WO2009148035A1 - タングリッド型パッケージ - Google Patents

Abstract

　本発明はフィルム包装を省略することができるタングリッド型パッケージを提供することを技術的課題とする。パッケージ（２）は、上部に開口端（２２）を有する箱ボディ（４）と、開口端（２２）の後縁にリッドヒンジ（３０）を介して回動可能に接続されたタングリッド（６）と、箱ボディ（４）内に収容されたインナパック（８）とを備え、インナパック（８）は、たばこ商品（１０）を包み込む外被（１３）を含み、外被（１３）は、包材の外周縁同士を重ね合わせて得られ、インナパック（８）の内部を密封空間に形成するシームラインを有する。

Description

タングリッド型パッケージ

　本発明は、パッケージに関し、より詳しくは、タングリッド型パッケージに関する。

　品物を収容する包装容器としては、品物の性質を考慮し、種々のものが開発されている。品物が、例えば、フィルタシガレットやシガレット等のたばこ商品である場合、その包装容器としては、タングリッド型パッケージが知られている。

　ここで、タングリッド型パッケージの１つの形態としては、例えば、特許文献１に示されるタングリッド型パッケージが提案されている。

　従来公知のタングリッド型パッケージは、開口端を有するボックスと、このボックスの開口端を開閉するタングリッドと、ボックス内に収容された品物とを含み、この品物は、複数の棒状喫煙物品の束と、この束を包み込んだ包材とからなっている。更に、この種のパッケージは通常、透明なフィルムにより更に包み込まれ、このフィルム包装は開封テープを有している。

特開平１１－４９１３４号公報

　ところで、パッケージのフィルム包装は、近年の省資源化の要請からすると、省略することが好ましい。

　しかしながら、フィルム包装は、大気の影響、例えば、湿気や環境下の不快なにおい等がパッケージ内の品物に及ばないように、パッケージの密封性を保持するためになされているので、このフィルム包装を省略するとパッケージ内の品物の品質が低下するおそれがある。

　本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、フィルム包装を省略することができるタングリッド型パッケージを提供することにある。

　上記目的を達成するために、本発明のタングリッド型パッケージは、直方体形状をなし、上部に開口端を有する箱ボディと、前記開口端の後縁にリッドヒンジを介して回動可能に接続されたタングリッドであって、前記開口端を開閉するリッドと、前記リッドの先端にタングヒンジを介して接続されたタングとを含み、前記リッドが閉位置にあるとき、前記タングは前記箱ボディの前壁に重なり合う、タングリッドと、前記箱ボディ内に収容された直方体形状のインナパックとを備え、前記インナパックは、品物と、前記品物を包み込む外被であって、前記品物の回りに包材を折り込んで形成された外被とを含み、前記外被は、前記包材の外周縁同士を重ね合わせて得られ、前記インナパックの内部を密封空間に形成するシームラインを有する。

　上述のインナパックは、包材における外周縁同士の重ね合わせにより、その内部を密封空間に形成するシームラインを含む外皮により品物を包み込んでいるので、密封性が高くなる。

　具体的には、前記シームラインは、前記包材の端縁同士を重ね合わせて形成され、前記インナパックの前面又は後面上をその幅方向に延びる横シームと、前記包材の同一側の側縁同士を重ね合わせて形成され、前記インナパックの両側面に沿ってそれぞれ延びる一対の縦シームとを含む。

　好ましくは、前記横シーム及び前記縦シームは、フィンシールの形態を有する構成とする。この場合、前記横シーム及び前記縦シームは、ヒートシールによって得られた横シール及び縦シールである構成とすることがより好ましい。

　この構成によれば、ヒートシールによって横シール及び縦シールを形成しているので、容易にインナパックを製造でき、品物の包装効率の向上が図れる。しかもフィンシールの形態を採用しているので、内部の品物に対する熱影響を低く抑えることができる。

　また、本発明のタングリッド型パッケージは、前記タングリッドが最初に開かれたとき、前記品物を露出させるためのアクセス開口を形成する開口形成手段を更に備え、前記アクセス開口は、前記箱ボディの前面上部から前記インナパックの上面を経て、この上面の前記リッドヒンジ側の後縁まで延びる。

　上述の開口形成手段は、アクセス開口を容易に形成することができるので、インナパックの開封性が向上する。

　本発明のタングリッド型パッケージによれば、インナパックの密封性が高いので、内部に収容する品物の品質低下を抑えることができる。そのため、パッケージのフィルム包装を省略することができ、省資源化に寄与する。

実施例に係るタングリッド型パッケージを開封前の状態で示した斜視図である。 図１のパッケージを開いた状態で示した斜視図である。 図１のパッケージを開いた状態で後方下側よりみた斜視図である。 図１のパッケージに収容されているインナパックを示した斜視図である。 図４のインナパックの包材を示した図である。 図１のパッケージを形成するメインブランクを示した図である。

　図１は、一実施形態のパッケージ２を示す。
　このパッケージ２は、フィルタシガレットやシガレット等のたばこ商品を収容する包装容器であり、全体として直方体形状をなしている。

　パッケージ２は、箱ボディ４と、この箱ボディ４に連結されたタングリッド６とを含み、タングリッド６は、リッド５及びタング７を有する。

　箱ボディ４は、図２に示すように、直方体形状をなし、上部に開口端２２を備えており、その内部は、１個のインナパック８を受け入れ可能な大きさを有している。詳しくは、箱ボディ４は、前壁１４、後壁１６、一対の側壁１８及び底壁２０を備えている。

　図２から明らかなように、前壁１４は、その上部中央に切欠２４を有する。この切欠２４は開口端２２の一部を形成する。切欠２４はその下端縁を扁平なＶ字状に屈曲させた略矩形状をなしている。更に、前壁１４はスリット２６を有し、このスリット２６は切欠２４の下方に位置付けられている。スリット２６は、切欠２４の下端縁に沿って延び、切欠２４と同様な扁平なＶ字状をなしており、前壁１４の一方の側縁から他方の側縁に亘って延びている。ここで、切欠２４は、切欠２４に対応する形状の分離片２８が前壁１４から切り離されることにより形成され、ここでの切り離しはタングリッド６が最初に開かれる際になされる。つまり、パッケージ２が製造された直後にあっては、分離片２８を形成する分離予定領域が前壁１４の上部中央において、分離線により区画されている。この分離線は、例えば、穿孔列から形成されている。穿孔列の互いに隣接する穿孔は均一な長さを有するか、又は、互いに異なる長さを有する。分離予定領域は、分離線に沿って前壁１４から容易に引き離すことができる。

　後壁１６は、図３から明らかなように、その上縁がリッドヒンジ３０として形成されている。そして、このリッドヒンジ３０を介してタングリッド６が後壁１６に回動可能に連結されている。このタングリッド６がリッドヒンジ３０を中心に回動されたとき、タングリッド６のリッド５は、箱ボディ４の開口端２２を開閉することができ、この開口端２２がリッド５により閉じられたとき、タングリッド６のタング７は前壁１４に重ね合わされる。

　より詳しくは、図２から明らかなように、リッド５は開口端２２と同一サイズの矩形状をなし、その裏面の両側部に矩形状のインナトップフラップ３２をそれぞれ備えている。インナトップフラップ３２は、側壁１８の上端縁に分離線を介して分離可能に接続され、パッケージ２の製造直後にあってはインナパック８の上面両側部に重ね合わされた状態で、リッド５の裏面に接着されている。それ故、タングリッド６が最初に開かれたとき、インナトップフラップ３２は対応する側壁１８から分離線に沿って切り離され、リッド５の裏面に保持される。このようなインナトップフラップ３２は、リッド５の補強をなし、箱ボディ４の成形性を高める働きをする。

　また、リッド５とタング７とは、タングヒンジ３４を介して互いに連結されている。
　より詳しくは、タング７は、タング部３６と、挿入端３８とを含み、タング部３６は前壁１４の切欠２４及び分離予定領域を覆う大きさを有する。具体的には、タング部３６は、その先端に向かって先細りとなった台形形状をなし、その基端がタングヒンジ３４を介してリッド５の前端縁に回動可能に連結されている。また、図１から明らかなように、タング部３６はその幅方向中央で且つタングヒンジ３４の近傍に、半円形状の凹所４２が形成されている。タング部３６の裏面は凹所４２に対応した部位が突出している。

　挿入端３８とタング部３６とは、図１に示すように、ヒンジ４４を介して区画され、挿入端３８はヒンジ４４の回りに回動可能である。挿入端３８は、タング部３６の先端から延びる基部とこの基部から延びる三角形状の先端部を有する。つまり、挿入端３８における基部の側縁は、タング部３６における先端部の対応する側縁の延長線上に位置付けられている。このため、タング７は、全体として先端にいくに従い細くなる形状をなし、挿入端３８は前述した箱ボディ４のスリット２６に挿入し易くなっている。

　パッケージ２が製造される際、タング部３６の基部にはその両側縁に分離線を介して補強部材４０がそれぞれ接続されている。これら補強部材４０は、その頂部が切り落とされた直角三角形状をなしている。パッケージ２の製造直後、補強部材４０は、箱ボディ４の対応する側の側壁１８の上部に重ね合わされ、この側壁１８に接着されている。つまり、タングリッド６が最初に開かれる際、補強部材４０は、タング部３６から分離線に沿って切り離されて側壁１８の上部に残り、開口端２２の補強をなすとともに、パッケージの製造からタングリッド６が最初に開かれるまでの間、タング７を箱ボディ４の前壁１４に密着して保持させ、パッケージの密封性を高める働きをする。

　次いで、箱ボディ４内に収容されるインナパック８は、図４に示すように直方体形状をなしている。このインナパック８は、ロッド形状のたばこ商品１０の束と、この束を包み込む包材１２とを含む。このたばこ商品１０は、例えば、長さが８５ｍｍのフィルタシガレットであり、その本数は２０本である。

　インナパック８の包材１２は矩形形状をなし、たばこ商品１０の束の回りに折り込まれ、この束を密封する外被１３を形成する。より詳しくは、先ず、包材１２はたばこ商品１０の束にその長手方向を含む外周回りに巻き付けられる。包材１２の両端は束の前面上部にて互いに重ね合わして接着され、所謂、フィンシールの形態の横シール５４を形成する。このような横シール５４は包材１２の幅方向全域に亘って延び、この後、図４から明らかなように横シール５４は束の下部に向けて折り込まれ、外被１３の前面５２に重ね合わされる。

　上述した横シール５４が形成されると、包材１２は束の両側からそれぞれ突出する矩形部位を形成する。これら矩形部位はその上下にて、ガセット折りを受けた後、対応する側の束の側面を覆うべく折り込まれ、外被１３の側面をそれぞれ形成する。ここでの折り込みは、この外被１３の側面の中央にてフィンシール形態の縦シール５０を形成し、この縦シール５０は外被１３の側面全域に亘って、束の長手方向に延びている。この後、縦シール５０は例えば外被１３の前面５２に向け、図４中の矢印Ａ，Ｂで示すように折り込まれることで、外被１３の側面に重ね合わされ、この時点で、インナパック８の成形が完了する。

　更に詳しくは、上述した横シール５４は、箱ボディ４内にインナパック８が収容されたとき、箱ボディ４の切欠２４の下端よりも上方で且つ開口端２２よりも下方の位置に位置付けられるべく配置され、一方の縦シール５０からインナパック８の幅方向全域に亘って横断し、そして、他方の縦シール５０まで延びている。なお、横シール５４の両端部は縦シール５０とオーバラップした状態にある。

　また、横シール５４の先端縁中央には扁平な略Ｍ字状の切欠が形成されており、この切欠は横シール５４にＶ字形フラップ５６を提供する。このＶ字形フラップ５６の輪郭は、前述した切欠２４の下端部の輪郭、即ち、分離予定領域の下端部の輪郭と合致する。

　更に、外被１３は、Ｖ字形フラップ５６に連なる切離し予定領域６０を含んでいる。切離し予定領域６０は帯状をなし、外被１３における上面５８の後縁５８ａから前面５２にかけて延び、一対の縦分離線６２及び横分離線により区画されている。より詳しくは、一対の縦分離線６２は、Ｖ字形フラップ５６の対応する端から上方へ延び、更に、上面５８を横切って、その後縁５８ａに至っている。横分離線は図４には示されてないが、Ｖ字形フラップ５６と対応した横シール５４の部位の基端に沿って形成され、前記一対の縦分離線６２間に亘って延びている。ここで、切離し予定領域６０の幅寸法、即ち、一対の縦分離線６２の間隔は、前述した切欠２４の幅と略同寸法である。

　ここで、一対の縦分離線６２及び横分離線は、包材１２に設けられた脆弱線により提供されている。つまり、これら縦分離線６２及び横分離線が穿孔列で形成されていると、インナパック８の密封性が損なわれるおそれがあるので、インナパック８の縦分離線６２及び横分離線としての穿孔列は好ましいものではない。

　図５は、包材１２の内面側を示した展開図である。図５中の１点鎖線は、たばこ商品１０の束が包材１２により包み込まれたとき、包材１２に形成される折込み線を示している。この展開図から明らかなように、折込み線により区画された包材１２の各領域は前述した外被１３の各部を形成する。更に、包材１２はその内面全域に熱溶着性フィルムのヒートシール層を有し、このヒートシール層は前述した横シール５４及び縦シール５０の形成を可能とする。

　より詳しくは、包材１２の各領域には、外被１３の前面５２の一部となる下部前面領域６４、図５でみて、下部前面領域６４の上側に順次位置付けられた底面領域８０，後面領域８６，上面領域９２及び上部前面領域９８を含む。底面領域８０は、外被１３の底面を形成し、後面領域８６は外被１３の後面を形成する。そして、上面領域９２は外被１３の上面５８を形成し、上部前面領域９８は外被１３の前面５２の残部を形成する。更に、領域６４，８０，８６，９２，９８の左右には、外被１３の側面４８を形成する側面領域６６，８２，８８，９４，１００がそれぞれ位置付けられている。

　前述の説明から明らかなように、下部前面領域６４及び側面領域６６の下端部５４ａと、上部前面領域９８及び側面領域１００の上端部５４ｂは互いに重ね合わされ、ヒートシールにより互いに接着されることで横シール５４を形成する。また、左右の側面領域においては、同一側の側面領域６６，８２，８８，９４，１００の外側縁部５０ａが互いに重ね合わされ、ヒートシールにより互いに接着されることで縦シール５０をそれぞれ形成する。なお、縦シール５０は横シール５４の端部を含んでいる。

　また、図５から明らかなように、下部前面領域６４の下端部及び上部前面領域９８の上端部には、前述したＶ字形フラップ５６のための切欠部７４，１０２が形成されている一方、下部前面領域６４や、上部前面領域９８及び上面領域９２には、前述した切離し予定域６０を区画する縦分離線６２及び横分離線、即ち、脆弱線７６，１０６がそれぞれ形成されている。

　更に、側面領域８２，９４内の１点鎖線は、これら側面領域８２，９４にて前述のガセット折りがなされることを示す。

　次に、図６は、箱ボディ４およびタングリッド６を形作るためのメインブランク１０８を示す。

　メインブランク１０８は、箱ボディ４の前壁１４となる前パネル１１０を有している。前パネル１１０は、その下部に、箱ボディ４の分離予定領域１１２を含む。この分離予定領域１１２は、図６中破線で示される分離線１１４により区画されている。また、この分離予定領域１１２の上部には、スリット２６となる切込み１１６が形成されている。

　また、前パネル１１０の両側には、箱ボディ４の側壁１８の一部となるアウタサイドフラップ１１８がそれぞれ連なっており、前パネル１１０の上端には、箱ボディ４の底壁２０となる底パネル１２０が連なっている。

　底パネル１２０には、前パネル１１０とは反対側に位置して箱ボディ４の後壁１６となる後パネル１２２が連なっている。

　後パネル１２２には、底パネル１２０とは反対側に位置してリッド５となるリッドパネル１２４が連なっている。また、後パネル１２２の両側には、箱ボディ４の側壁１８の残部となるインナサイドフラップ１２６,１２６が連なっている。これらインナサイドフラップ１２６の下端には、底パネル１２０の両側に位置するインナボトムフラップ１２８が連なっており、これらインナボトムフラップ１２８は底パネル１２０に重ね合わされることで、底壁２０の補強をなす。更に、インナサイドフラップ１２６の上端には、リッドパネル１２４の両側に位置するインナトップフラップ３２が、図６中破線で示される分離線１３０を介して連なっている。

　リッドパネル１２４の上端には、タング７となるタングパネル１３２が連なっている。このタングパネル１３２の両側縁には、補強部材４０となる補強部材パネル１３４,１３４が、図６中破線で示される分離線１３６を介して連なっている。

　一方、本実施形態の場合、メインブランク１０８は紙材からなり、それらの秤量は１８０～２７０ｇ／ｍ^２、それらの厚みは０．２～０．５ｍｍである。なお、具体的には、メインブランク１０８はカード紙、マニラボール紙等の何れであってもよい。

　上述したメインブランク１０８は、図６中一点鎖線で示した折り込み線からそれぞれ折り込まれることで、箱ボディ４およびダングリッド６が成形され、この折り込み成形により、図１に示すようなタングリッド６を閉じた状態のパッケージ２が得られる。

　より詳しくは、後パネル１２２上に前述のインナパック８が載置され、この状態でインナパック８に対してインナサイドフラップ１２６、インナボトムフラップ１２８、インナトップフラップ３２、底パネル１２０それぞれの折り込みがなされ、インナボトムフラップ１２８及び底パネル１２０が互いに接着される。更に、前パネル１１０がインナパック８に被せられるように折り込まれた後、アウタサイドフラップ１１８がそれぞれ折り込まれ、対応するインナサイドフラップ１２６に重ね合わされ、インナサイドフラップ１２６に接着される。

　ここで、インナパック８のＶ字形フラップ５６は、分離予定領域１１２の内面に接着される。なお、インナパック８は、必要に応じて前パネル１１０、後パネル１２２、底パネル１２０、インナサイドフラップ１２６等に接着されている。次いで、リッドパネル１２４、タングパネル１３２および補強部材パネル１３４がそれぞれ折り込まれ、リッドパネル１２４がインナトップフラップ３２に接着される。更に、タングパネル１３２の内面と分離予定領域１１２の外面とが接着されるとともに、補強部材パネル１３４がアウタサイドフラップ１１８に接着される。このようにして、図１に示す、インナパック８を内部に収容したパッケージ２が成形される。

　このパッケージ２を購入した消費者は、まず、タング７の先端部をつまみ上げ、タング７を箱ボディ４の前面から引き剥がしていく。これにより、分離予定領域１１２が箱ボディ４から切り離されて切欠２４が形成されるとともに、インナパック８の切離し予定領域６０が切り離されていく。それとともに、タング７の側部の補強部材４０およびインナトップフラップ３２も同時に切り離される。このようにして、図２に示すように、タングリッド６が開かれると、切離し予定領域６０の切り離しにより形成されたアクセス開口６３を通じてたばこ商品１０を露出させることができ、消費者はこのアクセス開口６３よりたばこ商品１０を取り出す。なお、分離予定領域１１２及び切り離し予定領域６０の切り離しにより形成された分離片２８及び切り離しフラップ６０ａはＶ字形フラップ５６とともにタングリッド６の内面に保持されたままの状態にある（図２参照）。

　次に、タングリッド６を閉じる場合、リッド５を開口端２２に被せ、タング７の先端の挿入端３８をスリット２６に差し込む。これにより、リッド５が閉位置で保持される。このとき、挿入端３８の先端が細くなっているとともに、ヒンジ４４の働きにより、箱ボディ４側に挿入端３８の先端を向けられるので、挿入端３８をスリット２６に挿入しやすい。

　再度たばこ商品を取り出す際は、消費者はタング７の表面に設けられた凹所４２に指を掛けてタング７の先端の挿入端３８をスリット２６から引き抜き、リッド５を開ければよい。

　上述したように本実施形態に係るタングリッド型パッケージ２によれば、インナパック８の包材１２はその内面に熱溶着性フィルムを有し、そして、包材１２からなる外被１３のシームラインが横シール５４及び両側面の縦シール５０により形成されていることから、インナパック８の密封性は高く、パッケージ２の外装フィルムを省略することができる。

　また、タングリッド６が最初に開けられたときインナトップフラップ３２および補強部材４０が、分離線に沿って切り離される。その結果、インナトップフラップ３２および補強部材４０の端部には、破断痕が残り、タングリッド６が開けられたことが一目瞭然となり悪戯防止対策となる。

　更に、箱ボディ４の前壁１４から切り離される分離片２８およびインナパック８の切離しフラップ６０ａは、タングリッド６が最初に開けられた後、タングリッド６の裏面に接着されたままの状態で維持される。このため、分離片２８や切離しフラップ６０ａをパッケージ２とは別体の塵として廃棄する必要もない。

　また、フィンシール形態の横シール５４及び縦シール５０は、そのヒートシール時、たばこ商品２０への熱影響を少なくでき、包材の内面と外面とを重ね合わせた他のシール形態に比べて優れたものとなる。

　なお、横シール５４及び縦シール５０は、接着剤による接着により形成しても構わない。
　本発明は上述した一実施形態に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、８５ｍｍサイズのたばこ商品の２０本パックを１個収容するタイプについて説明したが、長さが９５ｍｍ程度のサイズのたばこ商品２０本を収容するインナパック１個を収容するタイプに適用しても構わない。また、収容できる商品としては、たばこ商品に限定されるものではなく、菓子などの食品等他の商品であってもよく、本発明のタングリッド型パッケージは、これら商品のパッケージとしても適用することができる。

２　　　　　　パッケージ
４　　　　　　箱ボディ
５　　　　　　リッド
６　　　　　　タングリッド
７　　　　　　タング
８　　　　　　インナパック
１０　　　　　たばこ商品
１２　　　　　包材
１３　　　　　外被
１４　　　　　前壁
２２　　　　　開口端
２４　　　　　切欠
２６　　　　　スリット
３０　　　　　リッドヒンジ
３４　　　　　タングヒンジ
３６　　　　　タング部
３８　　　　　挿入端
４４　　　　　ヒンジ
５０　　　　　縦シール
５４　　　　　横シール
６０ａ　　　　切離しフラップ
６３　　　　　アクセス開口

Claims (5)

1. 　直方体形状をなし、上部に開口端を有する箱ボディと、
   　前記開口端の後縁にリッドヒンジを介して回動可能に接続されたタングリッドであって、前記開口端を開閉するリッドと、前記リッドの先端にタングヒンジを介して接続されたタングとを含み、前記リッドが閉位置にあるとき、前記タングは前記箱ボディの前壁に重なり合う、タングリッドと、
   　前記箱ボディ内に収容された直方体形状のインナパックと
   を備え、
   　前記インナパックは、
   　品物と、
   　前記品物を包み込む外被であって、前記品物の回りに包材を折り込んで形成された外被とを含み、
   　前記外被は、
   　前記包材の外周縁同士を重ね合わせて得られ、前記インナパックの内部を密封空間に形成するシームラインを有する、タングリッド型パッケージ。
2. 　前記シームラインは、
   　前記包材の端縁同士を重ね合わせて形成され、前記インナパックの前面又は後面上をその幅方向に延びる横シームと、
   　前記包材の同一側の側縁同士を重ね合わせて形成され、前記インナパックの両側面に沿ってそれぞれ延びる一対の縦シームと
   を含む、請求項１に記載のタングリッド型パッケージ。
3. 　前記横シーム及び前記縦シームは、フィンシールの形態を有する、請求項２に記載のタングリッド型パッケージ。
4. 　前記横シーム及び前記縦シームは、ヒートシールによって得られた横シール及び縦シールである、請求項３に記載のタングリッド型パッケージ。
5. 　前記タングリッドが最初に開かれたとき、前記品物を露出させるためのアクセス開口を形成する開口形成手段を更に備え、
   　前記アクセス開口は、
   　前記箱ボディの前面上部から前記インナパックの上面を経て、この上面の前記リッドヒンジ側の後縁まで延びる、請求項４に記載のタングリッド型パッケージ。
    

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