WO2015099044A1

WO2015099044A1 - コネクタ及びコネクタ装置

Info

Publication number: WO2015099044A1
Application number: PCT/JP2014/084318
Authority: WO
Inventors: 桐生　幸一; 小林　満; 政俊則竹; 圭一廣瀬
Original assignee: 富士通コンポーネント株式会社; 株式会社Ｎｔｔファシリティーズ
Priority date: 2013-12-27
Filing date: 2014-12-25
Publication date: 2015-07-02
Also published as: CN105849983A; JP6306882B2; JP2015128005A; US9653855B2; CN105849983B; US20170040753A1

Abstract

　コネクタは、固定接点と、可動板部の一方の端部に設けられた可動接点と、他のコネクタの他の接続端子と接続される、前記可動接点または前記固定接点と接続している接続端子と、前記可動板部に接触して設けられたカードと、前記カードに接触して設けられたボタンと、前記ボタンに接触して設けられたスライド部とを有する。前記接続端子を前記他の接続端子と接触させた状態で、前記他のコネクタの一部と前記スライド部とを接触させ、前記他のコネクタの一部により前記スライド部を押して、前記スライド部をスライドさせることにより、前記ボタンを動作させ、前記ボタンを動作させることにより、前記カードを介し前記可動板部を動作させることで、前記可動接点が動作し前記固定接点と接触する。

Description

コネクタ及びコネクタ装置

　本発明は、コネクタ及びコネクタ装置に関する。

　一般的に電気機器は、電源等より電力の供給を受け動作するものであり、電源より電力の供給を受ける際には、通常コネクタを介し電源より電気機器へ電力が供給される。この際用いられるコネクタは、特許文献１、２に開示されているように、凸状の雄型タイプのコネクタと、凹状の雌型タイプのコネクタを嵌合することにより、電気的に接続を行うものである。

　一方、近年では、地球温暖化等に対する対策の一つとして、ローカルエリアにおける送電においても、電圧変換や送電等における電力損失が少なく、ケーブルの太さも太くする必要のない、直流で高電圧の電力の供給が検討されている。特に、サーバ等の情報機器においては、大量に電力を消費するため、このような電力供給が望ましいものとされている。

　ところで、電気機器に供給される電力に関しては、電圧が高いと人体に影響を及ぼす場合や、電子部品の動作に影響を与える場合がある。

　このような高電圧の電力をサーバ等の情報機器に用いる場合、装置の設置やメンテナンスの際においては、人により作業が行われるため、電気的接続がされている部分であるコネクタは、通常の交流の商用電源に用いられるコネクタとは異なるものとする必要がある。

特開平５－８２２０８号公報特開２００３－３１３０１号公報特開２０１２－１０４４４８号公報

　また、スイッチを組み込んだ構成のコネクタでは、電源から供給される電圧が１００Ｖ以上の場合、または、高電圧で直流である場合、現在使用されているスイッチをそのまま用いることはできない。例えば、電源から供給される電力が直流４００Ｖの場合、現在の交流１００Ｖに用いられているスイッチでは、十分な安全性や信頼性が確保されていないため、そのまま使用することは危険である。

　よって、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、高電圧の電力を安全に供給することが可能なコネクタ及びコネクタ装置を提供することを目的とするものである。

　実施の形態の一観点によれば、コネクタは、固定接点と、可動板部の一方の端部に設けられた可動接点と、他のコネクタの他の接続端子と接続される、前記可動接点または前記固定接点と接続している接続端子と、前記可動板部に接触して設けられたカードと、前記カードに接触して設けられたボタンと、前記ボタンに接触して設けられたスライド部とを有する。前記接続端子を前記他の接続端子と接触させた状態で、前記他のコネクタの一部と前記スライド部とを接触させ、前記他のコネクタの一部により前記スライド部を押して、前記スライド部をスライドさせることにより、前記ボタンを動作させ、前記ボタンを動作させることにより、前記カードを介し前記可動板部を動作させることで、前記可動接点が動作し前記固定接点と接触する。

　本発明の一観点によれば、現状の商用電源の電圧よりも高い電圧の電源に対応した、または、直流電源に対応したコネクタであって、これらの電源からの電力を安全に供給することが可能なコネクタ及びコネクタ装置を提供することができる。

実施の形態に用いられるプラグコネクタの斜視図実施の形態におけるジャックコネクタの斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続される前の斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続される前の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続される前の他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続される前の更に他の断面図実施の形態におけるジャックコネクタの内部構造の斜視図スイッチ部の構造図（オフ状態）スイッチ部の構造図（オン状態）スイッチ部のボタンの斜視図実施の形態におけるジャックコネクタの内部構造の断面斜視図スライド部の斜視図スライド部の他の斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとの接続途中における斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとの接続途中における断面図プラグコネクタとジャックコネクタとの接続途中における他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとの接続途中における更に他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続されている斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続されている断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続されている他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが接続されている更に他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが離れる途中の斜視図プラグコネクタとジャックコネクタとが離れる途中の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが離れる途中の他の断面図プラグコネクタとジャックコネクタとが離れる途中の更に他の断面図

　本発明を実施するための形態について、添付の図面を参照し以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して繰り返しの説明を省略する。

　本実施の形態におけるコネクタの構造について説明する。本実施の形態におけるコネクタは、図１に示される他のコネクタであるプラグコネクタと接続されるものであって、図２に示される構造のジャックコネクタに相当する。プラグコネクタには他の接続端子となる複数のプラグ端子が設けられており、ジャックコネクタには他の接続端子と接続される接続端子となる複数のジャック端子が設けられている。

　尚、本実施の形態においては、図１に示されるプラグコネクタ１００と、図２に示されるジャックコネクタ２００に相当するコネクタとをあわせてコネクタ装置と称する場合がある。

　最初に、図１を参照し、本実施の形態に用いられるプラグコネクタ１００について説明する。図１は、プラグコネクタ１００の斜視図である。プラグコネクタ１００のプラグ筐体部１１０には、後述するジャックコネクタ２００に挿入されるプラグ端子１２１、１２２、１２３が、プラグ筐体部１１０の第１の端部から突出するように設けられている。また、プラグ筐体部１１０の第１の端部とは反対側の第２の端部には、電力を供給するための電源ケーブル１３０が接続されている。プラグコネクタ１００は、プラグ端子１２１、１２２、１２３の周囲を囲む縁部１１１を含む。尚、プラグ端子１２１はグラウンド（ＧＮＤ）端子であり、プラグ端子１２２、１２３よりも長い。プラグ筐体部１１０は樹脂材料等の絶縁材料により形成されており、縁部１１１はプラグ筐体部１１０の一部として形成されている。

　次に、図２、図３、図４、図５、図６、図７を参照し、本実施の形態のジャックコネクタ２００について説明する。図２は、ジャックコネクタ２００の斜視図である。図３は、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の嵌合前の状態の斜視図である。図４から図６は、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の嵌合前の状態における異なる断面を示す斜視断面図である。図７は、ジャックコネクタ２００の内部構造の斜視図である。

　ジャックコネクタ２００は、ジャック筐体部２１０を有する。ジャック筐体部２１０には、ジャック開口部２２１、２２２、２２３が設けられている。ジャックコネクタ２００においては、ジャック開口部２２１、２２２、２２３の内部に、例えば図７に示されるように、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１、１２２、１２３と接続されるジャック端子２３１、２３２、２３３がそれぞれ設けられている。

　従って、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１は、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１の内部に設けられたジャック端子２３１と接続され、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２２は、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２２の内部に設けられたジャック端子２３２と接続され、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３は、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２３の内部に設けられたジャック端子２３３と接続される。また、ジャック開口部２２１、２２２、２２３の周囲には、プラグコネクタ１００の縁部１１１を受容する溝部２１１が形成されている。尚、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１の内部に設けられたジャック端子２３１はＧＮＤ端子である。

　また、ジャックコネクタ２００は、ジャック筐体部２１０の内部に、後述する図８及び図９に示されるスイッチ部３００を有している。このスイッチ部３００には、ジャックコネクタ２００のジャック端子２３２に対応する金属端子、ジャック端子２３３に対応する金属端子、ジャック端子２３１に対応する金属端子が設けられている。尚、ジャック端子２３２に対応する金属端子及びジャック端子２３３に対応する金属端子より、電力の供給がなされる。スイッチ部３００のスイッチの接点が閉じることにより、各々のジャック端子２３２、２３３とこれに対応する金属端子とが電気的に接続され、電力が供給される。また、スイッチ部３００のスイッチが開くことにより、各々のジャック端子２３２、２３３とこれに対応する金属端子との電気的な接続が解除され、電力の供給が停止する。

　本実施の形態においては、図７から図９に示されるスイッチ部３００のボタン３６０の押下により、スイッチ部３００のスイッチが閉じ電力が供給される。この際、ジャックコネクタ２００の内部に設けられたスライド部２５０がスライド動作することにより、スライド部２５０によりボタン３６０が下方に押され、スイッチ部３００のスイッチが閉じ、ジャック端子２３２、２３３を介し、プラグコネクタ１００に電力が供給される。尚、図４から図６の状態においては、スライド部２５０は溝部２１１の側に位置している。

　次に、図８及び図９を参照し、ジャックコネクタ２００内に設けられているスイッチ部３００について説明する。図８は、オフ状態の時のスイッチ部３００の断面図である。図９は、オン状態の時のスイッチ部３００の断面図である。本実施の形態におけるスイッチ部３００は、電力の供給の制御を行なうためのスイッチであって、電源スイッチとも称される。スイッチ部３００は、ジャック端子２３２、２３３の各々に対応して設けられた合わせて２つの固定部３１０と可動部３２０の対を含む。

　図８及び図９に示されるように、スイッチ部３００は、固定部３１０と可動部３２０とを有し、固定部３１０における固定接点３１１と可動部３２０における可動接点３２１とが接触するか否かにより、電力の供給のオン、オフの制御を行なう。

　各固定部３１０は、全体が金属等の導電性材料により形成されており、固定接点３１１と固定バネ３１２を含む。対応する可動接点３２１と接触する固定接点３１１は、固定バネ３１２の一方の端部に設けられている。尚、固定バネ３１２は、銅又は銅を含む合金等からなる金属板等を折曲げることにより形成されており、固定接点３１１は銀と銅の合金により形成されている。固定バネ３１２の他方の端部はベースブロック３３０のベースブロック本体部３３１に固定されるとともに、固定バネ３１２の中程の部分は、固定部支持部３３２に支持され固定されている。

　各可動部３２０は、全体が金属等の導電性材料により形成されており、可動接点３２１、可動板部３２２及び可動バネ３２３を含む。対応する固定接点３１１と接触する可動接点３２１は、可動板部３２２の一方の端部に設けられている。可動板部３２２の他方の端部と可動バネ３２３の一方の端部とが接続されている。尚、可動板部３２２及び可動バネ３２３はそれぞれ銅又は銅を含む合金等からなる金属板等を折曲げることにより形成されており、可動接点３２１は銀と銅の合金により形成されている。可動バネ３２３の他方の端部はベースブロック３３０のベースブロック本体部３３１に固定されている。可動バネ３２３は、金属板等を折曲げることにより形成されているものであるため柔軟性を有しており、可動板部３２２の一方の端部に設けられた可動接点３２１を上下方向に動かすことが可能である。また、ベースブロック３３０には、固定バネ３１２の他方の端部が接続されている部分と、可動バネ３２３の他方の端部が接続されている部分との間に難燃性の樹脂材料等からなる絶縁壁３３３が設けられており、可動バネ３２３は、他方の端部より延伸し、絶縁壁３３３の一部を回り込むように曲げられている。

　可動板部３２２の一方の面となる可動部３２０の上面は、カード３４０の第１の接触部となる上部接触部３４１と接触している。可動板部３２２の他方の面となる可動部３２０の下面は、カード３４０の第２の接触部となる下部接触部３４２と接触している。この状態において、回転軸３４３を中心にカード３４０を回転させることにより、可動板部３２２が上部接触部３４１または下部接触部３４２と接触した状態で可動板部３２２に力が加わり、可動接点３２１を上下方向に移動させることができる。尚、上部接触部３４１及び下部接触部３４２は、可動板部３２２において摺動するものであるため、摩擦抵抗を低減させるために上部接触部３４１の表面及び下部接触部３４２の表面には、フッ素樹脂等により形成された表面層を設けてもよい。

　また、固定部３１０及び可動部３２０は、ベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域の内部に設置されている。カード３４０は、突起部３４４とカード本体部３４５を含む。突起部３４４は、スイッチ部ケース３５０に設けられたスイッチ部開口部３５１より外部に飛び出した形状を有する。カード本体部３４５は、ベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域の内部に位置する。従って、スイッチ部３００においては、上部接触部３４１及び下部接触部３４２は、ベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域の内部に設けられている。また、カード３４０、ベースブロック３３０及びスイッチ部ケース３５０は樹脂材料等からなる絶縁体材料により形成されている。

　スイッチ部ケース３５０の外部には、回転軸３４３を中心にカード３４０を回転させるために押下されるボタン３６０が設けられており、カード３４０は、カード３４０の突起部３４４の上部に設けられた接触部３４４ａにおいて、ボタン３６０の内壁部３６１と接触している。尚、接触部３４４ａは、内壁部３６１の表面を摺動するものであるため、摩擦抵抗を低減させるために内壁部３６１の表面には、フッ素樹脂等により形成された表面層を設けてもよい。また、スイッチ部ケース３５０の外部には、一方の端部がスイッチ部ケース３５０に接続され、他方の端部がボタン３６０に接続された開離バネ３７０が設けられている。

　図１０は、ボタン３６０の斜視図である。図１０をも参照すれば、本実施の形態においては、ボタン３６０は、下部平坦部３６９と下部平坦部３６９から上方に飛び出した複数のボタン突起部３６５を含む。各ボタン突起部３６５は、ボタン突起部３６５の上部であり平坦に形成されている上部平坦部３６６を含む。上部平坦部３６６より延伸し下部平坦部３６９に向かうボタン突起部３６５の側面は、傾斜が急な急傾斜部３６７と傾斜が緩やかな緩傾斜部３６８を含む。

　次に、スライド部２５０について、図７、図１１、図１２、図１３を参照し説明する。尚、図１１は、ジャックコネクタ２００の内部構造の斜視断面図である。図１２、図１３は、スライド部２５０の斜視図である。

　本実施の形態においては、プラグコネクタ１００の挿入によってジャックコネクタ２００の内部に設けられたスライド部２５０がスライド動作することにより、ボタン３６０が押され、スイッチ部３００においてオン動作がなされる。

　スライド部２５０の一方の面（図７図示の上面、図１３図示の面）には、複数の上側突起部２５１が形成されている。各上側突起部２５１は、平坦な上面部２５２とスライド傾斜部２５３を含む。上面部２５２は、上側突起部２５１の上端に形成されている。スライド傾斜部２５３は上面部２５２の端から下側に向かって傾斜し、下側の端の傾斜端部２５４まで延伸している。また、スライド部２５０の他方の面（図１２図示の面）には、複数の下側突起部２５６が形成されている。図１２に示すように、下側突起部２５６は略円形に形成されており、各下側突起部２５６からは張出部２５７が張り出している。尚、各下側突起部２５６とその張出部２５７とは、それぞれの先端（図１２における上端）が同じ高さとなるように形成されている。

　本実施の形態においては、図７及び図１１に示される状態で、ジャックコネクタ２００にプラグコネクタ１００が挿入されると、プラグコネクタ１００の縁部１１１がスライド部２５０の上側突起部２５１のスライド傾斜部２５３に接触し、スライド傾斜部２５３が押される。これにより、スライド部２５０がジャック端子２３１～２３３から離れる方向にスライドし、縁部１１１とスライド部２５０の傾斜端部２５４とが接触するまでスライド部２５０がスライドした後、スライド部２５０のスライドは終了する。尚、スライド部２５０がスライドすることによりボタン３６０が押下され、これによりカード３４０が下方に回転する。この後、プラグコネクタ１００の縁部１１１は、プラグ端子１２１、１２２、１２３とともに、更にジャックコネクタ２００の内部に入り込むことにより、スイッチ部３００のスイッチがオンとなり、プラグコネクタ１００に電力の供給がなされる。

　スイッチ部３００のスイッチをオンにする場合には、プラグコネクタ１００をジャックコネクタ２００に挿入する。これにより、ボタン３６０が押され、ボタン３６０の内壁部３６１に接触部３４４ａが接触しているカード３４０が回転軸３４３を中心に回転し、上部接触部３４１を介し可動部３２０の可動板部３２２に下方向に力が加えられ、図９に示すように可動接点３２１と固定接点３１１とが接触する。これにより、可動接点３２１と固定接点３１１との接触が維持され、電源からの電力がプラグコネクタ１００に供給される。

　また、スイッチ部３００のスイッチをオフにする場合には、後述するように、ジャックコネクタ２００からプラグコネクタ１００を抜くことにより、ボタン３６０を押している力がなくなるため、開離バネ３７０の弾性及び可動バネ３２３の弾性による復元力により、ボタン３６０がオフの状態に戻る。即ち、図９の状態から図８に示されるようにボタン３６０が上方に移動すると、ボタン３６０の内壁部３６１に接触部３４４ａが接触しているカード３４０が回転軸３４３を中心に回転し、下部接触部３４２を介し可動部３２０における可動板部３２２に上方向に力が加わる。このように可動板部３２２に加えられた上方向の力により可動接点３２１と固定接点３１１との接触を離すことができ、電源からの電力の供給を停止することができる。この際、可動接点３２１と固定接点３１１との間でアークが発生する場合があるため、磁界の力によりアークを飛ばすことができるように、可動接点３２１と固定接点３１１との接触位置の近傍には、アークの発生する方向に対して略垂直方向の磁界を発生させる永久磁石３８０が設けられている。尚、ボタン３６０が開離バネ３７０の復元力により、元の状態に戻されると、即ち、上に持ち上げられると、カード３４０もボタン３６０に連動して上に持ち上げられ、固定接点３１１から可動接点３２１が離れる。カード３４０がボタン３６０に連動して上に持ち上げられる際には、可動バネ３２３の復元力により持ち上げられてもよい。

　また、スイッチ部３００では、上述のとおり、ベースブロック３３０において、各固定バネ３１２の他方の端部が接続されている部分と、各可動バネ３２３の他方の端部が接続されている部分との間には、絶縁壁３３３が設けられている。これにより、固定部３１０と可動部３２０とが絶縁壁３３３により分離される。よって、固定部３１０又は可動部３２０の熱による溶解等が進行した場合においても、固定部３１０と可動部３２０とが、溶解によって、くっついた状態のまま電流が流れ続けてしまうことを防ぐことができる。

　尚、スイッチ部３００において、ゴミ等がベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域に侵入すると、固定接点３１１と可動接点３２１との間でショートまたは接触不良となる場合等がある。従って、スイッチ部３００がオフの状態においては、ベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域へのゴミ等の侵入を防ぐため、スイッチ部開口部３５１を塞ぐようにカード３４０のカード本体部３４５の上面がスイッチ部ケース３５０に接触して押し当てられる。これにより、スイッチ部３００がオフ状態において、スイッチ部開口部３５１からスイッチ部ケース３５０の内部にゴミ等が侵入することを防ぐことができる。

　また、スイッチ部３００がオンの状態においてベースブロック３３０とスイッチ部ケース３５０に囲まれた領域へのゴミ等の侵入を防ぐため、スイッチ部ケース３５０におけるスイッチ部開口部３５１近傍に壁部３５２が形成されると共に、ボタン３６０は、コの字状の端部３６２を含む。スイッチ部３００がオン状態においては、スイッチ部ケース３５０における壁部３５２をボタン３６０のコの字状の端部３６２が覆い、壁部３５２と端部３６２により、オフ状態において壁部３５２と端部３６２の間に存在する開口を塞ぐ。これにより、スイッチ部３００がオン状態において、スイッチ部開口部３５１からスイッチ部ケース３５０の内部にゴミ等が侵入することを防ぐことができる。

　次に、本実施の形態におけるコネクタの接続方法について説明する。具体的には、図３から図６に示されるように、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００とが離れている状態から、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００とが嵌合し、電気的に接続される状態となるまでを順に説明する。尚、下記においては、プラグ端子１２１とジャック端子２３１及び、プラグ端子１２３とジャック端子２３３とが接続される場合について説明するが、プラグ端子１２２とジャック端子２３２とが接続される場合についても同様である。

　最初に、図３から図６に示す状態から、プラグコネクタ１００におけるプラグ端子１２１、１２２、１２３をそれぞれジャックコネクタ２００におけるジャック開口部２２１、２２２、２２３に挿入することにより、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００は図１４、図１５、図１６、図１７に示す状態となる。尚、図１４は、この状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の斜視図である。また、図１５から図１７は、この状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の異なる断面を示す斜視断面図である。図１５は図４に対応する断面を示す。図１６は図５に対応する断面を示す。図１７は図６に対応する断面を示す。

　これにより、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１とジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１内におけるジャック端子２３１とが接触し、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３とジャックコネクタ２００のジャック開口部２２３内におけるジャック端子２３３とが接触する。この際、プラグコネクタ１００の縁部１１１も、ジャックコネクタ２００の溝部２１１に入り込み、ジャックコネクタ２００のスライド部２５０の上側突起部２５１のスライド傾斜部２５３と接触する。但し、図１４から図１７の状態においては、上側突起部２５１のスライド傾斜部２５３はプラグコネクタ１００における縁部１１１の先端と接触しているだけであり、スライド部２５０はジャック端子２３１～２３３から離れる方向にはスライド移動してはいない。尚、スライド部２５０には、外から力が加わらなければ、元の状態（図３から図７に示す位置）が維持されるように、不図示のバネ等の弾性体が接続されている。即ち、ジャックコネクタ２００においては、スライド部２５０が、図３から図６に示す状態が維持される方向、即ち、スライド部２５０をジャック端子２３１～２３３に向けて付勢する方向に復元力が働くバネ等の弾性体が設けられている。

　従って、図１４から図１７の状態においては、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１とジャックコネクタ２００のジャック端子２３１とが接触しており、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３とジャックコネクタ２００のジャック端子２３３とが接触している。しかしながら、スイッチ部３００の可動接点３２１と固定接点３１１とが接触していないため、スイッチ部３００はオフ状態であり、プラグコネクタ１００には電力は供給されない。尚、この状態においては、上述したように、スライド部２５０の上側突起部２５１のスライド傾斜部２５３は、プラグコネクタ１００の縁部１１１の先端と接触している。また、スライド部２５０の下側突起部２５６の端部は、ボタン３６０の下部平坦部３６９と接触している。

　この後、図１４から図１７に示す状態から、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１～１２３をジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１～２２３に、更に挿入することにより、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００は図１８、図１９、図２０、図２１に示す状態となる。尚、図１８は、この状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の斜視図である。また、図１９から図２１は、図１８の状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の異なる断面を示す斜視断面図である。図１９は図４に対応する断面を示す。図２０は図５に対応する断面を示す。図２１は図６に対応する断面を示す。

　これにより、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１は、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１内におけるジャック端子２３１の奥に、ジャック端子２３１との接触が維持された状態のまま入り込む。また、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３は、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２３内におけるジャック端子２３３の奥に、ジャック端子２３３との接触が維持された状態のまま入り込む。

　この際、プラグコネクタ１００の縁部１１１も、ジャックコネクタ２００の溝部２１１の奥に入り込み、プラグコネクタ１００の押込みによってジャックコネクタ２００のスライド部２５０の上側突起部２５１のスライド傾斜部２５３が縁部１１１の先端部分により押される。このように縁部１１１の先端部分によりスライド傾斜部２５３が押されることにより、縁部１１１の先端部分が、スライド部２５０の傾斜端部２５４の位置に達するまで、スライド部２５０をジャック端子２３１～２３３から離れる方向にスライドさせる。図２０は、縁部１１１が傾斜端部２５４に達した状態を示している。

　これにより、スライド部２５０における下側突起部２５６または張出部２５７は、ボタン３６０の急傾斜部３６７と接触し、更に、スライド部２５０が、ジャック端子２３１～２３３から離れる方向にスライドすることにより、下側突起部２５６または張出部２５７によってボタン３６０に下方向に力が加わり、ボタン３６０の上部平坦部３６６の上に下側突起部２５６及び張出部２５７が移動する。これにより、ボタン３６０が押され、カード３４０が回転することで、スイッチ部３００の可動接点３２１と固定接点３１１とが接触する。尚、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３は、ジャックコネクタ２００のジャック端子２３３とすでに接触しており、スイッチ部３００の可動接点３２１と固定接点３１１とが接触することによって、ジャックコネクタ２００からプラグコネクタ１００に電力が供給される。

　次に、電力供給を停止する場合、つまりプラグコネクタ１００をジャックコネクタ２００から抜く場合について説明する。最初に、図１８から図２１に示す状態から、プラグコネクタ１００をジャックコネクタ２００から少し離すことにより、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００は図２２、図２３、図２４、図２５に示す状態となる。尚、図２２は、この状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の斜視図である。また、図２３から図２５は、この状態におけるプラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００の異なる断面を示す斜視断面図である。図２３は図４に対応する断面を示す。図２４は図５に対応する断面を示す。図２５は図６に対応する断面を示す。

　これにより、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００とは少し離れるが、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２１と、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２１内におけるジャック端子２３１との接触は維持されており、同様に、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３と、ジャックコネクタ２００のジャック開口部２２３内におけるジャック端子２３３との接触は維持されている。

　この状態においては、プラグコネクタ１００の縁部１１１の先端部分の外側は、ジャックコネクタ２００のスライド部２５０の上側突起部２５１の傾斜端部２５４と接触している。このため、ボタン３６０は押されている状態にあり、スイッチ部３００の可動接点３２１と固定接点３１１との接触が維持されている。従って、この状態においては、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００においては、プラグ端子１２１とジャック端子２３１との接触が維持され、プラグ端子１２３とジャック端子２３３との接触が維持されているため、プラグコネクタ１００に電力が供給される。

　この後、更に、プラグコネクタ１００をジャックコネクタ２００から抜くことにより、図１４から図１７に示す状態となる。尚、縁部１１１の先端が傾斜端部２５４と接触しない状態になると、スライド部２５０がバネ力によってジャック端子２３１～２３３に向かって復帰及びスライドし始める。尚、以下に述べる動作は、このスライド部２５０の動作を前提としている。この際、スライド部２５０の下側突起部２５６の張出部２５７が、ボタン３６０のボタン突起部３６５の急傾斜部３６７を滑るように移動する。これにより、ボタン３６０の下部平坦部３６９にスライド部２５０の下側突起部２５６が移動し、ボタン３６０を押している力が解除されるため、ボタン３６０は上に動き、元の位置に戻る。

　このようにボタン３６０が元の位置に戻ることにより、スイッチ部３００の可動接点３２１と固定接点３１１とが離れ、可動接点３２１と固定接点３１１とが接触していない状態となる。この状態においては、プラグコネクタ１００のプラグ端子１２３は、ジャックコネクタ２００のジャック端子２３３との接触は維持されているものの、プラグコネクタ１００への電力の供給は遮断される。

　この後、更に、プラグコネクタ１００とジャックコネクタ２００とを離すことにより、図３から図６に示す状態となり、プラグ端子１２１とジャック端子２３１との接触及びプラグ端子１２３とジャック端子２３３との接触が離れる。この際、プラグ端子１２１とジャック端子２３１との接触及び、プラグ端子１２３とジャック端子２３３との接触が離れる前には、既に、スイッチ部３００における可動接点３２１と固定接点３１１とが離れているため、プラグコネクタ１００への電力の供給が遮断されている。よって、プラグ端子１２１とジャック端子２３１との接触及び、プラグ端子１２３とジャック端子２３３との接触が離れる際にアーク等が発生することはない。

　尚、本実施の形態においては、スライド部２５０の下側突起部２５６の張出部２５７が、ボタン３６０のボタン突起部３６５の急傾斜部３６７を移動するため、張出部２５７と急傾斜部３６７との接触状態が解除されると、ボタン３６０が瞬時に上方に移動し、瞬時に電力の供給を遮断する。尚、本実施の形態においては、急傾斜部３６７の傾斜角度を変えることにより、電力の供給を遮断する速度等を調節することができる。

　明細書における全ての実施例及び条件的な言い回しは、発明者による技術発展のための発明及び概念を読者が理解する上での一助とするという教導的目的のものであり、そのように具体的に記載された例及び条件に限定的に解釈されるべきものではなく、また、本明細書におけるそのような例の構成は、発明の優劣を示すことに関連するものでもない。コネクタ及びコネクタ装置を本発明の一又は複数の実施例に基づき詳細に説明したが、種々の変更、代替、修正は、本発明の趣旨及び範囲を離れることなくなされ得ると理解すべきである。

１００　　　プラグコネクタ
１１０　　　プラグ筐体部
１１１　　　縁部
１２１、１２２、１２３　　　プラグ端子
１３０　　　電源ケーブル
２００　　　ジャックコネクタ
２１０　　　ジャック筐体部
２１１　　　溝部
２２１、２２２、２２３　　　ジャック開口部
２３１、２３２、２３３　　　ジャック端子
２５０　　　スライド部
２５１　　　上側突起部
２５２　　　上面部
２５３　　　スライド傾斜部
２５４　　　傾斜端部
２５６　　　下側突起部
２５７　　　張出部
３００　　　スイッチ部
３１０　　　固定部
３１１　　　固定接点
３１２　　　固定バネ
３２０　　　可動部
３２１　　　可動接点
３２２　　　可動板部
３２３　　　可動バネ
３３０　　　ベースブロック
３３１　　　ベースブロック本体部
３３２　　　固定部支持部
３３３　　　絶縁壁
３４０　　　カード
３４１　　　上部接触部（第１の接触部）
３４２　　　下部接触部（第２の接触部）
３４３　　　回転軸
３４４　　　突起部
３４４ａ　　接触部
３４５　　　カード本体部
３５０　　　スイッチ部ケース
３５１　　　スイッチ部開口部
３５２　　　壁部
３６０　　　ボタン
３６１　　　内壁部
３６２　　　端部
３６５　　　ボタン突起部
３６６　　　上部平坦部
３６７　　　急傾斜部
３６８　　　緩傾斜部
３６９　　　下部平坦部
３７０　　　開離バネ
３８０　　　永久磁石

Claims

　固定接点と、
　可動板部の一方の端部に設けられた可動接点と、
　他のコネクタの他の接続端子と接続される、前記可動接点または前記固定接点と接続している接続端子と、
　前記可動板部に接触して設けられたカードと、
　前記カードに接触して設けられたボタンと、
　前記ボタンに接触して設けられたスライド部と、
　を有し、
　前記接続端子を前記他の接続端子と接触させた状態で、
　前記他のコネクタの一部と前記スライド部とを接触させ、前記他のコネクタの一部により前記スライド部を押して、前記スライド部をスライドさせることにより、前記ボタンを動作させ、
　前記ボタンを動作させることにより、前記カードを介し前記可動板部を動作させることで、前記可動接点が動作し前記固定接点と接触することを特徴とするコネクタ。
　複数の前記固定接点及び複数の前記可動接点を含むことを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
　前記スライド部は、前記他のコネクタの前記他の接続端子の周囲に設けられた縁部と接触する傾斜部を含み、
　前記縁部により、前記傾斜部が押され前記スライド部がスライドし、前記ボタンを動作させることを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
　前記スライド部は、前記ボタンと接触している突起部を含み、
　前記ボタンは、傾斜部を含み、
　前記コネクタと前記他のコネクタとが離れる際には、前記突起部が前記傾斜部を移動することを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
　前記スライド部は、前記スライド部の第１の面に形成され、前記他のコネクタの前記他の接続端子の周囲に設けられた縁部と接触する第１の傾斜部を含み、
　前記スライド部は、前記スライド部の前記第１の面とは反対側の第２の面に設けられ、前記ボタンと接触している突起部を含み、
　前記縁部により、前記第１の傾斜部が押され前記スライド部がスライドし、前記ボタンを動作させ、
　前記ボタンは、第２の傾斜部を含み、前記コネクタと前記他のコネクタとが離れる際には、前記突起部が前記第２の傾斜部を移動することを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
　前記コネクタは、ジャックコネクタであって、
　前記接続端子は、ジャック端子であることを特徴とする請求項１に記載のコネクタ。
　請求項１に記載の前記コネクタ及び前記他のコネクタと、
　を有することを特徴とするコネクタ装置。
　前記コネクタはジャックコネクタであり、前記接続端子はジャック端子であり、
　前記他のコネクタはプラグコネクタであり、前記他の接続端子はプラグ端子であることを特徴とする請求項７に記載のコネクタ装置。