WO2016002424A1 - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

　従来、透明表示エリアでは、各色成分の１０２３階調値を透明階調に割り当てていた。このため、映像表示エリアに映像を表示する際に、各色成分を０～１０２２階調値の１０２３階調でしか表すことができず、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）を透明階調に割り当てる必要がなくなり、当該画素値で表される色を表示することができなかった。そこで、透明エリア情報を映像信号の垂直ブランキング期間に付加するようにすれば、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）も映像を表示するために使用可能になる。これにより、各色成分を０～１０２３階調値の１０２４階調で表すことが可能になり、透明表示エリアを設けた場合にも映像をフルレンジの色で表示することが可能になる。

Description

液晶表示装置

　本発明は、液晶表示装置に関し、特に、フィールドシーケンシャル方式やカラーフィルタ方式でカラー表示を行う液晶表示装置に関する。

　カラー表示を行う液晶表示装置の多くは、１つの画素を３分割したサブ画素に対応してそれぞれ、赤色（Ｒ）、緑色（Ｇ）、および青色（Ｂ）の光を透過させるカラーフィルタを備えている。しかし、液晶表示パネルに照射されるバックライト光の約２／３がカラーフィルタに吸収されるために、カラーフィルタ方式の液晶表示装置は光利用効率が低いという問題を有する。そこで、カラーフィルタを用いずにカラー表示を行うフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置が注目されている。

　フィールドシーケンシャル方式では、１画面の表示期間である１フレーム期間は３つのサブフレーム期間に分割される。第１のサブフレーム期間には、映像信号の赤色成分を入力しつつ赤色の光源を発光させることによって、赤色の画面が表示される。第２のサブフレーム期間には、映像信号の緑色成分を入力しつつ緑色の光源を発光させることによって、緑色の画面が表示される。第３のサブフレーム期間には、映像信号の青色成分を入力しつつ青色の光源を発光させることによって、青色の画面が表示される。このようにして、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置は赤色、緑色、青色の各画面を順に表示するので、視聴者は残像効果によりカラー映像を視認することができる。このように、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置では、カラーフィルタが不要になるので、カラーフィルタ方式の液晶表示装置に比べて光の利用効率が約３倍に向上する。

　特許文献１には、ブランキング期間にコンテンツ識別情報が付加された映像信号を受信すれば、当該コンテンツ識別情報に基づいてコンテンツの種類に応じた最適な処理を映像信号に対して行うことが記載されている。また、特許文献２には、ＯＳＤ（On Screen Display）用の映像を表示する第１映像信号と、ＯＳＤ用の映像とは別の映像を表示する第２映像信号の２系統の映像信号を扱うシステムにおいて、ＯＳＤ用の情報を第２映像信号のブランキング期間に付加して送信することが記載されている。

国際公開２００８／１１１２５７号パンフレット 日本の特開２００５－３３４３５号公報

　図１４は、従来のフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、特定の階調値を透明階調として扱うことを示す図である。図１４に示すように、例えば赤色、緑色、青色の各色成分が１０ビットである場合、通常の画像だけを表示するのであれば、各色成分についてそれぞれ０階調値から１０２３階調値までの１０２４階調で表示することが可能である。しかし、シースルー（透明）表示を行う場合には、各色成分の特定の階調値（例えば１０２３階調値）を透明階調に割り当てる。このように、当該液晶表示装置において、特定の階調値を透明階調に割り当てれば、当該特定の階調値は映像を表示するために使用できない。このため、表示可能なすべての色を使用して映像を表示することができないという問題がある。

　また、特許文献１に記載の発明によれば、映像信号のブランキング期間に挿入されているのはコンテンツの種類を識別するための情報だけであるため、表示パネルに透明エリアを設定する場合には、映像信号の特定の階調値を透明階調に割り当てなければならない。同様に、特許文献２に記載の発明においても、ＯＳＤ用の情報を第２映像信号のブランキング期間に送信することは記載されているが、透明エリア情報もブランキング期間に送信することは記載されていない。そこで、透明エリア情報を追加しようとすれば第２映像信号の特定の階調値を透明階調に割り当てなければならない。このように、いずれの場合も表示部に透明エリアを設定するために、映像信号の特定の階調値を透明階調に割り当てなければならない。この場合、透明階調に割り当てた特定の階調値は映像信号として使用できないので、表示可能なすべての色で映像を表現することはできない。

　そこで、本発明は、表示可能なすべての色を使用して映像を表示することが可能な液晶表示装置を提供することを目的とする。

　本発明の第１の局面は、信号源から入力された映像信号によって表される映像を表示する液晶表示装置であって、
　複数の画素形成部を含む表示部と、
　前記映像信号に基づき前記表示部に前記映像を表示する駆動部と、
　前記映像信号に付加して入力された表示エリア情報に基づき前記画素形成部の表示状態を制御する信号処理部とを備え、
　前記表示エリア情報は、前記映像信号に付加して与えられ、
　前記駆動部は、前記表示エリア情報によって特定された前記画素形成部の表示状態を制御すると共に、前記表示エリア情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする。

　本発明の第２の局面は、本発明の第１の局面において、
　前記液晶表示装置は、前記表示部に光を照射するために、１フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に指定された色の光を発する複数色の光源と前記光源を駆動するバックライト駆動回路とを含む光源部をさらに備えることによって、前記サブフレーム期間毎に異なる色の画面を表示し、
　前記表示エリア情報は、前記画素形成部毎に透明表示すべきか否かを示す透明表示情報を含む透明エリア情報であり、
　前記信号処理部は、前記映像信号に付加された前記表示エリア情報から前記透明表示情報を読み出す透明階調制御回路と、前記透明階調制御回路に接続され、前記１フレーム期間の前記映像信号を色毎に分離する分離回路と、前記サブフレーム期間毎に分離された１または２以上の色の画面を表示する前記映像信号を分離回路から読み出して周波数を変換し、前記透明階調制御回路によって読み出された前記透明表示情報と共に、前記駆動部に与える周波数変換回路とを含み、
　前記駆動部は、前記透明表示情報によって特定された前記画素形成部を透明表示すると共に、前記透明表示情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする。

　本発明の第３の局面は、本発明の第２の局面において、
　前記透明エリア情報は、前記映像信号の垂直ブランキング期間、水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちの少なくともいずれかに付加されていることを特徴とする。

　本発明の第４の局面は、本発明の第２の局面において、
　前記透明エリア情報は、前記映像信号の垂直ブランキング期間または水平ブランキング期間の少なくともいずれかと、前記映像信号の追加透明エリアとにそれぞれ付加されていることを特徴とする。

　本発明の第５の局面は、本発明の第３または第４の局面において、
　前記透明エリア情報は、前記光源の輝度を制御することによって、透明表示する前記画素形成部の透明度を設定する透明度情報をさらに含み、
　前記光源は１または２以上の前記画素形成部毎に配置された発光ダイオードからなり、前記バックライト駆動回路は、前記透明度情報に基づいて前記発光ダイオードの駆動電流値を調整して輝度を制御することを特徴とする。

　本発明の第６の局面は、本発明の第５の局面において、
　前記透明エリア情報は、前記垂直ブランキング期間または前記水平ブランキング期間のバックポーチ期間またはフロントポーチ期間に付加されることを特徴とする。

　本発明の第７の局面は、本発明の第５の局面において、
　前記透明表示情報と前記透明度情報は、前記垂直ブランキング期間、前記水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちのいずれかに連続して付加されることを特徴とする。

　本発明の第８の局面は、本発明の第５の局面において、
　前記透明表示情報は、前記垂直ブランキング期間、前記水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちのいずれかに付加され、前記透明度情報は残りのいずれかに付加されることを特徴とする。

　本発明の第９の局面は、本発明の第５の局面において、
　前記透明表示情報および前記透明度情報のうち少なくともいずれかは、１水平走査期間毎に垂直同期信号の立ち下がり時または立ち上がり時から前記水平ブランキング期間に付加されることを特徴とする。

　本発明の第１０の局面は、本発明の第５の局面において、
　前記透明表示情報および前記透明度情報のうち少なくともいずれかは、前記映像信号が表示されるエリアと隣接する前記水平ブランキング期間に付加されることを特徴とする。

　本発明の第１１の局面は、本発明の第１の局面において、
　前記表示エリア情報は、前記画素形成部を所定の色で塗りつぶすか否かを示す塗りつぶし情報を含む隠しエリア情報であり、
　前記信号処理部は、前記映像信号の垂直ブランキング期間および水平ブランキング期間のいずれかに付加された前記塗りつぶし情報を読み出す隠しエリア制御回路を含み、
　前記駆動部は、前記塗りつぶし情報によって特定された前記画素形成部を所定の色で塗りつぶすと共に、前記塗りつぶし情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする。

　本発明の第１２の局面は、本発明の第１１の局面において、
　前記隠しエリア情報は、文字を表示するための文字情報をさらに含み、
　前記塗りつぶし情報および前記文字情報は、前記垂直ブランキング期間および前記水平ブランキング期間のいずれか一方にまとめて付加され、または前記垂直ブランキング期間および前記水平ブランキング期間にそれぞれ分けて付加され、
　前記駆動部は、前記塗りつぶし情報に基づいて塗りつぶされた前記画素形成部に前記文字情報に基づき文字を表示することを特徴とする。

　上記第１の局面によれば、画素形成部の表示状態を表す表示エリア情報を、映像信号に付加して与えることにより、表示エリア情報によって特定された画素形成部は所定の表示状態になる。これにより、映像信号に含まれる各色成分の色深度の一部を表示エリア情報に割り当てる必要がなくなるので、画素形成部を表示エリア情報によって決まる表示状態にする際に、画素形成部に表示される映像をすべての色を使用して表示することができる。

　上記第２の局面によれば、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、画素形成部毎に透明表示すべきか否かを示す透明表示情報を、映像信号に付加して与える。これにより、透明表示エリア情報によって特定された画素形成部は透明表示される。このため、映像信号に含まれる各色成分の色深度の一部を透明表示情報に割り当てる必要がなくなるので、画素形成部を透明表示する際に、透明表示しない画素形成部に表示される映像をすべての色を使用して表示することができる。

　上記第３の局面によれば、透明表示情報は、映像信号の垂直ブランキング期間、水平ブランキング期間、および画像信号の追加透明エリアの少なくもいずれかに付加されるので、映像信号に含まれる各色成分の色深度の一部を透明表示情報に割り当てる必要がなくなる。これにより、画素形成部を透明表示する際に、透明表示しない画素形成部に表示される映像をすべての色を使用して表示することができる。

　上記第４の局面によれば、透明表示情報は、映像信号の垂直ブランキング期間および水平ブランキング期間のいずれかと、画像信号の追加透明エリアとにそれぞれ付加されるので、映像信号に含まれる各色成分の色深度の一部を透明表示情報に割り当てる必要がなくなる。これにより、画素形成部を透明表示する際に、透明表示しない画素形成部に表示される映像をすべての色を使用して表示することができる。

　上記第５の局面によれば、透明エリア情報には、光源の輝度を制御することによって画素形成部の透明度を設定する透明度情報も含まれている。画素形成部に対応して配置された発光ダイオードの駆動電流値を透明度情報に基づいて調整することにより、発光ダイオードの輝度を制御し、透明表示される画素形成部の透明度を設定することができる。

　上記第６の局面によれば、透明エリア情報は、垂直ブランキング期間または水平ブランキング期間のバックポーチ期間またはフロントポーチ期間に付加される。

　上記第７の局面によれば、透明表示情報と透明度情報は、垂直ブランキング期間、水平ブランキング期間、および映像信号の追加透明エリアのいずれかに連続して付加される。

　上記第８の局面によれば、透明表示情報は、垂直ブランキング期間、水平ブランキング期間、および映像信号の追加透明エリアのいずれかに付加され、透明度情報は残りのいずれかに付加される。例えば、透明表示情報が垂直ブランキング期間に付加されれば、透明度情報は、水平ブランキング期間および映像信号の追加透明エリアのいずれかに付加される。

　上記第９の局面によれば、透明エリア情報に含まれる透明表示情報および透明度情報のうち少なくともいずれかは、水平ブランキング期間に付与される際に、１水平走査期間毎に垂直同期信号の立ち下がり時または立ち上がり時から付加される。

　上記第１０の局面によれば、透明エリア情報に含まれる透明表示情報および透明度情報のうち少なくともいずれかは、映像信号が表示されるエリアと隣接する水平ブランキング期間に付与される。

　上記第１１の局面によれば、画素形成部毎に塗りつぶすべきか否かを示す塗りつぶし情報を、映像信号の垂直ブランキング期間および水平ブランキング期間の少なくもいずれか一方に付加して与える。これにより、塗りつぶし情報によって特定された画素形成部は所定の色で塗りつぶした状態で表示される。このため、映像信号に含まれる各色成分の色深度の一部を塗りつぶし情報に割り当てる必要がなくなるので、画素形成部を塗りつぶす際に、塗りつぶさない画素形成部に表示される映像をすべての色を使用して表示することができる。

　上記第１２の局面によれば、隠しエリア情報には、塗りつぶした画素形成部に文字を表示するための文字情報がさらに含まれている。この文字情報は塗りつぶし情報と共に、垂直ブランキング期間および前記水平ブランキング期間のいずれか一方にまとめて付加され、またはそれぞれを分けて付加される。この文字情報は塗りつぶした画素形成部に与えられるので、塗りつぶした画素形成部に文字が表示される。

本発明の第１の実施形態に係るフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 第１の実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。 第１の実施形態において、透明エリア情報を各色成分の特定の階調値によって表した場合と、垂直ブランキング期間に付加した場合とを比較した図である。 第１の実施形態において、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加することによって映像表示に使用可能な各色成分の階調値を示す図である。 本発明の第２の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 第２の実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。 第３の実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。 第３の実施形態の変形例の１フレーム期間において、映像表示エリアと、１フレーム期間に透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間との他の関係を示す図である。 第４の実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直および水平ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。 第５の実施形態において、映像信号に含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の色深度を表すビット数の使い方を示す図であり、より詳しくは、（Ａ）はＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各ビット数を示す図であり、（Ｂ）はＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度を表すビット数と透明エリア情報に割り当てられたビット数を示す図である。 第６の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。 第６の実施形態の１フレーム期間において、映像表示エリアと、隠しエリア情報が付加された垂直ブランキング期間との関係を示す図である。 第１～第５の実施形態の変形例において、１フレーム期間を５つのサブフレーム期間に分割した場合の一例を示す図である。 従来のフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、特定の階調値を透明階調として扱うことを示す図である。

＜１．第１の実施形態＞
＜１．１　液晶表示装置の構成＞
　図１は、本発明の第１の実施形態に係るフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る液晶表示装置は、１フレーム期間を３つのサブフレーム期間に時分割するフィールドシーケンシャル方式によってカラー表示を行う表示装置である。図１に示すように、この液晶表示装置は、信号源１０、信号処理部２０、駆動部３０、液晶パネル４０、および光源部５０を備えている。

　信号処理部２０は、透明階調制御回路２１、分離回路２３、および周波数変換回路２４を備えている。駆動部３０は、ＬＣＤタイミング制御回路３１、ソースドライバ３２、及およびゲートドライバ３３を備えている。光源部５０は、ＬＥＤタイミング制御回路５１、バックライト駆動回路５２、および、赤色、緑色、青色の光をそれぞれ発する赤色、緑色、青色の各ＬＥＤ（Light Emitting Diode）５３ｒ、５３ｇ、５３ｂを備えている。これらのＬＥＤ５３ｒ、５３ｇ、５３ｂを区別しない場合には「ＬＥＤ５３」という場合がある。

　以下の説明では、例えば１フレーム期間を１／６０秒とし、赤色、緑色、青色の映像を表示するサブフレーム期間をそれぞれ１／１８０秒とする。また、信号源１０から信号処理部２０に入力される映像信号ＤＡＴに含まれる赤色成分（Ｒ成分）、緑色成分（Ｇ成分）、および青色成分（Ｂ成分）の色深度はそれぞれ１０ビットであるとする。この場合、液晶表示装置は、赤色、緑色、青色の各色をそれぞれ１０２４階調で表現できるので、約１０．７億色（正確には１０２４×１０２４×１０２４色）の色を液晶パネル４０に表示することができる。なお、各色成分の色深度は１０ビットに限定されず、例えば８ビット、１２ビット、１４ビットなどであってもよい。なお、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分をまとめて「各色成分」という場合がある。

　信号源１０は、液晶パネル４０の表示部４１に表示される映像を表す映像信号ＤＡＴ、および垂直同期信号や水平同期信号などの制御信号ＴＳを１フレーム期間毎に信号処理部２０に送信する。また、詳しくは後述するが、映像信号ＤＡＴの垂直ブランキング期間には、画素形成部４２毎に透明表示すべきか否かを示す透明エリア情報Ｉｔａが付加されている。信号源１０から映像信号ＤＡＴを受信した透明階調制御回路２１は、映像信号ＤＡＴに付加されている透明エリア情報Ｉｔａを読み出し、周波数変換回路２４に与える。なお、透明エリア情報Ｉｔａは、後述する各実施形態において画素形成部４２が透明であるか否かを表すＬＣＤ用情報Ｉｃｄと同じ情報である。

　次に、映像信号ＤＡＴは分離回路２３に入力される。分離回路２３は、映像信号ＤＡＴからＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分を分離し、各色成分を時分割して順に周波数変換回路２４に出力する。周波数変換回路２４は、与えられた映像信号ＤＡＴの各色成分の周波数を１／６０秒から１／１８０秒に変換する。また、周波数変換回路２４は、映像信号ＤＡＴに含まれる制御信号ＴＳおよび透明エリア情報ＩｔａをＬＣＤタイミング制御回路３１に出力する。

　ＬＣＤタイミング制御回路３１は、周波数変換回路２４から与えられた制御信号ＴＳおよび透明エリア情報Ｉｔａに基づき、ソースドライバ３２を駆動するために必要なソーススタートパルス、クロック信号、ラッチストローブ信号などの制御信号ＳＣＴを生成してソースドライバ３２に出力し、ゲートドライバ３３を駆動するために必要なゲートスタートパルスおよびクロック信号などの制御信号ＧＣＴを生成してゲートドライバ３３に出力する。

　また、ＬＣＤタイミング制御回路３１は、周波数変換回路２４の動作をソースドライバ３２およびゲートドライバ３３の動作と同期させるために、ソースドライバ３２およびゲートドライバ３３を駆動するための制御信号ＳＣＴ、ＧＣＴを周波数変換回路２４にも与える。周波数変換回路２４は、ＬＣＤタイミング制御回路３１から与えられた制御信号ＳＣＴ、ＧＣＴに基づき、分離回路２３から与えられた映像信号ＤＡＴの各色成分と、透明階調制御回路２１から与えられた透明エリア情報Ｉｔａをソースドライバ３２に与える。

　液晶パネル４０の表示部４１には、複数本のソースラインＳＬと、複数本のゲートラインＧＬと、これらのソースラインＳＬとゲートラインＧＬとの交差点に対応して設けられた複数個の画素形成部４２が形成されている。液晶パネル４０には、１／１８０秒毎に各色成分の映像を表示できるように、高速応答が可能なパネルが使用される。なお、表示部４１には、便宜上ソースラインＳＬおよびゲートラインＧＬに接続された１つの画素形成部４２だけが示されている。

　ソースドライバ３２は、ＬＣＤタイミング制御回路３１から与えられた制御信号ＳＣＴに基づいて、周波数変換回路２４から与えられた映像信号ＤＡＴに含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分から各色成分の駆動用信号電圧を順に生成し、それらの駆動用信号電圧を時分割してソースラインＳＬに順に印加し、また透明エリア情報Ｉｔａに基づき透明表示すべき画素形成部４２には透明階調に応じた透明階調電圧Ｖｔを印加することを１サブフレーム期間毎に繰り返す。

　ゲートドライバ３３は、ＬＣＤタイミング制御回路３１から与えられた制御信号ＧＣＴに基づいて、１サブフレーム期間毎に複数本のゲートラインＧＬに順に印加して、ゲートラインＧＬを１本ずつアクティブにすることを１サブフレーム期間毎に繰り返す。

　周波数変換回路２４は、各色成分の駆動用信号電圧が画素形成部４２に印加されるタイミングに合わせて、バックライトとして機能するＬＥＤ５３の点灯および消灯を制御するために、制御信号ＴＳおよび透明エリア情報ＩｔａをＬＥＤタイミング制御回路５１にも与える。ＬＥＤタイミング制御回路５１は、当該制御信号ＴＳおよび透明エリア情報Ｉｔａに基づいてＬＥＤ５３の点灯および消灯を制御するためのバックライト制御信号ＢＣＴを生成し、バックライト駆動回路５２に与える。

　液晶パネル４０の背面側には、赤色、緑色、青色の光を液晶パネル４０にそれぞれ照射する赤色ＬＥＤ（Light Emitting Diode）５３ｒ、緑色ＬＥＤ５３ｇ、青色ＬＥＤ５３ｂが配置されている。ＬＥＤタイミング制御回路５１から与えられるバックライト制御信号ＢＣＴには、各色のＬＥＤ５３ｒ、５３ｇ、５３ｂの点灯時刻、消灯時刻、および駆動電流値などが含まれている。このとき、画素形成部４２に対応する位置に配置されたＬＥＤ５３に流す駆動電流を大きくすれば、当該ＬＥＤの輝度が大きくなり、当該ＬＥＤに対応する位置の画素形成部４２は透明表示される。そこで、バックライト駆動回路５２は、ＬＥＤタイミング制御回路５１から与えられたバックライト制御信号ＢＣＴに基づいて、ＬＥＤ５３を所定の輝度で点灯させたり消灯させたりすると共に、透明表示すべき画素形成部４２に対応する位置のＬＥＤ５３に大きな駆動電流を流す。なお、ＬＥＤ５３の駆動電流は、図示しない電源回路から供給される。

　以上のようにして、ソースラインＳＬに駆動用信号電圧および透明階調電圧Ｖｔが印加され、ゲートラインＧＬに走査信号が印加され、ＬＥＤ５３から液晶パネル４０に各色の光が順に照射される。これにより、表示部４１の各画素形成部４２に駆動用信号電圧が印加され、映像信号ＤＡＴによって表される映像が表示部４１に表示される。また透明エリア情報Ｉｔａに基づいて生成された透明階調電圧Ｖｔが印加された画素形成部４２は透明になり、当該画素形成部４２を通して背景が透けて見えるようになる。

＜１．２　液晶表示装置の動作＞
　図２は、本実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。図２に示す水平同期信号ＨＳは１水平走査期間を規定し、垂直同期信号ＶＳは１垂直走査期間を規定する。水平同期信号ＨＳと垂直同期信号ＶＳによって規定される１フレーム期間には、アクティブエリアとそれを取り囲むブランキングエリアが設定されている。ブランキングエリアには、垂直ブランキングエリアと水平ブランキングエリアが含まれている。図２に示すブランキングエリアのうち、映像表示エリアの上下のエリアが垂直ブランキングエリアであり、左右のエリアが水平ブランキングエリアである。なお、図２では、垂直同期信号ＶＳおよび水平同期信号ＨＳは、正論理の場合の信号波形として記載されているが、これらの信号は負論理の場合の信号波形であってもよい。

　アクティブエリアは、水平方向に１９２０画素、垂直方向に１０８０画素からなる映像表示エリアと、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間のバックポーチ期間（以下、本実施形態の説明では特に断らない限り「垂直ブランキング期間」という）を含むエリアである。各画素形成部４２は、赤色、緑色、青色の各サブ画素（図示しない）からなる。各サブ画素における各色成分の色深度をそれぞれ１０ビットとすれば、映像表示エリアの１水平走査期間に含まれるビット数Ａ１は次式（１）によって求められる。
　　　　　Ａ１＝１９２０×３×１０　…　（１）

　透明エリア情報は、映像表示エリアの色深度と異なり、画素毎に透明であるか否かを表す１ビットの情報である。例えば、画素形成部４２は、透明エリア情報が“０”の場合には透明ではないとし、“１”の場合には透明であるとする。そこで、映像表示エリアの全画素について透明であるか否かを表すために必要な透明エリア情報のビット数Ａ２は次式（２）によって求められる。
　　　　　Ａ２＝１９２０×１０８０×１　…　（２）

　上式（１）および上式（２）から、すべての画素について透明であるか否かを表す透明エリア情報を付加するために必要な垂直ブランキング期間のライン数Ｌｖ１は次式（３）によって求められる。
　　　　　Ｌｖ１＝Ａ２／Ａ１＝３６　…　（３）

　上式（３）より、すべての画素について透明であるか否かを示す透明エリア情報を付加するためには、垂直ブランキング期間の１つ目のデータイネーブル(Data Enable)から３６ライン分の垂直ブランキング期間が必要になる。この透明エリア情報はアクティブエリアの一部として垂直ブランキング期間に付与されるので、信号源１０から送信される映像信号ＤＡＴに含まれるアクティブエリアは（１０８０＋３６）ラインになる。このように、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間は映像表示エリアに隣接している。なお、垂直ブランキング期間は、すべての画素形成部４２の透明エリア情報を付加できるように、少なくとも３６ライン以上のラインを含むように設定されている。

　なお、上記説明では、垂直ブランキング期間に付加された透明エリア情報が映像表示エリアに隣接している場合について説明したが、例えば垂直同期信号ＶＳの立ち下がり時から５クロック後から透明エリアの情報があると決めることも可能であるため、垂直ブランキング期間に付加された透明エリア情報は映像表示エリアに隣接していなくてもよい。また、　上記説明では、透明エリア情報は垂直ブランキング期間のバックポーチ期間に付加される場合について説明したが、垂直ブランキング期間のフロントポーチ期間に付加されてもよい。この場合、フロントポーチ期間に付加した透明エリア情報は、現在のフレーム期間における情報ではなく、次のフレーム期間における情報になる。

　図３は、透明エリア情報を各色成分の特定の階調値によって表した場合と、垂直ブランキング期間に付加した場合とを比較した図である。図３に示すように、映像表示エリアである１９２０×１０８０画素のエリアに色深度が１０ビットのＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分によって映像を表示する。このような映像表示エリアに透明にしたい画素形成部４２からなる透明表示エリアを設ける場合について、従来の場合と比較して、本実施形態の場合を説明する。

　従来、透明表示エリアでは、各色成分の１０２３階調値を透明階調に割り当てていた。このため、映像表示エリアに映像を表示する際に、各色成分を０～１０２２階調値の１０２３階調でしか表すことができず、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）を透明階調に割り当てる必要があり、当該画素値で表される色を表示することができなかった。

　そこで、透明エリア情報を映像信号ＤＡＴの垂直ブランキング期間に付加するようにすれば、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）を透明階調に割り当てる必要がなくなり、当該画素値も映像を表示するために使用可能になる。これにより、各色成分を０～１０２３階調値の１０２４階調で表すことが可能になり、透明表示エリアを設けた場合にも映像をフルレンジの色で表示することが可能になる。

　また、図４は、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加することによって映像を表示する際に使用可能な各色成分の階調値を示す図である。図４に示すように、例えば映像信号ＤＡＴに含まれる赤色、緑色、青色の各色成分の色深度が１０ビットである場合、各色はそれぞれ０階調値から１０２３階調値までの１０２４階調で表示することが可能である。このように、液晶表示装置の表示部４１に透明表示を行う際に、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加することにより、図１４に示す場合と異なり、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）を透明階調に割り当てる必要がなくなり、当該画素値で表される色も映像を表示する際に使用することができる。その結果、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、映像をすべての色で表示することが可能になる。

＜１．３　効果＞
　本実施形態によれば、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加することにより、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度の一部を透明階調に割り当てる必要がなくなる。これにより、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、すべての色を使用して映像を表示することが可能になる。

＜２．第２の実施形態＞
＜２．１　液晶表示装置の構成＞
　図５は、本発明の第２の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る液晶表示装置は、図１に示す液晶表示装置を構成する回路と同じ回路から構成されているので、液晶表示装置の各回路には、液晶表示装置の回路と同じ参照符号を付している。ただし、これらの液晶表示装置では透明階調制御回路２１の接続先が一部異なっているので、その点について説明する。

　図５に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、図１に示す液晶表示装置の場合と異なり、透明階調制御回路２１は分離回路２３および周波数変換回路２４に接続されているだけでなく、さらにバックライト駆動回路５２にも接続されている。これは以下の理由による。図１に示す液晶表示装置では、透明エリア情報は画素毎に透明であるか否かを表す１ビットの情報で表されていた。しかし、本実施形態では、詳しくは後述するが、透明エリア情報は、画素形成部４２毎に透明であるか否かを表す情報（以下、本実施形態では「ＬＣＤ用情報Ｉｃｄ」という）だけではなく、さらに透明である場合に画素形成部４２の透明度を設定するための情報（以下、本実施形態では「ＬＥＤ用情報Ｉｅｄ」という）も含む。そこで、透明階調制御回路２１は、垂直ブランキング期間に付加された透明エリア情報に含まれるＬＥＤ用情報Ｉｅｄをバックライト駆動回路５２に与えるために、バックライト駆動回路５２にも接続されている。なお、ＬＣＤ用情報Ｉｃｄを「透明表示情報」といい、ＬＥＤ用情報Ｉｅｄを「透明度情報」という場合がある。

　また、液晶表示装置は液晶パネル４０の背景が透けて見えるシースルータイプの表示装置であるため、液晶パネル４０の裏面側に配置するＬＥＤ５３の個数を通常の場合よりも少なくしている。特に本実施形態では、ＬＥＤ５３の輝度を調整することによって画素形成部４２の透明度を設定するので、画素形成部４２毎に透明度を設定するために、画素形成部４２と１対１で対応するようにＬＥＤ５３を配置することが好ましい。しかし、ＬＥＤ５３の個数を増やせば、透明表示の際に背景からの光が液晶パネル４０を透過しにくくなるので、液晶パネル４０を通して背景が見えにくくなる。そこで、液晶パネル４０の背景が十分見える範囲でＬＥＤ５３の個数を増やすことが好ましい。

　次に、液晶表示装置に与えられるＬＥＤ用情報Ｉｅｄについて説明する。本実施形態において使用される透明エリア情報は、第１の実施形態において使用される透明エリア情報と異なり、１つの画素の透明状態を２ビットの情報で表す。このうち、１ビットは画素形成部４２が透明であるか否かを表すＬＣＤ用情報Ｉｃｄであり、第１の実施形態の場合と同様に、当該画素形成部４２が透明ではない場合に“０”とし、透明である場合に“１”とする。

　他の１ビットは、当該画素形成部４２が透明である場合において、画素形成部４２の透明度を表すＬＥＤ用情報Ｉｅｄである。画素形成部４２の透明度は、各色のＬＥＤ５３の輝度によって決まり、ＬＥＤ５３の輝度を大きくすれば画素形成部４２の透明度も高くなり、ＬＥＤ５３の輝度を小さくすれば画素形成部４２の透明度も低くなる。そこで、ＬＥＤ５３の輝度を表すＬＥＤ用情報Ｉｅｄを“０”または“１”に設定することにより、透明表示すべき画素形成部４２を２段階の透明度のいずれかに設定することが可能になる。具体的には、バックライト駆動回路５２を制御することによりＬＥＤ５３の駆動電流を増加または減少させる。駆動電流値を大きくすれば、ＬＥＤ５３の輝度が大きくなるので、画素形成部４２の透明度は高くなる。一方、駆動電流値を小さくすれば、ＬＥＤ５３の輝度は小さくなるので、画素形成部４２の透明度は低くなる。このようにして、液晶表示装置は、透明エリア情報に含まれるＬＥＤ用情報Ｉｅｄに基づき、透明表示を行うべき画素形成部４２の透明度を設定することができる。

＜２．２　液晶表示装置の動作＞
　図６は、本実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。図６に示すように、アクティブエリアは、水平方向に１９２０画素、垂直方向に１０８０画素からなる映像表示エリアと、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間のバックポーチ期間（以下、本実施形態の説明では特に断らない限り「垂直ブランキング期間」という）を含むエリアである。各画素形成部４２は、赤色、緑色、青色の３つのサブ画素（図示しない）からなる。各サブ画素における各色成分の色深度をそれぞれ１０ビットとすれば、映像表示エリアの１水平走査期間に含まれるビット数Ｂ１は次式（４）によって求められる。
　　　　　Ｂ１＝１９２０×３×１０　…　（４）

　また、垂直ブランキング期間に付加された透明エリア情報は、映像表示エリアのビット数と異なり、画素形成部４２毎に透明であるか否かを表す１ビットのＬＣＤ用情報Ｉｃｄと、シースルーになるように設定された画素形成部４２の透明度を表す１ビットのＬＥＤ用情報Ｉｅｄの合計２ビットの情報からなり、しかもそれらは連続して与えられている。したがって、１フレーム期間における透明エリア情報の全ビット数Ｂ２は次式（５）によって求められる。
　　　　　Ｂ２＝１９２０×１０８０×２　…　（５）

　上式（４）および上式（５）からすべての画素形成部４２の透明エリア情報を表示するために必要な垂直ブランキング期間のライン数Ｌｖ２は次式（６）によって求められる。
　　　　　Ｌｖ２＝Ｂ２／Ｂ１＝７２　…　（６）

　上式（６）より、映像表示エリアの各画素形成部４２に透明エリア情報を与えるためには、垂直ブランキング期間の１つ目のデータイネーブルから７２ライン分の垂直ブランキング期間が必要であることがわかる。この透明エリア情報はアクティブエリアの一部として垂直ブランキング期間に付与されるので、信号源１０から送信される映像信号ＤＡＴに含まれるアクティブエリアは（１０８０＋７２）ラインになる。このように、透明エリア情報が付加された垂直ブランキング期間は映像表示エリアに隣接している。

　なお、上記説明では、ＬＥＤ用情報は１ビットの情報であるとして説明したが、複数ビットの情報であってもよい。この場合、透明表示される画素形成部の透明度を２段階のいずれかに設定するのではなく、より多くの段階に設定することができる。

　また上記説明では、透明エリア情報は垂直ブランキング期間のバックポーチ期間に付加されるとして説明したが、フロントポーチ期間に付加することもできる。この場合、フロントポーチ期間に付加した透明エリア情報は、現在のフレーム期間における情報ではなく、次のフレーム期間における情報になる。

＜２．３　効果＞
　本実施形態によれば、第１の実施形態の場合と同様に、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加することにより、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度の一部を透明エリア情報に割り当てる必要がなくなる。これにより、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、すべての色を使用して映像を表示することが可能になる。

　さらに、本実施形態の透明エリア情報には、画素形成部４２が透明であるか否かを表すＬＣＤ用情報Ｉｃｄだけではなく、当該画素形成部４２が透明である場合にその透明度を設定するＬＥＤ用情報Ｉｅｄも含んでいる。このため、液晶表示装置は、ＬＥＤ用情報Ｉｅｄに基づいてＬＥＤ５３の輝度を調整することにより、透明表示すべき画素形成部４２の透明度を設定することが可能になる。

＜３．第３の実施形態＞
　本発明の第３の実施形態に係る液晶表示装置は、第１の実施形態に係る液晶表示装置と異なり、１ビットの透明エリア情報を水平ブランキング期間に付加している。しかし、本実施形態に係る液晶表示装置の構成は、図１に示す液晶表示装置の構成と同じであるため、本実施形態に係る液晶表示装置のブロック図および説明を省略する。

＜３．１　液晶表示装置の動作＞
　本実施形態では、透明エリア情報を、水平ブランキング期間のバックポーチ期間（以下、本実施形態の説明では特に断らない限り「水平ブランキング期間」という）に付加する。図７は、本実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。

　図７に示すように、本実施形態では、アクティブエリアは、水平方向に１９２０画素、垂直方向に１０８０画素からなる映像表示エリアからなり、透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間はアクティブエリアには含まれていない。各画素形成部４２は、赤色、緑色、青色の３つのサブ画素形成部（図示しない）からなる。これらのサブ画素の色深度をそれぞれ１０ビットとすれば、１つの画素形成部４２のビット数は（３×１０）ビットになる。一方、透明エリア情報は画素形成部４２毎に透明であるか否かを表すＬＣＤ用情報Ｉｃｄだけであるため、１つの画素形成部４２あたり１ビットである。そこで、映像表示エリアの１水平走査期間（１ライン）に含まれる１９２０画素分に相当する透明エリア情報の画素数Ｌｈは、次式（７）により求められる。
　　　　　Ｌｈ＝１９２０／（３×１０）＝６４　…　（７）

　つまり、１ラインに含まれる画素数分の透明エリア情報を送信するためには、水平ブランキング期間の１ラインについて６４画素分の透明エリア情報を付加すればよい。そこで、本実施形態では、水平ブランキング期間のうち１ライン毎に垂直同期信号ＶＳの立ち下がり時から６４画素分に透明エリア情報を付加する。

　このように、映像表示エリアの各画素形成部４２について透明エリア情報を与えるためには、水平ブランキング期間の１つ目のデータイネーブルから１ライン毎に６４画素分の透明エリア情報を付加することを１０８０ラインについて繰り返し行う。この透明エリア情報はアクティブエリアとは別に、水平ブランキング期間に付加されるので、信号源１０からは１ライン毎にアクティブエリアの１９２０画素分の映像信号ＤＡＴと、アクティブエリアとは別に６４画素分の透明エリア情報が送信される。このため、図７に示すように、透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間と映像表示エリアとは隣接していない。この場合、水平ブランキング期間は、すべての画素形成部４２の透明エリア情報を付加できるように、１ラインあたり少なくとも６４画素分の画素数を含むように設定されている。

　なお、上記説明では、透明エリア情報は水平ブランキング期間のバックポーチ期間に付加されるとして説明したが、フロントポーチ期間に付加することもできる。この場合、フロントポーチ期間に付加した透明エリア情報は、現在のフレーム期間における情報ではなく、次にフレーム期間における情報になる。

＜３．２　効果＞
　本実施形態によれば、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、水平ブランキング期間に透明エリア情報を付加することにより、垂直ブランキング期間に透明エリア情報を付加した場合と同様に、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度の一部を透明階調として使用しなくてもよい。これにより、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、すべての色を使用して映像を表示することが可能になる。

＜３．３　変形例＞
　図８は、映像表示エリアと、１フレーム期間に透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間との他の関係を示す図である。本実施形態では、垂直同期信号ＶＳの立ち下がり時から６４画素分を透明エリア情報とした。この場合、透明エリア情報を付加した水平ブランキング期間は、映像表示エリアから離れた位置に設定された。そこで、図８に示すように、信号源１０から送信されるデータイネーブルを増やすことによって、映像表示エリアと透明エリア情報が付加された水平ブランキング期間とからなるアクティブエリアを形成する。このアクティブエリアには、１ラインあたり、映像表示エリアの１９２０画素分と、データイネーブルの立ち上がり時から６４画素分とを合わせて１９８４画素分が含まれ、さらにそのようなラインが１０８０ライン含まれている。このため、図７に示す場合と異なり、映像表示エリアと水平ブランキング期間に付加された透明エリア情報とは隣接している。この場合の効果は、図７に示す液晶表示装置による効果と同じであるので、その説明を省略する。

　また、本実施形態では、透明エリア情報は１ビットの情報であるとした。しかし、水平ブランキング期間に付加できるビット数の範囲であれば、第２の実施形態の場合と同じように、透明エリア情報として２ビットまたはそれ以上のビット数の情報を付加してもよい。

＜４．第４の実施形態＞
　本発明の第４の実施形態に係る液晶表示装置は、第２の実施形態に係る液晶表示装置と同様に透明エリア情報は２ビットで表される。しかし、第１の実施形態の場合と異なり、２ビットの透明エリア情報のうち１ビットを垂直ブランキング期間に付加し、他の１ビットを水平ブランキング期間に付加している。なお、本実施形態に係る液晶表示装置の構成は、図２に示す液晶表示装置の構成と同じであるため、そのブロック図および説明を省略する。

＜４．１　液晶表示装置の動作＞
　本実施形態では、第２の実施形態の場合と同様に、信号源１０から送信される透明エリア情報には２ビットの情報が含まれている。この透明エリア情報のうち１ビットの情報は、各画素形成部４２が透明ではない場合には“０”とし、透明である場合には“１”とするＬＣＤ用情報Ｉｃｄである。この情報は、周波数変換回路２４を介してソースドライバ３２に与えられる情報である。また、他の１ビットの情報は透明表示を行うべき画素形成部４２の透明度を表すＬＥＤ用情報Ｉｅｄである。具体的には、ＬＥＤ用情報Ｉｅｄが“０”の場合には各ＬＥＤ５３の駆動電流値を小さくしてＬＥＤ５３の輝度を低くし、画素形成部４２の透明度を低く設定する。ＬＥＤ用情報Ｉｅｄが“１”の場合には各ＬＥＤ５３の駆動電流値を大きくしてＬＥＤ５３の輝度を高くし、画素形成部４２の透明度を高く設定する。このように、ＬＥＤ用情報ＩｅｄはＬＥＤ５３の輝度を制御することにより、透明表示を行うべき画素形成部４２の透明度を設定することができる。

　図９は、本実施形態の１フレーム期間において、透明エリア情報が付加された垂直および水平ブランキング期間と映像表示エリアとの関係を示す図である。本実施形態では、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度が１０ビットであり、ＬＣＤ用情報およびＬＥＤ用情報がそれぞれ１ビットである場合に、ＬＥＤ用情報を垂直ブランキング期間に付加して送信し、ＬＣＤ用情報を水平ブランキング期間に付加して送信する。

　映像表示エリアの画素数は１９２０×１０８０画素である。ＬＣＤ用情報の１水平期間分を送信するためには、第３の実施形態で求めたように１水平期間毎に６４画素分が必要になる。このため、アクティブエリアの水平方向の幅は映像表示エリアの１９２０画素分と合わせて１９８４画素分になる。

　また、ＬＥＤ用情報を垂直ブランキング期間に付加するために必要な情報のビット数は次式（８）で表される。
　　　Ｃ１＝１９２０×１０８０×１　…　（８）

　各画素形成部４２は、赤色、緑色、青色の３つのサブ画素からなり、各サブ画素の色深度を１０ビットとすれば、ＬＣＤ用情報が付加された水平ブランキング期間の画素数を含むアクティブエリアの水平方向の幅は上述のように１９８４画素であるので、そのビット数Ｃ２は次式（９）により求められる。
　　　Ｃ２＝１９８４×３×１０　…　（９）

　上式（８）と上式（９）から、ＬＥＤ用情報を垂直ブランキング期間に付加する際に必要なライン数Ｌｖ３は次式（１０）により求められる。
　　　Ｌｖ３＝Ｃ１／Ｃ２＝３５　…　（１０）
その結果、アクティブエリアの垂直方向のライン数は（３５＋１０８０）ラインになる。

　そこで、信号源１０から送信される映像信号ＤＡＴには、まず垂直ブランキング期間の１つ目のデータイネーブルから３５ライン分のＬＥＤ用情報を送信する。ＬＥＤ用情報の送信が終了すると、水平ブランキング期間の１つ目のデータイネーブルから６４画素分（１ライン分）のＬＣＤ用情報を送信する。次に、１９２０画素分（１ライン分）の映像信号ＤＡＴを送信する。１ライン分のＬＣＤ用情報と映像信号ＤＡＴの送信が終了すると、次の１ライン分のＬＣＤ用情報と映像信号ＤＡＴの送信を行う。このようにして、ＬＣＤ用情報と映像信号ＤＡＴを１ライン分ずつ、全部で１０８０ライン分を送信する。このようにして、アクティブエリアに含まれる映像信号および透明エリア情報を送信する。

＜４．２　効果＞
　本実施形態によれば、第２実施形態の場合と同様に、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置において、水平ブランキング期間にＬＣＤ用情報を付加することにより、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度の一部を透明階調として使用しなくてもよくなる。これにより、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、すべての色を使用して映像を表示することが可能になる。また、垂直ブランキング期間にＬＥＤ用情報を付加することにより、液晶表示装置は、当該情報に基づいてバックライトユニットに含まれる各色のＬＥＤ５３の輝度を調整して、透明度を設定することができる。

　なお、透明度情報を複数ビットの情報とすることにより、第２の実施形態の場合と同様に、透明表示される画素形成部の透明度を２段階のいずれかに設定するのではなく、より多くの段階に設定することもできる。

　また、ＬＥＤ用情報を垂直ブランキング期間に付加し、ＬＣＤ用情報を水平ブランキング期間に付加するとして説明した。しかし、ＬＥＤ用情報を水平ブランキング期間に付加し、ＬＣＤ用情報を垂直ブランキング期間に付加してもよい。この場合も上記効果と同様の効果が得られる。

＜５．第５の実施形態＞
　本発明の第５の実施形態に係る液晶表示装置は、上記第１～第４の実施形態に係る液晶表示装置と異なり、透明エリア情報を垂直または水平ブランキング期間に付加するのではなく、映像信号ＤＡＴに付加する。すなわち、映像信号ＤＡＴに含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の色深度を表すビット数とは別に新たなビット数を追加し、追加したビット数を透明エリア情報に割り当てる。なお、本実施形態に係る液晶表示装置の構成は、図１に示す液晶表示装置の構成と同じであるため、そのブロック図および説明を省略する。

　本実施形態では、上記各実施形態の場合と異なり、映像信号ＤＡＴの各色成分を１０ビットの信号として各色成分の色深度に割り当てるとともに、各色成分をさらに２ビットずつ追加して拡張し、追加した２ビットを透明エリア情報に割り当てる。このため、映像信号の各色成分は見かけ上１２ビットになる。図１０は、映像信号ＤＡＴに含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の色深度を表すビット数の使い方を示す図である。より詳しくは、図１０（Ａ）はＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各ビット数を示す図であり、図１０（Ｂ）はＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度を表すビット数と透明エリア情報に割り当てられたビット数を示す図である。図１０に示すように、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分のビット数はいずれも１２ビットに拡張される。しかし、そのうち、映像の色深度に割り当てるのは各色成分とも１０ビットであり、残りの２ビットは透明エリア情報に割り当てられている。

　映像信号ＤＡＴに付加された２ビットの透明エリア情報が液晶表示装置の透明階調制御回路２１によって読み出されれば、透明エリア情報に含まれる２ビットの情報のうち１ビットの情報をＬＣＤ用情報として周波数変換回路２４に与え、他の１ビットをＬＥＤ用情報としてバックライト駆動回路５２に与える。その後の液晶表示装置の動作は、第４の実施形態において説明した場合と同じであるので、その説明を省略する。

　本実施形態によれば、液晶表示装置では、各色成分の色深度を１０ビットで表すことができる。これにより、画素値（１０２３、１０２３、１０２３）を透明階調に割り当てる必要がなくなり、当該画素値で表される色も映像を表示する際に使用することができる。その結果、液晶表示装置は透明表示を行う際にも、すべての色を使用して映像を表示することが可能になる。

　なお、上記実施形態では、透明エリア情報に含まれるＬＣＤ用情報およびＬＥＤ用情報を付加するために、映像信号の各色成分を表す１０ビットに２ビットを追加した。しかし、例えばＬＣＤ用情報だけを追加した２ビットのうちの１ビットに付加し、ＬＥＤ用情報を水平ブランキング期間または垂直ブランキング期間に付加してもよく、あるいは、ＬＥＤ用情報だけを追加した２ビットのうちの１ビットに付加し、ＬＣＤ用情報を水平ブランキング期間または垂直ブランキング期間に付加してもよい。透明エリア情報を付加するために、映像信号の各色成分を表す１０ビットに追加したビットを「追加透明エリア」ということがある。

＜６．第６の実施形態＞
　本実施形態に係る液晶表示装置は、第１～第５の各実施形態で説明したフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置ではなく、カラーフィルタ方式の液晶表示装置であり、しかもシースルータイプではなく、例えば１／６０秒毎にカラー映像だけを表示する表示装置である。

＜６．１　液晶表示装置の動作＞
　図１１は、本実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。図１１に示すように、液晶表示装置の構成は、図１に示す液晶表示装置の構成とほぼ同じである。しかし、液晶表示装置では、透明エリア情報の代わりに、隠しエリア情報を垂直ブランキング期間に付加する。この隠しエリア情報に含まれている塗りつぶし情報Ｉｎｐが“０”の場合には、液晶パネル４５の表示部４６の当該画素形成部４７に映像を表示し、“１”の場合には当該画素形成部４７を塗りつぶして映像が表示されないようにする。そこで、液晶表示装置では、透明階調制御回路２１の代わりに隠しエリア制御回路２２が設けられている。隠しエリア制御回路２２は、垂直ブランキング期間に付加された塗りつぶし情報Ｉｎｐを読み出してソースドライバ３２、ＬＣＤタイミング制御回路３１、およびＬＥＤタイミング制御回路５１に与える。

　ソースドライバ３２は、ＬＣＤタイミング制御回路３１から与えられた制御信号ＳＣＴに基づいて、周波数変換回路２４から与えられた映像信号ＤＡＴに含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分から各色成分の駆動用信号電圧を順に生成し、それらの駆動用信号電圧を時分割してソースラインＳＬに順に印加する。また、塗りつぶし情報Ｉｎｐに基づき塗りつぶすべき画素形成部４７に塗りつぶし階調に応じた塗りつぶし階調電圧Ｖｎを印加することを１サブフレーム期間毎に繰り返す。

　本実施形態に係る液晶表示装置は、フィールドシーケンシャル方式の表示装置ではないので、分離回路２３および周波数変換回路２４は含まれていなくてもよく、あるいは含まれていてもよい。ただし、図１１に示すように分離回路２３および周波数変換回路２４が含まれている場合には、それらの動作を停止させる必要がある。そこで、図１１では、分離回路２３および周波数変換回路２４は動作を停止していることを示すために点線で囲まれている。

　分離回路２３および周波数変換回路２４を残して動作を停止させる場合には、図１に示す液晶表示装置に含まれる液晶パネル４０を、カラーフィルタが形成された液晶パネル４５に換えるだけで、液晶表示装置は、垂直ブランキング期間に付加された情報が隠しエリア情報である場合にも、カラーフィルタ方式で映像を表示したり、隠し画素形成部４２を塗りつぶして映像を表示できないようにしたりできる。このように、図１に示す液晶表示装置において、フィールドシーケンシャル方式の液晶パネル４０を、カラーフィルタ方式の液晶パネル４５に交換するだけで、本実施形態において使用可能な液晶表示装置を製造することができる。これにより、本実施形態において使用可能な液晶表示装置の製造コストを安価に抑えることができる。

　図１２は、本実施形態の１フレーム期間において、映像表示エリアと、隠しエリア情報が付加された垂直ブランキング期間との関係を示す図である。本実施形態は、第１の実施形態の場合において、透明エリア情報の代わりに隠しエリア情報を垂直ブランキング期間に付加した場合に相当する。このため、図１２に示すように、映像表示エリアの垂直ブランキング期間に、映像表示エリアの１９２０×１０８０画素のそれぞれに対応する１ビットの隠しエリア情報を付加するために必要なライン数として、第１の実施形態で求めたように３６ラインが必要になる。そこで、映像表示エリアの１０８０ラインと、隠しエリア情報を付加した３６ラインを合わせた（３６＋１０８０）ラインが信号源１０から送信されるアクティブエリアになる。なお、隠しエリア情報は、垂直ブランキング期間に付加する代わりに、水平ブランキング期間に付加してもよい。

　また、隠しエリア情報を複数のビットによって表し、その一部を例えば塗りつぶした画素に文字などを表示させるための文字情報として使用してもよい。この場合、隠しエリア情報に含まれるＬＣＤ用情報と文字情報を垂直ブランキング期間または水平ブランキング期間のいずれか一方にまとめて付加してもよく、あるいは例えばＬＣＤ用情報を垂直ブランキング期間および水平ブランキング期間にいずれか一方のブランキング期間に付与し、文字情報を他方のブランキング期間に付加してもよい。

＜６．２　効果＞
　本実施形態によれば、隠しエリア情報は垂直ブランキング期間に付加することにより、Ｒ成分、Ｇ成分、Ｂ成分の各色深度の一部を隠しエリア情報に割り当てる必要がなくなる。これにより、液晶表示装置は映像が表示されない隠しエリアを設ける際にも、すべての色で映像を表現することが可能になる。

　また、液晶パネル４５の表示部４６に、所定の色で塗りつぶされた画素形成部４７を設けたり、例えば白色などで塗りつぶした画素形成部４２に黒色の文字を表示したりすることができる。

　なお、本明細書では、透明エリア情報と隠しエリア情報をまとめて「表示エリア情報」という場合があり、画素形成部４２の状態が透明状態のときと塗りつぶし状態のときをまとめて「表示状態」という場合がある。

＜７．その他＞
　上記第１～第５の実施形態では、液晶表示装置はフィールドシーケンシャル方式によって１フレーム期間を時分割により３つのサブフレーム期間に分割し、各サブフレーム期間に赤色、緑色、青色の映像を時分割して順に表示することによりカラー映像を表示していた。

　しかし、本実施形態に係る液晶表示装置は、１フレーム期間をより多くのサブフレーム期間に分割することもできる。図１３は、１フレーム期間を５つのサブフレーム期間に分割した場合の一例を示す図である。例えば、図１３に示すように、赤色、緑色、青色の映像を表示するサブフレーム期間の前後に白色の映像を表示する白色サブフレーム（Ｗサブフレーム）期間を追加し、１フレーム期間を５つのサブフレーム期間で構成してもよい。このような駆動も、図１または図５に示す液晶表示装置において、実現することができる。具体的には、分離回路２３によって、フレーム期間毎に映像信号に含まれるＲ成分、Ｇ成分、Ｂ成分を分離し、周波数変換回路２４によってそれらを読み出す前と読み出した後に、Ｗサブフレーム期間を設け、Ｗサブフレーム期間では各色成分を同時に読み出す。この場合、１フレーム期間である１／６０秒間に５つのサブフレーム期間が設けられているので、周波数変換回路２４は各サブフレーム期間を１／３００秒に変換する必要がある。

　本発明は、フィールドシーケンシャル方式やカラーフィルタ方式でカラー表示を行う液晶表示装置などの表示装置に適用可能である。

１０…信号源
２０…信号処理部
２１…透明階調制御回路
２２…隠しエリア制御回路
２３…分離回路
２４…周波数変換回路
３０…駆動部
３１…ＬＣＤタイミング制御回路
３２…ソースドライバ
３３…ゲートドライバ
４０、４５…液晶パネル
４１、４６…表示部
４２、４７…画素形成部
５０…光源部
５１…ＬＥＤタイミング制御回路
５２…バックライト駆動回路
５３…ＬＥＤ
Ｉｔａ…透明エリア情報
Ｉｃｄ…ＬＣＤ用情報（透明エリア情報）
Ｉｅｄ…ＬＥＤ用情報（透明エリア情報）
Ｉｎｐ…塗りつぶし情報（隠しエリア情報）

Claims (12)

1. 　信号源から入力された映像信号によって表される映像を表示する液晶表示装置であって、
   　複数の画素形成部を含む表示部と、
   　前記映像信号に基づき前記表示部に前記映像を表示する駆動部と、
   　前記映像信号に付加して入力された表示エリア情報に基づき前記画素形成部の表示状態を制御する信号処理部とを備え、
   　前記表示エリア情報は、前記映像信号に付加して与えられ、
   　前記駆動部は、前記表示エリア情報によって特定された前記画素形成部の表示状態を制御すると共に、前記表示エリア情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする、液晶表示装置。
2. 　前記液晶表示装置は、前記表示部に光を照射するために、１フレーム期間を複数のサブフレーム期間に分割し、前記サブフレーム期間毎に指定された色の光を発する複数色の光源と前記光源を駆動するバックライト駆動回路とを含む光源部をさらに備えることによって、前記サブフレーム期間毎に異なる色の画面を表示し、
   　前記表示エリア情報は、前記画素形成部毎に透明表示すべきか否かを示す透明表示情報を含む透明エリア情報であり、
   　前記信号処理部は、前記映像信号に付加された前記表示エリア情報から前記透明表示情報を読み出す透明階調制御回路と、前記透明階調制御回路に接続され、前記１フレーム期間の前記映像信号を色毎に分離する分離回路と、前記サブフレーム期間毎に分離された１または２以上の色の画面を表示する前記映像信号を分離回路から読み出して周波数を変換し、前記透明階調制御回路によって読み出された前記透明表示情報と共に、前記駆動部に与える周波数変換回路とを含み、
   　前記駆動部は、前記透明表示情報によって特定された前記画素形成部を透明表示すると共に、前記透明表示情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする、請求項１に記載の液晶表示装置。
3. 　前記透明エリア情報は、前記映像信号の垂直ブランキング期間、水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちの少なくともいずれかに付加されていることを特徴とする、請求項２に記載の液晶表示装置。
4. 　前記透明エリア情報は、前記映像信号の垂直ブランキング期間または水平ブランキング期間の少なくともいずれかと、前記映像信号の追加透明エリアとにそれぞれ付加されていることを特徴とする、請求項２に記載の液晶表示装置。
5. 　前記透明エリア情報は、前記光源の輝度を制御することによって、透明表示する前記画素形成部の透明度を設定する透明度情報をさらに含み、
   　前記光源は１または２以上の前記画素形成部毎に配置された発光ダイオードからなり、前記バックライト駆動回路は、前記透明度情報に基づいて前記発光ダイオードの駆動電流値を調整して輝度を制御することを特徴とする、請求項３または４に記載の液晶表示装置。
6. 　前記透明エリア情報は、前記垂直ブランキング期間または前記水平ブランキング期間のバックポーチ期間またはフロントポーチ期間に付加されることを特徴とする、請求項５に記載の液晶表示装置。
7. 　前記透明表示情報と前記透明度情報は、前記垂直ブランキング期間、前記水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちのいずれかに連続して付加されることを特徴とする、請求項５に記載の液晶表示装置。
8. 　前記透明表示情報は、前記垂直ブランキング期間、前記水平ブランキング期間、および前記映像信号の追加透明エリアのうちのいずれかに付加され、前記透明度情報は残りのいずれかに付加されることを特徴とする、請求項５に記載の液晶表示装置。
9. 　前記透明表示情報および前記透明度情報のうち少なくともいずれかは、１水平走査期間毎に垂直同期信号の立ち下がり時または立ち上がり時から前記水平ブランキング期間に付加されることを特徴とする、請求項５に記載の液晶表示装置。
10. 　前記透明表示情報および前記透明度情報のうち少なくともいずれかは、前記映像信号が表示されるエリアと隣接する前記水平ブランキング期間に付加されることを特徴とする、請求項５に記載の液晶表示装置。
11. 　前記表示エリア情報は、前記画素形成部を所定の色で塗りつぶすか否かを示す塗りつぶし情報を含む隠しエリア情報であり、
    　前記信号処理部は、前記映像信号の垂直ブランキング期間および水平ブランキング期間のいずれかに付加された前記塗りつぶし情報を読み出す隠しエリア制御回路を含み、
    　前記駆動部は、前記塗りつぶし情報によって特定された前記画素形成部を所定の色で塗りつぶすと共に、前記塗りつぶし情報によって特定されていない前記画素形成部に前記映像を表示することを特徴とする、請求項１に記載の液晶表示装置。
12. 　前記隠しエリア情報は、文字を表示するための文字情報をさらに含み、
    　前記塗りつぶし情報および前記文字情報は、前記垂直ブランキング期間および前記水平ブランキング期間のいずれか一方にまとめて付加され、または前記垂直ブランキング期間および前記水平ブランキング期間にそれぞれ分けて付加され、
    　前記駆動部は、前記塗りつぶし情報に基づいて塗りつぶされた前記画素形成部に前記文字情報に基づき文字を表示することを特徴とする、請求項１１に記載の液晶表示装置。

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