WO2020031892A1

WO2020031892A1 - 広告制御装置及び広告制御方法

Info

Publication number: WO2020031892A1
Application number: PCT/JP2019/030494
Authority: WO
Inventors: 竹森　敬祐; 誠一郎溝口; 輝彰本間; 麻衣子古坂
Original assignee: Kddi株式会社
Priority date: 2018-08-08
Filing date: 2019-08-02
Publication date: 2020-02-13

Abstract

広告制御装置は、デジタルサイネージに関連付けられた通信部と、通信端末とが通信することを契機として、デジタルサイネージを特定するサイネージＩＤと、通信部と通信した通信端末のユーザを識別するユーザＩＤとを関連付けて取得する識別情報取得部と、ユーザＩＤと、当該ユーザＩＤで識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して、取得されたユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する特性情報取得部と、特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して、取得された特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、サイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージに決定された広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部とを備える。

Description

広告制御装置及び広告制御方法

　本発明は、広告制御装置、及び広告制御方法に関する。
　本願は、２０１８年８月８日に、日本に出願された特願２０１８－１４９３４２号、特願２０１８－１４９３４３号、特願２０１８－１４９３４４号および特願２０１８－１４９３４５号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　デジタルサイネージに対して、広告のコンテンツデータを、インターネット等のネットワーク上のデータ管理サーバを介して配信して、広告を表示させるとともに、配信するコンテンツデータを変更する技術が開示されている。このデジタルサイネージは、空港や病院等の各種施設に設置され、通信ネットワークを介して配信されるデジタルコンテンツを表示する（例えば、特許文献１）。

　さらに、従来、デジタルサイネージの近くの端末から、当該端末のユーザの嗜好を示す情報を受信することにより嗜好を特定し、当該嗜好に対応する広告コンテンツを表示するデジタルサイネージが知られている（例えば、特許文献２を参照）。

特開２００９－５８７３７号公報

特開２０１７－１６７６８６号公報

　しかしながら、デジタルサイネージの近くのユーザが興味を示さない広告を表示させた場合、広告の効果が低減してしまう。

　また、デジタルサイネージには、端末のユーザの嗜好に対応する広告コンテンツが表示されるため、当該ユーザに対して効果的である。しかしながら、デジタルサイネージの近くに多くの端末が存在する場合に１人のユーザに対応する広告が表示されると、広告の効果が限定的となってしまう。

　また、デジタルサイネージは、不特定多数のユーザが閲覧するものであることから、不特定多数のユーザに対して有益なデジタルコンテンツが表示される。しかしながら、デジタルサイネージの付近の状況によっては、デジタルサイネージを閲覧する個人を対象としたコンテンツを表示することが望まれることがある。

　そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、デジタルサイネージの広告の効果を高めることを目的とする。

　さらに、本発明は、デジタルサイネージの広告の効果を高めることができる広告制御装置及び広告制御方法を提供することを目的とする。

　さらにまた、本発明は、個人を対象とした情報をデジタルサイネージに表示させることができる出力制御装置及び出力制御方法を提供することを目的とする。

　本発明の第１の態様による広告制御装置は、デジタルサイネージに関連付けられた通信部と、通信端末とが通信することを契機として前記デジタルサイネージを特定するためのサイネージ識別情報と、前記通信部と通信した前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて取得する識別情報取得部と、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して前記識別情報取得部が取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得する特性情報取得部と、特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して前記特性情報取得部が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、前記サイネージ識別情報で特定される前記デジタルサイネージに前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部とを備える。

　本発明の第２の態様による広告制御システムは、デジタルサイネージに関連付けられた通信部と、通信端末と、広告制御装置とを備え、前記通信部は、前記デジタルサイネージを特定するためのサイネージ識別情報を前記通信端末に送信し、前記通信端末は、前記通信部から前記サイネージ識別情報を受信すると、受信した前記サイネージ識別情報と前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて前記広告制御装置に送信し、前記広告制御装置は、前記通信端末から、サイネージ識別情報と前記ユーザ識別情報とを関連付けて取得する識別情報取得部と、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して前記識別情報取得部が取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得する特性情報取得部と、特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して前記特性情報取得部が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、前記サイネージ識別情報で特定される前記デジタルサイネージに前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部とを有する。

　本発明の第３の態様による広告制御装置は、通信端末の位置を示す位置情報と前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて取得する端末情報取得部と、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して前記端末情報取得部が取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得する特性情報取得部と、特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して前記特性情報取得部が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、前記位置情報が示す前記通信端末の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージに前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部とを備える。

　本発明の第４の態様による広告制御方法は、コンピュータが実行する、通信端末の位置を示す位置情報と前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて取得するステップと、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得するステップと、特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定するステップと、前記位置情報が示す前記通信端末の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージに決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させるステップとを有する。

　本発明の第５の態様に係る広告制御装置は、所定期間内においてデジタルサイネージから所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を取得する識別情報取得部と、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する属性情報データベースを参照して前記識別情報取得部が取得した複数のユーザ識別情報のそれぞれに関連付けられた前記属性情報のうち関連付けられているユーザ識別情報が相対的に多い属性情報を取得する属性情報取得部と、属性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して前記属性情報取得部が取得した属性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを前記デジタルサイネージに出力させる出力制御部とを備える。

　本発明の第６の態様に係る広告制御方法は、コンピュータが実行する、所定期間内においてデジタルサイネージから所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を取得するステップと、ユーザ識別情報と当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する属性情報データベースを参照して取得された複数のユーザ識別情報のそれぞれに関連付けられた前記属性情報のうち関連付けられているユーザ識別情報が相対的に多い属性情報を取得するステップと、属性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して取得された属性情報に関連付けられた広告種別を決定するステップと、決定された前記広告種別に対応する広告コンテンツを前記デジタルサイネージに出力させるステップとを備える。

　本発明の第７の態様に係る出力制御装置は、デジタルサイネージから所定範囲内に存在するユーザの端末から前記ユーザ用の情報を取得するユーザ用情報取得部と、前記ユーザ用情報取得部が取得した前記ユーザ用の情報に関連する関連情報を取得する関連情報取得部と、前記関連情報取得部が前記関連情報を取得していない場合複数のユーザを対象とする所定のコンテンツを前記デジタルサイネージに出力させ、前記関連情報取得部が前記関連情報を取得した場合前記所定のコンテンツと前記関連情報とを前記デジタルサイネージに出力させる出力制御部とを備える。

　本発明の第８の態様に係る出力制御方法は、コンピュータが実行する、デジタルサイネージから所定範囲内に存在するユーザの端末から前記ユーザ用の情報を取得するステップと、取得された前記ユーザ用の情報に関連する関連情報を取得するステップと、前記関連情報が取得されていない場合前記デジタルサイネージに複数のユーザを対象とする所定のコンテンツを出力させ、前記関連情報が取得された場合前記デジタルサイネージに前記所定のコンテンツと前記関連情報とを出力させるステップとを備える。

　本発明によれば、デジタルサイネージの広告の効果を高められるという効果を奏する。

　また、本発明の一態様によれば、個人を対象とした情報をデジタルサイネージに表示させることができるという効果を奏する。

本発明の第１の実施形態の広告制御システムを示すブロック図である。第１の実施形態に係るデジタルサイネージを示すブロック図である。第１の実施形態に係る広告制御装置示すブロック図である。第１の実施形態に係る広告コンテンツをデジタルサイネージに出力させる処理を示すシーケンス図である。第１の実施形態に係る特性情報データベースに記憶された情報の一例を示す表である。第１の実施形態に係る広告種別データベースに記憶された情報の一例を示す表である。第１の実施形態に係る隣接リストの一例を示す表である。第１の実施形態に係る隣接リストに基づいて生成される隣接グラフの一例を示すブロック図である。第２の実施形態による広告制御システムを示すブロック図である。第２の実施形態に係るデジタルサイネージを示すブロック図である。第２の実施形態に係る広告制御装置を示すブロック図である。第２の実施形態に係るデジタルサイネージごとに定められた設定範囲に、通信端末の位置情報が示す位置が含まれるデジタルサイネージを選択する機能を説明するための図である。第２の実施形態に係る特性情報データベースに記憶された情報の一例を示す表である。第２の実施形態に係る広告種別データベースに記憶された情報の一例を示す表である。第２の実施形態に係る広告コンテンツをデジタルサイネージに出力させる処理を示すシーケンス図である。第３の実施形態に係る広告制御装置を示すブロック図である。第３の実施形態に係る、推定した位置を含む設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージＩＤを選択する機能を説明するための図である。第３の実施形態に係る、推定した移動方向に設置されたデジタルサイネージを特定するためのサイネージＩＤを選択する機能を説明するための図である。第３の実施形態に係る、推定した通信端末の移動方向が、デジタルサイネージに向かう方向である通信端末のユーザに対応する広告種別を決定する機能を説明するための図である。第４の実施形態に係る広告制御システムを示すブロック図である。第４の実施形態に係るデジタルサイネージを示すブロック図である。第４の実施形態に係る広告制御装置を示すブロック図である。第４の実施形態に係る属性情報ＤＢに記憶された情報の一例を示す表である。第４の実施形態に係る広告種別ＤＢに記憶された情報の一例を示す表である。第４の実施形態に係る属性情報ＤＢに格納された属性情報に関連付けられた重み値の例を示す表である。第４の実施形態に係る広告制御装置における処理を示すフローチャートである。第５の実施形態に係るコンテンツ表示システムを示すブロック図である。第５の実施形態に係るデジタルサイネージを示すブロック図である。第５の実施形態に係る出力制御装置を示すブロック図である。第５の実施形態に係るデジタルサイネージにおける所定のコンテンツの第１の表示例を示す図である。第５の実施形態に係るデジタルサイネージにおける所定のコンテンツの第２の表示例を示す図である。第５の実施形態に係る出力制御装置における処理を示すフローチャートである。

＜第１の実施形態＞
　図１は、第１実施形態の概要を説明するための図である。広告制御システム１Ｓは、広告制御装置１１と、デジタルサイネージ１２と、通信端末１３と、特性情報データベース１４と、広告種別データベース１５とを備える。広告制御システム１Ｓは、デジタルサイネージ１２が出力する広告を制御するシステムである。

　広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２と、通信端末１３と、特性情報データベース１４と、広告種別データベース１５とインターネットや電話回線等の通信ネットワークを介して接続され、情報を送受信できる。広告制御装置１１は、他の装置から情報を取得して、デジタルサイネージ１２に出力させる広告を管理する。

　デジタルサイネージ１２は情報・広告媒体である。デジタルサイネージ１２は、例えば、駅又は空港等の公共施設、地下道、商店、又はビルの壁面等に設置され、画像又は文字を表示する表示部を備える。デジタルサイネージ１２は、デジタルサイネージ１２を特定するためのサイネージ識別情報（以下、サイネージＩＤという）を送信する通信部と関連付けられている。第１の実施形態においては、デジタルサイネージ１２が通信部を備えるものとするが、これに限らず、通信部がデジタルサイネージ１２と異なる位置に設置されていてもよい。

　通信端末１３は、例えば、ユーザが所持するスマートフォン等のコンピュータである。通信端末１３は、広告制御装置１１と、デジタルサイネージ１２とのそれぞれと情報を送受信することができる。例えば、通信端末１３は、広告制御装置１１と携帯電話網の基地局を介して情報を送受信する。通信端末１３は、デジタルサイネージ１２と近距離無線通信を用いて直接情報を送受信する。近距離無線通信は、例えば、Wi-Fi（登録商標）、Bluetooth（登録商標）、又はLPWA（Low Power Wide Area）通信である。

　特性情報データベース１４は、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶するデータベースである。特性情報は、ユーザが興味を示す物事を示す情報である。ユーザが興味を示す物事を示す情報は、ユーザの好む物事を示す嗜好情報である。広告制御装置１１は、ユーザＩＤに関連付けて、ユーザＩＤで特定されるユーザの属性情報と、ユーザの行動履歴とを記憶し、ユーザの属性情報とユーザの行動履歴とに基づいて、ユーザＩＤごとに嗜好情報を定める。ユーザの属性情報は、例えば年齢、性別、職業、住所である。ユーザの行動履歴は、例えば、商品またはサービスの購買履歴、アクセスしたサイトの履歴である。嗜好情報は、例えば、酒、化粧品、スポーツ等である。

　広告種別データベース１５は、特性情報と、広告の種別を示す広告種別とを関連付けて記憶するデータベースである。広告種別は、広告対象を分類する分類情報である。分類情報は、商品又はサービスの種類を示す種類情報である。種類情報は、例えば、酒、化粧品、スポーツ用品等である。なお、広告制御装置１１は、特性情報データベース１４と、広告種別データベース１５とを含んでいてもよい。

　デジタルサイネージ１２の通信部は、近距離無線通信を用いて通信端末１３に対してサイネージＩＤを送信する。通信端末１３は、通信部から送信されたサイネージＩＤを受信する（図１の矢印（１））。通信端末１３は、サイネージＩＤを受信すると、受信したサイネージＩＤと、通信部と通信した通信端末１３のユーザを識別するためのユーザ識別情報（以下、ユーザＩＤという）とを関連付けて、広告制御装置１１に送信する。

　広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２の通信部からサイネージＩＤを受信した通信端末１３からユーザＩＤとサイネージＩＤとを関連付けて取得する（図１の矢印（２））。広告制御装置１１は、特性情報データベース１４を参照して、ユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する（図１の矢印（３））。広告制御装置１１は、広告種別データベース１５を参照して、特性情報に関連付けられた広告種別を決定する（図１の矢印（４））。広告制御装置１１は、取得したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に、決定した広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる（図１の矢印（５））。広告コンテンツは、例えば、広告対象を広告するための動画、又は静止画である。

　このようにすることで、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２と通信した通信端末１３から取得したユーザＩＤで識別されるユーザが興味を示す物事を示す特性情報に関連付けられた広告種別に対応する広告コンテンツを、当該デジタルサイネージ１２に出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが興味を示す物事を広告する広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に表示させることができるので、当該デジタルサイネージ１２の広告の効果を高めることができる。

［デジタルサイネージ１２の機能構成］
　図２は、デジタルサイネージ１２の機能構成を示す図である。デジタルサイネージ１２は、通信部１２１と、表示部１２２と、記憶部１２３と、制御部１２４とを備える。通信部１２１は、通信端末１３と、広告制御装置１１と情報を送受信するための通信インターフェースである。具体的には、通信部１２１は、LAN（Local Area Network）モジュールと、近距離無線通信用の通信モジュールとを備える。通信部１２１は、ＬＡＮモジュールを介して広告制御装置１１と情報を送受信し、近距離無線通信用の通信モジュールを介して通信端末１３と情報を送受信する。

　表示部１２２は、例えば液晶ディスプレイである。表示部１２２は、制御部１２４の制御に基づいて広告コンテンツを表示する。記憶部１２３は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）等を含む記憶媒体である。記憶部１２３は、制御部１２４が実行するプログラムを記憶する。記憶部１２３は、広告種別に対応する広告コンテンツを記憶してもよい。

　制御部１２４は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）等のプロセッサを含む計算リソースである。制御部１２４は、記憶部１２３に記憶されたプログラムを実行することにより、デジタルサイネージの各機能構成部を制御する機能を実現する。制御部１２４は、通信部１２１にサイネージＩＤを通信端末１３に送信させる。制御部１２４は、通信部１２１を介して広告制御装置１１から広告種別を示す情報、又は広告コンテンツを取得する。

［広告制御装置１１の機能構成］
　図３は、広告制御装置１１の機能構成を示す図である。広告制御装置１１は、通信部１１１と、記憶部１１２と、制御部１１３とを備える。通信部１１１は、デジタルサイネージ１２と、通信端末１３と、特性情報データベース１４と、広告種別データベース１５と、情報を送受信するための通信インターフェースである。通信部１１１は、例えば、ＬＡＮモジュールを備える。記憶部１１２は、ＲＯＭ及びＲＡＭ等を含む記憶媒体である。記憶部１１２は、制御部１１３が実行するプログラムを記憶する。

　制御部１２４は、例えばＣＰＵ等のプロセッサを含む計算リソースである。制御部１２４は、記憶部１２３に記憶されたプログラムを実行することにより、識別情報取得部１１３１、特性情報取得部１１３２、広告種別決定部１１３３、出力制御部１１３４、関連情報取得部１１３５及び特定部１１３６としての機能を実現する。

［広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させる処理］
　図４を参照しながら、広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させる処理の流れを説明する。図４は、広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させる処理のシーケンス図である。

　まず、デジタルサイネージ１２は、サイネージＩＤを通信端末１３に送信する（ステップＳ１１）。通信端末１３は、デジタルサイネージ１２からサイネージＩＤを受信すると、受信したサイネージＩＤに、通信端末１３のユーザを識別するためのユーザＩＤを関連付けて広告制御装置１１に送信する（ステップＳ１２）。

　広告制御装置１１の識別情報取得部１１３１は、通信部１２１が送信したサイネージＩＤを受信した通信端末１３から、当該通信端末１３のユーザを識別するためのユーザＩＤと、当該通信端末１３が受信したサイネージＩＤとを関連付けて取得する。

　特性情報取得部１１３２は、特性情報データベース１４を参照して、識別情報取得部１１３１が取得したユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する（ステップＳ１３）。図５は、特性情報データベース１４に記憶されている情報の一例を示す図である。図５に示すように、特性情報データベース１４には、ユーザＩＤと、特性情報とが関連付けて記憶されている。

　続いて、広告種別決定部１１３３は、広告種別データベース１５を参照して、特性情報取得部１１３２が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する（ステップＳ１４）。
　図６は、広告種別データベース１５に記憶されている情報の一例を示す図である。図６に示すように、広告種別データベース１５には、特性情報と広告種別とが関連付けて記憶されている。

　出力制御部１１３４は、広告種別決定部１１３３が決定した広告種別に対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させる。例えば、出力制御部１１３４は、広告種別により分類される広告対象を広告するための広告コンテンツを出力させる。具体的には、出力制御部１１３４は、識別情報取得部１１３１がユーザＩＤ「Ｕ００１」を取得し、特性情報取得部１１３２が「Ｕ００１」に関連付けられた特性情報「酒」を取得し、広告種別決定部１１３３が特性情報「酒」に関連付けられた広告種別「酒」を決定した場合、広告種別「酒」を広告するための広告コンテンツを出力させる。

　出力制御部１１３４は、デジタルサイネージ１２の記憶部１２３が広告種別に対応する広告コンテンツを記憶している場合、広告種別を送信する（ステップＳ１５）。デジタルサイネージ１２は、広告制御装置１１から広告種別を受信すると、記憶部１２３を参照して、受信した広告種別に対応する広告コンテンツを表示部１２２に表示させる（ステップＳ１６）。このようにすることで、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２に広告種別を送信すると、広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、通信帯域に制限がある場合でも、デジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させることができる。

　また、出力制御部１１３４は、広告種別に対応する広告コンテンツを取得して、取得した広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に送信してもよい。出力制御部１１３４は、例えば、広告コンテンツを提供する広告事業者のサーバから広告種別に関連付けられた広告コンテンツを取得する。具体的には、広告制御装置１１は、広告種別を広告事業者のサーバに送信し、広告事業者のサーバが送信した広告コンテンツを取得する。このように、広告制御装置１１は、広告事業者から広告種別に対応する広告コンテンツを適宜取得することができる。そのため、広告制御装置１１は、広告事業者が出力させたい広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させることができる。

　出力制御部１１３４は、記憶部１１２に広告コンテンツが記憶されている場合、記憶部１１２に記憶された広告種別に対応する広告コンテンツを取得してもよい。このようにすることで、広告制御装置１１は、広告事業者のサーバから広告コンテンツを取得する必要がないので、広告コンテンツを取得する時間がかからない。そのため、広告制御装置１１は、サイネージＩＤとユーザＩＤとを関連付けて取得してから、サイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させるまでにかかる時間を、広告事業者のサーバから広告コンテンツを取得する場合より短くできる。

　このように、広告制御装置１１は、取得したユーザＩＤで識別されるユーザが興味を示す物事を示す特性情報に関連付けられた広告種別により分類される広告対象を広告するための広告コンテンツを、ユーザＩＤに関連付けて取得したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが興味を示す広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に出力させることができるので、デジタルサイネージ１２の広告の効果を高めることができる。

　なお、上記の説明においては、デジタルサイネージ１２の通信部１２１がサイネージＩＤを通信端末１３に送信し、通信部１２１からサイネージＩＤを受信した通信端末１３がサイネージＩＤとユーザＩＤとを関連付けて広告制御装置１１に送信した。これに限らず、通信端末１３がユーザＩＤをデジタルサイネージ１２に関連付けられた通信部１２１に送信し、通信端末１３からユーザＩＤを受信した通信部１２１が、ユーザＩＤとサイネージＩＤとを関連付けて広告制御装置１１に送信してもよい。識別情報取得部１１３１は、通信端末１３が送信したユーザＩＤを受信した通信部１２１から、当該通信部１２１に関連付けられたサイネージＩＤと、当該通信部１２１が受信したユーザＩＤとを関連付けて取得する。

［広告コンテンツを出力させたデジタルサイネージ１２Ａに隣接するデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる処理］
　１つのデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させるよりも、隣接する複数のデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる方が、広告の効果を高めることができる。そこで、広告制御装置１１は、広告コンテンツを出力させたデジタルサイネージ１２Ａに隣接するデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる。以下、広告制御装置１１の制御部１１３が実行する広告コンテンツを出力させたデジタルサイネージ１２Ａに隣接するデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる処理の流れについて説明する。以下の説明においては、デジタルサイネージ１２Ａを特定するためのサイネージＩＤをサイネージＩＤａとし、デジタルサイネージ１２Ｂを特定するためのサイネージＩＤをサイネージＩＤｂとする。

　広告制御システム１Ｓは、図示しないユーザＩＤとサイネージＩＤとを関連付けて記憶する識別情報データベースをさらに備える。なお、これに限らず、広告制御装置１１が識別情報データベースを含んでいてもよい。識別情報取得部１１３１は、ユーザＩＤとサイネージＩＤとを関連付けて取得すると、識別情報データベースに記憶させる。

　特定部１１３６は、二つのデジタルサイネージ１２の隣接関係を特定する。例えば、特定部１１３６は、識別情報データベースを参照し、サイネージＩＤａに関連付けて取得されたユーザＩＤと同一のユーザＩＤに関連付けてサイネージＩＤａと異なるサイネージＩＤｂが取得されたことに基づいて、サイネージＩＤａで特定されるデジタルサイネージ１２Ａと、サイネージＩＤｂで特定されるデジタルサイネージ１２Ｂとの隣接関係を特定する。具体的には、特定部１１３６は、同一のユーザＩＤに関連付けて取得されたサイネージＩＤａで特定されるデジタルサイネージ１２Ａと、サイネージＩＤｂで特定されるデジタルサイネージ１２Ｂとが隣接すると特定する。

　特定部１１３６は、複数のデジタルサイネージ１２それぞれについて隣接関係を特定した隣接リストを生成し、記憶部１１２に記憶させる。図７は、隣接リストの一例を示す図である。図７に示すように、隣接リストには、サイネージＩＤと、当該サイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２のサイネージＩＤとが関連付けられている。

　特定部１１３６は、隣接関係に基づいて広告コンテンツを出力させるデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２のサイネージＩＤを特定する。例えば、特定部１１３６は、識別情報取得部１１３１がサイネージＩＤを取得すると、記憶部１１２に記憶された隣接リストを参照し、識別情報取得部１１３１が取得したサイネージＩＤに関連付けられたサイネージＩＤを特定する。

　出力制御部１１３４は、特定部１１３６が特定したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる。このように、広告制御装置１１は、広告コンテンツを出力させたデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが興味を示す広告コンテンツを複数のデジタルサイネージ１２に表示させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが広告コンテンツを見る確率を高くできるので、広告の効果を高めることができる。

［サイネージＩＤを取得した順序を特定して、取得した順序が後のデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる処理］
　通信端末１３が通信すると推定されるデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させることで、デジタルサイネージ１２の広告の効果を高めることが期待できる。通信端末１３が通信すると推定されるデジタルサイネージ１２に通信端末１３のユーザが近づくと予測されるからである。そこで、広告制御装置１１は、サイネージＩＤを取得した順序を特定して、取得した順序が後のデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる。以下、サイネージＩＤを取得した順序を特定して、取得した順序が後のデジタルサイネージ１２に隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる処理の流れについて説明する。

　特定部１１３６は、同一のユーザＩＤに関連付けてそれぞれ異なる二つのサイネージＩＤを取得した順序に基づいて、サイネージＩＤを取得した順序が後のサイネージＩＤを特定する。例えば、特定部１１３６は、識別情報取得部１１３１が二つのサイネージＩＤそれぞれに同一のユーザＩＤを関連付けて取得したか否かを判定する。特定部１１３６は、同一のユーザＩＤを関連付けて取得したと判定した場合、同一のユーザＩＤに関連付けて取得された二つのサイネージＩＤのうち、取得された順序が後のサイネージＩＤを特定する。そして、特定部１１３６は、取得された順序が後のサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に隣接し、かつ取得された順序が前のサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２と異なるデジタルサイネージ１２を特定するためのサイネージＩＤを特定する。

　同一のユーザＩＤに関連付けてそれぞれ異なる二つのサイネージＩＤを取得した順序に基づいて、サイネージＩＤを取得した順序が後のサイネージＩＤを特定する処理について、具体的な例を挙げて説明する。
　図８は、隣接リストに基づいて生成される隣接グラフの一例である。以下の説明においては、識別情報取得部１１３１がユーザＩＤに関連付けてサイネージＩＤ「ＳＩＤ００１」を取得し、「ＳＩＤ００１」を取得した後に、「ＳＩＤ００１」に関連付けて取得したユーザＩＤと同一のユーザＩＤに関連付けてサイネージＩＤ「ＳＩＤ００２」を取得したものとする。

　特定部１１３６は、取得された順序が後の「ＳＩＤ００２」に隣接するサイネージＩＤを特定する。特定部１１３６は、「ＳＩＤ００２」に隣接するサイネージＩＤとして「ＳＩＤ００１」と「ＳＩＤ００３」とを特定する。次に、特定部１１３６は、「ＳＩＤ００２」と同一のユーザＩＤに関連付けて取得された「ＳＩＤ００１」と異なるサイネージＩＤ「ＳＩＤ００３」を特定する。

　出力制御部１１３４は、特定部１１３６が特定したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる。出力制御部１１３４は、上記で説明した具体的な例の場合、サイネージＩＤ「ＳＩＤ００３」で特定されるデジタルサイネージに広告コンテンツを出力させる。

　このようにすることで、広告制御装置１１は、通信端末１３が通信すると推定されるデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザの移動先に設置されたデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを表示できる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが興味を示す広告コンテンツをユーザに見せ続けることができるので、広告の効果を高めることができる。

［識別情報を取得した時刻に基づいて隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる処理］
　デジタルサイネージ１２Ａと、デジタルサイネージ１２Ｂとが隣接すると特定された場合であっても、ユーザがデジタルサイネージ１２Ａと、デジタルサイネージ１２Ｂとをユーザが同時に見ることができないことがある。例えば、デジタルサイネージ１２Ａとデジタルサイネージ１２Ｂとの距離が、ユーザが二つのデジタルサイネージ１２を同時に見ることができる距離よりも長い場合である。この場合、サイネージＩＤａを取得したタイミングで、デジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させたとしても、デジタルサイネージ１２Ｂに出力された広告コンテンツをユーザが見ることができないので、広告の効果を高められない。

　そこで、広告制御装置１１は、隣接する二つのデジタルサイネージ１２それぞれを特定するためのサイネージＩＤそれぞれに同一のユーザＩＤを関連付けて取得した時刻に基づいて、サイネージＩＤａを取得してからサイネージＩＤｂを取得するまでの時間を特定する。次に、広告制御装置１１は、特定した時間に基づいて隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる。以下、識別情報を取得した時刻に基づいて隣接するデジタルサイネージ１２に広告コンテンツを出力させる処理の流れについて具体的に説明する。

　識別情報取得部１１３１は、ユーザＩＤとサイネージＩＤとが関連付けて取得した時刻をさらに取得する。識別情報取得部１１３１は、ユーザＩＤとサイネージＩＤと取得された時刻とを関連付けて識別情報データベースに記憶させる。

　特定部１１３６は、隣接関係を特定した隣接する二つのデジタルサイネージ１２について、隣接する二つのデジタルサイネージ１２のうち、一方のデジタルサイネージ１２ＡのサイネージＩＤａを取得してから、もう一方のデジタルサイネージ１２ＢのサイネージＩＤｂを取得するまでの時間を特定する。具体的には、特定部１１３６は、識別情報データベースを参照し、隣接する二つのデジタルサイネージ１２について、一方のデジタルサイネージ１２ＡのサイネージＩＤａが取得された時刻と、もう一方のデジタルサイネージ１２ＢのサイネージＩＤｂが取得された時刻との差を、サイネージＩＤを取得するまでの時間として特定する。以下、サイネージＩＤを取得するまでの時間を、取得待機時間という。そして、特定部１１３６は、サイネージＩＤａと、サイネージＩＤｂと、取得待機時間とを関連付けて記憶部１１２に記憶させる。

　特定部１１３６は、識別情報取得部１１３１がサイネージＩＤａを取得すると、隣接リストを参照して、識別情報取得部１１３１が取得したサイネージＩＤａに関連付けられたサイネージＩＤｂを特定する。特定部１１３６は、記憶部１１２を参照して、サイネージＩＤａとサイネージＩＤｂとに関連付けられた、取得待機時間を特定する。

　出力制御部１１３４は、隣接する二つのデジタルサイネージ１２のうち、一方のデジタルサイネージ１２Ａに広告コンテンツを出力させた後、特定部１１３６が特定した時間に基づいてもう一方のデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる。例えば、出力制御部１１３４は、識別情報取得部１１３１がサイネージＩＤａを取得した後、特定部１１３６が特定した取得待機時間に基づいて、サイネージＩＤｂで特定されるデジタルサイネージ２Ｂに広告コンテンツを出力させる。

　具体的には、出力制御部１１３４は、取得待機時間が経過する前にデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる。より具体的には、出力制御部１１３４は、取得待機時間が経過する所定時間前にデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させる。所定時間は、広告制御装置１１を管理する事業者が適宜設定すればよいが、取得待機時間に基づいて広告制御装置１１が決定してもよい。例えば、特定部１１３６は、複数のユーザＩＤそれぞれにサイネージＩＤａとサイネージＩＤｂとが関連付けて取得された時刻それぞれに基づいて特定した複数の取得待機時間の平均値を、所定時間として特定する。

　このようにすることで、広告制御装置１１は、サイネージＩＤａを取得した通信端末１３が移動して、サイネージＩＤｂを取得するタイミングに応じて、デジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、サイネージＩＤａを受信した通信端末１３のユーザが、デジタルサイネージ１２Ａに隣接し、かつデジタルサイネージ１２Ａと同時に見ることができないデジタルサイネージ１２Ｂの近傍に移動するタイミングでデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させることができる。したがって、広告制御装置１１は、ユーザがデジタルサイネージ１２Ｂを見ることができるときにデジタルサイネージ１２Ｂに広告コンテンツを出力させることができるので、広告の効果を高めることができる。

［関連情報を通信端末１３に出力させる処理］
　ユーザの通信端末と通信したデジタルサイネージ１２に出力された広告コンテンツに関連付けられた関連情報を、当該通信端末に送信することで、広告の効果を高めることができる。そこで、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２に出力させた広告コンテンツに関連付けられた関連情報を取得して、取得した関連情報を通信端末１３に出力させる。以下、関連情報を通信端末１３に出力させる処理の流れについて説明する。

　関連情報取得部１１３５は、デジタルサイネージ１２に出力させる広告コンテンツに関連付けられた関連情報を取得する。関連情報取得部１１３５は、例えば、広告コンテンツを提供する広告事業者のサーバから関連情報を取得する。また、関連情報取得部１１３５は、広告制御装置１１の記憶部１１２に関連情報が記憶されている場合、記憶部１１２に記憶された関連情報を取得してもよい。

　関連情報は、広告コンテンツにより広告される広告対象に関連付けられた情報である。広告対象に関連付けられた情報は、例えば、広告対象の販売を促進する販売促進情報である。販売促進情報は、広告対象である商品又はサービスの特典情報である。また、販売促進情報は、商品又はサービスを販売する商店を示す情報であってもよい。商店を示す情報は、例えば、商店のＷｅｂサイトを示すＵＲＬ、周辺の地図、又は住所である。関連情報取得部１１３５は、関連情報として商店の住所又は周辺の地図を取得した場合、通信端末１３の位置を示す位置情報を取得し、位置情報が示す位置から商店までの経路を特定してもよい。

　出力制御部１１３４は、関連情報取得部１１３５が取得した関連情報を通信端末１３に出力させる。具体的には、出力制御部１１３４は、広告コンテンツを出力させたデジタルサイネージ１２を特定するためのサイネージＩＤに関連付けられたユーザＩＤで識別されるユーザの通信端末１３に、関連情報を出力させる。また、出力制御部１１３４は、関連情報取得部１１３５が通信端末１３の位置から商店までの経路を特定した場合、経路を示す経路情報を通信端末１３に出力させる。

　このようにすることで、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２に表示された広告に興味を持ったユーザがデジタルサイネージ１２に表示された広告コンテンツに対応する商品又はサービスを検索する手間を省略したり、特典情報を提供したりすることができるので、広告の効果を高めることができる。また、広告制御装置１１は、通信端末１３の位置から商店までの経路を示す経路情報を通信端末１３に出力させるので、ユーザに商店への来店を促すことができ、広告の効果を高めることができる。

［第１の実施形態に係る広告制御装置１１の効果］
　以上説明したとおり、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２の通信部１２１と通信端末１３とが通信することを契機として、デジタルサイネージ１２のサイネージＩＤと、通信端末１３のユーザのユーザＩＤとを関連付けて取得する。広告制御装置１１は、特性情報データベースを参照してユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得し、広告種別データベースを参照して特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。そして、広告制御装置１１は、サイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ１２に、広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる。

　このようにすることで、広告制御装置１１は、デジタルサイネージ１２と通信した通信端末３のユーザが興味を示す物事を示す特性情報に関連付けられた広告種別により分類される広告対象を広告する広告コンテンツを、当該デジタルサイネージ１２に出力させることができる。そのため、広告制御装置１１は、ユーザが興味を示す広告コンテンツをデジタルサイネージ１２に表示させることができるので、当該デジタルサイネージ１２の広告の効果を高めることができる。

＜第２の実施形態＞
　図９は、第２の実施形態の概要を説明するためのブロック図である。広告制御システム２Ｓは、広告制御装置２１と、デジタルサイネージ２２と、通信端末２３と、特性情報データベース２４と、広告種別データベース２５とを備える。広告制御システム２Ｓは、デジタルサイネージ２２が出力する広告を制御するシステムである。

　広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２と、通信端末２３と、特性情報データベース２４と、広告種別データベース２５とインターネットや電話回線等の通信ネットワークを介して接続され、情報を送受信できる。広告制御装置２１は、他の装置から情報を取得して、デジタルサイネージ２２に出力させる広告を管理する。

　デジタルサイネージ２２は情報・広告媒体である。デジタルサイネージ２２は、例えば、駅又は空港等の公共施設、地下道、商店、又はビルの壁面等に設置され、画像又は文字を表示する表示部を備える。

　通信端末２３は、例えば、ユーザＵが所持するスマートフォン等のコンピュータである。通信端末２３は、通信端末２３の位置を示す位置情報を取得する。通信端末２３は、広告制御装置２１と携帯電話網の基地局を介して情報を送受信する。

　特性情報データベース２４は、ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶するデータベースである。特性情報は、ユーザが興味を示す物事を示す情報である。ユーザが興味を示す物事を示す情報は、ユーザの好む物事を示す嗜好情報である。広告制御装置２１は、ユーザＩＤに関連付けて、ユーザＩＤで特定されるユーザの属性情報と、ユーザの行動履歴とを記憶し、ユーザの属性情報とユーザの行動履歴とに基づいて、ユーザＩＤごとに嗜好情報を定める。ユーザの属性情報は、例えば年齢、性別、職業、住所である。ユーザの行動履歴は、例えば、商品またはサービスの購買履歴、アクセスしたサイトの履歴である。嗜好情報は、例えば、酒、化粧品、スポーツ等である。

　広告種別データベース２５は、特性情報と、広告の種別を示す広告種別とを関連付けて記憶するデータベースである。広告種別は、広告対象を分類する分類情報である。分類情報は、商品又はサービスの種類を示す種類情報である。種類情報は、例えば、酒、化粧品、スポーツ用品等である。なお、広告制御装置２１は、特性情報データベース２４と、広告種別データベース２５とを含んでいてもよい。
　以下、広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させる処理の流れを説明する。

まず、通信端末２３は、通信端末２３の位置を示す位置情報と通信端末２３のユーザＵを識別するためのユーザ識別情報（以下、ユーザＩＤという）と関連付けて広告制御装置２１に送信する。広告制御装置２１は、通信端末２３から位置情報とユーザＩＤとを関連付けて取得する（図９の矢印（１））。広告制御装置２１は、特性情報データベース２４を参照して、ユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する（図９の矢印（２））。広告制御装置２１は、広告種別データベース２５を参照して、特性情報に関連付けられた広告種別を決定する（図９の矢印（３））。

　広告制御装置２１は、位置情報が示す通信端末２３の位置に存在するユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２に広告種別により分類される広告対象を広告するための広告コンテンツを出力させる（図９の矢印（４））。なお、図９において、破線で示す矢印は、ユーザＵの視線を模式的に示す。広告コンテンツは、例えば、広告対象を広告するための動画、又は静止画である。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、通信端末２３から取得したユーザＩＤで識別されるユーザＵが興味を示す物事を広告するための広告コンテンツを、ユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２２に出力させることができる。そのため、広告制御装置１は、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

［通信端末２３の機能］
　通信端末２３は、例えば、ＧＰＳ（Global Positioning System）受信モジュールを含み、ＧＰＳ衛星から受信した信号に基づいて特定した通信端末２３の位置を示す位置情報を広告制御装置２１に送信する。通信端末２３は、歩行者自律航法（Pedestrian Dead Reckoning；ＰＤＲ）を用いて位置を特定してもよい。具体的には、通信端末２３は、加速度を測定するセンサーを含み、センサーが測定した値に基づいて通信端末２３の移動方向と移動量とを推定することにより、通信端末３の位置を特定する。

［デジタルサイネージ２２の機能構成］
　図１０は、デジタルサイネージ２２の機能構成を示す図である。デジタルサイネージ２２は、通信部２２１と、表示部２２２と、記憶部２２３と、制御部２２４とを備える。通信部２２１は、広告制御装置２１と情報を送受信するための通信インターフェースである。通信部２２１は、例えば、ＬＡＮ（Local Area Network）モジュールを備える。

　表示部２２２は、例えば液晶ディスプレイである。表示部２２２は、制御部２２４の制御に基づいて広告コンテンツを表示する。記憶部２２３は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）等を含む記憶媒体である。記憶部２２３は、制御部２２４が実行するプログラムを記憶する。記憶部２２３は、広告種別に対応する広告コンテンツを記憶してもよい。

　制御部２２４は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）等のプロセッサを含む計算リソースである。制御部２２４は、記憶部２２３に記憶されたプログラムを実行することにより、デジタルサイネージの各機能構成部を制御する機能を実現する。制御部２２４は、通信部２２１を介して広告制御装置２１から広告種別を示す情報、又は広告コンテンツを取得する。

［広告制御装置２１の機能構成］
　図１１は、広告制御装置２１の機能構成を示す図である。広告制御装置２１は、通信部２１１と、記憶部２１２と、制御部２１３とを備える。通信部２１１は、広告制御装置２１が、デジタルサイネージ２２と、通信端末２３と、特性情報データベース２４と、広告種別データベース２５との間で情報を送受信するための通信インターフェースである。通信部２１１は、例えば、ＬＡＮモジュールを備える。記憶部２１２は、ＲＯＭ及びＲＡＭ等を含む記憶媒体である。記憶部２１２は、制御部２１３が実行するプログラムを記憶する。

　制御部２２４は、例えばＣＰＵ等のプロセッサを含む計算リソースである。制御部２２４は、記憶部２２３に記憶されたプログラムを実行することにより、端末情報取得部２１３１、特性情報取得部２１３２、広告種別決定部２１３３、出力制御部２１３４、及び選択部２１３５としての機能を実現する。端末情報取得部２１３１は、通信端末２３から位置情報と、ユーザＩＤとを関連付けて取得する。

　選択部２１３５は、広告コンテンツを出力させるデジタルサイネージ２を特定するためのサイネージＩＤを選択する。例えば、選択部２１３５は、端末情報取得部２１３１が取得した位置情報が示す通信端末２３の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージ２２のサイネージＩＤを選択する。所定の位置関係は、通信端末２３の位置と、デジタルサイネージ２２が設置された位置との位置関係が、通信端末２３の位置に存在するユーザＵがデジタルサイネージ２２を見ることができる関係である。具体的には、選択部２１３５は、位置情報が示す通信端末２３の位置に存在するユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択する。

　選択部２１３５は、デジタルサイネージ２２ごとに定められた設定範囲に位置情報が示す通信端末２３の位置を含むデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択してもよい。例えば、選択部２１３５は、デジタルサイネージ２２のサイネージＩＤと、デジタルサイネージ２２ごとに定められた設定範囲を示す範囲情報とを関連付けて記憶するサイネージデータベースを参照して、位置情報が示す位置を含む設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージＩＤを選択する。

　デジタルサイネージ２２ごとに定められた設定範囲は、ユーザＵが当該デジタルサイネージ２２を見ることができる範囲である。デジタルサイネージ２２を見ることができる範囲は、例えば、デジタルサイネージ２２が設置された位置を中心とする所定の角度の範囲内である。所定の角度は、デジタルサイネージ２の表示部２２２の性能又は仕様などに応じて適宜定めればよい。例えば、デジタルサイネージ２２の表示部２２２が液晶ディスプレイである場合、所定の角度は、液晶ディスプレイの視野角に応じて定める。

　図１２は、デジタルサイネージ２２ごとに定められた設定範囲に、通信端末２３の位置情報が示す位置が含まれるデジタルサイネージを選択する機能を説明するための図である。一点鎖線で示すエリアＡ１は、デジタルサイネージ２２ａに定められた設定範囲を示す。二点鎖線で示すエリアＡ２は、デジタルサイネージ２２ｂに定められた設定範囲を示す。白丸Ｐは、位置情報が示す通信端末２３の位置を示す。白丸Ｐの位置は、エリアＡ１に含まれている。この場合、選択部２１３５は、白丸Ｐの位置を含むエリアＡ１を示す範囲情報に関連付けられたデジタルサイネージ２２ａを特定するためのサイネージＩＤを選択する。このようにすることで、広告制御装置２１は、位置情報が示す通信端末２３の位置に存在するユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２に広告コンテンツを出力させることができる。

　デジタルサイネージ２２が、地上に存在するユーザＵよりも高い位置に設置されている場合、地上からデジタルサイネージ２２が設置された位置までの高さに基づいて設定範囲を定めてもよい。例えば、デジタルサイネージ２２の視野角と、地上からデジタルサイネージ２２が設置された位置までの高さとに基づいて定まる距離より外側を設定範囲として定める。
　このようにすることで、広告制御装置２１は、例えば、ビルの壁面などに設置されたデジタルサイネージ２２に、ビルの近傍に存在し、デジタルサイネージ２２の視野角の外側にいるユーザの興味を引く広告を出力させることなく、ビルから離れた位置に存在し、デジタルサイネージ２２の視野角の内側にいるユーザの興味を引く広告を出力させることができる。

　また、ユーザＵがデジタルサイネージ２２に出力された広告コンテンツを認識できない位置より遠い位置に存在する場合、当該ユーザＵに対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させても広告の効果を高めることができない。そのため、設定範囲は、ユーザＵがデジタルサイネージ２２に出力された広告コンテンツを認識できる距離内の範囲としてもよい。広告コンテンツを認識できる距離は、ユーザＵが、デジタルサイネージ２２に出力された広告に含まれる情報を読み取ることができる距離である。情報を読み取ることができる距離は、例えば、ユーザＵがデジタルサイネージ２２の表示部２２２に表示された文字を読むことができる距離である。このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２に出力された広告コンテンツを認識できる距離内に存在するユーザＵに対応する広告を出力させることができる。

　特性情報取得部２１３２は、特性情報データベース２４を参照して、端末情報取得部２１３１が取得したユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する。図１３は、特性情報データベース２４に記憶されている情報の一例を示す図である。図１３に示すように、特性情報データベース２４には、ユーザＩＤと、特性情報とが関連付けて記憶されている。

　続いて、広告種別決定部２１３３は、広告種別データベース２５を参照して、特性情報取得部２１３２が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。図１４は、広告種別データベース２５に記憶されている情報の一例を示す図である。図１４に示すように、広告種別データベース２５には、特性情報と広告種別とが関連付けて記憶されている。

　出力制御部２１３４は、位置情報が示す通信端末２３の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージ２２に広告種別決定部２１３３が決定した広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる。具体的には、出力制御部２１３４は、選択部２１３５が選択したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させる。

　出力制御部２１３４は、広告種別決定部２１３３が決定した広告種別に対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させる。例えば、出力制御部２１３４は、広告種別により分類される広告対象を広告するための広告コンテンツを出力させる。具体的には、出力制御部２１３４は、端末情報取得部２１３１がユーザＩＤ「Ｕ００１」を取得し、特性情報取得部２１３２が「Ｕ００１」に関連付けられた特性情報「酒」を取得し、広告種別決定部２１３３が特性情報「酒」に関連付けられた広告種別「酒」を決定した場合、広告種別「酒」を広告するための広告コンテンツを出力させる。

　出力制御部２１３４は、デジタルサイネージ２２の記憶部２２３が広告種別に対応する広告コンテンツを記憶している場合、広告種別を送信する。デジタルサイネージ２２は、広告制御装置２１から広告種別を受信すると、記憶部２２３を参照して、受信した広告種別に対応する広告コンテンツを表示部２２２に表示させる。このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２に広告種別を送信すると、広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させることができる。そのため、広告制御装置２１は、通信帯域に制限がある場合でも、デジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させることができる。

　また、出力制御部２１３４は、広告種別に対応する広告コンテンツを取得して、取得した広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に送信してもよい。出力制御部２１３４は、例えば、広告コンテンツを提供する広告事業者のサーバから広告種別に関連付けられた広告コンテンツを取得する。具体的には、広告制御装置２１は、広告種別を広告事業者のサーバに送信し、広告事業者のサーバが送信した広告コンテンツを取得する。このように、広告制御装置２１は、広告事業者から広告種別に対応する広告コンテンツを適宜取得することができる。そのため、広告制御装置２１は、広告事業者が出力させたい広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させることができる。

　出力制御部２１３４は、記憶部２１２に広告コンテンツが記憶されている場合、記憶部２１２に記憶された広告種別に対応する広告コンテンツを取得してもよい。このようにすることで、広告制御装置２１は、広告事業者のサーバから広告コンテンツを取得する必要がないので、広告コンテンツを取得する時間がかからない。そのため、広告制御装置２１は、サイネージＩＤとユーザＩＤとを関連付けて取得してから、サイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させるまでにかかる時間を、広告事業者のサーバから広告コンテンツを取得する場合より短くできる。

　デジタルサイネージ２２を見ることができるユーザが複数存在する場合、広告の効果を高めるために、より多くのユーザＵの興味を引く広告をデジタルサイネージ２２に出力させてもよい。この場合、広告制御装置２１は、複数のユーザの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。以下、具体的な処理について説明する。

　広告種別決定部２１３３は、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係にある複数の通信端末２３それぞれのユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。例えば、広告種別決定部２１３３は、デジタルサイネージ２２を見ることができる位置に存在する複数の通信端末２３それぞれのユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。具体的には、広告種別決定部２１３３は、複数の通信端末２３のうち、デジタルサイネージ２２ごとに設定された設定範囲に、通信端末２３の位置が含まれる通信端末２３のユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。

　次に、広告種別決定部２１３３は、決定した広告種別が複数のユーザＵの特性情報に関連付けているか否かを判定する。そして、広告種別決定部２１３３は、決定した広告種別が複数のユーザＵの特性情報に関連付けられた場合、複数のユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を複数の通信端末２３と所定の位置関係にあるデジタルサイネージ２２に出力させる広告の種別として決定する。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２を見ることができるユーザＵが複数存在する場合、より多くのユーザＵの興味を引く広告をデジタルサイネージ２２に出力させることができる。そのため、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

　以下、広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させる処理の流れについて説明する。図１５は、広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させる処理のシーケンス図である。まず、通信端末２３は、通信端末２３の位置を示す位置情報を取得し、取得した位置情報と、通信端末２３のユーザＵを識別するためのユーザＩＤとを関連付けて広告制御装置２１に送信する（ステップＳ２１）。

　広告制御装置２１は、取得した位置情報が示す通信端末２３の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択する（ステップＳ２２）。広告制御装置２１は、特性情報データベース２４を参照して、ユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得する（ステップＳ２３）。広告制御装置２１は、広告種別データベース２５を参照して、特性情報に関連付けられた広告種別を決定する（ステップＳ２４）。なお、広告制御装置２１は、ステップＳ２２を実行する前に、ステップＳ２３及びステップＳ２４を実行してもよい。広告制御装置２１は、決定した広告種別をデジタルサイネージ２２に送信する（ステップＳ２５）。

　デジタルサイネージ２２は、広告制御装置２１から広告種別を受信すると、記憶部２２３を参照して、受信した広告種別に対応する広告コンテンツを表示部２２２に出力させる（ステップＳ２６）。このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２に広告種別を送信すると、広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させることができる。

［第２の実施形態に係る広告制御装置２１の効果］
　このように、広告制御装置２１は、通信端末２３の位置を示す位置情報と、通信端末２３のユーザＵを識別するためのユーザＩＤとを通信端末２３から取得する。広告制御装置２１は、特性情報データベースを参照してユーザＩＤに関連付けられた特性情報を取得し、広告種別データベースを参照して特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。そして、広告制御装置２１は、ユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２２に広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、通信端末２３のユーザＵが興味を示す物事を示す特性情報に関連付けられた広告種別により分類される広告対象を広告する広告コンテンツを、ユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２２に出力させることができる。そのため、広告制御装置２１は、ユーザＵが見ることができるデジタルサイネージ２２に、ユーザＵが興味を示す広告コンテンツを出力させることができるので、当該デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

＜第３の実施形態＞
　ユーザＵの移動状態によって、ユーザＵが見ることができるデジタルサイネージ２２、又は認識できる情報の量が変化する。デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めるためには、ユーザＵの移動状態に対応して、ユーザＵの興味を引きやすい態様で広告を出力させる必要がある。

　そこで、第３の実施形態に係る広告制御装置２１は、通信端末２３の移動状態を、通信端末２３のユーザＵの移動状態とみなして、通信端末２３の位置を示す位置情報に基づいて通信端末２３の移動状態を推定する。そして、広告制御装置２１は、推定した移動状態に応じて選択したデジタルサイネージ２２に、移動状態に応じて決定した広告を出力させる。このようにすることで、広告制御装置２１は、ユーザの興味を引きやすい態様で広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させることができるので、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

［第３の実施形態に係る広告制御装置２１の機能構成］
　図１６は、第３の実施形態に係る広告制御装置２１の機能構成を示すブロック図である。以下、第２の実施形態に係る広告制御装置２１と異なる点について説明し、同様の点については適宜省略する。第３の実施形態に係る広告制御装置２１の制御部２１３は、記憶部２１２に記憶されたプログラムを実行することにより、推定部２１３６、及びコンテンツ決定部２１３７としての機能を実現する。

　推定部２１３６は、位置情報が示す位置の変化に基づいて通信端末２３の移動状態を推定する。例えば、推定部２１３６は、第１時刻における第１位置を示す位置情報と、第１時刻よりも後の第２時刻における第２位置を示す位置情報とに基づいて移動状態を推定する。推定部２１３６は、例えば第１時刻と第２時刻との時間差と、第１位置と第２位置との位置関係とに基づいて、通信端末２３の移動速度を推定する。なお、移動速度は、移動方向と移動の速さとを含むベクトルである。そして、推定部２１３６は、位置情報が示す位置の変化に基づいて推定した移動速度に基づいて通信端末２３の移動先の位置を推定する。

　なお、推定部２１３６は、位置情報が示す位置の変化に基づいて、通信端末２３が移動しているか否かを移動状態として推定してもよい。例えば、推定部２１３６は、第１時刻における第１位置と、第２時刻における第２位置との距離が、通信端末２３が移動したか否かを判定する移動判定閾値以下である場合、通信端末２３が移動していないと判定する。移動判定閾値は、通信端末２３が取得する位置情報の精度により定める。位置情報の精度は、例えば、通信端末２３がＧＰＳ受信モジュールを含む場合、ＧＰＳの測位精度により定める。

　選択部２１３５は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動先の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択する。例えば、選択部２１３５は、推定部２１３６が推定した位置を含む設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージＩＤを選択する。

　図１７は、推定した位置を含む設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージＩＤを選択する機能を説明するための図である。一点鎖線で示すエリアＡ１は、デジタルサイネージ２２ａに定められた設定範囲を示す。二点鎖線で示すエリアＡ２は、デジタルサイネージ２２ｂに定められた設定範囲を示す。白丸Ｐａは、位置情報が示す通信端末２３の位置を示す。

　白丸Ｐｂは、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動先の位置を示す。白丸Ｐｂの位置は、エリアＡ２に含まれている。この場合、選択部２１３５は、白丸Ｐｂの位置を含むエリアＡ２を示す範囲情報に関連付けられたデジタルサイネージ２２ｂを特定するためのサイネージＩＤを選択する。このようにすることで、広告制御装置２１は、推定部２１３６が推定した位置に移動すると推定されるユーザＵが見ることができる位置に設置されたデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させることができる。

（ユーザＵが向かう方向に設置されたデジタルサイネージ２２に広告を出力させる処理）
　デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの興味を引く広告を当該デジタルサイネージ２２に出力させることができれば、当該デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。そこで、広告制御装置２１は、推定したユーザＵの移動方向に設置されたデジタルサイネージ２２に、移動方向を推定したユーザＵが興味を引く広告を出力させる。以下、ユーザＵが向かう方向に設置されたデジタルサイネージ２２に広告を出力させる処理について説明する。

　記憶部２１２は、デジタルサイネージ２２が設置された設置位置を示す設置位置情報と、当該設置位置に設置されたデジタルサイネージ２２のサイネージＩＤとを関連付けて記憶する。選択部２１３５は、通信端末２３と所定の位置関係にある複数のデジタルサイネージ２２のうち、通信端末２３の位置を始点として、推定部２１３６が推定した移動方向に設置されたデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択する。例えば、推定部２１３６は、通信端末２３の位置を頂点として、推定部２１３６が推定した移動方向を中心とする所定の角度範囲内に含まれる設置位置を示す設置位置情報に関連付けられたサイネージＩＤを選択する。

　図１８は、推定した移動方向に設置されたデジタルサイネージ２２を特定するためのサイネージＩＤを選択する機能を説明するための図である。白丸Ｐ１、Ｐ２及びＰ３は、通信端末２３の位置を示し、白丸Ｐ１、Ｐ２及びＰ３の順に取得したものとする。矢印Ｄは、推定した通信端末２３の移動方向を示す。この場合、選択部２１３５は、矢印Ｄが示す移動方向に設置されたデジタルサイネージ２２ａのサイネージＩＤを選択し、矢印Ｄが示す移動方向に設置されていないデジタルサイネージ２２ｂのサイネージＩＤを選択しない。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、移動するユーザＵが向かう方向に設置されたデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させることができる。そのため、広告制御装置２１は、ユーザＵの正面に設置されたデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させることができるので、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

（デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの興味を引く広告を出力させる処理）
　デジタルサイネージ２２から遠ざかるユーザＵの興味を引く広告を出力させるよりも、デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの興味を引く広告を出力させる方が、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。そこで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定することで、デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの興味を引く広告をデジタルサイネージ２２に出力させてもよい。以下、具体的に説明する。

　広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動状態に応じて広告種別を決定する。例えば、広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動方向が、デジタルサイネージ２２に向かう方向である通信端末２３のユーザＵに対応する広告種別を決定する。具体的には、広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した移動方向が、デジタルサイネージ２２に向かう方向である通信端末２３のユーザＩＤに関連付けられた特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。より具体的には、広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動方向にデジタルサイネージ２２が設置された位置が存在すると判定すると、当該通信端末２３のユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。

　図１９は、推定した通信端末２３の移動方向が、デジタルサイネージ２２に向かう方向である通信端末２３のユーザＵに対応する広告種別を決定する機能を説明するための図である。白丸Ｐ１、Ｐ２及びＰ３は、通信端末２３ａの位置を示し、白丸Ｐ１、Ｐ２及びＰ３の順に取得したものとする。矢印Ｄ１は、推定部２１３６が推定した通信端末２３ａの移動方向を示す。白丸Ｑ１、Ｑ２及びＱ３は、通信端末２３ｂの位置を示し、白丸Ｑ１、Ｑ２及びＱ３の順に取得したものとする。矢印Ｄ２は、推定部２１３６が推定した通信端末２３ｂの移動方向を示す。

　図１９において、広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した通信端末２３ａの移動方向である矢印Ｄ１の先にデジタルサイネージ２２が設置された位置が存在すると判定し、通信端末２３ａのユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。一方、広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が推定した通信端末２３ｂの移動方向である矢印Ｄ２の先にデジタルサイネージ２２が設置された位置が存在しないと判定し、通信端末２３ｂのユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定しない。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定することができるので、デジタルサイネージ２２に向かうユーザＵの興味を引く広告をデジタルサイネージ２２に出力させる。

（デジタルサイネージ２２を見ることができる位置に移動すると推定されるユーザＵの興味を引く広告を出力させる処理）
　デジタルサイネージ２２を見ることができない位置に移動すると推定されるユーザＵの興味を引く広告を出力するよりも、デジタルサイネージ２２を見ることができる位置に移動すると推定されるユーザＵの興味を引く広告を出力させる方が、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。そこで、広告制御装置２１は、複数の通信端末２３それぞれの移動先の位置を推定し、推定した移動先の位置が、デジタルサイネージ２２を見ることができる位置である通信端末２３のユーザＵの興味を引く広告コンテンツを当該デジタルサイネージ２２に出力させる。以下、具体的に説明する。

　推定部２１３６は、複数の通信端末２３それぞれの位置の変化に基づいて、複数の通信端末２３それぞれの移動先の位置を推定する。広告種別決定部２１３３は、推定部２１３６が移動先の位置を推定した複数の通信端末２３それぞれについて、推定した位置が、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係にあるか否かを判定する。例えば、広告種別決定部２１３３は、複数の通信端末２３それぞれについて、推定した移動先の位置がデジタルサイネージ２２を見ることができる位置であるか否かを判定する。具体的には、広告種別決定部２１３３は、複数の通信端末２３の位置それぞれが、デジタルサイネージ２２ごとに設定された設定範囲に含まれるか否かを判定する。広告種別決定部２１３３は、推定した位置がデジタルサイネージ２２と所定の位置関係にあると判定した通信端末２３のユーザＵの特性情報に関連付けられた広告種別を決定する。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２を見ることができると推定されるユーザＵの興味を引く広告を出力させることができる。そのため、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

　なお、推定部２１３６は、複数の通信端末２３のうち、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係にある複数の通信端末２３それぞれの移動状態を推定してもよい。例えば、推定部２１３６は、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係にある複数の通信端末２３それぞれの位置の変化に基づいて、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係にある複数の通信端末２３それぞれの移動先の位置を推定する。具体的には、推定部２１３６は、デジタルサイネージ２２を見ることができる位置に存在する複数の通信端末２３それぞれの移動先の位置を推定する。より具体的には、推定部２１３６は、通信端末２３の位置が、デジタルサイネージ２２ごとに設定された設定範囲に含まれる複数の通信端末２３それぞれの移動先の位置を推定する。

　このようにすることで、推定部２１３６は、デジタルサイネージ２２と所定の位置関係である複数の通信端末２３のうち、所定の位置関係を維持する通信端末２３と、所定の位置関係を維持しなくなる通信端末２３とを特定することができる。そのため、広告制御装置２１は、所定の位置関係を維持すると判定した通信端末２３のユーザＵの興味を引く広告をデジタルサイネージ２２に出力させることができる。したがって、広告制御装置２１は、デジタルサイネージ２２を見ることができる位置に居続けると推定されるユーザＵの興味を引く広告を出力させることができるので、広告の効果を高めることができる。

（出力する広告コンテンツを決定する処理）
　ユーザＵがデジタルサイネージ２２に出力された広告コンテンツを見る時間が長いほどユーザＵが認識できる情報の量は増え、広告コンテンツを見る時間が短いほどユーザＵが認識できる情報の量は減る。そのため、ユーザＵが広告コンテンツを見る時間に応じて、デジタルサイネージ２２に出力させる広告コンテンツに含まれる情報の量を決定する必要がある。そこで、広告制御装置２１は、広告コンテンツを見ることができる時間に応じて、デジタルサイネージ２２に出力させる広告コンテンツを決定する。

　コンテンツ決定部２１３７は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動状態に基づいて、広告種別決定部２１３３が決定した広告種別に対応する広告コンテンツを決定する。具体的には、コンテンツ決定部２１３７は、推定部２１３６が推定した通信端末２３の移動速度に基づいてデジタルサイネージ２２に出力させる広告コンテンツを決定する。例えば、コンテンツ決定部２１３７は、移動速度に基づいて、通信端末２３とデジタルサイネージ２２との相対速度を特定する。次に、コンテンツ決定部２１３７は、特定した相対速度が遅いほど、ユーザＵがデジタルサイネージ２２を見ることができる時間が長くなるので、広告コンテンツに含まれる情報が多い広告コンテンツを決定する。具体的には、コンテンツ決定部２１３７は、相対速度が所定の閾値以上の場合は静止画の広告コンテンツを決定し、相対速度が所定の閾値未満の場合は動画の広告コンテンツを決定する。

　閾値は、広告コンテンツに含まれる情報の量を定める情報量決定閾値である。広告種別決定部２１３３は、相対速度に基づいて、通信端末２３がデジタルサイネージ２２と所定の位置関係になってから、所定の位置関係でなくなるまでの時間に基づいて情報量決定閾値を定めてもよい。所定の位置関係になってから、所定の位置関係でなくなるまでの時間は、例えば、通信端末２３の位置が、ユーザＵがデジタルサイネージ２２を見ることができる位置になってから、見ることができない位置になるまでの時間である。また、情報量決定閾値は、通信端末２３の位置が、デジタルサイネージ２２ごとに設定された設定範囲に含まれてから、設定範囲に含まれなくなるまでの時間に基づいて定めてもよい。

　このようにすることで、広告制御装置２１は、広告コンテンツを見る時間が長いユーザＵに対して、含まれる情報が多い広告をデジタルサイネージ２２に出力させるので、多くの情報を提供できる。また、広告制御装置２１は、広告コンテンツを見る時間が短いユーザＵに対して、含まれる情報が少ない広告をデジタルサイネージ２２に出力させるので、ユーザＵが認識しやすい広告を出力できる。

［第３の実施形態に係る広告制御装置２１の効果］
　以上説明したとおり、第３の実施形態に係る広告制御装置２１は、通信端末２３の移動状態を、通信端末２３のユーザＵの移動状態とみなして、通信端末２３の位置を示す位置情報に基づいて通信端末２３の移動状態を推定する。そして、広告制御装置２１は、推定した移動状態に応じた態様でデジタルサイネージ２２に広告コンテンツを出力させる。このようにすることで、広告制御装置２１は、ユーザの興味を引きやすい態様で広告コンテンツをデジタルサイネージ２２に出力させることができるので、デジタルサイネージ２２の広告の効果を高めることができる。

＜第４の実施形態＞
［広告制御システム３Ｓの概要］
　図２０は、第４の実施形態に係る広告制御システム３Ｓの概要を示す図である。広告制御システム３Ｓは、デジタルサイネージ３１と、広告制御装置３２と、複数のユーザＵのそれぞれが所持する端末３３とを備え、デジタルサイネージ３１に広告コンテンツを表示させるシステムである。

　デジタルサイネージ３１は、例えば、駅の通路や公共の施設内に設置されており、広告制御装置３２の制御に従って広告コンテンツを表示する。デジタルサイネージ３１は、広告制御装置３２及び端末３３と通信可能である。広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１と通信可能であり、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在するユーザに対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に出力させるコンピュータである。

　第４の実施形態において、広告制御装置３２は、所定期間内においてデジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する一以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザＩＤを取得する（図２０の矢印（１））。

　広告制御装置３２は、ユーザＩＤと、ユーザの属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する属性情報データベース（以下、属性情報ＤＢという。）３２２１を参照し、取得した一以上のユーザＩＤのそれぞれに関連付けられた属性情報のうち、関連付けられているユーザＩＤが相対的に多い属性情報を取得する（図２０の（２））。

　広告制御装置３２は、属性情報と、広告の種別を示す広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベース（以下、広告種別ＤＢという。）３２２２を参照し、取得した属性情報に関連付けられた広告種別を決定する（図２０の（３））。広告制御装置３２は、決定した広告種別に対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に出力させる出力制御を行う（図２０の矢印（４））。

　このようにすることで、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する一以上のユーザのうち、相対的に多くのユーザが興味を示す可能性が高い広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に表示させることができる。したがって、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１の広告の効果を高めることができる。

［デジタルサイネージ３１の構成］
　続いて、デジタルサイネージ３１の構成を説明する。図２１は、第４の実施形態に係るデジタルサイネージ３１の構成を示す図である。図２１に示すように、デジタルサイネージ３１は、通信部３１１と、近距離無線通信部３１２と、表示部３１３と、記憶部３１４と、制御部３１５とを備える。

　通信部３１１は、広告制御装置３２と情報を送受信するための通信インターフェースである。
　近距離無線通信部３１２は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）等の近距離無線通信方式により無線通信を行う。近距離無線通信部３１２は、端末３３と近距離無線通信を行う。なお、近距離無線通信部３１２は、上述した近距離無線通信方式に限らず、他の近距離無線通信方式によって無線通信を行ってもよい。

　表示部３１３は、例えば、液晶ディスプレイや有機ＥＬディスプレイ等により構成される。表示部３１３は、制御部３１５の制御に応じて広告コンテンツを表示する。
　記憶部３１４は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）等を含む記憶媒体である。記憶部３１４は、制御部３１５が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部３１４は、デジタルサイネージ３１を、識別情報取得部３１５１、識別情報送信部３１５２、表示指示受付部３１５３、及び表示制御部３１５４として機能させる広告表示プログラムを記憶している。また、記憶部３１４は、複数の広告コンテンツと、当該広告コンテンツの広告種別とを関連付けて記憶する。

　制御部３１５は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）である。制御部３１５は、記憶部３１４に記憶された広告表示プログラムを実行することにより、識別情報取得部３１５１、識別情報送信部３１５２、表示指示受付部３１５３、及び表示制御部３１５４として機能する。

　識別情報取得部３１５１は、近距離無線通信部３１２を介して、デジタルサイネージ３１から所定範囲に存在する一以上のユーザＵのそれぞれが所持する端末３３から、ユーザＩＤを取得する。例えば、ユーザＵが所持する端末３３では、ユーザＩＤを送信するためのＩＤ送信用アプリケーションが実行されている。識別情報取得部３１５１は、所定時間おきに、ユーザＩＤの送信を要求するためのビーコン信号を近距離無線通信部３１２に発信させる。ユーザＵが所持する端末３３は、ビーコン信号を受信したことに応じて、ユーザＩＤをデジタルサイネージ３１に送信する。これにより、識別情報取得部３１５１は、デジタルサイネージ３１から所定範囲に存在するユーザＵが所持する端末３３から、ユーザＩＤを取得することができる。

　なお、端末３３において実行されているＩＤ送信用アプリケーションは、当該アプリケーションのプライバシーポリシー画面やヘルプ画面を介して、ユーザＵから、ユーザＩＤの発信を許可するか否かの選択操作を受け付けてもよい。そして、端末３３は、ユーザＩＤの発信を許可する操作を受け付けている場合に、ユーザＩＤを発信してもよい。

　識別情報送信部３１５２は、通信部３１１を介して、識別情報取得部３１５１が取得したユーザＩＤを広告制御装置３２に送信する。
　表示指示受付部３１５３は、広告制御装置３２から、広告種別を含み、当該広告種別に対応する広告コンテンツの表示部３１３への表示を指示する広告表示指示を受け付ける。
　表示制御部３１５４は、表示指示受付部３１５３が広告表示指示を受け付けると、広告コンテンツを表示部３１３に表示させる。具体的には、表示制御部３１５４は、記憶部３１４を参照し、表示指示受付部３１５３が受け付けた広告表示指示に含まれている広告種別に関連付けられている広告コンテンツを特定する。表示制御部３１５４は、例えば、表示指示受付部３１５３が新たに広告表示指示を受け付けるまで、特定した広告コンテンツを表示部３１３に表示させる。

［広告制御装置３２の構成］
　続いて、広告制御装置３２の構成を説明する。図２２は、第４の実施形態に係る広告制御装置３２の構成を示す図である。図２２に示すように、広告制御装置３２は、通信部３２１と、記憶部３２２と、制御部３２３とを備える。

　通信部３２１は、デジタルサイネージ３１と情報を送受信するための通信インターフェースである。
　記憶部３２２は、ＲＯＭ及びＲＡＭ等を含む記憶媒体である。記憶部３２２は、制御部３２３が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部３２２は、広告制御装置３２を、識別情報取得部３２３１、属性情報取得部３２３２、広告種別決定部３２３３、及び出力制御部３２３４として機能させる広告制御プログラムを記憶している。

　また、記憶部３２２は、属性情報ＤＢ３２２１を記憶する。属性情報ＤＢ３２２１は、ユーザＩＤと、当該ユーザＩＤで識別されるユーザの属性とを関連付けて記憶する。図２３は、属性情報ＤＢ３２２１に記憶されている情報の一例を示す図である。図２３に示すように、属性情報ＤＢ３２２１は、ユーザＩＤと、属性情報としての趣味・趣向とが関連付けて記憶していることが確認できる。なお、属性情報には、性別、年齢、居住している地域を示す地域情報や、職種といった情報が含まれていてもよい。

　属性情報ＤＢ３２２１は、例えば、属性情報として格納される情報を、複数の属性が含まれる属性情報に上位概念化することにより、所定数のユーザを個別に識別できないＫ匿名化を行ったデータベースである。所定数は、デジタルサイネージ３１の前に存在すると予測されるユーザの数に基づいて予め定められてもよく、例えば、当該ユーザの数の所定の割合に対応する数である。なお、所定数は、例えば、３未満の数であってもよい。Ｋ匿名化を行った属性情報ＤＢ３２２１を参照することにより、広告制御装置３２は、ごく少数のユーザの属性情報に対応する広告種別の広告コンテンツがデジタルサイネージ３１に表示され、ごく少数のユーザの趣向等の属性情報が他のユーザに知られてしまうことを防止することができる。

　記憶部３２２は、広告種別ＤＢ３２２２を記憶する。広告種別ＤＢ３２２２は、属性情報と広告種別とを関連付けて記憶するデータベースである。図２４は、広告種別ＤＢ３２２２に記憶されている情報の一例を示す図である。図２４に示すように、広告種別ＤＢ３２２２は、属性情報と、広告種別とが関連付けて記憶していることが確認できる。ここで、広告種別ＤＢ３２２２には、１つの属性情報と、１つの広告種別とを関連付けて記憶することとしたが、これに限らず、複数の属性情報を組み合わせたものと、１つの広告種別とを関連付けて記憶してもよい。

　なお、属性情報ＤＢ３２２１及び広告種別ＤＢ３２２２は、広告制御装置３２が記憶するものとしたが、これに限らない。属性情報ＤＢ３２２１及び広告種別ＤＢ３２２２は、広告制御装置３２とは異なる外部装置が記憶してもよい。

　制御部３２３は、例えばＣＰＵである。制御部３２３は、記憶部３２２に記憶された広告制御プログラムを実行することにより、識別情報取得部３２３１、属性情報取得部３２３２、広告種別決定部３２３３、及び出力制御部３２３４として機能する。

　識別情報取得部３２３１は、所定期間内においてデジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する一以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザＩＤを取得する。具体的には、識別情報取得部３２３１は、計時を開始してから所定期間が経過するまでの間、デジタルサイネージ３１が端末３３から取得したユーザＩＤを、通信部３２１を介してデジタルサイネージ３１から受信する。これにより、識別情報取得部３２３１は、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する一以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザＩＤを取得する。

　属性情報取得部３２３２は、記憶部３２２に記憶されている属性情報ＤＢ３２２１を参照し、識別情報取得部３２３１が所定期間内に取得した一以上のユーザＩＤのそれぞれに関連付けられた属性情報のうち、関連付けられているユーザＩＤが相対的に多い属性情報を取得する。

　具体的には、属性情報取得部３２３２は、デジタルサイネージ３１に、複数の広告コンテンツを切り替えて表示するために、属性情報ＤＢ３２２１を参照し、識別情報取得部３２３１が取得した一以上のユーザＩＤのそれぞれに関連付けられた属性情報のうち、関連付けられているユーザＩＤが相対的に多い属性情報を複数取得する。

　例えば、識別情報取得部３２３１により取得されたユーザＩＤの個数が２０個であり、取得されたユーザＩＤに関連付けられている属性情報が、「酒」、「化粧品」、「スポーツ」、「旅行」であったとする。そして、属性情報「酒」に関連付けられているユーザＩＤの数が８、「化粧品」に関連付けられているユーザＩＤの数が３、「スポーツ」に関連付けられているユーザＩＤの数が２、「旅行」に関連付けられているユーザＩＤの数が７であったとする。この場合、属性情報取得部３２３２は、関連付けられているユーザＩＤの数が相対的に多い属性情報として、３つの属性情報「酒」、「旅行」、「化粧品」を取得する。

　ここで、属性情報取得部３２３２は、識別情報取得部３２３１が取得した一以上のユーザＩＤのそれぞれに関連付けられた属性情報のうち、関連付けられているユーザＩＤが所定数以下の属性情報を取得しないように制御してもよい。例えば、所定数が３である場合、属性情報取得部３２３２は、属性情報「酒」、「旅行」を取得し、属性情報「化粧品」を取得しないように制御する。このようにすることで、広告制御装置３２は、例えば、「化粧品」に対応する広告コンテンツがデジタルサイネージ３１に表示された場合に、付近を歩行するユーザＵの容姿等により、「化粧品」を趣味・趣向としているユーザＵをターゲットとして広告コンテンツが表示されていることが特定されてしまうことを抑制することができる。

　また、デジタルサイネージ３１から所定範囲に存在しているユーザＵの数が非常に多く、混雑している場合には、どのユーザＵをターゲットとして広告コンテンツがデジタルサイネージ３１に表示されているかを特定しづらい状況となる。そこで、属性情報取得部３２３２は、識別情報取得部３２３１が取得したユーザＩＤの数が第２閾値以上の場合には、関連付けられているユーザＩＤの数が所定数以下の属性情報であっても取得してもよい。

　例えば、所定数が３、第２閾値が２０であったとする。そして、識別情報取得部３２３１により取得されたユーザＩＤの個数が２５個であり、取得されたユーザＩＤに関連付けられている属性情報が、「酒」、「化粧品」、「スポーツ」、「旅行」、「アウトドア」であったとする。そして、属性情報「酒」、「化粧品」、「スポーツ」、「旅行」、「アウトドア」に関連付けられているユーザＩＤの数が、それぞれ、１２、２、２、６、３であったとする。この場合、属性情報取得部３２３２は、関連付けられているユーザＩＤの数が相対的に多い属性情報として、２つの属性情報「酒」、「旅行」を取得するとともに、関連付けられているユーザＩＤの数が所定数以下の属性情報「アウトドア」も取得する。このようにすることで、広告制御装置３２は、広告コンテンツに対応するユーザＵが特定してしまう可能性を軽減することができる。

　なお、属性情報ＤＢ３２２１に格納されている属性情報は、所定の条件に基づいて重み付けがされていてもよい。図２５は、属性情報ＤＢ３２２１に格納されている属性情報に、重み値が関連付けられている例を示す図である。例えば、属性情報ＤＢ３２２１に格納されている属性情報は、広告コンテンツの閲覧回数、又は関連する広告コンテンツの広告料に基づいて重み付けがされる。そして、図２５に示すように、属性情報に対して、重み付けの度合いを示す重み値が関連付けられる。

　図２５は、広告コンテンツの広告料に基づいて重み値が関連付けられた例を示している。
　例えば、属性情報「化粧品」に関連する広告コンテンツの広告料が他の属性情報に関連する広告コンテンツの広告料に比べて高い場合、図２５に示されるように、属性情報「化粧品」に関連する重み値が、他の属性情報に関連する重み値に比べて相対的に高いことが確認できる。

　属性情報取得部３２３２は、属性情報ＤＢ３２２１を参照し、関連付けられているユーザＩＤが相対的に多く、相対的に重みが大きい属性情報を取得する。例えば、属性情報取得部３２３２は、関連付けられているユーザＩＤの数を属性情報のスコアとして算出する。そして、属性情報取得部３２３２は、算出したスコアに、属性情報に関連付けられている重み値を乗算することにより、属性情報のスコアを補正する。属性情報取得部３２３２は、補正後のスコアが高い順に複数の属性情報を取得する。このようにすることで、広告制御装置３２は、所定の条件に基づいて属性情報の取得順位を変更することができる。

　広告種別決定部３２３３は、記憶部３２２に記憶されている広告種別ＤＢ３２２２を参照して、属性情報取得部３２３２が取得した属性情報に関連付けられた広告種別を決定する。具体的には、広告種別決定部３２３３は、広告種別ＤＢ３２２２を参照し、属性情報取得部３２３２が取得した複数の属性情報のそれぞれに関連付けられている広告種別を決定する。ここで、広告種別決定部３２３３は、薬品に関する広告種別等の公共の場にふさわしくない所定の広告種別を決定しないように制御してもよい。

　出力制御部３２３４は、広告種別決定部３２３３が決定した広告種別に対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に出力させる。例えば、出力制御部３２３４は、広告種別決定部３２３３が決定した複数の広告種別を含み、当該広告種別に対応する広告コンテンツの表示を指示する広告表示指示をデジタルサイネージ３１に送信する。デジタルサイネージ３１の表示制御部３１５４は、表示指示受付部３１５３が当該広告表示指示を受け付けると、当該広告表示指示に含まれている広告種別に対応する広告コンテンツを表示部３１３に表示させる。

　ここで、出力制御部３２３４は、属性情報取得部３２３２が取得した複数の属性情報のうち、当該属性情報に関連付けられているユーザＩＤの数に基づいて、当該属性情報に対応する広告コンテンツのデジタルサイネージ３１への表示時間を変化させてもよい。例えば、出力制御部３２３４は、複数の広告種別と、当該広告種別に対応する広告コンテンツの表示時間とを含む広告表示指示をデジタルサイネージ３１に送信することにより、広告コンテンツのデジタルサイネージ３１への表示時間を変化させる。

　この場合において、出力制御部３２３４は、関連付けられているユーザＩＤの数が多い属性情報に対応する広告コンテンツほど表示時間が長くなるように、複数の広告コンテンツのそれぞれの表示時間を設定してもよい。このようにすることで、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１の前に存在する多くのユーザＵが興味を示す可能性が高い広告コンテンツを相対的に長く表示させることができるので、広告効果を高めることができる。

　また、出力制御部３２３４は、属性情報取得部３２３２が取得した複数の属性情報のうち、当該属性情報に関連付けられているユーザＩＤの数に基づいて、当該属性情報に対応する広告コンテンツのデジタルサイネージへの表示回数を変化させてもよい。例えば、出力制御部３２３４は、複数の広告種別と、単位時間（例えば、５分）あたりにおける当該広告種別に対応する広告コンテンツの表示回数とを含む広告表示指示をデジタルサイネージ３１に送信することにより、広告コンテンツのデジタルサイネージ３１への表示回数を変化させる。

　この場合において、出力制御部３２３４は、関連付けられているユーザＩＤの数が多い属性情報に対応する広告コンテンツほど表示回数が多くなるように、複数の広告コンテンツのそれぞれの表示回数を設定してもよい。このようにすることで、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１の前に存在する多くのユーザが興味を示す可能性が高い広告コンテンツを相対的に多く表示させることができるので、広告効果を高めることができる。

　また、属性情報取得部３２３２は、識別情報取得部３２３１が取得したユーザＩＤの数が所定の閾値以下である場合、ユーザＩＤに関連付けられている属性情報を取得しなくてもよい。そして、出力制御部３２３４は、属性情報取得部３２３２が属性情報を取得しなかった場合には、予め定められている広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に出力させてもよい。予め定められている広告コンテンツは、例えば、デジタルサイネージ３１の設置場所において閲覧される可能性が高い広告コンテンツや、広告料金が相対的に高い広告コンテンツである。このようにすることで、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在するユーザＵの数が少ない場合に、当該ユーザＵに対応する広告コンテンツが表示され、当該ユーザＵの趣味・趣向が他のユーザに把握されてしまうことを抑制するとともに、効果が高い広告をデジタルサイネージ３１に表示させることができる。

［広告制御装置３２における処理の流れ］
　続いて、広告制御装置３２における処理の流れについて説明する。図２６は、第４の実施形態に係る広告制御装置３２における処理の流れを示すフローチャートである。なお、本フローチャートでは、属性情報取得部３２３２が属性情報を取得できるものとして説明を行う。

　まず、識別情報取得部３２３１は、計時を開始する（Ｓ３１）。
　続いて、識別情報取得部３２３１は、デジタルサイネージ３１が端末３３から取得したユーザＩＤをデジタルサイネージ３１から受信することにより、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在するユーザを識別するユーザＩＤを取得する（Ｓ３２）。

　続いて、識別情報取得部２３１は、Ｓ３１において計時を開始してから所定期間が経過したか否かを判定する（Ｓ３３）。識別情報取得部３２３１は、所定期間が経過したと判定すると、Ｓ３４に処理を移し、所定期間が経過していないと判定すると、Ｓ３２に係る処理を再実行する。

　続いて、属性情報取得部３２３２は、属性情報ＤＢ３２２１を参照し、Ｓ３２において取得された一以上のユーザＩＤに関連付けられている属性情報を特定する（Ｓ３４）。
　続いて、属性情報取得部３２３２は、関連付けられているユーザＩＤの数が相対的に多い複数の属性情報を取得する（Ｓ３５）。

　続いて、広告種別決定部３２３３は、広告種別ＤＢ３２２２を参照し、Ｓ３５において取得された属性情報に関連付けられている広告種別を決定する（Ｓ３６）。
　続いて、出力制御部３２３４は、Ｓ３６において決定された広告種別を含み、当該広告種別に対応する広告コンテンツの表示を指示する広告表示指示をデジタルサイネージ３１に送信する（Ｓ３７）。デジタルサイネージ３１は、広告表示指示を受信すると、当該広告表示指示に含まれている広告種別に対応する広告コンテンツを表示する。広告制御装置３２の制御部３２３は、Ｓ３７の制御が終了すると、Ｓ３１に処理を移す。

［第４の実施形態における効果］
　以上説明したように、第４の実施形態に係る広告制御装置３２は、所定期間内においてデジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれを識別するためのユーザＩＤを取得し、属性情報ＤＢ３２２１を参照して、取得した複数のユーザＩＤのそれぞれに関連付けられた属性情報のうち、関連付けられているユーザＩＤが相対的に多い属性情報を取得する。広告制御装置３２は、広告種別ＤＢ３２２２を参照して、取得した属性情報に関連付けられた広告種別を決定し、当該広告種別に対応する広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に出力させる。

　このようにすることで、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する複数のユーザのうち、相対的に多くのユーザが興味を示す可能性が高い広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に表示させることができる。したがって、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１の広告の効果を高めることができる。

　以上、第４の実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。

　例えば、第４の実施形態では、広告制御装置３２は、デジタルサイネージ３１が取得したユーザＩＤを受信することにより、所定期間内においてデジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する複数のユーザＵのそれぞれに対応するユーザＩＤを取得したが、これに限らない。広告制御装置３２は、所定期間内においてデジタルサイネージ３１から所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれが所持する端末３３から、対応するユーザＩＤを直接取得してもよい。

　また、第４の実施形態では、デジタルサイネージ３１は、広告コンテンツを記憶しており、広告制御装置３２から、広告種別を含む広告表示指示を受け付けたことに応じて広告種別に関連付けられている広告コンテンツを表示したが、これに限らない。広告制御装置３２が、決定した広告種別に関連する広告コンテンツを記憶部３２２又は外部装置から取得してもよい。そして、広告制御装置３２が、取得した広告コンテンツをデジタルサイネージ３１に送信して、デジタルサイネージ３１に表示させるようにしてもよい。

＜第５の実施形態＞
［コンテンツ表示システム４Ｓの概要］
　図２７は、第５の実施形態に係るコンテンツ表示システム４Ｓの概要を示す図である。コンテンツ表示システム４Ｓは、デジタルサイネージ４１と、出力制御装置４２と、複数のユーザＵのそれぞれが所持する端末４３とを備え、デジタルサイネージ４１にコンテンツを表示させるシステムである。

　デジタルサイネージ４１は、例えば、駅の待合室、病院、空港のラウンジ等の施設に設置されており、出力制御装置４２の制御に従って所定のコンテンツを表示する。所定のコンテンツは、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に関連するコンテンツである。例えば、デジタルサイネージ４１が空港のラウンジに設置されている場合、所定のコンテンツは、飛行機のフライト情報を示すコンテンツである。

　デジタルサイネージ４１は、出力制御装置４２及び端末４３と通信可能である。出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１と通信可能であり、所定のコンテンツをデジタルサイネージ４１に出力させるコンピュータである。端末４３は、例えばスマートフォン等のコンピュータであり、ユーザ用の情報を出力制御装置４２に送信するための情報送信用アプリケーションを実行可能である。

　ユーザ用の情報は、例えば、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に関連するユーザ専用の情報である。例えば、デジタルサイネージ４１が空港のラウンジに設置されている場合、ユーザ用の情報は、飛行機のチケットを示すチケット情報である。

　第５の実施形態において、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在する端末４３が情報送信用アプリケーションを実行している場合、デジタルサイネージ４１を介して、端末４３からユーザ用の情報を取得する（図２７の矢印（１））。

　出力制御装置４２は、所定のコンテンツを取得する（図２７の（２））。出力制御装置４２は、ユーザ用の情報を取得した場合、ユーザ用の情報に関連する関連情報を取得する（図２７の（３））。例えば、デジタルサイネージ４１が空港のラウンジに設置されている場合、ユーザ用の情報は、飛行機のチケットを示すチケット情報であることから、出力制御装置４２は、当該チケット情報に含まれるユーザＵの行き先に関連する関連情報を取得する。

　出力制御装置４２は、関連情報を取得した場合、取得した所定のコンテンツと、取得した関連情報とをデジタルサイネージ４１に出力させる出力制御を行う（図２７の矢印（４））。また、出力制御装置４２は、関連情報を取得していない場合には、取得した所定のコンテンツのみを表示させる。

　このようにすることで、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１の前に存在するユーザＵの端末４３からユーザ用の情報を取得できた場合に、所定のコンテンツと、当該ユーザ用の情報に関連する関連情報とをデジタルサイネージ４１に表示させる。したがって、出力制御装置４２は、個人を対象とした情報をデジタルサイネージ４１に表示することができる。

［デジタルサイネージ４１の構成］
　続いて、デジタルサイネージ４１の構成を説明する。図２８は、第５の実施形態に係るデジタルサイネージ４１の構成を示す図である。図２８に示すように、デジタルサイネージ４１は、通信部４１１と、近距離無線通信部４１２と、表示部４１３と、記憶部４１４と、制御部４１５とを備える。

　通信部４１１は、出力制御装置４２と情報を送受信するための通信インターフェースである。
　近距離無線通信部４１２は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）等の近距離無線通信方式により無線通信を行う。近距離無線通信部４１２は、端末４３と近距離無線通信を行う。なお、近距離無線通信部４１２は、上述した近距離無線通信方式に限らず、他の近距離無線通信方式によって無線通信を行ってもよい。

　表示部４１３は、例えば、液晶ディスプレイや有機ＥＬディスプレイ等により構成される。表示部４１３は、制御部４１５の制御に応じて所定のコンテンツや関連情報を表示する。
　記憶部４１４は、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）等を含む記憶媒体である。記憶部４１４は、制御部４１５が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部４１４は、デジタルサイネージ４１を、情報取得部４１５１、情報送信部４１５２、表示用情報受信部４１５３、及び表示制御部４１５４として機能させる表示制御プログラムを記憶している。

　制御部４１５は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）である。制御部４１５は、記憶部４１４に記憶された表示制御プログラムを実行することにより、情報取得部４１５１、情報送信部４１５２、表示用情報受信部４１５３、及び表示制御部４１５４として機能する。

　情報取得部４１５１は、近距離無線通信部４１２を介して、デジタルサイネージ４１から所定範囲に存在する一以上のユーザＵのそれぞれが所持する端末４３から、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に関連したユーザ用の情報を取得する。ユーザＵが所持する端末４３では、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に対応し、情報送信用アプリケーションが実行可能である。

　情報取得部４１５１は、所定時間おきに、ユーザ用の情報の送信を要求するためのビーコン信号を近距離無線通信部４１２に発信させる。ビーコン信号には、デジタルサイネージ４１が設置されている施設を識別する施設ＩＤが含まれている。情報送信用アプリケーションを実行している端末４３は、ビーコン信号を受信したことに応じて、近距離無線通信により、施設ＩＤに対応するユーザ用の情報をデジタルサイネージ４１に送信する。これにより、情報取得部４１５１は、デジタルサイネージ４１から所定範囲に存在するユーザＵが所持する端末４３から、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に関連するユーザ用の情報を取得することができる。

　なお、端末４３において実行されている情報送信用アプリケーションは、当該アプリケーションのプライバシーポリシー画面やヘルプ画面を介して、ユーザＵから、ユーザ用の情報の発信を許可するか否かの選択操作を受け付けてもよい。そして、端末４３は、ユーザ用の情報の発信を許可する操作を受け付けている場合に、ユーザ用の情報を発信してもよい。

　情報送信部４１５２は、通信部４１１を介して、情報取得部４１５１が取得したユーザ用の情報を出力制御装置４２に送信する。
　表示用情報受信部４１５３は、出力制御装置４２から、表示部４１３に表示させる表示用情報としての所定のコンテンツと関連情報とを受信する。ここで、出力制御装置４２において関連情報が取得できなかった場合には、表示用情報受信部４１５３は、出力制御装置４２から、表示用情報として所定のコンテンツのみを受信する。

　表示制御部４１５４は、表示用情報受信部４１５３が表示用情報を受信すると、当該表示用情報を表示部４１３に表示させる。具体的には、表示制御部４１５４は、表示用情報として所定のコンテンツと関連情報とを受信した場合には、所定のコンテンツと関連情報とを表示部４１３に表示させる。また、表示制御部４１５４は、表示用情報として所定のコンテンツのみを受信した場合には、当該所定のコンテンツのみを表示部４１３に表示させる。

［出力制御装置４２の構成］
　続いて、出力制御装置４２の構成を説明する。図２９は、第５の実施形態に係る出力制御装置４２の構成を示す図である。図２９に示すように、出力制御装置４２は、通信部４２１と、記憶部４２２と、制御部４２３とを備える。

　通信部４２１は、デジタルサイネージ４１と情報を送受信するための通信インターフェースである。
　記憶部４２２は、ＲＯＭ及びＲＡＭ等を含む記憶媒体である。記憶部４２２は、制御部４２３が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部４２２は、出力制御装置４２を、ユーザ用情報取得部４２３１、関連情報取得部４２３２、判定部４２３３、コンテンツ取得部４２３４、及び出力制御部４２３５として機能させる出力制御プログラムを記憶している。

　制御部４２３は、例えばＣＰＵである。制御部４２３は、記憶部４２２に記憶された出力制御プログラムを実行することにより、ユーザ用情報取得部４２３１、関連情報取得部４２３２、判定部４２３３、コンテンツ取得部４２３４、及び出力制御部４２３５として機能する。

　ユーザ用情報取得部４２３１は、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在するユーザＵの端末４３から、デジタルサイネージ４１が設置されている施設に関連したユーザ用の情報を取得する。例えば、ユーザ用情報取得部４２３１は、デジタルサイネージ４１が複数の端末４３のそれぞれから複数のユーザ用の情報を取得している場合、通信部４２１を介してデジタルサイネージ４１から、当該複数のユーザ用の情報を取得する。

　関連情報取得部４２３２は、ユーザ用情報取得部４２３１が取得したユーザ用の情報に関連する関連情報を取得する。関連情報取得部４２３２は、ユーザ用情報取得部４２３１が複数のユーザ用の情報を取得した場合、ユーザ用情報取得部４２３１が取得した複数のユーザ用の情報のそれぞれに関連する関連情報を取得する。

　例えば、デジタルサイネージ４１が空港のラウンジに設置されており、ユーザ用の情報が飛行機のチケット情報である場合、関連情報取得部４２３２は、チケット情報に基づいて飛行機の行き先を特定する。関連情報取得部４２３２は、例えば、外部装置としての検索エンジンを用いて、飛行機の行き先に関する情報を関連情報として取得する。第５の実施形態において、関連情報取得部４２３２は、１つのユーザ用の情報に対して、１つの関連情報を取得するものとする。

　関連情報は、例えば、観光情報やニュース情報を提供するサイトのＵＲＬであるものとするが、これに限らない。例えば、制御部４２３が、デジタルサイネージ４１を介して、端末４３からユーザＵの属性を示す属性情報やスケジュール情報を取得し、関連情報取得部４２３２が、当該属性情報又はスケジュール情報と、ユーザ用の情報とに基づいて関連情報を取得してもよい。例えば、属性情報に、趣味・趣向情報として「旅行」が含まれている場合、関連情報取得部４２３２は、当該属性情報と、ユーザ用の情報とに基づいて、ユーザＵの行先における観光情報を関連情報として取得してもよい。

　判定部４２３３は、端末４３とデジタルサイネージ４１との通信状況に基づいて、端末４３を使用するユーザＵがデジタルサイネージ４１の設置位置から所定範囲内に滞在しているか否かを判定する。例えば、判定部４２３３は、出力制御装置４２のユーザ用情報取得部４２３１が、デジタルサイネージ４１を介して端末４３から所定時間連続してユーザ用の情報を取得できている場合に、当該端末４３を使用するユーザＵがデジタルサイネージ４１の設置位置から所定範囲内に滞在していると判定する。このようにすることで、出力制御装置４２は、端末４３を使用するユーザＵがデジタルサイネージ４１の設置位置から所定範囲内に滞在していることを精度良く判定することができる。

　コンテンツ取得部４２３４は、所定のコンテンツを取得する。例えば、コンテンツ取得部４２３４は、所定のコンテンツを管理する外部装置（不図示）に所定時間おきにアクセスし、所定のコンテンツを取得する。

　出力制御部４２３５は、所定のコンテンツをデジタルサイネージ４１に出力させる。具体的には、出力制御部４２３５は、関連情報取得部４２３２が関連情報を取得していない場合、コンテンツ取得部４２３４が取得した、複数のユーザＵを対象とする所定のコンテンツをデジタルサイネージ４１に出力させる。また、出力制御部４２３５は、関連情報取得部４２３２が関連情報を取得した場合、コンテンツ取得部４２３４が取得した所定のコンテンツと、関連情報取得部４２３２が取得した関連情報とをデジタルサイネージ４１に出力させる。

　より具体的には、出力制御部４２３５は、判定部４２３３が端末４３を使用するユーザＵがデジタルサイネージ４１の設置位置から所定範囲内に滞在していると判定し、関連情報取得部４２３２が、当該端末４３から取得したユーザ用の情報に関連する関連情報を取得した場合、デジタルサイネージ４１に所定のコンテンツと関連情報とを出力させる。出力制御部４２３５は、複数の関連情報を取得した場合、所定のコンテンツと、複数の関連情報とをデジタルサイネージ４１に出力させる。

　図３０Ａおよび図３０Ｂは、デジタルサイネージ４１における所定のコンテンツの表示例を示す図である。図３０Ａおよび図３０Ｂでは、所定のコンテンツとして、飛行機のフライト情報が示されている。図３０Ａは、所定のコンテンツのみが表示されている例を示す図であり、図３０Ｂは、所定のコンテンツと、関連情報とが表示されている例を示す図である。図３０Ｂに示すように、出力制御部４２３５は、複数の関連情報として、ハワイの観光情報に対応するＵＲＬを示すＱＲコード（登録商標）と、ヨーロッパのニュース情報に対応するＵＲＬを示すＱＲコードとが表示されていることが確認できる。これにより、関連情報に対応するユーザ用の情報に対応するユーザＵは、例えば端末４３を操作してＱＲコードを読み取ることにより、情報を閲覧することができる。

　なお、出力制御部４２３５は、複数の関連情報をデジタルサイネージ４１に表示させる場合、複数の関連情報のうち、一部の関連情報のみをデジタルサイネージ４１に表示させたり、複数の関連情報を順番にデジタルサイネージ４１に表示させたりしてもよい。

　また、出力制御部４２３５は、複数の関連情報の全てを同時にデジタルサイネージ４１に表示させてもよい。出力制御部４２３５は、複数の関連情報の全てを同時にデジタルサイネージ４１に表示させる場合、デジタルサイネージ４１において関連情報を強調表示して表示させてもよい。例えば、出力制御部４２３５は、関連情報の表示枠等を点滅表示させる等、関連情報の表示態様を時間の経過とともに変化させることにより、関連情報を強調表示してもよい。

　また、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在するユーザＵの人数が多すぎる場合には、デジタルサイネージ４１に表示される関連情報は、多くのユーザＵにとって不要な情報となってしまうことがある。これに対し、出力制御部４２３５は、関連情報取得部４２３２が関連情報を複数取得した場合において、関連情報取得部４２３２が取得した関連情報の数が第１の閾値以下であるとき、所定のコンテンツと、複数の関連情報とを出力させるようにしてもよい。例えば、第１の閾値は、「２０」や「３０」等であるものとするが、デジタルサイネージ４１の表示部４１３のサイズに基づいて予め定められていてもよい。このようにすることで、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１の周辺の混雑時に、多くのユーザＵにとって不要な関連情報が表示されることを抑制することができる。

　また、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在するユーザＵの人数が少なすぎる場合には、デジタルサイネージ４１に表示される関連情報が、どのユーザＵをターゲットとしたものであるのかを、他のユーザＵに把握されることがあるという問題がある。

　これに対し、出力制御部４２３５は、関連情報取得部４２３２が関連情報を複数取得した場合において、関連情報取得部４２３２が取得した関連情報の数が第２の閾値以下であるとき、所定のコンテンツと、一以上の関連情報と、関連情報とは異なり関連情報を模したダミー情報とをデジタルサイネージ４１に出力させるようにしてもよい。例えば、第２の閾値は、第１の閾値よりも小さい閾値であり、例えば、「２」や「３」であるものとする。なお、出力制御部４２３５は、ユーザ用情報取得部４２３１が取得したユーザ用の情報の数が第２の閾値以下であるとき、一以上の関連情報と、ダミー情報とをデジタルサイネージ４１に出力させるようにしてもよい。このようにすることで、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１の周辺に存在するユーザＵの人数が少なすぎる場合であっても、関連情報がどのユーザＵをターゲットとしたものであるのかを、他のユーザＵに把握されることを抑制することができる。

　また、デジタルサイネージ４１に関連情報が表示された場合であっても、当該関連情報に対応するユーザ用の情報を送信した端末４３のユーザＵが、当該関連情報を確認しない場合がある。例えば、当該ユーザＵが端末４３を操作している場合には、デジタルサイネージ４１に表示された関連情報を確認しない可能性が高い。

　そこで、端末４３が、ユーザＵが端末４３を操作していることを示す操作関連情報と、ユーザ用の情報とをデジタルサイネージ４１に送信し、デジタルサイネージ４１の情報取得部４１５１が、当該操作関連情報及びユーザ用の情報を取得してもよい。ここで、操作関連情報は、例えば、端末４３において待ち受け状態であるか否かを示す情報や、端末４３が受け付けた操作を示す操作情報である。

　この場合において、デジタルサイネージ４１の情報送信部４１５２は、当該操作関連情報及びユーザ用の情報を出力制御装置４２に送信し、出力制御装置４２のユーザ用情報取得部４２３１は、当該操作関連情報及びユーザ用の情報を取得する。判定部４２３３は、ユーザ用情報取得部４２３１における操作関連情報の取得状況に基づいて、ユーザＵが端末４３を操作しているか否かを判定する。

　出力制御部４２３５は、端末４３から取得したユーザ用の情報に関連する関連情報を関連情報取得部４２３２が取得した場合に、当該端末４３のユーザが端末４３を操作していないと判定部４２３３が判定すると、デジタルサイネージ４１に所定のコンテンツと当該関連情報とを出力させる。また、出力制御部４２３５は、端末４３から取得したユーザ用の情報に関連する関連情報を関連情報取得部４２３２が取得した場合に、当該端末４３のユーザが端末４３を操作していると判定部４２３３が判定すると、デジタルサイネージ４１に当該関連情報を出力させ無いように制御する。このようにすることで、出力制御装置４２は、ユーザＵが、デジタルサイネージ４１を確認していない可能性が高い場合に、当該ユーザＵに対応する関連情報がデジタルサイネージ４１に表示されることを抑制することができる。

［出力制御装置４２における処理の流れ］
　続いて、出力制御装置４２における処理の流れについて説明する。図３１は、第５の実施形態に係る出力制御装置４２における処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに係る処理は、所定時間おきに実行される。

　まず、ユーザ用情報取得部４２３１は、例えば所定時間にわたって、デジタルサイネージ４１を介して、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在するユーザＵの端末４３から、ユーザ用の情報を取得する（Ｓ４１）。端末４３が情報送信用アプリケーションを実行していない場合には、ユーザ用情報取得部４２３１が、ユーザ用の情報を取得できない場合がある。
　続いて、コンテンツ取得部４２３４は、所定のコンテンツを取得する（Ｓ４２）。

　続いて、関連情報取得部４２３２は、ユーザ用情報取得部４２３１がユーザ用の情報を取得できたか否かを判定する（Ｓ４３）。関連情報取得部４２３２は、ユーザ用の情報を取得できたと判定すると、Ｓ４４に処理を移し、ユーザ用の情報を取得できないと判定すると、Ｓ４７に処理を移す。

　続いて、関連情報取得部４２３２は、ユーザ用情報取得部４２３１が取得したユーザ用の情報に関連する関連情報を取得する（Ｓ４４）。
　続いて、判定部４２３３は、ユーザＵが所定範囲内に滞在しているか否かを判定する（Ｓ４５）。判定部４２３３は、ユーザＵが所定範囲内に滞在していると判定すると、Ｓ４６に処理を移し、ユーザＵが所定範囲内に滞在していないと判定すると、Ｓ４７に処理を移す。

　Ｓ４６において、出力制御部４２３５は、コンテンツ取得部４２３４が取得した所定のコンテンツと、関連情報取得部４２３２が取得した関連情報とをデジタルサイネージ４１に表示させる。
　Ｓ４７において、出力制御部４２３５は、コンテンツ取得部４２３４が取得した所定のコンテンツのみをデジタルサイネージ４１に表示させる。

［第５の実施形態における効果］
　以上説明したように、第５の実施形態に係る出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在するユーザＵの端末４３からユーザ用の情報を取得し、当該ユーザ用の情報に関連する関連情報を取得する。そして、出力制御装置４２は、関連情報を取得できていない場合には、複数のユーザＵを対象とする所定のコンテンツをデジタルサイネージ４１に出力させ、関連情報を取得できている場合には、所定のコンテンツと関連情報とをデジタルサイネージ４１に出力させる。

　このようにすることで、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１の前に存在するユーザの端末４３から、ユーザ用の情報を取得できた場合に、所定のコンテンツと、ユーザ用の情報に関連する関連情報とをデジタルサイネージ４１に表示させる。したがって、出力制御装置４２は、個人を対象とした情報をデジタルサイネージ４１に表示させることができる。

　以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。

　例えば、第５の実施形態では、出力制御装置４２は、デジタルサイネージ４１が取得したユーザ用の情報を受信することにより、所定期間内においてデジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在する複数のユーザＵのそれぞれに対応するユーザ用の情報を取得したが、これに限らない。出力制御装置４２は、所定期間内においてデジタルサイネージ４１から所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれが所持する端末４３から、ユーザ用の情報を直接取得してもよい。

　また、特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。

　以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施形態は、以上の実施形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施形態も、本発明の実施形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施形態の効果は、もとの実施形態の効果を合わせ持つ。

　１１　広告制御装置
　１２　デジタルサイネージ
　１３　通信端末
　１４　特性情報データベース
　１５　広告種別データベース
　１１１　通信部
　１１２　記憶部
　１１３　制御部
　１２１　通信部
　１２２　表示部
　１２３　記憶部
　１２４　制御部
　１１３１　識別情報取得部
　１１３２　特性情報取得部
　１１３３　広告種別決定部
　１１３４　出力制御部
　１１３５　関連情報取得部
　１１３６　特定部
　１Ｓ　広告制御システム
　２１　広告制御装置
　２２　デジタルサイネージ
　２３　通信端末
　２４　特性情報データベース
　２５　広告種別データベース
　２１１　通信部
　２１２　記憶部
　２１３　制御部
　２２１　通信部
　２２２　表示部
　２２３　記憶部
　２２４　制御部
　２１３１　端末情報取得部
　２１３２　特性情報取得部
　２１３３　広告種別決定部
　２１３４　出力制御部
　２１３５　選択部
　２１３６　推定部
　２１３７　コンテンツ決定部
　２Ｓ　広告制御システム
　３１　デジタルサイネージ
　３１１　通信部
　３１２　近距離無線通信部
　３１３　表示部
　３１４　記憶部
　３１５　制御部
　３１５１　識別情報取得部
　３１５２　識別情報送信部
　３１５３　表示指示受付部
　３１５４　表示制御部
　３２　広告制御装置
　３２１　通信部
　３２２　記憶部
　３２２１　属性情報ＤＢ
　３２２２　広告種別ＤＢ
　３２３　制御部
　３２３１　識別情報取得部
　３２３２　属性情報取得部
　３２３３　広告種別決定部
　３２３４　出力制御部
　３Ｓ　広告制御システム
　４１　デジタルサイネージ
　４１１　通信部
　４１２　近距離無線通信部
　４１３　表示部
　４１４　記憶部
　４１５　制御部
　４１５１　情報取得部
　４１５２　情報送信部
　４１５３　表示用情報受信部
　４１５４　表示制御部
　４２　出力制御装置
　４２１　通信部
　４２２　記憶部
　４２３　制御部
　４２３１　ユーザ用情報取得部
　４２３２　関連情報取得部
　４２３３　判定部
　４２３４　コンテンツ取得部
　４２３５　出力制御部
　４Ｓ　コンテンツ表示システム

Claims

　デジタルサイネージに関連付けられた通信部と、通信端末とが通信することを契機として、前記デジタルサイネージを特定するためのサイネージ識別情報と、前記通信部と通信した前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて取得する識別情報取得部と、
　ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して、前記識別情報取得部が取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得する特性情報取得部と、
　特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して、前記特性情報取得部が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、
　前記サイネージ識別情報で特定される前記デジタルサイネージに前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部と、
　を備える広告制御装置。
　前記識別情報取得部は、前記通信部が送信した前記サイネージ識別情報を受信した前記通信端末から、当該通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、当該通信端末が受信した前記サイネージ識別情報とを関連付けて取得する、
　請求項１に記載の広告制御装置。
　前記識別情報取得部は、前記通信端末が送信した前記ユーザ識別情報を受信した前記通信部から、当該通信部に関連付けられたデジタルサイネージを特定するためのサイネージ識別情報と、当該通信部が受信した前記ユーザ識別情報とを関連付けて取得する、
　請求項１に記載の広告制御装置。
　ユーザ識別情報とサイネージ識別情報とを関連付けて記憶する識別情報データベースを参照し、サイネージ識別情報に関連付けて取得されたユーザ識別情報と同一のユーザ識別情報に関連付けて前記サイネージ識別情報と異なるサイネージ識別情報が取得されたことに基づいて、前記サイネージ識別情報で特定されるデジタルサイネージと、前記サイネージ識別情報と異なるサイネージ識別情報で特定されるデジタルサイネージとの隣接関係を特定する特定部をさらに備える、
　請求項１から３のいずれか一項に記載の広告制御装置。
　前記特定部は、前記隣接関係に基づいて前記広告コンテンツを出力させる前記デジタルサイネージに隣接するデジタルサイネージのサイネージ識別情報を特定し、
　前記出力制御部は、前記特定部が特定したサイネージ識別情報で特定されるデジタルサイネージに前記広告コンテンツを出力させる、
　請求項４に記載の広告制御装置。
　前記デジタルサイネージに出力させる前記広告コンテンツに関連付けられた関連情報を取得する関連情報取得部をさらに備え、
　前記出力制御部は、前記広告コンテンツを出力させた前記デジタルサイネージを特定するための前記サイネージ識別情報に関連付けられた前記ユーザ識別情報で識別されるユーザの前記通信端末に、当該デジタルサイネージに出力させる広告コンテンツに関連付けられた前記関連情報を出力させる、
　請求項１から５のいずれか一項に記載の広告制御装置。
　通信端末の位置を示す位置情報と前記通信端末のユーザを識別するためのユーザ識別情報とを関連付けて取得する端末情報取得部と、
　ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの特性を示す特性情報とを関連付けて記憶する特性情報データベースを参照して、前記端末情報取得部が取得したユーザ識別情報に関連付けられた前記特性情報を取得する特性情報取得部と、
　特性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して、前記特性情報取得部が取得した特性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、
　前記位置情報が示す前記通信端末の位置と所定の位置関係にあるデジタルサイネージに前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを出力させる出力制御部と、
　を備える広告制御装置。
　デジタルサイネージを特定するためのサイネージ識別情報と、前記デジタルサイネージごとに定められた設定範囲を示す範囲情報とを関連付けて記憶するサイネージデータベースを参照して、前記位置情報が示す位置を含む設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージ識別情報を選択する選択部をさらに備え、
　前記出力制御部は、前記選択部が選択したサイネージＩＤで特定されるデジタルサイネージに広告コンテンツを出力させる、
　請求項７に記載の広告制御装置。
　前記通信端末の位置情報が示す位置の変化に基づいて前記通信端末の移動先の位置を推定する推定部をさらに備え、
　前記選択部は、前記推定部が推定した位置を含む前記設定範囲を示す範囲情報に関連付けられたサイネージ識別情報を選択する、
　請求項８に記載の広告制御装置。
　前記通信端末の位置情報が示す位置の変化に基づいて前記通信端末の移動方向を推定する推定部をさらに備え、
　前記選択部は、前記通信端末と前記所定の位置関係にある複数のデジタルサイネージのうち、前記推定部が推定した前記移動方向に設置されたデジタルサイネージを特定するためのサイネージＩＤを選択する、
　請求項８又は９に記載の広告制御装置。
　前記通信端末の位置情報が示す位置の変化に基づいて前記通信端末の移動方向を推定する推定部をさらに備え、
　前記広告種別決定部は、前記推定部が推定した前記移動方向が、デジタルサイネージに向かう方向である通信端末のユーザに対応する広告種別を決定する、
　請求項７から１０のいずれか一項に記載の広告制御装置。
　所定期間内においてデジタルサイネージから所定範囲内に存在する複数のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を取得する識別情報取得部と、
　ユーザ識別情報と、当該ユーザ識別情報で識別されるユーザの属性を示す属性情報とを関連付けて記憶する属性情報データベースを参照して、前記識別情報取得部が取得した複数のユーザ識別情報のそれぞれに関連付けられた前記属性情報のうち、関連付けられているユーザ識別情報が相対的に多い属性情報を取得する属性情報取得部と、
　属性情報と広告種別とを関連付けて記憶する広告種別データベースを参照して、前記属性情報取得部が取得した属性情報に関連付けられた広告種別を決定する広告種別決定部と、
　前記広告種別決定部が決定した前記広告種別に対応する広告コンテンツを前記デジタルサイネージに出力させる出力制御部と、
　を備える広告制御装置。
　前記属性情報取得部は、前記識別情報取得部が取得した複数のユーザ識別情報のそれぞれに関連付けられた前記属性情報のうち、関連付けられているユーザ識別情報が相対的に多い属性情報を複数取得する、
　請求項１２に記載の広告制御装置。