WO2018016077A1

WO2018016077A1 - 収納容器

Info

Publication number: WO2018016077A1
Application number: PCT/JP2016/071594
Authority: WO
Inventors: 進大山
Original assignee: 堺ディスプレイプロダクト株式会社
Priority date: 2016-07-22
Filing date: 2016-07-22
Publication date: 2018-01-25

Abstract

外形のサイズが異なる被収納物を収納することができる収納容器を提供する。　内側面及び底面によって規定される中空領域を有する収納部と、収納部に収納されるべき被収納物を中空領域の内側にて位置決めする位置決め部と、位置決め部の位置を変更する位置変更部とを備え、位置決め部は、内側面と対向する外側面と、被収納物の端部に当接する当接面とを有し、位置変更部は、収納部に対する当接面の相対位置を変更する。

Description

収納容器

　本発明は、被収納物を収納する収納容器に関する。

　表示パネルのような板状の被収納物を運搬するために被収納物を収納する収納容器が広く普及している。表示パネルには、ガラス基板が用いられている。収納容器の外部からの衝撃又は振動等により、収納した表示パネルが収納容器内で位置ずれを起こした場合、収納容器の側壁と接触したガラス基板が破損するおそれがあり、表示パネルにＰＷＢ等の回路基板が取り付けられている場合、収納容器の側壁と接触した回路基板が破損するおそれもある。

　そこで、収納容器の隅部に、矩形のガラス基板の短手方向及び長手方向の少なくとも何れかに向かう緩衝作用を有する補強部材が配置されたガラス基板用容器が開示されている（特許文献１）。

特開２０１０－１８９０１３号公報

　狭額縁化などのために、表示パネルの外形のサイズを変更することがある。しかし、特許文献１に記載の補強部材は、収納容器内で表示パネルを確実に固定するために表示パネルの外形に合わせて作製されている。そのため、種々のサイズの表示パネルを運搬するには、表示パネルのサイズに適合する種々の収納容器を用いるか、あるいは、収納容器の隅部に配置する補強部材を表示パネルのサイズに合わせてその都度作製しなければならない。

　本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、外形のサイズが異なる被収納物を収納することができる収納容器を提供することを目的とする。

　本発明の実施の形態に係る収納容器は、内側面及び底面によって規定される中空領域を有する収納部と、前記収納部に収納されるべき被収納物を前記中空領域の内側にて位置決めする位置決め部と、前記位置決め部の位置を変更する位置変更部とを備え、前記位置決め部は、前記内側面と対向する外側面と、前記被収納物の端部に当接する当接面とを有し、前記位置変更部は、前記収納部に対する前記当接面の相対位置を変更する。

　本発明によれば、収納容器のサイズを変更することなく、そして、収納容器を構成する部材の金型を新たに作製することなく、外形のサイズが異なる被収納物を収納容器（収納部）に収納することができる。

第１実施形態の収納容器の一例を模式的に示す斜視図である。第１実施形態の収納容器に被収納物が収納される状態を示す説明図である。第１実施形態の位置決め部の構成の一例を示す分解斜視図である。第１実施形態の位置変更部による位置決め部の位置決め方法の例を示す模式図である。第１実施形態の収納容器における位置決め部の配置の第１例を示す模式図である。第１実施形態の緩衝部材の配置の例を示す説明図である。第１実施形態の収納容器における位置決め部の配置の第２例を示す模式図である。第１実施形態の収納容器における位置決め部の配置の第３例を示す模式図である。第１実施形態の収納容器における位置決め部の配置の第４例を示す模式図である。第１実施形態の収納容器における位置決め部の配置の第５例を示す模式図である。第２実施形態の位置決め部の構成の一例を示す分解斜視図である。第２実施形態の位置変更部による位置決め部の位置決め方法の例を示す模式図である。第３実施形態の位置決め部の構成の一例を示す分解斜視図である。

（第１実施形態）
　以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図１は第１実施形態の収納容器の一例を模式的に示す斜視図である。図１の中、符号１は本実施形態の収納容器を示す。収納容器１は被収納物を収納するための収納部２及び蓋部３を含む。このような収納容器１は、一つまたは複数の矩形の板状の被収納物を収納する筐体である。

　図２は第１実施形態の収納容器１に被収納物が収納される状態を示す説明図である。図２には、被収納物として表示パネルＰが収納される状態を例示しており、便宜上、蓋部３の表示を省略している。

　表示パネルＰは、矩形状のパネルＰ１と、被収納物の端部としてのパネルＰ１の端面の少なくとも一つに、収納部２の内側面２４１へ向けて、ＰＷＢ（Printing Wiring Board）又はＣＯＦ（Chip on Film）を介して設けられた回路基板Ｐ２、Ｐ２′（部品）とを有している。パネルＰ１には、その長手方向に沿って回路基板Ｐ２が設けられ、パネルＰ１には、その短手方向に沿って回路基板Ｐ２′が設けられている。なお、本明細書において、パネルＰ１の端面は、矩形状のパネルにおける二つの主要面を取り囲む四つの側面の一つであり、パネルＰ１の隣り合う二つの角部の間の領域である。

　収納部２及び蓋部３は、当該分野において周知の発泡樹脂からなる。収納部２及び蓋部３に用いられる発泡樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エンジニアリングプラスチック、ゴム／エラストマー系樹脂が好ましく、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性の発泡樹脂がより好ましい。

　収納部２は、矩形の底部２３と、底部２３に周設された側壁部２４とを有しており、底部２３及び側壁部２４に取り囲まれた中空領域Ｓを有しており、中空領域Ｓには被収納物が収納される。側壁部２４は底部２３の周縁から延設されている。具体的には、底部２３は、収納部２の内向きの表面である底面２３１を有しており、側壁部２４は、収納部２の内向きの表面である内側面２４１を有しており、中空領域Ｓに収納された被収納物の端部が、内側面２４１と対向する。

　図示されるように、中空領域Ｓは、底面２３１と底面２３１に対して垂直である内側面２４１によって規定される。収納部２において、底部２３に対向する開口を介して中空領域Ｓに被収納物が収納され、当該開口は、内側面２４１における底部２３からの遠位端である開口端２１によって規定される。図１及び図２において、収納部２は、底面２３１に対向する開口が形成された直方体の形状を有する筐体として示されている。以下、説明の便宜上、底部２３に対して垂直方向を中空領域Ｓの深さ方向という。

　収納部２には、四つの隅部に位置決め部４、４、４、４が夫々設けられている。位置決め部４は、収納部２に被収納物が収納される際、中空領域Ｓ内での被収納物の位置決めを行う。

　表示パネルＰを収納容器１に収納する際に回路基板Ｐ２、Ｐ２′が収納部２に衝突すると回路基板Ｐ２、Ｐ２′は損傷しかねない。収納部２には、収納部２に収納された回路基板Ｐ２、Ｐ２′が側壁部２４（内側面２４１）と衝突しないように両者を離隔するための位置決め部４が設けられている。

　図３は第１実施形態の位置決め部４の構成の一例を示す分解斜視図である。図３は収納容器１における位置決め部４及び収納部２の一つの隅部の構成を拡大して示す。また、図３は中空領域Ｓに表示パネルＰが収納された状態を示している。

　収納部２の四つの隅部の内側面２４１には、溝部２４４、２４４、２４４、２４４が夫々形成されている。より具体的には、収納部２の長手方向の側壁部２４における内側面２４４ａと、収納部２の短手方向の側壁部２４における内側面２４４ｂとが交差する位置に、溝部２４４が形成されている。収納部２の隅部において、内側面２４４ａ及び内側面２４４ｂは隣り合っている。各溝部２４４は、開口端２１を規定する内側面２４１の端部から、すなわち、側壁部２４の端面２４３の縁から底面２３１への方向に沿って形成されている。

　溝部２４４が形成されることにより、内側面２４１ａと内側面２４４ａとの間には段差部２４４ｃが存在する。同様に、内側面２４１ｂと内側面２４４ｂとの間には段差部２４４ｄが存在する。段差部２４４ｃ、２４４ｄは、中空領域Ｓの深さ方向において、底面２３１への方向に沿って開口端２１から底面２３１まで形成されている。内側面２４１ａ、２４１ｂ、２４４ａ、２４４ｂをまとめて内側面２４１とも称する。なお、溝部２４４は、収納部２の四つの隅部全てに形成されていなくてもよい。

　図３に示すように、位置決め部４は、継ぎ部４１及び当接部４２を有する。継ぎ部４１は、直交する二つの外側面４１１、４１２を有し、直交する二つの内側面４１５、４１６を有する。継ぎ部４１の外側面４１１、４１２は、位置決め部４の外側面として機能し、収納部２の内側面２４１（２４４ａ、２４４ｂ）と対向する。当接部４２は、直交する二つの外側面４２７、４２８を有し、直交する二つの内側面４２１、４２２を有する。当接部４２の内側面４２１、４２２は、当接部４２の当接面として機能し、矩形の被収納物の角部に当接する。
　継ぎ部４１は、端面２４３の縁から底面２３１への方向に沿う溝部２４４への滑り込みによって収納部２（溝部２４４）に着脱可能に嵌合される。これにより、溝部２４４にて継ぎ部４１を収納部２に着脱可能に嵌合することができる。また、継ぎ部４１は、溝部２４４にて、外側面４１１、４１２を介して収納部２に当接している。溝部２４４にて継ぎ部４１が外側面４１１、４１２を介して収納部２に当接しているので、底面２３１に沿う方向への継ぎ部４１の移動を制限することができる。継ぎ部４１は、収納部２に嵌合された状態で、外側面４１１、４１２を介して収納部２の内側面２４１（２４４ａ、２４４ｂ）に当接している。

　当接部４２は、当接面４２１、４２２と被収納物との当接に干渉しない領域に、当接面４２２と平行な係合面４２５、及び当接面４２１と平行な係合面４２６を有する。当接部４２には、当接面４２２に垂直な向きに沿って係合面４２５から当接部４２を貫く貫通孔（長孔とも称する）４２３、４２３が形成されており、係合面４２５に形成された貫通孔４２３、４２３の開口は長円形状である。また、当接部４２には、当接面４２１に垂直な向きに沿って係合面４２６から当接部４２を貫く貫通孔４２４、４２４が形成されており、係合面４２６に形成された貫通孔（長孔とも称する）４２４、４２４の開口もまた長円形状である。貫通孔４２３の開口の長手方向は、当接面４２１に垂直な向きであり、貫通孔４２４の開口の長手方向は、当接面４２２に垂直な向きである。なお、貫通孔４２３、４２３及び貫通孔４２４、４２４は当接部４２の内部で交わらない。

　継ぎ部４１は、例えば、収納部２又は蓋部３と同一材料からなる。また、これに限るものでなく、表示パネルＰの角部から伝わる衝撃を吸収できる材料であればよい。

　また、当接部４２は、収納部２及び蓋部３よりも硬質の材料からなる。例えば、当接部４２には、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが好適に用いられるが、これらに限定されない。

　このように、当接部４２は、収納部２及び蓋部３よりも硬質であるので変形しにくい。従って、収納容器１に衝撃、振動等が加わることによって表示パネルＰの角部に負荷が集中したとしても、当接部４２は変形又は破損せずに表示パネルＰの角部を受けることができる。

　位置変更部５は、収納部２と位置決め部４との係合を実行するための係合部材としてのねじ５１、５１、５１、５１及び補助部材５２、５３を備える。なお、係合部材５１は、ねじに限定されるものではない。ねじ５１の表面には、その先端から軸にかけてねじ山が形成されている。補助部材５２、５３は、所望の厚みを有する板部材である。補助部材５２には、長孔４２４、４２４の位置（例えば、中央付近）に合わせて孔５２１、５２１が形成されており、補助部材５３には、長孔４２３、４２３の位置に合わせて孔５３１、５３１が形成されている。また、継ぎ部４１には、孔５２１、５２１の位置に合わせてねじ穴（凹部）４１４、４１４が形成されており、孔５３１、５３１の位置に合わせてねじ穴（凹部）４１３、４１３が形成されている。補助部材５２、５３は、図示するような板部材でもよく、あるいは所望の厚みのナット等でもよい。位置変更部５は、位置決め部４の位置、より具体的には、当接部４２の位置を変更する。

　ねじ５１、５１を、当接部４２の長孔４２３、４２３に挿通し、さらに補助部材５３の孔５３１、５３１に挿通し、継ぎ部４１のねじ穴４１３、４１３に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、継ぎ部４１と係合する。ねじ５１、５１をねじ穴４１３、４１３に螺合することにより、ねじ５１、５１の頭部が当接部４２を押圧し、その結果、当接部４２を、ねじ５１、５１の長手方向（軸方向）に沿って移動させることができる。また、ねじ５１、５１を、当接部４２の長孔４２４、４２４に挿通し、さらに補助部材５２の孔５２１、５２１に挿通し、継ぎ部４１のねじ穴４１４、４１４に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、継ぎ部４１と係合する。ねじ５１、５１をねじ穴４１４、４１４に螺合することにより、ねじ５１、５１の頭部が当接部４２を押圧し、その結果、当接部４２を、ねじ５１、５１の長手方向（軸方向）に沿って移動させることができる。

　ねじ５１、５１を、当接部４２の長孔４２３、４２３に挿通する場合、当接部４２の位置を長孔４２３、４２３の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。また、ねじ５１、５１を、当接部４２の長孔４２４、４２４に挿通する場合、当接部４２の位置を長孔４２４、４２４の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。

　当接部４２と継ぎ部４１との間には、補助部材５２、５３を設けている。所望の厚みを有する補助部材５２を適宜選択することにより、継ぎ部４１の外側面４１１と当接面４２１との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４２１の位置の固定を補助することができる。また、所望の厚みを有する補助部材５３を適宜選択することにより、継ぎ部４１の外側面４１２と当接面４２２との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４２２の位置の固定を補助することができる。

　継ぎ部４１は、外側面４１１、４１２を介して収納部２に当接している。よって、継ぎ部４１に対する当接部４２の相対位置を変更することにより、収納部２に対する当接部４２の当接面４２１、４２２の相対位置を変更することができる。

　すなわち、位置変更部５は、収納部２に対する位置決め部４の当接面４２１、４２２の相対位置を変更することができる。被収納物の端部に当接する当接面４２１、４２２の当該相対位置を変更することができるので、例えば、被収納物の外形が大きい場合には、収納部２と当接面４２１、４２２との間の相対距離を短くし、被収納物の外形が小さい場合には、収納部２と当接面４２１、４２２との間の相対距離を長くする。これより、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　また、前述したように、当接部４２は、当接面４２１と平行な係合面４２６を有し、当接面４２２と平行な係合面４２５を有する。位置変更部５は、貫通孔４２４、４２４を挿通して当接面４２１に垂直な向きに沿って係合面４２６から当接部４２を貫くねじ５１、５１を備え、貫通孔４２３、４２３を挿通して当接面４２２に垂直な向きに沿って係合面４２５から当接部４２を貫くねじ５１、５１を備える。ねじ５１は、その先端がねじ穴４１３、４１４に螺合していることによって継ぎ部４１と係合している。係合面４２５、４２６から当接部４２を貫くねじ５１を継ぎ部４１と係合させることにより、継ぎ部４１（あるいは収納部２）に対する係合面４２５、４２６の相対位置を変更することができるので、係合面４２５、４２６と平行な当接面４２２、４２１の継ぎ部４１（あるいは収納部２）に対する相対位置を変更することができる。

　また、ねじ５１と継ぎ部４１との間の係合は、ねじ５１の先端が継ぎ部４１に螺合していることによって実現されている。ねじ５１の先端を継ぎ部４１に螺合させることにより、当接部４２の位置を変更することができるので、継ぎ部４１に対する当接部４２の当接面４２１、４２２の相対位置を容易に変更することができる。より具体的には、継ぎ部４１の外側面４１１（すなわち、外側面４１１が当接する内側面２４４ａ）に対する当接面４２１の相対位置、及び継ぎ部４１の外側面４１２（すなわち、外側面４１２が当接する内側面２４４ｂ）に対する当接面４２２の相対位置を容易に変更することができる。

　図３では、補助部材５２、５３の例として板部材を挙げて説明したが、補助部材５２、５３は、継ぎ部４１と当接部４２との間の距離を所望の距離にすることができるものであればよい。例えば、補助部材５２、５３として、板ばねのような弾性を有する緩衝部材を用いることもできる。緩衝部材を用いることにより、当接部４２及び継ぎ部４１を収納部２に設置した後であっても、ねじ５１の締め付け具合を調整することにより、緩衝部材の弾性を利用して当接部４２の当接面４２１、４２２の位置を自由に変更することができる。

　図４は、第１実施形態の位置変更部５による位置決め部４の位置決め方法の例を示す模式図であり、上段、中段及び下段の図において位置決め部４をそれぞれ４ａ、４ｂ及び４ｃと表す。図４は、収納部２の一つの隅部の構成を示す。すなわち、収納部２の長手方向の側壁部２４における内側面２４１ａと、収納部２の短手方向の側壁部２４における内側面２４１ｂとが交差する溝部２４４（図３参照）に設けられた位置決め部４及び位置変更部５を模式的に図示している。上段の図は、継ぎ部４１の外側面４１２に対する当接部４２の当接面４２２の相対位置のみを変更可能とする構成を示し、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４２２の位置を変更することができる。上述したように、上段の図に示すような位置決め部４を、便宜上４ａと表す。

　中段の図は、継ぎ部４１の外側面４１１に対する当接部４２の当接面４２１の相対位置のみを変更可能とする構成を示し、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４２１の位置を変更することができる。中段の図に示すように、溝部２４４に設けた場合に、位置決め部４ａの当接面４２２と直交する当接面４２１の位置を変更することができる位置決め部４を、便宜上４ｂと表す。

　下段の図は、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４２１、４２２の位置を変更することができる構成を示し、これにより、当接部４２の二つの当接面４２１、４２２の、継ぎ部４１の外側面４１１、４１２それぞれに対する相対位置を変更可能とする。下段の図に示すような位置決め部４を、便宜上４ａｂと表す。なお、位置決め部４ａ、４ｂ、４ａｂを纏めて位置決め部４とも称する。

　図５は第１実施形態の収納容器１における位置決め部４の配置の第１例を示す模式図である。なお、便宜上、表示パネルＰの回路基板Ｐ２、Ｐ２′は図示していない。図５に示す第１例は、位置決め部４が底面２３１の四隅の全てに配置されている。収納部２の四つの隅部に溝部２４４が夫々形成されており、位置決め部４が四つの溝部２４４全てに配置されている。より具体的には、隣接する二つの溝部２４４（図中、上側の左右の溝部２４４）には、位置決め部４ａｂ、４ａｂを設けている。また、残りの溝部２４４の一方の溝部２４４（図中、下側の左の溝部２４４）には、位置決め部４ａを設け、他方の溝部２４４（図中、下側の右の溝部２４４）には、位置決め部４ｂを設けている。これにより、底面の四隅の全てにおいて被収納物の端部に当接させた当接面の相対位置を変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。なお、位置決め部４ａ、４ｂの代わりに位置決め部４ａｂを設けてもよい。

　図６は第１実施態の緩衝部材５５の配置の例を示す説明図である。緩衝部材５５としては、例えば、図６に示すような板ばねを用いることができる。緩衝部材５５を当接部４２と継ぎ部４１との間に配置すると、緩衝部材５５の弾性に起因して、収納部２に対する当接部４２の当接面４２１、４２２の相対位置を変更することができる。このように、緩衝部材５５は、位置変更部５の構成要素の一つでもあり得る。よって、位置変更部５は、係合部材５１及び／又は緩衝部材５５を備えていればよいといえる。

　図６の左側、中央及び右側の図において、上段の図は平面視の構成を示し、下段の図は一側面視の構成を示す。図６において、左側の図は、緩衝部材５５が係合部材としてのねじ５１と併用されない態様を示す。当接部４２と継ぎ部４１との間には、緩衝部材（例えば、板ばね）５５、５５、５５、５５を設けている。緩衝部材５５の緩衝機能（弾性）により、継ぎ部４１の外側面４１１に対する当接部４２の当接面４２１の相対位置が受動的に変更される。また、同様に、継ぎ部４１の外側面４１２に対する当接部４２の当接面４２２の相対位置が受動的に変更される。

　図６において、中央の図は、緩衝部材５５がねじ５１と併用される態様であって、緩衝部材５５とねじ５１とが干渉しない位置に配置した態様を示す。また、図６において、右側の図は、緩衝部材５５がねじ５１と併用される態様を示し、緩衝部材５５に、ねじ５１を挿通するための孔５５１が形成されていることによって、緩衝部材５５とねじ５１とは緩衝しない。

　図７は第１実施形態の収納容器１における位置決め部４の配置の第２例を示す模式図である。図７に示す第２例は、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の一箇所に配置されている。収納部２の全ての隅部に溝部２４４が夫々形成されており、位置決め部４が一箇所の溝部２４４に配置されている。残りの三箇所の溝部２４４には、図６において例示したように、当接部４２と継ぎ部４１との間に緩衝部材５５を配置している。これにより、底面２３１の四隅の一箇所に配置された位置決め部４の当接面の相対位置を変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　図８は第１実施形態の収納容器１における位置決め部４の配置の第３例を示す模式図である。図８に示す第３例は、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の対向する二箇所に配置され、残りの二つの隅部の一方の隅部には、図６において例示したように、当接部４２と継ぎ部４１との間に緩衝部材５５を配置しており、他方の隅部には、接続器具Ｘ、Ｙを設けている。なお、この他方の隅部には溝部２４４が必要でないが、接続器具Ｘ、Ｙの機能を阻害しない限り溝部２４４が形成されていてもよい。

　表示パネルＰの端面Ｐ１１と内側面２４１ｂとの間には、接続器具Ｘを設けている。接続器具Ｘを介して、表示パネルＰの端面Ｐ１１が内側面２４１ｂと接触している。従って、側壁部２４は接続器具Ｘを介して表示パネルＰを支えることができる。また、表示パネルＰの端面Ｐ１２と内側面２４１ａとの間には、接続器具Ｙを設けている。接続器具Ｙを介して、表示パネルＰの端面Ｐ１２が内側面２４１ａと接触している。従って、側壁部２４は接続器具Ｙを介して表示パネルＰを支えることができる。

　接続器具Ｘ、Ｙは、側壁部２４と分離された別部材であってもよく、側壁部２４と一体形成されてもよい。また、接続器具Ｘ、Ｙは、例えば、収納部２と同一材料を用いることができる。

　図８に示すように、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の対向する二箇所に配置されている。これにより、底面２３１の四つの隅部の対向する二箇所で被収納物の端部に当接させた当接面の相対位置を変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　図９は第１実施形態の収納容器１における位置決め部４の配置の第４例を示す模式図である。図９に示す第４例は、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の三箇所に配置されている。収納部２の三箇所の隅部に溝部２４４が夫々形成されており、位置決め部４が３箇所の溝部２４４に配置されている。より具体的には、対向する二つの溝部２４４（図中、上側の右の溝部２４４及び下側の左の溝部２４４）には、位置決め部４ｂ、４ａを設けている。また、残りの溝部２４４（図中、上側の左の溝部２４４）には、位置決め部４ａｂを設けている。また、収納部２の残りの隅部には、接続器具Ｘ、Ｙを設けている。接続器具Ｘ、Ｙの機能は、図８に示す第３例と同様であるので説明は省略する。なお、この隅部には溝部２４４が必要でないが、接続器具Ｘ、Ｙの機能を阻害しない限り溝部２４４が形成されていてもよい。

　図９に示すように、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の三箇所に配置されているので、底面２３１の四つの隅部の三箇所で被収納物の端部に当接させた当接面の相対位置を変更することができ、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　図１０は第１実施形態の収納容器１における位置決め部４の配置の第５例を示す模式図である。図１０に示す第５例は、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の隣り合う二箇所に配置されている。収納部２の隣り合う二箇所の隅部に溝部２４４が夫々形成されており、位置決め部４が２箇所の溝部２４４に配置されている。位置決め部４が設けられていない二つの隅部には溝部２４４が形成されていない。より具体的には、隣接する二つの溝部２４４（図中、上側の左右の溝部２４４）には、位置決め部４ａｂ、４ａｂを設けている。また、表示パネルＰの端面Ｐ１２は、内側面２４１ａに接触している。従って、側壁部２４は表示パネルＰを直接的に支えることができる。これにより、表示パネルＰが、その短手方向に沿って内側面２４１ａに向かって（図中下向きに）移動することを制限することができる。

　図１０に示すように、位置決め部４が底面２３１の四つの隅部の隣り合う二箇所に配置されている。これにより、底面２３１の四隅の隣り合う二箇所で被収納物の端部に当接させた当接面の相対位置を変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

（第２実施形態）
　第１実施形態では、位置決め部４は、当接部４２及び継ぎ部４１の二つの部材で構成されていたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、当接部４２及び継ぎ部４１を一体的に構成することもできる。

　図１１は第２実施形態の位置決め部４３の構成の一例を示す分解斜視図である。図１１は収納容器１における位置決め部４３及び収納部２の一つの隅部の構成を拡大して示す。また、図１１は中空領域Ｓに表示パネルＰが収納された状態を示している。

　図１１に示すように、位置決め部４３は、直交する二つの外側面４３３、４３４を有する。また、位置決め部４３は、被収納物の端部に当接する当接面４３１、４３２を有する。当接面４３１、４３２は、直交する二つの面を構成する。位置決め部４３は、当接面４３１と平行な係合面４３８、及び当接面４３２と平行な係合面４３７を有する。位置決め部４３には、当接面４３２に垂直な向きに沿って係合面４３７から位置決め部４３を貫く貫通孔（長孔とも称する）４３５、４３５が形成されており、係合面４３７に形成された貫通孔４３５、４３５の開口は長円形状である。また、位置決め部４３には、当接面４３１に垂直な向きに沿って係合面４３８から位置決め部４３を貫く貫通孔４３６、４３６が形成されており、係合面４３８に形成された貫通孔（長孔とも称する）４３６、４３６の開口もまた長円形状である。貫通孔４３５の開口の長手方向は、当接面４３１に垂直な向きであり、貫通孔４３６の開口の長手方向は、当接面４３２に垂直な向きである。なお、貫通孔４３５、４３５及び貫通孔４３６、４３６は位置決め部４３の内部で交わらない。

　位置決め部４３は、収納部２及び蓋部３よりも硬質の材料からなる。例えば、位置決め部４３は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが好適に用いられるが、これらに限定されない。

　位置変更部５は、収納部２と位置決め部４３との係合を実行するための係合部材としてのねじ５１、５１、５１、５１及び補助部材５６、５７を備える。ねじ５１の表面には、その先端から軸にかけてねじ山が形成されている。補助部材５６、５７は、所望の厚みを有する板部材である。補助部材５６には、長孔４３５、４３５の位置（例えば、中央付近）に合わせて孔５６１、５６１が形成されており、補助部材５７には、長孔４３６、４３６の位置に合わせて孔５７１、５７１が形成されている。また、側壁部２４には、孔５７１、５７１の位置に合わせてねじ穴（凹部）２４６、２４６が形成されており、孔５６１、５６１の位置に合わせてねじ穴（凹部）２４５、２４５が形成されている。補助部材５６、５７は、図示するような板部材でもよく、あるいは所望の厚みのナット等でもよい。

　なお、第１実施形態における補助部材と同様に、弾性を有する緩衝部材を収納部と位置決め部との間に配置してもよい。この場合、緩衝部材の弾性に起因して、収納部に対する位置決め部の当接面の相対位置を変更することができる。このように、緩衝部材は、位置変更部の構成要素の一つでもあり得る。よって、第２実施形態でもまた、位置変更部は、係合部材及び／又は緩衝部材を備えていればよいといえる。緩衝部材が係合部材としてのねじと併用される場合は、ねじの動きを妨げないように収納部と位置決め部との間に設けられていればよく、例えば、ねじと干渉しない位置に配置されてもよく、あるいは、ねじを挿通するための孔が緩衝部材に形成されていてもよい。

　ねじ５１、５１を、位置決め部４３の長孔４３５、４３５に挿通し、さらに補助部材５６の孔５６１、５６１に挿通し、側壁部２４のねじ穴２４５、２４５に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、側壁部２４（収納部２）と係合する。また、ねじ５１、５１を、位置決め部４３の長孔４３６、４３６に挿通し、さらに補助部材５７の孔５７１、５７１に挿通し、側壁部２４のねじ穴２４６、２４６に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、側壁部２４（収納部２）と係合する。

　ねじ５１、５１を、位置決め部４３の長孔４３５、４３５に挿通する場合、位置決め部４３の位置を長孔４３５、４３５の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。また、ねじ５１、５１を、位置決め部４３の長孔４３６、４３６に挿通する場合、位置決め部４３の位置を長孔４３６、４３６の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。　　　

　位置決め部４３と側壁部２４との間には、補助部材５６、５７を設けている。所望の厚みを有する補助部材５６を適宜選択することにより、側壁部２４の内側面２４１ｂと当接面４３２との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４３２の位置の固定を補助することができる。また、所望の厚みを有する補助部材５７を適宜選択することにより、側壁部２４の内側面２４１ａと当接面４３１との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４３１の位置の固定を補助することができる。

　上述したように、位置変更部５は、収納部２に対する位置決め部４３の当接面４３１、４３２の相対位置を変更することができる。被収納物の端部に当接する当接面４３１、４３２の当該相対位置を変更することができるので、例えば、被収納物の外形が大きい場合には、収納部２と当接面４３１、４３２との間の相対距離を短くし、被収納物の外形が小さい場合には、収納部２と当接面４３１、４３２との間の相対距離を長くすることにより、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　図１２は第２実施形態の位置変更部５による位置決め部４３の位置決め方法の例を示す模式図であり、上段、中段及び下段の図において、位置決め部４をそれぞれ４ａ、４ｂ及び４ａｂと表す。図１２は、収納部２の一つ隅部の構成を示す。すなわち、収納部２の長手方向の側壁部２４における内側面２４１ａと、収納部２の短手方向の側壁部２４における内側面２４１ｂとが交差する溝部２４４（図３参照）に設けられた位置決め部４３及び位置変更部５を模式的に図示している。上段の図は、側壁部２４の内側面２４１ｂに対する位置決め部４３の当接面４３２の相対位置のみを変更可能とする構成を示し、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４３２の位置を変更することができる。上述したように、上段の図に示すような位置決め部４３を、便宜上４ａと表す。

　中段の図は、側壁部２４の内側面２４１ａに対する位置決め部４３の当接面４３１の相対位置のみを変更可能とする構成を示し、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４３１の位置を変更することができる。中段の図に示すように、溝部２４４に設けた場合に、位置決め部４ａの当接面４３２と直交する当接面４３１の位置を変更することができる位置決め部４３を、便宜上４ｂと表す。

　下段の図は、図中の矢印に示す方向に沿って当接面４３１、４３２の位置を変更することができる構成を示し、これにより、当接部４２の二つの当接面４３１、４３２の、側壁部２４の内側面２４１ａ、２４１ｂそれぞれに対する相対位置を変更可能とする。下段の図に示すような位置決め部４３を、便宜上４ａｂと表す。なお、位置決め部４ａ、４ｂ、４ａｂを纏めて位置決め部４３とも称する。なお、位置決め部４３の配置例は、第１実施形態と同様であるので説明は省略する。

（第３実施形態）
　第１実施形態及び第２実施形態では、ねじ５１を継ぎ部４１又は側壁部２４と係合させる構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、ねじ５１を位置決め部と係合させることもできる。

　図１３は第３実施形態の位置決め部４４の構成の一例を示す分解斜視図である。図１３は収納容器１における位置決め部４３及び収納部２の一つの隅部の構成を拡大して示す。

　図１３に示すように、位置決め部４４は、被収納物の端部に当接する当接面４４１、４４２を有する。当接面４４１、４４２は、直交する二つの面を構成する。位置決め部４３は、当接面４４１と平行な係合面４４５、及び当接面４４２と平行な係合面４４６を有する。

　位置決め部４４は、収納部２及び蓋部３よりも硬質の材料からなる。例えば、位置決め部４４は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが好適に用いられるが、これらに限定されない。

　側壁部２４には、当接面４４２に垂直な向きに沿って収納部２の外側から側壁部２４を貫く貫通孔（長孔とも称する）２４７、２４７が形成されており、側壁部２４に形成された貫通孔２４７、２４７の開口は長円形状である。また、側壁部２４には、当接面４４１に垂直な向きに沿って収納部２の外側から側壁部２４を貫く貫通孔（長孔とも称する）２４８、２４８が形成されており、側壁部２４に形成された貫通孔２４８、２４８の開口もまた長円形状である。貫通孔２４７の開口の長手方向は、当接面４４１に垂直な向きであり、貫通孔２４８の開口の長手方向は、当接面４４２に垂直な向きである。なお、貫通孔２４７、２４７及び貫通孔２４８、２４８は側壁部２４の内部で交わらない。

　位置変更部５は、ねじ５１、５１、５１、５１及び補助部材５８、５９を備える。ねじ５１の表面には、その先端から軸にかけてねじ山が形成されている。補助部材５８、５９は、所望の厚みを有する板部材である。補助部材５８には、長孔２４７、２４７の位置（例えば、中央付近）に合わせて孔５８１、５８１が形成されており、補助部材５９には、長孔２４８、２４８の位置に合わせて孔５９１、５９１が形成されている。また、位置決め部４４には、孔５８１、５８１の位置に合わせてねじ穴（凹部）４４４、４４４が形成されており、孔５９１、５９１の位置に合わせてねじ穴（凹部）４４３、４４３が形成されている。補助部材５８、５９は、図示するような板部材でもよく、あるいは所望の厚みのナット等でもよい。

　ねじ５１、５１を、側壁部２４の長孔２４７、２４７に挿通し、さらに補助部材５８の孔５８１、５８１に挿通し、位置決め部４４のねじ穴４４４、４４４に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、位置決め部４４と係合する。また、ねじ５１、５１を、側壁部２４の長孔２４８、２４８に挿通し、さらに補助部材５９の孔５９１、５９１に挿通し、位置決め部４４のねじ穴４４３、４４３に螺合する。これにより、ねじ５１、５１は、位置決め部４４と係合する。

　ねじ５１、５１を、側壁部２４の長孔２４７、２４７に挿通する場合、位置決め部４４の位置を長孔２４７、２４７の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。また、ねじ５１、５１を、側壁部２４の長孔２４８、２４８に挿通する場合、位置決め部４４の位置を長孔２４８、２４８の開口の長手方向の範囲内で変更することができる。

　位置決め部４４と側壁部２４との間には、補助部材５８、５９を設けている。所望の厚みを有する補助部材５８を適宜選択することにより、側壁部２４の内側面２４１ｂと当接面４４２との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４４の位置の固定を補助することができる。また、所望の厚みを有する補助部材５９を適宜選択することにより、側壁部２４の内側面２４１ａと当接面４４１との間の相対距離を変更するとともに、変更した当接面４４の位置の固定を補助することができる。

　上述したように、位置変更部５は、収納部２に対する位置決め部４４の当接面４４１、４４２の相対位置を変更することができる。被収納物の端部に当接する当接面４４１、４４２の当該相対位置を変更することができるので、例えば、被収納物の外形が大きい場合には、収納部２と当接面４４１、４４２との間の相対距離を短くし、被収納物の外形が小さい場合には、収納部２と当接面４４１、４４２との間の相対距離を長くすることにより、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部２に収納することができる。

　なお、位置決め部４４の配置例は、第１実施形態と同様であるので説明を省略する。

（さらなる実施形態）
　当接部及び継ぎ部が一体形成された位置決め部に対して、内側から外側へ向けて係合部材を挿通する第２実施形態と、第２実施形態のバリエーションとして外側から内側へ向けて係合部材を挿通する第３実施形態とが、いずれも本発明の範囲内であることを、図１１～１３を参照して説明した。同様に、別部材である当接部及び継ぎ部から構成される位置決め部に対して、内側から外側へ向けて係合部材を挿通する第１実施形態のバリエーションとして、外側から内側へ向けて係合部材を挿通する実施形態（以下、第４実施形態と称する。）もまた本発明の範囲内である。

　第４実施形態では、第１実施形態と逆向きに係合部材の挿通を行うための貫通孔の位置、貫通孔の開口の位置、係合部材の先端が嵌入する凹部の位置が第１実施形態と異なるが、これら以外は第１実施形態と同じである。
　具体的には、第１実施形態では、位置決め部が、被収納物の端部に当接する当接面を含む当接部と、収納部の内側面と対向する外側面を含む継ぎ部と、を有しており、当接部の外側面と継ぎ部の内側面とが対向している。そして、第４実施形態もまた同様の構成を有している。しかし、第１実施形態では、係合部材が当接部を貫き、かつ継ぎ部と係合しているのに対して、第４実施形態では、係合部材が、収納部及び継ぎ部を貫き、かつ当接部と係合している。このことは、係合部材が位置決め部を貫き、かつ収納部と係合している第２実施形態と、係合部材が収納部を貫き、かつ位置決め部と係合している第３実施形態との間の関係から容易に理解することができる。
　このような第４実施形態において、収納部の外側から、収納部及び継ぎ部を貫いた係合部材の先端が、当接部の外側面（継ぎ部の内側面と対向する面）に形成された凹部に係合することが好ましい。特に、係合部材としてねじを用いた場合、ねじの先端が上記凹部に螺合することによって係合部材と当接部との係合が実現する。

　前述の各実施の形態では、当接部又は側壁部にねじを挿通させる長孔を形成した構造を示したが、これに限定されるものではない。例えば、長孔に代えて、長孔の長手方向に沿って複数の孔を形成するとともに、ねじが係合する継ぎ部、側壁部又は位置決め部などの係合先部材にも前述の長手方向に沿って複数の孔を形成しておき、当接部又は側壁部に形成された複数の孔のうち一つを選択するとともに、前述の係合部材に形成された複数の孔のうち一つを選択することにより、当接部又は位置決め部の位置を変更することができる。この場合、ねじに代えてピンなどを用いてもよい。

　本実施の形態に係る収納容器は、内側面及び底面によって規定される中空領域を有する収納部と、前記収納部に収納されるべき被収納物を前記中空領域の内側にて位置決めする位置決め部と、前記位置決め部の位置を変更する位置変更部とを備え、前記位置決め部は、前記内側面と対向する外側面と、前記被収納物の端部に当接する当接面とを有し、前記位置変更部は、前記収納部に対する前記当接面の相対位置を変更する。

　本実施の形態に係る収納容器において、位置決め部は、内側面及び底面によって規定される中空領域を有する収納部に収納されるべき被収納物を、中空領域の内側にて位置決めする。位置決め部は、収納部の内側面と対向する外側面と、被収納物の端部に当接する当接面とを有する。位置変更部は、収納部に対する位置決め部の当接面の相対位置を変更することができるので、例えば、被収納物の外形が大きい場合には、収納部と当接面との間の相対距離を短くし、被収納物の外形が小さい場合には、収納部と当接面との間の相対距離を長くすることにより、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部に収納することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は、前記外側面を含む継ぎ部、及び前記当接面を含む当接部を有することが好ましく、この場合、前記継ぎ部の内側面は前記当接面の外側面と対向しており、前記継ぎ部は、その外側面が前記収納部の内側面に当接している。

　前記位置変更部は、前記当接部を貫きかつ前記継ぎ部と係合する係合部材、及び／又は前記当接部と前記継ぎ部との間に緩衝部材を備えていることが好ましく、この場合、前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記位置決め部における該位置決め部と前記被収納物との当接に干渉しない領域から前記当接部を貫いて、その先端が前記継ぎ部の前記内側面に形成された凹部に嵌入される。

　本実施の形態に係る収納容器において、係合部材の先端が凹部に嵌入されることによって係合部材と継ぎ部との係合を実現することができる。そして、継ぎ部がその外側面を介して収納部の内側面に当接しているので、継ぎ部に対する当接部の位置を変更することにより、収納部に対する当接部の当接面の相対位置を変更することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材と前記継ぎ部との間の係合は、該係合部材の先端が、該継ぎ部の内側面に形成された前記凹部に螺合していることによって実現されていてもよい。

　上記構成によれば、収納部に対する当接部の当接面の相対位置を容易に変更することができる。
　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材には前記先端の逆端に頭部が形成されていてもよく、この場合、前記頭部は、前記係合部材の前記先端の嵌入に応じて、前記凹部へ向けて前記当接部を押圧するように構成されている。
　上記構成によれば、係合部材の頭部が当接部と収納部との間を圧着することができ、その結果、収納部の内部にて当接部を確実に固定することができる。

　そして、前記位置変更部は、前記収納部及び前記継ぎ部を貫きかつ前記当接部と係合する係合部材、及び／又は前記当接部と前記継ぎ部との間に緩衝部材を備えていることが好ましく、この場合、前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記収納部の外側から前記収納部及び前記継ぎ部を貫いて、その先端が前記当接部の前記外側面に形成された凹部に嵌入される。

　本実施の形態に係る収納容器において、係合部材の先端が凹部に嵌入されることによって係合部材と当接部との係合を実現することができる。そして、継ぎ部が、その外側面を介して収納部の内側面に当接しているので、継ぎ部に対する当接部の位置を変更することにより、収納部に対する当接部の当接面の相対位置を変更することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材と前記当接部との間の係合は、該係合部材の先端が、該当接部の外側面に形成された前記凹部に螺合していることによって実現されていてもよい。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記継ぎ部は、前記収納部の内側面の端部から前記収納部の底面への方向に沿って前記収納部の内側面に形成された溝部にて、その外側面が前記収納部の内側面に当接していてもよい。

　上記構成によれば、継ぎ部の移動を溝部の範囲内に制限することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記継ぎ部は、前記方向に沿う前記溝部への滑り込みによって前記収納部に着脱可能に嵌合されていることが好ましい。

　上記構成によれば、溝部にて継ぎ部を収納部に着脱可能に嵌合することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置変更部は、前記継ぎ部と前記当接部との間に補助部材を備えていることが好ましい。

　本実施の形態に係る収納容器において、補助部材は、継ぎ部と当接部との間の距離を所望の距離にすることができるものであればよい。補助部材が継ぎ部と当接部との間に設けられているので、継ぎ部に対する当接部の位置を所望の位置に変更することができるとともに、変更した当接部の位置の固定を補助することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置変更部は、前記位置決め部を貫きかつ前記収納部と係合する係合部材、及び／又は前記位置決め部と前記収納部との間に緩衝部材を備えていることが好ましく、この場合、前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記位置決め部における該位置決め部と前記被収納物との当接に干渉しない領域から前記位置決め部を貫いて、その先端が前記収納部の前記内側面に形成された凹部に嵌入される。

　本実施の形態に係る収納容器において、係合部材の先端が凹部に嵌入されることによって係合部材と収納部との係合を実現することができる。そして、当接面の収納部に対する相対位置を変更することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材と前記収納部との間の係合は、該係合部材の先端が、該収納部の内側面に形成された前記凹部に螺合していることによって実現されていてもよい。

　上記構成によれば、収納部に対する位置決め部の当接面の相対位置を容易に変更することができる。
　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材には前記先端の逆端に頭部が形成されていてもよく、この場合、前記頭部は、前記係合部材の前記先端の嵌入に応じて、前記凹部へ向けて前記位置決め部を押圧するように構成されている。
　上記構成によれば、係合部材の頭部が位置決め部と収納部との間を圧着することができ、その結果、収納部の内部にて位置決め部を確実に固定することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置変更部は、前記収納部を貫きかつ前記位置決め部と係合する係合部材を備えていることが好ましく、この場合、前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記収納部の外側から前記収納部を貫いて、その先端が前記位置決め部の前記外側面に形成された凹部に嵌入される。

　本実施の形態に係る収納容器において、係合部材の先端が凹部に嵌入されることによって係合部材と収納部との係合を実現することができる。そして、収納部の外側から該収納部を貫く係合部材を位置決め部と係合させることにより、収納部に対する位置決め部の位置を変更することができるので、収納部に対する位置決め部の当接面の相対位置を変更することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材と前記位置決め部との間の係合は、該係合部材の先端が、該位置決め部の外側面に形成された前記凹部に螺合していることによって実現されていてもよい。

　上記構成によれば、収納部に対する位置決め部の当接面の相対位置を容易に変更することができる。
　本実施の形態に係る収納容器において、前記係合部材には前記先端の逆端に頭部が形成されていてもよく、この場合、前記頭部は、前記係合部材の前記先端の嵌入に応じて、前記凹部へ向けて前記収納部を押圧するように構成されている。
　上記構成によれば、係合部材の頭部が収納部と位置決め部との間を圧着することができ、その結果、収納部の内部にて位置決め部を確実に固定することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は、前記収納部の内側面の端部から前記収納部の底面への方向に沿って前記収納部の内側面に形成された溝部にて、その外側面が前記収納部の内側面に当接していてもよい。

　上記構成によれば、位置決め部の移動を溝部の範囲内に制限することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は、前記方向に沿う前記溝部への滑り込みによって前記収納部に着脱可能に嵌合されていることが好ましい。

　上記構成によれば、溝部にて位置決め部を収納部に着脱可能に嵌合することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置変更部は、前記収納部と前記位置決め部との間に補助部材を備えていることが好ましい。

　本実施の形態に係る収納容器において、補助部材は、収納部と位置決め部との間の距離を所望の距離にすることができるものであればよい。補助部材が収納部と位置決め部との間に設けられているので、収納部に対する位置決め部の位置を所望の位置に変更することができるとともに、変更した位置決め部の位置の固定を補助することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記中空領域は直方体状であることが好ましく、この場合、前記位置決め部は前記底面の四隅の少なくとも一箇所に配置されている。

　上記構成によれば、矩形の平板の形状を有する収納物を積み重ねた状態で収納することができ、底面の四隅の少なくとも一箇所に配置された位置決め部の当接面の相対位置を変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部に収納することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は前記底面の四隅の隣り合う二箇所に配置されていてもよい。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は前記底面の四隅の対向する二箇所に配置されていてもよい。

　上記構成によれば、配置される位置決め部の数が一箇所である場合よりも当接面の相対位置を容易に変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部に比較的容易に収納することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は前記底面の四隅の三箇所に配置されていてもよい。

　上記構成によれば、配置される位置決め部の数が一箇所または二箇所である場合よりも当接面の相対位置を容易に変更することができるので、外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部に容易に収納することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部は前記底面の四隅の全てに配置されていてもよい。

　上記構成によれば、底面の四隅の全てで被収納物の端部に当接させた当接面の相対位置を変更することができるので、配置される位置決め部の数が一箇所～三箇所である場合よりも外形のサイズが異なる、種々のサイズの被収納物を収納部に容易に収納することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記位置決め部の外側面は、直交する二つの平面から構成され、前記位置決め部の外側面を構成する前記二つの平面は、前記収納部における隣り合う二つの前記内側面とそれぞれ対向している。

　本実施の形態に係る収納容器の、底面の四隅の少なくとも一箇所において、隣り合う二つの内側面に対する位置決め部の相対位置を変更することができる。

　本実施の形態に係る収納容器において、前記当接面は、直交する二つの平面から構成され、前記当接面を構成する前記二つの平面は、前記位置決め部の外側面を構成する前記二つの平面とそれぞれ平行である。

　本実施の形態に係る収納容器の、底面の四隅の少なくとも一箇所において、隣り合う二つの内側面に対する当接面の相対位置を変更することができる。

　１　収納容器
　２　収納部
　４　位置決め部
　５　位置変更部
　４１　継ぎ部
　４２　当接部
　４３、４４　位置決め部
　５１　ねじ（係合部材）
　５２、５３、５６、５７、５８、５９　補助部材
　２３１　底面
　２４１、２４１ａ、２４１ｂ　内側面
　２４４　溝部
　４１１、４１２　外側面
　４２１、４２２、４３１、４３２、４４１、４４２　当接面
　４２５、４２６、４３７、４３８、４４５、４４６　係合面

Claims

　内側面及び底面によって規定される中空領域を有する収納部と、
　前記収納部に収納されるべき被収納物を前記中空領域の内側にて位置決めする位置決め部と、
　前記位置決め部の位置を変更する位置変更部と
　を備え、
　前記位置決め部は、前記内側面と対向する外側面と、前記被収納物の端部に当接する当接面とを有し、
　前記位置変更部は、前記収納部に対する前記当接面の相対位置を変更する、収納容器。
　前記位置決め部は、前記外側面を含む継ぎ部、及び前記当接面を含む当接部を有し、
　前記継ぎ部の内側面は前記当接面の外側面と対向しており、
　前記継ぎ部は、その外側面が前記収納部の内側面に当接しており、
　前記位置変更部は、前記当接部を貫きかつ前記継ぎ部と係合する係合部材を備えており、
　前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記位置決め部における該位置決め部と前記被収納物との当接に干渉しない領域から前記当接部を貫いて、その先端が前記継ぎ部の前記内側面に形成された凹部に嵌入される、請求項１に記載の収納容器。
　前記位置決め部は、前記外側面を含む継ぎ部、及び前記当接面を含む当接部を有し、
　前記継ぎ部の内側面は前記当接面の外側面と対向しており、
　前記継ぎ部は、その外側面が前記収納部の内側面に当接しており、
　前記位置変更部は、該収納部および前記継ぎ部を貫きかつ前記当接部と係合する係合部材を備えており、
　前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記収納部の外側から前記収納部および前記継ぎ部を貫いて、その先端が前記当接部の前記外側面に形成された凹部に嵌入される、請求項１に記載の収納容器
　前記継ぎ部は、前記収納部の内側面の端部から前記収納部の底面への方向に沿って前記収納部の内側面に形成された溝部にて、その外側面が前記収納部の内側面に当接している、請求項２または３に記載の収納容器。
　前記継ぎ部は、前記方向に沿う前記溝部への滑り込みによって前記収納部に着脱可能に嵌合されている、請求項４に記載の収納容器。
　前記位置変更部は、前記当接部の位置の固定を補助する補助部材を、前記継ぎ部と前記当接部との間にさらに備えている、請求項２～５のいずれか一項に記載の収納容器。
　前記位置変更部は、前記位置決め部を貫きかつ前記収納部と係合する係合部材を備えており、
　前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記位置決め部における該位置決め部と前記被収納物との当接に干渉しない領域から前記位置決め部を貫いて、その先端が前記収納部の前記内側面に形成された凹部に嵌入される、請求項１に記載の収納容器。
　前記位置変更部は、該収納部を貫きかつ前記位置決め部と係合する係合部材を備えており、
　前記係合部材は、前記当接面に垂直な向きに沿って、前記収納部の外側から前記収納部を貫いて、その先端が前記位置決め部の前記外側面に形成された凹部に嵌入される、請求項１に記載の収納容器。
　前記位置変更部は、前記位置決め部の位置の固定を補助する補助部材を、前記収納部と前記位置決め部との間にさらに備えている、請求項２または３に記載の収納容器。
　前記中空領域が直方体状であり、
　前記位置決め部が前記底面の四つの隅部の少なくとも一箇所に配置されている、請求項１～９のいずれか一項に記載の収納容器。
　前記位置決め部の外側面は、直交する二つの平面から構成され、
　前記位置決め部の外側面を構成する前記二つの平面は、前記収納部における隣り合う二つの前記内側面とそれぞれ対向している、請求項１０に記載の収納容器。
　前記当接面は、直交する二つの平面から構成され、
　前記当接面を構成する前記二つの平面は、前記位置決め部の外側面を構成する前記二つの平面とそれぞれ平行である、請求項１１に記載の収納容器。