WO2016024360A1 - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
電気自動車の動力源の電動機に大きなダメージが与えられることを回避しつつ、運転者の操作に対して即座に応答するように当該電動機の駆動制御を行う駆動装置に以下の処理を実行させる。すなわち、駆動装置は、上位コントローラから与えられるトルク指令値が急激に変化した場合には、トルク指令値および加速/減速指令と、現在トルク値および加速/減速状況が所定の条件を満たすか否かを判定し、満たした場合には、内部トルク指令値をゼロとして電動機の制御を行い、以後、時間の経過とともに内部トルク指令値を上位コントローラから与えられるトルク指令値に近づけてゆく。
Description
本発明は、電動機の駆動制御技術に関し、電気自動車(Electric Vehicle:以下、EV)に動力源として搭載される電動機の駆動装置に関する。
近年、EVが急速に普及しつつある。EVには三相交流電動機などの電動機が動力源として搭載されているとともに、当該電動機の駆動制御を行うインバータなどの駆動装置と、駆動装置と通信しその制御を行うVCU(Vehicle Cоntrоl Unit)などの上位コントローラが搭載されている。上位コントローラは、駆動装置に与えるトルク指令値(例えば、x[Nm]など出力トルクの物理量を示す値)や回転方向の制御指令を運転者の操作に応じて生成する。駆動装置は、電動機に与える交流電力を上位コントローラから与えられた指令値に応じて調整する。これにより、EVの走行制御が実現される。
また、駆動装置は、その駆動制御の対象の電動機の出力トルクや回転速度(単位時間当たりの回転数)などの現在値を表すデータを記憶するメモリを有しており、当該メモリに記憶されているデータを上位コントローラへ送信する。上位コントローラは、それらデータに基づいて各種メータ類の表示制御を行う処理も実行する。これにより、車両の状態を運転者に把握させることができる。この種の駆動装置は、EVとともに普及しつつあるハイブリッド車にも採用されている。この種の駆動装置に関する先行技術文献としては特許文献1が挙げられる。
特許文献1には、上位コントローラから与えられたトルク指令値が急激に変化した場合に、上位コントローラから与えられたトルク指令値とは異なる内部トルク指令値を生成し、その内部トルク指令値にしたがって電動機の駆動制御を行う駆動装置が開示されている。電動機の出力トルクを急激に変化させることを指示する指令が上位コントローラから駆動装置に与えられた場合に、その指令通りに電動機の駆動制御が行われると、電動機に対するダメージが大きくなり、電動機の耐用年数が短くなるという問題がある。特許文献1に開示の技術はこの問題を回避するためのものである。
より詳細に説明すると、特許文献1における内部トルク指令値は、値が急激に変化する前のトルク指令値と、トルク指令値が急激に変化した時点からの経過時間に対応する変化率リミッタの値を変化後のトルク指令値に乗算した値との和である。変化率リミッタとは、トルク指令値を内部トルク指令値に反映させる割合であり、時間の経過とともに値が増加する関数として定義される。このように、内部トルク指令値は変化率リミッタを用いた演算により生成されるため、トルク指令値と内部トルク指令値は必ずしも一致しない。具体的には、内部トルク指令値は、変化率リミッタにより時間の経過とともに徐々にトルク指令値に近づいてゆく。例えば、電動機のトルク値が25[N・m]であり変化率リミッタが0.2t[1/s](t[s]はトルク指令値が急激に変化した時点からの経過時間)の場合、トルク指令値が25[N・m]から-25[N・m]に急激に変化し、以降、トルク指令値が-25[N・m]に維持されたとする。この場合、2秒後の内部トルク指令値は15[N・m]となり、10秒後の内部トルク指令値は-25[N・m]となる。これをタイムチャートにて例示したのが図11である。
図11は、EVに搭載される電動機の駆動制御を特許文献1に開示の駆動装置により行う状況下で、上位コントローラから駆動装置に与えられるトルク指令値が急激に変化した場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指定値の時間変化の一例を示すタイムチャートである。図11には、時刻T0において加速中のEVを減速させるために運転者がブレーキを踏み込んだ場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指定値の時間変化が例示されている。ブレーキの踏み込みに応じて、上位コントローラから駆動装置へ与えられるトルク指令値は、図11(b)に示すように、正の値から負の値に急激に変化する。このように上位コントローラから駆動装置へ与えられるトルク指令値は、正の値から負の値へ急激に変化するが、この駆動装置には変化率リミッタが設けられているため、図11(c)に示すように、内部トルク指令値は正の値から負の値に時間をかけて徐々に変化してゆく。内部トルク指令値は徐々に変化してゆくため、電動機に対するダメージは低減され、電動機の耐用年数は長くなる。
特許文献1に開示の技術によれば、上位コントローラから与えられるトルク指令値が急激に変化したとしても、電動機に対するダメージを低減させることが可能になるのであるが、その反面、EVの操作性を悪化させ、乗り心地や安全性を低下させる、といった新たな問題が発生する。例えば、図11に示す例では、内部トルク指令値は正の値から徐々に負の値に変化するため、トルク指令値が負の値となった以降も内部トルク指令値が正の値のままとなる期間があり、その期間では、図11(a)の現在回転速度値の時間変化から明らかなように減速するどころかむしろ加速する。このように運転者がブレーキを踏み込んでも即座に減速が開始されるわけではなく、EVの操作性が悪化し、乗り心地や安全性が低下するのである。さらに、EVが減速して図11(a)に示すように現在回転速度値がゼロになると、上位コントローラは値がゼロのトルク指令値を生成する。しかし、この場合、トルク指令値が負の値からゼロに急激に変化するため、変化率リミッタによる制御がなされ、内部トルク指令値は負の値からゼロに向けて徐々に変化してゆく。そのため、トルク指令値がゼロとなった後も、内部トルク指令値が負の値のままとなる期間があり、その期間では、電動機が逆回転してEVが後退する。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動機へのダメージの低減を図りながら、EVの操作性を良好にし、EVの乗り心地と安全性を高めることにある。
上記課題を解決するために本発明は、電動機の駆動制御を行う駆動装置として以下の電力変換部と制御部とを有する駆動装置を提供する。電力変換部は、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換し、駆動制御の対象の電動機に与える。制御部は、電動機の出力トルクを指示するために上位コントローラから与えられたトルク指令値が急激に変化した場合には、変化率リミッタにより変化幅を制限した内部トルク指令値を生成し、当該内部トルク指令値に従って電力変換部の作動制御を行う。加えて、制御部は、電動機の駆動状況が加速から減速に切り換わる場合または減速から加速に切り換わる場合には、トルク指令の変化幅よりは小さくかつ変化率リミッタにより制限された変化幅よりも大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値を生成し、その後、変化率リミッタを用いて時間とともに内部トルク指令値をトルク指令値に近づけてゆく。
この発明による駆動装置をEVに搭載し当該EVの動力源の電動機の駆動制御を当該駆動装置により行うようにすれば、運転手の操作によりEVが加速から減速に切り換わる場合或いは減速から加速に切り換わる場合には、その切り換わりに伴い、トルク指令の変化幅よりは小さくかつ変化率リミッタにより制限された変化幅よりも大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値が生成され、その内部トルク指令値にしたがって上記EVの動力源の電動機の駆動制御が行われる。そして、その後は、変化率リミッタを用いて、時間とともに徐々に内部トルク指令値をトルク指令値に近づけてゆく制御が行われる。これにより、トルク指令値の急激な変化による電動機へのダメージを低減しつつ、トルク指令値の変化に対して即座に電動機が対応し、EVの操作性を良好にし、EVの乗り心地や安全性を高めることが可能になる。
好ましい態様によれば、前記制御部は、前記電動機の回転速度がゼロになると、内部トルク指令値をゼロとする。この態様によれば、電動機の回転速度がゼロになった後の電動機の逆回転を回避することができる。このため、この態様の駆動装置をEVに搭載されば、EVの操作性を良好にし、EVの乗り心地や安全性を高めることができる。
また、別の好ましい態様によれば、トルク指令値とともに次のトルク指令値が送信されるまでの時間間隔を示すリミット時間が前記上位コントローラから前記制御部に与えられ、前記制御部は、リミット時間の示す時間が経過するまでに次のトルク指令値を受け取らなかった場合には、内部トルク指令値をゼロにする。この態様によれば、外部機器からトルク指令値の送信が途絶えることで、電動機が送信の途絶える直前のトルク指令値で駆動制御され続け、電動機の駆動制御が不可能となることを回避でき、EVの安全性を高めることができる。
以上説明したように本発明によれば、トルク指令値の急激な変化による電動機へのダメージを低減しつつ、トルク指令値の変化に対して即座に電動機が対応し、EVの操作性を良好にし、EVの乗り心地や安全性を高めることが可能になる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
(A:構成)
図1は、本発明の一実施形態である駆動装置100を含む電動機駆動制御システム1の構成例を示す図である。この電動機駆動制御システム1は、EV内に敷設されるシステムである。図1に示すように、電動機駆動制御システム1は、EVの動力源たる電動機20と、電動機20の駆動制御を行う駆動装置100と、VCUなどの上位コントローラ10とを含んでいる。
<第1実施形態>
(A:構成)
図1は、本発明の一実施形態である駆動装置100を含む電動機駆動制御システム1の構成例を示す図である。この電動機駆動制御システム1は、EV内に敷設されるシステムである。図1に示すように、電動機駆動制御システム1は、EVの動力源たる電動機20と、電動機20の駆動制御を行う駆動装置100と、VCUなどの上位コントローラ10とを含んでいる。
上位コントローラ10は、CAN(Cоntroller Area Network)を介して駆動装置100に接続されている。また、上位コントローラ10には、アクセル板などの車両運転のための各種操作子(或いは当該操作子に設けられたセンサ)とスピードメータなどの各種メータ類が接続されている(図1では図示略)。上位コントローラ10は、上記各種操作子に対して為された運転操作に応じて指令Mを生成し、駆動装置100に与える。また、上位コントローラ10は、駆動装置100に指令Mを与えてから、予め設定された時間Tが経過しても運転操作を検出しなかった場合には、前回と同じ指令Mを生成して電動機20に与える。つまり、本実施形態では、最長でも時間Tの時間間隔で上位コントローラ10から駆動装置100へ指令Mが与えられる。以下では、時間Tをリミット時間と呼ぶ。
本実施形態では、上位コントローラ10から駆動装置100に与えられる指令Mには、トルク指令値、加速/減速指令およびリミット時間が含まれている。トルク指令値とは、電動機20の出力トルクを指定する指令であり、加速/減速指令とは、電動機20に対する加速/減速の指令である。また、上位コントローラ10は、電動機20の出力トルクや回転速度の物理量の現在値を表すデータDを駆動装置100から受け取り、このデータDに応じて上記メータ類の表示制御を行う。このデータDには、現在の電動機の駆動状況(加速中であるのか、それとも減速中であるのか)を示す加速/減速状況データも含まれる。データDは、予め設定した一定時間毎に駆動装置20から上位コントローラ10に与えられる。本実施形態では、この一定時間はリミット時間と同じであるが、異なる態様をとってもよい。
上位コントローラ10は、アクセルの踏み込みやブレーキの踏み込みといった運転者の運転操作に応じたトルク指令値を生成する。上位コントローラ10は、駆動装置100から受け取ったデータDに含まれる現在トルク値と、運転操作に応じて生成されたトルク指令値とを比較して、加速/減速指令を生成する。上位コントローラ10は、現在トルク値がトルク指令値よりも小さければ加速指令を生成し、大きければ減速指令を生成する。また、上位コントローラ10は、電動機20を減速させている状況下で現在回転速度値がゼロになると値がゼロのトルク指令値を生成する。
駆動装置100は、例えばインバータであり、車載電池などの直流電源(図1では図示略)から供給される直流電力を交流電力PWに変換して電動機20に与える。電動機20は、出力トルク計と回転速度計を有し(図1では図示略)、出力トルク計により計測された現在トルク値と回転速度計により計測された現在回転速度値(本実施形態では、EVが前進する方向に回転する場合は正の値、後退する方向に回転する場合は負の値となる)を駆動装置100に与える。駆動装置100は、受け取った現在トルク値と現在回転速度値を自装置のメモリ(図1参照)に書き込む。この書き込みの際に、駆動装置100は、メモリに既に書き込まれている現在回転速度値と、電動機20から受け取った現在回転速度値とを比較して加速/減速状況データを生成してメモリに書き込む。駆動装置100は、メモリに既に書き込まれている現在回転速度値が電動機20から受け取った現在回転速度値よりも小さければ加速を示す加速/減速状況データを生成し、大きければ減速を示す加速/減速状況データを生成する。なお、EVの始動時のように、メモリに現在回転速度値が書き込まれていない場合には、駆動装置100は、現在回転速度値が正の値であると加速を示す加速/減速状況データを生成し、現在回転速度値が負の値であると減速を示す加速/減速状況データを生成する。そして、駆動装置100は、メモリから現在トルク値、現在回転速度値および加速/減速状況データを読み出してデータDを生成し、上位コントローラ10に与える。
駆動装置100は、予めインストールされた制御プログラムを実行する制御部と、当該制御プログラムを実行する際のワークエリアとして使用されるメモリとを含んでいる。本実施形態では、上記制御プログラムを制御部に実行させることで、上位コントローラ10から与えられる指令Mのトルク指令値に応じて内部トルク指令値が生成され、その内部トルク指令値により電動機20に与える交流電力PWを制御する処理が実現される。本実施形態は、その内部トルク指令値の生成方法に特徴がある。以下、本実施形態の特徴を顕著に示す駆動装置100を中心に説明する。
図2は、駆動装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように駆動装置100は、通信I/F部101、制御部102、電力変換部103、記憶部104、およびこれら構成要素間のデータ授受を仲介するバス110を有している。制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部102は、記憶部104(より正確には不揮発性記憶部106)に記憶されているプログラムを実行することにより駆動装置100の制御中枢として機能する。通信I/F部101は、例えばNIC(Netwоrk Interface Card)である。通信I/F部101はCANを介して上位コントローラ10に接続されている。通信I/F部101は、上記CANを介して上位コントローラ10から送信されてくる指令Mを受信して制御部102に引き渡す一方、制御部102から引き渡されたデータDを上記CANを介して上位コントローラ10へ送信する。
図2に示すように駆動装置100は、通信I/F部101、制御部102、電力変換部103、記憶部104、およびこれら構成要素間のデータ授受を仲介するバス110を有している。制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部102は、記憶部104(より正確には不揮発性記憶部106)に記憶されているプログラムを実行することにより駆動装置100の制御中枢として機能する。通信I/F部101は、例えばNIC(Netwоrk Interface Card)である。通信I/F部101はCANを介して上位コントローラ10に接続されている。通信I/F部101は、上記CANを介して上位コントローラ10から送信されてくる指令Mを受信して制御部102に引き渡す一方、制御部102から引き渡されたデータDを上記CANを介して上位コントローラ10へ送信する。
電力変換部103は、前述した直流電源と電動機20とに接続されている。電力変換部103は、IGBTなどのスイッチング素子を含んでいる(図2では図示略)。本実施形態では、これらスイッチング素子のスイッチング(オン/オフの切り替え)により、直流電源から供給される直流電力の交流電力PWへの変換が実現される。電力変換部103に含まれるスイッチング素子のオン/オフ制御は、制御部102によって行われる。
記憶部104は、揮発性記憶部105と不揮発性記憶部106とを含んでいる。揮発性記憶部105はRAM(Randоm Access Memory)である。揮発性記憶部105は、図1におけるメモリに対応する。揮発性記憶部105は、各種プログラムを実行する際のワークエリアとして制御部102によって利用される。不揮発性記憶部106はフラッシュROMとEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)とを含んでいる。なお、図1の駆動装置100のメモリは、揮発性記憶部105である。
制御部102は、電動機20から現在トルク値と現在回転速度値を受け取り、揮発性記憶部105に書き込む。また、制御部102は、通信I/F部101から指令Mを受け取ると、指令Mに含まれるトルク指令値に基づいて内部トルク指令値を生成して電力変換部103に与えるとともに、当該指令Mを揮発性記憶部105の所定の記憶領域に書き込む。制御部102は、原則的には、上位コントローラ10から与えられた指令Mに含まれるトルク指令値と同じ値の内部トルク指令値を生成して電力変換部103に与えるのであるが、上位コントローラ10から与えられた指令Mに含まれているトルク指令値が直近の値(揮発性記憶部105の所定の記憶領域に記憶されている指令Mに含まれるトルク指令値)から急激に変化した場合(例えば、変化幅が予め定められた閾値を超えた場合)には、前述した変化率リミッタにより変化幅を制限した内部トルク指令値を生成し、以降、徐々に内部トルク指令値を上位コントローラ10から与えられる指令Mに含まれているトルク指令値に近づけて行く。本実施形態では、不揮発性記憶部106に変化率リミッタを表すデータが記憶されており、制御部102は、変化率リミッタを用いて演算を行う場合には当該データを不揮発性記憶部106から読み出して上記演算を行う。
このように本実施形態の駆動装置100では、上位コントローラ10から与えられるトルク指令値が直近の値から急激に変化した場合には、特許文献1に開示の技術と同様に変化率リミッタによる制御が行われるのであるが、後述する条件が満たされた場合には、制御部102はトルク指令値の変化幅よりは小さく、かつ変化率リミッタによる変化幅よりは大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値を生成する。具体的には、制御部102は、加速状態においてトルク指令値が正の値から負の値へ変化した場合には内部トルク指令値をゼロにする。以降、制御部102は、上位コントローラ10から与えられる指令Mに含まれているトルク指令値と等しくなるまで、特許文献1に開示の技術と同様に、変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成する。内部トルク指令値とトルク指令値が等しくなると、制御部102は、上位コントローラ10から与えられる指令Mに含まれているトルク指令値と同じ値の内部トルク指令値を生成する。
また、制御部102は、指令Mを受け取った時点からその指令Mに含まれているリミット時間が経過するまでに次の指令Mを受け取らなかった場合には、内部トルク指令値をゼロとして電動機20の駆動制御を行う。その理由は、以下の通りである。前述したように、本実施形態では、指令Mが与えられてから次の指令Mが与えられるまでの時間の間隔は最長でもリミット時間となるはずである。しかし、実際は上位コントローラ10の故障や、上位コントローラ10と駆動装置100を接続するCANの故障などにより、リミット時間内に次の指令Mが駆動装置100に与えられないことがある。この場合、直近に与えられた指令Mに従った制御を継続してしまうと、運転者の意志とは無関係にEVの加速もしくは減速が継続してしまい、運転者を含めたEVに乗っている人が危険に晒される虞がある。このような不具合を避けるため、本実施形態では、制御部102は、指令Mを受け取った時点からその指令Mに含まれているリミット時間が経過するまでに次の指令Mを受け取らなかった場合には、内部トルク指令値をゼロとして電動機20の駆動制御を行うのである。この駆動制御によってEVは停止し、EVに乗っている人が危険に晒されることが確実に回避される。
以上が、この発明の第1実施形態を示す駆動装置100の構成である。
以上が、この発明の第1実施形態を示す駆動装置100の構成である。
(B:動作)
次に、駆動装置100の動作について説明する。本実施形態では、駆動装置100の動作の中でも制御部102の動作に顕著な特徴がある。そのため、制御部102の動作を中心に説明する。
次に、駆動装置100の動作について説明する。本実施形態では、駆動装置100の動作の中でも制御部102の動作に顕著な特徴がある。そのため、制御部102の動作を中心に説明する。
図3は、制御部102の内部トルク指令値生成処理の流れを示すフローチャートである。この内部トルク指令値生成処理は、上位コントローラ10から与えられた指令Mに含まれるトルク指令値が直近の値から急激に変化した時点から、変化率リミッタによる制御を終了するまでの間、指令Mを受け取る毎に実行される処理である。
制御部102は、上位コントローラから与えられた指令Mと上位コントローラに与えるデータDとが条件1に該当するか否かを判定する(ステップS301)。条件1とは、指令Mに含まれるトルク指令値が負の値であるとともに、同指令Mに含まれる加速/減速指令が減速であり、かつ、揮発性記憶部105に記憶されているデ-タDに含まれる現在トルク値が正の値であるとともに、同データDに含まれる加速/減速状況データが加速を示すという条件である。条件1に該当するのは、例えば、EVが加速している状況で、運転者がアクセルの踏込量を減らすかブレーキを踏み込んでEVを減速させようとする場合である。ステップS301の判定結果が“Yes”であると、制御部102は内部トルク指令値をゼロにして電力変換部103に与え、電動機20の駆動制御を行う(ステップS302)。
ステップS301の判定結果が“No”であると、制御部102は、指令MとデータDとが条件2に該当するか否かを判定する(ステップS303)。条件2とは、指令Mに含まれるトルク指令値が正の値であるとともに、同指令Mに含まれる加速/減速指令が加速であり、かつ、揮発性記憶部105に記憶されているデ-タDに含まれる現在トルク値が負の値であるとともに、同データDに含まれる加速/減速状況データが減速を示すという条件である。条件2に該当するのは、例えば、EVが減速している状況で、運転者がブレーキの踏込量を減らすかアクセルを踏んでEVを加速させようとする場合である。ステップS303の判定結果が“Yes”であると、制御部102は内部トルク指令値をゼロにして電力変換部103に与え、電動機20の駆動制御を行う(ステップS304)。
ステップS303の判定結果が“No”であると、制御部102は、指令MとデータDとが条件3に該当するか否かを判定する(ステップS305)。条件3とは、指令Mに含まれるトルク指令値がゼロであるとともに、同指令Mに含まれる加速/減速指令が減速であり、かつ、デ-タDに含まれる現在回転速度値がゼロであるという条件である。条件3に該当するのは、例えば、ブレーキの踏み込みに応じて電動機20の現在回転速度値がゼロとなり、現在回転速度値がゼロになったことに応じて上位コントローラ10がトルク指令値をゼロにした場合である。ステップS305の判定結果が“Yes”であると、制御部102は内部トルク指令値をゼロにして電力変換部103に与え、電動機20の駆動制御を行う(ステップS306)。
ステップS305の判定結果が“No”であると、制御部102は、指令Mのトルク指令値から変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成し、電力変換部103に与え、電動機20の駆動制御を行う(ステップS307)。これによって、内部トルク指令値生成処理が完了する。
図4は、上位コントローラ10から与えられるトルク指令値が正の値から負の値に急激に変化した場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指令値の時間変化を示すタイムチャートである。図4では、指令M’を受け取るまでは上位コントローラ10から正の値のトルク指令値を含む指令Mが駆動装置100に与えられており、時刻T0に与えられる指令M’においてトルク指令値が負の値に変化した場合について図示されている。駆動装置100を搭載したEVの加速中に運転者がブレーキを踏むことでEVを減速させようとした場合に、トルク指令値は図4のように変化する。指令M’に含まれるトルク指令値は負の値であり、加速/減速指令は減速である。一方、指令M’が与えられるまではEVは加速中であったのであるから当該指令M’を与えられた時点の現在トルク値は正の値であり、かつ加速/減速状況は加速である。これは、図3の条件1に該当する。そのため、制御部102はステップS302の処理を実行し、内部トルク指令値をゼロにする。
内部トルク指令値がゼロとなると、即座に現在回転速度値は下がり始め、EVは減速し始める。つまり、運転者がブレーキを踏むことで、EVの減速が即座に始まる。以降、ブレーキの踏み込みに応じて、負のトルク指令値と減速を示す加速/減速指令とを含む指令Mが上位コントローラ10から駆動装置100に与えられる。これらの指令Mを受け取る時点では加速/減速状況は減速となっており、これは、図3の条件1~3のいずれにも該当しない。そのため、制御部102は、これらの指令Mを上位コントローラ10から受け取る毎に図3のステップS307の処理を実行し、指令Mのトルク指令値から変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成する。内部トルク指令値が徐々にトルク指令値に近づき、内部トルク指令値とトルク指令値が同じ値となる。
電動機20の現在回転速度値は徐々に低下してゆき、ついには現在回転速度値がゼロとなりEVは停止する。電動機20の現在回転速度値がゼロになったことを契機として上位コントローラ10は、減速を示す加速/減速指令と値がゼロのトルク指令値とを含む指令Mを駆動装置100に与え、これは図3における条件3に該当する。そのため、制御部102はステップS307の処理を実行し、内部トルク指令値をゼロにする。内部トルク指令値がゼロとなるので、電動機20が逆回転してEVが後退することはない。なお、本動作例では、加速中に減速を指示する運転操作が為された場合について説明したが、減速中に加速を指示する運転操作が為された場合も同様である。この場合、トルク指令値が負の値から正の値に急激に変化し、かつ、加速/減速指令が加速であり、かつ、現在トルク値が負の値であるとともに加速/減速状況データが減速を示すため、ステップS303の判定結果が“Yes”となってステップS304の処理が実行される。すなわち、制御部102は、トルク指令値の変化幅よりは小さく、かつ変化率リミッタによる変化幅よりは大きい変化幅で内部トルク指令値を変化させる(具体的には、制御部102は、内部トルク指令値をゼロにする)。その後、制御部102は、指令Mを受け取る毎にステップS307の処理を実行し、内部トルク指令値を指令Mに含まれるトルク指令値に徐々に近づけて行く。
以上説明したように、本実施形態の駆動装置100によれば、例えばEVの加速中に運転者がブレーキを踏むと即座に減速が開始され、EVの乗り心地を高めることができる。本実施形態では、ブレーキを踏んだ直後の内部トルク指令値の変化幅はトルク指令値の変化幅よりも小さいため、電動機20に大きなダメージが与えられることを回避することができる。加えて本実施形態では、電動機20を減速させて停止させる場合、現在回転速度値がゼロになったことによりトルク指令値が負の値からゼロに急減に変化したとしても、内部トルク指令値はゼロとされるため、電動機20が逆回転することはなく、EVの乗り心地や安全性をさらに高めることができる。このように、本実施形態によれば、電動機20に大きなダメージが与えられることを回避しつつ、EVの乗り心地や安全性を高めることが可能になる、といった効果が奏される。さらに、本実施形態によれば、予め設定したリミット時間を超えても指令Mが上位コントローラ10から駆動装置100に与えられないと、内部トルク指令値はゼロになり、EVが停止する。つまり、本実施形態によれば、上位コントローラ等に故障に起因して電動機20の制御が不可能となることを回避し、EVの安全性を高めることが可能になる。
<第2実施形態>
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明では図1および図2を援用する。駆動装置100と本実施形態の駆動装置の異なる点は、内部トルク指令値の生成方法にある。具体的には、本実施形態の駆動装置は、トルク指令値が急激に変化し、かつ所定の条件を満たした場合にトルク指令値の変化幅よりは小さくかつ変化率リミッタによる変化幅よりは大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値を生成する点は第1実施形態と同一である。しかし、本実施形態では、例えば、加速中に減速を指示する運転操作が為されていた場合には、内部トルク指令値をゼロ以外の予め定めた一定値(正の値であって、かつ、変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値)とする点と、減速中に加速を指示する運転操作が為されていた場合には、内部トルク指令値をゼロ以外の予め定めた一定値(負の値であって、かつ、変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値)とする点、が第1実施形態と異なる。
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明では図1および図2を援用する。駆動装置100と本実施形態の駆動装置の異なる点は、内部トルク指令値の生成方法にある。具体的には、本実施形態の駆動装置は、トルク指令値が急激に変化し、かつ所定の条件を満たした場合にトルク指令値の変化幅よりは小さくかつ変化率リミッタによる変化幅よりは大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値を生成する点は第1実施形態と同一である。しかし、本実施形態では、例えば、加速中に減速を指示する運転操作が為されていた場合には、内部トルク指令値をゼロ以外の予め定めた一定値(正の値であって、かつ、変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値)とする点と、減速中に加速を指示する運転操作が為されていた場合には、内部トルク指令値をゼロ以外の予め定めた一定値(負の値であって、かつ、変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値)とする点、が第1実施形態と異なる。
図5は、本実施形態の駆動装置の内部トルク指令値生成処理の流れを示すフローチャートである。図5では、図3におけるステップと同じステップには図3におけるものと同じ符号が付されている。図5と図3を比較すれば明らかなように、図5のフローチャートのステップS502およびステップS504は、図3のフローチャートのステップS302およびステップS304に相当する。ステップS502およびステップS504の各ステップでは、制御部102は、内部トルク指令値を上記一定値(ステップS503であれば正の値、ステップS304であれば負の値)とする。ステップS502における一定値を正の値とし、ステップS504における一定値を負の値とするのは、電動機20に与えられるダメージを第1実施形態よりも小さくするためである。
図6は、前掲図4と同様に、上位コントローラ10から与えられるトルク指令値が時刻T0において正の値から負の値に急激に変化した場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指令値の時間変化を示すタイムチャートである。図6においても、図4における場合と同様に指令M’を受け取るまでは上位コントローラ10から正の値のトルク指令値を含む指令Mが本実施形態の駆動装置に与えられており、指令M’においてトルク指令値が負の値に変化する。図6のタイムチャートと図4のタイムチャートが異なるのは、指令M’に応じて生成される内部トルク指令値がゼロ以外の予め定められた一定値(図6では正の値)となる点である。この後は図4のタイムチャートと同様に、制御部102は、トルク指令値から変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値は徐々にトルク指令値に近づいてゆく。
本実施形態によっても上記第1実施形態と同様に、EVの乗り心地を高めるとともにEVの安全性を高めるといった効果が奏される。加えて、本実施形態によれば、トルク指令値が急激に変化した時の内部トルク指令の変化幅が第1実施形態よりは小さく、電動機20に対するダメージを第1実施形態よりも低減することができるといった効果が奏される。
<第3実施形態>
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明においても図1および図2を援用する。駆動装置100と本実施形態の駆動装置の異なる点は、本実施形態の駆動装置の不揮発記憶部106には2種類の変化率リミッタを表すデータが記憶されており、トルク指令値が急激に変化した時点からの経過時間によりそれらの変化率リミッタを切り替えて内部トルク指令値の演算を行う点にある。2種類の変化率リミッタとは、第1実施形態や第2実施形態で用いた変化率リミッタ(変化率リミッタAとする)と、変化率リミッタAよりも時間に対して急峻に変化する変化率リミッタ(変化率リミッタBとする)である。本実施形態の駆動装置では、トルク指令値が直近の値から急激に変化した指令M’を上位コントローラ10から与えられると、制御部102は、当該指令M’を与えられた時点から内部トルク指令値がゼロになるまで変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値がゼロになってからは変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を生成する。
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明においても図1および図2を援用する。駆動装置100と本実施形態の駆動装置の異なる点は、本実施形態の駆動装置の不揮発記憶部106には2種類の変化率リミッタを表すデータが記憶されており、トルク指令値が急激に変化した時点からの経過時間によりそれらの変化率リミッタを切り替えて内部トルク指令値の演算を行う点にある。2種類の変化率リミッタとは、第1実施形態や第2実施形態で用いた変化率リミッタ(変化率リミッタAとする)と、変化率リミッタAよりも時間に対して急峻に変化する変化率リミッタ(変化率リミッタBとする)である。本実施形態の駆動装置では、トルク指令値が直近の値から急激に変化した指令M’を上位コントローラ10から与えられると、制御部102は、当該指令M’を与えられた時点から内部トルク指令値がゼロになるまで変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値がゼロになってからは変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を生成する。
図7は、本実施形態の駆動装置の内部トルク指令値生成処理の流れを示すフローチャートである。図7では、図3におけるものと同じステップには図3におけるものと同じ符号が付されている。図7と図3を比較すれば明らかなように、図7のフローチャートのステップS702、ステップS704およびステップS707が、図3のフローチャートのステップS302、ステップ304およびステップS307に相当する。ステップS702およびステップS704の各ステップでは、制御部102は、変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成する。ステップS707では、制御部102は、内部トルク指令値がゼロになるまでは変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値がゼロになってからは変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を生成する。なお、変化率リミッタBを用いて算出された内部トルク指令値がゼロになるまでの時間tbと、トルク指令値が急激に変化した時点から変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を算出したとした場合における当該内部トルク指令値がゼロになるまでの時間taとは本来一致しないので、変化率リミッタを変化率リミッタBから変化率リミッタAに切り換える際には、時間差ta―tb分の補正を行って変化率リミッタAによる内部トルク指令値の算出を行うようにすれば良い。具体的には、変化率リミッタAによる内部トルク指令値の算出を行う際には、トルク指令値が急激に変化した時点からの実際の経過時間tに上記時間差ta-tbを加算した時間を用いて内部トルク指令値の算出を行うようにすれば良い。
図8は、前掲図11と同様に、上位コントローラ10から与えられるトルク指令値が時刻T0において正の値から負の値に急激に変化した場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指令値の時間変化を示すタイムチャートである。図8においても、図11における場合と同様に指令M’を受け取るまでは上位コントローラ10から正の値のトルク指令値を含む指令Mが本実施形態の駆動装置に与えられており、指令M’においてトルク指令値が負の値に変化する。図8のタイムチャートでは、指令M’を受け取ってから内部トルク指令値がゼロになるまでは前掲図11のタイムチャートに比較して内部トルク指令が急峻に減少してゆき、内部トルク指令値がゼロになってからは内部トルク指令値と上位コントローラ10から与えられるトルク指令値とが一致するまで図11のタイムチャート同様に内部トルク指令値が減少してゆく。このため、本実施形態によれば、減速を指示する運転操作が為されているにも拘らず実際には加速している期間が従来よりも短くなり、EVの操作性および安全性が向上する。
以上説明したように、本実施形態によっても上記第1実施形態と同様に、EVの乗り心地を高めるとともにEVの安全性を高めるといった効果が奏される。加えて、本実施形態においても、前述した第2実施形態と同様に、トルク指令値が急激に変化した時の内部トルク指令の変化幅が第1実施形態よりは小さく、電動機20に対するダメージを第1実施形態よりも低減することができるといった効果が奏される。なお、本実施形態では、内部トルク指令値がゼロになったことを契機として内部トルク指令値の算出に用いる変化率リミッタを変化率リミッタBから変化率リミッタAに切り換えたが、このような切り換えを行わなくて勿論良い。要は、加速中に減速を指示された場合、或いは減速中に加速を指示された場合には、通常よりも急峻に変化する変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成する態様であれば良い。変化率リミッタの切り換えを行わない態様であれば、変化率リミッタを切り換える態様に比較して内部トルク指令値の変化が急峻になるため電動機20に与えられるダメージが大きくなるが、内部トルク指令値とトルク指令値とが一致するまでの期間を短くすることができる。
<第4実施形態>
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明においても図1および図2を援用する。本実施形態の駆動装置は、2種類の変化率リミッタ(前述した変化率リミッタAおよび変化率リミッタB)を用いる点は第3実施形態の駆動装置と同様であるが、変化率リミッタを切り換えるタイミングが第3実施形態と異なる。図9は、本実施形態の駆動装置の内部トルク指令値生成処理の流れを示すフローチャートである。図9では、図7におけるものと同じステップには図7におけるものと同じ符号が付されている。図9と図7を比較すれば明らかなように、図9のフローチャートのステップS907が図7のフローチャートのステップS707に相当する。このステップS907では、制御部102は、内部トルク指令値が上記一定値になるまでは変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値が上記一定値になってからは変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を生成する。なお、上記一定値は、正の値であっても良くまた負の値であっても良いが、加速中に減速を指示された場合においては正の値であることが好ましく、減速中に加速を指示された場合においては負の値が好ましいことは第2実施形態と同一である。
本実施形態の駆動装置の構成は第1実施形態の駆動装置100と同じであるため、以下の説明においても図1および図2を援用する。本実施形態の駆動装置は、2種類の変化率リミッタ(前述した変化率リミッタAおよび変化率リミッタB)を用いる点は第3実施形態の駆動装置と同様であるが、変化率リミッタを切り換えるタイミングが第3実施形態と異なる。図9は、本実施形態の駆動装置の内部トルク指令値生成処理の流れを示すフローチャートである。図9では、図7におけるものと同じステップには図7におけるものと同じ符号が付されている。図9と図7を比較すれば明らかなように、図9のフローチャートのステップS907が図7のフローチャートのステップS707に相当する。このステップS907では、制御部102は、内部トルク指令値が上記一定値になるまでは変化率リミッタBを用いて内部トルク指令値を生成し、内部トルク指令値が上記一定値になってからは変化率リミッタAを用いて内部トルク指令値を生成する。なお、上記一定値は、正の値であっても良くまた負の値であっても良いが、加速中に減速を指示された場合においては正の値であることが好ましく、減速中に加速を指示された場合においては負の値が好ましいことは第2実施形態と同一である。
図10は、前掲図8と同様に、上位コントローラ10から与えられるトルク指令値が正の値から負の値に急激に変化した場合の現在回転速度値、トルク指令値および内部トルク指令値の時間変化を示すタイムチャートである。図10においても、図8における場合と同様に指令M’を受け取るまでは上位コントローラ10から正の値のトルク指令値を含む指令Mが本実施形態の駆動装置に与えられており、指令M’においてトルク指令値が負の値に変化する。図10のタイムチャートでは、指令M’を受け取ってから内部トルク指令値がトルク指令値と一致するまでの時間が図8における場合よりも長くなっている。このため、本実施形態によれば、減速を指示する運転操作が為されているにも拘らず実際には加速している期間が第3実施形態よりは長くなるものの、図11に示す従来技術よりは短くなる。つまり、本実施形態によっても、EVの操作性および安全性を従来より向上させることができる。加えて、本実施形態では、指令M’を受け取った時点の内部トルク指令値の変化幅が第3実施形態よりも小さく、電動機20に与えられるダメージを一層低減することができる。
以上説明したように、本実施形態によっても上記第1実施形態と同様に、EVの乗り心地を高めるとともにEVの安全性を高めるといった効果が奏される。加えて、本実施形態によれば、電動機20に対するダメージを第3実施形態よりも低減することができるといった効果が奏される。
<その他の実施形態>
以上本発明の第1~第4実施形態を説明したが、これら実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記各実施形態では、上位コントローラ10から駆動装置に与えられる指令Mにはトルク指令値、加速/減速指令およびリミット時間が含まれていた。しかし、指令Mにはトルク指令値およびリミット時間のみが含まれる態様をとってもよい。この態様では、指令Mのトルク指令値と現在トルク値とを比較して加速/減速指令を補完する処理を駆動装置100の制御部102に実行させるようにすれば良い。具体的には、制御部102は、トルク指令値が現在トルク値よりも大きい場合には加速指令を補完し、トルク指令値が現在トルク値よりも小さい場合には減速指令を補完するのである。この態様では、指令Mのデータ量が少なくなり、CANを介した通信量を削減することができる。
以上本発明の第1~第4実施形態を説明したが、これら実施形態に以下の変形を加えても勿論良い。
(1)上記各実施形態では、上位コントローラ10から駆動装置に与えられる指令Mにはトルク指令値、加速/減速指令およびリミット時間が含まれていた。しかし、指令Mにはトルク指令値およびリミット時間のみが含まれる態様をとってもよい。この態様では、指令Mのトルク指令値と現在トルク値とを比較して加速/減速指令を補完する処理を駆動装置100の制御部102に実行させるようにすれば良い。具体的には、制御部102は、トルク指令値が現在トルク値よりも大きい場合には加速指令を補完し、トルク指令値が現在トルク値よりも小さい場合には減速指令を補完するのである。この態様では、指令Mのデータ量が少なくなり、CANを介した通信量を削減することができる。
(2)上記各実施形態では、上位コントローラ10は、運転操作に応じて算出されるトルク指令値と現在トルク値との比較で加速/減速指令を生成した。しかし、アクセル開度の変化やブレーキ踏み込み量に応じて生成する処理を上位コントローラ10に実行させても良い。例えば、運転者がアクセルを踏み込み始めたこともしくは運転者がさらにアクセルを踏み込んだことの検出を契機として上位コントローラ10は加速指令を生成し、運転者がブレーキを踏み込み始めたこともしくは運転者がアクセルの踏み込みを弱くしたことの検出を契機として上位コントローラ10は減速指令を生成する、といった具合である。
(3)データDの現在回転速度値により、第1実施形態の内部トルク指令値生成処理と第3実施形態の内部トルク指令値生成処理とを切り替えて実行するようにしてもよい。詳述すると、現在回転速度値がゼロ以外の予め定めた一定値(一定値は正の値)よりも大きい場合は、制御部102は第3実施形態の内部トルク指令値生成処理を実行し、逆に、現在回転速度値が一定値よりも小さい場合は、第1実施形態の内部トルク指令値生成処理を実行するのである。現在回転速度値が一定値よりも大きい場合には内部トルク指令値の変化幅が大きいと、電動機20に対するダメージも大きくなる。このため、現在回転速度値が一定値よりも大きい場合には、電動機20に対するダメージが比較的少ない第3実施形態の内部トルク指令値生成処理により内部トルク指令値を生成する方が好ましい。逆に、現在回転速度値が一定値よりも小さい場合には、第1実施形態の内部トルク指令値生成処理を用いて内部トルク指令値を生成しても、特段の問題は発生しない。同様に、現在回転速度値に応じて第1実施形態の内部トルク指令値生成処理と第2実施形態の内部トルク指令値生成処理とを切り替えて実行しても良く、第1実施形態の内部トルク指令値生成処理と第4実施形態の内部トルク指令値生成処理とを切り替えて実行してもよい。また、現在回転速度値に応じて第2実施形態の内部トルク指令値生成処理と第3実施形態(或いは第4実施形態)の内部トルク指令値生成処理とを切り替えて実行してもよい。
(4)第2実施形態において、内部トルク指令値の初期値(すなわち、ステップS502或いはS504にて内部トルク指令値にセットする値)を、値が急激に変化する前のトルク指令値の大きさ(絶対値)に応じて切り換えてもよい。例えば、内部トルク指令値の初期値として大きさ(絶対値)の異なる2種類の値を予め用意しておく。そして、上記トルク指令値が予め設定した閾値よりも大きい場合には絶対値が大きい方の初期値を用い、上記閾値よりも小さい場合には絶対値の小さい方の初期値を用いるのである。このような態様によれば、電動機20に対するダメージをできるだけ抑えつつ、EVの操作性や安全性を向上させることが可能になる。
(5)上記各実施形態において、リミット時間を加速/減速状況に応じて変化させてもよい。例えば、加速中であればリミット時間を短くし、減速中であればリミット時間を長くするのである。リミット時間が経過するまでは、加速中であれば加速が継続され、減速中であれば減速が継続される。このため、加速中にリミット時間を長くしてしまうとその分だけEVの乗員が危険に晒されることになるが、減速中であれば最終的にはEVは停止し乗員が危険に晒されることはないからである。
(7)この発明の電動機駆動制御システム1は、EVに関するものであるが、この発明を例えば、ハイブリッド車に対して用いてもよい。さらに、EVやハイブリッド車ではなく、鉄道車両に動力源として搭載される電動機の駆動制御に本発明を用いてもよい。
1…電動機駆動制御システム、10…上位コントローラ、20…電動機、100…駆動装置、101…通信I/F部、102…制御部、103…電力変換部、104…記憶部、105…揮発性記憶部、106…不揮発性記憶部、110…バス。
Claims (7)
- 直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して電動機に与える電力変換部と、
前記電動機の出力トルクを指示するために上位コントローラから与えられたトルク指令値が急激に変化した場合には、変化率リミッタにより変化幅を制限した内部トルク指令値を生成し、当該内部トルク指令値に従って前記電力変換部の作動制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記電動機を加速中に減速を指示された場合または減速中に加速を指示された場合には、トルク指令の変化幅よりは小さくかつ前記変化率リミッタにより制限された変化幅よりも大きい変化幅で変化させた内部トルク指令値を生成し、その後、前記変化率リミッタを用いて時間とともに内部トルク指令値をトルク指令値に近づけてゆく
ことを特徴とする駆動装置。 - 前記制御部は、
前記電動機を加速中に減速を指示された場合または減速中に加速を指示された場合には、内部トルク指令値をゼロにし、その後、前記変化率リミッタを用いて時間とともに内部トルク指令値をトルク指令値に近づけてゆくことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記電動機を加速中に減速を指示された場合には、内部トルク指令値を正の値かつ前記変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値とし、その後、前記変化率リミッタを用いてトルク指令値に近づけてゆく一方、減速中に加速を指示された場合には、内部トルク指令値を負の値かつ前記変化率リミッタを用いて求まる値よりも絶対値が小さな値にし、その後、前記変化率リミッタを用いてトルク指令値に近づけてゆくことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記電動機を加速中に減速を指示された場合または減速中に加速を指示された場合には、前記変化率リミッタよりも急峻に変化する第2の変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、
前記電動機を加速中に減速を指示された場合または減速中に加速を指示された場合には、内部トルク指令値が前記電動機の駆動状況に応じて予め定められた値に達するまでは前記変化率リミッタよりも急峻に変化する第2の変化率リミッタを用いて内部トルク指令値を生成し、当該値に達した以降は前記変化率リミッタを用いて時間とともに内部トルク指令値をトルク指令値に近づけてゆくことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。 - 前記制御部は、前記電動機の回転速度がゼロになると、内部トルク指令値をゼロにすることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- トルク指令値とともに次のトルク指令値を与えられるまでの時間間隔を示すリミット時間が前記上位コントローラから前記制御部に与えられ、前記制御部は、リミット時間の示す時間が経過するまでに次のトルク指令値を受け取らなかった場合には、内部トルク指令値をゼロにすることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
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