WO2006123730A1 - タンパク質固定膜、タンパク質の固定化方法、酵素固定化電極、およびバイオセンサ - Google Patents

タンパク質固定膜、タンパク質の固定化方法、酵素固定化電極、およびバイオセンサ Download PDF

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Abstract

 本発明は、細胞膜類似構造層(14A)と、細胞膜類似構造層(14A)に固定化され、かつチトクロムまたはチトクロム複合体を含むタンパク質(14B)と、を含む、タンパク質固定化膜(14)に関するものである。本発明はさらに、タンパク質固定化膜(14)を形成するための方法、タンパク質固定化膜(14)を備えた酵素固定化電極およびバイオセンサ(X1)に関する。好ましくは、細胞膜類似構造層(14A)は、たとえばリン脂質ポリマーを含んだものとされ、タンパク質(14B)は、たとえばグルコース脱水素活性を有するαサブユニットおよび電子伝達機能を有するチトクロムCを含むCyGDHである。

Description

明 細 書
タンパク質固定膜、タンパク質の固定ィ匕方法、酵素固定ィ匕電極、および バイオセンサ
技術分野
[0001] 本発明は、被固定ィ匕材にチトクロムを含むタンパク質を固定ィ匕する技術に関する。
背景技術
[0002] ノィォセンサとしては、電気化学的手法あるいは光学的手法により試料の分析を行 えるように構成されたものが汎用されている。電気化学的手法により試料の分析を行 うためのバイオセンサとしては、たとえば本願の図 12に示したバイオセンサ 9がある( たとえば特許文献 1参照)。
[0003] 図示したバイオセンサ 9は、作用極 90および対極 91が形成された基板 92に対して 、スぺーサ 93を介してカバー 94が接合されたものである。このバイオセンサ 9はさら に、基板 92、スぺーサ 93およびカバー 94によって規定された流路 95を有している。 この流路 95は、毛細管力により試料を移動させるものであり、その内部に試薬部 96 が形成されている。
[0004] 試薬部 96は、作用極 90および対極 91の端部どうしを?げるように形成されており、 酸ィ匕還元酵素を含んでいる。酸化還元酵素は、たとえばグルコース力も電子を取り 出す反応を触媒するものであり、グルコースから取り出された電子は作用極 90に供 給される。作用極 90に対する電子供給量は、作用極 90および対極 91を利用して応 答電流として測定することができる。
[0005] ここで、試薬部 96を形成するための代表的な方法、すなわち酸ィ匕還元酵素を固定 化するための代表的な方法としては、次に説明するような 4つのものがある(たとえば 非特許文献 1参照)。
[0006] 第 1の方法は、酸化還元酵素を含む材料液を対象物の目的部位に点着した後、材 料液を乾燥させることにより対象物の目的部位に酸ィ匕還元酵素を固定ィ匕する方法で める。
[0007] 第 2の方法は、ダルタルアルデヒドなどの架橋剤を用いて、対象物の目的部位に酸 化還元酵素を固定ィ匕する方法である。
[0008] 第 3の方法は、カルボメチルセルロース(CMC)などのポリマー中に酸化還元酵素 を包括させた状態でポリマーとともに酸ィ匕還元酵素を固定ィ匕する方法である。
[0009] 第 4の方法は、カーボンペーストなどの導電性成分中に酸ィ匕還元酵素を分散させ たペーストを用い、このペーストを対象物の目的部位に塗り付けて酸化還元酵素を 固定化する方法である。
[0010] し力しながら、従来の酸化還元酵素の固定化方法では、酸化還元酵素の活性発現 に効率の良い向き (位置)に活性部位が位置するように、個々の酸化還元酵素を固 定ィ匕できない。すなわち、酸ィ匕還元酵素の配向性を制御して固定ィ匕できないといつ た問題がある。たとえば、従来の方法においては、隣接して存在する酸化還元酵素 の活性部位が向き合って存在し、ある 、はタンパク質どうしが凝集して活性部位が凝 集塊の内部に存在するため、効率良く利用できる酸ィ匕還元酵素 (活性部位)の割合 が相対的に低い。そのため、酸化還元酵素が基質と接触できる確率が低くなり、固定 ィ匕された酸ィ匕還元酵素の全体としての活性は低くなる。その結果、固定化された酸 化還元酵素によって目的とする機能を発現させるためには、酸化還元酵素の仕込み 量を大きくしなければならず、コスト的に不利となる。とくに、酸化還元酵素に高価な ものが多いため、酸ィ匕還元酵素においては仕込み量を多く必要とすることに起因す るコスト的なデメリットは、より顕著に現れる。
[0011] また、酸ィ匕還元酵素の配向性を制御できな 、ことから、酸化還元酵素の仕込み量 が同じであっても、バイオセンサ毎に実際に利用できる酸ィ匕還元酵素の割合にバラ つきが生じる。その結果、配向性を制御できない従来の固定ィ匕方法では、この固定 化方法に起因して測定結果にバラつきが生じる。
[0012] 先に説明したバイオセンサ 9ではさらに、酸化還元酵素の活性部位において基質 力も取り出した電子は作用極 90に供給されるが、そのときに酸ィ匕還元酵素の配向性 がランダムであると、酸化還元酵素から作用極 90への電子伝達効率が悪くなる。そ のため、酸ィ匕還元酵素の配向性力 Sランダムとなる固定ィ匕方法を採用する場合には、 酸ィ匕還元酵素と作用極 90との間の電子授受を媒体するための電子伝達物質を添カロ する必要が生じる。したがって、従来の手法により酸化還元酵素が固定化されたバイ ォセンサ 9では、電子伝達物質が必要な分だけコスト的に不利である。また、電子伝 達物質としては、フエロシアンィ匕カリウムなどの金属錯体が使用されており、それらの 金属錯体の中には人体に悪影響を及ぼすものも存在する。そのため、バイオセンサ 9をはじめとする分析用具においては、電子伝達物質を使用するのは好ましくない。
[0013] 特許文献 1 :特公平 8— 10208号公報
非特許文献 1 :水谷文雄, 「酵素薄膜修飾電極のセンサーへの応用」,分析ィ匕学, 日 本分析化学学会, 1999年 9月,第 48卷,第 9号, p809〜821
発明の開示
[0014] 本発明は、酸ィ匕還元酵素などのタンパク質を配向性良く固定ィ匕し、少ない酵素量 で適切かつコスト的に有利に目的とする活性を発現させることを課題としている。
[0015] 本発明はさらに、バイオセンサにおいて、電子伝達物質を使用することなぐ適切に グルコースなどの基質の濃度測定を行えるようにすることを課題として 、る。
[0016] 本発明の第 1の側面においては、細胞膜類似構造層と、上記細胞膜類似構造層に 固定ィ匕され、かつチトクロムまたはチトクロム複合体を含むタンパク質と、を含んでい る、タンパク質固定ィ匕膜が提供される。
[0017] 本発明の第 2の側面においては、被固定ィ匕部材における目的部位に、細胞膜類似 構造層を形成する第 1ステップと、上記細胞膜類似構造層に対して、チトクロムまた はチトクロム複合体を含むタンパク質を自己組織ィ匕させる第 2ステップと、を含んでい る、タンパク質の固定ィ匕方法が提供される。
[0018] 本発明のタンパク質固定ィ匕方法は、第 1ステップに先んじて行なわれ、かつ上記目 的部位に親水処理を施す行う第 3ステップをさらに含んで 、るのが好ま 、。
[0019] 本発明の第 3の側面においては、基材と、上記基材に固定化された酵素含有層と、 を備えており、かつ、上記酵素含有層は、細胞膜類似構造層と、上記細胞膜類似構 造層に対して自己組織ィ匕した状態で固定化されたチトクロムをサブユニットとする酵 素と、を含んでいる、酵素固定化電極が提供される。
[0020] 本発明の第 4の側面においては、基板と、上記基板に固定化された酵素含有層と、 を備えており、かつ、上記酵素含有層は、細胞膜類似構造層と、上記細胞膜類似構 造層に対して自己組織ィ匕した状態で固定化されたチトクロムをサブユニットとする酵 素と、を含んでいる、バイオセンサが提供される。
[0021] 本発明のバイオセンサは、たとえば試料を移動させるための流路と、流路の内部に 設けられた試薬部と、をさらに備えたものとされる。
[0022] 本発明のバイオセンサはまた、流路において一部が露出し、かつ試料に電圧を印 加するのに利用される作用極および対極をさらに備えたものとされる。この場合、細 胞膜類似構造層は、少なくとも一部が上記作用極上に形成される。
[0023] 試薬部はまた、発色剤を含んだものとして形成してもよ!/ヽ。この場合、試薬部は、た とえば発色剤を含む発色層と、細胞膜類似構造層および酵素を含む酵素含有層と、 を備えたものとされる。
[0024] 本発明における細胞膜類似構造層は、たとえばリン脂質ポリマーを含んだものとさ れる。リン脂質ポリマーとしては、 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン重合 体を用いるのが好ましい。
[0025] 本発明における細胞膜類似構造層はまた、シランカップリング剤を導入させたもの であるのが好ましい。シランカップリング剤としては、テトラエトキシシランを用いるのが 好ましい。
[0026] 本発明における酵素などのタンパク質は、たとえばグルコース脱水素活性を有する aサブユニット、および電子伝達機能を有するチトクロム Cを含む CyGDHである。 図面の簡単な説明
[0027] [図 1]本発明の第 1の実施の形態に係るバイオセンサを示す全体斜視図である。
[図 2]図 1に示したバイオセンサの分解斜視図である。
[図 3]図 1の ΠΙ-ΠΙ線に沿う断面図およびその要部拡大図である。
[図 4]本発明の第 2の実施の形態に係るバイオセンサの全体斜視図である。
[図 5]図 4の V— V線に沿う断面図およびその要部拡大図である。
[図 6]実施例 1において、カーボン電極の表面状態を、 AFMによって観察した結果を 示す AFM像である。
[図 7]実施例 1において、カーボン電極の表面にリン脂質ポリ一層を形成した状態を、 AFMによって観察した結果を示す AFM像である。
[図 8]実施例 1において、リン脂質ポリマー層の表面に CyGDHを固定ィ匕した状態を、 AFMによって観察した結果を示す AFM像である。
[図 9]実施例 2において用いた電流値測定装置の概略構成を示す模式図である。
[図 10]実施例 2における応答電流値の測定結果をタイムコースとして示したグラフで ある。
[図 11]実施例 2における電流値の測定結果を、グルコース濃度との関係として示した グラフである。
[図 12]従来のバイオセンサの一例の要部を示す断面図である。
符号の説明
[0028] XI, X2 バイオセンサ
1, 5 (バイオセンサの)基板
11 (バイオセンサの)作用極
12 (バイオセンサの)対極
14, 51 (バイオセンサの)試薬部
14A, 50B (試薬部の)細胞膜類似構造層
14B, 50C (試薬部の) CyGDH層
4, 8 キヤビラリ(流路)
51A (試薬部の)発色層
発明を実施するための最良の形態
[0029] 以下、本発明の好ましい実施の形態について、第 1および第 2の実施の形態として
、図面を参照して説明する。
[0030] まず、本発明の第 1の形態について、図 1ないし図 3を参照しつつ説明する。
[0031] 図 1ないし図 3に示したバイオセンサ XIは、使い捨てとして構成されたものであり、 濃度測定装置(図示略)に装着して血糖値を測定するために使用するものである。こ のバイオセンサ XIは、電気化学的手法により血糖値を測定するのに適合したもので あり、長矩形状の基板 1に対して、スぺーサ 2を介してカバー 3を積層した形態を有し ている。バイオセンサ XIにおいては、各要素 1〜3により、基板 1の長手方向(図中の Nl, N2方向)に延びるキヤビラリ 4が規定されている。キヤビラリ 4は、導入口 40から 導入された血液を、毛細管現象を利用して基板 1の長手方向(図中の Nl, N2方向) に移動させるとともに、導入された血液を保持するためのものである。
[0032] スぺーサ 2は、基板 1の上面 10からカバー 3の下面 30までの距離、すなわちキヤピ ラリ 4の高さ寸法を規定するためのものであり、たとえば両面テープにより構成されて いる。このスぺーサ 2には、先端部が開放したスリット 20が形成されている。スリット 20 は、キヤビラリ 4の幅寸法を規定するためのものであり、スリット 20における先端の開 放部分は、キヤビラリ 4の内部に血液を導入するための導入口 40を構成している。
[0033] カバー 3は、キヤビラリ 4の内部の気体を外部に排気するための排気口 30を有して いる。このようなカバー 3は、たとえばビニロンや高結晶化 PVAなどの濡れ性が高い 熱可塑性榭脂により形成されている。
[0034] 図 2および図 3によく表れているように、基板 1は、たとえば PETなどの絶縁榭脂材 料により形成されており、その上面 10に、作用極 11、対極 12、絶縁膜 13、および試 薬部 14が形成されたものである。
[0035] 作用極 11および対極 12は、全体として L字状の形態に形成されている。より具体 的には、作用極 11および対極 12は、大部分が基板 1の長手方向(図中の Nl, N2 方向)に延びているとともに、端部 11a, 12aが基板 1の短手方向(図中の N3, N4方 向)に延びている。一方、作用極 11および対極 12の端部 l ib, 12bは、濃度測定装 置(図示略)に設けられた端子に接触させるための端子部を構成している。作用極 1 1および対極 22は、たとえばカーボンペーストを用いたスクリーン印刷により形成する ことができる。作用極 11および対極 12の形成は、カーボン以外の導電性材料を用い て行うことができ、またスピンコート、熱転写、カーボンロッドスライス、蒸着、スパッタぁ るいは CVDによって行うこともできる。
[0036] 絶縁膜 13は、作用極 11および対極 12の端部 11a, 12a, l ib, 12bを露出させる ようにして作用極 11および対極 12の大部分を覆っている。この絶縁膜 13は、作用極 11および対極 12の端部 11a, 12aを露出させるための開口部 13aを有している。こ の開口部 13aは、試薬部 14を形成するための領域を規定するものであり、基板 1の 長手方向(図中の Nl, N2方向)に延びる長矩形状に形成されている。
[0037] 絶縁膜 13は、撥水性の高い材料を含むインクを用いたスクリーン印刷、あるいは感 光性榭脂材料を用いたフォトリソグラフィにより形成することができる。 [0038] 試薬部 14は、絶縁膜 13の開口部 13aにおいて、作用極 11および対極 12の端部 1 la, 12aどうしを橋渡すようにして設けられている。この試薬部 14は、細胞膜類似構 造層 14Aおよび CyGDH層 14Bを有して!/ヽる。
[0039] 細胞膜類似構造層 14Aは、配向性を持たせた状態で CyGDHを固定ィ匕するため のものである。この細胞膜類似構造層 14Aは、リン脂質ポリマーを含んだ溶液を、基 板 1、作用極 11および対極 12における絶縁膜 13の開口部 13aを介して露出した部 分 14' (以下「露出部分 14^ 」という)に点着した後に、乾燥させることにより形成す ることがでさる。
[0040] リン脂質ポリマーとしては、たとえば 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン(
MPC)重合体を使用することができる。 MPC重合体としては、 MPCを単独で重合さ せ、あるいは MPCをメタクリル酸エステル(たとえばブチルメタタリレート)などの疎水 性モノマーと共重合させたものを使用することができる。
[0041] 細胞膜類似構造層 14Aを形成するためのリン脂質ポリマーは、細胞膜を構成する リン脂質と類似の構造を分子内に有するモノマー単位を含む重合体であればよぐ
MPC重合体以外のポリマーを使用することもできる。
[0042] また、リン脂質ポリマーとしては、シランカップリング剤を導入したものを使用するの が好ましい。これにより、露出部分 14^ に対するリン脂質ポリマーの結合性を高める ことができる。
[0043] また、細胞膜類似構造層 14Aを形成するに当たっては、露出部分 14' を親水処 理しておくのが好ましい。これにより、露出部分 14' に水酸基やカルボキシル基など の親水基が導入され、この親水基がシランカップリング剤と結合することによって、より 強固に露出部分 14' にリン脂質ポリマーを固定ィ匕することができる。
[0044] ここで、ポリマーにおけるシランカップリング剤の量は、たとえばポリマー成分 100重 量部に対して、 10〜500重量部とされる。シランカップリング剤としては、たとえばテト ラエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(2—メトキシエトキシ)シラン、 γ —メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、 Ί—メタクリロキシプロピルトリエトキシシラ ン、 j8 — (3, 4—エポキシシクロへキシル)ェチルトリメトキシシラン、 γ—グリシドキプ 口ピルトリエトキシシラン、 Ί—ァミノプロピルトリエトキシシラン、 Ν—フエ二ノレ一 γ - ァミノプロピルトリメトキシシラン、 γ—クロ口プロピルトリメトキシシラン、あるいは γ—メ ルカプトプロピルトリメトキシシランを挙げることができ、これらのシランカップリング剤 は、単独で使用しても、複数種を併用してもよい。
[0045] 一方、露出部分 14^ の親水処理は、公知の種々の方法により行うことができる。本 発明において採用することができる親水処理としては、 VUV処理、 UV処理、コロナ 放電処理、あるいはプラズマ処理などを挙げることができる。
[0046] CyGDH層 14Bは、細胞膜類似構造層 14Aに対して CyGDHを自己組織的に固 定ィ匕させたものである。なお、図 3においては、細胞膜類似構造層 14Aの表面に Cy GDHが固定ィ匕された様子が描かれている力 これは本案を説明するために便宜的 に示した模式図である。すなわち、本発明者らは、細胞膜類似構造層 14Aに対して CyGDHが自己組織的に固定ィ匕されることは確認しているものの、細胞膜類似構造 層 14Aに対して CyGDHがどのような状態で固定化されて!/、るのかにつ 、ては現段 階では確認しておらず、また、後述するブルクホルデリア 'セパシァに属する微生物 に由来の CyGDHは膜貫通タンパク質であるために、必ずしも図 3に示したように Cy GDHが細胞膜類似構造層 14Aの表面にのみ固定ィ匕されずに、 CyGDHが細胞膜 類似構造層 14Aを貫通して細胞膜類似構造層 14Aに固定化されて ヽる可能をも含 んでいる。
[0047] 細胞膜類似構造層 14Aに対する CyGDHの自己組織的固定ィ匕は、たとえば露出 部分 14' に細胞膜類似構造層 14Aを形成した基板 1を、 CyGDHを含んだ酵素溶 液中に浸漬した後に、ある ヽは細胞膜類似構造層 14Aに上記酵素溶液を噴霧した 後に乾燥させることにより行うことができる。
[0048] 細胞膜類似構造層 14Aに対して CyGDHを自己組織的に固定ィ匕した場合には、 後述する AFM像(図 8参照)から推測できるように、 CyGDHが配向性をもった状態 で固定ィ匕される。すなわち、 CyGDHは、 αサブユニットの活性部位が試薬部 14の 表層に位置した状態とされる一方で、チトクロム Cが露出部分 14' (作用極 11)に近 Vヽ位置もしくは接触した状態で細胞膜類似構造層 14Aに固定化される。
[0049] ここで、本発明にお 、て使用される CyGDHは、少なくともグルコース脱水素活性を 有する αサブユニット、および電子伝達機能を有するチトクロム Cを含むものをさし、 αサブユニットおよびチトクロム c以外のサブユニットをさらに有するものも含まれる。 このような CyGDHの例は、国際公開第 WO02/36779号パンフレットに開示され ている。先の国際出願に記載の CyGDHは、ブルクホルデリア 'セパシァに属する微 生物に由来するものであり、還元条件下での SDS—ポリアクリルアミドゲル電気泳動 における分子量が約 60kDaであり、かつ FADを補欠因子としてもっとともに、ダルコ ース脱水素活性を有する αサブユニットと、還元条件下での SDS—ポリアクリルアミド ゲル電気泳動における分子量が約 43kDaであり、電子伝達機能を有するチトクロム Cと、を含むものである。また、本発明の CyGDHには、ブルクホルデリア'セパシァに 属する微生物から採取した CyGDHをコードする遺伝子が移入された形質転換体を 利用して得られるものも含まれる。
[0050] ブルクホルデリア 'セパシァに属する微生物に由来の CyGDHは、膜貫通タンパク 質である。すなわち、先の微生物由来の CyGDHは、本来、細胞膜に存在するもの であるため、そのような CyGDHを用いた場合には、細胞膜類似構造層 14Aに対し て自己組織的に、かつ細胞膜に存在する場合と同様に配向性をもった状態で CyG DHを固定化することができる。このような CyGDHの自己組織的固定化は、ブルクホ ルデリア 'セパシァに属する微生物に由来の CyGDHに限らず、本来、細胞膜に存 在する CyGDHを用いた場合に達成することができる。
[0051] このようなバイオセンサ XIは、濃度測定装置(図示略)に装着した上で、バイオセン サ XIの導入口 40を介してキヤビラリ 4に血液を供給することにより、濃度測定装置 (図 示略)にお 、て血糖値の測定を自動的に行わせることができる。
[0052] バイオセンサ XIに対する血液の供給は、バイオセンサ XIを濃度測定装置(図示略 )に装着する前、あるいは装着した後のいずれであってよい。通常は、被験者の皮膚 を切開して血液を出液させた後、その血液をバイオセンサ XIの導入口 40に付着さ せること〖こより行われる。
[0053] 濃度測定装置 (図示略)に対してバイオセンサ XIを装着した場合、バイオセンサ XI の作用極 11および対極 12が濃度測定装置の端子 (図示略)に接触する。一方、バイ ォセンサ XIにおいては、導入口 40に付着させられた血液は、キヤビラリ 4において 生じる毛細管現象により排気口 30に向けて進行し、キヤビラリ 4に充填される。 [0054] キヤビラリ 4においては、 CyGDHが血液中のグルコースと特異的に反応してダルコ 一スカも電子が取り出される。その一方、血液に対して作用極 11および対極 12を利 用して電圧を印加した場合には、 CyGDHによって取り出された電子が作用極 11に 供給される。そして、濃度測定装置では、作用極 11および対極 12に対する電圧印 加時に、たとえば作用極 11に対する電子供給量を応答電流値として測定することに より、応答電流値に基づいて血糖値を演算することができる。
[0055] バイオセンサ XIでは、 CyGDHは、 αサブユニットの活性部位が試薬部 14の表面 に位置するように CyGDHが配向性をもった状態で固定ィ匕される。そのため、試薬部 14においては、グルコース力も効率良く電子を取り出すことができる。これにより、ノ ィォセンサ XIでは、目的とする活性発現のために必要とされる CyGDHの量を少な くし、コスト的に有利に目的とする活性を発現させることができる。
[0056] また、 CyGDHが配向性をもって固定ィ匕されることから、バイオセンサ XI毎に、試薬 部 14に含まれる CyGDHの量および活性部位の向き (位置)にバラつきが生じること を抑制することができる。これにより、ノィォセンサ XI毎の感度のバラつきが生じるこ とを抑制し、適切な血糖値測定を行うことができるようになる。
[0057] バイオセンサ XIではさらに、 CyGDHが配向性をもって固定化されることから、チト クロム Cが露出部分 14' (作用極 11)に近い位置もしくは接触した状態で存在する。 そのため、試薬部 14においては、グルコースから取り出された電子を効率良く作用 極 11に供給することができる。これにより、バイオセンサ XIでは、金属錯体のような 電子伝達物質を使用することなぐ適切な応答電流を得ることができる。
[0058] 次に、本発明の第 2の実施の形態について、図 4および図 5を参照しつつ説明する
[0059] 図 4および図 5に示したノィォセンサ X2は、光学的手法により血糖値を測定するの に適合したものとして構成されている点において、先に説明したバイオセンサ XI (図 1な!、し図 3参照)とは異なって 、る。
[0060] ノィォセンサ X2は、長矩形状の基板 5に対して、一対のスぺーサ 6を介してカバー 7を積層した形態を有している。バイオセンサ X2においては、各要素 5〜7により、基 板 5の長手方向(図中の Nl, N2方向)に延びるキヤビラリ 8が規定されている。キヤピ ラリ 8は、導入口 80から導入された血液を、毛細管現象を利用して基板 5の長手方向 (図中の Nl, N2方向)に移動させ、かつ導入された血液を保持するためのものであ る。
[0061] キヤビラリ 8の内部には、試薬部 51が形成されている。この試薬部 51は、発色層 51 A上に、細胞膜類似構造層 51Bおよび CyGHD層 51Cを形成したものである。
[0062] 発色層 51Aは、発色剤を含んだものであり、たとえば発色剤を含む溶液を基板 5に おける目的部位に塗布した後に乾燥させることにより形成することができる。
[0063] ここで、本発明において使用することができる発色剤としては、たとえば MTT(3- (4,5 — Dimethy卜 2— thiazolyl)— 2,5— dipheny卜 2H— tetrazolium bromide) ^ INT(2— (4— loaophen yl)- 3- (4- nitrophenyl)- 5- phenyト 2H- tetrazolium chloride)、 WST- 4(2- (4- lodopheny 1) - 3- (2,4- dinitrophenyl)- 5- (2,4- disulfophenyl)-2H- tetrazolium, monosodium salt)、 および 4AA(4- Aminoantipyrine)を挙げることができる。
[0064] 細胞膜類似構造層 51 ぉょびじ 0011層51 ま、先に説明したバイオセンサ XI ( 図 1ないし図 3参照)の場合と同様にして形成することができる。
[0065] このバイオセンサ X2においても、試薬部 51が細胞膜類似構造層 51Bおよび CyG DH層 51Cを含んだものとして、先に説明したバイオセンサ XI (図 1ないし図 3参照) の場合と同様にして形成されており、しカゝも、細胞膜類似構造層 51Bが発色層 51A に接触した状態とされている。そのため、試薬部 51は、 CyGDHが配向性を持った 状態、すなわち CyGDHにおける αサブユニットの活性部位が表層に存在する一方 で、 CyGDHにおけるチトクロム Cが発色層 51Aに接触し、あるいは発色層 51Aの近 くに存在した状態で細胞膜類似構造層 51Bに固定化される。したがって、バイオセン サ X2においても、先に説明したノィォセンサ XI (図 1ないし図 3参照)と同様な効果 を享受することができる。
[0066] 本発明は、上述の実施の形態には限定されず、種々に変更可能である。たとえば、 本発明は、使い捨てとして構成されたバイオセンサに限らず、たとえば少なくとも電極 部分を人体に埋め込んで連続的に血糖値を測定するために使用するノィォセンサ、 グルコース以外の基質の濃度を測定するためのバイオセンサ、あるいはグルコースな どの基質の濃度を測定するための酵素電極についても適用することができる。 実施例 1
[0067] 本実施例では、 PET基材の表面に、カーボン電極、リン脂質ポリマー層および Cy GDH層を形成する一方で、それらの層を形成する前後における表面性状を、原子 間力顕微鏡 (AFM) (商品名「D— 3100」;デジタル インスツルメンッ社製)を用い て観察した。
[0068] (カーボン電極表面の観察)
カーボン電極は、 日本アンチンソン社製のカーボンインクを用いたスクリーン印刷に より形成した。カーボン電極の AFM像については、図 6に示した。図 6力ら分力るよう に、カーボン電極層の表面は、カーボン粒子(平均粒子径が lOOnm程度)が現れた 比較的に大きな凹凸面となっていた。
[0069] (リン脂質ポリマー層表面の観察)
リン脂質ポリマー層は、カーボン電極の表面を VUV処理 (親水処理)した後に、力 一ボン電極の表面に MPC重合体溶液を塗布して乾燥させることにより形成した。な お、 VUV処理は、「MECL— M3— 750」(ェム 'ディ'エキシマ社製)を用いて、大気 中において、波長が 172nmのエキシマレーザ光を、照射距離を lmmとして、カーボ ン電極層の表面に 180秒間照射することにより行った。 MPC重合体溶液としては、 シランカップリング剤としてのテトラエトキシシランを導入した MPC重合体 (商品名「リ ビジユア」;日本油脂社製)を使用した。
[0070] リン脂質ポリマー層を形成した後の AFM像については図 7に示した。図 7から分か るように、リン脂質ポリマー層の表面には、ポリマーにおけるリン脂質部位が現れてい るものの、リン脂質部位の直径が 2〜3nmとカーボン粒子に比べて小さいため、リン 脂質ポリマー層の表面はカーボン電極層に比べて滑面となって!、た(図 6参照)。
[0071] (CyGDH層表面の観察)
CyGDH層は、リン脂質ポリマー層が形成されたカーボン電極を、 CyGDH溶液に 10分間含浸することにより形成した。 CyGDH溶液における CyGDHの濃度は、活 性基準において 100UZ μ とした。 CyGDH層を形成した後の AFM像については 、図 8に示した。
[0072] 図 8から分力るように、リン脂質ポリマー層の表面には、規則的に並んで配置された 直径 6〜30nm程度の塊状物(CyGDH)が確認された。すなわち、リン脂質ポリマー に対しては、少なくとも CyGDHの一部が表層に現れるように CyGDHが固定化され ていた。また、塊状物が規則的に並んで配置されていることから、 CyGDHは、配向 性を持ってリン脂質ポリマー層に固定化されているものと推測される。
実施例 2
[0073] 本実施例においては、リン脂質ポリマー層を介して CyGDHを固定ィ匕した電極 (本 案電極)およびリン脂質ポリマーを介さずに CyGDHを固定ィ匕した電極 (比較電極) のそれぞれについて、応答性を検討した。
[0074] 本案電極としては、実施例 1と同様に、カーボン電極にリン脂質ポリマー層を形成し た後に、 CyGDHを固定ィ匕したものを使用した。
[0075] 一方、比較電極は、リン脂質ポリマー層を形成しな力つた点を除いては、本案電極 と同様にして形成した。
[0076] 本案電極および比較電極の応答性は、図 9に示した電流測定装置 Yを構築し、こ の電流値測定装置 Yによってグルコース溶液に電圧を印加したときの応答電流値と して評価した。
[0077] 電流値測定装置 Yは、作用極 Yl、参照極 Υ2および対極 Υ2を備えたものであり、 それらの電極 Υ1〜Υ3がポテンシォスタツト Υ4に接続されたものである。この電流値 測定装置 Υでは、電極 Υ1〜Υ3をグルコース溶液に浸漬してグルコース溶液に電圧 を印加することが可能であり、また電圧印加時の応答電流値を測定することが可能で ある。ここで、作用極 Y1は、先に説明した方法により形成した本案電極または比較電 極であり、参照電極 Υ2は、銀 Ζ塩化銀電極 (商品名「RE—1B」; BAS社製)であり、 対極 Y3は白金電極である。
[0078] (リニアスイープボルタンメトリー)
本実施例においては、本案電極および比較電極の応答性を検討する前に、濃度 の異なる複数種のグルコース溶液のそれぞれにつ 、て、本案電極を作用極 Y1とし て、先に説明した電流値測定装置 Yを用いてリニアスイープボルタンメトリー測定を行 つた o
[0079] この測定においては、掃引電圧は、 lOOmVZsecとし、 400mV〜 + 700mVの 範囲で応答電流値を測定した。グルコース溶液としては、 OmgZdL、 50mgZdL、 1 OOmg/dL, 200mgZdL、 400mg/dL,および 600mgZdLのものを使用した。 その結果、 + 100〜 + 700mVの範囲において、グルコース溶液の濃度の差に応じ た応答電流値の差が見受けられた。この結果を踏まえて、以下に行う応答電流値の 測定においては、グルコース溶液に対する印加電圧を +600mVに設定した。
[0080] (応答性)
本案電極および比較電極の応答性は、濃度の異なる複数種のグルコース溶液の それぞれについて、本案電極または比較電極を作用極 Y1として、先に説明した電流 値測定装置 Yを用いて応答電流値のタイムコースを測定することにより行った。応答 電流値測定時の印加電圧は、上述の通り + 600mVとし、グルコース溶液としては、 0 mgZdL、 50mgZdL、 lOOmg/dL, 200mg/dL, 400mgZdL、および 600mg ZdLのものを使用した。それぞれのグルコース溶液に対する応答電流値のタイムコ ースについては、図 10に示した。また、測定開始から 1秒後の応答電流値について、 グルコース濃度の関係として図 11に示した。
[0081] 図 10および図 11から分力るように、本案電極では オーダーの応答電流値が測 定されて!/、る一方で、比較電極では nオーダーの応答電流値しか測定されて 、な ヽ 。すなわち、比較電極では、従来より報告されている金属錯体などの電子伝達物質 を使用しな 、系における応答電流値の測定結果 (nオーダー)と同様な結果が得られ た。その一方で、本案電極では、従来の報告よりも遥かに大きな オーダー応答電 流値が得られ、本案電極の応答性 (感度)が高いことが確認された。
[0082] また、図 10および図 11からは、本案電極を用いた場合には、グルコース濃度の相 違を応答電流値の相違として適切に反映させることができることも分かる。そのため、 本案電極を用いた場合には、少なくとも本実施例において応答電流値を測定したグ ルコース濃度の範囲(0〜600mgZdL)において、適切にグルコース濃度を測定す ることがでさる。
[0083] このように、リン脂質ポリマーを介して CyGDHを固定ィ匕した本案電極は、金属錯体 などの電子伝達物質を用いなくても、ダルコース濃度を測定するのに十分な応答性( 感度)を有している。そのため、本案電極では、電子伝達物質を用いずとも適切なグ ルコース濃度 (たとえば血糖値)の測定が可能であるばかりか、電子伝達物質を用い る必要がないために、人体に埋め込んで使用しても人体に対する悪影響はない。そ の結果、本発明は、人体に埋め込んで血糖値を連続的に測定するために使用する バイオセンサに対して問題なく適用することができる。
また、本案電極において採用されていた CyGDHの固定ィ匕方法、すなわちリン脂 質ポリマー溶液の点着および CyGDH溶液に対する浸漬は、極めて簡易な作業であ り、その手法を TASに代表される微細流路を有するバイオセンサに対しても適切 に適用できる。その場合、微細流路に形成されるリン脂質ポリマー層および CyGDH 層は極めて薄層であるために、それらの層を形成したしても微細流路における試料 の移動が著しく妨げられることもない。そのため、微細流路における大部分において 、リン脂質ポリマー層および CyGDH層からなる試薬部を形成しても何らの問題も生 じない。したがって、微細流路に対して広範囲に亘つて試薬部を形成することにより、 μ TASの欠点であった感度の低さを改善し、感度の高い TASを提供することがで さるようになる。

Claims

請求の範囲
[I] 細胞膜類似構造層と、
上記細胞膜類似構造層に固定化され、かつチトクロムまたはチトクロム複合体を含 むタンパク質と、
を含んでいる、タンパク質固定ィ匕膜。
[2] 上記細胞膜類似構造層は、リン脂質ポリマーを含んでいる、請求項 1に記載のタン ノ ク質固定ィ匕膜。
[3] 上記リン脂質ポリマーは、 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン重合体で ある、請求項 2に記載のタンパク質固定ィ匕膜。
[4] 上記細胞膜類似構造層は、シランカップリング剤を導入させたものである、請求項 1 に記載のタンパク質固定ィ匕膜。
[5] 上記シランカップリング剤は、テトラエトキシシランである、請求項 4に記載のタンパ ク質固定化膜。
[6] 上記タンパク質は、グルコース脱水素活性を有する aサブユニット、および電子伝 達機能を有するチトクロム Cを含む CyGDHである、請求項 1に記載のタンパク質固 定化膜。
[7] 被固定ィ匕部材における目的部位に、細胞膜類似構造層を形成する第 1ステップと 上記細胞膜類似構造層に対して、チトクロムまたはチトクロム複合体を含むタンパク 質を自己組織化させる第 2ステップと、
を含んでいる、タンパク質の固定化方法。
[8] 上記細胞膜類似構造層は、リン脂質ポリマーを含んでいる、請求項 7に記載のタン パク質の固定化方法。
[9] 上記リン脂質ポリマーは、 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン重合体で ある、請求項 8に記載のタンパク質の固定ィ匕方法。
[10] 上記第 1ステップに先んじて行なわれ、かつ上記目的部位に親水処理を施す行う 第 3ステップをさらに含んで 、る、請求項 7に記載のタンパク質の固定化方法。
[II] 上記第 2ステップにおいては、上記細胞膜類似構造層は、シランカップリング剤を 導入させたものとして形成される、請求項 10に記載のタンパク質の固定ィ匕方法。
[12] 上記シランカップリング剤は、テトラエトキシシランである、請求項 11に記載のタンパ ク質の固定化方法。
[13] 上記タンパク質は、グルコース脱水素活性を有する aサブユニット、および電子伝 達機能を有するチトクロム Cを含む CyGDHである、請求項 7に記載のタンパク質の 固定化方法。
[14] 基材と、上記基材に固定化された酵素含有層と、を備えており、かつ、
上記酵素含有層は、細胞膜類似構造層と、上記細胞膜類似構造層に対して自己 組織ィ匕した状態で固定化されたチトクロムをサブユニットとする酵素と、を含んで 、る 、酵素固定化電極。
[15] 上記細胞膜類似構造層は、リン脂質ポリマーを含んでいる、請求項 14に記載の酵 素固定化電極。
[16] 上記リン脂質ポリマーは、 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン重合体で ある、請求項 15に記載の酵素固定ィ匕電極。
[17] 上記細胞膜類似構造層は、シランカップリング剤を導入させたものである、請求項 1
4に記載の酵素固定ィ匕電極。
[18] 上記シランカップリング剤は、テトラエトキシシランである、請求項 17に記載の酵素 固定化電極。
[19] 上記酵素は、グルコース脱水素活性を有する exサブユニット、および電子伝達機能 を有するチトクロム Cを含む CyGDHである、請求項 14に記載の酵素固定ィ匕電極。
[20] 基板と、上記基板に固定化された酵素含有層と、を備えており、かつ、
上記酵素含有層は、細胞膜類似構造層と、上記細胞膜類似構造層に対して自己 組織ィ匕した状態で固定化されたチトクロムをサブユニットとする酵素と、を含んで 、る 、ノィォセンサ。
[21] 上記細胞膜類似構造層は、リン脂質ポリマーを含んでいる、請求項 20に記載のバ ィォセンサ。
[22] 上記リン脂質ポリマーは、 2—メタクリロイルォキシェチルホスホリルコリン重合体で ある、請求項 21に記載のバイオセンサ。
[23] 上記細胞膜類似構造層は、シランカップリング剤を導入させたものである、請求項 2
0に記載のバイオセンサ。
[24] 上記シランカップリング剤は、テトラエトキシシランである、請求項 23に記載のバイオ センサ。
[25] 上記酵素は、グルコース脱水素活性を有する exサブユニット、および電子伝達機能 を有するチトクロム Cを含む CyGDHである、請求項 20に記載のバイオセンサ。
[26] 試料を移動させるための流路と、
流路の内部に設けられた試薬部と、
をさらに備えて 、る、請求項 20に記載のバイオセンサ。
[27] 上記流路において一部が露出し、かつ試料に電圧を印加するのに利用される作用 極および対極をさらに備えている、請求項 26に記載のバイオセンサ。
[28] 上記細胞膜類似構造層は、少なくとも一部が上記作用極上に形成されている、請 求項 27に記載のバイオセンサ。
[29] 上記試薬部は、発色剤を含んで!/、る、請求項 26に記載のバイオセンサ。
[30] 上記試薬部は、上記発色剤を含む発色層と、上記細胞膜類似構造層および上記 酵素を含む酵素含有層と、を備えている、請求項 29に記載のバイオセンサ。
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