明 細 書
新規なトリス (ホルミルフエニル)類及びそれから誘導される新規な多核ポ リフエノール類
技術分野
[0001] 本発明は、新規なトリス (ホルミルフエ-ル)類及びそれから誘導される新規な多核 フエノール類に関し、詳しくは、各々の分子末端フエ-ル核にそれぞれ一つのホルミ ル基とヒドロキシ基を核置換基として有する新規なトリス (ホルミルフエノール)類及び 各々の分子末端フエ-ル核にそれぞれ一つのホルミル基とエーテル基を核置換基と して有する新規なトリス(エーテル ホルミルフエ-ル)類並びにこのようなトリス(ホル ミルフエ-ル)のホルミル基にさらに各々 2つのフエノール基が置換した多核フエノー ルイ匕合物に関する。
背景技術
[0002] 従来、置換基を有するトリヒドロキシフエ二ルイ匕合物として、例えば、特開昭 62— 84 035公報には、 1— [ α—メチル一 a - (4'—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ a ' , α '―ビス(4"—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼンの分子中の 3つのヒドロキシフ ェニル核にそれぞれ 1つ又は 2つのメチル基又は塩素原子が置換したィ匕合物が開示 されている。
特開平 3— 48249号公報には、 1— [ α メチル一 α— (4'—ヒドロキシフエ-ル) ェチル]ー4 [ α ', α '—ビス(4"ーヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼンの分子中 の 3つのヒドロキシフエ-ル核のそれぞれにメチル基、ァリル基、ヒドロキシル基又は 塩素原子が置換したィ匕合物が開示されている。
また、特開平 6— 312947号公報には、 1, 1, 1 トリス (4 ヒドロキシフエニル)メタン 1分子あたりヒドロキシベンジル基 3〜6の範囲の付加体混合物も開示されている。 また、 WO2004Z050231 Α2号公報には多核ホルミルフエノールである 1, 3, 5— トリス [ ( 5— tert ブチル 3—ホルミル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチュル]ベンゼン とその製造方法が記載されて 、る。
更に、多核体ポリフエノールイ匕合物の水酸基が各種ィ匕合物でエーテルィ匕された化
合物として、トリフエノールメタンの水酸基をアルコキシカルボ-ルメチルエーテル化 した化合物が特開 2000— 212130号公報、特開 2000— 309561号公報に、また、 分子中にトリヒドロキシフエ-ルメタン骨格が 2以上ある多核体ポリフエノールイ匕合物 の水酸基が各種ィ匕合物でエーテルィ匕されたィ匕合物力 特開 2001— 312055号公 報、特開 2006— 78640号公報に記載されている。
[0003] し力しながら、非対称構造でし力も芳香環以外に不飽和結合を有しないトリスホルミ ルフエ二ルイ匕合物は従来知られていない。また、このようなホルミル基を核置換基とし て有するトリスフエノールイ匕合物は、フエノール類等の芳香族化合物等との反応性に 優れているので、フエノール榭脂等の改質剤やフォトレジスト原料のほ力、フエノール 類との反応によって得られる種々の多核ポリフ ノールイ匕合物の中間原料、耐熱性 に優れた多核芳香族化合物等の反応性中間原料等として有用である。
また、非対称構造で、しカゝも各々のフエニル核にエーテル基とホルミル基を核置換 基として有するトリス(エーテル ホルミルフエ-ル)化合物は従来知られて 、な 、。こ のようなエーテル基に結合した炭化水素基がカルボキシ炭化水素基又はアルコキシ カルボニル炭化水素基であるエーテル基及びホルミル基を核置換基として有するトリ スフェニルイ匕合物は、ホルミル基によるフエノール類等との反応性に優れ、或いは、 末端エステル基或 、はカルボキシル基による反応性にも優れて 、るので、フエノール 榭脂等の改質剤やフォトレジスト原料のほか、フエノール類等との反応によって得ら れる種々の多核フエノール化合物の中間原料、耐熱性に優れた多核芳香族化合物 等の反応性中間原料等として有用である。
一方、多核フエノールイ匕合物としては、各種のものが知られており、例えば、特開平 11— 199533号公報にトリス(ヒドロキシフヱ-ル)メタン骨格が分子中に二つ存在す る化合物が開示され、このような多核ポリフエノールイ匕合物は本発明者らによると、 14 0°C付近にガラス転移温度を有して 、る事がわ力つた力 さらに高 、ガラス転移温度 を有する化合物や多様な性能の多核フ ノールイ匕合物も求められてきている。
[0004] 本発明の、新規なトリス (ホルミルフエ-ル)類を原料として得られる多核フエノール 類は、耐熱性にすぐれることが期待されるが、このような多核フエノールイ匕合物は従 来知られていない。また、このような多核フエノールイ匕合物は EUV等の感光性レジス
ト組成物の原料、エポキシ榭脂の原料や硬化剤、感熱記録材料に用いられる顕色剤 や退色防止剤、その他殺菌剤、防かび剤、酸化防止剤等として有用である。
[0005] 特許文献 1 :特開昭 62— 84035号公報
特許文献 2 :特開平 3— 48249号公報
特許文献 3:特開平 6 - 312947号公報
特許文献 4:特開平 11— 199533号公報
特許文献 5 :WO2004Z050231 A2号公報
特許文献 6:特開 2000— 212130号公報
特許文献 7:特開 2000 - 309561号公報
特許文献 8:特開 2001— 312055号公報
特許文献 9:特開 2006 - 78640号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] 本発明は、従来の多核ポリフ ノールイ匕合物における上述したような状況に鑑みて なされたものであって、フエ-ル核にそれぞれ一つのホルミル基とヒドロキシル基又は エーテル基を核置換基として有する新規なトリス (ホルミルフエ-ル)類、詳しくは、フ ェニル核にホルミル基を核置換基として有する新規なトリス(エーテル ホルミルフエ -ル)類、特にトリス(4 エーテルー3—ホルミルフエ-ル)類、並びに、このようなトリ ス(ホルミルフエ-ル)類のホルミル基にさらに各々 2つのフエノール基が置換した多 核ポリフ ノール類を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明による新規なトリスホルミルフエニル類は、下記一般式(1)で表される。
[0008] [化 1]
一般式 (1)
式中、 Yは水素原子又は R COOR基を示し、 Rは炭素原子数 6〜15の単環又
2 3 2
は縮合環芳香族炭化水素基、又は主鎖に炭素原子数 6〜15の単環若しくは縮合環 芳香族炭化水素基を有していてもよい炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基を示し 、 Rは水素原子又は炭素原子数 1〜6のアルキル基を示し、 Rは、同一であっても、
3 1
異なっていてもよぐ水素原子、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜 8のアルコキシル基を示し、 R、 Rは、同一であっても、異なっていてもよぐ R、 R、
B C A B
Rは、水素原子又は炭素原子数 1〜6のアルキル基を示し、 n、 mは 0又は 1〜3の整 c
数を示す。
また、上記一般式(1)で表されるトリスホルミルフエ-ル類において、 Yが水素原子で ある場合、上記一般式(1)は下記一般式(2)で表されるトリスホルミルフエノール類で ある。
[化 2]
HO CHO
一般式 (2)
式中、 R、 R、 R、 R及び n、 mは一般式(1)のそれと同じである。
1 A B C
詳しくは、式中、 Rは、同一であっても、異なっていてもよぐ水素原子、炭素原子
数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜8のアルコキシル基を示し、具体的には、 例えば、メチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基、 t ブチル基、ペンチル基、 3 ーメチルペンチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、 3-メチルシクロペンチル 基、シクロへキシル基、 2, 4 ジメチルシクロへキシル基、シクロへプチル基等の直 鎖状、分岐鎖状又は環状アルキル基が挙げられる。また炭素原子数 1〜8のアルコ キシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ 基、 t ブトキシ基、ペンチルォキシ基、イソペンチルォキシ基、シクロプロポキシ基、 シクロペンチルォキシ基、 3-メチルシクロペンチルォキシ基、シクロへキシルォキシ基 、 2, 4ージメチルシクロへキシルォキシ基、シクロへプチルォキシ基等の直鎖状、分 岐鎖状又は環状アルコキシル基が挙げられる。これらの中でも炭素原子数 1〜4の直 鎖状、分岐鎖状のアルキル基又はアルコキシル基、炭素原子数 5〜7の環状アルキ ル基又は環状アルコキシル基が好ましぐなかでも炭素原子数 1〜4の直鎖状、分岐 鎖状のアルキル基が特に好まし!/、。
R 、 Rは、同一であっても、異なっていてもよぐ R 、 R 、 Rは水素原子又は炭素
B C A B C
原子数 1〜6のアルキル基を示し、 n、 mは、 0又は 1〜3の整数を示す。 R 、 R 、 Rは
A B C
、具体的には、水素原子、メチル基、ェチル基、イソプロピル基、 n プロピル基、 n— ブチル基、 tert-ブチル基、 n—へキシル基である。 R及び Rにおいて好ましいアル
A B
キル基としては、 1級又は 2級アルキル基であり、より好ましくは炭素原子数 1〜3のァ ルキル基である。
Rは水素原子又はメチル基が好ましい。 nは 1〜2が好ましぐ mは 0〜1が好ましい
C 水酸基の置換位置は、 R 、 Rと結合している炭素原子とフエニル基との結合位置
A B
に対して p—位又は o—位であり、 p—位が好ましぐホルミル基の置換位置は、水酸 基に対して o—位又は p—位であり、 o—位が好ましい。 Rがアルキル基の場合、 R
A A
が結合した炭素原子と結合して 、るフエニル基の水酸基の置換位置は、その結合位 置の P—位であることがより好ましぐ Rが両方アルキル基の場合も Rが結合した炭
B B
素原子と結合して 、るフエ-ル基の水酸基の置換位置は、その結合位置の p—位が 合成しやすい理由でより好ましい。従って、好ましい構造は下記一般式(3)のように
表される。
[0010] [化 3]
一般式 (3)
式中、 R、R、R、R、mは、一般式(1)のそれと同じであり、 R 'は一般式(1)の R
A B C 1 1 1 と同じであり水素原子、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜8のアル コキシル基を示す。
一般式(3)において、 R 'は具体的には一般式(2)の Rと同じであり、好ましいアル
1 1
キル基は、 1級又は 2級アルキル基で、なかでも炭素原子数 1〜4の直鎖状、分枝状 のアルキル基が好ましぐアルコキシ基としては、炭素原子数 1〜4の直鎖状、分枝状 のアルコキシ基が好ましい。また、 Rがアルキル基の場合、 R 'は水素原子であること
A 1
が合成しやすい理由で好ましぐコスト、原料の入手容易性等の理由で、 mは 0が更 に好ましぐ R、 R、はメチル基が特に好ましい。従って、更に好ましい構造は、下記
A B
一般式 (4)で表され、特に好ましい構造は、下記一般式 (5)で表される。
[0011] [化 4]
式中、 R、R、Rは、一般式(1)のそれと同じであり、 R 'は一般式(1)の Rと同じで
A B 1 1 1 ある。
[0012] [化 5]
一般式 (5)
式中、 Rは一般式(1)のそれと同じである。
1
また、一般式(5)において、 α—メチルー a - (3—ホルミル一 4—ヒドロキシフエ- ル)ェチル基のひ、 Q, ビス(3 ホルミルー4ーヒドロキシフヱ-ル)ェチル基に対す る置換位置は、オルソ位、メタ位又はパラ位と可変しても良ぐパラ位又はメタ位が好 ましい。
[0013] 従って、本発明によるトリスホルミルフエノール類としては、具体的には、例えば、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] -4- [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼン (化合物 1)、
[0014] [化 6]
(化学式 1)
[0015] 1— [ α—メチルー a - (3 ホルミル一 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル」
ビス(3 ホルミル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 2)
[0016] [化 7]
[0017] 1— [ α メチルー α - (3—ホルミル— 5—ェチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル] — 4— [ α , α ビス( 3—ホルミル— 5—ェチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベ ンゼン (化合物 3)、
[0018] [化 8]
(化学式 3)
[0019] 1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル) ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—シクロへキシル—4—ヒドロキシフエ -ル)ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 4)、
[0020] [化 9]
CHO
CHO
(化学式 4)
[0021] 1 [ α—メチルー oc一(3 ホルミルー5— t ブチル
ル] 4 [ a , a ビス(3—ホルミル— 5— t ブチル- ル]ベンゼン(化合物 5)、
[0022] [化 10]
(化学式 5)
[0023] l - [ a—メチルー a - (3—ホルミル一 5—イソプロピル一 4—ヒドロキシフエ-ル)ェ チル]— 4— [ α ,ひ—ビス(3—ホルミル— 5—イソプロピル— 4—ヒドロキシフエ-ル) ェチル]ベンゼン(化合物 6)、
[0024] [化 11]
[0025] 1-[α—メチルー a - (3 ホルミル一 5—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]
-3-[α,α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼン (化合物 7)、
[0026] [化 12]
(化学式 7)
[0027] その他、 α (3 ホルミルー4ーヒドロキシフエ-ル) アルキル基の結合位置が パラ位のものとしては、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 5—イソブチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]— 4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 5—イソブチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン、
1— [α メチルー ex - (3—ホルミル— 5 sec ブチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェ チル]—4— [α,α—ビス(3—ホルミル— 5— sec ブチル—4—ヒドロキシフエ-ル) ェチノレ]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5 シクロペンチルー 4 ヒドロキシフエ-ル) ェチル]—4— [a, a—ビス(3—ホルミル— 5—シクロペンチルー 4—ヒドロキシフエ -ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー α - (3—ホルミル— 5—メトキシ— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]-4-[α,α—ビス(3—ホルミル— 5—メトキシ— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベ ンゼン、
1— [α メチルー α - (3—ホルミル— 2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)ェ
チル]—4— [ビス —ホルミル— 2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル]ベ ンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル) η—ブチル] 4— [ α , a—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル) -n—ブチル]ベンゼン
1 - [ α - (3 ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ α , a -ビス( 3 -ホルミル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、 更に、 α—(3—ホルミルー4ーヒドロキシフエ-ル) アルキル基の結合位置力メタ位 のものとしては、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] - 3 - [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼン、
1— [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]—3— [ a , a —ビス(3 ホルミル— 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、 1— [ α メチルー α— ( 3—ホルミル 5—ェチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 3— [ α , α ビ ス( 3—ホルミル 5—ェチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル) ェチル ]— 3 a , a—ビス(3—ホルミル— 5—シクロへキシル—4—ヒドロキシフエ -ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α メチルー α - (3—ホルミル— 5— t ブチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]— 3— [ α , α ビス( 3—ホルミル— 5— t ブチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5—イソプロピル一 4 ヒドロキシフエ-ル)ェ チル]— 3 a , a—ビス(3—ホルミル— 5—イソプロピル— 4—ヒドロキシフエ-ル) ェチノレ]ベンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル— 2—メトキシ— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] — 3 [ビス(3 ホルミル 2 メトキシ 5 メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル ]ベンゼン、
その他、水酸基が o—位のものとしては 1一 [ a一(3 ホルミルー5—メチルー 2 ヒ ドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ビス(3 ホルミル— 5—メチル—2 ヒドロキシフエ -ル)メチル]ベンゼン、
が挙げられる。
また、上記一般式(1)で表されるトリスホルミルフエ-ル類において、 Yがー R COO
2
R基である場合、上記一般式(1)はトリス (エーテル—ホルミルフエ-ル)類である。
3
好まし ヽトリス(エーテル -ホルミルフエ-ル)類はトリス(4—エーテル 3—ホルミル フ ニル)類であり、下記一般式 (6)で表される。
[0028] [化 13]
一般式 (6)
式中、 R及び R 、 Rは一般式(1)のそれと同じであり、 R 'は一般式(1)の Rと同じ
1 A B 1 1 であり、 R 、 Rは一般式(1)のそれと同じで Rは炭素原子数 6〜 15の単環又は縮合
2 3 2
環芳香族炭化水素基、又は主鎖に炭素原子数 6〜15の単環若しくは縮合環芳香族 炭化水素基を有していてもよい炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基を示し、 Rは
3 水素原子又は炭素原子数 1〜6のアルキル基を示す。
詳細には、 R及び R 'は水素原子、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数
1 1
1〜8のアルコキシ基を示し、 Rは炭素原子数 6〜 15の単環又は縮合環芳香族炭化
2
水素基、ないし主鎖に炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を有 していてもよい炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基を示し、 Rは水素原子又は炭
3
素原子数 1〜6のアルキル基を示し、 R 、 Rは、水素原子又は炭素原子数 1〜6のァ
A B
ルキル基を示す。
[0029] Rにおいて、炭素原子数 1〜8のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル
基、ェチル基、プロピル基、ブチル基、 t ブチル基、ペンチル基、 3—メチルペンチ ル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、 3-メチルシクロペンチル基、シクロへキ シル基、 2, 4ージメチルシクロへキシル基、シクロへプチル基等の直鎖状、分岐鎖状 又は環状のアルキル基が挙げられる。また炭素原子数 1〜8のアルコキシル基として は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、 t ブトキシ 基、ペンチルォキシ基、イソペンチルォキシ基、シクロプロポキシ基、シクロペンチル ォキシ基、 3-メチルシクロペンチルォキシ基、シクロへキシルォキシ基、 2, 4 ジメチ ルシクロへキシルォキシ基、シクロへプチルォキシ基等の直鎖状、分岐鎖状又は環 状のアルコキシル基が挙げられる。これらの中でも炭素原子数 1〜4の直鎖状、分岐 鎖状のアルキル基又はアルコキシル基、炭素原子数 5〜7の環状アルキル基又は環 状アルコキシル基が好ましぐなかでも炭素原子数 1〜4の直鎖状、分岐鎖状のアル キル基が特に好ましい。
R 'において、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜8のアルコキシ
1
基としては、具体的には、 Rと同じであり、好ましいアルキル基は、 1級又は 2級アル
1
キル基で、なかでも炭素原子数 1〜4の直鎖状、分枝状のアルキル基が好ましぐァ ルコキシ基としては、炭素原子数 1〜4の直鎖状、分枝状のアルコキシ基が好ましい 。また、 Rがアルキル基の場合、 R 'は水素原子が好ましい。 R及び Rにおいて、ァ
A 1 A B
ルキル基の具体例及び好まし 、基は、一般式(2)のそれと同じである。
従って、更に好ま 、構造は下記一般式(7)のように表される。
[化 14]
一般式 (7)
式中、 R及び R、 Rは一般式(6)のそれと同じである。
1 2 3
また、一般式(6)、一般式(7)において、フエニル核への結合位置がビス(3—ホル
ミル エーテルフエ-ル)アルキル基に対して、。一位、 m-位又は p-位と可変して も良い(4 エーテル 3—ホルミルフエ-ル) アルキル基の結合位置はパラ位また はメタ位が好ましい。
また、式中、 Rは炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基、ないし
2
主鎖に炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を有していてもよい 炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基を表す。
前記 Rにおいて、炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基として
2
は、好ましい炭素原子数は 6〜10であり、また、これらの芳香族炭化水素基には炭素 原子数 1〜4のアルキル基が置換していてもよぐこのような Rの好ましい具体的例と
2
しては、
1, 2 フエ二レン、 1, 3 フエ二レン、 1, 4 フエ二レン、 2—メチノレー 1, 4 フエ二 レン、 2, 6-ジメチル一 1, 4 フエ-レン、 2—イソプロピル一 1, 4 フエ-レン、等の 単環式芳香族炭化水素基、 1, 5 ナフチレン、 2, 7 ナフチレン、アントラセン 2, 7 ジィル、フルオレン 2, 7 ジィル等の縮合環式芳香族炭化水素基が挙げられ る。
また、前記 Rの主鎖に炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を
2
有して!/、てもよ!/、炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基にぉ 、て、前記芳香族炭化 水素基を有していない態様の炭素原子数 1〜8の 2価の脂肪族炭化水素基としては 、炭素原子数 1〜8の直鎖状又は分枝状の飽和乃至不飽和のアルキレン基であり、 具体的には例えば、メチレン、ェタン一 1, 2—ジィル、ェタン一 1, 1ージィル、プロピ レン、プロパン 1, 1ージィル、ブチレン、ェチルエチレン、 2—メチルー 1, 3 プロ ピレン、 2—メチルブタン一 1, 4ージィル、ペンタメチレン、へキサメチレン、 1, 1, 2, 2—テトラメチルエチレン、イソプロピルメチレン、 1, 1 ジェチルーメチレン等の飽和 アルキレン基、ビ-レン、プロべ-レン、 2—ブテ-レン、 2—ペンテ-レン等の不飽和 アルキレン基が挙げられるが、脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
また、前記 Rの主鎖に炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を
2
有して 、てもよ 、炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基にぉ 、て、今ひとつの態様 である芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基としては、下記一般式 (15)で
表される。
[0032] [化 15]
-(Rl l)c-(Rl2)d-(Rl3)e-COOR3
一般式 (15)
式中、 R 、R は各々独立して炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素を示し、 c、d、e
11 13
は 1又は 0であり、但し、 R +R の合計炭素原子数は 1〜8であり、 c、d、eは共に 0
11 13
であることはなぐ R は炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を
12
示す。
一般式(15)において、 R 、 R で表される炭化水素基としては、具体的には、一般
11 13
式 (6)の Rで示された脂肪族炭化水素基と同じであり、又、 R で表される炭素原子
2 12 数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基も同様に Rで示された単環又は縮
2
合環芳香族炭化水素と同じである。これらのうち、芳香族炭化水素基 R
12としては、フ ヱ-レン基、ナフチレン基が好ましぐ又、脂肪族炭化水素基 R 、R としては、脂肪
11 13
族飽和炭化水素基が好ましぐ炭素原子数 1〜4のアルキレン基又はアルキリデン基 力 Sさらに好ましい。
[0033] 従って、主鎖に炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基を有する 炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基としては、具体的には例えば、
[0034] [化 16]
[0035] 等があげられる。
また、一般式 (6)における Rにおいては、芳香核に結合したエーテル基に結合して
2
いる炭素原子は酸に安定である理由で 1級又は 2級の炭素原子が好ましい。
一方、 Rは水素原子又は炭素原子数 1〜6のアルキル基を示し、炭素原子数 1〜6
3
のアルキル基としては直鎖状又は分枝状のアルキル基であり、具体的には例えば、 メチル、ェチル、 n—ブチル、 tーブチル、 sec—ブチル、イソプロピル、 n—プロピル等 が挙げられる。
従って、一般式(6)で表されるトリス(4 エーテルー3—ホルミルフエ-ル)類にお いて、エーテル基に結合したエステル置換炭化水素基、詳細には—R COORで示
2 3 されるカルボキシ炭化水素基又はアルコキシカルボニル炭化水素基としては、具体 的には、例えば、
カルボキシメチル基、メトキシカルボ-ルメチル基、カルボキシプロピル基、エトキシカ ルポ-ルプロピル基、 3—メトキシカルボ-ルー 2—メチルー 1 プロピル基、メトキシ カノレボニノレプロぺニノレ基、或いは、
[0037] 等があげられる。
従って、本発明による一般式 (6)で表されるトリス (4—エーテル— 3—ホルミルフエ -ル)類としては、具体的には、例えば、
1 - [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフ ェ -ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 8)、
[0038] [化 18]
(化合物 8)
[0039] 1 - [ αーメチルー a一(3 ホルミル 4一(4ーメトキシカルボニルフエ-ル)メトキシ —5—メチルフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 4— (4—メトキシ カルボ-ルフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 9)、
[0040] [化 19] COOCH3
COOCH3
(化合物 9)
1 - [ α—メチルー a - (3 ホルミル 4一(5—メトキシカルボ二ルー 1 ナフチル) メトキシ一 5—メチルフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ホルミル 4— ( 5—メ トキシカルボ二ルー 1 ナフチル)メトキシ一 5 メチルフエニル)ェチル]ベンゼン(ィ匕 合物 10)、
[0042] [化 20]
(化合物 10)
[0043] 或いは
1 - [ α—メチル— a - (3 ホルミル— 4 カルボキシメトキシ— 5—イソプロピルフエ -ル)ェチル]—4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 4—カルボキシメトキシ— 5—イソプ 口ピルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 5 シクロへ キシルフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメ トキシ 5—シクロへキシルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 4— (4—メトキシカルボ-ルフエ-ル)メトキシ —5—イソプロピルフエ-ル)ェチル]—4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 4— (4—メト キシカルボ-ルフエ-ル)メトキシ— 5—イソプロピルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、 1— [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 4— (4—メトキシカルボ-ルフエ-ル)メトキシ —5—シクロへキシルフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 4— (4— メトキシカルボ-ルフエ-ル)メトキシ一 5 -シクロへキシルフエ-ル)ェチル]ベンゼン
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 5—メトキシ フエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ - 5—メトキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1 - [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 4 t ブトキシカルボニルメトキシ— 5—メト キシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 4— t ブトキシカルボ-ル メトキシ一 5—メトキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシフエ-ル)ェチ ル] 4 [ α , a—ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 5—メチルフ ェ -ル)ェチル ]—3— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチル一 a - (3—ホルミル一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 2, 5 ジメ チルフエ-ル)ェチル]—4— [ビス(3 ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 2 , 5—ジメチルフエ-ル)メチル]ベンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル) η— ペンチル]—4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5— メチルフエニル)—n—ブチル]ベンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチ ル]— 4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチル フエ二ノレ)ェチノレ]ベンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル一 2—メトキシ一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 5—メチルフ ェ -ル)ェチル ]—3— [ビス(3 ホルミル— 2—メトキシ— 4—メトキシカルボ-ルメト キシ 5—メチルフエ-ル)メチル]ベンゼン、
等が挙げられる。
このような本発明による上記一般式(1)で表されるトリス (ホルミルフエ-ル)類は、そ の製造法については特に制限はなぐ上記一般式(1)で表されるトリス (ホルミルフエ -ル)類にお 、て、 Υが水素原子である場合の上記一般式(2)で表されるトリス (ホル ミルフエノール)類は、例えば、下記反応式(1)に示すように目的物のトリス (ホルミル フエノール)類に対応する下記一般式(16)で表されるトリス (ヒドロキシメチルフエノー ル)類を酸の存在下にへキサメチレンテトラミンと反応させ、次 、で反応生成物をカロ
水分解させることにより製造することができる。
[0045] [化 21]
一般式 (16) 一般式 (2)
反応式 (1)
一般式(16)中、 R、 R、 R、 R、 n、 mは、一般式(2)のそれと同じである。
1 A B C
[0046] 更に具体的には、例えば、一般式(2)で表されるトリス(ホルミルフ ノール)類の好 ま 、態様である下記一般式(5)で表されるトリス (ホルミルフエノール)の場合、下記 反応式(2)に示すように、 目的物のトリス (ホルミルフ ノール)に対応する下記一般 式( 17)で表されるトリス(ヒドロキシメチルフエノール)を酸の存在下にへキサメチレン テトラミンと反応させ、次いで反応生成物を加水分解させることにより製造することが できる。
[0047] [化 22]
一般式 (17) —般式 (5)
反応式 (2)
一般式(17)中、 Rは一般式 (5)のそれと同じである。
1
また、他の製造方法としては、一般式(2)で表されるトリス (ホルミルフエノール)類は 、下記反応式(3)に示すように、 目的物のトリス (ホルミルフエノール)類に対応する下 記一般式(18)で表されるトリスフェノールを公知の DUFF反応によりへキサメチレン
テトラミンと酸存在下で反応後、加水分解することによつても得ることができる。
ただし、一般式(18)においては水酸基の o—位又は p—位の少なくとも一つは無置 換である。
[0049] [化 23]
一般式 (18) -般式 (2)
反応式 (3)
一般式(18)中、 R、 R、 R、 R、 n、 mは一般式(2)のそれと同じである。
1 A B C
[0050] 更に具体的には、例えば、一般式(2)で表されるトリス (ホルミルフ ノール)類の好 ま 、態様である下記一般式(5)で表されるトリス (ホルミルフエノール)の場合、下記 反応式 (4)に示すように、 目的物のトリス (ホルミルフ ノール)に対応する下記一般 式(19)で表されるトリスフエノールを公知の DUFF反応によりへキサメチレンテトラミン と酸存在下で反応後、加水分解することによつても得ることができる。
[0051] [化 24]
反応式 (4)
一般式(19)中、 Rは一般式 (5)のそれと同じである。
1
し力しながら、この反応式 (3)乃至反応式 (4)の方法は収率が低ぐまた、副生物も 多くて精製が困難であるので、上記反応式(1)乃至反応式 (2)の方法が好ましい。
上記反応式(1)又は反応式(2)において、原料である上記一般式(16)又は一般 式(17)で表されるトリス(ヒドロキシメチルフエノール)類において、式中、 R、 R、 R、
1 A B
R、 n、 mは一般式(2)のそれと同じであり、従って、上記一般式(16)又は一般式(1
C
7)で表されるトリス(ヒドロキシメチルフエノール)類としては具体的には、例えば、 1 - [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル] -4- [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼン(ィ匕合物 1)の原料として 1— [ α—メチルー - (3 ヒドロキシメチル一 5—メチ ルー 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ a , a—ビス(3—ヒドロキシメチル— 5— メチル 4—ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3 ホルミル— 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ a , a ビス(3 ホルミル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 2)の原料とし て、 1 [ α—メチルー a - (3 ヒドロキシメチル一 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] -4- [ α , α—ビス(3—ヒドロキシメチル一 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン
1— [ α メチルー α - (3—ホルミル— 5 ェチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] — 4— [ α , α ビス( 3—ホルミル— 5—ェチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベ ンゼン(ィ匕合物 3)の原料として 1— [ at—メチルー a - (3—ヒドロキシメチル一 5—ェ チル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ヒドロキシメチル— 5 -ェチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル) ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—シクロへキシル—4—ヒドロキシフエ -ル)ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 4)の原料として 1 —メチルー at一(3 ヒドロキ シメチル 5—シクロへキシル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3 -ヒドロキシメチル 5—シクロへキシル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン
1— [ α メチルー α - (3—ホルミル— 5— t ブチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]— 4— [ α , α ビス( 3—ホルミル— 5— t ブチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン(ィ匕合物 5)の原料として 1 [ α—メチルー a一(3 ヒドロキシメチルー
5— t ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3—ヒドロキシメ チル 5— t ブチル 4 ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル一 5—イソプロピル一 4 ヒドロキシフエ-ル)ェ チル]— 4— [ α , ひ—ビス(3—ホルミル— 5—イソプロピル— 4—ヒドロキシフエ-ル) ェチル]ベンゼン(ィ匕合物 6)の原料として 1一 [ atーメチルー a一(3 ヒドロキシメチ ルー 5—イソプロピル一 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3—ヒド 口キシメチル— 5—イソプロピル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、 1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] - 3 - [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼン(ィ匕合物 7)の原料として 1 [ α—メチルー α—(3 ヒドロキシメチルー 5—メチ ルー 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]—3— [ a , a—ビス(3—ヒドロキシメチル— 5— メチル 4—ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α— (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル) η—ブチル] 4— [ α , a—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル) n—ブチル]ベンゼン の原料として 1— [ (X - (3—ヒドロキシメチル一 5—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル) n —ブチル]— 4— [ α , a—ビス(3—ヒドロキシメチル一 5—メチル 4—ヒドロキシフ ェニル)—n—ブチル]ベンゼン、
等が挙げられる。
上記反応式(1)又は反応式(2)で示される製造方法において、このような上記一般 式( 16)又は一般式( 17)で表されるトリスヒドロキシメチルフエノール類を酸の存在下 にへキサメチレンテトラミンと反応する場合において、用いられる酸としては、好ましく は、酢酸、ギ酸、トリフルォロ酢酸、蓚酸、安息香酸、フルォロ安息香酸等の有機カル ボン酸ないしトリフルォロ酢酸、トリクロ口酢酸、トリブロモ酢酸、モノフルォロ酢酸、モ ノクロロ酢酸等のハロゲン化有機カルボン酸、ホウ酸などの無機の弱酸などが挙げら れる。
これらのうちでは、有機カルボン酸がより好ましぐトリフルォロ酢酸が特に好ましい。 反応に用いられる酸の量としては、酸の種類により、その添加量の範囲、または、最 適な酸の量は違ってくる力 例えば、トリフルォロ酢酸の場合はトリスヒドロキシメチル
フエノール類 1モルに対して 2〜50モル倍程度の範囲、好ましくは 10〜 30モル倍程 度の範囲である。
[0054] また、へキサメチレンテトラミンとしては、その態様に制限はなぐ例えば、へキサメ チレンテトラミンの原料であるアンモニアとホルムアルデヒドを反応系に加えて生成し たへキサメチレンテトラミンでもよ 、。
へキサメチレンテトラミンの量としては、トリスヒドロキシメチルフエノール類 1モルに対 し、通常、好ましくは 3〜6モル倍の範囲であり、より好ましくは 3. 1〜4. 5モル倍の範 囲である。
反応に際し、反応原料が溶解し、反応組成物を攪拌することができれば、溶媒は特 に必要はないが、用いる酸或いは原料の融点が高い場合、反応する温度で反応液 粘度が高 、等攪拌が困難な場合は用いる方が好ま U、。
[0055] 用いられる溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はな 、が、例えば、ジェ チルエーテル、テトラヒドロフラン等の脂肪族エーテル、メタノール、シクロへキサノー ル等の脂肪族アルコール、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素或いはこれらの 混合物などが挙げられる。
酸として酢酸やトリフルォロ酢酸を用いると溶媒としても機能するので、好ま 、。
[0056] 反応に際し、反応原料の仕込み方法、順序には制限はなぐ用いる原料の性状等 に応じて、適宜その方法、順序を選択すればよい。例えば、酸として有機カルボン酸 を用いる場合には有機カルボン酸とへキサメチレンテトラミンと溶媒が存在してもよ ヽ 溶液に原料のトリスヒドロキシメチルフエノール類を加える方法が好ましい。
反応温度、圧力は、反応が円滑に遂行出来る状態であれば、特に限定されないが 、反応温度は、通常、— 50〜150°Cの範囲、好ましくは 50〜90°Cの範囲である。ま た、反応圧力は、微減圧〜微加圧の範囲、好ましくは常圧程度である。
[0057] 反応式(1)に示した製造方法においては、上記トリス (ヒドロキシメチルフエノール) 類を酸の存在下にへキサメチレンテトラミンと反応して得られた反応中間生成物を、 加水分解して目的のトリス (ホルミルフエノール)を得る。
加水分解反応においては、へキサメチレンテトラミンと反応して得られた反応中間 生成物は濾別等により分離して、或いは必要に応じて更に精製して用いてもよいが、
反応の効率性、収率の向上などの点から、上記へキサメチレンテトラミンとの反応生 成混合物をそのまま用いるのが好ましい。また、反応に際し、触媒は用いてもよいし、 また、用いなく
てもよいが、好ましくは、触媒を用いる。用いる触媒としては、酸触媒またはアルカリ 触媒が用いられ、酸触媒としては、塩酸、硫酸などの鉱酸、 p—トルエンスルホン酸等 の有機スルホン、リン酸または酢酸、ギ酸、トリフルォロ酢酸等の有機カルボン酸等が 、アルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド等が 挙げられる。また、例えば、へキサメチレンテトラミンとの反応に際して用いた酸を、そ のまま加水分解触媒として用いてもよい。この場合には、反応が遅ければ酸を追カロ 添カロしてちょい。
[0058] 用いられる酸の量としては、トリス(ヒドロキシメチルフエノール)類 1モルに対し、通常 、 0. 1〜: LOOモルの範囲である。
また、加水分解反応に際して、反応組成物中の水の量は、反応が円滑に遂行出来 る範囲であれば、特に制限されないが、反応効率などの点で、原料のヒドロキシメチ ルフエノール 1モルに対して、通常、 3〜 120モルの範囲である。
反応温度、圧力は、反応が円滑に遂行出来る状態であれば、特に限定されないが 、反応温度は、通常、 0〜100°Cの範囲、好ましくは 50〜80°Cの範囲である。また、 反応圧力は、微減圧〜微加圧の範囲、好ましくは常圧程度である。
反応終了後は、公知の方法に従い、得られた反応終了混合物から目的物の粗製 物ないし精製物を収率よく得ることができる。例えば、反応終了混合物中の目的物が 結晶として析出している場合は目的物をそのまま濾別してもよぐまた、結晶として析 出していなければ、反応終了混合物に貧溶媒を加えて目的物を析出分離させてもよ い。
[0059] 例えば、酸触媒を用いた場合は、反応終了混合物に酸触媒を中和するのに必要 な適宜の量の水酸ィ匕ナトリウム水溶液等のアルカリ水を加えて、 pH4〜7程度まで中 和した後、上記目的物の分離析出操作,例えば、トルエン、メチルイソプチルケトン、 酢酸ェチルエステル、エーテル等の水と分離可能な溶媒を加えて水層と目的物を含 む油層を分離する等の分離析出操作を行ってもよい。
このような操作の後、さらに必要に応じて目的物の精製のために、得られた粗製目 的物に水とトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン又はエーテル等の水と分離可 能な溶媒を加えて溶解した後、水層を分離すると共に油層を水洗し、目的物を含む 油層を得る。
次いで得られた油層から溶媒を留去した後、これに晶析溶媒を添加し、晶析、濾過 することによって、目的物の粗結晶を得ることができる。粗結晶の純度が低いならば、 必要に応じて上記の再結晶操作を更に 1回〜複数回行ってもよい。
[0060] また、反応式(1)に示した製造方法においては、直接原料として用いられる一般式
(16)又は下記一般式(16')で表されるトリス (ヒドロキシメチルフヱノール)類は、特に 、その製造方法は限定されるものではないが、例えば、一般式 (2)で表されるトリス( ホルミルフ ノール)類は、下記反応式(5)又は反応式(5 ' )で示されるように一般式 ( 20)又は一般式(20' )で表されるトリスフェノール類から、例えば、特開 2003— 300 922号公報記載のヒドロキシメチルイ匕反応などにより容易に得ることができる。ただし 、一般式(20)においては水酸基の o—位又は p—位の少なくとも一つは無置換であ り、一般式(20')においては、水酸基の o—位の少なくとも一つは無置換である。
[0061] [化 25]
一般式(20) 一般式 (16)
反応式 (5)
-般式(20)中、 R R R R n mは、一般式(2)のそれと同じである。
1 A B C
反応式 (5' )
一般式(20' )及び一般式(16' )中、 R、R、R、は、一般式(2)のそれと同じであり
1 A B
、 R 'は一般式(2)の Rと同じである。
1 1
[0063] 同様に、一般式(17)で表されるトリス (ホルミルフエノール)類の場合も、下記反応 式 (6)で示されるように、一般式(19)で表されるトリスフ ノール類から、例えば、特 開 2003— 300922号公報記載のヒドロキシメチルイ匕反応などにより容易に得る事が できる。
[0064] [化 27]
一般式 (19) -般式 (17)
反応式 (6)
一般式(19)中、 Rは一般式 (2)のそれと同じである。
1
[0065] また、上記反応式(5)における一般式(20)又は一般式(20' )の化合物は、例えば 、下記反応式(7)に示されるように、一般式(21)の置換フ ノール類と一般式(22) のァシル基置換スチレン類とを酸触媒存在下、必要に応じてアルキルメルカプタン類 を助触媒として使用し、無溶媒又はアルコール溶媒中にて、特開平 10— 101605号 公報や特開昭 62— 084035号公報等に記載されている条件で反応させることにより 得ることができる。
[0066] [化 28]
-般式 (21) 般式(22) 一般式(20)
反応式 (7)
一般式(21)、一般式(22)中、 R、R、R、R、n、 mは、一般式(2)のそれと同じ
1 A B C
であり、 R 'は水素原子又は炭素原子数 1〜5のアルキル基を示し、両方の R 'の炭
B B
素原子数合計は 5以下である。
上記反応式(7)の一般式(21)の置換フ ノール類にぉ 、て、水酸基の o—位及び p 位の少なくとも 2つは未置換である。
一般式(20)の化合物は、また、下記反応式 (8)に示されるように一般式(21)の置 換フエノールと一般式(23)の 1ーヒドロキシアルキル ァシルベンゼン類とを酸触媒 存在下、反応式 (7)と同様の条件で反応させること〖こより得ることもできる。
[0067] [化 29]
一般式 (21) 一般式(23) 一般式(20)
反応式 (8)
一般式(21)、一般式(23)中、 R、R、R、R、n、 mは、一般式(2)のそれと同じで
1 A B C
ある。
上記反応式 (8)の一般式(21)の置換フ ノール類にぉ 、ても、水酸基の o—位及 び -位の少なくとも 2つは未置換である。
[0068] 一般式(22)又は一般式(23)の Rがアルキル基の場合、一般式(21)にお!/ヽて n
力 SO又は 1であって、 nが 1の場合、置換位置は水酸基の o—位であることが合成上好 ましい。
また、上記一般式(1)で表されるトリスホルミルフエ-ル類において、 Yがー R COO
2
R基である場合の上記一般式(6)で表されるトリス(4 エーテル 3—ホルミルフエ
3
ニル)類は、その製造方法については特に制限はなぐ例えば、下記反応式(9)に示 すように、 目的物のトリス (4—エーテル— 3—ホルミルフエ-ル)類に対応する、上記 一般式(16,)で表されるトリス(3 ヒドロキシメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)類を酸 の存在下にへキサメチレンテトラミンと反応させ、次 ヽで反応生成物を加水分解させ ることにより得られる上記一般式 (4)で表されるトリス(3—ホルミル一 4—ヒドロキシフ ェニル)類を直接原料とし、これに例えば、下記一般式(24)で表されるハロゲンィ匕ァ ルコキシカルボニル炭化水素を、公知のフエ-ルエーテル製造方法にしたがって、 下記反応式(10)に示すように塩基の存在下で反応させることにより本発明による前 記一般式 (6)で表されるトリス (4 エーテル 3—ホルミルフエニル)類を製造するこ とがでさる。
[0069] [化 30]
一般式 (16' ) -般式 (4)
反応式 (9)
[0070] [化 31]
Z-R2COOR3
一般式 (24)
[0071] 式中、 Zはハロゲン原子を示し、 R及び Rは一般式(6)のそれと同じである c
2 3
又、ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
OR2COOR3 一般式 (4) 一般式 (6)
反応式(10)
[0073] 更に具体的には、例えば、トリス(3 ホルミルー4ーヒドロキシフエ-ル)類として 1
[ a—メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4 - l a , a—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン を、ハロゲン化アルコキシカルボ-ル炭化水素として塩化酢酸メチルエステルを用い て、 1 [ α—メチルー a - (3 ホルミル一 5—メチル 4—メトキシカルボ-ルメトキ シフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—メトキシカル ボニルメトキシフエ-ル)ェチル]ベンゼンを得る場合について、下記反応式(11)に 示す。
[0074] [化 33]
反応式(11)
[0075] 反応式(10)又は反応式(11)で例示される製造方法においては、トリス (4ーヒドロ キシー 3—ホルミルフエニル)類に、ジメチルホルムアミド等の反応溶媒中、炭酸力リウ ムのような塩基の存在下に、ハロゲン化アルコキシカルボ-ル炭化水素を反応させれ ばよい。
[0076] 用いられる塩基としては、有機塩基或いは無機塩基いずれも使用することができる 1S 有機塩基としては、好ましくは例えば、テトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド等のヒ
ドロキシ 4級ァミン類、 1, 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0]ゥンデクー 7—ェン(DBUと略 称)等が挙げられる。
また、無機塩基としては、好ましくは例えば、水酸化ナトリウム、水酸ィ匕カリウム等の アルカリ金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水素 化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム等の水素化アルカリ金属類、 t—ブトキ シカリウムのようなアルコキシアルカリ金属類等が挙げられる。
[0077] このような塩基の添カ卩量としては、一般式 (4)で表されるトリス(3—ホルミルー4ーヒ ドロキシフエ-ル)類 1モルに対して通常、 3モル倍〜 4モル倍の範囲、好ましくは 3. 3モル倍〜 3. 7モル倍の範囲である。
反応に際し用いられる溶媒は、好ましくは例えば、ジォキサン、 THFのようなエーテ ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルァセトアミド類のようなアミド類、ジメチルスルホ キシド、へキサメチレンホスホン酸アミド、ピリジン、 4—メチルピリジン、 N—メチルピロ リドン等のアミン類等、或いはこれらの混合物を挙げることができる。
[0078] 使用する溶媒の量は、反応容積率等の観点から、通常、原料のトリス(3—ホルミル —4—ヒドロキシフエ-ル)類 1重量部に対し、 1重量倍〜 10重量倍の範囲、好ましく は 2〜5重量倍の範囲である。
また、必要に応じて、エーテルィ匕反応を促進するためにヨウ化カリウム等のアルカリ 金属ヨウ化物、銅、塩化銅のような銅化合物、相間移動触媒等の反応促進添加剤を 添カ卩しても良い。
[0079] 反応に際し、反応原料の仕込み方法、順序には制限はないが、通常、一般式 (4) で表されるトリス( 3—ホルミル— 4—ヒドロキシフエ-ル)類と塩基を混合してォキシ塩 とした後、その混合液に一般式(24)で表されるハロゲンィ匕アルコキシカルボ-ル炭 化水素類をカ卩える方法力 収率が良い理由で好ましい。
反応は、通常、温度 20°C〜200°Cの範囲、好ましくは 50°C〜120°Cの範囲で、数 時間、例えば、 2〜20時間、行なえばよい。また、反応圧力は通常、微減圧〜微力口 圧の範囲、好ましくは常圧程度である。
[0080] 反応終了後、例えば、反応混合物に適宜の有機溶剤、例えば、トルエン、シクロへ キサン等と水とを加え、洗浄し、分液し、必要に応じて、有機層を酸水溶液で洗浄、
中和し、有機層から溶剤を留出させ除去し、残渣にメタノールのような脂肪族低級ァ ルコールや、必要に応じて、トルエン等の芳香族炭化水素類ゃメチルェチルケトン等 の脂肪族ケトン類を加えて、晶析、濾過するか、又はこれらの洗浄溶剤を留出させ除 去することによって、目的物である一般式 (6)で表されるトリス (4 エーテルー3—ホ ルミルフエニル)類を得ることができる。
[0081] また、一般式(6)で表されるトリス(4 エーテル 3—ホルミルフエ-ル)類にお ヽ て、 Rが水素原子である場合の、カルボキシ炭化水素ォキシ置換体を得るのは、そ
3
の製造方法については特に制限されないが、例えば、上記、得られたトリス (4 エー テル 3 ホルミルフエ-ル)類の内、 R力 級又は 2級アルキル基であるアルコキシ
3
カルボニル炭化水素基(一 R COOR )置換体を無溶媒又は溶媒中、アルカリの存在
2 3
下に加水分解して、容易にカルボキシ炭化水素基(一 R COOH)置換体を得ること
2
ができる。
[0082] 例えば、下記反応式(12)に示すように、上記反応式(11)で得られた 1一 [ aーメ チルー α—(3—ホルミルー5—メチルー 4ーメトキシカルボ-ルメトキシフエ-ル)ェ チル]—4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—メトキシカルボ-ルメトキシ フエニル)ェチル]ベンゼンを、無溶媒又は溶媒中、アルカリの存在下に加水分解す ると 1— [ α—メチル一 a - (3—ホルミル一 5—メチル 4—カルボキシメトキシフエ- ル)ェチル]—4— [ a , a—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—カルボキシメトキシフ ェニル)ェチル]ベンゼンを得ることができる。
[0083]
反応式(12)
[0084] 上記反応式( 12)で例示されるトリス (4 エーテル 3 ホルミルフエニル)化合物
のエーテル基に結合するアルコキシカルボ-ル炭化水素基(アルコキシカルボ-ル アルキル基乃至アルコキシカルボ-ルァリール基)を加水分解してカルボキシ炭化水 素基とするトリス (4 エーテル 3—ホルミルフエニル)の製造方法においては、公知 のエステル基の加水分解反応と同様に、トリス(4 エーテル 3—ホルミルフエ-ル) のアルコキシカルボ-ル炭化水素基(一 R COOR )は、置換基中、 R力^級アルキ
2 3 3
ル基又は 2級アルキル基であり、 1級アルキル基であると、加水分解反応が容易であ るので、好ましい。
[0085] 従って、このようなトリス(4 エーテル— 3 ホルミルフエ-ル)類を水酸化ナトリウム ゃテトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド等のアルカリ水溶液で加水分解することにより 容易にカルボキシ炭化水素置換体を得ることができる。
[0086] 加水分解反応に用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ ゥム等の無機の強アルカリ水溶液、テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド等の有 機の強アルカリ水溶液が好ましぐそのアルカリ濃度は 5〜50%の範囲、好ましくは 1 0〜30%の範囲である。用いられるアルカリの量は、原料のトリス(4 エーテル— 3 ホルミルフエ-ル) 1モルに対して通常、 3モル倍〜 9モル倍の範囲、好ましくは 3モ ル倍〜 6モル倍の範囲である。反応温度は、通常、 0〜100°Cの範囲、好ましくは 20 〜60°Cの範囲である。このような反応条件において、反応は、通常 0. 5〜10時間程 度で終了する。
反応終了後、公知の方法に従って、反応生成物を精製し、また、必要に応じて、高 純度品を得る事もできる。
[0087] 次に、上記一般式(1)で表されるトリス (ホルミルフ -ル)類力 誘導される、本発 明における今ひとつの新規な化合物である多核ポリフ ノール類は下記一般式 (8) で表される。
一般式 (8)
式中、 R、R、Rは一般式(1)のそれと同じであり、 Yは水素原子又は R COOR
1 A B 2 3 基を示し、 Rは炭素原子数 6〜15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基、又は主鎖
2
に炭素原子数 6〜15の単環若しくは縮合環芳香族炭化水素基を有していてもよい 炭素原子数 1〜8の脂肪族炭化水素基を示し、 Rは水素原子又は炭素原子数 1〜6
3
の 1級又は 2級アルキル基を示し、 Xは下記一般式(9)で表されるヒドロキシフエ-ル 基を示し、 R 'は一般式(1)の Rと同じであり水素原子、炭素原子数 1〜8のアルキル
1 1
基又は炭素原子数 1〜8のアルコキシル基を示す。
[0088] [化 36]
一般式 (9)
式中、 Rは,水素原子、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜8のアル コキシル基を表し、 aは 1〜3の整数を、 bは 0〜4の整数を示し、但し l≤a+b≤5で あり、 bが 2以上の場合、 Rは同一でも異なっていてもよい。
また、上記一般式(8)のトリスホルミルフエニル類において Rが結合した基の置換
B
位置は、 Rが結合した基に対してパラ位又はメタ位が好ましい。前記一般式(9)にお
A
いて、好ましいものとしては、下記一般式(10)で示されるヒドロキシフエ-ル基である
式中、 R、 R、 Rは一般式(9)の Rと同じである。
4 5 6
また、上記一般式(8)で表されるトリスホルミルフエ-ル類において、 Yが水素原子で ある場合、上記一般式 (8)は下記一般式(11)で表される多核フエノール類である。
[化 38]
一般式 (11)
式中、 R、 R '、 R、 R及び Xは上記一般式(8)のそれと同じである。また、好ましい
1 1 A B
Xとしては、上記一般式(10)と同じである。
[0091] 上記一般式(11)で表される多核フエノール類において、好ましいものとしては、 R '
1 が水素原子で R、 Rカ チル基である場合の、下記一般式(12)で表される多核フエ
A B
ノーノレ類である。
[0092] [化 39]
-般式 (12)
式中、 R、 Xは一般式(8)のそれと同じである。また、好ましい Xとしては、上記一般
1
式(10)と同じである。
[0093] 上記、一般式(9)乃至一般式(10)に於いて、式中、 R乃至 R、 R、 Rは、水素原
4 5 6
子、炭素原子数 1〜8のアルキル基又は炭素原子数 1〜8のアルコキシル基を表し、 炭素原子数 1〜8のアルキル基としては、具体的には、一般式(1)乃至一般式 (8)の Rのそれと同じであり、又、炭素原子数 1〜8のアルコキシル基としては、具体的には
1
、一般式(1)乃至一般式 (8)の Rのそれと同じである。
1
また、一般式(9)において、 b≤ 3即ち Rが 3置換以下で、 a= l即ち、水酸基が 1置 換であって、水酸基の m—位の少なくとも一つが未置換である場合、水酸基に対し p —位で結合する置換基が合成上好ましい。また、 b=4即ち Rが 4置換の場合、水酸 基に対し o—位で結合する置換基が合成上好ましい。
[0094] 従って、上記、一般式(9)乃至一般式(10)で表される置換フ ニル基としては、具 体的には、 a= l即ち水酸基が一つのものとしては、例えば、 4ーヒドロキシフエ-ル基 、 3—メチルー 4-ヒドロキシフエ-ル基、 2—メチルー 4ーヒドロキシフエ-ル基、 2, 5 ジメチルー 4ーヒドロキシフエ-ル基、 3, 5—ジメチルー 4ーヒドロキシフエ-ル基、 2, 3, 5 トリメチルー 4ーヒドロキシフエ-ル基、 3 ェチルー 4ーヒドロキシフエ-ル 基、 3—イソプロピル一 4—ヒドロキシフエ-ル基、 3— t—ブチル 4—ヒドロキシフエ ニル基、 5—t—ブチルー 2—メチルー 4ーヒドロキシフエ-ル基、 3,5 ジ—tーブチ ルー 4—ヒドロキシフエ-ル基、 3— sec ブチル—4—ヒドロキシフエ-ル基、 3— tert ォクチル 4 ヒドロキシフエ-ル基、 3— t ブチル 5—メチル 4 ヒドロキシフ ェ-ノレ基、
3 -シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル基、 2 -メチル 5 シクロへキシル - 4 -ヒドロキシフエ-ル基、
5—メチル—2-ヒドロキシフエ-ル基、 4, 6-ジメチルー 2 ヒドロキシフエ-ル基、 3, 4, 6-トリメチル 2 ヒドロキシフエ-ル基、 3,5 ジ一 t—ブチル 2 ヒドロキシフエ -ル基、 5 - tert -ォクチル 2 ヒドロキシフエ-ル基、
3—メトキシー4ーヒドロキシフエ二ノレ基、
3— n へキシルォキシ 4—ヒドロキシフエ-ル基、 3— n ォクチルォキシ 4—ヒ
ドロキシフエ-ル基、 5—ブトキシ— 2—ヒドロキシフエ-ル基、等が挙げられ、また、 a = 2以上即ち水酸基が 2つ乃至 3つのものとして、
例えば、
2, 4 ジヒドロキシフエ-ル基、 3, 4 ジヒドロキシフエ-ル基、 2—メチルー 4, 5 ジ ヒドロキシフエ-ル基、 3—メチルー 4, 5 ジヒドロキシフエ-ル基、 3—メチル 2, 4 ージヒドロキシフエ-ル基、 5—メチルー 2, 4 ジヒドロキシフエ-ル基、
2, 3, 4 トリヒドロキシフエ-ル基等が挙げられる。
[0095] 従って、一般式(1 1)又は一般式(12)で表される多核ポリフ ノールとしては、具体 的には、例えば、
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3 ビス(2, 5 ジ メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]ベンゼン(ィ匕合物 1 1)、
[0096] [化 40]
(化学式 1 1)
[0097] 1— [ α メチルー a - (3 ビス(3—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メ チル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ビス( 3—メチル 4 -ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼン (化合物 12)、
[0098] [化 41]
(化学式 12)
[0099] 1— [ α メチル一 a - (3 ビス(2, 3, 5 トリメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチ ル一 5 メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ α , α ビス( 3 ビス( 2, 3 , 5 -トリメチル 4—ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエニル )ェチル]ベンゼン(化合物 13)、
[0100] [化 42]
(化学式 13)
[0101] 1— [ α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフ ェ -ル)メチル—5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス(3 -ビス( 2 -メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5 メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 14)、
[0102] [化 43]
(化学式 14)
[0103] 1 - [ α—メチルー a - (3 ビス(3— tert ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル — 5—メチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ビス( 3— tert ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン(化合物 15)、
[0104] [化 44]
(化学式 15)
[0105] 1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4—ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5—イソプロピル— 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3 ビス(2, 5 -ジメチル 4—ヒドロキシフエニル)メチル 5—イソプロピル 4—ヒドロキシフエ ニル)ェチル]ベンゼン(化合物 16)、
[0106] [化 45]
(化学式 16)
その他、
1 - [ α—メチルー oc - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5—メトキシ一 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ a , a—ビス(3 ビス(2, 5 ジ メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メトキシ 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチ ル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ α , α ビス(3 ビス(2 , 5 -ジメチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—シクロへキシル 4—ヒドロキシ フエ二ノレ)ェチノレ]ベンゼン、
1— [ α—メチルー a - (3 ビス(3— tert—ォクチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチ ルー 5—メチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 3— [ α , α ビス( 3—ビス( 3— t ert—ォクチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル) ェチノレ]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3 ビス(3— η—ォクチルォキシ一 4 ヒドロキシフエ-ル)メ チル— 5—メチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ビス( 3 - η—ォクチルォキシ 4—ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフ ェ -ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α メチルー α— (3—ビス(5—メチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メ チル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル] 4— [ α , α ビス( 3 ビス( 5 メチル 2
-ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼン
1— [α—メチル α— (3 ビス(3, 4, 6 トリメチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチ ルー 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ビス( 3 , 4 , 6 -トリメチル -2-ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエニル )ェチル]ベンゼン、
1-[α—メチルー at - (3 ビス(4, 6 ジメチルー 2 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビス(4, 6—ジ メチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5 メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]ベンゼン、
1— [α メチルー α— (3 ビス(3—メトキシ一 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5— メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビス(3—メトキシ— 4 -ヒドロキシフエニル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエニル)ェチル]ベンゼ ン、
1— [α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 4,5—ジヒドロキシフエ-ル)メチル 5 —メチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3 ビス(2—メチル -4,5-ジヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル] ベンゼン、
1— [ α—メチル一 at - (3 ビス(2, 3, 4 トリヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル —4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3 ビス(2,3,4 トリヒドロキ シフエ-ル)メチル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン、 等が挙げられる。
また、上記一般式(8)で表されるトリスホルミルフエ-ル類において、 Υがー R COO
2
R基である場合、上記一般式 (8)は下記一般式(13)で表される多核フ ノール類で
3
ある。
一般式 ( 13)
式中、 R、 R '、 R、 R、 R、 R及び Xは一般式(8)のそれと同じである。また、好まし
1 1 2 3 A B
い Xとしては、上記一般式(10)である。
上記一般式(13)で表される多核フエノール類において、好ましいものとしては、 R '
1 が水素原子で R ,R
A Bカ チル基である場合の、下記一般式(14)で表される多核フエ ノール類である。
[0109] [化 47]
一般式 ( 14)
式中、 R、 R、 R、及び Xは一般式(8)のそれと同じである。また、好ましい Xとしては
1 2 3
、上記一般式(10)である。
従って、一般式(13)又は一般式(14)で表される多核フ ノールとしては、具体的 には、例えば、
1 - [ α—メチルー at - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4—カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3 ビス(2 , 5 -ジメチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキシメトキシ 5—メチル フエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 17)、
[0110] [化 48]
(化学式 17)
[0111] 1— [ α メチル一 a - (3—ビス(2, 5 ジメチル一 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル一 4— (4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α - ビス(3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル—4— (4—カルボキシ フエ-ル)メトキシ 5 メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 18)、
[0112] [化 49]
(化学式 18)
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4— ( 5 カルボキシ 1 ナフチル)メトキシ一 5 メチルフエ-ル)ェチル] 4— [ a , a—ビス(3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル—4— (5—力 ルボキシ 1 ナフチル)メトキシ 5 メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 19
[0114] [化 50]
(化学式 19)
[0115] その他、
1— [α—メチル α (3 ビス(2, 3, 5 トリメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチ ルー 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [a, a—ビ ス(3 ビス(2, 3, 5 トリメチル 4 ヒドロキシフエニル)メチル 4—メトキシカルボ -ルメトキシ一 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α—メチル α— (3 ビス(2, 3, 5 トリメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチ ルー 4— (4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [ a , α—ビス(3 ビス(2, 3, 5 トリメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4— (4—力 ルボキシフエ-ル)メトキシ一 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフ ェ -ル)メチル—4—カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル ]— 3— [ a , a -ビス( 3 ビス( 2 メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 -カルボキシメトキシ 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフ ェ -ル)メチル— 4— (4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル] — 4— [ α , α ビス( 3 ビス( 2 メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ- ル)メチル— 4— (4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベ
ンゼン、
1— [α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフ ェ -ル)メチル—4—カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [a, a -ビス( 3 ビス( 2 メチル 5 シクロへキシル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 -カルボキシメトキシ 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー a - (3 ビス(3—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4— ( 4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [a, a—ビス(
3—ビス( 3—メチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル— 4— (4—カルボキシフエ-ル) メトキシ 5—メチルフエニル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー α - (3 ビス(3— t ブチル—4 ヒドロキシフエ-ル)メチル—4 - (4—カルボキシフエ-ル)メトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [a, a—ビ ス( 3—ビス( 3— t ブチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 4— (4—カルボキシフ ェ -ル)メトキシ 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー
4—カルボキシメトキシ— 5—イソプロピルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3— ビス(2, 5 ジメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5— イソプロピルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4—カルボキシメトキシ— 5—シクロへキシルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3 —ビス(2, 5 ジメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5 -シクロへキシルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4—カルボキシメトキシ— 5—メトキシフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビス( 2, 5 ジメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5 メトキ シフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー α— (3 ビス(3—メトキシ一 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4— カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビス(3— メトキシ 4 ヒドロキシフエニル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5—メチルフエ二
ル)ェチル]ベンゼン、
1— [α—メチル α (3 ビス(3, 4, 6 トリメチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチ ルー 4—カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビ ス(3, 4, 6 トリメチル 2 ヒドロキシフエニル)メチル 4—カルボキシメトキシ一 5 —メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3—ビス(5—メチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4— カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3—ビス(5— メチル 2 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5 メチルフエ-ル )ェチル]ベンゼン、
1— [α メチルー a - (3—ビス(2—メチル 4,5 ジヒドロキシフエ-ル)メチル 4 —カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3 ビス(2 メチル 4,5—ジヒドロキシフエニル)メチル 4 カルボキシメトキシ 5—メチル フエ二ノレ)ェチノレ]ベンゼン、
1— [α メチル一 a - (3 ビス(2,3,4 トリヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボ キシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [α, α—ビス(3 ビス(2,3,4 トリ ヒドロキシフエニル)メチル 4—カルボキシメトキシ一 5—メチルフエニル)ェチル]ベ ンゼン、
1— [ α—メチルー at - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4—カルボキシメトキシ— 2, 5 ジメチルフエ-ル)ェチル]—4— [ビス(3 ビス(2, 5 -ジメチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4 カルボキシメトキシ 2, 5 ジメ チルフエ-ル)メチル]ベンゼン、
1— [ α— (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキ シメトキシ一 5—メチルフエ-ル) η—ペンチル]— 4— [α, α—ビス(3 ビス(2, 5— ジメチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキシメトキシ 5—メチルフエ- ノレ) η ブチノレ]ベンゼン、
1— [ α— (3 ビス(3—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキシメト キシ一 5—メチルフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス( 3—ビス( 3—メチル 4—ヒ ドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキシメトキシ 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベン
ゼン、
1— [ α— ( 3 ビス( 3 メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 2—メトキシ一 4— カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル ]— 3— [ビス(3—ビス(3—メチルー 4 -ヒドロキシフエ-ル)メチル 2—メトキシ一 4—カルボキシメトキシ 5 メチルフ ェ -ル)メチル]ベンゼン、
等が挙げられる。
[0116] このような上記一般式(1)で表されるトリス (ホルミルフ ニル)類力 誘導される、本 発明における今ひとつの新規な化合物である多核ポリフエノール類は、その製造方 法は特に限定されるものではないが、好ましくは、例えば、下記反応式(13)におい て 1— [ α メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]— 4— [ α , α ビス( 3—ホルミル 5—メチル 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベ ンゼン (ィ匕合物 1)と 2, 5 ジメチルフヱノールの場合について例示するように、或い はまた、下記反応式(14)において 1 [ α—メチルー a一(3 ホルミル 5 メチル —4—メトキシカルボ-ルメトキシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス(3—ホルミル - 5 メチル 4 メトキシカルボニルメトキシフエニル)ェチル]ベンゼンと 2, 5 -ジメ チルフエノールの反応について例示するよう、本発明の一般式(1)で表されるトリス( ホルミルフエニル)類を直接原料とし、酸触媒の存在下でフエノール類と反応させるこ とにより得る事ができる。
[0117] [化 51]
反応式(13)
[0118] [化 52]
反応式(14)
[0119] 上記、用いられるフエノール類としては、フエ-ル核に置換した水酸基に対し、フエ -ル核の o—位又は p—位の少なくとも一つが未置換である必要がある。詳しくは、ァ ルキル基及び Z又はアルコキシル基の置換基数が 3以下で、水酸基数が 1である場 合は水酸基に対して P—位が未置換のフエノール類が合成上好ましぐアルキル基 及び Z又はアルコキシ基の置換基数力 の場合は水酸基の o—位が未置換であるフ ェノール類が合成上好まし 、。
[0120] 従って、フエノール類としては、具体的には、例えば、水酸基が一つのものとして、フ エノーノレ、 o クレゾール、 p クレゾール、 m クレゾール、 2, 5 キシレノール、 2,6 —キシレノール、 3,5—キシレノール、 2,3,6 トリメチルフエノール、 2,3,5 トリメチ ルフエノール、 2 シクロへキシル 5—メチルフエノール、 2 シクロへキシルフエノ ール、 2 ェチルフエノール、 2 t—ブチルフエノール、 2—t—ブチルー 5 メチル フエノール、 2,4 キシレノール、 2,6 ジー t—ブチルフエノール、 2,4 ジ tーブ チルフエノール、 2 sec ブチノレフエノーノレ、 2 tert ォクチルフエノール、 4—tert ーォクチルフエノール、 2 イソプロピルフエノール、 2—t—ブチルー 4ーメチルフエノ ール、 2—メトキシフエノール、 4 ブトキシフエノール、 2—メチルー 5—メトキシフエノ ール、 2—n キシルォキシフエノール、 2—n—ォクチルォキシフエノール等が、 また、水酸基が 2以上のものとして、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、 4ーメチ ルカテコール、 3—メチルカテコール、 2—メチルレゾルシノール、 4ーメチルレゾルシ ノール、ピロガロール等が挙げられる。
[0121] 上記トリス(ホルミルフエ-ル)類とフエノール類の反応にお!、て、フエノール類はトリ
ス(ホルミルフエ-ル)類 1モル部に対し、使用するフエノール類により好ましい添カロ量 範囲は異なる力 通常、 6〜30モル部の範囲、好ましくは 7〜 15モル部の範囲で用 いられる。
上記トリス (ホルミルフエニル)類とフエノール類の反応にお 、て、反応溶媒は用いて もよぐ又、用いなくてもよい。し力しながら、トリス(ホルミルフエ-ル)類に対するフエノ ール類のモル比が小さいか、又はフエノール類の融点が高ぐ原料が溶解困難又は 撹拌が困難な場合には溶媒を用いることが好ましい。用いられる反応溶媒としては、 例えば、メタノール、ブタノール等の低級脂肪族アルコール類、トルエン、キシレン等 の芳香族炭化水素類、メチルイソプチルケトン等の脂肪族ケトン類又はこれらの混合 溶媒が挙げられる。好ましくは低級脂肪族アルコール類であり、また、カテコールゃレ ゾルシン等の融点が高くかつ水への溶解度が大きいフエノール類を用いる場合は水 を反応溶媒にすることができる。
[0122] このような溶媒は、特に制限はないが、通常、用いるフ ノール類に対して 0. 1重量 倍〜 10重量倍の範囲、好ましくは 0. 5重量倍〜 2重量倍の範囲で用いられる。 上記反応式(13)又は反応式(14)において例示される製造方法において、上記酸 触媒としては、反応混合液に溶解する酸が好ましぐ従って、無機酸、有機スルホン 酸やカルボン酸等の有機酸で、強酸から中程度の強さの酸が用いられる。具体的に は、例えば、 35%塩酸、塩化水素ガス、硫酸、リン酸等の無機酸、 p—トルエンスルホ ン酸、メタンスルホン酸、シユウ酸等の有機酸が挙げられる。このような酸触媒は、そ の使用量は酸の強さ等により好ましい範囲は異なる力 通常、フエノール類に対して 1重量%〜50重量%の範囲で用いられる。
反応は、通常、温度 0°C〜100°Cの範囲、好ましくは 20〜60°Cの範囲において、 空気中、より好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気中、攪拌しながら、通常、 1〜20 時間程度行えばよい。
[0123] 本発明においては、通常、反応によって生成する多核ポリフエノールイ匕合物は必要 に応じて精製分離する。
そこで、反応終了後、得られた反応液に水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水を カロえて、酸を中和し、次いで水層を分離除去するために必要に応じてトルエン、キシ
レン、メチルイソプチルケトン又はエーテル等の水と分離可能な溶媒をカ卩え、その後 、水層を分離すると共に油層を水洗し、得られた油層から、必要に応じて溶媒や未反 応原料のフエノール類を留去した後、これに溶媒を添加し、晶析または沈析濾別する ことによって、結晶性或いは非結晶性の固体を得る。必要に応じて、更に高純度物と して取り出すために、同様の晶析または沈析操作を 1回〜複数回行ってもよ!ヽ。
[0124] 反応生成物の目的とする多核フ ノールィヒ合物が上記晶析或 、は沈祈での取り出 しが困難な場合は、カラム分離で取り出し及び精製を行うこともでき、或いはまた、上 記精製工程において化合物が溶解した油層から溶媒を蒸留等で留出させ除去する ことにより榭脂状物又は榭脂状の組成物として取り出すこともできる。
また、上記一般式 (8)の多核フ ノールイ匕合物が上記一般式(13)で表される多核 フエノールイ匕合物である場合においては、 Rが水素原子である場合のカルボキシ炭
3
化水素ォキシ置換体を得るには、その製造方法については特に制限されないが、例 えば、前記した反応式(12)において例示される製造方法と同様の方法で水酸ィ匕ナ トリウムゃテトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド等のアルカリ水溶液でエステル加水分 解することにより、多核フエノール化合物の 4 エーテル基の Rが 1級アルキル基又
3
は 2級アルキル基であるアルコキシカルボ-ル炭化水素ォキシ置換体 (一 O— R CO
2
OR )から容易にカルボキシ炭化水素ォキシ置換体 (一 O— R COOH)を得ることが
3 2
できる。
[0125] また、得られた反応生成物は、公知の方法に従って精製し、必要に応じて高純度 品とすることも出来る。この場合、上記したトリス (4—エーテル一 3—ホルミルフエ-ル )の場合と同様に、アルコキシカルボ-ル炭化水素基(一 R COOR )基中の R基は、
2 3 3
1級アルキル基であると、加水分解反応が容易であるので、好ましい。
発明の効果
[0126] 本発明による新規なトリス (ホルミルフエニル)化合物は、非対称で、酸に不安定な 不飽和結合を含まないジアルキルベンゼンの中心骨格に 3つのフエ-ル核が非対称 に結合し、それぞれのフエ-ル核に各々一つのホルミル基と水酸基を有しているので 、耐熱性,反応性、特にフ ノール類等の芳香族化合物との反応性等に優れ、感光 性榭脂原料、フエノール榭脂等の改質材或!ヽは種々の多核芳香族化合物の反応性
中間原料等として好適に用いられる。更に、本発明による新規なトリス (ホルミルフエ -ル)化合物の 、まひとつの態様として、ジアルキルベンゼンを中心骨格として非対 称に 4 エーテル 3—ホルミルフエニル基が結合した構造を有し、分子末端の 3つ のフエ-ル核は各々にホルミル基と水酸基が、エステル基又はカルボキシル基を有 する炭化水素基でエーテル化された置換基を有するので、ホルミル基による反応性 に優れ、或いは、末端エステル基或いはカルボキシル基による反応性にも優れてい るので、フエノール榭脂等の改質剤やフォトレジスト原料のほ力、フエノール類等との 反応によって得られる種々の多核フ ノールイ匕合物の中間原料、耐熱性に優れた多 核芳香族化合物等の反応性中間原料等として有用である。
また、これを原料として得られる、本発明の多核フエノールイ匕合物は、 EUV等の感 光性レジスト組成物の原料、フエノール榭脂の原料、エポキシ榭脂の原料や硬化剤、 感熱記録材料に用いられる顕色剤や退色防止剤、その他殺菌剤、防かび剤、酸ィ匕 防止剤等として有用であり、また、中心に非対称なアルキルベンゼン骨格を有するた め結晶化や溶媒力 の析出が起こりにくぐ高いガラス転移温度を有するため感光性 レジストの原料や添加剤に使用した場合には良好なパターン形状や解像度の向上、 榭脂に使用した場合には耐熱性、可撓性、耐水性等の向上が期待できる。また、本 発明による多核体ポリフエノールイ匕合物は、同一分子内に反応性に富む 6個のフエノ ール性水酸基を有しており、更にその態様によっては 3つのエステル基又はカルボキ シル基を有しており、それらの選択的な反応性や相互作用のために、感光性レジスト 材料の原料や添加剤として使用した場合、解像度の向上等のすぐれた効果を期待 できる。
発明を実施するための最良の形態
[0127] (実施例)
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例 1
[0128] 1— [ α—メチルー a - (3—ホルミル— 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]
-4- [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベン ゼンの合成
トリフルォロ酢酸 410. 4g (3. 6mol)を容量 1Lの 4つ口フラスコに仕込み、反応容 器を窒素置換した後、温度 30°C程度において、へキサメチレンテトラミン 92. 4g (0. 66mol)を添加し、次いで攪拌下に 1— [ α—メチルー a - (3—ヒドロキシメチル一 5 —メチルー 4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ a , a—ビス(3—ヒドロキシメチル —5—メチル—4—ヒドロキシフエ-ル)ェチル]ベンゼン 111. 4g (0. 2mol、高速液 体クロマトグラフィーによる純度 92. 4%)を温度 60°Cにおいて 2時間かけて添カロし 反応を行った。添加終了後、攪拌下に更に 85°Cで 5時間、反応を行った。
[0129] 反応終了後、得られた反応終了液に水 240gを加え、温度 60°Cで 1時間加水分解 反応を行った。この反応中に粘性のある固体が析出した。反応終了後、得られた反 応終了混合液にトルエン 220gを加え、これを 70°Cまで昇温して固体を溶解後、静置 した後、水層を抜き取った。得られた油層に 16%水酸ィ匕ナトリウム水溶液 32. 8gを 加えて中和を行い、更に水を加えて攪拌、静置した後、水層を抜き取った。得られた 油層を温度 70°Cにお!/、て lOkPaになるまで濃縮を行った後、得られた残溜液に酢酸 ェチルエステル 30gを添カ卩した。次いでこれを 50°Cまで冷却し、更にそこにシクロへ キサン 200gを加え冷却して、析出した個体を濾過、乾燥して、目的物である淡黄色 粉末 52. 7g (高速液体クロマトグラフィーによる純度 93. 2%)を得た。原料トリスヒドロ キシメチルイ匕合物に対する収率は 47. 8%であった。
[0130] 融点(示差走査熱量分析、 peaktop) : 143. 0°C
分子量 (質量分析法、 APCI") : 549 (M-H) "
1H— NMR同定結果(400MHz、溶媒: DMSO— d6)
[0131] [化 53]
[0132] [表 1]
プロトン NM R同定結某 (内部標準:テトラメチルシラン)
[0133] 1 - [ α—メチルー oc - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 5—メチル—4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3 ビス(2, 5 ジ メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)メチル 5—メチル 4 ヒドロキシフエ-ル)ェチル ]ベンゼンの合成
容量 1Lの 4つ口フラスコに、 2, 5 キシレノール 44. 0 g(0. 36mol)、メタノール 44 gを仕込み、そこに温度 30°Cで塩酸ガス 35. 2gを吹き込んだ後、 2, 5 キシレノー ル 87. 8g(0. 72mol)をメタノール 175. 6gに溶解させた溶液を滴下し、次いで、これ に実施例 1で得られた 1 [ α—メチルー a一(3 ホルミルー5—メチルー 4ーヒドロ キシフエ-ル)ェチル]— 4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキシ フエ-ル)ェチル]ベンゼン 82. 6g(0. 15mol)を温度 30。Cで 1時間 30分力けて添カロ し反応を行った。添加終了後、更に攪拌下に温度 40°Cで 4時間反応を行った。 反応終了後、得られた反応終了液に 16%水酸ィ匕ナトリウム水溶液 241. 2gを加え て中和し、常圧濃縮によりメタノールを留出させ除去した後、これにトルエン 150g、酢 酸ェチル 100g、水 60gを加え、攪拌下に 70°Cまで昇温後、静置し、水層を抜き取つ た。
[0134] 得られた油層に、水 150gをカ卩え、前記同様の操作で水洗、分液を行 ヽ、得られた 油層を常圧濃縮して溶媒を留出させ除去した。濃縮中に、固体が析出した。次いで 得られた残溜液に、水 200g、トルエン 50g、酢酸ェチル 60gを添加し、冷却して、析
出した固体を濾過して粗製物 216. 5gを得た。
その後、得られた粗製物とトルエン 120g、酢酸ェチル 300g、水 150gを容量 1Lの 4つ口フラスコに仕込み、 70°Cまで昇温して結晶を溶解後、静置した後、水層を抜き 取り、得られた油層に、水 60gをカ卩え、前記同様の操作で水洗、分液を行った。得ら れた油層を常圧濃縮して溶媒を 300g留出させ除去した後、これに水 100g、トルエン 300g、酢酸ェチル 70gを添加し、その後温度 25°Cまで冷却して析出した固体を濾 過、乾燥して、目的物である淡黄白色粉末 134. Og (高速液体クロマトグラフィーによ る純度 98. 6%)を得た。原料トリス(ホルミルフ ノール)に対する収率は 72. 6%で めつに。
[0135] ガラス転移温度 (示差走査熱量分析): 171. 5°C、融点は認められない。
分子量 (質量分析法、 APCI") : 1229 (M-H)"
1H— NMR同定結果(400MHz、溶媒: DMSO— d6)
[0136] [化 54]
[0137]
プロトン NM R同定結某 (内部標準:テトラメチルシラン)
[0138] 1 - [ α—メチルー oc - (3 ホルミル一 4—メトキシカルボ-ルメトキシ一 5—メチルフ ェ -ル)ェチル]— 4— [ α , α ビス(3—ホルミル— 4—メトキシカルボ-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼンの合成;
上記の実施例 1で得た 1 [ α—メチルー α—(3 ホルミルー5—メチルー 4ーヒド ロキシフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 5—メチル—4—ヒドロキ シフエ-ル)ェチル]ベンゼン 27. 5g(0. O5mol)を容量 500mlの 4つ口フラスコに仕 込み、反応容器内を窒素置換した後、これに N—メチルピロリドン 68. 8gを添加して 溶解させた。次いで、この溶液を 50°Cに昇温後、ようィ匕カリウム 2. 75g(0. 017mol) 及び炭酸カリウム 24. 2g(0. 175mol)を加えて、同温度で 1時間攪拌した。
次いで、溶液を 70°Cまで昇温させた後、そこに塩ィ匕酢酸メチル 32. 6g(0. 3mol)を 1時間かけて滴下し、添加終了後、更に 70°Cで 6時間、攪拌下に反応を行った。 反応終了後、反応終了混合液に水 100g、トルエン 120gをカ卩えて 60°Cで水洗を行 い、その後、水層を抜き取り、得られた油層に更に水 50gカ卩えて同様の操作で水洗、 分液を 3回行った。水洗後、得られた油層をナスフラスコに移し、減圧下 70°Cにて溶 媒を留出させ除去し、目的物である褐色液体 40. 5g (高速液体クロマトグラフィーに よる純度 92. 8%)を得た。原料トリス (ホルミルフエノール)に対するは収率 98. 0% であった。
[0139] 分子量(質量分析法 APCI+) : 767 (M +H) +
1H— NMR同定結果(400MHz、溶媒: DMSO— d6、基準物質:テトラメチルシラン
)
[0140] [化 55]
[0141] [表 3]
1 - [ α—メチルー oc - (3 ビス(2, 5 ジメチルー 4 ヒドロキシフエ-ル)メチルー 4—カルボキシメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3 ビス(2 , 5 -ジメチル 4—ヒドロキシフエ-ル)メチル 4—カルボキシメトキシ 5—メチル フエ-ル)ェチル]ベンゼン(化合物 11)の合成;
2, 5 キシレノール 45. 8g(0. 375mol)、メタノール 55g及び 35%塩酸水溶液 9. 2 gを容量 1Lの 4つ口フラスコに仕込み、反応容器を窒素置換した後、温度 30°Cにお いて、実施例 3で得られた 1一 [ aーメチルー a一(3 ホルミルー4ーメトキシカルボ
-ルメトキシ— 5—メチルフエ-ル)ェチル]—4— [ α , α—ビス(3—ホルミル— 4—メ トキシカルボ-ルメトキシー 5—メチルフエ-ル)ェチル]ベンゼンである液体 40. 5gと テトラヒドロフラン 45gを混合させた溶液を 1時間 30分かけて滴下させた。
滴下終了後、反応混合溶液を 40°Cに昇温し、攪拌下に 22. 5時間、反応を行った 反応終了後、反応終了混合溶液に 25%テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド 水溶液 35. lgを添加し中和を行った。次いで、常圧にて濃縮を行い溶媒を留出させ 除去し、その後、濃縮液に水 80gとメチルイソブチルケトン 120gをカ卩え、次いで、溶 液を撹拌下、 70°Cまで昇温した後、水層を分離し、油層を得た。得られた油層にさら に水 80gを加え、同様の操作で水洗、分液を行った。
その後、得られた油層に 25%テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド水溶液 98. 4gを加えて、 40°Cで 30分攪拌して加水分解を行い、油層を分離した。得られた水層 にメチルイソブチルケトン 120gと 17. 5%塩酸水溶液 180gを加えた後、水層を抜き 取り、さらに水 80gカ卩えて同様の操作で水洗、分液を行った。得られた油層から温度 70°Cにて溶媒を留出させ除去し、目的物である淡黄色粉末 37. 3g (高速液体クロマ トグラフィ一による純度 87. 7%)を得た。原料トリス (4-エーテル一 3-ホルミルフエ- ル)に対する収率は 46. 6%であった。
[0143] ガラス転移温度 (示差走査熱量分析 ): 158. 5°C、融点は認められない。
分子量(質量分析 APCI") : 1404(M-H)"
1H— NMR同定結果(400MHz、溶媒: DMSO— d6、基準物質:テトラメチルシラ ン)
[0144] [化 56]
]
シフト値(ΡΡΙΏ) プロトン数 シグナル 帰属
1.41 6 m _C¾ (①)
1.73-2.30 48 m - CH ② +② +④ +⑤)
3.86-3.89 6 m - C
5.78-5.85 3 m -CH
6.20-7.26 22 m Ph-H
8.89-9.09 6 m Ph-OH
12.76 3 s -COOH