WO2015177922A1 - 回転電機 - Google Patents

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野中 剛
荘平 大賀
隆明 石井
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株式会社安川電機
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    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/02Details

Abstract

【課題】可変界磁型の回転電機の径方向のサイズを小型化する。 【解決手段】界磁磁束を変化させる可変界磁型の回転電機1であって、シャフト34と、シャフト34に固定された固定回転子46,48と、固定回転子46,48に対して相対回転するようにシャフト34に連結された可動回転子47と、シャフト34の内側に配置され、シャフト34と摺動して軸方向に移動することで可動回転子47を相対回転させるロッド28と、シャフト34の反負荷側に配置され、ロッド28を軸方向に移動させる駆動機構50と、を有する。

Description

回転電機
 開示の実施形態は、回転電機に関する。
 特許文献1には、固定子巻線と固定子鉄心を設置した固定子と、界磁用磁石が設置された複数の磁極部が2組に分かれて相対的に回動する回転子と、2組の磁極部を相対的に回動する機構を有する回転電機が記載されている。回動する機構は、シャフトに対して回動する磁極部を支持する部材とねじ嵌合し、シャフトの外側を軸方向に移動自在な部材と、この部材を軸方向に移動させるための送りねじ機構とを有する。
特開2013-46440号公報
 上記従来技術では、送りねじ機構がシャフトの内側に設けられるので、シャフト及び軸受の外径が大きくなり、回転電機の径方向のサイズが大きくなる傾向にある。一方で、搭載性等の観点から、回転電機の軸方向については比較的大きなサイズが許容されるが、径方向のサイズについては小さく抑えたい場合がある。この場合には、装置構成のさらなる最適化が要望される。
 本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、径方向のサイズを小型化できる可変界磁型の回転電機を提供することを目的とする。
 上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、界磁磁束を変化させる可変界磁型の回転電機であって、シャフトと、前記シャフトに固定された固定回転子と、前記固定回転子に対して相対回転するように前記シャフトに連結された可動回転子と、前記シャフトの内側に配置され、前記シャフトと摺動して軸方向に移動することで前記可動回転子を相対回転させるロッドと、前記シャフトの軸方向一方側に配置され、前記ロッドを軸方向に移動させる駆動機構と、を有する回転電機が適用される。
 また、本発明の別の観点によれば、界磁磁束を変化させる可変界磁型の回転電機であって、シャフトと、永久磁石を備えた回転子と、前記シャフトの軸方向に動作することで前記回転子の界磁磁束を可変させる手段と、前記界磁磁束を可変させる手段を軸方向に動作させる手段と、を有する回転電機が適用される。
 本発明によれば、可変界磁型の回転電機の径方向のサイズを小型化できる。
実施形態に係る回転電機の軸方向断面図である。 図1のA-A断面図である。 回転電機を反負荷側から見た側面図である。 シャフト、スライダ及びハブの構造を表す斜視図である。 ロッドを連結したシャフト及び回転子の構造を部分的に破断して表す斜視図である。 ロッドが負荷側に移動したときのグリスの流れを表す説明図である。 ロッドが反負荷側に移動したときのグリスの流れを表す説明図である。。 送りめねじ、送りおねじ、ロッド及び送りねじピンの構造を表す斜視図である。 界磁磁束が最小の時の回転子の状態を表す斜視図である。 界磁磁束が中程度の時の回転子の状態を表す斜視図である。 界磁磁束が最大の時の回転子の状態を表す斜視図である。
 以下、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、回転電機等の構成の説明の便宜上、上下左右等の方向を適宜使用するが、回転電機等の各構成の位置関係を限定するものではない。
 <回転電機の全体構成>
 まず、本実施形態に係る回転電機1の全体構成について説明する。回転電機1は、界磁磁束を変化させることが可能な可変界磁型の回転電機である。回転電機1は、モータでも発電機でもよい。
 図1及び図2に示すように、回転電機1は、略円筒状のフレーム17の内周面に設けられた環状の固定子2と、固定子2の径方向内側に同心に配置されたシャフト34と、シャフト34に設けられた回転子3と、を備える。回転子3は、軸方向に複数に分割されるとともに、互いに相対的に回転可能に構成されている。本例では、回転子3は、軸方向に3つに分割され、軸方向中央に配置された1つの可動回転子47と、可動回転子47と隣接するように負荷側(図1中右側)に配置された固定回転子46及び反負荷側(図1中左側)に配置された固定回転子48と、を有している。
 なお、本明細書において「負荷側」とは回転電機1に対してシャフト34が突出する方向(図1中右側)を指し、「反負荷側」とは負荷側の反対方向、すなわち回転電機1に対して駆動機構50が配置される方向(図1中左側)を指す。
 回転子3の軸方向両端には、負荷側プレート31及び反負荷側プレート33が配置される。負荷側プレート31は、シャフト34が挿入される円筒部31aと、円筒部31aの外周に設けられたフランジ部31bとを有する。円筒部31aは固定ボルト61によりシャフト34に固定され、フランジ部31bは図示しないボルトにより固定回転子46の負荷側の端面に固定される。これにより、固定回転子46は負荷側プレート31を介してシャフト34に固定される。
 反負荷側プレート33は、シャフト34が挿入される円筒部33aと、円筒部33aの外周に設けられたフランジ部33bとを有する。円筒部33aは図示しない固定ボルトによりシャフト34に固定され、フランジ部33bは図示しないボルトにより固定回転子48の反負荷側の端面に固定される。これにより、固定回転子48は反負荷側プレート33を介してシャフト34に固定される。
 シャフト34と負荷側ブラケット16の間には負荷側軸受18が介挿され、反負荷側プレート33の円筒部33aと反負荷側ブラケット15との間には、反負荷側軸受19(第2軸受の一例に相当)が介挿されている。シャフト34等は、負荷側軸受18及び反負荷側軸受19を介して負荷側ブラケット16及び反負荷側ブラケット15に回転自在に支持されている。反負荷側軸受19は、軸方向の支持方向が対向するように配置された一対のアンギュラ軸受で構成される。これら一対の反負荷側軸受19は、ボルト14によって反負荷側ブラケット15に取り付けられている。一対の反負荷側軸受19は、軸方向の支持方向が対向するように配置されることにより、シャフト34及び反負荷側プレート33に作用するラジアル方向の力を支持するのに加えて、シャフト34及び反負荷側プレート33に作用する軸方向の力を支持可能である。負荷側軸受18はラジアル軸受であり、シャフト34に作用するラジアル方向の力を支持する。負荷側軸受18は軸受カバー22で覆われている。
 反負荷側ブラケット15及びフレーム17は、反負荷側から挿通したフレーム締結ボルト11によって負荷側ブラケット16に固定されている。反負荷側プレート33の円筒部33aの反負荷側の端部には、センサマグネット20の支持部20aがボルト35で取り付けられている。反負荷側ブラケット15には、センサマグネット20の磁気を検出することにより回転子3の回転位置を検出する位置検出部25が設けられている。
 図1及び図3に示すように、回転電機1は、ロッド28と、駆動機構50とを備えている。ロッド28は、シャフト34の反負荷側の内側に配置され、シャフト34と摺動して軸方向に移動することで、固定回転子46,48に対し可動回転子47を相対回転させる。駆動機構50は、シャフト34の反負荷側(軸方向一方側の一例)に配置され、ロッド28を軸方向に移動させる。
 図2に示すように、固定子2は、フレーム17の内周面に設けられ複数(この例では12)のティース部13aを有する環状の固定子鉄心13と、複数のティース部13aに巻回された複数(この例では12)の固定子巻線12とを備えている。固定子鉄心13の反負荷側には、固定子巻線12の巻き始め及び巻き終りの端末を結線処理する結線部21が配置されている。
 <回転子の構成>
 図2に示すように、可動回転子47は、固定子2と磁気的空隙を空けて配置された回転子鉄心38と、回転子鉄心38に設けられた複数(この例では16)の永久磁石39とを備えている。複数の永久磁石39は、軸方向から見て、N極又はS極の同極の磁極同士を対向させた2つの永久磁石39,39が径方向内側に凸のV字状の対をなす態様で、対向する同極の磁極を周方向に交互に異ならせて回転子鉄心38の内部に配置されている。これにより、可動回転子47の周方向に交互に極性の異なるN極とS極の複数(この例では8)の磁極部47aが形成されている。
 図2に示すように、可動回転子47では、回転子鉄心38がシャフト34の外面にスライダ37及びハブ32を介して設けられる。これにより、可動回転子47は固定回転子46,48に対し相対的に回転可能に構成されている。この回転機構の詳細については後述する。
 固定回転子46,48は、可動回転子47と同様な構成を有する。固定回転子46,48は、後述の図5及び図8~図10に示すように、固定子2と磁気的空隙を空けて配置された回転子鉄心38と、上記可動回転子47の永久磁石39と同数(この例では16)の永久磁石39とを備えている。複数の永久磁石39は、軸方向から見て、同極の磁極同士を対向させた2つの永久磁石39,39が径方向内側に凸のV字状の対をなす態様で、対向する同極の磁極を周方向に交互に異ならせて回転子鉄心38の内部に配置されている。これにより、固定回転子46,48の周方向に交互に極性の異なるN極とS極の複数(この例では8)の磁極部46a,48aがそれぞれ形成されている。
 <可動回転子の回転機構>
 可動回転子47の回転子鉄心38は、上述したように、スライダ37及びハブ32を介してシャフト34に取り付けられている。図4及び図5に示すように、シャフト34は、反負荷側(図4及び図5中左下側)に小径部34aを備える。小径部34aの外側にはスライダ37用の装着部30が突設されており、内側にはロッド28を摺動自在に収容する軸方向のロッド挿入孔10が設けられている。図4に示すように、装着部30は、軸方向に沿う複数のスプライン部30aと、小径部34aの径方向両側においてスプライン部30a同士の間に形成されたピン通し孔30bとを備えている。ピン通し孔30bは軸方向に沿って長穴状に設けられている。
 スライダ37は、略円筒状に形成され、この例では装着部30の略半分の軸方向長さを有している。スライダ37は、内周面に軸方向に沿った複数のスプライン部37aが形成され、外周面に周方向に傾斜したねじりスプライン部37bが形成されている。スライダ37には、スライダ用の駆動ピン36が径方向に貫通固定されている。駆動ピン36は、シャフト34のロッド挿入孔10に挿入されたロッド28の先端部を貫通して連結されている(図1参照)。装着部30に装着されたスライダ37は、スプライン部37aが装着部30のスプライン部30aに係合することにより、回転動作が規制されつつ軸方向に移動可能となる。スライダ37は、駆動ピン36が連結されたロッド28の軸方向の移動によって軸方向に駆動される。このとき、ロッド28の移動に伴うスライダ37の移動可能な範囲は、ロッド28の駆動ピン36と装着部30のピン通し孔30bとによって規制され、おおよそシャフト34の装着部30の軸方向寸法の範囲内で軸方向に移動可能である。
 可動回転子47の回転子鉄心38はハブ32の外周面に装着される。ハブ32は、シャフト34の装着部30より若干長い軸方向長さを有している。ハブ32の内周面には、スライダ37のねじりスプライン部37bと係合するねじりスプライン部32aが形成されている。ハブ32の外周面には、周方向の複数個所(この例では90°間隔で4個所)に、回転子鉄心38を固定する軸方向に沿った凹溝部32bが形成されている。一方、回転子鉄心38の内周面には、凹溝部32bと嵌合する凸条部38a(図2参照)が設けられている。スライダ37に装着されたハブ32は、ねじりスプライン部32aがスライダ37のねじりスプライン部37bに係合することにより、ロッド28の移動に伴うスライダ37の軸方向の所定量の移動により周方向に所定量回転する。これにより、ハブ32に装着された可動回転子47が周方向に所定量回転する。このとき、可動回転子47は、スライダ37の移動可能範囲内の移動によって、固定回転子46,48に対する相対的な電気角が0度から180度の範囲で回転される(後述の図8~図10参照)。
 <駆動機構の構成>
 駆動機構50は、送りねじ機構として構成されている。すなわち、図1、図3及び図7に示すように、駆動機構50は、筒状の送りめねじ43(めねじ部材の一例に相当)と、送りめねじ43の内側に嵌め合わされ、ロッド28の反負荷側端部が連結された送りおねじ42(おねじ部材の一例に相当)と、送りめねじ43を回転させるウォームギヤ27と、ウォームギヤ27を駆動する制御モータ51とを備えている。送りおねじ42は一条ねじでもよいが、本実施形態では図7に示すように多条ねじ(この例では2条ねじ)として形成されている。これにより、送りおねじ42の1回転に相当する送りめねじ43の回転量で送りおねじ42が進む移動量がピッチpの2倍となり、送りめねじ43の回転量に対する送りおねじ42のストロークを大きくすることができる。
 送りめねじ43は、外周にホイールギヤ41を一体に備えており、このホイールギヤ41にウォームギヤ27が噛み合わされる。ウォームギヤ27は、減速機52を介して制御モータ51に取り付けられている。送りめねじ43は、アルミ等の金属製としてもよいが、例えば樹脂製とすることにより、ホイールギヤ41とウォームギヤ27との噛み合いによる騒音を低減できる。
 また、駆動機構50は、ハウジング40と、送りねじピン23(ピン部材の一例に相当)とを有する。図1及び図3に示すように、ハウジング40は、反負荷側ブラケット15の反負荷側に設けられたベース部53と、ベース部53にボルト29によって取り付けられたカバー24とを備えている。これにより、ハウジング40は、送りめねじ43を収納し、送りめねじ43の回転を許容すると共に軸方向移動を規制する。送りねじピン23は、送りおねじ42を貫通してハウジング40に固定され、送りおねじ42の回転を規制すると共に軸方向移動を許容する。図7に示すように、送りおねじ42は、複数(この例では2)の軸方向のピン孔42aを備える。ピン孔42aに貫通させた複数の送りねじピン23は、ハウジング40のベース部53とカバー24とに両端が固定されている。
 また、図1に示すように、駆動機構50は、送りおねじ42とロッド28とを連結する可動軸受26(第1軸受の一例に相当)を有している。可動軸受26は、軸方向の支持方向が対向するように配置された一対の例えばアンギュラ軸受である。これら可動軸受26,26は軸受ホルダ44に保持され、この軸受ホルダ44がボルト45によってロッド28に固定されている。このように、送りおねじ42とロッド28との連結に可動軸受26を用いることにより、シャフト34と共に高速で回転するロッド28と回転を規制された送りおねじ42とを連結できる。また、可動軸受26を一対のアンギュラ軸受とすることで、送りおねじ42とロッド28との間に作用する軸方向の力を支持可能となり、送りおねじ42の軸方向の推進力をロッド28に伝達することができる。
 なお、図6A及び図6Bに示すように、シャフト34は、ロッド挿入孔10の軸方向複数箇所(この例では2箇所)にグリス潤滑孔49a,49bを有している。図6Aに示すように、ロッド28が負荷側に移動したときには、ロッド挿入孔10の先端部分のグリスがグリス潤滑孔49aを介してシャフト34の外部に流出し、スライダ37とシャフト34との隙間(例えばスプライン部37aとスプライン部30aとの隙間)を通って反負荷側に向けて流れ、グリス潤滑孔49bを介してシャフト34の内部(ロッド28のグリス溜まり28a)に流入する。また、図6Bに示すように、ロッド28が反負荷側に移動したときには、シャフト34の内部(ロッド28のグリス溜まり28a)のグリスがグリス潤滑孔49bを介してシャフト34の外部に流出し、スライダ37とシャフト34との隙間を通って負荷側に向けて流れ、グリス潤滑孔49aを介してシャフト34の内部(ロッド挿入孔10の先端部分)に流入する。このようにして、ロッド28の軸方向の移動に応じてグリスをシャフト34の内部と外部との間で流出入させて循環させることができる。
 <駆動機構による可動回転子の回転動作>
 駆動機構50は、次のように動作する。すなわち、制御モータ51によりウォームギヤ27が駆動されると、ホイールギヤ41を介して送りめねじ43が回転する。送りおねじ42は、送りめねじ43に噛み合っているとともに送りねじピン23によって回転を規制されているので、送りめねじ43が回転すると、送りめねじ43の回転運動が送りおねじ42によって直線運動に変換され、送りおねじ42が軸方向に直線的に移動する。送りおねじ42が軸方向に移動すると、送りおねじ42と可動軸受26を介して連結されたロッド28は、シャフト34と共に高速回転しながら小径部34aのロッド挿入孔10内を軸方向に摺動しつつ移動する。そして、ロッド28の移動に伴い駆動ピン36が軸方向に移動し、駆動ピン36に結合されたスライダ37が軸方向に移動する。スライダ37の軸方向の移動により、スライダ37の外周にねじりスプライン部32aによりねじれ方向にスプライン結合されたハブ32が周方向に回転する。これにより、ハブ32の外周面に固定された可動回転子47は、固定回転子46及び固定回転子48に対し相対回転する。
 <界磁磁束の変化>
 次に、図8乃至図10を参照しつつ、界磁磁束の変化について説明する。図8に、界磁磁束が最大である時の回転子3の状態を示す。このとき、スライダ37の駆動ピン36がシャフト34のピン通し孔30bの負荷側の端部近傍に位置し、ロッド28がシャフト34のロッド挿入孔10に押し込まれた状態である。この状態では、固定回転子46,48と可動回転子47の同じ極性の磁極部、すなわち固定回転子46,48のN極(又はS極)の磁極部46a,48aと可動回転子47のN極(又はS極)の磁極部47aとが軸方向に揃う(相対角度が電気角で0度)ことで、回転子3の界磁磁束は最大となる。
 図9に、界磁磁束が中程度である時の回転子3の状態を示す。このとき、駆動機構50により、スライダ37の駆動ピン36がシャフト34のピン通し孔30bの軸方向中央位置近傍に位置するまでロッド28が反負荷側に移動され、ロッド28がシャフト34のロッド挿入孔10から途中まで引き出された状態である。このロッド28の移動に伴うスライダ37の移動によりハブ32が回転し、可動回転子47がスライダ37の移動量に対応した角度だけ回転する。この状態では、固定回転子46、48と可動回転子47は、同じ極性であるN極(又はS極)の磁極部46a,48aとN極(又はS極)の磁極部47aとが軸方向に揃う状態と、異なる極性であるN極(又はS極)の磁極部46a、48aとS極(又はN極)の磁極部47aとが軸方向に揃う状態との中間状態にあり、回転子3の界磁磁束は中程度となる。
 図10に、界磁磁束が最小である時の回転子3の状態を示す。このとき、駆動機構50により、スライダ37の駆動ピン36がシャフト34のピン通し孔30bの反負荷側の端部近傍に位置するまでロッド28が反負荷側に移動され、ロッド28がシャフト34のロッド挿入孔10から最大量引き出された状態である。この状態では、固定回転子46,48と可動回転子47の異なる極性の磁極部、すなわち固定回転子46,48のN極(又はS極)の磁極部46a,48aと可動回転子47のS極(又はN極)の磁極部47aとが軸方向に揃う(相対角度が電気角で180度)ことで、永久磁石39による磁束が固定回転子46,48と可動回転子47との間で短絡し、回転子3の界磁磁束は最小となる。
 以上において、ロッド28がシャフトの軸方向に動作することで回転子の界磁磁束を可変させる手段の一例に相当し、駆動機構50が界磁磁束を可変させる手段を軸方向に動作させる手段の一例に相当する。
 <実施形態の効果>
 以上説明したように、本実施形態の回転電機1は、シャフト34と、シャフト34に固定された固定回転子46,48と、固定回転子46,48に対して相対回転するようにシャフト34に連結された可動回転子47と、シャフト34の内側に配置され、シャフト34と摺動して軸方向に移動することで可動回転子47を相対回転させるロッド28と、シャフト34の反負荷側に配置され、ロッド28を軸方向に移動させる駆動機構50と、を有する。
 本実施形態では、ロッド28がシャフト34と摺動して軸方向に移動するので、シャフト34の外径はおおよそロッド28の外径にシャフト34の肉厚を加えたものとなる。これにより、シャフト34の内部に軸受等を含む送りねじ機構が設けられる場合に比べて、シャフト34の外径を小さくできる。言い換えれば、シャフト34に小径部34aを設けることができる。したがって、回転電機1の径方向のサイズを小型化しつつ、軸方向には(駆動機構50が配置されることにより)比較的長い胴長の回転電機1を実現できるので、車両等への搭載性を向上できる。
 また、軸受(本実施形態では反負荷側軸受19)を小径化できるので高速回転化が容易になる。さらに、シャフト34の構成を簡素化でき、剛性を高めることができる。さらに、ロッド28を軸方向に移動させる駆動機構50をシャフト34の外部に設けるので、送りねじ機構以外にも油圧シリンダ等の多様な駆動機構を採用することが可能となり、設計の自由度を向上できる。
 また、本実施形態では特に、駆動機構50が送りねじ機構として構成される。これにより、構成を簡素化できる。また、油圧駆動機構等に比べてロッド28の位置精度を高めることができる。
 また、本実施形態では特に、駆動機構50が送りねじ機構を駆動する制御モータ51を有する。制御モータ51を用いて送りねじ機構を駆動し、可動回転子47を固定回転子46,48に対して相対回転させることにより、負荷トルクや回転速度に関わりなく、回転子3の界磁磁束を正確に制御することができる。したがって、回転電機1を最適な運転状況で駆動できる。
 また、本実施形態では特に、駆動機構50が、筒状の送りめねじ43と、送りめねじ43の内側にはめ合わされ、ロッド28が連結された送りおねじ42と、を有する。これにより、送りめねじ43の回転運動を送りおねじ42の直線運動に変換し、ロッド28に対し軸方向に大きな推進力を与えることができる。
 また、本実施形態では特に、駆動機構50は、送りめねじ43を収納し、送りめねじ43の回転を許容すると共に軸方向移動を規制するハウジング40(カバー24及びベース部53)と、送りおねじ42を貫通してハウジング40に固定され、送りおねじ42の回転を規制すると共に軸方向移動を許容する送りねじピン23と、を有する。これにより、送りめねじ43の回転運動を送りおねじ42の直線運動に変換し、ロッド28に対し軸方向に大きな推進力を与えることができる。また、ハウジング40により送りねじ機構(送りおねじ42及び送りめねじ43等)を保護することができる。
 また、本実施形態では特に、駆動機構50は、送りおねじ42とロッド28を連結する可動軸受26を有し、可動軸受26は、軸方向の支持方向が対向するように配置された一対のアンギュラ軸受である。これにより、可動軸受26によって、シャフト34と共に高速で回転するロッド28と回転を規制された送りおねじ42とを連結できる。また、可動軸受26を一対のアンギュラ軸受とすることで、送りおねじ42とロッド28との間に作用する軸方向の力を支持可能となり、送りおねじ42の軸方向の推進力をロッド28に伝達することができる。
 また、本実施形態では特に、送りめねじ43は、外周にホイールギヤ41を備え、駆動機構50は、ホイールギヤ41と噛み合うウォームギヤ27を有する。これにより、ウォーム減速機を構成して送りめねじ43を回転させることができるので、大きな回転トルクが得られると共に、バックラッシュを低減することができる。
 また、本実施形態では特に、送りめねじ43を樹脂製とすることにより、送りめねじ43のホイールギヤ41とウォームギヤ27との噛み合いによる騒音を低減できる。
 また、本実施形態では特に、送りおねじ42を二条ねじとすることにより、一条ねじとする場合に比べて、送りめねじ43の回転量に対する送りおねじ42のストロークを大きくすることができる。
 また、本実施形態では特に、シャフト34は、ロッド28が挿入されるロッド挿入孔10の軸方向複数箇所にグリス潤滑孔49を有する。これにより、ロッド28の軸方向の移動に応じてグリスをシャフト34の内部と外部との間で流出入させて循環させることができるので、シャフト34内でのロッド28の軸方向の動作を滑らかにできる。
 また、本実施形態では特に、回転電機1は、ロッド28の端部に連結され、可動回転子47の内側で可動回転子47とねじれ方向にスプライン結合し、シャフト34の外側を軸方向にスライドするようにシャフト34に連結されたスライダ37を有する。これにより、ロッド28を介してスライダ37を軸方向に所定量移動させることにより、可動回転子47を固定回転子46,48に対して所定量相対回転させることができる。
 また、本実施形態では特に、回転電機1はシャフト34を軸方向2箇所で支持する軸受18,19を有し、このうち軸方向一方側に配置された反負荷側軸受19については、軸方向の支持方向が対向するように配置された一対のアンギュラ軸受とする。これにより、ロッド28を軸方向に移動させる際にシャフト34等に作用する軸方向の反力を支持することができる。
 <変形例>
 なお、開示の実施形態は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
 例えば、以上では駆動機構50が送りねじ機構である場合を一例として説明したが、これに限定されるものではない。駆動機構50はロッド28を軸方向に移動させることが可能な機構であればよく、例えば油圧駆動機構等、他の駆動機構としてもよい。
 また以上では、回転電機1の回転子3を軸方向に3分割する構成としたが、分割数を3以外としてもよい。さらに、回転子3を軸方向でなく径方向に分割する構成(例えば内周側回転子と外周側回転子)としてもよい。この場合には、例えば外周側回転子をプレート31,33を介してシャフト34に固定しておき、ハブ32の回転により内周側回転子が外周側回転子に対し相対回転する構成とすればよい。
 また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
 1       回転電機
 10      ロッド挿入孔
 19      反負荷側軸受(第2軸受の一例)
 23      送りねじピン(ピン部材の一例)
 26      可動軸受(第1軸受の一例)
 27      ウォームギヤ
 28      ロッド
 34      シャフト
 37      スライダ
 39      永久磁石
 40      ハウジング
 41      ホイールギヤ
 42      送りおねじ(おねじ部材の一例)
 43      送りめねじ(めねじ部材の一例)
 46,48   固定回転子
 47      可動回転子
 49a,49b グリス潤滑孔
 50      駆動機構
 51      制御モータ

Claims (12)

  1.  界磁磁束を変化させる可変界磁型の回転電機であって、
     シャフトと、
     前記シャフトに固定された固定回転子と、
     前記固定回転子に対して相対回転するように前記シャフトに連結された可動回転子と、
     前記シャフトの内側に配置され、前記シャフトと摺動して軸方向に移動することで前記可動回転子を相対回転させるロッドと、
     前記シャフトの軸方向一方側に配置され、前記ロッドを軸方向に移動させる駆動機構と、
    を有することを特徴とする回転電機。
  2.  前記駆動機構は、
     送りねじ機構である
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3.  前記駆動機構は、
     前記送りねじ機構を駆動する制御モータを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転電機。
  4.  前記駆動機構は、
     筒状のめねじ部材と、
     前記めねじ部材の内側にはめ合わされ、前記ロッドが連結されたおねじ部材と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5.  前記駆動機構は、
     前記めねじ部材を収納し、前記めねじ部材の回転を許容すると共に軸方向移動を規制するハウジングと、
     前記おねじ部材を貫通して前記ハウジングに固定され、前記おねじ部材の回転を規制すると共に軸方向移動を許容するピン部材と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6.  前記駆動機構は、
     前記おねじ部材と前記ロッドを連結する第1軸受を有し、
     前記第1軸受は、
     軸方向の支持方向が対向するように配置された一対のアンギュラ軸受である
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の回転電機。
  7.  前記めねじ部材は、
     外周にホイールギヤを備え、
     前記駆動機構は、
     前記ホイールギヤと噛み合うウォームギヤを有する
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の回転電機。
  8.  前記めねじ部材は、
     樹脂製である
    ことを特徴とする請求項7に記載の回転電機。
  9.  前記おねじ部材は、
     二条ねじである
    ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の回転電機。
  10.  前記シャフトは、
     前記ロッドが挿入されるロッド挿入孔の軸方向複数箇所にグリス潤滑孔を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の回転電機。
  11.  前記ロッドの端部に連結され、前記可動回転子の内側で前記可動回転子とねじれ方向にスプライン結合し、前記シャフトの外側を軸方向にスライドするように前記シャフトに連結されたスライダをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の回転電機。
  12.  前記シャフトを軸方向2箇所で支持する第2軸受をさらに有し、
     軸方向一方側に配置された前記第2軸受は、
     軸方向の支持方向が対向するように配置された一対のアンギュラ軸受である
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の回転電機。
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