WO2017131213A1 - 1h-テトラゾール誘導体の製造方法 - Google Patents

1h-テトラゾール誘導体の製造方法 Download PDF

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大輔 市成
今川 務
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史孝 増井
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D257/00Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D257/02Heterocyclic compounds containing rings having four nitrogen atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
    • C07D257/04Five-membered rings

Definitions

  • a silylalkyl group having a substituent is a group in which at least one hydrogen atom of an alkyl group is substituted with a silyl group having a substituent.
  • the alkyl group substituted with the silyl group may be a linear alkyl group, a branched alkyl group, or a cyclic alkyl group.
  • the alkyl group is preferably a linear alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, a branched alkyl group having 3 to 8 carbon atoms, or a cyclic alkyl group having 3 to 8 carbon atoms, and has 1 to 8 carbon atoms.
  • the linear alkyl group is more preferable.
  • Z 1 is preferably —CO— or —SO 2 — rather than —CR a1 R b1 —.
  • R 12 is preferably an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, more preferably a phenyl group, and specifically, a group represented by the following general formula (s11) is particularly preferable.
  • the flow reactor used in the production method of the present invention includes a raw material inlet, a product outlet, and a flow path that connects these.
  • the raw material is supplied from the raw material introduction port, and the product obtained by the reaction in the flow path is taken out from the product discharge port.
  • the flow path may include an introduction path, and at least one of a mixer section and a reactor section (retention section) as necessary.
  • the introduction path the part of the flow path that connects the raw material inlet and the mixer part
  • the introduction path when there is no mixer part, the flow part that connects the raw material inlet and the reactor part is introduced. It is called a road.
  • the raw material inlet is usually connected to a container filled with the raw material. You may connect the container for storing a product to a product discharge port as needed.
  • the reaction temperature of the reaction solution in the flow reactor is not particularly limited as long as it can sufficiently suppress the risk of decomposition of the azide compound and the product.
  • it is preferably performed in the range of 150 to 250 ° C, more preferably in the range of 150 to 220 ° C.
  • Example 7 [Method of preparing methyl azide] Sodium azide and dimethyl sulfate were reacted in the following flow reactor to synthesize methyl azide.

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Abstract

本発明は、1H-テトラゾール誘導体を、アジド化合物とシアニド化合物を原料として、フローリアクターを用いて収率よく製造する方法を提供することを目的とする。 本発明の1H-テトラゾール誘導体の製造方法は、下記式(2)(式中、Yは、アルキル基等を表す。)で表されるアジド化合物と下記式(3)(式中、Zは、-CO-等を表し、R12は、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させ、下記式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法であって、式(2)で表されるアジド化合物に対して、式(3)で表されるシアニド化合物を、0.8~1.2モル当量の範囲で用い、かつ式(2)で表されるアジド化合物の反応液中の初期濃度を5質量%以上とする。

Description

1H-テトラゾール誘導体の製造方法
 本発明は、フローリアクターを用いた1H-テトラゾール誘導体の製造方法に関する。
 下記式(II)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
(前記式(II)中、Yは、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。)で表されるアジド化合物と下記式(III)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
(前記式(III)中、Zは、-CO-、-SO-、又は-CR-(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。)を表し、pは0又は1を表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表し、Rは、qが0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、qが1の場合にアルキレン基を表し、Rは、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、pが0の場合、qは1であり、rが0の場合、qは1である。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させ、下記式(I)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
(前記式(I)中、Yは式(II)と同様であり、Z、R、R、p、q、及びrは前記式(III)と同様である。)で表される化合物を製造する1H-テトラゾール誘導体の製造方法が知られている。(特許文献1を参照)
国際公開第2013/187327号公報
 上記方法では、収率が60~80%の中程度で得られるが、危険性が高いメチルアジドについて大過剰(140~400mol%)使用し、工業的には、満足のいくものではなかった。
 本発明は、1H-テトラゾール誘導体を、アジド化合物とシアニド化合物を原料として、フローリアクターを用いて収率よく製造する方法を提供することを目的とする。
 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、用いるアジド化合物とシアニド化合物の比率、アジド化合物の反応液中における初期濃度を制御することで収率よく1H-テトラゾール誘導体を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
 即ち、本発明は、
[1]下記式(2)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
(前記式(2)中、Yは、アルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基、無置換もしくは置換基を有するアリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。)で表されるアジド化合物と、下記式(3)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
(前記式(3)中、Zは、-CO-、-SO-、又は-CRa1b1-(左記式中、Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表し、お互いに結合して環を形成してもよい。)を表し、p1は0又は1を表し、q1は0又は1を表し、r1は0又は1を表し、R11は、q1が0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、q1が1の場合にアルキレン基を表し、R12は、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、p1が0の場合、q1は1であり、r1が0の場合、q1は1である。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させて得られる、下記式(1)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
(前記式(1)中、Yは前記式(2)中と同様であり、Z、R11、R12、p1、q1、及びr1は前記式(3)と同様である。)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法であって、前記式(2)で表されるアジド化合物に対して、前記式(3)で表されるシアニド化合物を、0.8~1.2モル当量の範囲で用い、かつ前記式(2)で表されるアジド化合物の反応液中の初期濃度を5質量%以上とする式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法に関し、
[2]前記式(2)で表されるアジド化合物の反応液中の初期濃度を10質量%以上とする[1]に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法、
[3]前記Yは、アルキル基を表す、[1]又は[2]に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法、
[4]前記R12が、下記式(s11)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
(前記式(s11)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表し、n1は、0~5のいずれかの整数を表す。n1が2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。*は、前記式(3)において、p1が1の場合にはR11に結合し、p1が0でありかつr1が1の場合にはZに結合し、p1及びr1が0の場合にはシアニド基の炭素原子に結合する。)で表される基である、[1]~[3]のいずれかに記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法、
[5]前記反応の反応温度が150~250℃である、[1]~[4]のいずれかに記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
[6]反応液の溶媒が、トルエン又はN-メチルピロリドンである、[1]~[5]のいずれかに記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法、
に関する。
 本発明の方法を用いることにより、工業的にも満足のいく収率で、式(1)で表さる1H-テトラゾール誘導体を製造することができる。
本発明の製造方法に用いられるフローリアクターの一実施形態を示した模式図である。
[前記式(2)で表されるアジド化合物]
 前記式(2)中、Yは、アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、無置換の若しくは置換基を有するアリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。
 アルキル基としては、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1~8の直鎖アルキル基、炭素数3~8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3~8の環状アルキル基であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-へキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
 無置換の若しくは置換基を有するアリール基は、単環であってもよく、多環であってもよい。多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。前記式(2)中のYが置換基を有するアリール基の場合、前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されず、具体的には後記の(1)~(85)に例示された置換基を挙げることができる。アリール基のうち、炭素数6~10のアリール基が好ましく、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、アズレニル基、インダニル基、又はテトラリニル基(1,2,3,4-テトラヒドロナフチル基)がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
 無置換の若しくは置換基を有するアリールアルキル基とは、アルキル基の少なくとも1の水素原子が、無置換の若しくは置換基を有するアリール基に置換されている基を意味する。アリール基に置換されているアルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1~8の直鎖アルキル基、炭素数3~8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3~8の環状アルキル基であることが好ましく、炭素数1~8の直鎖アルキル基であることがより好ましい。また、アルキル基の置換基となるアリール基は、前記の無置換の若しくは置換基を有するアリール基と同様のものが挙げられる。中でも、炭素数1~8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、無置換の若しくは置換基を有する炭素数6~10のアリール基で置換された基であることが好ましく、炭素数1~8の直鎖アルキル基の1の水素原子が無置換の若しくは置換基を有するフェニル基で置換された基であることがより好ましく、炭素数1~8の直鎖アルキル基の1の水素原子が無置換のフェニル基で置換された基であることがさらに好ましく、ベンジル基がよりさらに好ましい。
 置換基を有するシリル基は、シリル基の少なくとも1の水素原子が置換されている基である。前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されない。具体的には後記の(1)~(85)に例示された置換基を挙げることができる。また、2又は3の水素原子が置換されている場合、置換基同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。中でも、1~3の水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基であることが好ましく、3つの水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基であることがより好ましく、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、エチルジメチルシリル基、又はt-ブチルジメチルシリル基であることがさらに好ましく、トリメチルシリル基であることがよりさらに好ましい。
 置換基を有するシリルアルキル基は、アルキル基の少なくとも1の水素原子が、置換基を有するシリル基に置換されている基である。シリル基に置換されているアルキル基は、直鎖アルキル基であってもよく、分岐鎖アルキル基であってもよく、環状アルキル基であってもよい。前記アルキル基としては、炭素数1~8の直鎖アルキル基、炭素数3~8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3~8の環状アルキル基であることが好ましく、炭素数1~8の直鎖アルキル基であることがより好ましい。また、アルキル基の置換基となるシリル基は、前記の置換基を有するシリル基と同様のものが挙げられる。中でも、炭素数1~8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、置換基を有するシリル基で置換された基であることが好ましく、炭素数1~8の直鎖アルキル基の1の水素原子が、1~3の水素原子が同一又は相異なるアルキル基によって置換されたシリル基で置換された基であることがより好ましく、炭素数1~3の直鎖アルキル基の1の水素原子が、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、エチルジメチルシリル基、又はt-ブチルジメチルシリル基で置換された基であることがさらに好ましく、トリメチルシリルメチル基であることがよりさらに好ましい。
 前記式(2)で表されるアジド化合物としては、炭素数1~8の直鎖アルキルアジド、炭素数3~8の分枝鎖アルキルアジド、炭素数3~8の環状アルキルアジド、無置換の若しくは置換基を有するフェニルアジド、又は無置換の若しくは置換基を有するベンジルアジドであるものが好ましく、中でも、炭素数1~6の直鎖アルキルアジド、炭素数3~6の分枝鎖アルキルアジド、炭素数3~6の環状アルキルアジドであるものがより好ましく、炭素数1~3の直鎖アルキルアジドであるものがさらに好ましく、メチルアジドが特に好ましい。
 前記式(2)で表されるアジド化合物は、公知の化合物から公知の化学反応を利用して合成することができる。例えば、前記式(2)で表されるアジド化合物のうち、メチルアジドは、80℃、塩基の存在下で、アジ化ナトリウムに硫酸ジメチルを滴下して反応させることにより合成することができる(例えば、Journal of Organic Chemistry,1990,vol.55,p.2304~2306参照。)
[前記式(3)で表されるシアニド化合物]
 前記式(3)中、Zは、-CO-(カルボニル基)、-SO-(スルホニル基)、又は-CRa1b1-(左記式中、Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表し、お互いに結合して環を形成してもよい。)を表し、r1は0又は1を表す。但し、r1が0の場合、q1は必ず1である。Z中のRa1又はRb1がアルキル基の場合、具体的には、前記式(2)中のYで挙げられたアルキル基と同様のものを例示することができ、無置換の若しくは置換基を有するアリール基の場合、具体的には、前記式(2)中のYで挙げられた無置換の若しくは置換基を有するアリール基と同様のものを例示することができる。
 -CRa1b1-として、具体的には、Ra1及びRb1が共に水素原子であるメチレン基(-CH-)、Ra1及びRb1のいずれか一方が水素原子であり、他方がアルキル基である基、Ra1及びRb1のいずれか一方が水素原子であり、他方が無置換の若しくは置換基を有するアリール基である基、Ra1及びRb1が互いに独立して、アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基である基、又はRa1及びRb1が互いに結合してシクロアルキレン基である基を例示することができ、より具体的には、下記に示す2価基を例示することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
 Zとしては、-CRa1b1-よりも、-CO-又は-SO-が好ましい。シアノ基が直接アルキル基やアルキルアリール基と結合したアルキルニトリルやベンジルシアニド誘導体と比べて、シアノ基とアルキル基等をカルボニル基又はスルホニル基を介して結合させたシアニド誘導体を原料とすることにより、効率よく反応が進行する。
 また、一般的に、シアノ基に隣接する基がカルボニル基であるシアニド誘導体のほうが、シアノ基に隣接する基がスルホニル基であるシアニド誘導体よりも反応性が低い傾向がある。本発明の製造方法では、反応をフローリアクター内で行うため、シアノ基に隣接する基がカルボニル基であるシアニド誘導体を原料とした場合であっても、充分に高い反応効率で、かつより短時間で1H-テトラゾール誘導体を製造することができる。
 前記式(3)中、q1が0の場合、R11はアルキル基又は水素原子である。前記アルキル基として、具体的には、前記式(2)中のYで挙げられたものと同様のものを例示することができ、炭素数1~8の直鎖アルキル基、炭素数3~8の分枝鎖アルキル基、又は炭素数3~8の環状アルキル基であることが好ましい。
 前記式(3)中、q1が1の場合、R11はアルキレン基である。前記アルキレン基としては、直鎖アルキレン基であってもよく、分岐鎖アルキレン基であってもよく、環状アルキレン基であってもよい。前記アルキレン基としては、炭素数1~8の直鎖アルキレン基、炭素数3~8の分枝鎖アルキレン基、又は炭素数3~8の環状アルキレン基であることが好ましく、炭素数1~6の直鎖アルキレン基、炭素数3~6の分枝鎖アルキレン基、又は炭素数3~6の環状アルキレン基であることが好ましい。具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3-プロピレン基、1,2-プロピレン基、1,1-プロピレン基、2,2-プロピレン基、1,5-ペンチレン基、1,6-へキシレン基、1,2-シクロプロピレン基、1,1-シクロプロピレン基、1,2-シクロブチレン基、1,3-シクロブチレン基、1,2-シクロペンチレン基、1,3-シクロペンチレン基、1,4-シクロヘキシレン基等を例示することができ、中でも、炭素数1~3の直鎖アルキレン基、又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基であることが好ましく、炭素数1~3の直鎖アルキレン基であることがより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
 前記式(3)で表されるシアニド化合物としては、[―(R11p1―(R12q1]は電子吸引性が強い基であることが、反応収率を高められる点から好ましい。このため、前記式(3)で表される化合物のうち、r1が0の化合物とr1が1の化合物のいずれにおいても、p1が1であり、かつq1が0である化合物よりも、p1が0又は1であり、かつq1が1である化合物が好ましく、p1が0であり、かつq1が1である化合物がより好ましい。
 前記式(3)中、R12は、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表し、q1は、0又は1を表す。但し、p1が0の場合、q1は1である。前記アリール基としては、単環であってもよく、多環であってもよい。なお、多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。R12が置換基を有するアリール基の場合、前記置換基としては、化学的に許容されるものであれば特に限定されず、具体的には後記の(1)~(85)に例示された置換基を挙げることができる。
 R12としては、炭素数6~10のアリール基が好ましく、フェニル基がより好ましく、具体的には、下記一般式(s11)で表される基であることが特に好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
 前記式(s11)中、n1は0~5のいずれかの整数、好ましくは0~3のいずれかの整数、より好ましくは0である。なお、n1が2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
 Aとして具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等のアルキル基(アルキル基を構成する炭素の数は1~8が好ましい。)、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3,2,2-ペンタフルオロプロピル基、2,2,2-トリフルオロ-1-トリフルオロメチルエチル基等のハロアルキル基(ハロアルキル基構成する炭素の数は1~8が好ましい。)、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、n-ヘキシルオキシ基等のアルコキシ基(アルコキシ基を構成する炭素の数は1~8が好ましい。)、2-クロロ-n-プロポキシ基、2,3-ジクロロブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基(ハロアルコキシ基を構成する炭素の数は1~8が好ましい。)、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、i-プロピルスルホニル基、t-ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基(アルキルスルホニル基を構成する炭素の数は1~8が好ましい。)、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、アズレニル基、インダニル基、テトラリニル基等の無置換又は置換基を有するアリール基(アリール基は、単環又は多環のアリール基を意味する。なお、多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和環、不飽和環又は芳香環のいずれであってもよい。アリール基のうち、炭素数6~10のアリール基が好ましい。)、シアノ基、又はニトロ基を例示することができる。
 置換基を有するアリール基における「置換基」は、化学的に許容されるものであれば特に限定されない。具体的には、下記に例示する置換基を挙げることができる。
(1)フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;(2)メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等のアルキル基;(3)シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;(4)メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基等のアルコキシ基;(5)ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-メチル-2-ブテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基等のアルケニル基;
(6)2-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、3-シクロヘキセニル基、4-シクロオクテニル基等のシクロアルケニル基;(7)ビニルオキシ基、アリルオキシ基、1-プロペニルオキシ基、2-ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;(8)エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、2-メチル-3-ブチニル基、1-ペンチニル基、2-ペンチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-メチル-2-ブチニル基、2-メチル-3-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、1,1-ジメチル-2-ブチニル基等のアルキニル基;(9)エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基等のアルキニルオキシ基;(10)フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等のアリール基;
(11)フェノキシ基、1-ナフトキシ基等のアリールオキシ基;(12)ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;(13)ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基;(14)ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基、フタロイル基等のアシル基;(15)メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、i-プロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;(16)カルボキシル基;(17)水酸基;(18)クロロメチル基、クロロエチル基、1,2-ジクロロ-n-プロピル基、1-フルオロ-n-ブチル基、パーフルオロ-n-ペンチル基等のハロアルキル基;(19)2-クロロ-n-プロポキシ基、2,3-ジクロロブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基;(20)2-クロロ-1-プロペニル基、2-フルオロ-1-ブテニル基等のハロアルケニル基;(21)4,4-ジクロロ-1-ブチニル基、4-フルオロ-1-ペンチニル基、5-ブロモ-2-ペンチニル基等のハロアルキニル基;
(22)2-クロロ-1-プロペニルオキシ基、3-ブロモ-2-ブテニルオキシ基等のハロアルケニルオキシ基;(23)3-クロロ-プロパルギル基、3-ヨード-プロパルギル基等のハロアルキニル基;(24)3-クロロ-プロパルギルオキシ基、3-ヨード-プロパルギルオキシ基等のハロアルキニルオキシ基;(25)4-クロロフェニル基、4-フルオロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基等のハロアリール基;(26)4-フルオロフェノキシ基、4-クロロ-1-ナフトキシ基等のハロアリールオキシ基;(27)クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4-クロロベンゾイル基等のハロゲン置換アシル基;(28)メトキシメチル基、エトキシメチル基、1-エトキシエチル基、2-エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;(29)メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、1-エトキシエトキシ基、2-エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;(30)シアノ基;
(31)イソシアノ基;(32)ニトロ基;(33)イソシアナト基;(34)シアナト基;(35)アミノ基(NH基);(36)メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアルキルアミノ基;(37)アニリノ基、ナフチルアミノ基、アントラニルアミノ基等のアリールアミノ基;(38)ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基等のアラルキルアミノ基;(39)メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n-プロピルスルホニルアミノ基、i-プロピルスルホニルアミノ基、n-ブチルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基;(40)フェニルスルホニルアミノ基等のアリールスルホニルアミノ基;
(41)ピラジニルスルホニルアミノ基等のヘテロアリールスルホニルアミノ基;(42)ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i-プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基;(43)メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基;(44)フルオロメチルスルホニルアミノ基、クロロメチルスルホニルアミノ基、ブロモメチルスルホニルアミノ基、ジフルオロメチルスルホニルアミノ基、ジクロロメチルスルホニルアミノ基、1,1-ジフルオロエチルスルホニルアミノ基、トリフルオロメチルスルホニルアミノ基、2,2,2-トリフルオロエチルスルホニルアミノ基、ペンタフルオロエチルスルホニルアミノ基等のハロアルキルスルホニルアミノ基;(45)ビス(メチルスルホニル)アミノ基、ビス(エチルスルホニル)アミノ基、(エチルスルホニル)(メチルスルホニル)アミノ基、ビス(n-プロピルスルホニル)アミノ基、ビス(i-プロピルスルホニル)アミノ基、ビス(n-ブチルスルホニル)アミノ基、ビス(t-ブチルスルホニル)アミノ基等のビス(アルキルスルホニル)アミノ基;
(46)ビス(フルオロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(クロロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(ブロモメチルスルホニル)アミノ基、ビス(ジクロロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(1,1-ジフルオロエチルスルホニル)アミノ基、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ基、ビス(2,2,2-トリフルオロエチルスルホニル)アミノ基、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)アミノ基等のビス(ハロアルキルスルホニル)アミノ基;(47)ヒドラジノ基、N’-フェニルヒドラジノ基、N’-メトキシカルボニルヒドラジノ基、N’-アセチルヒドラジノ基、N’-メチルヒドラジノ基等の無置換の若しくは置換基を有するヒドラジノ基;(48)アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、N-フェニル-N-メチルアミノカルボニル基等の無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基;(49)ヒドラジノカルボニル基、N’-メチルヒドラジノカルボニル基、N’-フェニルヒドラジノカルボニル基等の無置換の若しくは置換基を有するヒドラジノカルボニル基;(50)N-メチルイミノメチル基、1-N-フェニルイミノエチル基、N-ヒドロキシイミノメチル基、N-メトキシイミノメチル基等の無置換の若しくは置換基を有するイミノアルキル基;
(51)チオール基;(52)イソチオシアナト基;(53)チオシアナト基;(54)メチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、i-プロピルチオ基、n-ブチルチオ基、i-ブチルチオ基、s-ブチルチオ基、t-ブチルチオ基等のアルキルチオ基;(55)ビニルチオ基、アリルチオ基等のアルケニルチオ基;(56)エチニルチオ基、プロパルギルチオ基等のアルキニルチオ基;(57)フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;(58)2-ピリジルチオ基、3-ピリダジルチオ基等のヘテロアリールチオ基;(59)ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のアラルキルチオ基;(60)2-ピリジルメチルチオ基、2-フリルメチルチオ基等のヘテロアリールアルキルチオ基;(61)メチルチオカルボニル基、エチルチオカルボニル基、n-プロピルチオカルボニル基、i-プロピルチオカルボニル基、n-ブチルチオカルボニル基、i-ブチルチオカルボニル基、s-ブチルチオカルボニル基、t-ブチルチオカルボニル基等のアルキルチオカルボニル基;
(62)メチルチオメチル基、1-メチルチオエチル基等のアルキルチオアルキル基;(63)フェニルチオメチル基、1-フェニルチオエチル基等のアリールチオアルキル基;(64)メチルチオメトキシ基、1-メチルチオエトキシ基等のアルキルチオアルコキシ基;(65)フェニルチオメトキシ基、1-フェニルチオエトキシ基等のアリールチオアルコキシ基;(66)メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t-ブチルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;(67)アリルスルフィニル基等のアルケニルスルフィニル基;(68)プロパルギルスルフィニル基等のアルキニルスルフィニル基;(69)フェニルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;(70)2-ピリジルスルフィニル基、3-ピリジルスルフィニル基等のヘテロアリールスルフィニル基;(71)ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基等のアラルキルスルフィニル基;(72)2-ピリジルメチルスルフィニル基、3-ピリジルメチルスルフィニル基等のヘテロアリールアルキルスルフィニル基;
(73)メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t-ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;(74)アリルスルホニル基等のアルケニルスルホニル基;(75)プロパルギルスルホニル基等のアルキニルスルホニル基;(76)フェニルスルホニル基等のアリールスルホニル基;(77)2-ピリジルスルホニル基、3-ピリジルスルホニル基等のヘテロアリールスルホニル基;(78)ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基等のアラルキルスルホニル基;(79)2-ピリジルメチルスルホニル基、3-ピリジルメチルスルホニル基等のヘテロアリールアルキルスルホニル基;(80)フラン-2-イル基、フラン-3-イル基、チオフェン-2-イル基、チオフェン-3-イル基、ピロール-2-イル基、ピロール-3-イル基、オキサゾール-2-イル基、オキサゾール-4-イル基、オキサゾール-5-イル基、チアゾール-2-イル基、チアゾール-4-イル基、チアゾール-5-イル基、イソオキサゾール-3-イル基、イソオキサゾール-4-イル基、イソオキサゾール-5-イル基、イソチアゾール-3-イル基、イソチアゾール-4-イル基、イソチアゾール-5-イル基、イミダゾール-2-イル基、イミダソール-4-イル基、イミダゾール-5-イル基、ピラゾール-3-イル基、ピラゾール-4-イル基、ピラゾール-5-イル基、1,3,4-オキサジアゾール-2-イル基、1,3,4-チアジアゾール-2-イル基、1,2,3-トリアゾール-4-イル基、1,2,4-トリアゾール-3-イル基、1,2,4-トリアゾール-5-イル基等の不飽和複素5員環基;
(81)ピリジン-2-イル基、ピリジン-3-イル基、ピリジン-4-イル基、5-クロロ-3-ピリジル基、3-トリフルオロメチル-2-ピリジル基、ピリダジン-3-イル基、ピリダジン-4-イル基、ピラジン-2-イル基、ピリミジン-5-イル基、1,3,5-トリアジン-2-イル基、1,2,4-トリアジン-3-イル基等の不飽和複素6員環基;(82)テトラヒドロフラン-2-イル基、テトラヒドロピラン-4-イル基、ピペリジン-3-イル基、ピロリジン-2-イル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、N-メチルピペラジノ基、オキサゾリン-2-イル基等の飽和若しくは部分不飽和複素環基;(83)2-ピリジルオキシ基、3-イソオキサゾリルオキシ基等の複素環オキシ基;(84)2-ピリジルメチル基、3-ピリジルメチル等のヘテロアリールアルキル基;(85)2-ピリジルメトキシ基、3-ピリジルメトキシ等のヘテロアリールアルコキシ基。
 これら(1)~(85)に例示された置換基は、その中にさらに(1)~(85)に例示された置換基を化学的に許容される範囲で有することができる。
 置換基を有するアリール基として具体的には、4-フルオロフェニル基、4-クロロフェニル基、2,4-ジクロロフェニル基、3,4-ジクロロフェニル基、3,5-ジクロロフェニル基、2,6-ジフルオロフェニル基、4-トリフルオロメチルフェニル基、4-メトキシフェニル基、3,4-ジメトキシフェニル基、3,4-メチレンジオキシフェニル基、4-トリフルオロメトキシフェニル基、4-メトキシ-1-ナフチル基、4-エトキシフェニル基、4-メチルフェニル基等を挙げることができる。
 前記式(s11)としては、これらの中でも、n1が0~3のいずれかの整数であり、かつAがハロゲン原子、アルキル基、又はアルコキシ基であるものが好ましく、nが0~3のいずれかの整数であり、かつAがハロゲン原子であるものがより好ましく、n1が0である化合物がさらに好ましい。
 前記式(3)で表されるシアニド化合物としては、r1が0又は1であり、p1が0又は1であり、R11が炭素数1~3の直鎖アルキレン基又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基であり、q1が1であり、R12が前記一般式(s11)で表される基である化合物が好ましく、下記式(3-1)~(3-48)で表される化合物であることがより好ましく、下記一般式(3-1)~(3-32)で表される化合物であることがさらに好ましく、下記式(3-1)、(3-9)、(3-17)、又は(3-25)で表される化合物であることがより一層好ましく、下記一般式(3-1)又は(3-9)で表される化合物であることが特に好ましい。一般式(3-1)~(3-48)中、R11’は炭素数1~3の直鎖アルキレン基又は炭素数3の分枝鎖アルキレン基を表し、Xはハロゲン原子を表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 前記式(3)で表されるシアニド化合物は、公知の化合物から公知の化学反応を利用して合成することができる。例えば、前記式(3)で表されるシアニド化合物のうち、Zがカルボニル基であり、p1が0であり、q1が1であり、r1が1であり、R12が前記一般式(s11)で表される基である化合物(ベンゾイルシアニド誘導体)は、ベンゾイルハロリド誘導体とシアニド誘導体とを反応させることにより製造することができる。
[フローリアクター]
 本発明の製造方法においては、前記式(3)で表されるシアニド化合物(以下、単に「シアニド化合物」ということがある。)と前記式(2)で表されるアジド化合物(以下、単に「アジド化合物」ということがある。)との反応容器として、フローリアクターを用いる。
 本発明の製造方法において用いられるフローリアクターは、原料導入口と生成物排出口と、これらを連通する流路とを備える。前記原料導入口から原料を供給し、前記流路内における反応によって得られた生成物を前記生成物排出口から取り出す。前記流路は、必要に応じて、導入路と、ミキサー部とリアクター部(滞留部)の少なくとも一方とを備えていてもよい。フローリアクターがミキサー部を備える場合、流路のうち、原料導入口とミキサー部を連通する部分を導入路といい、ミキサー部がない場合、原料導入口とリアクター部を連通する流路部分を導入路という。また、原料導入口は、通常、原料が充填された容器に接続されている。生成物排出口には、必要に応じて、生成物を貯蔵するための容器を接続してもよい。
 ミキサー部は、複数の液体を拡散により混合させる機能を有する部位であり、複数の原料導入口から供給された溶液は、ミキサー部で合流する。また、リアクター部は、複数の原料化合物(本発明の製造方法においては、シアニド化合物とアジド化合物)から生成物を合成する反応が行われる部位である。ミキサー部とリアクター部の両方を備える場合、原料導入口側にミキサー部を設ける。予め、全ての原料化合物を混合した反応溶液を1の原料導入口から供給する場合、ミキサー部はなくてもよい。また、生成物を合成する反応に要する時間が短く、ミキサー部を通過するだけで反応が完了し得る場合には、リアクター部を設ける必要はない。
 フローリアクターが複数の原料導入口及び導入路を備える場合、前記フローリアクターの流路の上流側は、導入路の数に応じて分岐された構成を有しており、さらに少なくとも1のミキサー部を備える。原料導入口及び導入路の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。3以上の原料導入口及び導入路を有する場合、全ての導入路から供給された液体を1のミキサー部で合流させる構成であってもよく、2以上のミキサー部により、段階的に合流させてもよい。例えば、2の導入路から供給された液体を第1のミキサー部で合流させた後、前記ミキサー部から排出された混合液と残る導入路から導入された液体を第2のミキサー部で合流させることができる。
 なお、原料の一部を、予めフローリアクターの流路内(例えば、ミキサー部)に仕込んでおき、残りの原料を1又は複数の原料導入口からそれぞれ供給してもよい。
 前記フローリアクターの材質としては、特に制限はなく、耐熱性、耐圧性、耐溶剤性、及び加工容易性などの要求に応じて、適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレス鋼、チタン、銅、ニッケル、アルミニウム、シリコン、及びテフロン(登録商標)、PFA(パーフロロアルコキシ樹脂)などのフッ素樹脂、TFAA(トリフルオロアセトアミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)などが挙げられる。
 また、材質は、全流路において実質的に同一であってもよく、導入路、ミキサー部、リアクター部のそれぞれで異なっていてもよい。
 流路の断面形状は特に限定されるものではなく、正方形、長方形を含む矩形、三角形、五角形等を含む多角形状、星形状、半円形状、楕円状を含む円状などであってもよい。流路の断面形状は一定である必要はない。なお、「流路の断面」とは、流路の反応溶液等の流れ方向に対して垂直方向の断面を意味し、「断面積」は前記断面の面積を意味する。
 流路の断面積や流路長は、特に限定されず、反応溶液の粘度や流速、反応温度、反応時間等を考慮して適宜調整される。流路の断面積が小さすぎると、圧力損失が高くなり、原料を供給し、反応溶液を流すことが困難になる。逆に大きすぎると、熱交換効率が低下し、温度分布等が生じるようになりフローリアクターの特長が減じる。流路の断面積は、全流路において実質的に同一面積であってもよく、導入路、ミキサー部、リアクター部のそれぞれで断面積が異なっていてもよい。前記フローリアクターが複数の導入路を有する場合には、それぞれの導入路の断面積は互いに異なっていてもよく、同じであってもよい。
 ミキサー部は、複数の液体を拡散により混合させる機能、及び、反応熱を除熱する機能を有する。
 ミキサー部内における液体の混合方式としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、層流による混合、乱流による混合が挙げられる。
 ミキサー部としては、複数の液体を混合可能な構造を備える限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、チーズ管、マイクロミキサー、分岐したチューブなどが挙げられる。ミキサー部の形状としては、導入路の数が2つである場合には、例えばT字型やY字型を用いることができ、導入路の数が3つである場合には、例えば十字型を用いることができる。
 ミキサー部の断面積は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、混合方式等を考慮して適宜調整することができる。複数の液体を拡散により混合させる機能、及び、反応熱を除熱する機能のいずれも良好に発揮し得ることから、ミキサー部は、断面形状が円状である場合、内径が約10μm~約5cmであることが好ましい。また、ミキサー部の断面積は、導入路等の他の部分と同じであってもよいが、混合効率の点から、導入路よりも大きいほうが好ましい。
 ミキサー部の流路長は、特に制限はなく、混合方式、各導入路から供給される液の種類や量、リアクター部の有無等を考慮して適宜調整することができる。例えば、断面形状が円状である場合、内径が約10μm~約5cmであり、流路長を10cm~50mとすることができる。
 ミキサー部の流路長は、複数の導入路から導入された液体が拡散により混合されるために充分な長さがあることが好ましいが、別途リアクター部を設ける場合には、流路長はより短くてもよい。一方で、別途リアクター部を設けず、ミキサー部を通過した時点で反応が完了し生成物が得られるようにする場合には、ミキサー部の流路長は、最適反応時間を考慮して適宜調整することが好ましい。
 リアクター部は、流路の長さを調節し、反応を行うための必要な時間を精密に制御(滞留時間制御)するための部位である。フローリアクターにおいては、反応時間は、全ての原料が混合された反応溶液の流路内の滞留時間に相当する。前記滞留時間は流路長に比例するため、流路長を調節することにより、反応時間が調節される。
 リアクター部の流路の断面積、内径、外径、流路長、材質などの構成は、所望する反応に応じて適宜選択することができる。例えば、リアクター部の材質としては、特に制限はなく、前記フローリアクターの材質として例示したものを、好適に利用することができる。
 ミキサー部、導入路及びリアクター部は、必要に応じてそれぞれ互いに接続する接続手段を備える。前記接続手段における接続方式としては、特に制限はなく、公知のチューブ接続方式の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ねじ込み式、ユニオン式、突合わせ溶接式、差込み溶接式、ソケット溶接式、フランジ式、食込み式、フレア式、メカニカル式などが挙げられる。
 導入路、ミキサー部、リアクター部以外の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記構成としては、例えば、送液に使用するポンプ、温度調整手段、反応促進手段、センサー、圧力調整バルブ、製造された化合物を貯蔵するためのタンクなどが挙げられる。
 前記ポンプとしては、特に制限はなく、工業的に使用され得るものから適宜選択することができる。中でも、送液時に脈動を生じないものが好ましく、例えば、プランジャーポンプ、ギアーポンプ、ロータリーポンプ、ダイヤフラムポンプなどが挙げられる。
 前記温度調整手段としては、特に制限はなく、反応温度に応じて適宜選択することができる。例えば、恒温槽、循環サーキュレーター、熱交換器などが挙げられる。
[アジド化合物とシアニド化合物の反応条件]
 フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)の溶媒は、シアニド化合物とアジド化合物の両方が溶解し、かつシアニド化合物のシアニド基へのアジド化合物の付加環化反応を阻害しないものであれば、特に限定されるものではない。前記溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、プロピオンニトリル等のニトリル系溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタミド、N-メチルピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;水;及びこれらの混合溶媒;等が挙げられる。また、これらの有機溶媒に、酢酸等の酸を添加したものであってもよい。本発明の製造方法においては、炭化水素系溶媒又はアミド系溶媒を用いることが好ましく、トルエン又はNMPを用いることがより好ましい。
 フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)中のシアニド化合物とアジド化合物の含有量比は、目的の反応が進行し得る比であれば特に限定されるものではないが、具体的には、アジド化合物に対し、シアニド化合物の含有量は0.5~2.0倍モル当量が好ましく、0.8~2.0倍モル当量がより好ましく、0.9~1.5倍モル当量がより好ましく、1.1~1.3倍モル当量がさらに好ましい。
 フローリアクター内の反応液中のアジド化合物の初期濃度は、ある一定濃度以上であるのが好ましく、5質量%以上が好ましく、さらに10質量%以上、さらに20質量%以上が好ましい。
 フローリアクター内の反応溶液(全ての原料が混合された後の溶液)の反応温度は、アジド化合物及び生成物が分解する危険性を充分に抑えられる温度であれば特に限定されるものではない。例えば、150~250℃の範囲で行うことが好ましく、150~220℃の範囲で行うことがより好ましい。
 以下、実施例で本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
 1Lの四つ口フラスコに、65.01g(1mol)のアジ化ナトリウムと159.2gの純水を添加し、29質量%のアジ化ナトリウム水溶液を調製した。前記四つ口フラスコに、さらに71.4gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(50mol%)を添加し、80℃に加温した。
 液温を80℃に維持した状態で222.58gの硫酸ジメチル(176mol%)と19.3gの28質量%の水酸化ナトリウム水溶液(8.4mol%)を滴下し、さらに80℃で、20分間反応させた。反応の完結はHPLCによって確認した。生成したメチルアジドにトルエン(56.03g)を添加して、有機層を分液した。このメチルアジドトルエン溶液を4質量%の水酸化ナトリウム水溶液(10ml)と冷水(10ml)で洗浄、分液した。分液したメチルアジドトルエン溶液を分析したところ、純分量として56.24gのメチルアジド(収率:98.5mol%)トルエン溶液が得られた。
 このうち、33.92gのメチルアジドトルエン溶液に25.52gのトルエンを添加し、24質量%のメチルアジド含有トルエン溶液が得られた。
 ベンゾイルシアニド50g(0.38モル)をトルエン6.7gに溶解してベンゾイルシアニド濃度が88.1質量%のベンゾイルシアニドトルエン溶液を得た。
 上記メチルアジドトルエン溶液59.0gに、上記ベンゾイルシアニドトルエン溶液55.6gを混合し、さらに全容量が140mlになるようにトルエン加えた。その時の全重量は128.4gであった。この反応液のメチルアジドの濃度は、11質量%であった。
 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)のポンプに反応部として、SUS304の1/8のチューブ(内径:1.775mm),12.8mを接続し、さらに出口部を背圧弁に接続し、HPLCポンプの吸引部に連結したテフロンチューブは、上記の調製したメチルアジドとベンゾイルシアニドのトルエン溶液中に含浸した。背圧弁の出口側にはSUS304の1/16のチューブ(内径:1.0mm),2mを接続し、流出部を冷却しながら反応液を分取する装置を設定した。
 上記で調製したトルエン溶液をHPLCポンプの吸引部に浸し、0.8ml/minの流量、反応部の温度を200℃、背圧弁の圧力を50kg/cm程度に設定し、送液を開始した。反応部のみの設定滞留時間は39minとして、送液開始後から70minから80minの部分を5minずつの2フラクション(フラクション1、フラクション2)を30mlのサンプル瓶で分取し、そのフラクションの反応収率と原料の残存率をHPLC及びガスクロマトグラフィ(GC)分析で求めた。
 HPLC分析した収率を以下の表1に示す。MeNの定量については、GCによる分析で求めた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000016
[実施例2]~[実施例6]
 実施例1で調整したメチルアジドトルエン溶液とベンゾイルシアニドトルエン溶液の混合液中のメチルアジドの濃度を表2に示す値に調製し、用いるベンゾイルシアニドのモル当量を表2に示す値に調製し、表2に示す温度、流量、滞留時間で反応を行う以外は、実施例1と同じように反応を行った。その結果を表2に示す。
[比較例1]
 混合液中のメチルアジドの濃度を、表2に示す値に調製した以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果を表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000017
[実施例7]
[メチルアジドの調製法]
 アジ化ナトリウムと硫酸ジメチルを、以下のフローリアクター内で反応させ、メチルアジドを合成した。
<フローリアクター>
1/16のチーズ1(SUS材質)に、SUS316材質の1/16のチューブ(内径:1.00mm)1.0mを接続し、更に、管継手を介してSUS316材質の1/8のチューブ(内径:2.18mm)、14.0mを連結し、その先に背圧弁を連結し、さらに、背圧弁の出口側には、SUS304材質の1/8のチューブ(内径:2.18mm)、2.0mを接続して流出部とし、流出部の先に受器を設け、流出液を分取できるようにするとともに、受器を0℃に氷冷した。チーズ1のうち、SUS配管と連結していない残りの2つの開口部には、それぞれプランジャーポンプに連結し、各ポンプの吸引部に連結したテフロンチューブは、下記のアジ化ナトリウム水溶液中、硫酸ジメチル溶液中に含浸した。(図1を参照)図1に示すように、チーズ1を含む点線囲み部分を120℃の油浴に浸漬して加熱し、背圧弁手前の部分(約6m)については、氷浴で0℃に冷却をした。
<溶液の調製>
 アジ化ナトリウム、アジ化ナトリウムに対して5%mol当量の28質量%の水酸化ナトリウム水溶液、及び水を混合してアジ化ナトリウム濃度が、22.5質量%(4.0mol/L)のアジ化ナトリウム溶液を調製した。
 また、硫酸ジメチル、及びトルエンを混合して、硫酸ジメチル濃度が90.6質量%(9.0mol/L)の硫酸ジメチル溶液を調製した。
 上記で調製した各溶液にHPLCポンプの吸引部に連結したテフロンチューブを浸し、アジ化ナトリウム溶液は15.3ml/min、硫酸ジメチル溶液は、7.5ml/minに、背圧弁の圧力を9kg/cmに設定し、送液を開始した。フローリアクター内の120℃加熱部分の設定滞留時間は1.3分として、60分間送液し、反応液を受器に分取した。受器には、得られるメチルアジドの濃度を調整するためにトルエン40mlを入れておいた。回収された反応溶液を、水層とトルエン層とに分液し、トルエン層に含まれるメチルアジドの量を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で定量したところ、収率78%でメチルアジドが得られた。得られた259gのメチルアジドトルエン溶液中には、先のHPLCによる濃度分析の結果、メチルアジドが65.8質量%(純分量として170.2g, 2.98モル)含まれることがわかった。
 ベンゾイルシアニド416.9g(3.13モル)をトルエン181.4gに溶解した。ベンゾイルシアニド濃度が69.7質量%のベンゾイルシアニドトルエン溶液を得た。
 上記メチルアジドトルエン溶液に、上記ベンゾイルシアニドトルエン溶液を全量混合した。この混合液のメチルアジドの濃度は、20質量%となった。
 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)のポンプに反応部として、SUS304の3/16のチューブ(内径:3.36mm),12mを接続し、フローリアクター装置として用いた。この装置に1/4のチーズ(SUS材質)を連結し、SUS配管と連結していない1つの開口部には、プランジャーポンプに連結し、ポンプの吸引部に連結したテフロンチューブは、TZを希釈するためのトルエン中に含浸した。もう1つの開口部には背圧弁を取り付けたSUS304の1/4のチューブ(内径:4.35mm),0.3mを接続した。さらに背圧弁の出口側をSUS304の1/8のチューブ(内径:2.18mm),2mで接続し、流出部を放冷しながら反応液を分取する装置を設定した。
 上記で調製したトルエン溶液をHPLCポンプの吸引部に浸し、原料混合液1.77ml/minの流量、希釈トルエン7.17ml/minの流量、反応部の温度を200℃、背圧弁の圧力を80kg/cm程度に設定し、送液を開始した。反応部のみの設定滞留時間は60minとして、送液開始後から90minから110minの部分を10minずつの2フラクション(フラクション1、フラクション2)を110mlのサンプル瓶で分取し、そのフラクションの反応収率と原料の残存率をHPLC及びガスクロマトグラフィ(GC)分析で求めた。
 HPLC分析した2フラクションの平均収率を以下の表3に示す。
[実施例8]
[メチルアジドの調製法]
 アジ化ナトリウムと硫酸ジメチルを、以下のフローリアクター内で反応させ、メチルアジドを合成した。
<フローリアクター>
 1/16のチーズ1(SUS材質)に、SUS304材質の1/16のチューブ(内径:1.00mm)1.0mを接続し、更に、管継手を介してSUS304材質の3/16のチューブ(内径:3.76mm)、8.0mを連結し、更に管継手を介して管継手を介して背圧弁を連結したSUS304材質の1/8のチューブ(内径:2.18mm)、4.0mを接続し、この部分を0℃の氷水浴に浸した。さらに、背圧弁の出口側には、SUS304材質の1/8のチューブ(内径:2.18mm)、2.0mを接続して流出部とし、流出部の先に受器を設け、流出液を分取できるようにするとともに、流出部及び受器を、0℃に氷冷した。
<溶液の調製>
 アジ化ナトリウム、アジ化ナトリウムに対して15%mol当量の28質量%の水酸化ナトリウム水溶液、及び水を混合してアジ化ナトリウム濃度が、22.5質量%(4.0mol/L)のアジ化ナトリウム溶液を調製した。
 また、硫酸ジメチル、及びトルエンを混合して、硫酸ジメチル濃度が48.3質量%(4.0mol/L)の硫酸ジメチル溶液を調製した。
 上記で調製した各溶液にプランジャーポンプの吸引部に連結したテフロンチューブを浸し、アジ化ナトリウム溶液は33.6ml/min、硫酸ジメチル溶液は、35.2ml/minの流量に、背圧弁の圧力を9kg/cmに設定し、送液を開始した。フローリアクター内の流出液が0℃に冷却される配管を通過するまでの時間(設定滞留時間)は1.3分として、65分間送液し、反応液を受器に分取した。回収された反応溶液を、水層とトルエン層とに分液し、トルエン層に含まれるメチルアジド量を、HPLCにより分析した。その結果、収率82%、濃度24質量%のメチルアジドのトルエン溶液を得ることができた。
 混合液中のメチルアジドの濃度及び反応部のチューブの長さを、表3に示す値に調製した以外は、実施例7と同様に反応を行った。その結果を表3に示す。
[実施例9]
 実施例1のメチルアジドの調製法と同様の方法で実施し、メチルアジドを純分量として156.8gのメチルアジド(収率:91.6mol%)トルエン溶液(59.6質量%)が得られた。
 混合液中のメチルアジドの濃度及び反応部のチューブの長さを、表3に示す値に調製した以外は、実施例7と同様に反応を行った。その結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
[実施例10]
 高速液体クロマトグラフィ(HPLC)のポンプに反応部として、SUS304の3/16のチューブ(内径:3.36mm),12mを接続し、フローリアクター装置として用いた。この装置に1/4のチーズ(SUS材質)を連結し、SUS配管と連結していない1つの開口部には、プランジャーポンプに連結し、ポンプの吸引部に連結したテフロンチューブは、TZを希釈するためのトルエン中に含浸した。もう1つの開口部には背圧弁を取り付けたSUS304の1/4のチューブ(内径:4.35mm),0.3mを接続する。さらに背圧弁の出口側をSUS304の1/8のチューブ(内径:2.18mm),2mを接続し、流出部を放冷しながら反応液を分取する装置を設定した。
 実施例7と同様にして調製したトルエン溶液をHPLCポンプの吸引部に浸し、原料混合液1.77ml/minの流量、希釈トルエン6.22ml/minの流量、反応部の温度を200℃、背圧弁の圧力を30kg/cm程度に設定し、送液を開始した。反応部のみの設定滞留時間は60minとして、送液開始後から50minから110minの部分を連続で分取した。原料混合液のポンプを一旦停止、この混合液をトルエンに切り替えて、1.77ml/minの流量で配管内に残存する原料液の洗い出し洗浄を190minまで(80min間洗浄)送液し、分取した。50min~110minまでの流出液と110min~190minまでの洗浄流出液をまとめ、反応収率と原料の残存率をHPLC及びガスクロマトグラフィ(GC)分析で求めた。その結果を表4に示す。
[実施例11]
 実施例7と同様にして調整した151.53gのメチルアジドトルエン溶液をHPLCによる濃度分析し、メチルアジド濃度が63.2質量%(純分量として95.8g,1.68モル)と確定した。
 ベンゾイルシアニド231.0g(1.76モル)をN-メチルピペリドン(NMP)96.2gに溶解した。ベンゾイルシアニド濃度が70.6質量%のベンゾイルシアニドNMP溶液を得た。
 上記メチルアジドトルエン溶液に、上記ベンゾイルシアニドNMP溶液を全量混合した。この混合液のメチルアジドの濃度は、20質量%となった。
 混合液中のメチルアジドの濃度を、表4に示す値に調製した以外は、実施例10と同様に反応を行った。その結果を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
[実施例12、13]
 MeNとPhCOCNのモル比と、混合液中のメチルアジドの濃度を、表5に示す値に調製し、使用した反応部の配管を3/8インチ(内径:7.53mm)に変更した以外は、実施例7と同様の手法で反応を行った。その結果を表5に示す。
 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020

Claims (6)

  1.  下記式(2)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (前記式(2)中、Yは、アルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基、無置換もしくは置換基を有するアリールアルキル基、置換基を有するシリル基、又は置換基を有するシリルアルキル基を表す。)で表されるアジド化合物と、下記式(3)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    (前記式(3)中、Zは、-CO-、-SO-、又は-CRa1b1-(左記式中、Ra1及びRb1は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又は無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表し、お互いに結合して環を形成してもよい。)を表し、p1は0又は1を表し、q1は0又は1を表し、r1は0又は1を表し、R11は、q1が0の場合にアルキル基又は水素原子を表し、q1が1の場合にアルキレン基を表し、R12は、無置換の若しくは置換基を有するアリール基を表す。但し、p1が0の場合、q1は1であり、r1が0の場合、q1は1である。)で表されるシアニド化合物とを、フローリアクター内で反応させて得られる、下記式(1)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
    (式中、Yは前記式(2)中と同様であり、Z、R11、R12、p1、q1、及びr1は前記式(3)と同様である。)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法であって、前記式(2)で表されるアジド化合物に対して、前記式(3)で表されるシアニド化合物を、0.8~1.2モル当量の範囲で用い、かつ前記式(2)で表されるアジド化合物の反応液中の初期濃度を5質量%以上とする式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
  2.  前記式(2)で表されるアジド化合物の反応液中の初期濃度を10質量%以上とする請求項1に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
  3.  前記Yは、アルキル基を表す、請求項1又は2に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
  4.  前記R12が、下記式(s11)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    (前記式(s11)中、Aは、ハロゲン原子、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、ハロアルコキシ基、アルキルスルホニル基、無置換の若しくは置換基を有するアリール基、シアノ基、又はニトロ基を表し、n1は、0~5のいずれかの整数を表す。n1が2以上のとき、A同士は互いに同一であっても、相異なっていてもよい。*は、前記式(3)において、p1が1の場合にはR11に結合し、p1が0でありかつr1が1の場合にはZに結合し、p1及びr1が0の場合にはシアニド基の炭素原子に結合する。)で表される基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
  5.  前記反応の反応温度が150~250℃である、請求項1~4のいずれか一項に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
  6.  反応液の溶媒が、トルエン又はN-メチルピロリドンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の式(1)で表される1H-テトラゾール誘導体の製造方法。
     
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