WO2006112444A1

WO2006112444A1 - 粒状有彩色樹脂組成物

Info

Publication number: WO2006112444A1
Application number: PCT/JP2006/308074
Authority: WO
Inventors: Yasuo Kita; Tomohiko Akagawa; Tatsushi Ako; Kenji Nozaki; Satoru Yasui
Original assignee: Ube Industries, Ltd.
Priority date: 2005-04-15
Filing date: 2006-04-17
Publication date: 2006-10-26
Also published as: KR20070119755A; EP1873213A4; US20090062447A1; IN2014CN04215A; EP1873213A1; US7638571B2; KR101374030B1

Abstract

　未使用の熱可塑性樹脂成分、有彩色顔料および白色顔料を含む粒状有彩色樹脂組成物あるいは未使用の熱可塑性樹脂成分、白色顔料および黒色顔料を含む粒状白色樹脂組成物であって、該樹脂組成物から作成したシートの明度（Ｌ*）と光透過度との関係が下記式を満足する：　１３００≦（Ｌ*×Ｂ）≦４０００［Ｌ*は上記樹脂組成物から作成した厚み３ｍｍのシートの明度であり、Ｂは上記樹脂組成物から作成した厚み５０μｍのシートの全光線透過率（％）である］。

Description

明細書

粒状有彩色樹脂組成物

技術分野

[0001] 本発明は、電気製品の榭脂成形物、収納容器の榭脂成形物、事務機器の榭脂成形物、自動車バンパー、自動車内装品、そして自動車外装品などの自動車搭載用榭脂成形物などの各種の有彩色榭脂成形物および白色榭脂成型物の製造に有利に用いられる粒状有彩色榭脂組成物および粒状白色榭脂組成物に関する。

背景技術

[0002] ルームクーラー室外機のハウジング、ルームクーラーの風向翼、洗濯機の台座、洗濯槽、ノランサ、外装パネル、冷蔵庫の下部グリル、運搬用取っ手、蒸発皿、食品収容ケース、小型冷蔵庫のアッパーテーブル、複写機のパネル、ハウジング、そして用紙トレー、自動車バンパー、自動車内装品、そして自動車外装品などの各種の部品の構成材料として用いられる榭脂成型物のうち、有彩色の榭脂成形物は、通常、未使用のポリオレフイン榭脂ゃ ABS榭脂などの熱可塑性榭脂に、有彩色顔料、そして必要に応じてフィラー、エラストマー榭脂などの添加成分を加えて調製した熱可塑性榭脂組成物（このような未使用の材料カゝらなる原料組成物は通常、バージン材と呼ばれている）の粒状物（例、粉末、ペレット、フレーク、顆粒、粉砕物）を加熱溶融して成形ダイに導入し、っ、で冷却することにより製造して、る。

[0003] また、上記の各種の部品の構成材料として用いられる榭脂成型物のうち、白色の榭脂成型物は、未使用のポリオレフイン榭脂ゃ ABS榭脂などの熱可塑性榭脂に、必要に応じてフィラー、エラストマー榭脂、そして白色顔料などの添加成分を加えて調製した白色熱可塑性榭脂組成物の粒状物を用いて同様な方法で製造して、る。

[0004] 上記のような粒状物の製造過程や成形物の成形過程において、榭脂溶融物の局部的な過加熱によって着色した榭脂変性物が形成されて成形物に混入することがあり、また空気中に浮遊していたり、あるいは成形機に付着している微細な固形異物が原料榭脂粒状物あるいは榭脂溶融体に混入して、成形物に紛れ込むことがある。これらの榭脂変性物や固体異物が榭脂成形物に一定のレベルを超えて混入すると、その着色榭脂変性物や固体異物の存在が成形物の表面に目に見えて現われるようになる。特に、このような着色榭脂変性物や固体異物は、暗色のものが多いため、比較的淡色の有彩色榭脂成形物や白色榭脂成型物に混入した場合には目立ちやすい。

[0005] 着色榭脂変性物や固体異物の混入が表面に顕在化した榭脂成形物を構成部材として装着した電気製品、収納製品、事務用品あるいは自動車部品は、その商品価値が低くなるため好ましくない。従って、着色榭脂変性物や固体異物の混入が表面に顕在化した榭脂成形物は通常、その異物が顕在化した面に塗装を施し、その塗装皮膜によって異物を覆い隠して利用する力、不良品として廃棄処分するか、あるいは成形物表面にそのような榭脂変性物や固体異物の混入が顕在化していても問題とならな、ような榭脂成形物の原料として再利用することが検討されて、る。

[0006] 一方、近年の各種材料のリサイクルイ匕の要求が高まり、電気製品、自動車部品あるいは事務用品などを構成する榭脂成形物にっヽても高度のリサイクルを要求されているため、電気製品、自動車部品そして事務用品の製造メーカー、電気製品、自動車そして事務用品に装着する榭脂成形物の製造メーカー、それらの榭脂成形物の材料を供給する材料メーカー、そして使用済みの電気製品、自動車そして事務用品の廃棄処理を行なう企業などの各企業は、各種榭脂材料のリサイクルに取り組んでいる。このようなリサイクルの対象物は大別して、前記した榭脂成形品の製造時に発生した不良品 (通常、工程不良品と呼ばれる）と、成形物が実際に電気製品、自動車部品あるいは事務用品などとしてユーザーにより使用され、その後に廃棄処分となつた電気製品、自動車部品あるいは事務用品など力も分離された回収品とに分けられる。

[0007] 特許文献 1には、黒色顔料を含有する熱可塑性榭脂製品の粉砕物、黒色顔料を含有する熱可塑性榭脂製品の粉砕物と有彩色顔料を含有する熱可塑性榭脂製品の粉砕物との混合物、あるいは互いに色相の異なる二種以上の有彩色顔料を含有する熱可塑性榭脂製品の粉砕物に、白色顔料と有彩色顔料とを混合加熱して加熱溶融物を調製し、ついでこの加熱溶融物を固形粒状物に変換することにより有彩色再生榭脂粒状物を製造する方法が開示されて!ヽる。 [0008] 特許文献 2には、少量の榭脂硬化物が混在して!/ヽて、黒色顔料もしくは有彩色顔料を含有する再生対象の熱可塑性榭脂製品粉砕物に、白色顔料、黒色顔料、有彩色顔料などの光遮蔽性顔料を一種もしくは二種以上混合して、加熱溶融物を調製し、次いでその加熱溶融物を固形粒状物に変換することにより、自動車バンパーなどの被膜付き熱可塑性榭脂製品などを、その表面被膜を除去すること無ぐ多方面に再利用が可能な再生榭脂粒状物をすることができる旨の開示がある。

[0009] 特許文献 l :WO 03/095531 A1パンフレット

特許文献 2 :WO 03/089500 A1パンフレット

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0010] 黒色顔料や有彩色顔料を含む熱可塑性榭脂製品が、その使用後に回収されて粉砕された榭脂製品粉砕物に関しては、上記の特許文献 1と 2に記載されているような

、再生作業の実施の際に光遮蔽性顔料を追加添加して再生する方法を利用することにより再利用が可能であることが判明している。

[0011] し力しながら、上記の公知の方法では、再生対象の熱可塑性榭脂製品粉砕物の再生作業に際して、その対象の熱可塑性榭脂製品粉砕物の固体異物による汚染状況を逐一把握しながら、添加する光遮蔽性顔料の種類や添加量を決定しなければならないという煩雑さがある。

[0012] 本発明の主な目的は、有彩色ある!/ヽは白色の熱可塑性榭脂組成物 (バージン材）を成形して、電気製品、自動車部品、あるいは事務用品などの構成部材として使用される有彩色あるいは白色の榭脂成形品を製造する際に発生する着色榭脂変性物の形成や固体異物の混入により、従来は工程不良品として廃棄処分されていた外観不良の成形物の発生を抑制することのできる技術を提供することにある。

[0013] 本発明の目的はまた、使用済みの有彩色あるいは白色の熱可塑性榭脂製品の粉碎物の再利用に際して、新たな光遮蔽性顔料の添加が必要としないか、あるいは新たな光遮蔽性顔料の添加量の微妙な調整を不必要とする技術を提供することにもある。

課題を解決するための手段 [0014] 本発明の発明者は、ポリオレフイン榭脂ゃ ABS榭脂などの未使用の熱可塑性榭脂成分にフィラーと有彩色顔料とを添加して調製する粒状榭脂組成物を製造する際に、白色顔料 (好ましくは、少量の黒色顔料と組合せて）を特定の条件にて存在させることによって、加熱溶融を介して製造される成形物に少量の着色榭脂変性物や固体異物が混入しても、それらの混入が得られる榭脂成形物の表面に顕在化させることを防ぐこと (インビジブル化）が可能となることを見ヽだした。

[0015] 本発明の発明者はまた、ポリオレフイン榭脂ゃ ABS榭脂などの未使用の熱可塑性榭脂成分にフィラーと白色顔料とを添加して調製する粒状白色榭脂組成物を製造する際に、少量の黒色顔料を特定の条件にて存在させることにより、加熱溶融を介して製造される成形物に少量の着色榭脂変性物や固体異物が混入しても、それらの混入が榭脂成形物の表面に顕在化させることを防ぐこと (インビジブル化）が可能となることも見いだした。

[0016] 本発明は、未使用の熱可塑性榭脂成分、有彩色顔料および白色顔料を含む粒状有彩色榭脂組成物であって、該榭脂組成物カゝら作成したシートの明度 (L*)と光透過度との関係が下記式を満足することを特徴とする粒状有彩色榭脂組成物にある。

1300≤(L*X B)≤ 4000

ただし、 L*は上記榭脂組成物力作成した厚み 3mmのシートの明度であり、 Bは上記榭脂組成物から作成した厚み 50 μ mのシートの全光線透過率（％)である。

本発明の粒状有彩色榭脂組成物とは、白色度が 55未満のものを意味する。

[0017] 本発明はまた、上記の粒状有彩色榭脂組成物を加熱溶融し、次いで成形して得られた有彩色榭脂成形物にもある。

[0018] 本発明はまた、未使用の熱可塑性榭脂成分、白色顔料および黒色顔料を含む粒状白色榭脂組成物であって、該榭脂組成物カゝら作成したシートの明度 (L*)と光透過度との関係が下記式を満足することを特徴とする粒状白色榭脂組成物にもある。

1300≤(L*X B)≤ 4000

ただし、 L*は上記榭脂組成物力も作成した厚み 3mmのシートの明度であり、 Bは上記榭脂組成物から作成した厚み 50 mのシートの全光線透過率（％)である。 L*は、 55〜90の範囲にあることが好ましぐ 60〜90の範囲にあることがさらに好ましぐまた 70〜90の範囲にあることがさらに好ましぐ 80〜90の範囲にあることが特に好ましい本発明の粒状白色榭脂組成物とは、代表的には白色度が 55以上のものを意味する。ただし、白色度が 50〜60の範囲の榭脂組成物については、有彩色顔料と白色顔料との組み合わせ、および白色顔料と黒色顔料との組み合わせの、ずれをも利用できる。

[0019] 本発明はまた、上記の粒状白色榭脂組成物を加熱溶融し、次いで成形して得られた白色榭脂成形物にもある。

[0020] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物の好まヽ態様は下記の通りである。

(1)粒状有彩色榭脂組成物がさらに黒色顔料を含む。

(2)粒状有彩色榭脂組成物がフィラーを含む。

(3)熱可塑性榭脂成分がポリオレフインを主要量成分 (50質量％以上）とする。

(4)粒状有彩色榭脂組成物から作成したシートの Bで表わされる全光線透過率が 15 〜60%の範囲（より好ましくは 18〜55の範囲、さらに好ましくは 20〜50の範囲、特に好ましくは 25〜48の範囲）にある。

(5)粒状有彩色榭脂組成物中の白色顔料の含有量が 1質量％以上、 20質量％以下（より好ましくは 1〜20質量％の範囲、さらに好ましくは 1. 5〜18質量％の範囲、特に好ましくは 2〜 15質量％の範囲、最も好ましいのは 3〜 12質量％の範囲）である

(6)粒状有彩色榭脂組成物に含まれる白色顔料が二酸ィ匕チタンである。

(7)粒状有彩色榭脂組成物中の黒色顔料の含有量が 0. 01質量％以上、 1. 0質量 %以下（より好ましくは、 0. 05〜0. 8質量％の範囲、さらに好ましくは 0. 01〜0. 5 質量％の範囲、特に好ましくは 0. 012-0. 3質量％の範囲）であり、黒色顔料の含有量が白色顔料の含有量よりも少ない。

(8)粒状有彩色榭脂組成物に含まれる黒色顔料が鉄黒である。

(9)粒状榭脂組成物から作成される厚み 3mmのシートの白色度が 55未満である。

(10) (L* X B)が 1300以上、 4000以下 (好ましくは 1500〜4000、さらに好ましくは 1800〜4000、特に好ましくは 2000〜3800)である。 [0021] 本発明の粒状白色榭脂組成物の好まヽ態様は下記の通りである。

( 1)粒状白色榭脂組成物がフィラーを含む。

(2)熱可塑性榭脂成分がポリオレフインを主要量成分 (50質量％以上）とする。

(3)本発明の粒状白色榭脂組成物力作成したシートの L*で表わされる明度が 55 〜90の範囲（より好ましくは 60〜90の範囲、さらに好ましくは 70〜90の範囲、特に好ましくは 80〜90の範囲）にある。

(4)粒状白色榭脂組成物から作成したシートの Bで表わされる全光線透過率が 15〜 60%の範囲（より好ましくは 18〜55の範囲、さらに好ましくは 20〜50の範囲、特に好ましくは 25〜48の範囲）にある。

(5)粒状白色榭脂組成物中の白色顔料の含有量が 1質量％以上、 20質量％以下（より好ましくは 1〜20質量％の範囲、さらに好ましくは 1. 5〜18質量％の範囲、特に好ましくは 2〜15質量⁰ /₀の範囲、最も好ましいのは 3〜12質量⁰ /₀の範囲）である。

(6)粒状白色榭脂組成物に含まれる白色顔料が二酸化チタンである。

(7)粒状白色榭脂組成物中の黒色顔料の含有量が 0. 01質量％以上、 1. 0質量％以下（より好ましくは、 0. 05〜0. 8質量％の範囲、さらに好ましくは 0. 01〜0. 5質量％の範囲、特に好ましくは 0. 012-0. 3質量％の範囲）であり、黒色顔料の含有量が白色顔料の含有量よりも少ない。

(8)粒状白色榭脂組成物に含まれる黒色顔料が鉄黒である。

(9)粒状白色榭脂組成物から作成される厚み 3mmのシートの白色度が 55以上 (より好ましくは 65以上、さらに好ましくは 75以上、特に好ましくは 80以上）である。

(10) (L* X B)が 1300以上、 4000以下（好ましくは 1500〜4000、さらに好ましくは 1800〜4000、特に好ましくは 2000〜3800)である。

発明の効果

[0022] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物あるいは粒状白色榭脂組成物を用いることによつて、従来、粒状有彩色榭脂組成物 (バージン材)を加熱成形して榭脂成形品を製造する際に着色榭脂変性物の形成や固体異物の混入によって発生し、工程不良品として廃棄処分されていた外観不良の成形物の生成を抑制することが可能となる。

[0023] さらに、本発明の粒状有彩色榭脂組成物あるいは粒状白色榭脂組成物を用いて製造した白色榭脂成形物は、使用後の該成形物の粉砕物の再利用に際して、新たな光遮蔽性顔料の添加が必要としな、か、ある、は新たな光遮蔽性顔料の添加量の微妙な調整が不必要となる。

発明を実施するための最良の形態

[0024] 本発明の粒状榭脂組成物のうち、最初に粒状有彩色榭脂組成物について次に詳しく説明する。

[0025] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物は、未使用のポリオレフイン榭脂ゃ ABS榭脂などの未使用の熱可塑性榭脂成分、有彩色顔料及び白色顔料を含み、そして好ましくはさらに黒色顔料を含む。さらにフィラーを含有していてもよい。また、熱可塑性榭脂成分はエラストマ一榭脂を含有して、てもよ、。

ポリオレフイン樹脂とエラストマー榭脂とを併用する場合には、熱可塑性榭脂成分中のポリオレフイン樹脂とエラストマー榭脂との混合比は通常、質量比で、 100 : 1〜1 00 : 80の範囲（好ましくは、 100 : 1〜： LOO : 50の範囲、さらに好ましくは 100 : 5〜10 0 :40の範囲）の値とする。

[0026] 熱可塑性榭脂の例としては、ポリオレフイン榭脂、 ABS榭脂、ポリカーボネート系榭脂、ポリウレタン系榭脂、スチレン系榭脂、 ABS榭脂（アクリロニトリル一ブタジエン一スチレン榭 S旨）、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリェステル系榭脂、変性ポリフエ-レンエーテル、ポリフエ-レンスルフイドなどのポリフエ -ルエーテル系榭脂、ポリメタクリル酸メチルのようなポリアクリル酸系榭脂、 6—ナイロン、 66—ナイロン、 12—ナイロン、 6 · 12—ナイロンなどのポリアミド系榭脂、ポリスルホンなどを挙げることができる。

[0027] ポリオレフイン樹脂の例としては、結晶性ポリプロピレンなどのポリプロピレン榭脂、高密度ポリエチレンや低密度ポリエチレンなどのポリエチレン榭脂、そしてこれらの榭脂の混合物をあげることができる。

[0028] エラストマー榭脂としては、明確な降伏点を有しな、熱可塑性の低結晶性エラストマーまたは明確な融点及び降伏点を有しない熱可塑性の非晶性エラストマー榭脂であって、常温でゴム弾性を有するエラストマ一またはゴムを用いることができる。使用できるエラストマ一の具体例としては、スチレン系エラストマ一、ォレフィン系エラストマ一、ポリエステル系エラストマ一、ポリアミド系エラストマ一、ポリウレタン系エラストマ一等の熱可塑性エラストマ一を挙げることができる。エラストマ一榭脂は単独で用いてもよいし、二種以上組み合わせて用いることができる。

[0029] なお、所望により、本発明の粒状有彩色榭脂組成物を製造する際に、未使用の熱可塑性榭脂成分 (バージン材)に、再生榭脂成分を、相対的に少ない量で混合して用いてもよい。

[0030] 粒状有彩色榭脂組成物にフィラーを含有させる場合に用いるフィラーとしては、顔料を除く有機系フイラ一及び無機系フイラ一を用いることができるが、無機系フイラ一が好ましい。これらのフイラ一は光遮蔽性のフィラーであることが好ましい。フイラ一は、熱可塑性榭脂成分 100質量部に対して 40質量部以下の量で添加するのが好ましい。

[0031] 無機系フイラ一としては、タノレク、クレー、マイ力、シリカ、ケイソゥ土、モスハイジ、テイスモ、ワラストナイト、モンモリロナイト、ベントナイト、ドロマイト、ドーソナイト、ケィ酸塩類、炭素繊維、ガラス繊維、ノリウムフェライト、酸ィ匕ベリリウム、水酸ィ匕アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシゥム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモ-ゥム、亜硫酸力ルシゥム、蛙酸カルシウム、硫ィ匕モリブテン、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなど、あるいは亜鉛、銅、鉄、鉛、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、マンガン、スズ、白金、タングステン、金、マグネシウム、コバルト、ストロンチウムなどの金属及びこれらの金属酸ィ匕物、ステンレス鋼、ハンダ、真鍮などの合金、炭化珪素、窒化珪素、ジルコユア、窒化アルミニウム、炭化チタンなどの金属系セラミックスなどの粉末、繊維状ゥイス力及び繊維などを用いることが出来る。特に好ましいのは、タルクおよびマイ力である。

[0032] 有彩色顔料は、公知のものが制限なく使用でき、例えば金属の酸化物、水酸化物、硫化物、クロム酸塩、炭酸塩、硫酸塩、ケィ酸塩などの無機顔料;ァゾ系、ジフエ二ノレメタン系、トリフエ二ノレメタン系、フタロシアニン系、ニトロ系、ニトロソ系、アントラキノン系、キナクリドンレッド系、ベンジジン系、縮合多環系等の有機顔料などを挙げることが出来る。また、着色繊維や光沢を有する金属粒子などであってもよい。有彩色顔料の色相については特に制限がなぐ黄、青、赤、緑などのいずれのものでも使用することができる。これらの顔料は二種類以上を併用することができる。

[0033] 本発明で用いることのできる有彩色顔料の具体例としては、弁柄、群青、コバルトブルー、チタンイェロー、紺青、硫化亜鉛、ノリウム黄、コバルト青、コバルト緑等の無機顔料；キナクリドンレッド、ポリアゾイェロー、アンスラキノンレッド、アンスラキノンイエロ一、ポリアゾレッド、ァゾレーキイェロー、ベリレン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、イソインドリノンイェロー、ウォッチングレッド、パーマネントレッド、パラレッド、トルイジンマルーン、ベンジジンイェロー、ファーストスカイブルー、ブリリアント力一ミン 6B等の有機顔料、着色繊維、光沢を有する金属粒子などが挙げられ、これらの顔料は二種類以上を併用して使用することができる。

[0034] チタンイェローの平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0. 1〜1. 5 /z m、さらに好ましくは 0. 5〜1. 3 m、より好ましくは 0, 7〜1. 1 m、特に 0. 8〜1 111 のものが、分散性、取扱性、そして作業性に優れるため好ましい。チタンイェローの D OP吸油量は特に制限されないが、好ましくは 15〜40 (ccZl00g)、さらに好ましくは 20〜35 (ccZlOOg)、特に好ましいのは 20〜30 (ccZlOOg)の範囲である。チタンイェローの pHは特に制限されないが、好ましくは 6〜 10、特に好ましくは 7〜9の範囲である。

[0035] 群青としては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができる。群青の平均粒子径は、特に制限されないが、好ましくは 0. 1〜5 /ζ πι、さらに好ましく ίま 0. 5〜4 m、より好ましく ίま 0. 8〜3. 5 m、そして特に好まし! /、の ίま 1〜である。これらは、分散性、取扱性及び作業性に優れるため好ましい。群青の DOP吸油量は、特に制限されないが、好ましくは 20〜50 (ccZlOOg)、さらに好ましく ίま 25〜40 (cc/100g)、特に 30〜35 (cc/100g)力 ^好まし!/、。群青の pHiま、特に制限されないが、好ましくは 5〜11、さらに好ましくは 5. 5〜11、特に好ましくは 7〜： L 1の範囲である。

[0036] フタロシアニンブルーとしては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができ、例えばヮーラー法やフタロニトリル法で製造したものを用いることが出来る。フタロシアニンブルーの粒子形状は特に制限されないが、 α型、 j8型などを用いることが出来る。フタロシアニンブルーの平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0. 01〜2 111、さらに好ましくは 0. 05〜： L 5 m、より好ましくは 0. 1〜0 . 4 m、特に好ましくは 0. 1〜1 μ mの範囲である。

[0037] フタロシアニングリーンとしては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができ、例えばヮーラー法やフタ口エトリル法で製造したものを用いることが出来る。フタロシアエングリーンの粒子形状は特に制限されないが、 α型、 β型などを用いることができる。フタロシアニングリーンの平均粒子径は特に制限されない力好ましくは 0. 01〜2 111、さらに好ましくは0. 05〜： L 5 m、より好ましくは 0. 1 〜0. 4 m、特に好ましくは 0. 1〜1 μ mの範囲である。フタロシアニングリーンの pH は特に制限されないが、好ましくは 4〜9、さらに好ましくは 4〜8の範囲である。

[0038] 弁柄としては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができる。弁柄の粒子形状は特に制限されないが、等軸晶系などを用いることが出来る。弁柄の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0. 01〜1 /ζ πι、さらに好ましく ίま 0. 05〜0. 5 /ζ πι、より好ましく ίま 0. 08〜0. 4 /ζ πι、特に好ましく ίま 0. 1〜0. 3 /z mの範囲である。弁柄の DOP吸油量は特に制限されないが、好ましくは 10〜50 ( ccZlOOg)、さらに好ましくは 12〜40 (ccZl00g)、特に好ましくは 15〜30 (ccZl 00g)の範囲である。弁柄の pHは特に制限されないが、好ましくは 4〜8、さらに好ましくは 5〜7の範囲である。

[0039] キナクリドンレッドとしては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができる。キナクリドンレッドの粒子形状は、特に制限されないが、 α型、 β 型、 γ型などを用いることが出来る。キナクリドンレッドの平均粒子径は特に制限されない力好ましくは 0. 01〜2 m、さらに好ましくは 0. 05〜： L 5 m、特に好ましくは 0. 1〜1 /ζ πιの範囲である。アンスラキノンレッドとしては、従来より顔料用として用いられているものを制限なく使用することができる。アンスラキノンレッドの平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0. 01〜2 111、さらに好ましくは0. 05- 1. 5 μ m、特に好ましくは 0. 1〜1 /ζ πιが好ましい。アンスラキノンレッドの pHは特に制限されないが、好ましくは 4〜9の範囲である。

[0040] 白色顔料としては、二酸化チタン、鉛白、酸ィ匕亜鉛をあげることができる。特に好まし!ヽのは二酸化チタンである。

[0041] 二酸ィ匕チタンとしては、従来より顔料用として用いられているものを使用することができ、例えば塩素法や硫酸法で製造したものを用いることができる。塩素法で製造した物が好ましい。粒子形状は特に制限されないが、正方晶系、ルチル型、アナターゼ型などを用いることができ、特に正方晶系及びルチル型が好ましい。平均粒子径は特に制限されない力好ましくは 0. 01-0. 5 m、さらに好ましくは 0. 05-0. 5 m、より好ましく ίま 0. 1〜0. 4 m、特に好ましく ίま 0. 2〜0. 3 mの粒子力 ^分散性、取扱性及び作業性に優れている。二酸ィ匕チタンの DOP吸油量は特に制限されないが、好ましくは 5〜40 (cc/100g)、さらに好ましくは 8〜30 (cc/100g)、より好ましくは 10〜20 (ccZl00g)、特に好ましくは 12〜18 (ccZl00g)である。白色顔料は二種類以上を併用することができる。

[0042] 黒色顔料としては、カーボンブラック、鉄黒などをあげることができる。黒色顔料は、榭脂成形物に高い光遮蔽性を付与することができる。黒色顔料も二種類以上を併用することができる。

[0043] カーボンブラックとしては、従来より顔料用として用いられているものを使用することができ、例えばファーネス法やチャンネル法で製造したカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラックなどを用いることができる。また、カーボンブラックは酸ィ匕処理した物を用いることができる。カーボンブラックとしては、特にファーネス法で製造したファーネスブラックを用いることが、外観の均一性に優れ、分散性に優れ、得られる成形物の黒色度、光沢向上の効果も大きなものとなるので好ましい。カーボンブラックの平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0. 001〜0. 3 /ζ πι、さらに好ましくは 0. 005〜0. 2 /ζ πι、より好ましくは 0. 01 〜0. l ^ m,特に好ましくは 0. 01〜0. 03 mのものが、分散性、取扱性及び作業性に優れ、黒色度、光沢の向上にも高い効果を発揮するため好ましい。

[0044] 鉄黒としては、焼成法により得られる黒色の酸ィ匕鉄を用いることが出来る。鉄黒の粒子形状は特に制限されないが、八面体などの多面体形、球状などを用いることができ、特に八面体が好ましい。鉄黒の平均粒子径は特に制限されないが、好ましくは 0 . 05〜0. 4 /ζ πι、さらに好ましくは 0. 15〜0. 35 ^ m,特に好ましくは 0. 2〜0. 35 /z mが好ましい。鉄黒の DOP吸油量は特に制限されないが、好ましくは 10〜80 (cc ZlOOg)、さらに好ましくは 15〜50 (ccZl00g)、より好ましくは 20〜40 (ccZl00 g)、特に好ましいのは 25〜35 (ccZlOOg)の範囲である。鉄黒の pHは特に制限されないが、好ましくは 9〜： L1であり、特に 9〜10が好ましい。

[0045] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物に添加する黒色顔料としては、カーボンブラックに比較して黒色が弱い鉄黒が好ましい。すなわち、そのような特性を持つ鉄黒は添加量の調整により適度の明度と光透過度の微調整とが容易に行なえるためである。

[0046] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物には、所望により、さらに各種の榭脂添加剤 (例、ステアリン酸カルシウムなどの分散剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、造核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤)を加えることもできる。

[0047] 有彩色顔料、白色顔料、そして所望により添加する黒色顔料などの他の添加成分は、そのまま未使用の熱可塑性榭脂成分に直接添加してもよぐあるいは予め高濃度の顔料を含む榭脂組成物 (マスターバッチ)を調製したのち、顔料未添加の榭脂組成物と混合する方法 (マスターバッチ化技術)を利用してもよい。各種顔料と榭脂成分とを用いるマスターバッチ化技術は既に知られて、る。

[0048] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物の製造方法の例を下記に示す。

( 1 )未使用の熱可塑性榭脂成分の粒状物に適量と推定される有彩色顔料と白色顔料、そして所望により黒色顔料を添加し、さらに必要に応じてフィラーや各種の榭脂添加剤を添加して粒状有彩色榭脂組成物を混合物として得る。

(2)上記混合物を溶融混練し、次いで、直接あるいは粒状物を介して、明度と光透過度の測定用のシート状の試験片をそれぞれ製造する。

(3)シート状の試験片の明度と光透過度を測定し、その測定結果を前記数式に示した条件と比較して有彩色顔料、白色顔料そして所望により黒色顔料の種類や添加量の適否を判断する。試験片の明度と光透過度（％)の積が、 4000を越えている場合

、あるいは 1300に満たない場合は、有彩色顔料、白色顔料そして黒色顔料などの種類や添加量を適宜変更して、上記（1)の工程に戻る。試験片の明度と光透過度（ %)との積が、 1300以上で 4000以下となった場合、本発明に従う粒状有彩色榭脂組成物として利用する。上記の操作を行なうことにより、所望の色調、外観そして物性を有する成形に用いることのできる粒状有彩色榭脂組成物を製造することが出来る。

[0049] 本発明では、未使用の熱可塑性榭脂成分の粒状物と各添加成分との混合方法、混合装置、混合設備については特に制限はなぐ公知の単軸押出機 (混練機)、二軸押出機 (混練機)、二軸押出機と単軸押出機 (混練機)を直列に接続したタンデム型混練装置、カレンダー、バンバリ一ミキサー、混練ロール、ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダーなどの混合及び Z又は混練装置などを用いることができる。

[0050] 本発明の粒状有彩色榭脂組成物は、押出成形、シート成形、射出成形、射出圧縮成形、ガス注入射出成形、プロ一成形、真空成形など公知の成形や成形方法を用いて、各種用途の有彩色榭脂成形品の製造に用いることができる。

[0051] また、本発明の粒状有彩色榭脂組成物からは、光沢面を有する有彩色榭脂成形物、絞などの凹凸や模様を有する有彩色榭脂成形物、あるいは滑らかな凹凸や模様を有する有彩色榭脂成形物などの任意の表面状態の有彩色榭脂成形物を得ることができる。

[0052] 次に、本発明の粒状榭脂組成物のうち、粒状白色榭脂組成物について詳しく説明する。

[0053] 本発明の粒状白色榭脂組成物は、未使用のポリオレフイン榭脂ゃ ABSなどの未使用の熱可塑性榭脂成分、白色顔料及び黒色顔料を含む。さらにフィラーを含有していてもよい。また、熱可塑性榭脂成分はエラストマー榭脂を含有していてもよい。

[0054] 熱可塑性榭脂の例としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した熱可塑性榭脂を挙げることができる。

[0055] エラストマー榭脂としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した各種エラストマー榭脂を挙げることができる。

[0056] なお、所望により、本発明の粒状白色榭脂組成物を製造する際に、未使用の熱可塑性榭脂成分 (バージン材)に、再生榭脂成分を、相対的に少ない量で混合して用いてもよい。

[0057] 粒状白色榭脂組成物にフィラーを含有させる場合に用いるフイラ一としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した各種フィラーを挙げることができる。 [0058] 白色顔料としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した各種の白色顔料を挙げることができる。

[0059] 黒色顔料としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した各種の黒色顔料を挙げることができる。

[0060] 本発明の粒状白色榭脂組成物に添加する黒色顔料としても、カーボンブラックに比較して黒色が弱い鉄黒が好ましい。すなわち、そのような特性を持つ鉄黒は添加量の調整により適度の明度と光透過度の微調整とが容易に行なえるためである。

[0061] 本発明の粒状白色榭脂組成物には、所望により、さらに有彩色顔料を微量添加してもよい。使用できる有彩色顔料の例としては、粒状有彩色榭脂組成物の成分として前述した各種の有彩色顔料を挙げることができる。有彩色顔料の色相につ、ては特に制限がなぐ黄、青、赤、緑などのいずれのものでも使用することができる。これらの顔料は二種類以上を併用することができる。

[0062] 本発明の粒状白色榭脂組成物には、所望により、さらに各種の榭脂添加剤 (例、ステアリン酸カルシウムなどの分散剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、造核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤)を加えることもできる。

[0063] 白色顔料、黒色顔料、そして所望により添加する他の添加成分は、そのまま未使用の熱可塑性榭脂成分に直接添加してもよぐあるいは予め高濃度の顔料を含む榭脂組成物 (マスターバッチ)を調製したのち、顔料未添加の榭脂組成物と混合する方法 (マスターバッチ化技術)を利用してもよい。各種顔料と榭脂成分とを用いるマスターノツチ化技術は既に知られてヽる。

[0064] 本発明の粒状白色榭脂組成物の製造方法の例を下記に示す。

( 1 )未使用の熱可塑性榭脂成分の粒状物に適量と推定される白色顔料そして黒色顔料を添加し、さらに必要に応じて、フィラー、有彩色顔料や各種の榭脂添加剤を添カロして粒状白色榭脂組成物を混合物として得る。

(3)シート状の試験片の明度と光透過度を測定し、その測定結果を前記数式に示した条件と比較して白色顔料と黒色顔料の種類や添加量の適否を判断する。試験片の明度と光透過度（％)の積力 4000を越えている場合、あるいは 1300に満たない場合は、白色顔料と黒色顔料の種類や添加量の適宜変更して、上記（1)の工程に戻る。試験片の明度と光透過度（％)との積が、 1300以上で 4000以下となった場合、本発明に従う粒状白色榭脂組成物として利用する。

上記の操作を行なうことにより、所望の色調、外観そして物性を有する成形に用いることのできる粒状白色榭脂組成物を製造することができる。

[0065] 本発明の粒状白色榭脂組成物の製造方法および粒状白色榭脂組成物から各種用途の白色榭脂成型品を製造する方法で利用できる混合装置や成型装置は、粒状有彩色榭脂組成物についての記載を参照することができる。

[0066] 本発明の粒状白色榭脂組成物からは、光沢面を有する成形物、絞などの凹凸ゃ模様を有する成形物、あるいは滑らかな凹凸や模様を有する成形物などの任意の表面状態の成形物を得ることができる。なお、本発明の粒状白色榭脂組成物の白色とは、通常、アイボリーあるいはライトグレーなどと呼ばれる白色系の有彩色をも含む意味で用いられている。

実施例

[0067] 以下、実施例および比較例を挙げて本発明を説明する力本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

[0068] (1)白色度及び色相の測定

榭脂ペレットを型締カ 130トンの射出成形機を用い、金型:角板（100mm X 100m m X 3mm ;片面:皮紋形状、片面:鏡面）、成形温度： CI— C2— C3— C4 = 180— 190— 200— 210。C、射出圧力： PI— P2— P3— P4 = 108— 98— 88— 78MPa、 ¾tti¾it : Vl -V2 -V3 -V4 = 30 - 30 - 20 - 20%,スクリュウ背圧：フリー、スクリュウ回転数: 60%、金型温度: 40°C、サイクル:射出 10秒、冷却 20秒の射出条件で試験片 (厚み： 3mm)を成形した。この試験片の絞面側をスガ試験機 (株）の SM— 4測色計を用いて、 L*、

b*、 L、 a、 bを測定し、既知の方法で白色度、明度、そして色相を得た。

[0069] (2)光透過度の測定

型締め力 40トンのホットプレス成形機を用い、榭脂ペレットを写真用フエ口タイプ板に挟み (スぺーサ： 70 X 50 X 0. 05mmt)加熱板温度 230°C、余熱時間 2分、脱泡処理時間 1分、加圧時間 1分 (圧力： lOOkgZcm²)、冷却温度 20°C、冷却時間 2分の成形条件で 50 ± 3 mのフィルムを作成し、全光線透過率測定用の試験片としたこの試験片を濁度計（日本電色工業社製濁度計 NDH2000)を用い全光線透過率を測定し、全光線透過率（％)を光透過度（％)とした。光源はハロゲンランプ定格 5 V9W、入光部開口径は 20mm φを用い、フィルムの 5点の個所を測定、平均した。

[0070] (3)試験片の調製と絞面の外観評価方法

榭脂ペレット 100質量部に平均粒径 0. 3mmの鉄粉を 0. 05質量部添加し、プラテック社製タンブラ一を用いて 5分間かけてドライブレンドした。次いで、上記の射出成形条件にて試験片（100mm X 100mm X 3mm、一方の表面が皮紋形状、他方の表面が鏡面）を成形し、得られた試験片について、その表面における固体異物 (鉄粉 )の存在が外観上目立つか、否かを目視により判定した。目視観察結果は下記の基準に従って三段階で評価した。

1：鏡面と皮絞面の双方において固形異物の存在が日立つ（不合格）

2 :鏡面では固形異物の存在が日立つが、皮絞面では固形異物の存在が殆ど見えない (合格）

3：鏡面と皮絞面の双方にお!、て固形異物の存在が見えな!/、 (合格）

[0071] (A)粒状有彩色樹脂組成物の製造

<使用材料 >

(1)ポリオレフイン榭脂：結晶性ポリプロピレン (バージン榭脂、 MFR= 30gZlO分、エチレン含有量が 7質量％のエチレン Zプロピレンブロック共重合物）

(2)白色顔料：二酸ィ匕チタン (添加量はポリオレフイン榭脂に対する質量％としては表 1に記載）

(3)有彩色顔料:弁柄、群青、イソインドリン A (チバスぺシャリティケミカルズ社、クロモフタール'オレンジ 2G)、イソインドリン B (チバスぺシャリティケミカルズ社、ィルガジン.イェロー 3RLT—N) (添力卩量はポリオレフイン榭脂に対する質量⁰ /₀としては表 1 に記載） (4)黒色顔料:鉄黒 (添加量はポリオレフイン榭脂に対する質量％として表 1に記載）

(5)分散剤:ステアリン酸カルシウム（添加量はポリオレフイン榭脂に対する質量⁰ /₀として表 1に記載）

(6)酸ィ匕防止剤:ィルガフォス 168 (添加量はポリオレフイン榭脂に対する質量％として表 1に記載）

[0072] [実施例 A1〜A3、比較例 A1〜A3]

<榭脂ペレットの製造 >

ポリオレフイン榭脂 100重量部に対して、白色顔料、黒色顔料、有彩色顔料、分散剤、そして酸ィ匕防止剤を表 1に記載の量で添加し、ブラテック社製タンブラ一を用いてドライブレンドした後、二軸混練機 (UME40— 48T、宇部興産 (株)製)を用いて、バレル温度 220°C、処理量 60kgZ時の条件で溶融混練し、榭脂ペレットを得た。

[0073] [表 1]

表 1 比較例比較例実施例実施例比較例実施例

A 1 A2 A 1 A 2 A 3 A 3 色彩ノ、、オレンジオレンジオレンジブル一ブル一

<顔料添加量 >

弁柄 ― ― ― -- 0.008 0.008 群冃 ― -- ― ― 0.250 0.550 鉄黒 ― ― ― 0.030 0.020 0.100 二酸化チタン -- 0.400 1.920 12.000 0.100 1.070 イソインドリン A ― 0.040 0.070 0.660 ― ― イソインドリン B ― 0.150 0.480 3.400 -- ― 分散剤 0.100 0.100 0.100 0.100 0.100 0.100 酸化防止剤 0.050 0.050 0.050 0.050 0.050 0.050 色調 L* 76.28 73.34 74.79 74.65 57.36 57.85 a* -0.86 21.62 22.07 20.70 -4.05 -4.04 b* -2.65 49.91 49.93 47.18 -15.45 -15.68 白色度 W 70.83 49.37 49.84 51.17 48.09 48.50 光透過性（％) 97.88 72.69 50.81 43.76 70.23 44.51

L*x光透過性 7455 5331 3800 3267 4028 2575 外観評価 1 1 2 3 1 3

[0074] 表 1に記載された結果から、本発明の粒状有彩色榭脂組成物は、その榭脂組成物力成形した成形物の内部に混入した固体異物の光遮蔽能力が高ぐ従って各種用途に用いる榭脂成形物の製造に適して、ることが分る。

[0075] (B)粒状白色榭脂組成物の製造 <使用材料 >

(1)ポリオレフイン榭脂：結晶性ポリプロピレン (バージン榭脂、 MFR = 30gZlO分、エチレン含有量が 7質量％のエチレン Zプロピレンブロック共重合物）

(2)フィラー：タルク (含水けい酸マグネシウム、平均粒子径： 2. 7 m) 15質量部

(3)白色顔料:二酸ィ匕チタン (添加量は上記（1)と (2)の成分の合計量に対する質量 %としては表 2及び表 3に記載）

(4)黒色顔料：鉄黒 (添加量は上記（ 1)と（2)の成分の合計量に対する質量％としては表 2及び表 3に記載）

(5)有彩色顔料：チタンイェローおよび弁柄 (添加量は上記（1)と（2)の成分の合計量に対する質量％としては表 2及び表 3に記載）

[0076] [実施例 Bl、比較例 B1]

<白色榭脂ペレットの製造 >

ポリオレフイン榭脂 100重量部に対して、白色顔料、黒色顔料そして有彩色顔料を表 2に記載の量で添加し、ブラテック社製タンブラ一を用いてドライブレンドした後、二軸混練機を用いて、バレル温度 220°C、処理量 60kgZ時の条件で溶融混練し、白色榭脂ペレットを得た。

[0077] [実施例 B2〜： B5、比較例 B2〜： B3]

<白色榭脂ペレットの製造 >

ポリオレフイン榭脂 90重量部とフィラー 10重量部に対して、白色顔料、黒色顔料そして有彩色顔料を表 3に記載の量で添加し、ブラテック社製タンブラ一を用いてドライブレンドした後、二軸混練機を用いて、バレル温度 220°C、処理量 60kgZ時の条件で溶融混練し、白色榭脂ペレットを得た。

[0078] [表 2] 表 2 比較例 B 1 実施例 B 1

<顔料添加量 >

チタンイエロ一 0.008 0.02 鉄黒 0.005 0.01 二酸化チタン 2 7 弁柄 0.002 0.003 色調 L* 90.22 90.51 a* -1.81 - 1.96 b* 1.74 1.7

L 87.47 87.99 a -1.87 -1.95 b 1.71 1.67 白色度 W 87.22 87.72 光透過性（％) 71.68 42.6

L*x光透過性 6467 3856 外観評価 1 2 表 3 比較例実施例

B 2 B 3 B 2 B 3 B 4 B 5

<顔料添加量 >

チタンイェロー 0.05 ― 0.11 0.15 0.20 ― is天？ ri 0.015 0.015 0.03 0.05 0.10 0.05 二酸化チタン 1.50 1.50 3.50 5.50 9.50 5.50 弁柄 ― ― -- ― 0.005 ― 色調 84.51 86.53 84.22 85.17 87.43 85.62 a* -1.04 -1.73 -1.56 -1.04 -1.53 -0.88 b* 3.15 -1.13 1.29 1.33 4.16 -1.18

L 80.65 83.10 80.30 81.45 84.20 82.00 a - 1.00 -1.69 - 1.50 -1.00 -1.50 -0.85 b 3.00 -1.15 1.22 1.27 4.00 -1.20 白色度 W 80.39 82.97 80.21 81.38 83.63 81.94 光透過性（％) 66.0 67.9 49.2 38.2 30.0 39.8

L* X光透過性 5306 5634 3946 3109 2509 3261 外観評価 1 1 2 2〜3 3 2〜3

[0080] 表 2と表 3に記載された結果から、本発明の粒状白色榭脂組成物は、その榭脂組成物から成形した成形物の内部に混入した固体異物の光遮蔽能力が高ぐ従って各種用途に用いる白色榭脂成形物の製造に適していることが分る。

[0081] (C)粒状白色樹脂組成物（自動車搭載用樹脂成型物製造用）の製造

<使用材料 >

(1)ポリオレフイン榭脂：結晶性ポリプロピレン (バージン榭脂、 MFR= 70gZlO分、エチレン含有量が 7質量％のエチレン Zプロピレン共重合物） 65質量部

(2)エラストマー榭脂：エチレンプロピレン共重合榭脂 (バージン材、ム一-一粘度： MI1 +4 (100°C) = 35、エチレン含有量： 72質量⁰ /₀) 20質量部

(3)フィラー：タルク (含水けい酸マグネシウム、平均粒子径： 2. 7 m) 15質量部

(4)白色顔料:二酸ィ匕チタン (添加量は上記（1)、（2)そして（3)の成分の合計量に対する質量％としては表 4に記載）

(5)黒色顔料：鉄黒 (添加量は上記（1)、 (2)そして (3)の成分の合計量に対する質量％としては表 4に記載）

(6)着色顔料：チタンイェローおよび弁柄 (添加量は上記（1)、 (2)そして（3)の成分の合計量に対する質量％としては表 4に記載）

(7)他の添加剤：分散剤 (ステアリン酸カルシウム、添加量は上記（1)、（2)そして（3) の成分の合計量に対して 0. 1質量％)、1 & 3168 : 0 (添加量は上記（1)、（2)そして（3)の成分の合計量に対して 0. 1質量％)、Irganoxl010 (添力卩量は上記（1)、 ( 2)そして（3)の成分の合計量に対して 0. 1質量％)

[0082] [実施例 C1〜C4、比較例 C1〜C2]

<白色榭脂ペレットの製造 >

各成分をブラテック社製タンブラ一を用いてドライブレンドした後、二軸混練機を用いて、バレル温度 220°C、処理量 60kgZ時の条件で溶融混練し、白色榭脂ペレットを得た。

[0083] [表 4]

表 4 比較例実施例

C 1 C 2 C 1 C 2 C 3 C4

<顔料添加量 >

チタンイェロー 0.03 ― 0.108 0.16 0.23 ― 鉄黒 0.01 0.01 0.034 0.05 0.08 0.05 二酸化チタン 1.2 1.2 4.20 6.20 9.20 6.2 弁柄 ― -- ― ― 0.002 -- 色調 L* 86.5 87.21 86.79 86.61 87.67 a* -1.13 -0.84 -1.19 -1.18 -0.91 -0.89 b* 4.31 -0.74 4.5 4.54 4.47 -1.29

L 84.1 84.65 84.34 84.45 84.29 85.44 a -1.79 -1.15 -1.87 -1.91 -1.54 -1.36 b 4.01 -1.24 4.22 4.27 4.23 -1.76 白色度 w 83.5 84.55 83.69 83.76 83.65 85.27 光透過性（％) 63.7 65.9 44.9 36.2 27.3 37.1

L*x光透過性 5310 5747 3894 3143 2368 3253 外観評価 1 1 2 2-3 3 2~3

表 4に記載された結果から、本発明の粒状白色榭脂組成物は、その榭脂組成物から成形した成形物の内部に混入した固体異物の光遮蔽能力が高ぐ従って自動車搭載用の白色榭脂成形物の製造に適していることが分る。

Claims

請求の範囲

[I] 未使用の熱可塑性榭脂成分、有彩色顔料および白色顔料を含む粒状有彩色榭脂組成物であって、該榭脂組成物から作成したシートの明度 (L*)と光透過度との関係が下記式を満足することを特徴とする粒状有彩色榭脂組成物：

1300≤(L*X B)≤ 4000

[L*は上記榭脂組成物カゝら作成した厚み 3mmのシートの明度であり、 Bは上記榭脂組成物から作成した厚み 50 μ mのシートの全光線透過率（％)である]。

[2] 榭脂組成物がさらに黒色顔料を含む請求項 1に記載の榭脂組成物。

[3] 榭脂組成物がさらにフィラーを含む請求項 1に記載の榭脂組成物。

[4] 熱可塑性榭脂成分がポリオレフインを主要量成分とする請求項 1に記載の榭脂組成物。

[5] 榭脂組成物力も作成したシートが 55未満の白色度を示す請求項 1に記載の榭脂組成物。

[6] 榭脂組成物カゝら作成したシートの Βで表わされる全光線透過率が 15〜60%の範囲にある請求項 1に記載の榭脂組成物。

[7] 粒状榭脂組成物中の白色顔料の含有量が 1質量％以上、 20質量％以下である請求項 1に記載の榭脂組成物。

[8] 白色顔料が二酸ィ匕チタンである請求項 1に記載の榭脂組成物。

[9] 榭脂組成物中の黒色顔料の含有量が 0. 01質量％以上、 1. 0質量％未満である請求項 2に記載の榭脂組成物。

[10] 黒色顔料が鉄黒である請求項 2に記載の榭脂組成物。

[I I] 請求項 1に記載の粒状有彩色榭脂組成物を加熱溶融し、次ヽで成形して得られた榭脂成形物。

[12] 未使用の熱可塑性榭脂成分、白色顔料および黒色顔料を含む粒状白色榭脂組成物であって、該榭脂組成物力も作成したシートの明度 (L*)と光透過度との関係が下記式を満足することを特徴とする粒状白色榭脂組成物：

1300≤(L*X B)≤ 4000

[13] 榭脂組成物がフィラーを含む請求項 12に記載の榭脂組成物。

[14] 熱可塑性榭脂成分がポリオレフインを主要量成分とする請求項 12に記載の榭脂組成物。

[15] 榭脂組成物力も作成したシートが 55以上の白色度を示す請求項 12に記載の榭脂組成物。

[16] 榭脂組成物力も作成したシートの L*で表わされる明度が 55〜90の範囲にある請求項 12に記載の榭脂組成物。

[17] 榭脂組成物カゝら作成したシートの Βで表わされる全光線透過率が 15〜60%の範囲にある請求項 12に記載の榭脂組成物。

[18] 榭脂組成物中の白色顔料の含有量が 1質量％以上、 20質量％以下である請求項

12に記載の榭脂組成物。

[19] 白色顔料が二酸ィ匕チタンである請求項 12に記載の榭脂組成物。

[20] 榭脂組成物中の黒色顔料の含有量が 0. 01質量％以上、 1. 0質量％未満である請求項 12に記載の榭脂組成物。

[21] 黒色顔料が鉄黒である請求項 12に記載の榭脂組成物。

[22] 請求項 12に記載の粒状白色榭脂組成物を加熱溶融し、次いで成形して得られた白色榭脂成形物。

[23] 請求項 12に記載の粒状白色榭脂組成物を加熱溶融し、次いで成形して得られた自動車搭載用樹脂成形物。