WO2017141650A1 - 光源付き内装品、及び面状発光部材 - Google Patents

Abstract

本発明の課題は、面状発光部材の薄さ及び軽さの特長を活かした新たな光源付き内装品であって、スタイリッシュかつコンパクトな光源付き内装品を提供することである。本発明の光源付き内装品は、面状発光部材、互いに平行な２つのレール、及び壁面に格納されるように形成されてなる収納部を含み、該壁面に固定され使用され、該面状発光部材が、対向する該レールの溝の間に、その延在方向に移動可能に挟持され、その一主面に、発光領域を有し、さらに、該移動に係る限界位置である、一方向側限界位置、及び逆方向側限界位置を有し、該逆方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されることで外観に表れず、かつ、該一方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されないことで外観に表れる。

Description

光源付き内装品、及び面状発光部材

　本発明は、光源付き内装品に関し、特に、壁面に固定され使用され、かつ、その発光領域が、収納部であって、該壁面に格納されるように形成されてなる収納部に、収納可能な面状発光部材を含む光源付き内装品に関する。

　近年、白熱灯や蛍光灯に代わる光源として、有機ＥＬパネルに代表される面状発光部材が注目され、多くの研究がなされている。ここで、有機ＥＬパネルは、薄く且つ面状に発光する有機ＥＬ素子を、透光性基板上に形成した有機ＥＬタイルを、ベゼル（フレーム、枠）等の筐体に収納したものである。

　有機ＥＬタイルは、基材となるガラス基板や透明樹脂フィルム／金属シート等の上に、一方又は双方が透光性を有し対向する陽極層及び陰極層と、これら電極層間に積層した有機機能層とからなる有機ＥＬ素子を形成したものであり、一般にこのような素子を、凹状に窪みを作った封止ガラスキャップや、この有機ＥＬ素子上に製膜した酸化、及び／又は、窒化した珪素等の無機絶縁膜、又はアクリル系絶縁膜等の有機絶縁膜等からなる封止膜で封止したものである。電極層間への給電により、有機ＥＬ素子の中で電気的に励起された電子と正孔が再結合し、有機ＥＬタイルは発光する。即ち、有機ＥＬタイルは、薄くて軽く面状に発光する特徴を有する。

　このような有機ＥＬタイルに代表され、この他、ＬＥＤを面状に並べて面状発光素子としたり、ＬＥＤ及び拡散板を組み合わせて面状発光素子としたりして作製されたＬＥＤタイルの如き、面状発光タイルを光源として用いる際には、前記面状発光素子への給電の為に、前記タイルに外部電源等を接続する為ＦＰＣ（フレキシブルプリント基板）やＲＰＣ（リジッドプリント基板）等のプリント基板（ＰＣＢ）を用いることが一般的である。

　このような、面状発光部材の壁等への取り付け構造として、特許文献１は、たとえ狭い場所であっても設置可能であり、かつ、外観に優れた有機ＥＬパネルの取り付け構造として、商用電源と有機ＥＬパネルとを電気接続する取り付け装置を備えており、取り付け装置は、天井板の有機ＥＬパネルと反対側の面に取り付けられるベース部と、有機ＥＬパネルの給電部と嵌合可能なコネクター部とを備えており、有機ＥＬパネルは、給電部がコネクター部に嵌合することによって、天井板に支持された取り付け姿勢を取る構成を開示している。

　ところで、近年、装着された照明部材に対して給電可能であり、かつ、照明部材の装着位置を長手方向に沿って移動させることが可能な、照明部材支持給電部材としてダクトレールが汎用されており、魅力的に商品を展示する為に、ペンダントやスポット等の照明部材の支持給電用に商店等で多用され、さらには、一般家庭への導入も進んでいる。このようなダクトレールは、例えばライティングレール（商標）、ライティングダク、給電ダクト、スライドコンセント等とも称されており、ＪＩＳ　Ｃ８３６６にて規格化されており、プラグタイプと称されるライティングダクトの規格に合致した直接取り付け可能な照明部材の他、ライティングダクト用引っ掛けシーリング（ペンダント照明部材等を吊るして点灯させるための器具）や、コンセントプラグ部材などが装着可能である。

　例えば、特許文献２は、交流電源で駆動できる薄型の照明装置及びこの照明装置に適したダクトレールとして、２つの支持材を有し直流電力で駆動される光源ユニットと、光源ユニットに直流電力を供給するＡＣ－ＤＣコンバータと、ダクトレールとを備え、ダクトレールが、表裏面の一方を第１面、他方を第２面とする板材と、溝を有する第１レールと、溝を有する第２レールと、溝からの支持材の抜けを防止する爪とを備え、第１レール及び第２レールはそれぞれ第１面側に突出し、ＡＣ－ＤＣコンバータは板材の第２面に設けられ、前記２つの溝に前記２つの支持材が挿入されることで光源ユニットがダクトレールに装着される照明装置を開示する。

　また、前述したように、薄く且つ面状に発光する有機ＥＬパネルの特長を活かし、これを乗り物用の光源として用いる試みも、最近活発になっている。

　例えば、特許文献３は、機体の内部空間を狭めずに、この内部空間を照らす為の照明装置として、航空機の機体内の荷棚等に設置されている有機ＥＬ照明パネルと、有機ＥＬ照明パネルを駆動し、機体内であって有機ＥＬ照明パネルとは離れた別の場所に設置されて、有機ＥＬ照明パネルを駆動するパネル駆動回路とを備え、有機ＥＬ照明パネルが、発光層を少なくとも有する複数の発光ユニットと、複数の発光ユニットの相互間に配置されている電荷発生層とを有する、マルチフォトエミッション構造を成し、積層方向の厚さが５ｍｍ以下である照明装置を開示する。

　さらに、前述の薄く面状に発光する有機ＥＬパネルの特長に着目し、この特長を収納や省エネルギーに活用する試みも、最近活発になっている。

　例えば、特許文献４は、有機ＥＬ層を有する面発光体及び展開された面発光体の部分に駆動電流を供給する電流制御手段を有するように構成し、当該展開部を発光させることにより、省エネルギーであり、長寿命とした発光装置を開示しており、具体的には、巻いて収納するタイプ（図１）と、アコーデオン状に収納しレールを使うタイプ（図１５（ａ））の２種類を記載している。

　そして、このような特許文献４の発光装置に類似した所謂ローマンシェードへの有機ＥＬ素子の適用として、特許文献５は、照明装置における昼間の外光調節機能を失うことなく、また、点灯寿命の低下、発光効率の低下、封止の劣化、及び有機ＥＬ素子自体の損傷などを防止した照明装置として、有機ＥＬ素子を備える遮光部材であって、更に、ＵＶ遮断機能層、放熱機能層及び光拡散機能層からなる群より選ばれる１層を備える遮光部材を有する照明装置を開示している。

特開２０１３－１６８５３１号公報 特開２０１１－００８９１８号公報 特開２０１４－０５３３７９号公報 国際公開第２００９／０７２４２２号 国際公開第２０１４／０１３９９０号

　特許文献１開示の面状発光部材の取り付け構造は、薄く且つ面状に光を照射する面状発光部材の特長を活かした構造として、狭い空間に優れた外観で設置可能であり効果的であるが、壁材や天井材等の内装部材のパネル配置面とは反対側の裏面にベース部を設ける必要があり、その設置に手間とコストがかかり、また、面状発光部材の薄さの特長が十分活かされた用途に対する取り付け構造では必ずしもなく、通常の発光部材を用いることに対する利点が不十分となる場合があるという問題がある。

　また、特許文献２開示の光源ユニットがダクトレールに装着される照明装置は、照明部材の装着位置を長手方向に沿って移動させることが可能な照明装置であり、かつ、特許文献１の前記ベース部を設ける必要が無く、効果的であるが、光源ユニットの２つの支持材が、ダクトレールの板材の第１面側に突出する２つのレールの溝に挿入される構造であり、かつ、板材の第２面にはＡＣ－ＤＣコンバータを備える為、当該ダクトレールは、相当の厚みを有し、かつ、光源ユニットの面積程度の面積を備える嵩高いものとなり、薄く且つ面状に光を照射する面状発光部材の特長を十分に活かした照明装置とは言い難く、また、当該ダクトレールに複数の光源ユニットを装着する場合に、ダクトレールへの直流電流の供給ＯＮ／ＯＦＦが、装着された全ての光源ユニットの点灯ＯＮ／ＯＦＦと連動したり、これを避けるために、光源ユニット毎に個別にスイッチを設けることを要するが、その適切な設置場所の確保が困難だったりし、改善の余地がある。

　さらに、特許文献３開示の航空機の機体内の荷棚等に設置されている有機ＥＬ照明パネルを含む照明装置は、薄く且つ面状に光を照射する面状発光部材の特長を活かした構造として、狭い空間に優れた外観で設置可能であり効果的であるが、機体内に有機ＥＬ照明パネルを、通常の照明装置とそれほど変わらない設置方法、及び使用方法で用いるため、その設置には手間とコストがかかり、また、こうした手間とコストに比べ、面状発光部材の薄さの特長が十分活かした照明装置では必ずしもないので、その利点が不十分であるという問題がある。

　またさらに、特許文献４、及び特許文献５の発光装置は、面状発光する有機ＥＬ素子の薄さを活かし収納性に優れている点、さらには、この特徴を遮光性、即ち、シェード性を発揮しうる部材として展開している点で評価できるが、外見上収納部が目立ち、スタイリッシュとは言えず、従前の蛍光灯照明やローマンシェードから切り替えて採用される程度には魅力的とは言えず、また、シェード性についても、日除けの域を脱しておらず、乗り物などで必要とされる後述する完全シェード性を確保できるものとはなっておらず、さらに、いずれも後述する狭空間美観設置性や移動円滑性、部材配置性、発光領域保護性、狭収納部性にも劣るという問題がある。

　本発明は、このような先行技術の課題を解決すべく為されたものであり、面状発光部材の薄さ及び軽さの特長を活かした新たな光源付き内装品であって、スタイリッシュかつ身近な光源付き内装品を提供することを目的とする。

　本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、面状発光部材の薄さ及び軽さの特長を活かす観点から、移動により収納可能であることが、新規価値創造に繋がるキーポイントと考え、そのような用途で、さらに、面状発光部材の薄さ軽さ以外の特長を活かすことができる用途を模索した結果、本発明を完成するに至った。

　即ち、本発明は、面状発光部材、互いに平行な２つのレール、及び壁面に格納されるように形成されてなる収納部を含み、該壁面に固定され使用される光源付き内装品であって、
　該２つのレールが、互いに対向するレール溝の各々の一を、夫々が有し、
　該面状発光部材が、
　　　該対向するレール溝の間に挟持され該レールの延在方向に移動可能であり、
　　　その一主面に、
　　　　該壁面平行方向に広がりを有する状態で発光可能な発光領域を有し、さらに、
　　該移動の一方向、及び該一方向とは逆の逆方向の各々の方向における移動限界位置であって、該一方向側の一方向側限界位置、及び該逆方向側の逆方向側限界位置を有し、
　該逆方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されることで外観に表れず、かつ、
　該一方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されないことで外観に表れる、光源付き内装品に関する。

　このような本発明の光源付き内装品は、薄く軽く、且つ面状に光を照射する面状発光部材の特長を活かしたものであり、面状発光部材を、壁等の設置面から狭い空間内に優れた外観で設置可能、即ち、本発明に係る狭空間美観設置性が確保でき、内装部材の裏面にベース部を設けないので、安価かつ簡便に設置可能、即ち、本発明に係るコンパクト設置性が確保でき、薄い面状発光部材であっても移動円滑性を確保しつつ収納部に容易に収納可能な収納容易性を確保したスタイリッシュかつ身近な光源付き内装品となる。また、前記収納部は、前記壁面に格納されるように形成されてなるので、その不使用時に、前記面状発光部材の有する発光領域の、少なくとも半分以上、好ましくは全部の面積の領域が壁面内に収納されることとなるので、面状発光部材が邪魔にならず、かつ、前記パネル収納位置に対応する壁面部分を有効に活用する余地が生まれ、例えば、後述する図２に示すように、当該壁面部分に、ドア開閉の為の把持部等の、壁面設置部材を配すること、即ち、部材配置性が確保され、また、このようにして壁面内に収納され外観に表れない前記発光領域は、その汚染や破損の虞が低減し、即ち、発光領域保護性が確保されることとなる。

　また、前記面状発光部材は、さらに、
　　前記移動の時に使用される把持部であって、
　前記壁面に垂直かつ前記一主面側に突出してなる把持部を備えることが好ましく、その軽さを活用し、本発明の光源付き内装品の使用者が、簡単に本発明に係る移動を手動で実施する際の手掛かりとなるので前述の本発明に係る移動円滑性や収納容易性をより向上せしめることができる。

　より好ましくは、前記逆方向側限界位置において、該把持部が前記収納部に収納されないことで外観に表れるようにすることであり、前記逆方向側限界位置、即ち、好ましくは、前記面状発光部材であるパネルに係るパネル収納位置においても、当該使用者が把持部を視認し、かつ、これに手を掛けこれを用いて本発明に係る移動を開始可能であるので前述の本発明に係る移動円滑性をさらに向上せしめることができる。

　また、前記壁面が、窓を備え、かつ、前記面状発光部材が、該窓のシェードであることが好ましく、このようにすることで、前記面状発光部材の前記一主面の反対側の面である他主面が当該窓からの光の入射を受け、かつ、当該面状発光部材自体がその光が内部に、例えば、本発明に係る壁面が構成する室内に、入射することを防止すること、即ち、本発明に係るシェード性が確保され、また、このシェード性は、本発明に係る面状発光部材の発光領域の消灯時にも発揮可能、しかも、本発明の移動により、当該シェード性は、制御可能、好ましくは完全遮光から無遮光までの全領域に亘って制御可能な、即ち、制御シェード性であり、本発明の光源付き内装品は、このように多目的性を有するものとなる。

　また、前記壁面は、内側を外側から遮蔽するものであることが好ましく、かつ、前記シェードは、前記一方向側限界位置において、該内側から該外側への光を完全に遮断可能、即ち、前記完全遮光可能であることが好ましく、本発明に係る２つのレールはこのような完全シェード性を担保する為に必要な部材であり、例えば、家から光が漏れることで、他人に家人の在不在を不必要に知られる虞が無くなり、また、放射伝熱により家内側の気温が外部環境に影響されることに起因する冷暖房効率の低下を抑制でき、これらのことは、自動車や航空機に本発明を適用した場合には特に重要な効果として表れ、本発明のように軽量部材でこれらの効果が得られることは、省エネルギーの観点からも好ましく、さらに、これらの乗り物の内部から外部に光が漏れることによる交通妨害の虞が低減できる点も重要である。

　また、前記壁面は、乗り物の壁面、又は、ドア内面であることが好ましく、このような乗り物は、近年、その低燃費化が益々重要となってきている一方、その内部での快適さも更なる改善が求められており、窓からの周囲景色の視認可能性を維持しながら、場合によって遮光できるシェード性が必須であり、また、適切な照明により、薄暗くなりがちな内部を、できれば省エネルギーで照明する光源が必要で、さらに、狭くなりがちな内部を狭めないよう、これらの機能を確保する必要がある。このような観点から、本明細書に記載する、狭空間美観設置性やコンパクト設置性、移動円滑性、収納容易性等を併せて有し、更には、部材配置性、発光領域保護性、制御シェード性、多目的性等をも有することが可能な、本発明の光源付き内装品は、乗り物の内装品として極めて好適である。

　また、前記レールを介して、前記発光領域に対応する面状発光素子であって、前記面状発光部材に含まれる面状発光素子に給電することが好ましく、本発明に係る移動の際、前記給電に係る配線が本発明に係るコンパクト設置性や移動円滑性、収納容易性を妨げないので、これらがより向上すると共に、狭空間美観設置性も向上し、また、本発明に係る発光領域保護性、制御シェード性の信頼性も向上する。

　また、前記面状発光素子は、有機ＥＬ素子であることが好ましく、即ち、本発明に係る面状発光タイルは有機ＥＬタイルであることが好ましく、面状の光源であるだけでなく、蛍光灯や白熱電灯等の従来光源に比べて発熱が少なく、また、ＬＥＤタイルと比べても、さらに薄くでき、さらに、眩しくなく柔らかい拡散光であって、高演色性の自然な照明が可能な拡散光を発光可能なので、よりスタイリッシュかつ身近とすること、即ち、より狭空間美観設置性やコンパクト設置性、収納容易性が向上するだけでなく、近距離照明快適性や、自然照明快適性、狭収納部性をも追加確保可能である。

　また、前記面状発光部材は、少なくとも発光領域の一部を含み、かつ、前記レール溝の前記対向の方向全幅に亘る可撓部分を有するようにすることができ、特に、本発明に係る面状発光部材が有機ＥＬパネルで有る場合に、このようにすることが容易であり、より本発明に係る移動円滑性を向上せしめることができる場合がある。

　さらに、このように前記面状発光部材が、前記可撓部分を有するようにした場合には、前記収納部は、該可撓部分を巻き取るための巻き取り機構を含むことが好ましく、より本発明に係る狭収納部性を向上せしめることができる。

　また、前記発光領域は、鏡面領域を含む状態をとり得るものであることが好ましく、特に、本発明に係る面状発光部材が有機ＥＬパネルで有る場合には、その有機ＥＬ素子が、光散乱層を介さず透明な層のみを介して発光領域と対向し、かつ、非点灯の場合、発光領域の外観は、透明な印象を与え、かつ、いずれも後述する、反射性陰極膜の有機機能膜側の表面が観察される金属光沢表面、即ち、鏡面となり、即ち、このような鏡面領域を含む状態をとり易いので好適で有るが、単なる鏡面であっても、これに前記使用者が、例えば化粧等のために、顔を映すことができるので、本発明に係る光源付き内装品に鏡機能が更に加わることとなり、本発明に係る多目的性をより向上せしめることができる。
　さらに、本発明は、壁面に固定され使用される光源付き内装品用の面状発光部材であって、
　その対向する両辺に、互いに平行、かつ、該光源付き内装品に含まれる２つのレールに、その延在方向に移動可能に、嵌入可能な嵌入部を有し、
　　その一主面に、
　　　該壁面平行方向に広がりを有する状態で発光可能な発光領域、及び、
　　　該移動の時に使用される把持部であって、
　　　該壁面に垂直かつ該一主面側に突出してなり、かつ、
　　　該対向する両辺と垂直な両辺の内の片方の辺の近傍に設けられてなる把持部を備える、面状発光部材に関し、本発明の光源付き内装品に好適に用いることができる。

　本発明の光源付き内装品は、薄く軽く、且つ面状に光を照射する面状発光部材の特長を活かしたものであり、面状発光部材を、壁等の設置面から狭い空間内に優れた外観で設置可能な狭空間美観設置性、内装部材の裏面にベース部を設けないので、安価かつ簡便に設置可能なコンパクト設置性、薄い面状発光部材であっても移動円滑性を確保しつつ収納部に容易に収納可能な収納容易性を有する、スタイリッシュかつ身近な光源付き内装品である。

本発明の一実施形態に係る光源付き内装品１００を示し、その発光領域２点灯時の面状発光部材１０使用時の状態を示す平面模式図である。 図１の光源付き内装品１００の面状発光部材１０不使用時の状態を示す平面模式図である。 本発明に係るレール４０の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る嵌入部４の一実施形態を示す非嵌入時の断面図（a）、及び図３に示すダクトレール４０への嵌入時の断面図（b）である。

　以下、本発明の実施態様について図を参照しながら説明する。

　（光源付き内装品１００）
　図１は、本発明の一実施形態に係る光源付き内装品１００を示し、その発光領域２点灯時の面状発光部材１０使用時の状態を示す平面模式図である。

　本発明の光源付き内装品１００は、面状発光部材（パネル）１０、互いに平行な２つのレール４０、及び壁面に格納されるように形成されてなる収納部３０を含み、該壁面２００に固定されて使用され、該壁面２００の法線の方向であって、当該面状発光部材１０が配置される方向（図１紙面の手前方向）に向かう照明光を、前記面状発光部材１０が有する発光領域２からその設置空間に照射可能である。

　図２は、図１の光源付き内装品１００の面状発光部材１０不使用時の状態を示す平面模式図である。

　前記本発明に係る面状発光部材１０は、前記２つのレール４０の各々が、例えば、図１に示す一方のレール４０１、及び他方のレール４０２の各々が、夫々有する、レール溝４００であって、図１に示すように、互いに対向するレール溝４００の間に挟持され、かつ、レール４０の延在方向に移動可能であることが、本発明の特徴の一つである。従って、当該面状発光部材１０は、前記対向方向の対向する両辺に、前記挟持の際、レール溝４００に嵌入される嵌入部４であって、互いに平行な嵌入部４を、一方、及び他方の嵌入部４として、前記２つのレール４０の延在方向に、移動可能に有することとなる。

　また、本発明の光源付き内装品１００は、前記面状発光部材１０の前記移動について、通常の使用においてはそれ以上その方向には移動しない、好ましくは、前記移動の為に要する外力が通常の移動に要する外力より大きくなり、即ち、移動停止点となる移動限界位置１０Ａ、１０Ｂであって、当該移動の一方向、及び該一方向とは逆の逆方向の各々の方向における、一方向側の一方向側限界位置１０Ａ、及び逆方向側の逆方向側限界位置１０Ｂを有する。

　そして、前記光源付き内装品１００は、前記一方向側の一方向側限界位置１０Ａにおいて、前記発光領域２の少なくとも半分以上の面積の領域、好ましくは、図１に示すように全部の領域、が収納部３０に収納されないで外観（図１紙面の奥行き方向への観察により得られる外観）に表れ、即ち、当該一方向側限界位置１０Ａが、パネル引き出し位置であり、前記逆方向側の逆方向側限界位置１０Ｂにおいて、前記発光領域２の少なくとも半分以上の面積の領域、好ましくは、図２に示すように全部の領域、が収納部３０に収納され外観に表れない、即ち、当該逆方向側限界位置１０Ｂが、パネル収納位置であることを一つの特徴とする。ここで、好ましくは、前記面状発光部材１０に含まれる後述する把持部１２は、前記逆方向側の逆方向側限界位置である前記パネル収納位置において、前記収納部３０に収納されず、外観に表れることが好ましく、このことが、本発明の好ましい実施態様における一つの特徴である。

　ところで、前記面状発光部材１０は、前記発光領域２に対応する面状発光素子１を含むが、この本発明に係る面状発光素子１を、発光させる為には、当該面状発光素子１に給電する必要がある。

　このような本発明に係る給電は、例えば、本発明に係る面状発光部材１０に別途含まれても良い蓄電池からの給電のような、光源付き内装品１００内部に存在する独立電源からの給電であっても良いが、この光源付き内装品１００の外部に存在する電源からの給電であることが、本発明に係る、狭収納部性やコンパクト設置性の観点からだけではなく、移動円滑性の観点からも好ましく、その場合、前記レール４０を介しての面状発光素子１への給電であることが、より好ましい。

　（面状発光部材１０）
　本発明に係る面状発光部材１０は、その一主面に、前記発光領域２を、当該領域が当該一主面側に配されるように、有する面状発光タイル３を、少なくともその一部分として、一枚以上含む、面状の部材であって、前記嵌入部４を有すると共に、本発明に係る前記移動が可能であれば、曲面を含むものであっても良いが基本的には板状の部材であり、好ましくは、後述する把持部１２を含み、また、場合によっては後述する可撓部分１３を含む。

　また、本発明に係る面状発光部材１０は、後述するように、好ましくは、窓２１０のシェード１０であり、より好ましくは、本発明に係る一方向側限界位置において、内側から外側への光を完全に遮断可能である。

　さらに、このような面状発光部材１０の本体である面状発光部材本体１１の材料としては、ガラス、金属、樹脂、木材、布、皮革等、面状部材となる材料であれば任意の材料を使用できるが、安価に、軽い部材とすることで本発明に係る移動円滑性を確保し、また、本発明に係る移動に伴う衝撃を吸収可能な部材とせしめる観点から、樹脂、木材、布、及び皮革からなる群から選ばれる１以上の材料とすることが好ましく、さらに、本発明に係る狭空間美観設置性やシェード信頼性を向上せしめる観点からは、樹脂がより好ましい。

　さらに、このような面状発光部材１０の、少なくとも前記レール溝４００対向の方向全幅に亘る、平均厚みは、いずれも前述の本発明に係る狭空間美観設置性や、移動円滑性、狭収納部性をより向上せしめ、かつ、本発明に係る移動に係る信頼性を向上せしめる観点から、一定以上の厚みを有しつつ、軽く薄いものであることが好ましく、その平均厚みは、０．５ｍｍ以上、１０ｍｍ以下であることが好ましく、より好ましくは、１ｍｍ以上、５ｍｍ以下である。

　上述したように、本発明に係る面状発光部材１０は、その一主面に前記発光領域２を有するが、この発光領域２は、壁面２００面内に平行な方向に広がりを有する状態で発光可能であり、好ましくは、その領域の少なくとも一部に鏡面領域を含む状態をとり得、この鏡面領域は、これに対応し、かつ、本発明に係る面状発光素子１に含まれるものである。

　前記鏡面素子は、当該鏡面素子への給電により発光するものであることが、発光領域２内で実際に発光する領域を極大化しつつ、場合によって鏡面領域を確保可能ならしめる観点から好ましいが、当該素子は給電の有無に関わらず発光しないものであっても良い。

　上述したように、本発明に係る面状発光素子１は、これを発光させる為に、給電可能となっていることを要する。

　従って、本発明に係る面状発光部材１０は、当然に、当該給電に係る給電経路を含み、上述したように、好ましい実施態様として、外部からの給電を可能とする為、当該給電経路は、前記面状発光素子１への電気接続を中継する、例えば、陽極側、及び陰極側の、２つの中継端子を少なくとも含むことが好ましく、より好ましくは、好ましい実施態様である本発明に係る前記２つのレール４０を介した前記給電を、部材コストを抑えつつ可能とする観点から、このような陽極側、及び陰極側の２つの中継端子を、その一方が前記一方の嵌入部４に、その他方が前記他方の嵌入部４に各々設けることである。

　さらに、前記面状発光部材１０は、その前記照明光の点灯／消灯や、調光、調色等の照明光の制御を実施する為の、前記給電に係るスイッチを含むことが好ましく、操作性向上の観点から、当該スイッチは、本発明に係る把持部１２に含まれるよう、設けられることがより好ましい。

　またさらに、前記面状発光部材１０は、上述した面状発光タイル３、及び嵌入部４以外にも、面状発光部材１０を構成し、面状発光タイル３の筐体として機能するベゼルや、前記制御に係る制御回路を含むプリント基板（ＰＣＢ）、配線部材等を含むことができる。

　以下、本発明の光源付き内装品１００に係る更なる詳細について説明する。

　（面状発光タイル３）
　本発明に係る面状発光タイル３は、前記発光領域２を含む発光面と、その反対側の裏面とを両主面とし、これら両主面間に当該発光領域２に対応する面状発光素子１を挟持する。

　上述したように、前記面状発光素子１は、好ましくは鏡面素子を含み、当該鏡面素子は、その鏡面素子への給電により発光するものであることがより好ましいが、給電の有無に関わらず発光しないもの、即ち、単なる鏡であっても良い。

　このような面状発光素子１は、その発光領域２の面内方向に連続し発光する個別の発光領域、即ち、個別発光領域に対応する個別面発光素子とすることもできるが、このような個別面発光素子を複数個含むことが好ましく、また、このような面発光素子１に含まれる前記鏡面素子は、前述のように、常に鏡面である鏡面領域が対応する鏡面素子とすることもできるが、当該個別面発光素子とすることが好ましい。

　即ち、前記発光領域２は、発光している前記個別発光領域、及び鏡面領域の両方を含む状態をとり得ると同時に、鏡面領域を含まない複数の個別発光領域からなる状態をもとり得ることが、より好ましい。

　また、本発明に係る面状発光タイル３は、いずれも前述の本発明に係る狭空間美観設置性や、移動円滑性、狭収納部性をより向上せしめる観点から、軽く薄いものであることが好ましく、その平均厚みは、０．０２ｍｍ以上、５ｍｍ以下であることが好ましく、より好ましくは、０．２ｍｍ以上、２．５ｍｍ以下である。

　前記面状発光素子１は、前述のように軽く薄い面状発光タイル３を実現しつつ、いずれも前述の本発明に係る多目的性や近距離照明快適性、自然照明快適性、狭収納部性を十分に確保する観点から、有機ＥＬ素子１であることが好ましく、即ち、面状発光タイル３は、有機ＥＬタイル３であることが好ましい。

　このような有機ＥＬ素子１について詳述すると以下の通りである。

　（有機ＥＬ素子１）
　本発明に係る有機ＥＬ素子１は、後述する有機機能膜８を、陽極層、及び陰極層で挟持し、これらの重畳部分として形成されるデバイスである。

　好ましくは、有機ＥＬ素子１は、前記有機ＥＬタイル３の主構成要素の基材５、例えば、透明性及び封止性の観点から好ましい基材であり、かつ、有機ＥＬ素子１に対して前記発光面側に位置することとなるガラス基板５、の上に、所定の形状で、前記陽極層を構成する透光性陽極膜７、有機化合物を含有する発光層を含み、かつ、複数の薄膜が積層されたものである有機機能膜８、及び前記陰極層を構成する反射性陰極膜９を製膜することで形成され、より好ましくは、封止膜により封止される。

　即ち、本発明に係る有機ＥＬ素子１は、当該素子への外部からの水分侵入防止の為、封止膜により、より好ましくはＳｉＯｘＮｙで表される無機材料薄膜により、封止が為されていることが好ましく、また、このような膜封止の場合、この封止膜を、粘接着材層を介して、前記面状発光部材本体１１の該当部分に貼り付けることが好ましく、ＤＳ（即ち、ダークスポット）の発生や、突然の発光停止を防止できる。

　（嵌入部４）
　本発明に係る嵌入部４は、本発明に係る面状発光部材１０、好ましくはその前記面状発光部材本体１１の、対向両辺に互いに平行に設けられてなる領域であって、本発明に係る挟持の際、レール溝４００に嵌入される領域であり、即ち、本発明に係る２つのレール４０に、当該レール４０の延在方向に移動可能に嵌入可能である。

　本発明に係る嵌入部４は、本発明に係る給電に係る給電経路として、導電部材を含むことが好ましく、前記２つのレール４０の内の片方のみが前記給電経路を含むようにして、後述する図４に示す如く、前記面状発光素子１の陽極層側、及び陰極層側の両方に絶縁を確保しつつ電気接続されてなる両極接続レールであって、前記２つのレール４０の内の片方の両極接続レールに、これに対応する両極接続嵌入部４を設けても良いが、より好ましくは、図１に示すように、前記２つのレール４０の両方が、各々、前記前記陽極層側、又は陰極層側給電経路の一方のみを含むようにして、例えば、前記陽極層側に電気接続されてなる一方のレール４０１のレール溝４００に嵌入される一方の嵌入部４、及び前記陰極層側に電気接続されてなる他方のレール４０２のレール溝４００に嵌入される他方の嵌入部４を設けることであり、このようにすることで、予期せぬショートや漏電の発生を抑制可能である。

　（把持部１２）
　本発明に係る把持部１２は、本発明に係る面状発光部材１０、好ましくはその前記面状発光部材本体１１の、本発明に係る対向する両辺と垂直な両辺の内の本発明に係る一方向側の辺の近傍に設けられてなる領域であって、本発明に係る移動の時に使用される、即ち、本発明の光源付き内装品１００の使用者が前記面状発光部材１０を本発明に係る移動しようとする際、手を掛けその移動方向に力を及ぼす力点となる領域であり、本発明に係る面状発光部材１０に凹部を設けることで形成することもできるが、前記使用者が簡単に、視認しかつ手を掛けられるようにする観点から、好ましくは、壁面２００に垂直かつ前記一主面側に突出してなる領域であり、より好ましくは、当該領域に、前記給電に係る、即ち、前記照明光の点灯／消灯等の制御を実施する為のスイッチを設けることである。

　（可撓部分１３）
　本発明に係る可撓部分１３は、場合によって、本発明に係る面状発光部材１０に、その本発明に係るレール溝４００の対向の方向全幅に亘り、かつ、少なくとも発光領域２の一部を、好ましくは発光領域２の全部を含むように設けられていても良い領域であって、即ち、前記面状発光タイル３を含み、少なくともＲが５０ｍｍ以下、好ましくは２５ｍｍ以下で巻き取れる可撓性を有する領域である。従って、このような可撓部分１３に対応する、面状発光タイル３や、面状発光部材本体１１は、このような可撓性を有する必要があり、従って、これらの部材の当該対応部分の主な基材の材質は、樹脂フィルム、又は薄板ガラスである必要がある。

　このような本発明に係る可撓部分１３は、これが存在する場合に、本発明に係る収納部３０に、場合によって存在する後述する巻き取り機構３００により巻き取ることで収納可能であることが好ましいが、図１、及び図２に示す巻き取り機構３００を含まない、本発明に係る面状発光部材１０の薄さに対応して、幅が狭くて良く概ね平板状の空間である好ましい収納部３０に比べ、本発明に係る移動方向の長さは短くなるものの幅が広くなり、面状発光部材の薄さの特長を活かせず、本発明に係る狭収納部性が幅の点で劣ることとなる。このような点から、さらに好ましくは、本発明に係る面状発光部材１０は、剛直な平板状である。

　（２つのレール４０）
　図３は、本発明に係るレール４０の一実施形態を示す断面図である。

　図４は、本発明に係る嵌入部４の一実施形態を示す、非嵌入時の断面図（a）、及びダクトレール４０への嵌入時の断面図（b）である。

　本発明に係る２つのレール４０は、互いに平行であり、夫々が、レール溝４００として当該レールの長手方向に伸びる凹部を少なくとも１つ有し、当該２つのレール溝４００は、互いに対向する。そして、このようなレール溝４００には、本発明に係る挟持のために、前記長手方向である、レール４０の延在方向に移動可能に、前記嵌入部４が嵌入されてなる。

　このような本発明に係る２つのレール４０は、本発明に係る壁面２００に、好ましくは前記長手方向が鉛直方向となるように、また、好ましくは、本発明に係る窓２１０の対向両辺の近傍に、固定されてなる。

　また、このような本発明に係るレール４０は、図３に示すように、少なくとも、互いに対向する第一嵌入部挟持板４３、及び第二嵌入部挟持板４４を含み、これらの間の空隙である本発明に係るレール溝４００に、前記嵌入部４の少なくとも一部を挟み込むことが可能な間隙を有する細長い部材であり、好ましくは、さらに、側面板４５を含み、必要に応じて、本発明に係る移動円滑性向上のため滑りローラーを含ませることができる。

　さらに、このような本発明に係るレール４０は、前記給電に係る給電経路を含むダクトレール４０であることが好ましく、当該給電経路としては、図３に示す線状導体（導電性部材）４１を用いることができ、このような線状導体４１としては、例えば、前記レール溝４００内に固定されてなる１本以上の内部レール４２に固定されていることが好ましく、本発明に係る嵌入部４の前記給電経路と、前記レール４０の前記給電経路との電気接続信頼性が向上すると共に、予期せぬ短絡不良や感電の発生を防止できる。図３に示すように、内部レール４２は、前記レール溝４００の内側に向かい開口する凹部を有し、当該凹部の内部に前記線状導体（導電性部材）４１が固定されている。

　図３のダクトレール４０では、第一嵌入部挟持板４３、及び第二嵌入部挟持板４４の各々に、１本の線状導体４１が固定された１本の内部レール４２が、前記凹部が互いに対向する向きとなるように固定されている。

　このような本発明に係る２つのダクトレール４０は、ダクトレール４０内での短絡や漏電を防止しつつ確実に前記嵌入部４に給電する観点から、前述の一方のレール４０１及び他方のレール４０２とすることが好ましい。

　（収納部３０）
　本発明に係る収納部３０は、壁面２００に格納されるように形成されてなる空間であり、この収納部３０に対応する壁面２００、即ち、この収納部３０の後述する内側の壁面領域が、当該壁面２００と一体であれば、凹凸を含んでいても良く、更には、図１、及び図２に示すように、前記壁面領域が、当該収納部３０の形状、即ち、本発明に係る面状発光部材１０の当該収納部３０に収納される部分の形状と相似で若干大きい、好ましくは、１ｍｍ以上１００ｍｍ以下大きい、より好ましくは、１０ｍｍ以上５０ｍｍ以下大きい縦横長さ、及び０．１ｍｍ以上２０ｍｍ以下大きい、より好ましくは、０．５ｍｍ以上１０ｍｍ以下大きい奥行きの、凸部となっていても構わないが、見栄えや壁面構造部材コスト低減の観点から、より好ましくは、当該壁面領域が、その周囲の領域と連続平坦を為している壁面２００とすることである。

　このような本発明に係る収納部３０である空間の大きさは、本発明に係る面状発光部材１０が、上述のように、その好ましい態様である剛直な平板状である場合には、少なくとも前記面状発光部材１０の発光領域２の少なくとも半分以上の面積の領域、好ましくはその全部が収納可能である必要があり、前記面状発光部材１０の前記発光領域２の全部の領域を含む部分の大きさより、好ましくは１ｍｍ以上１００ｍｍ以下大きい、より好ましくは、１０ｍｍ以上５０ｍｍ以下大きい縦横長さ、及び好ましくは０．０５ｍｍ以上２０ｍｍ以下大きい、より好ましくは、０．５ｍｍ以上５ｍｍ以下大きい幅を有する。

　また、前記収納部３０には、本発明に係る２つのレール４０が存在しないようにすることもできるが、本発明に係る完全シェード性を十分に担保せしめる観点からは、その一部が存在することが好ましく、本発明に係る移動円滑性を十分に担保せしめる観点からは、本発明に係る逆方向側限界位置１０Ｂに対応する全域に存在することがより好ましい。

　さらに、前記収納部３０は、本発明に係る面状発光部材１０が、前記可撓部分１３を含む場合には、当該可撓部分１３を巻き取る巻き取り機構３００を含むことができ、このような巻き取り機構３００としては、例えば、当該可撓部分１３を巻きつけるための回転軸が挙げられる。

　（壁面２００）
　本発明に係る壁面２００は、本発明の光源付き内装品１００が設置される空間を、内側と外側とに分ける構造物であり、例えば、家の部屋や乗り物の室内を外界から、好ましくは遮蔽する機能を有する。

　本発明に係る壁面２００は、窓２１０を備えることが好ましく、当該窓２１０を介した前記外側からの外光の侵入を遮蔽可能なように、窓２１０近傍の壁面２００に、本発明の光源付き内装品１００を設置することがより好ましい。

　このような本発明に係る壁面２００は、軽いという有機ＥＬパネルの特長を活用することで省エネルギーを達成する観点や、本発明に係るシェード性、移動円滑性、収納容易性、部材配置性、多目的性、近距離照明快適性、自然照明快適性、狭収納部性を効果的に発揮せしめる観点から、乗り物の壁面２００、又はドア内面２００であることが好ましく、より好ましくはドア内面２００であり、このような乗り物としては、航空機、自動車、列車等を挙げることができるが、航空機、又は自動車であることがさらに好ましく、特に好ましくは航空機であり、前記発光領域２からの照明により、読書や、場合によって発光領域２に含まれる本発明に係る鏡面への使用者の顔の投影イメージによる化粧等を実施できる。

　本明細書においては、このような好ましい実施態様の一例として、自動車の後部ドアに本発明の光源付き内装品１００を適用した例を、図１、及び図２に示した。この自動車の後部ドアは、好ましい実施態様としてスライドドアを例示しており、当該ドアスライドの為の好ましい把持部として、本発明に係る面状発光部材１０の把持部１２と同じ形態のものを図示した。

１　　　　面状発光素子（面配置ＬＥＤ素子、有機ＥＬ素子）
１０　　　面状発光部材（有機ＥＬパネル）
１０Ａ　　一方向側限界位置
１０Ｂ　　逆方向側限界位置
１００　　光源付き内装品
１１　　　面状発光部材本体
１２　　　把持部
１３　　　可撓部分
２　　　　発光領域
２００　　壁面（ドア内面）
２１０　　窓
３　　　　面状発光タイル（有機ＥＬタイル）
３０　　　収納部
３００　　巻き取り機構
４　　　　嵌入部
４０　　　（ダクト）レール
４００　　レール溝
４０１　　一方のレール（陽極側レール）
４０２　　他方のレール（陰極側レール）
４１　　　線状導体（導電性部材）
４２　　　内部レール
４３　　　第一嵌入部挟持板
４４　　　第二嵌入部挟持板
４５　　　側面板
５　　　　基材（ガラス基板）
６　　　　透光板
７　　　　透光性陽極膜
８　　　　有機機能膜
９　　　　反射性陰極膜

Claims (10)

1. 　面状発光部材、互いに平行な２つのレール、及び壁面に格納されるように形成されてなる収納部を含み、該壁面に固定され使用される光源付き内装品であって、
   　該２つのレールが、互いに対向するレール溝の各々の一を、夫々が有し、
   　該面状発光部材が、
   　　　該対向するレール溝の間に挟持され該レールの延在方向に移動可能であり、
   　　　その一主面に、
   　　　　該壁面平行方向に広がりを有する状態で発光可能な発光領域を有し、さらに、
   　　該移動の一方向、及び該一方向とは逆の逆方向の各々の方向における移動限界位置であって、該一方向側の一方向側限界位置、及び該逆方向側の逆方向側限界位置を有し、
   　該逆方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されることで外観に表れず、かつ、
   　該一方向側限界位置において、該発光領域の少なくとも半分以上の面積の領域が該収納部に収納されないことで外観に表れる、光源付き内装品。
2. 　前記面状発光部材が、さらに、
   　　前記移動の時に使用される把持部であって、
   　前記壁面に垂直かつ前記一主面側に突出してなる把持部を備え、
   　前記逆方向側限界位置において、該把持部が前記収納部に収納されないことで外観に表れる、請求項１に記載の光源付き内装品。
3. 　前記壁面が、窓を備え、かつ、前記面状発光部材が、該窓のシェードである、請求項１、又は２のいずれかに記載の光源付き内装品。
4. 　前記壁面が、内側を外側から遮蔽し、かつ、
   　前記シェードが、前記一方向側限界位置において、該内側から該外側への光を完全に遮断可能である、請求項３に記載の光源付き内装品。
5. 　前記壁面が、乗り物の壁面、又は、ドア内面である、請求項１～４のいずれかに記載の光源付き内装品。
6. 　前記レールを介して、前記発光領域に対応する面状発光素子であって、前記面状発光部材に含まれる面状発光素子に給電する、請求項１～５のいずれかに記載の光源付き内装品。
7. 　前記面状発光素子が、有機ＥＬ素子である、請求項１～６のいずれかに記載の光源付き内装品。
8. 　前記面状発光部材が、少なくとも発光領域の一部を含み、かつ、前記レール溝の前記対向の方向全幅に亘る可撓部分を有し、さらに、
   　前記収納部が、該可撓部分を巻き取るための巻き取り機構を含む、請求項１～７のいずれかに記載の光源付き内装品。
9. 　前記発光領域が、鏡面領域を含む状態をとり得る、請求項１～８のいずれかに記載の光源付き内装品。
10. 　壁面に固定され使用される光源付き内装品用の面状発光部材であって、
    　その対向する両辺に、互いに平行、かつ、該光源付き内装品に含まれる２つのレールに、その延在方向に移動可能に、嵌入可能な嵌入部を有し、
    　　その一主面に、
    　　　該壁面平行方向に広がりを有する状態で発光可能な発光領域、及び、
    　　　該移動の時に使用される把持部であって、
    　　　該壁面に垂直かつ該一主面側に突出してなり、かつ、
    　　　該対向する両辺と垂直な両辺の内の片方の辺の近傍に設けられてなる把持部を備える、面状発光部材。

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