WO2018116727A1 - 類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システム - Google Patents

類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システム Download PDF

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Abstract

用途に応じて医師が欲する類似症例を得ることが可能な類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システムを提供する。 重み付け処理部(65)は、疾患名の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた第1重み付け係数(CF1)を用いて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度(LS)に重み付け処理を行い、疾患名を特定する第1用途に応じた処理後病変別類似度(LSA-1)を算出する。また、重症度の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた第2重み付け係数(CF2)を用いて病変別類似度(LS)に重み付け処理を行い、重症度を特定する第2用途に応じた処理後病変別類似度(LSA-2)を算出する。処理後病変別類似度(LSA-1)、(LSA-2)に基づいて、対象画像(20T)と症例画像(20C)の総合的な類似度である総合類似度(TS)が用途別に算出される。

Description

類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システム
 本発明は、類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システムに関する。
 従来、医療分野において、症例画像を含む複数の症例の中から、診察(読影ともいう)の対象となっている対象画像と類似する症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索が行われている(例えば特許文献1参照)。
 特許文献1に記載の類似症例検索装置は、対象画像内に存在する病変である対象病変を1つ以上含む関心領域を医師に複数指定させ、複数の関心領域毎の特徴量を算出している。そして、関心領域の特徴量と、症例画像内に存在する病変である症例病変の特徴量とに基づいて、関心領域と症例病変との類似度である個別類似度を算出し、算出した個別類似度に基づいて、対象画像と症例画像の総合的な類似度である総合類似度を算出している。
 特許文献1の第2実施形態には、関心領域と酷似する症例病変がある症例画像の総合類似度を他よりも高くする目的で、所定の閾値以上の個別類似度に重み付け係数を乗じて重み付け処理を行うことが記載されている。また、特許文献1の第5実施形態には、対象病変と症例病変のそれぞれの種類、例えばすりガラス状陰影、浸潤影、気腫等を特定し、種類が同じ対象病変と症例病変との個別類似度のみを算出することが記載されている。
特開2015-191285号公報
 類似症例は、主に、疾患名を特定する場合と、疾患の重症度(進行度ともいう)を特定する場合に参照される。疾患名を特定する場合には、例えば、複数の類似症例において疾患の共通性が認められる等、類似症例から疾患名を特定する有効な手掛かりが得られることが必要である。重症度を特定する場合も同様に、類似症例から重症度を特定する有効な手掛かりが得られることが必要である。このように、参照の用途に応じた有効な手掛かりが得られる類似症例が、医師が欲する類似症例であるといえる。
 ところが、特許文献1に記載の類似症例検索装置では、病変の種類、すなわち病変の見た目である画像的類似性にのみ着目して類似症例検索を行っている。このため、用途によっては、医師が欲する類似症例が得られない場合があり、改善の余地があった。
 というのも、例えば、病変の種類の1つである浸潤影は、疾患を問わず病状が進行した場合に見られる病変であるため、重症度を特定する場合の有効な手掛かりとなり得るが、疾患名を特定する場合の有効な手掛かりにはなりにくい。また、気腫は、高齢者の肺には一般的に見られる病変であるため、浸潤影と同様に疾患名を特定する場合の有効な手掛かりにはなりにくい。つまり、特許文献1に記載の類似症例検索装置において、疾患名の特定のために類似症例検索を行い、浸潤影あるいは気腫の形態が画像的に類似している複数の類似症例が検索されても、複数の類似症例に疾患の共通性が認められない場合等があるため、疾患名の特定が困難になる。
 本発明は、用途に応じて医師が欲する類似症例を得ることが可能な類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システムを提供することを目的とする。
 上記課題を解決するために、本発明の類似症例検索装置は、症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置において、対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得部と、症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得部と、対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得部と、症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得部と、対象病変の特徴量と症例病変の特徴量とに基づいて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出部と、種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理部と、重み付け処理された病変別類似度に基づいて、対象画像と症例画像の総合的な類似度である総合類似度を用途別に算出する総合類似度算出部と、総合類似度に基づいて類似症例を検索する検索部とを備える。
 疾患毎に、種類毎かつ用途別の重み付け係数が設定されていることが好ましい。
 用途は疾患名を特定する用途を含み、重み付け処理部は、疾患名の特定への種類毎の寄与の度合いに応じた重み付け係数である第1重み付け係数を用いて、重み付け処理を行うことが好ましい。
 症例は疾患名を含み、第1重み付け係数は、症例病変と、症例に含まれる疾患名との因果関係を統計学的に解析して得られた第1の尤度比に基づいて設定されることが好ましい。
 用途は疾患の重症度を特定する用途を含み、重み付け処理部は、重症度の特定への種類毎の寄与の度合いに応じた重み付け係数である第2重み付け係数を用いて、重み付け処理を行うことが好ましい。
 症例は重症度を含み、第2重み付け係数は、症例病変と、症例に含まれる重症度との因果関係を統計学的に解析して得られた第2の尤度比に基づいて設定されることが好ましい。
 検索部は、検索した類似症例を並べたリストを用途別に作成することが好ましい。
 リストを表示するリスト表示画面を出力する画面出力制御部であって、リスト表示画面において、第1用途に応じたリストであり、類似症例のうちの1つの選択を受け付ける第1リストを表示させ、第1リストの類似症例のうちの1つが選択された場合に、第2用途に応じたリストである第2リストを表示させる画面出力制御部を備えることが好ましい。この場合、第1用途は疾患名を特定する用途、第2用途は疾患の重症度を特定する用途であることが好ましい。
 第1リストは、第1用途に応じた総合類似度に基づいて、類似症例に含まれる疾患名に付けた順位である候補疾患順位に応じて類似症例を並べたものであり、第2リストは、同一の疾患名の類似症例における、第2用途に応じた総合類似度の順位である同一疾患内順位に応じて類似症例を並べたものであることが好ましい。
 本発明の類似症例検索装置の作動方法は、症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置の作動方法において、対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得ステップと、症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得ステップと、対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得ステップと、症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得ステップと、対象病変の特徴量と症例病変の特徴量とに基づいて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出ステップと、種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理ステップと、重み付け処理された病変別類似度に基づいて、対象画像と症例画像の総合的な類似度である総合類似度を用途別に算出する総合類似度算出ステップと、総合類似度に基づいて類似症例を検索する検索ステップとを備える。
 本発明の類似症例検索装置の作動プログラムは、症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置の作動プログラムにおいて、対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得機能と、症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得機能と、対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得機能と、症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得機能と、対象病変の特徴量と症例病変の特徴量とに基づいて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出機能と、種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、病変別類似度のそれぞれに対する重み付け処理を行う重み付け処理機能と、重み付け処理された病変別類似度に基づいて、対象画像と症例画像の総合的な類似度である総合類似度を用途別に算出する総合類似度算出機能と、総合類似度に基づいて類似症例を検索する検索機能とを、コンピュータに実行させる。
 本発明の類似症例検索システムは、症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置と、類似症例検索装置にネットワークを介して接続され、医師が操作するクライアント端末とを備える類似症例検索システムにおいて、対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得部と、症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得部と、対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得部と、症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得部と、対象病変の特徴量と症例病変の特徴量とに基づいて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出部と、種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理部と、重み付け処理された病変別類似度に基づいて、対象画像と症例画像の総合的な類似度である総合類似度を用途別に算出する総合類似度算出部と、総合類似度に基づいて類似症例を検索する検索部とを備える。
 本発明によれば、病変の種類、すなわち画像的類似性に加えて、類似症例の用途を考慮した重み付け係数を用いて、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度に対する重み付け処理を行うので、用途に応じて医師が欲する類似症例を得ることが可能な類似症例検索装置とその作動方法および作動プログラム、並びに類似症例検索システムを提供することができる。
類似症例検索サーバを含む医療情報システムを示す図である。 症例の内容を示す図である。 検査から疾患名または重症度の特定に至るまでの流れを示す説明図である。 類似症例の検索要求の内容を示す図である。 対象画像を表示して関心領域の指定を受け付ける画像表示画面を示す図である。 類似症例検索サーバを構成するコンピュータを示すブロック図である。 類似症例検索サーバのCPUの機能を示すブロック図である。 病変別類似度を算出する方法を示す説明図である。 重み付け係数テーブルの内容を示す図である。 各重み付け係数を設定する流れを示す説明図である。 第1の尤度比に基づいて第1重み付け係数を設定する方法を示す説明図である。 第2の尤度比に基づいて第2重み付け係数を設定する方法を示す説明図である。 症例の疾患名に応じた重み付け係数テーブルを重み付け処理部が読み出す様子を示す説明図である。 重み付け処理の方法を示す説明図である。 総合類似度を算出する方法を示す説明図である。 類似症例を示す図である。 第1リストを示す図である。 第2リストを示す図である。 第1リストが表示されたリスト表示画面を示す図である。 第2リストが表示されたリスト表示画面を示す図である。 類似症例検索サーバのCPUの処理手順を示すフローチャートである。 症例病変の大きさに応じた場合分けをして選択肢を増やした場合の第1関係表、および重み付け係数テーブルを示す図である。
 図1において、医療情報システム2は、診療科10や検査科11を有する医療施設に構築される。医療情報システム2は、クライアント端末に相当し、診療科10に設置された診療科端末12と、検査科11に設置されたモダリティ13およびオーダ管理端末14と、検査画像データベース(以下、DB(Data Base)と略す)サーバ15と、症例DBサーバ16と、類似症例検索装置に相当する類似症例検索サーバ17とで構成される。これらは医療施設内に敷設されたLAN(Local Area Network)等のネットワーク18を介して相互接続されている。
 診療科端末12は、類似症例検索サーバ17と類似症例検索システム19を構成する。診療科端末12は、診療科10の医師DR(図3参照)による電子カルテの入力や閲覧の他、医師DRが検査科11に対して各種医療検査を依頼するための検査オーダの発行に利用される。また、診療科端末12は、モダリティ13で撮影された検査画像20や、類似症例検索サーバ17で検索された後述する類似症例の閲覧にも利用される。
 モダリティ13は、検査画像20として断層画像を撮影するCT(Computed tomography)装置やMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、検査画像20として単純X線透視画像を撮影する単純X線撮影装置等である。オーダ管理端末14は、診療科端末12で発行された検査オーダを受け付けて、受け付けた検査オーダを管理する。検査オーダは、例えば、個々の検査オーダを識別するためのオーダID(Identification data)、当該検査オーダを発行した診療科端末12のIDまたは医師DRの医師ID、当該検査オーダによる撮影の対象の患者の患者ID、経過観察等の検査目的、頭部、胸部等の撮影部位、仰向け、うつ伏せ等の向きといった各種項目を有する。検査科11の技師は、オーダ管理端末14で検査オーダの内容を確認し、確認した検査オーダに応じた撮影条件をモダリティ13に設定して検査画像20の撮影を行う。
 モダリティ13で検査画像20の撮影を行う場合には、撮影の対象の患者の患者ID、撮影を担当する技師の技師IDといった情報が技師により入力される。入力された情報は、検査画像20に付帯情報として関連付けられる。
 検査画像20は、例えばDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格のデータファイル形式で作成される。DICOM規格のデータファイルには、検査画像20本体のデータを格納する領域の他に、付帯情報を格納する領域が設けられている。付帯情報には、患者ID、患者名、患者の性別、年齢、身長、体重といった患者情報や、オーダID、医師ID、検査日時、検査目的、撮影部位および向き、撮影条件、技師ID、医療検査の種類(CT、MRI等のモダリティ13の種類)といった検査情報、並びに個々の検査画像20を識別するための画像IDが含まれる。画像IDは、検査画像20の撮影時にモダリティ13により自動的に付される。モダリティ13は、検査画像20を検査画像DBサーバ15に送信する。
 検査画像20は、単純X線撮影装置のように1つの検査オーダで1枚だけ撮影される場合もあれば、CT装置やMRI装置のように1つの検査オーダで複数枚撮影される場合もある。後者の場合は、複数枚に共通する数字または記号と、通し番号とで構成される画像ID(図2参照)を付し、複数枚を1つの検査オーダで撮影した1セットの検査画像20として扱う。
 検査画像DBサーバ15は、いわゆるPACS(Picture Archiving and Communication System)サーバであり、モダリティ13からの検査画像20を複数格納する検査画像DB21を有する。検査画像DBサーバ15は、検査画像20を診療科端末12に送信する。
 症例DBサーバ16は、症例22を複数格納する症例DB23を有する。症例DBサーバ16は、症例22を類似症例検索サーバ17に送信する。
 図2において、症例22には、症例DBサーバ16によって、個々の症例22を識別するための症例IDが付される。症例22は、症例画像20C、症例病変情報、疾患名、および重症度を含む。症例画像20Cは、過去に診察された検査画像20である。図2では、CT装置で撮影した画像ID「F001-1~F001-20」の20枚の断層画像を1セットとした症例画像20Cを例示している。
 症例病変情報は、症例画像20C内に存在する病変である症例病変に関する情報である。症例病変情報は、個々の症例病変を識別するための病変ID、症例病変の種類、および症例病変の特徴量ZCを含む。図2では、症例病変の種類としてすりガラス状陰影、浸潤影等が登録され、疾患名として細菌性肺炎、重症度として軽度が登録された例を示している。
 症例病変の種類は、過去の診察の際に類似症例検索サーバ17の病変抽出部62(図7参照)で特定したものである。症例病変の特徴量ZCも同様に、過去の診察の際に類似症例検索サーバ17の特徴量算出部63(図7参照)で算出したものである。疾患名および重症度は、過去の診察の際に医師DRが特定したものである。
 病変の種類は、上記のすりガラス状陰影、浸潤影の他に、腫瘤影、小結節影、網状影、線状影、点状影、蜂窩肺、嚢胞、気腫、気胸、ブラ、空洞、気管支壁肥厚、気管支拡張、牽引性気管支拡張、気管支透亮像、胸膜肥厚、胸水等がある(図9参照)。
 特徴量Zは、図2でZC11、ZC21、ZC31、・・・と示したように複数種類ある。こうした複数種類の特徴量Zを要素とする多次元ベクトルは、特徴ベクトルと呼ばれる。特徴量Zは、例えば、病変の面積、全体に占める病変の割合、病変の長径、短径といった病変の大きさに関するもの、他の病変との距離、胸壁との距離、上葉、中葉、下葉、S1、S2等の所属する肺葉といった病変の位置に関するもの、病変の濃度(画素値)の平均値、標準偏差といった濃度に関するものがある。以上は病変の種類によらず各病変で共通する特徴量の例である。病変の種類によっては、病変辺縁の凹凸度、病変と正常部との境界の濃度勾配、本数や長さ等のスピキュラの程度、空洞の大きさといった特徴量が個別に加えられる場合がある。なお、図2の特徴量ZCに付された数字のうちの最上桁の数字は特徴量の種類を示し、最上桁以降の数字は病変IDの数字と同じであり、その特徴量ZCがどの病変IDの病変のものかを示している。後述する対象病変の特徴量ZT(図7参照)についても同様である。
 疾患名は、言うまでもなく図2で例示した細菌性肺炎の他にも多数ある。重症度は、例えば、図2で例示した軽度と、重度の二段階がある。癌等のように重症度を1期、2期といった段階的なステージで表現する疾患の場合は、各ステージが軽度、重度のいずれかに振り分けられる。
 検査から疾患名または重症度の特定に至るまでの流れを図3に示す。まず、検査オーダにしたがってモダリティ13による撮影が行われ、これにより検査画像20がモダリティ13から出力される(ステップSA1)。検査画像20はモダリティ13から検査画像DBサーバ15に送信され、検査画像DBサーバ15により検査画像DB21に格納される(ステップSA2)。
 検査画像DBサーバ15は、検査画像20が検査画像DB21に格納された旨の画像格納通知をオーダ管理端末14に送信する(ステップSA3)。この画像格納通知を受け取ると、オーダ管理端末14は、検査オーダを発行した診療科端末12に検査終了通知を送信する(ステップSA4)。画像格納通知および検査終了通知には、検査画像20の画像IDやオーダIDが付されている。
 医師DRは、診療科端末12を通じて検査終了通知を確認し、検査終了通知に付された画像IDやオーダIDを含む検査画像20の診察を開始する。以下、診察の対象となっている検査画像20を対象画像20Tと表現する。
 医師DRは、診療科端末12を通じて、対象画像20Tの取得要求を検査画像DBサーバ15に送信する(ステップSA5)。検査画像DBサーバ15は、対象画像20Tの取得要求を受け付け、これに対応した対象画像20Tを検査画像DB21の検査画像20の中から検索する。そして、検索した対象画像20Tを、取得要求を送信した診療科端末12に送信する(ステップSA6)。対象画像20Tの取得要求は、検査画像20の付帯情報の各種項目、例えばオーダIDや画像IDを含む。検査画像DBサーバ15は、取得要求のオーダIDや画像IDと一致する検査画像20を対象画像20Tとして出力する。
 医師DRは、診療科端末12を通じて対象画像20Tを閲覧する。患者が何らかの疾患に罹っている場合、対象画像20T内には疾患の症状を現す病変(以下、対象病変という)が存在する。対象病変を認めた場合、医師DRは、疾患名の特定または重症度の特定の参考とするために、診療科端末12を通じて、類似症例の検索要求を類似症例検索サーバ17に送信する(ステップSA7)。類似症例は、対象画像20Tと類似する症例画像20Cを含む症例22である。
 類似症例検索サーバ17は、類似症例の検索要求を受け付ける。類似症例検索サーバ17は、症例22の取得要求を症例DBサーバ16に送信する(ステップSA8)。症例DBサーバ16は、症例22の取得要求を受け付け、症例DB23内の全ての症例22を類似症例検索サーバ17に送信する(ステップSA9)。類似症例検索サーバ17は、全ての症例22の中から、対象画像20Tと類似する症例画像20Cを含む症例22、すなわち類似症例を検索する。類似症例検索サーバ17は、検索した類似症例を、検索要求を送信した診療科端末12に送信する(ステップSA10)。
 医師DRは、診療科端末12を通じて類似症例を閲覧する。医師DRは、類似症例や自らの医学的知識および経験等に基づき、疾患名または重症度を特定する(ステップSA11)。医師DRは、特定した疾患名または重症度を、診療科端末12を通じて電子カルテに入力する。
 このように、医師DRが類似症例を参照する用途には、疾患名を特定する用途(以下、第1用途という)と、疾患の重症度を特定する用途(以下、第2用途という)の2つがある。
 図4において、診療科端末12から類似症例検索サーバ17に送信される類似症例の検索要求には、対象画像20Tと領域情報25が含まれる。領域情報25は、診療科端末12を通じて医師DRが指定した対象画像20T内の関心領域ROI(Region Of Interest、図5参照)の情報である。領域情報25は、例えば、対象画像20Tを構成する画素の位置を二次元または三次元座標で表現した座標情報である。
 関心領域ROIの指定は、図5に示す画像表示画面30によって行われる。画像表示画面30は、検査画像DBサーバ15からの対象画像20Tを医師DRが閲覧するためのもので、診療科端末12のディスプレイに表示される。
 画像表示画面30には、検査終了通知に付された画像IDやオーダIDを入力するための入力ボックス31、対象画像20Tを表示する画像表示領域32、およびボタン表示領域33等が設けられている。
 入力ボックス31の横には検索ボタン34が設けられている。入力ボックス31に所望の画像IDやオーダIDを入力して検索ボタン34をカーソル35で選択すると、対象画像20Tの取得要求が検査画像DBサーバ15に送信される。画像表示領域32には、取得要求に対応する対象画像20Tとその画像IDが表示される。複数枚を1セットとする対象画像20Tの場合、例えばスクロール操作やコマ送り操作により、画像表示領域32に表示される対象画像20Tをセット内で切り替えることが可能である。
 ボタン表示領域33には、領域指定ボタン36、指定クリアボタン37、および類似症例検索ボタン38が設けられている。領域指定ボタン36は関心領域ROIを指定するための操作ボタンであり、指定クリアボタン37は指定した関心領域ROIを取り消すための操作ボタンである。領域指定ボタン36をカーソル35で選択すると、画像表示領域32の対象画像20Tの任意の領域を指定する領域指定操作が可能となる。
 領域指定操作は、例えば、対象画像20T内で医師DRが視認した対象病変を含む領域の外周を囲むように、カーソル35により複数の制御点を指定することで行われる。この複数の制御点を通る、一点鎖線で示す滑らかな曲線を描くスプラインの内側が、関心領域ROIとして指定される。対象画像20T内に複数の対象病変が存在する場合、医師DRは、疾患の鑑別に重要と思われる代表的な病変を含む領域を関心領域ROIとして指定する。
 スプラインによる関心領域ROIの指定後、類似症例検索ボタン38をカーソル35で選択すると、そのとき画像表示領域32に表示されている対象画像20Tと、スプラインで指定された関心領域ROIの情報、すなわち領域情報25とを含む類似症例の検索要求が類似症例検索サーバ17に送信される。なお、関心領域ROIは、1つの対象画像20Tに対して複数指定することが可能である。
 図6において、類似症例検索サーバ17を構成するコンピュータは、ストレージデバイス45、メモリ46、CPU(Central Processing Unit)47、および通信部48を備えている。これらはデータバス49を介して相互接続されている。
 ストレージデバイス45は、類似症例検索サーバ17を構成するコンピュータに内蔵、またはケーブルやネットワークを通じて接続されたハードディスクドライブ、もしくはハードディスクドライブを複数台連装したディスクアレイである。ストレージデバイス45には、オペレーティングシステム等の制御プログラムや、各種アプリケーションプログラム(以下、APと略す)、およびこれらのプログラムに付随する各種データ等が記憶されている。
 メモリ46は、CPU47が処理を実行するためのワークメモリである。CPU47は、ストレージデバイス45に記憶されたプログラムをメモリ46へロードして、プログラムにしたがった処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。
 通信部48は、ネットワーク18を介した診療科端末12等との各種情報の伝送制御を行うネットワークインターフェースである。通信部48は、症例DBサーバ16から症例22を、診療科端末12から類似症例の検索要求をそれぞれ受信し、症例DBサーバ16に症例22の取得要求を、診療科端末12に類似症例をそれぞれ送信する。
 図7において、類似症例検索サーバ17のストレージデバイス45には、APとして作動プログラム55が記憶されている。作動プログラム55は、類似症例検索サーバ17を構成するコンピュータを、類似症例検索装置として機能させるためのAPである。ストレージデバイス45には、作動プログラム55の他に、重み付け係数テーブル56(図9参照)が記憶されている。
 作動プログラム55が起動されると、類似症例検索サーバ17のCPU47は、メモリ46等と協働して、要求受付部60、症例取得部61、病変抽出部62、特徴量算出部63、病変別類似度算出部64、重み付け処理部65、総合類似度算出部66、検索部67、画面出力制御部68、および重み付け係数設定部69として機能する。
 要求受付部60は、診療科端末12からの類似症例の検索要求を受け付ける。要求受付部60は、類似症例の検索要求を受け付けた旨の通知を症例取得部61に出力する。また要求受付部60は、類似症例の検索要求を病変抽出部62に出力する。
 類似症例の検索要求を受け付けた旨の通知を要求受付部60から受けた場合、症例取得部61は、症例DBサーバ16に症例22の取得要求を出力する。そして、取得要求に応じて症例DBサーバ16から送信された症例22を取得する。症例取得部61は、症例22を病変別類似度算出部64および重み付け係数設定部69に出力する。
 図2で示したように、症例22には、症例病変情報として症例病変の種類とその特徴量ZCが登録されている。すなわち、症例22を取得する症例取得部61は、症例病変の種類を取得する第2種類取得部、および症例病変の特徴量ZCを取得する第2特徴量取得部に相当し、第2種類取得機能および第2特徴量取得機能を担う。
 病変抽出部62は、類似症例の検索要求に含まれる領域情報25で示された関心領域ROIを画像解析し、関心領域ROI内の対象病変を抽出する。病変抽出部62は、対象病変の抽出の過程で、対象病変の種類を特定する。すなわち、病変抽出部62は、対象病変の種類を取得する第1種類取得部に相当し、第1種類取得機能を担う。
 病変抽出部62は、まず、関心領域ROIを複数の小領域、例えば画素数個分の正方領域に分割する。次いで、分割した各小領域の濃度に関する特徴量、例えば濃度の平均値、最大値、最小値、最頻値、標準偏差等を算出する。
 続いて、算出した特徴量に基づき、各小領域が属する病変の種類を特定する。この病変の種類の特定には、例えばAdaBoost(Adaptive Boosting)や深層学習(Deep Learning)といった機械学習アルゴリズムを用いる。すなわち、種類が確定している病変とその特徴量の組、あるいは検査画像20自体をサンプルデータとして複数入力して、種類と特徴量との関係性を学習させておき、算出した特徴量に応じた種類を返答させる。
 最後に、同じ種類と特定された、ひとかたまりの小領域を1つの対象病変として抽出する。病変抽出部62は、抽出した対象病変に病変IDを付し、抽出した対象病変の座標情報と特定した種類を病変IDと関連付けたものを、抽出結果として特徴量算出部63および病変別類似度算出部64に出力する。
 特徴量算出部63は、対象病変の特徴量ZTを算出する。すなわち、特徴量算出部63は、対象病変の特徴量ZTを取得する第1特徴量取得部に相当し、第1特徴量取得機能を担う。対象病変が複数ある場合、特徴量算出部63は、複数の対象病変のそれぞれについて特徴量ZTを算出する。特徴量算出部63は、算出した対象病変の特徴量ZTを病変別類似度算出部64に出力する。
 病変別類似度算出部64は、種類が同じ対象病変と症例病変との類似度である病変別類似度LSを算出する病変別類似度算出機能を担う。病変別類似度算出部64は、算出した病変別類似度LSを重み付け処理部65に出力する。
 重み付け処理部65は、病変別類似度LSに対する重み付け処理を行う重み付け処理機能を担う。重み付け処理部65は、重み付け係数テーブル56に登録された、第1用途に応じた第1重み付け係数CF1(図9参照)と、第2用途に応じた第2重み付け係数CF2(図9参照)とを用いて重み付け処理を行う。重み付け処理部65は、重み付け処理を行った病変別類似度(以下、処理後病変別類似度という)を総合類似度算出部66に出力する。以下、第1用途に応じた第1重み付け係数CF1で重み付け処理を行った処理後病変別類似度を処理後病変別類似度LSA-1、第2用途に応じた第2重み付け係数CF2で重み付け処理を行った処理後病変別類似度を処理後病変別類似度LSA-2と表現する。
 総合類似度算出部66は、処理後病変別類似度LSA-1、LSA-2に基づいて、対象画像20Tと症例画像20Cの総合的な類似度である総合類似度を、第1用途および第2用途の用途別に算出する総合類似度算出機能を担う。以下、処理後病変別類似度LSA-1に基づいて算出された、第1用途に応じた総合類似度を総合類似度TS-1、処理後病変別類似度LSA-2に基づいて算出された、第2用途に応じた総合類似度を総合類似度TS-2と表現する。総合類似度算出部66は、算出した総合類似度TS-1、TS-2を検索部67に出力する。
 検索部67は、総合類似度TS-1、TS-2に基づいて、類似症例を検索する検索機能を担う。検索部67は、検索した類似症例を並べたリストを用途別に作成する。以下、第1用途に応じたリストを第1リストL1(図17および図19参照)、第2用途に応じたリストを第2リストL2(図18および図20参照)と表現する。検索部67は、作成した第1リストおよび第2リストを画面出力制御部68に出力する。
 画面出力制御部68は、第1リストL1および第2リストL2を表示するリスト表示画面85(図19および図20参照)を診療科端末12に出力する画面出力制御機能を担う。画面出力制御部68は、リスト表示画面85の他にも、図5に示す画像表示画面30といった各種画面を診療科端末12に出力する。
 画面出力制御部68は、画像表示画面30やリスト表示画面85をはじめとする各種画面を、例えば、XML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語によって作成されるウェブ配信用の画面データの形式で出力する。これにより、診療科端末12では、各種画面をウェブブラウザ上で閲覧することが可能となる。XMLに代えて、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)等の他のデータ記述言語を利用してもよい。
 図8において、病変抽出部62で抽出された対象病変の病変IDと種類、並びに特徴量算出部63で算出された対象病変の特徴量ZTは、症例22の症例病変情報と対をなす情報であり、以下、対象病変情報と呼ぶ。
 病変別類似度算出部64は、対象病変情報と症例病変情報の種類の項目を比較し、種類が同じ対象病変と症例病変を特定する。そして、種類が同じ対象病変と症例病変の特徴量ZT、ZCに基づいて、病変別類似度LSを算出する。
 具体的には、病変別類似度算出部64は、対象病変の複数種類の特徴量ZTi(iは特徴量の種類)と症例病変の複数種類の特徴量ZCiとの差分(ZTi-ZCi)の二乗の総和の平方根、すなわち特徴量ZTiを要素とする特徴ベクトルと特徴量ZCiを要素とする特徴ベクトルとの距離を、病変別類似度LSとして算出する。この場合、病変別類似度LSの値が小さい(特徴量ZTiを要素とする特徴ベクトルと特徴量ZCiを要素とする特徴ベクトルとの距離が短い)ほど、対象病変と症例病変の類似性が高いといえる。なお、特徴量ZTi、ZCiは病変別類似度LSの算出前に正規化され、差分(ZTi-ZCi)の二乗に適当な係数Wiが乗算される等、必要に応じて値が調整される。
 種類が同じ対象病変と症例病変の組が複数組ある場合、病変別類似度算出部64は、複数組のそれぞれについて病変別類似度LSを算出する。病変別類似度算出部64は、全ての症例22について、病変別類似度LSを算出する。なお、種類が同じ対象病変と症例病変がない場合、病変別類似度算出部64は病変別類似度LSを算出せず、当該症例22は類似症例の候補から除外される。あるいは、種類が同じ対象病変と症例病変がない場合の特徴量Zのデフォルト値(例えば病変の面積=0)を使用して病変別類似度LSを算出してもよい。以下では、対象病変と種類が同じ症例病変がない症例22を類似症例の候補から除外する前者の例で説明する。
 図8では、画像ID「F010」の対象画像20Tの対象病変情報と、症例ID「C100」の症例22の、画像ID「F100」の症例画像20Cの症例病変情報を例示している。病変ID「L001」の対象病変と病変ID「L001」の症例病変が同じすりガラス状陰影、病変ID「L002」の対象病変と病変ID「L002」の症例病変、並びに病変ID「L003」の対象病変と病変ID「L002」の症例病変が同じ浸潤影であり、種類が同じ対象病変と症例病変の組が計3組ある。
 この場合、病変別類似度算出部64は、病変ID「L001」の対象病変と病変ID「L001」の症例病変の病変別類似度LS11、病変ID「L002」の対象病変と病変ID「L002」の症例病変の病変別類似度LS22、並びに病変ID「L003」の対象病変と病変ID「L002」の症例病変の病変別類似度LS32をそれぞれ算出する。異なる種類の対象病変と症例病変、例えば病変ID「L001」のすりガラス状陰影の対象病変と病変ID「L003」の蜂窩肺の症例病変等については、病変別類似度LSを算出しない。
 病変別類似度算出部64は、各病変別類似度LS11、LS22、LS32を、以下の式により算出する。
 LS11={Σ(ZTi1-ZCi1)21/2
 LS22={Σ(ZTi2-ZCi2)21/2
 LS32={Σ(ZTi3-ZCi2)21/2
 図9に示すように、重み付け係数テーブル56は、間質性肺炎、細菌性肺炎、過敏性肺炎等の疾患毎に設けられている、重み付け係数には、第1重み付け係数CF1と第2重み付け係数CF2とがある。各重み付け係数CF1、CF2は、病変の種類毎に設定されている。すなわち、疾患毎に、病変の種類毎かつ用途別の重み付け係数が設定されている。
 第1重み付け係数CF1は疾患名を特定する第1用途のための重み付け係数であり、疾患名の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた値が設定される。第2重み付け係数CF2は重症度を特定する第2用途のための重み付け係数であり、重症度の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた値が設定される。
 図9では、間質性肺炎の重み付け係数テーブル56を例示している。これによれば、第1重み付け係数CF1は、腫瘤影、小結節影が1.0で、すりガラス状陰影、網状影、蜂窩肺が1.5、線状影、嚢胞が0.5、浸潤影、気腫が0.25である。この場合、第1重み付け係数CF1が1.5と相対的に高いすりガラス状陰影、網状影、蜂窩肺が、間質性肺炎という疾患名の特定への寄与の度合いが相対的に高い病変の種類であり、第1重み付け係数CF1が0.25と相対的に低い浸潤影、気腫が、間質性肺炎という疾患名の特定への寄与の度合いが相対的に低い病変の種類である。
 一方、第2重み付け係数CF2は、小結節影、線状影、嚢胞、気腫が1.0で、浸潤影、腫瘤影、蜂窩肺が2.0、すりガラス状陰影、網状影が1.5である。この場合、第2重み付け係数CF2が2.0と相対的に高い浸潤影、腫瘤影、蜂窩肺が、間質性肺炎の重症度の特定への寄与の度合いが相対的に高い病変の種類であり、第2重み付け係数CF2が1.0と相対的に低い小結節影、線状影、嚢胞、気腫が、間質性肺炎の重症度の特定への寄与の度合いが相対的に低い病変の種類である。
 浸潤影は、第1重み付け係数CF1が0.25であるのに対し、第2重み付け係数CF2は2.0と8倍になっている。これは、浸潤影が、疾患を問わず病状が進行した場合に見られる病変であるため、重症度を特定する場合の有効な手掛かりとなり得るが、疾患名を特定する場合の有効な手掛かりにはなりにくいことに関係している。同様に、気腫は、第1重み付け係数CF1が0.25であるのに対し、第2重み付け係数CF2は1.0と4倍になっている。これは、気腫が、高齢者の肺に一般的に見られる病変であるため、疾患名を特定する場合の有効な手掛かりにはなりにくいことに関係している。
 このように、第1重み付け係数CF1は、疾患名を特定する第1用途に適した重み付け係数であるといえ、第2重み付け係数CF2は、重症度を特定する第2用途に適した重み付け係数であるといえる。
 重み付け係数設定部69は、症例22に基づいて、重み付け係数を設定する。具体的には図10に示すように、重み付け係数設定部69は、症例22に基づいて、症例22の疾患名と症例病変の因果関係を示す第1関係表75A(図11参照)を作成する(ステップSB10)。そして、第1関係表75Aに基づいて第1の尤度比LR1を算出し(ステップSB11)、さらに第1の尤度比LR1に基づいて第1重み付け係数CF1を設定する(ステップSB12)。また、重み付け係数設定部69は、症例22に基づいて、症例22の重症度と症例病変の因果関係を示す第2関係表75B(図12参照)を作成する(ステップSC10)。そして、第2関係表75Bに基づいて第2の尤度比LR2を算出し(ステップSC11)、さらに第2の尤度比LR2に基づいて第2重み付け係数CF2を設定する(ステップSC12)。
 図11に示すように、第1関係表75Aは、ある特定の種類の症例病変がある場合とない場合の、ある特定の疾患の症例22の件数とある特定の疾患でない他の疾患の症例22の件数とを統計学的にまとめたものである。重み付け係数設定部69は、症例22に登録された各疾患名に対して、症例病変の種類毎に第1関係表75Aを作成する。例えば症例22に登録された疾患名の種類が100あり、症例病変の種類が20あった場合、100×20=2000通りの第1関係表75Aを作成する。
 ある特定の種類の症例病変がある場合の、ある特定の疾患の症例22の件数をA1、ある特定の種類の症例病変がない場合の、ある特定の疾患の症例22の件数をA2、ある特定の種類の症例病変がある場合の、ある特定の疾患でない症例22の件数をB1、ある特定の種類の症例病変がない場合の、ある特定の疾患でない症例22の件数をB2とした場合、第1の尤度比LR1は次式により求められる。
 LR1={A1/(A1+A2)}/{B1/(B1+B2)}
 重み付け係数設定部69は、第1関係表75A毎に第1の尤度比LR1を算出する。
 第1の尤度比LR1は、ある特定の種類の病変があった場合に、そのことによりある特定の疾患に罹患している可能性がどの程度高まるか、言い換えればある特定の種類の病変があった場合に、ある特定の疾患であるといえる尤もらしさを表す指標である。
 重み付け係数設定部69は、算出した第1の尤度比LR1を、置換表76を用いて第1重み付け係数CF1に置換する。そして、置換した第1重み付け係数CF1を重み付け係数テーブル56に登録する。
 ここで、尤度比LRの値が大きいほど、ある特定の種類の病変があった場合のある特定の疾患である尤もらしさが増す。例えば尤度比LRが5より大きい場合は、ある特定の種類の病変はある特定の疾患を特定する場合の有効な手掛かりとなり得る。一方で尤度比LRが0.5以下の場合は、ある特定の種類の病変はある特定の疾患を特定する場合の有効な手掛かりにはなりにくい。
 置換表76は、上記の尤度比LRの特性を踏まえて予め作成されたもので、重み付け係数テーブル56と同じくストレージデバイス45に記憶されている。置換表76には、尤度比LRの値の範囲と、これに対応する重み付け係数とが登録されている。尤度比LRが0.5以下の場合(LR≦0.5)、重み付け係数は0.25、尤度比LRが0.5より大きく1以下の場合(0.5<LR≦1)、重み付け係数は0.5、尤度比LRが1より大きく2以下の場合(1<LR≦2)、重み付け係数は1.0、尤度比LRが2より大きく5以下の場合(2<LR≦5)、重み付け係数は1.5、尤度比LRが5より大きい場合(5<LR)、重み付け係数は2.0である。
 図11では、病変の種類が浸潤影、疾患名が間質性肺炎の場合を例示している。第1関係表75Aには、浸潤影がある間質性肺炎の症例22の件数A1=20、浸潤影がない間質性肺炎の症例22の件数A2=30、浸潤影がある間質性肺炎でない症例22の件数B1=70、浸潤影がない間質性肺炎でない症例22の件数B2=10が登録されている。この場合、第1の尤度比LR1は、
 LR1={20/(20+30)}/{70/(70+10)}≒0.46
である。置換表76によれば、0.46はLR≦0.5に該当し、これに対応する重み付け係数は0.25であるため、この場合の第1重み付け係数CF1は0.25が設定される。なお、図11のSB10~SB12は、図10で示したステップSB10~SB12と対応している。
 図12に示すように、第2関係表75Bは、ある特定の種類の症例病変がある場合とない場合の、ある特定の疾患が重症である症例22の件数とある特定の疾患が重症でない症例22の件数とを統計学的にまとめたものである。第2関係表75Bは、ある特定の疾患以外の疾患の症例22も対象となる第1関係表75Aとは異なり、ある特定の疾患の症例22のみに対象が絞られる。第1関係表75Aと同じく、重み付け係数設定部69は、症例22に登録された各疾患名に対して、症例病変の種類毎に第2関係表75Bを作成する。
 ある特定の種類の症例病変がある場合の、ある特定の疾患が重症である症例22の件数をC1、ある特定の種類の症例病変がない場合の、ある特定の疾患が重症である症例22の件数をC2、ある特定の種類の症例病変がある場合の、ある特定の疾患が重症でない症例22の件数をD1、ある特定の種類の症例病変がない場合の、ある特定の疾患が重症でない症例22の件数をD2とした場合、第2の尤度比LR2は次式により求められる。
 LR2={C1/(C1+C2)}/{D1/(D1+D2)}
 重み付け係数設定部69は、第2関係表75B毎に第2の尤度比LR2を算出する。
 なお、第1関係表75Aと第2関係表75Bの性質上当然のことではあるが、同じ疾患名かつ同じ種類の第1関係表75AのA1と第2関係表75BのC1、D1には、
 A1=C1+D1
という関係がある。
 また、同じ疾患名かつ同じ種類の第1関係表75AのA2と第2関係表75BのC2、D2には、
 A2=C2+D2
という関係がある。
 第2の尤度比LR2は、ある特定の種類の病変があった場合に、そのことによりある特定の疾患が重症である可能性がどの程度高まるか、言い換えればある特定の種類の病変があった場合に、ある特定の疾患が重症であるといえる尤もらしさを表す指標である。
 重み付け係数設定部69は、第1の尤度比LR1の場合と同じく、算出した第2の尤度比LR2を、置換表76を用いて第2重み付け係数CF2に置換する。そして、置換した第2重み付け係数CF2を重み付け係数テーブル56に登録する。
 図12では、図11と同じく病変の種類が浸潤影、疾患名が間質性肺炎の場合を例示している。第2関係表75Bには、浸潤影がある重症の間質性肺炎の症例22の件数C1=15、浸潤影がない重症の間質性肺炎の症例22の件数C2=3、浸潤影がある重症でない間質性肺炎の症例22の件数D1=5、浸潤影がない重症でない間質性肺炎の症例22の件数D2=27が登録されている。この場合、第2の尤度比LR2は、
 LR2={15/(15+3)}/{5/(5+27)}≒5.33
である。置換表76によれば、5.33は5<LRに該当し、これに対応する重み付け係数は2.0であるため、この場合の第2重み付け係数CF2は2.0が設定される。なお、図11と同様、図12のSC10~SC12も、図10で示したステップSC10~SC12と対応している。
 重み付け係数設定部69は、例えば1か月毎等、定期的に症例取得部61から症例22を受け取り、こうした各重み付け係数CF1、CF2の設定を行う。このため、各重み付け係数CF1、CF2は、時間経過とともに値が変更される可能性がある。もちろん、各重み付け係数CF1、CF2は固定値でもよい。この場合は1つの医療施設の症例22に限らず、例えば地域医療連携で結ばれた複数の医療施設の症例に基づいて、各重み付け係数CF1、CF2を設定する。症例22が規定件数よりも少ないうちは固定値の各重み付け係数CF1、CF2を用い、症例22が規定件数となったら定期的に各重み付け係数CF1、CF2を設定する態様に移行してもよい。
 図13に示すように、重み付け処理部65は、重み付け処理の対象となっている病変別類似度LSの算出の元となった症例22の疾患名と同じ疾患名の重み付け係数テーブル56をストレージデバイス45から読み出す。そして、読み出した重み付け係数テーブル56に登録された各重み付け係数CF1、CF2を用いて重み付け処理を行う。
 図13では、重み付け処理の対象となっている病変別類似度LSの算出の元となった症例22が、図8と同じく症例ID「C100」の症例22であり、疾患名として間質性肺炎が登録されていた場合を例示している。この場合、重み付け処理部65は、図9で例示した間質性肺炎用の重み付け係数テーブル56をストレージデバイス45から読み出し、これを用いて重み付け処理を行う。
 図14において、重み付け処理部65は、重み付け処理として、病変別類似度LSに各重み付け係数CF1、CF2を乗算して処理後病変別類似度LSA-1、LSA-2とする以下の演算を行う。
 LS×CF1=LSA-1
 LS×CF2=LSA-2
 図14では、図8および図13と同じく、症例ID「C100」の症例22の重み付け処理を例示している。この場合、重み付け処理部65は、間質性肺炎用の重み付け係数テーブル56を用いる。そして、すりガラス状陰影の対象病変と症例病変の病変別類似度LS11に第1重み付け係数CF1=1.5を乗算して処理後病変別類似度LSA11-1とする。また、病変別類似度LS11に第2重み付け係数CF2=1.5を乗算して処理後病変別類似度LSA11-2とする。浸潤影の対象病変と症例病変の病変別類似度LS22、LS32についても同様に、第1重み付け係数CF1=0.25または第2重み付け係数CF2=2.0を乗算して処理後病変別類似度LSA22-1、LSA22-2、LSA32-1、LSA32-2とする。この例の場合、処理後病変別類似度LSA11-1、LSA11-2は同じ値となるが、処理後病変別類似度LSA22-2、LSA32-2は処理後病変別類似度LSA22-1、LSA32-1の8倍の値となる。
 図15において、総合類似度算出部66は、以下の式により第1用途に応じた総合類似度TS-1および第2用途に応じた総合類似度TS-2を算出する。
 TS-1=ΣLSA-1
 TS-2=ΣLSA-2
 図15では、図14に引き続き、症例ID「C100」の症例22との総合類似度を算出する方法を例示している。この場合、第1用途に応じた総合類似度TS100-1および第2用途に応じた総合類似度TS100-2はそれぞれ、
 TS100-1=LSA11-1+LSA22-1+LSA32-1
 TS100-2=LSA11-2+LSA22-2+LSA32-2
である。
 検索部67は、予め設定された条件を満たす症例22を類似症例として選出する。予め設定された条件は、例えば、総合類似度TS-1の順位が1位~12位までの症例22を類似症例とする、等である。総合類似度TS-1の順位ではなく、総合類似度TS-2の順位、あるいは総合類似度TS-1、TS-2を加算した類似度の順位で条件を規定してもよい。なお、後述するように同じ症例22でも総合類似度TS-1、TS-2は値が異なるため、総合類似度TS-1の順位が1位~12位までの症例22を類似症例とする、という条件では、必ずしも総合類似度TS-2の順位が1位~12位までの症例22も類似症例として検索されるとは限らない。
 図16に示す表80は、総合類似度TS-1の順位が1位~12位までの症例22を類似症例とする、という条件にしたがって検索部67が選出した類似症例の例である。表80では、たまたま総合類似度TS-1、TS-2の順位がともに1位~12位までの症例22が類似症例として検索された場合を示している。
 表80において、順位の項目の破線を隔てて左側の数字は、総合類似度TS-1、TS-2の順位(低い順)である。一方、破線を隔てて右側の数字は、同一疾患名の類似症例における総合類似度TS-1、TS-2の順位(以下、同一疾患内順位という)である。
 総合類似度TS-1が1位である症例22は、総合類似度TS-1が9.1と最も低い(類似性が最も高い)症例ID「C053」の症例22である。次いで総合類似度TS-1が12.5の症例ID「C062」、総合類似度TS-1が15.7の症例ID「C005」、・・・と続く。一方、総合類似度TS-2が1位である症例22は、総合類似度TS-2が10.3と最も低い症例ID「C062」の症例22である。次いで総合類似度TS-2が11.9の症例ID「C005」、総合類似度TS-2が12.7の症例ID「C001」、・・・と続く。
 このように、総合類似度TS-1、TS-2は、異なる重み付け係数CF1、CF2を用いて重み付け処理を行っているので、同じ症例22でも値が異なり、当然順位も異なる。総合類似度TS-1は、疾患名を特定する場合の有効な手掛かりとなる症例22ほど低い値となり、順位は高くなる。一方、総合類似度TS-2は、重症度を特定する場合の有効な手掛かりとなる症例22ほど低い値となり、順位は高くなる。
 総合類似度TS-1の同一疾患内順位は、例えば細菌性肺炎の場合は、総合類似度TS-1が15.7の症例ID「C005」、総合類似度TS-1が17.2の症例ID「C001」、総合類似度TS-1が20.8の症例ID「C008」の順である。総合類似度TS-2の同一疾患内順位は、例えば過敏性肺炎の場合は、総合類似度TS-2が10.3の症例ID「C062」、総合類似度TS-2が13.1の症例ID「C053」、総合類似度TS-2が16.5の症例ID「C081」の順である。
 図17において、検索部67が作成する第1リストL1は、類似症例を、医師DRが疾患名の候補とすべき疾患の順位(以下、候補疾患順位という)が高い順に並べたものであり、疾患名、総合類似度TS-1(代表値)、および症例画像(代表画像)の各項目を有する。総合類似度TS-1(代表値)は、それぞれの疾患名において、同一疾患内順位が1位の類似症例の総合類似度TS-1の値(同一疾患名の類似症例における最低の総合類似度TS-1の値)である。候補疾患順位は、総合類似度TS-1(代表値)が低い順の疾患名の順位であり、順位が高いほど、その疾患名が、医師DRが特定する疾患名の候補として相応しいことを示している。症例画像(代表画像)は、総合類似度TS-1(代表値)をとる類似症例の症例画像20Cである。
 図17に示す第1リストL1は、図16の表80に基づいて検索部67が作成したものである。この場合、図16の表80によれば、各疾患名の総合類似度TS-1(代表値)は、細菌性肺炎が症例ID「C005」の15.7、結核が症例ID「C033」の18.6、過敏性肺炎が症例ID「C053」の9.1、間質性肺炎が症例ID「C088」の21.6である。したがって、候補疾患順位は、1位が過敏性肺炎、2位が細菌性肺炎、3位が結核、4位が間質性肺炎となる。
 なお、候補疾患順位を、類似症例の数が多い順としてもよい。図16の表80では各疾患名の類似症例が3つずつで同じ数あるため、類似症例の数で候補疾患順位を決めることはできない。しかし、例えば過敏性肺炎の類似症例の数が20に対して間質性肺炎の類似症例の数が2等、各疾患名の類似症例の数に明らかな隔たりがある場合は、類似症例の数が多い順に候補疾患順位をつけることは有効である。
 総合類似度TS-1(代表値)としては、同一疾患名の類似症例における総合類似度TS-1の平均値を用いてもよい。また、症例画像(代表画像)としては、同一疾患名の類似症例における最低の総合類似度TS-2をとる類似症例の症例画像20Cでもよい。
 図18において、検索部67が作成する第2リストL2は、各疾患名の類似症例を総合類似度TS-2の同一疾患内順位が高い順に並べたものであり、症例ID、総合類似度TS-2、重症度、および症例画像の各項目を有する。
 図18に示す第2リストL2は、図17の第1リストL1と同じく、図16の表80に基づいて検索部67が作成したものである。この場合、図16の表80によれば、例えば過敏性肺炎では、同一疾患内順位は、総合類似度TS-2が10.3の症例ID「C062」、総合類似度TS-2が13.1の症例ID「C053」、総合類似度TS-2が16.5の症例ID「C081」の順である。
 図19において、画面出力制御部68が診療科端末12に最初に出力するリスト表示画面85には、第1リストL1が表示される。第1リストL1の下部には、第1リストL1の疾患名の選択が可能で、疾患名を選択すると第2リストL2が表示される旨のメッセージ86が表示される。すなわち、画面出力制御部68は、類似症例のうちの1つの選択を受け付け可能に、第1リストL1を表示させる。
 リスト表示画面85はさらに、メッセージ86の下部にボタン表示領域87を有する。ボタン表示領域87には、図5に示す画像表示画面30に戻って類似症例検索をやり直す際に選択する再検索ボタン88と、類似症例の検索を終了する際に選択する終了ボタン89とが設けられている。
 図19では、図17に示す第1リストL1が表示されたリスト表示画面85を例示している。なお、類似症例の数が多く、第1リストL1がリスト表示画面85に一度に収まりきらない場合は、縦スクロールバーを設けて第1リストL1を縦スクロール可能に構成してもよい。
 図20は、第1リストL1の類似症例のうちの1つが選択された場合のリスト表示画面85を示す。この場合のリスト表示画面85には、第1リストL1に加えて、第2リストL2が表示される。第2リストL2は、図20に例示するように、選択された類似症例の右横に、付箋のように張り出した形態で表示される。
 第1リストL1において、選択された類似症例は、第2リストL2を右横に表示するために、図19に示すリスト表示画面85と比べて縦幅が広げられる。一方、選択された類似症例以外の他の類似症例は、図19に示すリスト表示画面85と比べて縦幅が狭められ、症例画像(代表画像)も矩形状の枠のみが表示される。
 第2リストL2の右上端には、閉じるボタン90が設けられている。閉じるボタン90がカーソル35で選択された場合、第2リストL2の表示が消えて各類似症例の縦幅が戻り、図19に示すリスト表示画面85に表示が戻る。
 図20では、ハッチングで示すように過敏性肺炎がカーソル35で選択された場合を例示している。図20に示す第2リストL2は、図18に示す第2リストL2の過敏性肺炎の部分を抜き出したものである。なお、第1リストL1とは別の画面に第2リストL2を表示してもよい。また、第1リストL1の場合と同様に、第2リストL2がリスト表示画面85に一度に収まりきらない場合は、縦スクロールバーを設けて第2リストL2を縦スクロール可能に構成してもよい。
 なお、リスト表示画面85では、第1リストL1または第2リストL2の症例画像20Cも選択することが可能である。症例画像20Cが選択された場合、例えば、リスト表示画面85とは別の画面で、フルサイズの症例画像20Cが表示される。
 以下、上記構成による類似症例検索サーバ17の作用について、図21を参照して説明する。まず、作動プログラム55が起動される。これにより、CPU47に要求受付部60、症例取得部61、病変抽出部62、特徴量算出部63、病変別類似度算出部64、重み付け処理部65、総合類似度算出部66、検索部67、画面出力制御部68、および重み付け係数設定部69が構築され、類似症例検索サーバ17を構成するコンピュータは、類似症例検索装置として機能する。
 医師DRは、診療科端末12において画像表示画面30で対象画像20Tを閲覧し、関心領域ROIを指定して類似症例検索ボタン38を選択する。これにより対象画像20Tと類似する症例画像20Cをもつ類似症例の検索要求が類似症例検索サーバ17に送信される。
 図21のステップSD10に示すように、類似症例検索サーバ17において、診療科端末12からの類似症例の検索要求が要求受付部60で受け付けられる。類似症例の検索要求を受け付けた旨の通知が要求受付部60から症例取得部61に出力され、かつ類似症例の検索要求が要求受付部60から病変抽出部62に出力される。
 症例取得部61から症例DBサーバ16に症例22の取得要求が出力される。そして、この取得要求に応じて症例DBサーバ16から送信された症例22が症例取得部61で取得される(ステップSD11)。すなわち、症例22に含まれる症例病変の種類と特徴量ZCが取得される(第2種類取得ステップ、第2特徴量取得ステップ)。症例22は症例取得部61から病変別類似度算出部64および重み付け係数設定部69に出力される。
 類似症例の検索要求には関心領域ROIの領域情報25が含まれる。この領域情報25で示された関心領域ROIが病変抽出部62で画像解析され、関心領域ROI内の対象病変が抽出される(ステップSD12)。この対象病変の抽出の過程で、対象病変の種類が特定される。すなわち、対象病変の種類が取得される(第1種類取得ステップ)。対象病変の抽出結果は病変抽出部62から特徴量算出部63および病変別類似度算出部64に出力される。
 特徴量算出部63では、対象病変の特徴量ZTが算出される(ステップSD13)。すなわち、対象病変の特徴量ZTが取得される(第1特徴量取得ステップ)。対象病変の特徴量ZTは特徴量算出部63から病変別類似度算出部64に出力される。
 続いて、図8で示したように、病変別類似度算出部64において、病変別類似度LSが算出される(ステップSD14、病変別類似度算出ステップ)。病変別類似度LSは病変別類似度算出部64から重み付け処理部65に出力される。
 重み付け処理部65では、病変別類似度LSに対する重み付け処理が行われる(ステップSD15、重み付け処理ステップ)。より詳しくは、図13で示したように、重み付け処理の対象となっている病変別類似度LSの算出の元となった症例22の疾患名と同じ疾患名の重み付け係数テーブル56がストレージデバイス45から重み付け処理部65に読み出される。
 そして、図14で示したように、疾患名の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた第1重み付け係数CF1を用いて重み付け処理が行われ、疾患名を特定する第1用途に応じた処理後病変別類似度LSA-1が算出される。また、重症度の特定への病変の種類毎の寄与の度合いに応じた第2重み付け係数CF2を用いて重み付け処理が行われ、重症度を特定する第2用途に応じた処理後病変別類似度LSA-2が算出される。処理後病変別類似度LSA-1、LSA-2は、重み付け処理部65から総合類似度算出部66に出力される。
 このように、類似症例の用途を考慮した重み付け係数を用いて、病変別類似度LSに対する重み付け処理を行うので、疾患名を特定する第1用途においては疾患名を特定する有効な手掛かりが得られる類似症例が検索されやすくなり、重症度を特定する第2用途においては重症度を特定する有効な手掛かりが得られる類似症例が検索されやすくなる。したがって、用途に応じた有効な手掛かりが得られる類似症例、すなわち医師DRが欲する類似症例を得ることが可能となる。
 医師DRは、主に、疾患名を特定する場合と重症度を特定する場合に類似症例の検索を行う。本例では、これら二通りの類似症例の用途に応じた各重み付け係数CF1、CF2で重み付け処理を行っている。したがって、主な参照用途に合った類似症例を医師DRに提供することができ、医師DRによる疾患名および重症度の特定を効果的に支援することができる。
 重み付け係数テーブル56が疾患毎に設けられている(疾患毎に重み付け係数が設定されている)ので、疾患に関わらず一律の重み付け係数で重み付け処理を行う場合よりも、より詳細な重み付け処理が可能となる。
 図11で示したように、第1重み付け係数CF1は、ある特定の種類の病変があった場合に、ある特定の疾患であるといえる尤もらしさを表す統計的な指標である第1の尤度比LR1に基づいて設定される。また、図12で示したように、第2重み付け係数CF2は、ある特定の種類の病変があった場合に、ある特定の疾患が重症であるといえる尤もらしさを表す統計的な指標である第2の尤度比LR2に基づいて設定される。こうして設定された各重み付け係数CF1、CF2によれば、例えば第1の尤度比LR1が小さく、当該病変の種類が疾患名の特定に役立たなければ第1重み付け係数CF1の値は小さくなり、逆に第1の尤度比LR1が大きく、当該病変の種類が疾患名の特定に役立つならば第1重み付け係数CF1の値は大きくなるので、適切な重み付け処理を行うことができる。
 なお、医師DRの医学的知識および経験に基づいて、医師DR自らが各重み付け係数CF1、CF2を設定してもよいが、設定に主観が入るため適切な重み付け処理が行えなくなるおそれがある。また、医師DRが手作業で各重み付け係数CF1、CF2を設定するのは大変面倒である。したがって、本例のように、尤度比LRのような客観的な指標に基づいて、各重み付け係数CF1、CF2を設定することが好ましい。
 図15で示したように、総合類似度算出部66では、処理後病変別類似度LSA-1に基づいて、第1用途に応じた総合類似度TS-1が算出され、かつ処理後病変別類似度LSA-2に基づいて、第2用途に応じた総合類似度TS-2が算出される(ステップSD16、総合類似度算出ステップ)。総合類似度TS-1、TS-2は、総合類似度算出部66から検索部67に出力される。
 検索部67では、総合類似度TS-1、TS-2に基づいて類似症例が検索され、検索された類似症例を元に第1リストL1および第2リストL2が作成される(ステップSD17、検索ステップ)。第1リストL1および第2リストL2は、検索部67から画面出力制御部68に出力される。
 画面出力制御部68により、診療科端末12にリスト表示画面85が出力される(ステップSD18)。最初に出力されるリスト表示画面85には、図19で示したように第1リストL1が表示される。医師DRは第1リストL1を閲覧し、第1リストL1の候補疾患順位や疾患名を手掛かりに、対象画像20Tを撮影した患者の疾患名を特定する。
 第1リストL1の類似症例のうちの1つが選択された場合、図20で示したように第2リストL2が表示される。医師DRは第2リストL2を閲覧し、第2リストL2の同一疾患内順位や重症度を手掛かりに、対象画像20Tを撮影した患者の重症度を特定する。
 第1リストL1と第2リストL2が別々に作成されて表示されるので、用途に応じた類似症例の表示が可能となる。また、最初のリスト表示画面85では第1リストL1を表示し、第1リストL1の類似症例のうちの1つが選択された場合に第2リストL2を表示するので、最初に疾患名を特定してから重症度を特定する、という医師DRの思考過程と類似症例の表示を合わせることができる。
 なお、第1リストL1と第2リストL2を同時に表示してもよいが、表示が入り乱れて分かり難くなり、医師DRが混乱するおそれがある。このため、本例のように第1リストL1と第2リストL2を別々に表示することが好ましい。
 以上のステップSD10~SD18により、1回の類似症例検索が終了する。医師DRは、続けて類似症例検索を行いたい場合はリスト表示画面85の再検索ボタン88を選択し、類似症例検索を終了したい場合は終了ボタン89を選択する。
 上記実施形態では、ある特定の種類の症例病変がある場合とない場合の2つの選択肢で症例22の件数をカウントして第1関係表75Aを作成しているが、本発明はこれに限定されない。図22に示す第1関係表95Aのように、症例病変の大きさ(面積)に応じた場合分けをして、2つ以上の選択肢としてもよい。
 第1関係表95Aは、上記実施形態の第1関係表75Aと同じく、病変の種類が浸潤影、疾患名が間質性肺炎の場合である。ただし、浸潤影がある場合を、浸潤影大がある、中がある、小がある、の3つの選択肢に場合分けしている点が第1関係表75Aと異なる。なお、説明の便宜上抽象的な表現としているが、実際には面積の数値範囲により各選択肢が規定されている。
 この場合、第1の尤度比LR1は、第1関係表95Aの下の表96に示すように、3つの選択肢毎に算出される。例えば浸潤影大がある場合の第1の尤度比LR1は、
 LR1={A1/(A1+A2+A3+A4)}/{B1/(B1+B2+B3+B4)}
    ={2/(2+6+12+30)}/{44/(44+16+10+10)}
    ≒0.07
である。同様にして、浸潤影中がある場合の第1の尤度比LR1=0.6、浸潤影小がある場合の第1の尤度比LR1=1.92である。
 また、この場合、重み付け係数テーブル97にも大きさに応じて場合分けされた項目が追加され、選択肢毎に算出された第1の尤度比LR1に基づく第1重み付け係数CF1が登録される。前述のように、浸潤影大がある場合の第1の尤度比LR1≒0.07であるため、図11および図12で示した置換表76に照らし合わせれば、浸潤影大がある場合の第1重み付け係数CF1は0.25となる。同様にして、浸潤影中がある場合の第1重み付け係数CF1は0.5、浸潤影小がある場合の第1重み付け係数CF1は1.0となる。
 この重み付け係数テーブル97を用いて重み付け処理を行う場合は、病変別類似度LSの算出の対象となった対象病変または症例病変のうちの少なくともいずれかの大きさに応じて、大中小の3つの第1重み付け係数CF1のうちの1つを選択的に使用する。
 このように、症例病変の大きさに応じた場合分けをして選択肢を増やし、選択肢毎に第1の尤度比LR1を算出して、選択肢毎の第1重み付け係数CF1を設定すれば、さらに詳細な重み付け処理を行うことができる。
 なお、図示は省略するが、第2関係表75Bについても、上記実施形態のように、ある特定の種類の症例病変がある場合とない場合の2つの選択肢で症例22の件数をカウントして作成するのではなく、症例病変の大きさに応じた場合分けをして選択肢を増やしてもよい。また、重症度についても、重症である、重症でないの2つの選択肢ではなく、重症である場合を複数のレベルに分け、レベル1の重症である、レベル2の重症である等と場合分けしてもよい。
 上記実施形態では、医師DRが関心領域ROIを指定する態様で説明したが、対象画像20Tを画像解析し、対象病変の存在が疑われる関心領域ROIを自動的に指定してもよい。
 上記実施形態では、対象病変の特徴量ZTiを要素とする特徴ベクトルと症例病変の特徴量ZCiを要素とする特徴ベクトルとの距離を、病変別類似度LSとして算出しているが、対象病変の特徴量ZTiと症例病変の特徴量ZCiの相関係数を、病変別類似度LSとして算出してもよい。この場合は上記実施形態とは逆に、病変別類似度LSの値が大きい(特徴量ZTiと特徴量ZCiに相関がある)ほど、対象病変と症例病変の類似性が高い。
 なお、病変別類似度LSを算出する際には、特開2016-045662号公報に記載の方法を組み合わせて用いてもよい。特開2016-045662号公報に記載の方法とは、対象画像20T内に、ある特定の種類の病変が存在する第1存在確率を統計的な手法により算出する。そして、第1存在確率と、これと同様にして算出した、症例画像20C内に、ある特定の種類の病変が存在する第2存在確率とに基づいて、ある特定の種類の病変が対象画像20Tおよび症例画像20Cの両方に存在する併存確率、またはある特定の種類の病変が対象画像20Tおよび症例画像20Cのうちの一方にのみ独立して存在する非併存確率のうちの少なくとも1つを類似度として算出する、というものである。この方法を組み合わせれば、より病変別類似度LSの精度を高めることができる。
 なお、各重み付け係数CF1、CF2とは別に、病変の大きさに応じた係数(以下、大きさ係数という)SSを病変別類似度LSに乗算してもよい。大きさ係数SSは、例えば、対象病変の領域が対象画像20Tに占める割合である。あるいは、対象病変が対象画像20Tに占める割合と、症例病変が症例画像20Cに占める割合のうちの大きい方を大きさ係数SSとしてもよい。
 例えば図8に示す病変ID「L001」同士のすりガラス状陰影の対象病変と症例病変の大きさ係数がSS11、病変ID「L002」同士の浸潤影の対象病変と症例病変の大きさ係数がSS22、病変ID「L002」と病変ID「L003」の浸潤影の対象病変と症例病変の大きさ係数がSS32であった場合を考える。
 この場合、総合類似度算出部66に最終的に出力される病変別類似度LSは、図14に示す各処理後病変別類似度LSAにそれぞれの大きさ係数SSを乗算したもの、すなわちLSA11-1×SS11、LSA11-2×SS11、LSA22-1×SS22、LSA22-2×SS22、LSA32-1×SS32、LSA32-2×SS32となる。このように、大きさ係数SSを病変別類似度LSに乗算することで、病変の大きさという見た目の類似性(画像的類似性)の1つの指標を病変別類似度LSに反映させることができる。
 上記実施形態では、症例病変の種類および特徴量ZCを、類似症例検索の前に特定および算出し、これらを含む症例22を症例DB23に格納しておくと説明したが、類似症例検索の都度、対象病変の種類および特徴量ZTと同じ方法で、病変抽出部62で症例病変の種類を特定して、特徴量算出部63で特徴量ZCを算出してもよい。こうすれば症例22に症例病変の種類および特徴量ZCを含める必要がない。なお、この場合、病変抽出部62が症例病変の種類を取得する第2種類取得部、特徴量算出部63が症例病変の特徴量ZCを取得する第2特徴量取得部に相当する。
 なお、バイタルサインの測定結果や血液検査の検査結果、さらには電子カルテに記述された問診時の所見といった他の情報も加味して、類似症例検索を行ってもよい。
 上記実施形態では、本発明の類似症例検索装置を、診療科端末12からの類似症例の検索要求に基づいて類似症例検索を行う類似症例検索サーバ17の形態で説明したが、診療科端末12に類似症例検索装置の機能を担わせてもよい。この場合、診療科端末12のCPUに重み付け処理部65等の各部を構築し、診療科端末12が症例DBサーバ16にアクセスして症例22を取得したりする。
 検査画像DBサーバ15、症例DBサーバ16、および類似症例検索サーバ17は、上記実施形態のように別々のサーバで構成してもよいし、1つのサーバに統合してもよい。
 類似症例検索サーバ17を、処理能力や信頼性の向上を目的として、ハードウェアとして分離された複数台のサーバコンピュータで構成することも可能である。例えば、要求受付部60と症例取得部61の機能を担うサーバコンピュータ、病変抽出部62と特徴量算出部63の機能を担うサーバコンピュータ、病変別類似度算出部64と重み付け処理部65と総合類似度算出部66の機能を担うサーバコンピュータ、検索部67と画面出力制御部68と重み付け係数設定部69の機能を担うサーバコンピュータというように、各部を複数台のサーバコンピュータに分散して担わせる。
 このように、コンピュータシステムのハードウェア構成は、処理能力、安全性、信頼性等の要求される性能に応じて適宜変更することができる。さらに、ハードウェアに限らず、作動プログラム55等のAPについても、安全性や信頼性の確保を目的として、二重化したり、あるいは、複数のストレージデバイスに分散して格納することももちろん可能である。
 上記実施形態では、医療施設に構築された医療情報システム2を例示し、類似症例検索サーバ17を1つの医療施設内で利用する形態で説明したが、類似症例検索サーバ17を複数の医療施設が利用可能な形態としてもよい。
 上記実施形態では、類似症例検索サーバ17は、1つの医療施設内に設置される診療科端末12等のクライアント端末がLAN等のネットワーク18を介して通信可能に接続され、クライアント端末からの要求に応じて類似症例検索というアプリケーションサービスを提供する形態である。これを複数の医療施設で利用可能とするためには、類似症例検索サーバ17を、例えば、インターネットや公衆通信網等のWAN(Wide Area Network)を介して、複数の医療施設に設置される各クライアント端末と通信可能に接続する。そして、複数の医療施設の各クライアント端末からの要求を、インターネットや公衆通信網等のWANを介して類似症例検索サーバ17で受け付けて、各クライアント端末に対して類似症例検索のアプリケーションサービスを提供する。なお、WANを利用する場合には、情報セキュリティを考慮して、VPN(Virtual Private Network)を構築したり、HTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)等のセキュリティレベルの高い通信プロトコルを使用することが好ましい。
 この場合の類似症例検索サーバ17の設置場所および運営主体は、例えば医療施設とは別の会社が運営するデータセンタでもよいし、複数の医療施設のうちの1つでもよい。
 本発明は、上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の構成を採用し得ることはもちろんである。
 例えば、類似症例の検索要求に含まれる対象画像20Tは、1枚でもよいし複数枚でもよい。複数枚の場合は対象画像20T毎に領域情報25が添付される。また、検査画像20としては、上記実施形態で例示したCT装置等の他に、超音波プローブや電子内視鏡、マンモグラフィーといったモダリティ13で撮影したものでもよい。
 上記実施形態では、対象画像20Tの全体画像と領域情報25を含む類似症例の検索要求を例示しているが、対象画像20Tの全体画像の代わりに、関心領域ROIの部分を切り出したROI画像を類似症例の検索要求に含ませてもよい。この場合は領域情報25を類似症例の検索要求に含める必要はない。このように、類似症例の検索要求に含める対象画像20Tは、全体画像でもよいし、対象画像20Tの一部を切り出した画像でもよい。
 対象病変の種類の特定と特徴量ZTの算出を類似症例検索サーバ17とは別の装置に担わせ、類似症例検索サーバ17では対象病変の種類と特徴量ZTを取得するのみでもよい。
 第1リストL1および第2リストL2の出力形態は、上記実施形態で例示したリスト表示画面85に限らず、紙媒体への印刷出力、もしくは電子メール等によるファイル出力も含む。
 上記実施形態において、要求受付部60、症例取得部61、病変抽出部62、特徴量算出部63、病変別類似度算出部64、重み付け処理部65、総合類似度算出部66、検索部67、画面出力制御部68、重み付け係数設定部69といった各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、例えば、上述したように、ソフトウエア(作動プログラム55)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU47である。
 また、CPU47が実現する機能の全部または一部に代えて、次のような各種のプロセッサを使用してもよい。各種のプロセッサとしては、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(PLD;Programmable Logic Device)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
 以上の説明から、以下の付記項に示す発明を把握することができる。
 [付記項1]
 症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する前記症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置において、
 前記対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得プロセッサと、
 前記症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得プロセッサと、
 前記対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得プロセッサと、
 前記症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得プロセッサと、
 前記対象病変の特徴量と前記症例病変の特徴量とに基づいて、前記種類が同じ前記対象病変と前記症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出プロセッサと、
 前記種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、前記病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理プロセッサと、
 前記重み付け処理された前記病変別類似度に基づいて、前記対象画像と前記症例画像の総合的な類似度である総合類似度を前記用途別に算出する総合類似度算出プロセッサと、
 前記総合類似度に基づいて前記類似症例を検索する検索プロセッサとを備える類似症例検索装置。
 上述の種々の実施形態や種々の変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、本発明は、プログラムに加えて、プログラムを記憶する記憶媒体にも及ぶ。
 2 医療情報システム
 10 診療科
 11 検査科
 12 診療科端末
 13 モダリティ
 14 オーダ管理端末
 15 検査画像データベース(DB)サーバ
 16 症例データベース(DB)サーバ
 17 類似症例検索サーバ(類似症例検索装置)
 18 ネットワーク
 19 類似症例検索システム
 20 検査画像
 20C 症例画像
 20T 対象画像
 21 検査画像データベース(DB)
 22 症例
 23 症例データベース(DB)
 25 領域情報
 30 画像表示画面
 31 入力ボックス
 32 画像表示領域
 33、87 ボタン表示領域
 34 検索ボタン
 35 カーソル
 36 領域指定ボタン
 37 指定クリアボタン
 38 類似症例検索ボタン
 45 ストレージデバイス
 46 メモリ
 47 CPU
 48 通信部
 49 データバス
 55 作動プログラム
 56、97 重み付け係数テーブル
 60 要求受付部
 61 症例取得部(第2種類取得部、第2特徴量取得部)
 62 病変抽出部(第1種類取得部)
 63 特徴量算出部(第1特徴量取得部)
 64 病変別類似度算出部
 65 重み付け処理部
 66 総合類似度算出部
 67 検索部
 68 画面出力制御部
 69 重み付け係数設定部
 75A、95A 第1関係表
 75B 第2関係表
 76 置換表
 80 類似症例の検索結果表
 85 リスト表示画面
 86 メッセージ
 88 再検索ボタン
 89 終了ボタン
 90 閉じるボタン
 96 第1の尤度比の表
 DR 医師
 ROI 関心領域
 Z、ZC、ZT 特徴量
 LS 病変別類似度
 LSA-1、LSA-2 処理後病変別類似度
 TS-1、TS-2 総合類似度
 L1 第1リスト
 L2 第2リスト
 CF1、CF2 第1、第2重み付け係数
 LR1、LR2 第1、第2の尤度比
 SA1~SA11、SB10~SB12、SC10~SC12、SD10~SD18 ステップ

Claims (13)

  1.  症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する前記症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置において、
     前記対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得部と、
     前記症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得部と、
     前記対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得部と、
     前記症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得部と、
     前記対象病変の特徴量と前記症例病変の特徴量とに基づいて、前記種類が同じ前記対象病変と前記症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出部と、
     前記種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、前記病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理部と、
     前記重み付け処理された前記病変別類似度に基づいて、前記対象画像と前記症例画像の総合的な類似度である総合類似度を前記用途別に算出する総合類似度算出部と、
     前記総合類似度に基づいて前記類似症例を検索する検索部とを備える類似症例検索装置。
  2.  疾患毎に、前記種類毎かつ前記用途別の前記重み付け係数が設定されている請求項1に記載の類似症例検索装置。
  3.  前記用途は疾患名を特定する用途を含み、
     前記重み付け処理部は、前記疾患名の特定への前記種類毎の寄与の度合いに応じた前記重み付け係数である第1重み付け係数を用いて、前記重み付け処理を行う請求項1または2に記載の類似症例検索装置。
  4.  前記症例は前記疾患名を含み、
     前記第1重み付け係数は、前記症例病変と、前記症例に含まれる前記疾患名との因果関係を統計学的に解析して得られた第1の尤度比に基づいて設定される請求項3に記載の類似症例検索装置。
  5.  前記用途は疾患の重症度を特定する用途を含み、
     前記重み付け処理部は、前記重症度の特定への前記種類毎の寄与の度合いに応じた前記重み付け係数である第2重み付け係数を用いて、前記重み付け処理を行う請求項1ないし4のいずれか1項に記載の類似症例検索装置。
  6.  前記症例は前記重症度を含み、
     前記第2重み付け係数は、前記症例病変と、前記症例に含まれる前記重症度との因果関係を統計学的に解析して得られた第2の尤度比に基づいて設定される請求項5に記載の類似症例検索装置。
  7.  前記検索部は、検索した前記類似症例を並べたリストを前記用途別に作成する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の類似症例検索装置。
  8.  前記リストを表示するリスト表示画面を出力する画面出力制御部であって、
     前記リスト表示画面において、第1用途に応じた前記リストであり、前記類似症例のうちの1つの選択を受け付ける第1リストを表示させ、前記第1リストの前記類似症例のうちの1つが選択された場合に、第2用途に応じた前記リストである第2リストを表示させる画面出力制御部を備える請求項7に記載の類似症例検索装置。
  9.  前記第1用途は疾患名を特定する用途、前記第2用途は疾患の重症度を特定する用途である請求項8に記載の類似症例検索装置。
  10.  前記第1リストは、前記第1用途に応じた前記総合類似度に基づいて、前記類似症例に含まれる疾患名に付けた順位である候補疾患順位に応じて前記類似症例を並べたものであり、
     前記第2リストは、同一の疾患名の前記類似症例における、前記第2用途に応じた前記総合類似度の順位である同一疾患内順位に応じて前記類似症例を並べたものである請求項9に記載の類似症例検索装置。
  11.  症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する前記症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置の作動方法において、
     前記対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得ステップと、
     前記症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得ステップと、
     前記対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得ステップと、
     前記症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得ステップと、
     前記対象病変の特徴量と前記症例病変の特徴量とに基づいて、前記種類が同じ前記対象病変と前記症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出ステップと、
     前記種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、前記病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理ステップと、
     前記重み付け処理された前記病変別類似度に基づいて、前記対象画像と前記症例画像の総合的な類似度である総合類似度を前記用途別に算出する総合類似度算出ステップと、
     前記総合類似度に基づいて前記類似症例を検索する検索ステップとを備える類似症例検索装置の作動方法。
  12.  症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する前記症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置の作動プログラムにおいて、
     前記対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得機能と、
     前記症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得機能と、
     前記対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得機能と、
     前記症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得機能と、
     前記対象病変の特徴量と前記症例病変の特徴量とに基づいて、前記種類が同じ前記対象病変と前記症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出機能と、
     前記種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、前記病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理機能と、
     前記重み付け処理された前記病変別類似度に基づいて、前記対象画像と前記症例画像の総合的な類似度である総合類似度を前記用途別に算出する総合類似度算出機能と、
     前記総合類似度に基づいて前記類似症例を検索する検索機能とを、コンピュータに実行させる類似症例検索装置の作動プログラム。
  13.  症例画像を含む複数の症例の中から、診察の対象となっている対象画像と類似する前記症例画像を含む類似症例を検索する類似症例検索装置と、前記類似症例検索装置にネットワークを介して接続され、医師が操作するクライアント端末とを備える類似症例検索システムにおいて、
     前記対象画像内に存在する病変である対象病変の種類を取得する第1種類取得部と、
     前記症例画像内に存在する病変である症例病変の種類を取得する第2種類取得部と、
     前記対象病変の特徴量を取得する第1特徴量取得部と、
     前記症例病変の特徴量を取得する第2特徴量取得部と、
     前記対象病変の特徴量と前記症例病変の特徴量とに基づいて、前記種類が同じ前記対象病変と前記症例病変との類似度である病変別類似度を算出する病変別類似度算出部と、
     前記種類毎かつ複数の用途別に予め設定された重み付け係数を用いて、前記病変別類似度に対する重み付け処理を行う重み付け処理部と、
     前記重み付け処理された前記病変別類似度に基づいて、前記対象画像と前記症例画像の総合的な類似度である総合類似度を前記用途別に算出する総合類似度算出部と、
     前記総合類似度に基づいて前記類似症例を検索する検索部とを備える類似症例検索システム。
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