WO2008126908A1

WO2008126908A1 - 衣料用洗剤組成物

Info

Publication number: WO2008126908A1
Application number: PCT/JP2008/057117
Authority: WO
Inventors: Takanori Kotera; Daiya Murata; Akira Saito; Atsushi Nagasawa
Original assignee: Kao Corporation
Priority date: 2007-04-06
Filing date: 2008-04-04
Publication date: 2008-10-23
Also published as: CN101652464A; EP2135930A1; CN101652464B; US20100120653A1; JP5046714B2; EP2135930B1; EP2135930A4; JP2008255258A

Abstract

本発明は、（ａ）一般式（Ｉ）で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル〔以下、成分(a)という〕を含有する衣料用洗剤組成物であって、成分(a)が一般式(I)中のグリセリンの縮合度ｎが異なる複数の化合物を含み、成分（ａ）中、Ｒが炭素数１２及び又は炭素数１４のアルキル基であって且つグリセリンの縮合度ｎが３～５である化合物の比率が４０質量％以上である、衣料用洗剤組成物である。　Ｒ−Ｏ−（Ｃ3Ｈ6Ｏ2）n−Ｈ　（Ｉ）（式中、Ｒは炭素数６～２２の炭化水素基を、ｎはグリセリンの縮合度が１～７であることを示す。）

Description

明細書衣料用洗剤組成物

技術分野本発明は衣料用洗剤組成物に関する。従来の技術近年、洗浄力の更なる向上という観点から、主に植物由来の天然油脂から得られるグリセリンを原料とするダリセリンのモノアルキルエーテル、ポリグリセリンのモノアルキルエーテルといった非イオン界面活性剤を配合することは J P— A 200 1— 49290、 J P— A 200 1— 4929 1、 J P— A l l— 3 1 0 792、 J P— A 4— 50636 7、 J P— A 7— 500 8 6 1、 J P— A3 - 1 74496及び J P—A2006— 3480 84に開示されている。発明の開示本発明は、（a) —般式（ I ) で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル〔以下、成分（a)という〕を含有する衣料用洗剤組成物であつて、成分（a)が一般式（I)中のダリセリンの縮合度 nが異なる複数の化合物を含み、成分（a) 中、 Rが炭素数 1 2及びノ又は炭素数 14のアルキル基であって且つグリセリンの縮合度 nが 3〜 5である化合物の比率が 40質量％以上である衣料用洗剤組成物に関する。 R - O - ( C ₃H₆〇₂) _n - H ( I )

(式中、 Rは炭素数 6〜 2 2の炭化水素基を、 nはグリセリンの縮合度であり、 1〜 7の数を示す。）発明の詳細な説明上記特許文献に開示されたグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノェ一テルは、衣料用洗剤組成物に用いた場合には、必ずしも洗浄力の点で満足の行くものではなかった。特に低温ではこれらが高い結晶性を示すため、水に対する溶解性が低く、そのために洗浄力が劣る傾向があった。そこで、鋭意検討したところ、グリセリン基の縮合度とその分布により、洗浄力に大きく影響を与えることが分かった。本発明は、特定のグリセリン縮合度を有するグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル（以下、グリセリルモノエーテル等ともいう）を用いて、より洗浄力が高い衣料用の洗剤組成物を提供する。また、炭酸ガスの増加といった炭素循環の観点から、大気中の炭酸ガスを増加しない、いわゆるカーボンニュートラルな成分が求められている。そうした中で成分（a ) のようなグリセリルモノエーテルは、それを得るプロセスにはそのことが期待できる観点からも有望である。本発明によれば、優れた洗浄力を示す衣料用の洗剤組成物が提供される。ぐ成分（a ) > 本発明の成分（a ) は、グリセリン又はその縮合物であるポリグリセリン中の水酸基の水素原子の一つが、炭素数 6〜 2 2の炭化水素基で置換させてエーテル結合を形成したグリセリルモノエーテル等である。成分（a ) 中、 Rが炭素数 1 2及び又は炭素数 1 4のアルキル基であって、且っグリセリンの縮合度 nが 3〜 5であるポリグリセリルモノエーテルの合計の比率は 4 0質量％以上であり、好ましくは 5 0質量％以上、より好ましくは 6 0質量％以上、更に好ましくは 7 0質量％以上、特に好ましくは 8 0質量％以上である。また、低温での洗浄性能の観点から上限は、 9 9質量％以下であることが好ましく、 9 5質量％以下であり、更に 9 0質量％以下、特に 8 5質量％以下であることが好ましい。成分（a)は、一般式（I)中のグリセリンの縮合度 nが異なる複数の化合物を含み、 nの異なる化合物を 2種以上、特に 3種以上を含むことが低温での洗浄性能の観点から好ましい。成分（a)中、 Rが炭素数 1 2及び又は炭素数 1 4のアルキル基であって、且つグリセリンの縮合度 nが 3〜 5のものが最も高い洗浄性能を示す。しかしこの範囲であってもダリセリンの縮合度 nが単一のもののみからなる場合、結晶化しやすいため、特に低温で水への溶解性が劣り、その結果、洗浄力は低下する傾向を示す。一方、成分（a)がグリセリンの縮合度 nの異なる複数の化合物を含む場合、結晶化が抑制されるため低温でも高い溶解性を示し、その結果良好な洗浄性能が得られる。従って、成分（a)中のグリセリンの縮合度 nが 3〜 5であるもののうち、 2種以上、更に 3種全部（n = 3、 4、 5 ) を含むことが、より好ましい。更に、成分（a ) 中の、 Rが炭素数 1 2及び又は炭素数 1 4のアルキル基であって、且つグリセリンの縮合度 nが 3〜 5であるポリグリセリルモノエーテルの合計の比率を 9 9質量％以下とした場合には、低温での溶解性が著しく向上し、その結果洗浄性能が大きく向上する効果が得られる。一般にこの含有量が低いほど低温での溶解性は向上するが、同時に常温での洗浄性能が低下する傾向にあるため、適度なバランスが求められる。また洗剤組成物が液体の場合には、保存中の分離を抑制し、長期間保存した場合でも商品価値を維持する事が可能となる。本発明の成分（a)は、成分（a ) 中の一般式（I)中の Rが炭素数 1 2のアルキル基でダリセリンの縮合度 nが 3〜 5である化合物（a- 1)と、一般式（I)中の Rが炭素数 1 4のアルキル基でグリセリンの縮合度 nが 3〜 5である化合物（a- 2)の合計の比率が 4 0質量％以上であり、これら化合物（a-1)及び化合物（a- 2)から選ばれる nの異なる複数の化合物、特に n = 3、 4、 5の 3種の化合物を含有することが好ましい。洗浄力の観点から、成分（a)の原料であるダリセリンの縮合度 nは 4が最も好ましく、縮合度が 1から 7であるグリセリルエーテル中、グリセリンの縮合度 nが 4であるグリセリルモノエーテルの合計の比率が 1 0質量％以上、更に 1 5質量％以上、より更に 2 0質量％以上、特に 3 0質量％以上であることが好ましレ^ また、成分（a ) 中、グリセリンの縮合度 nが 1又は 2であるグリセリルモノエーテル等の比率は合計で 5 0質量％未満、更に 3 5質量％以下であることが好ましい。更に、成分（a ) 中、グリセリンの縮合度 nが 1であるグリセリルモノエーテルの含有量が 3 0質量％未満、更に 2 0質量％以下であることが好ましレ^ 一般式（ I ) 中の Rは、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和の何れでも良く、炭素数 6〜 2 2、更に 1 2〜 1 4、特に 1 2のアルキル基が好ましい。成分（a ) 中、すなわち、一般式（ I ) でグリセリンの縮合度 nが 1〜 7である化合物の合計中、一般式（ I ) 中の Rが炭素数 1 2〜 1 4、特に炭素数 1 2及び 1 4のアルキル基である化合物の比率は合計で、 4 0質量％以上、好ましくは 7 0質量％以上、更に 9 0質量％以上、最も好ましくは 9 5 %以上である。一般式（ I ) 中の縮合するグリセリン部分が（C ₃H₆0₂) _nと標記されている。しかし、これは直鎖型のみを表すものではなく、分岐型、及び直鎖型と分岐型とのランダムな混合を含むものである。表現の便宜上この様に表現したものであることを付言する。成分（a)を構成するグリセリンの縮合度の質量割合〔成分（a)中の質量割合〕は、ガスクロマトグラフィー（G C ) 法のエリア％から求めることが出来る。本発明の成分（a ) は、例えば、炭素数 6〜 2 2のアルコールに所定量の 2 , 3 —エポキシ一 1 —プロパノール（グリシドール）をアルカリ触媒の存在下で反応させることで得られる。また、 J P— A 2 0 0 0— 1 6 0 1 9 0の段落 0 0 0 7〜0 0 1 1に記載されたような方法で製造することもできる。成分（a ) におけるグリセリンの結合様式は、直線型（グリセリンが 1 , 3位で結合するもの）、分岐型（ 1， 2位でグリセリンが結合するもの、 1 , 2位で結合するグリセリン（2位の方）の 1， 3位に更にグリセリンが結合するもの等）があるが、いずれでもよい。一般に、成分（a ) のようなグリセリルモノエーテルは、縮合度の異なる化合物の混合物として得られるが、本発明では、洗浄力の観点から、グリセリンの縮合度が 3〜 5の化合物が所定比率にあるものを用いるため、必要に応じて反応物を蒸留等により精製してこの範囲の縮合度の化合物を得ることが出来る。 <成分（b) > 本発明の衣料用洗剤組成物は、アルカリ剤〔以下、成分（b) ともいう〕を含有することができる。成分（b) としては、本組成物が粉末状の場合、炭酸塩、重炭酸塩、ケィ酸塩、オルトケィ酸塩、メタケイ酸塩、結晶性珪酸塩、リン酸塩等が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。これらのアルカリ剤は 1種類でも、 2種類以上の混合物としても用いることができる。具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリゥム、 1号ケィ酸ナトリウム、 2号ケィ酸ナトリウム、 3号ケィ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。ここで、結晶性珪酸塩は、 20でのイオン交換水に 0. 1質量％分散した分散液の最大 pHが 1 1以上であり、且つこの分散液 1 Lの pHを 1 0にするために 5m 1以上の 0. 1 N— HC 1水溶液を要するアル力リ性物質であり、後述する成分（c) のゼオライト（結晶性アルミノ珪酸塩）とは区別される。結晶性珪酸塩は層状ものが好ましく、 J P_A 7 _ 897 1 2、 J P—A60— 2 2789 5及び Phys. Chem. Glasses.7, pl27-pl38 (1966) , Z. Kristallogr. , 129, p396-p404 (1969)等に記載されているものを使用できる。 0.42Na₂0-0.14K₂0-Si0₂ · 0.03CaO · 0.0005MgOで表される結晶性珪酸塩が好適に用いられる。また、へキスト社より商品名「N a— S KS— 6」（0一 N a₂S i ₂0₅) として、粉末状、顆粒状のものが入手できる。また本組成物が液体状の形態である場合には（b) 成分としては、モノエタノールァミン、ジエタノールァミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールァミン、ジメチルエタノールァミン、 3—ァミノプロパノール等のアルカノールァミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等、珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩類を使用することができ、特にモノェ夕ノールァミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる 1種以上が好ましい。本発明の衣料用洗剤組成物の pHは、 0. 1質量％の濃度にイオン交換水で希釈した場合に、 pH7〜 1 4が好ましく、更に好ましくは pH 8〜 1 2、最も好ましくは pH9〜 l 1である。ぐ成分（c) > 本発明の衣料用洗剤組成物は、（c) ゼォライト〔以下、成分（c) ともいう〕を含有することができる。ここで、成分（c) のゼオライトは結晶性アルミノ珪酸塩であり、式（c 1) で表される化合物が好ましく、更に（c 2) で表される化合物が好ましい。 a (M₂0) · A 1₂0₃ · b (S i 0₂) · w (H₂0) ( c 1 )

(式中、 Mはアルカリ金属原子、 a、 b、 wは各成分のモル比を表し、一般的には 0. 7≤ a≤ l . 5、 0. 8≤ b≤ 6 , wは任意の正数を表す。）

N a₂0 · A 1₂0₃ · n (S i 0₂) · m (H₂0) ( c 2 )

(ここで、 nは 1. 8〜3の数を表し、 mは 1〜6の数を表す。）成分（c) としては、 A型、 X型あるいは P型ゼオライトに代表される合成ゼォライ卜が挙げられる。成分（c) の好適な平均粒子径は 0. 1〜 1 0 mである。ぐ成分（d) > 本発明の洗剤組成物は、成分（d) として炭素数 6〜22のアルコールを含有することが好ましい。成分（d) を成分（a) と併用した場合には、さらに成分 (a)の結晶化を抑制する傾向にあるため、低温での洗浄性能の向上効果をさらに高める事が出来る。成分（d) の配合量は成分（a) に対して 0. 00 1から 2 0質量％、好ましくは 0. 00 1から 1 0質量％、さらに 0. 1から 1 0質量％が好ましい。成分（d) の含有量が 20質量％を超える場合には、成分（d) 自体が汚れとして作用してしまうため、洗浄性能が損なわれる傾向にある。成分（d) は、炭素数 6〜 22のアルキル基を有するアルコールが好ましく、アルキル基は直鎖でも分岐を有する物でも良いが、特に 1—デカノール、 1—ドデカノール、 1ーテトラデカノールが好ましい。

<成分（e) > ' 本発明の洗剤組成物は、成分（e)としてダリセリン及びポリグリセリンから選ばれる一種以上の化合物を含有することが出来る。成分（e)を成分（a)と併用した場合にも、成分（a)の結晶化を抑制する傾向にあるため、低温での洗浄性能の向上の観点から好ましい。また、本発明の洗剤組成物が液体の場合には、洗剤組成物の粘度が低下する傾向にあるため、計量性が良好になりうる。成分（e)の配合量は成分（a)に対して 0. 00 1から 50質量％、好ましくは 0. 00 1から 20質量％、さらに好ましくは 0. 1から 1 0質量％、特に 1から 5質量％が好ましい。成分（e)はグリセリン及び乃至はポリグリセリンが好ましく、ポリグリセリンの場合には縮合度や結合様式に特に限定はない。ポリグリセリンの縮合度としては 2〜 8が挙げられる。また鎖状、環状のいずれでも良い。ぐ成分（Π > 本発明の洗剤組成物は、成分（ί)として、（f-1)炭素数 1 0〜 1 8、好ましくは 1 2〜 14のアルキル硫酸エステル塩及び又はポリオキシエチレンアルキル（炭素数 1 0〜 1 8、好ましくは 1 2〜 14) エーテル硫酸エステル塩〔以下、成分 (f-1)ともいう〕、（f-2)アルキル基の炭素数が 14〜 1 8、好ましくは 1 6〜 1 8の α—スルホ脂肪酸エステル塩〔以下、成分（f-2)ともいう〕、（f-3)脂肪酸塩〔以下、成分（ί-3)ともいう〕から選ばれる一種以上の界面活性剤を併用することが好ましい。ぐ成分（ί-1)> 本発明の洗剤組成物において、成分（a)と成分 - 1)を併用した場合には洗浄力の相乗効果が認められ、それぞれ単独では得られない洗浄性能が得られる。成分 (a)と成分（ί- 1)の比率は、質量比（a)Z(f- 1)で好ましくは 1 9〜9Ζ 1、より好ましくは 2Ζ8〜 8/2、特に好ましくは 3Ζ 7〜 7 3、最も好ましくは 4 6〜6Ζ4である。ポリォキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩において、エチレンオキサイドの平均付加モル数は 0. 5〜5. 0が好ましい。成分 (f-1)としてはデシル硫酸エステル塩、ドデシル硫酸エステル塩、テトラデシル硫酸エステル塩、エチレンォキサイドの平均付加モル数が 1から 3のポリオキシェチレンデシルェ一テル硫酸エステル塩、ポリォキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステル塩、ポリォキシエチレンテトラデシルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。これらの塩の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、アンモニゥムが好ましい。ぐ成分（ί-2)> 本発明の洗剤組成物において、成分（a)と成分（ί- 2)を併用した場合、特に低温での溶解性が向上するため、低温での洗浄力の相乗効果が認められ、それぞれ単独では得られない洗浄性能が得られる。成分（a)と成分 - 2)の比率は、質量比（a) Z (f- 2)で好ましくは 1 9〜9Z 1、より好ましくは 2ノ 8〜 8 2、特に好ましくは 3Z7〜7Z3、最も好ましくは 4 6〜6Z4である。成分（f-2)のエステル基はメチル基、ェチル基、プロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。これらの塩の対イオンとしてはナトリウム、カリウムが好ましく、特にナトリウムが好ましい。ぐ成分（ί-3)>

本発明の洗剤組成物において、成分（f_3)として脂肪酸塩を併用した場合には、成分（ί-3)が洗浄水中の硬度成分と結合して金属石鹼を生成した場合、成分（a)が一般的な界面活性剤よりも微細に分散させることから、泡消し効果が増大する傾向にある。そのために脂肪酸塩の配合量を低下させることが出来る。成分（a)と成分（ί-3)の比率は、質量比（a) / (f-3)で好ましくは 1 000Z1〜： 1ノ 1 0、より好ましくは 100 1〜 1 1、特に好ましくは 50 1〜2Z 1、最も好ましくは 10 /：！〜 3 Z 1である。成分（ί)としては、炭素数 12〜 22の脂肪酸塩が好ましく、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ォレイン酸等が挙げられる。これらの塩の対イオンとしてはナトリウム、力リウムが好ましく、特にナトリウムが好ましい。ぐその他の成分〉本発明の衣料用洗剤組成物は、成分（a ) 、（f - 1)、 (1-2) , ( ί-3)以外の界面活性剤を含有することができる。成分（a ) 、（ί- 1)、（ί-2)、（ί- 3)以外の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン性界面活性剤の 1種又は組み合わせを挙げることができるが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤である。陰イオン性界面活性剤としては、炭素数 8〜 2 0のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、パラフィンスルホン酸塩、 α—才レフインスルホン酸塩、ひ _スルホ脂肪酸塩、又は α —スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が好ましい。本発明では低温での洗浄性能を高める目的から、アルキル鎖の炭素数が 1 0〜 1 4、より好ましくは 1 2〜 1 4の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。これらの塩の対ィオンとしては、アルカリ金属塩ゃァミン類が好ましく、特にナトリウム及び Ζ又はカリウム、モノエタノールァミン、ジエタノールァミンが好ましい。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル（炭素数 8〜 2 0 ) エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル（炭素数 8〜 2 0 ) フエニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビ夕ン脂肪酸（炭素数 8〜 2 2 ) エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸（炭素数 8〜 2 2 ) エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面活性剤としては、炭素数 1 0〜 1 8のアルコールにエチレンォキシドゃプロピレンォキシド等のアルキレンォキシドを 4〜 2 0 モル付加した〔H L B値（グリフィン法で算出）が 1 0 . 5〜 1 5 . 0、好ましくは 1 1 . 0〜 1 4 . 5であるような〕ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが洗浄性能を高める目的で好ましい。また、本発明の衣料用洗剤組成物は、有機ビルダーや成分（b ) 、成分（c ) 以外の無機ビルダーを含有することができる。有機ビルダーとしては、カルボン酸塩（ァミノカルボン酸塩、ヒドロキシァミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、マレイン酸誘導体、シユウ酸塩等）、有機カルボン酸（塩）ポリマー（アクリル酸重合体及び共重合体、多価カルボン酸重合体及び共重合体、ダリオキシル酸重合体、多糖類及びこれらの塩等）等が挙げられる。中でも有機カルボン酸（塩）ポリマーが好ましい。これらビルダーの塩において、対イオンとしては、アルカリ金属塩、ァミン類が好ましく、特にナトリウム及び Z又はカリウム、モノエタノールァミン、ジエタノールァミンが好ましい。これらのビルダーは、単独で又は 2種以上を併用することができる。特に本発明の洗剤組成物にカルボン酸（塩）ポリマーを含有した場合、成分（a) との親和性が高いため、洗剤組成物が粉末状の場合、ポリマーの持つ吸水性を抑制することができる。このため洗剤粒子の耐ケーキング性を維持したままポリマ一の高配合が可能となり、洗浄性能の向上が認められる。また洗剤組成物が液状の場合、成分（a)がカルボン酸（塩）ポリマーの析出を抑制される効果が得られるために貯蔵安定性を高めることが出来る。本発明の衣料用洗剤組成物は、漂白剤（過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等）、再汚染防止剤（カルポキシメチルセルロース等）、柔軟化剤（ジアルキル型第四級アンモニゥム塩、粘土鉱物等）、還元剤（亜硫酸塩等）、蛍光増白剤（ビフエニル型、アミノスチルベン型等）、泡コントロール剤（シリコーン等）、香料、酵素（プロテア一ゼ、セルラーゼ、ぺクチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等）等の添加剤を含有させることができる。本発明の洗剤組成物にビフエ二ル型、あるいはアミノスチルベンゼン型の蛍光増白剤を配合した場合、これら蛍光増白剤の成分（a)に対する溶解度が小さいため、蛍光増白剤が界面活性剤のミセルへ取り込まれる量が抑制され、洗濯物に対する蛍光増白剤の洗着性が向上する。このため蛍光増白剤の配合量を低減させる事が出来る。同様の機構により、香料、特に cLogPが 3以上の香料の界面活性剤ミセル中への溶解量が少なくなることから、洗濯物に付着するの残香性を高めたり、洗濯時と洗濯後の香調の変化を小さくすることが出来る。また同様の機構により、シリコーンの洗濯物への吸着量を高めることが出来る。本発明の洗剤組成物に酵素を配合した場合、成分（a)の酵素活性阻害率が低いことから貯蔵中の酵素活性の低下を抑制することが出来る。また、組成物が粒子状である場合の流動性及び耐ケーキング性の観点から、表面改質を行っても良い。表面改質剤としては、成分（c ) を用いることができ、その他に、ケィ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性珪酸塩等の珪酸塩化合物、金属石験、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソ一ダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリ力ルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。より好ましくは成分（c ) 、結晶性珪酸塩であり、更に好ましくは成分（C ) である。組成物が粒子状である場合、成分（a)とポリエチレングリコールを併用することで、造粒行程での流動性が高まることから微粉の発生を抑制することが出来る。これにより粉の飛散性を抑制する事が可能となるほか、耐ケーキング性を高めることが出来る。

<衣料用洗剤組成物 > 本発明の衣料用洗剤組成物は、成分（a) を 1〜80質量％、更に 3〜40質量％、特に 5〜20質量％含有することが好ましい。また、成分（b) を 1〜9 0質量％、更に 5〜50質量％、特に 1 0〜40質量％含有することが好ましい。また、成分（c ) を 1〜 9 0質量％、更に 5〜 50質量％、特に 1 0〜40質量％含有することが好ましい。また成分（d) は、成分（a) に対して 0. 0 0 1〜20質量％、更に 0. 0 1 %〜 1 0質量％、特に 0. 1〜 5質量％含有することが好ましい。また成分（e) は、成分（a) に対して 0. 00 1〜50質量％、更に 0. 0 1〜20質量％、更に 0. 0 1 %〜 1 0質量％、特に 0. 05〜5質量％含有することが好ましい。また、成分（a) 以外の界面活性剤の組成物中の含有量は、 0. 1〜50質量％、更に 3〜30質量％、特に 5〜 1 5質量％が好ましい。特に、（i-l)、（f- 2)成分の組成物中の含有量は、 3〜3 0質量％、更に 5〜20質量％、特に 5〜 1 5質量％が、（f- 3)成分の組成物中の含有量は 0. 1〜 1 5質量％、更に 1〜 1 0質量％、特に 1〜5質量％が好ましぃ。本発明の衣料用洗剤組成物は、粉末状であることが好ましく、嵩密度が 300 l O O O gZL, 更に 500〜900 gZL、特に 600〜 800 g/Lであることが好ましい。また、平均粒子径が 1 50〜 3000 m、更に 500〜 1 500 /zm、特に 600〜： 1 200 mであることが好ましい。実施例次の実施例は本発明の実施について述べる。実施例は本発明の例示について述べるものであり、本発明を限定するためではない。下記の配合成分及び表 1の成分を用いて、表 1、 2に示す粉末の衣料用洗剤組成物を調製し、下記の方法で洗浄力を評価した。結果を表 1、 2に示す。

〔 1〕配合成分

<グリセリルモノエーテル（ 1) > ラウリルアルコール 93. 2 g ( 0. δ Omol) 、カリウムメトキシド 7. 0 1 g (0. 1 Omol)を 3 00 mL四つ口フラスコに入れ、 2 5 k P aの減圧条件下、撹拌しながら 9 5でに昇温しメタノールを留去した。次いで、グリシドール 14 8. 1 6 (2. Omol) を窒素気流下、 95でにて 24時間で滴下し、そのまま 2 時間撹拌を続けた。反応終了後、硫酸 4. 9 0 g (0. 05mol) と水 1 0 gを加え、触媒を中和処理し、反応中間物 248. 1 g (グリシドール転化率 99. 9 % 以上）を得た。得られた反応中間物中にはガスクロマトグラフィー法により、ポリグリセリンラウリルエーテルが存在することが確認され、グリセリンの縮合度 nが 3〜 5のものの割合は、 nが 1〜 7のものの合計に対して 28. 6質量％であった。得られた反応中間物を、 40 P a、 2 1 0 の条件で減圧蒸留し留去した。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィーによって分析した結果、ラウリルアルコール、ラウリルモノグリセリルエーテル、ラウリルジグリセリルエーテル、グリセリン及びポリグリセリンは検出されなかった。また得られたラウリル（ポリ）グリセリルエーテルのうち、グリセリンの縮合度 nが 3〜 5のものの割合は、 nが 1〜 7のものの合計に対して 5 5. 4質量％であった。よって、該生成物〔グリセリルモノエーテル（ 1) 〕は、グリセリンの縮合度 nが異なる複数の化合物を含むことが確認された。

<グリセリルモノエーテル（2) 〉ラウリルアルコール 9 3. 2 g (0. 50mol) 、ランタントリフラ一ト 2. 9 4 g (0. 00 δ Omol) を 3 00 mL四つ口フラスコに入れ、窒素気流下、撹拌しながら 9 Ot:まで昇温した。次に、その温度を保持しながらグリシドール 14 8. 1 6 g (2. Omol) を 24時間で滴下し、そのまま 2時間撹拌を続け、反応生成物 2 5 1. 5 gを得た。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィーによつて分析した結果、グリシドール転化率 99. 9 %以上、ラウリルアルコール 6. 0質量％、ポリグリセリンの含有量は 2. 2質量％であった。また得られたラウリル（ポリ）グリセリルエーテルのうち、グリセリンの縮合度 nが 3〜 5のものの割合は、 nが 1〜 7のものの合計に対して 43. 3質量％であった。よって、該生成物〔グリセリルモノエーテル（ 1) 〕は、グリセリンの縮合度 nが異なる複数の化合物を含むことが確認された。

<グリセリルモノエーテル（a 1) 〜（a 1 3) > グリセリルモノエーテル（ 1 ) の製造過程で得られる反応中間物から、カラム分離により下記（a l ) 〜（a 7 ) 成分を分取した後、マススペクトルにより分子量を測定した。これらを単独又は混合して表 2のように用いた。グリセリルモノエーテル（a 1 ) ：分子量 2 2 0以上 3 0 0未満（グリセリン縮合度 1に相当）グリセリルモノエーテル（a 2 ) ：分子量 3 0 0以上 3 6 0未満（グリセリン縮合度 2に相当）グリセリルモノエーテル（a 3 ) ：分子量 3 6 0以上 4 4 0未満（グリセリン縮合度 3に相当）グリセリルモノエーテル（a 4 ) ：分子量 4 4 0以上 5 2 0未満（グリセリン縮合度 4に相当）グリセリルモノエーテル（a 5 ) ：分子量 5 2 0以上 6 0 0未満（グリセリン縮合度 5に相当）グリセリルモノエーテル（a 6 ) ：分子量 6 0 0以上 6 8 0未満（グリセリン縮合度 6に相当）グリセリルモノエーテル（a 7 ) ：分子量 6 8 0以上 7 6 0以下（グリセリン縮合度 7に相当）また下記高級アルコールに 4モル倍のダリシドールをアル力リ触媒の存在下で反応させ、ポリグリセリルアルキルエーテルを得た。カラム分離によりグリセリンの縮合度が 4となる成分のみを得た。これらを単独又は混合して表 2のように用いたグリセリルモノエーテル (a 8) ： C ₆H ₁₃〇 H

グリセリルモノエーテル (a 9) ： C ₁₀H₂,O H

グリセリルモノエーテル (a 1 0) • C "H₂₉〇 H

グリセリルモノエーテル (a l l) C ₁₆H₃₃0 H

グリセリルモノェ一テル (a 1 2) C ₁₈H₃₇0 H

グリセリルモノエ一テル (a 1 3) C 22H 5O H

<AS>

ASは、花王（株）製のテトラデシル硫酸エステルナトリウムを用いた。 <L AS>

LASは、花王（株）製ネオべレックス G— 1 5を用いた。 <ゼォライ卜 > ゼォライトは、（株）東ソ一製、平均粒径 3 mの 4 A型ゼォライトを用いた。 <ラウリルアルコール > ラウリルアルコールは、花王（株）製のカルコール 209 8を用いた。ぐジグリセリン> ジグリセリンは、和ェ純薬工業（株）製の試薬を用いた。

〔2〕洗浄力の評価方法水道水 1 Lに対して表 1 、 2に示す洗剤組成物 0 . 6 6 6 7 gを溶解した後、下記の通り調製した、ほうれん草汚染布 5枚を入れ、夕ーゴトメ一夕を用いて 8 0回転分の条件で 2 0で（液温）、 1 0分間洗濯を行った。十分すすいだ後に乾燥させ、下記の式により洗浄率を測定した。洗浄率（％) = (洗浄後の反射率一洗浄前の反射率） / (白布の反射率一洗浄前の反射率） X 1 0 0 低温洗浄力の評価は、洗浄温度を 5で（液温）とした他は同様の条件で上記の洗浄試験を行った。反射率は日本電色工業（株）製 NDR- 10DPで 460 フィル夕一を使用して測定した。ぐほうれん草汚染布の調製 > 市販のほうれん草をミキサーにより粉砕した後、生成した液体部分を木綿布により濾別した。得られた液体 0 . 5 gを 6 c m X 6 c mの木綿金布 # 2 0 2 3上に均一に塗布し、 2 0でで 1 2時間乾燥させたものを試験に供した。

表 1

実施例

1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 ク'リセリルモノエ一テル (1) 10 10 10 10

(a)

ク'リセリルモノエーテル (2) 10

配 (b) 炭酸ナトリウム 20 20 20 20 20 成 (c) セ 'オラ 30 30 30 30 30 粉分

末 (d) ラウリルアルコール (別添加分） 0.5 0.5

洗

剤 (e) ' グリセリン (別添加分） 0.2 0.2 組 %

成 (f) AS 10 10 10 10 10 物

硫酸ナトリウム残部残部残部残部残部

八き + 100 100 100 100 100 成分 (d)比率〔対成分 (a)重量％〕 *^a 0 5 6.0 5 0 成分 (e)比率〔対成分 ( 重量％〕 *^b 0 2 2.2 0 2

洗净率 (20°C) (%) 82 80 78 79 81 洗浄率 (₅¾) (%) 51 61 59 55 57

からの分と別途添加した分とを合計した成

(注）

* 1 ： (a l) 〜（a l 3) の合計中の、グリセリンの縮合度 nが 3〜 5であり、炭素数 1 2及び又は炭素数 14のアルキル基を有する化合物の合計の質量％

* 2 ： (a l) 〜（a l 3) の合計中のグリセリンの縮合度 nが 1〜 2である化合物の合計の質量％

* 3 ： (a l) 〜（a l 3) の合計中のダリセリンの縮合度 nが 1である化合物の質量％

Claims

請求の範囲

1. (a) 一般式（ I ) で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル〔以下、成分（a>という〕を含有する衣料用洗剤組成物であって、成分（a)が一般式（I)中のダリセリンの縮合度 nが異なる複数の化合物を含み、成分

(a) 中、 Rが炭素数 1 2及びノ又は炭素数 14のアルキル基であって且つグリセリンの縮合度 nが 3〜 5である化合物の比率が 40質量％以上である衣料用洗剤組成物。

R-O- (C₃H₆〇₂) _n-H ( I )

(式中、 Rは炭素数 6〜2 2の炭化水素基を、 nはグリセリンの縮合度であり、 1〜 7の数を示す。）

2. 成分（a) 中、グリセリンの縮合度 nが 1又は 2である化合物の比率が 50 質量％未満である請求項 1記載の衣料用洗剤組成物。

3. 成分（a) 中、グリセリンの縮合度 nが 1である化合物の比率が 3 0質量％未満である請求項 1又は 2記載の衣料用洗剤組成物。

4. 炭素数 6〜22のアルコールを、成分（a) に対して 0. 0 0 1〜 20質量％含有する請求項 1〜 3いずれか記載の衣料用洗剤組成物。

5. グリセリン及びポリグリセリンから選ばれる一種以上の化合物を、成分（a) に対して 0. 00 1〜50質量％含有する請求項 1〜4いずれか記載の衣料用洗剤組成物