WO2019239577A1

WO2019239577A1 - データ通信装置

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Publication number: WO2019239577A1
Application number: PCT/JP2018/022907
Authority: WO
Inventors: 翔哉大津; 宏平田中
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2018-06-15
Filing date: 2018-06-15
Publication date: 2019-12-19

Abstract

本発明は、サーバとの間のデータ通信量の削減、およびサーバの処理負荷を削減することが可能なデータ通信装置を提供することを目的とする。本発明によるデータ通信装置は、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成するデータ送信一元化部（１０５）と、データ送信一元化部（１０５）が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信するデータ送信部（１０６）と、データ送信部（１０６）が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定する呼び出し判定部（１０６）とを備える。

Description

データ通信装置

　本発明は、データを通信するデータ通信装置に関し、特に、サービスを構成するプログラムにデータを通信するデータ通信装置に関する。

　近年、サーバが多数の情報端末からデータを収集し、収集したデータを用いてサービスを提供するシステムの普及が進んでいる。例えば、コネクテッドカーシステムでは、車外のサーバが、多数の車載情報端末のそれぞれが取得したセンサおよびカメラなどの車両データを収集し、収集した車両データを用いてサービスを提供することが考えられている。このようなコネクテッドカーシステムでは、多数の車載情報端末から車両データを収集してデータ処理を実行しているため、車載情報端末一台当たりのサーバ処理負荷と、サーバへのデータ通信量とを可能な限り削減することが求められている。

　サーバ処理負荷の削減については、サーバが提供するサービスの処理の一部を車両側で負担することが有効である。例えば、車両側で、サーバ側が要求するデータ形式に予めシリアライズする、またはローパスフィルタを施した時系列データを生成することなどが、サーバ処理負荷の削減に有効である。

　一方、データ通信量の削減については、サービスの開始時に、データを提供する情報端末が、サービスの実行に必要な全てのデータをサーバに一括送信する方式ではなく、データを提供する情報端末とサービスとが協調し、サービスの実行中に当該サービスが必要とするタイミングで情報端末がデータを逐次送信する方式が有効である。データを逐次送信する方式では、サービスの稼働途中に情報端末が不要なデータをサーバに送信することを防ぐため、データ通信量を削減することができる。

　データを逐次送信する方式を実現するためには、予めサービスの処理を細かく機能レベルに分割したプログラムとし、データを送信する情報端末がサービスを構成するプログラムを連続的に呼び出すシステムが考えられる。このようなシステムでは、データを送信する情報端末が、サービスを構成するプログラムの適切な呼び出しの順序を予め把握しておくことによって、サービスの実行中にプログラムを呼び出すタイミングで必要なデータをサーバに送信することができる。また、サーバに送信したデータに対するプログラムの応答に基づいて次のプログラムの呼出しの可否を情報端末が行うことによって、サーバ処理負荷の削減にもつながる。

　従来、情報端末が複数のプログラムを連続的に呼び出し、各プログラムを連携させることによってサービスを実現する技術が開示されている（例えば、特許文献１参照）。特許文献１では、連携処理の内容および連系処理の実行条件が記述された連携クーポンを格納する連携クーポン管理部と、連携クーポン管理部で管理されている連携クーポン群に対して実行条件を判定し、実行条件を満たしている場合に連携クーポンに記載されている処理を実行する連携処理実行部とを備え、カードアプリケーション間の連携処理を行うことによって、例えばレストランに向かうために利用した公共交通機関の交通費の精算、およびレストランの食事費の精算など、別個の会社に対して精算するとき割引サービスを提供することができる。

特開２００５－３１６９９２号公報

　上述の通り、サーバの処理負荷の削減、および情報端末とサーバとの間のデータ通信量の削減の観点から、予めサービスの処理を細かく機能レベルに分割したプログラムとし、データを送信する情報端末がサービスを構成するプログラムを連続的に呼び出すシステムが望ましい。

　特許文献１では、連携クーポン管理部と連携処理実行部とをそなえることによって、特許文献１のアプリケーションに相当するプログラム間を連携させることによって実現される新規のサービスを提供することができる。しかし、特許文献１では、異なる複数のサービスが同一のプログラムを実行するときに、サービスごとにプログラムを呼び出す必要があるため、プログラムへのデータ通信量が多くなり、またプログラムを実行するサーバに不要な負荷がかかるという問題がある。

　本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、サーバとの間のデータ通信量の削減、およびサーバの処理負荷を削減することが可能なデータ通信装置を提供することを目的とする。

　上記の課題を解決するために、本発明によるデータ通信装置は、複数のプログラムを順に呼び出して実行することによって実現されるサービスを提供するサービス実行部と通信し、各プログラムの実行に必要なデータを送信するデータ通信装置であって、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成するデータ送信一元化部と、データ送信一元化部が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信するデータ送信部と、データ送信部が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定する呼び出し判定部とを備える。

　本発明によると、データ通信装置は、複数のプログラムを順に呼び出して実行することによって実現されるサービスを提供するサービス実行部と通信し、各プログラムの実行に必要なデータを送信するデータ通信装置であって、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成するデータ送信一元化部と、データ送信一元化部が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信するデータ送信部と、データ送信部が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定する呼び出し判定部とを備えるため、サーバとの間のデータ通信量の削減、およびサーバの処理負荷を削減することが可能となる。

　本発明の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。

本発明の実施の形態１によるデータ通信装置が適用されたコネクテッドカーシステムの一例を示す図である。本発明の実施の形態１によるサーバの構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態１によるサービスリストの一例を示す図である。本発明の実施の形態１によるサービス機能情報の一例を示す図である。本発明の実施の形態１によるサービス機能情報の一例を示す図である。本発明の実施の形態１によるサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態１によるデータ通信装置の構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態１によるデータ通信装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態１によるサービス登録部の動作の一例を示すフローチャートである。本発明の実施の形態１によるデータ送信一元化部の動作の一例を示すフローチャートである。本発明の実施の形態１によるデータ送信部の動作の一例を示すフローチャートである。本発明の実施の形態１による呼び出し判定部の動作の一例を示すフローチャートである。本発明の実施の形態１による呼び出し判定処理の判定結果を示す図である。本発明の実施の形態１によるサービス登録部の動作の一例を示すフローチャートである。本発明の実施の形態２によるサーバの構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態２によるサービスリストの一例を示す図である。本発明の実施の形態２によるサービス機能情報の一例を示す図である。本発明の実施の形態２によるサービス機能情報の一例を示す図である。本発明の実施の形態３によるカーナビゲーション装置の構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態３によるカーナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態３によるサーバの構成の一例を示すブロック図である。本発明の実施の形態３によるサービスリストの一例を示す図である。本発明の実施の形態３によるサービス機能情報の一例を示す図である。本発明の実施の形態３によるサービス機能情報の一例を示す図である。

　本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。なお、以下で説明するデータ通信装置は、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、車載情報装置、またはカーナビゲーション装置などに広く適用可能である。

　＜実施の形態１＞
　＜全体構成＞
　図１は、本発明の実施の形態１によるデータ通信装置１０が適用されたコネクテッドカーシステムの一例を示す図である。

　車両１は、車載ネットワークＮ１００を備えている。車載ネットワークＮ１００は、情報系ネットワークＮ１０１と制御系ネットワークＮ１０２とから構成されている。情報系ネットワークＮ１０１には、データ通信装置１０、カーナビゲーション装置１１、車両データ記憶装置１４、車両データ収集ゲートウェイ１５、およびＧＰＳ（Global Positioning System）装置１６が接続されている。制御系ネットワークＮ１０２には、車両データ収集ゲートウェイ１５、車速センサ１７、および車載カメラ１８が接続されている。

　車両データ収集ゲートウェイ１５は、車速センサ１７から車速データおよびその取得時刻を収集して車両データ記憶装置１４に書き込む。また、車両データ収集ゲートウェイ１５は、車載カメラ１８から車両１の周辺の画像データおよびその取得時刻を収集して車両データ記憶装置１４に書き込む。

　なお、図１では、制御系ネットワークＮ１０２に車速センサ１７および車載カメラ１８が接続されているが、これに限るものではない。例えば、ＡＤＡＳ（Advanced Driver Assistance System）などに搭載されるあらゆるセンサまたはカメラが制御系ネットワークＮ１０２に接続されていてもよい。

　ＧＰＳ装置１６は、車両１の現在地情報とその取得時刻を計測し、計測した現在地情報およびその取得時刻を車両データ記憶装置１４に記憶する。

　車両データ記憶装置１４は、上記の各データおよびその取得時刻を記憶している。また、車両データ記憶装置１４は、情報系ネットワークＮ１０１に接続されているデータ通信装置１０、カーナビゲーション装置１１、車両データ収集ゲートウェイ１５、およびＧＰＳ装置１６からの書き込みまたは読み込みの要求に応答する。

　データ通信装置１０およびカーナビゲーション装置１１は、表示器１２およびユーザ入力装置１３に接続されている。データ通信装置１０は、ネットワークＮ２００を介してサーバ２０とデータ通信を行う。カーナビゲーション装置１１は、ＧＰＳ装置１６が計測した現在地から、ユーザがユーザ入力装置１３を用いて入力した目的地までの経路を算出して案内する機能を有している。

　なお、図１では、表示器１２およびユーザ入力装置１３は、データ通信装置１０およびカーナビゲーション装置１１によって兼用されているが、これに限るものではない。例えば、データ通信装置１０に表示器１２およびユーザ入力装置１３を接続し、カーナビゲーション装置１１には表示器１２およびユーザ入力装置１３とは異なる表示器およびユーザ入力装置を接続してもよい。

　＜サーバ２０の構成＞
　図２は、サーバ２０の構成の一例を示すブロック図であり、サーバ２０の機能部と、サービスを構成するプログラムとを示している。以下では、サービスを構成するプログラムのことを「サービス機能」という。

　サーバ２０は、サービス実行部２０１と、サーバ外通信インタフェース部２０２と、サービスリスト記憶部２０３とを備えている。

　サービス実行部２０１は、交通事故対応サービス２０４およびスピード違反警告サービス２０５のそれぞれを構成するサービス機能を実行する。交通事故対応サービス２０４は、車速モニタリング機能２０６、周辺モニタリング機能２０７、および救急連絡機能２０８の各サービス機能から構成されるサービスである。スピード違反警告サービス２０５は、車速モニタリング機能２０６およびスピード違反判定機能２０９の各サービス機能から構成されるサービスである。このように、サービス実行部２０１は、複数のサービス機能を順に呼び出して実行することによって実現されるサービスを提供する。

　サーバ外通信インタフェース部２０２は、ネットワークＮ２００を介してデータ通信装置１０と通信を行う。

　サービスリスト記憶部２０３は、各サービスを実施するために必要な情報のリストが記憶されている。以下、各サービスを実施するために必要な情報のリストのことを「サービスリスト」という。

　図３は、サービスリストＬ１０の一例を示す図である。

　サービスリストＬ１０は、「サービス名」および「サービス機能情報」を含んでいる。図３の例では、サービス名として、交通事故対応サービス２０４およびスピード違反警告サービス２０５が示されている。交通事故対応サービス２０４のサービス機能情報は図４に示されており、スピード違反警告サービス２０５のサービス機能情報は図５に示されている。図４，５に示すように、サービス機能情報は、サービス機能を呼び出す順序である「呼び出し順序」、「サービス機能名」、サービス機能の「ＵＲＬ」、サービス機能を実行するために必要な「データ種別」、データ通信装置１０がサーバ２０にデータを送信する周期である「データ周期」、および後述する呼び出し判定処理の判定基準を示す「呼び出し判定処理」を含んでいる。なお、本実施の形態１では、データ通信装置１０とサービス機能との通信にＨＴＴＰ（HyperText Transfer Protocol）を用いているが、他の通信プロトコルを用いてもよい。

　ここで、交通事故対応サービス２０４を一例として、サービスを実行する際に行われるサービス機能の連続的な呼び出しについて説明する。

　交通事故対応サービス２０４を構成する呼び出し順序が「１」である車速モニタリング機能２０６は、データ通信装置１０から受信した車速データおよびその取得時刻を保持しており、車速の変化に基づいて「急減速」または「急発進」などのイベントを検知し、検知したイベントをデータ通信装置１０に返す。図４，５に示すように、車速モニタリング機能２０６は、データ通信装置１０に対して、車両１の車速データおよびその取得時刻を５００ミリ秒間隔で送信するよう要求している。

　その後、データ通信装置１０は、車速モニタリング機能２０６から受信したイベントに基づいて呼び出し判定処理を行う。そして、データ通信装置１０は、車速モニタリング機能２０６から受信したイベントが「急減速」であることを確認すると、車両１の周辺を撮影した画像データを周辺モニタリング機能２０７に送信する。

　周辺モニタリング機能２０７は、データ通信装置１０から受信した画像データを画像処理して交通事故が発生したことを確認すると、「交通事故」というイベントをデータ通信装置１０に送信する。

　データ通信装置１０は、周辺モニタリング機能２０７から受信したイベントに基づいて呼び出し判定処理を行い、当該イベントが「交通事故」であることを確認すると、現在地情報を救急連絡機能２０８に送信する。救急連絡機能２０８は、受信した車両１の現在地情報を、例えば消防署および警察署に通報する。このようにして交通事故対応サービス２０４が実現される。

　図６は、サーバ２０のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

　サーバ２０におけるサービス実行部２０１およびサーバ外通信インタフェース部２０２の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、サーバ２０は、サービスを実行し、データ通信装置１０と通信を行うための処理回路を備える。処理回路は、メモリ３に格納されたプログラムを実行するプロセッサ２（中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、ＤＳＰ（Digital Signal Processor）ともいう）である。

　サーバ２０におけるサービス実行部２０１およびサーバ外通信インタフェース部２０２の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ３に格納される。処理回路は、メモリ３に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、サーバ２０は、サービスを実行するステップ、データ通信装置１０と通信を行うステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ３を備える。また、これらのプログラムは、サービス実行部２０１およびサーバ外通信インタフェース部２０２の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、ＲＡＭ（Random Access Memory）、ＲＯＭ（Read Only Memory）、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ（Erasable Programmable Read Only Memory）、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable Programmable Read Only Memory）等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、ＤＶＤ等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。

　＜データ通信装置１０の構成＞
　図７は、データ通信装置１０の構成の一例を示すブロック図である。

　データ通信装置１０は、サーバ２０のサービス実行部２０１で実行されるサービス機能にデータを提供しており、サービスの実行の一部を担っている。データ通信装置１０は、サービス登録部１０１と、サービス情報記憶部１０２と、車両外通信インタフェース部１０３と、呼び出し判定部１０４と、データ送信一元化部１０５と、データ送信部１０６と、車両内通信インタフェース部１０７とを備えている。

　サービス登録部１０１は、サーバ２０が実行可能なサービスのうち、ユーザが選択したサービスをサービス情報としてサービス情報記憶部１０２に登録する。ここで、サービス情報記憶部１０２にサービス情報を登録することは、サービス情報記憶部１０２にサービス情報を記憶することと同義である。

　データ送信一元化部１０５は、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成する。一元化とは、共通プログラムの実行に必要な共通データを１つにまとめることをいう。

　データ送信部１０６は、データ送信一元化部１０５が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信する。呼び出し判定部１０４は、データ送信部１０６が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定する。

　車両外通信インタフェース部１０３は、ネットワークＮ２００を介してサーバ２０と通信を行う。車両内通信インタフェース部１０７は、情報系ネットワークＮ１０１を介してカーナビゲーション装置１１および車両データ記憶装置１４と通信を行う。

　図８は、データ通信装置１０のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

　データ通信装置１０におけるサービス登録部１０１、車両外通信インタフェース部１０３、呼び出し判定部１０４、データ送信一元化部１０５、データ送信部１０６、および車両内通信インタフェース部１０７の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、データ通信装置１０は、ユーザが選択したサービスをサービス情報としてサービス情報記憶部１０２に登録し、ネットワークＮ２００を介してサーバ２０と通信を行い、データ送信部１０６が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定し、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成し、データ送信一元化部１０５が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信し、情報系ネットワークＮ１０１を介してカーナビゲーション装置１１および車両データ記憶装置１４と通信を行うための処理回路を備える。処理回路は、メモリ５に格納されたプログラムを実行するプロセッサ４である。

　データ通信装置１０におけるサービス登録部１０１、車両外通信インタフェース部１０３、呼び出し判定部１０４、データ送信一元化部１０５、データ送信部１０６、および車両内通信インタフェース部１０７の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ５に格納される。処理回路は、メモリ５に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、データ通信装置１０は、ユーザが選択したサービスをサービス情報としてサービス情報記憶部１０２に登録するステップ、ネットワークＮ２００を介してサーバ２０と通信を行うステップ、データ送信部１０６が一元化して送信した共通データを用いて実行した共通プログラムの処理結果に基づいて、異なる複数のサービスのそれぞれについて次のプログラムを呼び出すか否かを判定するステップ、異なる複数のサービスにおいて呼び出しの順番が同一のプログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成するステップ、データ送信一元化部１０５が生成した一元化情報に基づいて、共通データを一元化して共通プログラムに送信するステップ、情報系ネットワークＮ１０１を介してカーナビゲーション装置１１および車両データ記憶装置１４と通信を行うステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ５を備える。また、これらのプログラムは、サービス登録部１０１、車両外通信インタフェース部１０３、呼び出し判定部１０４、データ送信一元化部１０５、データ送信部１０６、および車両内通信インタフェース部１０７の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、ＤＶＤ等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。

　＜動作＞
　以下では、データ通信装置１０が備えるサービス登録部１０１、データ送信一元化部１０５、データ送信部１０６、および呼び出し判定部１０４の各動作について説明する。

　＜サービス登録部１０１の動作＞
　図９は、サービス登録部１０１の動作の一例を示すフローチャートである。

　ステップＳ１１において、サービス登録部１０１は、車両外通信インタフェース部１０３およびネットワークＮ２００を介してサーバ２０と通信し、サーバ２０のサービスリスト記憶部２０３に記憶されているサービスリストＬ１０を取得する。サービスリストＬ１０の取得方法としては、サービス登録部１０１がサーバ２０に定期的にアクセスしてサービスリストＬ１０を取得してもよく、サーバ２０のサービス実行部２０１がサービスリストＬ１０の作成または変更を検知すると当該サービスリストＬ１０をサービス登録部１０１にプッシュ通知してもよい。

　ステップＳ１２において、サービス登録部１０１は、サーバ２０から取得したサービスリストＬ１０に含まれているサービス名を表示器１２に表示する。ユーザは、表示器１２に表示されたサービス名を参照し、ユーザ入力装置１３を用いて任意のサービス選択することができる。

　ステップＳ１３において、サービス登録部１０１は、ユーザがサービスを選択したか否かを判断する。ユーザがサービスを選択した場合は、ステップＳ１４に移行する。一方、ユーザがサービスを選択しなかった場合は、ステップＳ１６に移行する。ユーザがサービスを選択しなかった場合としては、例えば、表示器１２にサービス名を表示してから一定時間経過した場合、または表示器１２にサービスを選択しない旨をユーザが決定した場合などが挙げられる。

　ステップＳ１４において、サービス登録部１０１は、ユーザが選択したサービスについてサービスリストＬ１１を生成し、生成したサービスリストＬ１１をサービス情報としてサービス情報記憶部１０２に記憶する。なお、本実施の形態１では、サーバ２０から取得したサービスリストＬ１０に含まれている交通事故対応サービス２０４およびスピード違反警告サービス２０５の両方をユーザが選択したものとする。すなわち、サービスリストＬ１０とサービスリストＬ１１とは等価である。

　ステップＳ１５において、サービス登録部１０１は、サービスリストＬ１１がサービス情報記憶部１０２に記憶されたことをデータ送信一元化部１０５に通知する。

　ステップＳ１６において、サービス登録部１０１は、サーバ２０から取得したサービスリストＬ１０を破棄する。

　＜データ送信一元化部１０５の動作＞
　図１０は、データ送信一元化部１０５の動作の一例を示すフローチャートである。

　ステップＳ２１において、データ送信一元化部１０５は、サービス登録部１０１からサービスリストＬ１１がサービス情報記憶部１０２に記憶された旨の通知を受けると、サービス情報記憶部１０２からサービスリストＬ１１を取得する。

　ステップＳ２２において、データ送信一元化部１０５は、サービスリストＬ１１に基づいて一元化情報を生成する。具体的には、データ送信一元化部１０５は、サービスリストＬ１１に含まれている交通事故対応サービス２０４とスピード違反警告サービス２０５とにおいて呼び出し順序が同一の共通プログラムである車速モニタリング機能２０６を抽出する。そして、データ送信一元化部１０５は、車速モニタリング機能２０６のサービス機能名を示すサービス機能ＩＤである「０ｘ０００１」、および車速モニタリング機能２０６の呼出し順序である「１」の２つの共通データを一元化情報として生成する。

　ステップＳ２３において、データ送信一元化部１０５は、生成した一元化情報を呼び出し判定部１０４に通知する。

　ステップＳ２４において、データ送信一元化部１０５は、生成した一元化情報をデータ送信部１０６に通知する。

　なお、ステップＳ２３およびステップＳ２４の処理の順序はこれに限るものではなく、ステップＳ２４の処理の後にステップＳ２３の処理を行ってもよい。

　＜データ送信部１０６の動作＞
　図１１は、データ送信部１０６の動作の一例を示すフローチャートである。

　ステップＳ３１において、データ送信部１０６は、データ送信一元化部１０５から一元化情報を受信すると、サービス情報記憶部１０２からサービスリストＬ１１を取得する。具体的には、データ送信部１０６は、サービスリストＬ１１のうち、一元化情報に含まれている車速モニタリング機能２０６のＵＲＬ、データ種別、およびデータ周期を取得する。

　ステップＳ３２において、データ送信部１０６は、車両データ記憶装置１４から最新の車両データを取得する。具体的には、データ送信部１０６は、車速モニタリング機能２０６のデータ種別に基づいて、車両データ記憶装置１４から最新の車速データおよびその取得時刻を取得する。

　ステップＳ３３において、データ送信部１０６は、最新のデータの取得時刻が、前回送信したデータの取得時刻からデータの送信周期以上経過しているか否かを判断する。具体的には、データ送信部１０６は、車速モニタリング機能２０６のデータ周期を参照し、最新の車速データの取得時刻が、前回送信した車速データの取得時刻からデータ周期である５００ミリ秒以上経過しているか否かを判断する。前回送信したデータの取得時刻からデータの送信周期以上経過している場合は、ステップＳ３４に移行する。一方、前回送信したデータの取得時刻からデータの送信周期以上経過していない場合は、ステップＳ３２に戻る。

　ステップＳ３４において、データ送信部１０６は、サーバ２０のサービス機能にデータを送信する。具体的には、データ送信部１０６は、車速モニタリング機能２０６のＵＲＬを参照し、車速データおよびその取得時刻をサーバ２０のサービス実行部２０１に送信する。サービス実行部２０１は、受信した車速データおよびその取得時刻を用いて車速モニタリング機能２０６を実行する。

　ステップＳ３５において、データ送信部１０６は、送信先のサービス機能から処理結果を受信する。具体的には、データ送信部１０６は、サービス実行部２０１が車速モニタリング機能２０６を実行した結果を処理結果として受信する。

　ステップＳ３６において、データ送信部１０６は、受信した処理結果を呼び出し判定部１０４に送信する。

　ステップＳ３７において、データ送信部１０６は、呼び出し判定部１０４から判定結果が返ってきたか否かを判断する。呼び出し判定部１０４から判定結果が返ってくるまでステップＳ３７の処理を繰り返し、呼び出し判定部１０４から判定結果が返ってきたときはステップＳ３８に移行する。

　ステップＳ３８において、データ送信部１０６は、呼び出し判定部１０４から通知された判定結果が「トリガ１」または「トリガ２」であるか否かを判断する。呼び出し判定部１０４から通知された判定結果が「トリガ１」または「トリガ２」である場合は、ステップＳ３９に移行する。一方、呼び出し判定部１０４から通知された判定結果が「トリガ１」または「トリガ２」でない場合は、ステップＳ３２に戻る。

　ステップＳ３９において、データ送信部１０６は、次の呼出し順序のサービス機能を呼び出す。例えば、呼び出し判定部１０４から通知された判定結果が「トリガ１」である場合、データ送信部１０６は、次の呼出し順序のサービス機能ＩＤをサーバ２０のサービス実行部２０１に送信する。また、呼び出し判定部１０４から通知された判定結果が「トリガ２」である場合、データ送信部１０６は、終了するサービス機能ＩＤと、次の呼出し順序のサービス機能ＩＤとをサーバ２０のサービス実行部２０１に送信する。

　なお、上記のステップＳ３７～ステップＳ３９における呼び出し判定部１０４から通知される判定結果については、後に詳細に説明する。

　本実施の形態１では、データ送信部１０６は、データ周期である５００ミリ秒以内に、車両データ記憶装置１４から車両データを取得してサービス機能に車両データを送信し、その後、サービス機能の処理結果を受信している。すなわち、データ送信部１０６は、サービス機能と同期通信しているが、非同期通信を採用してもよい。非同期通信を採用する場合、データ送信部１０６は、サービス機能の処理結果を受信するときにコールバック関数を呼び出し、処理結果を呼び出し判定部１０４に通知する。

　＜呼び出し判定部１０４の動作＞
　図１２は、呼び出し判定部１０４の動作の一例を示すフローチャートである。

　ステップＳ４１において、呼び出し判定部１０４は、データ送信一元化部１０５から一元化情報を受信すると、サービス情報記憶部１０２からサービスリストＬ１１を取得する。

　ステップＳ４２において、呼び出し判定部１０４は、データ送信部１０６からサービス機能の処理結果を受信したか否かを判断する。サービス機能の処理結果は、図１１のステップＳ３５においてデータ送信部１０６がサービス機能から受信した処理結果に相当する。データ送信部１０６からサービス機能の処理結果を受信するまでステップＳ４２の処理を繰り返し、データ送信部１０６からサービス機能の処理結果を受信したときはステップＳ４３に移行する。

　ステップＳ４３において、呼び出し判定部１０４は、処理を行ったサービス機能が一元化の対象か否かを判断する。具体的には、呼び出し判定部１０４は、データ送信一元化部１０５から取得した一元化情報を参照し、処理を行ったサービス機能が一元化の対象であるか否かを判断する。例えば、処理を行ったサービス機能が車速モニタリング機能２０６であるとき、当該車速モニタリング機能２０６は一元化の対象であると判断する。処理を行ったサービス機能が一元化の対象である場合は、ステップＳ４４に移行する。一方、処理を行ったサービス機能が一元化の対象でない場合は、ステップＳ４５に移行する。

　ステップＳ４４において、呼び出し判定部１０４は、サービス機能の処理結果を複製する。具体的には、呼び出し判定部１０４は、交通事故対応サービス２０４およびスピード違反警告サービス２０５のそれぞれに対する車速モニタリング機能２０６の処理結果となるように、サービスの数だけ車速モニタリング機能２０６の処理結果を複製する。この場合、車速モニタリング機能２０６の処理結果は合計２つになる。

　ステップＳ４５において、呼び出し判定部１０４は、サービス機能の処理結果を引数として呼び出し判定処理を実行する。そして、ステップＳ４６において、呼び出し判定部１０４は、呼び出し判定処理の判定結果をデータ送信部１０６に返す。

　図１３は、呼び出し判定部１０４による呼び出し判定処理の判定結果を示す図である。呼び出し判定部１０４による呼び出し判定処理の結果としては、「継続」、「終了」、「トリガ１」、および「トリガ２」がある。

　呼び出し判定処理の判定結果が「継続」である場合、呼び出し判定部１０４は、実行中のサービス機能の呼び出しを継続し、かつ次のサービス機能を呼び出さないようにするために、ＮＵＬＬをデータ送信部１０６に通知する。

　呼び出し判定処理の判定結果が「終了」である場合、呼び出し判定部１０４は、実行中のサービス機能の呼び出しを終了し、かつ次のサービス機能を呼び出さないようにするために、終了するサービス機能ＩＤをデータ送信部１０６に通知する。

　呼び出し判定処理の判定結果が「トリガ１」である場合、呼び出し判定部１０４は、実行中のサービス機能の呼び出しを継続し、かつ次のサービス機能を呼び出すために、次の呼出し順序のサービス機能ＩＤをデータ送信部１０６に通知する。

　呼び出し判定処理の判定結果が「トリガ２」である場合、呼び出し判定部１０４は、実行中のサービス機能の呼び出しを終了し、かつ次のサービス機能を呼び出すために、終了するサービス機能ＩＤと次の呼出し順序のサービス機能ＩＤとをデータ送信部１０６に通知する。

　本実施の形態１では、交通事故対応サービス２０４の車速モニタリング機能２０６の処理結果に対する呼び出し判定処理は、引数である「急減速」に対して「トリガ１」を判定結果としてデータ送信部１０６に返している。

　ここで、呼び出し判定部１０４において、サービス機能の処理結果を呼び出し判定処理に適用する方法について説明する。サービス登録時に、サービス機能の処理結果を引数とする処理プログラムを動的ライブラリとしてサーバ２０から取得しておく。そして、呼び出し判定処理が実行されるときに動的ライブラリがロードされ、呼び出し判定処理が実行される。呼び出し判定処理後、動的ライブラリは破棄される。このような方法によって、呼び出し判定処理を実行することができる。

　＜サービスの追加または更新時の動作＞
　図１４は、サービス登録部１０１の動作の一例を示すフローチャートであり、サービス実行中に新規サービスの追加または既存のサービスの更新があったときの動作を示している。新規サービスの追加または既存のサービスの更新があったとき、サーバ２０は、追加または更新した旨をデータ通信装置１０に通知する。

　ステップＳ５１において、サービス登録部１０１は、サーバ２０から追加または更新した旨の通知を受けると、サーバ２０から新たなサービスリストＬ１０を取得する。当該新たなサービスリストＬ１０は、サーバ２０のサービスリスト記憶部２０３に記憶されている。

　ステップＳ５２において、サービス登録部１０１は、新たなサービスリストＬ１０に新規サービスが追加されているか否かを判断する。新規サービスが追加されている場合は、ステップＳ５３に移行する。一方、新規サービスが追加されていない場合は、ステップＳ５７に移行する。

　ステップＳ５３において、サービス登録部１０１は、新規サービスと、サービス情報記憶部１０２に記憶されている現在のサービスとを表示器１２に表示する。ユーザは、表示器１２に表示されたサービス名を参照し、ユーザ入力装置１３を用いて新規サービス選択することができる。

　ステップＳ５４において、サービス登録部１０１は、ユーザが新規サービスを選択したか否かを判断する。新規サービスを選択した場合は、ステップＳ５５に移行する。一方、新規サービスを選択していない場合は、ステップＳ５７に移行する。

　ステップＳ５５において、サービス登録部１０１は、ユーザが選択した新規サービスをサービス情報記憶部１０２のサービスリストＬ１１に追加する。

　ステップＳ５６およびステップＳ５７のそれぞれにおいて、サービス登録部１０１は、既存のサービスのサービス機能情報が更新されているか否かを判断する。既存のサービスのサービス機能情報が更新されている場合は、ステップＳ５８に移行する。一方、既存のサービスのサービス機能情報が更新されていない場合は、ステップＳ５９に移行する。

　ステップＳ５８において、サービス登録部１０１は、サービス情報記憶部１０２に記憶されているサービスリストＬ１１を更新する。

　ステップＳ５９において、サービス登録部１０１は、サービスリストＬ１１に新規サービスが追加されたこと、または既存のサービスリストＬ１１が更新された旨をデータ送信一元化部１０５に通知する。

　その後、データ送信一元化部１０５は、図１０に示す処理を行って一元化情報を作成し、作成した一元化情報をデータ送信部１０６および呼び出し判定部１０４のそれぞれに通知する。データ送信部１０６は、図１１に示す処理を行う。呼び出し判定部１０４は、図１２に示す処理を行う。これにより、サービスの追加または更新の動作は完了する。

　以上のことから、本実施の形態１によれば、複数のサービスを同時に実行するとき、データ通信装置１０は、各サービスによって呼び出されるサービス機能を把握し、同一のサービス機能の呼び出しを一元化しているため、サービス機能を重複して呼び出すことを防ぐことができる。これにより、データ通信装置１０とサーバ２０との間のデータ通信量の削減、およびサーバ２０の処理負荷を削減することが可能となる。

　＜実施の形態２＞
　本発明の実施の形態２では、異なる複数のサービスにおいて呼び出し順序が同一のサービス機能を連続的に呼び出す場合について説明する。

　図１５は、本発明の実施の形態２によるサーバ２０の構成の一例を示すブロック図である。

　サービス実行部２０１は、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０のそれぞれを構成するサービス機能を実行する。交通事故対応サービス２０４は、車速モニタリング機能２０６、周辺モニタリング機能２０７、および救急連絡機能２０８の各サービス機能から構成されるサービスである。ヒヤリハット収集サービス２１０は、車速モニタリング機能２０６、周辺モニタリング機能２０７、およびヒヤリハット登録機能２１１の各サービス機能から構成されるサービスである。ヒヤリハット収集サービス２０１は、車両１の急減速を検知すると、車両１の周辺の画像に対して画像処理を行ってヒヤリハットが発生したか否かを検証し、ヒヤリハットが発生したときは図示しないデータベースにヒヤリハット発生地点を登録するサービスである。

　図１６は、サービスリスト記憶部２０３に記憶されているサービスリストＬ２０の一例を示す図である。

　サービスリストＬ２０では、サービス名として、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０が示されている。交通事故対応サービス２０４のサービス機能情報は図１７に示されており、ヒヤリハット収集サービス２１０のサービス機能情報は図１８に示されている。図１７，１８に示すように、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０では、車速モニタリング機能２０６および周辺モニタリング機能２０７の呼び出し順序が同じである。また、車速モニタリング機能２０６に対する呼び出し判定処理も同じである。

　データ通信装置１０のサービス情報記憶部１０２には、サービスリストＬ２０と同じ内容のサービスリストＬ１１が記憶されているものとする。この場合、データ送信一元化部１０５は、サービスリストＬ１１に含まれている交通事故対応サービス２０４とヒヤリハット収集サービス２１０とにおいて呼び出し順序が同一である車速モニタリング機能２０６および周辺モニタリング機能２０７を抽出する。そして、データ送信一元化部１０５は、車速モニタリング機能２０６のサービス機能名を示すサービス機能ＩＤである「０ｘ０００１」、周辺モニタリング機能２０７のサービス機能名を示すサービス機能ＩＤである「０ｘ０００２」、車速モニタリング機能２０６の呼出し順序である「１」、および周辺モニタリング機能２０７の呼出し順序である「２」を一元化情報として生成し、データ送信部１０６および呼び出し判定部１０４のそれぞれに通知する。

　データ送信部１０６は、呼び出し順序が１番である車速モニタリング機能２０６に車速データおよびその取得時刻を送信し、車速モニタリング機能２０６の処理結果を呼び出し判定部１０４に通知する。

　呼び出し判定部１０４は、車速モニタリング機能２０６の処理結果を受信すると、一元化情報に基づいて、処理結果が２つのサービスの呼び出し判定処理を実行する引数になること、かつ次に呼び出すサービス機能が一元化の対象であることを判断し、処理結果を複製せずに１度だけ呼び出し判定処理を行う。呼び出し判定部１０４は、呼び出し判定処理を実行し、次のサービス機能である周辺モニタリング機能２０７を呼び出すことが決定した場合、周辺モニタリング機能２０７を呼び出す要求を１度だけ発行する。データ送信部１０６は、周辺モニタリング機能２０７を呼び出す１つの要求を受信すると、サーバ２０の周辺モニタリング機能２０７に対して画像データを送信する。

　以上のことから、本実施の形態２によれば、異なる複数のサービスにおいて呼び出し順序が同一のサービス機能を連続的に呼び出す場合であっても、データ通信装置１０は、各サービスによって呼び出されるサービス機能を把握し、同一のサービス機能の呼び出しを一元化しているため、サービス機能を重複して呼び出すことを防ぎ、サービス機能を連続して呼び出すことができる。これにより、データ通信装置１０とサーバ２０との間のデータ通信量の削減、およびサーバ２０の処理負荷を削減することが可能となる。

　＜実施の形態３＞
　実施の形態１，２では、サービスを構成するサービス機能はサーバ２０に存在している場合について説明した。本発明の実施の形態３では、サービスを構成する一部のサービス機能がサーバ２０の外部に存在する場合について説明する。具体的には、本実施の形態３では、車速モニタリング機能２０６がカーナビゲーション装置１１で動作される。カーナビゲーション装置１１では、車速モニタリング機能２０６を実行することによって、車両１の車速のモニタリング状況をリアルタイムで表示器１２に表示することができる。

　＜構成＞
　図１９は、カーナビゲーション装置１１の構成の一例を示すブロック図である。

　カーナビゲーション装置１１は、カーナビサービス実行部１１０と、車両内通信インタフェース部１１１とを備えている。

　カーナビサービス実行部１１０は、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０のそれぞれを構成するサービス機能の一部である車速モニタリング機能２０６を実行する。車両内通信インタフェース部１１１は、情報系ネットワークＮ１０１に接続されている。

　図２０は、カーナビゲーション装置１１のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

　カーナビゲーション装置１１におけるカーナビサービス実行部１１０および車両内通信インタフェース部１１１の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、カーナビゲーション装置１１は、サービスを実行し、情報系ネットワークＮ１０１を介して通信するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ７に格納されたプログラムを実行するプロセッサ６である。

　カーナビゲーション装置１１におけるカーナビサービス実行部１１０および車両内通信インタフェース部１１１の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ７に格納される。処理回路は、メモリ７に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、データ通信装置１０は、サービスを実行するステップ、情報系ネットワークＮ１０１を介して通信するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ７を備える。また、これらのプログラムは、カーナビサービス実行部１１０および車両内通信インタフェース部１１１の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、ＲＡＭ、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、ＥＰＲＯＭ、ＥＥＰＲＯＭ等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、ＤＶＤ等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。

　図２１は、サーバ２０の構成の一例を示すブロック図である。

　サービス実行部２０１は、交通事故対応サービス２０４を構成するサービス機能の一部である周辺モニタリング機能２０７および救急連絡機能２０８を実行する。また、サービス実行部２０１は、ヒヤリハット収集サービス２１０を構成するサービス機能の一部である周辺モニタリング機能２０７およびヒヤリハット登録機能２１１を実行する。

　上記より、本実施の形態３では、交通事故対応サービス２０４は、カーナビサービス実行部１１０で実行される車速モニタリング機能２０６と、サービス実行部２０１で実行される周辺モニタリング機能２０７および救急連絡機能２０８とから構成されている。また、ヒヤリハット収集サービス２１０は、カーナビサービス実行部１１０で実行される車速モニタリング機能２０６と、サービス実行部２０１で実行される周辺モニタリング機能２０７およびヒヤリハット登録機能２１１とから構成されている。

　図２２は、サービスリスト記憶部２０３に記憶されているサービスリストＬ３０の一例を示す図である。

　サービスリストＬ３０では、サービス名として、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０が示されている。交通事故対応サービス２０４のサービス機能情報は図２３に示されており、ヒヤリハット収集サービス２１０のサービス機能情報は図２４に示されている。図２３，２４に示すように、車速モニタリング機能２０６のＵＲＬは、カーナビゲーション装置１１のカーナビサービス実行部１１０を示している。これにより、車速モニタリング機能２０６の処理に必要な車速データおよびその取得時刻は、カーナビゲーション装置１１のカーナビサービス実行部１１０に通知される。

　＜動作＞
　以下、本実施の形態３によるデータ通信装置１０、カーナビゲーション装置１１、およびサーバ２０の動作について説明する。

　データ通信装置１０のサービス登録部１０１は、実施の形態１と同様、サーバ２０からサービスリストＬ３０を取得して表示器１２に表示する。そして、ユーザが選択したサービスをサービスリストＬ１１としてサービス情報記憶部１０２に記憶する。本実施の形態３では、データ通信装置１０のサービス情報記憶部１０２には、サービスリストＬ３０同じ内容のサービスリストＬ１１が記憶されているものとする。

　データ通信装置１０のデータ送信一元化部１０５は、実施の形態２と同様、車速モニタリング機能２０６および周辺モニタリング機能２０７について一元化情報を生成し、データ送信部１０６および呼び出し判定部１０４のそれぞれに通知する。

　データ通信装置１０のデータ送信部１０６は、一元化情報を参照し、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０のそれぞれにおいて最初に呼び出すサービス機能は車速モニタリング機能２０６であると判断する。また、データ送信部１０６は、車速モニタリング機能２０６のＵＲＬを参照し、当該車速モニタリング機能２０６は車両１に設けられているカーナビゲーション装置１１のカーナビサービス実行部１１０で実行されると判断する。そして、データ送信部１０６は、車両１の車速データおよびその時刻情報を、情報系ネットワークＮ１０１を介してカーナビゲーション装置１１のカーナビサービス実行部１１０に通知する。

　カーナビゲーション装置１１のカーナビサービス実行部１１０で実行される車速モニタリング機能２０６は、データ通信装置１０のデータ送信部１０６から５００ミリ秒間隔で送られてくる車速データおよびその取得時刻をモニタリングし、モニタリング中に検知したイベントを処理結果としてデータ通信装置１０のデータ送信部１０６に通知する。

　データ通信装置１０の呼び出し判定部１０４は、一元化情報に基づいて、車速モニタリング機能２０６の処理結果を引数として、交通事故対応サービス２０４およびヒヤリハット収集サービス２１０に対する呼び出し判定処理を１度だけ実行する。呼び出し判定部１０４は、車速モニタリング機能２０６の処理結果が「急減速」である場合、判定結果として「トリガ１」をデータ送信部１０６に返す。

　データ通信装置１０のデータ送信部１０６は、呼び出し判定部１０４から「トリガ１」の判定結果を受けると、次のサービス機能である周辺モニタリング機能２０７に必要な画像データを周期的にサーバ２０のサービス実行部２０１に送信する。以降の動作は、実施の形態２と同様である。

　以上のことから、本実施の形態３によれば、一部のサービス機能がサーバ２０の外部に存在する場合であっても、データ通信装置１０は、各サービスによって呼び出されるサービス機能を把握し、同一のサービス機能の呼び出しを一元化しているため、サービス機能を重複して呼び出すことを防ぎ、サービス機能を連続して呼び出すことができる。これにより、データ通信装置１０とサーバ２０との間のデータ通信量の削減、およびサーバ２０の処理負荷を削減することが可能となる。

　なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

　本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。

　１　車両、２　プロセッサ、３　メモリ、４　プロセッサ、５　メモリ、６　プロセッサ、７　メモリ、１０　データ通信装置、１１　カーナビゲーション装置、１２　表示器、１３　ユーザ入力装置、１４　車両データ記憶装置、１５　車両データ収集ゲートウェイ、１６　ＧＰＳ装置、１７　車速センサ、１８　車載カメラ、２０　サーバ、１０１　サービス登録部、１０２　サービス情報記憶部、１０３　車両外通信インタフェース部、１０４　呼び出し判定部、１０５　データ送信一元化部、１０６　データ送信部、１０７　車両内通信インタフェース部、１１０　カーナビサービス実行部、１１１　車両内通信インタフェース部、２０１　サービス実行部、２０２　サーバ外通信インタフェース部、２０３　サービスリスト記憶部、２０４　交通事故対応サービス、２０５　スピード違反警告サービス、２０６　車速モニタリング機能、２０７　周辺モニタリング機能、２０８　救急連絡機能、２０９　スピード違反判定機能、２１０　ヒヤリハット収集サービス、２１１　ヒヤリハット登録機能。

Claims

　複数のプログラムを順に呼び出して実行することによって実現されるサービスを提供するサービス実行部と通信し、各前記プログラムの実行に必要なデータを送信するデータ通信装置であって、
　異なる複数の前記サービスにおいて呼び出しの順番が同一の前記プログラムである共通プログラムがあるとき、当該共通プログラムの実行に必要なデータである共通データを一元化することができることを示す一元化情報を生成するデータ送信一元化部（１０５）と、
　前記データ送信一元化部（１０５）が生成した前記一元化情報に基づいて、前記共通データを一元化して前記共通プログラムに送信するデータ送信部（１０６）と、
　前記データ送信部（１０６）が一元化して送信した前記共通データを用いて実行した前記共通プログラムの処理結果に基づいて、前記異なる複数のサービスのそれぞれについて次の前記プログラムを呼び出すか否かを判定する呼び出し判定部（１０４）と、
を備える、データ通信装置。
　前記呼び出し判定部（１０４）は、前記データ送信部（１０６）が送信した前記共通データを用いて実行した前記共通プログラムの処理結果を前記一元化した前記サービスの数だけ複製し、各前記サービスにおいて次のプログラムを呼び出すか否かを判定することを特徴とする、請求項１に記載のデータ通信装置。
　前記プログラムの呼出しの順序を含む前記サービスに関する情報であるサービス情報を記憶するサービス情報記憶部（１０２）をさらに備えることを特徴とする、請求項１または２に記載のデータ通信装置。
　ユーザが選択した前記サービスを前記サービス情報として前記サービス情報記憶部（１０２）に格納するサービス登録部（１０１）をさらに備えることを特徴とする、請求項３に記載のデータ通信装置。
　前記サービス情報は、前記データの送信周期を含み、
　前記データ送信部（１０６）は、前記送信周期に基づいて前記データを送信することを特徴とする、請求項３または４に記載のデータ通信装置。
　前記サービス登録部（１０１）は、前記サービス情報の更新または変更があったとき、当該更新または変更があったことを前記データ送信一元化部（１０５）に通知し、
　前記データ送信一元化部（１０５）は、前記サービス登録部（１０１）から前記通知を受けると、異なる複数の前記サービスにおいて前記共通プログラムがあるか否かを判断することを特徴とする、請求項４に記載のデータ通信装置。
　前記データ通信装置は、車載ネットワークに設けられ、
　前記サービス実行部は、前記車載ネットワーク以外のサーバに設けられていることを特徴とする、請求項１から６のいずれか１項に記載のデータ通信装置。