WO2019240075A1 - 配管容積の算出方法、及び、流量制御機器又は流量計測機器の校正器 - Google Patents

配管容積の算出方法、及び、流量制御機器又は流量計測機器の校正器 Download PDF

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Abstract

流量制御機器や流量計測機器を従来に比べて簡単に且つ精度良く校正できるようにするべく、流量制御機器により所定の設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第1算出ステップと、流体が導かれる容器の容積、流体が導かれる容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを前記第1算出ステップとは異ならせて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第2算出ステップと、第1算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率及び第2算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率に基づいて配管部材の容積を算出する管容積算出ステップとを備えるようにした。

Description

配管容積の算出方法、及び、流量制御機器又は流量計測機器の校正器
 本発明は、マスフローコントローラ等の流量制御機器やマスフローメータ等の流量計測機器を校正すべく、これらに接続された配管部材の容積を算出する算出方法、及び、マスフローコントローラ等の流量制御機器やマスフローメータ等の流量計測機器を校正するための校正器に関するものである。
 この種の校正器としては、圧力上昇率流量校正器(ROR校正器)と称させるものがあり、このROR校正器を用いて得られる実流量と流量制御機器の設定流量とを校正し、実流量と設定流量とが一致するように流量制御機器を調整する。
 具体的にROR校正器は、容積が既知の容器に温度計及び圧力計が設けられており、この容器に流量制御機器が所定の設定流量に制御した流体を供給し、その時の容器内の圧力上昇率、容器の容積、及び流体の温度を用いて実流量を算出できるように構成されている。
 ここで、実流量を精度良く算出するためには、容器の容積に加えて、容器と流量制御機器とを接続する配管部材の容積を加味する必要がある。ところが、配管部材のサイズ等は流量制御機器の設置場所等によって区々であり、流量制御機器を精度良く調整しようとした場合、設置場所で配管部材の容積を求める必要があった。
 配管部材の容積を求める方法としては、特許文献1に示すように、ボイル・シャルルの法則を用いた方法がある。具体的には、配管部材に温度計や圧力計を設けてガスを溜め、そのガスを容器に流し込むことで、流し込む前後において温度一定の条件下では圧力と容積とが反比例することを利用して、配管部材の容積を算出している。
 しかしながら、この方法では、配管部材に圧力計や温度計を設ける必要があり、さらには調整精度を向上させるためには圧力計や温度計の校正等が必要となり、簡単に且つ精度良く流量制御機器を調整することはできない。
特開2018-44887号公報
 そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであって、簡単に且つ精度良く流量制御機器を調整できるようにすることをその主たる課題とするものである。
 すなわち、本発明に係る算出方法は、流量制御機器により所定の設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第1算出ステップと、流体が導かれる容器の容積、流体が導かれる容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを前記第1算出ステップとは異ならせて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第2算出ステップと、前記第1算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率及び前記第2算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率に基づいて前記配管部材の容積を算出する管容積算出ステップとを備えることを特徴とする方法である。
 ここで、容器の容積をV、配管部材の容積をX、流体の温度をT、流体の圧縮係数に起因する補正係数をCcomp、装置起因の補正係数をCKFFとすると、流体の流量Qは、容器内の圧力の時間変化率dp/dtを用いて下記の式(1)で表される。
 このことから、上述した本発明に係る校正方法によれば、容器の容積、容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを第1算出ステップと第2算出ステップとで異ならせて算出した圧力の時間変化率それぞれを式(1)に代入することで、流体の流量Q及び配管部材の容積Xを未知数とした連立方程式が得られる。
 そして、管容積算出ステップにおいて、この連立方程式に実測値や既知の値であるV、T、Ccomp、CKFFを代入することで、連立方程式を配管部材の容積Xについて解くことができ、配管部材に圧力計や温度計等を設けることなく、簡単に且つ精度良く流量制御機器を調整することが可能となる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 容器の容積を異ならせる具体的な方法としては、容積が互いに異なる第1容器及び第2容器を並列に接続し、前記第1算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、第2容器に導くことなく、第1容器に導き、前記第2算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、前記第1容器に導くことなく、前記第2容器に導く方法が挙げられる。
 容器の数を異ならせる具体的な方法としては、第1容器及び第2容器を直列に接続し、前記第1算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、第2容器に導くことなく、第1容器に導き、前記第2算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、前記第1容器及び前記第2容器に導く方法が挙げられる。
 前記管容積算出ステップにおいて算出された前記配管部材の容積を用いて、前記流量制御機器により制御された流体の実流量を算出する実流量算出ステップをさらに備えることが好ましい。
 これならば、算出した配管部材の容積Xを上述した式(1)に代入することで、配管部材の容積Xを加味した流体の実流量Qを算出することができ、流量制御機器を精度良く調整することができる。
 また、本発明に係る校正器は、流量制御機器が配管部材を介して接続されるものであって、前記流量制御機器により所定の設定流量に制御された流体が導かれる少なくとも2つの容器を備え、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体が導かれる容器の容積又は数を変更可能に構成されていることを特徴とするものである。
 このような校正器であれば、上述した校正方法と同様の作用効果を奏し得る。
 さらに、本発明に係る算出方法は、流量計測機器により流量計測された流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第1算出ステップと、流体が導かれる容器の容積、流体が導かれる容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを前記第1算出ステップとは異ならせて、前記流量計測機器により流量計測された流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第2算出ステップと、前記第1算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率及び前記第2算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率に基づいて前記配管部材の容積を算出する管容積算出ステップとを備えることを特徴とする方法である。
 このような方法であれば、上述した流量制御機器の校正方法と同様に、簡単に且つ精度良く流量計測機器を調整することが可能となる。
 このように構成した本発明によれば、流量制御機器や流量計測機器を従来に比べて簡単に且つ精度良く調整することができる。
本実施形態の校正器の構成を模式的に示す図。 本実施形態の校正方法を示すフローチャート。 その他の実施形態における校正器の構成を模式的に示す図。 その他の実施形態における校正方法を示すフローチャート。 その他の実施形態における校正方法を示すフローチャート。 その他の実施形態における校正方法を示すフローチャート。
 以下に、本発明に係る流量制御機器の校正方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
 まず、流量制御機器MFCを校正する校正システム100の全体構成について説明する。
 本実施形態の校正システム100は、例えばマスフローコントローラ等の流量制御機器MFCを校正するためのものであり、図1に示すように、流量制御機器MFCに接続される校正器10と、流量制御機器MFC及び校正器10を接続する配管部材Lと、校正器10の下流に接続された真空ポンプ等の吸引ポンプPと、校正器10との間で信号を授受する情報処理装置20とを具備している。
 配管部材Lは、一端開口が流量制御機器MFCの導出ポートAに接続されるとともに、他端開口が校正器10の導入ポートBに接続されたものである。
 なお、ここでいう配管部材Lとは、内部空間が流体の流れる流路として形成されたものであり、配管そのもののみならず、内部流路が形成されたマニホールドブロックやガスパネル等も含まれる概念であり、配管やマニホールドブロックやガスパネルを組み合わせたものも配管部材Lである。
 校正器10は、圧力上昇率流量校正器(ROR校正器)と称させるものであり、具体的には少なくとも2つの容器11、12を備えており、これらの容器11、12に流量制御機器MFCによって所定の設定流量に制御された流体が導かれるように構成されている。
 ここでの校正器10は、容積が互いに異なる第1容器11及び第2容器12を備えており、これらの第1容器11及び第2容器12が並列接続されている。第1容器11及び第2容器12は、容積が既知のものである。第1容器11には第1圧力計P1及び第1温度計T1が設けられており、第2容器12には第2圧力計P2及び第2温度計T2が設けられている。これらの第1圧力計P1、第1温度計T1、第2圧力計P2、及び第2温度計T2の測定値は後述する情報処理装置20に出力される。
 そして、本実施形態の校正器10は、流量制御機器MFCにより所定の設定流量に制御された流体が導かれる容器の容積を変更可能に構成されたものであり、具体的には流体が第1容器11又は第2容器12の何れか一方に択一的に導かれるように構成されている。
 より具体的に説明すると、校正器10は、上述した導入ポートBが形成されて配管部材Lに接続された上流側メイン管Z1と、上流側メイン管Z1から分岐した複数の分岐管Z2と、これら複数の分岐管Z2が合流する下流側メイン管Z3とを有している。ここでは2つの分岐管Z2が設けられており、第1分岐管Z2aには第1容器11が設けられ、第2分岐管Z2bには第2容器12が設けられている。この構成において、導入ポートBから第1分岐管Z2aと第1容器11との接続箇所Cまでの容積は既知であり、導入ポートBから第2分岐管Z2bと第2容器12との接続箇所Dまでの容積は既知である。
 第1分岐管Z2aにおける第1容器11の上流及び下流それぞれに開閉弁X1、2が設けられており、第2分岐管Z2bにおける第2容器12の上流及び下流それぞれに開閉弁X3、4が設けられている。以下では、説明の便宜上、第1容器11の上流の開閉弁を第1開閉弁X1、第1容器11の下流の開閉弁を第2開閉弁X2、第2容器12の上流の開閉弁を第3開閉弁X3、第2容器12の下流の開閉弁を第4開閉弁X4という。この構成において、第1容器11から第2開閉弁X2までの容積は既知であり、第2容器12から第4開閉弁X4までの容積は既知である。
 情報処理装置20は、物理的に言えば、CPU、メモリ、入出力インターフェース等を備えた汎用乃至専用のコンピュータであり、前記メモリの所定領域に記憶させた所定のプログラムにしたがって、CPUや周辺機器を協働させることにより、第1圧力計P1、第1温度計T1、第2圧力計P2、及び第2温度計T2の測定値を示す信号を受け付けて種々の演算処理を行ったり、上述した各バルブの制御を行ったりするものである。
 次に、本実施形態の校正方法について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
 まず、校正対象である流量制御機器MFCに校正器10を接続する(S1)。
 次に、第1開閉弁X1及び第3開閉弁X3を閉じ、第2開閉弁X2及び第4開閉弁X4を開けた状態で、吸引ポンプPを稼動させる。これにより、第1容器11及び第2容器12を真空引きされる(S2)。
 その後、第2開閉弁X2及び第4開閉弁X4を閉じ、第1開閉弁X1を開け、流量制御機器MFCにより設定流量に制御された流体を第1容器11に導く(S3)。これにより、第1容器11内の圧力は徐々に上昇する。このとき、第1圧力計P1から測定圧力を示す信号が情報処理装置20に逐次出力されるとともに、第1温度計T1から測定温度を示す信号が情報処理装置20に逐次出力される。
 続いて、情報処理装置20は、第1圧力計P1の測定圧力に基づいて、第1容器11内の圧力の時間変化率、より具体的には圧力上昇率dp/dtを算出する(S4)。なお、S3及びS4が請求項でいう第1算出ステップである。
 ここでは、S3において第1開閉弁X1を開けたタイミングから所定の第1待機時間経過後の複数のタイミングで測定圧力を取得して記憶し、それらの測定圧力の近似式を例えば最小二乗法により求め、その近似式の傾きを圧力上昇率として算出している。なお、第1待機時間は、第1開閉弁X1を開けてから圧力上昇率が安定するまでに要すると推定される時間であり、ユーザが適宜設定することができる。
 次に、第1開閉弁X1を閉じ、第3開閉弁X3を開け、流量制御機器MFCにより設定流量に制御した流体を第2容器12に導く(S5)。これにより、第2容器12内の圧力は徐々に上昇する。このとき、第2圧力計P2から測定圧力を示す信号が情報処理装置20に逐次出力されるとともに、第2温度計T2から測定温度を示す信号が情報処理装置20に逐次出力される。
 なお、このS5における流量制御機器MFCの設定流量と、上述したS3における流量制御機器MFCの設定流量とは同一流量である。
 続いて、情報処理装置20は、第2圧力計P2の測定圧力に基づいて、第2容器12内の圧力の時間変化率、より具体的には圧力上昇率dp/dtを算出する(S6)。なお、S5及びS6が請求項でいう第2算出ステップである。
 ここでは、S5において第3開閉弁を開けたタイミングから所定の第2待機時間経過後の複数のタイミングで測定圧力を取得して記憶し、それらの測定圧力の近似式を例えば最小二乗法により求め、その近似式の傾きを圧力上昇率として算出している。なお、第2待機時間は、第3開閉弁X3を開けてから圧力上昇率が安定するまでに要すると推定される時間であり、上述した第1待機時間と同じであっても良いし、異なっていても良く、ユーザが適宜設定することができる。
 そして、情報処理装置20は、S3及びS5において第1温度計T1及び第2温度計T2から出力された測定温度や、S4及びS6において算出した圧力上昇率を用いて、配管部材Lの容積を算出する(S7:管容積算出ステップ)。
 より具体的に説明すると、流体の流量Q[SLM]は、気体の状態方程式等を用いると下記の式で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 なお、Vは流体の体積[L]、dp/dtは圧力上昇率[Torr/s]、Tは流体の温度[K]、Ccompは流体の圧縮係数についての補正係数、CKFFは装置起因の補正係数である。以下では、説明の便宜上、Ccomp=1、CKFF=1とする。
 ここで、導入ポートBから第1分岐管Z2a及び第1容器11の接続箇所Cまでの容積と、第1容器11の容積と、第1容器11から第2開閉弁X2までの容積とを合わせた容積をV1とする。また、導入ポートBから第2分岐管Z2b及び第2容器12の接続箇所Dまでの容積と、第2容器12の容積と、第2容器12から第4開閉弁X4までの容積とを合わせた容積をV2とする。さらに、配管部材Lの容積をXとする。なお、V1及びV2は既知であり、Xが未知数である。
 S3における流体の流量は、この流体が導かれる空間の容積であるV1+Xを上記の式(2)のVに代入して、下記の式(3)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 なお、C=(60/760)×(273.15/273.15+T1)であり、TはS3において測定された第1容器11内の温度であって、具体的にはS3において測定された温度の平均値や、S3における所定のタイミングで測定された温度等である。また、(dp/dt)はS4において算出された圧力上昇率である。
 一方、S5における流体の流量は、この流体が導かれる空間の容積であるV2+Xを上記の式(2)のVに代入して、下記の式(4)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 なお、C=(60/760)×(273.15/273.15+T2)であり、TはS5において測定された第1容器11内の温度であって、具体的にはS5において測定された温度の平均値や、S5における所定のタイミングで測定された温度等である。また、(dp/dt)はS6において算出された圧力上昇率である。
 ここで、上述したようにS5における設定流量とS3における設定流量とが同一流量であるので、式(3)の実流量Q=式(4)の実流量であり、この条件において連立方程式(3)及び(4)を未知数Xについて解くと、Xは下記の式(5)で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 そして、この式(5)において、V1及びV2は既知であり、(dp/dt)、(dp/dt)、C、及びCは温度に関する実測値であるから、配管部材Lの容積Xを算出することができる。
 その後、情報処理装置20は、配管部材Lの容積Xを式(2)、式(3)、又は式(4)に代入して実流量Qを算出する(S8:実流量算出ステップ)。なお、算出した実流量は、例えばディスプレイ等に表示出力する。
 これにより、実流量Qと流量制御機器MFCの設定流量とを校正し、実流量Qと設定流量とが一致するように流量制御機器MFCを調整する(S9)。
 このような校正方法によれば、流量制御機器MFCにより流量が制御された流体を、容積が互いに異なる第1容器11及び第2容器12に導き、第1容器11内及び第2容器12内の圧力上昇率をそれぞれ算出するので、これらの圧力上昇率を用いて流体の実流量Q及び配管部材Lの容積Xを未知数とした連立方程式(本実施形態における式3、4)を得ることができる。そして、この連立方程式を配管部材Lの容積Xについて解くことで、例えば配管部材Lに圧力計や温度計等を設けることなく、簡単に配管部材Lの容積Xを得ることができる。
 その結果、配管部材Lの容積を加味して流体の実流量を算出することができるので、流量制御機器MFCを簡単に且つ精度良く調整することができる。
 なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
 例えば、前記実施形態では、互いに容積の異なる第1容器11及び第2容器12を並列に接続していたが、例えば仕切部材等によって容器の容積を変更可能にしても良い。
 これならば、容器の数を減らすことができ、校正器10の小型化を図れる。
 また、前記実施形態のS3において、複数のタイミングで取得した測定圧力の近似式を例えば最小二乗法を用いて求め、その近似式の傾きを圧力上昇率として算出していたが、S3において第1開閉弁X1を開けたタイミングから所定の第1待機時間経過後の第1タイミングと、その第1タイミング以降の第2タイミングとにおいて測定圧力を取得し、第1タイミングにおける測定圧力と第2タイミングにおける測定圧力との差分を、第1タイミングから第2タイミングまでの時間で割ることで、圧力上昇率を算出しても良い。
 なお、前記実施形態のS5においても、同様である。
 さらに、校正器10としては、図3に示すように、複数の容器を直列に接続して良い。
 具体的にこの校正器10は、第1配管Z4、第1容器11、第2配管Z5、及び第2容器12がこの順に直列接続されており、第1容器11の上流に第5開閉弁X5、第1容器11及び第2容器12の間に第6開閉弁X6、第2容器12の下流に第7開閉弁X7が設けられている。なお、第1配管Z4及び第2配管Z5の容積は既知である。
 この校正器10を用いた校正方法としては、図4に示すように、流量制御機器MFCに校正器10を接続し(S11)、第5開閉弁X5を閉じ、第6開閉弁X6及び第7開閉弁X7を開け、第1容器11及び第2容器12を真空引きする(S12)。
 その後、第6開閉弁X6及び第7開閉弁X7を閉じ、第5開閉弁X5を開け、流体制御機器により設定流量に制御された流体を第1容器11にのみ導き(S13)、第1容器11内の圧力上昇率を算出する(S14)。
 次に、再び第5開閉弁X5を閉じ、第6開閉弁X6及び第7開閉弁X7を開け、第1容器11及び第2容器12を真空引きする(S15)。
 その後、第7開閉弁X7を閉じ、第6開閉弁X6を開けたまま、第5開閉弁X5を開け、流体制御機器により設定流量に制御された流体を第1容器11及び第2容器12に導き(S16)、第2容器12内の圧力上昇率を算出する(S17)。以後は、前記実施形態と同様に、流量制御機器MFCを調整することができる(S18~20)。
 このようは方法であっても、前記実施形態と同様に、流体の実流量Q及び配管部材Lの容積Xを未知数とした連立方程式を得ることができ、配管部材Lの容積Xを簡単に求めることができる。
 別の校正方法としては、図5に示すように、流量制御機器により設定流量に制御された流体を所定の第1温度に温調して容器に導き、容器内の圧力上昇率を算出し、その後、流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を第1温度とは異なる第2温度に温調して容器に導き、容器内の圧力上昇率を算出しても良い。
 この場合、前記実施形態の式(2)におけるTの値に第1温度と第2温度とを代入することで、これにより得られる実流量Qが同じであるという条件において、前記実施形態と同様に、流体の実流量Q及び配管部材Lの容積Xを未知数とした連立方程式を得ることができる。
 さらに別の校正方法としては、図6に示すように、所定の圧縮係数を有する第1流体を流量制御機器により設定流量に制御して容器に導き、容器内の圧力上昇率を算出し、その後、第1流体とは異なる圧縮係数を有する第2流体を流量制御機器により前記設定流量に制御して容器に導き、容器内の圧力上昇率を算出しても良い。
 この場合、前記実施形態の式(2)におけるCcompの値に第1流体及び第2流体それぞれの圧縮係数についての補正係数を代入することで、これにより得られる実流量Qが同じであるという条件において、前記実施形態と同様に、流体の実流量Q及び配管部材Lの容積Xを未知数とした連立方程式を得ることができる。
 なお、図5や図6に示す方法であっても、配管部材の容積を簡単に求めることができ、しかも必要な容器を1つにすることができるので、校正器の小型化を図れる。
 また、第1算出ステップ及び第2算出ステップにおいて、容積の容積、容器の数、流体の温度、又は流体の種類のうち1つのパラメータのみを変更するのではなく、これらのうちの複数のパラメータを変更しても良い。
 さらに、前記実施形態では、流量制御機器を校正対象としていたが、本発明に係る校正方法や校正機器を、例えば、流量計測機器(マスフローメータ)の校正に適用しても良い。
 この場合、流量計測機器により計測された計測値と、前記実施形態と同様に算出した実流量Qとを校正して、実流量Qと計測値とが一致するように流量計測機器を調整すれば良い。
 その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・校正システム
MFC・・・流量制御機器
10 ・・・校正器
20 ・・・情報処理装置20
P  ・・・吸引ポンプ
L  ・・・配管部材
11 ・・・第1容器
12 ・・・第2容器
X1 ・・・第1開閉弁
X2 ・・・第2開閉弁
X3 ・・・第3開閉弁
X4 ・・・第4開閉弁
P1 ・・・第1圧力計
T1 ・・・第1温度計
P2 ・・・第2圧力計
T2 ・・・第2温度計
 本発明によれば、流量制御機器や流量計測機器を従来に比べて簡単に且つ精度良く校正することができる。
 

Claims (6)

  1.  流量制御機器により所定の設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第1算出ステップと、
     流体が導かれる容器の容積、流体が導かれる容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを前記第1算出ステップとは異ならせて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御した流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第2算出ステップと、
     前記第1算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率及び前記第2算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率に基づいて前記配管部材の容積を算出する管容積算出ステップとを備える算出方法。
  2.  容積が互いに異なる第1容器及び第2容器を並列に接続し、
     前記第1算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、第2容器に導くことなく、第1容器に導き、
     前記第2算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、前記第1容器に導くことなく、前記第2容器に導く、請求項1記載の算出方法。
  3.  第1容器及び第2容器を直列に接続し、
     前記第1算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、第2容器に導くことなく、第1容器に導き、
     前記第2算出ステップにおいて、前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体を、前記第1容器及び前記第2容器に導く、請求項1記載の算出方法。
  4.  前記管容積算出ステップにおいて算出された前記配管部材の容積を用いて、前記流量制御機器により制御された流体の実流量を算出する実流量算出ステップをさらに備える、請求項1記載の算出方法。
  5.  流量制御機器が配管部材を介して接続される校正器であって、
     前記流量制御機器により所定の設定流量に制御された流体が導かれる少なくとも2つの容器を備え、
     前記流量制御機器により前記設定流量に制御された流体が導かれる容器の容積又は数を変更可能に構成されている校正器。
  6.  流量計測機器により流量計測された流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第1算出ステップと、
     流体が導かれる容器の容積、流体が導かれる容器の数、流体の温度、又は流体の種類の何れかを前記第1算出ステップとは異ならせて、前記流量計測機器により流量計測された流体を配管部材を介して容器に導き、当該容器内の圧力の時間変化率を算出する第2算出ステップと、
     前記第1算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率及び前記第2算出ステップにおいて算出された圧力の時間変化率に基づいて前記配管部材の容積を算出する管容積算出ステップとを備える算出方法。
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