WO2006123431A1

WO2006123431A1 - 発光ゴルフボール

Info

Publication number: WO2006123431A1
Application number: PCT/JP2005/009494
Authority: WO
Inventors: Shiro Harada
Original assignee: Lumica Corporation
Priority date: 2005-05-18
Filing date: 2005-05-18
Publication date: 2006-11-23
Also published as: US20090062033A1; US7833111B2

Abstract

コアの表面から内部に向けて、略半球状の第一空洞部を複数形成し、第一空洞部の底部からコアの中心に向かって、同空洞部の径よりも小さな径の第二空洞部を設け、さらに同第二空洞部からコアの反対側まで貫通した細穴を開けると共に、コア表面に透明のカバー層が形成されたボール本体に円筒部及びこの円筒部より径の大きいふくらんだ発光部よりなる可撓性を有し透明な素材の密封容器でつくられた化学発光体の円筒部を第二空洞部に密に挿入し発光部を第一空洞部に嵌合せしめたことを特徴とした発光ゴルフボールであり、従来の発光ゴルフボールより発光輝度を上げ、従って遠くからでも視認でき、且つ化学発光体を付け替えて何度でも使用できるようにし、またボールのバランスを維持することにより、その飛行性能をそこなうことのない発光ゴルフボールを提供する。

Description

明細書

発光ゴノレフボール技術分野

本発明は発光機能を有し、夜間のゴルフプレーに使用し得るボールに関するものであり、更に詳述すると従来の発光ゴルフボールよりも発光性に優れ、従つて遠くからでも視認することができ且つボールのバランスを保持しているので、通常のボールと同様の飛行性能を有する発光ゴノレフボールに関する。背景技術

近年、照明設備を有するゴルフ場や野球場ができ、夜間にプレーすることが可能となっている。しかしながら通常のボールを用いて夜プレーをすると照明の届く所にポールが飛んで行った場合は良いが、照明の届かない所に飛んだ場合は、ボー^^を捜すのが困難であったり、紛失してしまうこともあった。

このため夜間のプレーに使用し得るボールとして特開昭 6 2 _ 2 9 7 4号公報に記載の発光ゴルフボールは自己発光機能を有している点で、本発明と同様であるが断面逆三角形状の空洞部に発光体が配置され、さらにその上からコァ（芯球）及び発光体を透明カバーで周囲をおおっている構造が前記公報の図 1に記載されている。これでは発光体を取り替えることができないという欠点があり、又コアの中心軸に直交して、すなわちコアの表面に発光体を横にして配置する為、発光体の全長、直径が制限される。つまり実施例にあるように長さ 2 0 mm、内径 2 mm、外径 3 mmのように、きわめて内容量が少ないため発光液が少量にならざるを得ず、したがって発光輝度が低く且つ発光時間も短くなる欠点があった。又発光体をコアの表面に配置後、透明カバーを形成する工程で、その成形時の圧力により、発光体中のガラス容器が割れ不良品が発生する要因ともなつていた。発明の開示

本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであって、従来の発光ゴルフボールより発光輝度を上げ、従って遠くからでも視認でき、且つ化学発光体を付け替えて何度でも使用できるようにし、またボールのバランスを維持することにより、その飛行性能をそこなうことのない発光ゴルフボールを提供することを目的とする。

コアのバランス（ボールのバランス）を維持すべく、複数の第一空洞部を設ける最少の数は 4ケである。すなわちコアの内部に仮想の正三角錐を作り（第 1図）、その 4つの頂点に第一空洞部を設ける。又はコアの内部に正立方体を想定し、その頂点表面に、 8ケ所第一空洞部を設けてもよい。これはボールのバランスを保っために重要な条件であり、これにより通常のゴルフポ、一ルと変らない良好な飛行性能を有することとなる。このように、少なくとも 4ケ所の第一空洞部に化学発光体の発光部が嵌め込まれている為、どのような位置でボールが静止しても、いずれかの発光部が視界に入る。

低部が断面略 U字状の第一空洞部は第 2図に示すような曲面を有し、中央の発光部からの光を効率よく、外側に放っための形状であればよい。第一空洞部の内壁面が白色系の素材であれば光反射層を設けなくてもよいが、光を吸収しゃすレ、素材の場合は塗装あるいはアルミ蒸着等を施す。

この第一空洞部の底部中央からコアの中心に向かつて第二空洞部を穿つ、この第二空洞部の内径は前記化学発光体の円筒部の直径よりも、わずかに小さく、あるいは第二空洞部にテーパを付けて、円筒部が密に嵌合する構造とする。これにより発光体が固定される。化学発光体の容器は、可撓性を有し、透明又は半透明のポリエチレンかポリプロピレンの合成樹脂でィンジェクシヨンブロ一やブロー成型等の方法で成形する。

化学発光体は、円筒部とこの直径より大きい略球型又は楕円球等の発光部よりなつている。例えば球型の場合の体積は 4ノ 3 X π r³ (πは円周率、 rは半径）であり、単なる棒型の場合の体積は、 7t r ²XL (Lは全長）第 2図に示すように、球型、棒型の全長は同じとし、球の直径を全長の半分と設定した場合のそれぞれの体積は、球型 π r ²X 1Z2 XL+4/3 X π (1 2 XL) ³、棒型は 7t r ²XL、棒型の全長 20mm、直径 3 mmとし、球型の全長 20 m m、円筒部の直径 3mm、球の直径 10 mmとした場合（いずれも肉厚約 0.4 mmとする）のそれぞれの体積は、棒型が約 0. 07 cm³、球型が、約 0. 4 cm³となり、約 5倍以上の液量となる。前記球の直径を小さくしたり、楕円状等としても、棒型に比べて著しく多くの発光液を蓄えることが出来る。

第二空洞部の底からコアの中心を通って、反対側まで貫通した細穴を穿つことにより、化学発光体取り外し用穴となる。すなわち細長い棒状のものを反対側の細穴に挿入し、円筒部分を押し進めることにより、化学発光体を外すことができる。第一空洞部及びコアの表面に、透明又は半透明のポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリブタジエン、アイオノマーなる樹脂を射出成型法あるいは圧縮成型法にてカバーする。

化学発光を呈する 2種類の薬品は蛍光液並びに酸ィヒ液と一般に呼ばれている。そのいずれかをガラス容器に封入するものであるが、長期保存性は水分に弱い蛍光液をガラス容器に密封する方が効果的である。一例として酸化液はフタル酸ジメチル、 t—ブタノール、過酸化水素水及び触媒であり、蛍光液はフタル酸ジブチル、修酸エステル、蛍光物質よりなる組成物である。なお、長時間発光を持続させる手段として、蛍光液中に修酸エステルをフタル酸ジブチルの溶解度以上加えて固体状で沈殿した状態にすれば、過酸化水素と修酸エステルの反応の進行と共に固体の修酸エステルが溶解し、溶解した分だけ反応することを繰り返すため、持続した発光が得られる。この場合蛍光物質は長時間の発光に十分な量を加えておく、同じく長時間発光を持続させる手段として、無溶媒とし修酸エステル及び蛍光物質を固体状で存在させれば、上記と同様の持続した発光が得られる。

使用する時は、化学発光体を曲げて、中のガラス容器を割り、 2つの薬品を混合すると発光が始まる。この発光体の円筒部分を各第二空洞部に密に嵌合するように発光部を持って押し込む。発光部の先端は第一空洞部表面より出ないようにする。このボールをクラブで打つと、ボールの飛行曲線や方向がプレーヤーに視認される。なお、予め、各空洞部に化学発光体をセットしたゴノレフボールを準備し、スタート時のドライバーショットの打撃による衝撃で、化学発光体を発光させる事も出来る。

図面の簡単な説明

第 1図本発明の実施例におけるコアに第一空洞部を設ける位置を示す説明図。

第 2図本発明の実施例における発光ゴルフボールの断面説明図。

第 3図本発明の実施例における発光ゴルフボールの断面説明図。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の発光ゴルフボールの実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。第 2図は本発明の発光ゴルフボールについての実施例の形態を示すもので、化学発光体 8の全長が 1 8 mm、円筒部 6の直径は 3 mm、その長さは 9 mm、発光部 7は略卵型とし、その最大直径は 8 . O mm, 長さ 9 mmとした。また肉厚を 0. 3〜0. 4 mmとし、ポリエチレン樹脂にてブロー成形する。この容器の中に直径 2. 2 mm, 全長 16mm、肉厚 0. 1 mmの密閉ガラス管を入れる。この密閉ガラス容器 9の中には、フタル酸ジブチルにビス (2, 4, 5—トリクロ口一 6—カルボイソペンチノレォキシフエニル）ォキザレート（以下 CPP0と称す）及び 1—クロロー 9, 10—ビス（フエ二ルェチ二ル）アントラセンが溶解し、かつ固体状でも CPP0が存在している状態とする。これは前記 CPP0 をフタル酸ジブチルに過飽和になる量を加えて加熱融解してガラス容器に注入、溶封した後、室温に戻すと CPP0の結晶が析出するため容易に製造できる。

前記のサイズでブロー成形した容器の円筒部 6の開口部より酸化液を注入した後、前記の密閉ガラス容器 9を入れ、開口部を閉じれば化学発光体 8が完成する。

次に直径が約 4 Ommのブタジエンゴムを主原料とした白色のコア 1の表面に、同コアの内部に仮想の正三角錐を作り（第 1図）、その 4つの頂点に直径 1 Omm深さ 1 1mmの略半球状の第一空洞部 2を 4ケ所設けると互いの間隔がすべて同一になる„このコアの周囲に透明なアイオノマー樹脂でカバー 5する。これは射出成型法にて行った。

その後、第一空洞部 2に充填されている透明樹脂層の中心からコアの中心に向けて直径 8. Omm深さ 1 Ommの穴をボールェンドミルで開けることにより、第一空洞部 2の内壁面に厚さ約 1 mmの透明な層 5が形成される。さらに、この第一空洞部の底部中心に直径 2. 98 mmで深さ 9 mmの第二空洞部 3をボールの中心に向かって開ける。またこの第二空洞部の底部中心よりボールの反対側に向かって、直径 2. 3 mmの細穴 4を貫通させる。この完成したゴルフボール本体の 4ケ所の第一空洞部 2に予め発光をスタートさせた上記化学発光体 8をそれぞれ押し込んで装着すると、充分な液量を確保した発光部 7から出る光は白色コア 1の内側壁面に反射して、外側に放出され、強い光が得られる。本実施例では発光部 7を覆うように透明カバー層 5があるため発光面積が広くなる特徴を有している。しかし必ずしも第一空洞部 2の内壁面に透明カバ一層 5を設けなくとも本来の夜間での視認性に問題はない。産業上の利用可能性

本発明によると、上述のごとく、通常のボールと同様の構成のものに発光部がバランスよく配置されているため飛行性能を害することもない。また従来の発光ゴルフボールに比べ、発光の輝度の向上及び発光持続時間に必須である発光液の液量を、充分に確保でき、且つその発する光を反射面で効率よく外側に向かわせるため、優れた発光性を有し、従って、照明の届かない暗い所は勿論、飛行中にぉレ、ても、又かなり遠レ、距離からでも視認できる効果がある。

Claims

請求の範囲

. コアの表面から中心に向けて、第一空洞部を複数形成し、それぞれの第一空洞部は互いに同じ間隔を有するように配置され、かつ第一空洞部の底部からコアの中心に向かって、同空洞部の径ょりも小さな径の第二空洞部を設け、さらに同第二空洞部からコアの反対側まで貫通した細穴を開けると共に、円筒部と同円筒部より径の大きいふくらんだ発光部よりなる可撓性を有し透明な素材よりなる密封容器内に、混合することにより化学発光を呈する第一の薬品が封入され、かつ同容器内に収容された密封ガラス容器内に第二の薬品が充填されて封入された化学発光体の前記円筒部を上記第二空洞部に密に揷入し、第一空洞部に発光部が嵌合した化学発光体が着脱自在に装着できることを特徴とした発光ゴルフボール。

. コアの表面から中心に向けて、略半球状の第一空洞部を複数形成し、それぞれの第一空洞部は互いに同じ間隔を有するように配置され、かつ第一空洞部の底部からコアの中心に向かって、同空洞部の径ょりも小さな径の第二空洞部を設け、さらに同第二空洞部からコアの反対側まで貫通した細穴を開けると共に、コア表面及び第一空洞部の表面に透明又は半透明のカバー層が形成されたボール本体において円筒部と同円筒部より径の大きいふくらんだ発光部よりなる可撓性を有し透明な素材よりなる密封容器内に、混合することにより化学発光を呈する第一の薬品が封入され、かつ同容器内に収容された密封ガラス容器内に第二の薬品が充填されて封入された化学発光体の円筒部を上記第二空洞部に密に揷入し、第一空洞部に発光部が嵌合した化学発光体が着脱自在に装着できることを特徴とした発光ゴルフボール。

. 上記第一空洞部の内壁面に光反射層を形成した請求項 1又は 2記載の発光ゴルフボーノレ。

. 白色又は白色に近い色の素材で成形したコアよりなる請求項 1又は 2記載の発光ゴルフボール。

. 密封ガラス容器内に充填された第二薬品が溶媒中で修酸エステル及び蛍光物質が溶解し且つ修酸ェステルが粉体又は結晶等の固体状で存在せしめ、このガラス容器の外側で容器内の第一薬品を酸ィヒ液とした請求項 1又は 2記載の発光ゴルフボール。

. 密封ガラス容器内に充填された第二薬品が無溶媒で修酸エステル及び蛍光物質が粉体又は結晶等の固体状で存在し、このガラス容器の外側で容器内の第一薬品を酸化液とした請求項 1又は 2記載の発光ゴルフボール。