WO2011077577A1

WO2011077577A1 - 無線通信装置および帯域制御方法

Info

Publication number: WO2011077577A1
Application number: PCT/JP2009/071691
Authority: WO
Inventors: 俊明富澤
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2009-12-25
Filing date: 2009-12-25
Publication date: 2011-06-30

Abstract

　無線ＬＡＮ部３１と、無線ＰＡＮ部３２と、を備える無線端末３であって、アプリケーションと、アクセスカテゴリーと、の対応をカテゴリー情報として決定しておくこととし、アクセスカテゴリーごとの、無線ＰＡＮデータを格納するための無線ＰＡＮキュー部２２と、無線ＬＡＮデータを格納するための無線ＬＡＮキュー部２３と、送信データをカテゴリー情報に基づいてアクセスカテゴリーに振り分け、送信データの通信種別ごとに対応する無線ＬＡＮキュー部２３または無線ＰＡＮキュー部２２に格納するＱｏＳ振り分け部２１と、所定のパラメータに基づいて、無線ＰＡＮキュー部２２と無線ＬＡＮキュー部２３のいずれかを選択して送信データを読み出す無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４と、を備える。

Description

無線通信装置および帯域制御方法

　本発明は、無線ＰＡＮ（Personal　Area　Network）と無線ＬＡＮ（Local　Area　Network）の両方のアプリケーションに対応する無線通信装置に関する。

　無線ＰＡＮの規格の１つとしてBluetooth（登録商標）がある。Bluetooth（登録商標）（以下、ＢＴという）では、下記非特許文献１に記載されているようにBluetooth（登録商標）　３．０＋High　speed（以下、ＢＴ３．０＋ＨＳという）として、下位層に既存の無線ＬＡＮ，Wireless　ＵＷＢなどのＭＡＣ（Media　Access　Control層）／ＰＨＹ（物理層）を用いるAlternative　ＭＡＣ／ＰＨＹを採用している。

　ＢＴ３．０＋ＨＳでは、それ以前のBluetooth（登録商標）の仕様であるBluetooth（登録商標）　２．１＋Enhanced　Data　Rate（以下、ＢＴ２．１＋ＥＤＲという）で接続を行い、その後の通信は、ＢＴ２．１＋ＥＤＲで実施するか、またはＡＭＰを用いて実施する。

　ＢＴ３．０＋ＨＳでＡＭＰへ適用するプロトコルの例はデータ交換系のＯＢＸ（Object　Exchange）プロファイル例のみである。そのため、ＢＴ３．０＋ＨＳでのＱｏＳ（Quality　of　Service）制御もBest　Effortのみをサポートしており、それ以外のＱｏＳ制御は標準ではサポートしていない。したがって、ＢＴ３．０＋ＨＳでは、たとえば複数アプリケーションに対応するＱｏＳ制御をサポートしていない。

　一方、無線ＬＡＮについては、複数アプリケーションに対応するEnhanced　Distributed　Channel　Access（以下、ＥＤＣＡという）方式と呼ばれるＱｏＳ制御方法が下記非特許文献２，３に開示されている。ＥＤＣＡ方式では、音声（ＡＣ＿ＶＯ），ビデオ（ＡＣ＿ＶＩ），ベストエフォート（ＡＣ＿ＢＥ），バックグランド（ＡＣ＿ＢＫ）の４つのアクセスカテゴリーごとにキューを用意する。そして、ＩＰ（Internet　Protocol）層のＤＳＣＰ（Differentiated　Services　Code　Point）の値やＩＥＥＥ（The　Institute　of　Electrical　and　Electronics　Engineers）８０２．１Ｑで規定されているＶＬＡＮ（Virtual　ＬＡＮ）　ＩＤ（IDentifier）など無線ＬＡＮに外部から入力されるパケットのヘッダ値に基づいて、入力されたパケットをカテゴリーごとのキューへ振り分けることによりＱｏＳ制御を行う。

　一方、たとえば、下記非特許文献４では、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの共存検討について検討されている。無線ＬＡＮと無線ＰＡＮでは、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮが共存する場合に、干渉を回避する技術が開示されている。また、下記特許文献１では、ＷＬＡＮとＢＴの共存する装置についてのコンバージェンスレイヤ（ｃｏｎｖｅｒｇｅｎｃｅ　ｌａｙｅｒ）が記載されており、この装置はＱｏＳ制御ができる旨が記載されている。

特開２００８－５０２１０９号公報

Bluetooth（登録商標）　SIG（Special　Interest　Group），"Bluetooth（登録商標）　Core　Specification　Version　3.0　High　Speed"，21　April　2009 ＩＥＥＥ，"ＩＥＥＥ　Ｓｔｄ　８０２．１１－２００７：Part　11　Wireless　LAN　Medium　Access　Control（MAC）　and　Physical　Layer（PHY）　Specifications　：9.1.3.1　HCF　contention－based　channel　access（EDCA）　P252，7.3.2.31　TCLAS　element　P136" Wi－Fi（登録商標）　Alliance，"Wi－Fi　CERTIFIED（TM）　for　WMM（TM）－Support　for　Multimedia　Applications　with　Quality　of　Service　in　Wi-Fi　Networks"，September　１，2004 ＩＥＥＥ，"ＩＥＥＥ　Ｓｔｄ　８０２．１５．２：Part　15.2　Coexistence　of　Wireless　Personal　Area　Networks　with　Other　Wireless　Devices　Operating　in　Unlicensed　Frequency　Bands　：4.1　Description　of　the　interference　problem　P6"，２００３

　上記非特許文献１に記載の技術によれば、無線ＰＡＮのＰＨＹ／ＭＡＣ層に無線ＬＡＮのＰＨＹ／ＭＡＣを拡張できるようにしたことにより、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮのそれぞれのアプリケーションが同一の無線ＬＡＮインタフェース（Ｉ／Ｆ）経由で通信を行うことが可能となる。無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮのそれぞれのアプリケーションを同一の通信装置が備える場合に、それぞれのアプリケーションの優先度に基づいてＱｏＳ制御を行う必要があるが、上記非特許文献１に記載の技術では複数アプリケーションに対するＱｏＳ制御方法が明確化されていない、という問題があった。

　また、上記非特許文献２，３に記載の無線ＬＡＮのＱｏＳ技術では、複数のアプリケーションに対応しているが、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮにそれぞれ対応するアプリケーションが存在する場合にどのようなＱｏＳ制御を行うかの規定が存在しない、という問題があった。

　たとえば、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮのそれぞれのアプリケーションを備える通信装置が、上記特許文献１に記載のように無線ＰＡＮのＰＨＹ／ＭＡＣに無線ＬＡＮのＰＨＹ／ＭＡＣを用いる場合に、上記非特許文献２，３に記載の無線ＬＡＮのＱｏＳ技術を適用するとする。無線ＬＡＮのＭＡＣ処理部が無線ＬＡＮによる通信のパケットをカテゴリーごとの振り分けを行う場合、無線ＰＡＮの通信のパケットについても、無線ＬＡＮのＭＡＣ処理部がカテゴリーごとの振り分け処理を行うことになる。その結果、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮの一方の通信状況が、他方の通信情報に影響を及ぼす、という問題がある。たとえば、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮのどちらか一方がバースト的な送信を行うと、他方の通信について、データの廃棄、遅延が生じる可能性がある。

　また、上記特許文献１に記載の装置では、ＱｏＳ制御が可能な旨の記載があるが、複数アプリケーションに対応したＱｏＳ制御を具体的に実現するための記載はない。

　本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる無線通信装置および帯域制御方法を得ることを目的とする。

　上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、無線ＬＡＮ通信を行う無線ＬＡＮ手段と、無線ＰＡＮの物理層を用いた第１の無線ＰＡＮ通信と無線ＬＡＮの物理層を用いた第２の無線ＰＡＮ通信とを行う無線ＰＡＮ手段と、を備える無線通信装置であって、前記第２の無線ＰＡＮ通信および前記無線ＬＡＮ通信を用いるアプリケーションと、アクセスカテゴリーと、の対応をカテゴリー情報としてあらかじめ決定しておくこととし、前記第２の無線ＰＡＮ通信の送信データである第２の無線ＰＡＮデータを格納するための無線ＰＡＮキューと、前記無線ＬＡＮ通信の送信データである無線ＬＡＮデータを格納するための無線ＬＡＮキューと、をアクセスカテゴリーごとに備える通信別キューと、前記第２の無線ＰＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて、前記第２の無線ＰＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＰＡＮキューへ格納し、また前記無線ＬＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて前記無線ＬＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＬＡＮキューへ格納するＱｏＳ振り分け手段と、所定のパラメータに基づいて、アクセスカテゴリーごとに前記無線ＰＡＮキューと前記無線ＬＡＮキューのいずれかを選択し、選択したキューから送信データを読み出し、読み出した送信データを送信対象データとするキュー選択手段と、前記送信対象データを送信する無線ＬＡＮ送信手段と、を備えることを特徴とする。

　本発明にかかる無線通信装置および帯域制御方法は、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況に影響されず適切にＱｏＳ制御を行うことができるという効果を奏する。

図１は、実施の形態１の通信システムの構成例を示す図である。図２は、無線端末の機能構成例を示す図である。図３は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部の機能構成例を示す図である。図４は、実施の形態２の無線端末の無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部の構成例を示す図である。図５は、実施の形態３の無線端末のＱｏＳ制御指示の一例を示す図である。図６は、実施の形態４の無線端末のＱｏＳ制御指示の一例を示す図である。図７は、ＴＣＰヘッダの構成例を示す図である。図８は、ＵＣＰヘッダの構成例を示す図である。図９は、実施の形態５の無線端末のＱｏＳ制御経路の一例を示す図である。図１０は、実施の形態６の無線端末のＱｏＳ制御経路の一例を示す図である。

　以下に、本発明にかかる無線通信装置および帯域制御方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

実施の形態１．
　図１は、本発明にかかる通信システムの実施の形態１の構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムは、図１に示すように、無線ＬＡＮ通信を行う無線ＬＡＮ端末１と、無線ＰＡＮ通信を行う無線ＰＡＮ端末２と、無線ＰＡＮ通信を行う無線ＰＡＮ端末３と、無線ＬＡＮ通信および無線ＰＡＮ通信の両方を行う無線端末３－１，３－２と、で構成される。本実施の形態では、本発明にかかる無線通信装置として無線端末３－１，３－２を例にあげて説明する。無線端末３－１，３－２は、無線ＬＡＮ通信を実施する無線ＬＡＮ部３１と、無線ＰＡＮ通信を実施する無線ＰＡＮ部３２と、を備える。図１に示した構成は一例であり、無線端末３－１（または無線端末３－２）が、無線ＬＡＮ端末１および無線ＰＡＮ端末３と通信を行う構成であればどのような構成でもよい。

　図２は、無線端末３－１，３－２の機能構成例を示す図である。無線端末３－１と３－２は、同様の構成であり、図２ではこれらを代表して無線端末３として示している。無線端末３は、図２に示すように、アンテナ４，無線ＰＡＮ　ＲＦ（Radio　Frequency）部５，無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６，無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７，無線ＰＡＮプロトコル部８，無線ＰＡＮプロファイル部９，無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０，無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１，無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２，無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３，無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４，無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５，ＩＰ機能部１６，無線ＬＡＮアプリケーション部１７，アンテナ１８，無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９で構成される。

　無線ＬＡＮ部３１は、無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２，無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３，無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４，無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５，ＩＰ機能部１６，無線ＬＡＮアプリケーション部１７，アンテナ１８で構成される。また、無線ＰＡＮ部３２は、アンテナ４，無線ＰＡＮ　ＲＦ（Radio　Frequency）部５，無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６，無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７，無線ＰＡＮプロトコル部８，無線ＰＡＮプロファイル部９，無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０，無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１で構成される。無線ＬＡＮ部３１および無線ＰＡＮ部３２の構成は、従来の無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の機能を備える無線端末と同様である。

　なお、図２に示した構成例では、無線ＰＡＮ部３１と無線ＬＡＮ部３２は、それぞれ独立にアンテナ（アンテ４，アンテナ１８）を備えているが、これに限らず、１本のアンテナを無線ＰＡＮ部３１と無線ＬＡＮ部３２で共有するような構成としてもよい。

　つぎに、無線端末３の各構成要素の動作を説明する。まず、無線ＰＡＮ部３２の動作を説明する。本実施の形態では、無線ＰＡＮ部３２は、無線ＰＡＮとしてＢＴ３．０＋ＨＳに対応した通信を行うこととする。すなわち、無線ＰＡＮ通信を、ＢＴ２．１＋ＥＤＲか、またはＡＭＰを用いて無線ＬＡＮ経由（無線ＬＡＮのＭＡＣ／ＰＨＹを用いて）実施する。

　無線ＰＡＮプロファイル部９は、ＢＴ通信で用いる通信の手順であるＢＴプロファイルにより、アプリケーションに対応して様々な通信サービスを提供するプロファイル処理を行う機能を有し、ＢＴで規定されているＰＢＡＰ（Phone　Book　Access　Profile），Ａ２ＤＰ（Advanced　Audio　Distribution　Profile）等の複数のプロファイルに対応する。無線ＰＡＮプロファイル部９は、プロファイル機能により生成したデータを、ＢＴ２．１＋ＥＤＲで通信を実施する場合には無線ＰＡＮプロトコル部８へ、ＡＭＰを用いて通信を行う場合には無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１へそれぞれ出力する。また、無線ＰＡＮプロファイル部９は、無線ＰＡＮプロトコル部８または無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１から入力される受信データに対して、所定のプロファイル処理を行う。

　無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０は、ＢＴ３．０＋ＨＳによる通信の無線ＬＡＮ経由の接続制御を行う機能であり、ＢＴ３．０＋ＨＳのＡＭＰ　Managerに相当し、ＢＴ２．１＋ＥＤＲで通信を実施するか、またはＡＭＰを用いて無線ＬＡＮ経由で通信を実施するかを管理し、無線ＰＡＮプロファイル部９へどちらの通信を行うかを指示する。

　無線ＰＡＮプロトコル部８は、複数接続管理機能、サービス検索機能などを有し、ＢＴ通信のＬ２ＣＡＰ（Logical　Link　Control　andAdaptation　Protocol），ＳＤＰ（Service　Discovery　Protocol）などのプロトコル処理を行う機能を提供する。無線ＰＡＮプロトコル部８は、無線ＰＡＮプロファイル部９から受け取ったデータに対してプロトコル処理を行い、また、無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７から受け取った受信データに対してプロトコル処理を行う。

　無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７は、ＢＴ通信でのメディアアクセス制御として、Link　ControllerやベースバンドのResource管理を行う。無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７は、無線ＰＡＮプロトコル部８から送信データに所定のメディアアクセス制御処理を実施して、無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６へ出力する。また、無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７は、無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６から入力される受信データに対して所定のメディアアクセス制御処理を実施して無線ＰＡＮプロトコル部８へ出力する。

　無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６は、ＢＴ通信での無線変調機能を提供し、ＢＴ通信での２．４ＧＨｚのアナログディジタル変換や周波数ホッピングなどの変復調機能などを提供する。無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６は、無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７から入力された送信データに変調処理等を実施し、処理後のデータを無線ＰＡＮ　ＲＦ部５へ出力し、また無線ＰＡＮ　ＲＦ部５から入力される受信データに対して復調処理等を実施し、処理後のデータを無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部７へ出力する。

　無線ＰＡＮ　ＲＦ部５は、パワーアンプや低雑音増幅器などとしての機能を有し、ＢＴ通信の所定のＲＦ処理を行う。無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６から入力される送信データに対して所定のＲＦ処理を実施し、処理後の送信データをアンテナ４へ出力する。また、無線ＰＡＮ　ＲＦ部５は、アンテナ４から入力される受信データに対して所定のＲＦ処理を実施し、処理後の受信データを無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部６へ出力する。アンテナ４は、２．４ＧＨｚ帯の無線信号を送受信するアンテナとして機能する。

　無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１は、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮのインタフェース変換機能を有し、ＢＴ３．０＋ＨＳでのＡＭＰ　ＰＡＬの処理を行う。無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１は、無線ＰＡＮプロトコル部８から入力される無線ＰＡＮの送信データに対してＡＭＰ　ＰＡＬの処理を行い、処理後のデータを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９に出力する。また、無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から受け取った無線ＬＡＮ経由の無線ＰＡＮ用受信データを無線ＰＡＮプロトコル部８へ出力する。

　つぎに、無線ＬＡＮ部３１の動作を説明する。無線ＬＡＮアプリケーション部１７は、複数のアプリケーション処理を実施し、無線ＬＡＮで送受信するデータの生成等を行う。ＩＰ機能部１６は、無線ＬＡＮアプリケーション部１７が生成した送信データに対してＴＣＰ，ＵＤＰおよびＩＰなどのレイヤ３の処理を実施し、処理後の送信データを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９へ出力し、また、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から受け取った受信データに対して、レイヤ３の処理を行い、処理後の受信データを無線ＬＡＮアプリケーション部１７へ出力する。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５は、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ制御１４および無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３に対して、接続制御や統計情報処理機能など実施する無線ＬＡＮにおけるＭＡＣ　Sublayer　Managementとしての機能を提供する。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４は、無線ＬＡＣのメディアアクセス層処理としてＣＳＭＡ／ＣＡ（Carrier　Sense　Multiple　Access／Collision　Avoidance）処理などを実施し、無線ＬＡＮのＷＬＡＮ　ＭＡＣ　Sublayer処理を提供する。無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から受け取った送信データに対してＷＬＡＮ　ＭＡＣ　Sublayer処理を行い、処理後の送信データを無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３へ出力し、また、無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３から受け取った受信データに対してＷＬＡＮ　ＭＡＣ　Sublayer処理を行い、処理後の送信データを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９へ出力する。

　無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３は、無線ＬＡＮのベースバンド処理機能を有し、無線ＬＡＮでのアナログディジタル変換やＯＦＤＭ（Orthogonal　Frequency　Division　Multiplexing）方式や直接拡散方式などの変復調処理を行う。無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３は、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４から受け取った送信データに対して変調処理等を実施し、処理後の送信データを無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２へ出力し、また、無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２から受け取った受信データに対して復調処理等を実施し、処理後の受信データを無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４へ出力する。

　無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２は、パワーアンプや低雑音増幅器などとしての機能を有し、ＷＬＡＮ通信の所定のＲＦ処理を行う。無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２は、無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３から受け取った送信データに対して所定のＲＦ処理を実施して、処理後の送信データをアンテナ１８へ出力し、またアンテナ１８から受け取った受信データに対して所定のＲＦ処理を実施して、処理後の受信データを無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３へ出力する。アンテナ１８は、２．４ＧＨｚ帯の無線信号を送受信するアンテナとして機能する。

　つぎに、本実施の形態の無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９の構成について説明する。図３は、本実施の形態の無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９の機能構成例を示す図である。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、ＱｏＳ振り分け部２１，カテゴリーキュー部２０－１～２０－４で構成される。

　カテゴリーキュー部２０－１～２０－４は、無線ＬＡＮの４つのアクセスカテゴリー（音声（ＡＣ＿ＶＯ），ビデオ（ＡＣ＿ＶＩ），ベストエフォート（ＡＣ＿ＢＥ），バックグランド（ＡＣ＿ＢＫ））にそれぞれ対応する。また、カテゴリーキュー部２０－１～２０－４は、それぞれ無線ＰＡＮキュー部２２，無線ＬＡＮキュー部２３，無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部（キュー選択手段）２４，無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５で構成される。ただし、無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５は、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４に属する。

　また、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４は、従来の無線ＬＡＮのアクセスカテゴリーごとのＱｏＳ制御を行う場合と同様に、アクセスカテゴリーごとの無線ＬＡＮ　ＡＣ（Access　Category：アクセスカテゴリー）キュー部２５と、ＡＣ選択部２６と、を備える。

　なお、図３では、アクセスカテゴリーごとの処理を示すため、便宜上、無線ＰＡＮキュー部２２、無線ＬＡＮキュー部２３、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４および無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４の無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５を、カテゴリーキュー部２０－１～２０－４としているが、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９に含まれる構成要素は、無線ＰＡＮキュー部２２、無線ＬＡＮキュー部２３および無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４である。また、無線ＰＡＮキュー部２２および無線ＬＡＮキュー部２３は、通信ごとにキューを備えた通信別キュー部と考えることができる。

　つぎに、本実施の形態のＱｏＳ制御方法（帯域制御方法）について説明する。本実施の形態では、上記非特許文献２に記載されている無線ＬＡＮのＱｏＳ制御機能を拡張し、アクセスカテゴリーごとに振り分けを行うとともに、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮごとに振り分けを行う。

　ＱｏＳ振り分け部２１は、無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１から入力される送信データを、送信データのヘッダ値（ＩＰヘッダのＤＳＣＰの値やＩＥＥＥ８０２．１Ｑで規定されているＶＬＡＮ　ＩＤ等）に基づいてアクセスカテゴリーごとに分類し、分類した送信データを対応するカテゴリーキュー部２０－１～２０－４の無線ＰＡＮキュー部２２へ格納する。また、無線ＰＡＮキュー部２２は、キュー長の所定のしきい値を保持しておき、無線ＰＡＮキュー部２２のキュー長がしきい値以上となった場合には、ＱｏＳ振り分け部２１から入力された送信データを廃棄する。なお、アクセスカテゴリーごとの分類方法（どの値に基づいて分類するか等）は、どのような方法を用いてもよいが、アプリケーションと（またはアプリケーションを識別するためのヘッダ値）とアクセスカテゴリーとの対応をあらかじめ定めておくこととし、その対応に基づいて分類することとする。

　また、ＱｏＳ振り分け部２１は、ＩＰ機能部１６から入力される送信データを、送信データのヘッダ値に基づいてアクセスカテゴリーごとに分類し、分類した送信データを対応するカテゴリーキュー部２０－１～２０－４の無線ＬＡＮキュー部２３へ格納する。また、無線ＬＡＮキュー部２３は、キュー長の所定のしきい値を保持しておき、無線ＬＡＮキュー部２３のキュー長がしきい値以上となった場合には、入力された送信データを廃棄する。

　カテゴリーキュー部２０－１～２０－４の無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４は、無線ＬＡＮアプリケーション部１７から無線ＬＡＮの通信に関するパラメータを取得し、また、無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１から無線ＰＡＮの通信に関するパラメータを取得する。そして、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４は、取得したパラメータに基づいて、無線ＰＡＮキュー部２２または無線ＬＡＮキュー部２３から送信データを読み出して無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４の無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５へ格納する。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４では、ＡＣ選択部２６が無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５からの指示に基づいて、４つのアクセスカテゴリーのうち送信対象のアクセスカテゴリーに対応する無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５を選択し、選択した無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５からデータを読み出して、無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３へ出力する。

　なお、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４は、無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５に格納されたデータを読み出して無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３へ渡すことにより、読み出されたデータが送信されることになるため、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４以降（無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４，無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部１３，無線ＬＡＮ　ＲＦ部１２，アンテナ１８）を無線ＬＡＮ送信手段と考えることができる。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が取得したパラメータと同様のパラメータを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９アクセスカテゴリーパラメータに基づいて送信するアクセスカテゴリーを決定し、決定結果をＭＡＣ部１４へ指示することとする。

　なお、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が取得する、無線ＬＡＮの通信に関するパラメータおよび無線ＰＡＮの通信に関するパラメータについては、どのようなパラメータを用いてもよいが、無線ＬＡＮ，無線ＰＡＮがそれぞれ通信中であるか否かの情報やアクセスカテゴリーごとの読み出しの順序等を決定するための情報が含まれているパラメータとする。そして、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４は、たとえば、無線ＬＡＮのみが通信中で無線ＰＡＮが通信を行っていない場合には、無線ＬＡＮキュー部２３を選択する。また、たとえば、アクセスカテゴリーごとに無線ＰＡＮと無線ＬＡＮのどちらを優先するかを判別するための情報を含み、アクセスカテゴリー頻度を決定するようにしてもよい。

　従来技術のように、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４が、振り分けた無線ＰＡＮと無線ＬＡＮの両方の送信データを無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５へ格納する場合、無線ＰＡＮと無線ＬＡＮの送信データが集中的に送信されると、他方の通信の送信データは廃棄される、または遅延する可能性がある。これに対し、本実施の形態では、無線ＰＡＮと無線ＬＡＮに分けて、一旦、それぞれ無線ＰＡＮキュー部２２，無線ＬＡＮキュー部２３に格納しているため、どちらかの通信で集中的にデータが送信されても、他方の通信データが廃棄される可能性は低減する。また、無線ＰＡＮおよび無線ＬＡＮのパラメータに基づいて、アクセスカテゴリーごとにどちらの通信の送信データを送信するかを選択できるようにしたため、集中的にデータが送信された通信の方が優先度が低い場合にも、他方の優先度の高い通信の遅延を防ぐことができる。

　なお、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４が、アクセスカテゴリーを指定して送信する機能をハードウェアで実現している場合には、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／アクセスカテゴリーからの指示に基づいたキューの選択（アクセスカテゴリーの選択）ができない場合も考えられる。その場合には、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４は一定周期で、無線ＰＡＮキュー部２２，無線ＬＡＮキュー部２３のいずれかを選択して、格納されているデータを読み出して、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４の無線ＬＡＮ　ＡＣキュー部２５へ格納するようにしてもよい。このように、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４の選択および読み出しのタイミングを、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４の送信と独立に動作させアクセスカテゴリー線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４が、アクセスカテゴリーを指定して送信する機能をハードウェアで実現している場合にも対応可能である。

　このように、本実施の形態では、アクセスカテゴリーごとに、無線ＰＡＮのアクセスカテゴリー無線ＰＡＮキュー部２２と、無線ＬＡＮの送信データを格納する無線ＬＡＮキュー部２３と、を備え、ＱｏＳ振り分け部２１が、無線ＰＡＮの送信データをアクセスカテゴリーごとに振分けて対応する無線ＰＡＮキュー部２２へ格納し、無線ＬＡＮの送信データをアクセスカテゴリーごとに振分けて対応する無線ＬＡＮキュー部２３へ格納する。そして、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４が、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５からの指示に基づいてＬＡＮキュー部２３から送信データを読み出して、送信するようにした。そのため、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる。

実施の形態２．
　図４は、本発明にかかる無線端末の無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａの実施の形態２の構成例を示す図である。本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１の無線端末３を本実施の形態の無線端末に替える以外は、実施の形態１の通信システムの構成と同様である。また、本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態１の無線端末３の無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４を無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａに代え、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９を削除する以外は、実施の形態１の無線端末３と同様である。実施の形態１と同一の機能を有する構成要素は、実施の形態１と同一の符号を付して説明を省略する。

　実施の形態１では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９が、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮのそれぞれについて通信データをアクセスカテゴリーごとに振分けを行ない、それぞれ無線ＰＡＮキュー部２２，無線ＬＡＮキュー部２３に振り分けた送信データを一旦格納するようにしたが、本実施の形態では、実施の形態１と同様の動作を、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９を用いずに実施する。

　図４に示すように、本実施の形態では、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａが、実施の形態１と同様の振り分け部２１、無線ＰＡＮキュー部２２、無線ＬＡＮキュー部２３および無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２６を備える。

　ＱｏＳ振り分け部２１、無線ＰＡＮキュー部２２、無線ＬＡＮキュー部２３および無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２６の動作は、実施の形態１と同様である。また、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａ以外の構成要素の本実施の形態の動作も実施の形態１と同様である。

　このように、本実施の形態では、実施の形態１のＱｏＳ振り分け部２１、無線ＰＡＮキュー部２２、無線ＬＡＮキュー部２３および無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２６を無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａが備えるようにした。そのため、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９を別途備えることなく、実施の形態１と同様の効果を得ることができる。

実施の形態３．
　図５は、本発明にかかる無線端末の実施の形態３のＱｏＳ制御指示の一例を示す図である。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態１の無線端末３と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１の通信システムと同様である。実施の形態１と同一の機能を有する構成要素は、実施の形態１と同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施の形態では、実施の形態１で述べたパラメータを用いたＱｏＳ制御の具体例について説明する。本実施の形態では、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した状態で、無線ＰＡＮのプロファイルが起動した際のＱｏＳ制御方法について記載する。本実施の形態では、図５の経路４１として示した経路が、ＱｏＳ制御のための指示経路および情報取得経路となる。

　まず、無線ＬＡＮアプリケーション部１７が、あるアプリケーションを実行中であるとする。その場合に、図示しない無線ＰＡＮのアプリケーションが起動し、無線ＰＡＮプロファイル部９にプロファイルの実行を指示したとする。無線ＰＡＮプロファイル部９は、指示に基づいてプロファイルの実行を開始し、そのプロファイルに関する情報であるプロファイル情報を保持するとともに、無線ＬＡＮ経由でデータを送信する場合には、無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０へ無線ＬＡＮとの接続を指示する前に、経路４１（無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０および無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１経由）により無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から、無線ＬＡＮの接続状況（無線ＬＡＮ通信を行っているか等）と無線ＬＡＮ通信に関するＱｏＳ情報（通信中のアプリケーションの優先度情報等）と、を取得する。

　無線ＰＡＮプロトコル部８は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から取得した情報に基づいて、無線ＰＡＮ側のパラメータとして、無線ＰＡＮ通信に対応するアクセスカテゴリーとそのアクセスカテゴリーに対応するBandwidthおよびGuaranteed　Latencyとを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９に通知する。なお、BandwidthおよびGuaranteed　Latencyは、どのように決定してもよいが、たとえばアクセスカテゴリーごとにBandwidthおよびGuaranteed　Latencyをあらかじめ定めておき、必要に応じて変更する。

　また、ここでは、パラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを通知するようにしたが、これに限らず、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が選択を行なうための基準となる情報であれば他の情報を用いてもよい（たとえば、無線ＰＡＮと無線ＬＡＮの送信頻度の比を決定し、その比率で送信が行なわれるような情報としてもよい）。

　無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が、読み出すキューの選択基準としてBandwidthを用いる。なお、同様に、無線ＬＡＮ通信についてもBandwidthを取得しているとし、両者のBandwidthに基づいてキューの選択を行なうこととする。また、ＱｏＳ振り分け部２１は、Guaranteed　Latencyに基づいて無線ＰＡＮキュー部２２のキュー長のしきい値を設定する。

　なお、無線ＬＡＮプロファイル部９がプロファイルを起動する際に、無線ＬＡＮのアプリケーケーションが起動されていない場合には、無線ＰＡＮ通信のＱｏＳを通常の無線ＰＡＮのデフォルト設定であるBest　Effortの設定として、実施の形態１で述べたアクセスカテゴリーごとのＱｏＳ制御を行わないようにしても構わない。ただし、この場合、その後に無線ＬＡＮのアプリケーションが起動した場合には、上述のように、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＰＡＮ通信についてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを用いたＱｏＳ制御を実施する。

　このように、本実施の形態では、無線ＰＡＮプロトコル部８は、無線ＰＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９へ通知するようにした。そのため、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる。

実施の形態４．
　図６は、本発明にかかる無線端末の実施の形態４のＱｏＳ制御指示の一例を示す図である。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態１の無線端末３と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１の通信システムと同様である。実施の形態１と同一の機能を有する構成要素は、実施の形態１と同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施の形態では、実施の形態１で述べたパラメータを用いたＱｏＳ制御の具体例について説明する。本実施の形態では、無線ＰＡＮのプロファイルが起動した状態で、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した際のＱｏＳ制御方法について記載する。本実施の形態では、図６の経路４２として示した経路が、ＱｏＳ制御のための指示経路および情報取得経路となる。

　無線ＬＡＮアプリケーションが起動した際には、無線ＬＡＮアプリケーション部１７は、経路４２（ＩＰ機能部１６経由）により無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９へアプリケーション起動の通知を行う。その際に、ＩＰ機能部１６は、ＴＣＰヘッダのDestination　Port番号またはＵＤＰヘッダのDestination　Port番号を付加する。このDestination　Port番号によりアプリケーションを識別することができる。なお、無線ＰＡＮのプロファイルが起動した状態でも、無線ＰＡＮのプロファイルが起動していない状態でも、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した際の動作は同様である。

　図７は、ＴＣＰヘッダの構成例を示す図である。図８は、ＵＤＰヘッダの構成例を示す図である。ＴＣＰパケットの場合は、図７のDestination　Port５１のフィールドにDestination　Port番号が格納され、ＵＤＰパケットの場合は、図８のDestination　Port５２のフィールドにDestination　Port番号が格納される。

　無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、アプリケーションごとのDestination　Port番号とそのDestination　Port番号に対応するアクセスカテゴリーとを１対１に対応させたテーブルを保持しておき、そのテーブルを参照して送信データ（パケット）のDestination　Port番号に基づいて、送信データを各アクセスカテゴリーに振り分ける。また、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＬＡＮアプリケーション部１７から無線ＬＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを取得する。また、上記のテーブルにアクセスカテゴリーごとにBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを格納しておき、テーブルを参照する際にBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを読み出すようにしてもよい。

　そして、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４は、読み出すキューの選択基準としてBandwidthを用いる。なお、同様に、無線ＰＡＮ通信についてもBandwidthを取得しているとし、両者のBandwidthに基づいてキューの選択を行なうこととする。また、ＱｏＳ振り分け部２１は、Guaranteed　Latencyに基づいて無線ＬＡＮキュー部２３のキュー長のしきい値を設定する。

　なお、ここでは、読み出すキューの選択基準としてBandwidthを用いる例を説明したが、キューの選択基準として別の情報（送信頻度の比率など）を用いる場合には、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＬＡＮアプリケーション部１７からその情報を取得し、取得した情報に基づいて無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４がキューの選択を行なうこととする。

　このように、本実施の形態では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、Destination　Port番号とアクセスカテゴリーとの対応をテーブルとして保持し、テーブルに基づいて送信データをアクセスカテゴリーに振り分けるようにした。また、無線ＬＡＮアプリケーション部１７は、無線ＬＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９へ通知するようにした。そのため、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる。

実施の形態５．
　図９は、本発明にかかる無線端末の実施の形態５のＱｏＳ制御経路の一例を示す図である。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態２の無線端末（無線端末３ａとする）と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１の無線端末３を実施の形態２の無線端末に代える以外は、実施の形態１の通信システムと同様である。実施の形態１または２と同一の機能を有する構成要素は、実施の形態１または２と同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施の形態では、本実施の形態３と同様、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した状態で、無線ＰＡＮのプロファイルが起動した際のＱｏＳ制御方法について記載する。本実施の形態では、図９の経路４３として示した経路が、ＱｏＳ制御のための情報取得経路となる。

　まず、無線ＬＡＮアプリケーション部１７が、あるアプリケーションを実行中であるとする。その場合に、図示しない無線ＰＡＮのアプリケーションが起動し、無線ＰＡＮプロファイル部９にプロファイルの実行を指示したとする。無線ＰＡＮプロファイル部９は、指示に基づいてプロファイルの実行を開始し、そのプロファイルに関する情報であるプロファイル情報を保持するとともに、無線ＬＡＮ経由でデータを送信する場合には、無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０へ無線ＬＡＮとの接続を指示する前に、経路４３（無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部１０および無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部１１経由）により無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５から、無線ＬＡＮの接続状況（無線ＬＡＮ通信を行っているか等）と無線ＬＡＮ通信に関するＱｏＳ情報（通信中のアプリケーションの優先度情報等）と、を取得する。

　無線ＰＡＮプロトコル部８は、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９から取得した情報に基づいて、無線ＰＡＮ側のパラメータとして、無線ＰＡＮ通信に対応するアクセスカテゴリーとそのアクセスカテゴリーに対応するBandwidthおよびGuaranteed　Latencyとを無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａに通知する。なお、BandwidthおよびGuaranteed　Latencyは、どのように決定してもよいが、たとえばアクセスカテゴリーごとにBandwidthおよびGuaranteed　Latencyをあらかじめ定めておき、必要に応じて変更する。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａでは、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が、読み出すキューの選択基準としてBandwidthを用いる。なお、同様に、無線ＬＡＮ通信についてもBandwidthを取得しているとし、両者のBandwidthに基づいてキューの選択を行なうこととする。また、ＱｏＳ振り分け部２１は、Guaranteed　Latencyに基づいて無線ＰＡＮキュー部２２のキュー長のしきい値を設定する。

　なお、無線ＬＡＮプロファイル部９がプロファイルを起動する際に、無線ＬＡＮのアプリケーケーションが起動されていない場合には、無線ＰＡＮ通信のＱｏＳを通常の無線ＰＡＮのデフォルト設定であるBest　Effortの設定として、実施の形態１で述べたアクセスカテゴリーごとのＱｏＳ制御を行わないようにしても構わない。ただし、この場合、その後に無線ＬＡＮのアプリケーションが起動した場合には、上述のように、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａは、無線ＰＡＮ通信についてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを用いたＱｏＳ制御を実施する。

　このように、本実施の形態では、実施の形態２の構成例の場合に、無線ＰＡＮプロトコル部８は、無線ＰＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａへ通知するようにした。そのため、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる。

実施の形態６．
　図１０は、本発明にかかる無線端末の実施の形態６のＱｏＳ制御経路の一例を示す図である。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態２の無線端末（無線端末３ａとする）と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１の無線端末３を実施の形態２の無線端末に代える以外は、実施の形態１の通信システムと同様である。実施の形態１または２と同一の機能を有する構成要素は、実施の形態１または２と同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施の形態では、本実施の形態４と同様、無線ＰＡＮのプロファイルが起動した状態で、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した際のＱｏＳ制御方法について記載する。本実施の形態では、図１０の経路４４として示した経路が、ＱｏＳ制御のための情報取得経路となる。

　無線ＰＡＮのプロファイルが起動した状態で、無線ＬＡＮアプリケーションが起動した際には、無線ＬＡＮアプリケーション部１７は、経路４４（ＩＰ機能部１６経由）により無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５へアプリケーション起動の通知を行う。その際に、ＩＰ機能部１６は、ＴＣＰヘッダのDestination　Port番号またはＵＤＰヘッダのDestination　Port番号を付加する。このDestination　Port番号によりアプリケーションを識別することができる。

　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａは、アプリケーションごとのDestination　Port番号とそのDestination　Port番号に対応するアクセスカテゴリーとを１対１に対応させたテーブルを保持しておき、そのテーブルを参照して送信データ（パケット）のDestination　Port番号に基づいて、送信データを各アクセスカテゴリーに振り分ける。また、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａは、無線ＬＡＮアプリケーション部１７から無線ＬＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを取得する。また、上記のテーブルにアクセスカテゴリーごとにBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを格納しておき、テーブルを参照する際にBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを読み出すようにしてもよい。

　そして、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａでは、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮキュー選択部２４が、読み出すキューの選択基準としてBandwidthを用いる。なお、同様に、無線ＰＡＮ通信についてもBandwidthを取得しているとし、両者のBandwidthに基づいてキューの選択を行なうこととする。また、ＱｏＳ振り分け部２１は、Guaranteed　Latencyに基づいて無線ＬＡＮキュー部２３のキュー長のしきい値を設定する。

　このように、本実施の形態では、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａは、Destination　Port番号とアクセスカテゴリーとの対応をテーブルとして保持し、テーブルに基づいて送信データをアクセスカテゴリーに振り分けるようにした。また、無線ＬＡＮアプリケーション部１７は、無線ＬＡＮ側のパラメータとしてBandwidthおよびGuaranteed　Latencyを無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａへ通知するようにした。そのため、無線ＬＡＮと無線ＰＡＮの両方の通信機能を有する場合に、他方の通信の通信状況の影響を低減し、適切にＱｏＳ制御を行うことができる。

実施の形態７．
　つぎに、本発明にかかる無線端末の実施の形態７のＱｏＳ制御方法について説明する。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態１と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１と同様である。

　本実施の形態の基本的な動作は、実施の形態３または実施の形態４と同様である。本実施の形態では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５から一定時間内でのパケット数分布や統計情報（エラーパケット数）などを取得する。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、一定時間内でのＰＨＹ速度のパケット数分布に基づいて平均ＰＨＹ速度を計算し、保持する。そして、一定時間ごとに、新たな一定時間内でのＰＨＹ速度のパケット数分布に基づいて平均ＰＨＹ速度を更新する。

　実施の形態３で述べたように、無線ＬＡＮアプリケーションが起動されている場合に、無線ＰＡＮプロトコルが起動された場合に、無線ＰＡＮプロトコル部９はBandwidthを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９に通知する。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＰＡＮプロファイル部９から通知されたBandwidthと、すでに通信中の無線ＬＡＮのBandwidthと、の総和（Bandwidthの総和に対応するデータ速度）が、現在の平均ＰＨＹ速度を超える場合はその接続設定（通知されたBandwidth）を許可せず、少ない場合はその接続設定を許可する（通知されたBandwidthを用いてＱｏＳ制御を行なう）。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、その接続設定を許可しない場合には、無線ＰＡＮプロファイル部９へその旨を通知する。

　同様に、実施の形態４で述べたように、無線ＰＡＮプロトコルが起動されている場合に、無線ＬＡＮアプリケーションが起動された場合に、無線ＬＡＮアプリケーション部１７はBandwidthを無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９に通知する。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＬＡＮアプリケーション部１７から通知されたBandwidthと、すでに通信中の無線ＰＡＮのBandwidthと、の総和が、現在の平均ＰＨＹ速度を超える場合はその接続設定（通知されたBandwidth）を許可せず、少ない場合はその接続設定を許可する（通知されたBandwidthを用いてＱｏＳ制御を行なう）。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、その接続設定を許可しない場合には、無線ＬＡＮアプリケーション部１７へその旨を通知する。以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態３または実施の形態４と同様である。

　なお、ここでは、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、平均ＰＨＹ速度を用いて接続設定を許可するか否かを判断したが、平均ＰＨＹ速度の代りにＩＰレイヤでのスループット、ＴＣＰ／ＩＰまたはＵＤＰ／ＩＰのスループットを用いてもよい。その場合、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、ＩＰレイヤ、ＴＣＰ／ＩＰレイヤ、ＵＤＰ／ＩＰレイヤのそれぞれのペイロード長を、ＰＨＹ速度に基づいて求めたパケット送信時間で除算することにより、平均スループットを算出する。

　また、ここでは、接続設定を許可しない場合には、無線ＬＡＮアプリケーション部１７へその旨を通知するとしたが、その代りに、次のように許可するBandwidthを通知するようにしてもよい。この場合、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、たとえば、平均ＰＨＹ速度からその時点で設定済みのBandwidthの総和（新たに通知されたBandwidthを除く）を引いた値を求め、その値を、許可するBandwidthとして無線ＬＡＮアプリケーション部１７へ通知する。また、平均スループットを用いる場合に、同様に、平均スループットからその時点で設定済みのBandwidthの総和を引いた値をその値を、許可するBandwidthとして無線ＬＡＮアプリケーション部１７へ通知するようにしてもよい。

　また、実施の形態５または実施の形態６と同様の無線端末で、本実施の形態の動作を行なうようにしてもよい。この場合、上記の無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９の動作を無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａが実施するが、それ以外は上記の例と同様である。

　このように、本実施の形態では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＰＡＮプロトコルまたは無線ＬＡＮアプリケーション部１７からBandwidthが通知された場合、無線ＰＡＮと無線ＬＡＮのBandwidthの総和が、平均ＰＨＹ速度を超える場合にその接続を許可せず、Bandwidthの総和が、平均ＰＨＹ速度以下である場合に接続を許可するようにした。そのため、実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、平均ＰＨＹ速度を超える送信データの処理の発生を防ぐことができ、データの廃棄や遅延を防ぐことができる。

実施の形態８．
　つぎに、本発明にかかる無線端末の実施の形態８のＱｏＳ制御方法について説明する。本実施の形態の無線端末の構成は、実施の形態１と同様である。また、本実施の形態の通信システムの構成は、実施の形態１と同様である。

　本実施の形態の基本的な動作は、実施の形態３または実施の形態４と同様である。本実施の形態では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部１５からエラーパケット数などの統計情報を取得する。無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、エラーパケット数に基づいてエラー数をカウントする。なお、アクセスカテゴリー毎のエラーパケット数が識別できる場合には、アクセスカテゴリーごとにエラー数をカウントしてもよい。

　そして、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９のＱｏＳ振り分け部２１は、アクセスカテゴリーごとの無線ＰＡＮキュー部２２または無線ＬＡＮキューブ２３へ送信データ（パケット）を格納する際に、各パケットに現時刻のタイムスタンプを付与して格納する。そして、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９は、エラー数が所定のしきい値を超えた場合には、各アクセスカテゴリーに格納されている無線ＰＡＮキュー部２２および無線ＬＡＮキューブ２３のタイムスタンプを参照し、対応する通信（無線ＰＡＮまたは無線ＬＡＮ）のGuaranteed　Latencyを超えたパケットを廃棄する。

　なお、アクセスカテゴリーごとにエラー数をカウントする場合には、しきい値を超えたアクセスカテゴリーについて無線ＰＡＮキュー部２２および無線ＬＡＮキューブ２３のタイムスタンプを参照し、対応する通信のGuaranteed　Latencyを超えたパケットを廃棄する。以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態３または実施の形態４と同様である。

　また、実施の形態５または実施の形態６と同様の無線端末で、本実施の形態の動作を行なうようにしてもよい。この場合、上記の無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９の動作を無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部１４ａが実施するが、それ以外は上記の例と同様である。また、実施の形態７の無線端末が、さらに本実施の形態の動作を行なうようにしてもよい。

　このように、本実施の形態では、無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部１９が、エラー数をカウントし、また、ＱｏＳ振り分け部２１は、無線ＰＡＮキュー部２２または無線ＬＡＮキュー部２３へタイムスタンプを付与してパケットを格納するようにした。そして、エラー数が所定のしきい値を超えた場合には、無線ＰＡＮキュー部２２および無線ＬＡＮキュー部２３に格納されているパケットのタイムスタンプを参照し、Guaranteed　Latencyを超えたパケットを廃棄するようにした。そのため、実施の形態１と同様の効果が得られるとともに、エラーが多発した場合の遅延を防ぐことができる。

　以上のように、本発明にかかる無線通信装置および帯域制御方法は、無線ＰＡＮと無線ＬＡＮの両方のアプリケーションに対応する無線通信装置に有用であり、特に、ＱｏＳ制御を行う無線通信装置に適している。

　１　無線ＬＡＮ端末
　２　無線ＰＡＮ端末
　３，３－１，３－２，３ａ　無線端末
　４，１８　アンテナ
　５　無線ＰＡＮ　ＲＦ部
　６　無線ＰＡＮ　ＰＨＹ部
　７　無線ＰＡＮ　ＭＡＣ部
　８　無線ＰＡＮプロトコル部
　９　無線ＰＡＮプロファイル部
　１０　無線ＰＡＮ無線ＬＡＮ接続管理部
　１１　無線ＰＡＮ無線ＬＡＮインタフェース部
　１２　無線ＬＡＮ　ＲＦ部
　１３　無線ＬＡＮ　ＰＨＹ部
　１４，１４ａ　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ部
　１５　無線ＬＡＮ　ＭＡＣ／ＰＨＹ制御部
　１６　ＩＰ機能部
　１７　無線ＬＡＮアプリケーション部
　１９　無線ＰＡＮ／無線ＬＡＮＱｏＳ制御部
　３１　無線ＬＡＮ部
　３２　無線ＰＡＮ部
　４１～４４　経路
　５１，５２　Destination　Port

Claims

　無線ＬＡＮ通信を行う無線ＬＡＮ手段と、無線ＰＡＮの物理層を用いた第１の無線ＰＡＮ通信と無線ＬＡＮの物理層を用いた第２の無線ＰＡＮ通信とを行う無線ＰＡＮ手段と、を備える無線通信装置であって、
　前記第２の無線ＰＡＮ通信および前記無線ＬＡＮ通信を用いるアプリケーションと、アクセスカテゴリーと、の対応をカテゴリー情報としてあらかじめ決定しておくこととし、
　前記第２の無線ＰＡＮ通信の送信データである第２の無線ＰＡＮデータを格納するための無線ＰＡＮキューと、前記無線ＬＡＮ通信の送信データである無線ＬＡＮデータを格納するための無線ＬＡＮキューと、をアクセスカテゴリーごとに備える通信別キューと、
　前記第２の無線ＰＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて、前記第２の無線ＰＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＰＡＮキューへ格納し、また前記無線ＬＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて前記無線ＬＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＬＡＮキューへ格納するＱｏＳ振り分け手段と、
　所定のパラメータに基づいて、アクセスカテゴリーごとに前記無線ＰＡＮキューと前記無線ＬＡＮキューのいずれかを選択し、選択したキューから送信データを読み出し、読み出した送信データを送信対象データとするキュー選択手段と、
　前記送信対象データを送信する無線ＬＡＮ送信手段と、
　を備えることを特徴とする無線通信装置。
　前記無線ＰＡＮ手段は、前記第２の無線ＰＡＮ通信を用いたアプリケーションを起動する際に、前記無線ＬＡＮ通信による通信が行われているか否かを示す接続情報と、前記無線ＬＡＮ通信の優先度を示す優先度情報と、を取得し、前記接続情報に基づいて前記無線ＬＡＮ通信による通信が行われていると判断した場合は、前記優先度情報と、起動するアプリケーションの優先度と、に基づいて、前記所定のパラメータを決定して前記キュー選択手段へ通知する、
　ことを特徴とする請求項１に記載の無線通信装置。
　前記無線ＬＡＮ手段は、前記無線ＬＡＮ通信を用いたアプリケーションを起動する際に、前記カテゴリー情報とアプリケーションごとのポート番号とに基づいて、ポート番号とアクセスカテゴリーとの対応を求め、前記対応をポート番号情報として前記ＱｏＳ振り分け手段へ通知し、
　前記振り分け手段は、前記所定の情報として送信データのヘッダに格納されているポート番号を用い、前記ポート番号と前記ポート番号情報とに基づいてアクセスカテゴリーごとの振り分けを行う、
　ことを特徴とする請求項１または２に記載の無線通信装置。
　前記無線ＰＡＮキューおよび前記無線ＬＡＮキューにそれぞれキュー長の所定のしきい値であるキューしきい値を設定し、
　前記通信別キューは、前記無線ＰＡＮキューまたは前記無線ＬＡＮキューがそのキューに対応する前記キューしきい値を超える場合には、そのキューに格納すべき前記無線ＰＡＮデータまたは前記無線ＬＡＮデータを破棄する、
　ことを特徴とする請求項１、２または３に記載の無線通信装置。
　前記所定のパラメータとしてアクセスカテゴリーごとの各通信に対応するGuaranteed　Latencyを含み、
　前記キューしきい値をGuaranteed　Latencyに基づいて設定する、
　ことを特徴とする請求項４に記載の無線通信装置。
　前記ＱｏＳ振り分け手段は、前記無線ＬＡＮデータおよび前記第２の無線ＰＡＮデータを格納する際に、格納する時刻のタイムスタンプを送信データのパケットごとに付与して格納し、無線ＬＡＮ手段からパケットエラー数に関する情報であるエラー情報を取得し、前記エラー情報に基づいて、所定の時間内のエラー数が所定のエラーしきい値を超えたと判断した場合には、前記通信別キューに格納されているパケットのタイムスタンプを参照し、そのキューに対応するGuaranteed　Latencyとそのパケットのタイムスタンプと現在の時刻とに基づいて、Guaranteed　Latencyを超えたパケットを廃棄する、
　ことを特徴とする請求項５に記載の無線通信装置。
　前記パラメータとしてアクセスカテゴリーごとの各通信に対応するBandwidthを含む、
　ことを特徴とする請求項１～６のいずれか１つに記載の無線通信装置。
　前記ＱｏＳ振り分け手段は、無線ＬＡＮ手段が送受信するデータのパケット数に基づいて通信速度を算出し、前記無線ＬＡＮまたは前記無線ＰＡＮのアプリケーションが新たに起動した際に、そのアプリケーションの起動後の前記Bandwidthの総和に対応するデータレートが、前記通信速度を超えるか否かに基づいて、そのアプリケーションに対する接続の可否を判断する、
　ことを特徴とする請求項７に記載の無線通信装置。
　前記ＱｏＳ振り分け手段は、無線ＬＡＮ手段が送受信するデータのパケット数に基づいて通信速度を算出し、前記無線ＬＡＮまたは前記無線ＰＡＮのアプリケーションが新たに起動した際に、そのアプリケーションの起動後の前記Bandwidthの総和に対応するデータレートが、前記通信速度を超える場合に、前記通信速度からそのアプリケーションの起動前の前記Bandwidthの総和に対応するデータレートを除いたデータレートに対応するBandwidthをそのアプリケーションに対応して設定するBandwidthとする、
　ことを特徴とする請求項８に記載の無線通信装置。
　前記通信速度を平均ＰＨＹ速度とする、
　ことを特徴とする請求項８または９に記載の無線通信装置。
　前記通信速度をスループットとする、
　ことを特徴とする請求項８または９に記載の無線通信装置。
　前記無線ＬＡＮ手段は、
　無線ＬＡＮのメディアアクセス層の処理を行う無線ＬＡＮ　ＭＡＣ手段、
　を備え、
　前記無線ＬＡＮ　ＭＡＣ手段が、
　前記通信別キュー、前記ＱｏＳ振り分け手段および前記キュー選択手段、
　を備える、
　ことを特徴とする請求項１～１１のいずれか１つに記載の無線通信装置。
　無線ＬＡＮ通信を行う無線ＬＡＮ手段と、無線ＰＡＮの物理層を用いた第１の無線ＰＡＮ通信と無線ＬＡＮの物理層を用いた第２の無線ＰＡＮ通信とを行う無線ＰＡＮ手段と、を備える無線通信装置における帯域制御方法であって、
　前記第２の無線ＰＡＮ通信および前記無線ＬＡＮ通信を用いるアプリケーションと、アクセスカテゴリーと、の対応をカテゴリー情報としてあらかじめ決定しておくこととし、
　前記第２の無線ＰＡＮ通信の送信データである第２の無線ＰＡＮデータを格納するための無線ＰＡＮキューと、前記無線ＬＡＮ通信の送信データである無線ＬＡＮデータを格納するための無線ＬＡＮキューと、をアクセスカテゴリーごとに備える通信別キューステップと、
　前記第２の無線ＰＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて、前記第２の無線ＰＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＰＡＮキューへ格納し、また前記無線ＬＡＮデータに含まれるアプリケーションを識別するための所定の情報と前記カテゴリー情報とに基づいて前記無線ＬＡＮデータをアクセスカテゴリーに振り分け、前記通信別キューの対応するアクセスカテゴリーの前記無線ＬＡＮキューへ格納するＱｏＳ振り分けステップと、
　所定のパラメータに基づいて、アクセスカテゴリーごとに前記無線ＰＡＮキューと前記無線ＬＡＮキューのいずれかを選択し、選択したキューから送信データを読み出し、読み出した送信データを送信対象データとするキュー選択ステップと、
　前記送信対象データを送信する無線ＬＡＮ送信ステップと、
　を含むことを特徴とする帯域制御方法。