JP2006268952A - マルチビーム光ヘッド、フォーカス制御装置及び光ディスク制御装置 - Google Patents

マルチビーム光ヘッド、フォーカス制御装置及び光ディスク制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 多層の記録層を有する記録媒体における異なる記録層に対して、同時に、異なる光源から出射される光ビームのフォーカス制御を行うことを可能にしたマルチビーム光ヘッドを提供する。
【解決手段】 マルチビーム光ヘッド10は、光源11a,11bから出射される第1及び第2の光をそれぞれコリメータレンズ12a,12bによって平行光に変換した後に、同一の対物レンズ18によって記録媒体Dに集光して、記録媒体Dに異なる光スポットを形成する際に、第1レンズ駆動手段23によって対物レンズ18を駆動することで、第1の光のフォーカス位置を第1記録層L1に補正するとともに、第2レンズ駆動手段24によってコリメータレンズ12bを駆動することで、第2の光のフォーカス位置を第2記録層L2に補正することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層の記録層を有する記録媒体(多層光ディスク)における異なる記録層に対して、同時に光ビームのフォーカス制御を行うためのマルチビーム光ヘッド、フォーカス制御装置、並びに、それらを含む光ディスク制御装置に関する。
近年、光ディスク等の記録媒体は大容量化しており、高速にデータの書き込み及び読み出しを行う高転送レートの実現が望まれている。
このような背景の下で、異なる2つの光源から出射される光ビーム(レーザ光)を、記録媒体の記録層に照射することで、同時に複数のデータを記録、再生する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
この技術では、異なる2つの光源から出射されたレーザ光を、それぞれコリメータレンズによって平行光に変換し、一方の平行光の偏光方向を変えることで、同一の対物レンズにおいて、同時に2つのレーザ光を記録媒体に集光させ、同時に複数のデータを記録、再生している。
なお、この技術では、対物レンズのフォーカス制御は、対物レンズによって集光された2つの光の反射光から検出される、いずれか一方のフォーカスエラー信号、あるいは、それぞれのフォーカスエラー信号の平均値等によって制御されている。
また、最近では、DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多用途ディスク)等のように記録媒体の記録層を多層化し、記録媒体の大容量化が行われている。
このような、多階層化された記録媒体に対して、高速にデータの書き込み及び読み出しを行う技術としては、複数の記録層に対して、同時に複数のレーザ光を照射することで、同時に複数の記録層においてデータを記録、再生する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
この技術では、複数の記録層に対して、同時に複数(第1、第2)のレーザ光を独立して照射している。例えば、第2のレーザ光が予め第2の記録層に合わせてフォーカスされるように、第2のレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズの位置をずらして配置することで、それぞれのレーザ光を個別に所定の記録層に照射している。
特開2002−157773号公報(段落0026〜0036、図1) 特開2004−241088号公報(段落0044〜0050、図4)
特許文献1で開示されている技術では、2つの光ビームを記録媒体の記録層に集光させる場合、お互いの光スポットの間隔が短ければ、どちらか片方のレーザ光を対物レンズによりフォーカス制御したり、フォーカスエラー信号の平均値によりフォーカス制御したりすることで、同時に複数のレーザ光のフォーカス制御を行うことは可能である。
しかし、お互いの光スポットの間隔が長い場合、記録媒体の回転面の傾き(チルト)等の影響により、一方のレーザ光をフォーカス制御したときの他方のレーザ光の集光性能や、フォーカスエラー信号の平均値によりフォーカス制御したときの双方のレーザ光の集光性能は、光スポットの回折限界を下回ってしまう。このため、記録媒体上のマーク(記録マーク)を記録したり、再生したりする際に必要となるパワーが低下し、マークを正しく記録できない、あるいは、正しく再生できないといった問題が発生してしまう。
さらに、特許文献1で開示されている技術では、例えば、一般に用いられている書換型2層光ディスクで、レーザ光の照射方向における記録層の間隔が25マイクロメートル(μm)程度離れている場合、いずれか一方のレーザ光を対象としたフォーカス制御や、フォーカスエラー信号の平均値による双方のレーザ光を対象としたフォーカス制御では、集光性能が光スポットの回折限界を大きく下回ってしまうことになり、異なる記録層に対してフォーカス制御を行うことは不可能である。すなわち、特許文献1で開示されている技術では、多層の記録層を有する記録媒体において、異なる記録層に同時にデータを記録することはできないという問題がある。
また、特許文献1で開示されている技術では、同一の記録層に記録を行う場合、2つのレーザ光が相互に干渉するクロストークを防止するため、一定の時間間隔をあけて記録を行わなければならず、さらなる高転送レートを実現するための障害となっていた。
一方、特許文献2で開示されている技術は、複数の光ビームが、それぞれ個別の記録層にフォーカスされるように設定されているため、異なる記録層に同時にデータを記録することが可能である点が、特許文献1で開示されている技術に比べて優れている。
しかし、多層化された記録媒体は、例えば、低コストで大量生産される2層以上に積層された光ディスクにおいては、数十ナノメートル(nm)から数マイクロメートル(μm)レベルの層間距離の誤差が存在する。すなわち、このような層間距離に誤差が存在する記録媒体においては、レーザ光の集光性能が低下してしまい、データの記録、再生が不安定になるため、特許文献2で開示されている技術に対して、さらに安定してデータの記録、再生を実現するための技術が望まれていた。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、多層の記録層を有する記録媒体における異なる記録層に対して、同時に、異なる光源から出射される光ビームのフォーカス制御を行うことを可能にしたマルチビーム光ヘッド及びフォーカス制御装置と、多層の記録層を有する記録媒体における異なる記録層に対して、異なる光源から出射される光ビームにより、データの記録及び/又は再生を、同時にかつ安定して行うことを可能にした光ディスク制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載のマルチビーム光ヘッドは、異なる光源から出射される第1及び第2の光がそれぞれ第1及び第2のコリメータレンズによって平行光に変換された後に、偏光方向の異なる光として同一の対物レンズによって記録媒体に集光されることで、前記記録媒体に異なる光スポットを形成するマルチビーム光ヘッドにおいて、第1及び第2のレンズ駆動手段を備える構成とした。
かかる構成によれば、マルチビーム光ヘッドは、第1のレンズ駆動手段によって、外部から入力される駆動信号により、記録媒体における第1の記録層に光スポットをフォーカスさせるために、対物レンズをフォーカス方向に駆動し、第2のレンズ駆動手段によって、外部から入力される駆動信号により、記録媒体における第2の記録層に光スポットをフォーカスさせるために、第2のコリメータレンズをフォーカス方向に駆動する。なお、対物レンズから記録媒体に集光された光には、異なる光源から出射される第1及び第2の光が含まれているが、それぞれ偏光方向が異なるため、この第1のレンズ駆動手段では、第1の光のみを対象としてフォーカスの制御を行う。
また、第2の光は、第1の光の光路とは異なる位置に配置されている第2のコリメータレンズによって平行光に変換される。このため、第2のレンズ駆動手段によって、第2のコリメータレンズを駆動させることで、第1の光とは関係なく第2の光による記録媒体への光スポットのフォーカスを制御することが可能になる。
このように、対物レンズと、(第2の)コリメータレンズとを個々に駆動させることで、記録媒体が多層化されている場合、異なる光源から出射される光を、異なる記録層に個別にフォーカスを合わせることが可能になる。
また、請求項2に記載のマルチビーム光ヘッドは、多層の記録層を有する記録媒体における第1の記録層に対する光スポットのフォーカス位置を制御する第1のフォーカス制御手段と、第2の記録層に対する光スポットのフォーカス位置を制御する第2のフォーカス制御手段とに基づいて、異なる光源から出射された第1及び第2の光により、前記記録媒体の異なる記録層に光スポットを形成するマルチビーム光ヘッドであって、第1及び第2のコリメータレンズと、第1乃至第3の光路変更手段と、第1及び第2のレンズ駆動手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、マルチビーム光ヘッドは、第1のコリメータレンズによって、第1の光を平行光に変換し、第2のコリメータレンズによって、第2の光を平行光に変換する。そして、第1の光路変更手段によって、各々の平行光を入射し、異なる偏光方向として同一の出射面から出射する。このように、偏光方向を異なった光とすることで、同一方向に出射されている光であっても、各々の光を区別することが可能になる。
そして、マルチビーム光ヘッドは、対物レンズによって、偏光方向が異なった2つの平行光を記録媒体に集光させる。さらに、マルチビーム光ヘッドは、第1の光路変更手段によって、対物レンズにより記録媒体の異なる記録層からの反射光が平行光に変換された光を、第1及び第2の光に対応する第1及び第2の反射光として分離する。この第1の光路変更手段には、偏光ビームスプリッタを用いることができる。そして、第1及び第2の反射光は、それぞれ光源の方向に向かうことになる。
そこで、マルチビーム光ヘッドは、第2の光路変更手段によって、第1の反射光を第1の光検出手段に導く(反射させる)ことで、第1の光検出手段において、第1の反射光を検出する。
また、マルチビーム光ヘッドは、第3の光路変更手段によって、第2の反射光を第2の光検出手段に導く(反射させる)ことで、第2の光検出手段において、第2の反射光を検出する。
そして、マルチビーム光ヘッドは、第1のレンズ駆動手段によって、第1の光検出手段で検出された反射光に基づく第1のフォーカス制御手段から出力される操作信号により、対物レンズの位置を駆動する。また、マルチビーム光ヘッドは、第2のレンズ駆動手段によって、第2の光検出手段で検出された反射光に基づく第2のフォーカス制御手段から出力される操作信号により、第2のコリメータレンズの位置を駆動する。
これによって、対物レンズと、(第2の)コリメータレンズとを個々に駆動させることで、記録媒体が多層化されている場合、異なる光源から出射される光を、異なる記録層に個別にフォーカスを合わせることが可能になる。
さらに、請求項3に記載のフォーカス制御装置は、異なる光源から出射された第1及び第2の光に対応する第1及び第2の光スポットのフォーカス位置を、多層の記録層を有する記録媒体における異なる記録層に補正するフォーカス制御装置であって、マルチビーム光ヘッドと、第1及び第2のフォーカス制御手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、フォーカス制御装置は、マルチビーム光ヘッドによって、第1及び第2の光がそれぞれ第1及び第2のコリメータレンズによって平行光に変換された後に、偏光方向の異なる光として同一の対物レンズによって記録媒体に集光されることで、記録媒体に異なる光スポットを形成するとともに、その反射光を検出する。
そして、フォーカス制御装置は、第1のフォーカス制御手段によって、マルチビーム光ヘッドで検出される第1の光に対応する反射光に基づいて、第1の光に対応する光スポットのフォーカス位置を補正し、第2のフォーカス制御手段によって、マルチビーム光ヘッドで検出される第2の光に対応する反射光に基づいて、第2の光に対応する光スポットのフォーカス位置を補正する。これによって、第1及び第2の光に対応する光スポットのフォーカス制御を個別に行うことができる。
また、請求項4に記載のフォーカス制御装置は、請求項3に記載のフォーカス制御装置において、前記第1のフォーカス制御手段が、第1のフォーカス誤差検出手段と、第1のフィードバック制御手段とを備え、前記第2のフォーカス制御手段が、第2のフォーカス誤差検出手段と、第2のフィードバック制御手段とを備える構成とした。
かかる構成によれば、フォーカス制御装置は、第1のフォーカス誤差検出手段によって、マルチビーム光ヘッドにおいて検出される第1の光に対応する反射光に基づいて、第1の光スポットのフォーカス位置と、第1の記録層における当該光スポットのフォーカスの目標位置との差分を、フォーカス誤差として検出する。これによって、対物レンズの位置を補正するための補正量を求めることができる。そして、フォーカス制御装置は、第1のフィードバック制御手段によって、第1のフォーカス誤差検出手段で検出されたフォーカス誤差を縮小する方向に第1のレンズ駆動手段を制御し、第1の光スポットのフォーカス位置を補正する。このように、フォーカス誤差に基づいて、逐次補正を行うため、第1の光スポットを第1の記録層に追従させることが可能になる。
また、フォーカス制御装置は、第2のフォーカス誤差検出手段によって、マルチビーム光ヘッドにおいて検出される第2の光に対応する反射光に基づいて、第2の光スポットのフォーカス位置と、第2の記録層における当該光スポットのフォーカスの目標位置との差分を、フォーカス誤差として検出する。そして、フォーカス制御装置は、第2のフィードバック制御手段によって、第2のフォーカス誤差検出手段で検出されたフォーカス誤差を縮小する方向に第2のレンズ駆動手段を制御し、第2の光スポットのフォーカス位置を補正する。このように、フォーカス誤差に基づいて、逐次補正を行うため、第2の光スポットを第2の記録層に追従させることが可能になる。
さらに、請求項5に記載の光ディスク制御装置は、多層光ディスクの異なる記録層に、異なる光源から出射された光ビームによる光スポットを形成することで、前記多層光ディスクにおけるデータの記録及び/又は再生を行う光ディスク制御装置において、請求項3に記載のフォーカス制御装置を備える構成とした。
かかる構成によれば、光ディスク制御装置は、多層光ディスク(多層の記録層を有する記録媒体)における第1の記録層に対する光スポットと、第2の記録層に対する光スポットとを個別にフォーカス制御し、第1の記録層と第2の記録層に対して光スポットを形成することで、各記録層にマークを形成し、データの記録を行うことができる。また、第1の記録層と第2の記録層に対して光スポットを形成し、各記録層に記録されているマークを検出することで、データの再生を行うことができる。
本発明によれば、異なる光源から出射される第1及び第2の光(光ビーム)に対応する光スポットを、フォーカス方向に個別に駆動することができる。これによって、多層の記録層を有する記録媒体において、異なる記録層に個別にフォーカスを合わせることが可能になる。
また、本発明によれば、異なる記録層にフォーカスを合わせることができるため、記録媒体において光が集光する深さ方向の距離が異なり、光ビームのクロストークの発生を抑えることができ、さらに、同一記録層上での光ビームがクロストークすることで隣接トラックに対するデータ消去等を発生させるクロスイレースを防止することができる。
さらに、本発明によれば、同一の記録層上で複数の光ビームのフォーカス合わせを行う場合に比べて、記録媒体の面に対し、光ビームの間隔(トラック方向の間隔)を狭めることができるため、トラッキングの調整にかかる負荷を軽減することができる。これによって、本発明は、トラッキング制御を行う際の精度を高めることができる。
また、本発明によれば、多層光ディスクへの記録/再生の高転送レート化を実現することができる。すなわち、本発明によれば、従来の1つの光ビームを用いた光ディスクの記録/再生装置に比べ、例えば、映像等の記録再生時において、画質の向上や、データ転送、ファイルコピー等の速度の向上を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[フォーカス制御装置の構成]
まず、図1を参照して、フォーカス制御装置の構成について説明する。図1は、本発明に係るフォーカス制御装置の構成を示すブロック図である。
図1に示したフォーカス制御装置1は、多層の記録層を有する記録媒体Dにおける異なる記録層L1,L2に対して、同時に複数の光スポットS1,S2のフォーカスを合わせる制御を行うものである。ここでは、フォーカス制御装置1は、マルチビーム光ヘッド10と、第1記録層フォーカス制御部30と、第2記録層フォーカス制御部50とを備えている。
マルチビーム光ヘッド10は、後で説明する第1記録層フォーカス制御部30及び第2記録層フォーカス制御部50からの操作信号に基づいて、多層の記録層を有する記録媒体Dにおける異なる記録層L1,L2に対して、異なる光ビームの光スポットS1,S2を形成するものである。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、光源11(11a,11b)と、コリメータレンズ12(12a,12b)と、ビームスプリッタ(BS)13(13a,13b)と、発光量検出器14(14a,14b)と、偏光ビームスプリッタ(PBS)15と、λ/4波長板16と、光路変換ミラー17と、対物レンズ18と、λ/2波長板19と、シリンドリカルレンズ20(20a,20b)と、集光レンズ21(21a,21b)と、光検出器22(22a,22b)と、第1レンズ駆動手段23と、第2レンズ駆動手段24とを備えている。
光源11は、波長と偏光方向が同一である直線偏光のレーザ光を出射するものである。例えば、赤色、青紫色等のレーザ光を発光するレーザダイオードである。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、記録媒体Dの第1記録層L1にレーザ光を照射するための光源11aと、第2記録層L2にレーザ光を照射するための光源11bとを、レーザ光の出射方向が直交する位置に配置している。なお、以下では、光源11が出射するレーザ光は、“P偏光”の偏光方向を有しているものとして説明を行う。
コリメータレンズ12は、光源11から出射されたレーザ光を、平行光(平行光束)に変換するものである。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、光源11aから出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ12a(第1のコリメータレンズ)と、光源11bから出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ12b(第2のコリメータレンズ)とを備えている。
ビームスプリッタ(以下、BSと略す)13は、入射された光束の光路を変換するもので、ハーフミラー等で構成されている。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、BS13aとBS13bとを備えている。
BS13a(第3の光路変更手段)は、コリメータレンズ12aにおいて平行光に変換された光束の約50%を反射することで後記する発光量検出器14aに出射し、残りの約50%を透過して後記するPBS15に出射する。さらに、BS13aは、PBS15から出射される光束の約50%を反射することで後記するシリンドリカルレンズ20bに光束を出射し、残りの約50%をコリメータレンズ12aの方向に透過する。
BS13b(第2の光路変更手段)は、コリメータレンズ12bにおいて平行光に変換された光束の約50%を反射することで後記する発光量検出器14bに出射し、残りの約50%を透過して後記するλ/2波長板19に出射する。さらに、BS13bは、λ/2波長板19から出射される光束の約50%を反射することで後記するシリンドリカルレンズ20aに出射し、残りの約50%をコリメータレンズ12bの方向に透過する。
発光量検出器14は、光源11が発光する光量を検出するものである。この光源11が発光する光量を検出することで、図示を省略したレーザ光発光量調整手段において、光スポットの光強度が最適になるように光源11が発光する光量を調整することができる。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、発光量検出器14aと発光量検出器14bとを備えている。この発光量検出器14aは、光源11aが発光する光量を検出するものであり、発光量検出器14bは、光源11bが発光する光量を検出するものである。
偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと略す)15(第1の光路変更手段)は、入射された光束をその偏光方向によって分離するものである。ここでは、PBS15は、偏光方向が“P偏光”である光束を透過し、“P偏光”に対して90°異なる“S偏光”の偏光方向となる光束を内部で90°の角度に反射する。これによって、PBS15において、BS13aから入射された“P偏光”の光束は、そのまま後記するλ/4波長板16に透過され、逆にλ/4波長板16から入射された“P偏光”の光束は、そのままBS13aに透過される。また、PBS15において、後記するλ/2波長板19から入射された“S偏光”の光束は、PBS15内部で反射することでλ/4波長板16に出射され、λ/4波長板16から入射された“S偏光”の光束は、PBS15内部で反射し、λ/2波長板19に出射される。
λ/4波長板16は、入射された光束の偏光状態を変換するものであって、一般的な偏光用光学素子で構成されている。このλ/4波長板16は、直線偏光の光を円偏光に、円偏光の光を直線偏光に変換する。ここでは、λ/4波長板16は、PBS15から入射された直線偏光の光(光束)を円偏光に変換し、後記する光路変換ミラー17に出射する。また、λ/4波長板16は、円偏光に変換された光が、記録媒体Dで反射した後に光路変換ミラー17を介して入射された光を、直線偏光に変換し、PBS15に出射する。
なお、λ/4波長板16は、λ/4波長板16において直線偏光が円偏光に変換された光を再度入射し、直線偏光の光に変換すると、元の直線偏光とは偏光方向が90°異なる特徴を有している。
光路変換ミラー17は、光路を変換するものであって、全反射型のミラーで構成されている。ここでは、光路変換ミラー17は、λ/4波長板16から入射された光束を全反射し、対物レンズ18に出射する。また、光路変換ミラー17は、記録媒体Dで反射され対物レンズ18を介して入射された光束を全反射し、λ/4波長板16に出射する。なお、光路変換ミラー17は、λ/4波長板16から出射された光束を、記録媒体Dに対して垂直方向に導くためのものであるため、λ/4波長板16から出射された光束が、予め記録媒体Dに対して垂直である場合は、構成から省略することができる。
対物レンズ18は、光路変換ミラー17を介して入射された光束を、記録媒体Dに対して集光させ、記録媒体Dの記録層(L1,L2)に光スポット(S1,S2)を形成するものである。また、対物レンズ18は、記録層Lからの反射光を平行光に変換し、光路変換ミラー17を介して、λ/4波長板16に出射する。
また、ここでは、対物レンズ18は、後記する第1レンズ駆動手段23によって駆動されることで、光路変換ミラー17から出射された光の中で、光源11aから出射された光を記録媒体Dの所望の記録層(ここでは第1記録層L1)に集光するように、フォーカス制御が行われる。
なお、光路変換ミラー17を介して対物レンズ18に入射された光束には、光源11bから出射された光も含まれているが、光源11bから出射された光を記録媒体Dの所望の記録層(ここでは第2記録層L2)に集光するには、後記する第2レンズ駆動手段24によって、コリメータレンズ12bが駆動されることで行われる。
λ/2波長板19は、入射された光束の偏光方向を変換するものであって、一般的な偏光用光学素子で構成されている。このλ/2波長板19は、入射された直線偏光の光束の偏光方向を、90°異なる偏光方向、すなわち、“P偏光”を“S偏光”に、“S偏光”を“P偏光”に変換する。ここでは、λ/2波長板19は、BS13bから入射された光束の偏光方向を変換し、PBS15に出射するともに、PBS15から入射された光束の偏光方向を変換し、BS13bに出射する。
シリンドリカルレンズ20は、断面の一方向(出射面)のみに曲率を持するレンズである。このシリンドリカルレンズ20に入射された光の水平方向及び垂直方向の入射角度の違いによって、出射される光には収差が発生する。すなわち、シリンドリカルレンズ20は、入射光に対して非点収差を生じさせる作用を有する。この非点収差を解析することで、後記する光検出器22において、記録層(L1等)における集光位置のずれを検出することが可能になる。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、シリンドリカルレンズ20aとシリンドリカルレンズ20bとを備えている。
このシリンドリカルレンズ20aは、光源11aに対応する記録媒体Dからの反射光を、BS13bから入射し、非点収差を生じさせた光を集光レンズ21aに出射する。また、シリンドリカルレンズ20bは、光源11bに対応する記録媒体Dからの反射光を、BS13aから入射し、非点収差を生じさせた光を集光レンズ21bに出射する。
集光レンズ21は、入射された光束を集光させるものである。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、シリンドリカルレンズ20aから入射された光を光検出器22aに対して集光する集光レンズ21aと、シリンドリカルレンズ20bから入射された光を光検出器22bに対して集光する集光レンズ21bとを備えている。
光検出器22は、集光レンズ21によって集光された光を検出するものである。なお、光検出器22は、非点収差を解析するために複数の受光素子(フォトダイオード;図示せず)で構成されている。ここでは、マルチビーム光ヘッド10は、光検出器22aと光検出器22bとを備えている。
光検出器(第1の光検出手段)22aは、集光レンズ21aによって集光された光により、光源11aから出射されたレーザ光に対応する反射光を検出するものである。この光検出器22aで検出された光量は、フォーカス誤差を検出すための電気信号に変換されて、後記する第1記録層フォーカス制御部30に出力される。さらに、光検出器22aで検出された光は、図示を省略した再生信号生成手段に出力されることで、記録媒体Dの記録層(第1記録層L1)に記録されているデータとして再生される。
光検出器(第2の光検出手段)22bは、集光レンズ21bによって集光された光により、光源11bから出射されたレーザ光に対応する反射光を検出するものである。この光検出器22bで検出された光量は、フォーカス誤差を検出すための電気信号に変換されて、後記する第2記録層フォーカス制御部50に出力される。さらに、光検出器22bで検出された光は、図示を省略した再生信号生成手段に出力されることで、記録媒体Dの記録層(第2記録層L2)に記録されているデータとして再生される。
第1レンズ駆動手段23(第1のレンズ駆動手段)は、後記する第1記録層フォーカス制御部30から出力される位置移動指示信号(操作信号)に基づいて、対物レンズ18をフォーカス方向に駆動するものであって、一般的なアクチュエータである。この第1レンズ駆動手段23によって、対物レンズ18を駆動することで、記録媒体Dの所望の記録層(第1記録層L1)に、光源11aから出射されたレーザ光に対応する光スポットS1を形成することができる。
第2レンズ駆動手段24(第2のレンズ駆動手段)は、後記する第2記録層フォーカス制御部50から出力される位置移動指示信号(操作信号)に基づいて、コリメータレンズ12bをフォーカス方向に駆動するものであって、一般的なアクチュエータである。この第2レンズ駆動手段24によって、コリメータレンズ12bを駆動することで、記録媒体Dの所望の記録層(第2記録層L2)に、光源11bから出射されたレーザ光に対応する光スポットS2を形成することができる。
このように、マルチビーム光ヘッド10を構成することで、対物レンズ18と、コリメータレンズ12bとを個別に駆動することが可能になり、異なる光源11a,11bから出射された光ビームのフォーカス制御を個別に制御することが可能になる。
第1記録層フォーカス制御部30(第1のフォーカス制御手段)は、マルチビーム光ヘッド10の第1レンズ駆動手段23を制御することで、光源11aから出射された光ビームのフォーカス制御(フォーカスサーボ)を行うものである。ここでは、第1記録層フォーカス制御部30は、フォーカス誤差検出手段31と、フィードバック制御手段32とを備えている。
フォーカス誤差検出手段31(第1のフォーカス誤差検出手段)は、マルチビーム光ヘッド10の光検出器22aで検出された光量に基づいて、記録媒体Dの所望の記録層(第1記録層L1)に対するフォーカス位置の誤差量を検出するものである。このフォーカス位置の誤差量は、予め指示したフォーカス位置(目標位置)に対して、現在のフォーカス位置がどれだけずれているかを示す量である。
ここでは、フォーカス誤差検出手段31は、光検出器22aから出力される複数の受光素子(図示せず)における光量を示す電気信号を測定し、一般的な非点収差法によってフォーカス位置の誤差量(フォーカス誤差信号)を検出する。このフォーカス誤差検出手段31で検出されたフォーカス位置の誤差量は、フィードバック制御手段32に出力される。
なお、フォーカス誤差検出手段31は、光検出器22aにおいて、フォーカス誤差信号が検出されない場合、フォーカス制御における調整量を超過しているため、フィードバック制御手段32への出力を停止する。
フィードバック制御手段32(第1のフィードバック制御手段)は、フォーカス誤差検出手段31で検出されたフォーカス位置の誤差量に基づいて、マルチビーム光ヘッド10の第1レンズ駆動手段23を制御することで、記録媒体Dの所望の記録層(第1記録層L1)に対するフォーカス位置を補正するものである。このフィードバック制御手段32は、第1レンズ駆動手段23に対して、対物レンズ18の駆動量を位置移動指示信号として出力する。なお、このフィードバック制御手段32は、位相補償、PID(比例、積分、微分)補償制御、ロバスト制御等によりフィードバック制御を行う一般的なサーボ制御器である。
このように、第1記録層フォーカス制御部30を構成することで、第1レンズ駆動手段23が対物レンズ18を駆動した結果、記録媒体Dからの反射光(戻り光)が、光検出器22aにおいて検出され、第1記録層L1に対するフォーカス制御において、フィードバックループが形成されることになる。これによって、第1レンズ駆動手段23において、対物レンズ18をフォーカス方向に駆動し、記録媒体Dの第1記録層L1にフォーカスを追従させることができる。
ここで、図2を参照(適宜図1参照)して、第1記録層フォーカス制御部30によって形成される、第1記録層L1に対するフィードバックループについて説明する。図2は、第1記録層用のフィードバック制御系を示すブロック線図である。
図2に示すように、第1記録層フォーカス制御部30によって形成される、第1記録層L1に対するフィードバック制御系30Aにおいて、伝達関数P1(s)(連続時間領域sに対する伝達関数)を持つ第1レンズ駆動手段23に対して、伝達関数C1(s)(連続時間領域sに対する伝達関数;なお、連続時間領域s以外に離散時間領域zでも可能)を持つフィードバック制御手段32により、フィードバック制御がなされる。なお、減算手段sb1は、ある時刻tにおける、記録媒体D上の指示されたフォーカス位置(目標位置)XdL1(t)に対する現在のフォーカス位置XL1(t)の誤差量eL1(t)を生成するため、光検出器22a及びフォーカス誤差検出手段31に相当する。
これによって、フィードバック制御系30Aは、誤差量eL1(t)を小さくするようにフィードバック制御され、安定かつ高精度にフォーカス制御を行うことができる。
図1に戻って、フォーカス制御装置1の構成について説明を続ける。
第2記録層フォーカス制御部50(第2のフォーカス制御手段)は、マルチビーム光ヘッド10の第2レンズ駆動手段24を制御することで、光源11bから出射された光ビームのフォーカス制御(フォーカスサーボ)を行うものである。ここでは、第2記録層フォーカス制御部50は、フォーカス誤差検出手段51と、フィードバック制御手段52とを備えている。
フォーカス誤差検出手段51(第2のフォーカス誤差検出手段)は、マルチビーム光ヘッド10の光検出器22bで検出された光量に基づいて、記録媒体Dの所望の記録層(第2記録層L2)に対するフォーカス位置の誤差量を検出するものである。このフォーカス位置の誤差量は、予め指示したフォーカス位置(目標位置)に対して、現在のフォーカス位置がどれだけずれているかを示す量である。
ここでは、フォーカス誤差検出手段51は、光検出器22bから出力される複数の受光素子(図示せず)における光量を示す電気信号を測定し、一般的な非点収差法によってフォーカス位置の誤差量(フォーカス誤差信号)を検出する。このフォーカス誤差検出手段51で検出されたフォーカス位置の誤差量は、フィードバック制御手段52に出力される。
なお、フォーカス誤差検出手段31と同様に、フォーカス誤差検出手段51は、光検出器22bにおいて、フォーカス誤差信号が検出されない場合は、フォーカス制御における調整量を超過しているため、フィードバック制御手段52への出力を停止する。これによって、記録媒体Dの所望の記録層に対して、トラッキング制御の位置調整や、フォーカス制御のための位置調整を行っている段階では、フォーカス制御の動作を停止させることができる。
フィードバック制御手段52(第2のフィードバック制御手段)は、フォーカス誤差検出手段51で検出されたフォーカス位置の誤差量に基づいて、マルチビーム光ヘッド10の第2レンズ駆動手段24を制御することで、記録媒体Dの所望の記録層(第2記録層L2)に対するフォーカス位置を補正するものである。
なお、フィードバック制御手段52は、制御対象が第2レンズ駆動手段24であること以外は、前記したフィードバック制御手段32と同様の機能を有する。
ここで、図3を参照(適宜図1参照)して、第2記録層フォーカス制御部50によって形成される、第2記録層L2に対するフィードバックループについて説明する。図3は、第2記録層用のフィードバック制御系を示すブロック線図である。
図3に示すように、第2記録層フォーカス制御部50によって形成される、第2記録層L2に対するフィードバック制御系50Aにおいて、伝達関数P2(s)(連続時間領域sに対する伝達関数)を持つ第2レンズ駆動手段24に対して、伝達関数C2(s)(連続時間領域sに対する伝達関数;なお、連続時間領域s以外に離散時間領域zでも可能)を持つフィードバック制御手段52により、フィードバック制御がなされる。なお、減算手段sb2は、ある時刻tにおける、記録媒体D上の指示されたフォーカス位置(目標位置)XdL2(t)に対する現在のフォーカス位置XL2(t)の誤差量eL2(t)を生成するため、光検出器22b及びフォーカス誤差検出手段51に相当する。
なお、フィードバック制御系50Aにおいては、光検出器22bにおいてフォーカス誤差信号が検出されなかった場合は、フォーカス誤差検出手段51がフィードバック制御を停止するため、切り換え手段swは、フォーカス誤差検出手段51に相当する。
これによって、フィードバック制御系50Aは、誤差量eL2(t)を小さくするようにフィードバック制御され、安定かつ高精度にフォーカス制御を行うことができる。
このように、第2記録層フォーカス制御部50を構成することで、第2レンズ駆動手段24がコリメータレンズ12bを駆動した結果、記録媒体Dからの反射光(戻り光)が、光検出器22bにおいて検出され、第2記録層L2に対するフォーカス制御において、フィードバックループが形成されることになる。これによって、第2レンズ駆動手段24において、コリメータレンズ12bをフォーカス方向に駆動し、記録媒体Dの第2記録層L2にフォーカスを追従させることができる。
以上、フォーカス制御装置1の構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、ここでは、光源11(11a,11b)がそれぞれ1つの光ビームを出射することとして説明を行ったが、この光ビームの数は複数であってもよい。すなわち、図4に示すように、光源11a,11bをそれぞれ複数の光ビームを出射するレーザダイオードアレイ(LDアレイ)とすることで、第1記録層L1と第2記録層L2とに複数の光スポットを形成することができる。なお、この場合は、図示を省略しているが、光検出器22(22a,22b)において、複数の光ビームを受光する受光素子をアレイ状に配置するものとする。
また、図1では、第1記録層L1と第2記録層L2との2層を例にして説明したが、第1レンズ駆動手段23や、第2レンズ駆動手段24に対して、正負の直流電流を与えることで、他の任意の記録層に対して光スポットを形成することも可能である。
[フォーカス制御装置の動作]
次に、図1を参照して、フォーカス制御装置の動作について説明する。ここでは、フォーカス制御装置1における、第1記録層L1に対するフォーカス制御動作(光学系〔マルチビーム光ヘッド〕の説明を含む)と、第2記録層L2に対するフォーカス制御動作(光学系の説明を含む)とについて個々に説明し、最後にフォーカス制御装置1の全体動作について説明することとする。
(第1記録層L1に対するフォーカス制御動作)
最初に、光源11aから出射されるレーザ光により、記録媒体Dの第1記録層L1に光スポットS1を形成するための光学系と、フォーカス制御動作について説明を行う。
まず、フォーカス制御装置1は、光源11aから出射された光(レーザ光;ここでは、“P偏光”)を、コリメータレンズ12aによって、平行光の光束に変換する。この平行光の光束の約50%は、BS13aによって、発光量検出器14aに向かって反射され、発光量検出器14aにおいて、光源11aの発光量が検出されて、光スポットS1の光強度を調節するために利用される。また、コリメータレンズ12aによって平行光に変換された光束の約50%は、BS13aを透過し、PBS15に入射される。
なお、PBS15は偏光方向が“P偏光”である光束を透過するため、PBS15に入射された光束は、λ/4波長板16に入射される。そして、このλ/4波長板16に入射された光束は、直線偏光から円偏光に変換され、光路変換ミラー17によって、進行方向が変換されて、対物レンズ18に入射される。
また、対物レンズ18に入射された光束は、記録媒体Dの第1記録層L1に入射される。このとき、第1レンズ駆動手段23が、第1記録層フォーカス制御部30から出力される対物レンズ18の駆動量を示す位置移動指示信号に基づいて、対物レンズ18を駆動することで、第1記録層L1に入射される光は、回転する記録媒体Dの第1記録層L1に対して、常に光ビームが回折限界まで集光するように、フォーカス制御される。
そして、記録媒体Dの第1記録層L1に光が結像した光スポットS1が形成され、例えば、記録媒体Dの第1記録層L1に記録を行う場合は、記録データに合わせたマークが形成される。
なお、第1記録層L1に記録されたマークは、記録データに伴って様々な長さを持っている。そこで、対物レンズ18から入射された光は、第1記録層L1におけるマーク(記録部分)と、未記録部分との状態に応じて光量を変化させながら、対物レンズ18に反射される。
そして、その反射された光が、対物レンズ18によって、平行光の光束に変換され、光路変換ミラー17によって、進行方向が変換されて、λ/4波長板16に入射される。そして、このλ/4波長板16に入射された光束は、円偏光から、光源11aから出射された光とは偏光方向が90°異なる偏光方向(“S偏光”)を持つ直線偏光に変換され、PBS15に入射される。
なお、PBS15は偏光方向が“S偏光”である光束を反射するため、PBS15に入射された光束は、光路を90°変えてλ/2波長板19に入射される。さらに、λ/2波長板19に入射された光束は、偏光方向を“S偏光”から“P偏光”に変換されてBS13aに入射される。
そして、BS13aに入射された光束の約50%はBS13内で反射し、シリンドリカルレンズ20aに入射される。なお、残りの約50%の光束はBS13aを透過する。
そして、BS13aで反射された光束は、シリンドリカルレンズ20aによって、非点収差が付加されて、集光レンズ21aに入射される。そして、集光レンズ21aによって、平行光の光束が集光され、光検出器22aによって検出される。この光検出器22aで検出された光は、非点収差が付加されているため、フォーカス誤差を検出するための光となる。
そこで、フォーカス制御装置1は、第1記録層フォーカス制御部30のフォーカス誤差検出手段31によって、光検出器22aで検出された光量に基づいて、非点収差法により所望の記録層(第1記録層L1)に対するフォーカス位置の誤差量を検出する。
そして、フォーカス制御装置1は、フォーカス位置の誤差量を検出することができた場合、第1記録層フォーカス制御部30のフィードバック制御手段32によって、対物レンズ18の駆動量を示す位置移動指示信号を生成する。そして、この位置移動指示信号が、第1レンズ駆動手段23に出力されることで、フォーカス制御装置1は、第1記録層L1に対するフォーカス制御において、フィードバックループが形成され、記録媒体Dの第1記録層L1にフォーカスを追従させることが可能になる。
(第2記録層L2に対するフォーカス制御動作)
次に、光源11bから出射されるレーザ光により、記録媒体Dの第2記録層L2に光スポットS2を形成するための光学系と、フォーカス制御動作について説明を行う。なお、本動作においては、初期状態として、前記した第1記録層L1に対するフォーカス制御動作でフォーカス制御が正常に行われている状態(光検出器22aにおいてフォーカス誤差信号が出力される状態)で、コリメータレンズ12bは、対物レンズ18との相対位置に基づいて、予め第2記録層L2にほぼフォーカスが合うように位置調節がなされているものとする。
まず、フォーカス制御装置1は、光源11bから出射された光(レーザ光;ここでは、“P偏光”)を、コリメータレンズ12bによって、平行光の光束に変換する。この平行光の光束の約50%は、BS13bによって、発光量検出器14bに向かって反射され、発光量検出器14bにおいて、光源11bの発光量が検出され、光スポットS2の光強度を調節するために利用される。また、コリメータレンズ12bによって平行光に変換された光束の約50%は、BS13bを透過し、λ/2波長板19に入射される。
さらに、λ/2波長板19に入射された光束は、偏光方向を“P偏光”から“S偏光”に変換されてPBS15に入射される。
なお、PBS15は偏光方向が“S偏光”である光束を反射するため、PBS15に入射された光束は、光路を90°変えてλ/4波長板16に入射される。さらに、λ/4波長板16に入射された光束は、直線偏光から円偏光に変換され、光路変換ミラー17によって、進行方向が変換されて、対物レンズ18に入射される。
また、対物レンズ18に入射された光束は、記録媒体Dの第2記録層L2に入射される。このとき、対物レンズ18は、光源11aからの光を第1記録層L1に集光するように調整されているが、光源11bからの光は、後の動作で説明するが、第2レンズ駆動手段24によって、対物レンズ18から第2記録層L2に集光するように調整されている。
これによって、記録媒体Dの第2記録層L2に光が結像した光スポットS2が形成され、例えば、記録媒体Dの第2記録層L2に記録を行う場合は、記録データに合わせたマークが形成される。
なお、第2記録層L2に記録されたマークは、記録データに伴って様々な幅を持っている。そこで、対物レンズ18から入射された光は、第2記録層L2におけるマーク(記録部分)と、未記録部分との状態に応じて光量を変化させながら、対物レンズ18に反射される。
そして、その反射された光が、対物レンズ18によって、平行光の光束に変換され、光路変換ミラー17によって、進行方向が変換されて、λ/4波長板16に入射される。そして、このλ/4波長板16に入射された光束は、円偏光から、偏光方向が90°異なる偏光方向(“P偏光”)を持つ直線偏光に変換され、PBS15に入射される。
なお、PBS15は偏光方向が“P偏光”である光束を透過するため、PBS15に入射された光束は、そのままBS13aに入射される。
そして、BS13aに入射された光束の約50%はBS13内で反射し、シリンドリカルレンズ20bに入射される。なお、残りの約50%の光束はBS13aを透過する。
そして、BS13bで反射された光束は、シリンドリカルレンズ20bによって、非点収差が付加されて、集光レンズ21bに入射される。そして、集光レンズ21bによって、平行光の光束が集光され、光検出器22bによって検出される。この光検出器22bで検出された光は、非点収差が付加されているため、フォーカス誤差を検出するための光となる。
そこで、フォーカス制御装置1は、第2記録層フォーカス制御部50のフォーカス誤差検出手段51によって、光検出器22bで検出された光量に基づいて、非点収差法により所望の記録層(第2記録層L2)に対するフォーカス位置の誤差量を検出する。
そして、フォーカス制御装置1は、第2記録層フォーカス制御部50のフィードバック制御手段52によって、コリメータレンズ12bの駆動量を示す位置移動指示信号を生成する。そして、この位置移動指示信号が、第2レンズ駆動手段24に出力されることで、フォーカス制御装置1は、第2記録層L2に対するフォーカス制御において、フィードバックループが形成され、第1記録層L1とは別に、第2記録層L2にフォーカスを追従させることが可能になる。
(フォーカス制御装置の全体動作)
次に、図5を参照(適宜図1参照)して、フォーカス制御装置1の全体動作について説明する。図5は、本発明に係るフォーカス制御装置の全体の動作を示すフローチャートである。
まず、フォーカス制御装置1は、第1レンズ駆動手段23によって、光源11aから出射された光ビームが、記録媒体Dの第1記録層L1にほぼフォーカスが合うように(光検出器22aにおいてフォーカス誤差信号が出力されるように)、対物レンズ18の位置調節を行う(ステップS1)。
この状態で、フォーカス制御装置1は、第1記録層フォーカス制御部30によって、第1記録層L1に対するフォーカス制御を開始する(ステップS2)。
すなわち、フォーカス制御装置1は、第1記録層フォーカス制御部30のフォーカス誤差検出手段31によって、光検出器22aで検出された光に基づいて、第1記録層L1に対するフォーカス位置の誤差量を検出し、フィードバック制御手段32によって、マルチビーム光ヘッド10の第1レンズ駆動手段23を制御することで、第1記録層L1に対するフォーカス位置を補正する。
ここで、フォーカス制御装置1は、フォーカス誤差検出手段31によって、フォーカス誤差の予め定めた誤差の範囲内で安定して(所定時間)、フォーカスが第1記録層L1に対して追従動作しているかどうかを判定する(ステップS3)。
ここで、安定して追従動作していないと判定された場合(ステップS3でNo)、フォーカス制御装置1は、ステップS2に戻って、再度、第1記録層L1に対するフォーカス制御を実行する。
一方、安定して追従動作していると判定された場合(ステップS3でYes)、フォーカス制御装置1は、フォーカス誤差検出手段51によって、光検出器22bにおいて、フォーカス誤差信号が検出されるかどうかを判定する(ステップS4)。
ここで、フォーカス誤差信号が検出されない場合(ステップS4でNo)は、フォーカス制御装置1は、第2レンズ駆動手段24によって、第2記録層L2にほぼフォーカスが合うように(光検出器22bにおいてフォーカス誤差信号が出力されるように)、コリメータレンズ12bの位置調節を行い(ステップS5)、ステップS4に戻る。
一方、光検出器22bにおいてフォーカス誤差信号が検出された場合(ステップS4でYes)、フォーカス制御装置1は、第2記録層フォーカス制御部50によって、第2記録層L2に対するフォーカス制御を開始する(ステップS6)。
すなわち、フォーカス制御装置1は、第2記録層フォーカス制御部50のフォーカス誤差検出手段51によって、光検出器22bで検出された光に基づいて、第2記録層L2に対するフォーカス位置の誤差量を検出し、フィードバック制御手段52によって、マルチビーム光ヘッド10の第2レンズ駆動手段24を制御することで、第2記録層L2に対するフォーカス位置を補正する。
ここで、フォーカス制御装置1は、フォーカス誤差検出手段51によって、フォーカス誤差の予め定めた誤差の範囲内で安定して(所定時間)、フォーカスが第2記録層L2に対して追従動作しているかどうかを判定する(ステップS7)。
ここで、安定して追従動作していないと判定された場合(ステップS7でNo)、フォーカス制御装置1は、ステップS6に戻って、再度、第2記録層L2に対するフォーカス制御を実行する。
一方、安定して追従動作していると判定された場合(ステップS7でYes)、フォーカス制御装置1におけるフォーカスの追従動作が完了する(ステップS8)。
この段階で、記録媒体Dへのデータの記録、再生を開始することができる。なお、第2記録層L2に対して記録再生動作を行わない場合は、フォーカスが第1記録層L1に対して安定して追従するようになった段階、すなわち、ステップS3でYesの段階で、記録媒体Dへのデータの記録、再生を開始する。
以上の動作によって、フォーカス制御装置1は、第1記録層L1に対して高精度なフォーカスサーボを行いながら、同時に、第2記録層L2に対して高精度なフォーカスサーボを行うことが可能になる。
[光ディスク記録再生装置(光ディスク制御装置)の構成]
次に、図6を参照して、光ディスク制御装置として、多層光ディスクへの記録/再生を行う光ディスク記録再生装置の構成について説明する。図6は、本発明に係る光ディスク制御装置(光ディスク記録再生装置)の構成を示すブロック図である。
この光ディスク記録再生装置60は、外部から映像等のデータを入力し、多層の記録層を有する記録媒体Dにそのデータを記録するとともに、記録媒体Dに記録されているデータを再生し外部に出力するものである。
この光ディスク記録再生装置60における、外部からのデータの入力手段としては、カメラ(例えば、放送用カメラ)2、データ送出装置(例えば、ハードディスク、半導体メモリ)3等があり、切り換え装置4aにより入力手段を切り換えることで、種々のデータを入力することができる。また、この光ディスク記録再生装置60における、外部へのデータの出力手段としては、表示装置(例えば、CRT、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ)5、データ保存装置(例えば、ハードディスク、半導体メモリ)6等があり、切り換え装置4bにより出力手段を切り換えることで、データの表示や、他の装置への保存等を行うことができる。
ここでは、光ディスク記録再生装置60は、フォーカス制御装置1と、シリアル−パラレル信号変換手段61と、レーザ駆動用信号生成手段62(62a,62b)と、再生信号生成手段63(63a,63b)と、パラレル−シリアル信号変換手段64と、回転制御部65と、回転駆動手段66とを備えている。なお、回転制御部65と回転駆動手段66とは、紙面の都合上、記録媒体Dとともに、フォーカス制御装置1のマルチビーム光ヘッド10の内部に模式的に記載している。また、フォーカス制御装置1は、すでに図1で説明したものと同一の構成であるため同一の符号を付し説明を省略する。
シリアル−パラレル信号変換手段61は、外部から入力手段(カメラ2、データ送出装置3等)から入力される映像等のシリアル信号を、パラレル信号に変換するものである。このシリアル−パラレル信号変換手段61で変換されたパラレル信号は、レーザ駆動用信号生成手段62a,62bにそれぞれ分配されて出力される。例えば、ビットレートが“m”ギガbps(Gbps)である高品質映像が入力された場合、シリアル−パラレル信号変換手段61は、その入力されたシリアル信号をパラレル信号に変換し、“m/2”Gpsに分配し、レーザ駆動用信号生成手段62a,62bに出力する。
レーザ駆動用信号生成手段62は、シリアル−パラレル信号変換手段61で変換されたパラレル信号を、記録媒体Dに書き込むためのデータに符号化し、そのパターンを光レーザの出力パターン(レーザパルスストラテジ)を示すレーザ駆動用信号を生成するものである。ここでは、光ディスク記録再生装置60は、レーザ駆動用信号生成手段62aとレーザ駆動用信号生成手段62bとを備え、レーザ駆動用信号生成手段62aは、フォーカス制御装置1の光源11aにレーザ駆動用信号を出力し、レーザ駆動用信号生成手段62bは、光源11bにレーザ駆動用信号を出力する。
再生信号生成手段63は、フォーカス制御装置1の光検出器22から出力される光を、波形等化処理することで、データとなる再生信号を生成(復号)するものである。ここでは、光ディスク記録再生装置60は、再生信号生成手段63aと再生信号生成手段63bとを備え、再生信号生成手段63aは、フォーカス制御装置1の光検出器22aで検出された光から再生信号を生成し、再生信号生成手段63bは、光検出器22bで検出された光から再生信号を生成する。なお、再生信号生成手段63a及び再生信号生成手段63bは、それぞれで生成した再生信号をパラレル−シリアル信号変換手段64に出力する。
パラレル−シリアル信号変換手段64は、再生信号生成手段63で生成されたパラレル信号である再生信号を、シリアル信号に変換するものである。このパラレル−シリアル信号変換手段64で変換されたシリアル信号は、外部の出力手段(表示装置5、データ保存装置6等)に出力される。なお、ここでは、パラレル−シリアル信号変換手段64は、再生信号生成手段63a及び再生信号生成手段63bで生成された再生信号を合成する。例えば、再生信号生成手段63a及び再生信号生成手段63bから出力される再生信号のビットレートがそれぞれ“m/2”Gpsである場合、パラレル−シリアル信号変換手段64は、2つの再生信号を合成することで、“m”Gbpsの信号とする。
回転制御部65は、予め定めた回転速度(角速度)により記録媒体Dを回転駆動するための駆動信号を、回転駆動手段66に出力するものである。
回転駆動手段66は、回転制御部65から出力される駆動信号に基づいて、記録媒体Dを回転させるものである。この回転駆動手段66による記録媒体Dの回転に伴って、記録媒体Dの各記録層(L1、L2等)において、記録データに合わせたマークが形成され、また、マークの有無により異なる反射光が光検出器22において検出されることになる。
なお、光ディスク記録再生装置60は、図示を省略した一般的なトラッキング制御装置によって、回転制御部65の駆動信号に合わせて、角速度一定(CAV)制御、線速度一定(CLV)制御を行いながら、トラッキング制御がなされるものとする。
以上、光ディスク記録再生装置60の構成について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、光ディスク記録再生装置60から、再生信号生成手段63(63a,63b)とパラレル−シリアル信号変換手段64を省略することで、多層化された記録媒体Dにデータを記録する機能のみを有する光ディスク記録装置として構成することもできる。また、光ディスク記録再生装置60から、シリアル−パラレル信号変換手段61と、レーザ駆動用信号生成手段62(62a,62b)を省略し、光源11から一定光量の光レーザを出射させることで、多層化された記録媒体Dからデータを再生する機能のみを有する光ディスク再生装置として構成することもできる。
[光ディスク記録再生装置の動作]
次に、図6を参照して、光ディスク記録再生装置の動作について説明する。ここでは、光ディスク記録再生装置60は、カメラ2から映像を入力し、表示装置5に映像を再生するように、予め切り換え装置4a,4bが切り換えられているものとする。
まず、光ディスク記録再生装置60は、シリアル−パラレル信号変換手段61によって、カメラ2から映像(シリアル信号)を入力し、パラレル信号に変換し、レーザ駆動用信号生成手段62a,62bに分配して出力する。
そして、光ディスク記録再生装置60は、レーザ駆動用信号生成手段62aによって、分配された一方のパラレル信号から、光レーザの出力パターンを示すレーザ駆動用信号を生成し、フォーカス制御装置1の光源11aに出力する。また、この光源11aが、レーザ駆動用信号に基づいて発振された光レーザを出射する。
さらに、フォーカス制御装置1において、図1で説明したように、光源11aから出射された光ビームが、マルチビーム光ヘッド10の光学系を通過し、対物レンズ18により、記録媒体Dの第1記録層L1に光スポットS1を形成する。なお、光ディスク記録再生装置60は、回転制御部65によって、回転駆動手段66を駆動し、記録媒体Dを回転させることで、光スポットS1により、第1記録層L1にデータに対応するマークが記録される。
そして、記録媒体Dの回転により、マークの有無によって異なる第1記録層L1からの反射光が、対物レンズ18を通過し、マルチビーム光ヘッド10の光学系を通過することで、光検出器22aに入射される。そして、光ディスク記録再生装置60は、光検出器22aによって反射光を検出し、再生信号生成手段63aによって、波形等化処理を行うことで、データとなる再生信号を生成(復号)する。そして、この再生されたパラレル信号である再生信号は、パラレル−シリアル信号変換手段64に出力される。
なお、第1記録層L1に対するフォーカス制御は、第1記録層フォーカス制御部30によって、第1レンズ駆動手段23が制御されることにより行われる。
一方、シリアル−パラレル信号変換手段61によって分配されたもう一方のパラレル信号は、レーザ駆動用信号生成手段62bが入力し、光レーザの出力パターンを示すレーザ駆動用信号として生成され、フォーカス制御装置1の光源11bに出力される。また、この光源11bが、レーザ駆動用信号に基づいて発振された光レーザを出射する。
さらに、フォーカス制御装置1において、図1で説明したように、光源11bから出射された光ビームが、マルチビーム光ヘッド10の光学系(第2レンズ駆動手段24によって駆動されるコリメータレンズ12bを含む)を通過し、対物レンズ18により、記録媒体Dの第2記録層L2に光スポットS2を形成する。なお、光ディスク記録再生装置60は、回転制御部65によって、回転駆動手段66を駆動し、記録媒体Dを回転させることで、光スポットS2により、第2記録層L2にデータに対応するマークが記録される。
そして、記録媒体Dの回転により、マークの有無によって異なる第2記録層L2からの反射光が、対物レンズ18を通過し、マルチビーム光ヘッド10の光学系を通過することで、光検出器22bに入射される。そして、光ディスク記録再生装置60は、光検出器22bによって反射光を検出し、再生信号生成手段63bによって、波形等化処理を行うことで、データとなる再生信号を生成(復号)する。そして、この再生されたパラレル信号である再生信号は、パラレル−シリアル信号変換手段64に出力される。
そして、光ディスク記録再生装置60は、パラレル−シリアル信号変換手段64によって、再生信号生成手段63a,63bでそれぞれ生成された再生信号を合成し、シリアル信号に変換し、表示装置5に出力する。
これによって、従来の1つの光レーザにより記録再生を行う光ディスク記録再生装置に比べ、同じ記録媒体(光ディスク)の回転数であっても、2倍のビットレートを確保することが可能になり、より高画質の映像を再生することが可能になる。
また、ここでは、カメラ2から映像を入力し、表示装置5に映像を再生する例で説明を行ったが、ハードディスク、半導体メモリ等のデータ送出装置3に記録されたデータを、光ディスク記録再生装置60にコピー(記録)し、再生した信号をデータ保存装置6にコピー(記録)するようなデータアーカイブシステムとして機能させることとしてもよい。
本発明に係るフォーカス制御装置(マルチビーム光ヘッドを含む)の構成を示すブロック図である。 第1記録層用のフィードバック制御系を示すブロック線図である。 第2記録層用のフィードバック制御系を示すブロック線図である。 本発明に係るマルチビーム光ヘッドにおいて、光源をLDアレイで構成した例を示す模式図である。 本発明に係るフォーカス制御装置の全体の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る光ディスク制御装置(光ディスク記録再生装置)の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 フォーカス制御装置
10 マルチビーム光ヘッド
11 光源
12a コリメータレンズ(第1のコリメータレンズ)
12b コリメータレンズ(第2のコリメータレンズ)
13a BS(ビームスプリッタ;第3の光路変更手段)
13b BS(ビームスプリッタ;第2の光路変更手段)
14 発光量検出器
15 PBS(偏光ビームスプリッタ;第1の光路変更手段)
16 λ/4波長板
17 光路変換ミラー
18 対物レンズ
19 λ/2波長板
20 シリンドリカルレンズ
21 集光レンズ
22a 光検出器(第1の光検出手段)
22b 光検出器(第2の光検出手段)
23 第1レンズ駆動手段(第1のレンズ駆動手段)
24 第2レンズ駆動手段(第2のレンズ駆動手段)
30 第1記録層フォーカス制御部(第1のフォーカス制御手段)
31 フォーカス誤差検出手段(第1のフォーカス誤差検出手段)
32 フィードバック制御手段(第1のフィードバック制御手段)
50 第2記録層フォーカス制御部(第2のフォーカス制御手段)
51 フォーカス誤差検出手段(第2のフォーカス誤差検出手段)
52 フィードバック制御手段(第2のフィードバック制御手段)
60 光ディスク記録再生装置(光ディスク制御装置)

Claims (5)

  1. 異なる光源から出射される第1及び第2の光がそれぞれ第1及び第2のコリメータレンズによって平行光に変換された後に、偏光方向の異なる光として同一の対物レンズによって記録媒体に集光されることで、前記記録媒体に異なる光スポットを形成するマルチビーム光ヘッドにおいて、
    前記記録媒体における第1の記録層に光スポットをフォーカスさせるために、前記対物レンズを駆動する第1のレンズ駆動手段と、
    前記記録媒体における第2の記録層に光スポットをフォーカスさせるために、前記第2のコリメータレンズを駆動する第の2レンズ駆動手段と、
    を備えていることを特徴とするマルチビーム光ヘッド。
  2. 多層の記録層を有する記録媒体における第1の記録層に対する光スポットのフォーカス位置を制御する第1のフォーカス制御手段と、第2の記録層に対する光スポットのフォーカス位置を制御する第2のフォーカス制御手段とに基づいて、異なる光源から出射された第1及び第2の光により、前記記録媒体の異なる記録層に光スポットを形成するマルチビーム光ヘッドであって、
    前記第1の光を平行光に変換する第1のコリメータレンズと、
    前記第2の光を平行光に変換する第2のコリメータレンズと、
    前記第1及び第2の光に対応する平行光を入射し、異なる偏光方向として同一の出射面から出射するとともに、前記記録媒体からの反射光を前記出射面から入射し、前記第1及び第2の光に対応する第1及び第2の反射光として分離する第1の光路変更手段と、
    この第1の光路変更手段から異なる偏光方向で出射されたそれぞれの平行光を、前記記録媒体に集光するとともに、前記記録媒体の異なる記録層からの反射光を平行光に変換する対物レンズと、
    前記第1の光路変更手段によって分離された前記第1の反射光を検出する第1の光検出手段と、
    前記第1の反射光を、前記第1の光検出手段に導く第2の光路変更手段と、
    前記第1のフォーカス制御手段からの操作信号により、前記対物レンズの位置を駆動する第1のレンズ駆動手段と、
    前記第2の光路変換手段によって分離された前記第2の反射光を検出する第2の光検出手段と、
    前記第2の反射光を、前記第2の光検出手段に導く第3の光路変更手段と、
    前記第2のフォーカス制御手段からの操作信号により、前記第2のコリーメータレンズの位置を駆動する第2のレンズ駆動手段と、
    を備えていることを特徴とするマルチビーム光ヘッド
  3. 異なる光源から出射された第1及び第2の光に対応する第1及び第2の光スポットのフォーカス位置を、多層の記録層を有する記録媒体における異なる記録層に補正するフォーカス制御装置であって、
    前記第1及び第2の光がそれぞれ第1及び第2のコリメータレンズによって平行光に変換された後に、偏光方向の異なる光として同一の対物レンズによって記録媒体に集光されることで、前記記録媒体に異なる光スポットを形成するとともに、その反射光を検出するマルチビーム光ヘッドと、
    このマルチビーム光ヘッドにおいて検出される前記第1の光に対応する反射光に基づいて、前記第1の光に対応する光スポットのフォーカス位置を補正する第1のフォーカス制御手段と、
    前記マルチビーム光ヘッドにおいて検出される前記第2の光に対応する反射光に基づいて、前記第2の光に対応する光スポットのフォーカス位置を補正する第2のフォーカス制御手段と、
    を備えていることを特徴とするフォーカス制御装置。
  4. 前記第1のフォーカス制御手段が、
    前記マルチビーム光ヘッドにおいて検出される前記第1の光に対応する反射光に基づいて、前記第1の光スポットのフォーカス位置と、第1の記録層における当該光スポットのフォーカスの目標位置との差分を、フォーカス誤差として検出する第1のフォーカス誤差検出手段と、
    この第1のフォーカス誤差検出手段で検出されたフォーカス誤差に基づいて、前記第1の光スポットのフォーカス位置を補正する第1のフィードバック制御手段とを備え、
    前記第2のフォーカス制御手段が、
    前記マルチビーム光ヘッドにおいて検出される前記第2の光に対応する反射光に基づいて、前記第2の光スポットのフォーカス位置と、第2の記録層における当該光スポットのフォーカスの目標位置との差分を、フォーカス誤差として検出する第2のフォーカス誤差検出手段と、
    この第2のフォーカス誤差検出手段で検出されたフォーカス誤差に基づいて、前記第2の光スポットのフォーカス位置を補正する第2のフィードバック制御手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項3に記載のフォーカス制御装置。
  5. 多層光ディスクの異なる記録層に、異なる光源から出射された光ビームによる光スポットを形成することで、前記多層光ディスクにおけるデータの記録及び/又は再生を行う光ディスク制御装置において、請求項3に記載のフォーカス制御装置を備えていることを特徴とする光ディスク制御装置。
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