WO2007123096A1

WO2007123096A1 - Ｓｉｐ制御装置、ｓｉｐ制御方法、及びプログラム

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Publication number: WO2007123096A1
Application number: PCT/JP2007/058302
Authority: WO
Inventors: Masanori Nakano
Original assignee: Nec Corporation
Priority date: 2006-04-19
Filing date: 2007-04-17
Publication date: 2007-11-01
Also published as: JPWO2007123096A1

Abstract

【課題】本発明の課題は、ＳＩＰ制御システムおいて、ＳＤＰ記述文書の無いＩＮＶＩＴＥリクエストの宛先が、ＳＤＰ記述文書のないＩＮＶＩＴＥリクエストを受け付けない装置の場合でも、通話を可能にすることである。【解決手段】本発明におけるＳＩＰ制御システムでは、ＳＩＰメッセージの中継を行うＳＩＰサーバの機能を持つＳＩＰ制御装置を有し、さらにＳＩＰ制御装置はＳＤＰ生成手段を有している。このような構成を採用し、ＳＩＰ制御装置でＳＤＰ記述文書の無いＩＮＶＩＴＥリクエストを受信したときには、ＩＮＶＩＴＥリクエストを中継する際にＳＤＰ記述文書が含まれていないことを検知して自装置のＩＰアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある音声符号化方式を全て記載した代替ＳＤＰ記述文書を作成する。これをＩＮＶＩＴＥリクエストに付加して転送してＳＩＰ制御装置と接続先との接続を確立した後、本来の接続元の端末のＩＰアドレスと自装置の未使用ポートとが記載されたＳＤＰ記述文書を作成して変更要求をすることによって通話を可能にする。

Description

明細書

SIP制御装置、 SIP制御方法、及びプログラム

技術分野

[0001] 本発明は SIP制御システム、 SIP制御装置、及び SIP制御プログラムに関し、特に s

IPメッセージを中継する SIP制御システム、及び SIP制御プログラムに関する。

背景技術

[0002] 近年、ネットワークの高速化やインターネットの普及により、音声データを IP (Interne t Protocol)ネットワーク上で送受信し通話を可能にする VoIP(Voice over Internet Pr otocol)技術が利用されつつある。 VoIP技術には、通話を制御するプロトコルが複数存在し、中でも SIP (Session Initiation Protocol)が注目されている。この SIPにより通話を制御するシステムを SIP制御システムという。

[0003] SIP制御システムは、ソフトフォンや固定電話などの端末である SIPUA(SIP User A gent)や、 SIPUA間で通話制御のための SIPメッセージを中継する SIPサーバ等の S IP構成要素により構成され、通話の制御はリクエスト及びレンスポンスという 2種類の SIPメッセージを SIP制御システムの各装置間で送受信することで行われる。

[0004] 通話を行う SIP制御システムの各装置は、音声データ受信先アドレスやポートなどの音声データ設定情報を SDP (Session Description Protocol)記述文書により記述する。

[0005] 図 1は、 SDP記述文書の記述例である。

[0006] 図 1を例に取ると、 "v=0"は、 SDPのバージョンが現行のバージョンであることを表している。 "o=— 0 0 IN IP4 192. 168. 0. 2"は、このセッションが IPバージョン 4 で表されるアドレス「192.168.0.2」に関することを表している。 "s=—"は、この SDP 記述文書が特に名称を持たないことを表す。 "c=IN IP4 192. 168. 0. 2"は、音声データの受信先が IPバージョン 4で表されるアドレス「192.168.0.2」であることを表している。 "t=0 0"はセッションの開始時間と終了時間とが不定であることを表している。 "m=audio 50002 RTP/AVP 0"は音声データをポート 50002で受信することを表している。 "a=rtpmap : 0 PCMUZ8000"は音声データ符号化方式に G.7 11 μ -lawを使用することを表している。

[0007] 通話を行う SIP制御システムの各装置は、 SDP記述文書を呼開始処理の過程で送受信される SIPメッセージに付加情報として記述して相互に交換し、相手の通話設定情報を知る。

[0008] 呼開始処理は、呼開始要求の INVITEリクエスト、呼開始要求が成功したことを示す応答である 2000OKレスポンス、及び応答を受信したことの受信確認である ACK リクエストの 3つの SIPメッセージを順に送受信して行われる。

[0009] SDP記述文書の交換は、一方が音声データ設定情報をまず提示し (オファー）、それに対して他方が提示された情報を基に決定した音声データ設定を回答する（アンサー）、オファ一'アンサーモデルで行われる。

[0010] SDP記述文書の交換方法には、 INVITEリクエストでオファーし、 2000OKレスポンスでアンサーする方法と、 2000OKレスポンスでオファーし、 ACKリクエストでアンサーする方法との 2つがある力どちらを用いてもよ!、。

[0011] SIPでは、 SIPUAが通話中に音声データの設定を変更したい場合、新しい音声データ設定情報を記述した SDP記述文書を載せた INVITEリクエストを相手に送信することで、音声データの設定を変えることが可能である。

[0012] 図 2に従来の SIP制御システムの構成例を示す。

図 2を参照すると、 SIP制御システムは SIPUA2、 3および SIPサーバ 4、及び SIP

UA2と SIPUA3と SIPサーノとを接続するネットワーク 1により構成される。

[0013] 図 3は、図 2の SIP制御システムにおいて、 SIPUA2が SIPUA3に対して呼の開設を要求し、 SIPUA2が SIPUA3にオファーである SDP記述文書を含む INVITEリクエストを出した場合のシーケンス図である。

[0014] 図 3を参照すると、まず SIPUA2はオファーである SDP記述文書を含む SIPUA3 宛の INVITEリクエストを SIPサーバ 4に送信する（ステップ S 1001)。

[0015] このオファーの SDP記述文書には， SIPUA2が音声データを受信するために， SI

PUA2の IPアドレスとポートおよび受信可能な音声符号ィ匕方式が記述される。 SIPサーバ 4は INVITEリクエストを宛先である SIPUA3に転送する（ステップ S 1002)。

[0016] SIPUA3は、呼開始要求が成功するとアンサーである SDP記述文書を付加した SI PUA2宛の 2000OKレスポンスを SIPサーバ 4に送信する（ステップ S1003)。

[0017] このアンサーの SDP記述文書には、 SIPUA3が音声データを受信するために， SI PUA3の IPアドレスとポート番号および受信可能な音声符号ィ匕方式が記述される。 S IPサーバ 4は 2000OKレスポンスを宛先である SIPUA2に転送する（ステップ S100 4)。

[0018] SIPUA2は、 2000OKレスポンスの受信応答である SIPUA3宛の ACKリクエストを SIPサーバ 4に送信する（ステップ S 1005)。

[0019] SIPサーバ 4は ACKリクエストを宛先である SIPUA3に転送する（ステップ S1006)

[0020] 音声データは、 SIPUA2からはアンサーの SDP記述文書に記述された情報に従つて SIPUA3の IPアドレスとポート番号に，また SIPUA3からはオファーの SDP記述文書に記述された情報に従って SIPUA2の IPアドレスとポート番号に送られ，音声通話が実現する。

[0021] 図 4は、図 2の SIP制御システムにおいて、 SIPUA2が SIPUA3に対して呼の開設を要求し、 SIPUA2が SIPUA3に SDP記述文書の無!、INVITEリクエストを出した場合のシーケンス図である。

[0022] 図 4を参照すると、まず SDP記述文書を含まない SIPUA3宛の INVITEリクエストを SIPサーバ 4に送信する（ステップ S 1101)。

[0023] SIPサーバ 4は INVITEリクエストを宛先である SIPUA3に転送する（ステップ S11

02)。

[0024] SIPUA3は、呼開始要求が成功すると INVITEリクエストに SDP記述文章が含まれて、なかったので、オファーである SDP記述文書を付カ卩した SIPUA2宛の 200O Kレスポンスを SIPサーバ 4に送信する（ステップ S 1103)。

[0025] SIPサーバ 4は 200OKレスポンスを宛先である SIPUA2に転送する（ステップ SI 1 04)。

[0026] SIPUA2は 200OKレスポンスを受け取ると、 200OKレスポンスの受信応答である SIPUA3宛の ACKリクエストにアンサーの SDP記述文書を乗せて SIPサーバ 4に送信する (ステップ S 1105)。 [0027] SIPサーバ 4は ACKリクエストを宛先である SIPUA3に転送する（ステップ S1106)

[0028] 音声データは、 SIPUA2からはオファーの SDP記述文書に記述された情報に従つて SIPUA3の IPアドレスとポート番号に，また SIPUA3からはアンサーの SDP記述文書に記述された情報に従って SIPUA2の IPアドレスとポート番号に送られ、音声通話が実現する。

[0029] なお、 SIP制御システムでは、音声通話を識別するために CalHDを使用し、音声通話を開始する装置力 NVITEリクエストに一意の CaU- IDを付与し、通話相手からのレスポンスおよび ACKリクエストに同じ CalHDが付与される。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0030] しかしながら、 SIP制御システムを構成する装置の中には SDP記述文書のない IN

VITEリクエストを受け付けないものがある。このため、図 4のように SDP記述文書を含めずに INVITEリクエストを送信する装置は、 SDP記述文書のな!、INVITEリクェストを受け付けな、装置とは通話を行うことが出来な、。

[0031] そこで本発明が解決しょうとしている課題は、 SIP制御システムおいて、 SDP記述文書の無、INVITEリクエストの宛先が、 SDP記述文書のな!、INVITEリクエストを受け付けな、装置の場合でも、通話を可能にすることである。

課題を解決するための手段

[0032] 上記課題を解決するための第 1の発明は、

端末間の接続を制御する SIP制御装置であって、

受信した SIPメッセージを検査する検査手段と、

前記検査の結果、前記 SIPメッセージが接続要求を示すリクエストであり、且つ接続するに当たって必要となる接続元の情報が記述されている SDP記述文書が含まれて Vヽなヽと判断された場合、代替装置を接続元とした SDP記述文書を生成する生成手段と、

前記生成された SDP記述文書が付加された SIPメッセージを送信する送信手段と前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後に、本来の接続元である端末と前記接続先の端末との間で実データを送受信するように設定する設定手段と

を有することを特徴とする。

[0033] 上記課題を解決するための第 2の発明は、上記第 1の発明において、

前記生成手段は、自装置の IPアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号化方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする。

[0034] 上記課題を解決するための第 3の発明は、上記第 1の発明において、

前記生成手段は、自装置に接続された NAT装置の IPアドレスとこの NAT装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号ィ匕方式とを記載した

SDP記述文書を生成することを特徴とする。

[0035] 上記課題を解決するための第 4の発明は、上記第 1から第 3のいずれかの発明において、

前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする。

[0036] 上記課題を解決するための第 5の発明は、上記第 1又は第 2の発明において、前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする。

[0037] 上記課題を解決するための第 6の発明は、

端末間の接続を制御する SIP制御方法であって、

受信した SIPメッセージを検査する検査ステップと、

前記検査の結果、前記 SIPメッセージが接続要求を示すリクエストであり、且つ接続するに当たって必要となる接続元の情報が記述されている SDP記述文書が含まれて Vヽなヽと判断された場合、代替装置を接続元とした SDP記述文書を生成する生成ステツプと、

前記生成された SDP記述文書が付加された SIPメッセージを送信する送信ステツプと、

前記送信された SIPメッセージに基づいて、前記代替装置と接続先の端末との間で接続を確立させる接続確立ステップと、

前記接続が確立された後に、本来の接続元である端末と前記接続先の端末との間で実データを送受信するように設定する設定ステップと

を有することを特徴とする。

[0038] 上記課題を解決するための第 7の発明は、上記第 6の発明において、

前記生成ステップは、自装置の IPアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号化方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする。

[0039] 上記課題を解決するための第 8の発明は、上記第 6の発明において、

前記生成ステップは、自装置に接続された NAT装置の IPアドレスとこの NAT装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号ィ匕方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする。

[0040] 上記課題を解決するための第 9の発明は、上記第 6から第 8のいずれかの発明において、

前記設定ステップは、前記接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする。

[0041] 上記課題を解決するための第 10の発明は、上記第 6又は第 7の発明において、前記設定ステップは、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする。

[0042] 上記課題を解決するための第 11の発明は、

端末間の接続を制御する SIP制御装置のプログラムであって、前記プログラムは前記 SIP制御装置を、

受信した SIPメッセージを検査する検査手段と、

して機能させることを特徴とする。

[0043] 上記課題を解決するための第 12の発明は、上記第 11の発明において、

[0044] 上記課題を解決するための第 13の発明は、上記第 11の発明において、

SDP記述文書を生成することを特徴とする。

[0045] 上記課題を解決するための第 14の発明は、上記第 11から第 13のいずれか発明において、

[0046] 上記課題を解決するための第 15の発明は、上記第 11又は第 12の発明において、前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする。

[0047] 本発明による SIP制御システムでは、 SIPメッセージの中継を行う SIPサーバの機能を持つ SIP制御装置を有し、さらに SIP制御装置は SDP生成手段を有して、る。

[0048] このような構成を採用し、 SIP制御装置で SDP記述文書の無い INVITEリクエストを受信したときには、 INVITEリクエストを中継する際に SDP記述文書が含まれていな、ことを検知して代替装置を接続元とした代替 SDP記述文書を作成し、 INVITEリタエストに書き込んで転送する。そして、代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後に、本来の接続元である端末と接続先の端末との間で実データを送受信するように設定することで、通話を可能にする。尚、この代替装置は、本発明における SIP制御装置、 NAT装置、又は NAT機能を有した SIP制御装置であり、 SIPメッセージを送受信する端末と接続されてヽる装置であれば良ヽ。

発明の効果

[0049] 本発明の効果は、 SDP記述文書のない INVITEリクエストを受け付けない装置宛に SDP記述文書のな!、INVITEリクエストが送られても、 SIP制御装置で代替 SDP 記述文書を付加することで、 INVITEリクエストが受け付けられ通話が可能になることである。

図面の簡単な説明

[0050] [図 1]図 1は SDP記述文書の一例である。

[図 2]図 2は従来の SIP制御システムの構成例を示すブロック図である。

[図 3]図 3は従来の SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 4]図 4は従来の SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 5]図 5は本発明の第 1の実施の形態の SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。

[図 6]図 6は代替 SDP記述文書の一例である。

[図 7]図 7は本発明の第 1の実施の形態の SIP制御システムおいて、 SIPメッセージ検查手段において行われる処理の流れを示すフローチャートである。

[図 8]図 8は本発明の第 1の実施の形態で SDP記述文書の無い INVITEリクエストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 9]図 9は本発明の第 1の実施の形態で SDP記述文書の有る INVITEリクエストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 10]図 10は本発明の第 2の実施の形態の SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。

[図 11]図 11は本発明の第 2の実施の形態の SIP制御システムにお、て、 SIPメッセージ検査手段において行われる処理の流れを示すフローチャートである。 [図 12]図 12は本発明の第 2の実施の形態で SDP記述文書の無い INVITEリクエストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 13]図 13は本発明の第 3の実施の形態の SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。

[図 14]図 14は本発明の第 3の実施の形態の SIP制御システムにおいて、 SIPメッセージ検査手段において行われる処理の流れを示すフローチャートである。

[図 15]図 15は本発明の第 3の実施の形態で SDP記述文書の無!ヽ INVITEリクエストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 16]図 16は、本発明の第 1の実施例における SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。

[図 17]図 17は、本発明の第 1の実施例における SIP制御システムによる SIPメッセ一ジのシーケンス図である。

[図 18]図 18は、本発明の第 1の実施例における、 CalHD記憶部で管理されるテープルの一例である。

[図 19]図 19は、本発明の第 1の実施例において SDP記述文書の無い INVITEリクェストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 20]図 20は、本発明の第 2の実施例における SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。

[図 21]図 21は、本発明の第 2実施例において SDP記述文書の無い INVITEリクエストが送信されたときの SIP制御システムによる SIPメッセージのシーケンス図である。

[図 22]図 22は、本発明の第 2実施例における通知アドレス記憶部で使用される通知アドレス管理テーブルの一例である。

[図 23]図 23は、本発明の第 3の実施例における SIP制御システムの主要構成を示すブロック図である。符号の説明

1 ネットワーク

2 SIPUA SIPUA

SIPサーバ

ネットワーク

SIP構成要素

SIP制御装置送受信手段

SIPメッセージ検查手段

SDP生成手段

Call-ID記憶部ネットワーク

SIP構成要素

SIP制御装置送受信手段

SIPメッセージ検査手段

SDP生成手段

NAT装置制御手段通知アドレス記憶部

NAT装置

ネットワーク

SIP構成要素

SIP制御装置送受信手段

NAT手段

SIPメッセージ検査手段

SDP生成手段 335 NAT手段制御手段

336 通知アドレス記憶部

400 ネットワーク

410 SIP端末

420 GW装置

430 SIP制御装置

431 送受信手段

432 SIPメッセージ検査手段

433 SDP生成手段

434 Call-ID記憶部

440 公衆電話網

450 公衆電話端末

500 ネットワーク

510 SIP端末

520 GW装置

530 SIP制御装置

531 送受信手段

532 SIPメッセージ検査手段

533 SDP生成手段

534 NAT装置制御手段

535 通知アドレス記憶部

540 NAT装置

550 公衆電話網

560 公衆電話端末

600 ネットワーク

610 SIP端末

620 GW装置

630 SIP制御装置 631 送受信手段

632 NAT手段

633 SIPメッセージ検査手段

634 SDP生成手段

635 NAT手段制御手段

636 通知アドレス記憶部

640 公衆電話網

650 公衆電話端末

発明を実施するための最良の形態

[0052] 次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。

[0053] 図 5は、本発明を実施するための第 1の実施の形態の SIP制御システムの構成を示すブロック図である。

[0054] 図 5を参照すると、本発明の第 1の実施の形態の SIP制御システムは、 SIP構成要素 110と、 SIP構成要素 120と、 SIP制御装置 130と、 SIP構成要素 110と SIP構成要素 120と SIP制御装置 130と接続するネットワーク 100とを有する。尚、 SIP構成要素は SIPUA等である。

[0055] SIP制御装置 130は、送受信手段 131と、 SIPメッセージ検査手段 132と、 SDP生成手段 133と、 CalHD記憶部 134とを備え、 SIP構成要素 110と SIP構成要素 120との間で SIPメッセージを中継する。

[0056] 送受信手段 131は、ネットワーク 100と SIPメッセージ検査手段 132との間でデータの中継を行う。

[0057] SIPメッセージ検査手段 132は SIPメッセージがどのようなメッセージであるか各種検査を行う。また、 SPI制御装置と SIP構成要素 110又は SIP構成要素 120との間で接続が確立された後に、本来の接続元である SIP構成要素と前記接続先の SIP構成要素との間で実データを送受信するように設定変更のリクエストを生成する。

[0058] SDP生成手段 133は、 SIPメッセージ検査手段 132から指定された IPアドレスとポ一トとを音声データ受信先とする SDP記述文書を作成する。図 6は、 SDP記述文書の構成要素を示すものであり、 SDP記述文書 500は、受信 IPアドレス 501と、受信ポート番号 502と、受信可能な音声符号ィ匕方式 503とを有する。なお、 SDP記述文書 500には受信 IPアドレス 501、受信ポート番号 502、受信可能な音声符号化方式 50 3以外の情報を含むが、本発明の第 1の実施の形態の SIP制御システムの動作とは関係しないので省略する。

[0059] Call-ID記憶部 134は、音声通話を開始する SIP構成要素が通話を一意に識別するために発行し SIPメッセージに付与された CalHDを記憶する。

[0060] 図 7は， SIP制御装置 130の SIPメッセージ検査手段 132の動作を説明するフローチャートであり、図 5、図 6、ならびに図 7と合わせて SIPメッセージ検査手段 132の動作を説明する。

[0061] SIP制御装置 130において、 SIPメッセージ検査手段 132は SIPメッセージを送受信手段 131から受け取ると動作を開始し (ステップ A2000)、 SIPメッセージがリクェストかレスポンスであるか検査する（ステップ A2001)。

[0062] ステップ A2001において SIPメッセージがリクエストであると判定された場合には、

SIPメッセージ検査手段 131はさらに INVITEリクエストであるか検査する（ステップ A

2002)。

[0063] ステップ A2002の検査の結果、 SIPメッセージ力 NVITEリクエストであった場合、 SIPメッセージ検査手段 132はその INVITEリクエストに SDP記述文書が含まれているか検査を行う（ステップ A2003)。

[0064] ステップ A2003の検査で、 SDP記述文書が含まれていると判定された場合、 SIPメッセージをそのまま SIPメッセージの宛先へ転送する（ステップ A2007)。

[0065] 一方、ステップ A2003において INVITEリクエストに SDP記述文書が含まれていないと判定された場合には、 SIPメッセージ検査手段 132は SIP制御装置 130のァドレス及び未使用ポートを取得して (ステップ A2004)、 SDP生成手段 133によりそれらを音声データ受信先とする代替 SDP記述文書を生成する (ステップ A2005)。ここで、 SDP記述文書の受信 IPアドレス 501と受信ポート番号 502とには、それぞれステツプ A2004で取得した IPアドレスおよびポート番号をそれぞれ設定する。また、受信可能な音声符号ィ匕方式 503には、 SIP制御装置 130が受信可能な全ての音声符号化方式を記述する。

[0066] ステップ A2005で生成した代替 SDP記述文書を INVITEリクエストに付カ卩して（ステツプ A2006)、 SIPメッセージの宛先へ転送する（ステップ A2007)。

[0067] ステップ A2002にお!/、て、 SIPメッセージ力 NVITEリクエストでなかった場合には、 SIPメッセージ検査手段 132は SIPメッセージが ACKリクエストであるか検査する（ステップ A2008)。

[0068] ステップ A2008の検査の結果、 SIPメッセージが ACKリクエストでない場合にはそのまま SIPメッセージの宛先へ転送する（ステップ A2007)。

[0069] ステップ A2008で SIPメッセージが ACKリクエストであった場合には SIPメッセージ検査手段 132は ACKリクエストに SDP記述文書が含まれる力、検査する (ステップ A2

009)。

[0070] ステップ A2009での検査の結果、 SDP記述文書が含まれない場合にはそのまま S

IPメッセージの宛先へ転送する（ステップ A2007)。

[0071] ステップ A2009で ACKリクエストに SDP記述文書が含まれる場合には、 ACKリクェストの CalHDを CalHD管理部 134に記憶した後（ステップ A2010)、 ACKリクエストから SDP記述文書を削除して転送する (ステップ A2011)。

[0072] 次に SIPメッセージ検査手段 132は、 ACKリクエストの送信元を宛先とする INVIT

Eリクエストを作成する（ステップ A2012)。ステップ A2012では、 CalHDとして ACK リクエストの CalHDを付カ卩する。

[0073] そして、 ACKリクエストに含まれている SDP記述文書を INVITEリクエストに転記した後 (ステップ A2013)、 SIP構成要素 120への転送を送受信手段に指示する (ステツプ A2007)。

[0074] ステップ A2001において、 SIPメッセージがレスポンスであった場合には、 SIPメッセージ検査手段 132は、レスポンスに含まれた CalHDが CalHD記憶部 134に記憶されているか調べ (ステップ A2014)、 CalHDが記憶されていない場合にはそのまま転送し (ステップ A2007)、記憶されている場合には SIPメッセージ送信元を宛先とする ACKリクエストを生成し (ステップ A2015)送信すると共に、 CaU-ID記憶部 134から SIPメッセージの CalHDを削除する（ステップ A2016)。 [0075] 図 8は、本発明の第 1の実施の形態において、 SIP構成要素 110が SIP構成要素 1 20と通話を開始するに当たって、 SDP記述文書のない INVITEリクエストを SIP制御装置 130に送信した場合の SIP制御システムの動作を説明するものであり、図 5、図 6ならびに図 7と合わせて説明する。

[0076] SIP構成要素 110が SDP記述文書のない SIP構成要素 120宛の INVITEリクエストを SIP制御装置 130に送信する (ステップ S 1201)。

[0077] SIP制御装置 130は、 SIP構成要素 110から INVITEリクエストを送受信手段 131 で受信し、 SIPメッセージ検査手段 132に渡す。

[0078] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 110から受信した INVITEリクエストを受信する（図 7のステップ A2000)と、 SIPメッセージが SDP記述文書の無い INVI TEリクエストであることを検出する (図 7のステップ A2001、 A2002、 A2003および図 8のステップ SI 202)。

[0079] そこで、 SIPメッセージ検査手段 132は SIP制御装置 130の未使用ポートを確保した後（図 7のステップ A2004および図 8のステップ S1203)、 SDP生成手段 133により音声データ受信先を SIP制御装置 130の IPアドレスと確保したポートとする代替 S DP記述文書を生成し（図 7のステップ A2005および図 8のステップ S 1204、 S 1205 、 S1206)、前記 INVITEリクエストに追記して（図 7のステップ A2006および図 8のステップ S1207)、 SIP構成要素 120に転送する（図 7のステップ A2007および図 8 のステップ S 1208)。

[0080] SIP構成要素 120は、 SIP制御装置 130から転送された INVITEリクエストに含まれる SDP記述文書をオファーの SDP記述文書と認識し、この INVITEリクエストを受付け、呼開始処理に入る。

[0081] SIP構成要素 120は呼開始要求が成功すると、 SIP構成要素 110宛の 200OKレスポンスにアンサーの SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 130に送信する（図 8のステップ S 1209)。

[0082] SIPメッセージ検査手段 132は、前記 200OKレスポンスを受信すると、まずレスポンスであることを検出し（図 7のステップ A2001および図 8のステップ S 1210)、次いで受信した 200OKレスポンスの CalHDが CalHD記憶部に記憶されて!ヽな、ことを確認して（図 7のステップ A2014および図 8のステップ S1211)、この 200OKレスポンスを SIP構成要素 110に転送する（図 7のステップ A2007及び図 8のステップ S 12 12)。

[0083] SIP構成要素 110は、図 8のステップ S1201において SDP記述文書を含まない I NVITEリクエストを送っているので SIP制御装置から転送された 200OKレスポンスの SDP記述文章をオファーとして認識し、この 200OKレンスポンスの受信応答である SIP構成要素 120宛の ACKリクエストにアンサーである SDP記述文書を付けて、 S IP制御装置 130に送信する（図 8のステップ S 1213)。

[0084] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 110から ACKリクエストを受信すると、 SDP記述文書を含む ACKリクエストであることを検出し（図 7のステップ A2001、 A 2002、 A2008、 A2009および図 8のステップ S1214)、 ACKリクエス卜の CalHDを CalHD記憶部 134に記憶する（図 7のステップ A2010および図 8の S1215)。そして、 SIPメッセージ検査手段 132は、 SDP記述文書を SIP構成要素 110から受信した A CKリクエストから削除して、 SIP構成要素 120に転送する（図 7のステップ A2011および図 8のステップ S1216、 S1217)。この時点で通話は開始するが、図 8のステップ S 1208で SIP構成要素 120へ送信した INVITEリクエストに音声データ受信先を SI P制御装置 130とする代替 SDP記述文書を付加したため、 SIP構成要素 120は音声データを SIP制御装置 130に送信する。 SIP構成要素 110の音声データ受信先は図 8のステップ S1213の ACKリクエストに含まれている SDP記述文書に記載されているので、 SIP構成要素 120に図 8のステップ S1213の ACKリクエストに含まれている SDP記述文書を転記した INVITEリクエストを送信することで、 SIP構成要素 120が SIP構成要素 110に音声データを送信するように変更する。

[0085] SIPメッセージ検査手段 132は、先の ACKリクエストの CaU- IDを付カ卩した SIP構成要素 120宛の INVITEリクエストを作成し（図 7のステップ A2012および図 8のステツプ S1218)、 ACKリクエストに含まれていた SDP記述文書を転記した後（図 7のステップ A2013および図 8のステップ S1219)、 SIP構成要素 120に送信する（図 7のステツプ A2007および図 8のステップ S1220)。

[0086] SIP構成要素 120は、 SIP制御装置からの INVITEリクエストを受け取ると音声データ送信先を S DP記述文書で指示されて!、る先に変更したのち、 200OKレスポンスを SIP制御装置 130に送信する（図 8のステップ S 1221)。

[0087] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 120からの 200OKレスポンスがレスポンスであることを検出し（図 7のステップ A2001および図 8のステップ S1222)、さらに受信した 200OKの CalHDが CalHD記憶部 134に記憶されていることを確認すると（図 7のステップ A2014および図 8のステップ S1223)、この 200OKレスポンスの送信元である SIP構成要素 120を宛先とする ACKリクエストを作成し（図 7のステップ A 2015および図 8のステップ SI 224)、 CalHD記憶部 134からこの 200OKレスポンスの CaU- IDを削除した後（図 7のステップ A2016および図 8のステップ S1225)、 SIP 構成要素 120に送信する（図 7のステップ A2007および図 8のステップ S 1226)。

[0088] 以上により、 SDP記述文書の無い INVITEリクエストの宛先が SDP記述文書の無 V、INVITEリクエストを受け付けな、SIP構成要素の場合でも、 SIP制御装置におヽて代替 SDP記述文書が付加されることにより受け付けられ、通話を行うことが可能になる。なお、ここでは SIP構成要素 110が SIP構成要素 120に対して通話を開始する場合を説明したが、 SIP構成要素 120が SIP構成要素 110に対して通話を開始する場合の動作も同様である。

[0089] 図 9は、本発明の第 1の実施の形態において、 SIP構成要素 110が SIP構成要素 1 20と通話を開始するに当たって、 SDP記述文書の有る INVITEリクエストを SIP制御装置 130に送信した場合の SIP制御システムの動作を説明するものであり、図 5、図 6ならびに図 7と合わせて説明する。

[0090] SIP構成要素 110がオファーである SDP記述文書を含む SIP構成要素 120宛の I NVITEリクエストを SIP制御装置 130に送信する（図 9のステップ S 1301 )。

[0091] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 110からの INVITEリクエストを受信する（図 7のステップ A2000)と、 SIPメッセージが SDP記述文書を含む INVITEリクェストであることを検出するので (図 7のステップ A2001、 A2002、 A2003および図 9 のステップ S1302)、受信した INVITEリクエストを SIP構成要素 120に転送する（図 7 のステップ A2007および図 9のステップ S1303)。

[0092] SIP構成要素 120は、 SIP制御装置 130から転送された INVITEリクエストに含まれて、る SDP記述文書をオファーの SDP記述文書として認識し、転送された INVIT Eリクエストを受付け、呼開始処理に入る。

[0093] SIP構成要素 120は呼開始要求が成功すると、 SIP構成要素 110宛の 200OKレスポンスにアンサーの SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 130に送信する（図 9のステップ S 1304)。

[0094] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 120から 200OKレスポンスを受信すると、まずレスポンスであることを検出し（図 7のステップ A2001および図 8のステツプ S 1305)、次いでこの 200OKレスポンスの CaU-IDが CalHD記憶部に記憶されていないことを確認して（図 7のステップ A2014および図 9のステップ S1306)、この 20 OOKレスポンスを SIP構成要素 200に転送する（図 7のステップ A2007及び図 9のステツプ S 1307)。

[0095] SIP構成要素 110は、 SIP制御装置から転送された 200OKレスポンスに対して SI P構成要素 120宛の ACKリクエストを SIP制御装置 130に送信する（図 9のステップ S 1308)。

[0096] SIPメッセージ検査手段 132は、 SIP構成要素 110から ACKリクエストを受信すると、 SDP記述文書を含まない ACKリクエストであることを検出するので（図 7のステップ A2001、 A2002、 A2008、 A2009および図 9のステップ S1309)、この ACKリクェストを転送する（ステップ A2007および S 1310)。

[0097] 以上により、音声データが SIP構成要素 110と SIP構成要素 120との間で送受信されるようになり、通話が可能になる。なお、ここでは SIP構成要素 110が SIP構成要素 120に対して通話を開始する場合を説明したが、 SIP構成要素 120が SIP構成要素 110に対して通話を開始する場合の動作も同様である。

[0098] 次に、本発明を実施するための第 2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。

[0099] 図 10は、本発明の第 2の実施の形態の構成を示すブロック図である。

[0100] 図 10を参照すると、本発明の第 2の実施の形態に係る SIP制御システムは、ネットワーク 200に SIP構成要素 210と、 SIP構成要素 220と、 SIP制御装置 230と、 NAT 装置 240が接続する構成となる。 [0101] SIP構成要素 210ならびに SIP構成要素 220の機能については、図 5における本発明の第 1の実施形態の SIP構成要素 110ならびに SIP構成要素 120の機能とそれぞれ同じであるためここでは説明を省略する。

[0102] NAT装置 240は、指定されたポート番号で受信した IPパケットを、設定された IPァドレスおよびポート番号に転送する機能を有する。

[0103] 本発明の第 2の実施の形態に係る SIP制御装置 230は、送受信手段 231と、 SIPメッセージ検査手段 232と、 SDP生成手段 233と、 NAT装置制御手段と 234、通知ァドレス記憶部 235とから構成される。ここで、送受信手段 231および SDP生成手段 2 33の機能は図 5における本発明の第 1の実施形態の SIP制御装置 130の送受信手段 131および SDP生成手段 133とそれぞれ同じであるためここでは説明を省略する。通知アドレス記憶部 235は、指定された CalHDを見出しとして IPアドレスとポート番号を記憶する。 NAT装置制御手段 234は、 NAT装置 240に対して、未使用ポートの確保、 IPパケットのアドレス書換え規則の設定を指示する機能を有する。

[0104] 図 11は， SIP制御装置 230の SIPメッセージ検査手段 232の動作を説明するフロ一チャートであり、図 10と合わせて SIPメッセージ検査手段 232の動作を説明する。

[0105] SIP制御装置 230において、 SIPメッセージ検査手段 232は送受信手段 231から S IPメッセージを受取ると (ステップ A2100)、まず SIPメッセージがリクエストであるかレスポンスであるカゝを検査する（ステップ A2101)。

[0106] ステップ A2101の検査の結果、 SIPメッセージがレスポンスの場合である場合にはそのまま受信した SIPメッセージの宛先に転送し (ステップ A2108)、 SIPメッセージ力 Sリクエストであった場合には、さらに SIPメッセージ力 NVITEリクエストであるか検查する（ステップ A2102)。

[0107] ステップ A2102の検査で SIPメッセージ力 NVITEリクエストであった場合には、さらに INVITEリクエストに SDP記述文書が含まれるか検査する（A2103)。

[0108] ステップ A2103の検査の結果、 INVITEリクエストに SDP記述文書がある場合にはそのまま SIPメッセージの宛先に転送し (ステップ A2108)、 SDP記述文書の無い場合には、 SIPメッセージ検査手段 232は NAT装置制御手段 234により NAT装置 2 40の未使用ポートを取得し (ステップ A2104)、 SDP生成手段 233により音声データの受信アドレスとポート番号をそれぞれ NAT装置 240の IPアドレスおよびステップ 2 104で取得したポート番号とを記述した代替 SDP記述文書を生成した後 (ステップ A 2105)、 INVITEリクエストに付カ卩して（ステップ A2106)、受信した INVITEリクエストの CalHDと代替 SDP記述文書に記述した NAT装置 240の IPアドレスとポート番号を一組として通知アドレス記憶部 235に記憶した後（ステップ A2107)、 SIPメッセ一ジの宛先に転送する（ステップ A2108)。

[0109] ステップ A2102の検査において、 SIPメッセージ力 NVITEリクエストでなかった場合には、 SIPメッセージ検査手段 232はさらに SIPメッセージが ACKリクエストであるか検査する（ステップ A2109)。

[0110] ステップ A2109の検査の結果、 SIPメッセージが ACKリクエストでない場合にはそのまま SIPメッセージの宛先に転送し (ステップ A2108)、ACKリクエストであった場合にはさらに SDP記述文書を含む力、検査する (ステップ A2110)。

[0111] ACKリクエストが SDP記述文書を含まな!/、場合にはそのまま SIPメッセージの宛先に転送し (ステップ A2108)、 SDP記述文書を含む場合にはまず ACKリクエストから S DP記述文書を削除して SIPメッセージの宛先に転送し (ステップ A2111)、次いで A CKリクエストの CalHDをキーとして通知アドレス記憶部 235に記憶されている IPアドレスとポート番号を取得すると共に ACKリクエストの CalHDをもつ通知アドレス記憶部のエントリーを削除する (ステップ A2112)。

[0112] そして、取得した IPアドレス ·ポートに送られてくる IPパケットを先の ACKリクエストの SDP記述文書に書かれた受信先 IPアドレスならびにポート番号へ転送するよう〖こ NAT装置制御手段 234に指示し、 NAT装置制御手段 234は NAT装置 240にアドレス書き換え規則を設定する (ステップ A2113)。

[0113] 図 12は、本発明の第 2の実施の形態において、 SIP構成要素 210が SIP構成要素 220と通話を開始するに当たって、 SDP記述文書のない INVITEリクエストを SIP制御装置 230に送信した場合の SIP制御システムの動作を説明するものであり、図 10 ならびに図 11と合わせて説明する。

[0114] SIP構成要素 210が SDP記述文書のない INVITEリクエストを SIP制御装置 230 に送信する（図 12のステップ S 1401)。 [0115] SIP制御装置 230は、 SIP構成要素 210から受信した INVITEリクエストを送受信手段 231で受信し、 SIPメッセージ検査手段 232に渡す。

[0116] SIPメッセージ検査手段 232は、送受信手段 231から INVITEリクエストを渡される

(図 11のステップ A2100)と、 SIPメッセージが SDP記述文書の無い INVITEリクェストであることを検出する (図 11のステップ A2101、 A2102、 A2103および図 12のステップ S1402)。そこで、 SIPメッセージ検査手段 232は NAT装置 240の未使用ポートを確保した後（図 11のステップ A2104および図 12のステップ S1403、 S1404、 S1405、 S 1406)、 SDP生成手段 233により音声データ受信先を NAT装置 240の I Pアドレスと確保したポートとする代替 SDP記述文書を生成し（図 11のステップ A210 5および図 12のステップ S1407、 S1408, S1409)、 SIP構成要素 210力も受信した INVITEリクエストに付カ卩する（図 11のステップ A2106および図 12のステップ S14 10)と共に、代替 SDP記述文書に記述した NAT装置 240のポート番号と IPアドレスをこの INVITEリクエストの CaU-IDと共に通知アドレス記憶部 235に記憶した後（図 1 1のステップ A2107および図 12のステップ S1411)、 SIP構成要素 220に転送する（図 11のステップ A2108および図 12のステップ S1412)。

[0117] SIP構成要素 220は、 SIP制御装置 230から転送された INVITEリクエストに含まれる SDP記述文書をオファーの SDP記述文書として認識し、この INVITEリクエストを受付け、呼開始処理に入る。

[0118] SIP構成要素 220は呼開始要求が成功すると、 SIP構成要素 210宛の 200OKレスポンスにアンサーの SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 230に送信する（図 12 のステップ S 1413)。

SIPメッセージ検査手段 232は、 SIP構成要素 220からの 200OKレスポンスを受信すると、まずレスポンスであることを検出し（図 11のステップ A2101および図 12のステツプ S 1414)、 SIP構成要素 210に転送する（図 11のステップ A2108及び図 12の S1415)。

[0119] SIP構成要素 210は、ステップ S 1401において SDP記述文書を含まない INVITE リクエストを送信しているため、 SIP制御装置 230力転送された 200OKレスポンスに含まれる SDP記述文書をオファーとして認識し、 SIP構成要素 220宛の ACKリクェストにアンサーである SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 230に送信する（図 1 2のステップ S 1416)。

[0120] SIPメッセージ検査手段 232は、 SIP構成要素 210から ACKリクエストを受信すると、まず SDP記述文書を含む ACKリタエストであることを検出し（図 11のステップ A21 01、 A2102、 A2109、 A2110および図 12のステップ S1417)、 SDP記述文書を A CKリクエストから削除して転送する（図 11のステップ A2111および図 12のステップ S 1418、 S1419)。

[0121] この時点で通話は開始する力ステップ S1412で SIP構成要素 220へ送信した IN VITEリクエストに音声データ受信先を NAT装置 240とする代替 SDPを付加したため、 SIP構成要素 220は音声データを NAT装置 240に送信する。一方、 SIP構成要素 210の音声データ受信先はステップ S1416の ACKリクエストに含まれている SDP 記述文書に記載されている。そこで、 NAT装置 240に送られてくる音声データをステップ S 1416の ACKリクエストに含まれている SDP記述文書に記載された先へ転送するように NAT装置 240の設定を行う。

[0122] SIPメッセージ検査手段 232は、 SIP構成要素 210から受信した ACKリクエストの C alHDを基に通知アドレス記憶部 235から SIP構成要素 220への INVITEリクエストで通知した NAT装置 240の IPアドレスとポートを取得すると同時にそれらのエントリ一を通知アドレス記憶部 235から削除し（図 11のステップ A2112および図 12のステップ S 1420)、図 12のステップ S 1420で取得した NAT装置 240の IPアドレスとポートとに送られてくる音声データをステップ S1416の ACKリクエストに含まれている SDP 記述文書に記載された先へ転送するように NAT装置制御手段 234により NAT装置 240にアドレス書き換え規則を設定する（図 11のステップ A2113および図 12のステップ S1421、 S1422)。

[0123] 以上により、 SIP構成要素 210は SIP構成要素 220に音声データを送信し、 SIP構成要素 220は NAT装置 240に音声データを送信し、 NAT装置 240が SIP構成要素 220の音声データを SIP構成要素 210に転送する。結果として、 SIP構成 210と SI P構成要素 220との間で音声データが送受信され通話が可能となる。なお、ここでは SIP構成要素 210が SIP構成要素 220に対して通話を開始する場合を説明したが、 SIP構成要素 220が SIP構成要素 210に対して通話を開始する場合の動作も同様である。

[0124] SIP構成要素 210または SIP構成要素 220が相手に SDP記述文書のある INVIT Eリクエストを送る場合の SIP制御システムの動作は、第 1の実施の形態の SIP制御システムにおいて SIP構成要素 110または SIP構成要素 120が相手に SDP記述文書のある INVITEリクエストを送る場合の動作と同一であるため説明を省略する。

[0125] 次に、本発明を実施するための第 3の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。

[0126] 図 13は、本発明の第 3の実施の形態の構成を示すブロック図である。

[0127] 図 13を参照すると、本発明の第 3の実施の形態に係る SIP制御システムは、ネットワーク 300に SIP構成要素 310と、 SIP構成要素 320と、 SIP制御装置 330とが接続される構成を持つ。なお、図 13における SIP構成要素 310および SIP構成要素 320 は、図 5における本発明の第 1の実施形態の SIP構成要素 110ならびに SIP構成要素 120の機能とそれぞれ同じであるためここでは説明を省略する。

[0128] 本発明の第 3の実施の形態に係る SIP制御装置 330は、送受信手段 331と、 NAT 手段 332と、 SIPメッセージ検査手段 333と、 SDP生成手段 334と、 NAT手段制御手段 335と、通知アドレス記憶部 336と、を有する。送受信手段 331、 SDP生成手段 334、通知アドレス記憶部 336の機能は、図 10に示された第 2の実施の形態における SIP制御装置 230の構成における送受信手段 231と、 SDP生成手段 233と、通知アドレス記憶部 235とそれぞれ同じであるためここでは説明を省略する。

[0129] NAT手段 332は、設定された書き換え規則に従って SIP制御装置 330の指定されたポート番号で受信した IPパケットを指定された送信先 IPアドレスとポート番号に転送する機能を有し、送受信手段 331と SIPメッセージ検査手段 333との間に設置される。また、 NAT手段 332は、書き換え規則に当てはまらないパケットは透過的に中継する。

[0130] NAT手段制御手段 335は、 SIPメッセージ検査手段 333の指示により、 NAT手段

332に書き換え規則を設定する機能を有する。

[0131] 図 14は， SIP制御装置 330の SIPメッセージ検査手段 333の動作を説明するフロ一チャートである。なお、図 14におけるステップ A2200〜A2203、 A2205〜A221 2は、図 11に示す第 2の実施の形態の SIP制御システムにおける SIPメッセージ検査手段 232の動作ステップ A2100〜A2103、 A2105〜A2112とそれぞれ同じであり、ここでは説明を省略する。

[0132] SIPメッセージ検査手段 333は、ステップ A2204において、受信した SIPメッセージが SDP記述文書の無!、INVITEリクエストであった場合には、 SIP制御装置 330の未使用ポートを取得して SDP生成手段に通知する。

[0133] また、 SIPメッセージ検査手段は、ステップ A2213において、受取った SIPメッセ一ジが SDP記述文書を含む ACKリクエストであった場合には、ステップ A2212で取得した IPアドレス ·ポートに送られてくる IPパケットを受信した ACKリクエストの SDP記述文書に書かれた受信先 IPアドレスならびにポート番号へ転送するような書き換え規則を NAT手段 332に設定するよう、 NAT手段制御手段 335に指示する。

[0134] 図 15は、本発明の第 3の実施の形態において、 SIP構成要素 310が SIP構成要素 320と通話を開始するに当たって、 SDP記述文書のない INVITEリクエストを SIP制御装置 330に送信した場合の SIP制御システムの動作を説明するものであり、図 13 ならびに図 14と合わせて説明する。

[0135] なお、図 15のステップ S1501、 S1502、 S1504〜S1517は、図 12に示す第 2の実施の形態において SIP構成要素 210が SIP構成要素 220と通話を開始する際に S DP記述文書のない INVITEリクエストを SIP制御装置 230に送信した場合の SIP制御システムの動作ステップ S 1401、 S1402、 S1407〜1420とそれぞれ同じであるため、ここでは説明を省略する。

[0136] 図 15のステップ S1503において、 SIPメッセージ検査手段 333は、図 14のステップ A2204により SIP制御装置 330の未使用ポートを確保し、 SDP生成手段 334に通知する。

[0137] また、図 15のステップ S1518において、 SIPメッセージ検査手段 333は図 14のステツプ A2213により、図 15のステップ S 1517 (014のステップ A2212)で取得した I Pアドレス ·ポートに送られてくる IPパケットを図 15のステップ S 1513で受信した ACK リクエストの SDP記述文書に書かれた受信先 IPアドレスならびにポート番号へ転送するような書き換え規則を NAT手段 332に設定するよう NAT手段制御手段 335に指示し、 NAT手段制御手段 335は NAT手段 332のパケット転送設定のためのアドレス書き換え規則の設定を行う（図 14のステップ A2213および図 15のステップ S 15 19)。

[0138] 以上により、 SIP構成要素 310は SIP構成要素 320に音声データを送信し、 SIP構成要素 320は SIP制御装置 330に音声データを送信し、 SIP制御装置 330は NAT 手段 332により SIP構成要素 320の音声データを SIP構成要素 310に転送する。結果として、 SIP構成 310と SIP構成要素 320との間で音声データが送受信され通話が可能となる。なお、ここでは SIP構成要素 310が SIP構成要素 320に対して通話を開始する場合を説明したが、 SIP構成要素 320が SIP構成要素 310に対して通話を開始する場合の動作も同様である。

[0139] SIP構成要素 310または SIP構成要素 320が相手に SDP記述文書のある INVIT Eリクエストを送る場合の SIP制御システムの動作は、第 1の実施の形態の SIP制御システムにおいて SIP構成要素 110または SIP構成要素 120が相手に SDP記述文書のある INVITEリクエストを送る場合の動作と同一であるため説明を省略する。

[0140] 尚、上述した第 1、第 2及び第 3の実施の形態の SIP制御装置は、上記説明からも明らかなように、ハードウェアで構成することも可能である力コンピュータプログラムにより実現することも可能である。

[0141] プログラムメモリに格納されているプログラムで動作するプロセッサによって、上述した実施の形態と同様の機能、動作を実現させる。

[0142] 次に、本発明の第 1の実施例を、図 16および図 17を参照して説明する。かかる実施例は本発明を実施するための第 1の実施の形態に対応するものである。

[0143] SIP構成要素 110として、例えばソフトフォンや固定電話などの SIP端末 410を、 SI P構成要素 120として、 GW(Gateway)装置 420を備えている。 GW装置 420には、公衆電話網 440が接続され、公衆電話網 440には公衆電話端末 450が接続されてヽる。

[0144] GW装置 420は、 SIP制御システムの SIPメッセージや音声データを終端して公衆電話網 440に送出し、また公衆電話網 440からの制御信号や音声データを終端して SIP制御システムに送出する。また、 SIP端末 410が公衆電話網端末 450に発呼した場合には、 GW装置 420は公衆電話網端末 450の状態を INVITEリクエストに対するレスポンスと共に音声データによって通知するため、 GW装置 420は音声データの送信先を知るべく INVITEリクエストに SDP記述文書を要求する。

[0145] SIP制御装置 430は、コンピュータをプログラムで制御することで実現される。

[0146] また、 CalHD記憶部 434は、例えば、図 18に示すように、指示された CaU- IDをリスト形式で保持している。

[0147] 次に、本実施の形態の SIP制御システムの動作について、 SIP端末 410から公衆網端末 450に発信する場合で、かつ SIP端末 410が SDP記述文書の無ヽ INVITE を送信する場合を説明する。

[0148] SIP端末 410が SDP記述文書のな!、公衆電話網 450宛の INVITEリクエストを SI

P制御装置 430に送信する (ステップ S1601)。

[0149] SIP制御装置 430は、前記 INVITEリクエストを送受信手段 431で受信し、 SIPメッセージ検査手段 432に渡す。

[0150] SIPメッセージ検査手段 432は、 SIP端末 410から INVITEリクエストを受信すると、

SIPメッセージが SDP記述文書の無い INVITEリクエストであることを検出する (ステツプ S 1602)。

[0151] そこで、 SIPメッセージ検査手段 432は SIP制御装置 430の未使用ポートを確保した後 (ステップ S1603)、 SDP生成手段 433により音声データ受信先を SIP制御装置 430の IPアドレスと確保したポートとする代替 SDP記述文書を生成し (ステップ S160 4〜S 1606)、受信した INVITEリクエストに追記して（ステップ S 1607)、 GW装置 4 20に転送する（ステップ S 1608)。

[0152] GW装置 420は、 SIP制御装置 430から転送された INVITEリクエストに含まれる S DP記述文書をオファーの SDP記述文章として認識し、転送された INVITEリクエストを受付け、公衆網端末 450との呼開始処理に入る。

[0153] GW装置 420は公衆網端末 450が応答し呼開始要求が成功すると、 SIP端末 410 宛の 200OKレスポンスにアンサーの SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 430に送信する（ステップ S 1609)。 [0154] SIPメッセージ検査手段 432は、 GW装置 420から 200OKレスポンスを受信すると、まずレスポンスであることを検出し (ステップ S1610)、次いで受信した 200OKレスポンスの CalHDが CalHD記憶部 434に記憶されて!、な!/、ことを確認して（ステップ S 1611)、この 200OKレスポンスを SIP端末 410に転送する（ステップ S 1612)。

[0155] SIP端末 410は、 SIP制御装置 430から転送された 200OKレスポンスに対して公衆網端末 450宛の ACKリクエストに SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 430に送信する (ステップ S 1613)。

[0156] SIPメッセージ検査手段 432は、 SIP端末 410から ACKリクエストを受信すると、 S DP記述文書を含む ACKリクエストであることを検出し (ステップ S1614)、 ACKリクェストの CalHDを CalHD記憶部 434に記憶した後（ステップ S 1615)、 SDP記述文書を受信した ACKリクエストから削除して GW装置 420に転送する（ステップ S 1616 〜S1617)。

[0157] この時点で通話は開始する力ステップ S 1608で公衆網端末 450へ送信した INV ITEリクエストに音声データ受信先を SIP制御装置 430とする代替 SDP記述文書を付カロしたため、 GW装置 420は公衆電話網 450から送られてくる音声データを SIP制御装置 430に転送する。

[0158] 一方、 SIP端末 410の音声データ受信先はステップ S1613の ACKリクエストに含まれている SDP記述文書に記載されている。そこで、公衆網端末 450にステップ S1 613の ACKリクエストに含まれている SDP記述文書を転記した INVITEリクエストを送信することで、 GW装置 420が SIP端末 410に音声データを送信するように変更する。

[0159] SIPメッセージ検査手段 432は、 ACKリクエストと同じ CaU— IDを持つ公衆網端末 4 50宛の INVITEリクエストを作成して（ステップ S1618)、 ACKリクエストに含まれていた SDP記述文書を付カ卩して (ステップ S 1619)、 GW装置 420に送信する (ステツプ S 1620)。

[0160] GW装置 420は、 GW装置 420から INVITEリクエストを受け取ると音声データ送信先を SDP記述文書で指示されて!、る先に変更したのち、 200OKレスポンスを SIP制御装置 430に送信する（ステップ S 1621)。 [0161] SIPメッセージ検査手段 432は、 GW装置 420からの SIPメッセージが 200OKレスポンスであることを検出し (ステップ S 1622)、さらに受信した 200OKの CalHDが Call -ID記憶部 434に記憶されていることを確認すると（ステップ S1623)、この 200OKレスポンスの送信元である公衆網端末 450を宛先とする ACKリクエストを作成し (ステツプ S1624)、 CalHD記憶部 434からこの CalHDを削除した後（ステップ S1625)、 G W装置 420に送信する（ステップ S1626)。

[0162] 以上により、 SDP記述文書の無い INVITEリクエストの宛先が SDP記述文書の無 V、INVITEリクエストを受け付けな、SIP構成要素の場合でも、代替 SDP記述文書が付加されることにより受け付けられ、通話を行うことが可能になる。なお、ここでは SI P端末 410が公衆網端末 450に対して通話を開始する場合を説明したが、公衆網端末 450が SIP端末 410に対して通話を開始する場合の動作も同様である。

[0163] 次に、本実施の形態の SIP制御システムの動作について、 SIP端末 410から公衆網端末 450に発信する場合で、かつ SIP端末 410が SDP記述文書を含む INVITE を送信する場合を説明する。

[0164] 図 19は、本発明の第 1の実施の形態において、 SIP端末 410が公衆電話網端末 4 50と通話を開始するにあたって、 SDP記述文書を含む INVITEリクエストを SIP制御装置 430に送信した場合の SIP制御システムの動作を説明するものであり、図 17と合わせて説明する。

[0165] SIP端末 410がオファーの SDP記述文書を含む INVITEリクエストを SIP制御装置

430に送信する（ステップ S1701)。

[0166] SIPメッセージ検査手段 432は、 SIP端末 410から INVITEリクエストを受信すると、

SIPメッセージが SDP記述文書を含む INVITEリクエストであることを検出するので（ステツ S 1702)、この INVITEリクエストを GW装置 420に転送する（S1703)。

[0167] GW装置 420は、 SIP制御装置 430から転送された INVITEリクエストに含まれる S

DP記述文書を、オファーの SDP記述文書と認識し、転送された INVITEリクエストを受付け、公衆網端末 450との呼開始処理に入る。

[0168] GW装置 420は公衆網端末 450が応答し呼開始要求が成功すると、 SIP端末 410 宛の 200OKレスポンスにアンサー SDP記述文書を付けて、 SIP制御装置 430に送信する (ステップ SI 704)。

[0169] SIPメッセージ検査手段 432は、 GW装置 420から 200OKレスポンスを受信すると、まずレスポンスであることを検出し (ステップ S1705)、次いで受信した 200OKレスポンスの CalHDが CalHD記憶部に記憶されて!、な!/、ことを確認して（ステップ S 170 6)、この 200OKレスポンスを SIP端末 410に転送する（ステップ S1707)。

[0170] SIP端末 410は、 SIP制御装置 430から受信した 200OKレスポンスに対して GW 装置 420宛の ACKリクエストを SIP制御装置 430に送信する（ステップ S 1708)。

[0171] SIPメッセージ検査手段 432は、 SIP端末 410から ACKリクエストを受信すると、 S DP記述文書の無い ACKリクエストであることを検出するので (ステップ S 1709)、受信した ACKリクエストを GW装置 420に転送する（ステップ S1710)。

[0172] 以上により、 GW装置 420が音声データを SIP端末 410に送信するようになり、結果として音声データが SIP端末 410と GW装置 420との間で送受信されるようになり、通話が可能になる。

[0173] 次に、本発明の第 2の実施例を、図 20および図 21を参照して説明する。かかる実施例は本発明を実施するための第 2の実施の形態に対応するものである。

[0174] 本発明の第 2の実施例の構成は、第 1の実施例と比較して、 SIP制御装置が NAT 装置制御手段と通知アドレス記憶部とを備える点と、 SIP制御システムに NAT装置を有する点とで、第 1の実施例と異なる。

[0175] 通知アドレス記憶部 535は、例えば、図 22に示すように、指示された CalHDと IPァドレスとポート番号をテーブル形式で保持して、る。

[0176] 第 2の実施例では、 SIP制御装置 530は SDP記述文書の無い INVITEリクエストに代替 SDP記述文書を付加する場合には、 NAT装置 540の IPアドレスとポート番号を音声データ受信先とした SDP記述文書を付加する点、および SDP記述文書に記述した NAT装置 540の IPアドレスとポート番号を INVITEリクエストの CalHDと共に通知アドレス記憶部に記憶する点と、で第 1の実施例とは異なる。

[0177] 本発明の第 2の実施例では、 SIP制御装置 530は代替 SDP記述文書を生成する場合には、まず NAT装置制御手段 534で NAT装置 540の未使用ポートを確保する (ステップ S1803〜S1806)。そして、確保した NAT装置 540のポート番号と IPアドレスを音声データ受信先とする SDP記述文書を SDP生成手段 533により生成して（ステップ S1807〜S1809)、 INVITEリクエストに生成した SDP記述文書を付カ卩する (ステップ S1810)と共に、 NAT装置 540のポートと IPアドレスを INVITEリクエストの CalHDと共に通知アドレス記憶部 535に記憶して (ステップ S1811)、転送する（ステップ S 1812)。

[0178] SIPメッセージ検査手段 532は、 SIP端末 510から SDP記述文書を含む ACKリクエストを受け取ると（ステップ S1816〜S1817)、まず ACKリクエストから SDP記述文書を削除して (ステップ S 1818)、公衆網端末 560宛の ACKリクエストを GW装置 52 0に転送する（ステップ S 1819)。そして、 ACKリクエストの CalHDを基に通知アドレス記憶部 535から公衆網端末 560への INVITEリクエストで通知した NAT装置 540 の IPアドレスとポートを取得すると共に ACKリクエストの CaU- IDをもつエントリーを通知アドレス記憶部 535から削除し (ステップ S1820)、 NAT装置 540に送られてくる音声データを SIP端末 510が ACKリクエスト中の SDP記述文書で指定した場所で転送するように NAT装置制御手段 534により NAT装置 540を設定する (ステップ S 18 21〜S1822)。

[0179] 次に、本発明の第 3の実施例を、図 23を参照して説明する。力かる実施例は本発明を実施するための第 3の実施の形態に対応するものである。

[0180] 本発明の第 3の実施例の構成は、第 2の実施例と比較して、 SIP制御装置が NAT 手段を備える点と、 SIP制御システムに NAT装置が無い点とで、第 2の実施例と異なる。

[0181] 第 3の実施例では、 SIP制御装置 630は SDP記述文書の無い INVITEリクエストに代替 SDP記述文書を付加する場合には、 SIP制御装置 630の IPアドレスと SIP制御装置 630で未使用のポートを音声データ受信先とする SDP記述文書を付加する点で、第 2の実施例とは異なる。

[0182] 本発明の第 3の実施例では、 SIP制御装置 630は代替 SDP記述文書を生成する場合には、まず SIP制御装置 630の未使用ポートを確保する。そして、確保したポートと SIP制御装置 630の IPアドレスを音声データ受信先とする SDP記述文書を SDP 生成手段 634により生成して、 INVITEリクエストに生成した SDP記述文書を付加すると共に、 SIP制御装置 630の IPアドレスと取得したポートを INVITEリクエストの Call -IDと共に通知アドレス記憶部 636に記憶して、転送する。

SIPメッセージ検査手段 633は、 SIP端末 610から SDP記述文書を含む ACKリクエストを受け取ると、まず ACKリクエストから SDP記述文書を削除して、公衆網端末 6 50宛の ACKリクエストを GW装置 620に転送する。そして、 ACKリクエストの CaU- ID を基に通知アドレス記憶部 636から公衆網端末 650への INVITEリクエストで通知した SIP制御装置 630の IPアドレスとポートを取得すると共に ACKリクエストの CalHD をもつエントリーを通知アドレス記憶部 636から削除し、 SIP制御装置 630に送られてくる音声データを SIP端末 610が ACKリクエスト中の SDP記述文書で指定した場所で転送するように NAT手段制御手段 634により NAT手段 632を設定する。これにより、送受信手段 631で受信し NAT手段 632に渡された音声データは、 NAT手段 63 2により SIP端末 610に転送されるようになる。

Claims

請求の範囲

[1] 端末間の接続を制御する SIP制御装置であって、

受信した SIPメッセージを検査する検査手段と、

を有することを特徴とする SIP制御装置。

[2] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 1に記載の SIP制御装置。

[3] 前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 1に記載の SIP制御装置

[4] 前記生成手段は、自装置の IPアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号化方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 1に記載の SIP制御装置。

[5] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 4に記載の SIP制御装置。

[6] 前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 4に記載の SIP制御装置

[7] 前記生成手段は、自装置に接続された NAT装置の IPアドレスとこの NAT装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号ィ匕方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 1に記載の SIP制御装置。

[8] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 7に記載の SIP制御装置。

[9] 端末間の接続を制御する SIP制御方法であって、

受信した SIPメッセージを検査する検査ステップと、

前記検査の結果、前記 SIPメッセージが接続要求を示すリクエストであり、且つ接続するに当たって必要となる接続元の情報が記述されている SDP記述文書が含まれて Vヽな、場合、代替装置を接続元とした SDP記述文書を生成する生成ステップと、前記生成された SDP記述文書が付加された SIPメッセージを送信する送信ステツプと、

を有することを特徴とする SIP制御方法。

[10] 前記設定ステップは、前記接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項

9に記載の SIP制御方法。

[11] 前記設定ステップは、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 9に記載の SIP制御方法。

[12] 前記生成ステップは、自装置の IPアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号化方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 9に記載の SIP制御方法。

[13] 前記設定ステップは、前記接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項

12に記載の SIP制御方法。

[14] 前記設定ステップは、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 12に記載の SIP制御方法。

[15] 前記生成ステップは、自装置に接続された NAT装置の IPアドレスとこの NAT装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号ィ匕方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 9に記載の SIP制御方法。

[16] 前記設定ステップは、前記接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項

15に記載の SIP制御方法。

[17] 端末間の接続を制御する SIP制御装置のプログラムであって、前記プログラムは前記 SIP制御装置を、

受信した SIPメッセージを検査する検査手段と、

して機能させることを特徴とするプログラム。

[18] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 17に記載のプログラム。

[19] 前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 17に記載のプログラム。

[20] 前記生成手段は、自装置の IPアドレスと自装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号化方式とを記載した SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 17に記載のプログラム。

[21] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 20に記載のプログラム。

[22] 前記設定手段は、本来の接続元である端末の情報が記述された SDP記述文書を付加した接続変更要求を送信することを特徴とする請求項 20に記載のプログラム。

[23] 前記生成手段は、自装置に接続された NAT装置の IPアドレスとこの NAT装置の未使用ポートと通話に使用される可能性のある全ての音声符号ィ匕方式とを記載した

SDP記述文書を生成することを特徴とする請求項 17に記載のプログラム。

[24] 前記設定手段は、前記代替装置と接続先の端末との間で接続が確立された後、前記代替装置宛に送信される実データを本来の接続元である端末に転送するように設定することを特徴とする請求項 23に記載のプログラム。