WO2012032755A1 - 天井扇風機 - Google Patents

Abstract

天井扇風機は、吊り下げ部と、パイプ部と、本体とを設け、本体は連結部を備え、連結部の上部には連結孔部を有し、パイプ部の下部にはパイプ孔部を有し、連結部がパイプ部に挿入され、連結孔部とパイプ孔部とに挿入されるボルト部と、ナット部とを有し、ボルト部はねじ部と、ヘッド部とから形成され、ヘッド部はパイプ部の外周部の形状に合わせた曲面部を備え、曲面部がナット部によって外周部に接して固定されるように曲面部の方向を誘導するヘッド方向ガイド部を有する。

Description

天井扇風機

　本発明は、天井扇風機に関する。

　従来の天井扇風機は天井に固定される吊下部と、吊下部に吊下げられるパイプ部と、パイプ部に締結される本体部とから構成され、パイプ部と本体部とが連結ボルト及びナットによって締結されていた。

　また連結ボルトの頭部の下面形状が、パイプ部の外面に沿って、断面が円弧形状の曲面にした例もある（例えば特許文献１参照）。

　このような従来の連結ボルトでは締結時、連結ボルト側を固定することなく、ナットのみを回転させればよく、施工性が向上していた。しかし、連結ボルトが誤った角度に挿入されると、円弧形状の曲面がパイプ部の外面に沿わない状態にて固定される。その結果、天井扇風機の運転中にパイプ部と本体部との連結が緩むという課題を有していた。

特開２００８－１２１５５１号公報

　本発明の天井扇風機は、天井に固定された吊り下げ部と、吊り下げ部に吊下げられる円筒形状のパイプ部と、パイプ部に連結される本体とを設けている。本体は上方に延びた円柱形状の連結部を備え、連結部の上部には水平方向に貫通した連結孔部を有し、パイプ部の下部には水平方向に貫通したパイプ孔部を有している。連結孔部とパイプ孔部とが連通するように連結部がパイプ部に挿入され、連通した連結孔部とパイプ孔部とに挿入されるボルト部と、ボルト部に締結されるナット部とを有している。ボルト部は連結孔部とパイプ孔部とを貫通するねじ部と、ねじ部の端部に位置するヘッド部とから形成され、ヘッド部はパイプ部の外周部の形状に合わせた曲面部を備えている。曲面部がナット部によって外周部に接して固定されるように曲面部の方向を誘導するヘッド方向ガイド部を有する。

　このような構成により、ボルト部のヘッド部がヘッド方向ガイド部によって正しい方向に挿入されるため、ボルト部が誤った角度に挿入されることがない。

図１は、本発明の実施の形態の天井扇風機の概要を示す全体図である。 図２は、同天井扇風機の拡大斜視図である。 図３は、同天井扇風機のボルト部全体図である。 図４は、同天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の挿入方法を示す斜視図である。 図５は、同天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時のナット部を示す側面図である。 図６は、同天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時の締結部を示す斜視図である。 図７は、同天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時の締結部を示す俯瞰図である。 図８は、同天井扇風機の締結部分を示す斜視図である。 図９は、同天井扇風機の締結部分を示す俯瞰図である。

　以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。

　（実施の形態）
　図１は、本発明の実施の形態の天井扇風機の概要を示す全体図である。図１に示すように天井扇風機は、天井２５に固定された吊り下げ部１と、吊り下げ部１に吊下げられる円筒形状のパイプ部２と、パイプ部２に連結される本体３とを有している。本体３の周部には、水平方向へ延びた複数の羽根部２０が備えられている。

　図２は、本発明の実施の形態の天井扇風機の拡大斜視図である。図２に示すように本体３の上部には、上方に延びた円柱形状の連結部４が備えられている。連結部４の上部には、水平方向に貫通した円形孔の連結孔部５が備えられている。またパイプ部２の下部には、水平方向に貫通した円形孔のパイプ孔部６が備えられている。ここで連結孔部５とパイプ孔部６とが連通するように、連結部４がパイプ部２内に挿入される。連結孔部５とパイプ孔部６とが連通した状態において、ボルト部７が連結孔部５とパイプ孔部６とに挿入される。そしてナット部８がボルト部７に締結され、連結部４とパイプ部２とが連結される。

　図３は、本発明の実施の形態の天井扇風機のボルト部全体図である。図３に示すようにボルト部７は、ねじ部９と、ヘッド部１０とから構成されている。ここでねじ部９は、図２に示す連結孔部５とパイプ孔部６とを貫通する。ヘッド部１０は、ねじ部９の端部に位置し、図２に示すパイプ部２の外周部１１の形状に合わせた半円弧形状の曲面部１２を備えている。

　本実施の形態における天井扇風機の特徴は、ボルト部７はナット部８によってパイプ部２の外周部１１と、ヘッド部１０の曲面部１２とが接して固定される。そして図３に示すようにヘッド部１０には、曲面部１２がナット部８によって外周部１１に接して固定されるように曲面部１２の方向を誘導するヘッド方向ガイド部１３が設けられている。

　すなわち、連結孔部５とパイプ孔部６とが連通した状態においてボルト部７が挿入され、ナット部８のみが回転される。そして、ヘッド方向ガイド部１３によってヘッド部１０の曲面部１２が、パイプ部２の外周部１１に接して取り付けられる。このようにナット部８のみが回転され、ボルト部７のヘッド部１０がヘッド方向ガイド部１３によって正しい位置に取り付けられる。

　図３に示すようにヘッド方向ガイド部１３は、ヘッド部１０の円弧状の曲面部１２の円弧端部１４から延びた突起部である。具体的には突起部は、ヘッド部１０の曲面部１２の円弧端部１４の一方のみからねじ部９が延びている方向と同じ方向に延びている。

　これにより、ボルト部７が誤った角度に挿入されると、突起部のみがパイプ部２の外周部１１に接する。そのため、接触面積が小さく摩擦抵抗も小さくなる。そして、ボルト部７とナット部８との締結時の締付けトルクによりヘッド部１０が回転し、ボルト部７は正規の挿入角度に修正され、誤った角度によるボルト部７の取付けが防止される。

　また図３に示すようにヘッド部１０の突起部は、球形状にて形成されている。これによりボルト部７が、角度が誤って挿入されても、球形状の突起部と円筒形状のパイプ部２の外周部１１とが接する。そのため、突起部とパイプ部２との接触はほぼ点接触となる。

　すなわち、連結孔部５とパイプ孔部６とが連通した状態においてボルト部７が挿入され、ナット部８が回転されると次のようになる。ヘッド部１０が正規の挿入角度にて挿入されていない場合にも、ボルト部７とナット部８との締結時の締付けトルクによりヘッド部１０が回転し、正規の挿入角度に修正されるまで突起部とパイプ部２との接触はほぼ点接触となる。つまり、常に摩擦抵抗が小さくなり、ボルト部７とナット部８との締結時の締付けトルクによりヘッド部１０がより容易に回転する。そしてボルト部７は、正規の挿入角度に修正されるので、ボルト部７の誤った取付けが防止される。

　次に、異なる構成のヘッド方向ガイド部について説明する。図４は、本発明の実施の形態の天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の挿入方法を示す斜視図である。図４に示すようにヘッド方向ガイド部１３ａは、切欠部１７とガイド部１８とから形成されている。ここで切欠部１７は、曲面部１２の円弧中央部に略半円形状に設けられている。ガイド部１８は、パイプ孔部６の一方側から水平方向に延びている。すなわちガイド部１８は、パイプ孔部６の円形孔の中心軸方向に延びた略円柱形状である。またガイド部１８は、図３に示すヘッド部の中心１０ａからヘッド部の外縁１０ｂまでの距離をヘッド部外縁長さ１０ｃとしたとき、パイプ孔部の中心６ａからヘッド部外縁長さ１０ｃまでの外周部１１から水平方向に延びている。

　図４に示すようにボルト部７が、パイプ孔部６のガイド部１８が設けられている一方側からパイプ孔部６と連結孔部５とに挿入される。そして、外周部１１と曲面部１２とが接して固定される方向に曲面部１２が向くと、ガイド部１８が切欠部１７を通過する。

　ここでボルト部７が、パイプ孔部６の一方側からパイプ孔部６と連結孔部５とに挿入される。そして、ボルト部７が回転され、切欠部１７とガイド部１８との位置が合わされると、ガイド部１８が切欠部１７内に嵌る。この状態において、ナット部８とボルト部７とが締結されていくと、外周部１１と、曲面部１２とが接する。つまり正規の取り付け状態にてボルト部７とナット部８とが締結され、図２に示す連結部４とパイプ部２とが連結される。ここで切欠部１７の切欠の大きさ１７ａはガイド部１８の外形の大きさ１８ａより大きく、ガイド部１８が切欠部１７を通過して曲面部１２の位置合わせが行われる。

　すなわち、切欠部１７とガイド部１８との位置が合わされ、ガイド部１８が切欠部１７内に嵌ることにより、ボルト部７が正規の挿入角度に修正されるので、ボルト部７の誤った取付けが防止される。更に曲面部１２が外周部１１と接するまでボルト部７が移動される時、ボルト部７の回転が防止されナット部８のみが回転されることにより、容易にボルト部７とナット部８とが締結される。

　またヘッド部１０の切欠部１７が、２箇所備えられている。具体的には、切欠部１７がヘッド部の中心１０ａに対して点対称の位置に２箇所備えられている。これにより、切欠部１７とガイド部１８との位置が合わされた状態において、ボルト部７は上下方向に対称な形状となる。その結果、上下方向の区別が無くなるためボルト部７の挿入時の自由度が増し、施工性が向上する。

　図５は、本発明の実施の形態の天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時のナット部を示す側面図である。図５に示すようにボルト部７が、パイプ孔部６のガイド部１８が設けられている側と反対側の他方側からパイプ孔部６と連結孔部５とに挿入され、外周部１１と曲面部１２とが接し、ねじ部９にナット部８が装着される場合、ガイド部１８とナット部８とが当たり、ナット部８が装着されない。

　具体的には、ナット部の中心８ａからナット部の外周８ｂまでの長さであるナット部長さ８ｃが、図３に示すヘッド部外縁長さ１０ｃより長くされている。これにより、ガイド部１８とナット部８とが当たるため、ナット部８が装着されない。従ってガイド部１８を設けた側と反対側の連結孔部５からボルト部７が挿入されても、ナット部８が締付けられなくなるため、誤ったボルト部７の取付けが未然に防止される。

　図６は、本発明の実施の形態の天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時の締結部を示す斜視図である。図６に示すようにボルト部７が、パイプ孔部６の一方側からパイプ孔部６と連結孔部５とに挿入され、ガイド部１８が切欠部１７を通過しないと、ねじ部９の先端がパイプ孔部６より突出しない。

　具体的には図３に示すねじ部長さ９ａは、外周部１１からガイド部先端１８ｂまでのガイド部長さ１８ｃにパイプ部の直径２ａを加えた長さより短くしている。これにより、ボルト部７が誤った角度に挿入されても、ナット部８が締付けられなくなるため、誤った角度のボルト部７の取付けが未然に防止される。

　図７は、本発明の実施の形態の天井扇風機の異なる構成のヘッド方向ガイド部を備えたボルト部の誤挿入時の締結部を示す俯瞰図である。図７に示すようにボルト部７が、パイプ孔部６の他方側からパイプ孔部６と連結孔部５とに挿入され、外周部１１と曲面部１２とが接した場合、ねじ部先端９ｂがガイド部先端１８ｂより突出しない。

　具体的には、ねじ部長さ９ａは、他方側のパイプ孔部６からガイド部先端１８ｂまでの距離より短い。これにより、ガイド部１８を設けた側と反対側の連結孔部５からボルト部７が挿入された際、ナット部８がガイド部１８により締付けられなくなるため、ボルト部７の誤った取付けが未然に防止される。

　図８は、本発明の実施の形態の天井扇風機の締結部分を示す斜視図である。図１および図８に示すように本体３は、モーター部１９と、モーター部１９によって回転する羽根部２０と、モーター部１９の下部を覆う本体ケース部２１とから形成されている。そしてガイド部１８に隣接して、天井２５から延びた電源配線部２２とモーター部１９から延びたモーター配線部２３とを電気的に接続する接続部２４が設けられている。接続部２４は、ガイド部１８からパイプ孔部６と連結孔部５との連通方向に対して垂直方向に延びて形成されている。これにより、図４に示すボルト部７とナット部８とによるパイプ部２と連結部４との締結作業時、接続部２４が障害物になることがない。

　また図８に示すように、接続部２４への電源配線部２２とモーター配線部２３とを電気的に接続する方向は、パイプ孔部６と連結孔部５との連通方向と同じである。そのため、接続部２４への電源配線部２２とモーター配線部２３との結線作業、およびパイプ部２と連結部４との締結作業が容易に行われる。

　図９は、本発明の実施の形態の天井扇風機の締結部分を示す俯瞰図である。図９に示すように接続部２４は、ナット部８よりヘッド部１０側に位置する。これにより、接続部２４はヘッド部１０側に偏るので、ナット部８側の空間が広くなる。ナット部８が工具により回転される場合、接続部２４が工具の回転の邪魔になることが防止され、施工性が向上する。

　なお本発明の実施の形態では、連結部４がパイプ部２に挿入される場合を説明したが、パイプ部２が連結部４に挿入されてもよい。

　本発明は、誤った取付けが防止できるので天井、および壁面に取り付けられる扇風機等に利用できる。

１　　吊り下げ部
２　　パイプ部
２ａ　　パイプ部の直径
３　　本体
４　　連結部
５　　連結孔部
６　　パイプ孔部
６ａ　　パイプ孔部の中心
７　　ボルト部
８　　ナット部
８ａ　　ナット部の中心
８ｂ　　ナット部の外周
８ｃ　　ナット部長さ
９　　ねじ部
９ａ　　ねじ部長さ
９ｂ　　ねじ部先端
１０　　ヘッド部
１０ａ　　ヘッド部の中心
１０ｂ　　ヘッド部の外縁
１０ｃ　　ヘッド部外縁長さ
１１　　外周部
１２　　曲面部
１３，１３ａ　　ヘッド方向ガイド部（突起部）
１４　　円弧端部
１７　　切欠部
１７ａ　　切欠の大きさ
１８　　ガイド部
１８ａ　　外形の大きさ
１８ｂ　　ガイド部先端
１８ｃ　　ガイド部長さ
１９　　モーター部
２０　　羽根部
２１　　本体ケース部
２２　　電源配線部
２３　　モーター配線部
２４　　接続部
２５　　天井

Claims (9)

1. 天井に固定された吊り下げ部と、
   前記吊り下げ部に吊下げられる円筒形状のパイプ部と、
   前記パイプ部に連結される本体とを設け、
   前記本体は上方に延びた円柱形状の連結部を備え、
   前記連結部の上部には水平方向に貫通した連結孔部を有し、
   前記パイプ部の下部には水平方向に貫通したパイプ孔部を有し、
   前記連結孔部と前記パイプ孔部とが連通するように前記連結部が前記パイプ部に挿入され、
   連通した前記連結孔部と前記パイプ孔部とに挿入されるボルト部と、
   前記ボルト部に締結されるナット部とを有し、
   前記ボルト部は前記連結孔部と前記パイプ孔部とを貫通するねじ部と、
   前記ねじ部の端部に位置するヘッド部とから形成され、
   前記ヘッド部は前記パイプ部の外周部の形状に合わせた曲面部を備え、
   前記曲面部が前記ナット部によって前記外周部に接して固定されるように前記曲面部の方向を誘導するヘッド方向ガイド部を有することを特徴とする天井扇風機。
2. 前記ヘッド方向ガイド部は、円弧状の前記曲面部の円弧端部から延びた突起部であることを特徴とする請求項１に記載の天井扇風機。
3. 前記突起部は、球形状に形成されたことを特徴とする請求項２に記載の天井扇風機。
4. 前記ヘッド方向ガイド部は、円弧状の前記曲面部の中央部に設けた切欠部と、前記ヘッド部の中心から前記ヘッド部の外縁までの距離をヘッド部外縁長さとし前記パイプ孔部の中心から前記ヘッド部外縁長さまでの前記外周部から水平方向に延びたガイド部とから形成され、前記切欠部の切欠の大きさを前記ガイド部の外形の大きさより大きくし、前記切欠部に前記ガイド部を通過させて前記曲面部の位置合わせを行うことを特徴とする請求項１に記載の天井扇風機。
5. 前記ナット部の中心から前記ナット部の外周までの長さであるナット部長さが前記ヘッド部外縁長さより長くしたことを特徴とする請求項４に記載の天井扇風機。
6. 前記切欠部を前記ヘッド部の中心に対して点対称に２箇所備えたことを特徴とする請求項４に記載の天井扇風機。
7. 前記ねじ部の長さが前記外周部から前記ガイド部の先端までのガイド部長さに前記パイプ部の直径を加えた長さより短くしたことを特徴とする請求項４に記載の天井扇風機。
8. 前記本体は羽根部を回転させるモーター部を備え、前記ガイド部に隣接して前記天井から延びた電源配線部と前記モーター部から延びたモーター配線部とを電気的に接続する接続部を設けたことを特徴とする請求項４に記載の天井扇風機。
9. 前記接続部は、前記ナット部より前記ヘッド部側に位置することを特徴とする請求項８に記載の天井扇風機。

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