WO2006118002A1

WO2006118002A1 - ビットホルダ装置

Info

Publication number: WO2006118002A1
Application number: PCT/JP2006/307919
Authority: WO
Inventors: Shumi Akazawa
Original assignee: Ryobi Ltd.
Priority date: 2005-04-27
Filing date: 2006-04-14
Publication date: 2006-11-09
Also published as: JP2006305664A

Abstract

　ビットホルダ装置５は、ビットホルダ本体１０、転動体３０及びスリーブ２０を備えている。スリーブ２０の長孔１２と対向する位置には、第１の凹部２２、第２の凹部２３及び凸部２４が形成され、さらに、ビットホルダ本体１０には、第２の凹部２３と対向する位置に巻き付けられる帯状弾性部材１５が設置されている。この帯状弾性部材１５は、転動体３０が長孔１２におけるビット挿入口側にあるときには、長孔１２における第２の凹部２３と対向する領域を閉鎖しており、転動体３０が長孔１２におけるビット挿入奥側に移動したときには、転動体３０に押圧されることによって第２の凹部２３内に収納される。このような構成を備えることによって、電動工具に用いられるビットを安全、容易、且つ、瞬時に挿抜することが可能となる。

Description

ビットホルダ装置

技術分野

[0001] 本発明は、電動工具に用いられるビットに対して設置することができるビットホルダ装置の改良に関するものである。

背景技術

[0002] 一般的に、 1台の電動工具を用いて複数の作業を行う場合には、ビットホルダ装置を利用することが便利である。例えば、電動工具にドライバビットを装着すればねじ締め作業を行うことができ、ドライバビットにドリルが取り付けられたビットホルダ装置を装着すれば孔開け作業を行うことができる。そして、ねじ締め作業と孔開け作業とが頻繁に入れ替わるような作業環境においては、ビットホルダ装置の着脱が頻繁に行われること〖こなる。

[0003] 従来のビットホルダ装置としては、例えば、下記特許文献 1及び 2に記載のものが知られている。まず、下記特許文献 1に記載のビットホルダ装置は、図 6に示すように、ドライバビット 100に対応する中空軸 101の両側にスライドロック 102とリングスプリング 103を設け、ドリル 104とドライバビット 100とを接続できるようにしたものである。このビットホルダ装置をドライバビット 100に装着するときには、スライドロック 102を保持した状態でドライバビット 100を係合孔に挿入させていけばドライバビット 100の先端がスチールボール 105と干渉し、その反力でスライドロック 102がドライバビット 100側に移動することになるので、スチールボール 105が外周方向に移動可能となり、ドライバビット 100が所定の位置まで挿入され固定されることになる。

[0004] また、下記特許文献 2には、電動工具に対して直接ビットを取り付けるためのビットホルダ装置が開示されている。このビットホルダ装置においても、ビットを電動工具本体に設置されたビットホルダ装置に挿入するだけで、ビットの装着が可能となって、る

[0005] なお、本発明が属する技術分野に関連する他の先行技術文献として、例えば、下記特許文献 3及び 4が存在する。 [0006] 特許文献 1 :特開平 9 277135号公報

特許文献 2：特開 2000— 218412号公報

特許文献 3：特許第 2698026号明細書

特許文献 4：実公平 7 - 15734号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0007] し力しながら、上記特許文献 1に記載のビットホルダ装置では、ドライバビット 100の取り外し時において、スライドロック 102をドライバビット 100側に移動させた状態で、中空軸 101をドライバビット 100と反対方向に引き抜かなければならないので、非常に操作性が悪、構成となって、る。

[0008] また、上記特許文献 2に記載のビットホルダ装置についても、ビットの取り外し時は、ビットを外す方向と反対の方向にスリーブを移動させた状態でなければビットを取り外すことができないので、上記特許文献 1に記載のビットホルダ装置と同様、ユーザは非常に不便な操作を強いられることになる。

[0009] さらに、上記特許文献 3及び 4など、ビットホルダ装置に関する先行技術文献を調查したが、操作性の良、ビットホルダ装置を見出すことはできな力つた。

[0010] 本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、電動工具に用いられるビットに対して、安全、容易、且つ、瞬時に挿抜することができる新たなビットホルダ装置を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0011] 本発明に係るビットホルダ装置は、ビット挿入孔を備えるとともに、前記ビット挿入孔の一部にビットの挿抜方向に延びる長孔が形成されるビットホルダ本体と、前記長孔に沿って移動自在に設置される転動体と、前記ビットホルダ本体の外周に弾性部材を介して設置され、前記弾性部材がビットの挿抜方向と略平行方向に及ぼす弾性力によって、前記長孔及び前記転動体を覆った状態でスライド移動自在とされるスリーブと、を有するビットホルダ装置であって、前記スリーブの前記長孔と対向する位置には、前記長孔におけるビット挿入口側での前記転動体の外周方向への移動を許容する第 1の凹部と、前記長孔におけるビット挿入奥側での前記転動体の外周方向への移動を許容する第 2の凹部と、前記第 1の凹部と前記第 2の凹部との間に位置し、前記転動体の外周方向への移動を規制する凸部と、が形成され、さらに、前記ビットホルダ本体には、前記第 2の凹部と対向する位置に巻き付けられる帯状弾性部材が設置され、前記帯状弾性部材は、前記転動体が前記長孔におけるビット挿入口側にあるときには、前記長孔における前記第 2の凹部と対向する領域を閉鎖しており、前記転動体が前記長孔におけるビット挿入奥側に移動したときには、前記転動体に押圧されることによって前記第 2の凹部内に収納されること、を特徴とする。

[0012] また、本発明に係るビットホルダ装置にぉ、て、前記転動体は、金属製のスチールボールとして構成されることが好適である。

[0013] さらに、本発明に係るビットホルダ装置において、前記長孔におけるビットの挿抜方向に対して直交する方向の孔幅は、前記スチールボールの直径よりも小さく構成することがでさる。

[0014] またさらに、本発明に係るビットホルダ装置にぉヽて、前記スリーブの少なくとも表面は、断熱部材によって形成されて、ることとすることができる。

[0015] なお上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなぐこれらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。

発明の効果

[0016] 本発明によれば、電動工具に用いられるビットに対して、安全、容易、且つ、瞬時に挿抜することができる新たなビットホルダ装置を提供することが可能である。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1A]図 1Aは、本実施形態に係るビットホルダ装置の構造を説明するための縦断面側面図である。

[図 1B]図 1Bは、本実施形態に係るビットホルダ装置の横断面側面図である。

[図 1C]図 1Cは、図 1Bにおける A— A断面を示す図である。

[図 1D]図 1Dは、図 1Cにおける B— B断面を示す図である。

[図 2A]図 2Aは、本実施形態に係る帯状弾性部材を説明するための図である。

[図 2B]図 2Bは、本実施形態に係る帯状弾性部材を説明するための図である。

[図 3A]図 3Aは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3B]図 3Bは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3C]図 3Cは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3D]図 3Dは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3E]図 3Eは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3F]図 3Fは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 3G]図 3Gは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[図 4]図 4は、本実施形態に係るビットホルダ装置の適用態様を例示する図である。

[図 5]図 5は、本実施形態に係るビットホルダ装置の多様な形態の変形例を示す図である。

[図 6]図 6は、従来のビットホルダ装置を例示する図である。

符号の説明

[0018] 5 ビットホルダ装置、 10 ビットホルダ本体、 11 ビット挿入孔、 12 長孔、 12a 係止部、 13 取付手段、 14 係止構造部、 15 帯状弾性部材、 20 スリーブ、 21 弾性部材、 22 第 1の凹部、 23 第 2の凹部、 24 凸部、 30 スチールボール、 31 リテーナリング、 32ヮッシャ、 40 ドライノくビット、 41 窪み、 50 ドリルキリ、 60 係止部材、 100 ドライバビット、 101 中空軸、 102 スライドロック、 103 リングスプリング、 104 ドリノレ、 105 スチーノレボーノレ。

発明を実施するための最良の形態

[0019] 以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなぐまた、実施形態の中で説明されて!、る特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

[0020] 図 1Aは、本実施形態に係るビットホルダ装置の構造を説明するための縦断面側面図であり、図 1Bは、本実施形態に係るビットホルダ装置の横断面側面図である。また、図 1Cは、図 1Bにおける A— A断面を示す図であり、図 1Dは、図 1Cにおける B— B 断面を示す図である。なお、本明細書における「ビット」の語は、電動工具に用いられるドライバビットなどのあらゆる工具を含むものであり、その刃先形状についても、 + ( プラス)型、―（マイナス)型、へキサ型など、あらゆる型式を含むものである。

[0021] 本実施形態に係るビットホルダ装置 5は、基本的な構成部材として、ビット挿入孔 1 1を備えるビットホルダ本体 10と、ビットホルダ本体 10の外周に弾性部材 21を介して設置されるスリーブ 20と、ビットホルダ本体 10とスリーブ 20との間に転動移動自在に設置されるスチールボール 30とを有して!/、る。

[0022] ビットホルダ本体 10は、概略円柱状に形成される部材であり、その一端側にビット挿入孔 11を備えている。本実施形態に係るビットホルダ装置 5は、断面六角形状のドライバビットの挿抜を想定してヽるので、ビット挿入孔 11の断面形状も六角形に形成されている。ただし、この断面形状は、挿抜対象となるビットの形状に合わせて任意に変更することができる。

[0023] また、ビット揷入孔 11の一部には、ビットの挿抜方向に延びる長孔 12が形成されている。この長孔 12には、ビットを固定する役割を担うスチールボール 30が転動移動自在に設置されており、長孔 12に沿って移動できるようになつている。特に、この長孔 12は、ビットの挿抜方向に対して直交する方向（図 1A中、上下方向）の孔幅が、スチールボール 30の直径よりも小さく設定されている。したがって、スチールボール 30 は、長孔 12からその一部をビット挿入孔 11内にはみ出した状態で設置されている。このはみ出し量については、ビットがビット挿入孔 11に挿入されたときに、ビットが備えるビット固定用の窪みに対してちようど嵌り込む量に設定されている。

[0024] なお、ビットホルダ本体 10のビット挿入孔 11が形成される側とは別端側には、ドリルキリ設置用の取付手段 13が形成されている。

[0025] スチールボール 30は、ねじ止め作業等を行うビットからの荷重を受容できるように、金属製の鋼球として構成される転動体である。一般的には、軸受鋼ゃ強靱鋼、ステンレス鋼、工具鋼等の高硬度の鉄鋼材料を用いることが望ましいが、用途に応じてあらゆる金属材料を適用することが可能である。

[0026] スリーブ 20は、ビットホルダ本体 10の外周に弾性部材 21を介して設置され、弾性部材 21がビットの挿抜方向と略平行方向に及ぼす弾性力によって、長孔 12及びスチールボール 30を覆った状態でスライド移動自在とされる部材である。このスリーブ 2 0におけるスライド移動のストロークについては、ビット挿入奥側のストローク端力ビットホルダ本体 10と、このビットホルダ本体 10の外周に形成した溝に係合するリテーナリング 31とヮッシャ 32とを介して接続する弾性部材 21とによって規定されており、ビット揷入口側のストローク端力ビットホルダ本体 10に形成される係止構造部 14によつて規定されている。したがって、スリーブ 20は、常には弾性部材 21の弾性力によって係止構造部 14に押し当てられた状態になっており、弾性部材 21の弾性変形の範囲にお、てスライド移動できるようになって!/、る。

[0027] また、スリーブ 20の内周面側の長孔 12と対向する位置には、長孔 12におけるビット揷入口側でのスチールボール 30の外周方向への移動を許容する第 1の凹部 22と、長孔 12におけるビット挿入奥側でのスチールボール 30の外周方向への移動を許容する第 2の凹部 23と、第 1の凹部 22と第 2の凹部 23との間に位置し、スチールボール 30の外周方向への移動を規制する凸部 24と、が形成されている。これら第 1の凹部 22と第 2の凹部 23及び凸部 24が発揮する機能については後述する。

[0028] なお、スリーブ 20は、本体部分が鋼材で形成されており、さらにその少なくとも表面部分は、榭脂ゃゴムなどの断熱部材によって形成することが好適である。これは、ビットホルダ装置 5をビットに取り付けて作業を行うことによって、ビットホルダ装置 5自体が熱を持ってしまうからであり、榭脂ゃゴムなど力もなる断熱部材の採用によって、ュ一ザはビットホルダ装置 5の脱着作業を安全に行うことが可能となる。

[0029] さらに、本実施形態に係るビットホルダ装置 5の特徴的な構成として、ビットホルダ本体 10には、第 2の凹部 23と対向する位置に帯状弾性部材 15が巻き付けられていることが挙げられる。この帯状弾性部材 15は、図 2Aにおいて示されるような帯状の鋼板を、図 2Bで示されるようなコイル状に巻き回したものであり、コイルの内周側力も外周側に向力つて加わる力に杭して中心方向に弾性力を及ぼすことができる部材である。

[0030] そして、この帯状弾性部材 15は、スチールボール 30が長孔 12におけるビット挿入口側にあるときには、長孔 12における第 2の凹部 23と対向する領域を閉鎖し（図 1A 乃至図 1D参照）、スチールボール 30が長孔 12におけるビット挿入奥側に移動したときには、スチーノレボーノレ 30〖こ押圧されることによって第 2の凹部 23内に収納されるように構成されている。

[0031] 以上、本実施形態に係るビットホルダ装置 5の構成部材につ、て説明した。次に、本実施形態に係るビットホルダ装置 5の具体的な動作を説明する。ここで、図 3A乃至図 3Gは、本実施形態に係るビットホルダ装置の動作を説明するための図である。

[0032] 奘羞動作

まず、装着動作について説明する。スリーブ 20を保持し、さらにドライバビット 40を固定した状態で、符号 exで示される矢印の方向にビットホルダ装置 5を移動すると、ビット挿入孔 11に挿入されたドライバビット 40の先端がスチールボール 30に接触する（図 3Aの状態参照)。

[0033] ドライバビット 40の挿入に伴ってドライバビット 40の先端傾斜部がスチールボール 3 0を押し込み、スチールボール 30は、長孔 12におけるビット挿入奥側に移動する。スチールボール 30がドライバビット 40の挿入方向及び外周方向へ移動することによつて、帯状弾性部材 15は第 2の凹部 23内に押し拡げられ、スチールボール 30についても第 2の凹部 23内にその一部が収納されるので、ドライバビット 40はさらに前進することができる（図 3Bの状態参照)。

[0034] さらにドライバビット 40をビット揷入孔 11に挿入して、くと、ドライバビット 40が有する窪み 41にスチールボール 30が落ち込むことになる。このとき、帯状弾性部材 15は元の位置に戻るので、スチールボール 30を押圧し、保持する方向に弾性力を働かせることになる。以上の動作によって、ビットホルダ装置 5のドライバビット 40への装着が完了する（図 3Cの状態参照)。

[0035] 保持状態

次に、保持状態について説明する。ビットホルダ装置 5は、たとえどの様な力が外部から加わっても、確実にドライバビット 40を保持しておく必要がある。この保持機構について、図 3Dを用いて説明する。図 3Dでは、取付手段 13に設置したドリルキリ 50を用いて作業を行う場合を例示している。このような状況の場合、孔開け作業の途中でドリルキリ 50を引き抜こうとすると、被切削物との抵抗によってドリルキリ 50が被切削物内力も抜けにくくなることがある。このとき、ドライバビット 40には、ビットホルダ装置 5 力抜け出そうとする力が加わることになる。

[0036] ドライバビット 40に対して符号 /3で示す矢印の方向に力が加わると、ドライバビット 4 0が有する窪み 41の作用によって、スチールボール 30は長孔 12におけるビット挿入口側に移動することになる。このとき、窪み 41の傾斜面の作用によって、スチールボール 30には外周方向に押し上げる力が加わる力スチールボール 30は、スリーブ 2 0に形成される凸部 24の作用によって外周方向への移動を規制されることになる。外周方向への移動を規制されたスチールボール 30は、窪み 41内に残ることになる。したがって、ドライバビット 40は、ビットホルダ装置 5から抜けることはなぐ保持状態が維持されることになり（図 3Dの状態参照）、被切削物力も抜けに《なったドリルキリ 5 0をドライバビット 40とともに引き抜くことができる。

[0037] 脱纖作

最後に、脱着動作について説明する。電動工具に装着されたドライバビット 40からビットホルダ装置 5を取り外す場合、図 3Eに示すようにスリーブ 20をビットホルダ装置 5の取り外し方向と同じ方向（符号 γで示す矢印の方向）に移動させると、スチールボール 30の外周方向への移動が規制された状態から、さらに弾性部材 21が圧縮されて、スチールボール 30の外周側に第 1の凹部 22が位置する状態となる。この状態からさらにスリーブ 20を符号 γで示す矢印の方向に移動させると、スチールボール 30 は窪み 41の作用によって外周側に持ち上げられ、第 1の凹部 22内に収納される状態となる（図 3Fの状態参照)。図 3Fで示されるような状態になると、ドライバビット 40 の動作を規制するものはなくなるので、さらに引き抜くことによって、図 3Gで示すようなドライバビット 40が完全にビットホルダ装置 5から外れた状態となる。このとき、スチ一ルポール 30は、図 1Cに示すように長孔 12のビット挿入孔 11側に形成された係止部 12aによってビット揷入孔 11方向への移動を規制されるので、ビット揷入孔 11内に落ち込むことはない。 [0038] 以上、本実施形態に係るビットホルダ装置 5の構成部材及び動作について説明した。そして、本実施形態に係るビットホルダ装置 5では、装着時はドライバビット 40をビット挿入孔 11に挿入すれば確実な装着が行われ、一旦装着が行われるとドライバビット 40に対してどのような外力が加わっても確実な装着状態が維持され、さらに、脱着時はスリーブ 20をビットホルダ装置 5の取り外し方向と同じ方向に移動させれば簡単な脱着を行うことが可能である。したがって、本実施形態に係るビットホルダ装置 5 によれば、ユーザは、ドライバビット 40の挿抜動作を容易、且つ、瞬時に行うことが可能である。また、ユーザが接触するスリーブ 20の少なくとも表面部分は、榭脂ゃゴムなどの断熱部材によって形成されて、るので、たとえビットホルダ装置 5が高温となつたとしても、ユーザは安全にビットホルダ装置 5の脱着作業を行うことが可能である。したがって、本実施形態に係るビットホルダ装置 5によれば、ユーザは、電動工具に用いられるドライバビット 40の挿抜動作を、安全、容易、且つ、瞬時に行うことが可能となる。

[0039] 以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良をカ卩えることが可能である。

[0040] 例えば、本実施形態に係るビットホルダ装置 5は、図 4において例示するような電動工具に用いられる断面六角形状のドライバビット 40に装着され、ドリルキリ 50とともに用いられる場合を例示して説明した。しかしながら、本発明の適用は、図 4に示すような形態に限定されるものではなぐあらゆる工具形式のビットを用いることが可能である。また、ビットホルダ装置 5の先端に設置される工具については、ドリルキリ 50を含むあらゆる工具を用いることが可能である。

[0041] さらに、上述した実施形態では、スリーブ 20のビット挿入口側のストローク端を規定する構造としてビットホルダ本体 10に形成される係止構造部 14を採用する場合を例示して説明した。しかし、このスリーブ 20のビット挿入口側のストローク端を規定する構造については、例えば、図 5に示すような係止部材 60を用いることも可能である。なお、この係止部材 60については、 Cリングや Eリング等を用いることが好適である。このような構成を採用することによって、ビットホルダ装置 5の組み立て作業が容易となり、メンテナンス性が向上するという効果を発揮することができる。

その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。

Claims

請求の範囲

[1] ビット挿入孔を備えるとともに、前記ビット挿入孔の一部にビットの挿抜方向に延びる長孔が形成されるビットホルダ本体と、

前記長孔に沿って移動自在に設置される転動体と、

前記ビットホルダ本体の外周に弾性部材を介して設置され、前記弾性部材カ Sビットの挿抜方向と略平行方向に及ぼす弾性力によって、前記長孔及び前記転動体を覆つた状態でスライド移動自在とされるスリーブと、

を有するビットホルダ装置であって、

前記スリーブの前記長孔と対向する位置には、

前記長孔におけるビット挿入口側での前記転動体の外周方向への移動を許容する第 1の凹部と、

前記長孔におけるビット挿入奥側での前記転動体の外周方向への移動を許容する第 2の凹部と、

前記第 1の凹部と前記第 2の凹部との間に位置し、前記転動体の外周方向への移動を規制する凸部と、

が形成され、さらに、

前記ビットホルダ本体には、前記第 2の凹部と対向する位置に巻き付けられる帯状弾性部材が設置され、

前記帯状弾性部材は、

前記転動体が前記長孔におけるビット挿入口側にあるときには、前記長孔における前記第 2の凹部と対向する領域を閉鎖しており、

前記転動体が前記長孔におけるビット挿入奥側に移動したときには、前記転動体に押圧されることによって前記第 2の凹部内に収納されること、

を特徴とするビットホルダ装置。

[2] 請求項 1に記載のビットホルダ装置にぉ、て、

前記転動体は、金属製のスチールボールとして構成されることを特徴とするビットホルダ装置。

[3] 請求項 2に記載のビットホルダ装置にぉヽて、前記長孔におけるビットの挿抜方向に対して直交する方向の孔幅は、前記スチールポールの直径よりも小さいことを特徴とするビットホルダ装置。

請求項 1〜3のいずれ力 1項に記載のビットホルダ装置において、

前記スリーブの少なくとも表面は、断熱部材によって形成されていることを特徴とするビットホルダ装置。