WO2017010443A1

WO2017010443A1 - 無線伝送装置、障害通知方法およびプログラム

Info

Publication number: WO2017010443A1
Application number: PCT/JP2016/070381
Authority: WO
Inventors: 元啓向山
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2015-07-14
Filing date: 2016-07-11
Publication date: 2017-01-19
Also published as: US20180212820A1; US10461995B2

Abstract

無線伝送装置は、自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化して、第１のリンクグループの伝送路の状態情報を隣接装置と共有する構成である。

Description

無線伝送装置、障害通知方法およびプログラム

　本発明は、伝送路で発生した障害を他の装置に通知する無線伝送装置、障害通知方法および該障害通知方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。

　近年はネットワークのＩＰ（Internet Protocol）化が進んでおり、それに伴って無線伝送装置がパケット系信号を収容する機会が増えてきている。また、大容量伝送の実現により、複数の有線伝送路及び複数の無線伝送路と接続される無線伝送装置で構成されたネットワークも増えてきている。
　例えば、特許文献１には、複数の有線伝送路及び複数の無線伝送路と接続される無線伝送装置で構成されたネットワークにおける障害通知方法が開示されている。
　特許文献１に開示された障害通知方法では、無線伝送装置が自装置に接続された無線伝送路で発生した障害を検出すると、自装置を介したユーザデータの転送先の無線伝送装置に該障害の発生を示す障害情報を通知することが記載されている。

　上述したように、特許文献１に開示された技術では、無線伝送装置で検出された障害情報が、該装置と無線伝送路を介して直接接続された他の無線伝送装置に通知される。しかしながら、該障害情報は複数の無線伝送装置を経由して接続される他の無線伝送装置には通知されないという課題がある。

国際公開第２０１３／０６９６２９号公報

　そこで、本発明は、伝送路で生じた障害の情報を、その伝送路と直接接続されない装置にも通知可能にした無線伝送装置、障害通知方法およびプログラムを提供することを目的とする。

　上記目的を達成するための本発明の無線伝送装置は、自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化し、該第１のリンクグループの伝送路の状態情報を該隣接装置と共有する構成である。

　また、本発明の障害通知方法は、無線伝送装置による障害通知方法であって、
　自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化し、
　前記第１のリンクグループの伝送路の状態情報を前記隣接装置と共有するものである。

　さらに、本発明のプログラムは、コンピュータに、
　自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化する手順と、
　前記第１のリンクグループの伝送路の状態情報を前記隣接装置と共有する手順とを実行させるためのものである。

図１は、本発明の通信システムの一構成例を示すブロック図である。図２は、本発明の無線伝送装置の一構成例を示すブロック図である。図３は、図２に示した制御部の一構成例を示すブロック図である。図４は、本発明の第１適用例における動作を説明するための図である。図５は、本発明の第１適用例における動作手順を示すシーケンス図である。図６は、本発明の第２適用例における動作を説明するための図である。図７は、本発明の第２適用例における動作手順を示すシーケンス図である。図８は、本発明の第３適用例における動作を説明するための図である。図９は、本発明の第３適用例における動作手順を示すシーケンス図である。

　まず、本発明の通信システムの構成について図面を用いて説明する。
　図１は、本発明の通信システムの一構成例を示すブロック図である。
　図１に示す通信システムは、無線伝送装置１０Ａ－１、１０Ａ－２、１０Ｂ及び１０Ｃを有する。
　無線伝送装置１０Ａ－１は、有線伝送路ＦＰＡ１２を介して無線伝送装置１０Ａ－２と接続される。すなわち、無線伝送装置１０Ａ－１と無線伝送装置１０Ａ－２とは有線伝送路ＦＰＡ１２を介して隣接している。以下では、これら隣接する無線伝送装置において、一方の装置に対する他方の装置を「隣接装置」と称す。有線伝送路ＦＰＡ１２を含む装置間接続インタフェースは、ユーザ回線を介して送受信されるＬＡＮ（Local Area Network）信号の他に、隣接装置間で共有すべき情報を送受信するために用いられる。
　ユーザ回線は、ユーザが本実施形態の通信システムを利用して送受信するデータであるユーザデータを伝送するための伝送路を意味する。また、ＬＡＮ信号は、例えばＩＥＥＥ　８０２．３で標準化されているインタフェース信号である。

　無線伝送装置１０Ａ－１は、無線伝送路ＷＰ１を介して無線伝送装置１０Ｂと接続される。すなわち、無線伝送装置１０Ａ－１と無線伝送装置１０Ｂとは、無線伝送路ＷＰ１を介して対向している。以下では、これら対向する無線伝送装置において、一方の装置に対する他方の装置を「対向装置」と称す。
　無線伝送装置１０Ａ－２は、無線伝送路ＷＰ２を介して無線伝送装置１０Ｃと接続される。無線伝送装置１０Ａ－２と無線伝送装置１０Ｃとは、互いに相手が自装置の対向装置となる。

　無線伝送装置１０Ａ－１は、無線伝送路ＷＰ１、並びに有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２及びＦＰＡ１２と接続される。無線伝送装置１０Ａ－２は、無線伝送路ＷＰ２、並びに有線伝送路ＦＰＡ３及びＦＰＡ１２と接続される。
　無線伝送装置１０Ｂは、無線伝送路ＷＰ１、並びに有線伝送路ＦＰＢ１及びＦＰＢ２と接続される。無線伝送装置１０Ｃは、無線伝送路ＷＰ２、並びに有線伝送路ＦＰＣ１及びＦＰＣ２と接続される。
　なお、図１に示す有線伝送路及び無線伝送路は、本実施形態の通信システムを介してユーザデータが伝送されるネットワークの一部である。

　次に、図１に示した無線伝送装置１０Ａ－１、１０Ａ－２、１０Ｂ及び１０Ｃの構成について図面を用いて説明する。無線伝送装置１０Ａ－１、１０Ａ－２、１０Ｂ及び１０Ｃは同じ構成であるため、ここでは無線伝送装置１０Ａ－１の構成についてのみ説明する。
　図２は、本発明の無線伝送装置の一構成例を示すブロック図である。
　図２に示すように、無線伝送装置１０Ａ－１は、ＬＡＮ信号終端部２１、制御部２２、信号変換部２３、対向装置リンク断情報抽出部２４、対向装置グループ情報抽出部２５、信号再生部２６及び無線信号送受信部２７を有する。図２では、後述するリンクグループ等が無線伝送装置１０Ａ－１の管理者（ユーザ）によって設定可能なことを「ユーザ設定」と表している。

　ＬＡＮ信号終端部２１は、有線伝送路ＦＰＡ１またはＦＰＡ２を介して不図示のネットワーク機器との間でデータリンク層におけるリンクを確立する。ＬＡＮ信号終端部２１は、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２またはＦＰＡ１２を介してネットワーク機器または無線伝送装置１０Ａ－２からＬＡＮ信号であるＬＡＮ受信データＬＲＤを受信すると、該ＬＡＮ受信データＬＲＤを信号変換部２３に出力する。
　また、ＬＡＮ信号終端部２１は、信号再生部２６から受け取ったＬＡＮ信号であるＬＡＮ送信データＬＴＤを、有線伝送路ＦＰＡ１またはＦＰＡ２を介して不図示のネットワーク機器へ送信する、あるいは有線伝送路ＦＰＡ１２を介して無線伝送装置１０Ａ－２へ送信する。
　また、ＬＡＮ信号終端部２１は、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２及びＦＰＡ１２のそれぞれについて、「使用」または「未使用」状態を示す有線状態情報とＬＡＮポートとを対応づけた情報であるＬＡＮポート情報ＬＰｏＩを保持し、該ＬＡＮポート情報ＬＰｏＩを制御部２２に通知する。
　さらに、ＬＡＮ信号終端部２１は、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２及びＦＰＡ１２を監視し、これらの伝送路のいずれかで障害が発生すると、障害が発生した伝送路に対応するＬＡＮポート及び障害が発生した旨を示す情報を含む障害情報ＦＡＩを制御部２２に通知する。

　信号変換部２３は、ＬＡＮ信号終端部２１から受け取ったＬＡＮ受信データＬＲＤと、制御部２２から受け取ったリンク断情報ＬＣＩ及び自装置グループ情報ＳＧＩとを多重化して送信データＴＤを生成し、該送信データＴＤを無線信号送受信部２７に出力する。
　自装置グループ情報ＳＧＩは、自装置に接続された「使用」状態の有線伝送路及び無線伝送路と、有線伝送路及び無線伝送路が属するリンクグループとの対応関係を示す情報である。１つのリンクグループは、自装置に接続された「使用」状態の有線伝送路または無線伝送路の組み合わせで構成される。基本的に、１つの有線伝送路は１つのリンクグループに属する。一方、１つの無線伝送路は、複数のリンクグループに属してもよい。この自装置グループ情報ＳＧＩは、管理者によって任意に設定可能である。
　リンク断情報ＬＣＩは、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２及びＦＰＡ１２、並びに無線伝送路ＷＰ１のうち、いずれかの伝送路の通信接続を切断（リンク断）した旨を示す情報と、その伝送路に対応するポートの情報とを含む。リンク断の要因としては、例えば隣接装置または対向装置から受信した障害情報ＦＡＩに基づくリンク断が考えられる。

　無線信号送受信部２７は、信号変換部２３から受け取った送信データＴＤを、無線伝送路ＷＰ１を介して無線伝送装置１０Ｂへ送信する。また、無線信号送受信部２７は、無線伝送路ＷＰ１を介して無線伝送装置１０Ｂから受信した受信データＲＤを信号再生部２６へ出力する。
　また、無線信号送受信部２７は、無線伝送路ＷＰ１の「使用」または「未使用」を示す無線状態情報と無線ポートとを対応づけた情報である無線ポート情報ＷＰｏＩを保持し、該無線ポート情報ＷＰｏＩを制御部２２に通知する。
　無線信号送受信部２７は、無線伝送路ＷＰ１を監視し、該無線伝送路ＷＰ１で障害が発生すると、障害が発生した旨を示す情報及び該障害が発生した無線ポートの情報を含む障害情報ＦＡＩを制御部２２に通知する。

　信号再生部２６は、無線信号送受信部２７から受信データＲＤを受け取ると、該受信データＲＤからユーザデータを再生し、該再生したユーザデータを含むＬＡＮ信号であるＬＡＮ送信データＬＴＤを生成し、生成したＬＡＮ送信データＬＴＤをＬＡＮ信号終端部２１に出力する。
　対向装置リンク断情報抽出部２４は、受信データＲＤに対向装置リンク断情報ＯＬＣＩを含む場合、該受信データＲＤから対向装置リンク断情報ＯＬＣＩを抽出して制御部２２に通知する。対向装置リンク断情報ＯＬＣＩは、無線伝送装置１０Ａ－１の対向装置である無線伝送装置１０Ｂにおけるリンク断情報に相当する。
　対向装置グループ情報抽出部２５は、受信データＲＤに対向装置グループ情報ＯＧＩを含む場合、該受信データＲＤから対向装置グループ情報ＯＧＩを抽出して制御部２２に通知する。対向装置グループ情報ＯＧＩは、無線伝送装置１０Ａ－１の対向装置である無線伝送装置１０Ｂにおける自装置グループ情報に相当する。

　制御部２２は、ＬＡＮ信号終端部２１から受け取ったＬＡＮポート情報ＬＰｏＩ、無線信号送受信部２７から受け取った無線ポート情報ＷＰｏＩ、無線伝送装置１０Ａ－２から受け取った隣接装置グループ情報ＡＧＩ及び対向装置グループ情報抽出部２５から受け取った対向装置グループ情報ＯＧＩをそれぞれ保持する。隣接装置グループ情報ＡＧＩは、無線伝送装置１０Ａ－１の隣接装置である無線伝送装置１０Ａ－２における自装置グループ情報である。
　制御部２２は、自装置グループ情報ＳＧＩを信号変換部２３に出力する。制御部２２は、ＬＡＮ信号終端部２１から障害情報ＦＡＩを受け取ると、リンク断情報ＬＣＩを信号変換部２３に出力する。また、制御部２２は、対向装置リンク断情報抽出部２４から対向装置リンク断情報ＯＬＣＩを受け取ると、リンク断を指示する情報とリンク断対象の伝送路を示す情報とを含むリンク断制御信号ＬＣＣＳをＬＡＮ信号終端部２１に出力する。

　次に、制御部２２の構成について図面を用いて説明する。図３は、図２に示した制御部の一構成例を示すブロック図である。図３では、図２と同様に、後述するリンクグループ、伝送路の優先度、障害情報の通知先、リンクグループどうしの対応付け等が、無線伝送装置１０Ａ－１の管理者により設定可能なことを「ユーザ設定」と表している。
　図３に示すように、制御部２２は、隣接装置グループ情報保持部２２１、自装置グループ情報保持部２２２、装置間グループ情報保持部２２３、リンク制御部２２４、無線ポート優先度保持部２２５及びリンク断情報送信部２２６を有する。

　隣接装置グループ保持部２２１は、無線伝送装置１０Ａ－２から受信した隣接装置グループ情報ＡＧＩを保持し、該隣接装置グループ情報ＡＧＩを装置間グループ情報保持部２２３に出力する。
　無線ポート優先度付与部２２５は、管理者により無線ポートに優先度が設定されると、優先度が設定された無線ポートを示す優先度付無線ポート情報ＰＷＰｏＩを自装置グループ情報保持部２２２に出力する。無線ポート優先度付与部２２５は、管理者により優先度が設定されない場合、無線ポート情報ＷＰｏＩを自装置グループ情報保持部２２２に出力する。
　自装置グループ情報保持部２２２は、ＬＡＮポート情報ＬｏＩ及び優先度付無線ポート情報ＰＷｏＩを保持し、自装置グループ情報ＳＧＩを装置間グループ情報保持部２２３及び対向装置である無線伝送装置１０Ｂに送信する。

　装置間グループ情報保持部２２３は、隣接装置グループ情報ＡＧＩ、自装置グループ情報ＳＧＩ及び対向装置グループ情報ＯＧＩを含む装置間グループ情報ＢＡＡＩを生成し、リンク制御部２２４及びリンク断情報送信部２２６にそれぞれ通知する。
　管理者は、無線伝送装置１０Ａ－１に接続される有線伝送路または無線伝送路と、無線伝送装置１０Ａ－２に接続される有線伝送路または無線伝送路とが同じリンクグループとなるように、装置間グループ情報保持部２２３にリンクグループを設定できる。このような、隣接装置間にまたがって設定されるリンクグループである隣接装置間リンクグループは、無線伝送装置１０Ａ－１の自装置グループ情報ＳＧＩまたは隣接装置グループ情報ＡＧＩに含まれていてもよい。隣接装置間リンクグループは、隣接装置グループ情報保持部２２１、自装置グループ情報保持部２２２及び装置間グループ情報保持部２２３のいずれに対しても管理者により設定することが可能である。
　装置間グループ情報保持部２２３は、隣接装置間リンクグループと対向装置グループ情報ＯＧＩに含まれるリンクグループとを対応付けて保持する。この対応付け処理も管理者により設定することが可能である。

　リンク制御部２２４は、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２またはＦＰＡ１２を介して受信した障害情報と、無線伝送装置１０Ｂから受信した無線区間障害情報ＷＰＦＡＩ及び対向装置リンク断情報ＯＬＣＩと、装置間グループ情報ＢＡＡＩとに基づいて、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２、ＦＰＡ１２を用いた通信接続を切断するか否かを判定し、切断対象である伝送路にリンク断を指示するためのリンク断制御信号ＬＣＣＳを出力する。
　例えば、リンク制御部２２４は、対向装置グループ情報に含まれるリンクグループに属する伝送路に関する障害情報またはリンク断情報を無線伝送装置１０Ｂから受信すると、そのリンクグループに対応づけられた隣接装置間リンクグループに属し、かつ自装置に接続された有線伝送路の通信接続を切断するためのリンク断制御信号ＬＣＣＳをＬＡＮ信号終端部２１へ送信する。
　リンク断情報送信部２２６は、有線伝送路ＦＰＡ１、ＦＰＡ２、ＦＰＡ１２に関する障害情報、無線伝送路ＷＰ１に関する無線区間障害情報ＷＰＦＡＩ及び対向装置のリンクグループに関する対向装置リンク断情報ＯＬＣＩのうち、いずれかを受信すると、装置間グループ情報ＢＡＡＩを参照し、有線伝送路または無線伝送路の通信接続を切断するか否かを判定する。また、リンク断情報送信部２２６は、切断対象の伝送路がある場合、その伝送路に対するリンク断情報ＬＣＩを無線伝送装置１０Ａ－２及び１０Ｂに送信する。例えば、上記隣接装置間リンクグループに属する伝送路で障害が発生した場合、リンク断情報送信部２２６は、その障害情報を対向装置である無線伝送装置１０Ｂへ送信し、対向装置グループ情報に含まれるリンクグループの伝送路で発生した障害の情報を無線伝送装置１０Ｂから受信すると、該障害情報を無線伝送装置１０Ａ－２に転送する。なお、障害情報の通知先は、管理者により設定することが可能である。

　ここで、無線伝送装置１０Ａ－１が無線伝送装置１０Ａ－２と共有する情報である共有情報について説明する。以下の各共有情報の説明で用いる「自装置」とは無線伝送装置１０Ａ－１を指している。
・自装置のリンクグループ情報：自装置に設定されたリンクグループの情報である。
・自装置の無線伝送路の優先度情報：管理者によって無線伝送路に設定された優先度の情報である。無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２の無線ポートに管理者が優先度を設定した場合、隣接装置どうしでこの優先度の情報を共有する。この情報は隣接装置間リンクグループに含まれていてもよい。
・各リンクグループに所属するポート情報：ＬＡＮポートの「使用」または「未使用」状態を示す有線状態情報及び無線ポートの「使用」または「未使用」状態を示す無線状態情報である。
・対向装置（無線伝送装置１０Ｂ）から受信する障害情報：無線伝送装置１０Ｂに接続される伝送路で発生した障害を示す情報である。
・対向装置（無線伝送装置１０Ｂ）のリンク断情報：無線伝送装置１０Ｂが実行したリンク断に関する情報である。
・対向装置（無線伝送装置１０Ｂ）のリンクグループ情報：対向装置に設定されたリンクグループの情報である。
・自装置のリンク断制御情報：自装置でリンク断を実行したポートの情報である。
・自装置の有線伝送路の障害状況：自装置に接続される有線伝送路の通信接続が切断されているか、正常であるかを示す情報である。
・自装置の無線伝送路の障害状況：自装置に接続される無線伝送路の通信接続が切断されているか、正常であるかを示す情報である。

　上述したように、本発明の無線伝送装置では、隣接装置間の共有情報として隣接装置のリンクグループの情報を該隣接装置から受信し（隣接装置に関連する情報は全て隣接装置グループ情報ＡＧＩとして受信する）、管理者の設定により隣接装置と接続される有線伝送路及び無線伝送路を任意のリンクグループに所属させる。
　自装置と隣接装置との間（隣接装置間）に設定されたリンクグループは、自装置と隣接装置とを一つの装置と見做したときのリンクグループと同様である。そのため、上記の共有情報で示したように、隣接装置のリンクグループ情報の他に、対向装置から受信した障害情報とリンク断情報とを隣接装置間で共有する必要がある。

　なお、上述した共有情報は、無線伝送装置１０Ａ－１が備える例で示したが、無線伝送装置１０Ａ－１は、隣接装置の対向装置である無線伝送装置１０Ｃのリンクグループ情報も無線伝送装置１０Ａ－２と共有することになる。
　また、図３に示した機能ブロック図における制御部２２の機能は、ＡＳＩＣ（Application Specific Integrated Circuit）等の専用の集積回路で実現してもよく、ＣＰＵ（Central Processing Unit）及びメモリを含む処理装置により実現してもよい。メモリは、例えばフラッシュメモリである。具体的には、制御部２２は、プログラムを保持するメモリと、プログラムにしたがって処理を実行するＣＰＵとを有し、ＣＰＵがプログラムにしたがって処理を実行することで、図３に示した制御部２２の機能を実現する。

　次に、本発明の障害通知方法について図面を用いて説明する。以下、本発明の適用例を説明する。各適用例を説明するための図では、障害の発生個所を星印で示している。
　（第１適用例）
　第１適用例は、無線伝送装置１０Ａ－１に接続される無線伝送路ＷＰ１と、無線伝送装置１０Ａ－１と隣接する無線伝送装置１０Ａ－２に接続される有線伝送路ＦＰＡ３とが同一のリンクグループに所属している例である。
　図４は、本発明の第１適用例における動作を説明するための図である。図５は、本発明の第１適用例における動作手順を示すシーケンス図である。
　第１適用例では、図４に示すように、リンクグループＬＧ１Ａに有線伝送路ＦＰＡ３及び無線伝送路ＷＰ１が所属し、リンクグループＬＧ２Ａに有線伝送路ＦＰＡ３及び無線伝送路ＷＰ２が所属している。また、リンクグループＬＧ１Ｂに無線伝送路ＷＰ１、有線伝送路ＦＰＢ１及び有線伝送路ＦＰＢ２が所属し、リンクグループＬＧ１Ｃに無線伝送路ＷＰ２、有線伝送路ＦＰＣ１及び有線伝送路ＦＰＣ２が所属している。リンクグループＬＧ１Ａは、リンクグループＬＧ１Ｂと対応づけられている。

　このような状態において、例えば有線伝送路ＦＰＡ３で障害が発生した場合を考える。
　この場合、無線伝送装置１０Ａ－２は、有線伝送路ＦＰＡ３で発生した障害を検出すると（ステップ３０１）、リンク断情報を生成し（ステップ３０２）、該リンク断情報を無線伝送装置１０Ａ－１及び無線伝送装置１０Ｃに送信する（ステップ３０３、３０４）。
　無線伝送装置１０Ａ－１は、無線伝送装置１０Ａ－２からリンク断情報を受信すると、自装置と対向する無線伝送装置１０Ｂに該リンク断情報を転送する（ステップ３０６）。無線伝送装置１０Ｂは、無線伝送装置１０Ａ－１からリンク断情報を受信すると、リンクグループＬＧ１Ａに対応するリンクグループＬＧ１Ｂに所属する有線伝送路ＦＰＢ１及びＦＰＢ２の通信接続の切断を実行する（ステップ３０７）。
　一方、無線伝送装置１０Ｃは、無線伝送装置１０Ａ－２からリンク断情報を受信すると、リンクグループＬＧ１Ｃに所属する有線伝送路ＦＰＣ１及びＦＰＣ２の通信接続の切断を実行する（ステップ３０５）。
　本発明では、隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２が互いに相手の自装置グループ情報を共有している。そのため、リンクグループＬＧ１Ａがいずれのグループ情報に属していても、該リンクグループＬＧ１Ａの情報は隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２で共有される。図４に障害通知の流れを破線矢印で模式的に示す。図４に示すように、無線伝送装置１０Ａ－２の有線伝送路ＦＰＡ３で発生した障害の情報は、無線伝送装置１０Ａ－１に通知され、その障害発生に起因するリンク断が無線伝送装置１０Ｂでも実行される。図５に示すシーケンス図において、ステップ３０３、ステップ３０６～３０７が第１適用例の動作の特徴となる。ステップ３０４～３０５は、背景技術で説明した特許文献１に開示された技術によるリンク断制御に相当する。

　（第２適用例）
　第２適用例は、無線伝送装置１０Ａ－１に接続される無線伝送路ＷＰ１と、無線伝送装置１０Ａ－２に接続される有線伝送路ＦＰＡ３とが同一のリンクグループに所属し、無線伝送装置１０Ａ－１に接続される無線伝送路ＷＰ１と、無線伝送装置１０Ａ－２に接続される無線伝送路ＷＰ２とが同一のリンクグループに所属している例である。
　図６は、本発明の第２適用例における動作を説明するための図である。図７は本発明の第２適用例における動作手順を示すシーケンス図である。
　第２適用例では、図６に示すように、リンクグループＬＧ１Ａに有線伝送路ＦＰＡ３及び無線伝送路ＷＰ１が所属し、リンクグループＬＧ２Ａに無線伝送路ＷＰ１及び無線伝送路ＷＰ２が所属している。リンクグループＬＧ１ＢとリンクグループＬＧ１Ｃは、第１適用例と同様である。リンクグループＬＧ２Ａは、リンクグループＬＧ１Ｃと対応づけられている。

　このような状態において、例えば無線伝送路ＷＰ１で障害が発生した場合を考える。
　この場合、無線伝送装置１０Ａ－１は、無線伝送路ＷＰ１で発生した障害を検出し（ステップ４０１）、さらに無線ポートで障害を検知すると（ステップ４０２）、リンク断情報を生成し（ステップ４０３）、該リンク断情報を無線伝送装置１０Ａ－２に送信する（ステップ４０４）。無線伝送装置１０Ａ－２は、無線伝送装置１０Ａ－１からリンク断情報を受信すると、有線伝送路ＦＰＡ３の通信接続の切断を実行する（ステップ４０５）。無線伝送装置１０Ａ－１は、リンク断情報の転送を無線伝送装置１０Ａ－２に指示する（ステップ４０６）。無線伝送装置１０Ａ－２は、無線伝送装置１０Ａ－１からリンク断情報の転送が指示されると、自装置と対向する無線伝送装置１０Ｃにリンク断情報を転送する（ステップ４０７）。無線伝送装置１０Ｃは、無線伝送装置１０Ａ－２からリンク断情報を受信すると、リンクグループＬＧ２Ａに対応するリンクグループＬＧ１Ｃに所属する有線伝送路ＦＰＣ１及びＦＰＣ２の通信接続の切断を実行する（ステップ４０８）。
　なお、ステップ４０２の判定において、無線伝送装置１０Ａ－１は、無線ポートで障害を検知しない場合、障害発生の原因は別にあると判定して、リンク断情報を送信しない（ステップ４０９）。

　本発明では、隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２が互いに相手の自装置グループ情報を共有している。そのため、リンクグループＬＧ１Ａ及びＬＧ２Ａがいずれのグループ情報に属していても、該リンクグループＬＧ１Ａ及びＬＧ２Ａの情報は隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２で共有される。図６に障害通知の流れを破線矢印で模式的に示す。図６に示すように、無線伝送装置１０Ａ－１の無線伝送路ＷＰ１で発生した障害の情報は、無線伝送装置１０Ａ－２に通知され、その障害に起因するリンク断が無線伝送装置１０Ｃでも実行される。図７に示すシーケンス図において、ステップ４０６～４０８が本適用例の動作の特徴となる。ステップ４０４～４０５は、背景技術で説明した特許文献１に開示された技術によるリンク断制御に相当する。
　なお、図７に示すシーケンス図では、動作が重複して表示されているように見えるが（例えば、ステップ４０４とステップ４０６）、これは特許文献１に開示された技術との違いを明確にするためである。

　（第３適用例）
　第３適用例は、無線伝送装置１０Ａ－１に接続される無線伝送路ＷＰ１と、無線伝送装置１０Ａ－１と隣接する無線伝送装置１０Ａ－２に接続される無線伝送路ＷＰ２とが同一のリンクグループに所属している例である。
　図８は、本発明の第３適用例における動作を説明するための図である。図９は、本発明の第３適用例における動作手順を示すシーケンス図である。
　第３適用例では、図８に示すように、リンクグループＬＧ１Ａに無線伝送路ＷＰ１及び無線伝送路ＷＰ２が所属している。リンクグループＬＧ１Ｂ及びリンクグループＬＧ１Ｃは第１適用例と同様である。リンクグループＬＧ１Ａは、リンクグループＬＧ１Ｃと対応づけられている。

　このような状態において、例えば無線伝送装置１０Ｂの有線伝送路ＦＰＢ２で障害が発生した場合を考える。
　この場合、無線伝送装置１０Ｂは、有線伝送路ＦＰＢ２で発生した障害を検出すると（ステップ５０１）、リンク断情報を生成し（ステップ５０２）、該リンク断情報を無線伝送装置１０Ａ－１に送信する（ステップ５０３）。
　無線伝送装置１０Ａ－１は、無線伝送装置１０Ｂからリンク断情報を受信すると、該リンク断情報を無線伝送装置１０Ａ－２に転送する（ステップ５０４）。無線伝送装置１０Ａ－２は、無線伝送装置１０Ａ－１からリンク断情報を受信すると、自装置と無線伝送路ＷＰ２を介して対向する無線伝送装置１０Ｃに、該リンク断情報を送信する（ステップ５０５）。
　無線伝送装置１０Ｃは、無線伝送装置１０Ａ－２からリンク断情報を受信すると、リンクグループＬＧ１Ａと対応するリンクグループＬＧ１Ｃに所属する有線伝送路ＦＰＣ１及び有線伝送路ＦＰＣ２のリンク断を実行する（ステップ５０６）。

　本発明では、隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２が互いに相手の自装置グループ情報を共有している。そのため、リンクグループＬＧ１Ａがいずれのグループ情報に属していても、該リンクグループＬＧ１Ａの情報は隣接する無線伝送装置１０Ａ－１及び１０Ａ－２で共有される。図８に障害通知の流れを破線矢印で模式的に示す。図８に示すように、無線伝送装置１０Ｂの有線伝送路ＦＰＢ２で発生した障害の情報は、無線伝送装置１０Ａ－１及び無線伝送装置１０Ａ－２を介して無線伝送装置１０Ｃに通知され、その障害に起因するリンク断が無線伝送装置１０Ｃでも実行される。

　本発明によれば、１以上の有線伝送路または無線伝送路を有する無線伝送装置を複数有する通信システムにおいて、隣接する無線伝送装置がそれぞれに接続される伝送路を一つのリンクグループとして、該リンクグループ内の伝送路の障害有無の情報を含む状態情報を共有する。そのため、リンクグループ内のいずれかの伝送路で障害が発生すると、該伝送路と接続される一方の装置から他方の装置にその障害情報が通知される。
　また、リンクグループの情報により隣接する無線伝送装置が一つの装置と見做されるため、他方の装置（隣接装置）と直接接続されていない伝送路で障害が発生しても、その障害の情報が隣接装置に通知される。その結果、隣接装置は、自装置と接続される他の装置（対向装置）に、その障害の情報を転送することで、対向装置にリンク断制御を実行させることができる。
　また、隣接装置間で構成されたリンクグループと対向装置で構成されるリンクグループとを対応づけることで、対向装置にも自装置のリンクグループに対応するリンクグループの伝送路で発生した障害が通知される。

　以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細は本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更が可能である。

　この出願は、２０１５年７月１４日に出願された特願２０１５－１４０２１１号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims

　自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化し、該第１のリンクグループの伝送路の状態情報を該隣接装置と共有する、無線伝送装置。
　請求項１に記載の無線伝送装置において、
　前記第１のリンクグループを、当該自装置または前記隣接装置と無線伝送路を介して対向する無線伝送装置である対向装置に接続される伝送路が属する第２のリンクグループと対応づけて保持する制御部を有し、
　前記制御部は、前記第１のリンクグループに属する伝送路で障害が発生すると、該障害によってリンクが切断された伝送路を示す情報を含むリンク断情報を、前記第２のリンクグループに属する伝送路が接続される対向装置に通知する、無線伝送装置。
　請求項２記載の無線伝送装置において、
　前記制御部は、
　前記第１のリンクグループおよび前記第２のリンクグループの情報を対応づけて保持する装置間グループ情報保持部と、
　前記第２のリンクグループに属する伝送路で発生した障害の情報である障害情報または前記第２のリンクグループに属する伝送路の前記リンク断情報を前記対向装置から受信すると、前記第１のリンクグループに属し、当該自装置が有する伝送路の接続を切断するリンク制御部と、
　前記第１のリンクグループに属する伝送路に障害が発生した場合、該第１のリンクグループの前記障害情報を前記対向装置に送信し、前記第２のリンクグループの前記障害情報を前記対向装置から受信した場合、該障害情報を前記隣接装置に転送するリンク断情報送信部と、
を有する無線伝送装置。
　無線伝送装置による障害通知方法であって、
　自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化し、
　前記第１のリンクグループの伝送路の状態情報を前記隣接装置と共有する、障害通知方法。
　コンピュータに、
　自装置に接続される伝送路と、該自装置と隣接する無線伝送装置である隣接装置に接続される伝送路とを第１のリンクグループとしてグループ化する手順と、
　前記第１のリンクグループの伝送路の状態情報を前記隣接装置と共有する手順とを実行させるためのプログラム。