WO2014122980A1

WO2014122980A1 - パンツ型おむつ

Info

Publication number: WO2014122980A1
Application number: PCT/JP2014/051044
Authority: WO
Inventors: 麻穂福澤; 俊介正木
Original assignee: ユニ・チャーム株式会社
Priority date: 2013-02-06
Filing date: 2014-01-21
Publication date: 2014-08-14
Also published as: PH12015501181B1; BR112015013962A2; US20150366724A1; MY165759A; CN104968312B; EP2954880A4; JP2014150909A; US9814633B2; AU2014215338A1; PH12015501181A1; KR20150115737A; JP6153338B2; BR112015013962B1; EP2954880A1; AU2014215338B2; KR102165947B1; CN104968312A; EP2954880B1

Abstract

　低月齢児の体形にフィットし、かつギャザー跡が付き難いパンツ型おむつの提供。　互いに直交する横方向（Ｘ）及び縦方向（Ｙ）を有し、前ウエスト域（１８）及び後ウエスト域（１９）と、前後ウエスト域に連結するクロッチ域（１３）と、クロッチ域（１３）の両側縁に沿って延びるレッグカフ（４０）とを備えるパンツ型おむつ（１０）であって、前後ウエストパネルのそれぞれが、第１伸縮領域（２６）と、第２伸縮領域（２７）とに区分され、第１伸縮領域と第２伸縮領域の縦方向における寸法比が１：１．６～２．２の範囲であり、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体（３０）の伸長倍率よりも、第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低く、かつ、第２レッグ弾性体（４２）の伸長倍率よりも、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低い。

Description

パンツ型おむつ

　本発明は、パンツ型おむつに関し、特に、使い捨ての低月齢児用として好適なパンツ型おむつに関する。

　従来、幼児用のパンツ型おむつは公知である。例えば、特許文献１には、前身頃と後身頃部分において、ウエスト開口縁からほぼ脚開口上縁部までの区間をウエスト開口縁側から順に、腰部区間、脇上部区間および脇下部区間の３区間に区分するとともに、それぞれの区間毎に紙おむつ幅方向に沿って複数本の紐状弾性部材を配設し、これら各区間毎の弾性伸縮力が、脇下部区間≧脇上部区間＞腰部区間の関係にあるパンツ型使い捨て紙おむつが開示されている。

特開２００１－１７８７７０号公報

　特許文献１に開示されているような従来の幼児用のおむつは、幼児が起立した状態や、はいはいが出来る成長段階から装着させることを想定して設計されている。しかし、新生児を含む低月齢児向けに設計された小さいサイズのパンツ型おむつは存在しない。低月齢児用のパンツ型おむつを作るとき、従来のおむつの弾性伸縮体の配置及び各弾性伸縮体の伸長倍率の設定をそのまま適用すると、低月齢児等は筋肉が発達していないため、皮膚に紐状弾性体の跡（以下ギャザー跡という）が付き易くなる。母親は自分の子供の肌の健康状態に敏感であり、おむつを使用した後、低月齢児の肌にギャザー跡が付いていると非常に気にする。したがって、ギャザー跡が付き易いか否かは、低月齢児用おむつの商品価値に大きく影響する。また、特許文献１のパンツ型おむつのように、脇下部区間、すなわち低月齢児等の鼠蹊部に接する部分の伸縮力を最も高くすると、低月齢児の両足はＭ字になっているため、通常の幼児用のおむつで想定されている立位状態の着用者と比べても低月齢児等の鼠蹊部にギャザー跡が付き易くなる。一方、胴回り開口部近傍の弾性伸縮力を最大にすると、低月齢児はお尻周りがあまり発達していない上に、お腹周りが最も出っ張っている体型をしているため、着用中におむつの位置がずれ易くなる。以上に鑑み、低月齢児の体形にフィットし、かつギャザー跡が付き難い低月齢児用のパンツ型おむつが要望されている。

　本発明の目的は、特に低月齢児の体形にフィットし、かつギャザー跡が付き難い使い捨ての低月齢児用として好適なパンツ型おむつの提供にある。

　前記課題を解決するために、本発明は、互いに直交する縦方向及び横方向と、肌対向面及び非肌対向面とを有し、横方向に延びる前ウエスト域及び後ウエスト域と、縦方向に延びて前後ウエスト域に連結するクロッチ域と、少なくともクロッチ域の肌対向面に設けられる体液吸収パネルとを備え、前後ウエスト域の側縁部が、縦方向に延びる一対のシーム部において互いに連結されて、前後ウエスト域の外端縁によりウエスト開口縁が形成され、クロッチ域の横方向両側に一対のレッグ開口縁が形成されるとともに、前後ウエスト域に横方向に延びるウエスト弾性体が伸長状態で収縮可能に固定され、体液吸収パネルの両側縁に沿って延びる一対のレッグカフスが少なくともクロッチ域に設けられ、レッグカフスが縦方向に延びる固定縁部及び自由縁部を有し、固定縁部がクロッチ域に接合され、自由縁部に第２レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に固定されるパンツ型おむつに関する。

　本発明に係るパンツ型おむつは、前後ウエスト域のシーム部における連結を解除しておむつを平面状に伸展したとき、前後ウエスト域のそれぞれが、前後ウエスト域の外端縁側に位置して横方向に延びる第１伸縮領域と、第１伸縮領域に隣接して横方向に延びる第２伸縮領域とを有し、縦方向における第１伸縮領域と第２伸縮領域との寸法比が１：１．６～２．２の範囲であり、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率よりも、第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低く、かつ、自由縁部に取り付けられる第２レッグ弾性体の伸長倍率よりも、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低いことを特徴とする。

　本発明に係るパンツ型おむつでは、前後ウエスト域のそれぞれが、外端縁側に位置する第１伸縮領域と、第１伸縮領域に隣接する第２伸縮領域とを有し、縦方向における第１伸縮領域と第２伸縮領域との寸法比が１：１．６～２．２の範囲であり、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率よりも、第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低く、かつ、第２レッグ弾性体の伸長倍率よりも、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低い。この構成により、特に、低月齢児用パンツ型おむつにおいて漏れ防止に必要な箇所のみを、低い伸長倍率の弾性体により押さえることが可能になり、低月齢児の体形にフィットし、かつギャザー跡が付き難いパンツ型おむつが提供される。

　図面は、本発明の特定の実施形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本発明に係るパンツ型おむつの一例の斜視図。おむつを平面状に伸展したときの平面図。おむつの分解斜視図。図２のＩＶ－ＩＶ線模式断面図。図２のＶ－Ｖ線模式断面図。パンツ型おむつが着用されたときの状態を表す模式図。

　図１、図２を参照すると、本発明に係るパンツ型おむつ１０は、互いに直交する横方向Ｘ及び縦方向Ｙと、肌対向面及び非肌対向面と、縦方向Ｙにおける寸法を二等分する横方向中心線Ｐとを有し、横方向Ｘに延びる前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９と、縦方向Ｙに延びて前後ウエストパネル１８，１９に接合される体液吸収パネル１３とを備える。前ウエストパネル１８、後ウエストパネル１９、及び体液吸収パネル１３は、それぞれ前ウエスト域、後ウエスト域、及びクロッチ域を形成する。前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９は、一対のシーム部２０において側縁部１８ｃ，１８ｄ，１９ｃ，１９ｄが連結されることにより、環状のベルト部５０を形成している。体液吸収パネル１３は、その前後端部１３ａ，１３ｂ（図２参照）が、それぞれ前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９の中央部に接合されている。また、おむつ１０は、前ウエストパネル１８の外端縁１８ａと後ウエストパネル１９の外端縁１９ａとにより形成されるウエスト開口縁２２と、体液吸収パネル１３の両側縁部１３ｃ，１３ｄと、前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９の内端縁１８ｂ及び内端縁１９ｂの両脇部とにより形成される一対のレッグ開口縁２３とを有する。

　図２は、図１のおむつ１０のシーム部２０において前ウエストパネル１８と後ウエストパネル１９との接合を解き、平面状に伸展したときのおむつ１０の平面図である。図２に示すように、前ウエストパネル１８と後ウエストパネル１９は同形同大の矩形形状を有する。前ウエストパネル１８は、横方向Ｘに延びる外端縁１８ａ及び内端縁１８ｂと、外内端縁１８ａ，１８ｂに直交する両側縁１８ｃ，１８ｄとを有し、後ウエストパネル１９は、横方向Ｘに延びる外端縁１９ａ及び内端縁１９ｂと、外端縁１９ａ及び内端縁１９ｂに直交する両側縁１９ｃ，１９ｄとを有する。互いに対応する前ウエストパネル１８の両側縁１８ｃ，１８ｄと後ウエストパネル１９の両側縁１９ｃ，１９ｄの肌対向面を互いに重ね合わせて、縦方向Ｙに延びるシーム部２０において、例えば熱エンボス／デボス加工、超音波溶着などの公知の熱溶着手段によって接合したとき、前後ウエストパネル１８，１９の外端縁１８ａ，１９ａとで、おむつ１０のウエスト開口縁２２が形成される。前後ウエストパネル１８，１９には横方向Ｘに延びる複数条のウエスト弾性体３０が伸長状態で収縮可能に固定されており、体液吸収パネル１３の両側縁部１３ｃ，１３ｄには縦方向Ｙに延びる複数条の第１レッグ弾性体３２が伸長状態で収縮可能に固定されている。

　図３に示すように、前後ウエストパネル１８，１９は、それぞれ、１枚の前シート２４及び１枚の後シート２５を半分に折り返した中に、横方向Ｘに延びる複数条のウエスト弾性体３０を伸長状態でホットメルト接着剤により収縮可能に固定して形成されている。この構成に代えて、前後ウエストパネル１８，１９を、それぞれ、肌対向面側に位置する内側シートと、非肌対向面側に位置する外側シートとで形成することもできる。

　前シート２４及び後シート２５は、通気性を有する熱可塑性樹脂製の繊維不織布またはプラスチックシートを用いて形成することが好ましい。熱可塑性樹脂製の繊維不織布またはプラスチックシートとして、例えば、単位面積当り質量が約１５～３０ｇ／ｍ^２のＳＭＳ（スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド）繊維不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、通気性プラスチックシートから成る群から１種または２種以上を選択して用いることができる。

　前後ウエストパネル１８，１９に取り付けられるウエスト弾性体３０は、複数条の第１ウエスト弾性体３０ａと、複数条の第２ウエスト弾性体３０ｂとで構成され、前後ウエストパネル１８，１９は、それぞれ、外端縁１８ａ，１９ａ側に位置して第１ウエスト弾性体３０ａが収縮可能に固定される第１伸縮領域２６と、第１伸縮領域２６に隣接するとともに、内端縁１８ｂ，１９ｂの間に位置して第２ウエスト弾性体３０ｂが取り付けられる第２伸縮領域２７とを有する。図２に示した例では、第１ウエスト弾性体３０ａは４本のストランド又はストリング状の弾性材で形成され、第２ウエスト弾性体３０ｂは６本のストランド又はストリング状の弾性材で形成されている。本発明では、第１伸縮領域２６は、第１ウエスト弾性体３０ａが存在する範囲の領域を意味し、第２伸縮領域２７は、第２ウエスト弾性体３０ｂが存在する範囲の領域を意味する。

　本実施形態では、前ウエストパネル１８または後ウエストパネル１９における第１伸縮領域２６の開始位置は、第１伸縮領域２６に含まれる第１ウエスト弾性体３０ａのうち、外端縁１８ａまたは外端縁１９ａに最も近いウエスト弾性体３０ｅが延在する位置である。また、第１伸縮領域２６と第２伸縮領域２７との境界は、第１伸縮領域２６に含まれる第１ウエスト弾性体３０ａのうち、最も第２伸縮領域２７に近い弾性材が延在する位置である。図２の前ウエストパネル１８を例にすると、第１伸縮領域２６は外端縁１８ａに最も近い弾性材から４本目の弾性材までの範囲の領域であり、４本目の弾性材が延在する位置が、第１伸縮領域２６と第２伸縮領域２７との境界線に相当する。また、第２伸縮領域２７の終了位置は、シーム部２０を横切る第２ウエスト弾性体３０ｂのうち、前ウエストパネル１８の内端縁１８ｂに最も近いウエスト弾性体３０ｆが延在する位置である。後ウエストパネル１９についても同様であり、第２伸縮領域２７の終了位置は、シーム部２０を横切る第２ウエスト弾性体３０ｂのうち、後ウエストパネル１９の内端縁１９ｂに最も近いウエスト弾性体３０ｆが延在する位置である。なお、図２に示す例では、複数条の第１ウエスト弾性体３０ａのうち、前後ウエストパネル１８，１９の外端縁１８ａ，１９ａに最も近いウエスト弾性体３０ｅは、外端縁１８ａ，１９ａにほぼ重なり合って延在する。一方、複数条の第２ウエスト弾性体３０ｂのうち、内端縁１８ｂ，１９ｂに最も近いウエスト弾性体３０ｆは、内端縁１８ｂ，１９ｂから５～１０ｍｍ離間した位置で横方向Ｘに延在している。このように内端縁１８ｂ，１９ｂがウエスト弾性体３０ｆから離間していることにより、内端縁１８ｂ，１９ｂが不織布で構成される柔軟なフリル状となって低月齢児の肌にやさしくフィットするので、低月齢児の肌への刺激が低減される。ここで、低月齢児とは月齢が誕生から１２ヶ月まで、特に８ヶ月までであって、起立したり這ったりしない幼児をいう。

　縦方向Ｙにおける第１伸縮領域２６と第２伸縮領域２７との寸法比は、１：１．６～２．２、好ましくは１：１．７～２．１の範囲である。第１伸縮領域２６と第２伸縮領域２７との寸法比を前記範囲にすることにより、おむつ１０の着用時において、第１伸縮領域２６を低月齢児の腹部の臍のやや下に位置させ、第２伸縮領域２７を低月齢児の骨盤の両突起部（腸骨稜）のあたりに位置させることができる。なお、本発明の低月齢児用のおむつ１０を平面状に伸展したとき、前後ウエストパネル１８，１９の外端縁１８ａ，１９ａどうしの間の離間寸法は３００ｍｍ～４００ｍｍの範囲にある。したがって、パンツ型のおむつ１０にしたときの上下方向における寸法は、約１５０ｍｍ～２００ｍｍの範囲となる。

　また、おむつ１０を平面状に伸展したとき、第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率よりも、第１ウエスト弾性体３０ａの伸長倍率の方が低い。なお、伸長倍率とは、弾性材が非伸長のときの長さを１としたときの、非伸長時の弾性材の長さに対する伸長後の弾性材の長さの比率である。第１ウエスト弾性体３０ａと第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率は、いずれも２．２～２．３倍の範囲であることが好ましく、この範囲内で、第１ウエスト弾性体３０ａの伸長倍率の値を、第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率の値よりも低い値にすることが好ましい。ちなみに、従来のパンツ型おむつのウエスト弾性体の伸長倍率は、典型的には第１ウエスト弾性体３０ａの伸長倍率の値の方が、第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率の値よりも高い。低月齢児の腹部に位置する第１伸縮領域２６の伸長倍率を、低月齢児の下腹部に位置する第２伸縮領域２７の伸長倍率よりも低くすることにより、お腹周りが最も出っ張った低月齢児固有の体型にフィットし、また低月齢児の腹部にギャザー跡が付き難いおむつ１０が提供される。低月齢児の腹部に位置する第１伸縮領域２６の伸長倍率を、第２伸縮領域２７の伸長倍率よりも高くすると、低月齢児の腹部にギャザー跡が付き易いばかりでなく、おむつ１０が低月齢児の腹部から下腹部側へ位置ずれし易くなる。

　ウエスト弾性体３０は、複数条のストランド状又はストリング状の弾性材で形成され、ホットメルト接着剤を用いて折り返された前シート２４又は後シート２５の間に伸長状態で収縮可能に固定される。複数条の弾性材として、例えば、繊度３１０～６５０ｄｔｅｘ、好ましくは繊度３５０～６５０ｄｔｅｘのゴム紐等の弾性材を用いることができる。第１及び第２ウエスト弾性体３０ａ，３０ｂの繊度は同一であっても、異なっていてもよい。細い弾性材と、それよりも太い弾性材とを併用する場合は、太い方の弾性材を、より伸長倍率の高い第２伸縮領域２７に配置することが好ましい。また、複数条の第１ウエスト弾性体３０ａの間隔、及び第２ウエスト弾性体３０ｂの間隔は、一定でも、異なっていてもよい。本発明では、第１及び第２伸縮領域２６，２７を非伸長の状態から最大周長の９０％まで横方向Ｘに伸長させたとき、第２伸縮領域２７全体の収縮力の方が、第１伸縮領域２６全体の収縮力よりも大きくなるように、第１及び第２ウエスト弾性体３０ａ，３０ｂを配置することが好ましいが、これに限定されない。

　図２，３を参照して、体液吸収パネル１３は矩形形状を有し、吸収構造体１１と、肌対向面側に吸収構造体１１が接合される底面シート４４と、底面シート４４の非肌対向面側に接合される外面カバー４５とを含む。体液吸収パネル１３は、横方向Ｘに延びる前後端部１３ａ，１３ｂと、縦方向Ｙに延びる両側縁部１３ｃ，１３ｄを有し、体液吸収パネル１３の前後端部１３ａ，１３ｂの非肌対向面が、それぞれ、前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９の肌対向面の中央部にホットメルト接着剤により接合されている。この実施形態では、ホットメルト接着剤は、前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９と、体液吸収パネル１３の前後端部１３ａ，１３ｂとの間に、縦方向Ｙと平行な方向にストライプ状に塗布されている（図示せず）。また、体液吸収パネル１３の両側縁部１３ｃ，１３ｄには、縦方向Ｙに延びる第１レッグ弾性体３２が伸長状態で収縮可能に固定されている。さらに、体液吸収パネル１３の肌対向面側には、両側縁部１３ｃ，１３ｄに並行に延びる一対のレッグカフス４０が設けられている。

　底面シート４４は、吸収構造体１１の非肌対向面を完全に覆うことができる面積を有しており、液不透過性かつ透湿性のプラスチックフィルムから形成されている。外面カバー４５は、おむつ１０の内外面の一部を構成するので、通気性があり肌触りの良い繊維不織布で形成することが好ましい。吸収構造体１１は、縦方向Ｙにおける中央部が内側に窪んだ砂時計型の形状を有し、例えば、フラッフパルプ及び超吸収性ポリマー粒子（ＳＡＰ）等の公知の体液吸収性材料をティッシュペーパで包んだ吸収コア１１ａを液透過性と柔軟性を有する不織布製の身体側ライナ１１ｂで覆うことにより形成することができるが、これに限定されない。吸収構造体１１は、底面シート４４の肌対向面にホットメルト接着剤により接合されている。また、吸収構造体１１の両端部１１ｃ，１１ｄは、それぞれ前後ウエストパネル１８，１９の第２伸縮領域と重なり合っている。

　図２を参照して、おむつ１０を平面状に伸展して肌対向面側から見たとき、体液吸収パネル１３の両端部、すなわち前後端部１３ａ，１３ｂが、それぞれ前後ウエストパネル１８，１９の肌対向面を広く覆っていることが好ましい。これにより、おむつ１０が着用されたとき、前後ウエストパネル１８，１９に取り付けられたウエスト弾性体３０と、低月齢児の肌との間に、体液吸収パネル１３の肌対向面に位置する液透過性と柔軟性を有する不織布が介在する結果、低月齢児の肌にギャザー跡がつくことが抑制される。詳しくは、体液吸収パネル１３の前後端部１３ａ，１３ｂを、それぞれ、前後ウエストパネル１８，１９に位置させる。このとき、前ウエストパネル１８を例にとると、おむつ１０の縦方向寸法を二等分する横方向中心線Ｐに最も近い一対のシーム部２０の下端縁２０ｂどうしを結ぶ仮想線Ｒから、体液吸収パネル１３の前端縁１３ａまでの縦方向における寸法Ｌ１が、仮想線Ｒから前ウエストパネル１８の外端縁１８ａまでの縦方向における寸法Ｌ２の、少なくとも７０％となるようにすることが好ましく、７０％から９５％とすることがより好ましい。図２に示す例では、仮想線Ｒと前ウエストパネル１８の内端縁１８ｂは一致している。後ウエストパネル１９においても同様である。

　また、前後ウエストパネル１８，１９において、伸長倍率が第１伸縮領域２６よりも高い第２伸縮領域２７の一部に、吸収構造体１１の両端部、すなわち両端部１１ｃ，１１ｄを重ね合わせて接合することが好ましい。これにより、低月齢児の背面と、第２伸縮領域２７との間に、吸収構造体１１を覆っている液透過性と柔軟性を有する不織布製の身体側ライナ１１ｂが接し、さらに吸収構造体１１が介在する結果、ギャザー跡がさらにつき難くなる。特に、低月齢児は仰向けに寝た姿勢をとることが多いため、後ウエストパネル１９の肌対向面を体液吸収パネル１３の後端部１３ｂで覆い、さらに後ウエストパネル１９の第２伸縮領域を吸収構造体１１で覆うことは、ギャザー跡をつき難くするうえで有効である。

　体液吸収パネル１３を構成する外面カバー４５は、横方向Ｘにおける寸法が底面シート４４よりも大きく、底面シート４４に重ね合わされて接合されたとき、横方向Ｘにおいて底面シート４４の両外側に延び出す一対の延出部４６を有する。吸収構造体１１は一対の延出部４６の間に位置する。各延出部４６において、底面シート４４の側縁に沿って延びる領域には、縦方向Ｙに延びる複数条の第１レッグ弾性体３２が伸長状態でホットメルト接着剤により収縮可能に固定されている。第１レッグ弾性体３２には、横方向Ｘにおいて吸収構造体１１に最も近い内側弾性体３２ａと、吸収構造体１１から最も遠い外側弾性体３２ｂとが含まれている。

　また、外面カバー４５の両側縁部では、肌対向面を内側にして折り返してスリーブ４３が形成されており、このスリーブ４３の中に、縦方向Ｙに延びる複数条の第２レッグ弾性体４２が伸長状態でホットメルト接着剤により収縮可能に固定されている。スリーブ４３は、レッグカフ４０の自由縁部４０ｄとして機能する。第１レッグ弾性体３２及び第２レッグ弾性体４２には、ウエスト弾性体３０と同様の弾性材を用いることができる。第１レッグ弾性体３２及び第２レッグ弾性体４２の伸長倍率は、２．０～３．５倍の範囲にすることができる。第２レッグ弾性体４２の伸長倍率を、第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率より高くすることが好ましく、例えば、第２レッグ弾性体４２の伸長倍率の値を、第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率の値よりも１．１～１．３倍高い値にすることが好ましい。また、第１レッグ弾性体３２の伸長倍率も第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率より高くすることが好ましく、第２レッグ弾性体４２と同じ伸長倍率にすることが好ましい。これにより、低月齢児の脚に対して同等の収縮力で第１レッグ弾性体３２及び第２レッグ弾性体４２が接するので、脚回りからの漏れ防止効果を高めることができる。また、低月齢児の脚に対するフィット性を確保するために必要な収縮力を、第１レッグ弾性体３２及び第２レッグ弾性体４２に均等に配分することで、どちらか一方のギャザー跡が悪化するようなことがない。第１レッグ弾性体３２の伸長倍率を第２レッグ弾性体４２より高くすると、おむつ１０を着用させたとき第２レッグ弾性体４２がたるんでしまい低月齢児の体に密着し難くなる結果漏れ防止効果が低下し、また、レッグ開口部を通して尿便が透けて見えてしまい、漏れが生じているように見えてしまう。一方、第１レッグ弾性体３２の伸長倍率を第２レッグ弾性体４２より低くすると、第１レッグ弾性体３２が低月齢児の体に密着せず隙間が出来るため漏れ防止効果が低下する。また、第２レッグ弾性体４２の伸長倍率が第１レッグ弾性体３２よりも高くなるので、低月齢児の股間にレッグカフ４０が食い込み易くなる。

　ここで、低月齢児は仰向けに寝た姿勢でいることが多く、このような姿勢のとき、低月齢児の両脚はＭ字型に開いている。このため、低月齢児にパンツ型おむつを履かせると、骨盤の両突起部に近い鼠蹊部の付近にギャザー跡がつき易い。しかし、骨盤の両突起部のあたりに位置する第２ウエスト弾性体３０ｂの伸長倍率を、第２レッグ弾性体４２の伸長倍率よりも低くすることにより、骨盤の両突起部に近い鼠蹊部の付近にギャザー跡がつくことを防止できる。

　図４に示すように、外面カバー４５は外側弾性体３２ｂに沿って肌対向面を内側にして折り返され、折り返された外面カバー４５の間には、内側弾性体３２ａを含む第１レッグ弾性体３２と、底面シート４４の側縁とが挟み込まれる。折り返した外面カバー４５の対向面どうしの外側弾性体３２ｂから内側弾性体３２ａに至る部分が、ホットメルト接着剤により貼り合わされている。なお、図４では外面カバー４５の折り返し線を一点鎖線で示している。おむつ１０が着用されたとき、外面カバー４５を折り返して外側弾性体３２ｂを伸長状態で挟み込んだ部分が、レッグ開口縁２３の一部を形成し、低月齢児の脚にフィットして、漏れを防止する。

　縦方向Ｙに延びる第１レッグ弾性体３２の内側弾性体３２ａは、平面視においてレッグカフ４０の固定縁部４０ｃとほぼ重なり合う。レッグカフ４０は、体液吸収パネル１３の両側縁部１３ｃ，１３ｄに沿って延び、固定縁部４０ｃを基端部として身体側ライナ１１ｂから着用者側の離間が可能である。平面視においてレッグカフ４０の両端部４０ａ，４０ｂは、それぞれ前ウエストパネル１８上と後ウエストパネル１９上とに位置し、図５に示すように、自由縁部４０ｄ（スリーブ４３）をおむつ１０の外方に向けて折り返した状態で、吸収構造体１１の肌対向面にホットメルト接着剤により接合されることにより、前ウエストパネル１８及び後ウエストパネル１９に対し接合されている。レッグカフ４０の残余の部分は他の部材に接合されていないため、パンツ型のおむつ１０が着用されたとき、図４に仮想線で示すように、第２レッグ弾性体４２の収縮により体液吸収パネル１３に対し起立した状態になる。

　レッグカフ４０の両端部４０ａ，４０ｂを吸収構造体１１の肌対向面に接合する位置は、前後ウエストパネル１８，１９の外端縁１８ａ，１９ａと内端縁１８ｂ，１９ｂとの間にあることが好ましい。これにより、パンツ型のおむつ１０にしたとき、縦方向Ｙにおいて、レッグカフ４０の自由縁部４０ｄをレッグ開口縁２３より外方に位置させることができる。この結果、おむつ１０を着用させるために低月齢児の脚をレッグ開口縁２３に通す際、レッグカフ４０の自由縁部４０ｄが低月齢児の脚にとともにおむつ１０の外へ突き出され、低月齢児の脚とレッグ開口縁２３との間に介在することになる（図６参照）。すなわち、レッグカフ４０の自由縁部４０ｄが、レッグ開口縁２３に沿って延びる第１レッグ弾性体３２と低月齢児の脚との間に位置して、クッション材として機能するので、低月齢児の脚にギャザー跡がつくことを防止できる。また、第１レッグ弾性体３２と、レッグカフ４０の第２レッグ弾性体４２との両者により、おむつ１０の脚回りからの漏れが防止される。

　本発明のおむつ１０は、前後ウエストパネル１８，１９により形成される環状のベルト部５０全体を最大周長の９０％に伸長したときの引張荷重が８Ｎ以下であることが好ましい。これにより、おむつ１０を低月齢児に着用させるとき、着用者の手にかかる負荷が低く、ベルトを広げ易く、かつ脚を通し易いパンツ型おむつ１０が提供される。ここで、前後ウエストパネル１８，１９により形成される環状のベルト部５０全体の最大周長とは、一対のシーム部２０の内側２１を基準とするウエスト開口部の周長であり、おむつ１０を平面状に伸展したとき、横方向Ｘにおいて一対のシーム部２０の内側２１の間が最も狭くなる部位に対応する周長である。

　本発明のおむつ１０の環状のベルト部５０全体の引張荷重は、上下一対のフック状引張治具を環状のベルト部５０に挿通して、一対のフック状引張治具の離間距離を広げることにより測定した。一対のフック型引張治具は、それぞれ、おむつ１０の前後ウエストパネル１８，１９の幅（前ウエストパネル１８の外端縁１８ａと内端縁１８ｂとの間の寸法）より寸法が長い金属製角棒（幅３ｍｍ、高さ５．５ｍｍ）を備える。測定は次の手順で行った。
１）金属製角棒を、それぞれが水平になるようにして、引張試験装置の上側及び下側のチャックに取り付ける。
２）上側の金属製角棒の最上部と、下側の金属製角棒の最下部との離間距離（以下、治具間距離という）を、おむつ１０の胴回り開口を伸長することなく上側及び下側の金属製角棒に挿通可能な距離に調節した後、上側の金属製角棒を、おむつ１０のウエスト開口縁２２からレッグ開口縁２３へ貫通させ、この状態のときを荷重０に設定する。
３）下側の金属製角棒を、非伸長状態のおむつ１０のウエスト開口縁２２からレッグ開口縁２３へ貫通させる。
４）治具間距離を、ウエスト弾性体３０のうちで最も伸長倍率が高い弾性材の弛みが無くなる距離に調整する。すなわち、治具間距離を、ウエスト弾性体３０に伸長力が作用しない状態に調整する。
５）引張試験装置の引張速度を１００ｍｍ／分に設定し、引張試験を開始する。
６）治具間距離が、予め計算しておいた前後ウエストパネル１８，１９全体の最大周長の９０％に達したときの引張荷重を記録する。
　なお、この測定で使用した引張試験装置は、株式会社島津製作所製のＡＵＴＯＧＲＡＰＨ　ＡＧ－Iであり、容量５０Ｎのロードセルを用いた。

　上記では、矩形の前後ウエストパネル１８，１９、及び体液吸収パネル１３からなるパンツ型おむつ１０の例について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば前後ウエストパネル１８，１９の内端縁１８ｂ，１９ｂが下方に向けて台形状又は円弧状に突き出す形状であってもよい。また、前ウエストパネル１８と後ウエストパネル１９の縦方向Ｙにおける寸法が等しい例について説明したが、例えば縦方向Ｙにおける寸法が、前ウエストパネル１８よりも後ウエストパネル１９の方が大きい形状であってもよい。さらに、前後ウエスト域と、クロッチ域とが一体に形成されたシートを用いて本発明のパンツ型おむつ１０を製造することもできる。

　おむつ１０を構成する各構成部材には、特に明記されていない限りにおいて、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の分野において通常用いられている、各種公知の材料を制限なく用いることができる。また、「ホットメルト接着剤により接合」とは、特に断りの無い限り、スパイラル状、ドット状、ストライプ状等、公知のパターンでホットメルト接着剤を塗布して接合することを意味する。また、本明細書および特許請求の範囲において使用されている「第１」、「第２」の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられている。

　以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に整理することができる。
　互いに直交する縦方向及び横方向と、肌対向面及び非肌対向面とを有し、横方向に延びる前ウエスト域及び後ウエスト域と、縦方向に延びて前後ウエスト域に連結するクロッチ域と、少なくともクロッチ域の肌対向面に設けられる体液吸収パネルとを備え、前後ウエスト域の側縁部どうしが、縦方向に延びる一対のシーム部において連結されて、前後ウエスト域の外端縁によりウエスト開口縁が形成され、クロッチ域の横方向両側に一対のレッグ開口縁が形成されるとともに、前後ウエスト域に横方向に延びるウエスト弾性体が伸長状態で収縮可能に固定され、体液吸収パネルの両側縁に沿って延びる一対のレッグカフスが少なくともクロッチ域に設けられ、レッグカフスが縦方向に延びる固定縁部及び自由縁部を有し、固定縁部がクロッチ域に接合され、自由縁部に沿って第２レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に固定されるパンツ型おむつであって、前後ウエスト域のシーム部における連結を解除しておむつを平面状に伸展したとき、前後ウエスト域のそれぞれが、前後ウエスト域の外端縁側に位置して横方向に延びる第１伸縮領域と、第１伸縮領域に隣接して横方向に延びる第２伸縮領域とを有し、縦方向における第１伸縮領域と第２伸縮領域との寸法比が１：１．６～２．２の範囲であり、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率よりも、第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低く、かつ、自由縁部に取り付けられる第２レッグ弾性体の伸長倍率よりも、第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率の方が低い。

　上記段落に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができ、かつ、該形態を単独又は組み合わせて実施することができる。
（１）第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率、及び第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率がいずれも２．２～２．３倍の範囲にある。
（２）おむつが、前後ウエスト域のシーム部における連結を解除しておむつを平面状に伸展したとき、おむつの縦方向寸法を二等分する横方向中心線を有し、体液吸収パネルの縦方向における両端部が、それぞれ、前ウエスト域と後ウエスト域に位置し、前後ウエスト域のそれぞれが、一対のシーム部においてクロッチ域に最も近いシーム部の下端縁どうしを結ぶ仮想線を有し、前後ウエスト域のそれぞれにおいて、仮想線から体液吸収パネルの端部までの縦方向における寸法が、仮想線から前ウエスト域または後ウエスト域の外端縁までの縦方向における寸法の、少なくとも７０％である。
（３）体液吸収パネルが吸収構造体を備え、吸収構造体の縦方向における両端部が、前後ウエスト域のそれぞれにおいて第２伸縮領域の一部と重なり合う。
（４）前後ウエスト域を接合して形成される環状のベルト部全体を最大周長の９０％に伸長したときの引張荷重が８Ｎ以下である。
（５）少なくともクロッチ域において、体液吸収パネルの両側縁部に沿って、縦方向に延びる第１レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に固定され、前後ウエスト域のシーム部における連結を解除しておむつを平面状に伸展したとき、体液吸収パネルの両側縁部に取り付けられる第１レッグ弾性体の伸長倍率と、自由縁部に取り付けられる第２レッグ弾性体の伸長倍率とが同じである。

１０　　パンツ型おむつ
１１　　吸収構造体
１１ｃ，１１ｄ　吸収構造体の両端部
１３　　体液吸収パネル（クロッチ域）
１３ｃ，１３ｄ　体液吸収パネルの側縁部
１８　　前ウエストパネル（前ウエスト域）
１８ａ　前ウエストパネルの外端縁
１８ｂ　前ウエストパネルの内端縁
１８ｃ，１８ｄ　前ウエストパネルの側縁部
１９　　後ウエストパネル（後ウエスト域）
１９ａ　後ウエストパネルの外端縁
１９ｂ　後ウエストパネルの内端縁
１９ｃ，１９ｄ　後ウエストパネルの側縁部
２０　　シーム部
２０ｂ　シ－ム部の下端縁
２２　　ウエスト開口縁
２３　　レッグ開口縁
２６　　第１伸縮領域
２７　　第２伸縮領域
３０　　ウエスト弾性体
３０ａ　第１ウエスト弾性体
３０ｂ　第２ウエスト弾性体
３２　　第１レッグ弾性体
４０　　レッグカフ
４０ａ，４０ｂ　レッグカフの両端部
４０ｃ　固定縁部
４０ｄ　自由縁部
４２　　第２レッグ弾性体
５０　　環状のベルト部
Ｘ　　　横方向
Ｙ　　　縦方向
Ｐ　　　横方向中心線
Ｒ　　　仮想線

Claims

　互いに直交する縦方向及び横方向と、肌対向面及び非肌対向面とを有し、前記横方向に延びる前ウエスト域及び後ウエスト域と、前記縦方向に延びて前記前後ウエスト域に連結するクロッチ域と、少なくとも前記クロッチ域の前記肌対向面に設けられる体液吸収パネルとを備え、
　前記前後ウエスト域の側縁部どうしが、前記縦方向に延びる一対のシーム部において連結されて、前記前後ウエスト域の外端縁によりウエスト開口縁が形成され、前記クロッチ域の前記横方向両側に一対のレッグ開口縁が形成されるとともに、
　前記前後ウエスト域に横方向に延びるウエスト弾性体が伸長状態で収縮可能に固定され、
　前記体液吸収パネルの両側縁に沿って延びる一対のレッグカフスが少なくとも前記クロッチ域に設けられ、前記レッグカフスが前記縦方向に延びる固定縁部及び自由縁部を有し、前記固定縁部が前記クロッチ域に接合され、前記自由縁部に沿って第２レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に固定されるパンツ型おむつであって、
　前記前後ウエスト域の前記シーム部における連結を解除して前記おむつを平面状に伸展したとき、前記前後ウエスト域のそれぞれが、前記前後ウエスト域の前記外端縁側に位置して前記横方向に延びる第１伸縮領域と、前記第１伸縮領域に隣接して前記横方向に延びる第２伸縮領域とを有し、前記縦方向における前記第１伸縮領域と前記第２伸縮領域との寸法比が１：１．６～２．２の範囲であり、
　前記第２伸縮領域に取り付けられる前記ウエスト弾性体の伸長倍率よりも、前記第１伸縮領域に取り付けられる前記ウエスト弾性体の伸長倍率の方が低く、かつ、前記自由縁部に取り付けられる前記第２レッグ弾性体の伸長倍率よりも、前記第２伸縮領域に取り付けられる前記ウエスト弾性体の伸長倍率の方が低いことを特徴とする前記おむつ。
　前記前後ウエスト域の前記シーム部における連結を解除して前記おむつを平面状に伸展したとき、前記第１伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率と、前記第２伸縮領域に取り付けられるウエスト弾性体の伸長倍率とが、いずれも２．２～２．３倍の範囲にある、請求項１に記載のおむつ。
　前記おむつが、前記前後ウエスト域の前記シーム部における連結を解除して前記おむつを平面状に伸展したとき、前記おむつの縦方向寸法を二等分する横方向中心線を有し、
　前記体液吸収パネルの前記縦方向における両端部が、それぞれ、前記前ウエスト域と前記後ウエスト域に位置し、
　前記前後ウエスト域のそれぞれが、前記一対のシーム部において前記クロッチ域に最も近いシーム部の下端縁どうしを結ぶ仮想線を有し、
　前記前後ウエスト域のそれぞれにおいて、前記仮想線から前記体液吸収パネルの端部までの縦方向における寸法が、前記仮想線から前記前ウエスト域または前記後ウエスト域の前記外端縁までの縦方向における寸法の、少なくとも７０％である、請求項１又は２記載のおむつ。
　前記体液吸収パネルが吸収体を備え、前記吸収構造体の前記縦方向における両端部が、前記前後ウエスト域のそれぞれにおいて前記第２伸縮領域の一部と重なり合う、請求項１～３のいずれか１項に記載のおむつ。
　前記前後ウエスト域を連結して形成される環状のベルト部全体を最大周長の９０％に伸長したときの引張荷重が８Ｎ以下である、請求項１～４のいずれか１項に記載のおむつ。
　少なくとも前記クロッチ域において、前記体液吸収パネルの両側縁部に沿って、前記縦方向に延びる第１レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に固定され、
　前記前後ウエスト域の前記シーム部における連結を解除して前記おむつを平面状に伸展したとき、前記体液吸収パネルの両側縁部に取り付けられる前記第１レッグ弾性体の伸長倍率と、前記自由縁部に取り付けられる前記第２レッグ弾性体の伸長倍率とが同じである、請求項１～５のいずれか１項に記載のおむつ。