WO2007052392A1

WO2007052392A1 - 回路基板の締結部構造

Info

Publication number: WO2007052392A1
Application number: PCT/JP2006/314279
Authority: WO
Inventors: Manabu Uchizawa; Takao Kuroki; Hideyasu Kataoka
Original assignee: Mitsubishi Electric Corporation
Priority date: 2005-11-04
Filing date: 2006-07-19
Publication date: 2007-05-10
Also published as: DE112006003041T5; JPWO2007052392A1; CN101300914A; JP4593629B2

Abstract

　シャーシ２に回路基板締結用の凹状部２ａを形成し、この凹状部２ａの底部を介して回路基板３とシャーシ２とを締結部材４で締結してなる回路基板の締結部構造において、前記凹状部２ａの底部に回路基板３側に突出して前記締結部材４が挿入される筒状部２ｂを一体形成し、この筒状部２ｂを介して前記回路基板３とシャーシ２とを電気的に接続したものである。

Description

明細書

回路基板の締結部構造

技術分野

[0001] この発明は、電子機器のシャーシに締結する回路基板の締結部構造に関するものである。

背景技術

[0002] 一般に電子機器の回路基板は、その一部がシャーシにネジで締結されているが、その締結に際しては、回路基板の部品実装面もしくは回路パターン形成面とシヤーシとを所定の間隔で離して保持するように前記回路基板とシャーシとをネジで締結する構造としているのが殆どである。このような従来の回路基板の締結部構造として、前記シャーシの基板締結部位に凹状部を絞り加工し、この凹状部の先端面 (底部）を回路基板に当接させ、この状態で前記シャーシの凹状部の底部と回路基板とをネジで締結する構成としたものは既に知られている。ここで、前記シャーシの凹状部は、この凹状部に収納されるネジの頭部の径よりも底部面積が大きくなるように形成され、前記シャーシと回路基板との締結状態では、前記凹状部の底面全体が回路基板上に接合するようになっている。

[0003] なお、上記先行技術は当業者一般に知られた技術であって、文献公知発明に係るものではない。

[0004] また、他の従来例に係る回路基板の締結部構造として、シャーシ (筐体)の基板締結部位に断面凸形状の基板座面を絞り加工すると共に、その基板座面にバーリング加工を施してネジ穴を形成し、前記基板座面上に当接支承させた回路基板とネジ頭部と間にスプリングヮッシャと平ヮッシャを介在させ、それらのヮッシャを介して前記シヤーシと回路基板とを前記ネジ穴に螺合したネジで締結固定する構成としたものも既に知られている（例えば、特許文献 1参照)。

[0005] 特許文献 1 :特開 2001— 332878号公報（段落〔0057〕、図 2)

[0006] 従来の回路基板の締結構造は以上のように構成されて、るので、シャーシの基板締結部位に形成されてネジ頭部が収納される大きさの凹状部の底面と回路基板との接触面積が大きくなり、その分、前記回路基板の有効面積が減少するという課題があつた。すなわち、前記シャーシにネジ頭部の径より大きな底部面積に形成された凹状部の底面と回路基板とが隙間なく接触しているため、前記回路基板における前記凹状部底面との接触領域に回路パターンを形成したり実装部品を配置したりすることができずに回路基板の有効面積が減少し、電子機器の小型化に支障を来すという課題があった。

[0007] また、特許文献 1においても、シャーシに絞り加工された基板座面に回路基板が隙間なく接触し、当該回路基板上にも平ヮッシャが隙間なく接触していることから、前述した従来の回路基板の締結構造の場合と同様に、前記回路基板におけるシャーシの基板座面および平ヮッシャとの接触領域に回路パターンを形成したり実装部品を配置することができずに回路基板の有効面積が減少し、しかも、ネジ頭部と回路基板との間には前記平ヮッシャとスプリングヮッシャを介在させなければならず、このため、部品点数が多くなつてコスト高になるという課題があった。

[0008] この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、シャーシに回路基板締結用の凹状部が形成されたものでありながら、その凹状部の底部と回路基板との間で回路基板の有効面積を増大させることができる回路基板の締結部構造を得ることを目的とする。

発明の開示

[0009] この発明に係る回路基板の締結部構造は、シャーシに形成された回路基板締結用の凹状部の底部を介して前記シャーシと回路基板とを締結部材で締結してなる回路基板の締結部構造において、前記凹状部の底部に回路基板側に突出して前記締結部材が挿入される筒状部を一体形成し、この筒状部の先端を前記回路基板に当接させて前記凹状部の底部と前記回路基板との間に空隙部が形成されるように構成したものである。

[0010] この発明に係る回路基板の締結部構造は、シャーシに形成された回路基板締結用の凹状部の底部を介して前記シャーシと回路基板とを締結部材で締結してなる回路基板の締結部構造にぉ、て、前記回路基板上に実装されたアース部材に前記シャーシ側に突出して前記締結部材が挿入される筒状部を一体形成し、この筒状部の先端を前記凹状部の底部に当接させることで前記回路基板とシャーシとを電気的に接続するように構成したものである。

[0011] この発明によれば、シャーシに形成された凹状部の底部に一体形成されて回路基板側に突出する筒状部の先端を前記回路基板に当接させることにより、前記凹状部の底部と回路基板との間に空隙部が形成されるように構成したので、前記回路基板における前記凹状部底面との対応位置に、前記空隙部に配置すべき回路パターンを形成したり電子部品等を実装することができ、このため、前記回路基板の有効面積が増大するという効果がある。また、前述のようにシャーシの凹状部の底部に一体形成された筒状部の先端を回路基板に当接させることで、当該回路基板と前記シヤーシとを電気的に接続することが可能となり、このため、前記シャーシや回路基板とは別体のアース部材を必要とせずに、前記凹状部と一体の筒状部によって回路基板のアース構造を実現できるという効果がある。さらには、前記空隙部を形成するために、前記シャーシや回路基板と別体の部材を必要としな!、ので、部品点数の減少およびコスト低減が図れると、う効果がある。

[0012] この発明によれば、回路基板上に実装されたアース部材にシャーシ側に突出して締結部材が挿入される筒状部を一体形成し、この筒状部の先端をシャーシに形成された凹状部の底部に当接させるように構成したので、前記アース部材と一体の筒状部によって、前記凹状部の底部と回路基板との間に形成される空隙部に前記アース部材を配置することができ、したがって、前記回路基板の有効面積が増大するという効果がある。また、前述のようにアース部材と一体の筒状部によって前記空隙部を形成することができ、その空隙部を形成するために、前記アース部材とは別体の部材を必要としないので、部品点数の減少およびコスト低減が図れるという効果がある。図面の簡単な説明

[0013] [図 1]この発明の実施の形態 1による回路基板の締結部構造を示す断面図である。

[図 2]図 1の A— A線に沿った断面矢視図である。

[図 3]この発明の実施の形態 2による回路基板の締結部構造を示す断面図である。

[図 4]図 3の B— B線に沿った断面矢視図である。

[図 5]この発明の実施の形態 3による回路基板の締結部構造を示す断面図である。 [図 6]図 5の C— C線に沿った断面矢視図である。

発明を実施するための最良の形態

[0014] 以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従って説明する。

実施の形態 1.

図 1はこの発明の実施の形態 1による回路基板の締結部構造を示す断面図、図 2 は図 1の A— A線に沿つた断面矢視図である。

図 1に示す回路基板の締結部構造は、例えば車載用の電子機器における筐体 1の蓋部材力なるシャーシ 2と、前記筐体 1内に収納された回路基板 3とを締めネジ (締結部材) 4で締結した概要構成となっている。さらに詳しく説明すると、前記筐体 1の底部にはネジ孔部 5aを有する基板支持用のポスト 5が立設されている。一方、前記回路基板 3には、前記ポスト 5のネジ孔部 5aに連通させるためのネジ揷通穴 3aが設けられている。

[0015] すなわち、前記回路基板 3は、そのネジ揷通穴 3aが前記ポスト 5のネジ孔部 5aに連通する位置に位置決めされて当該ポスト 5上に載置されるようになっている。そして、前記ポスト 5上に載置された回路基板 3と、この回路基板 3の上部に配置されたシャーシ 2とを、前記ポスト 5のネジ孔部 5aに螺合させた締めネジ 4で締結固定するようになっている。

[0016] 次に、前記シャーシ 2の詳細について説明すると、当該シャーシ 2における基板締結部位には、テーパー状の凹状部 2aと、この凹状部 2aの底部中心力前記回路基板 3側に向力つて突出する締めネジ揷入用の筒状部 2bとがバーリングカ卩ェによって一体形成されている。ここで、前記凹状部 2aは、その底部が前記締めネジ 4の頭部 4 aの座面を形成する大きさに形成され、前記筒状部 2bは締めネジ 4のネジ軸部を揷入可能な内径でかつ回路基板 3のネジ揷通穴 3aよりも大径の外径に形成されている。したがって、前記締めネジ 4によるシャーシ 2と回路基板 3との締結時には、前記筒状部 2bの先端が回路基板 3上に当接して前記凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に空隙部 Sが形成されるようになっている。

[0017] 次に動作について説明する。ここでは、回路基板 3とシャーシ 2の組立締結について説明する。

筐体 1内のポスト 5上に回路基板 3を位置決め載置した後、その回路基板 3上にシヤーシ 2を位置決め配置することで、前記ポスト 5のネジ孔部 5aと回路基板 3のネジ揷通穴 3aとシャーシ 2の筒状部 2bとを連通させる。この状態で前記シャーシ 2の凹状部 2a内力も筒状部 2bおよび回路基板 3のネジ揷通穴 3aを介して前記ポスト 5のネジ孔部 5aに締めネジ 4を螺合 '緊締することにより、前記ポスト 5上に回路基板 3とシャーシ 2が締結固定される。その締結状態においては、前記シャーシ 2の凹状部 2aの底部力も突出している筒状部 2bの先端が前記回路基板 3上に当接することにより、前記シャーシ 2の凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に空隙部 Sが形成される。

[0018] 以上説明した実施の形態 1によれば、シャーシ 2の回路基板締結部位に締めネジ 4 の頭部 4aを収納可能な凹状部 2aと、この凹状部 2aの底部力もポスト 5上の回路基板 3側に突出して前記締めネジ 4が挿入される筒状部 2bとを一体形成し、この筒状部 2 bの先端を前記回路基板 3上に当接させて前記凹状部 2aの底部と前記回路基板 3との間に空隙部 Sが形成されるように構成したので、前記凹状部 2aの底部全面を回路基板 3上に接触させていた従来例の場合に比べて前記空隙部 Sにより回路基板 3の有効面積が増大するという効果がある。すなわち、前記シャーシ 2の凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に前記筒状部 2bで形成された空隙部 Sの領域に配置する回路パターンを回路基板 3上に形成したり、当該回路基板 3上に実装された高さのある電子部品等の実装部品を前記空隙部 Sに配置することができ、回路パターン設計上の自由度が向上し、電子機器の小型化に寄与できるという効果がある。さらには、前記空隙部 Sにアース部材を配置することも可能で、この場合、そのアース部材と前記シャーシ 2とを前記筒状部 2bによって電気的に接続することもできるという効果がある

[0019] 実施の形態 2.

図 3はこの発明の実施の形態 2による回路基板の締結部構造を示す断面図、図 4 は図 3の B— B線に沿った断面矢視図であり、図 1および図 2と同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。

この実施の形態 2では、前記実施の形態 1によるシャーシ 2の筒状部 2bの先端を、回路基板 3上に実装されたアース部材 (アースプレート） 6の根元部位に当接させて前記シャーシ 2と回路基板 3とを締めネジ 4で締結することにより、前記筒状部 2bを介して前記シャーシ 2とアース部材 6とを電気的に接続する構成としたものである。なお、前記アース部材 6は、高さのある複数のアース端子部 6aがー体形成されているものである。

[0020] このように構成した実施の形態 2によれば、前記実施の形態 1の場合と同様に、シャーシ 2の凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に前記シャーシ 2の筒状部 2bで形成された空隙部 Sの領域に、高さのある複数のアース端子部 6aが形成されたアース部材 6を配置することができるので、このような高さのあるアース部材 6を前記空隙部 Sの領域で回路基板 3上に実装することができるという効果がある。

[0021] 実施の形態 3.

図 5はこの発明の実施の形態 3による回路基板の締結部構造を示す断面図、図 6 は図 5の C C線に沿った断面矢視図であり、図 1〜図 4と同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。

前記実施の形態 1および実施の形態 2では、シャーシ 2の凹状部 2aの底部中心に筒状部 2bを一体形成したが、この実施の形態 3では、回路基板 3上に実装するァース部材 6の根元部位に筒状部 6bを一体形成し、この筒状部 6bの先端を前記凹状部 2aの底部に当接させて前記シャーシ 2と回路基板 3とを締めネジ 4で締結するように構成したものである。なお、前記アース部材 6は、前記実施の形態 2の場合と同様に、高さのある複数のアース端子部 6aがー体形成されて、るものである。

[0022] このように構成した実施の形態 3によれば、アース部材 6と一体の筒状部 6bによつてシャーシ 2の凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に空隙部 Sを形成することができ、高さのある複数のアース端子部 6aが形成されたアース部材 6を、前記凹状部 2aの底部と回路基板 3との間に配置すべく当該回路基板 3上に実装することができるという効果がある。また、前記空隙部 Sを形成するためにヮッシャ等の別部材を必要としないので、部品点数の減少およびコスト低減が図れるという効果がある。

産業上の利用可能性

[0023] 以上のように、この発明に係る回路基板の締結部構造は、回路基板の有効面積を増大させるのに優れ、小型化した電子機器を得るのに適している。

Claims

請求の範囲

[1] シャーシに回路基板締結用の凹状部を形成し、この凹状部の底部を介して回路基板とシャーシとを締結部材で締結してなる回路基板の締結部構造にぉ、て、前記凹状部の底部に回路基板側に突出して前記締結部材が挿入される筒状部を一体形成し、この筒状部の先端を前記回路基板に当接させて前記凹状部の底部と前記回路基板との間に空隙部を形成するように構成したことを特徴とする回路基板の締結部構造。

[2] 筒状部は、その先端が回路基板上のアース部材に当接して回路基板とシャーシとを電気的に接続していることを特徴とする請求項 1記載の回路基板の締結部構造。

[3] シャーシに回路基板締結用の凹状部を形成し、この凹状部の底部を介して回路基板とシャーシとを締結部材で締結してなる回路基板の締結部構造にぉ、て、前記回路基板上に実装されたアース部材に前記シャーシ側に突出して前記締結部材が揷入される筒状部を一体形成し、この筒状部の先端を前記凹状部の底部に当接させることで前記回路基板とシャーシとを電気的に接続してなることを特徴とする回路基板の締結部構造。