WO2019065858A1 - 空調室内機 - Google Patents
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Abstract
Description
図1Aは、運転停止時の空調室内機1の斜視図である。図1Bは、運転準備中の空調室内機1の斜視図である。また、 図2Aは、運転停止時の空調室内機1の側面図である。図2Bは、運転準備中の空調室内機1の側面図である。さらに、図3は、運転時の空調室内機1の斜視図である。図1A、図1B、図2A、図2B及び図3において、空調室内機1は壁掛けタイプであり、室内機本体10と、室内機本体10の前面を覆う前面パネル11とを備えている。
図4は、運転停止時の空調室内機1の縦断面図である。また、図5は、運転準備中の空調室内機1の縦断面図である。図6は、運転時の空調室内機1の縦断面図である。図4、図5及び図6において、室内機本体10は、外郭を形成する本体ケーシング100、調和空気の吹出方向を調整する第1風向調整羽根30、第2風向調整羽根40及び垂直風向調整羽根50を備えている。また、本体ケーシング100の内部には、室内熱交換器12、ファン13、及びフレーム16が収容されている。
本体ケーシング100は、前面部101と上面部102と下面部103とによって略長方形状の立体空間を形成し、その立体空間内に室内熱交換器12、ファン13、フレーム16、及びフィルタ9が収まっている。また、上面部102には、複数のスリットから成る上吸込口4A(図10参照)が設けられている。さらに、前面部101の下部から下面部103の前部にかけて、吹出口5が設けられている。そして、前面部101のうち吹出口5より上側には、前吸込口4Bが設けられている。
第1風向調整羽根30は、運転停止時は、吹出口5の下面を覆う位置で静止している。その位置を初期位置SP(図4及び図5参照)という。この初期位置SPにおいて、第1風向調整羽根30の下側となる面は、運転停止中は常に人目に触れるので、見栄えの良い面に仕上げられており、ここでは化粧面30aという。
第2風向調整羽根40は、吹出口5よりも上流側で、運転停止時における第1風向調整羽根30の初期位置SPよりも上方に位置している。例えば、冷房運転時では、図6に示すように、第2風向調整羽根40は、断面形状が円弧状であり凸側面40aを下方、凹側面40bを上方に向けている。なお、暖房運転において、気流を下方へ向ける垂直気流を生成するときには、第2風向調整羽根40は凸側面40aを上方、凹側面40bを下方に向ける姿勢を採る場合がある。
図4、図5及び図6に示すように、垂直風向調整羽根50は、複数の羽根片501と、複数の羽根片501を連結する連結棒503を有している。また、垂直風向調整羽根50は、吹出流路18において、第1風向調整羽根30及び第2風向調整羽根40よりもファン13に近い位置に配置されている。
図1A、図2A及び図4に示すように、前面パネル11は、室内機本体10の前面を覆う部材である。前面パネル11は、上下に分割されて、下側に位置する第1パネル111と、第1パネル111よりも上側に位置する第2パネル112とを含んでいる。
第1パネル111は、パネル搬送機構21によって前進と上昇とを同時に行うこと、つまり斜め上方に移動することができる。ここで、説明の便宜上、第1パネル111が吹出口5の正面を閉じる位置を閉位置CP(図2A参照)とよび、第1パネル111が正面視において自己の上端と第2パネル112の上端とが揃う高さ位置へ移動して吹出口5の前面を開放した位置を開位置OP(図2B参照)とよぶ。
第1クランク211は、樹脂製部材であり、その両端は回転軸として機能するように円柱状又は円筒状に成形されている。第1パネル111側に位置する第1回転軸211aは、可動リンク213の上端軸受213aに回転可能に保持されている。本実施形態では、図11Aに示すように、第1回転軸211aは円柱状の突起である。
第2クランク212は、樹脂製部材であり、その両端は回転軸として機能するように円柱状又は円筒状に成形されている。第1パネル111側に位置する第1回転軸212aは、可動リンク213の下端軸受213bに回転可能に保持されている。本実施形態では、図11Aに示すように、第1回転軸212aは円柱状の突起である。
可動リンク213は、細長い樹脂製部材であり、第1パネル111の裏面に鉛直姿勢で固定されている。可動リンク213の上下端は軸受となっており、上端は第1クランク211の第1回転軸211aを受ける上端軸受213aであり、下端は第2クランク212の第1回転軸212aを受ける下端軸受213bである。
固定リンク214は、室内機本体10側に存在するが、少なくとも第1クランク211の第2回転軸211bの軸受と、第2クランク212の第2回転軸212bの軸受とが存在すればよく、特定の形状を有する必要はない。
第1パネル111が図4に示す状態のときに、モータが第1クランク211の第2回転軸211bを時計方向に回転させると、第1クランク211が時計方向に回動する。このとき、第1クランク211の第1回転軸211aが第2回転軸211bを中心とする円弧を描きながら可動リンク213を持ち上げる。
運転時以外でパネル搬送機構21が動作するのは、フィルタ9の清掃などメンテナンスを行うときである。ユーザーは、フィルタ9の清掃などのメンテナンスを行う際には、第1パネル111の下端が室内機本体10から離れる方向に第1パネル111を回動させて、室内機本体10の前面を開放する必要がある。
ヒンジ機構22は、室内機本体10の前面を開放する際、第1パネル111を可動リンク213の上端軸受213aを中心として回動させるための機構である(図8参照)。
図8は、第1パネル111の裏面に配置されたロック機構23の斜視図である。また、図9Aは、第1パネル111と可動リンク213とのロック機構23の拡大斜視図である。さらに、図9Bは、図9Aのロック機構23の解除状態を示す拡大斜視図である。
爪部231は、第1パネル111の裏面に沿って摺動する。通常、爪部231の爪先端231aは、可動リンク213の下端軸受213bの下部に設けられた孔213hに挿入され、下端軸受213bが第1パネル111の裏面から離れることを阻止している。
バネ部232は、爪部231の爪先端231aが可動リンク213の下端軸受213bの下部に設けられた孔213hから離れないように爪部231を上方へ付勢している。バネ部232は、樹脂で、円弧梁状に成形されている。バネ部232の一端は第1パネル111の裏面に保持されており、これを自由端232aという。また、バネ部232の他端は爪部231に固定されており、これを固定端232bという。本実施形態において、爪部231とバネ部232とは、ロック機構23のロック機能を担っている。
把手部233は、ユーザーが指を掛ける部分であり、爪部231の下部と繋がっている。第1パネル111が開位置OPに在るときは、第1パネル111の裏面と室内機本体10との間にユーザーの手が入る程の隙間ができるので、ユーザーが把手部233に指を掛けて下方に引くことにより、爪部231が降下し爪先端231aが可動リンク213の下端軸受213bの下部に設けられた孔213hから離脱するので、第1パネル111と可動リンク213の下端軸受213bとが分離可能となる。本実施形態において、把手部233は、ロック機構23のロック解除機能を担っている。
図10は、第1パネル111がメンテナンス位置にあるときの空調室内機1の部分斜視図である。図10において、第1パネル111が室内機本体10の前面を開放する位置(以下、「メンテナンス位置MP」という。)まで移動しても、ユーザーが両手で作業を行うためには、第1パネル111をメンテナンス位置MPに保持しておく必要がある。
図11Aは、支持部材25の動作前のパネル支持機構24の斜視図である。また、図11Bは、支持部材25の動作後のパネル支持機構24の斜視図である。さらに、図12は、支持部材25の動作前のパネル支持機構24の正面図である。
支持部材25は、細長い部材であり、長手方向と垂直な断面形状がコの字状に窪んだ形状である。支持部材25の一方の端部には、回動軸24aが挿入される軸孔25aが設けられている。
ロック機構23の把手部233が下方に引かれ(図9B参照)、可動リンク213の下端軸受213b側と第1パネル111との連結が解除され、ユーザーの手によって第1パネル111の下端が室内機本体10から離れる方向に引かれると、第1パネル111がヒンジ機構22によって、可動リンク213の上端軸受213a回りに回動する。
なお、このパネル支持機構24は、前面パネルが駆動しないタイプで、前面パネル(前面グリルを含む)を前方に回動させてフィルタをメンテナンスするもの、例えば床置タイプの空調室内機にも適用可能である。
図13Aは、運転停止時の第1風向調整羽根30の斜視図である。また、図13Bは、運転時の第1風向調整羽根30の斜視図である。さらに、図14Aは、図13AのX-X線における断面図である。
吹出口5の上壁と化粧面30aとの間には僅かに隙間が存在するので、室内空気が進入し易やすい。その上冷房運転時には、コアンダ面30bを形成する第2羽根部材322が冷風によって冷却されているので、伝熱によって化粧面30aを形成する第1羽根部材321も冷却されるので、化粧面30aに結露が生じる。
上記のような結露の発生を防止するために、第1風向調整羽根30には、第2羽根部材322の板厚を減少させることによって形成される凹部33が設けられている。凹部33は、第1風向調整羽根30の両端部に設けられており、一方を第1凹部331、他方を第2凹部332という。
ここまでは、吹出口5の上壁と化粧面30aとの隙間に進入する室内空気、及び第1風向調整羽根30のコアンダ面30bに沿って流れる冷風の剥離後の渦によって引き込まれる室内空気が、冷却されて結露が生じることを前提に説明した。
図4に示すように、空調室内機1が運転を停止している状態では、第2風向調整羽根40は、閉位置CPの第1パネル111よりも後方で、初期位置SPの第1風向調整羽根30よりも上方に位置しており、人目に触れない。
上記のとおり、第2風向調整羽根40の傾斜角度θが所定角度を超えない限り、冷風が凸側後半区間40abで剥離することはなく、第2風向調整羽根40全体が冷風に包まれている状態となるので、第2風向調整羽根40への結露の発生が抑制される。
出願人の研究によれば、吹出空気の温度Tbが12℃~13℃の範囲にあるとき、第2風向調整羽根40の傾斜角度θが0~5°の範囲内であれば、結露の発生が抑制されている。
そこで、本実施形態では、冷風が凸側面40aの凸側後半区間40abでも剥離せずに流れるようにするため、第2風向調整羽根40の長手方向の端部側に、第2風向調整羽根40の厚み方向に通過する貫通穴43が設けられている。以下、図面を用いて、貫通穴43について説明する。
上記実施形態では、前面パネル11の第2パネル112は固定であり、第1パネル111のみが第2パネル112の正面に移動して室内機本体10の前面を開放する構成であるが、これに限定されるものではなく、第1パネル111及び第2パネル112の双方が移動して室内機本体10の前面を開放してもよい。
(8-1)
空調室内機1では、下側に位置する第1パネル111が移動することで前吸込口4Bの前面が開き、正面視で第1パネル111及び第2パネル112が製品サイズ内に納まり、或いは製品サイズからはみ出したとしてもそのはみ出し量を小さく抑えることができるので、据付制約を緩和することができ、見栄えも良い。
空調室内機1が停止しているとき、第1パネル111と第2パネル112とは同一平面を構成するので、見栄えが良い。
空調室内機1では、下側の第1パネル111が移動するだけで吹出口5の前面が開くので、従来の「上側のパネルを前方へ移動させてから下側のパネルを上げる」というような2つのパネルを動かす必要がないので、機構がシンプルである。
空調室内機1では、下側の第1パネル111が上側の第2パネル112の前方に移動したとき、正面視で第2パネル112が第1パネル111によって隠れるので、見栄えが良い。
空調室内機1では、上側の第2パネルの上下方向長さが吹出口の高さ寸法と少なくとも同じ寸法であることによって、第1パネルの上端が正面視で第2パネルの上端と揃う位置まで第2パネルの前方に移動してきたとき、吹出口の前面が開口する。
空調室内機1では、下側の第1パネル111の上下方向長さが吹出口5の高さ寸法と少なくとも同じ寸法であることによって、第1パネル111の上端が正面視で第2パネル112の上端と揃う位置まで第2パネル112の前方に移動してきたとき、吹出口5の前面が開口する。
空調室内機1では、正面視で、第1パネル111によって第2パネル112全体が覆われるので、見栄えが良い。
空調室内機1では、第1パネル111が斜め上方に向かって移動することによって、吹出口5の開動作が速くなる。
空調室内機1では、第1パネル111の側面111aの上端と第2パネル112の側面112aの下端との各対向面が前方上向きに傾斜しているので、第1パネル111が斜め上方に向かって移動する際に、両者が干渉することが防止される。
空調室内機1では、第1クランク211が、第1パネル111を自己の第2回転軸211bの位置より上方に持ち上げることによって、第1パネル111を第2パネル112の正面に移動させることができる。
空調室内機1では、第1クランク211が第1パネル111を第2パネル112の正面まで持ち上げたとき、第1クランク211が第2パネル112の下端に近づくが、曲がり部211cが第2パネル112の下端を避けるように湾曲しているので、第1クランク211と第2パネル112の下端との干渉が回避される。
1B 空調室内機
10 室内機本体
11 前面パネル
111 第1パネル
112 第2パネル
211 第1クランク
211a 第1回転軸(接続部)
211b 第2回転軸(回動軸)
211c 曲がり部
Claims (11)
- 前面に吸込口(4B)を有する室内機本体(10)と、
前記室内機本体(10)の前面を覆い、少なくとも一部が移動することによって前記吸込口(4B)を開閉する前面パネル(11)と、
を備え、
前記前面パネル(11)は、下側に位置する第1パネル(111)と、前記第1パネル(111)よりも上側に位置する第2パネル(112)とを含んでおり、
前記第1パネル(111)が、前記第2パネル(112)の正面に移動することによって前記吸込口(4B)を開く、
空調室内機。 - 運転停止時、前記第1パネル(111)及び前記第2パネル(112)の表面が、前記室内機本体(10)の前面の同一鉛直面上に並ぶ、
請求項1に記載の空調室内機。 - 前記室内機本体(10)は下部に吹出口(5)を有し、
前記第1パネル(111)が移動することによって前記吹出口(5)の少なくとも一部が開く、
請求項1又は請求項2に記載の空調室内機。 - 前記第1パネル(111)は、正面視で前記第2パネル(112)よりも上下方向に長い、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記室内機本体(10)は下部に吹出口(5)を有し、
前記第1パネル(111)の上下方向長さは、前記吹出口(5)の高さ寸法以上に設定されている、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記室内機本体(10)は下部に吹出口(5)を有し、
前記第2パネル(112)の上下方向長さは、前記吹出口(5)の高さ寸法以上に設定されている、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記第1パネル(111)は、正面視において少なくとも自己の上端と前記第2パネル(112)の上端とが揃う高さ位置まで上昇する、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記第1パネル(111)は、斜め上方に向かって移動する、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記第1パネル(111)の上端と前記第2パネル(112)の下端との各対向面は、前方上向きの傾斜面である、
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 回動することによって前記第1パネル(111)を移動させるアーム(211)をさらに備え、
前記アーム(211)の回動軸(211b)が、前記第2パネル(112)の後方に設けられている、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の空調室内機。 - 前記アーム(211)は、前記第1パネル(111)側に接続される接続部(211a)を有し、
さらに、前記アーム(211)は、前記接続部(211a)が前記第2パネル(112)の正面に到達するまで回動する、
請求項10に記載の空調室内機。
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