WO2019239550A1 - 晶析装置及び晶析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貧溶媒晶析や反応晶析を連続的に実施する技術を提供する。 【解決手段】液体を通過させる多数の細孔が形成された多孔質膜21は、前記処理容器2内を、第1の通流空間201と、第2の通流空間202とに区画する。原料液供給部11は、第1の通流空間201に対し原料液を連続的に供給し、処理液供給部12は、第2の通流空間202に対し、処理液が多孔質膜21を通過し第1の通流空間201に進入する圧力にて連続的に供給する。抜出部23は、第1の通流空間201から、原料液と処理液との混合液を連続的に抜き出し、熟成部3は、混合液から目的物質の結晶を析出・成長させる。

Description

晶析装置及び晶析方法
 本発明は、原料液から連続的に目的物質の結晶を得る技術に関する。
 医薬品などのファインケミカルの製造プロセスにおいては、原料液から目的物質の結晶を得る手法として晶析が用いられている。
 例えば貧溶媒晶析は、目的物質が溶解した原料液に対し、目的物質の溶解度を低下させる貧溶媒を混合して、得られた混合液中に目的物質の結晶を析出させる。また、反応晶析は、原料物質を含む原料液に対し、原料物質と反応してより溶解度が小さい目的物質を生成する反応液を混合することにより、目的物質の結晶を析出させる。
 従来、貧溶媒晶析(以下、説明の便宜上、貧溶媒晶析にのみ言及するが反応晶析の場合についても同様である)には、処理容器内に収容された原料液に対して貧溶媒を滴下させ処理容器内で目的物質の結晶を得るバッチ式のプロセスが採用されてきた。 
 しかしながらバッチ式のプロセスは、原料液の仕込みや結晶を析出させた混合液の払い出しなどの切り替え操作が煩雑であり、生産コストが増大しやすい。
 例えば非特許文献1は、従来技術として、撹拌槽内で完全混合されたスラリー(混合液)の抜き出しを行うMSMPR(Mixed Suspension Mixed Product Removal)プロセスに言及している。しかしながらMSMPRは、結晶の大きさの分布が広くなりやすいことや高濃度の結晶を得ることが困難であること、また閉塞や結晶の付着が起こりやすいといった課題がある。 
 また、非特許文献1には、管径が1mm程度のマイクロ流路の管路内で原料液と貧溶媒とを混合するマイクロリアクタが記載されている。一方で、商業的な観点からは、処理量をより多くすることが可能な連続晶析の実現が求められる。
「マイクロ流路を利用した有機物の連続晶析技術」、化学工学、公益社団法人化学工学会、2015年、第79巻、第12号、p.909-911
 本発明は、このような背景の下になされたものであり、貧溶媒晶析や反応晶析を連続的に実施する技術を提供する。
 本発明の晶析装置は、目的物質の結晶を析出させるための処理が行われる処理容器と、
 前記処理容器内を、第1の通流空間と、第2の通流空間とに区画するように設けられると共に、液体を通過させる多数の細孔が形成された多孔質膜と、
 前記第1の通流空間に対し、前記目的物質、または当該目的物質の原料となる原料物質を含む原料液を連続的に供給する原料液供給部と、
 前記第2の通流空間に対し、前記原料液との混合により得られる混合液に対する前記目的物質の溶解度を低下させる貧溶媒であるか、または、前記原料物質と反応して前記原料物質よりも前記混合液に対する溶解度が小さい目的物質を生成する反応液である処理液を、当該処理液が前記多孔質膜を通過して前記第1の通流空間に進入する圧力にて連続的に供給する処理液供給部と、
 前記第1の通流空間から、前記原料液と前記処理液との混合液を連続的に抜き出す抜出部と、
 前記抜出部より抜き出された混合液から前記目的物質の結晶を析出・成長させる熟成部と、を備えることを特徴とする。
 前記晶析装置は以下の特徴を備えていてもよい。 
(a)前記熟成部は、前記抜出部から抜き出された混合液を通流させる管路により構成されていること。 
(b)前記原料液供給部、及び前記処理液供給部は、各々、前記処理容器の上部側から前記原料液または前記処理液の供給を行う位置に設けられ、前記抜出部は、前記処理容器の下部側から前記混合液を抜き出す位置に設けられていること。または、前記原料液供給部、及び前記処理液供給部は、各々、前記処理容器の下部側から前記原料液または前記処理液の供給を行う位置に設けられ、前記抜出部は、前記処理容器の上部側から前記混合液を抜き出す位置に設けられていること。 
(c)前記第1の通流空間及び前記第2の通流空間よりも上方位置に設けられ、前記原料液または処理液と共に持ち込まれた気泡を集め、液体から分離するための容器からなる気液分離部と、前記気液分離部内で気泡が液体から分離されて形成された気体溜まりと液体との界面高さを検出するセンサ部と、前記センサ部により検出された界面高さが予め設定された界面高さ以下となった場合に、前記気体溜まりの気体を排出する排気部と、を備えたこと。
(d)前記多孔質膜が設けられた前記処理容器と、前記原料液供給部と、前記処理液供給部と、前記抜出部と、前記熟成部との組を晶析モジュールと呼ぶとき、複数組の前記晶析モジュールが直列に接続されていることと、直列に接続された2組目以降の前記晶析モジュールには、前記原料液供給部に替えて、1つ上流側の組の晶析モジュールの熟成部から流出し、析出した結晶が除去された後の混合液が原料液として供給されること。
(e)前記混合液を冷却する冷却部を備えたこと。このとき、前記冷却部は、前記熟成部に設けられていること。
(f)前記第1の通流空間内を流れる混合液の混合を促進する混合促進部を備えたこと。
(g)前記貧溶媒は、前記多孔質膜の細孔を通過することができる前記目的物質の微細結晶を含んでいること。または、前記原料液は、前記目的物質の微細結晶を含んでいること。
 本発明は、処理容器内の第1の通流空間を流れる原料液に対し、多孔質膜を介して処理液を混合するので、処理容器から連続的に抜き出された混合液中に目的物質の結晶を析出させることができる。
実施の形態に係る晶析装置の構成図である。 前記晶析装置に設けられている処理容器の縦断側面図である。 前記処理容器の作用図である。 アップフロー型の晶析装置の構成図である。 直列接続型の晶析装置の構成図である。 冷却部を備えた晶析装置の構成図である。 混合促進用の超音波振動子を備えた処理容器の縦断側面図である。 第1の変形例に係る処理容器の縦断側面図である。 第2の変形例に係る処理容器の縦断側面図である。 第3の変形例に係る処理容器の縦断側面図である。 食塩水-エタノール混合液からの食塩の連続晶析の結果を示す顕微鏡写真である。 アセトアミノフェン-水-IPA混合液からのアセトアミノフェンの連続晶析に用いた晶析装置の構成図である。 前記アセトアミノフェンの連続晶析の結果を示す顕微鏡写真である。
 以下、図面を参照しながら、貧溶媒晶析を連続的に実施する晶析装置の実施形態について説明する。 
 図1は、処理容器2の上部側から原料液を供給し、当該原料液に対して貧溶媒を混合して得られた混合液を処理容器2の下部側から抜き出すダウンフロー型の晶析装置の構成例である。
 本例の晶析装置は、原料液101の供給を行う原料液供給部11と、処理液である貧溶媒102の供給を行う貧溶媒供給部(処理液供給部)12と、これら原料液101と貧溶媒102との混合が行われる処理容器2と、処理容器2より抜き出された混合液から、目的物質の結晶を析出・成長させる熟成部と、を備えている。
 原料液供給部11は、原料液101を貯留した原料液タンク114と、この原料液タンク114から抜き出された原料液101を処理容器2に供給するための原料液供給ライン110とを備える。原料液供給ライン110にはダイアフラムポンプ111と圧力計112と、開閉バルブ113とが上流側からこの順に設けられている。
 貧溶媒供給部12は、貧溶媒102を貯留した貧溶媒タンク124と、この貧溶媒タンク124から抜き出された貧溶媒102を処理容器2に供給するための貧溶媒供給ライン120とを備える。貧溶媒供給ライン120にはダイアフラムポンプ121と圧力計122と、開閉バルブ123と、処理容器2内の圧力監視用の圧力計125とが上流側からこの順に設けられている。
 処理容器2は、例えば直管により構成され、管軸を垂直方向に向けて配置される。図1、2に示すように原料液供給ライン110の末端部は、後述する排気部22を介して処理容器2の上端部に接続されている。一方、貧溶媒供給ライン120の末端部は、処理容器2の上部側の側面に接続されている。
 本例の処理容器2内には、処理容器2よりも小径の直管形状に成型された多孔質膜21が配置されている。多孔質膜21は、処理容器2内の空間を、多孔質膜21の内側の第1の通流空間201と、処理容器2の内周面と多孔質膜21の外周面との間の第2の通流空間202と、に区画する。 
 原料液供給ライン110から供給された原料液101は、第1の通流空間201の上部側に流入する。貧溶媒供給ライン120から供給された貧溶媒102は、第2の通流空間202の上部側に流入する。
 多孔質膜21は、多孔質ガラスや多孔質セラミックス、多孔質高分子など種々の材料からなるものを利用することができる。例えば多孔質膜21は、平均細孔径が0.01~50μmの範囲であるものであるものを用いることができる。また、より好適には、平均細孔径が0.01~10μmであるものを用いる。多孔質膜21の細孔径分布は、例えば水銀圧入法やガス吸着法により測定することができる。
 上述の構成を備える多孔質膜21は、第2の通流空間202側に供給された貧溶媒を、多孔質膜21に多数形成されている細孔を介して、第1の通流空間201側に通過させ、原料液と貧溶媒とを混合する役割を果たす。 
 貧溶媒供給ライン120において、開閉バルブ123の下流側に設けられた圧力計125は、多孔質膜21の圧力損失も考慮して、第2の通流空間202の圧力を、第1の通流空間201よりも高い圧力に保つために用いられる。第2の通流空間202の圧力管理を行うことにより、第1の通流空間201側から、第2の通流空間202側への原料液の逆流を防止することができる。
 なお、後段にて図3を用いて説明する、貧溶媒の濃度分布を形成可能な場合は、平均細孔径が50μmよりも大きな多孔質膜21を用いることもできる。このような多孔質膜21を構成する材料としては、焼結金属を例示することができる。
 次いで、排気部22の構成について説明する。原料液供給ライン110や貧溶媒供給ライン120から各液体(原料液101、貧溶媒102)と共に持ち込まれた気泡が処理容器2内に溜まって気体溜まりを形成してしまう場合がある。この場合には、気体溜まりと接している部分の多孔質膜21は原料液と貧溶媒とを混合する機能を発揮することができなくなってしまう。そこで排気部22を利用して、処理容器2内に持ち込まれた気体を外部へと排出する。
 図2に示すように、排気部22は、原料液101の下流端部と、処理容器2の上端部とを接続するT型繋ぎ221と、T型繋ぎ221の側面から分岐した分岐管221aに接続された容器である気液分離部222と、気液分離部222内の液面レベル(気体溜まりと液体との界面高さ)を測定するセンサ部である液面計223と、液面計223による液面レベルの検出結果に基づき、脱気バルブ225の開閉を実行するバルブコントローラ224と、を備えている。
 気液分離部222は、第1の通流空間201や第2の通流空間202よりも上方位置に設けられる。液面計223は、例えば超音波レベルセンサにより構成される。バルブコントローラ224は、液面計223にて検出された液面レベルが、予め設定された液面レベル以下となった場合に、脱気バルブ225を開いて、気体溜まりの気体を外部へ排出するように構成されている。
 処理容器2側の説明に戻ると、処理容器2の下端部には、第1の通流空間201から、原料液101と貧溶媒102との混合液を連続的に抜き出すための抜出ライン230が接続されている。抜出ライン230には、上流側から順に圧力計231、ニードルバルブ232が設けられている。これら抜出ライン230、圧力計231、ニードルバルブ232は、本例の抜出部23に相当する。
 ニードルバルブ232の下流側の抜出ライン230の管路は、原料液と貧溶媒との混合液から、目的物質の結晶が析出するまでの時間(インダクションタイム)、混合液から析出した結晶が所望の結晶径に成長するまでの時間、前記混合液を通流させる熟成管(熟成部)3を構成している。
 熟成管3の長さに特段の限定は無いが、混合液の流量と、前記インダクションタイムや結晶の成長に要する時間とを踏まえて、例えば数十センチメートルから十数メートル程度に設定される。図1には、蛇行配置した熟成管3を示してあるが、熟成管3は、例えば円筒状の保持部材に熟成管3を巻き付けてもよい(後述の図6に示す冷却部32への熟成管3の巻き付け参照)。
 熟成管3の下流端部には、例えば固液分離用のフィルターと、アスピレーターとを組み合わせて構成され、混合液を結晶と廃液とに分離するための固液分離部31が設けられている。
 以上に説明した構成を備える晶析装置の作用について説明する。 
 はじめに、開閉バルブ113を開き、ダイアフラムポンプ111を駆動して、原料液タンク114内の原料液101を所定流量で連続的に処理容器2へと供給する。この動作と並行して、開閉バルブ123を開き、ダイアフラムポンプ121を駆動して、貧溶媒タンク124内の貧溶媒102を所定流量で連続的に処理容器2へと供給する。
 原料液供給部11から供給された原料液101は、上部側から下部側へ向けて(多孔質膜21の一面側に沿って)第1の通流空間201内を通流する。また、貧溶媒供給部12から供給された貧溶媒102は、上部側から下部側へ向けて(多孔質膜21の一面側とは反対の反対面側に沿って)第2の通流空間202内を通流する。さらに、貧溶媒供給部12からの供給圧力を、多孔質膜21の圧力損失よりも高く調整することにより、第2の通流空間202内を通流する貧溶媒102は、多孔質膜21の外面の各位置から、多孔質膜21内を通過して第1の通流空間201内に流れ込む(図3中に破線の矢印参照)。
 ここで多孔質膜21の細孔径分布は、多孔質膜21の面内で均一であるので、貧溶媒102は多孔質膜21の面内の各位置からほぼ同じ流速で第1の通流空間201内に流れ込む。この結果、図3中に併記したように、各高さ位置における混合液中の貧溶媒102の平均濃度が、第1の通流空間201の上部側から下部側へ向けて連続的に高くなる濃度分布が形成される(図3には貧溶媒の濃度が比例的に増加する例を示してある)。
 一方で、貧溶媒102を滴下させ、撹拌翼などを用いて原料液101と混合する従来のMSMPRプロセスでは、滴下した位置にて局所的に貧溶媒102が高濃度となる領域が形成されてしまい、均一な大きさの結晶を形成することが困難となる場合がある。そこでこのような高濃度領域の形成を抑制するため、貧溶媒102の滴下量を少なくしていくと、処理量を増やすことが困難となってしまう。
 この点、本例の晶析装置は、多孔質膜21の面内の各位置から均一に貧溶媒102が供給されるので、多孔質膜21の面内の局所領域のみで貧溶媒の供給量が多くなる供給量分布が形成されにくい。特に本例では、平均細孔径が0.01~50μmの範囲であり、より好適には、平均細孔径が0.01~10μmであるものを用いている。このような特性を有する多孔質膜21を用いることにより、比較的大きな細孔を含む多孔質膜21と比較して、局所的に貧溶媒が多く供給されることを抑制できるので、目的物質の結晶径などの精密な制御が可能となる。
 こうして、第1の通流空間201の上部から供給された原料液101と、多孔質膜21を通過した貧溶媒102とが混合され、目的物質の溶解度が低下した混合液が第1の通流空間201の下部側から抜出ライン230へと連続的に抜き出される。なお、原料液101には目的物質の微細結晶(種晶)を含んでもよい。
 ここで、貧溶媒の混合により、混合液中の目的物質の濃度が飽和状態となってから、目的物質の結晶の析出が始まるまでにはある程度の時間の経過が必要であり、この時間をインダクションタイムと呼ぶ。例えば、インダクションタイムが短い場合には、第1の通流空間201内にて混合液中に結晶が析出する場合もある。このような場合であっても、第1の通流空間201内には、混合液が上部側から下部側へ向けて流れるダウンフローが形成されていることにより、第1の通流空間201内からの結晶の排出が容易となる。
 また排気部22の作用にも触れておくと、原料液供給ライン110から原料液101と共に気泡が持ち込まれた場合であっても、当該気泡は処理容器2、T型繋ぎ221内を上昇して気液分離部222へと流入する。また貧溶媒供給ライン120から貧溶媒102と共に第2の通流空間202内に気泡が持ち込まれた場合、当該気泡は多孔質膜21を通過して第1の通流空間201内に流れ込んだ後、気液分離部222へと流入する。
 こうして、気液分離部222内に気体溜まりが形成され、液面計223にて検出される液面レベルが予め設定されたレベル以下となったら、バルブコントローラ224により脱気バルブ225を開く動作を実行する。この結果、気液分離部222内に溜まった気体が外部へ排出されることにより、処理容器2内における気体溜まりの形成を抑え、多孔質膜21の全面を利用した原料液101と貧溶媒102との混合を実施することができる。
 処理容器2から流出した混合液は、抜出ライン230に設けられたニードルバルブ232を通過して熟成管3側へと流れ込む。このとき、第1の通流空間201内で析出した目的物質の結晶により、ニードルバルブ232の閉塞が発生した場合には、圧力計231の圧力上昇として検知されるので、ダイアフラムポンプ111、121を停止することにより機器の損傷を回避できる。
 熟成管3に流れ込んだ混合液は、熟成管3内を通流する過程でインダクションタイムが経過し、目的物質の結晶が析出し、さらに成長する。なお、インダクションタイム経過時の結晶は、目視できないほど小さい場合もある。このため、第1の通流空間201-抜出ライン230-熟成管3のいずれの位置にてインダクションタイムが経過するのかを厳密に特定することが難しい場合もある。この点、本例の晶析装置においては、少なくともニードルバルブ232を閉塞させずに混合液が熟成管3側へと流れ、熟成管3内にて結晶を成長させることができていれば、熟成管3は「目的物質の結晶を析出・成長させる」作用を奏していると言える。
 熟成管3内にて析出・成長した目的物質の結晶は、固液分離部31にて液体から分離され、受入容器4に収容される。また、結晶が分離された液体は、廃液として処理される。
 本実施の形態に係る晶析装置によれば以下の効果がある。処理容器2内の第1の通流空間201を流れる原料液101に対し、多孔質膜21を介して貧溶媒102を混合するので、処理容器2から連続的に抜き出された混合液中に目的物質の結晶を析出させることができる。
 ここで、原料液101や貧溶媒102を「連続的に供給する」操作には、これらの液体101、102の流量を一定にして連続的に供給する場合のほか、所定流量での供給と停止や、供給量の増減を断続的に繰り返す場合も含まれる。また、混合液を「連続的に抜き出す」操作についても、混合液の流量を一定にして連続的に抜き出す場合のほか、所定流量での抜出と停止や、抜出量の増減を一定間隔で断続的に繰り返すに行う場合も含まれる。
 また、処理容器の後段に設けられる熟成部は、図1などに示す熟成管3によって構成する場合に限定されない。例えば、ニードルバルブ232の下流側に混合液を収容する容器を配置し、当該容器を熟成部として目的物質の結晶を析出・成長させた後、結晶と廃液との固液分離を行ってもよい。
 さらに図4~10を参照しながら、晶析装置や処理容器2のバリエーションについて説明する。図4~10においては、図1~3を用いて説明した例と共通の構成要素には、これらの図にて用いたものと共通の符号を付してある。 
 図4は、処理容器2の下部側から原料液101及び貧溶媒102を供給し、上部側から混合液を抜き出すアップフロー型の晶析装置の構成例である。本例においては、処理容器2の下端部に対して原料液供給ライン110の末端部が接続されると共に、処理容器2の下部側の側面に対して貧溶媒供給ライン120の末端部が接続される。一方、処理容器2の上端部(排気部22が設けられている場合は、T型繋ぎ221の上端部)に対しては、抜出ライン230が接続されている。
 例えば目的物質を含む水溶液である原料液101に対し、原料液101よりも比重の小さな液体(例えばエタノール)を貧溶媒102として混合する場合には、第1の通流空間201内を下部側から上部側へ向けて混合液の流れを形成した方が、原料液101と貧溶媒102との混合が進行しやすい場合もあり得る。そこで既述の第1の通流空間201内における結晶の析出及びその堆積の問題が小さい場合には、図4に示すアップフロー型の晶析装置を採用してもよい。
 図5は、処理容器2と熟成管3との組からなる晶析モジュール1a、1bを、2組直列に接続した晶析装置の構成例である。この例では、上流側の晶析モジュール1aにて目的物質の結晶が回収された後の液体が、連結ライン130を介して、再度、原料液101として下流側の晶析モジュール1bに供給される。晶析モジュール1bでは、この原料液101に対してさらに貧溶媒102を混合して混合液を得る。言い替えると、後段側(2組目以降)の晶析モジュール1bには、原料液供給部11に替えて、1つ上流側の組の晶析モジュール1aの熟成管3から流出し、析出した結晶が除去された後の混合液が原料液101として供給される。原料液101に対して連続晶析を繰り返し実施することにより、目的物質のロスを低減することができる。
 上記直列接続型の晶析装置において、下流側の晶析モジュール1bで回収された目的物質の結晶の純度が低い場合には、上流側の晶析モジュール1aの原料液タンク114内の原料液101に当該結晶を再溶解させて目的物質の濃度を高めることにより、上流側の晶析モジュール1aにて純度の高い結晶を回収してもよい。 
 また、直列に接続される晶析モジュールの組数は、2組に限定されるものはなく、3組以上であってもよい。
 図6は、熟成管3内を流れる混合液を冷却する冷却部32を備えた晶析装置の構成例である。本例の冷却部32は、冷却水を通流させた円筒状の冷却管として構成され、当該円筒の外面に熟成管3が巻き付けられている。混合液の温度を低下させることにより、目的物質の溶解度が低下するので、より多くの結晶を回収することができる。なお、冷却部は熟成管3側に設ける場合に限定されず、例えば処理容器2の出口側部分にて混合液の冷却を行ってもよい。
 図7は、第1の通流空間201に挿入された棒状の超音波振動子241を介して超音波振動を供給する超音波供給部242を備えた処理容器2の構成例である。超音波振動を利用して原料液101と貧溶媒102との混合を促進することができる。超音波供給部242及び超音波振動子241は、本例の混合促進部に相当する。
 ここで、混合促進部の構成例は、超音波振動子241、超音波供給部242の例に限定されない。例えば第1の通流空間201内に、混合液の流れ方向に沿ってラインミキサーもしくは小型攪拌機を配置してもよい。 
 なお、図7~10に示す各処理容器2、2a、2bにおいては、排気部22の記載を省略してあるが、これらの処理容器2、2a、2bに対しても排気部22を設けてもよいことは勿論である。
 図8は、図3に示した処理容器2内における第1の通流空間201と第2の通流空間202との内外の配置関係を反転させた例である。即ち、多孔質膜21の内側に、貧溶媒102が供給される第2の通流空間202を形成し、多孔質膜21と処理容器2との間に、原料液101が供給される第1の通流空間201を形成した構成となっている。本例では第1の通流空間201の下端側は封止され、処理容器2の下部側の側面に接続された抜出ライン230から混合液が抜き出される。
 図9は、平板状の多孔質膜21aを用いて第1の通流空間201と第2の通流空間202とを区画した処理容器2aの構成例を示している。例えば内部が空洞のプレート状の処理容器2aの内部を、図9の縦断側面図に示すように1枚の多孔質膜21aにて区画する例が考えられる。
 図10は、処理容器2b内に管状の多孔質膜21を複数本配置して複数の第1の通流空間201とその外側の第2の通流空間202をと構成した例である。各多孔質膜21の末端部は固定管板211に接続され、この固定管板211により、処理容器2b内に原料液101が流入する空間212、及び処理容器2bから混合液が流出する空間213と第2の通流空間202とが区画されている。
 以上に説明した各晶析装置、及び処理容器2、2a、2bは、使用する多孔質膜の細孔を通過することができる目的物質の微細結晶を含む貧溶媒を用いてもよい。また、原料物質を含む原料液に対し、原料物質と反応してより溶解度が小さい目的物質を生成する反応液を混合することにより、目的物質の結晶を析出させる反応晶析を連続的に実施する技術にも適用することができる。
(実施例1、比較例1)
 図1~3を用いて説明した晶析装置を用い、原料液である食塩水-エタノール混合液に、貧溶媒であるエタノールを混合して連続晶析を行った。
A.実験条件 
(実施例1) 
 内径17.5mm、長さ296mmのステンレス製の管体からなる処理容器2内に、内径9mm、長さ250mm、平均細孔径1μmの多孔質セラミックス製の多孔質膜21を配置した。処理容器2の後段には、内径6mm、長さ5mの透明なビニール管からなる熟成管3を配置した。なお、実験に用いた晶析装置では、図1に示す排気部22に替えて、処理容器2の上部側の側面に、排気圧監視用の圧力計と、排気操作用の開閉バルブとを備えた排気管を接続した(図示せず)。
 精製水7.5Lと純度99.5重量%のエタノール7.5Lとを混合し、2kgの食塩を投入、撹拌混合後、一昼夜放置して得られた上澄み液を原料液101とした。また純度99.5重量%のエタノールを貧溶媒102とした。 
 処理容器2の第1の通流空間201に対し、40mL/分の流量で原料液101を供給すると共に、第2の通流空間202に対し、3.2mL/分の流量で貧溶媒102を供給した。そして、得られた混合液内における塩の結晶の析出・成長を目視、及び顕微鏡写真で観察した。 
(比較例1) 
 多孔質セラミックス製の多孔質膜21を配置していないステンレス製の管体に原料液101、貧溶媒102を供給した点を除いて実施例1と同じ条件でこれらの液体101、102を混合した。
B.実験結果 
 実施例の結果によれば、処理容器2からは原料液101と貧溶媒102との混合液が流出し、当該混合液は、長時間に亘って処理容器2の出口側に設けられたニードルバルブ232を閉塞させることなく熟成管3に流れ込んだ。この間、透明な熟成管3の内部を目視観察すると、塩の結晶が次第に大きくなりながら(成長しながら)流れる様子を観察できた。各液体101、102の供給開始後115分間経過後に、ニードルバルブ232が閉塞し、圧力計231の圧力が上昇したことから、実験を終了した。図11(a)~(c)は、液体101、102の供給開始後、15分、65分、115分の各時間経過時点に採取された混合液中の塩の結晶の顕微鏡写真である。100μm前後の結晶径を有する結晶が得られることを確認できた。
 一方、比較例に係る実験においては、原料液101、貧溶媒102の供給開始直後に結晶が発生してしまい、処理容器2自体が閉塞して実験を継続することができなかった。 
 以上に説明した実施例、比較例の結果によれば、多孔質膜21を利用して原料液101と貧溶媒102との混合を行うことにより、結晶の析出に伴う流路の閉塞を抑えつつ、連続晶析を実現することができる。
(実施例2)
 図1~3を用いて説明した晶析装置を改造した、図12に示す晶析装置を用い、原料液であるアセトアミノフェン-水-イソプロピルアルコール(IPA)混合液に、貧溶媒である水を混合して連続晶析を行った。
A.実験条件 
 内径17.5mm、長さ296mmのステンレス製の管体からなる処理容器2内に、内径9mm、長さ250mm、平均細孔径1μmの多孔質セラミックス製の多孔質膜21を配置したものを2基用意し、直列に接続した(図12)。2基目の処理容器2の後段には、内径6mm、長さ25mの透明なビニール管からなる熟成管3を配置した。なお図12に示すように、実験に用いた晶析装置では、図1に示す排気部22に替えて、処理容器2の上部側の側面に、排気圧監視用の圧力計126と、排気操作用の開閉バルブ127とを備えた排気管128を接続した。 
 精製水1.25Lと純度99.7重量%のIPA1.25Lとを混合し、569gのアセトアミノフェンを投入、撹拌混合後、一昼夜放置して得られた上澄み液を原料液101とした。また精製水を貧溶媒102とした。 
 処理容器2の第1の通流空間201に対し、10mL/分の流量で原料液101を供給すると共に、第2の通流空間202に対し、15mL/分の流量で貧溶媒102を供給した。そして、得られた混合液内におけるアセトアミノフェンの結晶の析出・成長を目視、及び顕微鏡写真で観察した。
B.実験結果 
 実施例の結果によれば、処理容器2からは原料液101と貧溶媒102との混合液が流出し、当該混合液は、長時間に亘って処理容器2の出口側に設けられたニードルバルブ232を閉塞させることなく熟成管3に流れ込んだ。この間、透明な熟成管3の内部を目視観察したが、アセトアミノフェンの結晶は観察できなかた。各液体101、102の供給開始から60分間経過後に、熟成管3の出口でサンプリングを行い溶液を収集した。顕微鏡で収集した溶液を観察したところ、約20ミクロン程度の結晶が含まれていることを観察した。この実験は原料がなくなるまで約4時間継続し、定期的に熟成管3の出口でサンプリングを行い溶液を収集した。顕微鏡で収集した溶液を観察し、継続的に約20ミクロン程度の結晶が含まれていることを観察した。図13に熟成管3の出口でサンプリングした溶液に含まれるアセトアミノフェン結晶の写真を示す。
1a、1b 晶析モジュール
101   原料液
102   貧溶媒
11    原料液供給部
12    貧溶媒供給部
2、2a、2b
      処理容器
201   第1の通流空間
202   第2の通流空間
21、21a
      多孔質膜
3     熟成管

 

Claims (12)

  1.  目的物質の結晶を析出させるための処理が行われる処理容器と、
     前記処理容器内を、第1の通流空間と、第2の通流空間とに区画するように設けられると共に、液体を通過させる多数の細孔が形成された多孔質膜と、
     前記第1の通流空間に対し、前記目的物質、または当該目的物質の原料となる原料物質を含む原料液を連続的に供給する原料液供給部と、
     前記第2の通流空間に対し、前記原料液との混合により得られる混合液に対する前記目的物質の溶解度を低下させる貧溶媒であるか、または、前記原料物質と反応して前記原料物質よりも前記混合液に対する溶解度が小さい目的物質を生成する反応液である処理液を、当該処理液が前記多孔質膜を通過して前記第1の通流空間に進入する圧力にて連続的に供給する処理液供給部と、
     前記第1の通流空間から、前記原料液と前記処理液との混合液を連続的に抜き出す抜出部と、
     前記抜出部より抜き出された混合液から前記目的物質の結晶を析出・成長させる熟成部と、を備えることを特徴とする晶析装置。
  2.  前記熟成部は、前記抜出部から抜き出された混合液を通流させる管路により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  3.  前記原料液供給部、及び前記処理液供給部は、各々、前記処理容器の上部側から前記原料液または前記処理液の供給を行う位置に設けられ、前記抜出部は、前記処理容器の下部側から前記混合液を抜き出す位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  4.  前記原料液供給部、及び前記処理液供給部は、各々、前記処理容器の下部側から前記原料液または前記処理液の供給を行う位置に設けられ、前記抜出部は、前記処理容器の上部側から前記混合液を抜き出す位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  5.  前記第1の通流空間及び前記第2の通流空間よりも上方位置に設けられ、前記原料液または処理液と共に持ち込まれた気泡を集め、液体から分離するための容器からなる気液分離部と、前記気液分離部内で気泡が液体から分離されて形成された気体溜まりと液体との界面高さを検出するセンサ部と、前記センサ部により検出された界面高さが予め設定された界面高さ以下となった場合に、前記気体溜まりの気体を排出する排気部と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  6.  前記多孔質膜が設けられた前記処理容器と、前記原料液供給部と、前記処理液供給部と、前記抜出部と、前記熟成部との組を晶析モジュールと呼ぶとき、複数組の前記晶析モジュールが直列に接続されていることと、
     直列に接続された2組目以降の前記晶析モジュールには、前記原料液供給部に替えて、1つ上流側の組の晶析モジュールの熟成部から流出し、析出した結晶が除去された後の混合液が原料液として供給されることと、を特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  7.  前記混合液を冷却する冷却部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  8.  前記冷却部は、前記熟成部に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の晶析装置。
  9.  前記第1の通流空間内を流れる混合液の混合を促進する混合促進部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  10.  前記貧溶媒は、前記多孔質膜の細孔を通過することができる前記目的物質の微細結晶を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  11.  前記原料液は、前記目的物質の微細結晶を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の晶析装置。
  12.  目的物質の結晶を析出させる処理を行う晶析方法において、
     多孔質膜の一面側に沿って流れるように、前記目的物質、または当該目的物質の原料となる原料物質を含む原料液を連続的に供給する工程と、
     前記多孔質膜の一面側とは反対の反対面側に沿って流れるように、前記原料液との混合により得られる混合液に対する前記目的物質の溶解度を低下させる貧溶媒であるか、または、前記原料物質と反応して前記原料物質よりも前記原料液に対する溶解度が小さい目的物質を生成する反応液である処理液を連続的に供給し、前記多孔質膜を通過させる工程と、
     前記多孔質膜の一面側に沿って流れるように供給された原料液と、当該多孔質膜を通過した処理液との混合液を、前記一面側に沿った流れ方向の下流側の位置から連続的に抜き出す工程と、
     前記下流側の位置より抜き出された混合液から前記目的物質の結晶を析出・成長させる工程と、を含むことを特徴とする晶析方法。
     
     
     
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