WO2010113411A1 - 光ディスク装置及び多層光ディスク - Google Patents

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Abstract

 光ディスク装置は、複数の情報層を有する多層光ディスクに光ビームを集光する光ディスク装置であって、光源(120)と、ソリッドイマージョンレンズ(102)を含む集光系と、光源から出射される光ビームが情報層に集光したときのスポットサイズを可変とするための凸レンズ(109)、凹レンズ(110)、可動ステージ(113)、送りねじ(114)、ステッピングモータ(115)及びCPU(200)とを備え、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズが小さくなるように、凹レンズが移動される。

Description

光ディスク装置及び多層光ディスク
 本発明は、ソリッドイマージョンレンズを有する光学ヘッドを用いて、多層光ディスクの情報層に光ビームを集光する光ディスク装置及び該光ディスク装置に用いられる多層光ディスクに関するものである。
 光ディスクの高密度化へのアプローチとして、対物レンズとソリッドイマージョンレンズ(以下SILと記す)を組合せて、高い開口数を得る集光系が構成された光ヘッドを用いる光ディスク装置が提案されている。
 この方式(以下SIL方式という)では、SIL及び光ディスクの保護層に高屈折率(1.8~2.0程度)の材料を用い、ギャップ制御を行ってSILと光ディスクの保護層とのギャップを25nm程度の微小な値に近接させることによって得られるSILからの出射光を用いて、情報の記録及び再生が行われる。図8は、SIL方式による記録再生を行うための、光ディスクを含めた光学系の基本的な構成を示す図である。
 図8において、光ディスク101は、基板300、カバー層111及び情報層112で構成されており、固定具104で連結されているSIL102及び対物レンズ103により、光ビーム150が光ディスク101の情報層112に集光される。
 また、105は、光ディスク101の樹脂材料からなるカバー層111の表面とSIL102の光出射面とのギャップを示し、ギャップ105は、25nm程度の大きさに制御されているものである。
 なお、ギャップ105の制御方法又はその制御装置の構成については、特許文献1にその一例が詳細に記されているため、ここでの説明は省略する。
 一方、120は光源を示し、光源120からの出射光は、コリーメートレンズ201により平行光に変換され、偏光ビームスプリッタ202を介してλ/4板180に入射され、前述した光ビーム150となる。
 なお、偏光ビームスプリッタ202は、光ディスク101からの反射光を、レンズ181を介して再生信号を得るための光電変換部121に入射させる。また、図8に示すように、偏光ビームスプリッタ202をλ/4板180と光源120とで挟んで配置することにより、光源120への戻り光を遮断することができる。
 また、光電変換部121は、トラッキング誤差信号、RF信号、及び前述したギャップ制御のためのギャップ誤差信号を生成するために設けられたものであり、必要なトラッキング誤差信号を合成するため、適宜分割されて構成されている場合もあり、あるいは複数の独立したディテクタより構成されている場合もある。
 以上のように構成された光学系により、SIL102によって光ビームが集光される。光ディスク101の情報層112に照射された光ビームのスポットサイズの一例について、本件発明者らが検討した結果を述べると、図8における対物レンズ103の開口数を0.42、SIL102の屈折率を2.00としたとき、対物レンズ103とSIL102とを組合せて算出される実効的な開口数は、1.70となり、そのときのスポットサイズは、0.14μmとなる。一方、BD(Blu-Ray Disc)におけるスポットサイズをBD規格に規定されている緒元より算出すると、BDにおけるスポットサイズは、0.280μmとなる。したがって、前述したSIL方式におけるスポットサイズは、BDの場合の2分の1となり、SIL方式では、単位面積あたりの記録容量、即ち、記録密度を4倍に向上させることができる。
 また、さらに記録容量を向上させるための手立てとしては、DVDやBDですでに商品化がなされている情報層の2層化が施された2層ディスクがあり、最近では3層以上の情報層を有する多層構造の光ディスクも提案されている。
 したがって、前述したSILを備えた光学系と光ディスクの情報層の多層化の手立てとを組合せることにより、光ディスクの有する記録容量を飛躍的に増大させることが可能となる。
 しかしながら、上述したようにSILを用いた集光系により記録密度を増加させ、加えて多層化による更なる記録容量の増大を図るとすると、以下の課題が生じる。
 図9は、入射ビーム152が光ディスク101に対する入射角βで入射し、入射ビーム152の入射側に最も近い情報層(以下最上情報層という)112-1に光ビームを集光させたしたときの状況を示している。ここで、光ディスク101は、最上情報層112-1と、入射ビーム152の入射側から最も遠い情報層(以下最下情報層という)112-2とを有している。このとき、光の波長をλとし、SIL102の屈折率と光ディスク101のカバー層111の屈折率とが等しく、両者をnとすれば、そのスポットサイズΦ1は、式(1)となる。
 Φ1=0.6×λ/(n×sinβ)…(1)
 また、式(1)より、入射ビーム152の光ディスク101に対する入射角βが大きいほど、スポットサイズΦ1が小さくなることは明らかであり、最上情報層112-1に集光させるために必要な入射角βは、光ディスク101が有する情報層(最上情報層112-1及び最下情報層112-2)に集光させるための入射角のうち最大の入射角である。
 つまり、式(1)で示したスポットサイズΦ1は、光ディスク101が有する情報層に集光するスポットサイズのなかで、最小のスポットサイズとなる。
 したがって、式(1)に示したスポットサイズΦ1が、最下情報層112-2に光ビームを集光させた場合においても得られれば、光ディスク101が有するすべての情報層に対して、最小のスポットサイズΦ1に適合する記録容量を得ることができ、当該光ディスク1枚の記録容量を最大とすることが可能となる。
 しかしながら、図10に示すように、図9と同様の入射角βで入射ビーム152を入射させ、最下情報層112-2に光ビームを集光させた場合、入射ビーム152は、最下情報層112-2にて反射し、反射ビーム151となるが、図9に示す状況とは異なり、光ディスク101のカバー層111を出た後の反射ビーム151は、SIL102に戻らなくなる状況が発生する。
 この事実は、光学的な説明は省略するが、最下情報層112-2に対して記録再生を試みるとき、トラッキング誤差信号やRF信号等の記録再生に必要な信号の検出が不可能となることを示しており、光ディスク101の有するすべての情報層に対して、最小のスポットサイズを適用することが不可能なことを示している。
 この状況を回避するための手段として、SIL102の光出射面ES、即ち、SIL102がギャップ105を介して光ディスク101のカバー層111と向かい合う面の直径を大きくすることが考えられる。しかし、図9及び図10に示すSIL102の光出射面ESの直径を40μmとしたとき、光ディスク101とSIL102との衝突を考慮したときのディスク傾きの許容値は、ギャップ105を前述したように25nm程度と仮定して算出すると、0.07度と極めて小さい値となる。このため、SIL102の光出射面ESの直径をさらに大きくすることは、ディスク傾きの許容値をさらに小さくする方向となって好ましくない。
 一方、図11は、入射ビーム152が、先に説明した光ディスク101に対する入射角βより小さい入射角β’で光ディスク101に入射し、最下情報層112-2に光ビームを集光させたときの状況を示している。このとき、光の波長をλとし、SIL102の屈折率と光ディスク101のカバー層111の屈折率とが等しく、両者をnとすれば、そのスポットサイズΦ2は式(2)となって、β>β’であるので、スポットサイズの大小関係がΦ1<Φ2となる。
 Φ2=0.6×λ/(n×sinβ’)…(2)
 また、図12は、入射ビーム152が光ディスク101に対する入射角β’で入射し、最上情報層112-1に光ビームを集光させたときの状況を示していて、そのときに最上情報層112-1において得られるスポットサイズは上述したΦ2に等しい。
 もちろん、この場合には、図10に示すように、最上情報層112-1で反射した反射ビーム151が、SIL102に戻らないという状況は発生せず、記録再生時には、トラッキング誤差信号やRF信号等の記録再生に必要な信号の検出が正しく行なわれることとなる。
 しかしながら、先に説明したように、最上情報層112-1では、スポットサイズを最小とすることが可能であるにもかかわらず、それより大きいΦ2としているため、最上情報層112-1での記録容量は、スポットサイズΦ2で制限されることになる。このため、その記録容量を十分に大きくとることができなくなって、SIL方式を用いた光ディスクの多層化による大容量化の効果としては不十分と言わざるを得ない。
 以上説明したように、光ディスクの記録容量の増大を図るため、より小さいスポットサイズを光ディスクの有するすべての情報層に適用すれば、光ビームの入射側から遠い情報層の記録再生に支障をきたす状況が発生し、一方、より大きいスポットサイズの適用は、光ディスクの多層化による大容量化の効果を十分に得ることができないこととなる。
特開2002-319160号公報
 本発明の目的は、多層化された情報層の記録容量を増大することができるとともに、情報を安定的に記録及び/又は再生することができる光ディスク装置及び多層光ディスクを提供することである。
 本発明の一局面に従う光ディスク装置は、複数の情報層を有する多層光ディスクに光ビームを集光する光ディスク装置であって、光源と、ソリッドイマージョンレンズを含む集光系と、前記光源から出射される光ビームが前記情報層に集光したときのスポットサイズを可変とするためのスポットサイズ調整部とを備え、前記スポットサイズ調整部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームのスポットサイズを小さくする。
 本発明の他の局面に従う多層光ディスクは、複数の情報層を備え、ソリッドイマージョンレンズから出射される光ビームの入射側に近い情報層ほど、トラックピッチが小さい。
 上記の構成により、多層化された情報層の記録容量を増大することができるとともに、情報を安定的に記録及び/又は再生することができる。
本発明の一実施の形態における光ディスク装置の構成を示す概略図である。 図1に示す光ディスク装置のスポットサイズ調整部の作用を説明するための概略図である。 図1に示す光ディスク装置のスポットサイズ調整部の作用を説明するための他の概略図である。 図1に示す光ディスク装置のスポットサイズ調整部の調整指標を示すトラッキング誤差信号を示す波形図である。 図1に示す光ディスク装置に用いられる光ディスクの構成を示す概略図である。 図5に示す光ディスクのVI-VI間の断面を模式的に示す図である。 図5に示す光ディスクの最下情報層及び最上情報層のマーク列を模式的に示す図である。 従来の光ディスク装置の光学系の構成を示す概略図である。 従来の光ディスク装置において入射ビームが光ディスクの最上情報層に入射角βで入射した状態を説明するための概略図である。 従来の光ディスク装置において入射ビームが光ディスクの最下情報層に入射角βで入射した状態を説明するための概略図である。 従来の光ディスク装置において入射ビームが光ディスクの最下情報層に入射角β’で入射した状態を説明するための概略図である。 従来の光ディスク装置において入射ビームが光ディスクの最上情報層に入射角β’で入射した状態を説明するための概略図である。
 以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
 図1は、本発明の一実施の形態における光ディスク装置の構成を示している。
 図1に示す光ディスク装置は、SIL102、対物レンズ103、固定具104、トラッキング制御用アクチュエータ107、ギャップ制御用アクチュエータ108、凸レンズ109、凹レンズ110、可動ステージ113、送りねじ114、ステッピングモータ115、光源120、光電変換部(ディテクタ)121、スピンドルモータ141、λ/4板180、レンズ181、コリーメートレンズ201、偏光ビームスプリッタ202、ギャップ誤差信号生成回路124、トラッキング誤差信号生成回路125、RF信号生成回路127、ギャップ制御回路134、トラッキング制御回路135、記録制御回路136、スピンドルモータ制御回路140、CPU(中央演算処理装置)200及び再生信号処理回路204を備える。
 ここで、SIL102、対物レンズ103、固定具104、トラッキング制御用アクチュエータ107、ギャップ制御用アクチュエータ108、凸レンズ109、凹レンズ110、可動ステージ113、送りねじ114、ステッピングモータ115、光源120、光電変換部(ディテクタ)121、λ/4板180、レンズ181、コリーメートレンズ201及び偏光ビームスプリッタ202から光ヘッドが構成されている。なお、図示を省略しているが、光ヘッドを光ディスク101の半径方向に移動させる公知のトラバース機構や光ディスク101に対するSIL102の傾きを補正する公知のチルト補正機構等を適宜用いてもよい。
 図1では、光ディスク101を多層構造化して図示し、最上情報層と最下情報層とをそれぞれ112-1、112-2で示し、最上情報層112-1と最下情報層112-2との間に、カバー層111と同様の材料で充填された中間層203を記している。なお、基板300は、図8に示したものと同様である。
 また、図1の光ディスク101として、説明を容易にするため、情報層としては最上情報層112-1と最下情報層112-2とのみで構成された2層構造の光ディスクを例に説明する。また、105は、光ディスク101の樹脂材料からなるカバー層111の表面とSIL102の光出射面とのギャップを示し、ギャップ105は、25nm程度の大きさに制御されている。
 光源120からの出射光は、コリーメートレンズ201により平行光に変換され、偏光ビームスプリッタ202を介して、λ/4板180、凹レンズ110及び凸レンズ109に入射され、光ビーム150となる。
 凹レンズ110は、可動ステージ113に固定され、可動ステージ113は、送りねじ114を介してステッピングモータ115に連結され、光軸方向に移動可能な状態で光ヘッドの筐体(図示省略)に支持されている。一方、凸レンズ109は、光ヘッドの筐体(図示省略)に固定されている。
 ステッピングモータ115は、CPU200より供給される駆動パルス118により駆動され、送りねじ114の回転により、可動ステージ113すなわち凹レンズ110が光軸方向に移動される。このように、ステッピングモータ115の回転により、凹レンズ110と凸レンズ109との間の距離を可変することができる。
 SIL102と対物レンズ103は、固定具104で連結され、固定具104と一体となって構成され、固定具104は、光軸方向及びトラッキング方向に移動可能な状態で光ヘッドの筐体(図示省略)に支持されている。SIL102は、その端面の形状が円形であるソリッドイマージョンレンズであり、光源120から射出された光ビーム150は、対物レンズ103及びSIL102等から構成される集光系により光ディスク101の最上情報層112-1又は最下情報層112-2に適切なスポットサイズが得られるように集光される。ここで、SIL102及び対物レンズ103は、ソリッドイマージョンレンズを含む集光系の一例に相当するが、集光系の構成は、この例に特に限定されず、他のレンズ等を用いてもよい。
 偏光ビームスプリッタ202は、光ディスク101からの反射光を、レンズ181を介して再生信号を得るための光電変換部121に入射させる。また、偏光ビームスプリッタ202をλ/4板180と光源120とで挟んで配置することにより、光源120への戻り光を遮断することができる。
 光電変換部121は、トラッキング誤差信号、RF信号、及び前述したギャップ制御のためのギャップ誤差信号を生成するために設けられたものであり、必要なトラッキング誤差信号を合成するため、適宜分割されて構成されている場合もあり、あるいは複数の独立したディテクタより構成されている場合もある。光電変換部121は、光ディスク101からの反射光を電気信号に変換した出力信号122を、ギャップ誤差信号生成回路124、トラッキング誤差信号生成回路125及びRF信号生成回路127へ出力する。
 CPU200は、ギャップ制御のオン又はオフを指令するギャップ制御ON-OFF指令143を出力し、ギャップ制御回路134の動作を制御する。ギャップ誤差信号生成回路124は、出力信号122から所定の手順によりギャップ誤差信号129を作成してギャップ制御回路134へ出力する。ギャップ制御回路134は、ギャップ誤差信号129を適宜処理して、ギャップ制御用アクチュエータ108の駆動電流138を生成してギャップ制御用アクチュエータ108へ出力し、ギャップを一定に制御するギャップ制御を成立させる。
 CPU200は、トラッキング制御のオン又はオフを指令するトラッキング制御ON-OFF指令144を出力し、トラッキング制御回路135の動作を制御する。トラッキング誤差信号生成回路125は、出力信号122から所定の手順によりトラッキング誤差信号130を作成してトラッキング制御回路135及びCPU200へ出力する。トラッキング制御回路135は、トラッキング誤差信号130を適宜処理して、トラッキング制御用アクチュエータ107の駆動電流139を生成してトラッキング制御用アクチュエータ107へ出力し、所望のトラックに光ビームを追従させるトラッキング制御を成立させる。ここで、トラッキング誤差信号生成回路125は、光電変換部121からの出力信号122を基にトラッキング誤差信号を生成する生成部の一例に相当する。
 RF信号生成回路127は、出力信号122から所定の手順によりRF信号132を作成して再生信号処理回路204へ出力する。再生信号処理回路204は、RF信号132を用いて再生データ205の生成と再生クロック206の抽出とを行ってCPU200へ出力する。
 CPU200は、所定の相対走査速度データ142をスピンドルモータ制御回路140に設定し、スピンドルモータ制御回路140は、相対走査速度データ142に応じてスピンドルモータ141を駆動する。スピンドルモータ141は、光ディスク101と光ビーム150との相対走査速度が相対走査速度データ142により決定される相対走査速度となるように光ディスク101を回転させる。
 情報の記録時、CPU200は、データ化された記録情報160、記録信号の周波数を含む記録条件データ161、及び記録制御指令となる記録ON/OFF指令162を記録制御回路136へ出力する。記録制御回路136は、これらの情報等から記録パルス列163を作成して光源120へ出力する。光源120は、記録パルス列163に応じて強度変調された光ビーム150を出力する。
 なお、詳細な説明は省略するが、上記の各動作以外に、CPU200は、図示を省略した各種回路の動作を制御することにより、各種回路に各種動作を実行させるようにしてもよく、また、CPU200は、所定のプログラムを実行することにより各機能を達成するが、この例に特に限定されず、それぞれ専用の回路から構成してもよく、種々の変更が可能である。
 次に、凸レンズ109と凹レンズ110の作用について、図2及び図3を用いて説明する。
 図2は、光ディスク101の最下情報層112-2に集光する光ビーム150が適切なスポットサイズとなるように、図1に示す凸レンズ109、凹レンズ110、S1L102、対物レンズ103が配置されている状況を示している。なお、詳細は後述するが、凹レンズ110は、紙面上下方向(光軸方向)に移動可能である。
 図2に示す状況下での光ディスク101に対する光ビーム150の入射角は、図11及び図12で説明したβ’であり、そのときのスポットサイズは、式(2)で示したΦ2である。
 この状況下では、本件発明者らが検討したところによると、SIL102の屈折率を2.07、光ディスク101のカバー層111及び中間層203の屈折率を1.90、光ディスク101のカバー層111の厚みを10μm、中間層203の厚みを5μm、即ち、光ディスク101の表面より最下情報層112-2までの距離を15μmとしたとき、最下情報層112-2上でのスポットサイズΦ2は、略0.160μmとなる。また、SIL102の光出射面ESの直径を40μmとしたとき、この状態で、最下情報層112-2で反射した反射ビームは、SIL102の光出射面ESに戻る。したがって、トラッキング誤差信号やRF信号等の記録及び/又は再生に必要な信号の検出を正しく行うことができる。
 また、図3は、図2に示す状況から、凹レンズ110を光軸方向に凸レンズ109に適宜近づけたときの状況を示したものであり、図2と比較して、光ビーム150の幅は、凹レンズ110により光ディスク101側で拡大され、最上情報層112-1に集光する光ビーム150が適切なスポットサイズとなっている。
 この状況下での光ディスク101に対する光ビーム150の入射角は、図9及び図10で説明したβ(>β’)であり、そのときのスポットサイズは、式(1)で示したΦ1(<Φ2)である。
 本件発明者らが検討したところによると、図3に示す状況下では、SIL102の屈折率、光ディスク101のカバー層111の屈折率、光ディスク101の表面より最上情報層112-1までの距離、即ち光ディスク101のカバー層111の厚みを、図2の場合と同様としたとき、最上情報層112-1上でのスポットサイズΦ1は、略0.140μmとなって、前述した最下情報層112-2でのスポットサイズΦ2の略0.875倍となる。また、SIL102の光出射面ESの直径を40μmとしたとき、この状態でも、最上情報層112-1で反射した反射ビームは、SIL102の光出射面ESに戻る。したがって、この場合も、トラッキング誤差信号やRF信号等の記録及び/又は再生に必要な信号の検出を正しく行うことができる。
 つまり、凸レンズ109と凹レンズ110の両者の距離の増加又は減少により、光ビーム150のビーム幅は拡大又は縮小し、光ビーム150が集光する各々の情報層でのスポットサイズの大きさを可変とすることができることを意味する。
 ここで、図1に示すように、凹レンズ110は、可動ステージ113に固定され、可動ステージ113は、送りねじ114を介してステッピングモータ115に連結されていて、CPU200より供給される駆動パルス118により駆動される。
 したがって、最下情報層112-2あるいは最上情報層112-1に光ビーム150を集光させ、各々の情報層で所定のスポットサイズを得るためには、上述したようにCPU200よりステッピングモータ114に対して必要な数の駆動パルス118を供給し、凸レンズ109と凹レンズ110を適切な位置関係に設定すればよい。
 以上より、凸レンズ109と、CPU200と、CPU200から供給される駆動パルス118により駆動されるステッピングモータ115と、送りねじ114と、可動ステージ113と、凹レンズ110とは、光源120から出射される光ビームが情報層に集光したときのスポットサイズを可変とするスポットサイズ調整部の一例を構成していることになる。また、凹レンズ110は、光ビームの光軸方向に移動可能に支持される可動レンズの一例を構成し、ステッピングモータ115、送りねじ114、可動ステージ113及びCPU200は、可動レンズを光軸方向に移動させる移動部の一例を構成している。なお、スポットサイズ調整部の構成は、上記の例に特に限定されず、光ビームが情報層に集光したときのスポットサイズを変更することができれば、凸レンズ109を移動したり、他の光学部品を用いたり、他のアクチュエータを用いたりする等の種々の変更が可能である。
 以上、説明したように、本実施の形態では、上述したスポットサイズ調整部を作用させることにより、光ディスク101の最上情報層112-1に照射する光ビームのスポットサイズを最下情報層112-2のそれより小さくすることが可能となり、記録及び/又は再生もそれらのスポットサイズを用いて行われることになる。このように、スポットサイズ調整部は、複数の情報層を有する多層光ディスクの情報を再生及び/又は記録するときに、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくする。
 また、本実施の形態のスポットサイズ調整部は、最上情報層112-1に対する光ビームの入射角βを最下情報層112-2に対する光ビームの入射角β’より大きくすることにより、光ディスク101の最上情報層112-1に照射する光ビームのスポットサイズを最下情報層112-2のそれより小さくしている。このように、スポットサイズ調整部は、複数の情報層を有する多層光ディスクの情報を再生及び/又は記録するときに、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの入射角を大きくする。
 したがって、本実施の形態においては、光ディスク101の最下情報層112-2より最上情報層112-1の記録密度を高めることが可能となる。例えば、前述した最下情報層112-2でのスポットサイズ0.160μmから計算した最下情報層112-2が有する記録容量は略78GBとなり、最上情報層112-1でのスポットサイズ0.140μmから計算した最上情報層112-1が有する記録容量は略101GBとなって、本実施の形態における2層構造の多層光ディスク1枚あたりの記録容量は179GBとなる。この結果、二つの情報層でのスポットサイズを最下情報層112-2でのスポットサイズ0.160μmに統一して記録再生を行う場合の多層光ディスク1枚あたりの記録容量156GBに対し、本実施の形態では、略1.15倍の記録容量とすることができる。
 また、図2及び図3に示す状況から明らかなように、最下情報層112-2からの反射光は、SIL102の光出射面ESに戻っており、先に課題として説明したようなトラッキング誤差信号やRF信号等の記録再生に必要な信号の検出が不可能となることはない。
 なお、上述した記録容量は、光ディスク101と光ビーム150との相対走査速度と、記録信号の有する周波数とを適宜設定し、各々の情報層でのスポットサイズに適合したマーク長を有するマークを各々の情報層に形成することにより得られる。
 ここで、図1によれば、前述した記録信号は、記録パルス列163として示されており、データ化された記録情報160、記録信号の周波数を含む記録条件データ161、及び記録制御指令、即ち記録ON/OFF指令162が、CPU200から記録制御回路136に供給されており、記録制御回路136は、これらの情報等から記録パルス列163を作成する。さらに、記録パルス列163は、光源120に対して供給され、記録パルス列163に応じて強度変調された光ビーム150が、光源120から出力される。
 本件発明者らが検討したところによると、最下情報層112-2のスポットサイズ0.160μmに適合した最短マーク長は、略0.085μmであり、最上情報層112-1のスポットサイズ0.140μmに適合した最短マーク長は、略0.074μmであった。そのような各々のマーク長が得られるように、前述した光ディスク101と光ビーム150との相対走査速度を決定するとともに、記録信号の有する周波数を選択し、CPU200の内部のメモリに記録条件データ161を設定した。
 なお、光ディスク101と光ビーム150との所望の相対走査速度を得るには、図1に示すように、所定の相対走査速度データ142をCPU200よりスピンドルモータ制御回路140に対して設定し、光ディスク101に連結したスピンドルモータ141を駆動する。
 また、本実施の形態では、CPU200は、上記のスポットサイズ調整部を制御して凹レンズ110を移動し、光ビームが記録及び/又は再生の対象となる情報層上に所望のスポットサイズに集光したか否かを以下のようにして判定している。すなわち、CPU200は、図1における光電変換部121の出力信号122を用いてトラッキング誤差信号生成回路125で合成されたトラッキング誤差信号130を観測する。例えば、CPU200は、図4に示すように、その振幅が実線で示すような低レベル状態から、破線で示すような最大レベルとなることをもって、光ビームが記録及び/又は再生の対象となる情報層上で所望のスポットサイズに集光したと判定する。
 このように、CPU200は、トラッキング誤差信号130の振幅が最大となったとき、記録及び/又は再生の対象となる情報層上で所望のスポットサイズに集光したと判定し、トラッキング誤差信号130の振幅が最大となるように駆動パルス118を出力又は停止することにより、ステッピングモータ115を制御する。この結果、ステッピングモータ115は、トラッキング誤差信号130の振幅が最大となるように、送りねじ114の回転を制御し、凹レンズ110の位置は、光ビームが記録及び/又は再生の対象となる情報層上で所望のスポットサイズに集光するように制御される。
 上記のように、図1に示すようにトラッキング誤差信号130をCPU200に入力し、その観測機能をCPU200に包含させることにより、トラッキング誤差信号130の最適な状態をCPU200に判定させることが可能である。
 なお、図1におけるギャップ誤差信号生成回路124は、光電変換部121の出力信号122を受け、所定の手順によりギャップ誤差信号129を生成し、ギャップ制御回路134により適宜処理されることによって、ギャップ制御用アクチュエータ108の駆動電流138を生成してギャップ制御を成立させる。また、ギャップ制御のON-OFF指令143は、CPU200よりギャップ制御回路134に供給される。
 また、図1におけるトラッキング誤差信号生成回路125は、光電変換部121の出力信号122を受け、所定の手順によりトラッキング誤差信号130を生成し、トラッキング制御回路135により適宜処理されることによって、トラッキング制御用アクチュエータ107の駆動電流139を生成してトラッキング制御を成立させる。また、トラッキング制御のON-OFF指令144は、CPU200よりトラッキング制御回路135に供給される。
 また、図1におけるRF信号生成回路127は、光電変換部121の出力信号122を受け、所定の手順によりRF信号132を生成し、再生信号処理回路204は、RF信号132を用いて、再生データ205の生成と再生クロック206の抽出を行う。
 なお、再生データ205と再生クロック206とをCPU200で処理する場合、例えば、再生データ205が画像データであれば、CPU200に画像処理機能を設けることにより、適切な画像処理が施されることになる。
 次に、本実施の形態に用いられる光ディスク101についてさらに詳細に説明する。本件発明者らが検討したところによると、最下情報層112-2のスポットサイズ0.160μmに適合したトラックピッチは、0.183μmであり、最上情報層112-1でのスポットサイズ0.140μmに適合したトラックピッチは、0.160μmである。
 したがって、本実施の形態における光ディスク101は、最上情報層112-1のトラックピッチを最下情報層112-2より小さくした、即ち、光ビーム150の入射側に近い情報層ほどトラックピッチを小さくした多層光ディスクであり、その光ディスク101を図5に示す。
 また、図6は、図5に示した光ディスク101のVI-VI間の断面を模式的に示す図であり、先に説明したように、図6における最下情報層112-2のトラックピッチ250は、最下情報層112-2でのスポットサイズ0.160μmに適合したトラックピッチの0.183μmであり、最上情報層112-1のトラックピッチ251は、最上情報層112-1のスポットサイズ0.140μmに適合したトラックピッチの0.160μmである。
 また、本実施の形態における光ディスクは、図5に示す光ディスク101の最上情報層112-1に形成された最短マークのマーク長が、最下情報層112-2に形成された最短マークのマーク長より短い、即ち、光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの走査方向に沿って形成される最短マークのマーク長が短い多層光ディスクであり、最上情報層112-1と最下情報層112-2とに形成された各々の情報層における最短マークのマーク列を図7に示す。
 図7の上段は、最下情報層112-2において光ビームの走査方向SDに沿って形成される最短マーク252のマーク列を示しており、下段は、最上情報層112-1において光ビームの走査方向SDに沿って形成される最短マーク253のマーク列を示している。先に説明したように、最下情報層112-2の最短マーク長254は、最下情報層112-2でのスポットサイズ0.160μmに適合した長さの0.085μmであり、最上情報層112-1の最短マーク長255は、最上情報層112-1でのスポットサイズ0.140μmに適合した長さの0.074μmである。
 なお、本実施の形態では、光ディスク101の有する情報層に相変化型の材料を用い、レーザ光の照射による結晶状態を変化させることによる「マーク」を形成する光ディスクを例に説明したが、本発明が適用される光ディスクは、この例に特に限定されず、種々の光ディスクに本発明を適用可能である。例えば、再生専用型の光ディスクにおけるピットであっても、最上情報層における最短ピット長は、最下情報層における最短ピット長より短くすることができる。したがって、再生専用型の光ディスクは、光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの走査方向に沿って形成される最短ピットのピット長が短い多層光ディスクとなる。この場合も、上記と同様の効果を得ることができる。
 以上、説明したように、本実施の形態による光ディスク装置は、多層光ディスクの光ビームの入射側に近い情報層ほど集光させる光ビームのスポットサイズを小さくすることにより、記録密度を高める、即ち当該光ディスク1枚当たりの記録容量を大きくすることが可能となる。また、本実施の形態に用いられる光ディスクは、光ビームの入射側に近い情報層ほど小さいスポットサイズに適合したディスク構造を有しているので、より大きな記録容量を実現することができる。
 また、本実施の形態では、多層光ディスクとして2層構造の光ディスクを用いたが、3層以上の情報層を有する多層光ディスクの場合にも、本発明を適用することができる。すなわち、前述したスポットサイズ調整部を適用し、最下情報層及び最上情報層以外の中間の情報層にも、最下情報層より小さく且つ最上情報層より大きいスポットサイズで光ビームを集光させることが可能である。すなわち、上記のスポットサイズ調整部によって各情報層のスポットサイズを変化させることにより、光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくするように、光ビームを集光させることが可能である。したがって、その中間の情報層の記録容量も最下情報層の記録容量より大きくとることが可能となって、結果として3層以上の情報層を有する多層光ディスクの場合にも、その多層光ディスク一枚当たりの記録容量を大きくすることができる。
 また、本実施の形態に用いられる光ディスクは、最上情報層112-1と最下情報層112-2とでマーク長あるいはピット長が異なって記録されているため、この両者の情報層の再生時における光ディスク101と光ビーム150との相対走査速度を同一にして再生処理を実行するという再生方法をとれば、以下に記す効果を得ることができる。
 それは、マーク長あるいはピット長が異なって記録されている最上情報層112-1及び最下情報層112-2の再生時では、図1における再生信号処理回路204で適宜処理されて抽出された再生クロック206の有する周波数が異なるという事実に基づくものである。例えば、本実施の形態では、最短マーク長が長い最下情報層112-2の再生時では、周波数の低い再生クロック206が得られ、最短マーク長が短い最上情報層112-1の再生時では、周波数の高い再生クロック206が得られる。
 ここで、本実施の形態では、スピンドルモータ制御回路140及びスピンドルモータ141が、複数の情報層の各々に対して、光ビーム150と光ディスク101のマーク又はピットとの相対走査速度が等しくなるように、光ディスク101を回転させる回転部の一例に相当し、CPU200が、光ディスク101のマーク又はピットの再生信号から抽出した再生クロック206の周波数を基に複数の情報層を判別する判別部の一例に相当する。
 したがって、図1に示すように、再生クロック206をCPU200に入力し、その周波数の計数機能をCPU200に設けておけば、当該光ディスク装置の初期の起動時において、情報層の判別に特別な処理あるいは専用のハードウェアの増設を必要とすることなく、実際に再生している情報層が所望の情報層であるかどうかを即座に判定することができる。この場合、光ディスク装置が当該情報層に対してあらかじめ定められた処理、例えば当該情報層に対する記録条件データ(図1に161として示す)等の設定処理をすばやく実行することが可能となって、光ディスク装置の起動時間の短縮に貢献するものである。
 上記の実施の形態から本発明について要約すると、以下のようになる。即ち、本発明に係る光ディスク装置は、複数の情報層を有する多層光ディスクに光ビームを集光する光ディスク装置であって、光源と、ソリッドイマージョンレンズを含む集光系と、前記光源から出射される光ビームが前記情報層に集光したときのスポットサイズを可変とするためのスポットサイズ調整部とを備え、前記スポットサイズ調整部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームのスポットサイズを小さくする。
 この光ディスク装置においては、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくしているので、多層化された光ディスクの各々の情報層の記録密度が最大となり、光ディスク一枚あたりの記録容量を最大とすることができる。また、各情報層で反射した光ビームがソリッドイマージョンレンズの光出射面に効率よく入射されるので、すべての情報層に対して情報の記録及び/又は再生を安定的に行うことができる。この結果、多層化された情報層の記録容量を増大することができるとともに、情報を安定的に記録及び/又は再生することができる。
 前記スポットサイズ調整部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの入射角を大きくすることが好ましい。
 この場合、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの入射角を大きくしているので、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくすることができる。
 前記スポットサイズ調整部は、前記光ビームの光軸方向に移動可能に支持される可動レンズと、前記可動レンズを光軸方向に移動させる移動部とを含み、前記移動部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの入射角が大きくなるように、前記可動レンズを光軸方向に移動させることが好ましい。
 この場合、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの入射角が大きくなるように、可動レンズを光軸方向に移動させているので、簡略な構成で、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくすることができる。
 上記光ディスク装置は、前記情報層によって反射される光を電気信号に変換するための光電変換部と、前記光電変換部からの出力信号を基にトラッキング誤差信号を生成する生成部とをさらに備え、前記移動部は、前記トラッキング誤差信号の振幅が最大となるように前記可動レンズの位置を制御することが好ましい。
 この場合、トラッキング誤差信号の振幅が最大となるように可動レンズの位置を制御しているので、簡略な構成で、光ビームが記録及び/又は再生の対象となる情報層上に所望のスポットサイズで集光したことを検出することができ、可動レンズの位置を高精度に制御することができる。
 前記光ビームの走査方向に形成される前記多層光ディスクの最短マークのマーク長又は最短ピットのピット長は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど短く、上記光ディスク装置は、前記複数の情報層の各々に対して、前記光ビームと前記多層光ディスクのマーク又はピットとの相対走査速度が等しくなるように、前記多層光ディスクを回転させる回転部と、前記多層光ディスクのマーク又はピットの再生信号から抽出した再生クロックの周波数を基に前記複数の情報層を判別する判別部とをさらに備えることが好ましい。
 この場合、光ディスクのマーク又はピットの再生信号から抽出した再生クロックの周波数を基に複数の情報層を判別することができるので、実際に再生している情報層がどの情報層であるかを即座に判定することができ、光ディスク装置の起動時間を短縮することができる。
 本発明に係る多層光ディスクは、複数の情報層を備え、前記複数の情報層のうち、ソリッドイマージョンレンズから出射される光ビームの入射側に近い情報層ほど、トラックピッチが小さい。
 この多層光ディスクにおいては、ソリッドイマージョンレンズから出射される光ビームの入射側に近い情報層ほど、トラックピッチが小さいので、複数の情報層のうち光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームのスポットサイズを小さくして情報を記録及び/又は再生することにより、多層化された光ディスクの各々の情報層の記録密度が最大となり、光ディスク一枚あたりの記録容量を最大とすることができる。また、各情報層で反射した光ビームがソリッドイマージョンレンズの光出射面に効率よく入射されるので、すべての情報層に対して情報の記録及び/又は再生を安定的に行うことができる。この結果、多層化された情報層の記録容量を増大することができるとともに、情報を安定的に記録及び/又は再生することができる。
 前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの走査方向に形成される最短マークのマーク長又は最短ピットのピット長が短いことが好ましい。
 この場合、光ビームの入射側に近い情報層ほど、光ビームの走査方向に形成される最短マークのマーク長又は最短ピットのピット長を短くしているので、光ビームの入射側に近い情報層ほど光ビームの走査方向に形成されるマーク又はピットの長さ及び幅が短くなり、一枚あたりの記録容量が最大となるような多層構造を有する多層光ディスクの提供が可能となる。
 本発明は、多層光ディスクの光ビームの入射側に近い情報層ほど、集光させる光ビームのスポットサイズを小さくすることにより、多層光ディスクの記録容量を大きくすることが可能な光ディスク装置を提供することができる。

Claims (7)

  1.  複数の情報層を有する多層光ディスクに光ビームを集光する光ディスク装置であって、
     光源と、
     ソリッドイマージョンレンズを含む集光系と、
     前記光源から出射される光ビームが前記情報層に集光したときのスポットサイズを可変とするためのスポットサイズ調整部とを備え、
     前記スポットサイズ調整部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームのスポットサイズを小さくすることを特徴とする光ディスク装置。
  2.  前記スポットサイズ調整部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの入射角を大きくすることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3.  前記スポットサイズ調整部は、
     前記光ビームの光軸方向に移動可能に支持される可動レンズと、
     前記可動レンズを光軸方向に移動させる移動部とを含み、
     前記移動部は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの入射角が大きくなるように、前記可動レンズを光軸方向に移動させることを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4.  前記情報層によって反射される光を電気信号に変換するための光電変換部と、
     前記光電変換部からの出力信号を基にトラッキング誤差信号を生成する生成部とをさらに備え、
     前記移動部は、前記トラッキング誤差信号の振幅が最大となるように前記可動レンズの位置を制御することを特徴とする請求項3記載の光ディスク装置。
  5.  前記光ビームの走査方向に形成される前記多層光ディスクの最短マークのマーク長又は最短ピットのピット長は、前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど短く、
     前記複数の情報層の各々に対して、前記光ビームと前記多層光ディスクのマーク又はピットとの相対走査速度が等しくなるように、前記多層光ディスクを回転させる回転部と、
     前記多層光ディスクのマーク又はピットの再生信号から抽出した再生クロックの周波数を基に前記複数の情報層を判別する判別部とをさらに備えることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の光ディスク装置。
  6.  複数の情報層を備え、
     前記複数の情報層のうち、ソリッドイマージョンレンズから出射される光ビームの入射側に近い情報層ほど、トラックピッチが小さいことを特徴とする多層光ディスク。
  7.  前記複数の情報層のうち前記光ビームの入射側に近い情報層ほど、前記光ビームの走査方向に形成される最短マークのマーク長又は最短ピットのピット長が短いことを特徴とする請求項6記載の多層光ディスク。
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