WO2012042673A1 - 床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材 - Google Patents

床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材 Download PDF

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Abstract

 本発明の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物は、成分(a)エポキシ樹脂 100質量部に対し、成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー 10~75質量部、成分(c)変性剤 0~50質量部、成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート 0~50質量部、成分(e)硬化剤 15~45質量部、成分(f)イオン液体 前記成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部を含有する。

Description

床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材
 本発明は、床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材に関するものであり、詳しくは、例えばコンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床からなる床用基材の層に対し良好な接着性を有し、優れた耐水性、耐摩耗性、透明性、表面平滑性、柔軟性、耐衝撃性(必要に応じて帯電防止性)を付与するとともに、作業環境を悪化させることのない床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材に関するものである。
 従来、コンクリ-ト、木材等の床用基材に対する塗料としては、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、アクリル系などの塗料が多く使用され、床用基材に意匠性、耐溶剤性、耐薬品性、美観を付与している。
 例えば下記特許文献1には、アクリルシリコン樹脂、硬化剤または硬化触媒、顔料、溶剤を含有し、特定の水蒸気透過度を有する塗料をコンクリート上に直接塗布する床仕上方法が開示されている。また特許文献2には、主鎖が実質的ビニル系重合体からなり、分子内に加水分解性ケイ素基およびアミノ基を有する共重合体成分と、硬化触媒成分とからなる床用塗料硬化性組成物が開示されている。
 しかし、上記の特許文献1~2に記載された従来の塗料を含め、現在公知の床材用塗料は、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床からなる床用基材の層に対し接着性が劣り、また、耐水性、耐摩耗性、透明性、表面平滑性、柔軟性、耐衝撃性のバランスも充分なものはなかった。また、従来の床材用塗料は、キシレンやトルエン系の溶剤を使用し、作業環境を悪化させるという問題点もあった。
特開2000-256612号公報 特開2002-363485号公報
 したがって本発明の目的は、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床のような各種床用基材の層に対し良好な接着性を有し、優れた耐水性、ポッティング成形性(低粘度発現性)、耐摩耗性、透明性、表面平滑性、柔軟性、耐衝撃性、帯電防止性および加飾性を付与するとともに、作業環境を悪化させることのない床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物および床材を提供することにある。
 本発明者は鋭意研究を行った結果、下記成分(a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)を特定の量的関係でもって含有する組成物が、前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
 すなわち本発明は、以下の通りである。
 1.成分(a)エポキシ樹脂 100質量部に対し、
成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー 10~75質量部
成分(c)変性剤 0~50質量部
成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート 0~50質量部
成分(e)硬化剤 15~45質量部
成分(f)イオン液体 前記成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部
を含有する床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
(ただし、成分(a)は水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂を除く)
(ただし、成分(a)および成分(b)はエポキシ(メタ)アクリレートを除く)
(ただし、成分(e)は有機過酸化物、紫外線開始剤および電子線開始剤を除く)
 2.前記成分(b)が、環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物(b-1)および/またはジアクリレート化合物(b-2)であることを特徴とする前記1に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 3.前記成分(c)が、水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1);および水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2);変性ゴム(c-3);およびエポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする前記1または2に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 4.前記成分(c-1)が、水酸基価40~330mgKOH/gのヒマシ油系ポリオール(c-1-1);水酸基価40~330mgKOH/gのポリブタジエン系ポリオール(c-1-2);および水酸基価40~330mgKOH/gのポリイソプレン系ポリオールまたはその水素添加物(c-1-3)からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする前記3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 5.前記成分(c-1)が、水酸基価40~330mgKOH/gの芳香族系ヒマシ油系ポリオール(c-1-1-1)であることを特徴とする前記4に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 6.前記成分(c-2)が、水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ酸価が2~20mgKOH/gであるヒマシ油系ポリオール(c-2-1)であることを特徴とする前記3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 7.前記成分(c-3)が酸変性ポリブタジエンまたは酸変性ポリイソプレンであることを特徴とする前記3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 8.前記イオン液体(f)が、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウムおよびスルホニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むことを特徴とする前記1~7のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 9.前記イオン液体(f)が、ハロゲン、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、チオシアネート、アルミネート、ボレート、ホスフェート、ホスフィネート、アミド、アンチモネート、イミドおよびメチドからなる群から選ばれるアニオンを含むことを特徴とする前記8に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 10.さらに帯電防止向上剤(g)を含み、前記帯電防止向上剤(g)が、酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記帯電防止向上剤(g)の配合量が、前記イオン液体(f)の質量を1としたときに、0.02~30の範囲であることを特徴とする前記1~9のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 11.前記塗料組成物の被着体である床材が、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床であることを特徴とする前記1~10のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
 12.成分(a)エポキシ樹脂 100質量部に対し、
成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー 10~75質量部
成分(c)変性剤 0~50質量部
成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート 0~50質量部
成分(e)硬化剤 15~45質量部
成分(f)イオン液体 前記成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部
を含有してなる塗料組成物の層(A)と、
 コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床からなる床用基材の層(B)と
を前記層(A)および層(B)が接するようにして形成された床材。
 13.前記塗料組成物の層(A)の厚みが20~1,000μmであることを特徴とする前記12に記載の床材。
 14.前記イオン液体(f)が、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウムおよびスルホニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むことを特徴とする前記12または13に記載の床材。
 15.前記イオン液体(f)が、ハロゲン、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、チオシアネート、アルミネート、ボレート、ホスフェート、ホスフィネート、アミド、アンチモネート、イミドおよびメチドからなる群から選ばれるアニオンを含むことを特徴とする前記14に記載の床材。
 16.前記塗料組成物の層(A)が、さらに帯電防止向上剤(g)を含み、前記帯電防止向上剤(g)が、酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記帯電防止向上剤(g)の配合量が、前記イオン液体(f)の質量を1としたときに、0.02~30の範囲であることを特徴とする前記12~15のいずれかに記載の床材。
 本発明の塗料組成物は、特定の前記成分(a)~(f)を特定量でもって配合しているため、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床のような各種床用基材の層に対し良好な接着性を有し、優れた耐水性、ポッティング成形性(低粘度発現性)、耐摩耗性、透明性、表面平滑性、柔軟性、耐衝撃性、帯電防止性および加飾性を付与する。また、本発明の塗料組成物は、塗布するのに適切な粘度を有するため、有機溶剤で希釈する必要はなく、良好な作業環境を提供できる。
 また本発明の床材は、前記塗料組成物の層(A)と、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床からなる床用基材の層(B)とを、前記層(A)および層(B)が接するようにして形成されているので、両層の接着性に優れ(層(B)にプライマー処理等をしなくともダイレクトコートが可能である)、耐水性、耐摩耗性、透明性、表面平滑性、柔軟性、耐衝撃性、帯電防止性および加飾性が高次元でバランスされている。
成分(a)エポキシ樹脂
 成分(a)として含有されるエポキシ樹脂としては、公知の各種のエポキシ樹脂が使用され得る。例えば、ビスフェノールAにエピクロルヒドリンを反応させて得られるビスフェノールA型エポキシ樹脂をはじめ、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAをベースとした臭素化エポキシ樹脂、ノボラック樹脂にエピクロルヒドリンを反応させ、グリシジル化したノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン環グリシジル化したヒダントイン型エポキシ樹脂、トリアジン環を有するトリアリルイソシアヌレートをグリシジル化したトリグリシジルイソシアヌレート、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール型エポキシ樹脂、キレート変性エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもウレタン変性エポキシ樹脂が、ポッティング成形性(低粘度発現性)、接着性、硬さのバランスの点で好ましい。また、上述の各エポキシ樹脂はそれぞれ単独でも或いは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー
 本発明において、成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーは、表面平滑性、ポッティング成形性(低粘度発現性)、柔軟性を改善する機能を有する。
 成分(b)の具体的例としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
 その他には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、t-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7-アミノ-3,7-ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N′-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルエーテル類である、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテルなどを挙げることができる。
 成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマーは、高硬度発現性、速乾燥性、接着性、無黄変性、ポッティング成形性(低粘度発現性)の点で好ましくは、環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物(b-1)、および、ジアクリレート化合物(b-2)から選ばれる少なくとも1種のモノマーであり、該(b-1)および(b-2)を組み合わせて用いるのが、接着性、無黄変性、ポッティング成形性(低粘度発現性)の点でさらに好ましい。
(b-1)環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物
 本発明で用いられる成分(b-1)は、環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
 成分(b)としては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、4-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。
 さらに、下記式(1)~(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
(式中、R2は水素原子またはメチル基を示し、R3は炭素数2~8、好ましくは2~5のアルキレン基を示し、R4は水素原子またはメチル基を示し、pは好ましくは1~4の数を示す。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
(式中、R5、R6、R7およびR8は互いに独立で、HまたはCH3であり、qは1~5の整数である)
 また、成分(b)としては、低粘度発現性の点でN,S,O等のヘテロ原子を有する化合物が好ましく、とくに、高硬度発現性、速乾燥性、接着性、無黄変性、ポッティング成形性(低粘度発現性)に優れる点でN-ビニル基を有するモノマーが挙げられ、例えばN-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルカルバゾール等が挙げられる。その中でもN-ビニルカプロラクタムが接着性、低粘度発現性に優れる点で好ましい。
 本発明で用いられる(b-2)成分はジアクリレートモノマーである。
 本発明で用いられるジアクリレートモノマーとしては、エチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、1,4-ブタンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、変性ビスフェノールAジアクリレート等を挙げる事ができる。ポッティング成形性、高硬度発現性、速乾燥性、無黄変性の点において、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートが好ましい。
 該(b-1)および(b-2)を組み合わせて用いる場合、ポッティング成形性、高硬度発現性、速乾燥性、無黄変性の点でその配合割合は、(b-1)+(b-2)=100質量部としたときに、(b-1)は80~20質量部、好ましくは75~25質量部、(b-2)は20~80質量部、好ましくは25~75質量部である。
成分(c)変性剤
 本発明における成分(c)は、変性剤である。
 (c)変性剤としては、例えば水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1);および水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2);変性ゴム(c-3);およびエポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)からなる群から選択された少なくとも1種が挙げられる。
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1)について説明する。
 成分(c)の水酸基価は、本発明の塗料組成物の、コンクリートからなる床、樹脂塗装された(例えばエポキシ系、ウレタン系、アクリル系、シリコン系などの塗料により塗装された)コンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された(例えばエポキシ系、ウレタン系、アクリル系、シリコン系などの塗料により塗装された)木材床からなる床用基材(以下、特定床用基材ということがある)に対する接着性向上へ寄与する。
 また、(i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1)としては、芳香族系、脂肪族系、ポリブタジエン系、ヒマシ油系、ポリイソプレン系等が挙げられるが水酸基価が上記範囲であればいずれのタイプであっても特定床用基材に対する接着性は良好である。
 (i)水酸基価は40~330mgKOH/gであるのが上記接着性の点で好ましく、150~300mgKOH/gであるのがさらに好ましい。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1)として、特定床用基材に対する接着性の点でさらに好ましくは、
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのヒマシ油系ポリオール(c-1-1)
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリブタジエン系ポリオール(c-1-2)
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリイソプレン系ポリオールまたはその水素添加物(c-1-3)
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)
が挙げられる。
 本発明においては、成分(c)のポリオールは必要に応じて2種類以上を混合して用いることができる。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gのヒマシ油系ポリオール(c-1-1)について説明する。
 前記「ヒマシ油」は、リシノレイン酸とグリセリンとのトリエステル化合物を含む油脂である。通常、天然油脂または天然油脂加工物であるが、上記化合物を含めば合成油脂であってもよい。このヒマシ油に含まれるトリエステル化合物を構成するリシノレイン酸は、トリエステル化合物全体を構成する脂肪酸のうちの90モル%以上含有されることが好ましい。また、このヒマシ油は、水素添加物(通常、リシノレイン酸骨格中の炭素間不飽和結合に対する水添)等の加工品であってもよい。通常、ヒマシ油には、上記トリエステル化合物(水添物である場合には、上記トリエステル化合物の水添物)が、油脂全体の90モル%以上(100モル%を含む)含有される。
 前記「ヒマシ油系ポリオール」は、リシノレイン酸および/または水添リシノレイン酸と多価アルコールとのエステル化合物である。この構成を有すればヒマシ油を出発原料して得られたポリオールであっても、ヒマシ油以外の原料を出発原料として得られたポリオールであってもよい。この多価アルコールは特に限定されない。
 ヒマシ油系ポリオールとしては、ヒマシ油より誘導されるポリオール、ヒマシ油を変性して得られるポリオールが挙げられる。
 ヒマシ油より誘導されるポリオールとは、このグリセリンエステルのリシノレイン酸の一部をオレイン酸に置換したもの、ヒマシ油を鹸化して得られるリシノレイン酸をトリメチロールプロパンその他の短分子ポリオールとエステル化したもの、これらとヒマシ油との混合物等、ヒマシ油由来の脂肪酸エステル系ポリオールである。
 ヒマシ油を変性して得られるポリオールとしては、例えば植物油変性ポリオール、芳香族骨格(例えばビスフェノールA等)を有する変性ポリオール等が挙げられる。植物油変性ポリオールは、グリセリンエステルのリシノレイン酸の一部を、他の植物より得られる脂肪酸、例えば大豆油、なたね油、オリーブ油等より得られるリノール酸、リノレン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸に置換して得られるものである。
 ヒマシ油系ポリオールの中でも、低粘度発現性の点、前記成分(i)水酸基価40~330mgKOH/gのヒマシ油系ポリオール(c-1-1)が好ましい。
 さらに、特定床用基材に対する接着性の点から、(i)水酸基価40~330mgKOH/gの芳香族系ヒマシ油系ポリオール(c-1-1-1)が好ましい。より好ましくは、150~240mgKOH/gである。
 前記成分(c-1-1-1)は、芳香族骨格(例えばビスフェノールA等)を有する、ヒマシ油から誘導された変性ポリオールである。当該成分(c-1-1-1)は、市販されており、例えば「URIC  ACシリーズ」(伊藤製油(株))等が挙げられる。中でも、リシノレイン酸にポリアルキレングリコールとビスフェノールAを付加させた付加物が、特定床用基材に対する接着性が好ましく、例えば、次の式(4)で表すことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
 式(4)中、mは平均2~5の数を表し、nは平均2~5の数を表す。
 前記式(4)で表されるヒマシ油から誘導された変性ポリオールは、例えば商品名URIC AC―005(水酸基価194~214mgKOH/mg、粘度700~1500mPa・s/25℃)、AC-006(水酸基価168~187mgKOH/mg、粘度3000~5000mPa・s/25℃)、AC-008(水酸基価180mgKOH/mg、粘度1600mPa・s/25℃)、AC-009(水酸基価225mgKOH/mg、粘度1500mPa・s/25℃)として伊藤製油(株)から入手できる。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリブタジエン系ポリオール(c-1-2)について説明する。
 本発明で使用されるポリブタジエン系ポリオールとしては、例えば、1,2-ポリブタジエンポリオール、1,4-ポリブタジエンポリオール等のホモポリマー、ポリ(ペンタジエン・ブタジエン)ポリオール、ポリ(ブタジエン・スチレン)ポリオール、ポリ(ブタジエン・アクリロニトリル)ポリオール等のコポリマー、それらポリオールに水素を付加した水素添加ポリブタジエン系ポリオールが挙げられる。
 ポリブタジエン系ポリオールは市販されており、例えば、出光興産(株)製の「Poly bd R-15HT(水酸基価102.7mgKOH/mg、Mw1200)」、「Poly bd R-45HT(水酸基価46.6mgKOH/mg、Mw2800)」等が挙げられる。
 また、特定床用基材との接着性の点から(c-1-2)ポリブタジエン系ポリオールの水酸基価は40~330mgKOH/gであるのが好ましく、40~110mgKOH/gであるのがさらに好ましい。
 (c-1-2)ポリブタジエン系ポリオールの重量平均分子量(GPC法)は、50~3000であるのが好ましく、800~1500であるのがさらに好ましい。
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのポリイソプレン系ポリオールまたはその水素添加物(c-1-3)について説明する。
 このような成分(c-1-3)としては、例えば出光社のPoly ip(登録商標)(水酸基末端液状ポリイソプレン)が挙げられる。「Poly ip(登録商標)」(水酸基価46.6mgKOH/mg、Mn2500)は、分子末端に反応性の高い水酸基を備えたポリイソプレンタイプの液状ポリマーである。
 水素添加物としては、出光社のエポール(登録商標)(水酸基末端液状ポリオレフィン)が挙げられる。「エポール(登録商標)」(水酸基価50.5mgKOH/mg、Mn2500)は、「Poly ip(登録商標)」に水添して得られる液状のポリオレフィンである。分子内に二重結合はほとんど残っていない。
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)について説明する。
 本発明において使用される(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)は、エポキシ樹脂に活性水素化合物を反応させて得られるものである。
 ここで使用されるエポキシ樹脂としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコール、フロログルシノール等の単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3-ビス(4-ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4-ビス(4-ヒドロキシクミルベンゼン)、1,1,3-トリス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,2,2-テトラ(4-ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、スルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、エチルフェノールノボラック、ブチルフェノールノボラック、オクチルフェノールノボラック、レゾルシンノボラック、ビスフェノールAノボラック、ビスフェノールFノボラック、テルペンジフェノール等の多核多価フェノール化合物のポリグリジルエーテル化合物;上記単核多価フェノール化合物あるいは多核多価フェノール化合物のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物のポリグリシジルエーテル化合物;上記単核多価フェノール化合物の水添物のポリグリシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA-エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル類およびグリシジルメタクリレートの単独重合体または共重合体;N,N-ジグリシジルアニリン、ビス(4-(N-メチル-N-グリシジルアミノ)フェニル)メタン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタンジエンジエポキサイド、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-6-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化スチレン-ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環化合物が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂は、末端イソシアネートのプレポリマーによって内部架橋されたものでもよい。
 これらのエポキシ樹脂の中でも、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレンビス(オルトクレゾール)、エチリデンビスフェノール(ビスフェノールAD)、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オルトクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、1,3-ビス(4-ヒドロキシクミルベンゼン)、1,4-ビス(4-ヒドロキシクミルベンゼン)等のポリグリシジルエーテル化合物等のビスフェノール型エポキシ樹脂を使用すると、接着性、加飾性等の優れた塗膜を形成し得るため好ましい。
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)は、上記エポキシ樹脂のエポキシ基と、カルボン酸化合物、ポリオール、アミノ化合物等の活性水素化合物とを反応して得られるものである。
 上記カルボン酸化合物としては、酢酸、プロピオン酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、乳酸、酪酸、オクチル酸、リシノール酸、ラウリン酸、安息香酸、トルイル酸、桂皮酸、フェニル酢酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂肪族、芳香族または脂環式モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロ酸、ヒドロキシポリカルボン酸等が挙げられる。
 上記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、2-メチル-1,3-プロピレングリコール、2,2-ジメチル-1,3-プロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-エチル-1,6-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールが挙げられる。
 上記アミノ化合物としては、ジブチルアミン、ジオクチルアミン等のジアルキルアミン化合物;メチルエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジメチルアミノプロピルエタノールアミン等のアルカノールアミン化合物;モルホリン、ピペリジン、4-メチルピペラジン等の複素環式アミン化合物が挙げられる。
 上記活性水素化合物の中でも、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン化合物が好ましい。
 また、モノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン等の活性水素基を2個以上有する化合物で、エポキシ樹脂を鎖延長することもできる。
 上記エポキシ樹脂に上記活性水素化合物を反応させる際には、エポキシ樹脂に活性水素化合物を付加させる通常の方法を採用することができ、例えば、三級アミン化合物、ホスホニウム塩等の周知の触媒の存在下に、両者を60~200℃に加熱し、3~10時間反応させる方法を用いることができる。
(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)は、接着性の点から好ましい水酸基価は100~140mgKOH/gである。
 上記(i)水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂(c-1-4)の例としてはDIC株式会社製EPICLON U-125-60BT(水酸基価100~140mgKOH/g)が挙げられる。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ(ii)酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2)について説明する。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ(ii)酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2)としては、芳香族系、脂肪族系、あるいはヒマシ油系であっても(i)の水酸基価、(ii)の酸価を満たすことにより特定床用基材に対する接着性が向上する。
 (i)の水酸基価は、230~300mgKOH/gであるのがさらに好ましい。
 (ii)の酸価は、4~15mgKOH/gであるのがさらに好ましい。
 (i)かつ(ii)を満たす場合は、
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ(ii)酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2)としては、
(i)水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ(ii)酸価が2~20mgKOH/gであるヒマシ油系ポリオール(c-2-1)
が例示される。
 (i)水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ(ii)酸価が2~20mgKOH/gであるヒマシ油系ポリオール(c-2-1)は、ヒマシ油由来のポリオールであり、例えば、特開2005-89712号公報に開示されているように、リシノレイン酸から誘導されたヒマシ油系ポリオールと、全炭素数が12以上の酸性リン酸エステル化合物と、必要に応じてテルペンフェノール類を含有するポリオール組成物も使用することができる。これらは例えば商品名URIC H-1262、H2151Uとして伊藤製油(株)から入手できる。
 上記伊藤製油 URIC H-1262は、ヒマシ油系ポリオールと全炭素数が12以上の酸性リン酸エステル化合物を含むポリオール(粘度:3,500~8,500mPa・s/25℃、水酸基価:240~290(単位mgKOH/g)、酸価:4~15(単位mgKOH/g))であり、特定床用基材との接着性に優れる。
 また、上記伊藤製油 URIC H-2151Uは、ヒマシ油系ポリオールと全炭素数が12以上の酸性リン酸エステル化合物とテルペンフェノール類を含有するポリオール(粘度:3,500~8,500mPa・s/25℃、水酸基価:240~290(単位mgKOH/g)、酸価:4~15(単位mgKOH/g))であり、特定床用基材との接着性に優れる。
 変性ゴム(c-3)について説明する。
 本発明で使用される変性ゴム(c-3)としては、(c-3-1)液状のカルボキシル化ポリイソプレンおよび(c-3-2)カルボキシル化ポリブタジエンが挙げられる。
(c-3-1)カルボキシル化ポリイソプレン
 本発明で使用されるカルボキシル化ポリイソプレン(c-3-1)は、特定床用基材との接着性を向上させる機能を果たす。
 成分(c-3-1)としては、例えばマレイン化ポリイソプレンとしてクラレ社製のLIR-420が挙げられる。
(c-3-2)カルボキシル化ポリブタジエン
 本発明で使用されるカルボキシル化ポリブタジエン(c-3-2)は、特定床用基材との接着性を向上させる機能を果たす。
 成分(c-3-2)は、ポリブタジエンにおける主鎖のミクロ構造がビニル1,2-結合型、トランス1,4-結合型、シス1,4-結合型からなる、室温において透明な液状の重合体である。ここで、ビニル1,2-結合は30重量%以下であることが好ましく、ビニル1,2-結合が30重量%を超えては、得られる貯蔵安定性が悪化するため好ましくない。また、シス1,4-結合は、40重量%以上であることが好ましく、シス1,4-結合が40重量%未満では、得られる接着性が低下するため好ましくない。
 カルボキシル化ポリブタジエン(c-3-2)成分は、液状ポリブタジエンにカルボキシル基導入化合物を反応させて得られ、液状ポリブタジエンを構成する1,3-ブタジエンとカルボキシル基導入化合物との比率は、1,3-ブタジエン80~98重量%とカルボキシル基導入化合物2~20重量%であることが好ましい。
 反応に用いる液状ポリブタジエンは、数平均として分子量500~10,000であることが好ましく、より好ましくは1,000~7,000であり、分子量分布は広いことが望ましい。また、液状ポリブタジエンは、DIN53241に準じ測定したヨウ素価、ヨウ素30~500g/物質100gを有することがより好ましい。さらに、液状ポリブタジエンは、シス-二重結合70~90%、トランス-二重結合10~30%およびビニル二重結合0~3%の分子構造を有するものであることが好ましい。
 カルボキシル基導入化合物としては、エチレン系不飽和ジカルボキシ化合物、例えば、エチレン系不飽和ジカルボン酸、その無水物またはモノエステルを使用することができる。具体的化合物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、3,6-テトラヒドロフタル酸、無水イタコン酸、1,2-ジメチルマレイン酸無水物、マレイン酸モノメチルエステルまたはマレイン酸モノエチルエステル等をで挙げることができる。これらの中でも安全性、経済性および反応性の理由から、無水マレイン酸が好ましい。(マレイン化ポリブタジエンが好ましい。)
 ポリブタジエンと無水マレイン酸からなるポリブタジエン/無水マレイン酸-付加生成物の製造は公知の方法で行うことができる。
 また、マレイン化液状ポリブタジエンのDIN  ISO  3682に準じた酸価は、50~120(mgKOH/g)が好ましく、更に好ましくは70~90(mgKOH/g)である。酸価が50(mgKOH/g)未満では、特定床用基材との接着性が低下し、120(mgKOH/g)を超えると、粘度が高くなり作業性が低下する。
 さらに、マレイン化液状ポリブタジエンのマレイン化率は粘度との兼ね合いがあるが、6~20%が好ましく、より好ましくは6~15%、さらに好ましくは7~10%である。
 また、マレイン化液状ポリブタジエンのDIN53214にて測定した粘度(20℃)は、3~16Pa・sが好ましく、より好ましくは5~13Pa・sであり、さらに好ましくは6~9Pa・sである。
 さらに、マレイン化液状ポリブタジエンのビニル-二重結合は30%以下であり、シス-二重結合が上記範囲にあるものはシス-二重結合が上記下限未満である液状ポリブタジエンに比べて高い柔軟性と上記のような高いマレイン化率(酸価)を持つ。そのため得られる塗料は特定床用基材との接着性に富む。
 シス-二重結合が上記下限未満である液状ポリブタジエンはマレイン化率上昇と共に急激に粘度が上昇するが、シス-二重結合が上記範囲にあるものは粘度上昇が少ない。粘度が上記範囲のように低いことから、反応性が高くなり作業性が向上する。また、加飾性の点で優れる。
 マレイン化液状ポリブタジエンの市販品としては、例えば、デグサ社製 POLYVEST OC 800S(登録商標)、1200Sが挙げられる。
 エポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)について説明する。
 エポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)は、好ましくは、片末端に水酸基を持ちかつエポキシ基を導入されたポリオレフィン系重合体である。さらに好ましくは液状である。
 エポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)の具体的な例としてはクラレ社製L-207(KRATON LIQUID(商標)L-207POLYMERに同じ)である。L-207とは、エポキシ当量が590g/モルであり、水酸基当量は7000g/モル、ガラス転移温度-53℃である完全飽和骨格(エポキシ化エチレン・プロピレン-エチレン・ブチレン-OH構造)を持つ重合体であり、特定床用基材に対する接着性の点で好ましい。
成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート
 本発明における成分(d)エポキシ(メタ)アクリレートは、柔軟性、ポッティング成形性の役割を果たす。
 エポキシ(メタ)アクリレートは、好ましくは1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するもので、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とをエステル化触媒の存在下で反応して得られるものである。
 ここでいうエポキシ樹脂の例を挙げれば、ビスフェノールタイプまたはノボラックタイプのエポキシ樹脂単独、または、ビスフェノールタイプとノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合した樹脂などであって、その平均エポキシ当量が50~500、好ましくは150~450の範囲のものである。
 ここで、前記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂として代表的なものを挙げれば、エピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られる実質的に1分子中に2個以上のエポキシ基を有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエピクロルヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応により得られるメチルグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、あるいはビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン若しくはメチルエピクロルヒドリンとから得られるエポキシ樹脂などである。また、前記ノボラックタイプのエポキシ樹脂として代表的なものには、フェノールノボラックまたはクレゾールノボラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂などがある。
 また、エポキシ(メタ)アクリレートに用いられる不飽和一塩基酸として代表的なものには、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノ(2-エチルヘキシル)あるいはソルビン酸などが挙げられる。なお、これらの不飽和一塩基酸は、単独でも、2種以上混合しても用いられる。前記エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応は、好ましくは60~140℃、特に好ましくは80~120℃の温度においてエステル化触媒を用いて行われる。
 前記のエステル化触媒としては、たとえばトリエチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオクタン等の如き三級アミン、トリフェニルホスフィンあるいはジエチルアミン塩酸塩等の如き公知の触媒がそのまま使用できる。
成分(e)硬化剤
 本発明における成分(e)硬化剤は、例えば、アミン系エポキシ樹脂硬化剤(e-1)、酸無水物(e-2)等が挙げられる。このようなアミン系エポキシ樹脂硬化剤(e-1)としては、例えば、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、メタキシリレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、n-アミノエチルピペラジン、n-キシリレンジアミン、m-フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、1,3-ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン類の他、種々の3級アミン塩類、ポリアミド樹脂類、イミダゾール類、ジシアンジアミド類等が挙げられる。特に、ポッティング成形性、耐熱性の観点から、3級アミン硬化剤が好適である。このような硬化剤としては、ベンジルジメチルアミン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、テトラメチルグアニジン、ジメチルアニリン、N-メチルモルホリン、DBU(1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] -7-ウンデセン)、メチルトリエチレンジアミン、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル-3-(N,N-ジメチルアミノ)nプロピルエーテル、N,N,N',N'-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン等が好ましく、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールが特に好ましい。また、これらのフェノール塩、2-エチルヘキサン塩等も好適に使用し得る。
 酸無水物(e-2)の具体例としては、例えば、ドデセニル無水コハク酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルナジック酸無水物、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。これらのものは1種または2種以上混合して用いても良い。また、必要に応じて、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等を配合することもできる。さらに、前記酸無水物は、公知の硬化促進剤、例えば、トリスジメチルアミノメチルフェノール、ベンジルジメチルアミン、イミダゾール誘導体などと共に用いることができる。
 本発明の塗料組成物は、イオン液体(f)を含む。イオン液体(f)としては、本発明の効果を発現しやすいという点から、下記のイオン液体(f)が好ましい。
 イオン液体(f)は、カチオンとアニオンとからなる塩であり、液体である。
 本発明に用いられるイオン液体(f)としては、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウムおよびスルホニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むものが好ましい。カチオンとしては以下に例示される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
 本発明に用いられるイオン液体(f)としては、ハロゲン、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、チオシアネート、アルミネート、ボレート、ホスフェート、ホスフィネート、アミド、アンチモネート、イミドおよびメチドからなる群から選ばれるアニオンを含むものが好ましい。アニオンとしては以下に例示される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
 上記イオン液体は水溶性であることが好ましい。
 本発明において、好ましいイオン液体はカチオンとアニオンの組み合わせとして、例えば(1-1)と(10-1)、(1-1)と(10-4)、(1-1)と(11-1)、(1-2)と(8-3)、(1-2)と(10-1)、(1-2)と(10-2)、(1-2)と(10-4)、(1-2)と(11-1)、(1-6)と(7-11)、(1-6)と(8-3)、(1-6)と(8-5)、(1-6)と(8-6)、(1-6)と(9-1)、(1-6)と(9-2)、(1-6)と(9-3)、(1-6)と(10-1)、(1-6)と(10-4)、(1-6)と(10-7)、(1-6)と(11-1)、(1-6)と(12-5)、(1-6)と(12-6)、(1-8)と(8-2)、(1-8)と(8-5)、(1-8)と(8-6)、(1-8)と(9-1)、(1-8)と(10-4)、(1-12)と(10-4)、(1-13)と(10-4)、(1-17)と(10-4)、(2-1)と(9-1)、(2-1)と(9-2)、(3-1)と(8-2)、(3-1)と(8-3)、(3-1)と(11-1)、(3-5)と(8-3)、(3-6)と(10-4)、(3-8)と(9-2)、(5-8)と(12-5)、(5-9)と(10-4)のイオン対を有するイオン液体が挙げられ、中でも本発明の効果(特定床基材に対する接着性と帯電防止性を兼ね備える)を良好に発現するという観点から、(1-2)と(8-3)、(1-2)と(10-1)、(1-2)と(10-2)のイオン対を有するイオン液体がさらに好ましく、(1-2)と(8-3)のイオン対を有するイオン液体がとくに特定基材との接着力が高く、かつ、帯電防止性に優れる点で好ましい。
 また本発明の塗料は、さらに帯電防止向上剤(g)を含むことができる。帯電防止向上剤(g)としては、酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
 本発明における酸性リン酸エステル(g-1)としては、一般的にプラスチックの添加剤として使用される酸性リン酸エステルであればいずれも使用することができる。例えば、リン酸類の活性水素を1~3個又はそれ以上の個数置換したものが挙げられる。リン酸類としては、リン酸、メタリン酸、オルトリン酸、亜リン酸、ホスホン酸、ピロリン酸、ジホスヒン酸、ジリン酸及びジホスホン酸等が挙げられる。活性水素を置換する基としてはアルキル基、アリール基、アルケニル基及びヒドロキシアルキル基(いずれも炭素数1~30)等が挙げられる。上記の例としては、リン酸のモノアルキルエステル、モノアリールエステル、ジアルキルエステル、ジアリールエステル、亜リン酸のモノアルキルエステル及びピロリン酸のトリアルキルエステル等が挙げられる。これらの中で、好ましいものは式(g-1-1)で示されるものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
(R1は炭素数1~30の1価の炭化水素基であり、nは1または2であって、nが2の場合のR1は同一であっても異なっていてもよい。) 式(g-1-1)において、R1で表される炭素原子数1~30のアルキル基としては、メチル、エチル、n-およびi-プロピル、n-,i-,sec-およびt-ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、オクチル、イソオクチル、2-エチルヘキシル、第3オクチル、ノニル、第3ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコシル及びトリアンコンチル基等があげられる。nが2の場合、2個のR1は同一でも異なっていても良い。酸性リン酸エステルとして、さらに好ましいものは、上記R1が炭素数8~30の酸性リン酸エステルであり、特に好ましいものは、リン酸のモノラウリルエステル、リン酸のモノステアリルエステル、リン酸のジステアリルエステル、またはこれらの組み合わせである。
 上記酸性リン酸エステルは、たとえば、対応するトリアルキルフォスフェート又は対応するリン酸類のトリエステルもしくはテトラエステルを加水分解する方法、オキシ塩化リンと対応するアルカノールとを反応させた後加水分解する方法あるいは五酸化リンと対応するアルカノールとを反応させる方法等の周知の方法によって合成することができる。
 本発明におけるカルボジイミド化合物(g-2)としては、カルボジイミド基(-N=C=N-)を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられ、公知のポリカルボジイミドを用いることができる。
 また、カルボジイミド化合物としては、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させることによって生成した高分子量ポリカルボジイミドも使用できる。
 このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応させたものが挙げられる。
 ジイソシアネートとしては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、1-メトキシフェニル-2,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの内の一種、または、これらの混合物を使用することができる。
 カルボジイミド化触媒としては、1-フェニル-2-ホスホレン-1-オキシド、3-メチル-2-ホスホレン-1-オキシド、1-エチル-3-メチル-2-ホスホレン-1-オキシド、1-エチル-2-ホスホレン-1-オキシド、あるいはこれらの3-ホスホレン異性体等のホスホレンオキシドを利用することができる。
 このような高分子量ポリカルボジイミドとしては日清紡績株式会社製のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトV-01,03,05,07,09は帯電防止向上性に優れており好ましい。
 本発明におけるビニルエーテル系化合物(g-3)は、硬化後の塗料において常温下で導電機能向上に寄与する。
 このようなビニルエーテル化合物(g-3)としては、例えば、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、n-アミルビニルエーテル、i-アミルビニルエーテル、n-ヘキシルビニルエーテル、n-オクチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、n-ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、オレイルビニルエーテルなどのアルキルまたはアルケニルアルコールのビニルエーテル類;例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、2-メチルシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテルなどの脂肪族環または芳香族環を有するモノアルコールのビニルエーテル類;
 例えば、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDM)グリセロールモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオールモノビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールジビニルエーテル、ペンタエリトリトールテトラビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテルなどの多価アルコールのモノ~ポリビニルエーテル類;
 例えば、ジエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルモノビニルエーテルなどのポリアルキレングリコールモノ~ジビニルエーテル類;例えば、グリシジルビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテルメタクリレートなどのその他のビニルエーテル類;ヒドロキシブチルビニルエーテルなどを挙げることができる。
 好ましくは、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDM)である。
 成分(a)、(b)、(c)、(d)の配合割合は、成分(a)100質量部に対し、成分(b)10~75質量部、成分(c)0~50質量部、成分(d)0~50質量部、成分(e)15~45質量部である。
 また、成分(f)の配合量は、成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部である。
 成分(b)の上限を超えると製品外観(加飾性)、硬化性、接着性、耐水性、耐衝撃性、耐薬品性が悪化する。下限未満ではポッティング成形性(粘度の上昇)、柔軟性、接着性、耐水性が悪化する。
 成分(c)の上限を超えるとポットライフ、耐水性、ベタツキ、粘度、接着性、製品外観、耐水性、耐衝撃性、耐薬品性が悪化する。
 成分(d)の上限を超えると製品外観、硬化性が悪化する。
 成分(e)の上限を超えると製品外観、耐衝撃性が悪化する。下限未満では製品外観、ポットライフ、耐水性、耐薬品性、硬化性が悪化する。
 成分(f)の上限を超えるとポットライフ、ベタツキが悪化する。下限未満では帯電防止性が悪化する。
 成分(a)、(b)、(c)、(d)の好ましい配合割合は、成分(a)100質量部に対し、成分(b)20~60質量部、成分(c)1~30質量部、成分(d)1~30質量部、成分(e)20~35質量部である。また、(f)の好ましい配合量は、成分(a)~(e)合計100質量部に対し2~8質量部である。
 成分(c)のさらに好ましい下限は上記特定床用基材とのポッティング成形性、柔軟性の観点から、3質量部以上であり、とくに好ましくは、5質量部以上である。
 また、本発明の塗料組成物が帯電防止向上剤(g)を含む場合、例えば酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種の配合量は、イオン液体(f)の質量を1としたときに、0.02~30の範囲であることが好ましく、0.03~20がさらに好ましく、0.04~3がとくに好ましい。
 本発明の塗料組成物は、前記成分(a),(b),(c),(d),(f)をA液、前記成分(e)をB液とし、使用時に両液を混合して用いるのが好ましい。
 前記A液の調製方法としては、前記成分(a),(b),(c),(d),(f)を所定の割合で混合した後、適当な攪拌機(例えば攪拌機と脱泡装置が融合したマゼルスターKK-250S(クラボウ製))で攪拌することにより行なえばよい。
 本発明の塗料組成物は、有機溶剤に希釈せずとも、作業上有利な粘度を有する。例えば、本発明の塗料組成物は、25℃における粘度(B型粘度計による測定)が、例えば100~700mPa・s、好ましくは200~600mPa・sである。なお、必要に応じて有機溶剤による希釈も行うことができる。
 また本発明の塗料組成物には、必要に応じて重合促進剤、無機質充填剤、顔料等を適宜配合できる。
 本発明の塗料組成物は、特定床用基材上に塗布し、硬化させることができる。塗布方法としては、スピンコート法、(ドクター)ナイフコート法、マイクログラビヤコート法、ダイレクトグラビヤコート法、オフセットグラビヤ法、リバースグラビヤ法、リバースロールコート法、(マイヤー) バーコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ディップコート法等(例えばスピンコート法の装置としてマニュアルスピナー(株)エイブル製ASS-301型)が挙げられる。
 硬化後の塗料組成物の厚さは、価格と性能の観点から、例えば20μm~1,000μm、好ましくは30μm~500μm、さらに好ましくは50μm~300μmである。
 本発明の塗料組成物は、従来特別なプライマー等を用いなければ接着および硬化が不可であったコンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床のような各種床用基材上に、プライマー等を使用せずとも、接着性良く硬化した塗料組成物の層(A)を形成することができる。(コスト面等で可能であれば基材上にプライマーを使用する場合にはさらに強固な接着性が得られる。)
 なお本発明の塗料組成物は、紫外線開始剤や電子線開始剤を含まず、したがって、紫外線照射や電子線照射により硬化するものではない。
 このような本発明の塗料組成物の層(A)と特定床用基材(B)とを、前記層(A)および層(B)が接するようにして形成された積層体は、、床材として好適に用いることができる。
 以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
 実施例および比較例で使用した原料は以下の通りである。
成分(a)
 (a-1)株式会社ADEKA製、アデカレジンEPU-17F-6、ウレタン変性エポキシ樹脂
 (a-2)株式会社ADEKA製、アデカレジンEP-49-20、キレート変性エポキシ樹脂
 (a-3)株式会社ADEKA製、アデカレジンEP-9003、テルペン変性エポキシ樹脂
成分(b-1) 環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物
(i)BASF社製、N-ビニルカプロラクタム
 沸点 117℃(10mm Hg)
 蒸気圧 <0.1 mm Hg (20℃)
 引火点 110℃
 融点 35℃
 粘度 3.5 cps (40℃)
成分(b-2)ジアクリレートモノマー
 (i)BASF社製、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)
 (ii)BASF社製、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)
成分(c)変性剤
(c-1-2)ポリブタジエン系ポリオール
 出光興産社製、Poly bd R-15HT
 粘度:1.5Pa・s/30℃、水酸基価:102.7mgKOH/g
(c-1-1-1)芳香族系ヒマシ油系ポリオール
 伊藤製油社製、URIC(商標)AC-006、前記式(4)で表されるヒマシ油由来のポリオール、粘度:0.7~1.5Pa・s/25℃、水酸基価:194~214mgKOH/g
(c-1-3)ポリイソプレン系ポリオール
 出光興産社製、Poly ip(登録商標)分子末端に反応性の高い水酸基を備えたポリイソプレンタイプの液状ポリマー(水酸基価46.6mgKOH/mg、数平均分子量Mn=2500)
(c-2-1)ヒマシ油系ポリオール
 伊藤製油 URIC H-1262
 ヒマシ油系ポリオールと全炭素数が12以上の酸性リン酸エステル化合物を含むポリオール 粘度:3,500~8,500Pa・s/25℃、酸価:4~15(単位mgKOH/g)、水酸基価:240~290(単位mgKOH/g)
(c-2-1)ヒマシ油系ポリオール
 伊藤製油 URIC H-2151U
 ヒマシ油系ポリオールと全炭素数が12以上の酸性リン酸エステル化合物とテルペンフェノール類を含有するポリオール 粘度:3,500~8,500Pa・s/25℃、酸価:4~15(単位mgKOH/g)、水酸基価:240~290(単位mgKOH/g)
(c-1-3)ポリイソプレン系ポリオールの水素添加物
 出光興産社製 エポール(商標)水酸基末端液状ポリオレフィン
 (粘度(Pa・s/30℃)75、水酸基価(mgKOH/g) 50.5、数平均分子量2500)
(c-3-1)マレイン化ポリイソプレン
 株式会社 クラレ LIR-420  (酸価(mgKOH/g) 40)
(c-3-2)マレイン酸変性ポリブタジエン
 SARTOMER社製 Ricon130MA8  (粘度(Pa・s/30℃)6.5、酸価(mgKOH/g) 46、数平均分子量2700)
(c-3-2)マレイン酸変性ポリブタジエン
 EVONIK社製 POLYVEST(商標) OC 800 S  (ポリブタジエンにおける1,4-シス二重結合:75%、1,4-トランス二重結合:24%、ビニル結合:1%、マレイン化率:7.5%、数平均分子量:3300(GPC)、重量平均分子量:13,600(GPC)、粘度(20℃):6~9Pa・s(DIN53214にて測定)、酸価:70~90mgKOH/g、ヨウ素価:380~420g/100g、(チグラー-ナッタ触媒で重合))
(c-1-4)エポキシポリオール樹脂
 DIC株式会社 EPICLON(商標)U-125-60BT
(粘度(Pa・s/30℃)70、水酸基価(mgKOH/g) 120)
(c-4)エポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体
 クラレ社製L-207(KRATON LIQUID(商標) (エポキシ当量が590g/モルで、水酸基当量は7000g/モル、ガラス転移温度-53℃、完全飽和骨格(エポキシ化エチレン・プロピレン-エチレン・ブチレン-OH構造)を持つ重合体)
 各ポリオールの特性は、次のようにして測定した。
・粘度測定方法
 粘度計は、JIS K7117-1に従って、単一円筒型回転粘度計(B形TVC--5 )を用いて測定。
 1.測定器に500mlビーカ(標準)を使用。
 2.標準ロータは、低・中粘度用としてのM1~M4ロータ、中・高粘度用としてのH1~H7ロータの2種から選択
・水酸基価測定方法
 水酸基価とは、試料1g中に含まれるOH基をアセチル化するために要する水酸化カリウムのmg数である。JIS K 1557-1に準じて、無水酢酸を用いて試料中のOH基をアセチル化し、使われなかった酢酸を水酸化カリウム溶液で滴定する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000017
A:空試験に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
B:滴定に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
f:ファクター
・酸価測定方法
 試料油1gに含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表す。JIS K 1557-5に準じて、
(1)終点pHの測定
 200mLビーカに緩衝貯蔵液Bを10mL採取し、滴定溶剤を100mL加えて電極を浸け、30秒間で0.1pH以内の変化となったpHを緩衝の終点とする。
(2)酸価の測定
 1.試料20gを200mLビーカに正確に秤量する。
 2.トルエン・2-プロパノール・純水混合溶剤125mLを加え、0.1mol/L水酸化カリウム滴定液で滴定する。
(1)の結果 11.72 pHを終点として設定し、次式で酸価を求める。また、同手順でブランクを求める。
酸価(mgKOH/g)=(D-B)×K×F×M/S
 D:滴定値(mL)
 B:ブランク(0.085mL)
 K:KOHの分子量(56.1)
 F:滴定液のファクタ(1.000)
 M:滴定液のモル濃度(0.1mol/L)
 S:試料採取量(g)
成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート
 サートマー社製、CNUVE151NS、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物と二塩基酸無水物から得られるハーフエステル化合物と、エポキシ樹脂とを反応させて得られるエポキシアクリレート樹脂
成分(e)硬化剤
 (e-1)株式会社ADEKA(アデカ)製、アデカグランマイドGM-645、脂肪酸系硬化剤、重合脂肪酸(C36)とポリエチレンポリアミンと脂肪酸(C1-18)の重縮合物。
 (e-2)株式会社ADEKA(アデカ)製、アデカグランマイドGM-665、アミン・ダイマー系硬化剤
成分(f)イオン液体
 (i)BASF社製、Basionic LQ 01(1-エチル-3-メチル-1H-イミダゾリウムエチルスルファート、前記(1-2)と(8-3)のイオン対を有するイオン液体)
 (ii)BASF社製、Basionic AC 09(1-エチル-3-メチル-イミダゾリウテトラクロロアルミネート、前記(1-2)と(10-2)のイオン対を有するイオン液体)
 (iii)BASF社製、Basionic VS 01(1-エチル-3-メチル-イミダゾリウチオシアネート、前記(1-2)と(10-1)のイオン対を有するイオン液体)
 (iv)ライオン・アクゾ株式会社製、TMAC-100(テトラメチルアンモニウムクロライド(前記(5-10)と(7-2)のイオン対を有するイオン液体)
成分(g-1)酸性リン酸エステル
 (i)(株)ADEKA製アデカスタブAX-71、モノステアリルリン酸及びジステアリルリン酸混合物
 (ii)大八化学工業(株)製モノラウリルリン酸
成分(g-2)カルボジイミド化合物
 日清紡ケミカル(株)製カルボジライトV-05、NCO基8.2%
ビニルエーテル系化合物(g-3)
(i)トリエチレングリコールジビニルエーテル、DVE-3(BASF社製)、25℃粘度=2.6mPa・s
 (ii)1,4-シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDM)、BASF社製、
実施例1~32、比較例1~6
 下記表1~9に示す配合割合(質量部)において、攪拌機を備えた容器中に成分(a)~(b)を入れ、常温で十分に攪拌し、その後、成分(c)を加え攪拌後、液温が常温になった時点で、成分(d)、(f)を添加して、溶け残りがないように十分攪拌し、A液を得た。成分(e)のみをB液とした。
 なお表において、成分(f)イオン液体の質量部数は、成分(a)~(e)の合計を100質量部としたときの値として示した。
 また、表5~7において、成分(g)帯電防止向上剤の配合量も成分(a)~(e)合計100質量部に対する質量部で記載した。
 さらに、実施例28~32における成分(f)の配合量1に対する成分(g)の配合量((g)/(f))は0.057であった。
 次に、各表に示す各種特定床用基材(B)(寸法:150mm×25mm×厚さ1mm)上に、A液とB液を混合した後、スピンコート法により組成物を塗布し(塗布厚10μm)、硬化させた(以下サンプルという)。
特定床用基材(B)
・(B-1)コンクリート板(BASFポゾリス社製商品名ユークリート、厚み1mm)
・(B-2)前記コンクリート板(B-1)上に、市販のウレタン系床用塗料(旭硝子社製商品名サラセーヌF)を70μmの厚みで塗布したもの
・(B―3)前記コンクリート板(B-1)上に、市販のエポキシ系床用塗料(ABC商会社製商品名ケミクリート)を70μmの厚みで塗布したもの
・(B-4)厚み12mm、横150mm、縦600mmの床板用ブナ合板
・(B-5)以下の方法で作成した公知のウレタン系塗料を塗布した木質床材
 厚み12mm、横150mm、縦600mmの床板用ブナ合板の表面をワイドベルトサンダーにより研磨して平滑にした後、ウレタンアクリレート樹脂[大日本インキ化学工業(株)製商品名 アクリディック15-829]60質量部と、トリエチレングリコールジビニルエーテル[アイ・エス・ピー(ISP)社製商品名 DVE-3]15質量部と、フェノキシエチルアクリレート[共栄社油脂化学工業(株)製商品名 PO-A]10質量部と、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート[日本化薬(株)製商品名カヤラッドHDDA]12質量部と、2,4,6-(トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスヒンオキサイド[BASF社製商品名 ルシリンTPO]3質量部とを混合して調製した均一な溶液である光硬化性塗料組成物を、前記平滑面にハケ塗りした。塗布量は、ウェット(wet)で100g/m2であった。
 次いで、上記のようにして得られた未硬化の塗膜表面に、1.5KWハロゲンランプにより波長380~800ナノメーターの可視光線を30秒間照射して塗膜を硬化させた。
 次いで、上記のようにして得られた塗膜の上に、上記塗料組成物と同一の塗料組成物を再度塗り重ねて未硬化の塗膜を形成し、この塗膜表面に上記と同様に可視光線を照射して塗膜を硬化させた後、その塗膜をベルトサンダーにより研磨して平滑にした。
 次いで、研磨した塗膜の上に、上記塗料組成物と同一の塗料組成物を再度塗り重ねて未硬化の塗膜を形成し、この塗膜表面に上記と同様に可視光線を照射して塗膜を硬化させた。上記のように3回塗りして得られた塗膜全体の厚みは、0.25mmであった。
評価
(色)
 組成物の硬化後の色を目視で評価した。
(加飾性)
 組成物を、10×7cm、厚さ3mmのガラス板上に膜厚が500μmとなるように塗布し、10℃ 、湿度80~90%に設定した恒温高湿槽内で72時間硬化させた際の、塗膜表面を観察した。
○:塗膜表面に光沢があり、実用上満足できる
△:塗膜表面が曇っており、実用上不満足。また、硬化物表面にベタツキが残ることがある。
×:塗膜表面が白化しており、使用不可能。更に、硬化物表面にベタツキが残り耐汚染性が悪い。
(粘度)
 JIS K7233に従い、A液とB液の混合直後の粘度を、25℃ においてBM型回転式粘度計を用いて測定した。単位をmPa・Sとし、無溶剤での作業性を維持する観点から、組成物の粘度を下記の通り評価した。
○:粘度が600mPa・s/25℃以下で、実用上使用可能な粘度。
△:粘度が600超~1000mPa・s/25℃ で、作業適用気温が制限されるので実用上好ましくない。
×:粘度が1000mPa・s/25℃を超え、作業性が悪いため、常温以下では溶剤で稀釈する必要がある。
(鉛筆硬度の測定)
 特定床用基材としてB-1を用いたサンプル(コンクリート板コート)を用いて、日本工業規格K 5400に記載されている鉛筆硬度測定法に準拠して測定を行った。
 なお、サンプルの傷付きの有無の判定は、前記規格に準拠して測定者の肉眼にて行うが、傷つきの判定が微妙となる場合には、傷(凹部) の深さを市販の触針式表面粗さ計により測定し、異なる5個所で測定した深さの平均値が0.2μm以上である場合に「傷が発生した」と判定することとした。
(テーバー摩耗性の測定)
 特定床用基材としてB-1を用いたサンプル(コンクリート板コート)を用いて、テーバー摩耗試験(CS-17研摩紙、1000g、1000回)後、摩耗量をmg単位で求めた。
(接着性)
 各サンプルに対して、日本工業規格K5600-5-6に記載されている碁盤目テープ試験法に準拠して以下のように測定を行った。
 碁盤目テープ試験(Cross-cut  Test、塗布厚10μm(スピンコート法)):試験面(組成物の硬化物側)にカッターナイフを用いて、1×1mm四方の碁盤目の切り傷を入れる。カッターガイドを使用する。碁盤目の数は、縦10個×横10個=100個入れる。碁盤目を入れた所にセロハンテープを強く圧着させ、テープの端を45°の角度で急速に引き剥がし、碁盤目の状態(剥離しないで残った碁盤目の個数)を見る。
(耐水性(50℃温水)試験)
 サンプルに対し、JIS K 5600-6-1に準じて48時間浸漬試験を行い評価を行った。
○:変色・剥がれなし
×:変色・剥がれ有り
(耐衝撃試験)
 サンプルに対し、NNK-002に準じて、落球式衝撃試験機を用いて1kg荷重の重りを1m高さから10回落下させて評価を行った。
○:破壊しない
×:破壊、ひび有り
(耐薬品性試験)
 サンプルに対し、JIS K 5600-6-1に準じて7日間浸漬試験を行い評価を行った。
 薬品:耐酸性 (硫酸10%)、耐アルカリ性(カ性ソーダ10%)
○:変色・剥がれなし、×:変色・剥がれ有り
(表面抵抗)
 表面抵抗は、ガラス基材(寸法:150mm×25mm×厚さ1mm)上に、スピンコート法により組成物を塗布し(塗布厚10μm)、試験片とし、三菱化学(株)製 高抵抗率計ハイレスターUP(MCP―HT450型)にて、ASTM  D257に準じて印加電圧500Vにて表面抵抗率(Ω/sq.)を測定した。各試験片の抵抗率は5枚の測定値の平均値(n=5)とした。
 結果を表1~9に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
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Figure JPOXMLDOC01-appb-T000023
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000024
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000025
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000026
  表の実施例の結果を参照すると、各実施例の塗料組成物は特定の前記成分(a)~(f)を特定量でもって配合しているため良好な結果が得られた。
 比較例1は、成分(b)の添加量が本発明で規定する下限未満であるので、粘度の上昇(ポッティング成形性の悪化)と、接着性、耐水性の悪化が見られた。
 比較例2は、成分(b)の添加量が本発明で規定する上限を超えているので、接着性、耐水性、耐衝撃性、耐薬品性、加飾性が悪化した。
 比較例3は、成分(c)の添加量が本発明で規定する上限を超えているので、ポットライフ、粘度、接着性、耐水性、耐薬品性、加飾性が悪化した。
 比較例4は、成分(e)の添加量が本発明で規定する下限未満であるので、ポットライフ、接着性、耐水性、耐薬品性、加飾性が悪化した。
 比較例5は、成分(e)の添加量が本発明で規定する上限を超えているので耐衝撃性が悪化した。
 比較例6は、成分(f)の添加量が本発明で規定する上限を超えているので接着性、耐水性、耐薬品性、加飾性が悪化した。

Claims (16)

  1. 成分(a)エポキシ樹脂 100質量部に対し、
    成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー 10~75質量部
    成分(c)変性剤 0~50質量部
    成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート 0~50質量部
    成分(e)硬化剤 15~45質量部
    成分(f)イオン液体 前記成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部
    を含有する床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
    (ただし、成分(a)は水酸基価40~330mgKOH/gのエポキシポリオール樹脂を除く)
    (ただし、成分(a)および成分(b)はエポキシ(メタ)アクリレートを除く)
    (ただし、成分(e)は有機過酸化物、紫外線開始剤および電子線開始剤を除く)
  2.  前記成分(b)が、環状構造および1個のエチレン性不飽和基を有する化合物(b-1)および/またはジアクリレート化合物(b-2)であることを特徴とする請求項1に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  3.  前記成分(c)が、水酸基価40~330mgKOH/gのポリオール(c-1);および水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ酸価が2~20mgKOH/gであるポリオール(c-2);変性ゴム(c-3);およびエポキシ当量が500~700g/モルであるポリオレフィン系重合体(c-4)からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  4.  前記成分(c-1)が、水酸基価40~330mgKOH/gのヒマシ油系ポリオール(c-1-1);水酸基価40~330mgKOH/gのポリブタジエン系ポリオール(c-1-2);および水酸基価40~330mgKOH/gのポリイソプレン系ポリオールまたはその水素添加物(c-1-3)からなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  5.  前記成分(c-1)が、水酸基価40~330mgKOH/gの芳香族系ヒマシ油系ポリオール(c-1-1-1)であることを特徴とする請求項4に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  6.  前記成分(c-2)が、水酸基価40~330mgKOH/gであり、かつ酸価が2~20mgKOH/gであるヒマシ油系ポリオール(c-2-1)であることを特徴とする請求項3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  7.  前記成分(c-3)が酸変性ポリブタジエンまたは酸変性ポリイソプレンであることを特徴とする請求項3に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  8.  前記イオン液体(f)が、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウムおよびスルホニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  9.  前記イオン液体(f)が、ハロゲン、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、チオシアネート、アルミネート、ボレート、ホスフェート、ホスフィネート、アミド、アンチモネート、イミドおよびメチドからなる群から選ばれるアニオンを含むことを特徴とする請求項8に記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  10.  さらに帯電防止向上剤(g)を含み、前記帯電防止向上剤(g)が、酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記帯電防止向上剤(g)の配合量が、前記イオン液体(f)の質量を1としたときに、0.02~30の範囲であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  11.  前記塗料組成物の被着体である床材が、コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床であることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の床材用二液型硬化性エポキシ樹脂塗料組成物。
  12. 成分(a)エポキシ樹脂 100質量部に対し、
    成分(b)ビニルモノマーおよび/または(メタ)アクリレートモノマー 10~75質量部
    成分(c)変性剤 0~50質量部
    成分(d)エポキシ(メタ)アクリレート 0~50質量部
    成分(e)硬化剤 15~45質量部
    成分(f)イオン液体 前記成分(a)~(e)合計100質量部に対し0.5~10質量部
    を含有してなる塗料組成物の層(A)と、
     コンクリートからなる床、樹脂塗装されたコンクリート床、木材からなる床または樹脂塗装された木材床からなる床用基材の層(B)と
    を前記層(A)および層(B)が接するようにして形成された床材。
  13.  前記塗料組成物の層(A)の厚みが20~1,000μmであることを特徴とする請求項12に記載の床材。
  14.  前記イオン液体(f)が、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、フォスフォニウム、アンモニウムおよびスルホニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンを含むことを特徴とする請求項12または13に記載の床材。
  15.  前記イオン液体(f)が、ハロゲン、カルボキシレート、サルフェート、スルホネート、チオシアネート、アルミネート、ボレート、ホスフェート、ホスフィネート、アミド、アンチモネート、イミドおよびメチドからなる群から選ばれるアニオンを含むことを特徴とする請求項14に記載の床材。
  16.  前記塗料組成物の層(A)が、さらに帯電防止向上剤(g)を含み、前記帯電防止向上剤(g)が、酸性リン酸エステル(g-1)、カルボジイミド化合物(g-2)およびビニルエーテル系化合物(g-3)からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記帯電防止向上剤(g)の配合量が、前記イオン液体(f)の質量を1としたときに、0.02~30の範囲であることを特徴とする請求項12~15のいずれかに記載の床材。
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