WO2019181802A1

WO2019181802A1 - 画像表示装置および画像表示装置の製造方法

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Publication number: WO2019181802A1
Application number: PCT/JP2019/010934
Authority: WO
Inventors: 敦司加藤
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2018-03-20
Filing date: 2019-03-15
Publication date: 2019-09-26

Abstract

画像表示装置（１００）は、表示部（１）と、保護パネル（２）と、反射防止膜（ＬＰ）とを備えている。保護パネル（２）は、表示部（１）に向かい合う裏面（２ｂ）と、裏面（２ｂ）に対向する表面（２ａ）とを有する。反射防止膜（ＬＰ）は、保護パネル（２）の表面（２ａ）に配置されている。保護パネル（２）は、本体部（２１）と、本体部（２１）の下端から下方に向けて突き出した突出部（２２）とを含んでいる。突出部（２２）は、本体部（２１）の下端から下方に向けて表面から裏面に近づくように構成されている。

Description

画像表示装置および画像表示装置の製造方法

　本発明は画像表示装置および画像表示装置の製造方法に関するものである。

　液晶表示装置（ＬＣＤ）のような画像表示装置では、外光の反射によるコントラスト低下および像の映り込みを防止することにより、視認性を向上させるために、保護パネルの表面に反射防止膜が成膜されている。反射防止膜の成膜手法には、真空蒸着およびスパッタ法のようなドライプロセスと、ロールコート法および浸漬法のようなウェットプロセスとがある。近年、価格面の要求からドライプロセスに代わってウェットプロセスが主流となっている。

　反射防止膜は反射率の低減を図るために保護パネルに成膜される。一般的に反射率を低減するためには反射の干渉が利用される。反射の干渉が利用される際には数１００ｎｍの均一膜が成膜されなくてはならない。

　近年では、意匠性の観点から、平面の形状を持つオブジェクトだけでなく、曲面または球面の形状を持つオブジェクトに反射防止膜を成膜する要望が強まっている。平面以外の形状を持つオブジェクトに反射防止膜を成膜する方法としては、浸漬法が有効である。

　浸漬法は、たとえば、特許第５９３１３０６号公報（特許文献１）に記載されている。この公報に記載された浸漬法では、浸漬後に回転機構によりオブジェクトが回転されることでオブジェクトの表面に均一な薄膜が生成され得る。

特許第５９３１３０６号公報

　一般的な浸漬法では、オブジェクトの下部の表面に反射防止膜形成用コーティング剤の溜まり部が発生する。溜まり部とは、オブジェクトの平坦面の下縁に反射防止膜形成用コーティング剤が表面張力により溜まったものである。溜まり部は枠で覆い隠される。このように単純に溜まり部が枠で覆い隠される場合には、溜まり部は反射防止膜として機能しないため、溜まり部がない場合に比べて反射防止膜の有効面積が小さくなる。

　また、上記公報に記載された浸漬法では、浸漬後に回転機構によりオブジェクトが回転されることで溜まり部が解消されるため均一な薄膜が生成され得る。したがって、上記の単純に溜まり部が枠で覆い隠される場合に比べて反射防止膜の有効面積は大きくなる。しかしながら、均一な薄膜を生成するために、浸漬させるための設備とは別に回転機構を構成する他設備が必要となる。このため、設備にかかるコストが高くなるとともに設備が複雑となる。

　本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、他設備を使用することなく反射防止膜の有効面積を大きくすることができる画像表示装置および画像表示装置の製造方法を提供することである。

　本発明の画像表示装置は、表示部と、保護パネルと、反射防止膜とを備えている。保護パネルは、表示部に向かい合う裏面と、裏面に対向する表面とを有する。反射防止膜は、保護パネルの表面に配置されている。保護パネルは、本体部と、本体部の下端から下方に向けて突き出した突出部とを含んでいる。突出部は、本体部の下端から下方に向けて表面から裏面に近づくように構成されている。

　本発明の画像表示装置によれば、保護パネルの突出部は、本体部の下端から下方に向けて表面から裏面に近づくように構成されている。これにより、保護パネルの突出部に付着した反射防止膜形成用コーティング剤の排出性を改善できる。このため、回転機構などの他設備を使用することなく、反射防止膜形成用コーティング剤の溜まり部が発生することを抑制することができる。そして、突出部が設けられていないために保護パネルの下縁に沿って溜まり部が発生する場合よりも保護パネルの下縁の近くまで反射防止膜を均一に成膜することができる。したがって、保護パネルの下縁に沿って溜まり部が発生する場合よりも反射防止膜の有効面積を大きくすることができる。

本発明の実施の形態１における画像表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。本発明の実施の形態１における画像表示装置の構成を概略的に示す分解斜視図である。図２の保護パネルおよび反射防止膜の構成を概略的に示す正面図である。図３のＩＶ－ＩＶ線に沿う断面図である。本発明の実施の形態１における画像表示装置の製造装置を概略的に示す図である。図５の製造装置の挟みこみ機構の構成を概略的に示す側面図である。図６の挟みこみ機構に保護パネルが挟みこまれた状態を示す側面図である。本発明の実施の形態１における画像表示装置の製造方法を示す図である。本発明の実施の形態１の比較例における保護パネルおよび反射防止膜の構成を概略的に示す正面図である。図９のＸ－Ｘ線に沿う断面図である。本発明の実施の形態１の比較例における浸漬時の反射防止膜形成用コーティング剤の様子を概略的に示す断面図である。図３のＸＩＩ－ＸＩＩ線に沿う断面図である。本発明の実施の形態１における浸漬時の反射防止膜形成用コーティング剤の様子を概略的に示す断面図である。本発明の実施の形態２における画像表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。図１４のＸＶ－ＸＶ線に沿う断面図である。図１５に示された画像表示装置の分解断面図である。図１４のＸＶＩＩ－ＸＶＩＩ線に沿う断面図である。図１７に示された画像表示装置の分解断面図である。本発明の実施の形態２における略パネルおよび反射防止膜の構成を概略的に示す正面図である。本発明の実施の形態２における浸漬時の反射防止膜形成用コーティング剤の様子を概略的に示す断面図である。本発明の実施の形態２の変形例１の構成を説明するための断面図である。本発明の実施の形態２の変形例２の構成を説明するための断面図である。本発明の実施の形態２の比較例の構成を説明するための断面図である。本発明の実施の形態３における略パネルおよび反射防止膜の構成を概略的に示す正面図である。図２４のＸＸＶ－ＸＸＶ線に沿う断面図である。本発明の実施の形態４における画像表示装置の構成を概略的に示す斜視図である。本発明の実施の形態５における保護パネルおよびその他の層の積層構造を概略的に示す断面図である。

　以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。なお、各図において同一または相当部分には同一符号が付されている。本発明の実施の形態における画像表示装置は、たとえば、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ：Liquid　Crystal　Display）、プラズマディスプレイ（ＰＤＰ：Plasma　Display　Panel）などである。

　実施の形態１．
　図１および図２を参照して、本発明の実施の形態１に係る画像表示装置１００の構成について説明する。

　本実施の形態における画像表示装置１００は、表示部１と、保護パネル２と、枠３と、反射防止膜ＬＰとを主に備えている。これらの各構成部品の形状は曲面または球面を有していてもよい。図１および図２では、これらの各構成部品の形状は曲面を有している。なお、これらの各構成部品の形状は平板であってもよい。また、これらの各構成部品は、釦等の付属部品用の穴または凹凸が設けられていてもよい。

　表示部１、保護パネル２、枠３および反射防止膜ＬＰは、画像表示装置１００の表面側から枠３、反射防止膜ＬＰ、保護パネル２、表示部１の順に重ねられている。表示部１、反射防止膜ＬＰおよび保護パネル２は、表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰを貫通して枠３に螺合する螺合部材により、枠３に固定されていてもよい。

　表示部１は、画像を表示可能に構成されている。表示部１は、保護パネル２側に画像を表示するように構成されている。画像表示装置１００が液晶ディスプレイの場合には、表示部１は、偏光板、液晶パネル、バックライトなどを備えている。

　図２および図３を参照して、保護パネル２は、表面２ａと、裏面２ｂとを有している。表面２ａは裏面２ｂに対向する。表面２ａおよび裏面２ｂの各々は平面状に構成されている。裏面２ｂは表示部１に向かい合う。保護パネル２は、本体部２１と、突出部２２とを含んでいる。突出部２２は本体部２１の下端に接続されている。突出部２２は、本体部２１の下端から下方に向けて突き出している。

　突出部２２は、本体部２１の下端から下方に向けて表面２ａから裏面２ｂに近づくように構成されている。また、突出部２２は、本体部２１の下端から下方に向けて裏面２ｂから表面２ａに近づくように構成されている。つまり、保護パネル２の下部形状は下方に向かって先細るように構成されている。

　図３および図４を参照して、突出部２２は、表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向に沿いかつ上下方向Ｄ１に延びる断面において、円弧状に構成されている。突出部２２の円弧状の部分である円弧部４は、保護パネル２の下縁に設けられている。円弧部４は、半円状に構成されていてもよい。円弧部４は、左右方向Ｄ２に保護パネル２の一端（第１端）から他端（第２端）まで連続して設けられている。

　図２および図４を参照して、反射防止膜ＬＰは、外光の反射によるコントラスト低下および像の映り込みを防止することにより、視認性を向上させるためのものである。反射防止膜ＬＰは、反射率の低減を図るためのものである。反射防止膜ＬＰは、保護パネル２の表面２ａに配置されている。反射防止膜ＬＰは、本体部２１の表面２ａにおいて数１００ｎｍの均一膜となるように成膜されている。

　図２および図３を参照して、枠３は、反射防止膜ＬＰの外縁部を覆っており、反射防止膜ＬＰの中央部を覆っていない。つまり、枠３は反射防止膜ＬＰの中央部を囲むように構成されている。

　次に、本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法について説明する。
　本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法においては、反射防止膜形成用コーティング剤の粘度および溶剤の揮発速度を制御できるため、画像表示装置１００の各構成部品および浸漬装置全体の温度および大気を制御できるような環境で製造することが好ましい。

　本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法においては、画像表示装置１００の各構成部品間および各構成部品内に追跡システムを設けることができる。本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法においては、乾燥炉内の温度、保護パネルの温度および形状、反射防止膜形成用コーティング剤の粘度および温度等の必要な情報がセンサにより取得されることで、適切な温度および粘度に保つための制御機器が含まれていてもよい。

　図２を参照して、本実施の形態の画像表示装置１００の製造方法においては、表示部１が準備される。また、枠３が準備される。さらに、反射防止膜ＬＰが形成された保護パネル２が準備される。

　ここで保護パネル２の形成について詳しく説明する。保護パネル２は、樹脂材を成型機により成型することで形成されてもよい。後工程において反射防止膜ＬＰを形成するために浸漬によるコーティングが行われる際に、反射防止膜形成用コーティング剤の溜まり部での排出性を高めるために、保護パネル２に突出部２２が設けられる。

　本実施の形態では、突出部２２は円弧状に構成されている。この円弧部４の直径は、本体部２１の平面とのエッジの発生を避けるために保護パネル２の厚さと同じ寸法であることが好ましい。

　保護パネル２の樹脂成型方法は問わず、求める形状が成型可能であればよい。樹脂成型方法としては、突出部２２が複雑であるため、金型の形状を転写する射出成型が好ましい。また、射出成型の場合ゲートの位置は問わない。突出部２２がゲートの代わりとして使用されてもよいし、反対側から樹脂が流し込まれ、成型後に上側部が切断されてもよい。

　続いて、図５を参照して、保護パネル２に反射防止膜ＬＰが形成される。成型された保護パネル２が浸漬装置３０に取り付けられる。取り付け方法は限定されないが、紐等で保護パネル２が駆動部６に固定された場合、揺れによる膜厚のばらつきが生じるため、保護パネル２を挟みこむように構成された挟みこみ機構７で保護パネル２が駆動部６に固定されることが好ましい。

　図６および図７を参照して、挟みこみ機構７は、一対の保持部材７ａと、一対の保持部材７ａの間に配置されかつ一対の保持部材７ａを互いに接続するばね７ｂとを有している。挟みこみ機構７は、ばね７ｂの弾性力により保護パネル２を挟みこんだ状態で保持することができる。

　図８を参照して、突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬されることにより反射防止膜ＬＰが形成される。

　空気の流れによっても膜厚のばらつきが生じやすいため密閉された状態で保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬されることが好ましい。また、振動によって膜厚にばらつきが生じるため駆動部６は除振台に載置されることが好ましい。

　浸漬用タンク９に貯留された反射防止膜形成用コーティング剤８が長期間連続的に使用される場合には、反射防止膜形成用コーティング剤８を循環装置１０により循環させることが好ましい。循環装置１０は、パイプを介して浸漬用タンク９に接続されている。循環装置１０は、反射防止膜形成用コーティング剤８を浸漬用タンク９と循環装置１０との間で循環させるためのポンプ１０ａを有している。

　反射防止膜形成用コーティング剤を循環させない場合には、浸漬用タンク９の液面から溶剤が揮発することにより粘度が高くなる。粘度が高くなることは、厚膜化、たれ、溜まり等の原因となる。

　また、循環装置１０は、温度センサ１０ｂを有している。駆動部６が熱を発しやすいため、浸漬用タンク９の液温が高くなりやすい。そのため、反射防止膜形成用コーティング剤８を循環させるとともに、温度センサ１０ｂにより液温を測定することにより、測定結果に応じて反射防止膜形成用コーティング剤８の冷却および溶剤の追加を行うことが好ましい。

　反射防止膜形成用コーティング剤８の循環経路の一部には、保護パネル２に付着していた異物がコーティング剤に入り込んだ際に取り除けるようにフィルタ１０ｃが設けられていることが好ましい。本実施の形態では、循環装置１０はフィルタ１０ｃを有している。

　反射防止膜形成用コーティング剤８として反射防止用の屈折率１．２６以上１．４０以下の低屈折率材料が使用される。また、複層により反射率をより低減させたい場合、耐擦傷性を向上させたい場合、帯電防止性が必要な場合、防汚性が必要な場合などには、用途に合わせて高屈折率層、ハードコート層、帯電防止層、防汚層が形成されてもよい。反射防止膜形成用コーティング剤８の膜厚は、保護パネル２の引上げ速度、反射防止膜形成用コーティング剤８の粘度、表面張力により制御される。

　保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬された後に、突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８から引き上げられる。保護パネル２は、反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬された後に上下方向Ｄ１において上方に引き上げられる。

　保護パネル２の表面２ａに反射防止膜ＬＰが形成され、裏面２ｂに反射防止膜ＬＰが形成されないようにするために、裏面２ｂに反射防止膜ＬＰの成膜を防止する処理が施されていてもよい。

　また、本実施の形態では反射防止膜ＬＰは保護パネル２の表面２ａのみに形成されているが、反射防止膜ＬＰは表面２ａとともに裏面２ｂにも形成されていてもよい。

　保護パネル２を引き上げる速度は、たとえば１０μｍ／ｓｅｃ以上１０ｍｍ／ｓｅｃとする。保護パネル２が浸漬されている時間は限定されないが、反射防止膜形成用コーティング剤８によっては浸漬時間により保護パネル２を侵す可能性があるため、短い方が好ましい。浸漬後の引き上げ速度は、通常、速い方が膜厚は厚くなりやすく、遅いほど薄くなる。反射防止膜は光の干渉を利用するため、乾燥後の膜厚が数１００ｎｍとなるように反射防止膜ＬＰが成膜される必要がある。しかしながら、固形成分比率が１％以上１０％以下程度であるため、浸漬時の膜厚は１μｍ以上１０μｍ以下で制御されることが必要となる。そのため、引き上げ速度は、反射防止膜形成用コーティング剤８の粘度、表面張力に合わせて設定しなくてはならない。

　浸漬後は、反射防止膜形成用コーティング剤８の硬化条件に合わせ、セッティング（溶剤の揮発）、熱硬化、ＵＶ（Ultraviolet）硬化等が実施される。熱硬化およびＵＶ硬化のいずれが実施されてもよい。なお、近年では材料コストが高いものの短い時間で硬化可能なＵＶ硬化コーティング剤の方が乾燥炉等の設備投資およびランニングコストが必要となる熱硬化コーティング剤より主流になりつつある。反射防止膜形成用コーティング剤８が硬化することにより、反射防止膜ＬＰが形成される。

　反射防止膜形成用コーティング剤８の硬化後、図１および図２に示されるように、反射防止膜ＬＰが成膜された保護パネル２は、表示部１および枠３とともに組立てられる。具体的には、反射防止膜ＬＰが成膜された保護パネル２は、反射防止膜ＬＰが枠３と向かい合い、保護パネル２が表示部１と向かい合うように配置された状態で、枠３および表示部１と一体化するように組み立てられる。

　次に、本実施の形態における作用効果について比較例と対比して説明する。
　反射防止膜ＬＰの溜まり部ＣＰの排出性は、保護パネル２を反射防止膜形成用コーティング剤８の液面から引き上げた際に保護パネル２に追従する反射防止膜形成用コーティング剤８の量に起因する。この反射防止膜形成用コーティング剤８の量は、反射防止膜形成用コーティング剤８の表面張力と保護パネル２の形状とによって決まる。溜まり部ＣＰを少なくするためには表面張力の小さい材料を選定する必要があるが、反射防止膜形成用コーティング剤８の表面張力は決まっているため、保護パネル２の形状を変更することが好ましい。

　図９および図１０を参照して、比較例における画像表示装置１００では、保護パネル２の表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向の厚みは一定である。つまり、比較例における保護パネル２の下部形状は下方に向かって先細るように構成されていない。

　図１１を参照して、比較例における画像表示装置１００では、反射防止膜形成用コーティング剤８に保護パネル２が浸漬されたときに、保護パネル２の表面２ａおよび裏面２ｂと反射防止膜形成用コーティング剤８の液面Ｓ１とで作用する表面張力が大きくなる。これにより、保護パネル２に追従する反射防止膜形成用コーティング剤８の量が多くなる。つまり、反射防止膜形成用コーティング剤８の切り離れ面Ｓ２よりも保護パネル２側に位置する反射防止膜形成用コーティング剤８の体積が大きくなる。これにより、保護パネル２の下部の表面に反射防止膜形成用コーティング剤８の溜まり部ＣＰが発生する。このように比較例における反射防止膜ＬＰは、溜まり部ＣＰと、溜まり部ＣＰの上方に配置された均一膜部ＥＰ１とを有している。

　図１２を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００によれば、保護パネル２の突出部２２は、本体部２１の下端から下方に向けて表面２ａから裏面２ｂに近づくように構成されている。したがって、図１３を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００では、反射防止膜形成用コーティング剤８に保護パネル２が浸漬されたときに、保護パネル２の表面２ａおよび裏面２ｂと反射防止膜形成用コーティング剤８の液面Ｓ１とで作用する表面張力が小さくなる。これにより、保護パネル２に追従する反射防止膜形成用コーティング剤８の量が少なくなるため、溜まりが少なくなる。このようにして、保護パネル２の突出部２２に付着した反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を改善できる。このため、回転機構などの他設備を使用することなく、反射防止膜形成用コーティング剤８の溜まり部ＣＰが発生することを抑制することができる。

　そして、本実施の形態における画像表示装置１００によれば、比較例のように保護パネル２の下縁に沿って溜まり部ＣＰが発生する場合よりも保護パネル２の下縁の近くまで反射防止膜を均一に成膜することができる。つまり、図１０および図１２を参照して、比較例における均一膜部ＥＰ１の上下方向Ｄ１の長さＬ１よりも本実施の形態における本体部２１の上下方向Ｄ１の長さＬ３は長くなる。また、比較例における溜まり部ＣＰの上下方向Ｄ１の長さＬ２よりも本実施の形態における突出部２２の上下方向Ｄ１の長さＬ４は短くなる。したがって、本実施の形態における画像表示装置１００によれば、比較例のように保護パネル２の下縁に沿って溜まり部ＣＰが発生する場合よりも反射防止膜ＬＰの有効面積を大きくすることができる。

　本実施の形態における画像表示装置１００によれば、突出部２２は、表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向に沿いかつ上下方向Ｄ１に延びる断面において、円弧状に構成されている。これにより、保護パネル２の突出部２２に付着した反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を改善できる。

　本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法によれば、突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬されることにより反射防止膜ＬＰが形成される。これにより、保護パネル２の突出部２２に付着した反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を改善できる。このため、回転機構などの他設備を使用することなく、反射防止膜形成用コーティング剤８の溜まり部ＣＰが発生することを抑制することができる。そして、比較例のように保護パネル２の下縁に沿って溜まり部ＣＰが発生する場合よりも反射防止膜ＬＰの有効面積を大きくすることができる。

　本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法によれば、保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬された後に、突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８から引き上げられる。これにより、保護パネル２の突出部２２に付着した反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を改善できる。また、保護パネル２が貯留された反射防止膜形成用コーティング剤８に浸漬された後に引き上げられることで反射防止膜ＬＰが形成されるため、製造装置が簡素となる。

　実施の形態２．
　図１４～図１８を参照して、本発明の実施の形態２における画像表示装置１００の構成について説明する。実施の形態２では、実施の形態１に比べて、保護パネル２の突出部２２の形状および枠３の形状が主に異なっている。以下、特に説明しない限り、実施の形態２では、実施の形態１と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。

　図１４および図１５を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００は、表示部１、保護パネル２、枠３および反射防止膜ＬＰの各構成部品の形状は、表示部１から枠３に向かって突き出す曲面形状を有している。

　図１５および図１６を参照して、枠３は、前面組み付け部３ａと、側面組み付け部３ｂと、後面組み付け部３ｃとを有している。表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰは、前面組み付け部３ａおよび後面組み付け部３ｃによって前後に挟まれている。表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰの側面は、側面組み付け部３ｂによって覆われている。

　図１７および図１８を参照して、本実施の形態における突出部２２は先端に向けて尖るように構成されている。この突出部２２の先端に向けて尖る部分である凸部５は、保護パネル２の下縁に設けられている。

　突出部２２は、表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向に沿いかつ上下方向Ｄ１に延びる断面において、第１面５１と、第２面５２とを含んでいる。第２面５２は、第１面５１に向かい合う。第１面５１と第２面５２とは互いに鋭角に接続されている。突出部２２の表面２ａが第１面５１を構成している。突出部２２の裏面２ｂが第２面５２を構成している。本体部２１の表面２ａと第１面５１とがなす角度は、本体部２１の裏面２ｂと第２面５２とがなす角度と同じあることが好ましい。

　枠３の凸部５と接する面に穴１３が設けられている。穴１３は、凸部５の外形に沿うように形成されている。穴１３に凸部５が挿入されている。

　図１９を参照して、凸部５は、左右方向Ｄ２に保護パネル２の下縁の一端（第１端）から他端（第２端）まで連続して設けられている。本実施の形態では、左右方向Ｄ２において本体部２１よりも突出部２２の幅が小さい。なお、左右方向Ｄ２において本体部２１と突出部２２の幅は同じであってもよい。

　次に、本実施の形態における作用効果について説明する。
　図２０を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００によれば、保護パネル２の突出部２２では、第１面５１と第２面５２とは互いに鋭角に接続されている。したがって、本実施の形態における画像表示装置１００では、反射防止膜形成用コーティング剤８に保護パネル２が浸漬されたときに、保護パネル２の表面２ａおよび裏面２ｂと反射防止膜形成用コーティング剤８の液面とで作用する表面張力を極力小さくすることができる。

　また、本実施の形態における画像表示装置１００では、枠３によって表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰが挟み込まれることで、表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰが固定されている。そのため、固定の強度を向上させることができる。したがって、大型の画像表示装置１００の場合でも固定が容易となる。また、表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰを貫通する螺合部材により固定する必要がないため、表示部１、保護パネル２および反射防止膜ＬＰの固定が簡易となる。

　また、本実施の形態における画像表示装置１００では、枠３の凸部５と接する面に設けられた穴１３に凸部５が挿入されている。枠３に保護パネル２を安定させることが容易となる。また、組立時に枠３と保護パネル２との位置決めが容易となる。そのため、作業性が向上する。

　次に、図２１を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１について説明する。

　本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１の凸部５ａは、本実施の形態における凸部５よりも第１面５１と第２面５２とが互いに鋭角に接続された角度が小さくなっている。つまり、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１の凸部５ａの先端は、本実施の形態における凸部５の先端よりも断面積が小さくなる。本実施の形態における凸部５と反射防止膜形成用コーティング剤８の液面Ｓ１との間で表面張力によりつながる上下方向Ｄ１の距離は、変形例１の凸部５ａと反射防止膜形成用コーティング剤８の液面Ｓ１との間で表面張力によりつながる上下方向Ｄ１の距離と一緒である。つまり、液面Ｓ１と液つながり開始面Ｓ３との上下方向Ｄ１の距離は一緒である。液面Ｓ２と切り離れ面Ｓ２との上下方向の距離も同じである。したがって、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１の凸部５ａと切り離れ面Ｓ２との間の液溜まり体積は、本実施の形態における画像表示装置１００の凸部５ａと切り離れ面Ｓ２との間の液溜まり体積よりも小さくなる。

　本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１では、保護パネル２が反射防止膜形成用コーティング剤８から引き上げられる際に、反射防止膜形成用コーティング剤８の液残りが本実施の形態よりも少なくなる。したがって、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例１では、本実施の形態の画像表示装置１００よりも反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を良くすることができる。

　続いて、図２２を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例２について説明する。

　本実施の形態における画像表示装置１００の変形例２の凸部５ａは、本体部２１の下端から下方にむかって左右方向Ｄ２に幅が狭くなるように構成されている。

　図２３を参照して、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例２では、保護パネル２の表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向の厚みは一定である。また、保護パネル２の左右方向Ｄ２の幅は一定である。つまり、比較例における保護パネル２の下部形状は下方に向かって先細るように構成されていない。

　本実施の形態における画像表示装置１００の変形例２によれば、比較例のように保護パネル２の下縁に沿って溜まり部ＣＰが発生する場合よりも反射防止膜ＬＰの有効面積Ａ１を大きくすることができる。

　また、左右方向Ｄ２において隣接する凸部５の間の領域には、突出部２２が存在しない。したがって、この領域の面積Ａ２だけ材料費を削減することができる。よって、本実施の形態における画像表示装置１００の変形例２によれば、反射防止膜ＬＰの有効面積Ａ１を大きくするとともに材料費を削減することができる。

　実施の形態３．
　図２４および図２５を参照して、本発明の実施の形態３における画像表示装置１００の構成について説明する。以下、特に説明しない限り、実施の形態３では、実施の形態１および実施の形態２と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。

　本実施の形態における画像表示装置１００においては、保護パネル２の突出部２２は、第１部としての円弧部４と、第２部としての凸部５とを有している。第２部としての凸部５は、第１部としての円弧部４と左右方向に並んでいる。第１部としての円弧部４は、保護パネル２の表面２ａと裏面２ｂとが対向する対向方向に沿いかつ上下方向Ｄ１に延びる断面において、円弧状に構成されている。第２部としての凸部５は、対向方向に沿いかつ上下方向Ｄ１に延びる断面において、第１面５１と、第１面５１に向かい合うと第２面５２とを含んでいる。第１面５１と第２面５２とは互いに鋭角に接続されている。

　凸部５の形状は、円弧部４と同じ中心円に接する接線と、当該接線の交点からなる先端とを有するように構成されていてもよい。また、凸部５は、この形状よりも上下方向Ｄ１の寸法が長くなるように構成されていてもよい。これにより、浸漬後、保護パネル２を引き上げる際に、反射防止膜形成用コーティング剤８の液残りが少なくなるため、排出性が良くなる。

　円弧部４と凸部５との面積の割合は問わないが、円弧部４の割合が大きくなるほど溜まりの面積が大きくなるため、組立に影響が出ない範囲で凸部５の割合を大きくすることが好ましい。

　本実施の形態における画像表示装置１００によれば、保護パネル２の突出部２２は、第１部としての円弧部４と、第２部としての凸部５とを有している。このため、円弧部４により組立て性を向上させるとともに凸部５により保護パネル２の突出部２２に付着した反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を高めることができる。

　さらに、第２部としての凸部５は、第１部としての円弧部４と左右方向に並んでいる。このため、円弧部４から凸部５に反射防止膜形成用コーティング剤８が流れる。したがって、反射防止膜形成用コーティング剤８の排出性を向上させることができる。

　実施の形態４．
　図２６を参照して、本発明の実施の形態４における画像表示装置１００の構成について説明する。以下、特に説明しない限り、実施の形態４では、実施の形態１と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。

　実施の形態１では浸漬装置３０により反射防止膜ＬＰが成膜されたが、カーテンコート装置４０により反射防止膜ＬＰが成膜されてもよい。本実施の形態では、カーテンコート装置４０により反射防止膜ＬＰが成膜される。突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で本体部２１から突出部２２に向かって反射防止膜形成用コーティング剤８が流される。具体的には、本実施の形態におけるカーテンコート装置４０では、保護パネル２の上方に配置されたコーティング剤排出機４１から反射防止膜形成用コーティング剤８を保護パネル２に落下させる。これにより、反射防止膜ＬＰが成膜される。

　落下させた反射防止膜形成用コーティング剤８は、保護パネル２の下方に配置された回収機４２により回収される。回収機４２に回収された反射防止膜形成用コーティング剤８は循環装置４３のポンプによりコーティング剤排出機４１に圧送され再度成膜に使用される。

　この際、反射防止膜形成用コーティング剤８中の溶剤が落下中に揮発するため、定期的に溶剤を補充し粘度が一定になるようにしなければならない。圧送中には循環装置４３等にフィルタを設けることにより、保護パネル２に付着していた異物を除去することが好ましい。

　浸漬装置による成膜と同様に、保護パネル２が上側に一定速度で動かされると、より均一な膜が成膜され得る。

　カーテンコート装置４０による成膜の場合、複雑な形状の成膜が難しい反面、実施の形態１における浸漬装置３０のように大量の反射防止膜形成用コーティング剤８が不要であるため、反射防止膜形成用コーティング剤８の使用量を抑えることができる。したがって、コストおよび揮発性有機化合物（ＶＯＣ：Volatile　Organic　Compound）の排出量を削減することができる。

　本実施の形態における画像表示装置１００の製造方法によれば、突出部２２が本体部２１の下端から下方に向けて突き出した状態で本体部２１から突出部２２に向かって反射防止膜形成用コーティング剤８が流される。このため、実施の形態１における浸漬装置３０による成膜に比べて反射防止膜形成用コーティング剤８の使用量を抑えることができる。したがって、コストおよび揮発性有機化合物の排出量を削減することができる。

　また、保護パネル２の表面２ａに反射防止膜形成用コーティング剤８を流し、裏面２ｂに反射防止膜形成用コーティング剤８を流さないことにより、表面２ａのみに反射防止膜ＬＰを形成することが容易となる。

　実施の形態５．
　以下、本発明に使用可能な保護パネル及び低屈折率層、並びに必要に応じ適宜設けることができるその他の層について説明する。

　図２７を参照して、本実施の形態における保護パネル２およびその他の層の積層構造を説明する。保護パネル２上にハードコート層、帯電防止層である第１層６１が配置されている。第１層６１上に中、高屈折層、帯電防止層である第２層６２が配置されている。第２層６２上に低屈折層、防汚層である第３層６３が配置されている。

　（保護パネル）
　保護パネル２は、光透過性基材とし、光学積層体の光透過性基材として必要な物性を満たすものであれば特に限定されるものではない。保護パネル２は、液晶表示装置（ＬＣＤ）、プラズマディスプレイ（ＰＤＰ）などの画像表示装置に用いられる。ガラス、ポリカーボネート（ＰＣ：polycarbonate）、アクリル樹脂（ＰＭＭＡ：Polymethyl　methacrylate）等を適宜選択して用いることができる。

　可視光域３８０ｎｍ以上７８０ｎｍ以下における光透過性基材の平均光透過率は５０％以上が好ましく、より好ましくは７０％以上とする。

　また、光透過性基材にフィラーの添加、けん化処理、プラズマ処理、プライマー層を設ける等の表面処理が施されていてもよい。

　光透過性保護パネルの厚さは特に限定されず、通常１ｍｍ以上２０ｍｍ以下程度であり、好ましくは１ｍｍ以上５ｍｍ以下である。

　（低屈折率層）
　低屈折率層は、上述したような低屈折率層用硬化性樹脂組成物の硬化物からなる層である。この組成物内には、シリカ、アルミナ等添加していてもよい。また、中空ナノ酸化物を用いれば、中空層が膜全体の屈折率低下させるためより好ましい。低屈折率層は、保護パネル側に隣接するハードコート層、高屈折率層等の層よりも屈折率が低く、この隣接する層との屈折率差により保護パネルの表面反射を低減する機能を有する。

　低屈折率層の屈折率は、保護パネルの要求される性能、保護パネル側に隣接する層の屈折率等に応じて調整する。

　低屈折率層の膜厚ｄ（ｎｍ）は、要求される性能に応じて適宜調節すれば良く、下記式（Ｉ）を満たすものであることが好ましい。

　ｄ＝λ／４^＊ｎ・・・（Ｉ）
　上記式（Ｉ）中、ｎは低屈折率層の屈折率を表し、λは波長である。

　式（Ｉ）において、λは、４８０ｎｍ以上５８０ｎｍ以下であることが好ましい。
　（その他の層）
　本発明は、保護パネル２と低屈折率層だけでなく、反射防止膜の膜構成に必要な、ハードコート層、高屈折率層、中屈折率層、帯電防止層、及び防汚層を成膜する際でも適用可能である。それぞれの層の特徴を下記に述べる。

　（ハードコート層）
　ハードコート層は、ＪＩＳ　Ｋ５６００－５－４（１９９９）に規定する鉛筆硬度試験（４．９Ｎ荷重）で、「Ｈ」以上の硬度を示す層であって、反射防止膜の表面硬度を高める機能を有する。

　ハードコート層は、従来公知のハードコート層を用いてよく、樹脂バインダーを硬化させただけの物でもよく、上記低屈折率層用組成物であげたフィラー等が添加されていてもよい。ハードコート層は、光硬化性樹脂を用いてもよいし、熱硬化性樹脂を用いてもよい。

　ハードコート層の膜厚は、限定されないが、１μｍ以上２０μｍ以下であればよい。
　（高屈折率層及び中屈折率層）
　高屈折率層は及び中屈折率層は、反射防止膜を成膜する際に保護パネルの反射率を調整するために設けられる層であり、通常低屈折率に隣接するように高屈折率層を成膜し、さらに屈折率の調整が必要な場合には、高屈折率に隣接する形で中屈折率層を成膜する。これらの層も樹脂は、低屈折率層と同様に光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を使用することができる。これらの層は、屈折率を調整するために微粒子を添加することができる。微粒子径は通常１００ｎｍ以下の物が多く、ジルコニア（屈折率２．０）や酸化亜鉛（屈折率１．９）二酸化チタン（屈折率２．３以上２．７以下）等の材料を１つまたは複数用いることができる。高屈折率層及び中屈折率層の膜厚は、通常５０ｎｍ以上３００ｎｍであるが、必要な反射性能に合わせて選定する。

　（帯電防止層）
　帯電防止層は、静電気の発生を抑え、ごみの付着や静電気障害を防ぐ役割を有する層である。帯電防止層の膜厚は、通常３０ｎｍ以上３μｍ以下であることが好ましい。帯電防止層は、帯電防止剤とバインダー成分を含む、組成物の硬化物からなる。帯電防止剤は層の表面抵抗を低くする働きがあり、層の性能としては表面抵抗が１０１２Ω／ｓｐ以下であることが好ましい。

　（防汚層）
　反射防止膜には、保護パネル最表面の汚れ防止を目的として、最表面に防汚層が設けられる場合がある。防汚層が設けられることで保護パネルの防汚性が付与され、耐擦傷性をさらに高めることが可能となる。防汚層の膜厚は、通常１ｎｍ以上３０ｎｍ以下であることが好ましい。防汚層は、防汚剤とバインダー成分を含む、組成物の硬化物からなる。防汚剤としては、フッ素系又はシリコーン系等のレべリング剤を添加することで得ることができる。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　１　表示部、２　保護パネル、２ａ　表面、２ｂ　裏面、３　枠、４　円弧部、５，５ａ　凸部、６　駆動部、７　挟みこみ機構、８　反射防止膜形成用コーティング剤、９　浸漬用タンク、１０，４３　循環装置、１３　穴、２１　本体部、２２　突出部、３０　浸漬装置、４０　カーテンコート装置、５１　第１面、５２　第２面、６１　第１層、６２　第２層、６３　第３層、１００　画像表示装置、ＣＰ　溜まり部、Ｄ１　上下方向、Ｄ２　左右方向、ＬＰ　反射防止膜。

Claims

　表示部と、
　前記表示部に向かい合う裏面と、前記裏面に対向する表面とを有する保護パネルと、
　前記保護パネルの前記表面に配置された反射防止膜とを備え、
　前記保護パネルは、本体部と、前記本体部の下端から下方に向けて突き出した突出部とを含み、
　前記突出部は、前記本体部の前記下端から前記下方に向けて前記表面から前記裏面に近づくように構成されている、画像表示装置。
　前記突出部は、前記表面と前記裏面とが対向する対向方向に沿いかつ上下方向に延びる断面において、円弧状に構成されている、請求項１に記載の画像表示装置。
　前記突出部は、前記表面と前記裏面とが対向する対向方向に沿いかつ上下方向に延びる断面において、第１面と、前記第１面に向かい合う第２面とを含み、
　前記第１面と前記第２面とは互いに鋭角に接続されている、請求項１に記載の画像表示装置。
　前記突出部は、第１部と、前記第１部と左右方向に並ぶ第２部とを含み、
　前記第１部は、前記表面と前記裏面とが対向する対向方向に沿いかつ上下方向に延びる断面において、円弧状に構成されており、
　前記第２部は、前記対向方向に沿いかつ前記上下方向に延びる前記断面において、第１面と、前記第１面に向かい合うと第２面とを含み、
　前記第１面と前記第２面とは互いに鋭角に接続されている、請求項１に記載の画像表示装置。
　表示部を準備する工程と、
　前記表示部に向かい合う裏面と、前記裏面に対向する表面とを有し、本体部と、前記本体部の下端から下方に向けて突き出しかつ前記本体部の前記下端から前記下方に向けて前記表面から前記裏面に近づくように構成された突出部とを含む保護パネルを準備する工程と、
　前記突出部が前記本体部の前記下端から前記下方に向けて突き出した状態で前記保護パネルが反射防止膜形成用コーティング剤に浸漬されることにより反射防止膜が形成される工程とを備えた、画像表示装置の製造方法。
　前記保護パネルが前記反射防止膜形成用コーティング剤に浸漬された後に、前記突出部が前記本体部の前記下端から前記下方に向けて突き出した状態で前記保護パネルが前記反射防止膜形成用コーティング剤から引き上げられる、請求項５に記載の画像表示装置の製造方法。
　前記突出部が前記本体部の前記下端から前記下方に向けて突き出した状態で前記本体部から前記突出部に向かって前記反射防止膜形成用コーティング剤が流される、請求項５に記載の画像表示装置の製造方法。