WO2018216204A1 - マスタスレーブマニピュレータとその制御方法 - Google Patents

マスタスレーブマニピュレータとその制御方法 Download PDF

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Abstract

冗長関節を有するマスタスレーブマニピュレータにおいて、遠隔操作装置とスレーブアームとの構造が異なる構造の場合に、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことを目的として、本発明に係るマスタスレーブマニピュレータ(1)は、複数の自由度に対応した操作情報を与えるマスタとしての遠隔操作装置(100)と、複数の自由度に対応した複数の関節を有し、冗長関節が含まれるスレーブマニピュレータ(300)と、操作情報に従って、関節の動作を制御する制御部(200)とを備え、制御部(200)が、スレーブマニピュレータ(300)による作業が行われているか否かに応じて、冗長関係にある関節の駆動比率α(0<α<1)を決定して駆動する。

Description

マスタスレーブマニピュレータとその制御方法
 本発明は、マスタスレーブマニピュレータとその制御方法に関する。
 体腔内に挿入されるスレーブアームの先端に冗長なロール軸関節を備えることにより、狭小な体腔内において、先端のみの位置・姿勢決めを可能としたマスタスレーブマニピュレータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭63-267177号公報
 一般に、先端に冗長関節を有するマスタスレーブマニピュレータの場合、マスタスレーブマニピュレータとは異なる構造の遠隔操作装置を用いると、スレーブアームの冗長自由度の操作のために冗長自由度用の構成を設ける必要があり、通常、自由度の多い遠隔操作装置を片手で直感的に操作することは困難である。
 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、冗長関節を有するマスタスレーブマニピュレータにおいて、遠隔操作装置とスレーブアームとの構造が異なる構造の場合に、冗長自由度を含めて直感的な操作が可能なマスタスレーブマニピュレータを提供することを目的とする。
 本発明の一態様は、複数の自由度に対応した操作情報を与えるマスタとしての遠隔操作装置と、複数の自由度に対応した複数の関節を有し、該関節の中に冗長関節が含まれるスレーブマニピュレータと、前記操作情報に従って、前記関節の動作を制御する制御部とを備え、該制御部が、前記スレーブマニピュレータによる作業が行われているか否かに応じて、冗長関係にある前記関節の駆動比率α(0<α<1)を決定して駆動するマスタスレーブマニピュレータである。
 本態様によれば、操作者が遠隔操作装置を操作して複数の自由度に対応した操作情報を入力することにより、スレーブマニピュレータの複数の自由度に対応した複数の関節が動作させられる。この場合に、スレーブマニピュレータに備えられた冗長関節の自由度を含む操作情報が入力された場合には、制御部により、スレーブマニピュレータによる作業が行われているか否かに応じて、冗長関係にある関節の駆動比率α(0<α<1)が決定され、冗長関係にある2以上の関節が同時に駆動される。これにより、遠隔操作装置とスレーブアームとの構造が異なる構造であっても、冗長自由度を選択的に制御して、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことができる。
 上記態様においては、前記制御部が、前記操作情報から前記遠隔操作装置の位置変化量および姿勢変化量を算出し、算出された前記位置変化量および前記姿勢変化量を用いて、冗長関係にある前記関節の前記駆動比率α(0<α<1)を決定して駆動してもよい。
 このようにすることで、入力された操作情報から制御部により遠隔操作装置の位置変化量および姿勢変化量が算出され、算出された位置変化量および姿勢変化量を用いて駆動比率が決定され冗長関係にある2以上の関節が同時に駆動される。
 また、上記態様においては、前記制御部は、前記位置変化量が第1閾値以下であり、かつ、前記姿勢変化量の所定の軸回りの成分が第2閾値以上である場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側に配置されている前記関節の前記駆動比率を基端側に配置されている前記関節よりも高くなるように決定してもよい。
 このようにすることで、遠隔操作装置の位置があまり動いておらず、姿勢が所定の軸回りに大きく動いた場合に、スレーブマニピュレータの先端に備えたエンドエフェクタの動作が主として指令されていると推定されるので、冗長関係にある関節の内、先端側の関節の駆動比率を基端側の関節よりも高くして、スレーブマニピュレータ全体の動きを抑えつつ、スレーブマニピュレータの先端を大きく動作させることができる。これにより、周辺との干渉を抑えながら、スレーブマニピュレータを動作させることができる。
 また、上記態様においては、前記所定の軸が、前記スレーブマニピュレータの先端に備えられたエンドエフェクタの長手軸に対応する前記遠隔操作装置の軸であってもよい。
 このようにすることで、周辺との干渉を抑えながら、スレーブマニピュレータの先端のエンドエフェクタを長手軸回りに回転させることができる。
 また、上記態様においては、前記所定の軸が、前記遠隔操作装置の姿勢変化前後の回転軸であってもよい。
 このようにすることで、遠隔操作装置の姿勢の変化の方向を問わず、姿勢変化量が大きければ、スレーブマニピュレータの先端に備えたエンドエフェクタの動作が主として指令されていると推定されるので、冗長関係にある関節の内、先端側の関節の駆動比率を基端側の関節よりも高くして、スレーブマニピュレータ全体の動きを抑えつつ、スレーブマニピュレータの先端を大きく動作させることができる。
 また、上記態様においては、前記スレーブマニピュレータの先端に備えられたエンドエフェクタがグリッパであり、前記制御部は、前記グリッパが縫合針または縫合糸を把持していると判定した場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定してもよい。
 このようにすることで、グリッパが縫合針または縫合糸を把持していると判定された場合には、縫合針または縫合糸を用いた縫合作業を行っている状態であると推定できる。したがって、このような場合には、冗長関係にある関節の内、先端側の関節の駆動比率を基端側の関節よりも高くして、スレーブマニピュレータ全体の動きを抑えつつ、グリッパを大きく動作させて縫合作業を容易に行うことができる。
 また、上記態様においては、前記制御部は、前記グリッパが閉状態であり、かつ、前記グリッパへの駆動入力が第3閾値以上である場合に、前記縫合針または前記縫合糸を把持していると判定してもよい。
 このようにすることで、グリッパが閉状態に指令され、グリッパへの駆動入力が大きい場合には、縫合針または縫合糸を把持した縫合作業を行っている状態であると推定することができる。
 また、上記態様においては、前記制御部は、前記グリッパを撮影する内視鏡画像に基づいて前記縫合針または前記縫合糸を把持していると判定してもよい。
 このようにすることで、内視鏡画像内に写っているグリッパが縫合針または縫合糸を把持していると直接的に判定することができる。
 また、上記態様においては、前記制御部は、前記スレーブマニピュレータの前記冗長関節以外の前記関節の角度の合計が所定の閾値以上である場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定してもよい。
 このようにすることで、冗長関節以外の関節の角度の合計が所定の閾値以上である場合に、スレーブマニピュレータが各関節を大きく折り畳んだ姿勢であり、縫合作業等の作業を行う姿勢であると推定できる。したがって、先端側の関節の駆動比率を基端側の関節よりも高くなるように決定することにより、スレーブマニピュレータ全体の動きを抑えつつ、スレーブマニピュレータの先端を大きく動作させることができる。
 また、上記態様においては、前記制御部は、前記スレーブマニピュレータが、該スレーブマニピュレータの進退軸に沿う所定の半径の仮想円筒に接触する場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定してもよい。
 このようにすることで、スレーブマニピュレータが各関節を折り畳んだ作業状態であることを容易に推定することができ、作業状態である場合には、スレーブマニピュレータ全体の動きを抑えつつ、スレーブマニピュレータの先端を大きく動作させることができる。
 また、上記態様においては、操作者により操作される入力部を備え、前記制御部は、前記入力部への操作者の入力に応じて冗長関係にある2以上の前記関節の前記駆動比率を決定してもよい。
 このようにすることで、操作者の判断により、駆動比率を切り替えて、スレーブマニピュレータによる適正な作業を行うことができる。
 また、上記態様においては、前記制御部が、前記駆動比率を変化させる場合に、連続的に変化させてもよい。
 このようにすることで、先端側の関節を大きく動かす状態と基端側の関節を大きく動かす状態との間で駆動比率を滑らかに変化させてスレーブマニピュレータの動作状態を移行させることができる。
 また、上記態様においては、前記遠隔操作装置が、操作者により並進操作および回転操作を入力可能であり、前記制御部が、前記遠隔操作装置の並進速度に正に相関する関数により、冗長関係にある前記関節の内、基端側の前記関節の前記駆動比率を決定し、前記遠隔操作装置の回転速度に正に相関する関数により先端側の前記関節の前記駆動比率を決定してもよい。
 このようにすることで、操作者が遠隔操作装置を大きく並進移動させる場合には、基端側の関節の駆動比率を大きくしてスレーブマニピュレータ全体を大きく移動させ、操作者が遠隔操作装置の姿勢を大きく変更する場合には、先端側の関節の駆動比率を大きくしてスレーブマニピュレータの先端部のみを大きく移動させることができる。
 また、上記態様においては、前記制御部が、前記駆動比率を変化させる場合に、ステップ状に変化させてもよい。
 このようにすることで、冗長関係にある関節の内、先端側の関節を大きく動かす状態と基端側の関節を大きく動かす状態との間で駆動比率を迅速に変化させてスレーブマニピュレータの動作状態を移行させることができる。
 また、上記態様においては、前記駆動比率を表示する表示部を備えていてもよい。
 このようにすることで、表示部に表示された駆動比率により、スレーブマニピュレータの動作状態を一目で確認することができる。
 また、本発明の他の態様は、複数の自由度に対応した複数の関節を有し、該関節の中に冗長関節が含まれるスレーブマニピュレータを備えるマスタスレーブマニピュレータの制御方法であって、マスタとしての遠隔操作装置から与えられた複数の自由度に対応した操作情報から前記遠隔操作装置の位置変化量および姿勢変化量を算出し、算出された前記位置変化量および前記姿勢変化量を用いて、冗長関係にある前記関節の駆動比率α(0<α<1)を決定し、与えられた前記操作情報および決定された前記駆動比率に従って、前記関節の動作を制御するマスタスレーブマニピュレータの制御方法である。
 本発明によれば、冗長関節を有するマスタスレーブマニピュレータにおいて、遠隔操作装置とスレーブアームとの構造が異なる構造の場合に、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るマスタスレーブマニピュレータを示す全体構成図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータの遠隔操作装置の構成例を示す図である。 図2の遠隔操作装置の変形例を示す図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータのスレーブマニピュレータの構成例を示す図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータにおける操作部の位置変化量および姿勢変化量を説明する図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータの動作を説明するフローチャートである。 図1のマスタスレーブマニピュレータの冗長関節をヨー軸関節とした第1の変形例を示す図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータの冗長関節をピッチ軸関節とした第2の変形例を示す図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータの冗長関係にある関節が、隣接しており、かつ、独立して駆動可能なスレーブアームの構成例を示す図である。 図1のマスタスレーブマニピュレータにおいて、スレーブマニピュレータによって作業が行われているか否かを判定する他の変形例を示す図である。 駆動比率を連続的に変化させる一例を示す図である。 駆動比率をステップ状に変化させる一例を示す図である。
 本発明の一実施形態に係るマスタスレーブマニピュレータ1について図面を参照して以下に説明する。
 本実施形態に係るマスタスレーブマニピュレータ1は、図1に示されるように、操作者10が操作する遠隔操作装置100と、制御装置200と、スレーブマニピュレータ300とを備えている。なお、図1の例は、本実施形態のマスタスレーブマニピュレータ1の医療用途への適用例である。しかしながら、本実施形態のマスタスレーブマニピュレータ1は、医療用途以外の各種の用途にも適用可能である。
 遠隔操作装置100は、マスタスレーブマニピュレータ1におけるマスタとして機能するものであって、操作部(入力部)101と、表示部102とを備えている。
 操作部101は、例えば、図2に示すように、回転機構により構成された駆動軸103と、直動機構により構成された駆動軸104とを含む駆動部105を有している。さらに、操作部101の終端部(操作者10によって把持される側とする)には、グリッパ部106が設けられている。
 このような構成において、操作者10が、グリッパ部106を把持した状態で、操作部101を移動させたり、回転させたり、グリッパ部106を操作したりすることにより、操作部101を構成する各駆動軸103,104が駆動される。各駆動軸103,104の駆動量(回転機構の場合には回転角、直動機構の場合には変位量)は、各駆動軸103,104に設けられた図示しない位置検出器(例えばエンコーダ)によって検出されるようになっている。
 各位置検出器の検出信号は、スレーブマニピュレータ300のスレーブアーム301の手先の位置および姿勢を指令するための、操作部101の操作情報を示す信号(操作信号)として制御装置200に出力される。ここで、図2において、操作部101は、駆動軸103,104が6個設けられており、この6個の駆動軸103,104の駆動によって、6個の指令値を算出するための6自由度に対応した操作信号(位置に関する信号(θ1,d1,d2)と姿勢に関する信号(θ2,θ3,θ4))を出力するようになっている。
 なお、操作部101は、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢を指令できるものであれば、その構成は特に限定されるものではない。例えば、操作部101に水平3軸の並進移動を検出するためのセンサ(例えば加速度センサ)と各駆動軸103周りの回転を検出するためのセンサ(例えば角速度センサ)を設けるようにすれば、例えば、図3に示されるように、操作部101を手持ち式として構成することもできる。
 図3の例において、操作者10が手持ち式の操作部101を3次元空間内で移動させたり、回転させたりすることで、6自由度に対応した操作信号を与えることが可能である。なお、図3は、操作部101で得られた操作信号を、無線通信部107を経由して無線通信可能とした例を示している。もちろん、図3の例において、操作部101で得られた操作信号を有線通信するようにしてもよい。
 表示部102は、例えば、液晶ディスプレイにより構成され、制御装置200から入力された画像信号に基づいて画像を表示する。後述するが、制御装置200から入力される画像信号は、スレーブアーム301に取り付けられた電子カメラ(電子内視鏡)を介して得られた画像信号を、制御装置200において処理したものである。このような画像信号に基づく画像を、表示部102に表示させることにより、遠隔操作装置100の操作者10は、遠隔操作装置100から離れた場所に配置されたスレーブマニピュレータ300の手先の画像を確認することができる。
 制御部としての制御装置200は、マスタ制御部201と、マニピュレータ制御部202と、画像処理部203とを備えている。
 マスタ制御部201は、遠隔操作装置100からの6自由度に対応した操作信号に従って、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢の指令値を算出する。また、マスタ制御部201は、遠隔操作装置100からの操作信号に従って、スレーブアーム301の各関節のうち冗長関係にある関節(冗長関節)の駆動比率α(0<α<1)を算出し、算出された駆動比率αを、位置および姿勢の指令値とともにマニピュレータ制御部202に出力する。
 マニピュレータ制御部202は、遠隔操作装置100からの位置および姿勢の指令値と冗長関節の駆動比率αとを受けて、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢を指令値に一致させるために必要なスレーブアーム301の各関節の駆動量を、逆運動学計算によって算出する。
 後述するように、本実施形態のスレーブアーム301は、7自由度に対応した関節であるが、2つの冗長関節の駆動比率αを定めて駆動を行うため、遠隔操作装置100と異なる構造であっても、冗長自由度を選択的に制御して、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことができる。
 画像処理部203は、スレーブアーム301の先端に設けられた電子カメラ(電子内視鏡等)から得られた画像信号を処理し、表示部102の表示用の画像信号を生成して表示部102に出力する。
 スレーブマニピュレータ300は、スレーブアーム301と、手術台302とを備えている。
 スレーブアーム301は、7自由度に対応した関節を有し、マニピュレータ制御部202からの制御信号に従って各関節が駆動される。スレーブアーム301は、図4に示されるように、7個の関節31,32,33,34,35,36,37が直列に並んで配置され、先端部にエンドエフェクタ303が取り付けられている。なお、図4で示したエンドエフェクタ303は、グリッパの例を示している。この他、先端部にカメラ(電子内視鏡)等を取り付けてもよい。
 図4に示す関節31,32,33,34,35,36,37のうち、関節31,34はロール軸(図2に示すマスタのX軸に対応)回りに回転する関節であり、関節32,37はヨー軸(図2に示すマスタのZ軸に対応)回りに回転する関節であり、関節33,36はピッチ軸(図2に示すマスタのY軸に対応)回りに回転する関節である。また、関節35はロール軸に沿って伸縮する関節である。ここで、図4の例においては、7個の関節31,32,33,34,35,36,37は全てが独立している。特に、図4は、隣り合う関節31,32,33,34,35,36,37が異なる駆動軸103,104に対応して動作する例を示している。
 図4に示した、関節31以外の関節32,33,34,35,36,37を協調させながら駆動させることによって、スレーブアーム301における手先の位置の3自由度と姿勢の3自由度とが実現される。また、これらの関節32,33,34,35,36,37に加えて図4では、エンドエフェクタ303をローリングさせるための関節31を冗長関節として設けている。
 このような構成により、例えば、スレーブアーム301をローリングさせる場合において、先端側から遠い側にある関節34を大きくローリングさせるか、または、先端側に近い側にある関節31を大きくローリングさせるかの駆動比率αを適時決定することが可能である。本実施形態では、関節31と関節34とを算出された駆動比率αに従って同時に駆動させる。
 手術台302は、患者20が戴置される台であって、例えば、この手術台302にスレーブアーム301が設置される。
 以下、本実施形態のマスタスレーブマニピュレータ1の動作について説明する。
 遠隔操作装置100のグリッパ部106を把持している操作者10が、遠隔操作装置100の操作部101に設けられたグリッパ部106を把持した状態で、操作部101を移動させたり、回転させたり、グリッパ部106を操作したりすることにより、操作部101を構成する各駆動軸103,104が駆動される。各駆動軸103,104が駆動されると、その駆動量が図示しない位置検出器によって検出され、各位置検出器の検出信号(操作信号)が制御装置200に出力される。なお、操作信号は、所定時間Δt毎に出力される。
 制御装置200のマスタ制御部201は、遠隔操作装置100からの6自由度に対応した操作信号に従って、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢の指令値を算出する。また、マスタ制御部201は、遠隔操作装置100からの操作信号に従って、スレーブアーム301の各関節31,32,33,34,35,36,37のうち冗長関係にある関節31,34の駆動比率αを決定し、この駆動比率αを、位置および姿勢の指令値とともにマニピュレータ制御部202に出力する。
 ここで、駆動比率αの決定方法の一例について説明する。
 図4で示したように、本実施形態の例のスレーブアーム301は、6つの自由度に対応した関節32,33,34,35,36,37に加えて、他の関節32,33,34,35,36,37と独立して駆動可能な1つのロール軸関節31を冗長関節として有し、これによって7自由度に対応した駆動を行う。スレーブアーム301の手先の位置および姿勢の指令値からスレーブアーム301の各関節31,32,33,34,35,36,37の駆動量を求めるための逆運動学計算を行う場合において、指令値の数と、スレーブアーム301の駆動関節の数とが一致しているときには、逆運動学計算によって各関節31,32,33,34,35,36,37の駆動量を一意に定めることができ、計算自体もそれほど複雑にはならない。
 これに対し、遠隔操作装置100の指令値の数よりもスレーブアーム301の駆動関節の数のほうが多くなると、計算が複雑化する。本実施形態では、冗長関節である関節31(Roll2とする)と、この関節31と冗長関係にある関節34(Roll1とする)との駆動比率αを定めて重み行列を生成し、該重み行列を用いて逆運動学計算を行う。これにより、逆運動学計算の際には、2つの冗長関節31,34の自由度に制限を加えることができて、7自由度のスレーブアーム301を実質的に6自由度のスレーブアーム301と考えることができ、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことができる。
 Roll1とRoll2の駆動比率αをどのように決定するのかについては、所定時間毎の遠隔操作装置100の姿勢変化量および位置変化量によって決定する。以下、この考え方について説明する。
 まず、遠隔操作装置100の姿勢変化量および位置変化量について次のように定義する。例えば、ある時刻tにおいて、遠隔操作装置100の操作部101の位置が、図5に示す位置Om(t)であるとする。また、時刻tにおける操作部101の姿勢が、マスタロール軸Xm、マスタピッチ軸Ym、マスタヨー軸Zmがそれぞれ、図5に示すXm(t)、Ym(t)、Zm(t)の方向を向くような姿勢であるとする。この状態から、所定時間Δt経過後の時刻t+1において、操作部101の位置が、図5に示す位置Om(t+1)に変化したとする。このときの操作部101の位置変化量は、Om(t+1)-Om(t)である。
 また、時刻t+1における操作部101の姿勢が、マスタロール軸Xm、マスタピッチ軸Ym、マスタヨー軸Zmがそれぞれ、図5に示すXm(t+1)、Ym(t+1)、Zm(t+1)の方向を向くような姿勢に変化したとする。このときの操作部101のマスタロール軸Xm回りの姿勢変化量の成分は、Xm(t+1)-Xm(t)である。
 ここで、スレーブアーム301の手先をローリングさせる動作を行う場合を考える。例えば、内視鏡下手術においては、術後の縫合の際に針かけ動作が必要となる。このような針かけ動作においては、スレーブアーム301の手先に取り付けられたエンドエフェクタ303としてのグリッパをローリングさせながら患者20の必要な部位に針をかけることになる。
 上述したように、スレーブアーム301は、7つの関節31,32,33,34,35,36,37を協調動作させながら、先端効果器の位置および姿勢を制御するものである。このとき、エンドエフェクタ303から遠い関節であるRoll1をローリングさせると、エンドエフェクタ303のローリングも行われる反面、その他の関節31,32,33,35,36,37も大きく動作してしまってスレーブアーム301の関節31,32,33,35,36,37が周囲の臓器等に衝突してしまう場合があり得る。
 このため、針かけ動作のような、主にローリング動作が必要な場合には、他の関節31,32,33,35,36,37が不必要に動作しないよう、スレーブアーム301の手先に近い側の関節であるRoll2を大きく、手先から遠い側の関節であるRoll1を小さくローリングさせることが望ましい。
 一方、Roll1の動きを制限すると、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢の取り得る範囲が大きく制限されるため、ローリング以外の回転も必要な動作の場合には、Roll1を大きくローリングさせることが望ましい。この場合には、Roll2は小さくローリングさせても特に問題はない。
 操作部101の操作によって主に先端のロール軸関節を動作させるよう指令されたか否かについては、操作部101の操作による位置変化量が第1閾値以下であり、かつ、姿勢変化量のマスタロール軸Xm回り姿勢変化量の成分が第2閾値以上である場合には、操作部101の位置があまり大きく動いておらず、姿勢がマスタロール軸Xm回りに大きく動いたと判定できる。したがって、この場合には、冗長関係にある2つの関節31,34の内、先端側にある関節31の駆動比率αが、基端側にある関節34よりも高くなるように決定される。
 以上のような考え方に従ったスレーブアーム301の制御方法について、図6のフローチャートを参照して以下に説明する。
 図6の処理は、所定時間Δt毎に実行される。
 図6の処理において、遠隔操作装置100から操作信号が入力されると、マスタ制御部201は、入力された操作信号から、時刻tから時刻t+1の間の操作部101の位置変化量を算出し(ステップS1)、マスタロール軸Xm回りの姿勢変化量成分とを算出する(ステップS2)。
 そして、ステップS1において算出された操作部101の位置変化量が第1閾値以下であるか否かが判定され(ステップS3)、第1閾値以下である場合に、マスタロール軸Xm回りの姿勢変化量成分が第2閾値以上であるか否かが判定される(ステップS4)。姿勢変化量成分が第2閾値以上である場合には、マスタ制御部201は、エンドエフェクタ303が取り付けられている関節(Roll2)31の駆動比率αを、この関節31と冗長関係にある関節(Roll1)34よりも大きく決定する(ステップS5)。それ以外の場合には、エンドエフェクタ303から離れた基端側の関節(Roll1)34の駆動比率αを、この関節34と冗長関係にある関節(Roll2)31よりも大きく決定する(ステップS6)。
 駆動比率αが決定された後には、マスタ制御部201は、スレーブアーム301の手先の位置および姿勢を指令するための指令値とともに、2つの冗長関節31,34の駆動比率αを、マニピュレータ制御部202に送信する。これを受けてマニピュレータ制御部202は、駆動比率αに基づいて重み行列を生成し(ステップS7)、生成された重み行列を用いて逆運動学計算を行い(ステップS8)、スレーブアーム301の各関節31,32,33,34,35,36,37の駆動量を算出する。
 そして、マニピュレータ制御部202は、算出した駆動量に従ってスレーブアーム301の各関節31,32,33,34,35,36,37を駆動する(ステップS9)。なお、逆運動学計算については、例えば解析的な手法等の従来周知の各種の手法を用いることができる。ここでは、その詳細についての説明は省略する。
 以上説明したように、本実施形態によれば、スレーブアーム301自体をローリングさせるための関節Roll1に加えて、エンドエフェクタ303をローリングさせるための関節Roll2を冗長関節31として有するスレーブアーム301において、遠隔操作装置100の操作部101の位置変化量および姿勢変化量から、針かけ動作のような、主にローリングが必要な動作の指示がなされたかを判別するようにしている。
 そして、この判別の結果、主にローリングが必要な動作をさせるように指示されたと判別できる場合には、Roll2の駆動比率αをRoll1よりも大きく決定して重み行列を生成し、生成された重み行列を用いて逆運動学計算を行う。一方、ローリング以外の姿勢変化も必要な動作をさせるように指示されたと判別できる場合には、Roll1の駆動比率αを、Roll2よりも大きく決定して重み行列を生成し、生成された重み行列を用いて逆運動学計算を行う。
 このように、本実施形態によれば、所定時間毎の操作部101の位置変化量および姿勢変化量に応じて、Roll1とRoll2との駆動比率αを変更することで、操作者10の操作の意図を反映しつつ、冗長自由度を選択的に制御して、冗長自由度を含めて直感的な操作を行うことができる。また、本実施形態では、Roll1とRoll2との駆動比率αを自動的に決定することができ、スイッチなどにより駆動関節を切り替える必要がなく、操作者10の手間を軽減することも可能である。
 なお、上述した例では、遠隔操作装置100の操作部101の自由度が6自由度(位置3自由度、姿勢3自由度)、スレーブアーム301の自由度が7自由度(位置3自由度、姿勢3自由度、手先のローリング)の例を示している。これに対し、冗長関節31の数は1つに限るものではない。例えば、図4において、関節32と関節33との間に別のロール軸関節が配されても本実施形態の技術を適用できる。
 また、図4の例では、エンドエフェクタ303が取り付けられている冗長関節31をロール軸関節としているが、例えば、図7に示すように、エンドエフェクタ303がヨー軸関節41に取り付けられた構造であっても、また図8に示すように、エンドエフェクタ303がピッチ軸関節51に取り付けられた構造であっても、上述した本実施形態の技術を適用できる。
 図7の構造の場合には、ステップS4の判定において、マスタヨー軸Zm回りの姿勢変化成分に基づいて冗長関係にある関節41,44の駆動比率αを決定する。また、図8の構造の場合には、ステップS4の判定において、マスタピッチ軸Ym回りの姿勢変化成分に基づいて冗長関係に駆る関節51,54の駆動比率αを決定すればよい。
 このように、本実施形態における、冗長関係にある関節41,44,51,54との駆動比率αは、遠隔操作装置100の操作部101の位置変化量および姿勢変化量に基づいて判定することにより、種々の構造のスレーブアーム301に対応して行うことが可能である。
 また、図8の例において、関節52を90度回転させた場合、関節51はヨー軸関節と等価となる。このような場合には、関節51と関節53との間で、ステップS3,S4の判定を行うことも可能である。このように、ステップS3,S4の判定は、初期状態で回転軸が平行になっている関節51,54どうしで行うだけではなく、冗長自由度機構において、駆動中に回転軸どうしが平行となった関節51,53,54の間で行うことができる。
 また、上述した各例は、回転軸が平行で冗長関係にある関節31,34,41,44,51,54の間に、この関節に対して回転軸が直交した独立な関係にある関節33,43,53が配置される構造のスレーブアーム301を示している。実際には、スレーブアーム301を構成する各関節31,32,33,34,35,36,37,41,43,44,51,52,53,54が独立して駆動されるのであれば、冗長関係にある関節31,34,41,44,51,54が隣接して配置されてもよい。例えば、図9のような構造であっても、関節61と関節62とに対して上述した本実施形態の技術を適用可能である。
 また、本実施形態においては、冗長関係にある関節31,34の内、先端側に配置されている関節31の駆動比率αを基端側に配置されている関節34よりも高くなるように決定する条件として、操作部101の位置変化量が第1閾値以下であり、所定の軸回りの姿勢変化量が第2閾値以上である場合を例示したが、これに代えて、エンドエフェクタ303であるグリッパが縫合針または縫合糸を把持していると判定できる場合を条件としてもよい。
 グリッパ303が縫合針または縫合糸を把持していると判定できる場合としては、グリッパ部106が把持されることによりグリッパ303を閉状態とする操作指令が入力され、かつ、グリッパ303の駆動電圧(駆動入力)が所定の閾値(第3閾値)以上である場合を挙げることができる。操作者10がグリッパ303を閉じる意思を有し、グリッパ303が完全に閉じられないまま維持されている場合に、グリッパ303が縫合針または縫合糸を把持していると判定することができる。
 また、これに代えて、グリッパ303を撮影する内視鏡画像を処理することにより縫合針または縫合糸を把持していると判定してもよい。これによっても、縫合針または縫合糸の把持を直接的に判定することができる。
 また、本実施形態においては、ロール軸が冗長である場合に、マスタロール軸Xm回りの姿勢変化成分の大きさを用いて冗長関係にある関節31,34の駆動比率αを算出したが、これに代えて、ロール軸が冗長である場合であっても、操作部101のいずれかの軸回りの姿勢変化量成分が大きければ、手先の操作をしていると判定して、エンドエフェクタ303に近い側の関節の駆動比率αを遠い側の関節よりも大きくすることにしてもよい。
 この場合、ロール軸、ピッチ軸およびヨー軸を個別に用いて判定してもよいし、これらを纏めて1つの回転軸を想定し、その姿勢変化量を用いて判定してもよい。
 また、本実施形態においては、操作部101の位置変化量および姿勢変化量に基づいて冗長関係にある関節31,34の駆動比率αを算出したが、これに代えて、冗長関節31,34以外の関節32,33,35,36,37の総屈曲角度が所定の閾値以上となる場合に、エンドエフェクタ303に近い側の関節の駆動比率αを遠い側の関節よりも大きくすることにしてもよい。
 この場合には、スレーブアーム301は、各関節31,32,33,34,35,36,37を折り畳むように屈曲させた形態となっており、周囲の組織等に干渉してしまう形態であるため、縫合作業等を行う状態であると推定することができる。したがって、エンドエフェクタ303に近い側の関節の駆動比率αを遠い側の関節よりも大きくすることにより、周囲との干渉を生じることなく作業を行うことができる。
 また、図10に示されるように、スレーブアーム301の進退軸に沿って延びる仮想円筒330を想定し、該仮想円筒330にスレーブアーム301が接触する場合には、冗長関係にある関節31,34の内、先端側の関節の駆動比率αを基端側の関節よりも高くなるように決定してもよい。
 また、操作者10が、遠隔操作装置100の操作部101に設けられたスイッチ、フットスイッチあるいは音声スイッチ等によって、冗長関係にある複数の関節の駆動比率αを切り替えることにしてもよい。
 また、マスタ制御部201が、駆動比率αを切り替える場合には、2つの駆動比率α1,α2の間で図11に示されるように連続的に変化させてもよいし、図12に示されるようにステップ状に変化させてもよい。連続的に変化させる場合には、例えば、2次関数、シグモイド関数に従って変化させてもよいし、ローパスフィルタ等によって鈍らせることにしてもよい。
 また、駆動比率αを連続的に変化させる場合には、エンドエフェクタ303に近い先端側の関節については操作部101の回転速度が大きくなるほど大きくなるように、すなわち、駆動比率αが回転速度に正に相関する関数によって決定し、エンドエフェクタ303から遠い基端側の関節については操作部101の並進速度が大きくなるほど大きくなるように、すなわち、駆動比率αが並進速度に正に相関する関数によって決定してもよい。
 スレーブアーム301に大きな動きをさせるときには主として並進移動が行われ、スレーブアーム301の手先を小さく動かすときには主として回転運動が行われるので、上記関数により、駆動比率αを適正に決定することができる。関数に代えて、テーブルにより決定してもよい。
 また、冗長関係にある関数の駆動比率αについては、表示部102に表示することで、操作者10に視覚的に提示することにしてもよい。表示方法としては数字による表示、各種グラフによる表示、模式図による表示あるいは内視鏡画面へのカラーチャート等の重畳による表示等、任意の表示方法を採用することができる。
 以上実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能である。
 さらに、上記した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、上述したような課題を解決でき、上述したような効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
 1 マスタスレーブマニピュレータ
 10 操作者
 31,34,41,44,51,54 関節(冗長関節)
 32,33,35,36,37,52,53 関節
 100 遠隔操作装置
 101 操作部(入力部)
 102 表示部
 200 制御部(制御装置)
 300 スレーブマニピュレータ
 303 グリッパ(エンドエフェクタ)
 330 仮想円筒
 α 駆動比率

Claims (16)

  1.  複数の自由度に対応した操作情報を与えるマスタとしての遠隔操作装置と、
     複数の自由度に対応した複数の関節を有し、該関節の中に冗長関節が含まれるスレーブマニピュレータと、
     前記操作情報に従って、前記関節の動作を制御する制御部とを備え、
     該制御部が、前記スレーブマニピュレータによる作業が行われているか否かに応じて、冗長関係にある前記関節の駆動比率α(0<α<1)を決定して駆動するマスタスレーブマニピュレータ。
  2.  前記制御部が、前記操作情報から前記遠隔操作装置の位置変化量および姿勢変化量を算出し、算出された前記位置変化量および前記姿勢変化量を用いて、冗長関係にある前記関節の前記駆動比率α(0<α<1)を決定して駆動する請求項1に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  3.  前記制御部は、前記位置変化量が第1閾値以下であり、かつ、前記姿勢変化量の所定の軸回りの成分が第2閾値以上である場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側に配置されている前記関節の前記駆動比率を基端側に配置されている前記関節よりも高くなるように決定する請求項2に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  4.  前記所定の軸が、前記スレーブマニピュレータの先端に備えられたエンドエフェクタの長手軸に対応する前記遠隔操作装置の軸である請求項3に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  5.  前記所定の軸が、前記遠隔操作装置の姿勢変化前後の回転軸である請求項3に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  6.  前記スレーブマニピュレータの先端に備えられたエンドエフェクタがグリッパであり、
     前記制御部は、前記グリッパが縫合針または縫合糸を把持していると判定した場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定する請求項1に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  7.  前記制御部は、前記グリッパが閉状態であり、かつ、前記グリッパへの駆動入力が第3閾値以上である場合に、前記縫合針または前記縫合糸を把持していると判定する請求項6に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  8.  前記制御部は、前記グリッパを撮影する内視鏡画像に基づいて前記縫合針または前記縫合糸を把持していると判定する請求項6に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  9.  前記制御部は、前記スレーブマニピュレータの前記冗長関節以外の前記関節の角度の合計が所定の閾値以上である場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定する請求項2に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  10.  前記制御部は、前記スレーブマニピュレータが、該スレーブマニピュレータの進退軸に沿う所定の半径の仮想円筒に接触する場合に、冗長関係にある前記関節の内、先端側の前記関節の前記駆動比率を基端側の前記関節よりも高くなるように決定する請求項2に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  11.  操作者により操作される入力部を備え、
     前記制御部は、前記入力部への操作者の入力に応じて冗長関係にある2以上の前記関節の前記駆動比率を決定する請求項1に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  12.  前記制御部が、前記駆動比率を変化させる場合に、連続的に変化させる請求項1から請求項11のいずれかに記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  13.  前記遠隔操作装置が、操作者により並進操作および回転操作を入力可能であり、
     前記制御部が、前記遠隔操作装置の並進速度に正に相関する関数により、冗長関係にある前記関節の内、基端側の前記関節の前記駆動比率を決定し、前記遠隔操作装置の回転速度に正に相関する関数により先端側の前記関節の前記駆動比率を決定する請求項12に記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  14.  前記制御部が、前記駆動比率を変化させる場合に、ステップ状に変化させる請求項1から請求項11のいずれかに記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  15.  前記駆動比率を表示する表示部を備える請求項1から請求項14のいずれかに記載のマスタスレーブマニピュレータ。
  16.  複数の自由度に対応した複数の関節を有し、該関節の中に冗長関節が含まれるスレーブマニピュレータを備えるマスタスレーブマニピュレータの制御方法であって、
     マスタとしての遠隔操作装置から与えられた複数の自由度に対応した操作情報から前記遠隔操作装置の位置変化量および姿勢変化量を算出し、
     算出された前記位置変化量および前記姿勢変化量を用いて、冗長関係にある前記関節の駆動比率α(0<α<1)を決定し、
     与えられた前記操作情報および決定された前記駆動比率に従って、前記関節の動作を制御するマスタスレーブマニピュレータの制御方法。
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