WO2012035887A1 - 車両用モータ - Google Patents

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金子 雄太郎
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日産自動車株式会社
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/28Means for mounting or fastening rotating magnetic parts on to, or to, the rotor structures
    • H02K1/30Means for mounting or fastening rotating magnetic parts on to, or to, the rotor structures using intermediate parts, e.g. spiders
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K7/00Disposition of motor in, or adjacent to, traction wheel
    • B60K7/0007Disposition of motor in, or adjacent to, traction wheel the motor being electric

Abstract

 モータハウジング(モータケース)11に回転可能に支持するシャフト14と、シャフト14と一体回転可能な磁性を有した電磁鋼板部(鉄心)16と、電磁鋼板部16を取り囲むと共にコイルKを捲回するステータ12と、を備える。シャフト14と電磁鋼板部16の間に、この間を絶縁する絶縁部(スパイダ)15を設けた。これにより、モータ全体構造の大型化を抑制することができる。

Description

車両用モータ
 本発明は、シャフトと一体回転する電磁鋼板部を備え、ハイブリッド車両や電気自動車に駆動源として搭載される車両用モータに関するものである。
 従来、インバータにより回転駆動されるモータシャフトのうち、ロータを挟んで動力伝達機構側とは反対側に延びるシャフト端部に、車体に対して電気的に接続した摺接ブラシを設けた車両用モータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
 しかしながら、従来の車両用モータでは、摺接ブラシを介してシャフトを車体にアースすることでモータ駆動系が高周波ノイズのアンテナとして機能しなくなり、ラジオノイズ対策を行えるものの、車両用モータの機能部品でない摺接ブラシを接続する必要がある。すなわち、別部品としての摺接ブラシの設置が必要になり、ブラシ設置スペースの分だけモータの全体構造が大型化してしまうという問題があった。
特開2006-320129号公報
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータ全体構造の大型化を抑制することができる車両用モータを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、本発明の車両用モータでは、モータハウジングに回転可能に支持するシャフトと、シャフトと一体回転可能な磁性を有する電磁鋼板部と、電磁鋼板部を取り囲むと共にコイルを捲回するステータと、を備え、シャフトと電磁鋼板部の間に、この間を絶縁する絶縁部を設けた。
 本発明の車両用モータにあっては、モータハウジングに回転可能に支持されたシャフトと、シャフトと一体回転可能な電磁鋼板部との間が絶縁部によって絶縁される。
 すなわち、シャフトと電磁鋼板部の間に生じる電気的な回路を絶縁部によって遮断する。このため、シャフトと電磁鋼板部の間に電流が流れることがなく、コイルに電力供給を行った際に発生する高周波ノイズが発生しない。これにより、シャフトをアースするための機能部品ではない摺接ブラシが不要となる。この結果、ブラシ設置スペースの確保が不要になり、モータ全体構造の大型化を抑制することができる。
実施例1の車両用モータを適用したインホイールモータを示す縦断面図である。 比較例の車両用モータにおける等価回路図である。 実施例1の車両用モータにおける等価回路図である。 実施例2の車両用モータを示す縦断面図である。 実施例2の車両用モータの第1変形例を示す縦断面図である。 実施例2の車両用モータの第2変形例を示す縦断面図である。 実施例3の車両用モータを示す縦断面図である。 実施例3の車両用モータの第1変形例を示す縦断面図である。 実施例4の車両用モータを示す縦断面図である。 実施例4の車両用モータの第1変形例を示す縦断面図である。 (a)は、実施例1の車両用モータの第1変形例を示す要部拡大図であり、(b)は、実施例1の車両用モータの第2変形例を示す要部拡大図である。
 以下、本発明の車両用モータを実現する最良の形態を、図面に示す実施例1~実施例4に基づいて説明する。
 まず、構成を説明する。図1は、実施例1の車両用モータを適用したインホイールモータを示す縦断面図である。
 実施例1における車両用モータ10は、電気自動車の駆動輪のロードホイール1の内空領域に配置され、電気自動車の駆動源となるインホイールモータIMに適用している。
 このインホイールモータIMは、車両用モータ10と、減速機構20と、ブレーキ機構30と、を備えている。
 前記車両用モータ10は、同期モータであり、モータケース(モータハウジング)11と、ステータ12と、ロータ13と、を有している。
 前記モータケース11は、ステータ12及びロータ13を内側に収める密閉空間を有するケースである。このモータケース11は、ケース本体11aと、このケース本体11aの開口端に合わさって内側を密閉状態に保持する蓋体11bと、を有している。このモータケース11は、ケース本体11aに形成した固定部11cにおいて、図示しないボルトを介して車体(図示せず)に固定される。また、このモータケース11内には、蓋体11bの外側に取り付けられたオイルポンプOPから潤滑用オイルが供給される。
 前記ステータ12は、僅かなエアギャップを介してロータ13を取り囲むと共に、3相のコイルKを捲回するものである。このステータ12は内側に空間部を持つ円筒形状を呈し、外周面がケース本体11aの内側に固定されている。
 前記ロータ13は、シャフト14と、スパイダ15と、鉄心(電磁鋼板部)16と、を有している。
 前記シャフト14は、一端14bが第1ベアリングBRG1を介して蓋体11bに回転可能に保持され、他端14cが第2ベアリングBRG2を介して減速機構20の出力軸25に回転可能に接続している。これにより、このシャフト14は、モータケース11に回転可能に支持される。なお、このシャフト14の中心には、軸方向に貫通するオイル流路14dが形成されている。
 前記スパイダ15は、シャフト14の固定部14aに固定されてシャフト14と一体回転し、外周面15cには鉄心16を保持している。これにより、このスパイダ15は、シャフト14と鉄心16とをつなげて、コイルKに交流電力を供給することで発生する回転磁界に応じて生じる回転トルクを、鉄心16からシャフト14へと伝達する。また、このスパイダ15は絶縁性を有する絶縁材によって形成され、シャフト14と鉄心16の間を絶縁する絶縁部となっている。なお、絶縁材は、例えばポリエステルやエポキシ樹脂等の合成樹脂材である。そして、このスパイダ15は、円筒部15aと、連結部15bと、を有している。
 前記円筒部15aは、シャフト14の外周を取り囲み、外周面15cに周方向に等間隔で複数の鉄心16,…を保持する。また、前記連結部15bは、円筒部15aの内面とシャフト14を連結し、複数の固定ネジN1、…を介して固定部14aに固定される。
 前記鉄心16は、多数の磁性プレートをシャフト14の軸方向に沿って積層して形成されている。この鉄心16は、軸方向両端部がそれぞれエンドプレート16a,16bによって挟まれ、スパイダ15の外周面15cに保持される。
 前記減速機構20は、ケース本体11aの中央部に形成された開口を通してロータ13のシャフト14につながっている。この減速機構20は、ここでは遊星歯車機構を使用しており、シャフト14に形成されたサンギヤ21と、ケース本体11aに固定されたリングギヤ22と、サンギヤ21に噛み合う小ピニオンとリングギヤ22に噛み合う大ピニオンとからなる複数のステップドピニオンギヤ23,…と、複数のステップドピニオンギヤ23,…を第3ベアリングBRG3を介して回転自在に支持するキャリヤ24と、このキャリヤ24と一体に形成され第4ベアリングBRG4を介してケース本体11aに回転可能に支持される出力軸25と、を有している。ここで、この出力軸25は、シャフト14と同軸上に配置され、第2ベアリングBRG2を介して相互に回転可能に接続されている。
 前記ブレーキ機構30は、車両用モータ10によって回転駆動するタイヤTに、適宜制動力を付与するものである。このブレーキ機構30は、出力軸25に固定されたブレーキドラム31と、ブレーキドラム31を両側から挟み込むブレーキシュー32と、油圧力によりブレーキシュー32を駆動するブレーキシリンダ33と、を有している。なお、34は、ブレーキドラム31に泥等の汚れが付着することを防止するカバーである。
 そして、前記ロードホイール1は、タイヤTを装着するリム2と、このリム2に一体連結するディスク3と、を有している。ディスク3の中心には出力軸25が固定され、ロードホイール1及びタイヤTは、車両用モータ10によって回転する出力軸25と一体的に回転する。
 次に、作用を説明する。まず、「ラジオノイズ発生メカニズムと対策」の説明を行い、続いて、実施例1の車両用モータにおける作用を「ラジオノイズ低減作用」、「別部品不要作用」に分けて説明する。
 [ラジオノイズ発生メカニズムと対策]
 図2は、比較例の車両用モータにおける等価回路図である。
 通常、車両用モータ10は、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給することで発生する回転磁界によって、鉄心16を有するロータ13をシャフト14ごと所望の回転数で回転させる。このとき、ステータ12側から誘起された電圧によって、鉄心16→スパイダ15→シャフト14→第1ベアリングBRG1→モータケース11→第2ベアリングBRG2→シャフト14へと流れる電流が発生する。このため、この電流の経路全体がアンテナとして作用することで高周波ノイズが外部へと放射され、車載されている電子部品やラジオ受信に悪影響を与える、いわゆるラジオノイズの原因となっている。
 そのため、比較例の車両用モータでは、ロータのシャフトSFT1によって回転する出力軸SFT2にアース用の摺接ブラシBRを設け、出力軸SFT2とモータケースMKとを電気的に接続することで等電位化することが考えられている。これにより、ステータ(巻線)側からの電圧の誘起を抑え、ひいてはラジオノイズの低減を図っている。
 しかしながら、摺接ブラシBRを設置するためにはブラシ設置スペースを確保しなければならず、車両用モータの全体構造が大型化してしまうという問題が生じる。また、モータ機能部品ではない摺接ブラシBRを設置することで部品点数が増え、コストが増加するという問題もあった。さらに、摺接ブラシBRは消耗品であるため、保守管理が必要となって管理コストがかかることも考えられ、さらには摺接ブラシBRの耐久性やゴミの発生という問題も発生してしまう。
 なお、シャフトSFT1や出力軸SFT2を回転自在に保持する第1~第4ベアリングBRG1~BRG4やその周りを絶縁することも考えられるが、ギヤ接触している部分等の他の回路を通る電流を遮断できず、ノイズが減らないおそれがある。また、絶縁性を有する特殊ベアリングを用いる必要があり、コストアップしてしまうという問題もあった。
 [ラジオノイズ低減作用]
 図3は、実施例1の車両用モータにおける等価回路図である。
 実施例1の車両用モータ10では、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給すると、回転磁界が発生し、鉄心16を有するロータ13がシャフト14ごと所望の回転数で回転する。このとき、ステータ12側から電圧が誘起されるが、実施例1の車両用モータ10では、スパイダ15が絶縁性を有する絶縁材によって形成されているため、鉄心16とシャフト14との間が絶縁される。つまり、絶縁材からなるスパイダ15がシャフト14と鉄心16の間を絶縁する絶縁部として機能する。
 これにより、鉄心16→スパイダ15→シャフト14→第1ベアリングBRG1→モータケース11→第4ベアリングBRG4→出力軸25→第2ベアリングBRG2→シャフト14へとつながる回路が遮断される。このため、モータ駆動系に電流が流れず、高周波ノイズのアンテナとして機能しなくなり、ラジオノイズの低減を図ることができる。
 [別部品不要作用]
 実施例1の車両用モータ10では、上述のように、スパイダ15を絶縁材によって形成することで、回路を遮断して電流を流さなくしてラジオノイズの低減を図っている。
 ここで、スパイダ15は、シャフト14と鉄心16とをつなげ、回転トルクを伝達するものである。すなわち、車両用モータ10の機能部品となっている。そのため、実施例1の車両用モータ10では、機能部品であるスパイダ15を利用して回路を遮断する構成になっている。この結果、機能部品以外の部品点数を増加することなくラジオノイズの低減を図ることができるため、別部品が不要になり、モータ構造全体の大型化を抑制することができる。
 特に、実施例1の車両用モータ10では、絶縁部として、絶縁材によって形成されたスパイダ15としたため、コストをかけずに回路を遮断することでラジオノイズを低減することができる。
 次に、効果を説明する。実施例1の車両用モータにあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
 (1) モータハウジング(モータケース)11に回転可能に支持するシャフト14と、前記シャフト14と一体回転可能な磁性を有した電磁鋼板部(鉄心)16と、前記電磁鋼板部16を取り囲み、コイルKを捲回するステータ12と、前記シャフト14と前記電磁鋼板部16の間を絶縁する絶縁部と、を備えた構成とした。このため、ラジオノイズ低減のための機能部品以外の部品を設置する必要がなくなり、モータ構造全体の大型化を抑制することができる。
 (2) 前記絶縁部は、前記シャフト14に固定されて前記シャフト14と一体回転し、前記電磁鋼板部(鉄心)16を保持すると共に、絶縁性を有する絶縁材により形成したスパイダ15である構成とした。このため、コストをかけずに回路遮断して、ラジオノイズの低減を図ることができる。
 実施例2の車両用モータは、スパイダの外表面に設けた絶縁層によってシャフトと電磁鋼板部との間を絶縁した例である。
 まず、構成を説明する。なお、実施例1において説明した車両用モータ10と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図4は、実施例2の車両用モータを示す縦断面図である。
 実施例2における車両用モータ10Aでは、スパイダ15Aを金属材料によって形成すると共に、その外表面に絶縁処理を施すことで、絶縁性を有する絶縁層15dを設けた。ここで、絶縁処理とは、例えば樹脂やワニスでスパイダ表面をコーティング処理することである。
 これにより、絶縁層15dが、シャフト14と鉄心16の間を絶縁する絶縁部となり、鉄心16とシャフト14の間が絶縁される。この結果、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給してロータ13を回転駆動する際に、ステータ12側から電圧が誘起されても、鉄心16→スパイダ15A→シャフト14→第1ベアリングBRG1→モータケース11→第2ベアリングBRG2→シャフト14へとつながる回路が遮断され、電流が流れず、ラジオノイズの低減を図ることができる。
 一方、スパイダ15Aは金属材料によって形成されているため、コスト低減を図ると共に、ロータ強度の向上を図ることができる。
 次に、効果を説明する。実施例2の車両用モータにあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
 (3) 前記絶縁部は、前記シャフト14に固定されて前記シャフト14と一体回転し、前記電磁鋼板部(鉄心)16を保持するスパイダ15Aの外表面に設けた絶縁性を有する絶縁層15dである構成とした。このため、スパイダ15A自体を金属材料によって形成することができ、コスト低減を図ると共に、ロータ13の強度を向上することができる。
 なお、図4に示す車両用モータ10Aでは、スパイダ15Aの全体に絶縁処理を施し、スパイダ15Aの外表面全体にわたって絶縁層15dを設けているが、これに限らない。
 例えば、図5に示すように、スパイダ15Aと鉄心16とが接触する部分であるスパイダ15Aの円筒部15aの外周面15cのみに絶縁層15dを設けてもよい。すなわち、スパイダ15Aのうち、鉄心接触部のみに絶縁処理を施す。この場合であっても、鉄心16とシャフト14の間を絶縁することができる。また、円筒部15aの外周面15cのみに絶縁層15dを設けることで、この絶縁層15dを設ける面積を少なくでき、コスト低減が可能となる。
 また、図6に示すように、スパイダ15Aとシャフト14とが接触する部分であるスパイダ15Aの連結部15bのみに絶縁層15dを設けてもよい。すなわち、スパイダ15Aのうち、シャフト接触部のみに絶縁処理を施す。この場合であっても、絶縁層15dによって鉄心16とシャフト14の間を絶縁することができる。また、連結部15bのみに絶縁層15dを設けることで、この絶縁層15dを設ける面積を少なくでき、コスト低減が可能となる。なお、この場合、固定ネジN1を絶縁材によって形成する。
実施例3の車両用モータは、シャフトの外表面に設けた絶縁層によってシャフトと電磁鋼板部との間を絶縁した例である。
 まず、構成を説明する。なお、実施例1及び実施例2において説明した車両用モータ10,10Aと同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図7は、実施例3の車両用モータを示す縦断面図である。
 実施例3における車両用モータ10Bでは、シャフト14Bを金属材料によって形成すると共に、その外表面に絶縁処理を施すことで、絶縁性を有する絶縁層14eを設けた。ここで、絶縁処理とは、例えば樹脂やワニスでシャフト表面にコーティング処理することである。また、このとき、スパイダ15をシャフト14Bに固定する固定ネジN1は、絶縁材によって形成する。
 これにより、絶縁層14eが、シャフト14Bと鉄心16の間を絶縁する絶縁部となり、鉄心16とシャフト14Bの間が絶縁される。この結果、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給してロータ13を回転駆動する際に、ステータ12側から電圧が誘起されても、鉄心16→スパイダ15→シャフト14B→第1ベアリングBRG1→モータケース11→第2ベアリングBRG2→シャフト14Bへとつながる回路が遮断され、電流が流れず、ラジオノイズの低減を図ることができる。
 一方、シャフト14Bは金属材料によって形成されているため、コスト低減を図ると共に、ロータ強度の向上を図ることができる。
 次に、効果を説明する。実施例3の車両用モータにあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
 (4) 前記絶縁部は、前記シャフト14Bの外表面に設けた絶縁性を有する絶縁層14eである構成とした。このため、シャフト14B自体を金属材料によって形成することができ、コスト低減を図ると共に、ロータ13の強度を向上することができる。
 なお、図7に示す車両用モータ10Bでは、シャフト14Bの全体に絶縁処理を施し、シャフト14Bの外表面全体にわたって絶縁層14eを設けているが、これに限らない。
 例えば、図8に示すように、シャフト外表面のうち、スパイダ15と接触する固定部14aの外表面のみに絶縁層14eを設けてもよい。すなわち、シャフト14Bのうち、スパイダ接触部のみに絶縁処理を施す。この場合であっても、鉄心16とシャフト14Bの間を絶縁することができる。また、スパイダ接触部分のみに絶縁層14eを設けることで、この絶縁層14e設ける面積を少なくでき、コスト低減が可能となる。なお、この場合、固定ネジN1を絶縁材によって形成する。
 実施例4の車両用モータは、シャフトとスパイダと電磁鋼板部との接触部に設けた絶縁体によって、シャフトと電磁鋼板部との間を絶縁した例である。
 まず、構成を説明する。なお、実施例1~実施例3において説明した車両用モータ10,10A,10Bと同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図9は、実施例4の車両用モータを示す縦断面図である。
 実施例4における車両用モータ10Cでは、スパイダ15と鉄心16の間に、絶縁性を有する絶縁体17を介装した。ここで、絶縁体17は、例えばポリエステルやエポキシ樹脂等の合成樹脂材により、スパイダ15や鉄心16とは別体に形成される。そして、この絶縁体17は、エンドプレート16a,16bによって押えられて固定される。
 これにより、絶縁体17が、シャフト14と鉄心16の間を絶縁する絶縁部となり、鉄心16とシャフト14の間が絶縁される。この結果、ステータ12に捲回したコイルKに電力供給してロータ13を回転駆動する際に、ステータ12側から電圧が誘起されても、鉄心16→スパイダ15→シャフト14→第1ベアリングBRG1→モータケース11→第2ベアリングBRG2→シャフト14へとつながる回路が遮断され、電流が流れず、ラジオノイズの低減を図ることができる。
 一方、スパイダ15や鉄心16は従来品を使用することができ、僅かな変更によってシャフト14と鉄心16の間を絶縁できるため、コスト低減を図ることができる。
 なお、図9に示す車両用モータ10Cでは、スパイダ15と鉄心16の間に絶縁体17を介装したが、これに限らない。
 例えば、図10に示す車両用モータ10C´のように、シャフト14とスパイダ15の間に絶縁体18を介装してもよい。この場合、スパイダ15は、絶縁材によって形成された固定ネジN1により、絶縁体18を介してシャフト14に固定される。この場合であっても、鉄心16とシャフト14の間を絶縁することができる。またこのとき、シャフト14やスパイダ15は従来品を使用することができ、僅かな変更によってシャフト14と鉄心16の間を絶縁できるため、コスト低減を図ることができる。
 次に、効果を説明する。実施例4の車両用モータにあっては、下記に挙げる効果を得ることができる。
 (5) 前記絶縁部は、前記シャフト14と、前記シャフト14に固定されて前記シャフト14と一体回転し、前記電磁鋼板部(鉄心)16を保持するスパイダ15との間、又は、前記スパイダ15と前記電磁鋼板部(鉄心)16との間の少なくとも一方に設けた絶縁性を有する絶縁体17,18である構成とした。このため、モータ構造を小変更することでシャフト14と鉄心16の間を絶縁でき、コスト低減を図ることができる。
 以上、本発明の車両用モータを実施例1~実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
 実施例1の車両用モータ10では、鉄心16の軸方向両端部をエンドプレート16a,16bによって挟み込むことにより、スパイダ15に対して鉄心16を固定しているが、これに限らない。
 例えば、図11(a)に示すように、スパイダ15を表面に電気的絶縁皮膜が形成された粉体を加圧成形して形成された圧粉コアや、樹脂材料によって成形する際、鉄心16の軸方向両端部を挟み込んでもよい。これにより、スパイダ15と鉄心16とが一体化される。この場合、エンドプレート16a,16bが不要となって部品点数の低減を図るだけでなく、製造工程の低減も可能なため、製造コストを抑制することができる。また、スパイダ15と鉄心16との接続が強固になり、ロータ13の強度向上を図ることもできる。
 また、図11(b)に示すように、鉄心16に軸方向に貫通する貫通孔16cを形成し、スパイダ15を成形する際に、鉄心16の軸方向両端部を挟み込むと共に、この貫通孔16cにスパイダ15を入り込ませてもよい。この場合では、図11(a)に示した場合よりもスパイダ15と鉄心16との接続がより強固になり、ロータの強度向上をさらに図ることができる。
 さらに、実施例4の車両用モータ10Cでは、スパイダ15と鉄心16の間に絶縁体17を設け、車両用モータ10C´では、シャフト14とスパイダ15の間に絶縁体18を設けている。しかしながら、この絶縁体17と絶縁体18を同時に用いて、シャフト14とスパイダ15の間、及び、スパイダ15と鉄心16の間を同時に絶縁してもよい。この場合には、絶縁性を高めることができ、ノイズ低減効果をさらに向上することができる。
 さらに、上述の実施例では、電磁鋼板部として多数の磁性プレートをシャフト14の軸方向に沿って積層して形成された鉄心16を用いたが、これに限らない。電磁鋼板部は、強磁性体を微細な粉末にし、その表面を絶縁被膜で覆ってから圧縮して固めた圧紛磁心であってもよいし、通電によって電磁力を発生する界磁コイルであってもよい。
 そして、上述の実施例では、車両用モータをインホイールモータに適用した例を示したが、電気自動車あるいはハイブリッド車に形成されたモータルームに配置し、左右前輪又は左右後輪を同時に回転駆動する駆動モータとして適用することもできる。

Claims (5)

  1.  モータハウジングに回転可能に支持するシャフトと、
     前記シャフトと一体回転可能な磁性を有した電磁鋼板部と、
     前記電磁鋼板部を取り囲み、コイルを捲回するステータと、
     前記シャフトと前記電磁鋼板部の間を絶縁する絶縁部と、
     を備えた車両用モータ。
  2.  請求項1に記載された車両用モータにおいて、
     前記絶縁部は、前記シャフトに固定されて前記シャフトと一体回転し、前記電磁鋼板部を保持すると共に、絶縁性を有する絶縁材により形成したスパイダである車両用モータ。
  3.  請求項1に記載された車両用モータにおいて、
     前記絶縁部は、前記シャフトに固定されて前記シャフトと一体回転し、前記電磁鋼板部を保持するスパイダの外表面に設けた絶縁性を有する絶縁層である車両用モータ。
  4.  請求項1に記載された車両用モータにおいて、
     前記絶縁部は、前記シャフトの外表面に設けた絶縁性を有する絶縁層である車両用モータ。
  5.  請求項1に記載された車両用モータにおいて、
     前記絶縁部は、前記シャフトと前記シャフトに固定されて前記シャフトと一体回転し、前記電磁鋼板部を保持するスパイダとの間、又は、前記スパイダと前記電磁鋼板部との間の少なくとも一方に設けた絶縁性を有する絶縁体である車両用モータ。
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