明 細 書
送信方法、送信装置及び受信方法
技術分野
[0001] 本発明は、送信データを符号化し、複数の符号化データから 1シンボルを形成して 送信する送信方法、送信装置及びその受信方法に関する。
背景技術
[0002] 無線通信においては、一般に、誤り訂正能力を高めるために送信データを符号化 して送信するようになっている。その符号化の一つとして、非特許文献 1に記載され ているような LDPC符号がある。この LDPC符号は、非常に大きなブロック単位 (拘束 長)で誤り訂正を行うことができるので、バースト誤りに強ぐフェージング環境下での 通信に適して!/、ると考えられて!/、る。
[0003] また、データ伝送速度を高めるための技術として、非特許文献 2に記載されている ような、複数のアンテナから OFDM信号を送信するマルチアンテナ送信装置が知ら れている。この種のマルチアンテナ送信装置においては、周波数選択性フェージン グによるバースト誤りを抑制する一つの方法として、データを周波数方向(サブキヤリ ァ方向)にインターリーブすることが提案されている。
[0004] 図 1に、この種のマルチアンテナ送信装置による送信信号のフレーム構成例を示す 。図 1において、フレームの先頭には、フェージング変動による歪み、つまりチャネル 推定、及び、送受信機間の周波数オフセットを推定するためのプリアンブルが配置さ れ、それに続いてデータシンボルが配置される。また、キャリア Yには、経時的に変動 する周波数オフセットを推定するためのパイロットシンボルが配置される。なお、図中 の 1つの四角は 1シンボルを示す。つまり、図 1の例では、各時間 i、 i+ l、 に おいて、データシンボルとパイロットとを合わせて合計 7シンボルからなる 1 OFDMシ ンボルが送信される。このとき、データは、 lOFDMシンボル内で、インターリーブが 施されており、 (1) (2) (3) (11) (12)の順番に配置される。
非特許文献 1:「低密度パリティ検査符号とその復号法 LDPC(Low Density Parity) 符号/ sum-product復号方法」 トリケップス 2002年
非特許文献 2 :「High Speed Physical Layer (PHY) in 5GHzbandJ IEEE802.11a 1999. 非特許文献 3 : B. Lu, G. Yue, and X. vVang, Performance analysis and design optim ization of LDPし -coded MIMO OFDM systems lEEE Trans. Signal Processing., vol. 52, no.2, pp.348— 361, Feb. 2004
非特許文献 4 : B. M. Hochwald, and S. ten Brink, "Achieving near-capacity on a mul tiple-antenna channel" IEEE Trans. Commun., vol.51, no.3, pp.389-399, March 20 03
非特許文献 5 : S. Baro, J. Hagenauer, and M. Witzke, "Iterative detection of MIMO transmission using a list-sequential (LISS) detector" Proc. of IEEE ICC 2003, May 2 003
非特許文献 6 : B. M. Hochwald, and S. ten Brink, "Achieving near-capacity on a mul tiple-antenna channel" IEEE Trans. Commun., vol.51, no.3, pp.389-399, March 20 03
非特許文献 7 : S. Baro, J. Hagenauer, and M. Witzke, "Iterative detection of MIMO transmission using a list-sequential (LISS) detector" Proc. of IEEE ICC 2003, May 2 003
非特許文献 8: P. Robertson, E. Villebrun, and P. Hoher, "A comparison of optimal a nd sub-optimal MAP decoding algorithms in the log domain" Proc. IEE ^ iCC 1995, pp.1009-1013, June 1995
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非特許文献 11 :「ディジタルワイヤレス伝送技術」ピアソン 'エデュケーション 非特許文献 12:「畳み込み符号の最ゆう復号とその特性」電子情報通信学会 A Vol.J
73- A No.2 pp.218- 224
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] ところで、 LDPC等のブロック符号を用いた場合、例えば変調多値数を大きくする ほど、 1つの符号化ブロックを送信するためのシンボル数は少なくなり、 1つの符号化 ブロック力 より短時間で送信されることになる。この結果、その送信期間にフェージ ングによるノッチがあった場合には、バースト誤りが発生し易くなる。つまり、変調多値 数が大きくなるほど、バースト誤りの確率が高くなる。
[0006] ここで、 LDPC等のブロック符号は、ブロックサイズを変えることができ、ブロックサイ ズを大きくするほど (すなわち拘束長を長くするほど)、フェージングのノッチ等に起因 するバースト誤りの確率は小さくなる。よって、適応変調のように変調多値数を変える 場合には、変調多値数を大きくするほど、符号化ブロックサイズを大きくすれば、バー スト誤りを抑制できると考えられる。
[0007] しかしながら、変調多値数を変更する毎に、ブロックサイズを変えるように符号化器 を設計することは、符号化器の構成が複雑化するので望ましくない。
[0008] さらに、 MIMO (Multiple-Input Multiple-Output)方式等のマルチアンテナ送信に お!/、ては、フレームの先頭に配置されたプリアンブルの直後のデータシンボルにつ V、ては、高!/、分離精度が確保できるので受信信号として高!/、SNRを確保できるが、 プリアンブルから離れるに従って分離精度が低下するので受信信号の SNRも低下 する問題があった。
[0009] 因みに、上述したような、フェージングによる誤り率特性の劣化は、ブロック符号化 以外の符号化を用いた場合にも同様に生じるものである。
[0010] 上記フェージングによる誤り率特性の劣化を抑制する方法としては、符号化データ をビットインターリーブする方法がある。し力もながら、従来のビットインターリーブは、 回路規模の削減と処理の高速化とを両立するのが困難であった。このため、小型で 高速データ伝送が求められている近年の携帯端末等の通信機器に搭載するには不 十分な問題があった。
[0011] 本発明の目的は、比較的小さな回路規模で、フェージング等による誤り率特性の劣 化を抑制でき、且つ高速伝送可能な、送信方法、送信装置及び受信方法を提供す
ることである。
課題を解決するための手段
[0012] 本発明の送信方法の一つの態様は、複数のビットで構成される送信データに対し て符号化処理を施して、複数のビットで構成される符号化データを形成し、前記符号 化データに属するビットを並び換え処理し、前記並び換えられた符号化データに変 調処理を施して、シンボルに対応するベースバンド信号を出力し、前記ベースバンド 信号に基づく送信信号を送信する送信方法であって、前記変調処理は複数の変調 方式を用いることができ、いずれの変調方式を用いた場合でも、前記シンボルを構成 する複数ビットから任意に抽出される 2つのビットは、互いに異なる前記符号化データ に属するビットであり、前記符号化データは畳み込み符号化されたデータであり、前 記符号化処理において、複数の異なる符号化率を用いて前記符号化データを形成 すること力 Sでき、前記並び換え処理において、 1つのシンボルが、複数の前記符号化 データのいずれかに属するビットを集めて構成されるように、前記符号化データに属 するビットを並べ換え、並び換えに用いられた前記複数の符号化データは、前記複 数の符号化データから任意に選択される 1つの符号化データの符号化率とは異なる 符号化率で形成された符号化データを少なくとも 1つ含むようにする。
[0013] 本発明の送信装置の一つの態様は、複数のビットで構成される送信データに対し て符号化処理を施して、複数のビットで構成される符号化データを形成する符号化 部と、前記符号化データに属するビットを並び換える並べ換え部と、前記並び換えら れた符号化データに変調処理を施して、前記シンボルに対応するベースバンド信号 を出力する変調部と、前記ベースバンド信号に基づく変調信号を送信する送信部と を具備し、前記変調部は、複数の変調方式を用いることができ、いずれの変調方式 を用いた場合でも、前記シンボルを構成する複数ビットから、任意に抽出される 2つ のビットは、互いに異なる前記符号化データに属するビットであり、前記符号化部に おいて形成される前記符号化データは畳み込み符号化されたデータであり、前記符 号化部は、複数の異なる符号化率を用いて前記符号化データを形成することができ 、前記並び換え部は、 1つのシンボルが、複数の前記符号化データのいずれかに属 するビットを集めて構成されるように、前記符号化データに属するビットを並べ換え、
並び換えに用いられた前記複数の符号化データは、前記複数の符号化データから 任意に選択される 1つの符号化データの符号化率とは異なる符号化率で形成された 符号化データを少なくとも 1つ含む構成を採る。
[0014] 本発明の受信方法の一つの態様は、変調信号を受信する受信方法であって、前 記変調信号から生成される複数のシンボルは、複数の変調方式により生成され、い ずれの変調方式を用いて生成された場合でも、前記シンボルを構成する複数ビット 力、ら任意に抽出される 2つのビットは、互いに異なる前記符号化データに属するビット であり、前記符号化データは畳み込み符号で化されたデータであり、前記符号化デ ータは、複数の異なる符号化率を用いて形成されることができ、前記複数の符号化 データから任意に選択される 1つの符号化データの符号化率とは異なる符号化率で 形成された符号化データを少なくとも 1つ含むことを特徴とする送信方法の変調信号 を受信する受信方法であり、受信信号からベースバンド信号を生成し、前記ベースバ ンド信号に対応するシンボルにお!/、て、複数の前記シンボルに含まれるビットを並び 換え処理することにより、複数のビットで構成される符号化データを生成し、前記符号 化データを復号化することにより、複数のビットで構成される復号化データを生成する
〇
[0015] 本発明の送信装置の一つの態様は、複数系統の符号化データをパラレルに入力 し、 1系統のデータシンボルを出力するマッピング部と、前記データシンボルをインタ 一リーブするシンボルインターリーバと、を具備する構成を採る。
[0016] この構成によれば、マッピング処理とシンボルインターリーブ処理との組み合わせに より、符号化処理とビットインターリーブ処理の高速動作が可能となり、且つ、回路規 模を削減した構成のビットインターリーバを実現することができるようになる。
[0017] 本発明の送信装置の一つの態様は、送信データを符号化する符号化部と、前記符 号化部により順次形成される符号化データが連続して同一シンボルに含まれないよ うなマッピングを行って、データシンボルを形成するマッピング部と、前記データシン ボルをインターリーブするシンボルインターリーバと、を具備する構成を採る。なお、こ のマッピング部の処理は、符号化データを複数シンボルに亘つて割り当ててデータシ ンボルを形成する処理である、と言い換えてもよい。
[0018] この構成によれば、マッピング部では、符号化部により順次形成される符号化デー タが連続して同一シンボルに含まれないようなマッピングを行うといった単純な処理を 行えばよぐシンボルインターリーバでは、 1系統のシンボルに対してインターリーブ 処理を施せばよい。この結果、単純な処理の組み合わせで、従来のビットインターリ ーバと等価の処理を行うことができるので、従来のビットインターリーバと比較して構 成を簡単化できる。
[0019] 本発明の送信装置の一つの態様は、前記符号化部は、複数の符号化部でなり、前 記マッピング部は、 1シンボル内に前記複数の符号化部から出力される複数系統の 符号化データが混在するようなマッピングを行って、 1系統のデータシンボルを形成 し、前記シンボルインターリーバは、前記 1系統のデータシンボルをインターリーブす る構成を採る。
[0020] この構成によれば、複数の符号化部で符号化を行うので、符号化処理を高速化で きる。加えて、マッピングによって、 1シンボル内に複数の符号化部から出力される複 数系統の符号化データが混在するようなマッピングを行って 1系統のデータシンボル を形成し、シンボルインターリーバによって、前記 1系統のデータシンボルをインター リーブするので、複数の符号化部の後段にそれぞれビットインターリーバを配置する 場合と比較して、回路規模の増大を抑制できる。この結果、回路規模の増大を抑制 しつつ、高速なビットインターリーブを行うことできる。
[0021] 本発明の受信装置の一つの態様は、受信シンボルをディンターリーブするシンポ ルディンターリーバと、複数の復号部と、前記ディンターリーブ後の信号を前記複数 の復号部にパラレルに振り分ける振り分け部と、を具備する構成を採る。
[0022] この構成によれば、複数の復号部でパラレルに復号処理を行うことができるので、 シンボルレートが高い場合でも、これに追従した復号処理を実現できるようになる。 発明の効果
[0023] 本発明によれば、簡易な構成で、フェージング等による誤り率特性の劣化を抑制で きる送信装置、受信装置及びビットインターリーブ方法を実現できる。
図面の簡単な説明
[0024] [図 1]従来のマルチアンテナ送信装置による送信信号のフレーム構成例を示す図
[図 2]本発明の実施の形態 1に係る送信装置の構成を示すブロック図
園 3]符号化部による LDPC符号化処理の説明に供する図
園 4]各変調方式の説明に供する図であり、図 4Aは BPSKの説明に供する図、図 4B は QPSKの説明に供する図、図 4Cは 16QAMの説明に供する図、図 4Dは 64QA Mの説明に供する図
[図 5]並べ替え部による LDPC符号化データの各シンボルへの割り当てを示す図 [図 6]並べ替え部による LDPC符号化データの各シンボルへの割り当てを示す図 [図 7]並べ替え部による LDPC符号化データの各シンボルへの割り当てを示す図 [図 8]並べ替え部による LDPC符号化データの各シンボルへの割り当てを示す図 園 9]実施の形態 2のマルチアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
園 10]マルチアンテナ送信装置の各アンテナから送信される変調信号のフレーム構 成例を示す図
園 11]実施の形態 2のマルチアンテナ受信装置の構成を示すブロック図
園 12]マルチアンテナ送信装置とマルチアンテナ受信装置との間での通信モデルを 示す図
園 13]マルチアンテナ受信装置の信号処理部の構成を示すブロック図
園 14]受信装置における各時点の信号の SNR特性の関係を示す図
[図 15]符号化後のデータの並べ替え処理例を示す図
[図 16]符号化後のデータの並べ替え処理例を示す図
園 17]実施の形態 2のマルチアンテナ送信装置の他の構成例を示すブロック図
[図 18]符号化後のデータの並べ替え処理例を示す図
[図 19]符号化後のデータの並べ替え処理例を示す図
[図 20]符号化後のデータの並べ替え処理例を示す図
[図 21]信号処理部の構成を示すブロック図
[図 22]LDPC符号化データの並べ替え処理例を示す図
[図 23]LDPC符号化データの並べ替え処理例を示す図
[図 24]適応変調を行うマルチアンテナ送信装置の構成を示すブロック図
[図 25]適応変調信号を受信するマルチアンテナ受信装置の構成を示すブロック図
園 26]実施の形態 4の説明に供する図であり、図 26Aは最後に送信する符号化プロ ックの数が 1つの場合を示す図、図 26Bは最後に送信する符号化ブロックの数が 1つ より多く 2つ以下の場合を示す図、図 26Cは最後に送信する符号化ブロックの数が 2 つより多い場合を示す図
園 27]比較例としての、従来の符号化ブロックの割り当て方法を適用した場合の通信 状況による受信品質特性の劣化の説明に供する図であり、図 27Aは受信電界強度 の状態を示す図、図 27Bは変調方式力 ¾PSKのときのフレーム構成例を示す図、図 27Cは変調方式が BPSKのときのフレーム構成例を示す図
[図 28]実施の形態 5による各シンボルへのビット割り当て例を示す図であり、図 28A は QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 28Bは 16QAMのとき の各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 28Cはフレーム構成例を示す図
[図 29]実施の形態 5の送信装置の構成を示すブロック図
[図 30]実施の形態 5の受信装置の構成を示すブロック図
[図 31]実施の形態 5による各シンボルへのビット割り当ての他の例を示す図であり、 図 31Aは QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 31Bは 16QA Mのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 31Cはフレーム構成例を示す 図
[図 32]実施の形態 6による各シンボルへのビット割り当てを示す図であり、図 32Aは Q
PSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 32Bは 16QAMのときの各 シンボルへのビット割り当てを示す図、図 32Cはフレーム構成例を示す図
[図 33]実施の形態 6の送信装置の構成を示すブロック図
園 34]実施の形態 6のシンボルインターリーバの動作の説明に供する図
園 35]実施の形態 6の受信装置の構成を示すブロック図
[図 36]実施の形態 6による各シンボルへのビット割り当ての他の例を示す図であり、 図 36Aは QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 36Bは 16QA Mのときの各シンボルへのビット割り当てを示す図、図 32Cはフレーム構成例を示す 図
[図 37]実施の形態 7の送信装置の構成を示すブロック図
園 38]実施の形態 7におけるブロック符号化の動作の説明に供する図であり、図 38A は QPSKのときの動作の説明に供する図、図 38Bは 16QAMのときの動作の説明に 供する図
[図 39]実施の形態 7におけるトレリス符号化部の動作及びマッピング部のシンボルへ のビット割り当て動作の説明に供する図であり、図 39Aは QPSKのときの動作説明に 供する図、図 39Bは 16QAMのときの動作説明に供する図
園 40]実施の形態 7の受信装置の構成を示すブロック図
[図 41]N X N空間多重 MIMOシステムの構成を示し、図 41Aは送信装置の概略構 成を示し、図 41Bは受信装置の概略構成を示す図
園 42]実施の形態 8のシステムモデルを示す図であり、図 42Aは送信装置の概略構 成を示し、図 42Bは受信装置の概略構成を示す図
[図 43]インターリーブ後のシンボルの順番の説明に供する図
[図 44]ストリーム A、ストリーム Bのインターリーブパターンが同一の場合のファクター グラフ
[図 45]ストリーム A、ストリーム Bのインターリーブパターンが異なる場合のファクターグ ラフ
[図 46]シングルアンテナから複数のストリームの信号を送信する送信装置の構成を示 すブロック図
園 47]実施の形態 8のマルチアンテナ送信装置の構成例を示すブロック図
[図 48]アンテナ 114Aから送信される変調信号 (ストリーム) Aについてのシンボルへ のビット割り当て処理例を示す図
[図 49]アンテナ 114Bから送信される変調信号 (ストリーム) Bにつ!/、てのシンボルへ のビット割り当て処理例を示す図
[図 50]アンテナ 114Aから送信される変調信号 (ストリーム) Aについてのシンボルへ のビット割り当て処理例を示す図
[図 51]アンテナ 114Bから送信される変調信号 (ストリーム) Bにつ!/、てのシンボルへ のビット割り当て処理例を示す図
[図 52]実施の形態 8の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 53]実施の形態 8の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 54]実施の形態 8における、周波数軸方向へのシンボルの割り当て例を示す図で あり、図 54Aは周波数軸方向にシンボルを規則的に配置する例を示す図、図 54Bは 周波数軸方向にシンボルをランダムに配置する例を示す図
[図 55]図 55Aは、ストリーム A、ストリーム Bの変調方式が共に同一(QPSK)の場合 における、アンテナ 114A (ストリーム A)とアンテナ 114B (ストリーム B)に対するビット シフトを示し、図 55Bは、ストリーム A、ストリーム Bの変調方式が異なる場合における 、アンテナ 114A (ストリーム A)とアンテナ 114B (ストリーム B)に対するビットシフトを 示す図
[図 56]実施の形態 8の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 57]実施の形態 9の送信装置の構成例を示すブロック図
園 58]ターボ符号化器の構成例を示すブロック図
園 59]本発明を固有モードを用いたシステムに適用する場合の構成例を示すブロッ ク図
[図 60]図 60Aは基地局と端末 A〜端末 Dの距離が遠い場合を示す図、図 60Bは基 地局と端末 A〜端末 Dの距離が近!/、場合を示す図
[図 61]基地局と端末の間でのデータの流れの一例を示す図
園 62]図 62Aは基地局と端末の距離が遠い場合のシンボルへのビット割り当て方法 の一例を示す図、図 62Bは基地局と端末の距離が近い場合のシンボルへのビット割 り当て方法の一例を示す図
園 63]図 63Aは基地局と端末の距離が遠い場合のフレーム構成例を示す図、図 63 Bは基地局と端末の距離が近い場合のフレーム構成例を示す図
[図 64]実施の形態 10の基地局の構成例を示すブロック図
園 65]実施の形態 10の端末の構成例を示すブロック図
園 66]図 66Aは基地局と端末の距離が遠い場合のシンボルへのビット割り当て方法 の一例を示す図、図 66Bは基地局と端末の距離が近い場合のシンボルへのビット割 り当て方法の一例を示す図
園 67]図 67Aは基地局と端末の距離が遠い場合のフレーム構成例を示す図、図 67
Bは基地局と端末の距離が近い場合のフレーム構成例を示す図
[図 68]図 68Aは基地局と端末の距離が遠い場合のフレーム構成例を示す図、図 68
Bは基地局と端末の距離が近い場合のフレーム構成例を示す図
園 69]図 69Aは基地局と端末の距離が遠い場合のフレーム構成例を示す図、図 69
Bは基地局と端末の距離が近い場合のフレーム構成例を示す図
園 70]図 70Aは基地局と端末の距離が遠い場合のフレーム構成例を示す図、図 70
Bは基地局と端末の距離が近い場合のフレーム構成例を示す図
園 71]図 71Aは基地局と端末の距離が遠い場合のシンボルへのビット割り当て方法 の一例を示す図、図 71Bは基地局と端末の距離が近い場合のシンボルへのビット割 り当て方法の一例を示す図
[図 72]図 72Aは 16QAMの代わりに用いる変調方式の同相 I一直交 Q平面における 信号点配置の一例を示す図、図 72Bは bl、 b2のビットの決定方法を説明するため の図
[図 73]図 73Aは 64QAMの代わりに用いる変調方式の同相 I一直交 Q平面における 信号点配置の一例を示す図、図 73Bは bl、 b2のビットの決定方法を説明するため の図
園 74]図 74Aは基地局と端末の距離が遠い場合のシンボルへのビット割り当て方法 の一例を示す図、図 74Bは基地局と端末の距離が近い場合のシンボルへのビット割 り当て方法の一例を示す図
[図 75]図 75Aは 64QAMの代わりに用いる変調方式の同相 I一直交 Q平面における 信号点配置の一例を示す図、図 75Bは bl、 b2、 b3、 b4のビットの決定方法を説明 するための図
[図 76]端末 # Aが送信する信号の時間軸におけるフレーム構成例を示す図
[図 77]端末 # Bが送信する信号の時間軸におけるフレーム構成例を示す図 園 78]実施の形態 11における端末 # Aと端末 # Bの間のデータの流れの一例を示 す図
[図 79]実施の形態 11におけるデータシンボルの構成例を示す図であり、図 79Aは Q PSKのときのデータシンボルの構成例を示す図、図 79Bは 16QAMのときのデータ
シンボルの構成例を示す図
[図 80]実施の形態 11におけるデータシンボルの構成例を示す図であり、図 80Aは Q PSKのときのデータシンボルの構成例を示す図、図 80Bは 16QAMのときのデータ シンボルの構成例を示す図
[図 81]実施の形態 11の端末 # Aの構成例を示すブロック図
[図 82]実施の形態 11の端末 # Bの構成例を示すブロック図
[図 83]実施の形態 11におけるデータシンボルの構成例を示す図であり、図 83Aは Q PSKのときのデータシンボルの構成例を示す図、図 83Bは 16QAMのときのデータ シンボルの構成例を示す図
[図 84]実施の形態 11におけるデータシンボルの構成例を示す図であり、図 84Aは Q PSKのときのデータシンボルの構成例を示す図、図 84Bは 16QAMのときのデータ シンボルの構成例を示す図
[図 85]他の実施の形態の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 86]他の実施の形態の送信装置の構成例を示すブロック図
[図 87]他の実施の形態の受信装置の構成例を示すブロック図
発明を実施するための最良の形態
[0025] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[0026] (実施の形態 1)
図 2に、本発明の実施の形態 1に係る送信装置の構成を示す。送信装置 10は送信 データ S1を符号化部 11に入力する。符号化部 11は、送信データ S1に対してブロッ ク符号化処理を施し、これにより得たブロック符号化データ S2を並べ替え部 12に送 出する。本実施の形態の場合、符号化部 11は、 LDPC符号化処理を行うようになつ ている。
[0027] 並べ替え部 12は、 1つのデータシンボルが異なる符号化ブロックのブロック内符号 化データが集まって構成されるように、ブロック符号化データ S2を並べ替えて変調部 15に供給する。具体的には、ブロック符号化データ S2をセレクタ 13に入力し、当該 セレクタ 13によってブロック符号化データ S 2をビット単位でメモリ 14一;!〜 14 3又 は変調部 15に送出する。メモリ 14—;!〜 14— 2はバッファメモリとして機能し、一旦格
納したビットを、タイミングを合わせて変調部 15に送出する。例えば、変調部 15で QP SKを行う場合には、メモリ 14— 1を用い、メモリ 14— 1に格納されたビットがセレクタ 1 3から直接変調部 15に送出されるビットとタイミングを合わせて出力される。これにより 、変調部 15では、メモリ 14— 1から入力されるビットと、直接セレクタ 13から入力され るビットの計 2ビットを用いて QPSKの 1シンボルが形成される。また変調部 15で 16Q AMを行う場合には、メモリ 14—;!〜 14— 3を用い、メモリ 14—;!〜 14— 3に格納され たビットがセレクタ 13から直接変調部 15に送出されるビットとタイミングを合わせて出 力される。これにより、変調部 15では、メモリ 14—;!〜 14— 3から入力されるビットと、 直接セレクタ 13から入力されるビットの計 4ビットを用いて 16QAMの 1シンボルが形 成される。
[0028] 因みに、図 2では、図を簡単化するために、 3つのメモリ 14—;!〜 14— 3しか記載し ていないが、変調部 15で 64QAMを行う場合には、 5つのメモリを設け、変調部 15に よって、各メモリからの入力と直接セレクタ 13から入力されるビットの計 6ビットを用い て 64QAMの 1シンボルを形成すればよい。
[0029] なお、図 2に示した並べ替え部 12の構成は一例であって、要は、 1つのブロック内 符号化データが複数のデータシンボルに割り当てられるように、ブロック符号化デー タ S2を並べ替えて変調部 15に供給する構成であればどのような構成を採用してもよ い。
[0030] 変調部 15は、制御信号 S 10に基づいて適応変調を行う。すなわち、変調部 15は、 制御信号 S 10に基づいて、 BPSK、 QPSK, 16QAM又は 64QAMのうちいずれの 変調処理を行うかを変更する。なお、制御信号 S10は、並べ替え部 13のセレクタ 13 にも入力されており、セレクタ 13は変調部 15でどの変調処理が行われるかに応じて 、ビット並べ替え規則を変更する。その詳細については後述する。
[0031] 変調部 15により得られた送信シンボルにより得られた送信シンボルに対応するべ ースバンド信号 S3は、無線部 16に入力される。無線部 16は、ベースバンド信号 S3 に対してディジタルアナログ変換やアップコンバート等の所定の変調処理を施し、こ れにより得た RF信号 S4をアンテナ 17に供給する。
[0032] 図 3を用いて、本実施の形態の符号化部 11による LDPC符号の生成処理を説明
する。符号化部(LDPCエンコーダ) 11は、送信データ S1 (すなわち LDPC符号化 前データ)を入力とし、これを LDPC符号化することによりブロック符号化データ S2 ( すなわち LDPC符号化後データ)を出力する。例えば、 LDPC符号化前のデータを( mla, m2a, · · · , m490a)とし、ノ リティチェックマトリクスを Gとすると、 LDPC符号化 後データとして(Cla, C2a, · · · , C980a)が出力される。つまり、 490ビット力もなる符 号化前ブロック # 1から、 980ビットからなる符号化後ブロック # 1が形成される。
[0033] 図 4を用いて、変調部 15による変調処理を説明する。この変調処理は周知の技術 であるため簡単に説明する。図 4Aは BPSKの信号点配置を示しており、 1シンポノレ で 1ビット、つまり blが送信される。図 4Bは QPSKの信号点配置を示しており、 1シン ボルで 2ビット、つまり(bl , b2)が送信される。図 4Cは 16QAMの信号点配置を示し ており、 1シンポノレで 4ビッ卜、つまり(bl , b2, b3, b4)カ送信される。図 4D(ま 64QA Mの信号点酉己置を示しており、 1シンポノレで 4ビッ卜、つまり(bl , b2, b3, b4, b5, b6 )が送信される。
[0034] 次に、図 5〜図 8を用いて、本実施の形態の特徴である並べ替え部 12による並べ 替え処理について説明する。図 5〜図 8は、 LDPC符号化された各符号化ブロック内 のビットが、変調後のどのシンボルに割り当てられているかを示すものである。具体的 には、 980ビットで構成されている 1つのブロック内符号化データ(LDPC符号化後の データ)が、どのシンボルに配置されている力、を示すものである。また、横軸はシンポ ルの時間的な並びを示している。縦軸は 1シンボルを構成するビット番号、つまり、 B PSKの場合 bl、 QPSKの場合 bl , b2、 16QAMの場合 bl , b2, b3, b4、 64QAM の場合 bl , b2, b3, b4, b5, b6を示している。
[0035] さらに、図中 # X—Yは、 X番目の符号化ブロックの Y番目(980ビットの中の Y番目 )のビットを示している。例えば # 1— 1は、 1番目の符号化ブロックの 1番目のビットを 示す。同様に、例えば # 3— 979は、 3番目の符号化ブロックの 979番目のビットを示 す。
[0036] 図 5 (a)は、変調方式力 ¾PSKのときの各シンボルへのビット割当てを示している。
変調方式が BPSKのときには、 1シンボルで 1ビット (bl)を送信することになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化ブロックを 1つだけ送信する。
[0037] 図 5 (b)は、変調方式が QPSKのときの各シンボルへのビット割当てを示している。 変調方式が QPSKのときには、 1シンボルで 2ビット (bl、 b2)送信することになるので 、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロックを 2つ送信できる。ここでの各シ ンボノレは、図からも明らかなように、異なる符号化ブロックのブロック内符号化データ が集まって構成される。具体的には、 QPSKの 980シンボルのビット Mに符号化後 ブロック # 1のビット # 1— 1〜 # 1— 980を害 ijり当て、 980シンポノレのビット b2に符号 化後ブロック # 2のデータ # 2—;!〜 # 2— 980を割り当てる。これにより、各符号化ブ ロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに亘つて時間的に分散して 配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化ブロック内のデータの品質 が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブロック内のほとんどのデータ がバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善できる。
[0038] 図 5 (c)は、変調方式が 16QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示している 。変調方式力 6QAMのときには、 1シンポノレで 4ビット(bl、 b2、 b3、 b4)送信するこ とになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロックを 4つ送信できる。 ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は、 QPSKのときと同様に、 1つのブロッ ク内符号化データが複数のシンボルに割り当てることである。具体的には、 16QAM の 980シンボルのビット blに符号化後ブロック # 1のデータ # 1— 1〜 # 1 980を割 り当て、 980シンボルのビット b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2— 1〜 # 2— 98 0を割り当て、 980シンボルのビット b3に符号化後ブロック # 3のデータ # 3— 1〜ヰ 3 - 980を割り当て、 980シンボルのビット b4に符号化後ブロック # 4のデータ # 4— 1 〜# 4 980を害 当てる。これにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPS Kと同等の数のシンボルに亘つて時間的に分散して配置できるため、フェージングに よるノッチによって符号化ブロック内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避 できる。つまり、符号化ブロック内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低く なるので、誤り率特性を改善できる。
[0039] 図 5 (d)は、変調方式が 64QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示している 。変調方式カ 64QAMのときには、 1シンポノレで 6ビット(bl、 b2、 b3、 b4、 b5、 b6) 送信することになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロックを 6つ
送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は、 QPSKや 16QAMのと きと同様に、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てることである 。具体的には、 64QAMの 980シンボルのビット Mに符号化後ブロック # 1のデータ # 1— 1〜# 1— 980を割り当て、 980シンボルのビット b2に符号化後ブロック # 2の データ # 2— 1〜 # 2— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット b3に符号化後ブロック # 3のデータ # 3— ;!〜 # 3— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット b4に符号化後ブ ロック # 4のデータ # 4一;!〜 # 4— 980を割り当て、 980シンポノレのビット b5に符号 化後ブロック # 5のデータ # 5—;!〜 # 5— 980を害 ijり当て、 980シンポノレのビット b6 に符号化後ブロック # 6のデータ # 6— 1〜ヰ 6— 980を割り当てる。
[0040] これにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに 亘つて時間的に分散して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化 ブロック内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブ ロック内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改 善できる。
[0041] 次に、本実施の形態の並べ替え部 12の並べ替え処理の第 2の例を、図 6を用いて 説明する。図 6でも、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てると いった点では図 5と同様であり、図 5のように並べ替えたときと同様の効果を得ること 力できる。図 6が図 5と異なる点は、 QPSK、 16QAM、 64QAMにおいて、一つの符 号化後ブロックを固定ビット (例えば、 b lのみ)に割り当てるのではなぐ全てのビット( 例えば、 16QAMのときには b l、 b2、 b3、 b4)に害 ijり当てるようにした点である。具体 的には、例えば変調方式が 16QAMのとき、符号化後ブロック # 1については、デー タ # 1 1を blに割り当て、 # 1 2を 2に害 当て、 # 1 3を 3に害 当て、 # 1— 4を b4に害 ijり当てるというように、ブロック # 1のデータを bl、 b2、 b3、 b4を用いて送 信するという特徴をもつ。
[0042] このような割り当て方を採用した理由について述べる。 16QAMの b lの受信品質、 b2の受信品質、 b3の受信品質、 b4の受信品質には差がある。ここでは、 blの受信 品質が最も悪いものとする。すると、例えば、ブロック # 1を b lのみで送信した場合、 ブロック # 1は受信品質が悪いブロックとなってしまう。パケット通信を行っている場合
、パケットエラーは最も受信品質の悪いブロックの受信品質に影響を受けることになる 。したがって、この場合、ブロック # 1〜# 4の受信品質をなるベく均一にした方が良 い。図 6のような割り当てを行うとこれを実現できる。さらに、好適には、ブロック # 1〜 ブロック # 4について bl、 b2、 b3、 b4に割り当てる回数をできる限り均一となるように すると良い。なお、割り当てる回数の差は、高々 1回であることが望ましい。因みに、 1 回の差は、送信シンボル数が必ず 4 (ビット)の倍数(16QAMが 1シンボルに送信で きるビット数)であるとは限らないために、どのように割り当てたとしても発生してしまう こと力 sある。
[0043] なお、ここでは 16QAMのときを例に説明した力 64QAMについても同様の処理 を行うことで同様の効果を得ることができる。但し、 QPSKの場合は、 bl、 b2には受 信品質の差がないため、同様の効果を得ることができるとは限らない。しかし、送信装 置、受信装置により発生する歪みにより、受信品質に差が発生する可能性は否定で きないため、効果が得られる可能性はある。
[0044] 次に、本実施の形態の並べ替え部 12の並べ替え処理の第 3の例を、図 7に示す。
図 7でも、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てられているとい つた点では図 5と同様であり、図 5のように並べ替えたときと同様の効果を得ることが できる。図 6が図 5と異なる点は、同一シンボルでは、同一のブロックデータを送信す る力 QPSKでは、送信する順番として、ブロック # 1のデータ、ブロック # 2のデータ ブロックを交互に、 16QAMでは、ブロック # 1、ブロック # 2、ブロック # 3の順番で、 64QAMでは、ブロック # 1、ブロック # 2、ブロック # 3、ブロック # 4、ブロック # 5、ブ ロック # 6の順番で送信している点である。すなわち、図 5のようにブロックのデータを 連続したシンボルに割り当てるのではなく、間隔をお!/、たシンボルに割り当てるように してもよい。但し、図 5や図 6のような割り当て方の方が、ブロック内データをより多くの シンボルに分散できるので、受信品質の改善効果は高!/、。
[0045] 次に、本実施の形態の並べ替え部 12の並べ替え処理の第 4の例を、図 8に示す。
図 8でも、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てられているとい つた点では図 5と同様であり、図 5のように並べ替えたときと同様の効果を得ることが できる。図 8は、図 6と図 7の考えを組み合わせた例である。図 8では、 2ビット単位で、
割り当てるシンボルを変更している。これにより、図 5や図 6と同様の効果を得ることが できる力 図 5や図 6のような割り当て方の方が、ブロック内データをより多くのシンポ ルに分散できるので、受信品質の改善効果は高い。
[0046] このように本実施の形態によれば、送信データに対してブロック符号化処理を施し てブロック符号化データを形成する符号化部 11と、ブロック符号化データを変調して データシンボルを形成する変調部 15と、 1つのデータシンボルが異なる符号化ブロッ クのブロック内符号化データが集まって構成されるように、ブロック符号化データを並 ベ替えて変調部 15に供給する並べ替え部 12とを設けたことにより、変調多値数を大 きくした場合でも符号化ブロックのブロックサイズを変えることなく比較的簡易な構成 によりバースト誤りを抑制できる送信装置 10を実現できる。
[0047] 因みに、並べ替え部 12の処理は、変調部 15の変調多値数が多くなるほど、 1シン ボルがより多くのブロックのブロック符号化データが集まって構成されるように、ブロッ ク符号化データを並べ替えてレ、ると言うこともできる。
[0048] なお、本実施の形態では、主に、ブロック符号として LDPC符号を用いる場合につ いて説明したが、 LDPC符号以外のブロック符号にも広く適用できる。 LDPC符号以 外のブロック符号としては、 BCH符号、リード'ソロモン符号等がある。また、本実施の 形態では、主に、 LDPC符号等のブロック符号を用いる場合を例に説明しているが、 本実施の形態によるシンボルへのビット割り当てはターボ符号や畳み込み符号など のトレリス符号を用いる場合でも適用できる。詳細については、実施の形態 6で説明 する。
[0049] また、本実施の形態は、シングルキャリアの場合を例に説明した力 S、 OFDM等のマ ルチキャリア方式であっても、広く適用することができる。
[0050] (実施の形態 2)
図 9に、本発明の実施の形態 2に係るマルチアンテナ送信装置の構成を示す。
[0051] マルチアンテナ送信装置 100は、所謂 OFDM— MIMO通信を行う送信装置であ り、 2つのアンテナからそれぞれ異なる変調信号を送信するようになっている。具体的 には、アンテナ 114Aからは変調信号 Aを送信すると共に、アンテナ 114Bからは変 調信号 Bを送信する。ここで図 9では、変調信号 Aについての信号処理系統と、変調
信号 Bについての信号処理系とはほぼ同様の構成であるため、変調信号 Aの処理系 統については符号の後ろに「A」を付けて示し、それと対応する変調信号 Bの処理系 統については符号の後ろに「B」を付けて示した。
[0052] マルチアンテナ送信装置 100のフレーム構成信号生成部 115は、フレーム構成に 関する情報、符号化方法の情報及び変調方式の情報などの制御信号 116を出力す る。符号化部 102Aは、変調信号 Aのデータ 101 A及び制御信号 116を入力とし、制 御信号 116に基づいた符号化を施し、符号化後のデータ 103Aを出力する。
[0053] 並べ替え部 104Aは、符号化後のデータ 103A及び制御信号 116を入力とし、制 御信号 116に基づいて符号化後のデータ 103Aを並べ替え、並べ替え後のデータ 1 05Aを出力する。
[0054] 変調部 106Aは、並べ替え後のデータ 105A及び制御信号 116を入力とし、制御 信号 116に基づき BPSK、 QPSK、 16QAM又は 64QAMのいずれか変調を施し、 ベースバンド信号 107Aを出力する。
[0055] シリアルパラレル変換部(S/P) 108Aは、ベースバンド信号 107Aを入力とし、シリ アルパラレル変換を施し、パラレル信号 109Aを出力する。逆フーリエ変換部(ifft) 1 10Aは、パラレル信号 109Aを入力とし、フーリエ変換を施し、フーリエ変換後の信号 111Aすなわち OFDM信号を出力する。無線部 112Aは、フーリエ変換後の信号 11 1Aを入力とし、周波数変換、増幅等の所定の無線処理を施すことで変調信号 Aの 送信信号 113Aを形成する。送信信号 Aはアンテナ 114Aから電波として出力される
〇
[0056] 変調信号 Bについても、符号化部 102B、並べ替え部 104B、変調部 106B、シリア ルパラレル変換部(S/P) 108B、逆フーリエ変換部(ifft) 110B、無線部 112Bによ つて同様の処理が施され、変調信号 Bの送信信号 113Bがアンテナ 114Bから電波と して出力される。
[0057] 図 10に、マルチアンテナ送信装置 100の各アンテナ 114A、 114Bから送信される 変調信号 A、変調信号 Bのフレーム構成例を示す。図 10 (a)はアンテナ 114Aから送 信される変調信号 Aのフレーム構成を示し、図 10 (b)はアンテナ 114Bから送信され る変調信号 Bのフレーム構成を示すものである。本実施の形態の場合、通信方式とし
て空間多重の MIMO (Multiple_I叩 ut Multiple-Output)伝送を用いるので、同一キ ャリア、同一時刻の変調信号 Aと変調信号 Bのシンボルは、それぞれ異なるアンテナ から同時に送信され、空間で多重される。
[0058] フレームの先頭に配置されているプリアンブルは、チャネル変動を推定するための ものであり、受信機では、プリアンブルを用いてチャネル変動を推定し、 ZF (Zero For cing)、 MMSE (Minimum Mean Square Error)を施すことで、変調信号 Aと変調信号 Bとを分離すること力 Sできる。
[0059] キャリア Yの時間方向に亘つて配置されたパイロットシンボルは、受信装置において 、プリアンブルで除去できなかった周波数オフセットや、デバイスの特性による歪み( 振幅'位相)を推定し、除去するために用いられるシンボルである。
[0060] またデータシンボルは、データを伝送するためのシンボルであり、プリアンブルに続 いて送信される。
[0061] 図 11に、マルチアンテナ送信装置 100から送信された信号を受信復調するマルチ アンテナ受信装置の構成を示す。
[0062] マルチアンテナ受信装置 300の無線部 303— 1は、アンテナ 301— 1で受信した受 信信号 302— 1を入力とし、増幅、周波数変換等を施し、ベースバンド信号 304— 1 を出力する。フーリエ変換部(fft) 305— 1は、ベースバンド信号 304— 1を入力とし、 フーリエ変換を施し、フーリエ変換後の信号 306— 1を出力する。
[0063] 変調信号 Aのチャネル変動推定部 307— 1は、フーリエ変換後の信号 306— 1を入 力とし、図 10 (a)に示した変調信号 Aのプリアンブルを抽出し、このプリアンブルに基 づレ、て変調信号 Aのチャネル変動を推定し、変調信号 Aのチャネル変動推定信号 3 08— 1を出力する。
[0064] 変調信号 Bのチャネル変動推定部 309— 1は、フーリエ変換後の信号 306— 1を入 力とし、図 10 (b)に示した変調信号 Bのプリアンブルを抽出し、このプリアンブルに基 づレ、て変調信号 Aのチャネル変動を推定し、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 3 10— 1を出力する。
[0065] なお、無線部 303— 2、フーリエ変換部 305— 2、変調信号 Aのチャネル変動推定 部 307 2、変調信号 Bのチャネル変動推定部 309 2は、上述と同様の動作をする
[0066] 信号処理部 311は、フーリエ変換後の信号 306— 1、 306—2、変調信号 Aのチヤ ネル変動推定信号 308— 1、 308—2、変調信号 Bのチャネル変動推定信号 310— 1、 d丄 0― 2を入力とし、 ZF、z!ero Forcing)、 MMSE (Minimum Mean Square Error) 等の処理を行うと共にデコードを行いことで、変調信号 Aの受信データ 312A及び変 調信号 Bの受信データ 312Bを得る。信号処理部 311の詳細の動作については、図 13を用いて後述する。
[0067] 図 12に、マルチアンテナ送信装置とマルチアンテナ受信装置との間での通信モデ ルを示す。アンテナ 409Aから送信される変調信号を Txa (t)、アンテナ 409Bから送 信される変調信号を Txb (t) (t :時間)とする。また、各送受信アンテナ間でのチヤネ ノレ変動をそれぞれ hl l (t)、 hl2 (t)、 h21 (t)、 h22 (t)とし、アンテナ 410— 1で受 信した受信信号を Rxl (t)、アンテナ 410— 2で受信した受信信号を Rx2 (t)とすると 、以下の関係式が成立する。
[数 1]
Rxl(t) \ / /zl l(t) h21(t)\/Txa(t)
( 1 )
Rx2(t) J― ( h\2(t) h22(t) Txb(t) 図 13に、マルチアンテナ受信装置 300の信号処理部 311の構成を示す。分離-周 波数オフセット推定 ·補償部 401は、フーリエ変換後の信号 306— 1、 306—2、変調 信号 Aのチャネル変動推定信号 308— 1、 308—2、変調信号 Bのチャネル変動推 定信号 310—1、 310— 2を入力とし、(1)式についての逆行列演算(ZF)を行うこと で変調信号 Aと変調信号とを分離する。また分離 '周波数オフセット推定 ·補償部 40 1は、図 10に示したパイロットシンボルを用いて、周波数オフセットや、デバイスの特 性による歪み(振幅 ·位相)を推定し、推定結果に基づいて、これを補償することで、 変調信号 Aの補償後のベースバンド信号 402A、変調信号 Bの補償後のベースバン ド信号 402Bを得る。
[0068] 軟判定計算部 403Aは、変調信号 Aの補償後のベースバンド信号 402Aを入力と し、ブランチメトリックを計算することで軟判定値 404Aを得る。ディンターリーブ部 40 5Aは、軟判定値 404Aを入力とし、ディンターリーブ(並べ替え部 104Aと逆の処理)
を行うことでディンターリーブ後の軟判定値 406Aを得る。デコーダ 407Aは、ディン ターリーブ後の軟判定値 406Aを入力とし、これを復号することで変調信号 Aの受信 データ 408Aを得る。
[0069] また、軟判定計算部 403B、ディンターリーブ部 405B、デコーダ 407Bは、上述と 同様の動作をし、変調信号 Bの受信データ 408Bを得る。
[0070] 図 14は、図 10のフレーム構成で変調信号を送信した場合に、受信装置において 得られる、時間 i、 i+ l、 i + 2、 i + 3、 i + 4、 i+ 5におけるキャリア 1からキャリア 6の信 号電力対雑音電力比(SNR)の関係の一例を示したものである。図 14のように、デー タシンボルの SNRは、プリアンブルから時間的に離れるにつれて SNRが低下する。 これは、受信装置における周波数の推定誤差、デバイスの特性による歪み(振幅-位 相)の推定誤差が、プリアンブルから時間的に離れるにつれて大きくなるからである。
[0071] 例えば図 1のように、 lOFDMシンボル内でインターリーブを施し、受信装置におい てディンターリーブを施した場合、時間 i + 4、 i+ 5のようにプリアンブルから時間的に 離れた OFDMシンボルに属するデータは、ディンターリーブを施しても、図 14の現 象を考慮すると、 SNRが劣悪なデータシンボルのみで構成されることになるので、誤 り訂正を行っても符号化ゲインを得るのが困難であり、誤り率特性が劣化することにな
[0072] ここで、送受信装置がそれぞれ 1本のアンテナのみ具備する従来のシステムでは、 この問題を解決することは、非常に簡単であった。周波数オフセット、歪み推定のた めのシンボル、例えばパイロットシンボルを揷入すればよい。このとき、パイロットシン ボルの揷入頻度もそれほど多くする必要がないため、パイロットシンボルの揷入によ る伝送速度の低下も小さぐパイロットシンボルを揷入しても、システムとしてのデメリツ トはそれほど大きくなかった。 伝送路上で混ざり合った各変調信号を分離するための分離用シンボル(図 10のプリ アンブル)は必ず必要となる。また、この分離用シンボルを用いて、チャネル変動 hi 1 〜! ι22が推定されている。
[0074] ここで、チャネル変動 hi 1〜! 22の推定精度を劣化させる要因として、周波数オフ
セット、歪みの時間的変動がある。し力もながら、パイロットシンボルを揷入し、周波数 オフセット、歪み推定の時間的変動を推定するだけでは前述の SNRの低下を防ぐこ とは困難である。
[0075] あくまでも、チャネル変動 hi 1〜! 22の推定精度を確保しない限り、前述の SNRの 低下を防ぐことは困難なためである。これを実現するためには、分離用シンボルの揷 入頻度をあげる方法が考えられる。つまり、パイロットシンボルの揷入頻度をあげても 、解決が困難である。
[0076] · しかし、分離用シンボルは、全キャリアに亘つて配置する必要があるので、分離 用シンボルの揷入頻度をあげると伝送速度の低下が著しレ、と!/、う課題が発生する。し たがって、分離用シンボルの揷入頻度をできる限り少なく保ったままで、 SNRを改善 することが重要である。
[0077] 本実施の形態では、プリアンブルの揷入頻度を増やさずに、プリアンブルの離れた 位置のシンボルに割り当てられたデータの誤り率特性の劣化を抑制することができる マルチアンテナ送信装置を提案するものである。
[0078] 本実施の形態では、符号化部 102A、 102Bと変調部 106A、 106Bとの間に設け た並べ替え部 104A、 104Bの並べ替え処理を工夫することで、上述した問題を解決 した。以下その詳細について説明する。
[0079] ここで、並べ替え部 104A、 104Bは、入力される m番目のデータを、周波数軸にお V、てキャリア p (m)の位置のデータシンボルに、かつ時間軸にお!/、て時間 q (m)の位 置のデータシンボルに、配置するように並べ替えるものとする。この並べ替え処理を、 π (mノ = (m , q (m) )で表す。
[0080] 図 15及び図 16は、並べ替え部 104A、 104Bによる符号化後のデータの並べ替え 処理例を示す。なお図 15及び図 16は、一例として 60FDMシンボル内でデータの 並べ替えを行った例を示すものである。なお、プリアンブルは省略している。図 15、 図 16において、(1)、 (2)、 (3) は、データの配置の順番を示しており、例えば
、 1番目に入力されたデータを(1)のデータシンボルに配置し、 2番目に入力された データを(2)のデータシンボルに配置することを意味して!/、る。
[0081] 図 15、図 16の並べ替えで重要なことは、 1番目のデータ、 2番目のデータを異なる
時間のデータシンボル位置に配置することである。例えば、符号化部 102A、 102B がブロックサイズ 6のブロック符号化処理を施した場合には、並べ替え部 104A、 104 Bは、符号化ブロック内の 6個のデータを、時間的に異なる位置のシンボルに割り当 てる。つまり、例えば、 q (l)≠q (2)≠q (3)≠q (4)≠q (5)≠q (6)、 q (7)≠q (8)≠q (9)≠q (10)≠q (l l)≠q (12)となるようにブロック符号化後のデータをシンボルに 割り当てる。
[0082] これにより、受信装置がディンターリーブを施したデータ系列において、 SNRが劣 悪なデータが連続することがなくなるため、誤り訂正を行うことで符号化ゲインを得る ことができるようになり、誤り率特性の劣化を抑制できる。
[0083] 因みに、周波数軸方向における SNRの相関性(近いキャリア同士では SNRの相関 性が高い)を考慮した場合、上記の条件に加え、 p (l)≠p (2)≠p (3)≠p (4)≠p (5 )≠p (6)、 p (7)≠p (8)≠p (9)≠p (10)≠p (l l)≠p (12)となるように符号化データ を並べ替えると、誤り率特性の劣化を一段と抑制できるようになる。
[0084] このように、本実施の形態によれば、同一符号化ブロック内の符号化データ力 時 間方向の複数のデータシンボルに割り当てられるように符号化データを並べ替える 並べ替え部 104A、 104Bを設けたことにより、プリアンブルから遠く離れた位置のデ ータシンボルに符号化ブロック内の全てのデータが割り当てられることを回避できる。 換言すれば、各符号化ブロック間の、プリアンブルからの距離を実質的に均一化でき るので、プリアンブルからの距離に起因する誤り率特性の劣化を抑制し得るマルチア ンテナ送信装置 100を実現できる。また、フェージングによるノッチの影響も軽減でき
[0085] なお、本実施の形態では、図 10のように、プリアンブル、データシンボル、ノ ィロット シンボルのみで構成されたフレーム構成を例に採って説明した力 S、これに限ったもの ではなぐ例えば制御情報を伝送するシンボル等を含んでいてもよい。要は、データ シンボルの前にプリアンブルを配置するものに広く適用して好適である。
[0086] また、図 9に示した構成例では、各変調信号 A、 Bについて各々符号化部 102A、 1 02Bを設けた構成を説明したが、 1つの符号化部で変調信号 A、 B両方の符号化処 理を行う構成に適用することもできる。
[0087] 図 17に、その構成例を示す。図 9との対応部分に同一符号を付して示す図 17にお いて、マルチアンテナ送信装置 500がマルチアンテナ送信装置 100と異なる点は、 符号化部 102及び並べ替え部 104がーつしかない点である。
[0088] 符号化部 102は、データ 101及び制御信号 116を入力とし、制御信号 116に基づ いた符号化を施すことで、符号化後のデータ 103を得る。並べ替え部 104は、符号 化後のデータ 103及び制御信号 116を入力とし、制御信号 116に含まれるフレーム 構成の情報に基づき、符号化後のデータィ 103を並べ替え、並べ替え後のデータ 1 05A、 105Bをそれぞれ変調部 106A、 106Bに供給する。
[0089] 図 18、図 19、図 20に、並べ替え部 104による符号化後のデータの並べ替え処理 例を示す。
[0090] 図 18では、はじめに、符号化後の 6ビットのデータを変調信号 Aの異なる時間のデ ータシンボルに割り当てる(図 18の(1)、 (2)、 (3)、 (4)、 (5)、 (6)に相当する)。更 に、符号化後の 6ビットのデータを変調信号 Bの異なる時間のデータシンボルに割り 当てる(図 18の(7)、 (8)、 (9)、 (10)、 (11)に相当する)。次に、符号化後の 6ビット のデータを変調信号 Aに割り当てる。このように、符号化後のデータを異なる時間の データシンボルに割り当てると共に、変調信号 A、変調信号 Bに交互に割り当てる。こ のようにすることで、図 15、図 16に示した割り当て例と同様の効果を得ることができる のに加えて、変調信号 A、変調信号 Bに交互に割り当てているため、空間的なダイバ ーシチゲインを得ること力 Sできるというさらなる ¾]果を得ること力 Sできる。
[0091] 図 19では、変調信号 A、変調信号 Bに交互にデータの割り当てを行っている。その とき、奇数番目だけを抽出した 6ビットのデータ、または、偶数番目だけを抽出した 6 ビットのデータを、異なる時間のシンボルに配置する。例えば、変調信号 Aの(1) (3) (5) (7) (9) (11)のデータシンボルを見れば明らかである。このようにすることで、図 1 5、図 16に示した割り当て例と同様の効果を得ることができるのに加えて、変調信号 A、変調信号 Bに交互に割り当てているため、空間的なダイバーシチゲインを得ること 力 Sでさるというさらなる ¾]果を得ること力 Sでさる。
[0092] 図 20では、まず、変調信号 Aにデータを割り当て、次に変調信号 Bに割り当ててい る。そして、符号化後の 6ビットを単位として、これらを異なる時間のシンボルに配置
する。このようにすることで、図 15、図 16に示した割り当て例と同様の効果を得ること ができる。
[0093] 図 21に、図 17に示すような構成のマルチアンテナ送信装置 500から送信された信 号を受信復調するマルチアンテナ受信装置の信号処理部の構成を示す。ここでマル チアンテナ受信装置の全体構成は、図 11に示したような構成とすればよぐ信号処 理部 311を、図 21に示すように構成すればよい。
[0094] 図 13との対応部分に同一符号を付して示す図 21の信号処理部 311は、デインタ 一リーブ部 405、デコーダ部 407が 1つだけしか設けられていない点を除いて、図 13 の信号処理部 311と同様の構成である。ディンターリーブ部 405は、変調信号 Aの 軟判定値 404A、変調信号 Bの軟判定値 404Bを入力とし、フレーム構成に応じてデ インターリーブを行う(図 17の並べ変え部 104と逆の処理を行う)ことで、ディンターリ ーブ後の軟判定値 406を得る。デコーダ 407は、ディンターリーブ後の軟判定値 40 6を入力とし、これを復号することで受信データ 408を得る。
[0095] (実施の形態 3)
本実施の形態では、マルチアンテナ送信装置で LDPC符号化を行う場合の具体 的な形態を説明する。さらには、適応変調を行う場合の具体的な形態を説明する。
[0096] 図 22は、図 9の符号化部 102A、 102Bでそれぞれ符号化後のブロックサイズが 98 0ビットでなる LDPC符号化を行った場合の、並べ替え部 104A、 104Bによるデータ シンボルへの符号化後データの割り当て例を示す。変調信号 Aの A(l)、 A(2)、 · · · ……、 A(980)の 980シンボルに 1つの符号化ブロック内の 980ビットを割り当てる。 ここで、(1)、 (2)、 、(980)は、データの順番を示している。同様に、変調信 号 Bの B (l)、 B (2)、 、 B (980)の 980シンボルに 1つの符号化ブロック内の 9
80ビットを割り当てる。このように、 1つの符号化ブロック内のデータ(ビット)が複数の データシンボルに割り当てられている。これにより、 1つの符号化ブロック内のデータ を少ないデータシンボルに割り当てる場合と比較して、バースト誤りを抑制できる。
[0097] 図 23に、図 17の符号化部 102でブロックサイズが 980ビットでなる LDPC符号化を 行った場合の、並べ替え部 104によるデータシンボルへの符号化後データの割り当 て例を示す。変調信号 A及び変調信号 Bの 980シンボルに 1つの符号化ブロック内
の 980ビットを割り当てる。ここで、(1)、 (2)、 · · ·、(980)はデータの順番を示してい る。このように、 1つの符号化ブロック内のデータ(ビット)が複数のデータシンボルか つ複数のアンテナに割り当てることにより、 1つの符号化ブロック内のデータを少ない データシンボルに割り当てる場合と比較してバースト誤りを抑制できるのに加えて、空 間的なダイバーシチゲインを得ることができるというさらなる効果を得ることができる。
[0098] 次に、通信状況により適応変調を行う(すなわち変調方式を切り替える)マルチアン テナ送信装置に、本発明を適用した場合の形態について説明する。
[0099] 図 24に適応変調を行うマルチアンテナ送信装置の構成を示す。図 9との対応部分 に同一符号を付して示す図 24のマルチアンテナ送信装置 600は、例えば基地局に 設けられている。受信装置 2303は、アンテナ 2301で受信した受信信号 2302を入 力とし、受信処理を行うことで、通信相手の端末が送信した通信状況の情報、例えば ビットエラー率、パケットエラー率、フレームエラー率、受信電界強度、マノレチパスの 状況など情報を得、これから変調方式を決定し、これを制御情報 2304として出力す る。フレーム構成信号生成部 115は、制御情報 2304を入力とし、制御情報 2304に 基づき、変調方式、フレーム構成を決定し、これらをフレーム構成信号 116として変 調部 106A、 106Bに加えて符号化部 102A、 102B及び並べ替え部 104A、 104B に送出する。
[0100] 並べ替え部 104A、 104Bは、実施の形態 1で説明したのと同様に、変調方式に応 じて並べ替えを変更する。
[0101] 図 25に、マルチアンテナ送信装置 600と通信を行う通信相手の端末の構成例を示 す。図 11との対応部分に同一符号を付して示す図 25のマルチアンテナ受信装置 7 00の送信装置 2403は、送信データ 2402、ベースノ ンド、信号 304— 1、 304—2、受 信データ 312A、 312Bを入力とし、 ί列えば、ベースノ ンド信号 304一 、 304一 2力、ら 受信電界強度を推定し、受信データ 312Α、 312Bからビットエラー率、パケットエラ 一率、フレームエラー率を求め、これらの情報と送信データを含んだ送信信号 2404 を形成し、これをアンテナ 2405から電波として出力する。これにより、基地局(マルチ アンテナ送信装置 600)の変調方式が変更される。
[0102] なお、変調方式の変更方法はこれに限ったものではなぐ通信相手である端末が
希望する変調方式を指定してもよぐまた、基地局が、通信相手の端末が送信した変 調信号を受信し、その受信状態に基づいて、送信する変調信号の変調方式を決定 するようにしても同様に実施することができる。
[0103] (実施の形態 4)
本実施の形態では、 LDPC符号化後の最後のブロックデータの割り当て方の工夫 を説明する。図 26において、縦軸は周波数を示し、キャリア 1から nを用いてデータを 送信する。また横軸は時間を示す。
[0104] 図 26において、 1パケットのデータを、最初は 16QAMを用いて送信しているものと する。したがって、例えば実施の形態 1で説明した方法のように、 980シンボルで 4つ の符号化後ブロック # 1〜# 4を並列に送信することになる。 1パケットのデータ量が 可変であるとすると、最後に送信するデータ量が、必ずしも、 16QAMで 4つの符号 化ブロックを満たす量となるわけではない。ここで、重要なことは、 1シンボルが異なる 符号化ブロックのブロック内符号化データが集まった構成とすることであり、後述する 実施の形態 5の構成方法を用いてもよ!/、。
[0105] 本実施の形態では、最後に送信する符号化ブロックの数が 1つの場合、図 26Aの ように、最後のブロックの変調方式として BPSKを選択し、 980シンボルで 1つの符号 化ブロック # 1のみを送信する。
[0106] また、最後に送信する符号化ブロックの数が 1つより多く 2つ以下の場合、図 26Bの ように、最後のブロックの変調方式として QPSKを選択し、 980シンボルで 2つの符号 化ブロック # 1、 # 2を送信する。この場合には、図 5 (b)、図 6 (b)、図 7 (b)又は図 8 ( b)で説明したような並べ替えを行うとよい。
[0107] また、最後に送信する符号化ブロックの数が 2つより多い場合、図 26Cのように、最 後のブロックの変調方式として 16QAMを選択し、 980シンボルで例えば 4つの符号 化ブロック # 1〜# 4を送信する。この場合には、図 5 (c)、図 6 (c)、図 7 (c)又は図 8 ( c)で説明したような並べ替えを行うとよい。
[0108] このように送信することで、 1つの符号化ブロックデータが常に 980シンボルによつ て送信されるため、フェージングのノッチによる影響を軽減でき、受信品質が向上す
[0109] なお、別の割り当て方としては、符号化ブロックの数に拘わらず 16QAMを選択し、 不足した分のデータはすべて、例えば" 0"のダミーのデータを送信するようにしてもよ い。このように送信しても、 1つの符号化ブロックデータが常に 980シンボルによって 送信されるため、フェージングのノッチによる影響を軽減でき、受信品質を向上させる こと力 Sでさる。
[0110] 以上の操作は、パケット通信を行っていた場合、受信品質をできる限り均一にする ためには、非常に重要である。すなわち、もし、最後の符号化ブロックのデータを、 98 0シンボルより少な!/、シンボル数で送信すると、最後の符号化ブロックの誤り率特性 が劣化してしまい、パケットエラーの発生確率が大きくなつてしまう。本実施の形態の 方法によれば、これを有効に回避できる。
[0111] (比較例)
ここでは図 27を用いて、本発明による符号化ブロックデータの複数シンボルへの均 一割り当て方法との比較例として、従来一般的に行われてレ、る割り当て方法とその欠 点について説明する。
[0112] 図 27Aは、通信状況として時間と受信電界強度の関係の一例として、 980シンボル 区間での受信電界強度の状態を示してレ、る。
[0113] 図 27Bは、変調方式力 ¾PSKのときのフレーム構成例を示している。なお、図 27B では、例えば OFDMのようにキャリア 1からキャリア nを用いているマルチキャリア伝送 方式の場合を例として示している。従って、縦軸は周波数軸となっており、キャリア 1 力もキャリア nが存在する。変調方式が BPSKのときには、図 27Bのように 1つの符号 化後ブロック(ブロック # 1)を伝送するのに 980シンボルが必要となる。
[0114] これに対して、変調方式が 16QAMのときには、 16QAMでは 1シンボルで 4ビット を伝送できるため、 1つの符号化後ブロックを伝送するのに 245シンボルが必要とな る。したがって、 980シンポノレを用いると、ブロック # 1、ブロック # 2、ブロック # 3、ブ ロック # 4の 4ブロックを送信できることになる。
[0115] そして、従来は、図 27Cに示すように、 BPSKと同様に、時間方向に、ブロック # 1 と順に割り当てることが一般的である。
[0116] ここで、図 27Bのように BPSKを用いている場合には、図 27Aのような通信状況で あっても、 1つの符号化ブロックで受信電界強度の大きい時間と小さい時間が存在す るので、符号化ブロック単位で復号を行うと、受信電界強度の大きいデータの影響に より、誤りが訂正される可能性が高い。
[0117] これに対して、図 27Cのように 16QAMを用いている場合には、ブロック # 1及びブ ロック # 3は、受信電界強度が大きいので受信品質は良いが、ブロック # 2及びブロッ ク # 4は、受信電界強度が小さいので受信品質が悪くなる。このように、変調方式の 変調多値数が増加するにつれ、 1つの符号化ブロックが必要とするシンボル数が減 少するため、フェージングによる受信電界強度のノッチの影響を受け易い。つまり、ノ ツチによる受信品質の低下を受け易くなる。
[0118] 本発明の送信装置は、上記実施の形態でも説明したように、このような問題を符号 長(ブロックサイズ)を変えること無しに、有効に解決したものである。
[0119] (実施の形態 5)
本実施の形態では、実施の形態 1の簡単な変形例について説明する。つまり、本 実施の形態は、 "1つのデータシンボルは、異なる符号化ブロックのブロック内符号化 データが集まって構成される"といった基本構成は実施の形態 1と同様であり、本実 施の形態はその変形例である。
[0120] 本実施の形態における送信装置の構成例は図 2のとおりであり、その動作も実施の 形態 1と同様である。また、本実施の形態における符号化部 11による LDPC符号の 生成処理に関する構成は、図 3のとおりであり、その動作は、実施の形態 1と同様で ある。
[0121] 本実施の形態では、変調部 15による変調処理が、 QPSK及び 16QAMの場合を 例にとって説明する。つまり、本実施の形態の場合、変調部 15は、図 4に示したよう な信号点配置及びビット配置を行うものとする。
[0122] 図 28は、本実施の形態の送信装置が、 LDPC符号化された各符号化ブロック内の ビットを、変調後のどのシンボルに割り当てる力、を示すものである。具体的には、 980 ビットで構成されてレ、る一つのブロック内符号化データ(LDPC符号化後のデータ)を 、どのシンボルに配置するかを示すものである。また、横軸はシンボルの時間的な並
びを示している。縦軸は 1シンボルを構成するビット番号、つまり、 QPSKの場合 bl、 b2、 16QAMの場合 bl、 b2、 b3、 b4を示している。
[0123] さらに、図中 # X—Yは、 X番目の符号化ブロックの Y番目(980ビットの中の Y番目 )のビットを示している。例えば # 1— 1は、 1番目の符号化ブロックの 1番目のビットを 示す。同様に、例えば # 2— 979は、 2番目の符号化ブロックの 979番目のビットを示 す。
[0124] 図 28Αは、変調方式が QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示している。
本実施の形態では、変調方式が QPSKのときには、 1シンボルで 2ビット (bl、b2)送 信し、両者のビットを用いて、 1番目の符号化ブロックのデータを送信する。したがつ て、 490シンボルを用いて、 980ビットで構成された 1つの符号化ブロックを送信する ことになる。
[0125] 図 28Bは、変調方式が 16QAMのときの各シンボルへのビット割り当てを示してい る。変調式カ 16QAMのときには、 1シンポノレで 4ビット(bl、 b2、 b3、 b4)送信するこ とになるので、 490シンボルによって 980ビットで構成された符号化後ブロックを 2つ 送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は、 1つのブロック内符号化 データを複数のシンボルに割り当てることである。具体的には、 16QAMの 980シン ボノレのビット bl、 b2に符号化後ブロック # 1のデータ # 1 1〜 # 1— 980を割り当て 、 980シンポノレのビット b3、 b4に符号ィ匕後プ、ロック # 2のデータ # 2—;!〜 # 2— 980 を割り当てる。
[0126] これにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を QPSKと同等の数のシンボルに 亘つて時間的(または、周波数的(特に、 OFDMなどのマルチキャリア伝送のとき)) ( または、空間的(特に、 MIMO伝送のとき))に分散して配置できるため、フェージン グによるノッチによって符号化ブロック内のデータの品質が全体的に落ち込むことを 回避できる。つまり、符号化ブロック内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が 低くなるので、誤り率特性を改善できる。
[0127] 図 28Cは、シングルキャリア伝送を用いたときの本実施の形態におけるフレーム構 成例を示している。プリアンブル 2801は、例えば、受信装置で、信号検出、周波数 オフセット推定及び補償、利得制御を行うためのシンボルである。制御情報シンボル
2802は、例えば、変調方式の情報、符号化率の情報、パケットの長さの情報を伝送 するためにシンボルである。データシンボル 2803は、データを伝送するためのシン ボルであり、変調方式が QPSKのときは、図 28Aの構成でデータを伝送し、変調方 式が 16QAMのときは、図 28Bの構成でデータを伝送する。
[0128] 図 29は、本実施の形態の送信装置の構成例を示している。図 29では、図 2と同様 に動作するものについては同一符号を付した。送信装置 2900はセレクタ 2901を有 する。セレクタ 2901は、送信データ Sl、制御信号 S I 0を入力とし、制御信号 S 10に 含まれる変調方式の情報に応じて、送信データ S1を振り分ける。本実施の形態では 、セレクタ 2901は、変調方式が QPSKのとき、振り分けデータ # 1を出力信号 2901 —1として符号化部 11— 1に出力する。このとき、セレクタ 2901は、符号化部 11— 2 には出力信号 2901— 2を出力しない。これに対して、セレクタ 2901は、変調方式が 16QAMのとき、振り分けデータ # 1を出力信号 2901— 1として符号化部 11—1に 出力すると共に、振り分けデータ # 2を出力信号 2902— 2として符号化部 11— 2に 出力する。
[0129] 符号化部 11—1、 11— 2は、それぞれ、入力されたデータを符号化し、符号化後の データ 2902— 1、 2902— 2を出力する。符号化部 11— 2は、変調方式が QPSKの ときには符号化動作を行わない。なお、符号化部 11—1、 11— 2は、変調方式の情 報を制御信号 S 10から知ることができる。
[0130] 変調部 15は、符号化後のデータ 2902— 1、 2902—2、制御信号 S10を入力とし、 制御信号 S 10の変調方式に応じた変調を行ことで送信シンボル、つまり、ベースバン ド信号 S3を得、これを無線部 16に出力する。このとき、変調部 15は、プリアンブルや 制御情報シンボルも付加する。無線部 16以降の動作は、図 2と同様である。
[0131] 図 29の送信装置 2900においては、符号化部 11—1、 11— 2を並列に配置し、変 調多値数が大きな変調方式ほど、多くの符号化部を並列動作させるようになつている 。これにより、図 2に示したような構成と比較して、送信処理の高速化が可能となる。 特に、変調多値数の大きな変調方式に切り替えた場合でも、変調多値数の小さな変 調方式と同等のシンボルレートを維持できる利点がある。但し、図 2に示すような構成 でも、図 28に示したような送信フレームを形成することは可能である。図 2の構成は、
図 29の構成と比較して、送信処理速度は遅いものの、符号化部が少ないので回路 規模は小さくて済む。
[0132] 図 30は、本実施の形態における受信装置の構成例を示している。受信装置 3000 は、無線部 3003に、アンテナ 3001で受信した受信信号 3002を入力し、受信信号 3 002に周波数変換、直交復調等の処理を施すことでベースバンド信号 3004を得、こ れを出力する。
[0133] 制御部 3005は、ベースバンド信号 3004を入力とし、図 28Cのプリアンプ、ノレ 2801 、制御情報シンボル 2802を検出し、これらのシンボルに基づいて、信号検出、周波 数オフセット推定、チャネル推定を行と共に変調方式の情報を抽出し、これらの情報 を含む制御信号 3006を各部に出力する。
[0134] 軟値作成部 3007は、ベースバンド信号 3004、制御信号 3006を入力とし、制御信 号 3006に含まれるチャネル推定情報とベースバンド信号 3004から、復号のための 各ビットの軟値を計算することで軟値信号 3008を得、これを出力する。
[0135] 振り分け部 3009は、制御信号 3006、軟値信号 3008を入力とし、制御信号 3006 に含まれる変調方式の情報が QPSKを示していた場合、軟値信号 3008を軟値 # 1 信号 3010— 1として復号部 3011—1に出力する。これに対して、振り分け部 3009 は、変調方式の情報が 16QAMを示していた場合、軟値信号 3008を軟値 # 1信号
3010— 1と軟値 # 2信号 3010— 2に振り分け、これらをそれぞれ復号部 3011— 1、
3011— 2に出力する。ここで、軟値 # 1信号 3010— 1は、図 28A、図 28Bのブロック # 1に関する軟値であり、軟値 # 2信号 3010— 2は、図 28Bのブロック # 2に関する 軟値である。
[0136] 復号部 3011—1は、軟値 # 1信号 3010— 1、制御信号 3006を入力とし、軟値 # 1 信号 3010— 1に基づき復号を行うことで復号後のデータ # 1信号 3012— 1を得、こ れを出力する。この復号後のデータ # 1信号 3012— 1は、図 28A、図 28Bの # 1の ブロックのデータに相当する。
[0137] 復号部 3011—2は、軟値 # 2信号 3010— 2、制御信号 3006を入力とし、軟値 # 2 信号 3010— 2に基づき復号を行うことで復号後のデータ # 2信号 3012— 2を得、こ れを出力する。この復号後のデータ # 2信号 3012 2は、図 28Bの # 2のブロックの
データに相当する。なお、復号部 3011—2は、変調方式が QPSKのときは復号動作 を行わない。
[0138] パラレル.シリアル変換部 3013は、復号後のデータ # 1信号 3012— 1、復号後の データ # 2信号 3012— 2、制御信号 3006を入力とし、変調方式に応じて並べ替え を行うことで並べ替え後のデータ 3014を得、これを出力する。
[0139] 以上の構成により、図 2又は図 29のような構成の送信装置 10、 3000力、ら図 28のよ うなフレーム構成の変調信号をされた場合に、受信信号力も送信データ S 1に相当す る復号後のデータ 3014を得ることができる。
[0140] 特に、本実施の形態の受信装置においては、図 30のように、復号部を並列に設置 し、受信信号の変調多値数が大きいほど、多くの復号部を並列動作させるようになつ ている。これにより、受信処理の高速化が可能となる。特に、受信信号の変調多値数 が大きい場合でも、変調多値数の小さな受信信号と同等のシンボルレートで受信処 理を行うことができるといった利点がある。さらに言うと、受信側での誤り率特性を向上 させるために図 28に示したようなフレーム構成の変調信号を伝送した場合でも、図 3 0のような構成の受信装置 3000を用いれば、シンボルレートを低下させずに受信処 理を fiうこと力できるようになる。
[0141] 以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態 1と同様に、 1シンボルがより多 くのブロックのブロック符号化データが集まって構成されるように、ブロック符号化デ ータを並べ替えるようにしたことで、実施の形態 1と同様に、受信品質を向上させるこ と力 Sできる。
[0142] さらに、本実施の形態によれば、送信側に複数の符号化部を並列に配置し、変調 多値数が大きな変調方式ほど、多くの符号化部を並列動作させるようにしたことにより 、変調多値数の大きな変調方式に切り替えた場合でも、変調多値数の小さな変調方 式と同等のシンボルレートを維持できるようになる。また、受信側に複数の復号部を 並列に配置し、受信信号の変調多値数が大きいほど、多くの復号部を並列動作させ るようにしたことにより、受信信号の変調多値数が大きい場合でも、変調多値数の小 さな受信信号と同等のシンボルレートで受信処理を行うことができるようになる。つまり 、シンボルレートの高速化に対し、容易に対応することができるため、より高速なデー
タ伝送を実現すること力できる。
[0143] なお、実施の形態 1では、例えば図 5〜図 8に示したように各シンボルに 1ビット単位 でブロックデータを割り当てた例を説明したのに対して、本実施の形態では、例えば 図 28に示したように各シンボルに 2ビット単位でブロックデータを割り当てる例につい て説明した。すなわち、 16QAMに着目した場合、実施の形態 1では、 1シンボルを 構成する各ビット bl , b2, b3, b4独立にブロックデータを割り当てた力 S、本実施の形 態では、ビット bl , b2を 1つの単位として、これら 2ビットにはブロックデータ # 1を割り 当て、ビット b3, b4を 1つの単位として、これら 2ビットにはブロックデータ # 2を割り当 てた。しかし、本実施の形態で説明した送信装置及び受信装置は、実施の形態 1の ようなフレーム構成にも適用することができる。図 31に、その適用可能なフレーム構 成例を示す。
[0144] また、本実施の形態では、 LDPC符号等のブロック符号に対する処理を例に説明 したが、ターボ符号や畳み込み符号などのトレリス符号に対しても、上述したのと同様 な方法を適用することができる。詳細については、実施の形態 6で説明する。
[0145] また、本実施の形態では、シングルキャリア通信を行う送信装置、受信装置の構成 を例に説明したが、これに限ったものではなぐ OFDMなどのマルチキャリア通信を 行う送信装置、受信装置でも同様に実施することができる。
[0146] また、 MIMO通信等のマルチアンテナ通信を行う送信装置、受信装置でも同様に 実施すること力 Sできる。本実施の形態で説明した技術は、多重化方法によらず、広く 適用すること力でさる。
[0147] 特に、 OFDMなどのマルチキャリア方式では、シンボルを配列する方法として、時 間軸以外に周波数軸つまり(サブ)キャリア方向に並べる方法がある(例えば、図 10、 図 15、図 26などを参照)。
[0148] 本実施の形態の技術は、シンボルを時間軸に並べる場合、周波数軸に並べる場合 のいずれにも適用でき、上述したのと同様の効果を得ることができる。さらに、 MIMO 伝送方式のようにシンボルを空間軸に並べる場合でも適用でき、同様の効果を得る こと力 Sでさる。
[0149] (実施の形態 6)
実施の形態 1、実施の形態 5では、本発明を、 LDPC符号等のブロック符号に適用 する場合について説明した力 本実施の形態では、本発明を、ターボ符号や畳み込 み符号などのトレリス符号に適用する場合について説明する。
[0150] 本実施の形態の特徴は、トレリス符号化により順次形成されるトレリス符号化データ を、複数シンボルに亘つて割り当てて送信シンボルを形成した後に、その送信シンポ ルをシンボル単位でインターリーブするようにした点である。
[0151] これにより、ランダムビットインターリーブ処理を行うのと同様の処理を、小さい回路 規模で、高速に行うこと力できるようになる。つまり、本実施の形態における、順次形 成されるトレリス符号化データを複数シンボルに亘つて割り当てる処理は、従来のラン ダムビットインターリーブ処理と比較すると非常に簡単な処理で済み、かつそのシン ボルに対してシンボル単位でのインターリーブを施すと言った簡単な処理を施すだ けなので、従来のビットインターリーバと比較して簡易な回路で、ビットインターリーブ と等価の処理を行うことができる。
[0152] 図 32A、図 32Bは、本実施の形態における、例えば、畳み込み符号化された各符 号化されたデータが、変調後のどのシンボルに割り当てられるかを示すものである。 また、横軸はシンボルの時間的な並びを示している。縦軸は 1シンボルを構成するビ ッ卜番号、つまり、 QPSKの場合 bl、 b2、 16QAMの場合 bl、 b2、 b3、 b4を示してい
[0153] さらに、図中 # X—Yは、 X番目の符号化処理により得られた Y番目のビットを示し ている。例えば # 1 1は、 1番目の符号化処理により得られた 1番目のビットを示す。 同様に、例えば # 2— 100は、 2番目の符号化処理により得られた 100番目のビット を示す。図 32の配置は、シンボルインターリーブ前の順番を示しており、シンポルイ ンターリーブは、 100シンボルで行われる。シンボルインターリーブについては、図 3 3、図 34を用いて詳しく説明する。
[0154] 図 32Αは、変調方式が QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示している。
変調方式が QPSKのときには、 1シンボルで 2ビット (bl、b2)送信する。本実施の形 態では、この両者のビットを用いて、 1番目の符号化データと 2番目の符号化データ を送信する。ここで、 1番目の符号化データ(# 1— 1、 # 1— 2、 # 1— 3 · · · )とは、一
つのトレリス符号化が施されたデータであり、また、 2番目の符号化データ(# 2— 1、 # 2— 2、 # 2— 3 · · · )とは、一つのトレリス符号化が施されたデータである。
[0155] ここで言う一つのトレリス符号化処理とは、 1つのトレリス符号器から符号化されて順 次出力される符号化データの 1つのまとまりのことである。従って、 1番目の符号化デ ータと 2番目の符号化データの作り方は、例えば後述するように異なる符号化部を設 け、 1番目の符号化部により得られる符号化データを 1番目の符号化データとし、 2番 目の符号化部により得られる符号化データを 2番目の符号化データとすればよい。
[0156] また、単一の符号化部により順次出力される符号化データのうち、例えば、 1個目の 符号化データから 100個目の符号化データまでを 1番目の符号化データとし、 101 個目の符号化データから 200個目の符号化データまでを 2番目の符号化データとし てもよい。
[0157] 図 32Bは、変調方式が 16QAMのときの各シンボルへのビット割り当てを示してい る。変調式が 16QAMのときには、 1シンボルで 4ビット(bl、 b2、 b3、 b4)送信する。 本実施の形態では、この 4つのビットを用いて、 4つの符号化データを送信する。
[0158] 図 32Bの例では、 16QAMのビット Mを用いて 1番目の符号化データ # 1に関連 するデータが送信される。同様に 16QAMのビット b2を用いて 2番目の符号化データ # 2に関連するデータが、 16QAMのビット b3を用いて 3番目の符号化データ # 3に 関連するデータが、 16QAMのビット b4を用いて 4番目の符号化データ # 4に関連 するデータが送信される。
[0159] これにより、各符号化ビット(データ)を QPSKと同等の数のシンボルに亘つて時間 的ほたは、周波数的(特に、 OFDMなどのマルチキャリア伝送のとき))ほたは、空 間的(特に、 MIMO伝送のとき))に分散して配置できるため、フェージングによるノッ チによって符号化データの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、デー タがバースト的に誤る確率を低くできるので、誤り率特性を改善できる。当然、 QPSK についてもビット単位で同様の操作が行われているため、同様の効果を得ることがで きる。
[0160] 図 32Cは、シングルキャリア伝送を用いたときの本実施の形態におけるフレーム構 成例を示している。なお、図 32Cのフレーム構成は、既に説明した図 28Cと同様のた
め、ここでの説明は省略する。
[0161] 図 33は、本実施の形態における送信装置の構成例を示している。図 33では、図 2 、図 29と同様に動作するものについては、図 2、図 29と同一符号を付した。セレクタ 2 901は、送信データ S l、制御信号 SI 0を入力とし、制御信号 S 10に含まれる変調方 式の情報に応じて、送信データ S1を振り分ける。
[0162] 本実施の形態では、セレクタ 2901は、変調方式が QPSKのとき、振り分けデータ
# 1を出力信号 2901— 1として符号化部 11— 1に、振り分けデータ # 2を出力信号 2 901— 2として符号化部 11— 2に出力する。このとき、セレクタ 2901は、符号化部 11 _3、 11_4ίこ (ま出力信号 2901_3、 2901_4(ま出力しなレヽ。
[0163] これに対して、セレクタ 2901は、変調方式が 16QAMのとき、振り分けデータ # 1を 出力信号 2901— 1として符号化部 11—1に、振り分けデータ # 2を出力信号 2902 —2として符号化部 11—2に、振り分けデータ # 3を出力信号 2901— 3として符号化 部 11— 3に、振り分けデータ # 4を出力信号 2902— 4として符号化部 11— 4に出力 する。
[0164] 符号化部 11—1、 11—2、 11—3、 11— 4は、それぞれ、入力されたデータをトレリ ス符号ィ匕することで符号ィ匕データ 2902一 1、 2902一 2、 2902一 3、 2902一 4を得、 これを出力する。符号化部 11— 3、 11— 4は、変調方式が QPSKのときには符号化 動作を行わない。なお、符号化部 11—;!〜 11— 4は、変調方式の情報を制御信号 S 10力、ら失口ること力 Sでさる。
[0165] マッピングき 3304は、符号ィ匕データ 2902—1、 2902一 2、 2902一 3、 2902一 4、 制御信号 S 10を入力とし、 QPSKのときには図 32Aに示したマッピング処理を行うと 共に、 16QAMのときには図 32Bに示したマッピング処理を行うことで、送信シンボル 、つまりベースバンド信号 3305を得、これをインターリーバ 3301に出力する。
[0166] インターリーノ 3301は、ベースバンド信号 S3を入力とし、この信号にシンボルイン ターリーブ処理を施し、インターリーブ後のベースバンド信号 3302を出力する。変調 部 3303は、インターリーブ後のベースバンド信号 3302を帯域制限し、帯域制限後 のベースバンド信号 S3を出力する。
[0167] 本実施の形態の送信装置 3300の大きな利点は、インターリーブ処理にある。この
点について詳しく説明する。
[0168] 一般に、インターリーバには、ビット単位でインターリーブ処理を行うビットインターリ ーバと、シンボル単位でインターリーブ処理を行うシンボルインターリーバがある。ビッ トインターリーブ処理は、シンボルインターリーブ処理に比して、受信品質の改善効 果が大きい。
[0169] 本実施の形態の送信装置 3300のインターリーバ 3301は、マッピング部 3304によ り得られたシンボルをインターリーブするので、シンボルインターリーバである。しかし 、本実施の形態では、各符号化部 11—;!〜 11— 4により順次形成される符号化デー タ 2902—;!〜 2902— 4が連続して同一シンボルに含まれないよう、マッピング部 33 04によってマッピングを行ってデータシンボルを形成した後に、シンボルインターリー ブ処理するので、ビットインターリーブと等価な処理を行うことができる。
[0170] 具体的には、本実施の形態では、インターリーバ 3301をマッピング部 3304の後段 に配置することにより、インターリーバ 3301によってシンボルインターリーブを行う。
[0171] ここで、本実施の形態では、図 32のようにフレーム構成を決めているため、シンポ ノレインターリーブを施すことで、各符号化データ # 1、 # 2、 # 3、 # 4は、ビットインタ 一リーブを施されたこと等化となる。つまり、本実施の形態では、マッピング部 3304に よって図 32のようなシンボルを形成し、その後段にシンボルインターリーバ 3301を配 置することで、ビットインターリーブを施した場合と同様の受信品質を受信側で得るこ とが可能となる。
[0172] また、本実施の形態の構成は、ビットインターリーバを設ける場合と比較して、回路 規模の点で優れている。何故なら、ビットインターリーブを行うためには、例えば符号 化部 11—;!〜 11— 4とマッピング部 3304の間にインターリーバを配置する方法が従 来一般的である。し力もながら、このように、符号化部とマッピング部の間にインターリ ーバを配置する場合、インターリーバが 4つ必要となる。これに対して、本実施の形態 の場合には、 1つのシンポノレインターリーバ 3301で済むからである。
[0173] 次に、図 34を用いて、シンボルインターリーバ 3301の動作の一例を示す。図 34 (a )は、インターリーノ 3301による、内蔵メモリへのシンボルデータの書き込み方向と読 み出し方向の一例を示したものである。図 34のように、マッピング部 3304から"シン
ボノレ 1 " "シンボル 2" "シンボル 3" · · · "シンボル 100"の順番にシンボルが出力される ものとする。そして、インターリーバ 3301は、図 34 (a)の横軸方向にメモリへの書き込 みを行う。また、インターリーノ 3301は、図 34 (a)の縦軸方向に読み出しを行う。こ れにより、インターリーブ後のシンボルは、図 34 (b)のように並べ替えられる。
[0174] 図 30との対応部分に同一符号を付して示す図 35に、本実施の形態の受信装置の 構成例を示す。図 35が図 30と異なる点は、主に、送信装置 3300でインターリーブし たシンボルの順番をもとに戻すためにディンターリーバ 3501が揷入されている点と、 4つの符号化部 11—;!〜 11— 4に対応した 4つの復号部 3011—;!〜 3011—4を有 する点である。
[0175] 以上の構成により、受信装置 3500は、図 33の送信装置 3300から送信された変調 信号を受信し、復号後のデータ 3014を得ることができる。特に、受信装置 3500は、 復号部 3011—;!〜 3011—4が並列に設置することで、高速動作が可能となる。また 、受信装置 3500は、ビットインターリーブされた信号と等価の信号を受信し、それを 復号するので、誤り率特性の良い復号データ 3014を得ることができる。
[0176] 以上説明したように、本実施の形態によれば、送信データをトレリス符号化する符 号化部 11—;!〜 11— 4と、トレリス符号化部 11—;!〜 11— 4により順次形成される符 号化データが連続して同一シンボルに含まれな!/、ようなマッピングを行って、データ シンボルを形成するマッピング部 3304と、データシンボルをインターリーブするシン ボルインターリーバ 3301とを設けたことにより、小さい回路規模でビットインターリー ブと等価のインターリーブ処理を行って、受信側での受信品質を有効に向上させるこ と力 Sできる。
[0177] つまり、マッピング部 3304では、トレリス符号化部 11—;!〜 11— 4により、順次形成 される符号化データ力、連続して同一シンボルに含まれないようなマッピングを行うと いった単純な処理を行えばよぐインターリーバ 3301では、 1系統のシンボルに対し てインターリーブ処理を施せばよい。本実施の形態の送信装置 3300は、このような 単純な処理の組み合わせで、従来のビットインターリーバと等価の処理を、し力、も高 速で行うことができる。この高速化に関しては、符号化部 11—;!〜 11— 4を並列に設 けたことが寄与している。但し、単純に符号化部 11 ;!〜 11 4を並列に設け、かつ
ビットインターリーブを行おうとすると、各符号化部 11—;!〜 11— 4の後段にビットイン ターリーバを設けなければならず、回路規模が大きくなる。本実施の形態の構成は、 ビットインターリーブを行う場合に、回路規模の増大を抑制しつつ、高速化を実現す るものである。
[0178] なお、本実施の形態では、マッピング部 3304によって行う各シンボルへのビット割 り当て処理を、図 32A、図 32Bを例にして説明したが、この例に限らず、例えば図 36 A、図 36Bのような割り当て処理を行ってもよい。要は、各符号化部 11—;!〜 11— 4 により順次形成される符号化データ (例えば # 1— 1、 # 1— 2、 # 1— 3、 )が 連続して同一シンボルに含まれないようなマッピングを行うようにすればよぐ実施の 形態 1、実施の形態 5の変調部の処理として説明したシンボルへのビット割り当ても、 適宜、本実施の形態のマッピング部 3304の処理として適用できる。
[0179] また、本実施の形態では、データをトレリス符号化して送信する場合を説明した。特 に、インターリーノ 、ディンターリーバの揷入位置について詳しく説明した。ここで、本 実施の形態におけるトレリス符号とは、畳み込み符号や、ターボ符号を含むものとす る。特にターボ符号を用いた場合、符号化、復号化において、インターリーノ 、ディン ターリーバが必要になる。
[0180] この場合、図 33のインターリーノ 3301と図 35のディンターリーノ 3501は、ターボ 符号の符号化、復号化の際のインターリーノ^ディンターリーバとは、別のものである 場合が考えられる。別の場合として、図 33のように、インターリーバ 3301を設けず、 各ターボ符号器が異なるインターリーバを有する方法も考えられる。ただし、この場合 、各ターボ符号器でエンコードされたデータは、異なる復号を行う必要があるので、 復号部の共通化を行うことができなレ、。
[0181] また、本実施の形態では、シングルキャリア通信を行う送信装置、受信装置の構成 を例に説明したが、これに限ったものではなぐ OFDMなどのマルチキャリア通信を 行う送信装置、受信装置でも同様に実施することができる。また、 MIMO通信等のマ ルチアンテナ通信を行う送信装置、受信装置でも同様に実施することができる。本実 施の形態で説明した技術は、多重化方法によらず、広く適用することができる。特に 、 OFDMなどのマルチキャリア方式では、シンボルを配列する方法として、時間軸以
外に周波数軸つまり(サブ)キャリア方向に並べる方法がある(例えば、図 10、図 15、 図 26などを参照)。本実施の形態の技術は、シンボルを時間軸に並べる場合、周波 数軸に並べる場合のいずれにも適用でき、上述したのと同様の効果を得ることができ る。さらに、 MIMO伝送方式のようにシンボルを空間軸に並べる場合でも適用でき、 同様の効果を得ることができる。
[0182] つまり、本実施の形態の特徴の一つは、複数系統の符号化データをパラレルに入 力し、 1系統のデータシンボルを出力するマッピング部 3304と、このデータシンポノレ をインターリーブするシンボルインターリーバ 3301とを設けた点にある。
[0183] これにより、マッピング処理とシンボルインターリーブ処理との組み合わせにより、符 号化処理とビットインターリーブ処理の高速動作が可能となり、且つ、回路規模を削 減した構成のビットインターリーバを実現することができるようになる。
[0184] (実施の形態 7)
本実施の形態では、上述した実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6で提示し た原理を、特に、トレリス符号とブロック符号の連接符号に適用する場合について説 明する。本実施の形態では、ブロック符号化したデータを、トレリス符号化する場合に ついて説明する。
[0185] 図 2及び図 33との対応部分に同一符号を付して示す図 37に、本実施の形態にお ける送信装置の構成例を示す。送信装置 3900は、セレクタ 3901に、送信データ S1 、制御信号 S10を入力する。セレクタ 3901は、制御信号 S10に含まれる変調方式の 情報に応じて、送信データ S 1を振り分ける。本実施の形態では、セレクタ 3901は、 変調方式が QPSKのとき、振り分けデータ # 1を出力信号 3902— 1としてブロック符 号化部 3903— 1に出力する。このとき、セレクタ 3901は、ブロック符号化部 3903— 2には出力信号 3902— 2を出力しない。これに対して、セレクタ 3901は、変調方式 力 S16QAMのとき、振り分けデータ # 1を出力信号 3902— 1としてブロック符号化部 3903—1に出力すると共に、振り分けデータ # 2を出力信号 3902— 2としてブロック 符号化部 3903— 2に出力する。
[0186] ブロック符号化部 3903— 1、 3903— 2は、それぞれ振り分けデータ # 1 (出力信号
3902— 1)、振り分けデータ # 2 (出力信号 3902— 2)を入力とし、それぞれ、入力さ
れたデータをブロック符号化し、ブロック符号化後のデータ 3904— 1 3904—2 39 05—1 3905— 2を出力する。このときの動作を、図 38を用いて説明する。
[0187] 図 38は、本実施の形態におけるブロック符号化の例を示している。図 38Aは、変調 方式が QPSKのときの図 37のブロック符号化部 3903— 1の動作を示している。なお 、上述したように、このとき、図 37のブロック符号化部 3903— 2は動作しない。
[0188] 図中 # X— Yは、 X番目の符号化ブロックの Y番目(980ビットの中の Y番目)のビッ トを示している。例えば # 1— 1は、 1番目の符号化ブロックの 1番目のビットを示す。 同様に、例えば # 2— 979は、 2番目の符号化ブロックの 979番目のビットを示す。
[0189] 図 38Aのように、変調方式が QPSKのとき、ブロック符号化部 3903— 1のみ動作し 、ブロック符号化部 3903— 1によって、 980ビットで構成されたブロック符号化された データ # 1— 1 # 1 980 # 2— 1〜# 2— 980が生成される。
[0190] 一方、変調方式が 16QAMのとき、図 38Bのように、ブロック符号化部 3903— 1 3 901— 2の両者が動作し、それぞれによって、 980ビットで構成されたブロック符号化 データが生成される。
[0191] 図 37におけるトレリス符号ィ匕咅 3906一 1 3906一 2 3906一 3 3906一 4は、そ れぞれプ、ロック符号ィ匕データ 3904一 1 3904一 2 3905一 1 3905一 2を入力とし 、これらを卜レジス f夺 ^"ィ匕し、卜レジス f夺^ "ィ匕後のデータ 3907_1 3907_2 3907_ 3 3907— 4を出力する。
[0192] 図 39を用レヽて、卜レリス符号ィ匕咅 3906一 1 3906一 2 3906一 3 3906一 4によ る動作及びマッピング部 3304によるシンボルへのビット割り当て動作について説明 する。
[0193] 図 39Aは、変調方式が QPSKのときの図 38Aのように生成されたブロック符号化デ ータを、さらにトレリス符号化した場合のトレリス符号の状態例を示している。ブロック 符号化データ # 1— 1〜 1 490力、らは、トレリス符号化部 3906— 1によるトレリス 符号化によって、トレリス符号化データ # 1 # 1 ' 980が生成される。ただし、 # 1 'の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号化データ(図 38の場 合 # 2のブロック符号化データ)を用いることで生成される。そして、トレリス符号化デ ータ # 1 1 # 1 980は、マッピング部 3304によって、 QPSK変調で送信され
る 2ビットのうちのビット blに割り当てられる。
[0194] 同様に、ブロック符号化データ #1—49;! #1— 980からは、トレリス符号化部 39 06— 2によるトレリス符号化によって、トレリス符号化データ # 1"—1〜# 1"一 980が 生成される。ただし、 #1"の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号 化データ(図 38の場合 # 2のブロック符号化のデータ)を用いることで生成される。そ して、トレリス符号化データ #1 #1" 980は、マッピング部 3304によって、 QPSK変調で送信される 2ビットのうちのビット b2に割り当てられる。
[0195] 図 39Bは、変調方式が 16QAMのときの図 38Bのように生成されたブロック符号化 データをさらにトレリス符号化した場合のトレリス符号の状態例を示している。ブロック 符号化データ #1— 1〜 1 490力、らは、トレリス符号化部 3906— 1によるトレリス 符号化によって、トレリス符号化データ #1 #1' 980が生成される。ただし、 #1'の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号化データ(図 38の場 合 #3のブロック符号化のデータ)を用いることで生成される。そして、トレリス符号化 データ #1 1 #1 980は、マッピング部 3304によって、 16QAMで送信され る 4ビットのうちのビット blに割り当てられる。
[0196] 同様に、ブロック符号化データ #1—49;! #1— 980からは、トレリス符号化部 39 06— 2によるトレリス符号化によって、トレリス符号化データ # 1"—1〜# 1"一 980が 生成される。ただし、 #1"の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号 後のデータ(図 38の場合 # 3のブロック符号化のデータ)を用いることで生成される。 そして、トレリス符号化データ #1 #1" 980は、マッピング部 3304によって 16QAMで送信される 4ビットのうちのビット b2に割り当てられる。
[0197] 同様に、ブロック符号化データ #2—;! #2— 490からは、トレリス符号化部 3906 —3によるトレリス符号化によって、トレリス符号化データ # 2 # 2 980が生 成される。ただし、 #2'の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号化 データ(図 38の場合 #4のブロック符号化のデータ)を用いることで生成される。そし て、トレリス符号化データ #2 #2 980は、マッピング部 3304によって、 16 QAMで送信される 4ビットのうちのビット b3に割り当てられる。
[0198] 同様に、ブロック符号化データ #2— 49;! #2— 980からは、トレリス符号化部 39
06— 4によるトレリス符号化によって、トレリス符号化データ # 2"—1〜 2"— 980が 生成される。ただし、 # 2"の最後の数ビットのデータについては、次のブロック符号 後のデータ(図 38の場合 # 4のブロック符号化のデータ)を用いることで生成される。 そして、トレリス符号化データ # 2 "—;! # 2"— 980は、マッピング部 3304によって 16QAMで送信される 4ビットのうちのビット b4に割り当てられる。
[0199] これにより、各符号化ビット(データ)を QPSKと同等の数のシンボルに亘つて時間 的ほたは、周波数的(特に、 OFDMなどのマルチキャリア伝送のとき))ほたは、空 間的(特に、 MIMO伝送のとき))に分散して配置できるため、フェージングによるノッ チによって符号化データの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、デー タがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善できる。 QPSKについ てもビット単位で同様の操作が行われているため、同様の効果を得ることができる。 本実施の形態では、ブロック符号及びトレリス符号の両者に対し、上記効果を得るこ とができるという利点がある。
[0200] なお、図 37のマッピング部 3304及びインターリーバ 3301の動作については、実 施の形態 5、実施の形態 6で説明と同様なので、ここでの詳しい説明は省略する。
[0201] 図 30及び図 35との対応部分に同一符号を付して示す図 40に、本実施の形態の 受信装置の構成例を示す。図 40が、図 30及び図 35と異なる点は、主に、送信装置 3900がブロック符号化とトレリス符号化による連接符号化を行うようになっているので 、復号の最終段にブロック符号の復号部 4001— 1 4001— 2が揷入されている点で ある。ブロック符号復号部 4001— 1 4001— 2は、トレリス復号化されたデータ 3012 3012一 4を入力とし、プ、ロック符号を復号ィ匕し、そのデータ 4002一 1 4002 —2を出力する。
[0202] 以上の構成により、受信装置 4000は、図 37の送信装置 3900から送信された変調 信号を受信し、復号後のデータ 3014を得ることができる。特に、受信装置 4000は、 (トレリス符号要)復号部 3011_1 3011_4と、ブロック符号用復号部 4001_1 4001— 2を、それぞれ並列に設置することで、高速動作が可能となる。また、受信装 置 4000は、ビットインターリーブされた信号と等価の信号を受信し、それを復号する ので、誤り率特性の良い復号データ 3014を得ることができる。
[0203] 以上説明したように、本実施の形態によれば、連接符号を用いた場合でも、実施の 形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6の方法を適用することで、実施の形態 1、実施の 形態 5、実施の形態 6と同様の効果を得ることができる。
[0204] なお、本実施の形態では、マッピング部 3304によって行う各シンボルへのビット割 り当て処理を、図 39を例にして説明した力 この例に限らず、適宜、実施の形態 1、 実施の形態 5、実施の形態 6で説明した割り当て例を組み合わせても同様の効果を 得ること力 Sでさる。
[0205] また、本実施の形態では、データをトレリス符号化して送信する場合を説明した。こ こで、本実施の形態におけるトレリス符号とは、畳み込み符号や、ターボ符号を含む ものとする。特にターボ符号を用いた場合、符号化、復号化において、インターリー ノ 、ディンターリーバが必要になる。この場合、図 37のインターリーノ 3301と図 40の ディンターリーバ 3501を、ターボ符号の符号化、復号化に用いられるインターリーバ 、ディンターリーバとは別に設けるようにしてもよい。別の例として、図 37のようなイン ターリーバ 3301を設けず、各ターボ符号器に異なるインターリーバを設けるようにし てもよい。ただし、この場合、各ターボ符号器でエンコードされたデータは、異なる復 号を行う必要があるので、復号部の共通化を行うことは困難である。
[0206] また、本実施の形態では、シングルキャリア通信を行う送信装置、受信装置の構成 を例に説明したが、これに限ったものではなぐ OFDMなどのマルチキャリア通信を 行う送信装置、受信装置でも同様に実施することができる。また、 MIMO通信等のマ ルチアンテナ通信を行う送信装置、受信装置でも同様に実施することができる。本実 施の形態で説明した技術は、多重化方法によらず、広く適用することができる。特に 、 OFDMなどのマルチキャリア方式では、シンボルを配列する方法として、時間軸以 外に周波数軸つまり(サブ)キャリア方向に並べる方法がある(例えば、図 10、図 15、 図 26などを参照)。本実施の形態の技術は、シンボルを時間軸に並べる場合、周波 数軸に並べる場合のいずれにも適用でき、上述したのと同様の効果を得ることができ る。さらに、 MIMO伝送方式のようにシンボルを空間軸に並べる場合でも適用でき、 同様の効果を得ることができる。
[0207] (実施の形態 8)
本実施の形態では、実施の形態 1〜6で説明したデータ送信方法を、 MIMOシス テム、特に、図 9、図 10、図 11、図 12に示したような空間多重 MIMOシステムに適用 した場合の、受信品質を一段と向上させる方法及び構成について説明する。
[0208] (1)一般的な空間多重 MIMOシステムの概要
本実施の形態の特徴を説明する前に、一般的な空間多重 MIMOシステムの構成 、送信方法及び復号方法の概要について説明する。
[0209] 図 41に、 N XN空間多重 MIMOシステムの構成を示す。図 41において、図 41A は送信装置の概略構成を示し、図 41Bは図 41Aの送信装置から送信された信号を 受信する受信装置の概略構成を示す。
[0210] 図 41Aの送信装置は、情報ベクトル zを、符号化部(outer encoder) 4101で符号化 することで符号化ビットベクトル u'を得、インターリーブ部(Π) 4102でインターリーブ 処理することでインターリーブ後の符号化ビットベクトル u=(u , ···, u )を得る。た
1 Nt
だし、U = (U , ···,!! ), M:シンボル当たりの送信ビット数を表す。
i il iM
[0211] 送信べクトノレ8=(8 , ···, s )τと表し、送信アンテナ #iから送信される送信信号 s
1 Nt i
= map(u)と表した場合、送信エネルギーを正規化した値 E{ | s | 2}=E/Nと表
i i s t s
[0212] 図 41Bに示すように、受信装置は、ディテクタ(MIMO detecter)4111と、ディン ターリーノ (Π つ 4112と、デコーダ(outer soft— in/soft— out decoder) 411 3と、インターリーノ (Π)4114とを有する。
[0213] 受信装置で受信される受信ベクトルを y= (y , ···, y Γとすると、受信ベクトル yは
1 Nr
、次式のように表される。
[数 2] = ^1;---,^J (2) なお、式(2)において、 H はチャネル行歹 IJ、 n= (n , ···, η )τはノイズベクトルで
NtNr 1 Nr
あり、 1 は平均ィ直0、分散 σ 2の i. i. d. (independent identically distributed)複素ガウ ス雑音である。
[0214] 送信シンボルと受信シンボルは多次元ガウス分布の関係にあることから、受信べタト
ルに関する確率 p(y I u)は、次式のように表すことができる c
ここで、図 41Bのように、受信装置が、 MIMO detecter 4111と、 outer soft- in/soft -out decoder 4113とを有し、反復復号を行う場合を考える。図 41B おける対数尤度比のベクトル (L value)は、次の式 (4)、式(5)及び式( 表される (例えば非特許文献 3、非特許文献 4、非特許文献 5参照)。
[数 4] ) =( (¾1),…, )) " (4
[数 5]
(5)
P(U,广
) =ln (6)
Pin, = -i)
[0216] (2)反復検波の概要
ここでは、 N XN空間多重 MIMOシステムにおける MIMO信号の反復検波につ いて説明する。
[0217] X の対数尤度比を、次式のように定義する。
mn
[0218] ベイズの定理より、式(7)は、次式のように表すことができる。
[数 8]
yii=+1) u+1)z y)
p \umn = -^P(umn = -^)ipy)
(8) p(w り p(s\umn=- )
p{u =+i) ∑ひ p{ \»)p^\u
■ In ■In
p(u„„ =—i) ∑ひ ylu) uli) ただし、 U ={u I u = ± 1 }とする。ここで、例えば非特許文献 6、非特許文
mn, 1 mn
献 7、非特許文献 8に記載されているように、式(8)を、次式
[数 9] iri^ j ∞ max m a ,. ( 9) を用いて近似すると、式(8)は、次式のように近似することができる c
[数 10]
L(u |y)«ln— ^ - + ma,x +1{fln ?( Wy| Iu) ' + P(u| y )}
' M J
( 1 o)
-maxiin/7(y|u) + P(u|Mm(i)}
[0220] 式(10)における P(u I u )と ln P(u | u )は、次式のように表される。
mn mn
[数 11] p( \u = Π
[数 12]
(1 2
y
[0221] ところで、式(3)で定義した式の対数確率は、次式のように表される。
ln (y|u). y-Hs(u) ( 1 3) したがって、式(10)及び式(13)から、 MAP (Maximum A posteriori Probability)又 は APP(A Posteriori Probability)では、事後の L— valueは、次式のように表される( 非特許文献 3参照)。
[数 14]
(14) 以降では、式(14)を用いた反復検波を、反復 ΑΡΡ復号と呼ぶ。
式(10)及び式(13)から、 Max— Log近似(非特許文献 9参照)を利用した対数尤 度比(Max— Log APP)における事後の L— valueは、次式のように表される(非特 許文献 6、非特許文献 7参照)。
[数 15]
L(Umn I Υ) « max {Ψ(η, y, L(u))} - max {ψ(η, y, J(u))} ……… ( 5 )
[数 16]
W(u,y,i(u)) y - Hs(u)||2 + n ) 6)
[0224] 以降では、式(15)、式(16)を用いた反復検波を、反復 Max— log APP復号と呼 ぶ。反復検波で必要とする外部情報は、式(14)又は式(15)から事前入力を減算す ることで、求めること力 Sでさる。
[0225] (3)本実施の形態のシステムモデルと反復復号
(3-
図 42に、本実施の形態のシステムモデルを示す。図 42では、説明を簡単化するた めに、最も簡単な 2 X 2空間多重 MIMOシステムを例として示している。図 42におい て、図 42Aは送信装置の概略構成を示し、図 42Bは図 42Aの送信装置から送信さ れた信号を受信する受信装置の概略構成を示す。
[0226] 図 42の送信装置は、ストリーム Aを符号化部(outer encoder) 4201— 1で符号化す ると共にストリーム Bを符号化部(outer encoder) 4201— 2で符号化する。本実施の 形態の場合、符号化部 4201— 1と符号化部 4201— 2は、互いに同一の LDPC符号 で符号化を行う LDPC符号化器によって構成されている。
[0227] 符号化部 4201— 1で符号化されたストリーム Aはインターリーバ(π ) 4202— 1で インターリーブされ、符号化部 4201— 2で符号化されたストリーム Βはインターリーバ ( π ) 4202 2でインターリーブされる。
b ―
[0228] インターリーブ処理されたストリーム A、ストリーム Bは、それぞれ、変調部(Modulato r) 4203— 1、 4203— 2によって変調された後、送信アンテナ Τ # 1、 Τ # 2から送信 される。ここでは、変調部 4203— 1、 4203— 2の変調方式を 2h— QAM (hビットで 1 シンボルを形成)とする。
[0229] 図 42Bの受信装置は、上述の MIMO信号の反復検波(反復 APP (または Max— 1 og APP)復号)を行う。本実施の形態の場合、送信装置が LDPC符号化を行うよう になっているので、受信装置は LDPC符号の復号として、例えば sum— product復 号を行う。
[0230] 図 43は、送信フレーム構成を示しており、特にインターリーブ後のシンボルの順番 を示している。図中、 i , iはそれぞれストリーム A、ストリーム Bについてのインターリ
a b
ーブ後のシンボルの順番を示し、 j , jは変調方式におけるビット位置 (j , j = 1 , · · · a b a b
, h)を示し、 π , π はストリーム Α、ストリーム Βのインターリーバを示し、 Q h , Q h
la, ja はストリーム A、ストリーム Bのインターリーブ前のデータの順番を示している。因み に、図 43では、 i 二 iのときのフレーム構成を示している。ここで、(i , j ), (i , j )を、
a b a a b b 次式のように記述する。
[0231] (3— 2)反復復号
ここでは、受信装置が LDPC符号の復号を行う際に用いる sum— product復号及 び MIMO信号の反復検波のアルゴリズムについて詳しく述べる。
[0232] (3— 2— 1) sum— product復号
2元(MXN)行列 H={H }を、復号対象とする LDPC符号の検査行列とする。集
mn
合 [1, N] = {1, 2, ···, N}の部分集合 A(m), B (n)を次式のように定義する。
[数 19]
= ( 1 9)
[数 20]
B(")≡{m:Hm„ = l} (2 0)
[0233] A(m)は検査行列 Hの m行目において、 1である列インデックスの集合を意味し、 B
(n)は検査行列 Hの n行目において、 1である行インデックスの集合である。 sum-pr oduct復号のアルゴリズムは以下のとおりである。
[0234] 'Step Α·1(初期化) : Η = 1を満たす全ての組 (m, η)に対して事前値対数
mn
比 /3 =0とする。ループ変数 (反復回数) 1 =1とし、ループ最大回数を 1 と mn sum sum, max ix疋 る。
[0235] .Step Α·2(行処理) : m= 1, 2, · · · , Μの順に Η =1を満たす全ての組(m
mn
, η)に対して、次の式(21)—式(23)の更新式を用いて外部値対数比 α を更新す
mn
[数 21] =(ϋ',( ') H /(ι w ·..·..... ( 21 )
/(x)≡ln (23)
exp(x)— 1 上式において fは Gallagerの関数である。また、 λ の求め方については後述する。
[0236] •Step Α· 3 (列処理) : n=l, 2, ···, Nの順に H = 1を満たす全ての組(m:
mn
n)に対して、次の更新式を用いて外部値対数比 0 を更新する。
mn
[0237] •Step Α·4(対数尤度比の計算) : ne[l, Ν]について対数尤度比 Lを、次式 のように求める。
[0238] •Step Α·5(反復回 : もし 1 <1 ならば 1
sum sum, max
て、 step Α·2に戻る。 1 :1 の場合、この回の sum— product復号を終了す sum sum, max
ο
[0239] 以上が、 1回の sum— product復号の動作である。その後、 MIMO信号の反復検 波が行われる。上述の sum— product復号の動作説明で用いた変数 m, n, a , mn β , λ , Lにおいて、ストリーム Αにおける変数を m , η , aa , " , λ , L mn η η a a mana mana na
、ストリーム Bにおける変数を m , n , ah , 0b , λ , L で表す。 na b b mbnb mbnb nb nb
[0240] (3-2-2) MIMO信号の反復検波
ここでは、 MIMO信号の反復検波における λ の求め方について詳しく説明する。 式(2)から、次式が成立する。
= H22( + n(
[0241] 図 43のフレーム構成と、式(18)、式(19)とから、次式を定義する c
[数 27] η。 = Ω (2 7)
[数 28] nb = Ω*,;¾ ( 2 8 )
[0242] このとき、 n , n e [1, N]となる。以降では、 MIMO信号の反復検波の反復回数 k
a b
のときのえ , L , λ , L をそれぞれ λ , L , λ , L と表す。
na na nb nb k, na k, na κ, nb k, nb
[0243] -Step Β· 1 (初期検波; k=0) : 初期検波のとき、 λ , λ を以下のように
0, na 0, nb
求める。
反復 APP復号の場合:
[数 29]
[0244] 反復 Max— log APP復号の場合:
[数 30] λ。,η = ,rx Μ" ( y(z ) - max m"(/).y( )} ( 30 )
[数 31] u( ),y(/))=-^||y - )-H220z)s(uG- ))|2 ■ ...· (3 D ただし、 X = a, bとする。そして、 MIMO信号の反復検波の反復回数を 1 =0とし、 mimo 最大反復回数を 1 と設定する。
mimo, max
[0245] -Step Β·2(反復検波;反復回数 k) : 反復回数 kのときのえ , λ は、式( k, na k, nb
12)、式(14)一式(16)、式(27)及び式(28)から、次の式(32)—式(35)のように 表される。ただし、(X, Y) = (a, b) (b, a)となる。
[0246] 反復 APP復号の場合:
[数 32]
^"••
x =—ム -】. Ωί,,,(
ΜΩ )
( 3 2)
(3 3)
[0247] 反復 Max— log APP復号の場合:
(35)
[0248] -Step Β·3(反復回数のカウント、符号語推定) : も U <1 ならば 1 mimo mimo, max mimo をインクリメントして、 step Β·2に戻る。 1 =1 の場合、推定符号語を次式の
mimo mimo, max
ように求める。ただし、 X = a, bとする。
[数 36]
1 L
u (36)
nx -1 Lレ ,
[0249] (4)ファクターグラフによる考察
ここでは、ストリーム A、ストリーム Bのインターリーブパターンが同一(SIP : Same Inte rleave Pattern)の場合、及び、インターリーブパターンが異なる(VIP: Varying Interle ave Pattern)場合のファクターグラフを記述し、本実施の形態のように VIPを用いた場 合の効果につ!/、て考察する。
[0250] (4 1)インターリーブパターンが同一(SIP)の場合
上記のシステムモデルにおいて、一例として変調方式を 16QAMとし、ストリーム A
、ストリーム Bのインターリーブパターンが同一の場合のファクターグラフを、図 44に 示す。このとき、次式
[数 37] ηα (= Ω, -。,。) = nb (= Qit,Jh) ( 3 7 ) の関係式が成立したとき、次式
[数 38]
(L'j = ( -( -j) ……… ( 3 8 ) の関係式が成立する。
[0251] ストリーム Aとストリーム Bのための LDPC符号は同一であるため、図 44のように、ノ ードとエッジは対称軸を中心に対称となる。 SIPを行った場合には、対称軸に対し対 称関係にある、ストリーム Aの変数 (Variable)ノードに対応する(i , j )とストリーム Bの 変数 (Variable)ノードに対応する(i , j )では、式(38)が成立する。
[0252] 図 44及び式 (3 2) —式 ( 3 5) からわかるように、 反復回数 kのとき、 ス ト リーム
Aの n aに対応する変数ノードに伝播されるス トリーム Aからの -1,0。 、 半 i = 1 , · · · , h ) 及びス トリーム Bからのム -i,g^ = 1 , · · · , h
) は、 同一時刻のシンボル (つまり、 i a= i b= i s) なので、 チャネル行列 H22 ( i s ) の影響が大きい。
つまり、 限られた時刻の影響しか受けないため、 ス ト リーム Aの時間 '空間ダイバーシ チゲインが小さくなる可能性が高い。 これは、 ス ト リーム Rについても同様である。 ただ し、 — 10。 , Lk_l。b には、 s um_ p r o d u c t復号による amll, /?mnの 演算により、 検査行列 Ηに 1がある位置のノードの影響も受けることになるが、 その影響 を与えるストリーム Αのノードとス トリーム Bのノードは同一時刻のシンボルかつ変調方 式において同一ビッ ト位置である (因みに、 検査行列 Hにおける 1の数が複数であるため 、 それらのノードは複数存在する) 。 したがって、 s um_ p r o d u c t復号において も、 限られた時刻の影響しか受けないため、 ス ト リーム A、 ス ト リーム Bともに時間 '空 間ダイバーシチゲインが小さくなる可能性が高い。
[0253] (4 2)インターリーブパターンが異なる(VIP)場合
上述のモデルにおいて、一例として変調方式を 16QAM (すなわち h = 4)とし、スト リーム A、ストリーム Bのインターリーブパターンが異なる場合のファクターグラフを、図 45に示す。図 45におけるノード及びエッジは、 sum— product復号の部分について は、対称軸を中心に対称となっている。しかし、 MIMO信号の反復検波に関するエツ ジは、対称軸に対して対称とならない。これにより、 VIPの場合、 SIPの場合より多くの 時刻ほたは周波数)の信頼度伝播が行われるようになる。したがって、時間(場合に よっては周波数)及び空間ダイバーシチゲインが向上する可能性が高くなる。
[0254] 図 4 5に示すように、 反復回数 kのとき、 ス ト リーム Aの n
aに対応する変数ノードに 伝播されるス 卜リーム Aからの -】o。 ( y≠ j
a , γ = 1 , · · · , h ) 及びスト リーム Βからの ん- Ϊ,Ο
6 ( y = 1 - · · · , h ) は、 Lk—i,o
a ,
で 表される。 反復回数 kのとき、 ス ト リーム Aの n ,に対応する変数ノードに伝播されるス トリーム Aからの —: l,p。 (V≠ j
a , 7 = 1 , · · · , h ) 及びス ト リーム Bから の Lk—l O
h ( γ = 1, · · · , h ) は、 同一時刻のシンボル (つまり、 i
2 = i
h = i J であり、 チャネル行列 H
2 2 ( i
s ) の影響が大きい。
つまり、 限られた時刻の影響しか受けないため、 ス ト リーム Aの時間 '空問ダイパーシ チゲインが小さくなる可能性が高い。 これは、 ス ト リーム Bについても同様である。 この 点は、 S I Pを行った場合と同様である。
ところカ 、 Lk_lO。 , Lk— . には、 s u m— p r o d u e t復号による a m n
, ;3 m„の演算により、 検査行列 Hに 1がある位置のノードの影響も受ける。 その影響を 与えるス ト リーム Aのノー ドとス ト リーム Bのノードの大部分は、 対称性が損なわれてい るため、 異なる時刻のシンボルかつ変調方式において異なるビッ ト位置である。 したがつ て、 s u m— p r o d u c t復号において、 S I Pを用いた場合よりも、 多くの時刻の影 響を受ける可能性が高くなる。 これにより、 ス ト リーム Aでは、 時間 ' 空間ダイバーシチ ゲインを高めることができる。 これは、 ス ト リーム Bについても同様である。
[0255] 上述したように、ストリーム Aとストリーム Bのインターリーブパターンを異なるようにす ることにより、 LDPC符号化を行った場合の受信品質を向上させることができる。なお 、上述した例では、 LDPC符号化を行った場合について説明した力 これに限らず、 要は上述したような反復復号を行う場合に、ストリーム毎に異なるインターリーブバタ ーンでインターリーブ処理を施すようにすれば、アンテナ数 (送信変調信号数)や変 調方式によらず、上述した例と同様に受信品質を改善することができる。
[0256] また、上述した例では、 MIMO通信において、ストリーム毎に異なるインターリーブ パターンでインターリーブ処理を施す場合について述べた力 これに限らず、図 42A との対応部分に同一符号を付して示す図 46のように、シングルアンテナから複数の ストリームの信号を送信する通信方式に適用しても同様の効果を得ることができる。
[0257] (5)本実施の形態のインターリーブ方法及び構成
以降では、実施の形態;!〜 7で説明したデータの並べ替え方法を用い、かつ、空間 多重 MIMOシステムに上記特徴を利用した、本実施の形態のインターリーブ方法及 び構成につ!/、て詳しく説明する。
[0258] (5— 1)実施例 1
図 47に、実施例 1の形態のマルチアンテナ送信装置の構成例を示す。マルチアン
テナ送信装置 4600の概略構成は、実施の形態 2で説明した図 9のマルチアンテナ 送信装置 100とほぼ同様なので、図 9との対応部分に同一符号を付して詳しい説明 は省略する。以下では、本実施の形態の特徴である並べ替え部 104A、 104Bでの インターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理に相当する)を中心に 説明する。
[0259] また、本例では、符号化部 102A、 102Bによって、図 3で説明したような LDPC符 号化を行った場合を例にとって説明する。
[0260] 図 48及び図 49は、 LDPC符号化された各符号化ブロック内のビットが、変調後の どのシンボルに割り当てられているかを示すものである。具体的には、 980ビットで構 成されている 1つのブロック内符号化データ(LDPC符号化後のデータ)が、どのシン ボルに配置されているかを示すものである。また、横軸はシンボルの時間的な並びを 示している。縦軸は 1シンボルを構成するビット番号、つまり、 BPSKの場合 bl、 QPS Kの場合 bl , b2、 16QAMの場合 bl , b2, b3, b4、 64QAMの場合 bl , b2, b3, b 4, b5, b6を示している。
[0261] 図 48は、図 47のアンテナ 114Aから送信される変調信号 (ストリーム) Aについての インターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)例を示して!/、る。
[0262] 図 48 (a)は、変調方式が BPSKのとき各シンボルへのビット割り当てを示している。
変調方式が BPSKのときには、 1シンボルで 1ビット (A—bl)を送信することになるの で、 980シンボルによって 980ビットの符号化ブロックを 1つだけ送信する。
[0263] 図 48 (b)は、変調方式が QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示してい る。変調方式が QPSKのときには、 1シンボルで 2ビット (A—bl , A— b2)送信するこ とになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロックを 2つ送信できる。 ここでの各シンボルは、図からも明らかなように、異なる符号化ブロックのブロック内符 号化データが集まって構成される。具体的には、 QPSKの 980シンボルのビット A— blに符号化後ブロック # 1のビット # 1— 1〜 # 1 980を害 ijり当て、 980シンポノレの ビット A—b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2—;!〜 # 2— 980を割り当てる。こ れにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに亘っ て時間的に分散して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化ブロッ
ク内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブロック 内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善で きる。
[0264] 図 48 (c)は、変調方式が 16QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示してい る。変調方式が 16QAMのときには、 1シンポノレで 4ビット(A— bl A— b2 A— b3 A_b4)送信することになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロッ クを 4つ送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は、 QPSKのときと 同様に、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てることである。具 体的には、 16QAMの 980シンボルのビット A— blに符号化後ブロック # 1のデータ # 1— 1 # 1— 980を割り当て、 980シンボルのビット A—b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2— 1 # 2— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット A—b3に符号化後 ブロック # 3のデータ # 3—;! # 3— 980を害 ijり当て、 980シンポノレのビット A—b4に 符号化後ブロック # 4のデータ # 4—;! # 4— 980を割り当てる。これにより、各符号 化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに亘つて時間的に分散 して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化ブロック内のデータの 品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブロック内のほとんどの データがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善できる。
[0265] 図 48 (d)は、変調方式が 64QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示してい る。変調方式が 64QAMのときには、 1シンポノレで 6ビット(A— bl A— b2 A— b3 A_b4 A b5 A b6)送信することになるので、 980シンポノレによって 980ビット の符号化後ブロックを 6つ送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は QPSKや 16QAMのときと同様に、 1つのブロック内符号化データが複数のシンポ ルに割り当てることである。具体的には、 64QAMの 980シンボルのビット A— blに 符号化後ブロック # 1のデータ # 1 1 # 1 980を害 ijり当て、 980シンボルのビッ ト A— b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2— 1〜# 2— 980を害 ijり当て、 980シン ボルのビット A—b3に符号化後ブロック # 3のデータ # 3— ;! # 3— 980を害 ijり当て 980シンボルのビット A—b4に符号化後ブロック # 4のデータ # 4 # 4— 980 を割り当て、 980シンボルのビット A b5に符号化後ブロック # 5のデータ # 5— 1〜
# 5— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット A—b6に符号化後ブロック # 6のデータ # 6— ;!〜 # 6— 980を割り当てる。
[0266] これにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに 亘つて時間的に分散して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化 ブロック内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブ ロック内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改 善できる。
[0267] 図 49は、図 47のアンテナ 114Bから送信される変調信号 (ストリーム) Bについての インターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)例を示して!/、る。
[0268] 図 49 (a)は、変調方式力 ¾PSKのとき各シンボルへのビット割り当てを示している。
変調方式力 ¾PSKのときには、 1シンボルで 1ビット(B—bl)を送信することになるの で、 980シンボルによって 980ビットの符号化ブロックを 1つだけ送信する。
[0269] 図 49 (b)は、変調方式が QPSKのときの各シンボルへのビット割り当てを示してい る。変調方式が QPSKのときには、 1シンボルで 2ビット(B—bl , B— b2)送信するこ とになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロックを 2つ送信できる。 ここでの各シンボルは、図からも明らかなように、異なる符号化ブロックのブロック内符 号化データが集まって構成される。具体的には、 QPSKの 980シンボルのビット B— blに符号化後ブロック # 1のビット # 1— 1〜 # 1 980を害 ijり当て、 980シンポノレの ビット B_b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2—;!〜 # 2— 980を割り当てる。これ により、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに亘つて 時間的に分散して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化ブロック 内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブロック内 のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善でき
[0270] 図 49 (c)は、変調方式が 16QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示してい る。変調方式が 16QAMのときには、 1シンボルで 4ビット(B—bl、 B— b2、 B— b3、 B_b4)送信することになるので、 980シンボルによって 980ビットの符号化後ブロッ クを 4つ送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は、 QPSKのときと
同様に、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てることである。具 体的には、 16QAMの 980シンボルのビット B— b lに符号化後ブロック # 1のデータ # 1— 1 # 1 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット B—b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2— 1 # 2— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット B—b3に符号化後 ブロック # 3のデータ # 3—;! # 3— 980を害 ijり当て、 980シンポノレのビット B—b4に 符号化後ブロック # 4のデータ # 4—;! # 4— 980を割り当てる。これにより、各符号 化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに亘つて時間的に分散 して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化ブロック内のデータの 品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブロック内のほとんどの データがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改善できる。
[0271] 図 49 (d)は、変調方式が 64QAMのときの各シンボルへのビット割当てを示してい る。変調方式が 64QAMのときには、 1シンボルで 6ビット(B— bl B— b2 B— b3 B_b4 B_b5 B_b6)送信することになるので、 980シンポノレによって 980ビット の符号化後ブロックを 6つ送信できる。ここでの各シンボルへのビット割当ての特徴は QPSKや 16QAMのときと同様に、 1つのブロック内符号化データが複数のシンポ ルに割り当てることである。具体的には、 64QAMの 980シンボルのビット B— b lに符 号化後ブロック # 1のデータ # 1 1 # 1 980を割り当て、 980シンボルのビット B —b2に符号化後ブロック # 2のデータ # 2— 1〜# 2— 980を割り当て、 980シンポ ルのビット B—b3に符号化後ブロック # 3のデータ # 3— ;! # 3— 980を害 ijり当て、 9 80シンボルのビット B—b4に符号化後ブロック # 4のデータ # 4 # 4— 980を 割り当て、 980シンボルのビット B—b5に符号化後ブロック # 5のデータ # 5— 1〜#
5— 980を害 ijり当て、 980シンボルのビット B—b6に符号化後ブロック # 6のデータ #
6— 1 # 6— 980を害 ijり当てる。
[0272] これにより、各符号化ブロック内のビット(データ)を BPSKと同等の数のシンボルに 亘つて時間的に分散して配置できるため、フェージングによるノッチによって符号化 ブロック内のデータの品質が全体的に落ち込むことを回避できる。つまり、符号化ブ ロック内のほとんどのデータがバースト的に誤る確率が低くなるので、誤り率特性を改 善できる。
[0273] 以上に加えて、本実施例においては、図 48及び図 49に示したように、変調信号 A 、変調信号 Bにおけるビットシフト量を変えることにより、シンボルへのビット割り当てパ ターンを変調信号 Aと変調信号 Bとで変えるようになつている。具体的には、並べ替え 部 104A、 104Bを異なるビットシフタで構成すればよい。これにより、簡単な回路構 成でシンボルへのビット割り当てパターンを変調信号 Aと変調信号 Bとで変えることが できる。以下、この点について詳しく説明する。
[0274] まず、一つの条件として、図 48及び図 49で用いる符号化方式は同一であるものと する。これにより、符号化部 102A、 102Bを共通化できるので、その分回路を簡素化 できる。
[0275] ここで、シンボルへのビット割り当てパターン (インターリーブパターン)を変調信号( ストリーム) Aと変調信号 (ストリーム) Bとで変えるための最も簡単な方法として、ストリ ーム Aとストリーム Bで異なるランダムインターリーバを用いることが考えられる。しかし 、この方法は、演算規模が大きくなる。
[0276] そこで、本実施例では、ビットシフトのみで、シンボルへのビット割り当てパターン(ィ ンターリーブパターン)を変調信号 (ストリーム) Aと変調信号 (ストリーム) Bとで変える よつにした。
[0277] 図 48 (a)及び図 49 (a)に示すように、変調信号 A、変調信号 Bとして BPSKの変調 信号を送信する場合、変調信号 Aに対して変調信号 Bを 2ビットシフトして形成する。
[0278] また、図 48 (b)及び図 49 (b)に示すように、変調信号 A、変調信号 Bとして QPSK の変調信号を送信する場合、 A—Mで送信する順番に対し、 A— b2は 2ビットシフト させ、 B— blは 4ビットシフトさせ、 B— b2は 6ビットシフトさせる。これにより、変調信号 Aと変調信号 Bのインターリーブパターンを異ならせることができると共に、 A— bl、 A — b2、 B— bl、 B—b2のインターリーブパターンを異ならせることができる。特に、 A — bl、 A— b2、 B— bl、 B—b2のインターリーブパターンを異ならせることにより、図 44及び図 45のファクターグラフを用いて上述したように、受信品質を改善できる。
[0279] 同様に、図 48 (c)及び図 49 (c)、図 48 (d)及び図 49 (d)に示すように、変調信号 A 、変調信号 Bとして 16QAM、 64QAMの変調信号を送信する場合にも、各ビット (A bl、A b2、 " '、B bl、B b2、 · · ·)で送信する符号ブロックにおいて、各ビッ
トに対して異なるシフト量のビットシフトを施すことで、データを送信する順番を、各変 調信号の各ビット(A— bl、 A— b2、 · · ·、 B— bl、 B— b2、 · · ·)で異なるようにした。
[0280] このように、変調信号 A、変調信号 Bの各ビットに対して異なるシフト量のビットシフト を施すことで、データを送信する順番を各変調信号の各ビットで異なるようにしたこと により、受信機において、反復 APPや反復 Max— log APPを行った場合の受信品 質を改善することができる。
[0281] (5— 2)実施例 2
図 50及び図 51に、図 48及び図 49とは異なるインターリーブ処理例を示す。図 50 は、図 47のアンテナ 114Aから送信される変調信号 (ストリーム) Aについてのインタ 一リーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)例を示し、図 51は、図 47 のアンテナ 114Bから送信される変調信号 (ストリーム) Bにつ!/、てのインターリーブ処 理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)例を示す。
[0282] 因みに、図 48と図 50の関係、および、図 49と図 51の関係は、図 5と図 6の関係と同 様である。
[0283] 図 50、図 51でも、 1つのブロック内符号化データが複数のシンボルに割り当てると いった点では図 48、図 49と同様であり、図 48、図 49のように並べ替えたときと同様 の効果を得ること力できる。図 50、図 51が図 48、図 49と異なる点は、 QPSK、 16Q AM、 64QAMにおいて、一つの符号化後ブロックを固定ビット(例えば、 A— blの み)に割り当てるのではなぐ全てのビット(例えば、 16QAMのときには A— bl、 A— b2、 A— b3、 A_b4)に割り当てるようにした点である。
[0284] このような割り当て方を採用した理由について述べる。 16QAMの A— blの受信品 質、 A— b2の受信品質、 A— b3の受信品質、 A— b4の受信品質には差がある。ここ では、 A—blの受信品質が最も悪いものとする。すると、例えば、ブロック # 1を A— b 1のみで送信した場合、ブロック # 1は受信品質が悪いブロックとなってしまう。バケツ ト通信を行っている場合、パケットエラーは最も受信品質の悪いブロックの受信品質 に影響を受けることになる。したがって、この場合、ブロック # 1〜 # 4の受信品質をな るべく均一にした方が良い。図 50、図 51のような割り当てを行うとこれを実現できる。 さらに、好適には、ブロック # 1〜ブロック # 4について A bl、A b2、A b3、A
—b4に割り当てる回数をできる限り均一となるようにすると良い。なお、割り当てる回 数の差は、高々 1回であることが望ましい。因みに、 1回の差は、送信シンボル数が必 ず 4 (ビット)の倍数(16QAMが 1シンボルに送信できるビット数)であるとは限らない ために、どのように割り当てたとしても発生してしまうこと力 Sある。
[0285] なお、ここでは 16QAMのときを例に説明した力 64QAMについても同様の処理 を行うことで同様の効果を得ることができる。但し、 QPSKの場合は、 A— bl、 A_b2 には受信品質の差がないため、同様の効果を得ることができるとは限らない。し力、し、 送信装置、受信装置により発生する歪みにより、受信品質に差が発生する可能性は 否定できないため、効果が得られる可能性はある。また、図 50、図 51のようなインタ 一リーブ処理を施して送信し、受信機において反復 APPや反復 Max— log APPを 行えば、受信品質を改善できることは、図 48、図 49のようなインターリーブ処理を施 した場合と同様である。
[0286] なお、上述の説明では、ビットシフト量を異なるようにすることで変調信号 (ストリーム )毎及び変調信号 (ストリーム)内でのインターリーブパターンを異ならせる場合につ いて説明したが、変調信号 (ストリーム)毎及び変調信号 (ストリーム)内でのインターリ ーブパターンを異ならせる方法はこれに限ったものではない。例えば、前述のように、 変調信号毎にランダムインターリーブを施す方法もある。この場合、演算規模が大き くなるといった欠点はある力 データの受信品質の改善できるといった点では上述の 例と同様の効果が得られる。
[0287] また、図 34のようなブロックインターリーバを複数用意し、各変調信号の各ビット (A — bl、 A— b2、 · · ·、 B— bl、 B— b2、 · · ·)で異なるブロックインターリーブ処理を施 すような方法も考えられる。要するに、各変調信号の各ビット (A— bl、 A— b2、 · · ·、 B— bl、 B— b2、 · · ·)で異なるデータの並べ替えを行うことが重要な点である。
[0288] 次に、本実施例の送信装置の構成について詳しく説明する。
[0289] 図 52に、本実施例の送信装置の構成を示す。図 52の送信装置 5000は、各アンテ ナから、図 48と図 49のペア、または、図 50と図 51のペアの変調信号を送信するため の構成例である。なお、図 52では、図 29、図 33と同様に動作する構成要素につい ては同一符号を付している。
[0290] 図 52の送信装置 5000が、図 29の送信装置 2900及び図 33の送信装置 3300と 異なる点は、ストリーム A送信信号生成部 5010及びストリーム B送信信号生成部 502 0によって、 2つのストリーム SI— A、 SI— Bから 2つの送信信号 S4— A、 S4— Bを生 成し、これらを 2つのアンテナ 17— A、 17— Bから送信する点である。
[0291] 加えて、符号化部 11とマッピング部 3304の間に順番入替部 5001が設けられてい る点、である。
[0292] はじめに、ストリーム A送信信号生成部 5010について説明する。符号化部 11— 1、 11—2、 11—3、 11—4、 11—5、 11—6は同一の符号化器で構成されている。この ようにすることで、続く J噴番人替咅 5001一 1、 5001一 2、 5001一 3、 5001一 4、 500 1—5、 5001— 6の順番入替(インターリーブパターン)を異ならせれば、図 45のファ クタ一グラフを用いて上述したように受信品質を向上させることができる。
[0293] 各順番入替部 5001— 1、 5001—2、 5001—3、 5001—4、 5001—5、 5001—6 は、それぞれ異なる順番入れ替えを行う。実際上、順番入替部 5001— 1は、符号化 データ 2902— 1、制御信号 S10を入力とし、制御情報のフレーム構成にしたがい、 例えば、図 48のようなデータの順番の入れ替えを行い、順番入れ替え後の符号化デ ータ 5002— 1を出力する。順番入替部 5001— 2、 5001—3、 5001—4、 5001—5 、 5001— 6についても、順番入替部 5001— 1と同様の動作を行う。
[0294] マッピング部 3304は、制御信号 S10に含まれるフレーム構成に関する情報に基づ レヽて、 J頓番入れ替え後の符号ィ匕データ 5002一 1、 5002一 2、 5002一 3、 5002一 4 、 5002—5、 5002— 6をマッピング処理することで、送信シンボル、つまりベースバン ド信号 S3を得る。
[0295] ここで、当然であるが、変調方式に応じて、動作させる符号化部 11の数及び順番 入替部 5001の数は異なる。
[0296] ストリーム B送信信号生成部 5020の構成は、ストリーム A送信信号生成部 5010の 構成と同様である。重要なのは、一つに、ストリーム A用の符号化部 11と、ストリーム B 用の符号化部(図示せず)とを同一の符号化方式とすることである。また、一つに、ス トリーム A用の順番入替部 5001とストリーム B用の順番入替部(図示せず)の順番入 替処理を、例えば図 48及び図 49に示したように、すべて異なるようにすることである
。これにより、受信装置は品質の高いデータを得ることができる。
[0297] 図 51の送信装置 5000から送信された送信信号を受信する受信装置は、例えば上 述した図 42Bに示したように構成すればよい。
[0298] (5— 3)実施例 3
上述した( 5— 1 )実施例 1の項及び( 5— 2)実施例 2の項では、図 48と図 49のペア の変調信号 (ストリーム) A、 B、または、図 50と図 51のペアの変調信号 (ストリーム) A 、 Bといったように、変調信号 (ストリーム)間でのインターリーブ処理 (すなわちシンポ ルへのビット割り当て処理)を異ならせる場合について説明したが、各変調信号 (スト リーム)間でのインターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)を同一 にし、別の手段でインターリーブを異なるようにする方法について以降で説明する。
[0299] 例えば、アンテナ 114A (又は 17— A)から送信する変調信号 (ストリーム) Aのイン ターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)と、アンテナ 114B (又は 17— B)から送信する変調信号 (ストリーム) Bのインターリーブ処理 (すなわちシンポ ルへのビット割り当て処理)を、共に図 48に示すものとしてもよい。同様に、例えば、 アンテナ 114A (又は 17— A)から送信する変調信号 (ストリーム) Aのインターリーブ 処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)と、アンテナ 114B (又は 17— B)か ら送信する変調信号 (ストリーム) Bのインターリーブ処理 (すなわちシンボルへのビッ ト割り当て処理)を、共に図 50に示すものとしてもよ!/、。
[0300] このように、変調信号(ストリーム) Aのフレーム構成と変調信号(ストリーム) Bのフレ ーム構成を同一にすれば、変調信号 (ストリーム) Aの符号化部及び順番入替部と、 変調信号 (ストリーム) Bの符号化部及び順番入替部とを、同一構成とすることができ るので、その分だけ回路の共通化を図ることができ、送信装置の構成を簡単化できる
〇
[0301] 図 53は、本実施例の、異なるインターリーブパターンを採用した場合と同様の効果 を得ることができる送信装置の構成を示す。図 53の送信装置 5300は、図 52の送信 装置 5000と比較して、 OFDM信号を送信する点で異なるが、本実施の形態の特徴 であるインターリーブ処理(すなわちシンボルへのビット割り当て処理)につ!/、ては、 図 52の送信装置 5000と同様である。以降では、(5— 2)実施例 2の項でした特徴以
外の、本実施例の構成で独特の重要な点について説明する。
[0302] 図 52との対応部分に同一符号を付して示す図 53において、送信装置 5300は、ス トリーム A送信信号生成部 5310及びストリーム B送信信号生成部 5320を有する。こ こで、ストリーム A送信信号生成部 5310と、ストリーム B送信信号生成部 5320の概略 構成は一部を除いてほぼ同様なので、以下ストリーム A送信信号生成部 5310の構 成を例にとって説明する。
[0303] 並べ替え部 5301は、ベースバンド信号 3305を入力とし、並べ替えを行い、並べ替 え後のベースバンド信号 5302を出力する。シリアルパラレル変換部(S/P) 5303は 、並べ替え後のベースバンド信号 5302を入力とし、シリアルパラレル変換を行い、パ ラレノレ信号 5304を出力する。逆フーリエ変換部(IFFT) 5305は、パラレル信号 530 4を入力とし、逆フーリエ変換を行い、逆フーリエ変換後の信号 S3すなわち OFDM 信号を出力する。無線部 16は、逆フーリエ変換後の信号 S3を入力とし、周波数変換 、増幅等の処理を施すことで送信信号 S4— Aを形成する。送信信号 S4— Aはアン テナ 17— Aから電波として出力される。
[0304] 送信装置 5300において、重要な点は、ストリーム A送信信号生成部 5310が有す る並べ替え部(5301)と、ストリーム B送信信号生成部 5320が有する並べ替え部(図 示せず)との並べ替え処理を異なるようにした点である。この点について、図 54を用 いて詳しく説明する。
[0305] ストリーム A送信信号生成部 5310の並べ替え部 5301で行う並べ替え処理と、スト リーム B送信信号生成部 5320の並べ替え部(図示せず)で行う並べ替え処理とを異 なるようにすれば、各アンテナ 17— A、 17— Bから送信される OFDM信号の、周波 数(サブキャリア)に対するシンボルの割り当てをアンテナ間で異ならせることができる
〇
[0306] 図 54は、異なるインターリーブパターンを採用した場合と同様の効果を得ることが できるシンボルの割り当て例を示す。図 54Aは、周波数軸方向にシンボルを規則的 に配置する例を示している。図 54Bは、周波数軸方向にシンボルをランダムに配置 する例を示している。なお、図 54における数字はシンボルの割り当ての順番を示して いる。図 54のように、アンテナ 17 Aで送信するストリーム Aとアンテナ 17 Bで送信
するストリームの周波数方向でのシンボル割り当てを異なるようにすれば、受信機に おいて、反復 APP又は反復 Max— log APPを行うことで、受信品質を改善できる。
[0307] (5— 4)実施例 4
上述した図 48及び図 49の例では、ストリーム Aの変調方式とストリーム Bの変調方 式とが同一の場合のインタ一リーブ処理 (シンボルへのビット割り当て)例を説明した 1S ストリーム Aの変調方式とストリーム Bの変調方式が異なる場合も考えられる。この 場合、ビットシフト量を、固定でなぐ変調方式に応じて変えればよい。そのときの例 について、図 55を用いて詳しく説明する。
[0308] 図 55Aは、ストリーム A、ストリーム Bの変調方式が共に QPSKの場合における、ァ ンテナ 114A (ストリーム A)とアンテナ 114B (ストリーム B)に対する、インターリーブ 処理(シンボルへのビット割り当て)例を示している。図 55Aに示した処理は、図 48 (b )及び図 49 (b)に示した処理と同様である。
[0309] 図 55Bは、本実施例で提示する、アンテナ 114A (ストリーム A)とアンテナ 114B (ス トリーム B)に対する、インターリーブ処理(シンボルへのビット割り当て)例を示す。図 55Bでは、ストリーム Aの変調方式が 16QAM、ストリーム Bの変調方式が QPSKで ある場合にっレ、て示されて!/、る。
[0310] 図 55Aに示したアンテナ 114B (ストリーム B)についてのシンボルへのビット割り当 て処理と、図 55Bに示したアンテナ 114B (ストリーム につ!/、てのビット割り当て処 理を比較すればわかるように、本実施例で提示するインターリーブ方法においては、 アンテナ 114A (ストリーム A)に施す変調方式に応じて、アンテナ 114B (ストリーム B )についてのビットシフト量(並べ替えパターン)を異ならせるようになつている。
[0311] このような処理は、ストリーム Aの変調方式とストリーム Bの変調方式とが異なることま で許可したシステムに有効である。つまり、このようなシステムの場合、図 48と図 49や 、図 50と図 51のようなフレーム構成では十分でなぐ図 55Bのようなフレーム構成(シ ンボルへのビット割り当て処理)も追加する必要がある。
[0312] これを実現するためには、例えば、図 52の送信装置 5000を例にとれば、制御信号 S 10に含まれる変調方式の情報に応じて、順番入替部 5001—;!〜 5001— 6の入れ 替えパターンを切り替えればよい。これにより、ストリーム Aとストリーム Bの変調方式が
同一の場合だけでなぐ異なる場合にも、各ストリーム間及び各ストリーム内でのシン ボルへのビット割り当てパターンを異なるように設定することができる。この結果、ストリ ーム Aとストリーム Bの変調方式が異なる場合にも、受信機において、反復 APP又は 反復 Max— log APPを fiうことで、受信品質を改善できる。
[0313] (5— 5)効果
以上のように、本実施例;!〜 4によれば、各ストリーム(送信データ)に対してブロック 符号化処理を施して各ストリームのブロック符号化データを形成する符号化部と、各 ストリームのブロック符号化データを並べ替える複数の並べ替え部(順番入替部)と、 並べ替え後のブロック符号化データを変調することで異なる符号化ブロックの符号化 データが集まって構成されたデータシンボルを形成する変調部(マッピング部)とを有 する送信装置にお!/、て、前記複数の並べ替え部(順番入替部)の並べ替えパターン をそれぞれ異なるようにしたことにより、変調多値数を大きくした場合でも符号化プロ ックのブロックサイズを変えることなく比較的簡易な構成によりバースト誤りを抑制でき 、かつ、受信装置で反復復号を行った際の受信品質を改善することができる。
[0314] なお、実施例;!〜 4では、主に、空間多重 MIMOシステムの場合について説明した 、図 48と図 49の並べ替えパターン、又は、図 50と図 51の並べ替えパターンを、図 46に示したような、シングルアンテナから複数のストリームの信号 (符号化データ)を 送信する送信装置のインターリーバ(π ) 4202 1とインターリーバ(π ) 4202 2 a 一 b 一 のインターリーブパターンとして採用しても、受信装置側で、反復検波を行った際の 受信品質を向上させることができる。このことは、ファクターグラフを考察すれば理解 できる。
[0315] つまり、例えば、図 48、図 49、図 50、図 51のフレーム構成のように、複数の符号化 データにおいて、符号化データごとに異なるインターリーブ(並び替え)を施すことで 、受信装置側で、反復検波を行った際、データの受信品質を向上させることができる 。なお、図 48、図 49、図 50、図 51のフレーム構成のように、送信装置において、変 調方式を通信状況によって切り替えてもよい。このような送信装置は、例えば図 52、 図 53、図 57のストリーム Aの送信信号生成部 5010、 5310、 5610の構成を用いるこ とで、実現することができる。
[0316] また、例えば、図 7、図 8、図 28のフレーム構成においても、異なる符号化データに 対して異なるインターリーブ(並び替え)を施す (例えば、符号化データ # 1と符号化 データ # 2で異なるインターリーブパターンとする)ことは、上述と同様に有効である。 要するに、シンボルを複数の符号化データで構成する場合に、異なる符号化データ に対して異なるインターリーブパターンを用いることは、受信装置側でのデータの受 信品質を向上させる上で有効である。
[0317] (5— 6)実施例 5
本実施例では、アンテナ毎に同一の符号化処理を施す複数の符号化部を設ける 場合とは異なる構成例を示す。
[0318] 図 53との対応部分に同一符号を付して示す図 56において、送信装置 5500は、送 信データ(ストリーム) S1を符号化部 5501に入力する。符号化部 5501は、送信デー タ S1を符号化し、符号化データ 5502を出力する。なお、符号化部 5501は、実質的 には、 1つの符号化部で図 53のような複数の符号化部 11—;!〜 11— 6の機能を果 たすように構成されている。順番入替部 5503は、符号化部 5501から出力された符 号化データ 5502の順番を入れ替え、順番入れ替え後のデータ 5504を出力する。 順番入替部 5503は、例えば、図 48、図 49、図 50又は図 51いずれかに示される順 番の入れ替えを行い、順番入れ替え後のデータ 5504を振り分け部 5505に出力す
[0319] 振り分け部 5505は、順番入れ替え後のデータ 5504を、マッピング部 5507— A及 びマッピング部 5507— Bに振り分けて出力する。このように、送信装置 5500におい ては、 1系統の符号化部 5501及び順番入替部 5503によって得られた順番入れ替 え後のデータ 5504を、振り分け咅 5505によって複数のマッピング咅 5507一 A、 55 07— Bに振り分けるようにしている。これにより、送信装置 5500においては、順番入 替部 5503によって、並べ替え後のデータ 5506— A、データ 5506— Bが異なる並び 替えパターンとなるような並び替え処理を敢えて行わなくても(すなわち、順番入替部 5503によって、例えば図 48、図 49、図 50又は図 51いずれかに 1つに示される単一 の並び替え処理を行うだけで)、受信側で図 45に示したようなファクターグラフが得ら れ、受信品質を改善することができる。このように、送信データ S1を 1つの符号化部 5
501に入力し、順番入れ替え後のデータ 5504を各アンテナ 17— A、 17— Bに割り 当てる構成を採用すれば、簡易な構成で、上述した実施例 1〜4と同様の効果を得る こと力 Sでさる。
[0320] (5— 7)実施例 6
上述した例では、各アンテナ間で同一の符号化を行った場合について説明したが 、ファクターグラフの考察から、例えば図 52のストリーム A送信信号生成部 5010に設 けられた符号化部と、ストリーム B送信信号生成部 5020に設けられた符号化部とで 異なる符号化を行った場合でも、上述と同様に受信品質の向上効果は得られる。た だし、このようにした場合、ストリーム間で符号化部を共用できないので、演算規模及 び回路規模が大きくなる。なお、当然、ストリーム間で異なる符号化を行う処理と、スト リーム間で異なる順番入替を行う処理とを併用して実施してもよい。
[0321] なお、本実施の形態では、主に、ブロック符号として LDPC符号を用いる場合につ いて説明したが、 LDPC符号以外のブロック符号にも広く適用できる。 LDPC符号以 外のブロック符号としては、 BCH符号、リード'ソロモン符号等がある。また、本実施の 形態では、主に、 LDPC符号等のブロック符号を用いる場合を例に説明しているが、 本実施の形態によるシンボルへのビット割り当てはターボ符号や畳み込み符号など のトレリス符号を用いる場合でも適用できる。
[0322] また、本実施の形態は、シングルキャリア、 OFDMの場合を例に説明した力 CD MAや OFDM以外の他のマルチキャリア方式にも、広く適用することができる。
[0323] また、本実施の形態では、送信アンテナ数 2、受信アンテナ数 2、送信変調信号数( ストリーム数) 2の場合を例に説明したがこれに限ったものではなぐ送信アンテナ数 3 以上、送信変調信号数 3以上の場合についても同様に実施することができるとともに 同様の効果を得ることができる。
[0324] 因みに、本実施の形態では、主に、空間多重 MIMOシステムを前提としているの で、データシンボルは、同一時刻に、同一周波数に配置されて送信される。また、式 (1)に示すようなチャネル変動を推定するために、既知の信号である、パイロットシン ボル、プリアンブル、通信相手に変調方式を通知するための制御信号は、データシ ンボルとは別に送信される。
[0325] (実施の形態 9)
実施の形態 8では、ブロック符号を採用した場合の実施の形態を述べた力 本実施 の形態では、例えば、畳み込み符号やターボ符号等のトレリス符号を採用した場合 の実施方法につ!/、て詳しく説明する。
[0326] 図 52との対応部分に同一符号を付して示す図 57において、送信装置 5600は、ス トリーム A送信信号生成部 5610と、ストリーム B送信信号生成部 5620とを有し、これ らによって、アンテナ 17— Aから送信する送信信号 S4— Aと、アンテナ 17— Bから送 信する送信信号 S4—Bとを生成する。ストリーム A送信信号生成部 5610と、ストリー ム B送信信号生成部 5620とは、同様の構成なので、代表して、ストリーム A送信信号 生成部 5610の構成について詳しく説明する。
[0327] ストリーム A送信信号生成部 5610は、符号化部 11—;! 11—6とマッピング部 33 04との間に、インターリーバ 5601—;! 5601— 6が設けられている。インターリーバ 5601 5601一 6(ま、符号ィ匕データ 2902 2902一 6を人力し、インター!; ーブ後のデータ 5602—;! 5602— 6をマッピング部 3304出力する。
[0328] ここで、ストリーム A送信信号生成部 5610の各符号化部 11—;! 11— 6は、同一 のトレリス符号化(例えば畳み込み符号化やターボ符号化)を fiう。ストリーム B送信 信号生成部 5620の各符号化部(図示せず)も、ストリーム A送信信号生成部 5610 の各符号化部 11—;! 11— 6と同一のトレリス符号化を行う。これにより、例えば、高 速な符号化処理、又は符号化部の共有化が可能となる。必ずしもストリーム Aとストリ ーム Bとで同一の符号化を行う必要はないが、符号化処理を共通化すれば、符号化 処理の高速化及び回路規模の削減という点で有利である。
[0329] 各インターリーバ 5601—;! 5601— 6のインターリーブパターンは、実施の形態 8 の順番入替部 5001—;! 5001— 6 (図 52)と同様に異なるように設定されている。 ストリーム A送信信号生成部 5610のインターリーバ 5601—;! 5601— 6のインター リーブパターンだけでなぐストリーム B送信信号生成部 5620のインターリーバ(図示 せず)を含めた全てのインターリーバのインターリーブパターンが異なるように設定さ れている。
[0330] 異なるインターリーブパターンを設定する方法としては、例えば、図 34のようなブロ
ックインターリーバを用いる場合、インターリーバ 5601—;!〜 5601— 6のインターリー ブパターンの読み出し方向及び又は書き込み方向の段数を異なるように設定すれば よい。また、すべて異なるランダムなインターリーバを用いてもよい。
[0331] 因みに、実施の形態 8のファクターグラフでは、 LDPC符号を例に、 VIP (Varying In terleave Pattern)による効果を説明している力 畳み込み符号やターボ符号を sum — product復号した場合でも、同様のファクターグラフを描くことができるので、畳み 込み符号やターボ符号に VIPを採用した場合でも、実施の形態 8と同様に受信品質 の向上効果を得ることができる。
[0332] つまり、本実施の形態によれば、畳み込み符号やターボ符号等のトレリス符号に VI Pを採用したことにより、受信装置で、反復 APP又は反復 Max— log APPを行うこと で、実施の形態 8と同様の理由から、受信品質を改善できる。
[0333] 次に、トレリス符号として、特に、ターボ符号を用いる場合について詳しく説明する。
[0334] 図 58は、ターボ符号化器の構成例を示す。要素符号化器 # 1は、データ 5701を 入力とし、符号化データ 5703を出力する。インターリーバ 5704は、データ 5701を 入力とし、インターリーブ後のデータ 5705を出力する。要素符号化部 # 2は、インタ 一リーブ後のデータ 5705を入力とし、符号化データ 5707を出力する。パンクチヤ' 多重部 5708は、符号化データ 5703、 5707を入力とし、これらをパンクチヤ及び多 重化処理し、パンクチヤ及び多重後の符号化データ 5709を出力する。多重部 5710 は、データ 5701、パンクチヤ'多重後の符号化データ 5709を入力とし、これらを多 重化して多重後のデータ 5711を出力する。
[0335] 図 57の符号化部 11—;!〜 11— 6は、図 58のターボ符号化器で構成される。したが つて、上述の説明におけるインターリーバ 5601—;!〜 5601— 6を設ける場合には、 ターボ符号化器に搭載されているインターリーバ 5704を流用する場合と、インターリ ーバ 5704とは別個に設ける場合とがある。
[0336] ターボ符号化器に搭載されているインターリーバ 5704を流用する場合、上記説明 のようにインターリーブパターンを異なるように設定しょうとすると、以下のような不都 合が生じる。
[0337] < 1〉ターボ符号においては、符号化器におけるインターリーバの設計が、受信品
質を確保する上で重要である。そして、符号として、性能が良いインターリーブパター ンを複数用意するのは困難である。
[0338] く 2〉たとえ、異なるインターリーブパターンを用意できたとしても、受信装置におい て、それぞれに対応する復号器を設計するのは困難である。また、異なる復号器を搭 載すると、受信装置の回路規模が大きくなる。因みに、同一の符号を用いる場合は、 共通化等を容易に行うことができるので、受信装置の回路規模は小さくて済む。
[0339] このように、回路規模の点を考慮すると、ターボ符号化器に搭載されているインター リーブパターンを異なるようにすることは好ましくない。
[0340] 本実施の形態では、係る点を考慮して、ターボ符号化器のインターリーバとは別個 に、符号化部 11—;!〜 11— 6の後段にそれぞれインターリーブパターンの異なる複 数のインターリーバ 5601—;!〜 5601— 6を設けた。これにより、受信装置で、反復 A PP又は反復 Max— log APPを行うことで、実施の形態 8と同様の理由から、受信品 質を改善できる。因みに、実施の形態 8と同様に、ストリーム Aの変調方式とストリーム Bの変調方式は同一でも、異なっていても、受信品質の改善効果は得られる。
[0341] 図 57の送信装置 5600から送信された送信信号を受信する受信装置は、例えば上 述した図 42Bに示したように構成すればよい。
[0342] 図 57とは異なる送信装置の構成例として、図 53のような構成も考えることができる。
図 53の J噴番人替咅 5001一;!〜 5001一 6力 図 57のインター!;ーノ 5601一;!〜 56 01— 6に相当する。したがって、図 53の各順番入替部 5001—;!〜 5001— 6の入れ 替えパターン (インターリーブパターン)をそれぞれ異なるものに設定する。ただし、ス トリーム A送信信号生成部 5310とストリーム B送信信号生成部 5320の入れ替えパタ ーンは同一とする。また、サブキャリアに対するシンボル割り当てを決めるための、並 ベ替え部 5301の並べ替えパターンを、ストリーム Aとストリーム Bとで異なるように設 定する。これにより、上記と同様の効果を得ることができるので、受信装置におけるデ ータの受信品質が向上する。
[0343] 以上のように、本実施の形態によれば、各ストリーム(送信データ)に対してトレリス 符号化処理を施してトレリス符号化データを形成する符号化部と、各ストリームのトレ リス符号化データを並べ替える複数のインターリーバと、並べ替え後のトレリス符号化
データを変調することで異なるトレリス内符号化データが集まって構成されたデータ シンボルを形成する変調部(マッピング部)とを有する送信装置にお!/、て、前記複数 のインターリーバの並べ替えパターンをそれぞれ異なるようにしたことにより、変調多 値数を大きくした場合でも符号化ブロックのブロックサイズを変えることなく比較的簡 易な構成によりバースト誤りを抑制でき、かつ、受信装置で反復復号を行った際の受 信品質を改善することができる。
[0344] なお、本実施の形態は、シングルキャリア、 OFDMの場合を例に説明した力 CD MAや OFDM以外の他のマルチキャリア方式にも、広く適用することができる。
[0345] 本実施の形態では、空間多重 MIMOシステムを前提としているので、データシンポ ノレは、同一時刻に、同一周波数に配置されて送信される。また、式(1)に示すような チャネル変動を推定するために、既知の信号である、パイロットシンボル、プリアンプ ノレ、通信相手に変調方式を通知するための制御信号は、データシンボルとは別に送 信される。
[0346] また、本実施の形態では、送信アンテナ数 2、受信アンテナ数 2、送信変調信号数 ( ストリーム数) 2の場合を例に説明したがこれに限ったものではなぐ送信アンテナ数 3 以上、送信変調信号数 3以上の場合についても同様に実施することができるとともに 同様の効果を得ることができる。
[0347] また、本実施の形態では、トレリス符号の場合について説明したが、実施の形態 7 で述べたように、トレリス符号とブロック符号を組み合わせたときも、本実施の形態と同 様の効果を得ることができる。
[0348] また、本実施の形態では、特に、空間多重 MIMOシステムの場合について説明し た力 図 46に示したような、シングルアンテナから複数のストリーム(符号化データ)の 信号を送信する送信装置において、符号化部(outer encoder) 4201— 1、 4201—2 でトレリス符号化処理を行い、インターリーバ(π ) 4202 1とインターリーバ(π ) 4
a ― b
202— 2とのインターリーブパターンを異なるようにすれば、受信装置側で、反復検波 を行った際、インターリーブパターンを同一にした場合と比較し、より多くの時刻ほた は周波数)の信頼度伝播が行われるようになる。したがって、時間(場合によっては周 波数)及び空間ダイバーシチゲインが向上する可能性が高くなり、これにより、データ
の受信品質を向上させることができる。このことは、ファクターグラフを考察すれば理 解できる。
[0349] つまり、例えば、図 48、図 49、図 50、図 51のフレーム構成のように、複数の符号化 データにおいて、符号化データごとに異なるインターリーブ(並び替え)を施すことで 、受信装置側で、反復検波を行った際、データの受信品質を向上させることができる 。なお、図 48、図 49、図 50、図 51のフレーム構成のように、送信装置において、変 調方式を通信状況によって切り替えてもよい。このような送信装置は、例えば図 52、 図 53、図 57のストリーム Aの送信信号生成部 5010、 5310、 5610の構成を用いるこ とで、実現することができる。
[0350] また、例えば、図 7、図 8、図 28のフレーム構成においても、異なる符号化データに 対して異なるインターリーブ(並び替え)を施す (例えば、符号化データ # 1と符号化 データ # 2で異なるインターリーブパターンとする)ことは、上述と同様に有効である。 要するに、シンボルを複数の符号化データで構成する場合に、異なる符号化データ に対して異なるインターリーブパターンを用いることは、受信装置側でのデータの受 信品質を向上させる上で有効である。
[0351] (実施の形態 10)
本実施の形態では、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態 7で 説明したビット割り当て方法を用い、かつ、 OFDM等のマルチキャリア方式を用いた アクセス方式を適用したときの実施方法について説明する。ここでは、一例として、 O FDMを用いたときの実施方法につ!/、て詳しく説明する。
[0352] 図 60は、基地局と端末の通信状況の一例を示している。図 60において、基地局 5 901は、端末 A、端末 B、端末 C、端末 Dと通信している。ここでは、端末 A〜端末 D のみ示しているが、実際には、他の端末が存在する。図 60A及び図 60Bは、それぞ れ次の各ケースで、基地局 5901から端末 A〜端末 Dに電波を送信する場合を示し ている。
[0353] ケース 1 (図 60A) : 基地局と端末 A〜端末 Dの距離が遠い場合
ケース 2 (図 60B): 基地局と端末 A〜端末 Dの距離が近い場合
[0354] これらのケースを例に、本実施の形態を説明する。ただし、本実施の形態において
、端末 A、端末 B、端末 C、端末 Dという名をつけて記載している力 S、これは、端末を識 別するために名付けたものであって、端末 Aが常に固定の端末であるということを示 すために名付けたものではない。
[0355] 図 61は基地局と端末の間でのデータの流れの一例を示しており、図 61 (a)は基地 局から端末に送信される信号を示し、図 61 (b)は端末から基地局に送信される信号 を示している。
[0356] 制御情報シンボル 6001は、基地局が端末を制御するための情報を伝送するため のシンボルである。パイロットシンボル 6002は、例えば送受信機で既知のシンボルで あり、端末は、パイロットシンボルを受信し、このパイロットシンボルの受信状態に基づ いて、例えば、チャネル変動を推定し、チャネル状態情報(CSI : Channel State Infor mationリを作成する。
[0357] フィードバック情報 6003— 1は、端末 Aが基地局に送信するフィードバック情報を 示しており、例えば、前述の CSIをフィードバック情報 6003— 1として送信する。同様 に、フィードバック情報 6003— Xは、端末 Xが基地局に送信するフィードバック情報 を示している。
[0358] 送信方法通知シンボル 6004は、周波数割り当て、変調方式、符号化率等の情報 を含むシンボルである。基地局は、端末から送信されたフィードバック情報に基づい て、送信方法を決定し、決定した送信方法に従ってデータシンボルを形成して送信 する。送信方法通知シンボル 6004は、その送信方法の情報を通知するためのシン ボルである。この送信方法については、後述する。
[0359] チャネル推定シンボル 6005は、端末がチャネル変動を推定するためのシンボルで ある。端末は、受信したチャネル推定シンボル 6005を基にチャネル変動を推定し、 推定したチャネル変動を基にデータシンボル 6006を復調する。基地局は、チャネル 推定シンボル 6005に続いてデータシンボル 6006を送信する。
[0360] 図 62は、変調方式が QPSK、 16QAMのときのシンボルへのビット割り当て方法の 一例を示している。図 62Aは、ケース 1 (図 60Aに示したように、基地局と端末 A〜端 末 Dの距離が遠い場合)のときの、シンボルへのビット割り当て方法の一例を示して いる。また、図 62Bは、ケース 2 (図 60Bに示したように、基地局と端末 A〜端末 Dの
距離が近い場合)のときの、シンボルへのビット割り当て方法の一例を示している。
[0361] ケース 1の場合、端末 A〜端末 Dにおいて基地局からのデータの受信品質を確保 するために、 QPSK変調方式を選択する。そのときの QPSKへのビットの割り当て方 法の一例が、図 62Aの(X)及び図 62Bの(Y)に示されている。
[0362] 図 62の # X— Yは、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態 7の 説明と同様で、 X番目の符号化ブロック(データ)の Y番目(100ビットの中の Y番目 ) のビットを示している。例えば # 1— 1は、 1番目の符号化ブロック(データ)の 1番目の ビットを示す。同様に、例えば # 2— 48は、 2番目の符号化ブロック(データ)の 48番
[0363] 図 62Aのフレーム構成では、 QPSKの blのビットを用いて 1番目の符号化ブロック
(データ) # 1に関連するデータが送信され、 b2のビットを用いて 2番目の符号化プロ ック(データ) # 2に関連するデータが送信される。図 62Aの(X)における # 1 (符号 化ブロック(データ) # 1)は、基地局が端末 Aに送信するデータであり、図 62Aの(X) における # 2 (符号化ブロック(データ) # 2)は、基地局が端末 Bに送信するデータで ある。図 62Aの (Y)における # 1 (符号化ブロック(データ) # 1)は、基地局が端末 C に送信するデータであり、図 62Aの (Y)における # 2 (符号化ブロック(データ) # 2) は、基地局が端末 Dに送信するデータである。
[0364] ケース 2の場合、端末 A〜端末 Dにお!/、て基地局からのデータの受信品質は確保 できるため、 16QAMを選択する。そのときの 16QAMへのビットの割り当て方法の 一例が、図 62Bである。
[0365] 図 62Bのフレーム構成では、 16QAMの Mのデータを用いて 1番目の符号化ブロ ック(データ) # 1に関連するデータが送信され、 b2のビットを用いて 2番目の符号化 ブロック(データ) # 2に関連するデータが送信され、 b3のビットを用いて 3番目の符 号化ブロック(データ) # 3に関連するデータが送信され、 b4のビットを用いて 4番目 の符号化ブロック(データ) # 4に関連するデータが送信される。図 62Bにおける # 1 (符号化ブロック(データ) # 1)は、基地局が端末 Aに送信するデータであり、図 62B における # 2 (符号化ブロック(データ) # 2)は、基地局が端末 Bに送信するデータあ り、図 62Bにおける # 3 (符号化ブロック(データ) # 3)は、基地局が端末 Cに送信す
るデータであり、図 62Bにおける # 4 (符号化ブロック(データ) # 4)は、基地局が端 末 Dに送信するデータである。
[0366] 図 63は、基地局が送信する変調信号の時間一周波数軸におけるフレーム構成の 一例を示しており、 OFDM方式を用いているものとする。図 63では、簡略化するため に、図 61のデータシンボル 6006のみのフレーム構成を示している。図 63Aは、ケー ス 1 (図 60Aに示すように、基地局と端末 A〜端末 Dの距離が遠い場合)のときのフレ ーム構成、図 63Bは、ケース 2 (図 60Bに示すように、基地局と端末 A〜端末 Dの距 離が近レ、場合)のときのフレーム構成を示して!/、る。
[0367] ケース 1の場合、基地局は、図 62で説明したように、端末 Aのデータと端末 Bのデ ータにより、 QPSKの 1シンボルを構成し、図 63Aの参照符号 6201で示したように、 キャリア 1、キャリア 2、キャリア 3を用いて、端末 Aのデータ及び端末 Bのデータを送信 する。同様に、基地局は、端末 Cのデータと端末 Dのデータにより、 QPSKの 1シンポ ルを構成し、図 63Aの参照符号 6202で示したように、キャリア 4、キャリア 5、キャリア 6を用いて、端末 Cのデータ及び端末 Dのデータを送信する。そして、他のキャリア( キャリア 7、キャリア 8、キャリア 9、キャリア 10)は、端末 A〜端末 D以外の端末へデー タを送信する際に用いられる。
[0368] ケース 2の場合、基地局は、図 62で説明したように、端末 Aのデータ、端末 Bのデ ータ、端末 Cのデータ、端末 Dのデータにより 16QAMの 1シンボルを構成し、図 63B の参照符号 6203で示したように、キャリア 1、キャリア 2、キャリア 3を用いて、端末 Aの データ、端末 Bのデータ、端末 Cのデータ、端末 Dのデータを送信する。そして、他の キャリア(キャリア 4、キャリア 5、キャリア 6、キャリア 7、キャリア 8、キャリア 9、キャリア 10 )は、端末 A〜端末 D以外の端末へデータを送信する際に用いられる。
[0369] 図 64は、図 63のフレーム構成の信号を送信するための基地局の構成の一例を示 している。基地局 6300のセレクタ 6301は、データ S1を入力とし、データ S1を各端 末のデータへと振り分ける。具体的には、セレクタ 6301は、端末 Aに送信するための データ 6302— 1、端末 Bに送信するためのデータ 6302— 2、 · · ·、端末 Xに送信す るためのデータ 6302_Xを出力する。
[0370] 符号化部 6203 1は、端末 Aに送信するためのデータ 6302 1を入力とし、端末
Aに送信するための符号化データ 6304— 1を得る。符号化部 6203— 2は端末 Bに 送信するための符号化データ 6304— 2を得る。同様にして、端末 Cに送信するため の符号化データ 6304— 3、端末 Dに送信するための符号化データ 6304— 4、 · · ·、 端末 Xに送信するための符号化データ 6304— Xが得られる。
[0371] マッピング部 6305は、端末 Aに送信するための符号化データ 6304— 1、端末 Bに 送信するための符号化データ 6304— 2、端末 Cに送信するための符号化データ 63 04—3、端末 Dに送信するための符号化データ 6304— 4、 · · ·、端末 Xに送信する ための符号化データ 6304— X、および、フレーム構成信号 6321を入力とし、図 61、 図 62、図 63のフレーム構成となるように、マッピングを行うことで、送信シンボル、つ まりベースバンド信号 6306を得、これを出力する。
[0372] シリアルパラレル変換部(S/P) 6307は、ベースバンド信号 6306を入力とし、シリ アルパラレル変換を行い、パラレル信号 6308を出力する。逆高速フーリエ変換部(I FFT) 6309は、ノ ラレル信号 6308を入力とし、逆フーリエ変換を行い、逆フーリエ 変換後の信号 6310を出力する。無線部 6311は、逆フーリエ変換後の信号 6310を 入力とし、周波数変換、増幅等の処理を施し、これにより得た送信信号 6312を出力 する。送信信号 6312は、アンテナ 6313から、電波として出力される。
[0373] 受信部 6316は、アンテナ 6314で受信された受信信号 6315を入力とし、周波数変 換、復調、復号等の処理を施し、受信ディジタル信号 6317を出力する。送信方法決 定部 6318は、受信ディジタル信号 6317を入力とし、端末から送信されたフィードバ ック情報 (例えば、各端末が送信した CSI)を基に、各端末宛の信号の送信方法を決 定し、その情報 6319を出力する。
[0374] フレーム構成信号生成部 6320は、各端末宛の信号の送信方法の情報 6319を入 力とし、この送信方法の情報 6319に基づいてフレーム構成 (周波数割り当て、変調 方式、符号化率等)を決定し、決定した情報をフレーム構成信号 6321としてセレクタ 6301 ,符号ィ匕咅 6303_1〜6303_X、マッピング咅 6305に出力する。
[0375] 図 65は、本実施の形態における端末の構成の一例を示している。端末 6400の無 線部 6403は、受信アンテナ 6401で受信した受信信号 6402を入力とし、周波数変 換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号 6404を出力する。チャネル変動推
定部 6405は、ベースバンド信号 6404を入力とし、ベースバンド信号 6404に含まれ るパイロットシンボル 6002 (図 61)に基づいてチャネル変動を推定し、チャネル推定 信号 6406を出力する。
[0376] 対数尤度演算部 6407は、ベースバンド信号 6404、チャネル推定信号 6406を入 力とし、非特許文献 3〜非特許文献 8に示されているような方法で対数尤度比を計算 し、各ビットの対数尤度比 6408を出力する。ビット選択部 6409は、各ビット対数尤度 比 6408、フレーム構成信号 6420を入力とし、図 63のフレーム構成において、 自局 宛のビットのみ選択し、選択したビットの対数尤度比 6410を出力する。復号部 6411 は、選択したビットの対数尤度比 6410を入力とし、復号を行うことで受信データ 641 2を得、これを出力する。
[0377] フィードバック情報生成部 6413は、チャネル推定信号 6406を入力とし、このチヤ ネル推定信号 6406を基にフィードバック情報 6414を作成し、これを出力する。フィ ードバック情報 6414は、例えばチャネル推定信号 6404を量子化した情報としてもよ いし、基地局に送信して欲しいサブキャリアの候補に関する情報でもよい。また、フィ ードバック情報 6414は、上記の例に限らず、基地局が、サブキャリアの配置を判断 できる情報であれば、いかなる情報でもよい。例えば、ビットエラー率、パケットエラー の発生に関する情報 (ACK/NACK)でもよ!/、。
[0378] 送信部 6416は、フィードバック情報 6414、送信データ 6415を入力とし、これら力、 ら基地局宛の変調信号 6417を得る。変調信号 6417は、電波としてアンテナ 6418 力 出力される。
[0379] 以上のようにすることで、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態
7で説明したビット割り当て方法を、 OFDM等のマルチキャリア方式のアクセス方式 に適用して実施することができる。このとき、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形 態 6、実施の形態 7で説明した効果に加え、各端末宛の信号 (ビット)を適切なサブキ ャリアに配置できるため、各端末宛の信号は、周波数ダイバーシチゲインが得られる とレ、う効果を得ることができる。
[0380] 次に、図 62とは異なるビットの割り当て方法の一例を、図 66に示す。図 66が図 62 と異なる点は、例えば QPSKの場合、図 66Aに示すように、符号化ブロック # 1、符
号化ブロック # 2のそれぞれのデータが固定ビット(例えば、 blのみ又は b2のみ)に 配置されるのではなぐ両方のビット bl、 b2に配置されるようになっている点である。 同様に、 16QAMの場合、図 66Bに示すように、符号化ブロック # 1、符号化ブロック # 2、符号化ブロック # 3、符号化ブロック # 4のそれぞれのデータが固定ビット(例え ば、 blのみ、 b2のみ、 b3のみ又は b4のみ)に配置されるのではなぐ複数のビット M 、 b2、 b3、 b4に配置されるようになっている点である。この点は、図 6と同様である。
[0381] 図 63のフレーム構成とは異なるフレーム構成の一例を、図 67に示す。図 67のフレ ーム構成が図 66のフレーム構成と異なる点は、時間と共に使用するサブキャリアが 変化する点である。
[0382] 図 67Aは、ケース 1の場合のフレーム構成であり、基地局は、端末 Aのデータ及び 端末 Bのデータにより、 QPSKの 1シンボルを構成し(図 67Aにおいて、 "端末 A, B" に相当)、端末 Cのデータ及び端末 Dのデータにより、 QPSKの 1シンボルを構成す る(図 67Aにおいて、 "端末 C, D"に相当)。
[0383] 図 67Bは、ケース 2の場合のフレーム構成であり、基地局は、端末 Aのデータ、端 末 Bのデータ、端末 Cのデータ、端末 Dのデータにより、 16QAMの 1シンボルを構成 する(図 67Bにおいて、 "端末 A, B, C, D"に相当)。
[0384] 図 67のようなフレーム構成としても、図 63と同様に実施することができる。
[0385] 他のフレーム構成方法について、以下で説明する。図 68は、上記とは異なるフレー ム構成の一例を示している。図 68の特徴としては、時間の経過に伴って周波数割り 当て(サブキャリア割り当て)を変更する点である。図 68Aは、ケース 1の場合のフレ ーム構成であり、基地局は、端末 Aのデータ及び端末 Bのデータにより、 QPSKの 1 シンボルを構成し(図 68Aにおいて、参照符号 6701で示された"端末 A, B"に相当 )、端末 Cのデータ及び端末 Dのデータにより、 QPSKの 1シンボルを構成する(図 68 Aにおいて、参照符号 6702で示された"端末 C, D"に相当)。そして、時間の経過に 伴って、サブキャリアの割り当てが図 68Aのように変更される。
[0386] 図 68Bは、ケース 2の場合のフレーム構成であり、基地局は、端末 Aのデータ、端 末 Bのデータ、端末 Cのデータ、端末 Dのデータにより、 16QAMの 1シンボルを構成 する(図 68Bにおいて、参照符号 6703で示された"端末 A, B, C, D"に相当)。そし
て、時間の経過に伴って、サブキャリアの割り当てが図 68Bのように変更される。
[0387] 図 69は、上記とは異なるフレーム構成の一例を示している。図 69の特徴としては、 時間の経過に伴って周波数割り当て (サブキャリア割り当て)を変更すると共に、 1シ ンボルを形成する端末のデータを時間の経過に伴って変更する点である。図 69にお いて、図 68と同様のものについては同一符号を付した。
[0388] 図 69Aは、ケース 1の場合のフレーム構成である。時刻 iにおいて、基地局は端末 B 、端末 Cとの通信を完了する。そして、新たに基地局は、端末 P、端末 Qとの通信を開 始するものとする。このとき、基地局は、端末 Aのデータ及び端末 Pのデータにより、 QPSKの 1シンボルを構成し(図 69Aにおいて、参照符号 6801で示された"端末 A、 P"に相当)、端末 Qのデータ及び端末 Dのデータにより、 QPSKの 1シンボルを構成 する(図 69Aにおいて、参照符号 6802で示された"端末 Q, D"に相当)。
[0389] 図 69Bは、ケース 2の場合のフレーム構成であり、時刻 iにおいて、基地局は端末 B 、端末 Dとの通信を完了する。そして、新たに基地局は、端末 P、端末 Qとの通信を開 始するものとする。このとき、基地局は、端末 Aのデータ、端末 Pのデータ、端末じの データ、端末 Qのデータにより、 16QAMの 1シンボルを構成する(図 69Bにおいて、 参照符号 6803で示された"端末 A, P, C, Q"に相当)。
[0390] 図 70は、上記とは異なるフレーム構成の一例を示している。図 70のフレーム構成 は、図 67と図 69のフレーム構成を組み合わせたものである。図 70Aは、ケース 1の場 合のフレーム構成である。時刻 iにおいて、基地局は端末 B、端末 Cとの通信を完了 する。そして、新たに基地局は、端末 P、端末 Qとの通信を開始するものとする。また、 図 69Bは、ケース 2の場合のフレーム構成であり、時亥 ijiにおいて、基地局は端末 B、 端末 Dとの通信を完了する。そして、新たに基地局は、端末 P、端末 Qとの通信を開 始するものとする。
[0391] 以降では、図 62、図 66とは異なる符号化ブロックのビットの割り当て方法について 説明する。
[0392] 図 71が、図 62、図 66と異なる点は、変調方式が 16QAMのとき、 1シンボルを符号 化ブロック # 1のデータと符号化ブロック # 2のデータで構成している点である。また、 変調方式が 64QAMのときも、 1シンボルを符号化ブロック # 1のデータと符号化ブロ
ック #2のデータで構成している。ここで、符号化ブロック #1は基地局が端末 Aに送 信するデータであり、符号化ブロック # 2は基地局が端末 # Bに送信するデータであ
[0393] 図 72は、図 71の 16QAMフレーム構成において、 16QAMの代わりに用いる変調 方式の同相 I一直交 Q平面における信号点配置の一例を示している。図 72Aにおけ る、 16個の ·に、 bl〜b4のビットが割り当てられる。 Xは QPSKの信号点配置であ る。 Xの 1個を中心として譬カ 点配置されており、 ·は回転しているが QPSKの配 置となる。したがって、 ·の同相 I一直交 Q平面における信号点配置 (I, Q)は、次式 のようにあらわすことができる。
[数 39]
3π
φ = θ,θ+—, θ+π,θ.
2
( 3 9 )
[0394] 図 72Βは、 bl、 b2のビットの決定方法を説明するための図である。受信信号が、ェ リア #1の場合 (bl, b2) = (0, 0)、エリア #2の場合 (bl, b2) = (0, 1)、エリア #3 の場合 (bl, b2) = (l, 1)、エリア #4の場合 (bl, b2) = (l, 0)と判定する。 b3、b4 のビットは、 ·と受信信号の位置関係から決定される。
[0395] 図 73は、図 71の 64QAMフレーム構成において、 64QAMの代わりに用いる変調 方式の同相 I一直交 Q平面における信号点の一例を示している。図 73Aにおける、 6 4個の ·に、 bl〜b6のビットが割り当てられる。 Xは QPSKの信号点配置である。 X の 1個を中心として ·が 16点配置されており、 ·は回転しているが 16QAMの配置と なる。したがって、 ·の同相 I一直交 Q平面における信号点配置 (I, Q)は、次式のよ うにあらわすことができる。
(40)
[0396] 図 73Bは、 bl、 b2のビットの決定方法を説明するための図である。受信信号が、ェ リア #1の場合 (bl, b2) = (0, 0)、エリア #2の場合 (bl, b2) = (0, 1)、エリア #3 の場合 (bl, b2) = (l, 1)、エリア #4の場合 (bl, b2) = (l, 0)と判定する。 b3、b4 、 b5、 b6は、 ·と受信信号の位置関係から決定される。
[0397] 図 74は、図 62、図 66、図 71と異なる符号化ブロックのビットの割り当て方法を示す 図である。図 74Aに示すように、変調方式が 16QAMのとき、 1シンボルを符号化ブ ロック #1のデータと符号化ブロック #2のデータで構成する。また、変調方式が 64Q AMのときも、 1シンボルを符号化ブロック # 1のデータと符号化ブロック # 2のデータ で構成している。ここで、符号化ブロック #1は基地局が端末 Aに送信するデータで あり、符号化ブロック # 2は基地局が端末 # Bに送信するデータである。
[0398] 図 75は、図 74Bの 64QAMフレーム構成において、 64QAMの代わりに用いる変 調方式の同相 I一直交 Q平面における信号点の一例を示している。図 75Aにおける 、 64個の ·に、 bl〜b6のビットが割り当てられる。 Xは 16QAMの信号点配置であ る。 Xの 1個を中心として譬カ 点配置されており、 ·は回転しているが QPSKの配 置となる。したがって、 ·の同相 I一直交 Q平面における信号点配置 (I, Q)は、次式 のようにあらわすことができる。
-3α\ ί-3α\ -3α\
-3αΓ 3α -3α ' 3α '( -3α
(cos - sin φ
β I cos cos
3π
φ=θ,θ + -,θ- τ,θ
2
( 4 1 )
[0399] 図 75Βは、 bl、 b2、 b3、 )決定方法を説明するための図である。直線と I , Q軸により、 I— Q平面が 16個のエリアに分割されている。そして、受信信号が、エリ ァ #1〜エリア #16のうちのどのエリアに存在する力、に基づレヽて、 (bl, b2, b3, b4) 力 θ, 0, 0, 0)~(1, 1, 1, 1)のどのビットであるかを決定する。
[0400] 以上のようにすることで、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態
7で説明したビット割り当て方法を、 OFDM等のマルチキャリア方式のアクセス方式 に適用して実施することができる。このとき、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形 態 6、実施の形態 7で説明した効果に加え、各端末宛の信号 (ビット)を適切なサブキ ャリアに配置できるため、各端末宛の信号は、周波数ダイバーシチゲインが得られる とレ、う効果を得ることができる。
[0401] なお、本実施の形態、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態 7 で提示した送信方法は、非特許文献 10で示されているような MIMO伝送に適用す ることもできる。つまり、本実施の形態、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、 実施の形態 7で提示した送信方法は、 MIMO伝送を行っているか、行っていないか に関係なく実施すること力できる。また、各符号化ブロックの符号化率は、同一でも異 なっていても、どちらであっても、実施することができる。
[0402] (実施の形態 11)
本実施の形態では、実施の形態 1、実施の形態 5、実施の形態 6、実施の形態 7、 実施の形態 10で説明したビット割り当て方法を用いたときの再送方法 (ARQ: Autom atic Repeat reQuest)について説明する。
[0403] ここでは、一例として、端末 # Aと端末 #Bが通信を行っており、端末 # Aが端末 #
Bに再送データを送信する場合を例に説明する。
[0404] 図 76は、端末 # Aが送信する信号の時間軸における 1フレームのフレーム構成の 一例を示している。制御情報シンボル 7501は、例えば、送信相手先(端末 # Bに相 当する)の情報、データ長、再送のデータであるか否かの情報、再送回数、変調方式 、誤り訂正方式など、通信を成立させるために送信する、データ以外の情報を送信 するためのシンボルである。チャネル推定シンボル 7502は、通信相手の端末 # Bが フェージングによる伝播環境の変動を推定するためのシンボルである。データシンポ ノレ 7503は、図 79のような構成で送信される。図 79において重要な点は、データの エラーを検出するために、 CRC (Cyclic Redundancy Check)が付加されている点で ある。図 79の構成については後述する。
[0405] 図 77は、端末 # Bが送信する信号の時間軸における 1フレームのフレーム構成の 一例を示している。チャネル推定シンボル 7601は、通信相手の端末 # Aがフェージ ングによる伝播環境の変動を推定するためのシンボルである。チャネル変動シンボル 7601の後にデータシンボル 7602力 S送信される。再送要求情報シンボル 7603は、 端末 # Bが再送を要求するか否かの情報、および、再送方法を通信端末に通知する ためのシンボルである。制御情報シンボル 7604は、例えば、送信相手先(端末 # A に相当する)の情報、データ長、変調方式の情報、符号化率'符号化方法の情報な ど、通信を成立させるための、送信するデータ以外の情報を送信するためのシンポ ルである。
[0406] 図 78は、端末 # Aと端末 # Bの間のデータの流れの一例を示している。
[0407] 図 78 < 1〉:初めに、端末 #Aは図 76のフレーム構成にしたがったフレーム # 1の 変調信号を送信する。ここで送信するデータは、再送データではない。
図 78く 2〉:端末 # Bは、フレーム # 1の信号を受信し、復調し、 CRCチェックを行 う。その結果、誤りが発生しな力、つたので、端末 # Aに対し、再送を要求しない。
[0408] 図 78 < 3〉:端末 #Aは、フレーム # 2の変調信号を送信する。ここで送信するデ ータは再送データではない。
図 78く 4〉:端末 # Bは、フレーム # 2の信号を受信し、復調し、 CRCチェックを行 う。その結果、誤りが発生していたので、端末 # Aに対し、再送を要求する。
図 78く 5〉:端末 # Aは、端末 # Bから、再送を要求されたため、フレーム # 2で送 信されたデータに相当するフレーム # 2'を送信する。ここで、フレーム # 2'の意味に ついて説明する。
[0409] フレーム # 2'の生成方法、つまり、 ARQの方式の代表的な方法として、非特許文 献 11に示されているように、以下の方法がある。
[0410] チェイスコンパイニング方法: この方法を用いる場合、再送時に、 1度目に送信し たデータと同一のデータを送信する。
ハイブリッド ARQ : 符号化されたデータ系列をオリジナル系列とし、誤り訂正符号 化を行った際に発生した冗長なデータ (パンクチヤデータ)をノ リティ系列とする。そし て、まず、オリジナル系列を送信し、通信相手から、再送が要求された場合、再送デ ータとして、ノ リティ系列を送信する。例えば、畳み込み符号のパンクチヤデータ(冗 長なデータ)の生成方法につ!/、ては、非特許文献 11に示されて!/、る。
[0411] 図 78 < 6〉:端末 # Bは、フレーム # 2'の信号を受信し、復調し、 CRCチェックを 行う。その結果、誤りが発生しなかったので、端末 # Aに対し、再送を要求しない。 図 78く 7〉:端末 # Aは、フレーム # 3の変調信号を送信する。
図 78く 8〉:端末 # Bは、フレーム # 3の信号を受信し、復調し、 CRCチェックを行 う。その結果、誤りが発生していたので、端末 # Aに対し、再送を要求する。
[0412] 図 78く 9〉:端末 # Aは、端末 # Bから、再送を要求されたため、フレーム # 3で送 信されたデータに相当するフレーム # 3'を送信する。フレーム # 3'の生成方法は、 上述と同様である。
図 78く 10〉:端末 # Bは、フレーム # 3'の信号を受信し、復調し、 CRCチェックを 行う。その結果、誤りが発生していたので、端末 # Aに対し、再送を要求する。
図 78 < 11〉:端末 #Aは、端末 # Bから、再送を要求されたため、フレーム # 3で 送信されたデータに相当するフレーム # 3' 'を送信する。このとき、フレーム # 3' 'の データは、 1度目に送信したデータでもよいし、フレーム # 3'と同一でもよい。つまり、 フレーム # 3'は、特定の ARQ方式に限定されるものではな!/、。
[0413] 以上が、本実施の形態の第 1の ARQにおけるデータの流れである。次に、図 76で 説明した端末 # Aが送信するデータシンボル 7503の構成方法、および、再送デー
タの生成方法につ!/、て詳しく説明する。
[0414] 図 79、図 80は、図 76のデータシンボル 7503の構成の一例を示している。変調方 式として QPSK、 16QAMのいずれかを選択可能となっている。図 79と図 80とのフレ ーム構成の関係は、図 32と図 36とのフレーム構成の関係と同様である。
[0415] 図 79、図 80のフレーム構成力 図 32、図 36のフレーム構成と違う点は、 CRC力 S含 まれている点である。図 79及び図 80において、変調方式が QPSKのとき(図 79A、 図 80Aのとき)、 CRCをチェックすることにより符号化ブロック # 1及び符号化ブロック # 2に誤りがあるかをチェックすることができる。ただし、符号化ブロック # 1と符号化 ブロック # 2のどちらに誤りがあるかを判断することはできないものとする。したがって 、再送時は、符号化ブロック # 1および符号化ブロック # 2の両者に対する再送デー タが送信される。
[0416] 同様に、図 79及び図 80において、変調方式が 16QAMのとき(図 79B、図 80Bの とき)、 CRCをチェックすることにより符号化ブロック # 1、符号化ブロック # 2、符号化 ブロック # 3、符号化ブロック # 4に誤りがあるかをチェックすることができる。ただし、 符号化ブロック # 1、 # 2、 # 3、 # 4のどの符号化ブロックに誤りがあるかを判断する ことはできないものとする。したがって、再送時は、符号化ブロック # 1、 # 2、 # 3、 # 4のすべてに対する再送データが送信される。
[0417] 図 81は、本実施の形態における端末 # Aの構成の一例を示している。図 81におい て、図 33と同様に動作するものについては同一符号を付している。
[0418] 図 81において、 CRC付カロ咅 8001は、符号ィ匕データ 2902一 1、 2902一 2、 2902 —3、 2902— 4及び制御信号 S10を入力とし、制御信号 S 10にしたがってフレーム 中の所定位置に CRCを付加し、 CRC付加後の符号化データ 8002— 1、 8002—2 、 8002—3、 8002— 4を出力する。
[0419] 受信装置 8005は、受信アンテナ 8003で受信した受信信号 8004を入力とし、所 定の処理を行い、受信データ 8006を出力する。再送情報抽出部 8007は、受信デ ータ 8006を入力とし、再送に関する情報、つまり、端末 # Bが再送を要求しているか 否かの情報、再送回数の情報等の情報を抽出し、これを再送に関する情報 8009と して出力する。また、再送情報抽出部 8007は、再送に関する情報 8009以外のデー
タ 8008も出力する。
[0420] フレーム構成信号生成部 8010は、再送に関する情報 8009を入力とし、この情報 8 009に基づいて、再送データを送信するか否か、変調方式、符号化方法、符号化率 等の送信条件を決定し、決定した送信条件に関する情報を制御信号 S10として出力 する。
[0421] 図 82は、本実施の形態における端末 # Bの構成の一例を示している。図 82におい て、図 35と同様に動作するものについては同一符号を付している。
[0422] 図 82において、再送要求部 8101は、復号データ 3014を入力とし、復号データに 対し CRCチェックを行ことで、再送を要求するか否かを決定し、決定結果を再送要求 情報 8102として出力する。
[0423] 送信装置 8104は、再送要求情報 8102、送信データ 8103を入力とし、所定の処 理を施すことで、図 77のフレーム構成にしたがった変調信号 8105を生成し、これを 出力する。変調信号 8105は、アンテナ 8106から電波として出力される。
[0424] 以上のような装置構成により、上述の ARQ方式を実現することができる。
[0425] 次に、上述の第 1の ARQ方式とは異なる第 2の ARQ方式について説明する。
[0426] 図 83、図 84に、図 79、図 80とは異なる、データシンボル 7503の構成の一例を示 す。図 83、図 84は、図 76の端末 # Aが送信するデータシンボル 7503 (図 76)の構 成の一例を示している。図 83、図 84のフレーム構成が、図 79、図 80のフレームと異 なる点は、符号化ブロック単位で CRCを揷入している点である。これにより、誤りが含 まれて!/、るかどうかを、符号化ブロック単位でチェックすることができるようになる。
[0427] 図 83、図 84において、変調方式が QPSKのとき(図 83A、図 84Aのとき)、符号化 ブロック # 1の誤りチェックのために CRC # 1が揷入されており、符号化ブロック # 2 の誤りチェックのために CRC # 2が揷入されている。同様に、変調方式が 16QAMの とき(図 83B、図 84Bのとき)、符号化ブロック # 1の誤りチェックのために CRC # 1が 揷入されており、符号化ブロック # 2の誤りチェックのために CRC # 2が揷入されてお り、符号化ブロック # 3の誤りチェックのために CRC # 3が揷入されており、符号化ブ ロック # 4の誤りチェックのために CRC # 4が揷入されている。これにより、各変調方 式にお!/、て、符号化ブロック単位で (すなわちどの符号化ブロックに)誤りがあるかを
チェックすることカできるようになる。
[0428] そして、端末 # Aでは、例えば誤りが存在する符号化ブロックのみの再送データを 送信する。例えば、変調方式が QPSKのとき、端末 # Bが符号化ブロック # 1にのみ 誤りがあると判断したら、端末 # Aは符号化ブロック # 1の再送データを送信する。ま た、変調方式が 16QAMのとき、端末 # Bが符号化ブロック # 1及び符号化ブロック # 2に誤りがあると判断したら、端末 # Aは符号化ブロック # 1及び符号化ブロック # 2の再送データを送信する。
[0429] 再送時の変調方式は、前回までのデータを送信した際の変調方式と同一でもよい し、異なっていてもよい。ただし、再送データを送信する際も、実施の形態 1、実施の 形態 5、実施の形態 6、実施の形態 7、実施の形態 10で説明したビット割り当て方法 を用いた方が、受信品質の関点、符号化器'復号化器の動作速度の関点から好まし い。
[0430] 以上の第 1の ARQ方式又は第 2の ARQ方式により、実施の形態 1、実施の形態 5、 実施の形態 6、実施の形態 7、実施の形態 10で説明したビット割り当て方法を用いた 再送を実現することができる。このとき、第 1の ARQ方式を用いれば CRCの情報を削 減すること力 Sでき、第 2の ARQ方式を用いれば再送データの量を削減することができ
[0431] 本実施の形態では、 2種類の ARQ方式(チェイスコンバイニング及びハイブリッド A RQ)を例に説明した力 これに限ったものではなぐ他の ARQ方式を用いた場合に おいても、広く本実施の形態を実施することができる。また、本実施の形態で、 CRC を揷入する場合を例に説明したが、例えば、 LDPC符号を用い、 Belief Propagation 復号を行う場合には、誤りの有無を判断できるため、必ずしも CRCを揷入する必要は ない。
[0432] 本実施の形態は、シングルキャリア伝送を例に説明した力 S、これに限ったものでは なぐ OFDM等のマルチキャリア伝送を用いたときも同様に実施することができる。ま た、本実施の形態の再送方法は、非特許文献 10で示されているような MIMO伝送 に適用することもできる。つまり、本実施の形態の再送方法は、 MIMO伝送を行って いるか、行っていないかに関係なく実施することができる。また、各符号化ブロックの
符号化率は、同一でも異なっていても、どちらであっても、実施すること力 Sできる。
[0433] (他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態 1では、一つの符号化部 11を用いる場合を前提条件と して説明したが、別の実施の形態として、システムが、符号化率 R= 1/2、 2/3、ブ ロック長が 980ビットの符号をサポートしている場合も、符号化率 R= 1/2、 2/3に おいて、別々に実施すれば、上述の実施の形態を同様に実施することができる。また 、システムが、符号化率 R= 1/2、 2/3、ブロック長が 980、 1960ビットの符号をサ ポートしている場合も、それぞれの場合において、別々に実施すれば、上述の実施 の形態と同様に実施することができる。
[0434] 例えば、図 5、図 6,図 7、図 8、図 31、図 32、図 36、図 48、図 49、図 50、図 51、図
55、図 62、図 66、図 71、図 74、図 79、図 80、図 83、図 84にお!/ヽて、符号ィ匕プ、ロッ ク # 1、 # 2、 # 3、 # 4、 # 5、 # 6はそれぞれ異なる符号化率であってもよい。また、 1番目の符号化データ( # 1)、 2番目の符号化データ( # 2)、 3番目の符号化データ ( # 3)、 4番目の符号化データ( # 4)はそれぞれ異なる符号化率であってもよ!/、。な お、符号化データ # 1の符号化率 Rl、符号化データ # 2の符号化率 R2、符号化デ ータ # 3の符号化率 R3、符号化データ # 4の符号化率 R4は、全てが互いに異なる 値であってもよいし、 R1 =R2、力、つ R3 = R4で、 R1と R4が異なる値であってもよい。 符号化率が同じとなる符号化データの組み合わせは上記に限定されない。このよう に符号化率を設定することにより、同時に異なる種類のデータ、例えば、音声データ とパケットデータ、映像データとパケットデータ、映像データと音声データのように、複 数の種類のデータを所望の誤り率耐性の誤り訂正符号を用いて並列に伝送すること ができる(例えば、音声データを伝送する場合符号化率 3/4の誤り訂正符号、パケ ットデータを伝送する場合符号化率 1/3の誤り訂正符号を用いる)システムを構築 することができ、各データを品質よく伝送することができるという効果を有することにな
[0435] また、図 5、図 6、図 7、図 8、図 31、図 32、図 36、図 48、図 49、図 50、図 51、図 55 、図 62、図 66、図 71、図 74、図 79、図 80、図 83、図 84ίこお!/ヽて、変調方式の 1シ ンボルあたりの送信ビット数を ηとし、符号化データの種類を m種類(つまり、 1番目の
符号化データ( # 1)、 2番目の符号化データ( # 2)、 · · ·、 m番目の符号化データ(
# m)が存在する)とした場合に、 m〉nとしてもよ!/、(m、 nは!/、ずれも整数である)。 m 〉nとすることで、 1シンボルを構成するビットすべてで互いに異なる符号化データを 送信することになり、 m種類の符号化データすべてが、より多くのシンボルを用いて送 信されることになる。そのため、フェージングのノッチによって符号化データのほとん どがバースト的に誤る確率が低くなり、データの受信品質が向上する。
[0436] したがって、複数の変調方式を切り替えることが可能な送信装置にお!/、て、切り替 え可能な変調方式のうち、最大の変調多値数 (最大信号点数)をもつ変調方式が 1 シンボルに送信することができるビット数を n とすると (n は整数)、送信装置が n
max max m 以上の種類の符号化データ(つまり、 1番目の符号化データ(# 1)、 2番目の符号 ax
化データ( # 2)、 · · ·、 n 番目の符号化データ( # m)が存在する)を生成した場合 max
、切り替え可能なすべての変調方式において、 1シンボルを構成するビットすべてで 異なる符号化データを送信することができる。これにより、送信装置で切り替え可能な すべての変調方式において、フェージングのノッチによって符号化データのほとんど がバースト的に誤る確率が低くなるので、データの受信品質が向上する。
[0437] また、上述した実施の形態 2〜4では、マルチアンテナ送信装置、マルチアンテナ 受信装置がそれぞれ 2本のアンテナをもつ、空間多重を用いた MIMOシステムの場 合について説明した力 これに限ったものではなぐアンテナ数が増大し、送信する 変調信号数が増大した場合についても同様に実施することができる。また、スぺタト ル拡散通信方式を用いたシステムに適用した場合でも、同様の効果を得ることができ
[0438] また、本発明のマルチアンテナ送信装置は、実施の形態 2に示した構成に限らず、 例えば固有モードを用いた MIMOシステムにも適用できる。図 59を用いて、固有モ ードの通信方法について詳しく説明する。
[0439] MIMOシステムでは、受信局だけでなく送信局側にお!/、てもチャネル状態情報(C SI:Channel State Information)が既知である場合に、送信局が送信のチャネルシグネ チヤべクトノレ (channel signature vector)を用いてベクトノレイ匕された信号を送信アレー アンテナより受信局に対して送信し、さらに受信局で、受信アレーアンテナの受信信
号から送信のチャネルシグネチヤベクトルに対応付けられた受信のチャネルシグネチ ャベクトルを用いて送信信号を検出し復調する通信方法が実現できる。
[0440] 特に、通信空間に複数のチャネルを構成し、信号を多重伝送する通信モードとして 、チヤネノレ fi歹 IJの特異べクトノレ (singular vector)または固 ¾ベクトノレ (eigen vector)を 利用した固有モード(eigenmode)がある。この固有モードは、これら特異ベクトルや固 有ベクトルを前述したチャネルシグネチヤベクトルとして利用する方法である。ここで チヤネノレ fi列は、送信アレーアンテナの各アンテナ素子と受信アレーアンテナの各 アンテナ素子のすべて、または一部の組み合わせの複素チャネル係数を要素とする 行列である。
[0441] 送信局が下り回線のチャネル状態情報を得る方法としては、無線回線の上りと下り で同一の周波数キャリアを利用する TDDでは、チャネルの双対性(reciprocity)によ り、受信局からの上り回線を用いて送信局においてチャネル状態情報の推定 (estima ting)または測定 (measuring)をすることが可能である。一方で、上りと下りで異なる周 波数キャリアを利用する FDDでは、受信局において下り回線のチャネル状態情報を 推定または測定し、その結果を送信局へ通知(reporting)することにより、送信局にお いて下り回線の正確な CSIを得ることできる。
[0442] 固有モードは、特に MIMOシステムの無線チャネルが狭帯域のフラットフェージン グ過程として扱える場合には、 MIMOシステムのチャネルキャパシティを最大にでき るという特徴がある。例えば、 OFDMを採用した無線通信システムでは、マルチパス 遅延波によるシンボル間干渉を取り除くためガードインターバルを揷入し、 OFDMの 各サブキャリアはフラットフェージング過程となるような設計を行うのが一般的である。 したがって、 MIMOシステムにおいて OFDM信号を送信する場合、固有モードを用 いることによって、例えば各サブキャリアで複数の信号を空間的に多重化して伝送す ること力 S可倉 となる。
[0443] MIMOシステムを利用した通信方法としては、送信局および受信局において下り 回線のチャネル状態情報を既知とする固有モードに対して、受信局においてのみ無 線チャネルのチャネル状態情報を既知とする方法カ^、くつか提案されて!/、る。固有 モードと同じ目的である空間的に信号を多重化して伝送する方法としては、例えば B
LASTが知られている。また信号の多重度を犠牲にし、つまりキャパシティを増加さ せるためでなくアンテナの空間ダイバーシチ効果得る方法としては、例えば時空間符 号を用いた送信ダイバーシチが知られている。固有モードが送信アレーアンテナで 信号をベクトル化して送信する、言い換えると信号をビーム空間(beam space)にマツ ビングしてから送信するビーム空間モードであるのに対して、 BLASTや送信ダイバ 一シチは信号をアンテナエレメント(antenna element)にマッピングすることからアンテ ナエレメントモードであると考えられる。
[0444] 図 59は、固有モード通信の送受信機の構成の一例である。送信のチャネル解析部
2607は、送信局と受信局間の伝搬チャネルの推定結果であるチャネル状態情報に 基づいて、多重化チャネルを構成するために複数の送信のチャネルシグネチヤべク トルを算出するとともに、チャネル状態情報によって形成されるチャネル行列を SVD ( S VD: Singular Value Decomposition)に基づき、固有値(例えば、 λ Α、 λ Β、 C、 . . ·、 λ Χ)、また、固有パス(例えば、パス Α、パス Β、パス C、 · · ·、パス X)を求め、制 御情報 2608として出力する。
[0445] 送信局は、多重フレーム生成部 2601が送信ディジタル信号、制御情報 2608を入 力とし、多重化チャネルへマッピングするために複数の送信フレームを生成し、チヤ ネノレ Aの送信ディジタル信号 2602A、チャネル Bの送信ディジタル信号 2602B、 · · · 、チャネル Xの送信ディジタル信号 2602Xを出力する。
[0446] 符号化 ·並べ替え ·変調部 2603Aは、チャネル Aの送信ディジタル信号 2602A、 制御情報 2608を入力とし、制御情報 2608に基づき、符号化率、変調方式を決定し 、チヤネノレ Aのベースバンド信号 2604Aを出力する。チャネル Bからチャネル Xにつ いても同様な動作となり、チャネル Bのベースバンド信号 2604Bからチャネル Xのべ ースバンド信号 2604Xが得られる。なお、図 59では、図を簡単化するために、符号 化'並べ替え'変調部を 1つのブロックで示したが、実際には、上述した実施の形態 1 〜3のような構成となっており、並べ替え部によって 1つのブロック内符号化データが 複数のデータシンボルに割り当てられるように、ブロック符号化データが並べ替えら れて変調部に供給されるようになっている。
[0447] ベクトノレ多重化部 2605は、チャネル Aからチャネル Xのベースバンド信号 2604A
力、ら 2604X、制御情報 2608を入力とし、チヤネノレ Aからチャネル Xのベースバンド信 号 2604Aから 2604Xに個別にチャネルシグネチヤベクトルを乗算し、合成した後、 送信アレーアンテナ 2606より受信局に対して送信する。
[0448] 受信局では、受信のチャネル解析部 2615が、予め送信局と受信局間の伝搬チヤ ネルの推定結果であるチャネル状態情報に基づいて、多重化された送信信号を分 離するために、複数の受信のチャネルシグネチヤべ外ルを算出する。多重信号分離 部 2610は、受信アレーアンテナ 2609で受信した受信信号を入力として、各々のチ ャネルシダネチヤベクトルを掛け合わせ得られる複数の受信信号、つまり、チャネル A の受信信号 2611 Aからチャネル Xの受信 261 IXを生成する。
[0449] 復号化部 2612Aは、チャネル Aの受信信号 2611A、送信方法情報 2618を入力 とし、送信方法情報 2618 (変調方式、符号化率の情報)に基づき復号を行い、チヤ ネノレ Aのディジタル信号 2613Aを出力する。チャネル Bからチャネル Xについても同 様な動作となり、チャネル Bのディジタル信号 2613Bからチャネル Xのディジタル信 号 2613Xが得られる。
[0450] 送信方法情報検出部 2617は、チャネル Aのディジタル信号 2613Aを入力とし、各 チャネルの変調信号の送信方法、例えば、変調方式、符号化率の情報を抽出し、送 信方法情報 2618を出力する。
[0451] 受信データ合成部 2614は、チャネル Aからチャネル Xのディジタル信号 2613Aか ら 2613X、および、送信方法情報 2618を入力とし、受信ディジタル信号を生成する
[0452] なお、上述の実施の形態では、本発明の送信方法を実現するための送信装置の 構成例として図 33の構成を例に挙げたが、本発明の送信方法を実現するための送 信装置の構成は図 33の例に限らない。
[0453] 例えば図 85に示すように、符号化部 11—;!〜 11— 4の後段にインターリーバ 8401 一;!〜 8401一 4を設け、符号ィ匕データ 2902一;!〜 2902一 4をインターリーノ 8401 —1〜8401— 4によってビットインターリーブした後にマッピング部 3304に入力させ てもよい。また、 1つのインターリーバによって複数の符号化データ 2902—;!〜 2902 4をインターリーブして、マッピング部 3304に出力してもよい。ここでも、実施の形
態 8、実施の形態 9でも述べたように、インターリーノ 8401—;!〜 8401— 4において 、インターリーブのパターン (インターリーブ方法)をそれぞれ異なるようにすると、受 信装置で反復検波を行った際、データの受信品質が向上するという効果を有するこ とになる。
[0454] また、例えば簡略化して示す図 86のように、符号化部 11—;!〜 11— 4とマッピング 部 3304の間に、ノ ンクチャ部 8501—;!〜 8501— 4、マルチプレクサ(MUX) 8502 及びインターリーノ 8503を設け、符号ィ匕データ 2902一;!〜 2902一 4を、インターリ ーバ 8401—;!〜 8401— 4によってビットインターリーブし、マルチプレクサ(MUX) 8 502によってマルチプレタスし、インターリーバ 8503によってビットインターリーブした 後にマッピング部 3304に入力させてもよい。
[0455] このように、本発明の送信方法は、インターリーバやパンクチヤ部の有無や位置に 関わらず、実施すること力 Sできる。
[0456] 図 87に、送信装置を図 85や図 86のようにした場合の、受信装置の構成例を示す。
図 87では、図 35との対応部分に同一符号を付した。受信装置 8600は、軟値作成 部 3007と振り分け部 3009の間に、ディンターリーバ 8601が設けられている点を除 いて、図 35の受信装置 3500と同様の構成でなる。
[0457] 2006年 11月 2曰出願の特願 2006— 299533、 2007年 6月 29曰出願の特願 20 07— 173156及び 2007年 10月 31曰出願の特願 2007— 284582の曰本出願に 含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。 産業上の利用可能性
[0458] 本発明は、簡易な構成で、フェージング等による誤り率特性の劣化を抑制できると いった効果を有し、例えば小さい回路規模で高品質のデータ伝送が求められる通信 機器に広く適用できる。