WO2018138994A1 - スピーカー - Google Patents
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Abstract
スピーカー100は、メインコーン1とサブコーン8とを有している。サブコーン8の外側14または内側13の少なくともいずれか一方を含む部位には、サブコーン8の板厚を低下させるための線状の薄肉部10、11が設けられている。線状の薄肉部10、11は、サブコーン8の径方向15および周方向16の両方向の成分を有しており、線状の薄肉部10と線状の薄肉部11とは交点17で交差している。この構成により、サブコーン8全体の剛性が低下し、サブコーン8の分割振動が促進される。特に、サブコーン8において主に音が放射される外周部9の振動変位が促進される。
Description
本発明はスピーカーに係り、特にメインコーンとサブコーンとを有するダブルコーンスピーカーに関する。
コーン型のスピーカーの再生可能周波数帯域は、コーンの口径によって決定される。そのため、例えばコーンの口径が10cm以上の大型のスピーカーでは、5kHz以上の高周波数帯域を低周波数帯域と比較して十分に再生することができない。
スピーカーのメインコーンにメインコーンよりも小口径のサブコーンを接着することによって、低周波数帯域から高周波数帯域までの音を十分に再生可能にするダブルコーンスピーカーが知られている。ダブルコーンスピーカーのサブコーンは分割振動によって音を放射するため、サブコーンを変形しやすい形状に構成することによって、再生可能周波数帯域を拡大させると共に音響放射パワーを増加させることができる。
特許文献1には、ダブルコーンスピーカーにおいて、サブコーンの外周部から中心部へと向かう複数の線状の薄肉部が設けられた構成が記載されている。また、特許文献2には、サブコーンに波形のコルゲーションを設けた構成が記載されている。
特許文献1では、サブコーンの放射面積が低減するために音響放射パワーが低下し、サブコーンにおいてメインコーンで再生不能な高周波数帯域を補うのに必要な音圧が得られないという問題がある。
また、特許文献2では、コルゲーションによってサブコーンの剛性が増加するために分割振動が促進されず、サブコーンにおいてメインコーンで再生不能な高周波数帯域を補うのに十分な音圧が得られないという問題がある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、サブコーンの分割振動を促進させて、再生可能周波数帯域を拡大させると共に音響放射パワーを増加させることができる、スピーカーを提供することを目的とする。
本発明に係るスピーカーは、メインコーンとサブコーンとを有するスピーカーであって、サブコーン上には複数の線状の薄肉部が設けられ、当該複数の線状の薄肉部がサブコーン上に交点を有することを特徴とする。
本発明に係るスピーカーによれば、サブコーンの分割振動を促進させて、再生可能周波数帯域を拡大させると共に音響放射パワーを増加させることができる。
以下、添付図面を参照して、本願が開示するスピーカーの実施の形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施の形態は一例であり、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るスピーカー100の構成について、図1、2を参照して説明する。なお、図1はスピーカー100の断面図である。また、図2はスピーカー100の斜視図である。
本発明の実施の形態1に係るスピーカー100の構成について、図1、2を参照して説明する。なお、図1はスピーカー100の断面図である。また、図2はスピーカー100の斜視図である。
図1、2に示されるように、スピーカー100では、メインコーン1の外縁部に形成されるロールエッジ4によって、メインコーン1の外周部がフレーム5に接着されている。また、メインコーン1にはボビン2が取り付けられており、ボビン2にはボイスコイル3が取り付けられている。さらに、メインコーン1の中央には、サブコーン8が取り付けられている。なお、ボイスコイル3は、フレーム5に固定されている永久磁石7から発生する磁界6の中に位置するように調整されている。
次に、サブコーン8の形状について、図3~5を参照して説明する。なお、図3はサブコーン8の形状を示す正面図であり、図4はサブコーン8の形状を示す下面図である。また、図5はサブコーン8の断面図であり、サブコーン8の放射面を説明する図である。
図3~5に示されるように、サブコーン8の外側14または内側13の少なくともいずれか一方を含む部位には、サブコーン8の板厚を低下させるための線状の薄肉部10、11が設けられている。線状の薄肉部10、11は、サブコーン8の径方向15および周方向16の両方向の成分を有しており、線状の薄肉部10と線状の薄肉部11とは交点17で交差している。また、線状の薄肉部10、11の径方向15の成分は、交点17を起点として正の成分および負の成分を有するように構成されている。また、線状の薄肉部10、11の周方向16の成分の大きさは一定である。
なお、図6、7に示されるように、線状の薄肉部10、11は連続している必要はなく、薄肉部が連なって線状に配置されているものでもよい。図6、7では、円形の薄肉部が連なって線状に配置されているが、円形に限定するものではない。
また、図8に示されるように、薄肉部と薄肉部の間隔L2は、薄肉部の最大幅L1に対して2倍以上であると、剛性が分割振動を促進するのに十分な剛性の低下が望めないため、2倍以下であることが望ましい。
また、図9に示されるように、線状の薄肉部10、11の断面形状の構成要素として、板厚T、深さD、幅Wが存在する。深さDは板厚Tに対して15%~35%である。幅Wはサブコーン8の外周部9の全長に対して3.5%以下であることが望ましい。
また、深さDおよび幅Wは一定である必要はなく、線状の薄肉部10、11の任意の位置で幅Wを変化させてもよい。
さらに、線状の薄肉部10、11の断面形状は、図9に示されるように、三角形(A)、半楕円または半円(B)、四角形(C)など様々な形状が考えられるが、これらに限定されるものではない。
また、図3~5では、線状の薄肉部10、11は交点17を中心にサブコーン8の径方向15について左右対称となっているが、必ずしも左右対称である必要はない。そのため、線状の薄肉部10、11の周方向16の成分の大きさについても特に限定されるものではなく、線状の薄肉部10の周方向16の成分の大きさと、線状の薄肉部11の周方向16の成分の大きさとが異なっていてもよい。
また、線状の薄肉部10、11は、サブコーン8の外周部9および内周部12まで必ずしも達している必要はない。また、図4では、一方Aの側の線状の薄肉部10、11と、他方Bの側の線状の薄肉部10、11とは、サブコーン8の周方向16に角度180度をなす位置に設けられているが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、任意の本数の線状の薄肉部10、11をサブコーン8の周方向16に任意の角度をなす位置に設けることができる。
次に、本発明の実施の形態1に係るスピーカー100の作用について説明する。
図1に示されるように、スピーカー100のフレーム5には、ロールエッジ4をバネとして、メインコーン1、ボビン2、ボイスコイル3の順に各部品が取り付けられている。
図1に示されるように、スピーカー100のフレーム5には、ロールエッジ4をバネとして、メインコーン1、ボビン2、ボイスコイル3の順に各部品が取り付けられている。
先述したように、ボイスコイル3は永久磁石7から発生する磁界6の中に位置するように調整されている。そのため、ボイスコイル3に電流を流すことで力が発生し、その力がボビン2を通してメインコーン1およびサブコーン8に伝わり、ボビン2、メインコーン1およびサブコーン8が一体となって運動する。この際、サブコーン8は分割振動と呼ばれる振動挙動をする。図10には、分割振動時のサブコーン8の上面図が示されている。この図に示されるように、分割振動時には、サブコーン8は多角形に分割されるように変形する。これは、サブコーン8が径方向15および周方向16に伸縮することで、生じる現象である。
図1に示されるように、サブコーン8はメインコーン1とは異なり、フレーム5に固定されていない。また、永久磁石7、ボイスコイル3、ボビン2はメインコーン1を駆動することを想定して設計されている。そのため、サブコーン8は駆動方向を往復するピストン運動をすることは困難であり、分割振動によって音を放射する。
そのため、図3、4に示されるように、サブコーン8の径方向15および周方向16の両方向の成分を有する線状の薄肉部10、11を設けることによって、線状の薄肉部10、11の部位の板厚が薄くなり、サブコーン8全体の剛性と線状の薄肉部10、11の剛性が低下し、サブコーン8が径方向および周方向16に伸縮しやすくなるため、サブコーン8が多角形に変形しやすくなる。従って、サブコーン8の分割振動が促進させ、サブコーン8の音響放射パワーを上昇させることができる。
サブコーン8からの音の放射は、サブコーン8の外周部9近傍の面が支配的で、内周部12に近づくにつれて寄与が小さくなる。したがって、サブコーン8の外周部9近傍の面の変形量を増加させることで、サブコーン8の音響放射パワーを上昇させることができる。サブコーン8の外周部9近傍の面の変形量を増加させるには、例えば、図3、4に示されるように、サブコーン8の外周部9、線状の薄肉部10、11で囲まれる面を作ることで可能となる。
このような面を作るには、線状の薄肉部を10、11のように2本以上設ける必要があり、これらの線状の薄肉部10、11は交点17を持つことになる。
図11は、本発明の効果を検証するために作成したサブコーン8の解析モデルの斜視図である。この図において、(1)は線状の薄肉部を設けないモデル、(2)は線状の薄肉部を設けたモデルであり、黒色の部位が薄肉部である。
これらのモデルを用いてサブコーン8の振動解析および音響解析を行い、サブコーン8からの放射音の音響パワーレベルを求めた。図12は、振動解析および音響解析から求めたサブコーン8の音響パワーレベルの周波数特性である。
図12に示されるように、線状の薄肉部を設けたモデル(2)では、線状の薄肉部を設けないモデル(1)よりも、10kHzから12.5kHzにおける音響パワーレベルが上昇している。これは、サブコーン8に線状の薄肉部10、11を設けたことで、線状の薄肉部10、11が節となる分割振動が生じるためである。
また、1kHzから15kHzでは、線状の薄肉部を設けたモデル(2)の方が線状の薄肉部を設けないモデル(1)よりも音響パワーレベルが上昇している周波数範囲が広く、広周波数範囲で音響放射パワーが大きい。したがって、サブコーン8に線状の薄肉部10、11を設けることの有効性が確認できる。
なお、7.8kHzから9kHzでは、線状の薄肉部を設けたモデル(2)よりも、線状の薄肉部を設けないモデル(1)の方がサブコーンの外周部の平均速度が大きいが、線状の薄肉部を設けたモデル(2)においても、線状の薄肉部の形状や本数を変更することによって、7.8kHzから9kHzにおける平均速度を、線状の薄肉部を設けないモデル(1)よりも上昇させることが可能である。
次に、薄肉部の深さDは板厚Tに対して15%~35%が望ましい理由を解析結果から示す。
図13は、薄肉部の深さDを検証するために作成したサブコーン8の解析モデルの斜視図である。この図において、(1)は線状の薄肉部を6本設けた解析モデル、(2)は線状の薄肉部を8本設けた解析モデル、(3)は線状の薄肉部を10本設けた解析モデル、(4)は線状の薄肉部を18本設けた解析モデルであり、黒色の部位が薄肉部である。これら4つの解析モデルの薄肉部の厚みを10%~60%で10%ずつ変化させ、音響パワーレベルのオーバーオール値を比較した。
図14は、図13の解析モデルを用いて振動解析および音響解析から求めたサブコーン8からの放射音の音響パワーレベルのオーバーオール値である。縦軸は音響パワーレベルのオーバーオール値を示し、横軸は図13の解析モデルの番号を示す。図14に示されるように、解析モデル(1)~(4)において、薄肉部の深さDが板厚Tに対して20%、30%で音響パワーレベルが最大になり、30%よりも深さDを大きくすると、徐々に音響パワーレベルが低下することがわかる。この解析結果の傾向から、分割振動を促進させる薄肉部の深さDは、板厚Tに対して15%~35%で効果が最大になることがわかる。
続いて、幅Wはサブコーン8の外周部9の全長に対して3.5%以下であることが望ましいこと示す。
図15は、薄肉部の幅Wを検証するために作成したサブコーン8の解析モデルの斜視図である。この図において、(5)は径方向15の成分のみを有する線状の薄肉部の幅Wがサブコーン8の外周部9の全長に対して1%の解析モデル、(6)は径方向15の成分のみを有する線状の薄肉部の幅Wがサブコーン8の外周部9の全長に対して2%の解析モデル、(7)は径方向15の成分のみを有する線状の薄肉部の幅Wがサブコーン8の外周部9の全長に対して3%の解析モデル、(8)は径方向15の成分のみを有する線状の薄肉部の幅Wがサブコーン8の外周部9の全長に対して4%の解析モデル、(9)は径方向15の成分のみを有する線状の薄肉部の幅Wがサブコーン8の外周部9の全長に対して5%の解析モデルであり、黒色の部位が薄肉部である。これらの解析モデルを用いて、音響パワーレベルのオーバーオール値を比較した。
図16は、図15の解析モデルを用いて振動解析および音響解析から求めたサブコーン8からの放射音の音響パワーレベルのオーバーオール値である。縦軸は音響パワーレベルのオーバーオール値を示し、横軸は図15の解析モデルの番号を示す。図16に示されるように、薄肉部の幅Wが30%よりも大きくなると、薄肉部を設けていない解析モデルの結果に漸近する。この解析結果の傾向から、分割振動を促進させる薄肉部の幅Wはサブコーン8の外周部9の全長に対して3.5%以下であることが望ましいことがわかる。
続いて、径方向15において、サブコーン8の内周部12を基点として、サブコーン8の外周部9の位置を100%としたときに、分割振動が促進される交点17の位置について解析して検証した。
図17では、一例として、解析モデルは図15に示された(1)を使用し、径方向15の成分が0で、周方向16が360度の薄肉部が、サブコーン8の内周部12を基点として、径方向15にサブコーン8の外周部9の位置を100%としたときに、径方向15に10%ずつ変化させた解析モデルを用いて、音響パワーレベルを解析した結果の比較である。
前述の通り、2本以上の線状の薄肉部10とサブコーン8の外周部9とで囲まれる面を作ることで、この面の変形量を増加させるため、交点17は外周部9に近づくほど音響パワーレベルが、線状の薄肉部10を設けていないサブコーン8の音響パワーレベルに近づくと考えられる。
図17に示されるように、今回検証した解析モデルでは、サブコーン8の内周部12を基点として、径方向15にサブコーン8の外周部9の位置を100%としたときに、交点17の位置が50%よりも大きくなると、音響パワーレベルが薄肉部を設けていない解析モデルの結果に漸近する。この解析結果の傾向から、2本以上の線状の薄肉部10とサブコーン8の外周部9とで囲まれる面を作ることで、この面の変形量が増加していることがわかる。
サブコーン8の断面形状などによって、分割振動の振動形状が異なるため、交点を設けるべき位置が変化するが、一般的に分割振動の振動形状は多角形に変形する。したがって、図17に示されるように、分割振動の振動形状がN角形の場合、変形しない節31と変形が大きい腹30が周方向16に2N存在する。節31や腹30と、サブコーン8の外周部8の中心とを結ぶ直線上では、N角形とN+1角形でサブコーン8の伸縮分布はほとんど変化しない。そのため、図17の結果から、サブコーン8の内周部12に最も近接する交点が55%以下であることが望ましいと考えられる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1に係るスピーカー100では、サブコーン8上に複数の線状の薄肉部10、11が設けられ、これら複数の線状の薄肉部10、11がサブコーン8上に交点17を有している。この構成により、線状の薄肉部10、11の部位の板厚が薄くなり、サブコーン8全体の剛性が低下し、サブコーン8の分割振動が促進される。特に、サブコーン8において主に音が放射される外周部9の振動変位が促進される。
また、サブコーン8には、特許文献2のようなコルゲーションが設けられていないため、サブコーン8の剛性が増加することがなく、分割振動の際のサブコーン8の外周部9の変形が抑制されることがない。また、特許文献1のように、サブコーン8の放射面積が低減することもない。それゆえ、図12に示されたように、サブコーン8において、メインコーン1で再生不能な高周波数帯域を補うのに必要な音圧を得ることができるため、スピーカー100の再生可能周波数帯域を拡大させると共に音響放射パワーを増加させることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係るサブコーン208の構成について、図18、19を参照して説明する。なお、図18はサブコーン208の形状を示す正面図であり、図19はサブコーン208の形状を示す下面図である。
次に、本発明の実施の形態2に係るサブコーン208の構成について、図18、19を参照して説明する。なお、図18はサブコーン208の形状を示す正面図であり、図19はサブコーン208の形状を示す下面図である。
図18、19に示されるように、実施の形態2のサブコーン208上に設けられる線状の薄肉部210、211は、実施の形態1と同様に、サブコーン208の径方向215および周方向216の両方向の成分を有している。ただし、実施の形態1とは異なり、線状の薄肉部210、211の周方向216の成分の大きさは一定ではなく、線状の薄肉部210、211はサブコーン208の径方向215に延びる滑らかな曲線で構成されている。また、線状の薄肉部210、211の径方向215の成分は、交点217を起点として正の成分および負の成分を有するように構成されている。このように構成しても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係るサブコーン308の構成について、図20、21を参照して説明する。なお、図20はサブコーン308の形状を示す正面図であり、図21はサブコーン308の形状を示す下面図である。
次に、本発明の実施の形態3に係るサブコーン308の構成について、図20、21を参照して説明する。なお、図20はサブコーン308の形状を示す正面図であり、図21はサブコーン308の形状を示す下面図である。
図20、21に示されるように、実施の形態3のサブコーン308上に設けられる線状の薄肉部310、311の周方向316の成分の大きさは、実施の形態1と同様に一定である。ただし、実施の形態1とは異なり、線状の薄肉部310、311の径方向315の成分は、交点317を起点として正の成分のみを有するように構成されている。このように構成しても、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係るサブコーン408の構成について、図22、23を参照して説明する。なお、図22はサブコーン408の形状を示す正面図であり、図23はサブコーン408の形状を示す下面図である。
次に、本発明の実施の形態4に係るサブコーン408の構成について、図22、23を参照して説明する。なお、図22はサブコーン408の形状を示す正面図であり、図23はサブコーン408の形状を示す下面図である。
図22、23に示されるように、実施の形態4のサブコーン408上に設けられる線状の薄肉部410、418は、サブコーン408の径方向415および周方向416の両方向の成分を有する第1の線状の薄肉部410と、サブコーン408の周方向416の成分のみを有する第2の線状の薄肉部418とから構成されている。なお、第2の線状の薄肉部418は、サブコーンの408の径方向415の成分のみを有するように構成してもよい。すなわち、実施の形態4の第2の線状の薄肉部418は、サブコーン408の径方向415または周方向416のいずれか一方向の成分のみを有するように構成される。このように構成しても、実施の形態1~3と同様の効果を得ることができる。
また、図22、23では、第2の線状の薄肉部418の周方向416の成分は0°~360°までであるが、これに限定されるものではなく、任意に設定することができる。また、第2の線状の薄肉部418の本数についても、一本に限定されるものではなく、任意の本数とすることができる。
さらに、実施の形態2と同様に、第1の線状の薄肉部410は、サブコーン408の径方向415に延びる滑らかな曲線で構成してもよい。また、実施の形態3と同様に、第1の線状の薄肉部410の径方向415の成分は、交点417を起点として正の成分のみを有するように構成してもよい。
Claims (11)
- メインコーンとサブコーンとを有するスピーカーであって、
前記サブコーン上には複数の線状の薄肉部が設けられ、該複数の線状の薄肉部が前記サブコーン上に交点を有する、スピーカー。 - 前記複数の線状の薄肉部は、前記サブコーンの径方向および周方向の両方向の成分を有する第1の線状の薄肉部を含む、請求項1に記載のスピーカー。
- 前記第1の線状の薄肉部の前記周方向の成分の大きさが一定である、請求項2に記載のスピーカー。
- 前記第1の線状の薄肉部は、前記サブコーンの径方向に延びる滑らかな曲線で構成される、請求項2に記載のスピーカー。
- 前記第1の線状の薄肉部の前記径方向の成分は、前記交点を起点として正の成分のみを有する、請求項2~4のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記複数の線状の薄肉部は、前記サブコーンの径方向または周方向のいずれか一方向の成分のみを有する第2の線状の薄肉部をさらに含む、請求項2~5のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部と前記サブコーンの外周部とで囲われた面を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の深さは、前記サブコーンの板厚に対して15%~35%である、請求項1~6のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の幅は、前記サブコーンの外周部の全長に対して3.5%以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の交点は、前記サブコーンの内周部を基点として径方向に前記サブコーンの外周部の位置を100%としたときに、55%以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のスピーカー。
- 前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部と前記サブコーンの外周部とで囲われた面を有し、かつ
前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の深さは、前記サブコーンの板厚に対して15%~35%であり、かつ
前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の幅は、前記サブコーンの外周部の全長に対して3.5%以下であり、かつ
前記サブコーンの前記複数の線状の薄肉部の交点は、前記サブコーンの内周部を基点として径方向に前記サブコーンの外周部の位置を100%としたときに、55%以下である、請求項1~6のいずれか一項に記載のスピーカー。
Priority Applications (3)
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