WO2007029407A1

WO2007029407A1 - バックライト装置、及び表示装置

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Publication number: WO2007029407A1
Application number: PCT/JP2006/313316
Authority: WO
Inventors: Hideki Koh
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2005-09-05
Filing date: 2006-07-04
Publication date: 2007-03-15
Also published as: US20090103281A1

Abstract

　冷陰極管（直管ランプ部）２１、２２の長手方向に直交する方向に沿って、冷陰極管２１、２２及び冷陰極管２１、２２を点灯駆動するインバータ回路（駆動回路）２４を備えたランプユニット２０ａ～２０ｄを設ける。さらに、冷陰極管２１、２２の長手方向での一端部側及び他端部側にランプユニット２０ａ～２０ｄのインバータ回路２４を分散して配置する。これにより、長尺な冷陰極管２１、２２が使用されるときでも、発光面の輝度の均一化を図ることができる。

Description

明細書

バックライト装置、及び表示装置

技術分野

[0001] 本発明は、複数の直管状のランプ (線状光源)を有するバックライト装置及びこれを用いた表示装置に関する。

背景技術

[0002] 近年、例えば液晶表示装置は、在来のブラウン管に比べて薄型、軽量などの特長を有するフラットパネルディスプレイとして、液晶テレビ、モニター、携帯電話などに幅広く利用されている。このような液晶表示装置には、光を発光する照明装置 (バックライト装置）と、ノックライト装置に設けられた光源力の光に対してシャッターの役割を果たすことで所望画像を表示する液晶パネルとが含まれている。

[0003] また、上記バックライト装置では、液晶パネルに対する光源の配置の仕方によって直下型とエッジライト型とに大別される力 20インチ以上の液晶パネルを備えた液晶表示装置では、エッジライト型よりも高輝度 ·大型化を図り易、直下型のノックライト装置が一般的に使用されている。すなわち、直下型のバックライト装置は、液晶パネルの背後（非表示面)側に、複数の線状光源を配置して構成されており、液晶パネルのすぐ裏側に線状光源を配置できるため、多数の線状光源を使用することが可能となり、高輝度が得やすく高輝度 ·大型化に適している。また、直下型のバックライト装置は、装置内部が中空構造であるため、大型化しても軽量であることからも、高輝度，大型化に適している。

[0004] また、直下型のバックライト装置には、例えば特開 2002— 231034号公報に記載されているように、上記線状光源としての冷陰極管力なる直管状のランプと、ランプを点灯駆動するインバータ回路が設けられており、当該バックライト装置は、上記液晶パネルに対向して配置される発光面から平面状の光（以下、 "面状光"という。）を、液晶パネルに出射するようになって、る。

[0005] また、上記従来のノックライト装置では、ランプの電気回路の構成を簡略ィ匕することにより、ノックライト装置ひいては液晶表示装置のコンパクトィ匕及び低コストィ匕を図ることが提案されている。具体的には、この従来のバックライト装置では、所定の間隔をおいて配置した一対の各ランプの一方の電極部に一つのインバータ回路を接続し、かつ当該インバータ回路にて一対の各ランプを駆動することにより、インバータ回路の設置数を低減していた。さらに、この従来のバックライト装置では、ランプの長手方向での一端部側に複数のインバータ回路をまとめて設置することにより、ランプの配線構造を簡素化して、当該バックライト装置及び液晶表示装置の大きさを小さくし、コストを低減可能とされて、た。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] ところが、上記のような従来のバックライト装置では、輝度ムラが発光面に発生して、当該発光面の輝度を均一化するのが難しいという問題点を生じることがあった。

[0007] 具体的にいえば、従来のバックライト装置では、各ランプはインバータ回路に接続された一方の電極部から電源供給が行われていたので、各ランプでは、インバータ回路力近い当該一方の電極部が高電圧側となり、インバータ回路力遠い他方の電極部が低電圧側となった。さらに、各ランプの光利用効率を向上させるために、各ランプの発光面の反対側には金属製の反射板が設けられており、各ランプでは反射板との間などのランプ周辺部に存在する寄生容量によってリーク電流が発生した。このため、各ランプでは、インバータ回路力遠ざかるにつれて、内部を流れる電流が低減して、輝度が低下する輝度傾斜が生じた。この結果、各ランプの長手方向において、高電圧側と低電圧側との輝度差が大きくなり、輝度ムラが発光面に現れた。特に、液晶表示装置の大画面化に応じて、長手方向の寸法が延ばされた長尺なランプが使用されたときに、従来のノックライト装置では、各ランプでの上記輝度傾斜による輝度ムラの影響が発光面に顕著に生じるのを抑えることができずに、発光面の輝度の均一化を図るのが困難であった。

[0008] 上記の課題に鑑み、本発明は、長尺なランプが使用されるときでも、発光面の輝度の均一化を図ることができるバックライト装置及び表示装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 [0009] 上記の目的を達成するために、本発明に力かるノックライト装置は、複数の直管ランプ部と、

前記複数の直管ランプ部の各高電圧側に接続されて、各直管ランプ部を点灯駆動する駆動回路とを有するランプユニットを備え、

前記直管ランプ部の長手方向に直交する方向に沿って、複数の前記ランプュニットを設けるとともに、

前記複数組のランプユニットの駆動回路を、前記直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側に分散して配置したことを特徴とするものである。

[ooio] 上記のように構成されたバックライト装置では、複数^ aのランプユニットの駆動回路が上記直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側に分散されて配置されて!、るので、ランプユニットの直管ランプ部の高電圧側が上記一端部側及び他端部側に振り分けられて、これらの一端部側及び他端部側の一方側に直管ランプ部の高電圧側が集中するのを防ぐことができる。これにより、上記従来例と異なり、各直管ランプ部に長尺なランプが使用されるときでも、各直管ランプ部での輝度傾斜による輝度ムラの影響を小さくすることができ、発光面の輝度の均一化を図ることができる。

[0011] また、上記バックライト装置において、前記直管ランプ部の長手方向での一端部側の前記駆動回路の配置数と、当該長手方向での他端部側の前記駆動回路の配置数とが同数であることが好ましい。

[0012] この場合、上記ランプユニットの直管ランプ部の高電圧側が直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側に対して同数で分散配置されることとなり、輝度傾斜による輝度ムラの影響をより小さくして、発光面の輝度均一化を容易に図ることができる。

[0013] また、上記バックライト装置において、前記複数のランプユニットの駆動回路が、前記直管ランプ部の長手方向に直交する方向で、当該長手方向での一端部側及び他端部側に交互に配置されて、ることが好まし、。

[0014] この場合、上記複数組のランプユニットでは、直管ランプ部の長手方向に直交する方向で、輝度傾斜による輝度ムラの影響をより確実に相殺することが可能となり、発光面の輝度均一化をさらに容易に図ることができる。 [0015] また、上記バックライト装置において、前記直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側の前記駆動回路は、各々単一の基板上に配置されてもよい。

[0016] この場合、バックライト装置への駆動回路の組込作業を簡単化することができる。また、上記一端部側及び他端部側において、各々単一の基板が使用されているので、ノックライト装置での支持構造を簡略ィ匕することができるとともに、当該装置の部品点数を削減することができ、組立作業が簡単でコスト安価なバックライト装置を構成することができる。

[0017] また、上記バックライト装置において、前記複数の直管ランプ部には、前記駆動回路からの同一振幅で、互いに逆位相の駆動信号によって駆動される一対の直管ランプ部が N対 (Nは 1以上の整数)含まれて、ることが好まし、。

[0018] この場合、 N対の各直管ランプ部において、低電圧側を接地させることなぐ当該各直管ランプを点灯駆動させることが可能となり、構成簡単なランプユニットを用いた部品点数の少ないバックライト装置を構成することができる。また、各直管ランプ部は、位相が 180度異なる同じ駆動信号により点灯駆動されることから、点灯動作時での駆動信号の相互干渉による (静電)ノイズを相殺することができ、各直管ランプ部の点灯状態を安定させて発光効率の低下が生じるのを防ぐことができる。

[0019] また、上記バックライト装置において、前記一対の各直管ランプ部は、前記駆動回路に接続される高圧側電極と、前記高圧側電極に対向配置される低圧側電極を備えるとともに、

前記一対の直管ランプ部は、外部に設けた接続配線により当該一対の各直管ランプ部の低圧側電極を互、に接続した擬似 U字管であってもよ、。

[0020] この場合、直管ランプ部力の光の利用効率に優れたバックライト装置を容易に構成することができる。

[0021] また、上記バックライト装置において、前記複数の各直管ランプ部には、冷陰極管が用いられているとともに、

前記各直管ランプ部は、その長手方向が重力の作用方向と直交する方向に平行となるように、配置されてもよい。

[0022] この場合、発光効率に優れた直管ランプ部を構成することができ、よって消費電力を抑えた高輝度なバックライト装置を容易に構成することができる。また、上記冷陰極管では、その内部に封入された水銀 (蒸気）が重力の作用により長手方向の一方の端部側に集まるのが防がれることから、当該直管ランプ部の寿命を大幅に向上させることができる。

[0023] また、本発明の表示装置は、表示部を備えた表示装置であって、

前記表示部には、上記いずれかのバックライト装置力の光が照射されることを特徴とするちのである。

[0024] 上記のように構成された表示装置では、長尺なランプが使用されるときでも、発光面の輝度の均一化が図られたバックライト装置からの光が表示部に照射されるので、大画面化したときでも、当該表示部での表示品位の低下が防がれた表示性能に優れた表示装置を容易に構成することができる。

発明の効果

[0025] 本発明によれば、長尺なランプが使用されるときでも、発光面の輝度の均一化を図ることができるバックライト装置及びこれを用いた表示装置を提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0026] [図 1]本発明の第 1の実施形態にかかるバックライト装置及び液晶表示装置を説明する概略断面図である。

[図 2]上記バックライト装置に設けられたランプユニットの配置を示す平面図である。

[図 3]上記ランプユニットの具体的な駆動回路を示すブロック図である。

[図 4]本発明の第 2の実施形態にかかるバックライト装置でのランプユニットの配置を示す平面図である。

発明を実施するための最良の形態

[0027] 以下、本発明のバックライト装置及び表示装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、本発明を透過型の液晶表示装置に適用した場合を例示して説明する。

[0028] [第 1の実施形態]

図 1は、本発明の第 1の実施形態にかかるバックライト装置及び液晶表示装置を説明する概略断面図である。図において、本実施形態の液晶表示装置 1には、図の上側が視認側（表示面側）として設置される表示部としての液晶パネル 2と、液晶パネル 2の非表示面側（図の下側）に配置されて、当該液晶パネル 2を照明する照明光を発生する本発明のノックライト装置 3とが設けられている。

[0029] 液晶パネル 2は、液晶層 4と、液晶層 4を狭持する一対の透明基板 5、 6と、透明基板 5、 6の各外側表面上にそれぞれ設けられた偏光板 7、 8とを備えている。また、液晶パネル 2には、当該液晶パネル 2を駆動するためのドライバ 9、及びフレキシブルプリント基板 11を介してドライバ 9に接続された駆動回路 10が設けられており、液晶パネル 2では、液晶層 4を画素単位に駆動可能に構成されている。そして、液晶パネル 2では、液晶層 4によって偏光板 7を介して入射された上記照明光の偏光状態が変調され、かつ、偏光板 8を通過する光量が制御されることにより、所望画像が表示される。

[0030] ノックライト装置 3には、図の上側（液晶パネル 2側）が開口した有底状のケース 12 と、ケース 12の液晶パネル 2側に設置された枠状のフレーム 13とが設けられて、る。また、ケース 12及びフレーム 13は、金属または合成樹脂によって構成されており、フレーム 13の上方に液晶パネル 2が設置された状態で、断面 L字状のべゼル 14にて狭持されている。これにより、ノックライト装置 3は、液晶パネル 2に組み付けられて、当該バックライト装置 3からの照明光が液晶パネル 2に入射される透過型の液晶表示装置 1として一体ィ匕されている。

[0031] また、バックライト装置 3は、ケース 12の開口部を覆うように設置された拡散板 15と、拡散板 15の上方で液晶パネル 2側に設置された光学シート 17と、ケース 12の内面に設けられた反射シート 19とを備えている。また、バックライト装置 3では、図 2も参照して、反射シート 19の上方に、 f列えば、 4糸且のランプユニット 20a、 20b、 20c、 20d力 S 設けられている。各ランプユニット 20a〜20dには、一対の直管ランプ部としての冷陰極管 21、 22が含まれており、これら冷陰極管 21、 22からの光が液晶パネル 2に対向配置されるバックライト装置 3の発光面力上記照明光として出射されるようになっている。

[0032] 拡散板 15は、例えば厚さ 2mm程度の長方形状の合成樹脂またはガラス材を用いて構成されており、冷陰極管 21、 22からの光 (反射シート 19で反射された光を含む。）を拡散して、光学シート 17側に出射する。また、拡散板 15は、その四辺側がケース 12の上側に設けられた枠状の表面上に載置されており、弾性変形可能な押圧部材 16を介在させてケース 12の当該表面とフレーム 13の内面とで狭持された状態でノックライト装置 3の内部に組み込まれている。さらに、拡散板 15では、その略中央部が反射シート 19上に設置された透明な支持部材（図示せず）にて支えられており、ケース 12の内側に橈むのが防がれて!/、る。

[0033] また、拡散板 15は、ケース 12と押圧部材 16との間で移動可能に保持されており、冷陰極管 21、 22の発熱やケース 12の内部の温度上昇などの熱の影響により、当該拡散板 15に伸縮 (塑性)変形が生じたときでも、押圧部材 16が弾性変形することにて当該塑性変形が吸収されて、冷陰極管 21、 22からの光の拡散性を極力低下しないようになっている。また、合成樹脂に比べて熱に強いガラス材の拡散板 15を用いる場合の方が、上記熱の影響による反り、黄変、熱変形等が生じ難い点で好ましい。

[0034] 光学シート 17には、例えば厚さ 0. 5mm程度の合成樹脂フィルムにより構成された集光シートが含まれており、液晶パネル 2への上記照明光の輝度を上昇させるように構成されている。また、光学シート 17には、液晶パネル 2の表示面での表示品位の向上を行うためなどのプリズムシート、拡散シート、偏光シートなどの公知の光学シート材が必要に応じて適宜積層されるようになっている。そして、光学シート 17は、拡散板 15から出射された光を、所定の輝度 (例えば、 lOOOOcdZm²)以上で、かつ、均一な輝度を有する面状光に変換し照明光として液晶パネル 2側に入射させるように構成されている。なお、上記の説明以外に、例えば液晶パネル 2の上方 (表示面側）に当該液晶パネル 2の視野角を調整するための拡散シート等の光学部材を適宜積層してちょい。

[0035] また、光学シート 17では、例えば液晶表示装置 1の実使用時に上側となる、図 1の左端辺側の中央部に、同図の左側に突出した突出部が形成されている。そして、光学シート 17では、上記突出部だけが弹性材 18を介在させてフレーム 13の内面と押圧部材 16とで狭持されており、当該光学シート 17は、ノックライト装置 3の内部に伸縮可能な状態で組み込まれている。これにより、光学シート 17では、冷陰極管 21、 2 2の発熱などの上記の熱の影響により、伸縮 (塑性)変形が生じたときでも、上記突出部を基準とした自由な伸縮変形が可能となり、シヮゃ橈みなどが当該光学シート 17 に発生するのが極力防がれるように構成されている。この結果、液晶表示装置 1では、光学シート 17の橈み等に起因して、輝度ムラなどの表示品位の低下が液晶パネル 2の表示面に発生するのを極力防止できるようになって、る。

[0036] 反射シート 19は、例えば厚さ 0. 2〜0. 5mm程度のアルミニウムや銀などの光反射率の高い金属薄膜により構成されており、冷陰極管 21、 22の光を拡散板 15に向かつて反射する反射板として機能するようになっている。これにより、ノックライト装置 3 では、冷陰極管 21、 22から発光された光を拡散板 15側に効率よく反射して当該光の利用効率及び拡散板 15での輝度を高めることができる。なお、この説明以外に、上記金属薄膜に代えて、合成樹脂製の反射シート材を使用したり、例えばケース 12 の内面に光反射率の高、白色等の塗料を塗布することによって当該内面を反射板として機能させたりすることもできる。

[0037] 各ランプユニット 20a〜20dには、図 2に示すように、各々線状光源を構成する一対の冷陰極管 21、 22と、これらの冷陰極管 21、 22を電気的に接続する接続配線 23とが含まれており、 U字ランプを擬似的に実現した擬似 U字管が使用されている。また、各ランプユニット 20a〜20dには、冷陰極管 21、 22の各高電圧側に接続されて、各冷陰極管 21、 22を点灯駆動する駆動回路としてのインバータ回路 24が設けられており、各ランプユニット 20a〜20dでは、上記擬似 U字管とインバータ回路 24とが一体化されている。

[0038] また、ランプユニット 20a、 20bでは、そのインバータ回路 24が冷陰極管 21、 22の長手方向での一端部側（図 2の左端部側）に設けられた単一の基板 25L上に配置されている。一方、ランプユニット 20c、 20dでは、そのインバータ回路 24が冷陰極管 2 1、 22の長手方向での他端部側（図 2の右端部側）に設けられた単一の基板 25R上に配置されており、これらのインバータ回路 24は、ランプユニット 20a、 20bのインバータ回路 24と点対称となるように設置されて、る。

[0039] 冷陰極管 21、 22には、直管状の蛍光ランプタイプのものが用いられており、冷陰極管 21、 22は、図 2の上下方向で所定の間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、冷陰極管 21、 22には、直径 3. 0〜4. Omm程度の発光効率に優れた細管化されたものが使用されており、冷陰極管 21、 22は、図示を省略した光源保持具によつて拡散板 15及び反射シート 19との各間の距離を所定距離に保たれた状態で、ケース 12の内部に保持されている。さらに、冷陰極管 21、 22は、その長手方向が重力の作用方向と直交する方向に平行となるように、配置されている。これにより、冷陰極管 21、 22では、その内部に封入された水銀 (蒸気）が重力の作用により長手方向の一方の端部側に集まるのが防がれて、ランプ寿命が大幅に向上されている。

[0040] また、図 3に示すように、冷陰極管 21、 22は、コネクタ（図示せず)を介在させてインバータ回路 24に接続された高圧側電極 21a、 22aと、高圧側電極 21a、 22aに対向配置された低圧側電極 2 lb、 22bを備えており、低圧側電極 21b、 22bがランプ外部に設けた接続配線 23にて接続されることにより、冷陰極管 21、 22は直列に接続されている。さらに、冷陰極管 21、 22は、インバータ回路 24からの駆動信号によって高周波点灯するように構成されたものであり、高圧側電極 21a、 22aには、同一振幅 (V A)で互いに逆位相の駆動信号が同期して入力されるようになっている。これにより、冷陰極管 21、 22では、点灯動作時での駆動信号の相互干渉による（静電)ノイズを相殺することができ、冷陰極管 21、 22の点灯状態を安定させて不要輻射のレベルを低下させることができる。

[0041] インバータ回路 24には、冷陰極管 21、 22に対し上記駆動信号をそれぞれ出力する同一の第 1及び第 2のトランス 26、 27と、これらのトランス 26、 27の駆動を制御する制御回路 28とが設けられている。制御回路 28は、図 3に例示するように、 2つのトランジスタを用いたスイッチング部やコンデンサなどの電子部品を含んで構成されており、制御回路 28には、上記電子部品を集積ィ匕した ICが用いられている。そして、インバータ回路 24では、第 1及び第 2のトランス 26、 27と制御回路 28とがハンダ付けによつて基板 25L、 25R上に取り付けられている。

[0042] 第 1及び第 2の各トランス 26、 27には、制御回路 28側に接続された 1次卷線 26a、 27aと、冷陰極管 21、 22側に接続された 2次卷線 26b、 27bとが設けられている。また、第 1のトランス 26に設けられた 3次卷線 26cは、制御回路 28の上記スイッチング部に対するベース卷線として機能するように構成されており、インバータ回路 24では、位相力度異なる同じ駆動信号が第 1及び第 2のトランス 26、 27から対応する冷陰極管 21、 22の高圧側電極 21a、 22aに同時に出力されるようになっている。

[0043] 以上のように構成された本実施形態では、 4組のランプユニット 20a〜20dのうち、ランプユニット 20a、 20bのインバータ回路 24を冷陰極管 21、 22の長手方向での一端部側に設けられた基板 25L上に配置している。また、残りのランプユニット 20c、 20 dのインバータ回路 24を上記長手方向での他端部側に設けられた基板 25R上に配置しているので、ランプユニット 20a〜20dの冷陰極管 21、 22の高電圧側（高圧側電極 21a、 22a側）が上記一端部側及び他端部側に振り分けられて、これらの一端部側及び他端部側の一方側に冷陰極管 21、 22の高電圧側が集中するのが防止されている。これにより、本実施形態では、上記従来例と異なり、各冷陰極管 21、 22に長尺なランプが使用されるときでも、各冷陰極管 21、 22での輝度傾斜による輝度ムラの影響を小さくすることができ、ノックライト装置 3の上記発光面の輝度の均一化を図ることがでさる。

[0044] また、上記のように発光面の輝度均一化が図られたバックライト装置 3を用いて、るので、本実施形態の液晶表示装置 1では、大画面化したときでも、液晶パネル (表示部） 2での表示品位の低下が防ぐことができ、表示性能に優れた液晶表示装置 1を容易に構成することができる。

[0045] また、本実施形態では、単一の基板 25L、 25R上に、各々 2つのインバータ回路 24 を配置してヽるので、バックライト装置 3へのインバータ回路 24の組込作業を簡単ィ匕することができる。さらに、上記長手方向の一端部側に複数のインバータ回路をまとめて配置した上記従来例に比べて、基板 25L、 25Rの大きさを 1Z2以下に縮小することができることから、ノックライト装置 3での基板 25L、 25Rの支持構造を簡略ィ匕することができる。し力も、バックライト装置 3及び液晶表示装置 1の部品点数を削減することが可能となり、組立作業が簡単でコスト安価なバックライト装置 3及び液晶表示装置 1を構成することができる。

[0046] [第 2の実施形態]

図 4は、本発明の第 2の実施形態に力かるノックライト装置でのランプユニットの配置を示す平面図である。図において、本実施形態と上記第 1の実施形態との主な相違点は、冷陰極管の長手方向に直交する方向で、当該長手方向での一端部側及び他端部側に、複数のインバータ回路を交互に配置した点である。なお、上記第 1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。

[0047] すなわち、図 4に示すように、本実施形態では、図の左端部側の基板 35L上に、ランプユニット 20a、 20cのインバータ回路 24が配置されている。また、図 4の右端部側の基板 35R上には、ランプユニット 20b、 20dのインバータ回路 24が配置されており、当該ランプユニット 20b、 20dのインバータ回路 24は、冷陰極管 21、 22の長手方向に直交する方向でランプユニット 20a、 20cのインバータ回路 24と交互に配置されている。

[0048] 以上の構成により、本実施形態では、上記第 1の実施形態と同様に、 4組のランプユニット 20a〜20dのインバータ回路 24を冷陰極管 21、 22の長手方向での一端部側及び他端部側に振り分けているので、バックライト装置 3の上記発光面の輝度の均一化を図ることができ、表示性能に優れた液晶表示装置 1を容易に構成することができる。また、本実施形態では、 4つのインバータ回路 24力上記長手方向に直交する方向で当該長手方向での一端部側及び他端部側に交互に配置されて、るので、当該長手方向に直交する方向で上記輝度傾斜による輝度ムラの影響をより確実に相殺することができ、第 1の実施形態に比べて発光面の輝度均一化をさらに容易に行うことができる。

[0049] また、本願発明の発明者が試作した試作品によれば、対角 37インチの液晶パネル 2を備えた液晶表示装置 1用のバックライト装置 3を構成する場合でも、ハンダ付けに伴う熱等に規定される許容寸法以下の単一の基板 35L、 35Rを使用できることが確かめられている。つまり、例えばエポキシ榭脂にプリント配線が施された基板では、ハンダ付けを用いてプリント配線へのインバータ回路の電子部品の固着作業が行われる力この固着作業の際に生じる熱に起因して基板に反りが発生するため、 40cmを超える長さのものを用いることは不可能であった。それ故、少なくとも 8組の上記ランプユニットを設置することが要求される、対角 37インチの液晶表示装置 1では、従来、 2枚以上の基板が必要とされた。 [0050] これに対して、本実施形態品では、複数のインバータ回路 24を上記長手方向での一端部側及び他端部側に分散配置させるので、各々 4つのインバータ回路 24を基板 35L、 35R上に交互に配置した試作品を完成することが可能となった。具体的にいえば、この試作品では、図 4の" W"及び" L"にてそれぞれ示す基板 35L、 35Rの横寸法及び縦寸法を 7. 8cm及び 39cmと上記許容寸法以下に構成することができた。

[0051] 尚、上記の各実施形態はすべて例示であって制限的なものではな、。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。

[0052] 例えば、上記の説明では、本発明を透過型の液晶表示装置に適用した場合について説明したが、本発明のノックライト装置はこれに限定されるものではなぐ直管ランプ部 (線状光源)の光を利用して、画像、文字などの情報を表示する非発光型の表示部を備えた各種表示装置に適用することができる。具体的には、半透過型の液晶表示装置、あるいはリアプロジヱクシヨン等の投写型表示装置に本発明のバックライト装置を好適に用いることができる。

[0053] また、上記の説明以外に、本発明は、レントゲン写真に光を照射するシャゥカステンあるいは写真ネガ等に光を照射して視認をし易くするためのライトボックスや、看板や駅構内の壁面などに設置される広告等をライトアップする発光装置のバックライト装置として好適に用いることができる。

[0054] また、上記の説明では、一対の直管ランプ部を各々有する 4組のランプユニットを用いた場合について説明したが、本発明は複数組のランプユニットの駆動回路を、直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側に分散して配置したものであれば、ランプユニットの設置数及び各ランプユニットに含まれる直管ランプ部の設置数は上記のものに何等限定されない。但し、上記第 1及び第 2の各実施形態に示したように、偶数組のランプユニットを設ける場合の方が、奇数組のランプユニットを用いる場合に比べ、それらの駆動回路を一端部側及び他端部側で同数となるように分散配置することができ、上記輝度傾斜による輝度ムラの影響をより小さくして輝度の均一化を容易に行える点で好ま U 、。 [0055] また、上記の説明以外に、ランプユニットに含まれる直管ランプ部の設置数を奇数とすることもできる。但し、上記第 1及び第 2の各実施形態のように、駆動回路からの同一振幅で、互いに逆位相の駆動信号によって駆動される一対の直管ランプ部を N 対 (Nは 1以上の整数)設ける場合の方が、 N対の各直管ランプ部において、低電圧側を接地させることなぐ当該各直管ランプを点灯駆動させることができる点で好ましい。さらに、低電圧側を設置するために必要な接地端子や接地基板等の電気部品を省略することができ、ランプユニットの構成を簡略ィ匕しつつ、ノックライト装置の部品点数を削減することができる点でも好ましい。

[0056] また、上記の説明では、図 3に例示したように、直管ランプ部毎に設けられた 2つのトランスと、これを制御する制御回路とを備えた駆動回路を用いた場合について説明したが、本発明の駆動回路はこれに限定されるものではなぐ例えば 1次卷線と 2次卷線のみで構成されたシングルトランスを用いて直管ランプ部を点灯駆動する構成でもよい。また、 1つの 1次卷線と 2つの 2次卷線を備えたツイントランスによって 2つの直管ランプ部を点灯駆動することもできる。さらに、 1つの 2次卷線によって 3つ以上の直管ランプ部を駆動したり、 3つ以上の 2次卷線で同数の直管ランプ部をそれぞれ点灯駆動したりする多灯トランスを使用することもできる。

[0057] また、上記の説明では、擬似 U字管を用いて、一対の直管ランプ部を構成した場合について説明したが、本発明の一対の直管ランプ部はこれに限定されるものではなく、例えば全体形状が U字状に形成された 1つの U字ランプの 2つの直管状部分を一対の直管ランプ部として使用することもできる。但し、上記のような擬似 U字管を使用する場合の方が、 U字ランプを用いる場合に比べて、光利用効率に優れた構造簡単な直管ランプ部を容易に構成することができる点で好ま、。

[0058] すなわち、 U字ランプを使用した場合では、その U字状部分 (屈曲部分)が直管状部分に比べて光束が集中して発光光量が多くなることから、当該 U字状部分に光量調整 (低減)用の被覆部材を装着し、 U字ランプでの輝度ムラの発生を抑えることが要求されて、光利用効率が低下することがある。

[0059] これに対して、擬似 U字管では、上記のような被覆部材を設けることなぐ上記ケースの内部に各直管ランプ部を配置することができ、各直管ランプ部からの光を効率よく利用することができるからである。

[0060] また、上記の説明では、一対の各直管ランプ部に冷陰極管を用いた構成について説明したが、本発明の各直管ランプ部はこれに限定されるものではなぐ熱陰極管などの他の線状光源を各直管ランプ部に用いることもできる。但し、上記のような冷陰極管を用いる場合の方が、細長の線状光源を構成できる点で好ましぐさらには、ノックライト装置及び表示装置の薄型'軽量ィ匕を容易に図ることができる点でも好ましい。

[0061] また、上記の説明以外に、キセノン蛍光ランプなどの水銀レスのランプを使用することもできる。このような水銀レスランプを有するランプユニットを用いる場合には、重力の作用方向に平行に配列された長寿命な直管ランプ部を構成することもできる。産業上の利用可能性

[0062] 本発明にかかるバックライト装置及びこれを用いた表示装置は、長尺なランプが使用されるときでも、発光面の輝度の均一化を図ることができるので、優れた表示性能を有し、大画面化された表示部用のバックライト装置及びこれを用いた表示装置に対して有効である。

Claims

請求の範囲

[1] 複数の直管ランプ部と、

前記複数組のランプユニットの駆動回路を、前記直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側に分散して配置したことを特徴とするバックライト装置。

[2] 前記直管ランプ部の長手方向での一端部側の前記駆動回路の配置数と、当該長手方向での他端部側の前記駆動回路の配置数とが同数である請求項 1に記載のバックライト装置。

[3] 前記複数組のランプユニットの駆動回路が、前記直管ランプ部の長手方向に直交する方向で、当該長手方向での一端部側及び他端部側に交互に配置されて、る請求項 1または 2に記載のバックライト装置。

[4] 前記直管ランプ部の長手方向での一端部側及び他端部側の前記駆動回路は、各々単一の基板上に配置されている請求項 1〜3のいずれか 1項に記載のバックライト装置。

[5] 前記複数の直管ランプ部には、前記駆動回路力もの同一振幅で、互いに逆位相の駆動信号によって駆動される一対の直管ランプ部が N対 (Nは 1以上の整数)含まれている請求項 1〜4のいずれか 1項に記載のバックライト装置。

[6] 前記一対の各直管ランプ部は、前記駆動回路に接続される高圧側電極と、前記高圧側電極に対向配置される低圧側電極を備えるとともに、

前記一対の直管ランプ部は、外部に設けた接続配線により当該一対の各直管ランプ部の低圧側電極を互、に接続した擬似 U字管である請求項 5に記載のノックライト装置。

[7] 前記複数の各直管ランプ部には、冷陰極管が用いられているとともに、

前記各直管ランプ部は、その長手方向が重力の作用方向と直交する方向に平行となるように、配置されて、る請求項 1〜6の、ずれか 1項に記載のバックライト装置。表示部を備えた表示装置であって、

前記表示部には、請求項 1〜7のいずれか 1項に記載のバックライト装置力の光が照射されることを特徴とする表示装置。