WO2017038457A1

WO2017038457A1 - ノズル、流体噴出装置、洗浄機器、洗濯機

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Publication number: WO2017038457A1
Application number: PCT/JP2016/073933
Authority: WO
Inventors: ゆい公文; 大塚　雅生
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2015-09-04
Filing date: 2016-08-16
Publication date: 2017-03-09
Also published as: TW201713412A; JPWO2017038457A1; TWI617359B

Abstract

複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗浄水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることのできるノズルを提供する。流体を噴出する噴出口（１１）を備えたノズル（１）であって、上記噴出口（１１）の開口領域の少なくとも一部がくびれている。

Description

ノズル、流体噴出装置、洗浄機器、洗濯機

　本発明は、流体を噴出するノズル、ノズルを備えた流体噴出装置及びそれを用いた洗浄機器、洗濯機に関する。

　従来、洗浄装置は（特に人体に使用されるもの（例えばおしり洗浄機）は）、水の力強さ（水圧）と、洗浄面積（量感）の両立が求められてきた。そのために、さまざまな機構が採用され、ポンプの作動をリズム制御によって変動させたり、加圧減圧を繰り返すことによって噴出する水の圧力を変動させたり、することによって、水圧と量感を両立するといった技術が開発されてきた。また洗浄トイレに関していえば、近年の主流として、単に洗浄するのみでなく、圧力の変動によってマッサージ機能を発揮して、排便を促すといったものも主流になってきている。

　ここで、洗浄装置における洗浄性能（強さと量感）について説明する。

　洗浄には、適切な範囲（面積）に適切な強さで水を吹出す必要がある。ゆえに、洗浄の良好さ、即ち洗浄性能は、（１）洗浄水圧（強さ）、（２）洗浄面積（量感）、とで説明できる。

　（１）洗浄水圧
　洗浄水圧が高いと、力強い洗浄が可能となる。こびりついた汚れなどの強い汚れを取り除くには、例えば吹出し口を絞って水の吹出し速度を高め、水圧を高めるといった方法が常套手段である。

　但し、吹出し速度を高めるべく吹出し口を単に絞ると、洗浄可能な面積が小さくなってしまうといった課題があった。

　（２）洗浄面積
　水量が多く洗浄面積が広いと、一度に広範囲を洗浄することが可能となる。広範囲に付着した汚れを一度に取り除くには、例えば吹出し口を広げて水量を増やすといった方法が常套手段である。

　但し、洗浄面積を増やすべく吹出し口を単に広げると、十分な水量が確保できない場合や、ポンプなど水の供給手段の能力が十分に確保できていないと、水の吹出し速度が低下して水圧が下がってしまうといった課題があった。

　即ち、ポンプなどの水の供給手段の能力が一定の場合、または供給する水量が一定の場合には、（１）洗浄水圧と（２）洗浄面積は二律背反（トレードオフ）の関係になるといった課題があった。

　そこで、特許文献１には、開口面積と洗浄水圧を維持しつつ、洗浄の面積を広げる工夫として、ノズルに小さい孔を所定の間隔で複数形成した衛生洗浄装置が開示されている。この場合、ノズルに小さい孔を所定の間隔で複数形成することで、洗浄水の吹出し面積を広くすることなく洗浄面積だけを広くできるため、水圧が低くなるデメリットを抑制でき、また水量を増加させる必要がないという効果を奏する。

　しかしながら、特許文献１に開示されているように、ノズルに小さい孔を所定の間隔で複数形成しただけでは、開口面積と洗浄水圧を維持できるものの、実際に洗浄水があたらない部分が広い上に、吹出された水に対して、空気抵抗と重力の影響が顕著になり、狙いの範囲に当たりづらくなるといった課題と、洗浄水の無駄な飛び散りが多くなるといった課題とが新たに生じる。

　そこで、特許文献２には、洗浄水圧と洗浄面積との両立を図るために、脈動流を用いた人体洗浄装置が開示されている。この場合、洗浄水圧と洗浄面積（量感）とを両立させるために、圧力発生手段によって、一つの孔で大きな水塊と小さな水塊が不連続に出てくる脈動流を生成する。この脈動流の場合、連続流と比較して対象物に当たって水が弾けるのに掛かる時間が短縮できるため、弾けるときにたとえば局部等に掛かる力（衝突エネルギ）が強くなる。よって、脈動流は、連続流と比較して洗浄性能が高くなる。また、大きな水塊を作り出すことによって洗浄面積（量感）も得ることができるため、脈動流と水塊の大小によって洗浄水圧と洗浄面積の両方高めることができる。しかも、脈動流の場合、対象物に当たるまでは広がらないため、狙いの範囲に洗浄水が当たり易く、しかも、洗浄水の無駄な飛び散りも生じにくい。

　洗浄装置として、上述したおしり洗浄機等の人体に使用されるもの以外の装置、例えば洗濯機においても、洗濯性能の向上を図るために、水の力強さ（水圧）と、洗浄面積の両立が求められる。例えば特許文献３には、給水ノズルが噴射した水を洗濯物に強く当てることができ、かつ、その水を広げることができる洗濯機が開示されている。

特開２０１３－４０４５０公報（２０１３年２月２８日公開）特許３２６４２７４号公報（２００１年１２月２８日登録）特開２０１６－１６１６９号公報（２０１６年２月１日公開）

　しかしながら、特許文献２に開示された人体洗浄装置では、脈動流を発生させるために、圧力発生手段等を備える必要があり、機構が複雑化してしまい、そのためコストが高くなるといった問題が生じる。

　また、特許文献３に開示された洗濯機では、一応、給水ノズルが噴射した水を洗濯物により強く当てることができ、かつ、その水をより広範囲に噴射することで、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができるが、さらに、洗濯時間（洗浄時間）の短縮、節水性能の向上、洗浄力の向上が求められている。

　本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗浄水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができ、しかも洗浄時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるノズルを実現することにある。

　上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るノズルは、流体を噴出する噴出口を備えたノズルであって、上記噴出口の開口領域の少なくとも一部がくびれていることを特徴としている。

　本発明の一態様によれば、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗浄水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができ、しかも洗浄時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるという効果を奏する。

本発明の実施形態１に係るノズルの噴出口の平面図である。本発明の実施形態１に係るノズルの概略斜視図である。図２に示すノズルのＡＡ線矢視断面図である。図２に示すノズルの噴出口から吐出される洗浄水の挙動を説明するための図である。図４のＸで示した洗浄水の挙動を説明するための図である。図４のＹで示した洗浄水を対象物側から見た図である。図４のＺで示した洗浄水の挙動を説明するための図である。（ａ）～（ｃ）は、ノズルの噴出口の形状の違いによる洗浄水の挙動を比較するための図である。本発明の実施形態１に係る他のノズルの概略断面図である。本発明の実施形態１に係る他のノズルの概略断面図である。ノズルの噴出口の他の形状の例を示す図である。本発明の実施形態２に係るノズルの噴出口の平面図である。ノズルの噴出口の他の形状の例を示す図である。（ａ）（ｂ）は、本発明の実施形態３に係る携帯型洗浄器の概略構成を示す斜視図である。図１４に示す携帯型洗浄器の本体の概略構成を示す斜視図である。本発明の実施形態４に係るドラム式洗濯機の外観斜視図である。図１６に示す洗濯機の構成を説明するための模式断面図である。図１６に示す洗濯機に備えられた水槽およびその周辺部の斜視図である。図１８に示す水槽およびその周辺部の概略断面図である。図１６に示す洗濯機に備えられた給水ノズルの外観斜視図である。図２０に示す給水ノズルの分解斜視図である。図２０に示す給水ノズルの他の方向から見た外観斜視図である。図２０に示す給水ノズルの取り付けを説明するための斜視図である。

　〔実施形態１〕
　以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本実施形態では、流体として水を一例に説明するが、水に限定されるものではない。

　（ノズルの概要）
　図２は、ノズル１全体の概略を説明するための図であり、図３は、図２のＡＡ線矢視断面を示す図である。

　図２及び図３に示すように、ノズル１は一端が閉じ、他端が開いた円筒状の筐体１ａからなり、筐体１ａの閉じた側の端部に流体を噴出するための噴出口１１が形成されると共に、開いた側の端部に水（流体）をノズル１内に導入するための開口部１２が形成されている。この開口部１２は、例えば携帯型洗浄装置の本体に接続される。なお、本実施形態では、携帯型洗浄装置の詳細について省略するが、後述する実施形態３にて携帯型洗浄装置について説明する。

　（ノズルの噴出口形状）
　図１に示すように、ノズル１の噴出口１１は、第１の開口領域１１ａ、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ、第１接続領域１１ｅ、第２接続領域１１ｆ、第３接続領域１１ｇを含み、第１接続領域１１ｅは第１の開口領域１１ａと第２の開口領域１１ｂとを接続し、第２接続領域１１ｆは第１の開口領域１１ａと第３の開口領域１１ｃとを接続し、第３接続領域１１ｇは第１の開口領域１１ａと第４の開口領域１１ｄとを接続することで、一つの開口領域を形成している。ここで、本実施の形態では、噴出口１１の第１の開口領域１１ａが直径０．７４ｍｍ程度の略円形状で、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃが直径０．５ｍｍ程度の略円形状で、第４の開口領域１１ｄが直径０．３ｍｍ程度の略円形状である。なお、上記の各開口領域のサイズは一例であり、これら数値に限定されるものではない。

　上記噴出口１１を平面視したときに、噴出口１１を構成している上述した各領域のなかで第１の開口領域１１ａの開口面積が一番大きく（最大）、この噴出口１１の周囲に配置された第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄはともに、当該第１の開口領域１１ａよりも開口面積が小さい。このため、噴出口１１の開口領域は、３箇所くびれた形状となっている。図１中の符号Ｋが噴出口１１の開口領域における３箇所のくびれを示している。

　（ノズル１から噴出される流体の挙動）
　次に、図１に示す開口形状のノズル１から噴出される水の挙動について、図４～図７を参照しながら以下に説明する。

　ノズル１の噴出口１１から噴出された水は、図４に示すように、噴出直後では一体的であるが、時間経過に伴って、大きい塊（第１の開口領域１１ａに相当）と小さい塊（第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄに相当）とに分離され、対象物には大きい塊が先に当たるようになっている。

　つまり、図５に示すように、噴出口１１から水が噴出されるときに、水の粘性と表面張力の関係（バランス）によって、狭い部分（第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）は、開口領域の面積に対する濡れ縁の長さが長く、噴出口１１壁面の粘性抵抗が大きいため水が通りにくく、また表面張力とのバランスで水が残りやすい。一方、広い部分（第１の開口領域１１ａ）は、開口領域の面積に対して濡れ縁の長さが短く、噴出口１１壁面の粘性抵抗が小さいため水が通りやすく、また表面張力とのバランスで水が残りにくい。

　このため、噴出口１１において、広い部分は狭い部分に先行して水が出て、狭い部分は広い部分にやや遅れて水が出る。つまり、広い部分からは勢いよく水が放出され、狭い部分からは若干遅れて水が放出される。このため、放出される水面に同一面内で圧力の不均一がおき、吸込み口の狭い部分（符号Ｋのくびれ）の圧力が広い部分の圧力よりも低くなり、狭い部分から空気が吸引されて水流のなかに空気が割り込むような形で入り込む。したがって、くびれた形状を有した１つの大きな塊が放出された直後、吸引された空気により、水の塊がいったん途切れる。途切れた水の塊は、今度は表面張力によって、連結部分から出た箇所が徐々にくびれていき、間に空気の空間が形成され球状へと分離する（図４のＹ、図６参照）。

　図６に示すように、噴出口１１の形状でいえば、広い部分から放出した水は先行して進行する大きな水滴Ｌ１となり、狭い部分から放出した水は少し遅れて進行する小さな水滴（Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４）へと分離される。ここで、水滴Ｌ１は、第１の開口領域１１ａから噴出した水に対応し、水滴Ｌ２は、第２の開口領域１１ｂから噴出した水に対応し、水滴Ｌ３は、第３の開口領域１１ｃから噴出した水に対応し、水滴Ｌ４は、第４の開口領域１１ｄから噴出した水に対応している。そして、水滴Ｌ１～Ｌ４は、図４に示すように、塊の大きさ順に対象物まで移動する。

　図７に示すように、最初に対象物に到達するのは、一番大きい塊の水滴Ｌ１である。続いて、水滴Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４と順に対象物に到達する。このように、噴出口１１から噴出される水は、放出された後に分離される大きな水滴と小さな水滴となり、これらの水滴が順次、洗浄の対象物に当たることになり、それぞれの水滴の当たるタイミングがずれる。このように、水滴Ｌ１が対象物に当たると、当該水滴Ｌ１の運動エネルギーが衝突エネルギーに変換される。

　（洗浄メカニズム）
　水が対象物に当たって洗浄するメカニズムについて詳述する。

　水の運動エネルギー（Ｅ＝1/2ｍｖ^２）は、対象物にぶつかる時点で力積（Ｅ＝ＦΔｔ）に変わる。物体の運動量の変化はその間に受けた力積に等しい。ここで、ｍは水量、ｖは水の速度、Δｔは水が対象物にぶつかって消滅するのにかかる時間、Ｆは水が対象物に衝突する力（洗浄力）を示す。

　ここで、同じ面積から２倍の体積の水を噴出しようとしたら、速度ｖは２倍、エネルギーＥは４倍となる。つまり、同じ水量（ｍ）であれば、速度ｖが速ければ、運動エネルギーＥも高くなる。

　さらに、水の運動エネルギーＥが同じであれば、Δｔが短いほど、衝突する力Ｆ（洗浄力）は強くなる。Δｔは、水が対象物にぶつかって消滅するのに掛かる時間であるため、連続流では長くなり、不連続な流れ（脈動流）では短くなる。つまり、水の運動エネルギーＥが同じであれば、脈動流の洗浄力Ｆは、連続流の洗浄力Ｆよりも強いことになる。

　従って、運動エネルギーＥが高く、対象物にぶつかる時点の洗浄力Ｆが強い水滴は、対象物に衝突するときに、大きく勢いよく弾けるため、洗浄の面積が広くなる。

　（洗浄性能の比較）
　ここで、ノズルから噴出される水流が連続流の場合と、不連続流（脈動流）場合とにおける洗浄性能を比較する。

　図８の（ａ）は、複数の小さな孔からなる噴出口ａから噴出される水の挙動を示し、図８の（ｂ）は、一つの円形状の孔からなる噴出口ｂから噴出される水の挙動を示し、図８の（ｃ）は、開口領域の３箇所がくびれた一つの孔からなる噴出口ｃ（本実施形態のノズル１の噴出口１１に相当）から噴出される水の挙動を示している。なお、噴出口ａ～ｃは、開口形状が異なるものの、開口面積が同一であるため、噴出口ａ～ｃから噴出される水の量（水量（ｍ））も同一となる。

　噴出口ａは、複数の小さな孔からなるため、細く連続した水（連続流）が多数噴出される。この場合、個々の水流が細いため、空気抵抗と重力の影響が大きくなり、水の飛び散りが激しくなる。このように、水の飛び散りが多いため、対象物に水が当たりづらいという問題が生じる。また、対象物に水が当たった場合も、連続流はΔｔが長いため、洗浄力Ｆが弱いという問題も生じる。

　噴出口ｂは、一つの円形状の孔からなるため、面積が広く連続した水（連続流）が１つ噴出される。この場合、噴出口ａよりも水流が太いため、対象物に対して広範囲に水が当たるため量感は高い（面積は広い）が、噴出口ａと同様に、連続流はΔｔが長いため、洗浄力Ｆが弱いという問題が生じる。

　噴出口ｃは、開口領域の３箇所がくびれた一つの孔からなるため、狭い部分は、面積の割に濡れ縁長さが長いため、噴出口壁面の粘性抵抗が大きく、広い部分は、濡れ縁長さが短く、噴出口壁面の粘性抵抗が小さいため、狭い部分に先行して広い部分から水が出る。これにより、大きさの異なる水の粒が複数個、不連続に噴出され、脈動流となる。

　従って、噴出口ｃでは、小さな孔から放出される連続流を広範囲にいくつも配置した噴出口ａと比較して、水滴を大きくできるので水滴の体積・重量に対する水滴の表面積が小さくなり、そのため重力影響に対する空気抵抗の影響を小さくでき、それによって水の飛び散りを大幅に低減することができる。また、対象物にぶつかるまでの水勢を維持でき、水圧の減少を抑制することができる。

　しかも、開口面積が同一であるため、噴出口ａ～ｃから噴出される水量ｍは同一であるが、噴出口ｃでは、噴出された直後には、既に空気を取り込みながら噴出されるため、噴出する際に周りの空気を取り込みながら噴出される分に応じて、個々の水滴の速度が上昇し、且つ、Δｔが極めて短いため、水滴の運動エネルギーＥが高くなり、且つ洗浄力Ｆも強くなる。しかも、広い部分から出た水滴の運動エネルギーＥが高くなっているため、水滴が対象物に対して強い力で弾けることになり、広範囲に水が当たるため、噴出口ｂと同様に量感も得られる。なお、噴出口１１の開口領域の形状を様々に工夫することで、量感を調整することが可能である。

　以上のように、噴出口ｃでは、当該噴出口ｃの開口形状を工夫するだけで、特別な圧力発生手段などの複雑な機構を用いる必要はなく、洗浄性能に極めて有利な不連続な水流、いわゆる脈動流を生成することができる。

　従って、本実施形態のノズル１によれば、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができる。このように、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができるノズル１を用いれば、対象物の洗浄時間の短縮及び節水性能の向上も図ることができる。

　（他のノズル）
　図９に示すノズル１０１は、図１に示すノズル１の噴出口１１の形状を異ならせた噴出口２１を有している。

　噴出口２１は、水の噴出側の開口２１ａの面積が、開口部２２からの水の導入側の開口２１ｂの面積よりも小さくなっている。つまり、噴出口２１は、水の噴出方向に向かって開口が絞り込まれた形状となっている。これにより、噴出口２１から噴出される水の圧力を高めて、水が噴出する速度ｖを速くすることができる。このため、水の運動エネルギーＥを高めて、洗浄強度を高めることができる。

　図１０に示すノズル１０２も、図９に示すノズル１０１と同様に、図１に示すノズル１の噴出口１１の形状を異ならせた噴出口２３を有している。

　噴出口２３は、図１０に示すように、斜めに傾斜した内壁面２３ａを有している。この構成によると、水の噴出方向（角度）のガイドとなり安定した方向に水を噴出することが可能となる。また、洗浄対象物である局部の方向に向かって斜めに噴出することによって更に洗浄の性能を高めることが可能となる。

　例えば、図１０に示すノズル１０２を携帯おしり洗浄器に用いた場合、使用者が前側（お腹側）から洗浄対象物である局部にアプローチするか、後ろ側（背中側）から局部にアプローチするかで、適切に水を局部にヒットさせるには持ち手の角度を変えればよいが、手首に負担が掛かったり手首を捻じった状態で体勢を維持したりする必要がある。図１０に示すノズル１０２のように、噴出口２３が斜めに傾斜した内壁面２３ａを有するノズル１０２を用いれば、ノズル１０２先端の角度を変えることで、水流の出る方向を変更する対応が可能である。つまり、前側からアプローチする場合には手前に傾くように、お尻側からアプローチする場合にはその逆に傾くように、噴出口２３の内壁面２３ａを形成すればよい。このような場合、内壁面２３ａの傾斜方向が反対となる２種類のノズルを予め用意し、使用目的に応じてノズルを付け替えてもよい。

　また、ノズル１０１、１０２から噴出する水は、球状の不連続流（脈動流）であるため、たとえば、水滴の大きさを様々にすることで、斜めに傾斜したノズルから出るそれぞれの水滴の到達距離は異なり、それぞれの放物線を描くことになる。つまり水滴の大きさを調整することによって、到達距離の異なる水滴を広範囲に落とすようなことも可能である。従って、洗浄対象物を広範囲にわたって、飛び散りが少なく洗浄できる。

　本実施形態では、ノズル１の噴出口１１において、広い部分（第１の開口領域１１ａ）を取り囲むように、３つの狭い部分（第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）を設けた例について説明した。ここで、広い部分を取り囲むように設けた狭い部分の数を調整することで、大きさ塊の水滴の後に続く小さな塊の水滴の数を調整することができる。以下に、ノズル１と同様の効果を奏する他のノズルの噴出口における開口領域の例について説明する。

　（噴出口の形状の例）
　本実施形態では、噴出口の形状として、図１に示す噴出口１１のみならず、他の形状であってもよい。つまり、噴出口の開口領域の少なくとも１箇所にくびれが形成されていればよい。さらに、噴出口の開口領域を少なくとも２つの開口部で構成し、一方の開口部の開口面積が他方の開口部の開口面積と異なっていることが好ましい。つまり、噴出口の開口領域は、少なくとも１つの広い部分と少なくとも１つの狭い部分を含んでいるのが好ましい。

　例えば図１１には、広い部分、狭い部分を組み合わせた種々の噴出口が示されているが、何れも噴出口の開口領域は、少なくとも１つの広い部分と少なくとも１つの狭い部分を含んでいるため、図１のノズル１と同様の作用効果を奏する。

　なお、図１１の（ａ）～（ｆ）に示す形状の噴出口のうち、開口領域の周縁は滑らかな曲線のみで形成されている、図１１の（ｃ）～（ｆ）に示す形状の噴出口では、以下のような効果を奏する。

　開口領域の周縁は滑らかな曲線のみで形成されていることで、噴出口から水が放出される際の抵抗となって流れをせき止めてしまうことなく、上記の効果を得ることができる。これによって、滑らかに形成されなかった場合（図１１の（ａ），（ｂ））と比較して、ポンプ等の性能を上げることなく流速の低下を抑制でき、洗浄の性能はより効率的に上昇するという効果を奏する。

　（ノズルの適用例）
　ノズル１のように、噴出口１１において、広い部分（第１の開口領域１１ａ）を取り囲むように、複数の狭い部分（第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）を設けることで、不連続な水滴を生成することができる。これにより、噴出口１１から噴出される水は、大、小、小、小、大、小、小、小といったリズムを有するリズム水流となる。このようなリズムを有する水を対象に当てると、対象に対してマッサージ効果を得る。このように、噴出される水のリズムは、広い部分の周囲に形成される狭い部分の数によって調整される。例えば、トイレにおいておしり洗浄の好適な水量と周波数となるように狭い部分の数を設定したり、シャワーのノズルに好適な水量と周波数となるように狭い部分の数を設定したり、各種の洗浄形態の特性に合わせて狭い部分の数を設定する。また、例えば、洗濯機において大小さまざまな水がぶつかることで、同じ大きさの水滴がぶつかり続ける場合には得られない「ほぐし」の効果も得られる。この場合も、おしり洗浄の場合と同様に、洗浄の好適な水量と水滴の大きさとなるように狭い部分の数を設定したり、洗浄のモードに好適になるように狭い部分の数を設定したり、各種の洗浄形態の特性に合わせて狭い部分の数を設定する。このため、各設定に応じて、ノズルを可変（狭い部分の数が可変）にしたり、ノズルを取り替え（狭い部分の数毎に設けられたノズルの交換）たりすればよい。

　本実施形態では、ノズル１は、噴出口１１自体の形状（内壁部など）を工夫して、噴出される水流が脈動流となるようにした例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、噴出口の内壁部を変更せず、開口領域の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部を形成するようにして、水流が脈動流となるようにしてもよい。この例について以下の実施形態２において説明する。

　〔実施形態２〕
　本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　（ノズルの噴出口形状）
　図１２に示すように、本実施の形態に係るノズルの噴出口５１は、直径Ｒの円形状の開口孔５１ａの側縁から中心に向かって３つの遮蔽部５２～５４が突出するように形成されている。これにより、ノズルの噴出口５１は、前記開口孔５１ａの一部を凸状に覆って開口孔５１ａよりも開口面積が小さい開口５１ｂが形成され、当該開口孔５１ａから噴出される水の流れの一部を妨げる構成となっている。上記開口５１ｂの開口形状は、前記実施形態１の噴出口１１の開口形状と同じように、３つのくびれが形成されている。

　ここで、本実施形態では、直径Ｒ＝１．８５ｍｍの開口孔５１ａから、３つの凸状の遮蔽部５２～５４によって水の流れを遮っている。遮蔽部５２，５４は、突出方向（最大長さ）０．４ｍｍ×長手方向（最大長さ）１．４ｍｍ、管断面積は０．３７ｍｍ^２、濡れ縁長さは３．５４ｍｍ程度である。遮蔽部５３は、突出方向（最大長さ）０．６６ｍｍ×長手方向（最大長さ）１．０ｍｍ、管断面積は０．４５ｍ^２、濡れ縁長さは３．４７ｍｍ程度である。

　よって、本実施の形態における代表的な長さを表す等価水力直径はそれぞれ（等価水力直径ｄ＝４Ａ／Ｌ　←Ａ：管断面積、Ｌ：濡れ縁長さ）
ｄ１＝（４×０．３７／３．５４）＝０．４１
ｄ２＝（４×０．４５／３．４７）＝０．５１
　断面の凹部（穴）の幅Ｗと深さＤのアスペクト比Ｗ/Ｄは、以下のようになる。
Ｗ１／Ｄ１（図１２中の開口５１ｂの上側の領域）＝０．５／０．６５＝０．７７
Ｗ２／Ｄ２（図１２中の開口５１ｂの左右の領域）＝０．５３／０．６６＝０．８
　ここで、断面の凹部の幅Ｗと深さＤのアスペクト比Ｗ/Ｄは１以上あるのが望ましいが、上述のように、０．５以上あれば効果が表れる。つまり、凹が深い時に効果が大きく、凹が浅いと効果が弱い。

　なお、液体の表面張力を大きくするか、噴出口の壁面の濡れ性を悪くする、即ち疎水性や撥水性にすることで、吹出し口形状の上記アスペクト比Ｗ/Ｄをより小さくして濡れ縁長さを短くすることができ、等価水力直径を大きくすることができる。ここで、等価水力直径ｄ＝４Ａ／Ｌ（Ａ：管断面積、Ｌ：濡れ縁長さ（流路の代表長さを表す））で表すことができる。よって、等価水力直径が大きい程、噴出口の圧損が小さくなるためロスを小さくでき、水を吹き出すパワーを小さくできる。つまり、凹が浅くても、表面張力の高い液体や、濡れ性の悪い壁面だと、効果が高くなる。

　このように、噴出口５１から水が放出されるときに、水の粘性と表面張力の関係（バランス）によって、凸形状の遮蔽部５２～５４によって覆われ水の流れが妨げられて形成された開口５１ｂにおいて、中心の領域（広い部分）は、面積に対する濡れ縁の長さが短く、吹出し口壁面の粘性抵抗が小さいため水が通りやすく、周辺の３つの領域（狭い部分）は、面積に対する濡れ縁の長さが長く、噴出口の壁面の粘性抵抗が大きいため水が通りにくい。よって、広い部分は狭い部分に先行して水が出る。狭い部分は広い部分にやや遅れて水が出る。つまり、広い部分からは勢いよく水が放出され、狭い部分からは若干遅れて水が放出される。

　なお、上述した断面の凹部の幅Ｗと深さＤのアスペクト比Ｗ/Ｄは、流体が水の場合の数値を示しているが、水以外の流体の場合には、その流体の特性に応じて、数値が変る。

　また、本実施の形態に係るノズルは、遮蔽部は、水の流れの一部を妨げる箇所を斜めに絞るように傾斜して形成する。この構成によると、絞りながら斜めに傾斜させることで、より、狙った方向に噴出することが可能となる。

　（噴出口の形状の例）
　本実施形態では、噴出口の形状として、図１２に示す噴出口５１のみならず、他の形状であってもよい。つまり、噴出口の開口孔に少なくとも一箇所に遮蔽部が形成されていればよい。

　例えば図１３の（ａ）に示すように、円形の開口孔に一つの遮蔽部を形成してもよいし、同図の（ｂ）に示すように、円形の開口孔に２つの遮蔽部を形成してもよい。また、図１３の（ｃ）に示すように、四角形の開口孔に一つの遮蔽部を形成してもよいし、同図の（ｄ）に示すように、楕円形の開口孔に２つの遮蔽部を形成してもよい。

　何れの開口孔の形状であっても、前記実施形態１と同様に、噴出する水を脈動流にすることができる。

　以上のように、前記実施形態１，２において、噴出口から噴出される水を脈動流にするためには、噴出口の開口領域において圧力が異なる領域が存在する必要がある。つまり、開口領域の中心部の圧力を高めて、中心部の周囲の圧力を低くすることで、この圧力差を利用して水を大きな塊と小さな塊に分離した脈動流にしている。この脈動流を生成するのに必要な圧力差を生じさせるために、ノズルの噴出口の開口領域の形状を工夫している。従って、脈動流を生成するのに必要な圧力差を生じさせることができれば、ノズルの噴出口の開口領域の形状をどのような形状であってもよいことになる。そして、負圧部分から空気を吸引して脈動流を発生することを考えると、狭い部分で流れを断ち切り易くすることが望ましい。つまり、広い部分ともうひとつの広い部分の間に狭い部分を設ける形状がより望ましい。

　また、実施形態１，２において開示したノズルは、美容機器や、洗浄機器、または噴射装置、洗濯機などに応用が可能である。また、ノズルから噴出するための流体送り手段に関しては、ピストン方式、スクリュー方式、ポンプやモータ、様々な方式で使用可能である。

　以下の実施形態では、本発明のノズルを携帯型洗浄器（携帯型おしり洗浄器）に適用した例について説明する。

　〔実施形態３〕
　本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　本実施形態では、本発明の携帯型洗浄器を、洗浄対象を人のおしりとした携帯用おしり洗浄器に適用した例について説明する。

　図１４の（ａ）（ｂ）は、本実施形態に係る携帯用おしり洗浄器１００の概略構成を示す斜視図である。

　（携帯用おしり洗浄器１００の概略説明）
　携帯用おしり洗浄器１００は、洗浄水を洗浄対象（おしり）に吐水して当該洗浄対象を洗浄する洗浄器である。携帯用おしり洗浄器１００は、図１４の（ａ）に示すように、洗浄水を貯蔵するタンク２、洗浄対象に洗浄水を吐水するための通常洗浄用の噴出口１１が形成されたノズル１、タンク２に貯蔵された洗浄水をノズル１に供給するための本体（流体噴出装置）３、および、ノズル１にスライド自在に設けられ、タンク２の洗浄水を用いてノズル１を洗浄するノズルのセルフクリーニング機構を構成する構成要素の一つの外筒４（スライド部材）を含んでいる。

　タンク２は、表面が断面略八角形状（一例）に形成され、内面が断面略真円形状に形成された筒状の筐体２ａからなり、筐体２ａの内部２ｂに洗浄水を貯蔵するための貯蔵空間を有している。このタンク２の内部２ｂの貯蔵空間は、洗浄水を排出すれば、図１４の（ｂ）に示すように、本体３を収納する収納空間になる。

　本体３は、タンク２の内部２ｂに収納可能に設けられており、表面が断面略真円状の筒状の筐体３ａによって、内蔵された洗浄水供給部としてのダイヤフラムポンプ３２等（図３）が覆われている。筐体３ａの表面には、携帯用おしり洗浄器１００を操作するための操作ボタン群３１が設けられている。操作ボタン群３１は、図示しないが、洗浄対象（おしり）の洗浄を行う通常洗浄（通常洗浄モード）の実行・停止を行うためのボタン、ノズル１本体を洗浄するためのノズル洗浄（ノズル洗浄モード）の実行・停止を行うためのボタン、洗浄時の水量設定のボタンなどの各種操作ボタンが設けられている。但し、上記の通常洗浄、ノズル洗浄についてはボタン操作をせずに、何らかの信号をトリガにして自動的に行うようにしてもよい。

　タンク２の内部２ｂの奥行きは、本体３の長手方向の長さと同じか、あるいは少し長くなるように設定されている。そして、本体３の筐体３ａは、外径が上記タンク２の筐体２ａの内面の内径と同じか、若干小さくなるように形成されている。これにより、本体３は、図１４の（ｂ）に示すように、タンク２の内部２ｂに完全に収納される。このとき、ノズル１は本体３に収納される。

　このように、本体３は、携帯時にはタンク２の内部２ｂに収納された状態となり、使用時には少なくとも筐体３ａ上に形成された操作ボタン群３１が露出されるまでタンク２の内部２ｂから引き出され、その位置でタンク２に固定された状態となる。

　（本体３の詳細）
　図１５は、本体３の概略構成斜視図を示す。なお、図１５では、説明の便宜上、図１４の（ａ）で示した筐体３ａを省略している。

　本体３は、洗浄水供給部としてのダイヤフラムポンプ３２、一端がダイヤフラムポンプ３２の排水口に接続され、他端がノズル１に接続された排水パイプ３３、一端がダイヤフラムポンプ３２の吸水口に接続され、他端が逆止弁３５に接続された吸水パイプ３４、タンク２（図２の（ａ）等）からの洗浄水を吸水するための吸水口３６、電池収納部（図示しない）の蓋としての電池蓋３７、および、本体３のタンク２との接続部の外周面に形成されたゴムパッキン３８を備えている。なお、電池蓋３７は、電池収納部を閉じることで、防水機能を実現している。また、ゴムパッキン３８によって、本体３とタンク２との接続部分における防水機能を実現している。

　逆止弁３５は、一端が吸水パイプ３４に接続され、他端が吸水口３６に接続されており、吸水口３６からの洗浄水を吸水パイプ３４に流し、吸水パイプ３４からの洗浄水は吸水口３６に流さないようになっている。つまり、タンク２からの洗浄水は、吸水口３６で吸水され、逆止弁３５を通って吸水パイプ３４に送られるが、吸水パイプ３４から逆流する洗浄水は逆止弁３５に止められ、吸水口３６に流れないようになっている。

　従って、ダイヤフラムポンプ３２が作動すると、タンク２の洗浄水は、吸水口３６から逆止弁３５を介して吸水パイプ３４により当該ダイヤフラムポンプ３２内部に吸水され、ダイヤフラムポンプ３２の排水口から排水パイプ３３を通してノズル１に排水される。

　このようにして、本体３からノズル１に洗浄水が供給される。洗浄水が供給されたノズル１は、噴出口１１から洗浄水を吐水する。

　ノズル１は着脱可能であり、使用者の選択により自由に交換することもできる。
（ノズル形状の詳細）
　本実施の形態に係るノズル１は、前記実施形態１または２において説明した噴出口１１、噴出口５１の開口形状と同様に、広い部分と、狭い部分と、広い部分と狭い部分を結ぶ役割をする連結部分を有する構成となっている。

　なお、本実施形態で説明するノズル１は、噴出口１１や噴出口５１の他に、２つの円形の噴出口も設けられている。これら２つの円形の噴出口からは、連続した弱い流れが噴出する。この構成によると、強い水流と、弱い水流を同時に、生成することも可能である。このように、ノズルの噴出口の形状や個数については、洗浄対象物に応じて設定するのが好ましい。

　（効果）
　上記構成の携帯用おしり洗浄器１００によれば、ノズル１から噴出される洗浄水は、脈動流となるため、洗浄対象物である局部に対して洗浄水圧と洗浄面積（量感）とを両立させることができる。また、大きな水塊を作り出すことによって洗浄面積（量感）も得ることができるため、脈動流と水塊の大小によって洗浄水圧と洗浄面積の両方高めることができる。しかも、脈動流の場合、対象物に当たるまでは広がらないため、狙いの範囲に洗浄水が当たり易く、しかも、洗浄水の無駄な飛び散りも生じにくい。

　従って、上記構成の携帯用おしり洗浄機では、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗浄水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができ、しかも洗浄時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるという効果を奏する。

　〔実施形態４〕（洗濯機）
　本発明の他の実施形態について説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　本実施形態では、本発明のノズルを洗濯機の給水ノズルに適用した例について説明する。

　（洗濯機の概要）
　図１６は、本実施形態に係る洗濯機の一例としてのドラム式洗濯機の外観を示す概略斜視図である。

　上記ドラム式洗濯機は、外箱開口部２１１を前面部に有する外箱２０１を備えている。この外箱２０１の前面部には、外箱開口部２１１を開閉するドア２０２をヒンジで左右方向に回動可能に取り付けられている。また、外箱２０１の前面部の上部には操作表示部２１２が設けられている。ユーザは、操作表示部２１２を操作することにより、所望の洗濯コースを選択する。また、操作表示部２１２は例えば洗濯コースの残り時間などを表示する。

　図１７は、上記ドラム式洗濯機の構成を説明するための模式断面図である。

　上記ドラム式洗濯機は、外箱２０１内に配置された有底筒形状の水槽２０３と、この水槽２０３内に回転可能に配置された有底円筒形状のドラム（回転槽）２０４と、水槽２０３の後部に取り付けられたモータ２０５とを備えている。なお、ドラム２０４は回転槽の一例である。

　上記外箱２０１内には給水管２１３が設けられている。この給水管２１３の一端部は、給水口（回転槽開口部）２１４を有し、図示しないホースを介して水道蛇口(水栓)に接続される。一方、給水管２１３の他端部は２股に分かれている。この２股の一方は、第１給水弁２１５および第１給水ホース２１７を介して給水ノズル２０６に接続されている。また、上記２股の他方は、第２給水弁２１６および第２給水ホース２１８を介して、図示しない洗剤ケースに接続されている。この洗剤ケースに流入した水道水は、洗剤ケース内の洗剤または柔軟剤を含んだ後、図示しないホースを介して、水槽２０３とドラム２０４の間に供給されるようになっている。なお、第１給水ホース２１７、第２給水ホース２１８としては、例えば、比較的柔らかいゴムまたは塩化ビニールからなるホースが用いられる。なお、図１６では給水口２１４の図示を省略している。

　上記ドア２０２は、ガラス窓２２１と、このガラス窓２２１の周縁部に取り付けられた樹脂製の枠体２２２とを有している。この枠体２２２には、ユーザが掴む把手が設けられている。

　上記水槽２０３は、後部が前部より下がるように傾いている。また、水槽２０３は、外箱開口部２１１に対向する水槽開口部２３１を有している。この水槽開口部２３１には、給水ノズル２０６と、環状のゴム製のパッキン２３２(図１８に示す)とが取り付けられている。ドア２０２が外箱開口部２１１を閉鎖したとき、ドア２０２のガラス窓２２１の前部がパッキン２３２の内周縁部に密着する。これにより、水槽２０３内の洗濯水が水槽２０３外に漏れ出ないようになっている。また、ドア２０２が外箱開口部２１１を閉鎖すると、ドア２０２のガラス窓２２１の後部がドラム２０４内に入って給水ノズル２０６の水道水の噴射領域と重なる。なお、上記洗濯水とは、洗剤もしくは柔軟剤等を含む水、または、洗剤もしくは柔軟剤などを含まない水である。

　上記ドラム２０４は、水槽２０３と同様に、後部が前部より下がるように傾いている。また、ドラム２０４の前面部には、水槽開口部２３１に対向するドラム開口部２４１が設けられている。また、ドラム２０４の周壁には複数の貫通孔２４２(図２では３個のみ図示する)が全体に渡って設けられている。また、ドラム２０４は洗濯物２４３を収容する。なお、ドラム開口部２４１は回転槽開口部の一例である。

　上記貫通穴２４２は、水槽２０３とドラム２０４との間の空間と、ドラム２０４内の空間との間で洗濯水や空気を流通させる。例えば、ドラム２０４内の洗濯物２４３を脱水するためにドラム２０４を回転させると、ドラム２０４内の洗濯水が貫通穴２４２を通ってドラム外に出る。

　上記モータ２０５は、例えばインバータモータからなり、回転軸２５１を有する。この回転軸２５１は、水平面に対して傾斜し、先端部が水槽２０３の後面部の中央に固定されている。

　図１８は水槽２０３およびその周辺部の斜視図である。また、図１９は水槽２０３およびその周辺部の概略断面図である。

　上記水槽２０３は、図１８、図１９に示すように、水槽開口部２３１が設けられた筒形状の水槽前部２０３ａと、有底筒形状の水槽後部２０３ｂとから成っている。この水槽後部２０３ｂの前端部は水槽前部２０３ａの後端部に固定される。また、水槽後部２０３ｂはサスペンション２０７Ａ・サスペンション７Ｂによって弾性支持されている。

　図２０は、給水ノズル２０６の外観を示す斜視図である。また、図２１は、給水ノズル２０６を分解した状態を示す斜視図である。

　上記給水ノズル２０６は、図２０、図２１に示すように、ノズル本体２６１と、このノズル本体２６１の下流側の端部に取り付けられたキャップ２６２と、旋回流を発生させる旋回子２６３とを備えている。

　上記ノズル本体２６１は、第１ノズル管２７１と、この第１ノズル管２７１に組み付けられた第２ノズル管２８１とを有している。

　上記第１ノズル管２７１には、水槽開口部２３１にネジで取り付けられる板状の第１取付部２７２、第２取付部２７３が設けられている。この第１取付部２７２、第２取付部２７３は、ネジが挿通される貫通穴２７４を有している。また、第１取付部２７２の図中上側の表面には板状の段付きリブ２７６が立設されている。

　上記第２ノズル管２８１には、水槽開口部２３１に取り付けられる板状の取付部２８２が設けられている。この取付部２８２は、ネジが挿通される貫通穴２８３を有する。第１ノズル管２７１に第２ノズル管２８１を組み付けたとき、取付部２８２の貫通穴２８３が第１取付部２７２の貫通穴２７４と重なる。これにより、第１取付部２７２の貫通穴２７４にネジを挿通すると、このネジが取付部２８２の貫通穴２８３にも挿通される。

　また、上記取付部２８２の図中上側の表面にはフック部２８４が立設されている。第１ノズル管２７１に第２ノズル管２８１を組み付けたとき、フック部２８４が段付きリブ２７６の比較的低い部分に解除可能に係止する。

　また、上記第２ノズル管２８１の外周面の上流側の端部には、径方向外側に突出する三角柱形状の突起部２８５が立設されている。第１ノズル管２７１に第２ノズル管２８１を組み付けたとき、突起部２８５が第１ノズル管２７１の下流側の端面に当接する。

　また、上記第２ノズル管２８１の外周面の下流側の端部には、環状の第１リブ２８６と、この第１リブ２８６よりも下流側に位置する環状の第２リブ２８７とが設けられている。この第１リブ２８６は、キャップ２６２の上流側の端面に当接して、キャップ２６２の位置決めをする。一方、第２リブ２８７は、キャップ２６２の内周面に食い込んで、第２ノズル管２８１からキャップ２６２を外れ難くする。

　上記キャップ２６２は弾性材(例えばゴム)から成っている。また、キャップ２６２の先端面には噴出口２９１が設けられ、ノズル本体２６１側からの水道水が噴出口２９１を通過する。

　上記旋回子２６３は、第２ノズル管２８１の下流側の端部内に回転可能に収容されている。また、旋回子２６３は、水道水の流れを変更する略半円板形状の２つの部分３０１・３０２を有して、断面形状が略Ｘ字形状を呈する。

　図２２は、図２０とは反対側から見た給水ノズル２０６の外観を示す斜視図である。

　図２３は給水ノズル２０６の取り付けを説明するための斜視図である。

　上記水槽開口部２３１には、パッキン２３２の後方に位置するように環状の樹脂製のパッキンカバー２３３が取り付けられている。このパッキンカバー２３３に給水ノズル２０６の一部が重なるように、水槽開口部２３１に給水ノズル２０６が取り付けられる。

　また、上記水槽開口部２３１には筒形状の接続部３１３が設けられている。水槽開口部２３１に給水ノズル２０６が取り付けるとき、給水ノズル２０６の内筒部３１１を接続部３１３内に挿入すると共に、給水ノズル２０６の外筒部３１２を接続部３１３に外嵌させる。このとき、内筒部３１１は外筒部３１２に比べて軸方向の長さが長いので、給水ノズル２０６の外筒部３１２を接続部３１３に案内するガイドとして内筒部３１１が機能する。

　（給水ノズルの噴出口の形状）
　本実施の形態に係る給水ノズル２０６の噴出口２９１は、図２０に示すように、前記実施形態１または２において説明した噴出口１１、噴出口５１の開口形状と同様に、広い部分と、狭い部分と、広い部分と狭い部分を結ぶ役割をする連結部分を有する構成となっている。従って、給水ノズル２０６による効果も、前記実施形態１，２と同様である。

　（効果）
　上記構成の洗濯機によれば、給水ノズル２０６から噴出される洗浄水(水道水)は、脈動流となるため、洗浄対象物である洗濯物２４３に対して洗浄水圧と洗浄面積（量感）とを両立させることができる。また、大きな水塊を作り出すことによって洗浄面積（量感）も得ることができるため、脈動流と水塊の大小によって洗浄水圧と洗浄面積の両方高めることができる。しかも、脈動流の場合、水滴の体積・重量に対する水滴の表面積が小さくなり、そのため重力影響に対する空気抵抗の影響を小さくできるので、対象物である洗濯物２４３にぶつかるまでの水勢を維持でき、水圧の減少を抑制することができる。このため、短い時間で高い洗浄力を得ることができるという効果を奏する。

　さらに、脈動流の場合は、連続流の場合に比べて、使用する水の量が少なくて済むため、節水性能を向上させることができる。

　また、脈動流の場合は、洗濯物２４３に対して、大小さまざまな水をぶつけることができるため、同じ大きさの水滴がぶつかり続ける場合には得られない「ほぐし」の効果も得られる。

　従って、上記構成の洗濯機では、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗濯物２４３にぶつかるまでの水勢を維持でき、水圧の減少を抑制することで、高い洗浄力が得られ、しかも洗浄時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるという効果を奏する。

　〔まとめ〕
　本発明の態様１に係るノズルは、流体を噴出する噴出口（１１，５１）を備えたノズル（１）であって、上記噴出口（１１，５１）の開口領域の少なくとも一部がくびれていることを特徴としている。

　上記構成によれば、噴出口の開口領域の少なくとも一部がくびれていることで、開口領域内に、領域面積が広い部分と狭い部分が生じる。この構成によると、噴出口から放出されるときに、水の粘性と表面張力の関係（バランス）によって、狭い部分は、面積に対する濡れ縁の長さが長く、吹出し口壁面の粘性抵抗が大きいため水が通りにくく、また表面張力とのバランスで水が残りやすい。一方、広い部分は、面積に対して濡れ縁の長さが短く、吹出し口壁面の粘性抵抗が小さいため水が通りやすく、また表面張力とのバランスで水が残りにくい。このため、広い部分は狭い部分に先行して水が出て、狭い部分は広い部分にやや遅れて水が出る。つまり、広い部分からは勢いよく水が放出され、狭い部分からは若干遅れて水が放出される。

　従って、放出される水面に同一面内で圧力の不均一がおき、吸込み口の狭い部分の圧力が広い部分の圧力よりも低くなり、狭い部分から空気が吸引されて水流のなかに空気が割り込むような形で入り込む。これにより、くびれた形状を有した１つの大きな塊が放出された直後、吸引された空気により、水の塊がいったん途切れる。途切れた水の塊は、今度は表面張力によって、連結部分から出た箇所が徐々にくびれていき、間に空気の空間が形成され球状へと分離する。噴出口の形状でいえば、広い部分から放出した水は先行して進行する大きな水滴となり、狭い部分から放出した水は少し遅れて進行する小さな水滴へと分離される。この時、放出された後に分離される大きな水滴と小さな水滴が、順次、洗浄の対象部に当たることになり、それぞれ当たるタイミングがずれるため、洗浄される局部では、面積の狭い連続的な水流があたり続ける場合に比べて、分離した水滴があたることで高い衝突エネルギーをもって洗浄されるため、洗浄性能が高くなる。また、広い部分から放出された大きな水滴を含むことによって、洗浄の面積が広く量感も得られる上に、大きな水塊が連続流と比較して短時間で消滅されるため、衝突エネルギーはさらに高くなる。なお、形状を様々に工夫することで、量感を調整することが可能である。

　加えてこの構成によると、小さな孔から放出される連続流を広範囲にいくつも配置する場合と比較して、水滴を大きくできるので水滴の体積・重量に対する水滴の表面積が小さくなり、そのため重力影響に対する空気抵抗の影響を小さくでき、それによって水の飛び散りを大幅に低減することができる。

　しかも、洗浄性能に極めて有利な不連続ないわゆる脈動流の生成を、特別な圧力発生手段などの複雑な機構を用いることなく、ノズルの噴射口の形状の工夫のみで実現できる。

　従って、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることができるという効果を奏する。

　本発明の態様２に係るノズルは、上記態様１において、上記噴出口（１１）の開口領域は、少なくとも２つの開口部（第１の開口領域１１ａ、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）と、これら開口部（第１の開口領域１１ａ、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）を繋いで連続した一つの開口領域を形成する接続部（第１接続領域１１ｅ、第２接続領域１１ｆ、第３接続領域１１ｇ）とを含み、上記開口部（第１の開口領域１１ａ、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）は、上記接続部（第１接続領域１１ｅ、第２接続領域１１ｆ、第３接続領域１１ｇ）に相当する部分がくびれていてもよい。

　上記構成によれば、上記態様１の噴出口の開口形状の一例を示しているため、上記態様１と同様の効果を奏する。

　本発明の態様３に係るノズルは、上記態様２において、上記開口領域を形成する開口部（第１の開口領域１１ａ、第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）のうち、開口面積が最大の開口部（第１の開口領域１１ａ）を中心に、その周囲に残りの開口部（第２の開口領域１１ｂ、第３の開口領域１１ｃ、第４の開口領域１１ｄ）が配置されていてもよい。

　上記構成によれば、開口面積が最大の開口部を中心に、その周囲に残りの開口部が配置されていることによって、不連続な水滴の数を任意に設定することが可能である。

　本発明の態様４に係るノズルは、上記態様２または３において、上記開口領域の周縁は滑らかな曲線のみで形成されていてもよい。

　上記構成によれば、開口領域の周縁を滑らかな曲線のみで形成することで、噴出口から水が放出される際の抵抗となって流れをせき止めてしまうことなく、上述した効果を得ることができる。これによって、滑らかに形成されなかった場合と比較して、ポンプ等の性能を上げることなく流速の低下を抑制でき、洗浄の性能をより効率的に上昇させることができる。

　本発明の態様５に係るノズルは、上記態様１～４の何れか１態様において、上記噴出口（２３）の流体が噴出する流路（２３ａ）の一部が傾斜していてもよい。

　上記構成によれば、噴出口の流体が噴出する流路の一部が傾斜していることで、流体の噴出方向（角度）のガイドとなり安定した方向に吹き出すことが可能となる。これにより、トイレなどにおいてユーザの洗浄対象となる局部の方向（斜め方向）に向かって適切に流体を吹き出すことが可能となるため、更に洗浄の性能を高めることが可能となる。

　本発明の態様６に係るノズルは、上記態様１において、上記噴出口（５１）には、開口領域（５１ａ）の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部（５２，５３，５４）が形成されていてもよい。

　本発明の態様７に係るノズルは、上記態様６において、上記遮蔽部（５２，５３，５４）は、上記噴出口（５１）の流体が噴出する流路における流体の流れの一部を妨げる箇所を絞るように傾斜して形成されていてもよい。

　上記構成によれば、噴出口から放出されるときに、水の粘性と表面張力の関係（バランス）によって、凸形状によって覆われ妨げられた部分に関して、面積に対する濡れ縁の長さが長く、吹出し口壁面の粘性抵抗が大きいため水が通りにくい。よって、広い部分は狭い部分に先行して水が出る。狭い部分は広い部分にやや遅れて水が出る。つまり、広い部分からは勢いよく水が放出され、狭い部分からは若干遅れて水が放出される。

　従って、上記態様１と同様の効果を奏する。

　本発明の態様８に係る流体噴出装置は、流体を噴出するノズル（１）を備えた流体噴出装置（本体３）であって、上記ノズル（１）は、上記態様１～７の何れか１態様に記載のノズルであることを特徴としている。

　上記構成によれば、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、流体の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させることができる。

　本発明の態様９に係る洗浄機器は、洗浄対象に洗浄水を噴出するノズルを備えた洗浄機器（携帯おしり洗浄器１００）であって、上記ノズルは、上記態様１～７の何れか１態様に記載のノズルであることを特徴としている。

　上記構成によれば、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗浄水の無駄な飛び散りも無く、量感アップと水圧アップを両立させて高い洗浄力を得ることのでき、しかもおしり洗浄時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるという効果を奏する。

　本発明の態様１０に係る洗濯機は、外箱開口部２１１を有する外箱２０１と、上記外箱２０１内に配置されて、上記外箱開口部２１１に対向する水槽開口部２３１を有する水槽２０３と、上記水槽２０３内に回転可能に配置されて、上記水槽開口部２３１に対向する回転槽開口部（ドラム開口部２４１）を有する回転槽(ドラム２０４)と、上記回転槽（ドラム２０４）内に水を噴出口２９１から噴出して供給する給水ノズル２０６と、を備え、上記給水ノズル２０６は、請求項１～７の何れか１項に記載のノズルであることを特徴とする。

　上記構成によれば、複雑な構成の追加によるコストの上昇を引き起こさない極めて簡単な構成で、且つ、洗濯物にぶつかるまでの水勢を維持でき、水圧の減少を抑制することで、高い洗浄力が得られ、しかも洗濯時間の短縮及び節水性能の向上を図ることができるという効果を奏する。

　本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

１、１０１、１０２　ノズル
２　タンク
１ａ、２ａ、３ａ　筐体
２ｂ　内部
３　本体（流体噴出装置）
４　外筒
１１　噴出口
１１ａ　第１の開口領域
１１ｂ　第２の開口領域
１１ｃ　第３の開口領域
１１ｄ　第４の開口領域
１１ｅ　第１接続領域
１１ｆ　第２接続領域
１１ｇ　第３接続領域
１２、２２　開口部
２１ａ、２１ｂ、５１ｂ　開口
２３ａ　内壁面
３１　操作ボタン群
３２　ダイヤフラムポンプ
３３　排水パイプ
３４　吸水パイプ
３５　逆止弁
３６　吸水口
３７　電池蓋
３８　ゴムパッキン
５１　噴出口
５１ａ　開口孔
５２、５３、５５　遮蔽部
１００　携帯用おしり洗浄器（洗浄機器）
２０１　外箱
２１１　外箱開口部
２０３　水槽
２３１　水槽開口部
２０４　ドラム（回転槽）
２４１　ドラム開口部（回転槽開口部）
２０６　給水ノズル
２９１　噴出口

Claims

　流体を噴出する噴出口を備えたノズルであって、
　上記噴出口の開口領域の少なくとも一部がくびれていることを特徴とするノズル。
　上記噴出口は、少なくとも２つの開口部と、これら開口部を繋いで連続した一つの開口領域を形成する接続部とを含み、
　上記開口領域は、上記接続部に相当する部分がくびれていることを特徴とする請求項１に記載のノズル。
　上記開口領域を形成する開口部のうち、開口面積が最大の開口部を中心に、その周囲に残りの開口部が配置されていることを特徴とする請求項２に記載のノズル。
　上記開口領域の周縁は滑らかな曲線のみで形成されていることを特徴とする請求項２または３に記載のノズル。
　上記噴出口の流体が噴出する流路の一部が傾斜していることを特徴とする請求項１～４の何れか１項に記載のノズル。
　上記噴出口には、開口領域の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽部が形成されていることを特徴とする請求項１に記載のノズル。
　上記遮蔽部は、上記噴出口の流体が噴出する流路における流体の流れの一部を妨げる箇所を絞るように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項６に記載のノズル。
　流体を噴出するノズルを備えた流体噴出装置であって、
　上記ノズルは、請求項１～７の何れか１項に記載のノズルであることを特徴とする流体噴出装置。
　洗浄対象に洗浄水を噴出するノズルを備えた洗浄機器であって、
　上記ノズルは、請求項１～７の何れか１項に記載のノズルであることを特徴とする洗浄機器。
　外箱開口部を有する外箱と、
　上記外箱内に配置されて、上記外箱開口部に対向する水槽開口部を有する水槽と、
　上記水槽内に回転可能に配置されて、上記水槽開口部に対向する回転槽開口部を有する回転槽と、
　上記回転槽内に水を噴出口から噴出して供給する給水ノズルと、を備え、
　上記給水ノズルは、請求項１～７の何れか１項に記載のノズルであることを特徴とする洗濯機。