WO2014157274A1 - バナジウムレドックス電池及びその運転方法 - Google Patents

バナジウムレドックス電池及びその運転方法 Download PDF

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Abstract

 正極及び負極の間の酸化還元状態のバランスが崩れた場合に、酸化還元状態のバランスを調整することのできるバナジウムレドックス電池及びその運転方法を提供する。 本開示のバナジウムレドックス電池は、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する負極活物質を含む負極と、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する正極活物質を含む正極と、負極と正極とを仕切る隔膜と、負極と正極との間の放電下限電圧を制御する制御手段と、正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する検出手段と、を含む。制御手段は、検出手段によって正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたタイミングで、正極と負極との間の放電下限電圧を、通常運転時の第1の電圧から、第1の電圧よりも低い第2の電圧へ切り替える。

Description

バナジウムレドックス電池及びその運転方法
 本開示は、バナジウムレドックス電池及びその運転方法に関する。
 従来、二次電池の1つとして、バナジウムを活物質として用いたバナジウム・レドックスフロー電池が知られている(特許文献1)。バナジウム・レドックスフロー電池は、電解質溶液中における活物質の酸化還元反応を利用して充放電を行うことのできる電池である。
 特に、活物質として2価、3価、4価、及び5価のバナジウムイオンを用いるとともに、タンクに貯蔵したバナジウムの硫酸溶液をセルとの間で循環させるバナジウム・レドックスフロー電池は、大型電力貯蔵分野で使用されている。
 バナジウム・レドックスフロー電池は、正極側の活物質である正極液を収容する正極液タンク、負極側の活物質である負極液を収容する負極液タンク、及び、充放電を行うスタックとからなる。正極液及び負極液は、ポンプによってセルとタンクの間を循環する。スタックは、正極、負極、及び、それらを仕切るイオン交換膜を備えている。正極液中及び負極液中の電池反応式は、それぞれ、以下の式(1)、(2)の通りである。
 正極:VO2+(aq)+HO ⇔ VO (aq)+e+2H …(1)
 負極:V3+(aq)+e ⇔ V2+(aq) …(2)
 上式(1)及び(2)において、「⇔」は化学平衡を示す。またイオンの隣に記載された(aq)は、そのイオンが溶液中に存在することを意味する。
 従来のバナジウム・レドックスフロー電池として、液静止型バナジウムレドックス電池が知られている(特許文献2)。また、バナジウム固体塩電池が知られている(特許文献3)。
 本明細書では、バナジウム、バナジウムイオン、あるいはバナジウムを含む化合物を活物質として用いるレドックス電池全般のことを、「バナジウムレドックス電池」と呼ぶ。バナジウム・レドックスフロー電池、液静止型バナジウムレドックス電池、及びバナジウム固体塩電池は、「バナジウムレドックス電池」に含まれる。
米国特許第4,786,567号公報 特開2002-216833号公報 国際公開WO2011/049103号公報
 バナジウム・レドックスフロー電池の充電状態がゼロの場合には、正極液の大半がV4+(aq)を含み、負極液の大半がV3+(aq)を含む。このとき、電池の開放電圧は、およそ1.1ボルトである。外部電源を用いて正極及び負極間に十分に大きな電圧を印加することによって、バナジウム・レドックスフロー電池を充電することができる。電池の充電が進行すると、正極液中のV4+(aq)はV5+(aq)に酸化され、同時に、負極液中のV3+(aq)はV2+(aq)に還元される。電池の充電が完了して充電状態が100%に達すると、電池の開放電圧は、およそ1.58ボルトとなる。従来のバナジウムレドックス電池では、電池の充放電が繰り返されるうちに正極及び負極の酸化還元状態のバランス(均衡)が崩れてしまい、電池容量が低下してしまうという問題があった。
 しかし、電池の充放電が繰り返されるうちに正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れてしまうと、電池が未充電の状態(充電状態=ゼロ%)において、負極の活物質に4価のバナジウムが含まれてしまう。この場合、電池の充電が完了しても、負極の活物質の一部が3価のままであり、活物質の一部からは十分な電気的エネルギーを取り出すことができなくなってしまう場合がある。
 本開示は、正極及び負極の間の酸化還元状態のバランスが崩れた場合に、酸化還元状態のバランスを調整することのできるバナジウムレドックス電池及びその運転方法を提供することを目的とする。
 本開示は、以下の通りである。酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する負極活物質を含む負極と、酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する正極活物質を含む正極と、負極と正極との間の放電下限電圧を印加する制御手段と、正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する検出手段と、を含み、制御手段は、検出手段によって正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたことに応じて、正極と負極との間の放電下限電圧を、通常運転時の第1の電圧から、第1の電圧よりも低い第2の電圧へ切り替えることを特徴とする、バナジウムレドックス電池である。
 検出手段は、正極及び負極のうち少なくとも一方の電位を測定する測定用電極からなることが好ましい。
 検出手段は、電池容量を計測するための容量計測手段からなることが好ましい。
 第1の電圧が0.6~0.9Vであり、第2の電圧が0.3~0.5Vであることが好ましい。
 また、本開示は、酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する負極活物質を含む負極と、
 酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する正極活物質を含む正極と、
を含むバナジウムレドックス電池の運転方法であって、
 正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する検出工程と、
 正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたことに応じて、正極と負極との間の放電下限電圧を、通常運転時の第1の電圧から、第1の電圧よりも低い第2の電圧へ切り替える切替工程と、を含むことを特徴とするバナジウムレドックス電池の運転方法。
 バナジウムレドックス電池は、正極及び負極のうち少なくとも一方の電位を測定するための測定用電極を備えることが好ましい。
 検出工程は、測定用電極を用いて、正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する工程であることが好ましい。
 バナジウムレドックス電池は、電池容量を計測するための容量計測手段を備えることが好ましい。
 検出工程は、容量計測手段を用いて、正極と負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する工程であることが好ましい。
 第1の電圧が0.6~0.9Vであり、第2の電圧が0.3~0.5Vであることが好ましい。
 本開示によれば、正極及び負極の間の酸化還元状態のバランスが崩れた場合に、酸化還元状態のバランスを調整することのできるバナジウムレドックス電池及びその運転方法を提供することができる。
バナジウム固体塩電池の構成例を示している。 バナジウムレドックス電池の正極及び負極の酸化還元状態のバランスを説明するための図である。 バナジウムレドックス電池の正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた状態を説明するための図である。 バナジウム固体塩電池の充放電曲線を示している。 正極及び負極に補助電極が配置されたバナジウム固体塩電池の構成例を示している。 図1及び図5に示す第1の補助電極の正面図である。 図6に示す第1の補助電極のA-A線断面図である。 図1及び図5に示す第1の補助電極の正面図である。 図8に示す第1の補助電極のB-B線断面図である。
 以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
 本実施形態のバナジウムレドックス電池は、正極及び負極における活物質として、バナジウム、バナジウムイオン、あるいはバナジウムを含む化合物を用いている。バナジウム(V)は、2価、3価、4価、及び5価を含む数種の酸化状態を取り得る元素である。バナジウムは、電池に有用な程度の大きさの電位差を生じさせる元素である。
 バナジウムレドックス電池には、バナジウム・レドックスフロー電池、液静止型バナジウムレドックス電池、及びバナジウム固体塩電池等が含まれる。
 以下では、本開示をバナジウム固体塩電池に適用した例について説明する。
 バナジウム固体塩電池の負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む。または、バナジウム固体塩電池の負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンを含む。または、バナジウム固体塩電池の負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する陽イオンを含む。または、バナジウム固体塩電池の負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む固体バナジウム塩を含む。または、バナジウム固体塩電池の負極活物質は、酸化還元反応によって2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む錯塩を含む。
 バナジウム固体塩電池の正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む。または、バナジウム固体塩電池の正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムイオンを含む。または、バナジウム固体塩電池の正極活物質は、酸化還元反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含有する陽イオンを含む。または、バナジウム固体塩電池の正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む固体バナジウム塩を含む。または、バナジウム固体塩電池の正極活物質は、還元酸化反応によって5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウムを含む錯塩を含む。
 バナジウム固体塩電池は、正極及び負極の活物質として固体物質を用いるため、液漏れなどの心配が少ない。また、バナジウム固体塩電池は、正極及び負極の活物質として固体物質を用いるため、安全性に優れ、かつ、高いエネルギー密度を有する。
 バナジウム固体塩電池に用いることのできる負極活物質の例として、硫酸バナジウム(II)・n水和物、及び、硫酸バナジウム(III)・n水和物等が挙げられる。負極活物質は、硫酸水溶液に加えられてもよい。
 バナジウム固体塩電池に用いることのできる正極活物質の例として、オキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物、及び、ジオキシ硫酸バナジウム(V)・n水和物等が挙げられる。正極活物質は、硫酸水溶液に加えられてもよい。
 バナジウム固体塩電池の充放電時における正極活物質の反応式は、例えば、以下の式(3)に示す通りである。
正極:VOX・nHO(s)⇔ VOX・mHO(s)+HX+H+e …(3)
 バナジウム固体塩電池の充放電時における負極活物質の反応式は、例えば、以下の式(4)に示す通りである。
負極:VX・nHO(s)+e ⇔ 2VX・mHO(s)+X …(4)
 上記式(3)及び(4)において、Xは1価の陰イオンを表す。
 上記式(3)及び(4)において、nは様々な値をとりうる。たとえば、オキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物とジオキシ硫酸バナジウム(V)・n水和物は、必ずしも同じ個数の水和水を持っているとは限らない。以下に登場する化学反応式や物質名においても同様である。
 図1は、バナジウム固体塩電池の構成例を示している。
 図1に示すように、バナジウム固体塩電池10は、隔膜12によって仕切られた正極20及び負極30を備えている。正極20には第1の電極22(正極)が配置されており、負極30には第2の電極32(負極)が配置されている。第1の電極22と隔膜12の間には、第1の集電体24が設けられている。第2の電極32と隔膜12の間には、第2の集電体34が設けられている。正極20には、正極活物質であるオキシ硫酸バナジウム(IV)・n水和物と硫酸水溶液との混合物が充填されている。負極30には、負極活物質である硫酸バナジウム(III)・n水和物と硫酸水溶液との混合物が充填されている。第1の電極22と第2の電極32との間に適当な大きさの電気抵抗を接続することによって、電池の放電が行われる。第1の電極22と第2の電極32との間に十分な大きさの電圧を印加することによって、電池の充電が行われる。
 第1の電極22の電極面は、第1の集電体24に接している。第1の集電体24は、導電体で形成されている。第1の集電体24は、正極活物質を担持している。第1の電極22は、第1の集電体24を介して、正極活物質との間で電子のやり取りを行うことができる。
 第2の電極32の電極面は、第2の集電体34に接している。第2の集電体34は、導電体で形成されている。第2の集電体34は、負極活物質を担持している。第2の電極32は、第2の集電体34を介して、負極活物質との間で電子のやり取りを行うことができる。
 第1の集電体24は、炭素繊維からなるフェルト、炭素繊維からなるシート、または、活性炭等であることが好ましい。これらの中では、炭素繊維からなるフェルトが特に好ましい。第1の集電体24として炭素繊維からなるフェルトを用いることによって、第1の集電体24と正極活物質との接触面積を増やすことができるため、電池の出力をより高めることができる。
 第2の集電体34は、炭素繊維からなるフェルト、炭素繊維からなるシート、または、活性炭等であることが好ましい。これらの中では、炭素繊維からなるフェルトが特に好ましい。第2の集電体34として炭素繊維からなるフェルトを用いることによって、第2の集電体34と負極活物質との接触面積を増やすことができるため、電池の出力をより高めることができる。
 隔膜12は、例えば、水素イオン(プロトン)を選択的に通過させることのできるイオン交換膜である。隔膜12は、例えば、多孔質膜等であってもよい。
 隔膜12は、例えば、Selemion APS(登録商標)(旭硝子社製)、または、Nafion(登録商標)(デュポン社製)等のイオン交換膜である。また、隔膜12は、例えば、ネオセプタ(登録商標)(アストム社製)等のイオン交換膜である。
 図1に示すように、正極20には、第1の補助電極26が配置されている。第1の補助電極26は、導電性の良好な物質、例えば、カーボン、白金、金、または銀からなることが好ましい。第1の補助電極26は、正極20内であればどこに配置されることも可能である。第1の補助電極26は、隔膜12に隣接した場所に配置されることが好ましい。
 図2は、バナジウムレドックス電池の正極及び負極の酸化還元状態のバランスを説明するための図である。図2に示すように、バナジウム固体塩電池が未充電の状態(充電状態=ゼロ%)において、正極活物質であるバナジウムは4価であり、負極活物質であるバナジウムは3価となっている。電池の充電が進行するに従い、正極のバナジウムは4価から5価に変化し、負極のバナジウムは3価から2価に変化する。電池の充電が完了した状態(充電状態=100%)において、正極のバナジウムはすべて5価となり、負極のバナジウムはすべて2価となる。
 図3は、バナジウムレドックス電池の正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた状態を説明するための図である。
 図3に示すように、電池の充放電が繰り返されるうちに正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れてしまうと、未充電の状態の電池の負極活物質に4価のバナジウムが含まれてしまう。この場合、電池の充電が完了しても、負極活物質の一部が2価ではなく3価のままである。この結果、活物質の一部から電気的エネルギーを取り出すことが困難となるため、電池容量が低下する。
 従来のバナジウムレドックス電池では、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた場合に、バランスを調整して元の状態に回復させる必要がある。従来、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた場合には、電池の蓄電容量が低下した状態のまま、電池の充放電を繰り返すしかないというのが実情であった。
 このような問題を解決するために、本実施形態のバナジウム固体塩電池10(バナジウムレドックス電池)では、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた際に、正極及び負極間の電圧が通常運転時の放電下限電圧である第1の電圧よりも低い第2の電圧となるまで、電池の放電が行われる。これにより、正極及び負極の間の酸化還元状態のバランスが調整される。
 図4は、バナジウム固体塩電池10の充放電曲線を示している。図4において、横軸は時間を示しており、縦軸は正極負極間の電圧を示している。バナジウム固体塩電池10は、40mAの定電流で充電された後、1.5Vの定電圧で充電される。その後、バナジウム固体塩電池10は、20mAの定電流で放電される。
 図4に示すように、バナジウム固体塩電池10の通常運転時には、正極負極間の電圧が放電下限電圧(例えば0.8V)に低下するまで、バナジウム固体塩電池10の放電が行われる。本明細書では、通常運転時のバナジウム固体塩電池10の放電下限電圧を、第1の電圧と呼ぶ。放電下限電圧は、例えば終止電圧と呼ばれる場合もある。
 図4に示すように、バナジウム固体塩電池10の調整運転時には、正極負極間の電圧が第1の電圧(例えば0.8V)よりも低い第2の電圧(例えば0.4V)に低下するまで、バナジウム固体塩電池10の放電が行われる。
 電池の充放電においては、正極及び負極のそれぞれにおいて、活物質と電極との間で同数の電子の受け渡しが行われる。すなわち、正極及び負極のそれぞれにおいて、1対1で活物質の酸化還元反応が進行する。
 しかし、電池の充放電が繰り返される間に、何らかの原因で正極及び負極のいずれか一方のみにおいて活物質の酸化還元反応が進行する場合がある。この場合、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れた状態となる(図3参照)。その結果、電池容量が、初期の容量よりも低下してしまう。
 本実施形態のバナジウム固体塩電池10では、調整運転を行うことよって、正極及び負極のうちいずれか一方のみにおいて酸化還元反応を進行させることができる。これにより、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが調整される。その結果、正極及び負極の酸化還元状態が、初期の状態に回復する。
 第1の電圧は0.6~0.9Vであることが好ましく、0.7~0.8Vであることがより好ましい。
 第2の電圧は0.3~0.5Vであることが好ましく、0.4Vであることが特に好ましい。
 本実施形態のバナジウム固体塩電池10では、正極20に第1の補助電極26が配置されている。第1の補助電極26は、正極の酸化還元状態を検出するために用いられる。
 具体的には、第1の電極22と第1の補助電極26との間の電圧(電位差)を測定することによって、正極の酸化還元状態が検出される。活物質の濃度(活量)と電極電位との関係は、ネルンストの式によって表される。このため、第1の電極22と第1の補助電極26との間の電圧(電位差)を測定することによって、正極活物質の濃度、あるいは、正極の充電状態(State of Charge)が検出される。
 図1では、正極20に第1の補助電極26が配置されている例を示したが、負極30に第1の補助電極26が配置されてもよい。この場合、第2の電極32と第1の補助電極26の間の電圧(電位差)を測定することによって、負極の酸化還元状態が検出される。
 図5は、正極及び負極の両方に補助電極が設けられたバナジウム固体塩電池40の構成例を示している。
 図5に示すように、正極20に第1の補助電極26が配置され、かつ、負極30に第2の補助電極36が配置されてもよい。この場合、第1の電極22と第1の補助電極26との間の電圧(電位差)を測定することによって、正極の酸化還元状態が検出される。また、第2の電極32と第2の補助電極36との間の電圧(電位差)を測定することによって、負極の酸化還元状態が検出される。
 第1の補助電極26及び/又は第2の補助電極36を用いることによって、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出される。例えば、正極及び負極の酸化還元状態のバランスがとれている状態における正極の電位と、実際に測定された正極の電位との比較によって、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出される。あるいは、正極及び負極の酸化還元状態のバランスがとれている状態における負極の電位と、実際に測定された負極の電位との比較によって、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出される。
 正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出するための基準として、SOC(State of Charge:充電率)を用いることができる。例えば、SOCが20%となる場合を、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出するための基準とすることができる。
 例えば、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが正常である場合において、SOCが20%のときには、正極及び負極の電位が次の通りとなる。正極負極間の電圧が1.1Vのときは、(正極、負極)=(0.900V、-0.204V)、正極負極間の電圧が1.2Vのときは、(正極、負極)=(0.947V、-0.255V)、正極負極間の電圧が1.3Vのときは、(正極、負極)=(0.999V、-0.301V)、正極負極間の電圧が1.4Vのときは、(正極、負極)=(1.056V、-0.344V)、正極負極間の電圧が1.5Vのときは、(正極、負極)=(1.112V、-0.389V)。これらをまとめると、以下の表1の通りとなる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 第1の補助電極26及び/又は第2の補助電極36によって計測された正極及び負極の電位と、表1に記載された正極及び負極の電位とを比較することによって、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出することができる。例えば、正極及び負極の少なくとも一方の電位が、表1に記載された基準となる電位から大きく外れた場合に、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出することができる。
 なお、SOCが20%以外の場合について、表1に示すようなテーブルを準備してもよい。例えば、SOCが30%、40%、及び50%のそれぞれについて、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが正常である場合の正極及び負極の電位を計測し、表1に示すようなテーブルを準備してもよい。そのように準備したテーブルに記載された正極及び負極の電位と、第1の補助電極26及び/又は第2の補助電極36によって計測された正極及び負極の電位とを比較することによって、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出することができる。
 このような検出は、CPU、RAM、及びROM、または、専用の基板によって構成される制御手段によって自動的に行われてもよい。すなわち、第1の補助電極26及び/又は第2の補助電極36によって計測された正極及び負極の電位と、表1に記載された正極及び負極の電位との比較は、CPU、RAM、及びROM、または、専用の基板によって構成される制御手段によって自動的に行われてもよい。この場合、RAMやROM等の記憶手段に、バランスが崩れたことを検出するための基準となるテーブルや閾値等を記憶させてもよい。
 第1の補助電極26及び第2の補助電極36が、「測定用電極」に対応する。
 本実施形態のバナジウム固体塩電池10は、電池の運転方式を通常運転から調整運転に切り替えるための切替手段を備えていてもよい。切替手段は、例えば、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたタイミングで、電池の運転方式を、通常運転から調整運転に切り替えてもよい。切替手段は、例えば、正極及び負極の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたタイミングで、電池の放電時間を通常運転時よりも延長してもよい。切替手段は、例えば、マイコンやパーソナルコンピュータ等の公知の制御手段によって構成されてもよい。
 通常運転と調整運転とを切り替えるためのスイッチを、本実施形態のバナジウム固体塩電池10に設置してもよい。切替手段は、ユーザーによってこのスイッチが押されたことが検出されたタイミングで、電池の運転方式を、通常運転から調整運転(または調整運転から通常運転)に切り替えるようにしてもよい。
 正極と負極の間に、電流積算計が設置されてもよい。この電流積算計によって、本実施形態のバナジウム固体塩電池10の1回の充放電サイクル当たりの電池容量が計測されてもよい。切替手段は、電池容量が所定の値まで低下したことが検出されたタイミングで、電池の運転方式を、通常運転から調整運転に切り替えるようにしてもよい。切替手段は、例えば、電池容量が初期容量の4/5以下に低下したことが検出されたタイミングで、電池の運転方式を、通常運転から調整運転に切り替えるようにしてもよい。正極と負極の間に設置された電流積算計が、「容量計測手段」に対応する。
 図6は、図1及び図5に示す第1の補助電極26の正面図である。図7は、図6に示す第1の補助電極26のA-A線断面図である。図6及び図7は、隔膜12に接するように設けられた第1の補助電極26を示している。
 図6及び図7に示すように、隔膜12の正極側の表面の略中央部には、絶縁体膜50が塗布されている。絶縁体膜50の表面には、カーボン膜52が塗布されている。カーボン膜52の表面には、絶縁体膜54が塗布されている。カーボン膜52の上端部52aには、絶縁体膜54が被覆されておらず、多孔性膜56が被覆されている。つまり、第1の補助電極26は、隔膜12の表面に、絶縁体膜50、カーボン膜52、及び多孔性膜56が積層されて構成されている。
 絶縁体膜54と多孔性膜56によって、カーボン膜52が第1の集電体24から電気的に絶縁されている。絶縁体膜50、54としては、例えば絶縁性ワニスが用いられる。カーボン膜52としては、例えばカーボン塗料膜が用いられる。多孔性膜56としては、例えばポリプロピレン製の多孔性膜が用いられる。
 カーボン膜52の下端部52bには、絶縁体膜54が塗布されておらず、下端部52bが露出している。この露出した下端部52bに対して、第1の電極22と第1の補助電極26の間の電圧を測定するための端子、あるいは、第1の電極22と第1の補助電極26の間に電圧を印加するための端子が接続される。
 図8は、図1及び図5に示す第1の補助電極26の別の実施形態を示す正面図である。図9は、図8に示す第1の補助電極26のB-B線断面図である。
 図8に示すように、隔膜12の正極側の表面には、第1の補助電極26が全面にわたって格子状に設けられている。第1の補助電極26がこのように格子状に設けられることによって、正極の酸化還元状態がより正確に測定される。また、第1の補助電極26がこのように格子状に設けられることによって、正極の酸化還元状態がより正確に調整される。
 図8及び図9に示すように、隔膜12の正極側の表面には、絶縁体膜50が格子状に塗布されている。絶縁体膜50の表面には、カーボン膜52が塗布されている。カーボン膜52の表面には、多孔性膜56が被覆されている。つまり、第1の補助電極26は、隔膜12の表面に、絶縁体膜50、カーボン膜52、及び多孔性膜56が積層されて構成されている。多孔性膜56によって、カーボン膜52が第1の集電体24から電気的に絶縁されている。絶縁体膜50としては、例えば絶縁性ワニスが用いられる。カーボン膜52としては、例えばカーボン塗料膜が用いられる。多孔性膜56としては、例えばポリプロピレン製の多孔性膜が用いられる。
 なお、図6~図9を用いて第1の補助電極26の具体的な構成例について説明したが、第2の補助電極36についても同様に構成することができる。
 以下、本開示の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
 上記で説明したバナジウム固体塩電池を準備した。このバナジウム固体塩電池の通常運転を行った。通常運転時の充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.8Vであった。このバナジウム固体塩電池の初期容量は、13mAhであった。
 電池の充放電を50回繰り返した後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は9.3mAhであり、初期容量から3.7mAh低下していた。
 その後、正極及び負極の酸化還元状態のバランスを調整するための調整運転を行った。具体的には、電池の充放電を5回繰り返した。このとき、充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.5Vであった。調整運転後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は、11.2mAhであった。
(実施例2)
 上記で説明したバナジウム固体塩電池を準備した。このバナジウム固体塩電池の通常運転を行った。通常運転時の充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.8Vであった。このバナジウム固体塩電池の初期容量は、13mAhであった。
 電池の充放電を50回繰り返した後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は9.3mAhであり、初期容量から3.7mAh低下していた。
 その後、正極及び負極の酸化還元状態のバランスを調整するための調整運転を行った。具体的には、電池の充放電を5回繰り返した。このとき、充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.4Vであった。調整運転後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は、11.9mAhであった。
(実施例3)
 上記で説明したバナジウム固体塩電池を準備した。このバナジウム固体塩電池の通常運転を行った。通常運転時の充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.8Vであった。このバナジウム固体塩電池の初期容量は、13mAhであった。
 電池の充放電を50回繰り返した後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は9.3mAhであり、初期容量から3.7mAh低下していた。
 その後、正極及び負極の酸化還元状態のバランスを調整するための調整運転を行った。具体的には、電池の充放電を5回繰り返した。このとき、充電上限電圧は1.6Vであり、放電下限電圧は0.3Vであった。調整運転後、バナジウム固体塩電池の電池容量を測定した。電池容量は、11.4mAhであった。
 実施例1~3の結果をまとめると、以下の表2の通りとなる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示す結果を見れば分かる通り、調整運転を行うことによって、初期容量から低下した電池容量を回復させることができた。
 実施例1~3を比較すれば分かる通り、調整運転時の放電下限電圧が0.4Vの場合には、調整運転後の電池容量が最大であった。この結果より、調整運転時の放電下限電圧が0.4Vの場合には、電池容量の回復効果が最も高いことがわかった。
10、40  バナジウム固体塩電池(バナジウムレドックス電池)
12  隔膜
20  正極
22  第1の電極
24  第1の集電体
26  第1の補助電極
30  負極
32  第2の電極
34  第2の集電体
36  第2の補助電極

Claims (8)

  1.  酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する負極活物質を含む負極と、
     酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する正極活物質を含む正極と、
     前記負極と前記正極とを仕切るとともに、水素イオンを通過させることができる隔膜と、
     前記負極と前記正極との間の放電下限電圧を印加する制御手段と、
     前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する検出手段と、を含み、
     前記制御手段は、前記検出手段によって前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたことに応じて、前記正極と前記負極との間の放電下限電圧を、通常運転時の第1の電圧から、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧へ切り替えることを特徴とする、バナジウムレドックス電池。
  2.  前記検出手段は、前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電位を測定する測定用電極からなることを特徴とする請求項1記載のバナジウムレドックス電池。
  3.  前記検出手段は、電池容量を計測するための容量計測手段からなることを特徴とする請求項1に記載のバナジウムレドックス電池。
  4.  前記第1の電圧が0.6~0.9Vであり、前記第2の電圧が0.3~0.5Vであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のバナジウムレドックス電池。
  5.  酸化還元反応によって、2価及び3価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する負極活物質を含む負極と、
     酸化還元反応によって、5価及び4価の間で酸化数が変化するバナジウム又はバナジウムイオンを含有する正極活物質を含む正極と、
     前記負極と前記正極とを仕切るとともに、水素イオンを通過させることができる隔膜と、
    を含むバナジウムレドックス電池の運転方法であって、
     前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する検出工程と、
     前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことが検出されたことに応じて、前記正極と前記負極との間の放電下限電圧を、通常運転時の第1の電圧から、前記第1の電圧よりも低い第2の電圧へ切り替える切替工程と、を含むことを特徴とするバナジウムレドックス電池の運転方法。
  6.  前記バナジウムレドックス電池は、前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電位を測定するための測定用電極を備え、
     前記検出工程は、前記測定用電極を用いて、前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する工程であることを特徴とする、請求項5記載のバナジウムレドックス電池の運転方法。
  7.  前記バナジウムレドックス電池は、電池容量を計測するための容量計測手段を備え、
     前記検出工程は、前記容量計測手段を用いて、前記正極と前記負極との間の酸化還元状態のバランスが崩れたことを検出する工程であることを特徴とする、請求項5記載のバナジウムレドックス電池の運転方法。
  8.  前記第1の電圧が0.6~0.9Vであり、前記第2の電圧が0.3~0.5Vであることを特徴とする請求項5から請求項7のうちいずれか1項に記載のバナジウムレドックス電池の運転方法。
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