について説明する。サーバ１は、ユーザ側装置２から、コンテンツに関する情報Ｔとユーザを特定する情報Ｕと生体情報Ｌとを受信すると、これらの情報を互いに関連付けてストレージに、例えば受け入れた順に、あるいは受け入れた時刻情報とともに蓄積して記憶する（図２）。またサーバ１は、ここで蓄積した情報を用い、ユーザごと（かつ生体情報の種類ごと）に生体情報の平均値μや標準偏差σなどの統計量を得ておく。

　図２の例では、生体情報Ｌとして心拍数の情報が用いられているものとし、ユーザＡがゲームコンテンツＸのチャプターαにおいて、他のチャプター（平均）より比較的高い心拍となっていることを示す（Ｘ）。

　さらに本実施の形態の例では、このサーバ１は、ユーザ名などのユーザを特定する情報と、パスワード等の認証用情報とを関連付けて保持する。さらにサーバ１は、ユーザごとに、ユーザのフレンドとして登録されている他のユーザを特定する情報の一覧を保持する。

　サーバ１は、蓄積しているユーザの生体情報Ｌを用いて、ユーザ側装置２からの要求に応じて、ユーザ側装置２から指定されたユーザに関連付けられた生体情報Ｌの傾向に類似する、他のユーザを検索する処理を行う。

　具体的に本実施の形態のサーバ１は、ユーザ側装置２から情報の要求（例えば類似ユーザの検索要求であっても、フレンド候補の推薦情報の要求であってもよい）を受け入れる。この要求には、ユーザを特定する情報が含まれるものとする。

　サーバ１は、当該要求に含まれるユーザを特定する情報Ｕを抽出する。サーバ１は、このユーザを特定する情報Ｕをキーとして、当該キーで特定されるユーザの生体情報Ｌ（当該ユーザを特定する情報Ｕに関連付けて蓄積された生体情報Ｌ）を、蓄積している情報のうちから収集する。

　サーバ１は、このキーで特定されるユーザの生体情報（例えば心拍数の情報）の平均値μと標準偏差σとを求める。そして蓄積している情報のうちユーザの生体情報の値が、平均値μと標準偏差σの整数倍との和、例えば値が（μ＋２σ）を超えていることを示している生体情報（心拍数等の値に顕著な変化があったことを示している生体情報）を抽出する。ここで情報が抽出できなければ（（μ＋２σ）を超える生体情報が記録されていなければ）、記録がないものとして処理を続ける。

　一方、情報が抽出できたならば、サーバ１は、当該（μ＋２σ）を超えている（顕著な変化があったとされる）生体情報に関連付けられている、コンテンツに関する情報Ｔ（例えばゲームのチャプターの情報等）を取得し、その出現頻度をカウントしてヒストグラムを生成する。

　例えばユーザＡがゲームコンテンツＸのチャプターαをプレイ中に記録された情報のうち、ユーザＡの生体情報の平均値μAと、標準偏差σAとを用いて、（μA＋２σA）を超えている生体情報を含む情報の数が「３」であり、ゲームコンテンツＸのチャプターβのプレイ中においては、（μA＋２σA）を超えている生体情報を含む情報がなく（数が「０」であり）、映画コンテンツＹを観賞しているときに、時刻Ｔ（生体情報を１分ごとに取得している場合、この時刻Ｔは例えばコンテンツの先頭から０時間２５分の位置、というように特定される）において（μA＋２σA）を超えている生体情報が関連付けられている（この場合、当該時刻における出現頻度が「１」とカウントされる）ものとする。

　サーバ１は、ここでヒストグラムでのカウントが「１」以上となっているビン（コンテンツに関する情報）と、上記キーで特定されるユーザとは異なるユーザを特定する情報とに関連付けられた情報を、蓄積している情報のうちから抽出する。

　そして抽出した情報に基づいて、ユーザごとに、コンテンツに関する情報についての抽出された数のヒストグラムを生成する。これによりサーバ１は、例えば、
・ユーザＡ（上記キーで特定されるユーザ）について：
ゲームコンテンツＸ　チャプターα　…　３
映画コンテンツＹ　０時間２５分　　…　１
・ユーザＢについて：
ゲームコンテンツＸ　チャプターα　…　２
・ユーザＣについて：
映画コンテンツＹ　０時間２５分　　…　１
・ユーザＤについて：
ゲームコンテンツＸ　チャプターα　…　４
映画コンテンツＹ　０時間２５分　　…　１
…
というように、ユーザごとのヒストグラムが得られる。なお、カウントが「０」であるものは除いている。

　サーバ１は、上記キーで特定されるユーザ（ここでの例ではユーザＡ）のヒストグラムの各ビンのカウントを、所定の順で配列したベクトル（上記の例では（３，１））を生成する。またサーバ１は、ヒストグラムを生成した他のユーザについても同様にベクトルを生成する。ここでベクトルの各要素は、共通するコンテンツに関連する情報に対応するものとする。すなわち上記の例であれば、サーバ１は、ユーザＢについて（２，０）、ユーザＣについて（０，１）、ユーザＤについて（４，１）というベクトルを得る。なお、本来であれば、より多次元のベクトルとなると想定されるが、ここでは説明を簡単にするため、要素数が「２」である場合について説明する。

　サーバ１は、上記キーで特定されるユーザに関して生成したベクトル情報と、他のユーザについて生成したベクトル情報との内積を求める。上記の例であれば、
ユーザＢに対して：３×２＋１×０＝６
ユーザＣに対して：３×０＋１×１＝１
ユーザＤに対して：３×４＋１×１＝１３
…
となる。サーバ１は、この内積の値を、ユーザ間の類似度を表す値として用い、大きい順に配列してその上位所定順位までのユーザを特定する情報を抽出する。例えば上述の例でサーバ１は、ユーザＢからＤに関しては、ユーザＤがユーザＡに最も類似するユーザであると判断することとなる。サーバ１はここで抽出した情報を、情報を要求したユーザ側装置２に対して送出する。

　なお、サーバ１は、ここでヒストグラムを生成する他のユーザとしては、キーとなった情報で特定されるユーザのフレンドとして既に登録しているユーザを除いてもよい。この処理は、新たなフレンドの候補を提示する際に有効である。

　本実施の形態によると、共通のコンテンツ体験において生体情報の反応が類似している他のユーザの情報が提供されるため、感覚的に類似した人物をフレンドとして設定するなどといった処理が可能となる。

［生体情報の表示］
　また本実施の形態の一例では、各ユーザに対して他のユーザの生体情報に基づく情報提供を行ってもよい。

　このような生体情報に関する情報提供を行うユーザ側の装置は、図３に例示するように、本体部３１と、発光体部３２とを含む発光装置３０であってもよい。この発光装置３０は、本体部３１内部に収容された入出力部３５と、発光制御部３６とを備える。図３の例では、この本体部３１は底面を円形とする円筒形をなしており、球状の発光体部３２を上側の面で支持している。発光体部３２は、内部に光源３７を備えた球殻状の部材であり、底部に円形状の開口が形成され、この開口を通じて、光源３７に接続される配線を、本体部３１の発光制御部３６へと導出している。この開口は本体部３１の上側面（円形状の面）に固定されて塞がれた状態となる。

　入出力部３５は、例えばＵＳＢ等のインタフェースであり、ユーザ側装置２に接続される。この入出力部３５は、ユーザ側装置２から入力される信号を発光制御部３６に出力する。

　発光制御部３６は、光源３７の発光を制御する。具体的に本実施の形態では、光源３７は複数の、互いに異なる色で発光するＬＥＤ素子を備えており、多色で発光可能となっているものとする。発光制御部３６は、光源３７が備える各色のＬＥＤの点灯・消灯を制御し、また点灯するときには、さらに点滅制御（ＰＷＭ制御）を行うことによりその明るさを制御する。

　この例に係る発光装置３０を制御するユーザ側装置２の制御部１１は、例えば次のように動作する。なお、本実施の形態のこの例においてはサーバ１は、ユーザ側装置２からユーザを特定する情報Ｕとともに、当該情報で特定されるユーザに係る生体情報Ｌの要求を受けて、当該情報で特定されるユーザのユーザ側装置２が送出した直近の所定回数分の生体情報Ｌを、要求元であるユーザ側装置２に対して送出する。

　この例の発光装置３０は、例えば次のようなケースで好適に利用される。すなわち本実施の形態のある例では、ユーザ側装置２のユーザがプレイ可能なゲームコンテンツのうちに、他のユーザ（以下、協力プレイヤと呼ぶ）とともにゲームを進める、いわゆるネットワークゲームのゲームコンテンツが含まれる。この場合、ユーザ側装置２の制御部１１は、他のユーザ側装置２との間でサーバ１を介して通信を行いつつゲームの処理を進めることとなる。

　例えば、ユーザがこのようなゲームコンテンツをプレイしているとき、当該ユーザのユーザ側装置２の制御部１１は、発光装置３０を次のように制御してもよい。この例の制御部１１は、協力プレイヤとなっている他のユーザを特定する情報をサーバ１に送出し、サーバ１に対して各協力プレイヤに係る生体情報を要求する。

　サーバ１は、当該要求を受け入れると、ユーザ側装置２から受け入れた情報で特定される各ユーザ（ここではユーザ側装置２にて実行されているゲームコンテンツにおける各協力プレイヤ）を特定する情報Ｕに関連付けて蓄積している生体情報Ｌを抽出する。ここで抽出する生体情報Ｌは、直近に蓄積した（直近に各ユーザのユーザ側装置２から受信した）所定数（例えば過去Ｎ回）分の生体情報Ｌでよい。サーバ１は、抽出した生体情報Ｌを要求元であるユーザ側装置２に対して送出する。

　ユーザ側装置２の制御部１１は、サーバ１が送出した生体情報（複数のユーザに係る生体情報）Ｌを用い、例えばその統計量として平均値（または中央値、あるいは分散、その他の統計情報であってもよい）を演算する。そして制御部１１は、当該平均値等の統計情報に基づいて発光装置３０をどのような色で発光させるかを決定し、発光制御部３６に対して、当該決定した色を特定する情報を出力する。

　例えば生体情報Ｌが心拍数の情報である場合、制御部１１は、その平均値が５０以下であるときに紫、５０ないし６０であるとき青、…１２０以上であるときに赤色というように、予め統計情報と色との関係を定めておけばよい。

　なお、ここでは協力プレイヤの生体情報の平均値等を求めることとしたが、制御部１１は、さらに生体センサ３から取得されるユーザの生体情報Ｌと、協力プレイヤの生体情報Ｌとを合わせて、その平均値等を求めることとしてもよい。また、協力プレイヤの生体情報Ｌの平均等の統計情報ではなく、値そのもの（例えば計測された体温や心拍数の瞬時値（２つの連続する心拍の時間間隔から求められる）など）を用いて発光色を定めてもよい。この場合も、例えば心拍数の瞬時値が５０以下であるときに紫、５０ないし６０であるとき青、…１２０以上であるときに赤色というように予め定めた色で発光させることとすればよい。

　また、ここでの発光する色の決定方法は一例であり、例えばゲームコンテンツが出力する指示や種々の情報（音声信号等）に応じて、所定の演出がされるように定めてもよい。具体的な例としては、ゲームコンテンツが出力する背景音楽（ＢＧＭ）のテンポを検出し（楽曲のテンポの取得方法はゲームコンテンツがテンポを表す値を出力するものとしてもよいし、また楽曲自体からテンポを検出するなど、広く知られた方法により取得できるので、ここでの詳しい説明は省略する）、当該テンポが比較的速い楽曲であり（１３０ＢＰＭ以上等予め定めておく）、かつ、上記の方法で求められた生体情報の平均が１００未満であるときには、赤色で点灯させてユーザの気分を高めるように演出してもよい。

　このように本実施の形態において、制御部１１による発光装置３０の発光色を調色する方法は、ユーザや協力プレイヤの生体情報に基づく方法や、当該生体情報とコンテンツに関係する情報（ゲームコンテンツが出力する情報や、動画コンテンツに付帯されたアノテーションの情報等）とに基づく方法など、種々の方法を採用できる。

　前者の方法では、協力プレイヤがどのような状態でプレイをしているかをユーザが感覚的に知ることができるようになり、後者の方法では、コンテンツに関係する情報によって特定される演出を含めてユーザに対して色彩による視覚的な刺激を与えることが可能となる。

　また、本実施の形態のここでの例では、発光装置３０が単体の装置であるものとしたが、本実施の形態の例はこれに限られず、発光装置３０は、ユーザ側装置２０に接続されるコントローラＣと一体に構成されてもよい。

　さらに、本実施の形態において、生体情報に関する情報提供を行う別の例では、発光装置３０を用いる代わりに、あるいは発光装置３０を用いるとともに、ユーザ側装置２０が、自己の表示出力する画面内の色を制御してもよい。

　例えばユーザ側装置２０は、ゲームコンテンツの背景画像の色を、生体情報に基づいて制御する。例えばサーバ１から取得した協力プレイヤの生体情報の平均値に基づいてユーザ側装置２０が、ゲームコンテンツの背景画像の明度や彩度、あるいは色相を変化させることとしてもよい。

［生体情報の提示方法の例］
　さらに、生体情報や、コンテンツに関係する情報の提示方法は、上述のような発光装置３０を用いる例に限られない。例えば振動によって提示されてもよい。

　振動により提示する方法の例としては、ゲームコントローラを振動させる方法のほか、例えば図４に例示するような、振動デバイス４０を用いてもよい。

　この振動デバイス４０はデバイス本体４１と、紐部材４２とを含んで構成される。本実施の形態の一例ではデバイス本体４１は実質的に直方体状の筐体であり、このデバイス本体４１内部には、入力部４５と振動制御部４６とモータ４７と搬送ローラ４８と錘４９とが収容されている。

　入力部４５は、例えばＵＳＢインタフェースであり、ユーザ側装置２に接続される。振動制御部４６は、マイクロコンピュータ等であり、入力部４５を介して入力される指示に従って、モータ４７の回転を制御する。

　モータ４７は、両方向に回転可能なモータであり、振動制御部４６の指示によって回転方向と回転速度とが制御される。このモータ４７の回転軸は、搬送ローラ４８が備えるローラ（以下駆動ローラ４８ａと呼ぶ）の回転軸に連結されており、当該駆動ローラ４８ａを回転させる。

　ローラ４８は一対のローラ４８ａ，ｂを備え、そのうち一方のローラ（駆動ローラ４８ａ）は、モータ４７により回転制御される。他方のローラ４８ｂ（以下受動ローラ４８ｂと呼ぶ）の外周は、駆動ローラ４８ａの外周に所定の圧力をもって接するように構成される。このような構成はバネ等の弾性体により受動ローラ４８ｂを駆動ローラ４８ａの方向に付勢することなど広く知られた方法で得られるのでここでの詳しい説明は省略する。

　錘４９は、デバイス本体４１の底部に配される、所定の質量を持った部材であり、その形状や材質は問われない。

　紐部材４２は両端を繋いだループ状に形成されており、この紐部材４２はデバイス本体４１の外から、デバイス本体４１の一方側面に空けられた開口からデバイス本体４１内に導入され、駆動ローラ４８ａと受動ローラ４８ｂとの間に挟まれる。また、当該ローラ４８により挟まれた位置からデバイス本体４１の他方側面に空けられた開口から再びデバイス本体４１の外へ導出される。

　この振動デバイス４０は、ユーザが、その紐部材４２を首にかけて、デバイス本体４１をユーザの胸部側に下げてペンダントのように装着するものである。

　このように装着した状態で、振動制御部４６が一方方向にモータ４７を回転させると、ローラ４８により紐部材４２を軸索としてデバイス本体４１が紐部材４２上を一方方向へ移動する。また振動制御部４６が他方方向にモータ４７を回転させると、同様にしてデバイス本体４１が紐部材４２上を他方方向へ移動する。

　なお、振動制御部４６はモータ４７の回転量の上限を予め定めておき、回転量がどちらかの方向にこの上限を超えて回転することを規制する。

　またこの振動制御部４６は入力部４５から入力される指示や信号に基づいてモータ４７を制御する。すなわち本実施の形態では、この振動デバイス４０に接続されたユーザ側装置２の制御部１１は、例えば音楽コンテンツである楽曲の速度（ＢＰＭ）を検出し、当該検出したＢＰＭでデバイス本体４１が左右に一往復して移動するよう、振動制御部４６に対してモータ４７を制御させる指示を出力する。

　これによると、音楽のビートに合わせて振動デバイス４０がユーザの首の回りで左右に移動し、錘４９の重みによってユーザがビートに合った振動を直接感じることが可能となる。

　また、この例においてユーザ側装置２の制御部１１は、発光装置３０を制御したときと同様に、サーバ１が送出した生体情報（複数のユーザに係る生体情報）を用いてこの振動デバイス４０を制御してもよい。具体的に例えば制御部１１は、サーバ１が送出した生体情報の統計量として平均値（または中央値、あるいは分散などどのような量であるかは問わない）を演算する。そして制御部１１は、当該平均値に基づいて振動デバイス４０の振動数を決定し、当該決定した振動数でデバイス本体４１が左右に一往復して移動するよう、振動制御部４６に対してモータ４７を制御させる指示を出力する。

　例えば生体情報が心拍数の情報である場合、制御部１１は、その平均値を振動数として、当該振動数でデバイス本体４１が左右に一往復して移動するよう、振動制御部４６に対してモータ４７を制御させる指示を出力してもよい。

　またここでも制御部１１は、さらに生体センサ３から取得される、ユーザの生体情報と協力プレイヤの生体情報とを合わせて、その平均値等を求めて利用してもよい。

　本実施の形態のこの例によると、遠隔に存在する協力プレイヤの心拍や呼吸数等に応じた振動をユーザに提示できる。

［生体情報の蓄積期間］
　本実施の形態においてサーバ１によるユーザごとの生体情報Ｌの蓄積期間は、ユーザ側装置２においてコンテンツに係る処理等が実行されている間としてもよいし、例えば一月以上の比較的長期に亘ってもよい。

　このようにユーザ側装置２の処理の終了に関わらずサーバ１において生体情報Ｌを蓄積しておく場合、例えばユーザ側装置２は、生体情報Ｌが記録されたタイミングに基づいて次のような処理を行ってもよい。

　すなわち本実施の形態の一例では、ユーザ側装置２は、サーバ１において当該ユーザ側装置２のユーザに係る生体情報Ｌが記録されている日が何日間継続しているかを調べ、当該継続している日数に応じて、発光装置３の発光色を決定してもよい。例えば継続日が２日以下であれば「橙色」、３日以上７日未満であれば「緑色」、７日以上継続していれば「青色」とするなどとしてもよい。

　さらに別の例では、ユーザ側装置２は、週あたり、生体情報としての心拍数が所定の値（例えば１３０ＢＰＭ）を超える時間がどれだけかを調べ、この時間に応じて、次の週における発光装置３の発光色を決定してもよい。

　この場合において、ユーザ側装置２を例えばスマートウォッチや活動量計など、ウェアラブルなデバイスとしておき、発光装置３を一体的に構成して、当該ウェアラブルデバイスの一部の発光色を上述のように決定することとすると、自己の活動量（生体情報）に応じた発光色で発光したユーザ側装置２を他のユーザに見せることにより、同等の活動量の運動を行っている他のユーザとの間でのコミュニケーションの活性化を期待できる。

　１　サーバ、２　ユーザ側装置、３　生体センサ、１１　制御部、１２　記憶部、１３　操作入力部、１４　表示出力部、１５　入出力部、１６　通信部、３０　発光装置、３１　本体部、３２　発光体部、３５　入出力部、３６　発光制御部、３７　光源、４０　振動デバイス、４１　デバイス本体、４２　紐部材、４５　入力部、４６　振動制御部、４７　モータ、４８　ローラ。

Claims

　複数のユーザ側装置と、各ユーザ側装置との間で通信可能に接続されるサーバとを含む情報処理システムであって、
　前記ユーザ側装置は、ユーザが体験中のコンテンツに関する情報と、ユーザを特定する情報と、当該コンテンツを体験中のユーザの生体情報とを所定のタイミングごとに前記サーバに対して送出し、
　前記サーバは、当該ユーザ側装置から送出されたコンテンツに関する情報とユーザを特定する情報と生体情報とを互いに関連付けて蓄積する蓄積手段と、
　前記ユーザ側装置からの要求に応答して、指定されたユーザを特定する情報に関連付けて蓄積した、コンテンツに関する情報及び生体情報に類似する、他のユーザを検索する検索手段と、
　前記検索の結果に基づく情報を、前記要求を行ったユーザ側装置に対して提供する提供手段と、を含む情報処理システム。
　ユーザがコンテンツを体験している間、予め定めたタイミングごとに繰り返してユーザの生体情報を取得する取得手段と、
　当該取得した生体情報と、前記ユーザを特定する情報と、前記ユーザが体験しているコンテンツに関する情報とを送出する送出手段と、
　を含むユーザ側装置。
　複数のユーザ側装置のそれぞれとの間で通信可能に接続されるサーバであって、
　前記ユーザ側装置から、ユーザが体験中のコンテンツに関する情報と、ユーザを特定する情報と、当該コンテンツを体験中のユーザの生体情報とを所定のタイミングごとに受け入れる手段と、
　当該ユーザ側装置から受け入れた、コンテンツに関する情報とユーザを特定する情報と生体情報とを互いに関連付けて蓄積する蓄積手段と、
　前記ユーザ側装置からの要求に応答して、指定されたユーザを特定する情報に関連付けて蓄積した、コンテンツに関する情報及び生体情報に類似する、他のユーザを検索する検索手段と、
　前記検索の結果に基づく情報を、前記要求を行ったユーザ側装置に対して提供する提供手段と、
　を含むサーバ。
　コンピュータを、
　ユーザがコンテンツを体験している間、予め定めたタイミングごとに繰り返してユーザの生体情報を取得する取得手段と、
　当該取得した生体情報と、前記ユーザを特定する情報と、前記ユーザが体験しているコンテンツに関する情報とを送出する送出手段と、
として機能させるプログラム。