WO2012023224A1 - 加硫システム及びタイヤ加硫方法 - Google Patents

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Abstract

 本発明の加硫システムは、グループに属する加硫機10a~10hとグループに割り当てられるボイラ30とを繋ぐ蒸気供給路40上に昇温器35と昇圧器37が設けられる。昇温器35と昇圧器37は、上流側から順に配置され、昇温器35と昇圧器37との間でモールドに蒸気を供給する第2分岐供給路43が蒸気供給路40から分岐され、第2分岐供給路43は、昇圧器37を迂回してモールドに昇温器35で昇温された蒸気を供給する形態とすることが好ましい。

Description

加硫システム及びタイヤ加硫方法
 本発明は、生タイヤを加硫する方法及びそのシステムに関する。
 通常、生タイヤを加硫するには、内部に生タイヤが装填されたモールド(金型)を加熱媒体により加熱するとともに、生タイヤの内部空間に高温・高熱容量の蒸気からなる加熱媒体と、不活性ガス、窒素ガス等の不凝縮性ガスからなる加圧媒体とを供給することによって、生タイヤを外側および内側から加熱することが広く行われている(例えば、特許文献1)。なお、加熱媒体と加圧媒体を総称して、以下では加硫媒体ということがある。
 一般に、図15に示されるように、複数(例えば20~100台)の加硫機101が設置されている建屋104の外部にあるボイラ102と加硫機101とを配管103を介して接続することによって、ボイラ102で生成した蒸気を加硫機101に供給する加硫システム300が構成されている。そしてこの場合、一台のボイラ102から建屋104内の全ての加硫機101に対して蒸気を供給しているのが通常である。このボイラ102は大型であることから加硫機101の近くに設置することができないため、加硫機101とボイラ102との間の配管103の総延長が数100mにもなる。
 しかしながら、上述したような構成では、ボイラ102から配管103を介して加硫機101に蒸気を供給する際に、配管103からの放熱により蒸気の熱量の相当の部分が失われるため、大きなエネルギーロスを生じる。本発明者等の検討によると、ボイラ102から投入される熱量の1/3程度が放熱するという試算がある。
 そこで特許文献2は、加熱媒体を加熱することによって当該加熱された加熱媒体を介してブラダに熱量を供給して生タイヤを加熱することが可能な熱量供給手段を加硫機ごとに別々に設けることを提案している。そして、ブラダ内の加熱媒体を加硫機の外部に取り出すとともに、取り出された加熱媒体をブラダ内へと戻す循環経路と、加硫機の外部において循環経路内を循環する加熱媒体を加熱する電気ヒータへの供給電力を制御する温度制御装置とを有する熱量供給手段が特許文献2に記載されている。
特許第3699206号公報 特開2006-231931号公報
 特許文献2によると、加硫機個々におけるエネルギーロスを低減できるものの、ボイラと加硫機を繋ぐ配管からの放熱は依然としてあるために、複数の加硫機を備える加硫システム全体としてはエネルギーロスが未だに大きいままである。
 本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、複数の加硫機を備える加硫システム全体としてエネルギーロスを低減することを目的とする。
 本発明者等は、大型のボイラに比べて加硫機の近くに置くことのできる小型のボイラを使用することを検討した。例えば、一台の大型ボイラが蒸気を供給する加硫システムを、図6に示すように、小型のボイラ30-1~30-nに置き換えて蒸気を供給する加硫機10-1~10-nの台数を数台程度に抑えると、加硫機10-1~10-nの近くにボイラ30-1~30-nを置くことができる。この場合、全ての加硫機10-1~10-nに対応するために、複数台の小型のボイラ30-1~30-nが必要になる。ここで、大型のボイラから加硫機に蒸気を供給する加硫システムを集合型といい、また、複数台の小型のボイラから加硫機に蒸気を供給する加硫システムを分散型ということにする。
 ところで、加硫は150~200℃程度に生タイヤを加熱する必要があり、また、生タイヤの内部に供給される蒸気は1.5~2.0Mpa程度の圧力が必要とされている。ところが、分散型の加硫システムに用いることのできる小型のボイラは能力が小さく、供給できる蒸気の温度が100℃程度であり、圧力も低い。したがって、大型のボイラを単純に小型のボイラ30-1~30-nに置き換えたのでは、生タイヤを加硫することができない。そこで本発明者等は、ボイラと加硫機の間に昇温器と昇圧器とを設け、小型のボイラで生成された蒸気を加硫ができる温度、圧力まで昇温、昇圧して加硫機に供給することを着想した。
 この着想に基づく本発明は、複数台の加硫機がグループに区分されるとともに、グループの数に対応する台数のボイラが設けられ、グループごとに蒸気を供給するボイラが割り当てられることを前提とする分散型の加硫システムである。そして本発明の加硫システムは、グループに属する加硫機とこのグループに割り当てられるボイラとを繋ぐ蒸気供給路上に昇温器と昇圧器が設けられることを特徴とする。
 本発明の分散型の加硫システムは、ボイラから加硫機までの配管長を短くできるので、配管からの放熱を著しく低減できる。本発明者等の試算によると、同じ台数の加硫機に対して蒸気を供給する場合、集合型に比べて分散型の加硫システムは、配管による放熱を30%程度も低減できる。
 また、本発明の分散型の加硫システムは、グループごとに割り当てられるボイラが小型であっても、昇温器と昇圧器により加熱及び昇圧してグループに属する加硫機に蒸気を供給できるので、生タイヤの加硫を支障なく行うことができる。
 生タイヤを加硫成形するには、内部に生タイヤが装填されたモールドを蒸気により加熱するとともに、生タイヤの内部空間に高温、高圧の蒸気を供給する。このように、生タイヤの内部空間に高温、高圧の蒸気を供給するのは生タイヤの内部空間であって、モールドに供給される蒸気は高圧である必要がない。そこで、モールドに供給される分の蒸気については、昇温器を通して昇温するが昇圧器を通さずに加硫機に供給することで、昇圧器を運転する際のエネルギーロスを低減できる。このことを実現するために本発明の加硫システムは、以下の構成を採用することが好ましい。つまり、昇温器と昇圧器は、ボイラを上流側とすると、上流側から順に昇温器と昇圧器を配置する。そして、モールドに蒸気を供給するモールド用供給路を昇温器と昇圧器との間で蒸気供給路から分岐し、モールド用供給路は、昇圧器を迂回してモールドに昇温器で昇温された蒸気を供給する。
 加硫機に供給された飽和蒸気は凝縮されるので、加硫機でドレンが発生する。ドレンは温度が100℃以上であるので、加硫機で発生したドレンの廃熱を回収して加硫システムの省エネルギに利用できる。したがって本発明は、加硫機で発生したドレンを回収し、ボイラ又は蒸気供給経路に循環させる循環経路を備えることが好ましい。この場合、循環経路に昇温器を設け、昇温器でドレンを昇温してからボイラ又は蒸気供給経路に循環させることができる。
 グループに属する加硫機に一台のボイラから蒸気を供給するためには、蒸気供給路は、ボイラに繋がる主供給路と、主供給路からグループに属する加硫機に向けて分岐される分岐路とから構成されることになる。加硫機に供給される蒸気が昇温器および昇圧器を通ることを前提に、昇温器、昇圧器は主供給路、分岐路のいずれに設けてもよい。つまり本発明において、昇温器及び昇圧器のいずれか一方又は双方を、主供給路及び分岐路のいずれか一方又は双方に設けることができる。
 ところで、小型ボイラの能力不足を補うために、加熱媒体(蒸気)とともに加圧媒体(不凝縮ガス)を導入することによって加硫媒体の全圧を上げ、さらに加熱器を用いて加熱媒体及び加圧媒体を昇温することが考えられる。しかし、加硫媒体の全圧は上がるものの、蒸気の分圧は上がらないため、蒸気がブラダ内で凝縮して生成される凝縮水の温度が低くなり、加硫の進行を妨げるおそれがある。例えば、小型ボイラから供給される飽和蒸気が150℃程度(0.5MPaにおける飽和蒸気温度)とすれば、凝縮水の温度は加硫の後半に必要な温度(例えば、180℃程度)よりも低くなる。
 そこで本発明は、以下の手順でタイヤの加硫を行う。
 タイヤの加硫工程は大きく、昇温工程と加圧工程に区分できる。
 昇温工程は、加硫目標温度に向けて、通常は常温から生タイヤを昇温させる。この昇温工程の過程で、加硫反応は開始される。
 加圧工程では、加硫目標温度に向けた昇温の過程で加圧媒体を生タイヤの内部空間に供給して、加硫に必要な温度に加えて、圧力を与える。
 本発明は、昇温工程を以下の手順で行う。
 ボイラで生成された飽和蒸気を加熱することで生成される過熱蒸気を生タイヤの内部空間(以下、単に内部空間ということがある)に供給して生タイヤを昇温する。この過熱蒸気の供給は、加硫の当初から行ってもよいが、当初には飽和蒸気を供給し、その後に飽和蒸気を加熱することで生成される過熱蒸気を供給するという手順を採用することもできる。
 小型のボイラを使用する場合、当初に供給される飽和蒸気は、温度、圧力が、加硫目標温度、加硫目標圧力を満たさない。しかし、加硫を始める当初から加硫目標温度及び加硫目標圧力を与える必要はなく、生タイヤをある程度の温度まで昇温することができれば足りる。そこで、当初には、ボイラで生成される飽和蒸気のみを供給することで、省エネルギを図るとともに生産コストの低減を図ることができる。
 飽和蒸気の供給を受けながら生タイヤは昇温し加硫は進行するが、飽和蒸気の温度が低いことに起因して凝縮水の温度も低く、加硫の進行を妨げる恐れがある。そこで、途中で飽和蒸気を加熱して温度の高い過熱蒸気とすることで、加硫の進行、換言すれば生タイヤの昇温速度が低下するのを阻止する。
 前述したように、加圧工程は、過熱蒸気に加圧媒体を加えて生タイヤの内部空間に供給するが、加圧媒体を加えるタイミングは、以下のようにいくつかの選択肢がある。本発明はいずれをも包含する。
 一つめは、飽和蒸気を加熱して得られる過熱蒸気を内部空間へ先行して供給するのを開始した後に、加圧媒体をこの過熱蒸気に加える、というものである。
 二つめは、飽和蒸気と加圧媒体とからなる加硫媒体を内部空間へ先行して供給するのを開始した後に、この加硫媒体を加熱して加硫媒体中に含まれる飽和蒸気を過熱蒸気にする、というものである。
 三つめは、飽和蒸気と加圧媒体とからなる加硫媒体の内部空間への供給を開始すると同時に、この加硫媒体を加熱して加硫媒体中に含まれる飽和蒸気を過熱蒸気にする、というものである。
 いずれの場合であっても、過熱蒸気と加圧媒体とからなる加硫媒体は、昇温工程の過程で生タイヤの内部空間に供給が開始される。
 タイヤの加硫は、加硫目標温度に達したならば終了するが、加硫を確実に完了させるために、加硫目標温度に達した後に、当該温度を所定時間保持することがある。この場合、タイヤが加硫目標温度を超えて必要以上の温度まで加熱されるのを防ぐ必要がある。必要以上の温度まで加熱されると、生産されたタイヤの品質に悪影響が生じる。
 そこで、本発明は、加硫対象の生タイヤが加硫目標温度を基準に定められた温度に達した後に、温度制御を行うことが好ましい。温度制御は、冷却制御と加熱制御とを交互に繰り返すことで実行される。
 この冷却制御には、二つの選択肢がある。
 一つめの選択肢は、供給されている加硫媒体に含まれる過熱蒸気を飽和蒸気に切り替えることである。この場合、供給される加硫媒体は、飽和蒸気と加圧媒体とからなり、温度が低くなる。
 二つめの選択肢は、供給されている加硫媒体に含まれる加圧媒体の比率を高くすることである。この場合、加硫媒体の熱伝達率が低くなり、タイヤの昇温が抑制される。
 一方、冷却制御のみでは温度が低くなりすぎるおそれがある。したがって、冷却制御を行う場合には、加熱制御を伴うことが必要である。加熱制御は、冷却制御における二つの選択肢を行う前の状態に加硫媒体を戻すことを要旨とする。つまり、一つめの選択肢に対応し、供給されている加硫媒体に含まれる飽和蒸気を過熱蒸気に切り替えることである。また、二つめの選択肢に対応し、供給されている加硫媒体に含まれる加圧媒体の比率を低くすることもできる。
 生タイヤを加硫成形するときには、モールドにも蒸気を供給し生タイヤを外側から加熱する。しかし、モールドに供給される蒸気は加圧を目的としておらず圧力が低くても構わないので、加圧媒体を含む加硫媒体とする必要がない。そこで、モールドに供給される分については、飽和蒸気又は過熱蒸気を単独でモールドに供給することが好ましい。そうすることで、加圧媒体の使用量を低減することができる。
 本発明のタイヤ加硫方法は、一台のボイラで生成される飽和蒸気を複数の加硫機の各々に並行して供給するタイヤ加硫システムに適用できる。
 このシステムは、複数の加硫機の各々のモールドに保持される生タイヤの内部空間に向けて、飽和蒸気を供給する第1供給路と、第1供給路から分岐され、生タイヤを外側から加熱するためにモールドに向けて飽和蒸気を供給する第2供給路とを備える。
 またこのシステムは、第1供給路に設けられ、ボイラで生成される飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする第1加熱器と、第1供給路に加圧媒体を供給する加圧媒体供給路と、タイヤ加硫システムの動作を制御する制御部と、をさらに備える。
 この制御部は、加硫目標温度に向けて生タイヤを昇温させる昇温工程と、加硫目標温度に向けた昇温の過程で加圧媒体を生タイヤの内部空間に供給して、加硫に必要な温度及び圧力を与える加圧工程と、をタイヤ加硫システムに実行させる。
 制御部は、昇温工程において、ボイラで生成された飽和蒸気を加熱することで生成される過熱蒸気を、第1供給路を介して内部空間に供給して生タイヤを昇温するように制御する。制御部は、好ましくは、ボイラで生成された飽和蒸気を生タイヤの内部空間に供給し、次いで、飽和蒸気を加熱することで生成される過熱蒸気を内部空間に供給して生タイヤを昇温するように制御する。
 制御部はまた、加圧工程において、加圧媒体供給路から第1供給路に加圧媒体を導入して、過熱蒸気と加圧媒体とからなる加硫媒体を内部空間に供給して、加硫に必要な温度、圧力を与える。
 制御部は、加硫対象の生タイヤが加硫目標温度を基準に定められた温度に達したならば、冷却制御と加熱制御とを交互に行う温度制御を行うことができる。
 この冷却制御は、第1加熱器の動作を停止することで、供給されている加硫媒体に含まれる過熱蒸気を飽和蒸気に切り替える第1冷却制御、及び、加圧媒体供給路から導入する加圧媒体の量を増やすことで、供給されている加硫媒体に含まれる加圧媒体の比率を高くする第2冷却制御の一方又は双方を行うことができる。
 また、加熱制御は、第1冷却制御に対応し、第1加熱器を動作させることで、供給されている加硫媒体に含まれる飽和蒸気を過熱蒸気に切り替える第1加熱制御、及び、第2冷却制御に対応し、加圧媒体供給路から導入する加圧媒体の量を減らすことで、供給されている加硫媒体に含まれる加圧媒体の比率を低くする第2加熱制御の一方又は双方を行うことができる。
 飽和蒸気又は過熱蒸気を単独でモールドに供給するための構成として、本発明の加硫システムは、ボイラを上流側とすると、第1加熱器よりも上流側の第1供給路に第2加熱器を設けることとし、第2供給路は、第1加熱器と第2加熱器の間であって、加圧媒体供給路よりも上流側の第1供給路から分岐する。
 本発明の分散型の加硫システムによれば、ボイラから加硫機までの配管長を短くできるので、配管からの放熱を著しく低減できる。また、本発明の分散型の加硫システムは、小型のボイラを使用しても、昇温器と昇圧器により昇温及び昇圧してグループに属する加硫機に蒸気を供給できるので、生タイヤの加硫を支障なく行うことができる。
 また、本発明のタイヤの加硫方法によれば、昇温過程において、温度の低い飽和蒸気に起因して凝縮水の温度が低くなり、加硫の進行を妨げる恐れがある場合に、飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とすることで小型ボイラの能力不足を補い、加硫を順調に進行させることができる。
第1実施形態における加硫システムの各グループの構成を示すブロック図である。 第2実施形態における加硫システムの各グループの構成を示すブロック図である。 第3実施形態における加硫システムの各グループの構成を示すブロック図である。 第4実施形態における加硫システムの各グループの構成を示すブロック図である。 第1~第4実施形態における加硫システムに適用される加硫機の主要構成を示す断面図である。 本実施形態における分散型の加硫システムの一例を示す図である。 第5実施形態における加硫システムの構成を示すブロック図である。 第5実施形態における加硫システムの制御手順の一例を示すフローチャートである。 図8に示す制御手順によるタイヤの温度挙動イメージを示す図である。 第5実施形態における加硫システムの制御手順の他の例を示すフローチャートである。 図10に示す制御手順によるタイヤの温度挙動イメージを示す図である。 第5実施形態において、複数台の加硫機に一台のボイラから蒸気を供給する加硫システムの構成を示すブロック図である。 第6実施形態における加硫システムの構成を示すブロック図である。 第6実施形態において、複数台の加硫機に一台のボイラから蒸気を供給する加硫システムの構成を示すブロック図である。 従来の集合型の加硫システムの一例を示す図である。
 以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
 はじめに、図6に基づいて本実施形態における加硫システム1の概略構成を説明する。
 加硫システム1は、工場建屋2内に複数台(例えば、50~100台)の加硫機10-1~10-nが設置されている。加硫機10-1~10-nは、6~10台ずつにグループGr-1~Gr-nのnグループに区分されている。加硫システム1には、グループGr-1~Gr-nの数nに対応する台数のボイラ30-1~30-nが設けられる。ボイラ30-1~30-nは、グループGr-1~Gr-nごとに蒸気を供給する。グループGr-1~Gr-nごとに割り当てられているボイラ30-1~30-nと、各ボイラ30-1~30-nから蒸気が供給される加硫機10-1~10-nとは、蒸気供給路40-1~40-nで繋がれている。各ボイラ30-1~30-nで生成される蒸気は、蒸気供給路40-1~40-nを通って、対応する加硫機10-1~10-nに供給される。蒸気供給路40-1~40-nは、一般的な配管部材で構成されている。
 以下、各グループGr-1~Gr-nの構成に適用される4つの実施形態を順に説明する。なお、加硫システム1において、加硫機10-1~10-n、ボイラ30-1~30-n及び蒸気供給路40-1~40-nは、各々同じ仕様のものを使用するので、以下の説明では、加硫機10、ボイラ30及び蒸気供給路40というように代表する符号を使用することがある。もっとも、このことが本発明の加硫システムを限定するものでないことは言うまでもない。
<第1実施形態>
 図1に示すように、各グループGr-1~Gr-nには6~10台の加硫機10a~10hが含まれている。加硫機10a~10hに対してボイラ30から蒸気が供給される。ボイラ30には、図示しない供給源からボイラ30に水を供給する水供給路31が繋がれ、水供給路31上に設けられる弁32により調整された量の水がボイラ30に供給される。ボイラ30と加硫機10a~10hは、ボイラ30で生成される蒸気が通る蒸気供給路40で繋がれている。蒸気供給路40上には昇温器35及び昇圧器37が設けられており、昇温器35及び昇圧器37はボイラ30で生成された蒸気をそれぞれ昇温、昇圧する。この昇温、昇圧は、生タイヤを加硫するのに必要な温度圧力にすることをいう。以下も同様である。また、蒸気供給路40には蒸気供給路40内を流れる蒸気の温度(T11)、圧力(P1)を検知するセンサ51が付設される。コントローラ50は、センサ51で検知された温度(T11)、圧力(P1)を逐次取得する。コントローラ50は取得した温度(T11)、圧力(P1)に応じてボイラ30、昇温器35及び昇圧器37の動作を制御する。
<加硫機10>
 加硫機10(10a~h)は、蒸気を用いて生タイヤを加硫するものである。
 図5に示すように、加硫機10は、ベース11と、ベース11と間隔を空けて対向配置されるボルスタープレート12とを備えており、ボルスタープレート12はベース11上に建てられたコラム13により支持されている。
 ベース11とボルスタープレート12の間には、生タイヤWが充填されるキャビティCを形成するモールド20が配置される。モールド20は、下金型21と、下金型21の上方に配置される上金型22と、下金型21と上金型22の間に配置され(生)タイヤWの接地面を成形するトレッド型23を備える。トレッド型23は、円周方向に分割された複数のセグメントから構成される。下金型21、上金型22及びトレッド型23が組み合わされて、キャビティCが構成される。モールド20はさらに、ボトムプラテン24とボルスタープラテン25を備える。ボトムプラテン24は下金型21の下面に接し固定されており、ボルスタープラテン25は上金型22の上面に接し固定されている。
 ボトムプラテン24は、ボトムインシュレータ14を介して油圧シリンダ15により昇降可能なボトムプレート18に支持されている。また、ボルスタープラテン25は、ボルスターインシュレータ16を介してボルスタープレート12に固定されている。油圧シリンダ15及び中心機構17を動作することにより、下金型21と上金型22の間を開放状態にすることで、加硫される生タイヤWをキャビティCに充填する。キャビティC内には生タイヤWを内側から成形・加硫するための蒸気が導入されるブラダBが配置される。
 ブラダB内には、詳細は省略するが、中心機構17を通って蒸気が供給される。加硫機10の中心機構17には、後述する第1分岐供給路42(42a~h)から蒸気が供給される。ブラダB内に供給される蒸気は、温度が150~200℃程度、圧力が1.5~2.0MPa程度とされる。
 モールド20内にも蒸気が供給される。モールド20内の経路は、ボルスタープラテン25、ボトムプラテン24、トレッド型23の順に蒸気が流れるように形成されている。ボルスタープラテン25には、後述する第2分岐供給路43(43a~h)から蒸気が供給される。モールド20内に供給される蒸気は、ブラダB内に供給される蒸気と同様に温度は150~200℃程度とされるが、圧力は1.5~2.0MPa程度より低くてよい。
 ブラダB、モールド20に供給された蒸気はドレンとなって、加硫機10から排出配管45(45a~h)に排出される。
<ボイラ30>
 ボイラ30は、能力の小さい小型のものを用いる。加硫機10a~10hの近くにボイラ30を置くためである。このような小型のボイラ30としては、例えば圧力0.1MPa以下、伝熱面積10m以下で蒸気温度100℃程度まで加熱可能なボイラを用いることができ、対応する加硫機の台数に応じて具体的な能力を設定すればよい。この小型のボイラ30により生成される蒸気(飽和蒸気)は、加硫目標温度、加硫目標圧力を満たさない。
<蒸気供給路40>
 図1に示すように、ボイラ30と加硫機10a~10hを繋ぐ蒸気供給路40は、ボイラ30に直接繋がる主供給路41と、主供給路41から加硫機10a~10hに向けて各々分岐される第1分岐供給路42及び第2分岐供給路43とから構成される。ここで、主供給路41上に昇温器35と昇圧器37が設けられており、ボイラ30を蒸気供給路40の上流とすると、上流側から昇温器35と昇圧器37が順に配置されている。
 主供給路41上に設けられている昇温器35の加熱手段は問われず、電気ヒータによる加熱、火炎バーナによる加熱等の各種の昇温手段を用いることができる。昇圧器37についても具体的手段は問われず、プランジャーポンプ、タービン、コンプレッサ等の各種の昇圧手段を用いることができる。
 第1分岐供給路42は、昇圧器37の下流で主供給路41から第1分岐供給路42a~42hに分岐されている。第1分岐供給路42a~42hは対応する加硫機10a~10hに繋がれ、各加硫機10a~10hのブラダBに蒸気を供給する。この蒸気は、昇温器35と昇圧器37を通り、昇温、昇圧されている。
 第2分岐供給路(モールド用供給路)43は、昇温器35と昇圧器37の間で主供給路41から第2分岐供給路43a~43hに分岐されている。第2分岐供給路43a~43hは対応する加硫機10a~10hに繋がれ、各加硫機10a~10hのモールド20に蒸気を供給する。この蒸気は、昇温器35を通っているが昇圧器37を迂回しているので、昇温のみされている。
<コントローラ50>
 コントローラ50は、生タイヤWの加硫のためにブラダB内及びモールド20内に供給されるべき蒸気の温度情報Td、圧力情報Pdを保持している。温度情報Td、圧力情報Pdは、加硫される生タイヤWのサイズ、材質等の仕様に応じて、コントローラ50に適宜設定される。また、コントローラ50は、ボイラ30で生成される蒸気の温度、圧力についてのボイラ能力情報Cdを保持している。
 コントローラ50は、設定される温度情報Td及び圧力情報Pdと、ボイラ能力情報Cdとから昇温器35、昇圧器37の各々の運転条件を導き出し、この運転条件に基づいてボイラ30、昇温器35、昇圧器37の運転を開始する。
 また、コントローラ50は、センサ51から取得した温度(T11)、圧力(P1)を、温度情報Td及び圧力情報Pdと比較する。コントローラ50は、取得した温度(T11)、圧力(P1)が、各々温度情報Td、圧力情報Pdと差異がある場合には、その差異に応じた条件で、昇温器35及び昇圧器37、さらに必要に応じてボイラ30の運転条件を制御する。
 以下説明する加硫システム10の運転は、以上のようにしてコントローラ50の制御下で行われる。
<加硫システム10の運転>
 さて、加硫システム1で生タイヤWを加硫するには、ボイラ30で生成される蒸気を主供給路41に向けて吐出する。ボイラ30は小型であるために、吐出される蒸気は、温度が100℃程度であり、この場合の圧力は0.1MPa程度である。このままでは、ブラダB内に供給する蒸気としては、温度、圧力ともに足りないので、昇温器35にて150~200℃程度に昇温し、さらに昇圧器37にて1.5~2.0MPaに昇圧させる。
 昇温器35、昇圧器37で昇温、昇圧された蒸気は、主供給路41から第1分岐供給路42a~42hにおいて分岐された後に各加硫機10a~10hに供給される。この蒸気は、加硫機10a~10hが備えるブラダB内において、ブラダBを介して生タイヤWを内側から加熱するとともに加圧する。
 昇温器35で昇温された蒸気の一部は第2分岐供給路43a~43hにおいて分岐された後に各加硫機10a~10hに供給される。この蒸気は、加硫機10a~10hが備えるモールド20内に供給され、生タイヤWを外側から加熱する。
 以上のようにブラダB、モールド20の各々に蒸気を供給することで、生タイヤWを加熱して加硫する。蒸気は生タイヤWの加硫が完了するまで、ブラダB、モールド20に向けて供給される。
 以上説明したように、加硫システム1は、工場建屋2内に設置される複数台の加硫機10-1~10-nをグループGr-1~Gr-nに区分し、ボイラ30-1~30-nがグループGr-1~Gr-nごとに割り当てられている。したがって、ボイラ30-1~30-nと加硫機10-1~10-nの間の配管長を短くできるので、配管放熱を低減できる。また、加硫システム1は、各グループGr-1~Gr-n内に、昇温器35及び昇圧器37を設け、ボイラ30-1~30-nの能力不足を補うことで、分散型の加硫システム10が成立する。分散型の加硫システムは、一台のボイラ30に割り当てられる加硫機10の台数が少ないので、各加硫機10の温度、圧力制御が行い易い。
 加硫システム1は、加硫機10a~10hのモールド20に供給する蒸気を、昇圧器37を迂回する第2分岐供給路43a~43hを介して供給する。したがって、昇圧の必要のない蒸気を昇圧器37で処理しない分だけ、昇圧器37の負荷を減らして省エネルギを実現する。
 上記実施形態では、第2分岐供給路43a~43hを昇圧器37の前で分岐させる都合上、上流側から昇温器35、昇圧器37の順に配置した。しかし、本発明は、第2分岐供給路43a~43hを昇圧器37の前で分岐させることを必須とするものでなく、したがって、上流側から昇圧器37、昇温器35の順に配置することもできる。
 また、上記実施形態におけるモールド20を、下金型21、上金型22、トレッド型23、ボトムプラテン24及びボルスタープラテン25から構成しているが、本発明のモールドはこれに限定されない。例えば、トレッド型23に相当する部分が下金型21と上金型22に各々設けられていてもよいし、プラテンを有しないモールドを用いることもできる。
 さらに、第1分岐供給路42a~42h及び第2分岐供給路43a~43hの各々に弁を設けることにより、加硫機10a~10hの独立した加硫を実現できる。
<第2実施形態>
 本発明による第2実施形態を図2に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については、図1と同じ符号を付して説明を省略する。
 第2実施形態は、各加硫機10a~10hに繋がる排出配管45a~45hを循環配管45の一端に集合させる。循環配管45の他端は、ボイラ30に繋げられる。また、循環配管45は、ドレンを系外に排出するための弁48を備えている。
 加硫機10a~10hで発生するドレンは、循環配管45を経由してボイラ30に戻される。ボイラ30に戻されるドレンは100℃以上の温度を有している。したがって、水供給路31から供給される水に加えてボイラ30に供給すれば、所定温度の蒸気を得るためのボイラ30の運転能力を低くすることができ、省エネルギに貢献できる。
 第2実施形態は、ドレンの温度(T21)を検知するセンサ52を循環配管45上に設け、コントローラ50はセンサ52からドレンの温度(T21)を取得する。コントローラ50は、ドレンの温度(T21)と、設定される温度情報Td及び圧力情報Pdと、ボイラ能力情報Cdとから昇温器35、昇圧器37の各々の運転条件を導き出し、この運転条件に基づいてボイラ30、昇温器35、昇圧器37の運転を制御する。この際、コントローラ50は、水供給路31上に設けた弁32の開度、循環配管45上に設けた弁47の開度を制御してボイラ30に供給する水とドレンの量を調整することができる。
 また、コントローラ50は、センサ51から取得した温度(T11)、圧力(P1)、センサ52から取得したドレンの温度(T21)を、温度情報Td及び圧力情報Pdと比較する。コントローラ50は、この比較結果に基づいて昇温器35及び昇圧器37、さらに必要に応じてボイラ30の運転条件を制御することができる。さらに、コントローラ50は、排出配管45a~45h上の弁46a~46hの開度を制御して、循環配管45へのドレンの排出を調整することができる。
 上記実施形態では、全ての加硫機10a~10hからドレンを回収しているが、循環するのに必要な量が確保できるのであれば、本発明はこれに限定されない。
<第3実施形態>
 本発明による第3実施形態を図3に基づいて説明する。なお、第1,第2実施形態と同じ構成要素については、図1,2と同じ符号を付して説明を省略する。
 第3実施形態は、各加硫機10a~10hに繋がる排出配管45a~45hを循環配管53の一端に集合させる。循環配管53の他端は、主供給路41に繋げられる。つまり、第3実施形態は、ドレンが戻される先が第2実施形態と相違する。
 循環配管53には昇温器54が設けられている。循環配管53を流れるドレンは、昇温器54で昇温して蒸気とすることができる。この蒸気は、主供給路41に供給され、主供給路41に設けられる昇温器35でさらに昇温される。昇温器35を通過する蒸気は、一部がそのまま主供給路41を流れ、他の一部は第2分岐供給路43に供給される。そのまま主供給路41を流れる蒸気は、昇圧器37で昇圧された後に第1分岐供給路42を通って、加硫機10a~10hのブラダB内に供給される。第2分岐供給路43に供給される蒸気は、加硫機10a~10hのモールド20の加熱に供される。
 第3実施形態においても、ドレンの温度(T3)を検知するセンサ57を循環配管53上に設け、コントローラ50はドレンの温度(T3)を参照して、ボイラ30、昇温器35、昇圧器37、昇温器54、弁56の運転動作を制御することができる。
 以上のように、第3実施形態は循環配管53上に昇温器54を設け、ここでドレンを加熱することで、ボイラ30の負荷を低減し、加硫システム1の省エネルギ性を向上する。
 上記実施形態では、循環配管53の他端を、ボイラ30と昇温器35の間で主供給路41に繋げているが、図3に一点鎖線で示すバイパス路53aを設けて昇温器35と昇圧器37の間で主供給路41に繋げることで、主供給路41の昇温器35を迂回することもできる。循環配管53の昇温器54で加硫に必要な温度まで昇温できるのであれば、主供給管41の昇温器35を通す必要がなくなるからであり、そうすることで、主供給管41の昇温器35で消費されるエネルギの無駄を省くことができる。
<第4実施形態>
 本発明による第4実施形態を図4に基づいて説明する。なお、第1~2実施形態と同じ構成要素については、図1~3と同じ符号を付して説明を省略する。
 第4実施形態は、第1~3実施形態において主供給路41に設けられている昇圧器37を廃し、第1分岐供給路42a~42hの各々に昇圧器37a~37hを設けている。そして、第1分岐供給路42a~42h上の昇圧器37a~37hの下流側に、第1分岐供給路42a~42hを流れる蒸気の温度(T4)、圧力(P4)を検知するセンサ58a~58hが設けられている。また、第1分岐供給路42a~42h上の昇圧器37a~37hの上流側に、第1分岐供給路42a~42hを流れる蒸気の流量を調整する弁59a~59hが設けられている。
 第4実施形態において、昇温器35で昇温された蒸気は、一部がそのまま主供給路41を流れていき、第1分岐供給路42a~42hに分岐して供給される。この蒸気は第1分岐供給路42a~42hに設けられる昇圧器37a~37hにて所望する圧力まで昇圧された後に、加硫器10a~10hのブラダB内に供給される。
 第4実施形態において、第1分岐供給路42a~42hを流れる蒸気の温度(T4)、圧力(P4)をセンサ58a~58hで検知し、コントローラ50は温度(T4)、圧力(P4)をも参照して、ボイラ30、昇温器35、昇圧器37a~37h、弁59a~59hの運転動作を制御することができる。
 以上のように、第4実施形態は第1分岐供給路42a~42hに昇圧器37a~37hを設けるので、各加硫器10a~10hに適した条件の蒸気を供給できる。このことは、無駄なエネルギの消費を低減することにもつながり得る。
 上記実施形態では、主供給路41に昇温器35を設け、第1分岐供給路42a~42hに昇圧器37a~37hを設けているが、本発明は主供給路41と第1分岐供給路42a~42hで形成される蒸気供給路40に昇温器と昇圧器が設けられていればよく、少なくとも以下の形態を含んでいる。また、第2分岐供給路に昇温器を設けることもできる。なお、以下の○はあり、×はなしを意味している。
 主供給路:昇温器○,昇圧器○  第1分岐供給路:昇温器×,昇圧器×(第1~3実施形態)
 主供給路:昇温器×,昇圧器×  第1分岐供給路:昇温器○,昇圧器○
 主供給路:昇温器○,昇圧器○  第1分岐供給路:昇温器○,昇圧器○
 主供給路:昇温器○,昇圧器×  第1分岐供給路:昇温器×,昇圧器○(第4実施形態)
 主供給路:昇温器×,昇圧器○  第1分岐供給路:昇温器○,昇圧器×
<第5実施形態>
 第5実施形態として、一台の加硫機10と一台のボイラ30からなるタイヤ加硫システム100について説明するが、分散型の加硫システムを想定する複数の加硫機に一台のボイラが繋がるシステムにできることは言うまでもない。
 本実施の形態に係るタイヤ加硫システム100は、図7に示すように、加硫機10と、飽和蒸気を生成するボイラ30Aと、ボイラ30Aで生成された飽和蒸気を加硫機10のブラダBに向けて流す第1供給路400と、第1供給路400から分岐してボイラ30Aで生成された飽和蒸気を加硫機10のモールド20のボトムプラテン24とボルスタープラテン25に向けて流す第2供給路410と、第1供給路400に繋がるガス供給路500と、第1供給路400を流れる流体の温度を上昇させる第1加熱器60と、を備えている。
 タイヤ加硫システム100は制御部70を備え、制御部70からの指示により、ボイラ30Aから加硫機10に向けて供給される蒸気(飽和蒸気)の量、ガス供給路500から加硫機10に向けて供給される窒素ガスの量、及び第1加熱器60の出力が制御される。
 なお、以下では加圧媒体の例として窒素ガスを示すが、不凝縮性のその他のガス(不活性ガス、空気等)を用いることができることは言うまでもない。
 第5実施形態における加硫機10の構成は、第1実施形態における加硫機10と同じである。よって、その構成要素については、図7と同じ符号を付して説明を省略する。
 ブラダB内には、詳細は省略するが、中心機構17Aを通って加硫媒体(蒸気、窒素ガス)が供給される。加硫機10の中心機構17Aには、第1供給路400から加硫媒体が供給される。なお、加硫の当初には蒸気のみを供給することがあるが、この蒸気のみも加硫媒体を構成する。
 モールド20A内にも加硫媒体が供給される。モールド20A内の経路は、ボルスタープラテン25、ボトムプラテン24、トレッド型23の順に加硫媒体が流れるように形成されている。ボルスタープラテン25には、後述する第2供給路410から加硫媒体が供給される。
 ブラダB、モールド20Aに供給された加硫媒体の中の蒸気は凝縮水となって、加硫機10から排出配管45に排出される。
 モールド20A内には、加硫過程の生タイヤWの温度を測定する温度センサ26が設けられている。温度センサ26で測定された温度Tは制御部70に送られる。なお、温度センサ26を用いる生タイヤWの温度測定は、生タイヤWの温度を直接測定する場合に限らず、間接的に測定する場合を含む。ここで必要なのは生タイヤWの絶対的に正確な温度ではないからである。
<ボイラ30A>
 ボイラ30Aは、能力の小さい小型のものを用いるものとする。加硫機10の近くにボイラ30Aを置くためである。分散型の加硫システムに適用する場合には、対応する加硫機10の台数に応じて具体的な能力を設定すればよい。この小型のボイラ30Aにより生成される蒸気(飽和蒸気)は、加硫目標温度、加硫目標圧力を満たさない。したがって、タイヤ加硫システム100は、温度、圧力を補うための要素を備えている。
 ボイラ30Aには、水配管430を介して、図示しない供給源から水が供給される。
<第1供給路400,第2供給路410>
 図7に示すように、加硫機10とボイラ30Aは第1供給路400で繋がれており、ボイラ30Aで生成された蒸気は第1供給路400を通って加硫機10のブラダB内に供給される。第1供給路400には弁420が設けられ、蒸気、または、蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を加硫機10に供給する量を調整することができる。また、第1供給路400には圧力センサ440が設けられ、第1供給路400を介して加硫過程における生タイヤW内部の圧力を測定する。測定された圧力は、タイヤ内情報Pとして制御部70に送られる。圧力センサ440の代わりに温度センサを設け、測定された温度をタイヤ内情報Pとすることができる。
 第1供給路400にはガス供給路500が繋がれており、図示しない供給源から供給される窒素ガスはガス供給路500を通って第1供給路400に流入する。ガス供給路500には、窒素ガスが第1供給路400に流入する量を調整するガス流量調整弁510が設けられている。ガス流量調整弁510を閉じると、窒素ガスが第1供給路400に流入するのを阻止される。窒素ガスの流量は、制御部70からの指示に基づくガス流量調整弁510の開度により制御される。
 ボイラ30Aを第1供給路400の最上流にあるものとすると、ガス供給路500の接続位置よりも下流の第1供給路400に第1加熱器60が設けられている。第1加熱器60は、制御部70の指示に基づいて、第1供給路400を流れる蒸気、または、蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を昇温する。第1加熱器60は、電気ヒータ、火炎バーナ等の各種の昇温手段を用いることができる。
 第2供給路410は、第1加熱器60よりも下流において第1供給路400より分岐する。第2供給路410は、加硫機10のモールド20Aに加硫媒体を供給する。第2供給路410には弁460が設けられ、蒸気、または、蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を加硫機10に供給する量を調整することができる。
<制御部70>
 制御部70は、タイヤ温度Tに基づいて、ボイラ30Aから加硫機10に向けて供給される蒸気(飽和蒸気)の流量を調整するように、ボイラ30Aに対して蒸気の生成量を指示する。つまり、温度Tが低ければ蒸気の流量を多くして生タイヤWを昇温し、温度Tが高ければ蒸気の流量を少なくして生タイヤWを降温することで、加硫温度を最適化して製造されるタイヤの品質向上を図るとともに、生産性の向上を図る。
 また、制御部70は、タイヤ温度Tに基づいて、ガス供給路500から加硫機10に向けて供給される窒素ガスの流量を調整するように、ガス流量調整弁510に対してその開度を指示する。つまり、温度Tが低ければ窒素ガスの流量を少なくして生タイヤWを昇温し、温度Tが高ければ窒素ガスの流量を多くして生タイヤWを降温することで、加硫温度を最適化して製造されるタイヤの品質向上を図るとともに、生産性の向上を図る。
 制御部70は、タイヤ内情報Pに基づいて、ガス供給路500から加硫機10に向けて供給される窒素ガスの流量を調整するように、ガス流量調整弁510に対してその開度を指示する。なお、本実施形態では圧力、温度の制御については特徴部分でないため、具体的な記載は省略する。
<タイヤ加硫システム100の運転>
 さて、タイヤ加硫システム100で生タイヤWの加硫を行う際の制御要旨を加硫の進行に応じて示すと以下のとおりである。
(a)加硫初期
 加硫の初期は、生タイヤWの昇温を目的として、ボイラ30Aで生成された飽和蒸気のみをそのまま供給する。したがって、ガス供給路500のガス流量調整弁510は閉じられている。なお、加硫開始前の生タイヤWの温度は、常温(T0とする)である。
(b)タイヤ温度Tが飽和蒸気温度(例えば、150℃)以上となった場合
 加硫目標温度まで生タイヤWを昇温することを目的として、ボイラ30Aで生成された飽和蒸気を第1加熱器60で昇温して過熱蒸気とする。加硫機10に供給される蒸気が、例えば、200℃以上まで昇温されると、ブラダB内で生ずる凝縮水の温度を高温に保つことができるので、凝縮水による生タイヤWの温度低下を防止することができる。
(c)窒素ガス導入
 加硫目標温度まで昇温するのに加えて、生タイヤW内の圧力を上昇させることを目的として、さらにガス供給路500を介して窒素ガスを第1供給路400に導入する。
 なお、上記(b)より先行して、ガス供給路500を介して第1供給路400に窒素ガスを導入(制御(c))した後に、第1加熱器60を動作させることもできる。さらに、(b)の制御と(c)の制御を同時に開始することもできる。
(d)タイヤ温度Tが加硫目標温度(例えば、180℃)以上となった場合
 生タイヤWの内圧を維持しながら、高くなりすぎた生タイヤWの温度を下げることを目的として、冷却制御が行われる。冷却制御は、飽和蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を加硫機10に供給する。より具体的には、第1加熱器60の出力を停止して過熱蒸気を飽和蒸気に切り替えて導入することにより、加硫機10の内部に低温(例えば、150℃)の凝縮水を敢えて発生させ、生タイヤWを冷却する。または、窒素ガスの混合割合を増加させて、加硫機10に供給される加硫媒体の伝熱性を低下させることで生タイヤWを冷却することもできる。
 ただし、冷却制御のみでは、タイヤ温度Tが加硫目標温度よりも低くなりすぎるため、そのような場合には、過熱蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を加硫機10に供給して凝縮水の温度を高温に保ちながら生タイヤWを昇温する加熱制御を行う。
 つまりここでは、冷却制御と加熱制御とを必要に応じて選択的に実行し、加硫条件(タイヤ温度及び内圧)を適正に制御する。
 次に、図8及び図9を参照しながら、タイヤ加硫システム100の具体的な制御手順の例を示す。なお、以下のように温度(℃)及び圧力(MPa)に関する記号を定義する。
[温度の定義]
タイヤ温度:T
加硫開始前のタイヤ初期温度:T0(例えば、25℃)
タイヤ加硫反応(発熱)開始温度:Tf(例えば、120℃)
加熱開始温度:T1(Tf<T1<Ts)
飽和蒸気温度:Ts(>Tf)(ボイラ性能に依存,例えばTsは150℃)
ガス導入開始温度:T2(Ts<T2<Tv)
過熱蒸気温度:Th(>Tv,例えばThは250℃)
加硫目標温度:Tv(>Ts,例えばTvは180℃)
以上より、T0<Tf<T1<Ts<T2<Tv<Thが成り立つ。
[圧力の定義]
タイヤ(ブラダ)内部圧力(全圧):P
大気圧:Pa(0.1MPa)
飽和蒸気圧力:Ps(>Pa)(ボイラ性能に依存,例えばPsは0.5MPa)
加硫目標圧力:Pv(>Ps,例えばPvは2.0MPa)
以上より、Pa<Ps<Pvが成り立つ。
 加硫を開始した当初は、ボイラ30Aのみを運転することで、第1供給路400及び第2供給路410を介して飽和蒸気を加硫機10に供給する(図8 S101)。生タイヤWは、飽和蒸気の導入により加硫反応開始温度Tfに向けて昇温される。
 加硫は発熱反応であるから、加硫反応開始温度Tfに達して加硫が始まると、生タイヤWの昇温速度はそれまでよりも増加する。しかし、生タイヤWの温度が飽和蒸気温度Tsに近づくにつれて、生タイヤWの昇温速度は低下する。このタイヤ内圧力は、飽和蒸気圧力Psまで上がっている。
 制御部70は、温度センサ26から送られてくる情報に基づいて、生タイヤWの温度Tが加熱開始温度T1に達するか否かを判断している(図8 S103)。
 そして、生タイヤWが加熱開始温度T1に達すると(図8 S103のY)、制御部70から指示を受けた第1加熱器60が運転を開始する(図8 S105)。そうすると、加硫機10には、飽和蒸気に代えて、温度Thの過熱蒸気が供給される。したがって、生タイヤWの昇温速度は増加に転ずる。また、過熱蒸気の導入により、凝縮水を高温に保つことができる。また、過熱蒸気の温度Thは、加硫目標温度Tvを超えることが好ましいが、タイヤの品質に悪影響を与える温度になるほどに高い温度にしないことは言うまでもない。
 生タイヤWが加熱開始温度T1に達していなければ(図8 S103のN)、制御部70は、飽和蒸気を加硫機10に供給する指示を継続する。
 加熱開始温度T1は、タイヤ加硫反応(発熱)開始温度Tfと飽和蒸気温度Tsの間の温度から選択されるが、概念的には、タイヤ温度が飽和蒸気温度Tsに近づき、タイヤ昇温速度が低下し始めたときから加熱が開始されるのが好ましい。
 第1加熱器60の運転を開始した後に、制御部70は、生タイヤWの温度Tがガス導入開始温度T2に達するか否かを判断している(図8 S107)。
 そして、生タイヤWがガス導入開始温度T2に達すると(図8 S107のY)、制御部70から指示を受けたガス流量調整弁510を所定の開度まで開き、窒素ガスが第1供給路400に導入される(図8 S109)。そうすると、加硫機10には、過熱蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体が供給され、タイヤ内圧力がタイヤ加硫目標圧力Pvに達する。ただし、窒素ガスを導入したことにより、生タイヤWの昇温速度は低下する。
 生タイヤWがガス導入開始温度T2に達していなければ(図8 S107のN)、制御部70は、過熱蒸気のみを加硫機10に供給する指示を継続する。
 ガス導入開始温度T2は、飽和蒸気温度Tsと過熱蒸気温度Thの間の温度から選択される。
 窒素ガスの導入を開始した後に、制御部70は、生タイヤWの温度Tが加硫目標温度Tvに達するか否かを判断している(図8 S111)。
 そして、生タイヤWが加硫目標温度Tvに達すると(図8 S111のY)、制御部70は、冷却制御を実施する(図8 S113)。冷却制御は、制御部70から指示を受けた第1加熱器60が運転を停止することで、それまでの過熱蒸気に代えて、飽和蒸気を窒素ガスとともに加硫機10に供給する。または、過熱蒸気はそのままとするが、窒素ガスの混合割合を増加させる。この場合、制御部70は開度を大きくするようガス流量調整弁510に指示する。もちろん、過熱蒸気に代えて、飽和蒸気を窒素ガスとともに加硫機10に供給するとともに、窒素ガスの混合割合を増加させてもよい。
 生タイヤWが加硫目標温度Tvに達するまでは(図8 S111のN)、制御部70は、過熱蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体の導入を継続させる。
 なお、ここでは生タイヤWが加硫目標温度Tvに達すると冷却制御をすることとしているが、加硫目標温度Tvを超えた所定の温度Tv’に達すること、あるいは加硫目標温度Tv未満の所定の温度Tv”に達することを、冷却制御を開始する条件とすることもできる。温度Tv’及びTv”は、本発明における加硫目標温度を基準に定められた温度である。
 冷却制御を行うと生タイヤW内の温度は低下するが、制御部70はその温度が加熱制御開始温度T3に達するか否かを判断している(図8 S115)。
 そして、生タイヤWが加熱制御開始温度T3に達すると(図8 S115のY)、制御部70は、加熱制御を実施する(図8 S117)。加熱制御開始温度T3は、加硫目標温度Tvを基準にして適宜定められるべきであるが、例えば、加硫目標温度Tv(℃)-5℃、好ましくはTv(℃)-2℃にすることができる。
 加熱制御は、冷却制御の内容に応じて選択される。つまり、冷却制御が過熱蒸気に代えて飽和蒸気を窒素ガスとともに加硫機10に供給するものであれば、飽和蒸気に代えて過熱蒸気を窒素ガスとともに加硫機10に供給する。この場合、制御部70は、第1加熱器60に運転の再開を指示する。冷却制御が窒素ガスの混合割合を増加させる(過熱蒸気は従前のまま)ものであれば、窒素ガスの混合割合を増加前の値に戻す。この場合、制御部70は、開度を元に戻すようにガス流量調整弁510に指示する。
 制御部70は、以上の制御を行いながら、加硫が必要な時間Hだけ生タイヤWを加熱及び加圧したか否かを判断している(図8 S119)。この時間は、生タイヤWが加硫目標温度Tvに達してからの経過時間で判断される。
 制御部70は、時間Hだけ生タイヤWを加硫目標温度で加熱し加硫目標圧力で加圧したものと判断すると(図8 S119のY)、ボイラ30A、第1加熱器60の運転を停止するとともに、ガス流量調整弁510を閉じるよう、指示する。これで、生タイヤWの加硫は完了する。
 時間Hだけ生タイヤWの加熱及び加圧をしていなければ、制御部70は、冷却制御及び加熱制御を繰り返すことで、生タイヤWの温度を加硫目標温度Tvに維持するように制御される。
 本実施の形態では、前述したように、第1加熱器60の運転(制御(b))と窒素ガスの導入(制御(c))の順番を入れ替えることができる。この場合の制御手順を、図10及び図11を参照して説明する。ただし、図8及び図9と同じ部分については、説明を省略する。
 制御部70は、温度センサ71から送られてくる情報に基づいて、生タイヤWの温度Tがガス導入開始温度T2に達するか否かを判断している(図10 S123)。
 そして、生タイヤWがガス導入開始温度T2に達すると(図10 S123のY)、制御部70から指示を受けたガス流量調整弁510を所定の開度まで開き、窒素ガスが第1供給路400に導入される(図10 S125)。そうすると、加硫機10には、飽和蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体が供給され、タイヤ内圧力がタイヤ加硫目標圧力Pvに達する。ただし、窒素ガスを導入したことにより、生タイヤWの昇温速度は低下する。
 制御部70は、窒素ガスを導入した後に、温度センサ71から送られてくる情報に基づいて、生タイヤWの温度Tが加熱開始温度T1に達するか否かを判断している(図10 S127)。
 そして、生タイヤWが加熱開始温度T1に達すると(図10 S127のY)、制御部70から指示を受けた第1加熱器60が運転を開始する(図10 S129)。そうすると、加硫機10には、飽和蒸気に代えて、温度Thの過熱蒸気が供給される。したがって、加硫機10には、過熱蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体が供給され、生タイヤWの昇温速度は増加に転ずる。また、過熱蒸気の導入により、凝縮水を高温に保つことができる。
 生タイヤWが加熱開始温度T1に達していなければ(図8 S127のN)、制御部70は、飽和蒸気と窒素ガスとの加硫媒体を加硫機10に供給する指示を継続する。
 タイヤ加硫システム100は、分散型の加硫システムへ適用できることは前述の通りであるが、その場合の構成について言及する。
 このタイヤ加硫システム110は、図12に示すように、一台のボイラ30Aにより、複数台の加硫機10a、10b、10c、…10n(nは例えば6~10)で生タイヤWの加硫を行うことができる。
 一端がボイラ30Aに繋がる第1供給路400は、他端が加硫機10a…の台数に応じて分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nに分岐されており、分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nは対応する各加硫機10a、10b、10c、…10nに繋がれている。
 分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nには、各々、弁420a、420b、420c、…420nが設けられ、蒸気、または、蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を加硫機10a、10b、10c、…10nに供給する量を調整することができる。
 分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nには、各々、ガス供給路500a、500b、500c、…500nが、また、第1加熱器60a、60b、60c、…60nが設けられている。ガス供給路500a、500b、500c、…500nには、窒素ガスが分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nに流入する量を調整するガス流量調整弁510a、510b、510c、…510nが設けられている。
 分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nから各々分岐した第2供給路410a、410b、410c、…410nは、加硫機10a、10b、10c、…10nの各モールドに繋がれており、蒸気、または、蒸気と窒素ガスとからなる加硫媒体を供給する。
 タイヤ加硫システム110は、制御部70によるボイラ30Aも、ガス供給路500a、500b、500c、…500nからの窒素ガスの導入、第1加熱器60a、60b、60c、…60nの運転は、タイヤ加硫システム100と同様に行われる。ただし、制御部70は、加硫機10a、10b、10c、…10nごとに独立して、これらの運転を制御する。
 タイヤ加硫システム110のように、例えば6~10台の加硫機10a、10b、10c、…10nを一つのグループとし、このグループを工場建屋内に複数設置することで、分散型のタイヤ加硫システムを構築することができる。この場合、グループごとに蒸気を供給するボイラ30Aが割り当てられる。したがって、ボイラ30Aと加硫機10a…10nの間の配管長を短くできるので、配管放熱を低減できる。また、タイヤ加硫システム110は、各加硫機10a、10b、10c、…10nに、ガス供給路500a、500b、500c、…500n及び第1加熱器60a、60b、60c、…60nが設けられているので、加硫機毎に最適な加硫条件を設定できるとともに、例えば運転しない加硫機に対して出力を停止することで省エネ運転が可能である。
<第6実施形態>
 本発明による第6実施形態を図13に基づいて説明する。なお、第6実施形態と同じ構成要素については、図7と同じ符号を付して説明を省略する。
 第6実施形態による加硫システム200は、ガス供給路500よりも上流の第1供給路400に第2加熱器61が設けられている。また、加硫システム200は、ガス供給路500よりも上流でかつ第2加熱器61よりも下流の第1供給路400から分岐する第2供給路410が設けられている。一端が第1供給路400に繋がる第2供給路410は、他端が加硫機10のモールド20A(プラテン、ジャケット)に繋がれている。
 ボイラ30Aで生成された蒸気(飽和蒸気)は、第2加熱器61で昇温され、その一部は第2供給路410を通ってモールド20Aのボトムプラテン24とボルスタープラテン25に供給され、生タイヤWを外側から加熱する。
 集合型の加硫システムの場合、大型ボイラで得られる高温・高圧(例えば、198℃、1.5MPa)の蒸気をそのまま生タイヤWを外側から加熱する媒体として使用しているが、この媒体には圧力は必要ない。したがって、分散型の加硫システムを想定した小型ボイラからの蒸気を生タイヤWの外側から加熱する媒体に用いる場合、加圧媒体を加えて昇圧する必要がない。そこで、ガス供給路500よりも上流に第2加熱器61を設け、第2供給路410を介して昇温だけされた蒸気をモールド20Aのボトムプラテン24とボルスタープラテン25に供給する。
 第6実施形態による加硫システム200は、第1加熱器60及び第2加熱器61という2つの加熱器を備えることで以下の効果を奏する。
 第1加熱器60及び第2加熱器61の各々の出力を制御することで、生タイヤWを内部からだけではなく外部から温度を調節することができる。したがって、最適な条件で生タイヤWを加硫することで、品質の安定化に寄与できる。
 また、加硫の後半にタイヤ温度が150℃以上になったときには、第2加熱器61の出力を上げて蒸気を200℃以上まで昇温する。そうすることで、第1加熱器60から供給される蒸気による凝縮水を高温に保持し、凝縮水の温度低下による加硫の妨げを防止できる。
 一方、生タイヤWの温度が上がりすぎてしまう場合には、第2加熱器61の出力を抑える。そうすることで、生タイヤWの内部で敢えて低温の凝縮水を発生させて、生タイヤWを冷却する。
 加硫システム200もまた、図14に示すように、分散型のタイヤ加硫システム210へ適用できる。
 図12に示すタイヤ加硫システム110との相違点は、各ガス供給路500a、500b、500c、…500nよりも上流の分岐第1供給路400a、400b、400c、…400nの各々に第2加熱器61a、61b、61c、…61nが設けられている点である。
 以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の範囲内で、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
 1…加硫システム
  10,10a-10n…加硫機
  20、20A…モールド
     21…下金型、22…上金型、23…トレッド型
     24…ボトムプラテン、25…ボルスタープラテン、26…温度センサ
     B…ブラダ、C…キャビティ、W…生タイヤ
  30、30A…ボイラ
  35…昇温器、37…昇圧器
  40…蒸気供給路
     41…主供給路
     42,42a~42h…第1分岐供給路
     43,43a~43h…第2分岐供給路
  50…コントローラ、51,52,58a~58h…センサ
 100,110,200,210…タイヤ加硫システム
 400,400a~400n…第1供給路、410,410a~410n…第2供給路、440…圧力センサ
 500,500a~500n…ガス供給路
 510,510a~510n…ガス流量調整弁
 60,60a~60n…第1加熱器、61,61a~61n…第2加熱器
 70…制御部
 

Claims (13)

  1.  複数台の加硫機がグループに区分されるとともに、前記グループの数に対応する台数のボイラが設けられ、前記グループごとに蒸気を供給する前記ボイラが割り当てられる加硫システムであって、
     前記グループに属する前記加硫機と前記グループに割り当てられる前記ボイラとを繋ぐ蒸気供給路上に昇温器と昇圧器が設けられることを特徴とする加硫システム。
  2.  前記昇温器と昇圧器は、前記ボイラを上流側とすると、上流側から順に昇温器と昇圧器が配置され、
     前記昇温器と前記昇圧器との間でモールドに前記蒸気を供給するモールド用供給路が前記蒸気供給路から分岐され、
     前記モールド用供給路は、前記昇圧器を迂回して前記モールドに前記昇温器で昇温された前記蒸気を供給する請求項1に記載の加硫システム。
  3.  前記加硫機で発生したドレンを回収し、前記ボイラ又は前記蒸気供給経路に循環させる循環経路を備える請求項1に記載の加硫システム。
  4.  前記循環経路上に昇温器が設けられる請求項3に記載の加硫システム。
  5.  前記蒸気供給路は、前記ボイラに繋がる主供給路と、前記主供給路から前記グループに属する前記加硫機に向けて分岐される分岐路とからなり、
     前記昇温器及び前記昇圧器のいずれか一方又は双方が、前記主供給路及び前記分岐路のいずれか一方又は双方に設けられる請求項1に記載の加硫システム。
  6.  加硫目標温度に向けて生タイヤを昇温させる昇温工程と、
     前記加硫目標温度に向けた昇温の過程で加圧媒体を前記生タイヤの内部空間に供給する加圧工程と、を備え、
     前記昇温工程は、
     ボイラで生成された飽和蒸気を加熱することで生成される過熱蒸気を前記生タイヤの内部空間に供給して生タイヤを昇温し、
     前記加圧工程は、
     前記過熱蒸気と加圧媒体とからなる加硫媒体を前記内部空間に供給して、加硫に必要な温度、圧力を与える、
    ことを特徴とするタイヤの加硫方法。
  7.  前記昇温工程は、
     前記ボイラで生成された前記飽和蒸気を前記生タイヤの内部空間に供給して前記生タイヤを昇温し、次いで、前記飽和蒸気を加熱することで生成される前記過熱蒸気を前記内部空間に供給する、
    請求項6に記載のタイヤの加硫方法。
  8.  前記加硫目標温度を基準に定められた温度に達すると、冷却制御と加熱制御とを交互に行う温度制御を行い、
     前記冷却制御は、
     供給されている前記加硫媒体に含まれる前記過熱蒸気を前記飽和蒸気に切り替える第1冷却制御、及び、
     供給されている前記加硫媒体に含まれる前記加圧媒体の比率を高くする第2冷却制御、
    の一方又は双方を行い、
     前記加熱制御は、
     前記第1冷却制御に対応し、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記飽和蒸気を前記過熱蒸気に切り替える第1加熱制御、
    及び、
     前記第2冷却制御に対応し、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記加圧媒体の比率を低くする第2加熱制御、
    の一方又は双方を行う、
    請求項6に記載のタイヤの加硫方法。
  9.  前記生タイヤを保持するモールドを備え、
     前記モールドには、飽和蒸気又は過熱蒸気が単独で供給される、
     請求項6に記載のタイヤの加硫方法。
  10.  一台のボイラで生成される飽和蒸気を複数の加硫機の各々に並行して供給するタイヤ加硫システムであって、
     複数の前記加硫機の各々のモールドに保持される生タイヤの内部空間に向けて、前記飽和蒸気を供給する第1供給路と、
     前記第1供給路から分岐され、前記生タイヤを外側から加熱するために前記モールドに向けて前記飽和蒸気を供給する第2供給路と、
     前記第1供給路に設けられ、前記ボイラで生成される前記飽和蒸気を加熱して過熱蒸気とする第1加熱器と、
     前記第1供給路に加圧媒体を供給する加圧媒体供給路と、
     前記タイヤ加硫システムの動作を制御する制御部と、を備え、
     前記制御部は、
     加硫目標温度に向けて前記生タイヤを昇温させる昇温工程と、
     前記加硫目標温度に向けた昇温の過程で前記加圧媒体を前記生タイヤの内部空間に供給する加圧工程と、を実行させ、
     前記昇温工程は、
     前記ボイラで生成された前記飽和蒸気を加熱することで生成される前記過熱蒸気を前記第1供給路を介して前記内部空間に供給し、
     前記加圧工程は、
     前記加圧媒体供給路から前記第1供給路に前記加圧媒体を導入して、前記過熱蒸気と前記加圧媒体とからなる加硫媒体を前記内部空間に供給して、加硫に必要な温度、圧力を与える、
    ことを特徴とするタイヤ加硫システム。
  11.  前記昇温工程は、
     前記ボイラで生成された前記飽和蒸気を前記生タイヤの内部空間に供給して前記生タイヤを昇温し、次いで、前記飽和蒸気を加熱することで生成される前記過熱蒸気を前記内部空間に供給する、
    請求項10に記載のタイヤ加硫システム。
  12.  前記制御部は、前記加硫目標温度を基準に定められた温度に達したならば、冷却制御と加熱制御とを交互に行う温度制御を行い、
     前記冷却制御は、
     前記第1加熱器の動作を停止することで、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記過熱蒸気を前記飽和蒸気に切り替える第1冷却制御、及び、
     前記加圧媒体供給路から導入する前記加圧媒体の量を増やすことで、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記加圧媒体の比率を高くする第2冷却制御、
    の一方又は双方を行い、
     前記加熱制御は、
     前記第1冷却制御に対応し、前記第1加熱器を動作させることで、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記飽和蒸気を前記過熱蒸気に切り替える第1加熱制御、及び、
     前記第2冷却制御に対応し、前記加圧媒体供給路から導入する前記加圧媒体の量を減らすことで、供給されている前記加硫媒体に含まれる前記加圧媒体の比率を低くする第2加熱制御、
    の一方又は双方を行う、
    請求項10に記載のタイヤ加硫システム。
  13.  前記ボイラを上流側とすると、前記第1加熱器よりも上流側の前記第1供給路に第2加熱器を設け、
     前記第2供給路は、前記第1加熱器と前記第2加熱器の間であって、前記加圧媒体供給路よりも上流側の前記第1供給路から分岐する、
    請求項10に記載のタイヤ加硫システム。
     
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