WO2010140292A1 - 通信システム - Google Patents

Abstract

　通信システム８００は、無線通信可能な送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える。通信システムは、受け付けた入力データを分割した分割データを生成する（８０１）。通信システムは、各分割データに対して送受信システムを１つ選択する（８０２）。通信システムは、各分割データを、当該分割データに対して選択された送受信システムを構成する送信装置から受信装置へ送信する（８０３）。通信システムは、送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得する（８０４）。通信システムは、ある分割データに対して上記選択した送受信システムが通信中である場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直す（８０２）。

Description

通信システム

　本発明は、データを送信する送信装置と、そのデータを受信する受信装置と、を備える通信システムに関する。

　データを送信する送信装置と、そのデータを受信する受信装置と、を備える通信システムが知られている。この種の通信システムの一つとして、特許文献１に記載の通信システムは、互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える。

　通信システムは、入力された入力データを分割した複数の分割データを生成し、生成した複数の分割データのそれぞれに対応する送信装置へ出力する。各送信装置は、分割データを受け付け、受け付けた分割データを、当該送信装置が構成する送受信システムを構成する受信装置へ送信する。

　通信システムは、各受信装置により受信された分割データを連結することにより入力データを復元する。このような通信システムによれば、１つの送受信システムのみを用いてデータを送受信する場合よりも、通信速度（通信帯域）を大きくすることができる。

特開２００２－１９１０７３号公報

　ところで、送受信システム毎に、通信速度が異なる場合がある。このような場合、例えば、通信システムが、各送受信システムに通信させるデータの量を略同じ量とするように構成されていると、通信速度が小さい送受信システムほど、通信が完了するまでに要する時間が長くなる。従って、通信速度が相対的に小さい送受信システムが通信システムに含まれる場合、通信システムが入力データの通信を完了するまでに要する時間が無駄に長くなってしまうという問題があった。

　このため、本発明の目的は、上述した課題である「通信システムが入力データの通信を完了するまでに要する時間が無駄に長くなる場合が生じること」を解決することが可能な通信システムを提供することにある。

　かかる目的を達成するため本発明の一形態である通信システムは、
　互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備えるとともに、
　入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成手段と、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれに対して、上記複数の送受信システムの１つを選択する選択手段と、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して上記選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する通信手段と、
　上記送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得する通信可否情報取得手段と、
　を備え、
　上記選択手段は、ある分割データに対して上記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が上記通信可否情報取得手段により取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直すように構成される。

　また、本発明の他の形態である通信方法は、
　互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える通信システムに適用され、
　入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成し、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれに対して、上記複数の送受信システムの１つを選択し、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して上記選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信し、
　上記送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、
　ある分割データに対して上記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直す方法である。

　また、本発明の他の形態である送信装置は、受信装置と無線通信可能に構成された装置である。
　更に、この送信装置は、
　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成され、
　上記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
　上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
　を備える。

　また、本発明の他の形態であるプログラムは、
　受信装置と無線通信可能に構成されるとともに、
　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成された送信装置に、
　上記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
　上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
　を実現させるためのプログラムである。

　また、本発明の他の形態である受信装置は、送信装置と無線通信可能に構成された装置である。
　更に、この受信装置は、
　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
　上記分割データと、上記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを上記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
　を備える。

　また、本発明の他の形態であるプログラムは、
　送信装置と無線通信可能に構成された受信装置に、
　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
　上記分割データと、上記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを上記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
　を実現させるためのプログラムである。

　本発明は、以上のように構成されることにより、データの通信を完了するまでに要する時間が無駄に長くなることを防止することができる。

本発明の第１実施形態に係る通信システムの概略構成を表す図である。 本発明の第１実施形態に係るパケット分配装置の機能の概略を表すブロック図である。 本発明の第１実施形態に係る通信装置の機能の概略を表すブロック図である。 本発明の第１実施形態に係るパケット集約装置の機能の概略を表すブロック図である。 本発明の第１実施形態に係る送信装置の作動を示したフローチャートである。 本発明の第１実施形態に係る受信装置の作動を示したフローチャートである。 本発明の第２実施形態に係る通信システムの概略構成を表す図である。 本発明の第３実施形態に係る通信システムの機能の概略を表すブロック図である。

　以下、本発明に係る、通信システム、通信方法、送信装置、プログラム、及び、受信装置、の各実施形態について図１～図８を参照しながら説明する。

＜第１実施形態＞
　図１に示したように、第１実施形態に係る通信システム１は、パケット分配装置１０と、複数（本例では、１２個）の通信装置２０ａ～２０ｌと、パケット集約装置３０と、を含む。

　各通信装置２０ａ～２０ｌは、無線により通信を行う無線通信装置である。本例では、各通信装置２０ａ～２０ｌは、屋内に配置された機器（ＩＤＵ；Ｉｎ　Ｄｏｏｒ　Ｕｎｉｔ）と、屋外に配置された機器（ＯＤＵ；Ｏｕｔ　Ｄｏｏｒ　Ｕｎｉｔ）と、からなる。

　なお、本例では、通信装置２０ａ～２０ｆから通信装置２０ｇ～２０ｌへデータが送信される場合についてのみ説明する。従って、本例では、通信装置２０ａ～２０ｆは、送信装置を構成し、通信装置２０ｇ～２０ｌは、受信装置を構成している。なお、通信装置２０ｇ～２０ｌから通信装置２０ａ～２０ｆへデータが送信される場合も同様に説明される。

　パケット分配装置１０は、図２に示したように、入力ポート１０１と、切替部（分割データ生成手段）１０２と、複数の通信ポート１０３ａ，１０３ｂ，…と、を備える。

　また、通信装置２０ａは、図３に示したように、通信パケット用ポート２０１と、無線通信部２０２と、送信用パケットバッファ２０３と、受信用パケットバッファ２０４と、２つの制御パケット用ポート２０５，２０６と、制御パケット解析・指示部２０７と、制御パケット更新部２０８と、番号付加部２０９と、番号比較部２１０と、を備える。なお、各通信装置２０ｂ～２０ｌは、通信装置２０ａと同一の構成を有する。

　また、パケット集約装置３０は、図４に示したように、出力ポート３０１と、切替部３０２と、複数の通信ポート３０３ａ，３０３ｂ，…と、を備える。

　パケット分配装置１０の入力ポート１０１は、外部装置（通信システム１の外部の通信装置又は情報処理装置）と通信ケーブルを介して接続されている。
　また、パケット分配装置１０の通信ポート１０３ａは、通信装置２０ａの通信パケット用ポート２０１と通信ケーブルを介して接続されている。更に、パケット分配装置１０の通信ポート１０３ｂは、通信装置２０ｂの通信パケット用ポート２０１と通信ケーブルを介して接続されている。

　同様に、パケット分配装置１０は、通信ポートを介して、通信装置２０ｃ～２０ｆのそれぞれと、通信可能に接続されている。

　また、パケット集約装置３０の出力ポート３０１は、外部装置（通信システム１の外部の通信装置又は情報処理装置）と通信ケーブルを介して接続されている。
　また、パケット集約装置３０の通信ポート３０３ａは、通信装置２０ｇの通信パケット用ポート２０１と通信ケーブルを介して接続されている。更に、パケット集約装置３０の通信ポート３０３ｂは、通信装置２０ｈの通信パケット用ポート２０１と通信ケーブルを介して接続されている。

　同様に、パケット集約装置３０は、通信ポートを介して、通信装置２０ｉ～２０ｌのそれぞれと、通信可能に接続されている。

　また、通信装置２０ａの無線通信部２０２と、通信装置２０ｇの無線通信部２０２と、は、無線（本例では、マイクロ波）により通信（即ち、データを送受信）可能に構成されている。即ち、通信装置２０ａ及び通信装置２０ｇは、１つの送受信システムを構成している。同様に、通信装置２０ｂ及び通信装置２０ｈと、通信装置２０ｃ及び通信装置２０ｉと、通信装置２０ｄ及び通信装置２０ｊと、通信装置２０ｅ及び通信装置２０ｋと、通信装置２０ｆ及び通信装置２０ｌと、のそれぞれも、１つの送受信システムを構成している。

　また、通信装置２０ａの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｂの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｂの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｃの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｃの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｄの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。

　同様に、通信装置２０ｄの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｅの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｅの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｆの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｆの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ａの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。

　また、通信装置２０ｇの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｈの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｈの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｉの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｉの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｊの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。

　同様に、通信装置２０ｊの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｋの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｋの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｌの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。同様に、通信装置２０ｌの制御パケット用ポート２０６と、通信装置２０ｇの制御パケット用ポート２０５と、は、通信ケーブルを介して接続されている。

　パケット分配装置１０の切替部１０２は、入力ポート１０１を介して外部装置から入力される入力データ（本例では、入力パケット）を受け付ける。そして、切替部１０２は、受け付けた入力データを、予め設定された分割サイズ毎に分割した複数の分割データ（送信パケット）を生成する。そして、切替部１０２は、生成された複数の送信パケットを記憶装置（バッファ）に記憶させる。

　通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、制御パケット用ポート２０５を介して、通信装置２０ｆからパケット送信権情報及び制御パケットを受信する。パケット送信権情報は、送信パケットの送信を行う権限を表す情報である。

　また、制御パケットは、パケット番号としての整数を表す情報を含む。パケット番号は、入力パケットにおける先頭からの送信パケットの順序を表す情報である。即ち、パケット番号は、入力パケットにおける送信パケットの位置を表す位置情報を構成している。

　制御パケット解析・指示部２０７は、パケット送信権情報及び制御パケットを受信すると、受信したパケット送信権情報及び制御パケットをバッファに記憶させる。

　なお、本例では、パケット分配装置１０により入力パケットが受け付けられた場合、各通信装置２０ｂ～２０ｆの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット送信権情報及び制御パケットをバッファから消去する。更に、この場合、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット送信権情報及びパケット番号としての「０」を表す情報を含む制御パケットをバッファに記憶させる。

　同様に、この場合、各通信装置２０ｈ～２０ｌの制御パケット解析・指示部２０７は、後述するパケット出力権情報及び制御パケットをバッファから消去する。更に、この場合、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット出力権情報及びパケット番号としての「０」を表す情報を含む制御パケットをバッファに記憶させる。

　また、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット不保持時間を表す情報（通信可否情報）を含む制御パケットをバッファに記憶している。パケット不保持時間は、送受信システムが分割データを通信中であるか否かを表す情報である。パケット不保持時間は、「０」である場合に送受信システムが分割データを通信中でない旨を表し、「０」よりも大きい値である場合に送受信システムが分割データを通信中である旨を表す。

　なお、本例では、パケット分配装置１０により入力パケットが受け付けられた場合、各通信装置２０ａ～２０ｌの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット不保持時間としての「０」を表す情報を含む制御パケットをバッファに記憶させる。

　更に、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、後述するように、通信装置２０ｇにより送信された制御パケットを受け付ける（受信する、通信可否情報受信手段）。この制御パケットは、パケット不保持時間を表す情報を含む。

　通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、バッファにパケット送信権情報が記憶されている場合であって、受け付けたパケット不保持時間が「０」である場合、通信パケット用ポート２０１を介してパケット要求信号をパケット分配装置１０へ送信する。

　パケット要求信号は、送信パケットの出力（送信）を要求する旨を表す信号である。更に、制御パケット解析・指示部２０７は、パケット要求信号を送信すると、バッファに記憶されているパケット送信権情報を、制御パケット用ポート２０６を介して通信装置２０ｂへ送信（出力）するとともに、バッファからパケット送信権情報を消去する。

　即ち、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、受け付けたパケット送信権情報を他の送信装置へ出力するデータ送信権情報引継手段を構成している。また、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット送信権情報の出力先となる送信装置として通信装置２０ｂが設定されている。
　このようにして、パケット送信権情報は、ラウンドロビン方式に従って複数の通信装置２０ａ～２０ｆにより順に受け付けられる。

　また、パケット分配装置１０の切替部１０２は、通信ポート１０３ａ，１０３ｂ，…を介して、通信装置２０ａ～２０ｆにより送信されたデータ要求信号を受信する。切替部１０２は、データ要求信号を受信した場合、そのデータ要求信号を送信してきた通信装置２０ａ～２０ｆへ、記憶されている送信パケットのうちの、入力パケットにおける位置が最も先頭側の送信パケットを取得する。

　そして、切替部１０２は、取得した送信パケットを、上記データ要求信号を送信してきた通信装置２０ａ～２０ｆへ送信する。更に、切替部１０２は、取得した送信パケットをバッファから消去する。

　また、通信装置２０ａの番号付加部２０９は、パケット分配装置１０により送信された送信パケットを、通信パケット用ポート２０１を介して受信する。そして、番号付加部２０９は、送信パケットを受信すると、受信した送信パケットに、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号を付加する。なお、本明細書において、パケット番号が付加された送信パケットは送信データとも呼ばれる。番号付加部２０９は、パケット番号が付加された送信パケット（即ち、送信データ）を送信用パケットバッファ２０３へ出力する。

　通信装置２０ａの送信用パケットバッファ２０３は、番号付加部２０９により出力された送信パケットを記憶する。送信用パケットバッファ２０３は、記憶している送信パケットを無線通信部２０２へ出力する。通信装置２０ａの無線通信部２０２は、送信用パケットバッファ２０３により出力された送信パケットを無線により通信装置２０ｇへ送信する。

　このように、通信装置２０ａの、送信用パケットバッファ２０３、制御パケット解析・指示部２０７及び番号付加部２０９は、データ送信権情報を受け付けた場合において、受信された通信可否情報が、送受信システムが分割データを通信中でない旨を表すとき、複数の分割データの１つを受信装置としての通信装置２０ｇへ送信する分割データ送信手段を構成している。

　また、通信装置２０ａの、送信用パケットバッファ２０３、制御パケット解析・指示部２０７、制御パケット更新部２０８及び番号付加部２０９は、パケット分配装置１０により生成された複数の分割データのそれぞれに対して、複数の送受信システムの１つを選択する選択手段を構成している、と言うこともできる。

　また、通信装置２０ａの、送信用パケットバッファ２０３、制御パケット解析・指示部２０７及び番号付加部２０９は、パケット分配装置１０により生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する通信手段を構成している、と言うこともできる。

　通信装置２０ａの制御パケット更新部２０８は、無線通信部２０２により送信パケットが送信されると、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号に「１」を加えたパケット番号を含む制御パケットを生成する。そして、制御パケット更新部２０８は、生成した制御パケットを、制御パケット用ポート２０６を介して通信装置２０ｂへ送信する。このとき、制御パケット解析・指示部２０７は、パケット番号を含む制御パケットをバッファから消去する。

　通信装置２０ｇの無線通信部２０２は、通信装置２０ａにより送信された送信パケットを受信パケットとして受信する。通信装置２０ｇの受信用パケットバッファ２０４は、無線通信部２０２により受信された受信パケットを受け付け、受け付けた受信パケットを記憶する。

　また、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、制御パケット用ポート２０５を介して、通信装置２０ｌからパケット出力権情報及び制御パケットを受信する。パケット出力権情報は、受信パケットの出力を行う権限を表す情報である。

　また、制御パケットは、パケット番号としての整数を表す情報を含む。なお、このパケット番号は、後述するように、次に出力すべき分割データ（受信パケット）の位置情報である受信予定位置情報を構成している。即ち、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段を構成している。

　そして、制御パケット解析・指示部２０７は、パケット出力権情報及び制御パケットを受信すると、受信したパケット出力権情報及び制御パケットをバッファに記憶させる。

　通信装置２０ｇの番号比較部２１０は、制御パケット解析・指示部２０７によりパケット出力権情報が記憶されている場合、パケット番号を比較する。具体的には、番号比較部２１０は、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号と、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの、最も早期に記憶された（即ち、最古の）受信パケットに付加されたパケット番号と、が一致しているか否かを判定する。

　通信装置２０ｇの受信用パケットバッファ２０４は、番号比較部２１０により２つのパケット番号が一致していると判定された場合、記憶している受信パケットのうちの最古の受信パケットからパケット番号を除去する。そして、受信用パケットバッファ２０４は、その受信パケットを、通信パケット用ポート２０１を介してパケット集約装置３０へ送信する。

　このように、通信装置２０ｇの、受信用パケットバッファ２０４、制御パケット解析・指示部２０７、制御パケット更新部２０８及び番号比較部２１０は、データ出力権情報を受け付けた場合において、受信した分割データのうちの、未だパケット集約装置３０へ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データをパケット集約装置３０へ出力する。

　通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、番号比較部２１０によりパケット番号の比較が行われると、バッファに記憶されているパケット出力権情報を、制御パケット用ポート２０６を介して通信装置２０ｈへ送信（出力）するとともに、バッファからパケット出力権情報を消去する。

　即ち、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、受け付けたパケット出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を構成している。また、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット出力権情報の出力先となる受信装置として通信装置２０ｈが設定されている。
　このようにして、パケット出力権情報は、ラウンドロビン方式に従って複数の通信装置２０ｇ～２０ｌにより順に受け付けられる。

　また、通信装置２０ｇの制御パケット更新部２０８は、通信パケット用ポート２０１を介して受信パケットが送信されると、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号に「１」を加えたパケット番号を含む制御パケットを生成する。そして、制御パケット更新部２０８は、生成した制御パケットを、制御パケット用ポート２０６を介して通信装置２０ｈへ送信する。このとき、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット番号を含む制御パケットをバッファから消去する。

　一方、通信装置２０ｇの制御パケット更新部２０８は、番号比較部２１０により２つのパケット番号が一致していないと判定された場合、又は、受信用パケットバッファ２０４に受信パケットが記憶されていない場合、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されている制御パケットを取得する。そして、制御パケット更新部２０８は、取得した制御パケットを、制御パケット用ポート２０６を介して通信装置２０ｈへ送信する。このとき、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット番号を含む制御パケットをバッファから消去する。

　このように、通信装置２０ｇの、受信用パケットバッファ２０４、制御パケット解析・指示部２０７、制御パケット更新部２０８及び番号比較部２１０は、分割データを出力するとき、取得された受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する。即ち、通信装置２０ｇの、受信用パケットバッファ２０４、制御パケット解析・指示部２０７、制御パケット更新部２０８及び番号比較部２１０は、分割データ出力手段を構成している。

　更に、通信装置２０ｇの制御パケット更新部２０８は、制御パケット解析・指示部２０７がパケット出力権情報を受信した時点にて、受信用パケットバッファ２０４に受信パケットが記憶されている場合、バッファに記憶されているパケット不保持時間（を表す情報）を「０」に更新する。一方、制御パケット更新部２０８は、制御パケット解析・指示部２０７がパケット出力権情報を受信した時点にて、受信用パケットバッファ２０４に受信パケットが記憶されていない（即ち、受信した受信パケットのうちの、パケット集約装置３０へ出力していない受信パケットが存在しない）場合、バッファに記憶されているパケット不保持時間に「１」を加えた値に、当該パケット不保持時間を更新する。

　制御パケット更新部２０８は、パケット不保持時間を更新した場合、更新されたパケット不保持時間を含む制御パケットを、無線通信部２０２へ出力する。通信装置２０ｇの無線通信部２０２は、制御パケット更新部２０８により出力された制御パケットを無線により通信装置２０ａへ送信する。

　即ち、通信装置２０ｇの制御パケット更新部２０８は、通信装置２０ｇ及び通信装置２０ａからなる送受信システムが分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、取得した通信可否情報を通信装置２０ａへ送信する通信可否情報取得手段を構成している。

　通信装置２０ａの無線通信部２０２は、通信装置２０ｇにより送信された制御パケットを受信する。通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、無線通信部２０２により受信された制御パケットを受け付ける。

　パケット集約装置３０の切替部３０２は、通信ポート３０３ａ，３０３ｂ，…を介して、通信装置２０ｇ～２０ｌにより送信された受信パケットを受信する（受け付ける）。そして、切替部３０２は、受信した受信パケットを記憶装置（バッファ）に記憶させる。

　その後、切替部３０２は、バッファに記憶されている受信パケットを、受信パケットが受け付けられた順に並べた状態にて連結することにより出力パケット（出力データ）を生成する。更に、切替部３０２は、生成した出力パケットの基となった受信パケットをバッファから消去する。そして、切替部３０２は、生成した出力パケットを、出力ポート３０１を介して外部装置へ送信（出力）する。

　即ち、切替部３０２は、通信装置２０ｇにより受信された送信データに含まれる位置情報が表す位置に、当該送信データに含まれる分割データを配置した状態にて、当該分割データを連結した出力データを出力する連結手段を構成している。

　次に、上述した通信システム１の作動について具体的に述べる。
　通信装置２０ａは、図５にフローチャートにより示したように作動する。なお、通信装置２０ｂ～２０ｆも通信装置２０ａと同様に作動する。

　具体的に述べると、通信装置２０ａは、ステップ５０５にて、パケット送信権情報及びパケット番号を含む制御パケットがバッファに記憶されるまで待機する。

　いま、パケット分配装置１０が入力パケットを受け付けた場合を想定して説明を続ける。この場合、パケット分配装置１０は、受け付けた入力パケットを分割した送信パケットを生成する（分割データ生成工程）。

　そして、通信装置２０ａの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット送信権情報と、パケット番号としての「０」を表す情報を含む制御パケットと、パケット不保持時間としての「０」を表す情報を含む制御パケットと、をバッファに記憶させる。

　従って、通信装置２０ａは、ステップ５０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ５１０へ進み、記憶されているパケット不保持時間が「０」であるか否かを判定する（選択工程）。この時点では、通信装置２０ａは、「Ｙｅｓ」と判定してステップ５１５へ進み、パケット要求信号をパケット分配装置１０へ送信する。そして、通信装置２０ａは、送信パケットを受信するまで待機する。

　これにより、パケット分配装置１０は、通信装置２０ａからパケット要求信号を受信する。そして、パケット分配装置１０は、通信装置２０ａへ、入力パケットの先頭に位置する送信パケットを送信する。

　これにより、通信装置２０ａは、パケット分配装置１０から送信パケットを受信する。従って、通信装置２０ａは、ステップ５２０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ５２５へ進む。次いで、通信装置２０ａは、受信した送信パケットに、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号を付加する。

　そして、通信装置２０ａは、パケット番号が付加された送信パケット（送信データ）を、無線通信部２０２を介して通信装置２０ｇへ送信する（ステップ５３０、通信工程）。その後、通信装置２０ａは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号に「１」を加えたパケット番号を含む制御パケットを生成する（ステップ５３５）。

　次いで、通信装置２０ａは、パケット送信権情報及び上記生成した制御パケットを通信装置２０ｂへ送信する。更に、通信装置２０ａは、制御パケット解析・指示部２０７のバッファから、パケット送信権情報及びパケット番号を消去する（ステップ５４０）。
　そして、通信装置２０ａは、ステップ５０５へ戻り、ステップ５０５～ステップ５４０の処理を繰り返し実行する。

　一方、通信装置２０ｇは、図６にフローチャートにより示したように作動する。なお、通信装置２０ｈ～２０ｌも通信装置２０ｇと同様に作動する。

　具体的に述べると、通信装置２０ｇは、ステップ６０５にて、パケット出力権情報及びパケット番号を含む制御パケットがバッファに記憶されるまで待機する。いま、通信装置２０ｇが通信装置２０ａから、パケット番号として「０」が付加された送信パケットを受信し、受信した送信パケットを受信パケットとして受信用パケットバッファ２０４に記憶させた場合を想定して説明を続ける。

　上記仮定に従えば、通信装置２０ｇの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット出力権情報と、パケット番号としての「０」を表す情報を含む制御パケットと、パケット不保持時間としての「０」を表す情報を含む制御パケットと、をバッファに記憶させている。

　従って、通信装置２０ｇは、ステップ６０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ６１０へ進み、受信用パケットバッファ２０４に受信パケットが記憶されているか否かを判定する。上記仮定に従えば、通信装置２０ｇは、「Ｙｅｓ」と判定してステップ６１５へ進む。

　そして、通信装置２０ｇは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット不保持時間を「０」に設定する（通信可否情報取得工程）。この時点では、パケット不保持時間は変更されていない。

　そして、通信装置２０ｇは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号と、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの最古の受信パケットに付加されたパケット番号と、が一致しているか否かを判定する（ステップ６２０）。

　上記仮定に従えば、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号、及び、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの最古の受信パケットに付加されたパケット番号、の両方が「０」である。従って、通信装置２０ｇは、ステップ６２０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ６２５へ進む。

　そして、通信装置２０ｇは、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの最古の受信パケットからパケット番号を除去する。そして、通信装置２０ｇは、パケット番号が除去された受信パケットをパケット集約装置３０へ送信する（ステップ６３０）。

　その後、通信装置２０ｇは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号に「１」を加えたパケット番号を含む制御パケットを生成する（ステップ６３５）。

　次いで、通信装置２０ｇは、パケット出力権情報及び上記生成した制御パケットを通信装置２０ｈへ送信する。更に、通信装置２０ｇは、制御パケット解析・指示部２０７のバッファから、パケット出力権情報及びパケット番号を消去する（ステップ６４０）。
　そして、通信装置２０ｇは、ステップ６０５へ戻り、ステップ６０５～ステップ６４０の処理を繰り返し実行する。

　また、通信装置２０ｂ～２０ｆのそれぞれも、通信装置２０ａと同様に作動する。更に、通信装置２０ｈ～２０ｌのそれぞれも、通信装置２０ｇと同様に作動する。従って、入力パケットの先頭から２番目に位置する送信パケットは、通信装置２０ｂから通信装置２０ｈへ送信され、入力パケットの先頭から３番目に位置する送信パケットは、通信装置２０ｃから通信装置２０ｉへ送信される。

　このようにして、通信システム１は、入力パケットを分割した複数の送信パケットを、複数の送受信システムにより、ラウンドロビン方式に従って順に、送信装置から受信装置へ送信する。これにより、通信システム１は、パケット分配装置１０が受け付けた入力パケットを分割した複数の送信パケットのすべてをパケット集約装置３０へ送信する。

　そして、パケット集約装置３０は、受信した複数の送信パケット（受信パケット）を、受信パケットが受信された順に並べた状態にて連結することにより出力パケットを生成し、生成した出力パケットを出力する（連結工程）。

　従って、この通信システム１によれば、１つの送受信システムのみを用いて入力パケットを送受信する場合よりも、通信速度（通信帯域）を大きくすることができる。

　次に、パケット番号として「１」が付加された送信パケットが通信装置２０ｂにより送信された場合において、通信装置２０ｈがこの送信パケットを受信するまでに、比較的長い時間を要した場合を想定して説明を続ける。

　更に、通信装置２０ｈが、パケット出力権情報及びパケット番号としての「１」を表す情報を含む制御パケットを通信装置２０ｇから受信した場合を想定する。この場合、通信装置２０ｈは、ステップ６０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ６１０へ進む。

　上記仮定に従えば、通信装置２０ｈの受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットは存在しない。従って、通信装置２０ｈは、ステップ６１０にて「Ｎｏ」と判定してステップ６４５へ進む。

　そして、通信装置２０ｈは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット不保持時間に「１」を加えたパケット不保持時間（即ち、「１」）を含む制御パケットを生成する。この時点では、パケット不保持時間は変更されている。従って、通信装置２０ｈは、生成した制御パケットを無線通信部２０２を介して通信装置２０ｂへ送信する（通信可否情報取得工程）。これにより、通信装置２０ｂは、パケット不保持時間としての「１」を表す制御パケットを制御パケット解析・指示部２０７に記憶させる。

　その後、通信装置２０ｈは、ステップ６４０へ進み、パケット出力権情報、及び、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号（即ち、「１」）を含む制御パケットを通信装置２０ｉへ送信する。更に、通信装置２０ｈは、制御パケット解析・指示部２０７のバッファから、パケット出力権情報及びパケット番号を消去する。

　次に、通信装置２０ｃが通信装置２０ｂから、パケット送信権情報、及び、「２」を表すパケット番号を含む制御パケットを受信する。上記仮定に従えば、通信装置２０ｃは、ステップ５０５、ステップ５１０、及び、ステップ５２０のそれぞれにて「Ｙｅｓ」と判定して、パケット番号としての「２」が付加された送信パケットを通信装置２０ｉへ送信する。更に、通信装置２０ｃは、パケット送信権情報、及び、パケット番号としての「３」を表す情報を含む制御パケットを通信装置２０ｄへ送信する。

　これにより、通信装置２０ｉは、パケット番号としての「２」が付加された送信パケットを、通信装置２０ｃから受信し、受信した送信パケットを受信パケットとして受信用パケットバッファ２０４に記憶させる。

　また、通信装置２０ｉは、通信装置２０ｈから、パケット出力権情報、及び、パケット番号としての「１」を表す情報を含む制御パケットを受信する。従って、通信装置２０ｉは、ステップ６０５及びステップ６１０のそれぞれにて「Ｙｅｓ」と判定してステップ６２０へ進む。

　この時点では、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号（即ち、「１」）と、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの最古の受信パケットに付加されたパケット番号（即ち、「２」）と、が相違している。従って、通信装置２０ｉは、ステップ６２０にて「Ｎｏ」と判定して、ステップ６２５～ステップ６３５を実行することなく、ステップ６４０へ進む。

　そして、通信装置２０ｉは、ステップ６４０へ進み、パケット出力権情報、及び、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号（即ち、「１」）を含む制御パケットを通信装置２０ｊへ送信する。更に、通信装置２０ｉは、制御パケット解析・指示部２０７のバッファから、パケット出力権情報及びパケット番号を消去する。

　その後、通信装置２０ｂは、パケット送信権情報、及び、パケット番号としての「７」を表す情報を含む制御パケットを、通信装置２０ａから受信する。そして、通信装置２０ｂは、ステップ５０５にて「Ｙｅｓ」と判定して、ステップ５１０へ進む。

　この時点では、通信装置２０ｂの制御パケット解析・指示部２０７は、パケット不保持時間としての「１」を表す情報を含む制御パケットを記憶している。従って、通信装置２０ｂは、ステップ５１０にて「Ｎｏ」と判定してステップ５４５へ進む（選択工程）。

　そして、通信装置２０ｂは、パケット不保持時間と送信禁止回数とが一致しているか否かを判定する。ここで、送信禁止回数は、パケット送信権情報を受信した場合に、送信パケットを送信しなかった回数を表す情報である。送信禁止回数は、パケット分配装置１０により入力パケットが受け付けられた時点にて、「０」に設定される。送信禁止回数は、制御パケット解析・指示部２０７のバッファに記憶されている

　従って、この時点では、通信装置２０ｂは、ステップ５４５にて「Ｎｏ」と判定してステップ５５０へ進む。そして、通信装置２０ｂは、バッファに記憶されている送信禁止回数に「１」を加えた値に、その送信禁止回数を更新する。次いで、通信装置２０ｂは、送信パケットを送信することなくステップ５４０へ進む。

　そして、通信装置２０ｂは、パケット送信権情報、及び、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号（即ち、「７」）を含む制御パケットを通信装置２０ｃへ送信する。更に、通信装置２０ｂは、制御パケット解析・指示部２０７のバッファから、パケット送信権情報及びパケット番号を消去する。

　そして、通信装置２０ｃは、パケット送信権情報、及び、パケット番号としての「７」を表す情報を含む制御パケットを、通信装置２０ｂから受信する。従って、通信装置２０ｃは、ステップ５０５、ステップ５１０、及び、ステップ５２０のそれぞれにて「Ｙｅｓ」と判定して、パケット番号としての「７」が付加された送信パケットを通信装置２０ｉへ送信する。更に、通信装置２０ｃは、パケット送信権情報、及び、パケット番号としての「８」を表す情報を含む制御パケットを通信装置２０ｄへ送信する。

　このようにして、通信システム１は、送受信システムが分割データ（送信パケット）を通信中である場合、その送受信システム以外の送受信システムを用いて分割データを通信する。

　その後、通信装置２０ｈは、通信装置２０ｂにより送信され、パケット番号として「１」が付加された送信パケットを受信する。この時点にて、通信装置２０ｈがステップ６１０へ進むと、通信装置２０ｈは、「Ｙｅｓ」と判定して、ステップ６１５へ進む。

　そして、通信装置２０ｈは、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット不保持時間を「０」に設定する。この時点では、パケット不保持時間は変更されている。従って、通信装置２０ｈは、パケット不保持時間としての「０」を表す情報を含む制御パケットを無線通信部２０２を介して通信装置２０ｂへ送信する（通信可否情報取得工程）。これにより、通信装置２０ｂは、パケット不保持時間としての「０」を表す制御パケットを制御パケット解析・指示部２０７に記憶させる。

　この時点では、制御パケット解析・指示部２０７に記憶されているパケット番号、及び、受信用パケットバッファ２０４に記憶されている受信パケットのうちの最古の受信パケットに付加されたパケット番号、の両方が「１」である。従って、通信装置２０ｈは、ステップ６２０にて「Ｙｅｓ」と判定して、ステップ６２５以降の処理を実行する。

　この時点にて、通信装置２０ｂがステップ５１０に進むと、通信装置２０ｂは、「Ｙｅｓ」と判定してステップ５１５以降の処理を実行する。即ち、通信装置２０ｂ及び通信装置２０ｈからなる送受信システムが分割データ（送信パケット）を通信中でない場合、通信システム１は、この送受信システムを再び用いて分割データを通信する。

　以上、説明したように、本発明による通信システムの第１実施形態によれば、通信システム１は、送受信システムが分割データを通信中である場合、その送受信システム以外の送受信システムを用いて分割データを通信する。従って、通信速度が小さい送受信システムほど、通信する分割データの量が小さくなる。この結果、通信システム１が入力データを構成する分割データのすべての通信を完了するまでに要する時間が無駄に長くなることを防止することができる。即ち、通信システム１のスループットを高めることができる。

　更に、上記第１実施形態において、通信装置２０ｇ～２０ｌは、受信した受信パケットに付加されたパケット番号に基づいて、受信パケットをパケット集約装置３０へ出力するタイミングを決定している。そして、パケット集約装置３０は、複数の受信パケットを、受信パケットを受け付けた順に並べた状態にて連結することにより出力パケットを生成する。これによれば、送受信システム毎に通信速度が異なる場合であっても、通信装置２０ｇ～２０ｌにより受信された送信データに基づいて、入力データ（入力パケット）を確実に復元することができる。

　ところで、上記第１実施形態においては、各通信装置２０ａ～２０ｆは、パケット不保持時間が「０」である場合に、送受信システムが分割データ（送信パケット）を通信中でないと判定するように構成されていたが、パケット不保持時間が所定の閾値（正の値）よりも小さい場合に、送受信システムが分割データを通信中でないと判定するように構成されていてもよい。これによれば、パケット送信権情報を保持する送信装置が、送信パケットを送信しない状況が過度に頻繁に発生することを回避することができる。

　また、上記第１実施形態において、通信システム１は、通信可否情報としてパケット不保持時間を表す整数値を用いていたが、送受信システムが分割データを通信中であるか否かを表す論理値を用いるように構成されていてもよい。

　また、上記第１実施形態の変形例において、パケット分配装置１０は、ある送受信システムを構成する送信装置から送信された分割データが、予め設定された待機時間が経過するまでの間に当該送受信システムを構成する受信装置により受信されなかった旨を検出するように構成されることが好適である。

　この変形例において、パケット分配装置１０は、上記分割データが、待機時間が経過するまでの間に上記受信装置により受信されなかった旨が検出された場合、当該分割データを、上記送受信システム以外の送受信システムを構成する送信装置からその送受信システムを構成する受信装置へ送信させるように構成される。即ち、パケット分配装置１０は、分割データ再送信手段を構成する。

　この変形例によれば、ある送受信システムによる分割データの通信が完了しない場合であっても、他の送受信システムを用いて分割データを通信することができる。この結果、入力データを構成する分割データのすべてを受信装置（本例では、通信装置２０ｇ～２０ｌ）に確実に受信させることができる。

＜第２実施形態＞
　次に、本発明の第２実施形態に係る通信システムについて説明する。第２実施形態に係る通信システムは、上記第１実施形態に係る通信システムに対して、パケット分配装置１０及び通信装置２０ａ～２０ｆが１つの装置を構成し、且つ、パケット集約装置３０及び通信装置２０ｇ～２０ｌが１つの装置を構成している点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。

　第２実施形態に係る通信システム１Ａは、図７に示したように、多重送信装置１０Ａと、多重受信装置３０Ａと、を備える。多重送信装置１０Ａは、第１実施形態に係るパケット分配装置１０が有する構成、及び、第１実施形態に係る通信装置２０ａ～２０ｆが有する構成、のすべてを備える。同様に、多重受信装置３０Ａは、第１実施形態に係るパケット集約装置３０が有する構成、及び、第１実施形態に係る通信装置２０ｇ～２０ｌが有する構成、のすべてを備える。

　この通信システム１Ａによっても、上記第１実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。

　なお、上記第２実施形態の変形例において、通信システムは、上記第２実施形態に係る多重送信装置１０Ａと、上記第１実施形態に係る通信装置２０ｇ～２０ｌ及びパケット集約装置３０と、を備えていてもよい。また、上記第２実施形態の他の変形例において、通信システムは、上記第１実施形態に係る通信装置２０ａ～２０ｆ及びパケット分配装置１０と、上記第２実施形態に係る多重受信装置３０Ａと、を備えていてもよい。

＜第３実施形態＞
　次に、本発明の第３実施形態に係る通信システムについて図８を参照しながら説明する。
　第３実施形態に係る通信システム８００は、互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える。

　更に、通信システム８００は、分割データ生成部（分割データ生成手段）８０１と、選択部（選択手段）８０２と、通信部（通信手段）８０３と、通信可否情報取得部（通信可否情報取得手段）８０４と、を備える。

　分割データ生成部８０１は、入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する。
　選択部８０２は、分割データ生成部８０１により生成された複数の分割データのそれぞれに対して、上記複数の送受信システムの１つを選択する。

　通信部８０３は、分割データ生成部８０１により生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して選択部８０２により選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する。

　通信可否情報取得部８０４は、送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得する。
　更に、選択部８０２は、ある分割データに対して上記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が通信可否情報取得部８０４により取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直す。

　この第３実施形態によれば、通信システム８００は、送受信システムが分割データを通信中である場合、その送受信システム以外の送受信システムを用いて分割データを通信する。従って、通信速度が小さい送受信システムほど、通信する分割データの量が小さくなる。この結果、通信システム８００が入力データを構成する分割データのすべての通信を完了するまでに要する時間が無駄に長くなることを防止することができる。即ち、通信システム８００のスループットを高めることができる。

　この場合、上記通信手段は、上記分割データと、上記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを、上記送信装置から上記受信装置へ送信するように構成され、
　更に、上記通信システムは、
　上記受信装置により受信された送信データに含まれる位置情報が表す位置に、当該送信データに含まれる分割データを配置した状態にて、当該分割データを連結した出力データを出力する連結手段を備えることが好適である。

　ところで、受信装置により受信された順に分割データを並べた状態にて分割データを連結するように通信システムが構成されている場合において、送受信システム毎に通信速度が異なると、受信装置により分割データが受信された順序が、入力データにおいて分割データが並ぶ順序と相違してしまうことがある。このような場合、通信システムは、受信装置により受信された分割データに基づいて入力データを復元することができない虞があった。これに対し、上記構成によれば、送受信システム毎に通信速度が異なる場合であっても、受信装置により受信された送信データに基づいて、入力データを確実に復元することができる。

　この場合、上記位置情報は、上記入力データにおける先頭からの分割データの順序を表す情報であり、
　上記受信装置は、
　次に出力すべき分割データの上記位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
　上記送信装置から受信した送信データに含まれる位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致している場合、当該送信データに含まれる分割データを上記連結手段へ出力するとともに、上記受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
　を備え、
　上記連結手段は、上記受信装置により出力された分割データを受け付けるとともに、当該分割データを受け付けた順に当該分割データを並べた状態にて当該分割データを連結することにより上記出力データを生成するように構成されることが好適である。

　この場合、上記受信装置は、
　当該受信装置が構成する上記送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す上記通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を上記送信装置へ送信する上記通信可否情報取得手段を備え、
　上記送信装置は、
　上記受信装置から上記通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
　上記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、上記受信された通信可否情報が、当該送信装置が構成する上記送受信システムが上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記生成された複数の分割データの１つを上記受信装置へ送信する手段であって、上記選択手段及び上記通信手段を構成する手段である分割データ送信手段と、
　上記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力する手段であって、上記選択手段を構成する手段であるデータ送信権情報引継手段と、
　を備えることが好適である。

　この場合、上記データ送信権情報引継手段は、上記データ送信権情報が、ラウンドロビン方式に従って上記複数の送信装置により順に受け付けられるように、当該データ送信権情報の出力先となる送信装置が設定されることが好適である。

　この場合、上記分割データ出力手段は、
　上記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、未だ上記連結手段へ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを上記連結手段へ出力するように構成され、
　上記受信装置は、更に、
　上記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を備えることが好適である。

　この場合、上記通信可否情報取得手段は、
　上記データ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、上記連結手段へ出力していない分割データが存在しないとき、当該受信装置が構成する上記送受信システムが上記分割データを通信中である旨を表す上記通信可否情報を取得するように構成されることが好適である。

　この場合、上記データ出力権情報引継手段は、上記データ出力権情報が、ラウンドロビン方式に従って上記複数の受信装置により順に受け付けられるように、当該データ出力権情報の出力先となる受信装置が設定されることが好適である。

　この場合、上記通信システムは、
　上記複数の送受信システムの１つを構成する送信装置から送信された上記分割データが、予め設定された待機時間が経過するまでの間に当該送受信システムを構成する受信装置により受信されない場合、当該分割データを、上記複数の送受信システムの他の１つを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する分割データ再送信手段を備えることが好適である。

　ところで、何らかの理由により、ある送受信システムによる分割データの通信が完了しない場合、受信装置は、入力データを構成する分割データのすべてを受信することができない虞がある。これに対し、上記構成によれば、ある送受信システムによる分割データの通信が完了しない場合であっても、他の送受信システムを用いて分割データを通信することができる。この結果、入力データを構成する分割データのすべてを受信装置に確実に受信させることができる。

　この場合、上記通信システムは、
　上記送信装置及び上記受信装置は、マイクロ波による通信を行うように構成されることが好適である。

　また、本発明の他の形態である通信方法は、
　互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える通信システムに適用され、
　入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成し、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれに対して、上記複数の送受信システムの１つを選択し、
　上記生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して上記選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信し、
　上記送受信システムが上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、
　ある分割データに対して上記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直す、方法である。

　この場合、上記通信方法は、
　上記分割データと、上記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを、上記送信装置から上記受信装置へ送信し、
　上記受信装置により受信された送信データに含まれる位置情報が表す位置に、当該送信データに含まれる分割データを配置した状態にて、当該分割データを連結した出力データを出力することが好適である。

　また、本発明の他の形態である送信装置は、受信装置と無線通信可能に構成された装置である。
　更に、この送信装置は、
　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成され、
　上記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
　上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
　を備える。

　この場合、上記分割データ送信手段は、上記分割データと、上記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを上記受信装置へ送信するように構成されることが好適である。

　この場合、上記分割データ送信手段は、
　上記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信するように構成され、
　上記送信装置は、更に、
　上記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力するデータ送信権情報引継手段を備えることが好適である。

　また、本発明の他の形態であるプログラムは、
　受信装置と無線通信可能に構成されるとともに、
　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成された送信装置に、
　上記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
　上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
　を実現させるためのプログラムである。

　この場合、上記分割データ送信手段は、上記分割データと、上記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを上記受信装置へ送信するように構成されることが好適である。

　この場合、上記分割データ送信手段は、
　上記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、上記受信された通信可否情報が、上記受信装置と当該送信装置との間で上記分割データを通信中でない旨を表すとき、上記分割データ生成装置により出力された上記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを上記受信装置へ送信するように構成され、
　上記送信装置に、更に、
　上記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力するデータ送信権情報引継手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。

　また、本発明の他の形態である受信装置は、送信装置と無線通信可能に構成された装置である。
　更に、この受信装置は、
　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
　上記分割データと、上記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを上記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
　を備える。

　この場合、上記受信装置は、
　上記送信装置と当該受信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を当該送信装置へ送信する通信可否情報取得手段を備えることが好適である。

　この場合、上記分割データ出力手段は、
　上記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、未だ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを出力するように構成され、
　上記受信装置は、更に、
　上記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を備えることが好適である。

　この場合、上記通信可否情報取得手段は、
　上記データ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、出力していない分割データが存在しないとき、上記送信装置と当該受信装置との間で上記分割データを通信中である旨を表す上記通信可否情報を取得するように構成されることが好適である。

　また、本発明の他の形態であるプログラムは、
　送信装置と無線通信可能に構成された受信装置に、
　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
　上記分割データと、上記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを上記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
　を実現させるためのプログラムである。

　この場合、上記プログラムは、
　上記受信装置に、更に、
　上記送信装置と当該受信装置との間で上記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を当該送信装置へ送信する通信可否情報取得手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。

　この場合、上記分割データ出力手段は、
　上記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、未だ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、上記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを出力するように構成され、
　上記受信装置に、更に、
　上記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を実現させるためのプログラムであることが好適である。

　この場合、上記通信可否情報取得手段は、
　上記データ出力権情報を受け付けた場合において、上記受信した分割データのうちの、出力していない分割データが存在しないとき、上記送信装置と当該受信装置との間で上記分割データを通信中である旨を表す上記通信可否情報を取得するように構成されることが好適である。

　上述した構成を有する、通信方法、送信装置、プログラム、又は、受信装置、の発明であっても、上記通信システムと同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。

　以上、上記各実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。例えば、上記各実施形態においては、通信の対象となるデータは、パケットであったが、フレーム、又は、セグメント等であってもよい。

　また、上記各実施形態において通信システム１の各機能は、回路等のハードウェアにより実現されていたが、通信システム１を構成する各装置が、処理装置と、プログラム（ソフトウェア）を記憶する記憶装置と、を備えるとともに、処理装置がそのプログラムを実行することにより、各機能を実現するように構成されていてもよい。

　この場合、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。

　また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。

　なお、本発明は、日本国にて２００９年６月４日に出願された特願２００９－１３４８２９の特許出願に基づく優先権主張の利益を享受するものであり、当該特許出願にて開示された内容のすべてが本明細書に含まれるものとする。

　本発明は、データを送信する送信装置と、そのデータを受信する受信装置と、を備える通信システム等に適用可能である。

１　　　通信システム
１Ａ　　通信システム
１０　　パケット分配装置
１０Ａ　多重送信装置
２０ａ～２０ｌ　通信装置
３０　　パケット集約装置
３０Ａ　多重受信装置
１０１　入力ポート
１０２　切替部
１０３ａ，１０３ｂ，…　通信ポート
２０１　通信パケット用ポート
２０２　無線通信部
２０３　送信用パケットバッファ
２０４　受信用パケットバッファ
２０５，２０６　制御パケット用ポート
２０７　制御パケット解析・指示部
２０８　制御パケット更新部
２０９　番号付加部
２１０　番号比較部
３０１　出力ポート
３０２　切替部
３０３ａ，３０３ｂ，…　通信ポート
８００　通信システム
８０１　分割データ生成部
８０２　選択部
８０３　通信部
８０４　通信可否情報取得部
 

Claims (26)

1. 　互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備えるとともに、
   　入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成手段と、
   　前記生成された複数の分割データのそれぞれに対して、前記複数の送受信システムの１つを選択する選択手段と、
   　前記生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して前記選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する通信手段と、
   　前記送受信システムが前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得する通信可否情報取得手段と、
   　を備え、
   　前記選択手段は、ある分割データに対して前記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が前記通信可否情報取得手段により取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直すように構成された通信システム。
2. 　請求項１に記載の通信システムであって、
   　前記通信手段は、前記分割データと、前記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを、前記送信装置から前記受信装置へ送信するように構成され、
   　更に、前記通信システムは、
   　前記受信装置により受信された送信データに含まれる位置情報が表す位置に、当該送信データに含まれる分割データを配置した状態にて、当該分割データを連結した出力データを出力する連結手段を備える通信システム。
3. 　請求項２に記載の通信システムであって、
   　前記位置情報は、前記入力データにおける先頭からの分割データの順序を表す情報であり、
   　前記受信装置は、
   　次に出力すべき分割データの前記位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
   　前記送信装置から受信した送信データに含まれる位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致している場合、当該送信データに含まれる分割データを前記連結手段へ出力するとともに、前記受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
   　を備え、
   　前記連結手段は、前記受信装置により出力された分割データを受け付けるとともに、当該分割データを受け付けた順に当該分割データを並べた状態にて当該分割データを連結することにより前記出力データを生成するように構成された通信システム。
4. 　請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の通信システムであって、
   　前記受信装置は、
   　当該受信装置が構成する前記送受信システムが前記分割データを通信中であるか否かを表す前記通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を前記送信装置へ送信する前記通信可否情報取得手段を備え、
   　前記送信装置は、
   　前記受信装置から前記通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
   　前記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、前記受信された通信可否情報が、当該送信装置が構成する前記送受信システムが前記分割データを通信中でない旨を表すとき、前記生成された複数の分割データの１つを前記受信装置へ送信する手段であって、前記選択手段及び前記通信手段を構成する手段である分割データ送信手段と、
   　前記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力する手段であって、前記選択手段を構成する手段であるデータ送信権情報引継手段と、
   　を備える通信システム。
5. 　請求項４に記載の通信システムであって、
   　前記データ送信権情報引継手段は、前記データ送信権情報が、ラウンドロビン方式に従って前記複数の送信装置により順に受け付けられるように、当該データ送信権情報の出力先となる送信装置が設定された通信システム。
6. 　請求項３乃至請求項５のいずれか一項に記載の通信システムであって、
   　前記分割データ出力手段は、
   　前記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、未だ前記連結手段へ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを前記連結手段へ出力するように構成され、
   　前記受信装置は、更に、
   　前記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を備える通信システム。
7. 　請求項６に記載の通信システムであって、
   　前記通信可否情報取得手段は、
   　前記データ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、前記連結手段へ出力していない分割データが存在しないとき、当該受信装置が構成する前記送受信システムが前記分割データを通信中である旨を表す前記通信可否情報を取得するように構成された通信システム。
8. 　請求項６又は請求項７に記載の通信システムであって、
   　前記データ出力権情報引継手段は、前記データ出力権情報が、ラウンドロビン方式に従って前記複数の受信装置により順に受け付けられるように、当該データ出力権情報の出力先となる受信装置が設定された通信システム。
9. 　請求項１乃至請求項８のいずれか一項に記載の通信システムであって、
   　前記複数の送受信システムの１つを構成する送信装置から送信された前記分割データが、予め設定された待機時間が経過するまでの間に当該送受信システムを構成する受信装置により受信されない場合、当該分割データを、前記複数の送受信システムの他の１つを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信する分割データ再送信手段を備える通信システム。
10. 　請求項１乃至請求項９のいずれか一項に記載の通信システムであって、
    　前記送信装置及び前記受信装置は、マイクロ波による通信を行うように構成された通信システム。
11. 　互いに無線通信可能に構成された送信装置及び受信装置からなる送受信システムを複数備える通信システムに適用され、
    　入力データを受け付け、当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成し、
    　前記生成された複数の分割データのそれぞれに対して、前記複数の送受信システムの１つを選択し、
    　前記生成された複数の分割データのそれぞれを、当該分割データに対して前記選択された送受信システムを構成する送信装置から当該送受信システムを構成する受信装置へ送信し、
    　前記送受信システムが前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、
    　ある分割データに対して前記選択した送受信システムが通信中である旨を表す通信可否情報が取得された場合、その分割データに対して他の送受信システムを選択し直す、通信方法。
12. 　請求項１１に記載の通信方法であって、
    　前記分割データと、前記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを、前記送信装置から前記受信装置へ送信し、
    　前記受信装置により受信された送信データに含まれる位置情報が表す位置に、当該送信データに含まれる分割データを配置した状態にて、当該分割データを連結した出力データを出力する、通信方法。
13. 　受信装置と無線通信可能に構成された送信装置であって、
    　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成され、
    　前記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
    　前記受信された通信可否情報が、前記受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中でない旨を表すとき、前記分割データ生成装置により出力された前記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを前記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
    　を備える送信装置。
14. 　請求項１３に記載の送信装置であって、
    　前記分割データ送信手段は、前記分割データと、前記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを前記受信装置へ送信するように構成された送信装置。
15. 　請求項１３又は請求項１４に記載の送信装置であって、
    　前記分割データ送信手段は、
    　前記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、前記受信された通信可否情報が、前記受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中でない旨を表すとき、前記分割データ生成装置により出力された前記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを前記受信装置へ送信するように構成され、
    　前記送信装置は、更に、
    　前記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力するデータ送信権情報引継手段を備える送信装置。
16. 　受信装置と無線通信可能に構成されるとともに、
    　入力データを受け付け当該受け付けた入力データを分割した分割データを生成する分割データ生成装置と通信可能に構成された送信装置に、
    　前記受信装置から、当該受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を受信する通信可否情報受信手段と、
    　前記受信された通信可否情報が、前記受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中でない旨を表すとき、前記分割データ生成装置により出力された前記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを前記受信装置へ送信する分割データ送信手段と、
    　を実現させるためのプログラム。
17. 　請求項１６に記載のプログラムであって、
    　前記分割データ送信手段は、前記分割データと、前記入力データにおける当該分割データの位置を表す位置情報と、からなる送信データを前記受信装置へ送信するように構成されたプログラム。
18. 　請求項１６又は請求項１７に記載のプログラムであって、
    　前記分割データ送信手段は、
    　前記分割データの送信を行う権限を表すデータ送信権情報を受け付けた場合において、前記受信された通信可否情報が、前記受信装置と当該送信装置との間で前記分割データを通信中でない旨を表すとき、前記分割データ生成装置により出力された前記分割データを受け付け、当該受け付けた分割データを前記受信装置へ送信するように構成され、
    　前記送信装置に、更に、
    　前記受け付けたデータ送信権情報を他の送信装置へ出力するデータ送信権情報引継手段を実現させるためのプログラム。
19. 　送信装置と無線通信可能に構成された受信装置であって、
    　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
    　前記分割データと、前記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを前記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
    　を備える受信装置。
20. 　請求項１９に記載の受信装置であって、
    　前記送信装置と当該受信装置との間で前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を当該送信装置へ送信する通信可否情報取得手段を備える受信装置。
21. 　請求項１９又は請求項２０に記載の受信装置であって、
    　前記分割データ出力手段は、
    　前記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、未だ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを出力するように構成され、
    　前記受信装置は、更に、
    　前記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を備える受信装置。
22. 　請求項２１に記載の受信装置であって、
    　前記通信可否情報取得手段は、
    　前記データ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、出力していない分割データが存在しないとき、前記送信装置と当該受信装置との間で前記分割データを通信中である旨を表す前記通信可否情報を取得するように構成された受信装置。
23. 　送信装置と無線通信可能に構成された受信装置に、
    　入力データを分割した分割データのうちの、次に出力すべき分割データの、当該入力データにおける先頭からの順序を表す位置情報である受信予定位置情報を取得する受信予定位置情報取得手段と、
    　前記分割データと、前記入力データにおける先頭からの当該分割データの順序を表す位置情報と、を含む送信データを前記送信装置から受信した場合において、当該位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該分割データを出力するとともに、当該受信予定位置情報を、当該位置情報が表す順序の次の順序を表す情報に更新する分割データ出力手段と、
    　を実現させるためのプログラム。
24. 　請求項２３に記載のプログラムであって、
    　前記受信装置に、更に、
    　前記送信装置と当該受信装置との間で前記分割データを通信中であるか否かを表す通信可否情報を取得し、当該取得した通信可否情報を当該送信装置へ送信する通信可否情報取得手段を実現させるためのプログラム。
25. 　請求項２３又は請求項２４に記載のプログラムであって、
    　前記分割データ出力手段は、
    　前記受信した分割データの出力を行う権限を表すデータ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、未だ出力していない分割データが存在し、且つ、当該出力していない分割データを含む送信データに含まれる位置情報と、前記取得された受信予定位置情報と、が一致しているとき、当該送信データに含まれる分割データを出力するように構成され、
    　前記受信装置に、更に、
    　前記受け付けたデータ出力権情報を他の受信装置へ出力するデータ出力権情報引継手段を実現させるためのプログラム。
26. 　請求項２５に記載のプログラムであって、
    　前記通信可否情報取得手段は、
    　前記データ出力権情報を受け付けた場合において、前記受信した分割データのうちの、出力していない分割データが存在しないとき、前記送信装置と当該受信装置との間で前記分割データを通信中である旨を表す前記通信可否情報を取得するように構成されたプログラム。
     

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