JPH09194631A - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその成形体

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JPH09194631A
JPH09194631A JP2733596A JP2733596A JPH09194631A JP H09194631 A JPH09194631 A JP H09194631A JP 2733596 A JP2733596 A JP 2733596A JP 2733596 A JP2733596 A JP 2733596A JP H09194631 A JPH09194631 A JP H09194631A
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JP
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thermoplastic resin
metallic
weight
compound
rubber
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JP2733596A
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Katsuro Omura
勝朗 大村
Takashi Kurata
貴志 蔵田
Fusamitsu Kitada
房充 北田
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Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属光沢を有する熱可塑性樹脂を成形した際、
耐候性に優れ、良好なメタリック外観を有する成型品を
提供する。 【解決手段】板厚1.6mmの成型品としたときの厚さ
方向の全光線透過率が35%以上である熱可塑性樹脂
(A)100重量部に、平均粒子径1〜200μmの金
属光沢を有する粒子(B)を0.001〜20重量部、
及び着色剤(C)0.01〜10重量部を含有してなる
熱可塑性樹脂組成物およびその着色成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗装やメッキなどを
せずに自動車、バイク等の車輌関係の外装材として屋外
で使用されたり、OA機器等、オフィスにて蛍光灯に曝
される、いわゆる耐候性あるいは耐光性が必要な用途
で、且つ高品位なメタリック外観を有する熱可塑性樹脂
組成物及びその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、電気、OA等に用いるプラスチ
ックは意匠性の多様化から各種の色に着色されて使用さ
れているが、金属光沢を有するメタリック調のものが増
えてきている。メタリック調の色調にするためには一般
に金属光沢を有するアルミ粉、マイカ、あるいはガラス
粉に金属を被覆したもの等、いわゆるメタリック顔料を
使用して、光揮感を出している。単にメタリック感があ
る成形品を得るためにはこれらのメタリック顔料を添加
することでメタリック着色外観の物を得ることができる
が、耐候(光)性を必要とされる分野で、従来使用され
ていたメタリック塗装品の外観と比較すると、メタリッ
ク感及びその色の深みがなく品質的に劣るものである。
塗装による高品位なメタリック外観は意匠性上必要であ
るが、塗装は、この工程を経ることで、コストが高くな
るだけでなく、シンナーの環境への放出やプラスチック
のリサイクル時、塗膜が異物となって、これの除去に膨
大なコストを要し、焼却するか、埋め立てるしか処分方
法はなく、事実上リサイクル不可能であり、環境への負
荷が大きい。これらの問題を解決するために耐候(光)
性を有するプラスチック、例えばエチレン−プロピレン
ゴムを用いたAES樹脂、アクリルゴムを用いたASA
樹脂等にメタリック顔料を添加し、着色した試みがなさ
れているが、塗装したメタリック調の外観には全く到達
できていない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】従来の耐候(光)性
熱可塑性樹脂を用いたメタリック調樹脂ではそのメタリ
ック外観は、塗装で表面を仕上げたものに比較してメタ
リック感すなわち深み及び着色による色鮮やかさが大き
く劣り、コスト削減、環境保護の面から有用であること
が判っていても、商品価値が全くなく、問題である。本
発明は深み及び色鮮やかさを有する高品位メタリック外
観と優れた耐候性を有したメタリック外観を有する熱可
塑性樹脂組成物及びその成形体の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本特許は上記問題の解決
方法について鋭意検討した結果、使用する熱可塑性樹脂
の全光線透過率を高くすることで、塗装したものと同等
な高品位なメタリック外観を有する成形材料と成形体を
得ることができることを見いだしたものである。即ち、
本発明は板厚1.6mmの成型品としたときの厚さ方向
の全光線透過率が35%以上である熱可塑性樹脂に、平
均粒子径1〜200μmの金属光沢を有する粒子を0.
001〜20重量部、及び着色剤0.01〜10重量部
を含有してなる熱可塑性樹脂組成物及びその成形体を提
供するものであり、塗装品と同等の高品位なメタリック
着色成形材料と成形体を得る事ができたものである。以
下に本発明について詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いる熱可塑性樹脂とは
板厚1.6mmとしたときの厚さ方向の成型品の全光線
透過率が35%以上である熱可塑性樹脂である。この全
光線透過率が35%以下の場合、成型品内部に存在する
メタリック顔料と着色顔料が外観に反映されず深みのあ
るメタリック外観のものを得ることができない。この全
光線透過率は好ましくは37%以上、特に好ましくは4
0以上%である。
【0006】この熱可塑性樹脂として好ましいのは、ゴ
ム強化熱可塑性樹脂である。この場合、板厚1.6mm
の成型品としたときの厚さ方向の全光線透過率が35%
以上で耐候(光)性の良いゴム強化樹脂を得る為には、
ゴムの種類は次のような特定なものを用いることが好ま
しい。即ち好ましいベースゴム状重合体としてはヨウ素
価が70以下、更に好ましくは60以下、特に好ましく
は50以下のものである。そのベースゴムとしてはエチ
レンーαーオレフィンゴム、エチレンーαーオレフィン
ー非共役ジエンゴム、スチレンーブタジエン共重合体の
水素添加物、スチレンーイソプレン共重合体の水素添加
物、スチレンーエチレンーαーオレフィンゴム、スチレ
ンーエチレンーαーオレフィンー非共役ジエンゴム、エ
チレンーブチレン共重合体およびアクリルゴム等が挙げ
られ、これらから選ばれる少なくとも1種を使用するこ
とができる。これらのゴムは通常知られた方法、例えば
ZieglerーNatta系の触媒を用いた重合、及
びその重合体をTi、Ni系の触媒で水素添加したも
の、メタロセン系触媒で得たもの、公知のラジカル重合
方法(溶液重合、乳化重合法)等で得る事ができる。
【0007】本発明に用いられるゴム強化熱可塑性樹脂
を得る方法としては、公知のラジカル重合法があり、乳
化重合法、溶液重合法、塊状重合法等を用いることがで
きる。 すなわち、ゴム強化熱可塑性樹脂を得る方法と
しては、上記ゴム状重合体の少なくとも1種10〜70
重量部の存在下に、(メタ)アクリル酸エステル化合
物、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物おおび
マレイミド系化合物から選ばれた少なくとも1種の化合
物からなる単量体または単量体混合物30〜90重量部
を、グラフト重合させることにより得られる熱可塑性樹
脂(D)、またはこの(D)と芳香族ビニル化合物、シ
アン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合
物およびマレイミド系化合物から選ばれた少なくとも1
種を重合した重合体(E)の少なくとも1種とを配合し
たものであり、かつ最終の(D)と(E)の合計量中の
ゴム状重合体の含有量が10〜35重量%であるもので
ある。上記ゴム強化熱可塑性樹脂を得る際、ゴム状重合
体の存在量は、10〜70重量部であり、好ましくは1
2〜65重量部、更に好ましくは15〜60重量部であ
る。10重量部未満の場合最終的な樹脂組成物のゴム含
有率が少なく、衝撃強度が不十分である。一方、70重
量部を超える場合は、グラフト率が不十分であり衝撃強
度が不十分である。
【0008】これらのゴム強化熱可塑性樹脂を、板厚
1.6mmの成型品としたときの厚さ方向の全光線透過
率を35%以上とする方法としては、いくつかあるが、
その一つはゴム成分の屈折率と樹脂成分の屈折率の差を
小さくする方法がある。この場合、両成分の屈折率差は
0.07以下が好ましく、さらに好ましくは0.065
以下、最も好ましくは0.06以下である。屈折率の差
が0.07以上になると、1.6mmの成型品の全光線
透過率は、35%以上にすることが難しく、メタリック
感と鮮明な着色ができず高品位なメタリック調の外観を
得る事は難しい。また、全光線透過率を35%以上とす
る他の方法としては、ゴム成分の粒子径を小さくする方
法がある。そのためにはゴム成分の粒子径を0.4μm
以下にすることが好ましく、更に好ましくは0.35μ
m以下、特に好ましくは0.32μm以下である。ゴム
成分の粒子径が0.4μmを超える場合は、全光線透過
率は35%以上にすることは難しく、また成形品の光沢
が悪くなり、高品位なメタリック調の外観を得難い。
【0009】上記ゴム状重合体へのグラフト重合成分と
しては、(メタ)アクリル酸エステル化合物、芳香族ビ
ニル化合物、シアン化ビニル化合物およびマレイミド系
化合物から選ばれた少なくとも1種の単量体または単量
体混合物である。(メタ)アクリル酸エステル化合物と
しては、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチル
エステル、アクリル酸プロピルエステル、アクリル酸ブ
チルエステル、アクリル酸2エチルヘキシルエステル
等、メタクリル酸エステル化合物としてはメタクリル酸
メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタク
リル酸プロピルエステル、メタクリル酸ブチルエステル
等を用いることができる。芳香族ビニル化合物としては
スチレン、αーメチルスチレン、パラメチルスチレン等
を用いることができる。シアン化ビニル化合物として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を用いる
ことができる。マレイミド系化合物としては、n−フェ
ニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等を用いる
ことができる。好ましい単量体としては、メタクリル酸
メチルエステル、スチレン、αーメチルスチレン、アク
リロニトリル、n−フェニルマレイミド、シクロヘキシ
ルマレイミド等である。
【0010】このグラフト樹脂の構造を制御するものと
しては、グラフト率と極限粘度(以下[η]とする)が
ある。グラフト率は20〜150%が望ましく、好まし
くは25〜120%、更に好ましくは30〜100%で
ある。[η]は0.15〜1であり、好ましくは0.2
〜0.85、更に好ましくは0.25〜0.75であ
る。グラフト率も[η]も、この範囲より低い場合は耐
衝撃強度が低下し、一方この範囲より高いと成形加工性
が劣り、それに伴い成形外観が劣る。
【0011】本発明の金属光沢を有するメタリック顔料
としては、従来使用されているリン片状のアルミのメタ
リック顔料、ウェルド外観を改良するために使用されて
いる球状のアルミ顔料、パール調メタリック顔料用のマ
イカ粉、その他ガラス等の無機物の多面体粒子に金属を
メッキやスパッタリングで被覆したものなどが含まれ
る。上記の無機物の多面体粒子としてはガラス、ガラス
の薄膜を粉砕したもの、あるいは金属などである。金属
としては、Ni、Al、Ag、Cu、Cr、Zn、S
n、Pb、Co、Fe、Mo、Mn、W、Au、Ti、
Sb、Si、Pt、Mg等であり、これらから選ばれた
少なくとも1種からなる金属、あるいはこれらのアロ
イ、酸化物、窒化物、硫化物等の化合物及びこれらの混
合物からなるものである。この金属光沢を有する粒子は
金属、または金属化合物そのものであったり、あるいは
ガラスやマイカなどに金属、金属化合物をメッキ、蒸
着、その他の方法で付着させたものである。また金属面
の保護のために脂肪酸等の有機物で被覆したり酸化チタ
ン、シリカ等で覆ったりしたものも含まれる。これら金
属の中で金属光沢を出すためにはNi、Al、Ag、C
u、Sn、Cr、Au、Ti、Pt、Znが好ましい。
【0012】この中で多面体粒子を得る方法としては各
種方法があるが、代表的な方法として例えば球状の金属
粒子を切削し、球面を削り取り光を反射する面を作る方
法がある。またもともと金属光沢を有するリン片状の金
属粉を各種方法で造粒し多面体状の粒子とする方法があ
る。更に薄膜状のガラスを破砕した微細なガラス片と
し、これに金属や金属化合物を付着させたりする方法が
挙げられる。多面体粒子の金属光沢を有する面は少なく
とも4面体であり、128面体程度までが好ましい。あ
まり多くなると球状となるため金属光沢を出すことが難
しくなる為である。この多面体の面の形状は特に決まっ
た形状を有するものではないが、金属光沢を出すために
その面の平滑性は良好であることが必要である。この平
滑性を出すことによりメタリック顔料の添加量を低減で
き樹脂の衝撃強度低減防止等が期待できる。従って、ア
ルミニウムのメタリック顔料であればアルミ粉をボール
ミルで磨く方法を工夫したり、良く磨くためアルミニウ
ム以外の成分を入れて剛性を高くする等の必要がある。
金属をメッキ、スパッタする場合は原体であるガラス等
の表面を平滑なものにしておくのが好ましい。
【0013】これらメタリック顔料の大きさは、成形品
の意匠性を反映するため1〜200μmが好ましく、更
に好ましくは2〜150μm、特に好ましくは5〜10
0μmである。なお、キラキラした光輝感が必要な場合
は粒子径は大きい方が好ましく、15μm以上であり、
20μm以上が更に好ましい。これとは逆にしっとりし
たメタリック感の場合は20μm以下の小さな粒子径の
ものが好ましく、目的とした外観に合うべく選定するこ
とができる。1μm未満の粒子の場合、メタリック感が
なく単なる着色顔料同等となり好ましくない、また20
0μmを超える場合は光輝粒子が大きくなりメタリック
外観としては高品位感がなくなるため好ましくない。
【0014】この多面体粒子の添加量としては0.00
1〜20重量部であり、この添加量は成形体の意匠性及
び樹脂の全光線透過率によって決まるが、メタリック感
と樹脂の衝撃強度を保持するためには0.002〜15
重量部が好ましく、さらに好ましくは0.002〜10
重量部である。0.001重量部未満であると光輝感は
得られず、目的とするメタリック調の成形品とはならな
い。反対に20重量部を越えると、衝撃強度の低下が著
しく好ましくない。
【0015】この多面体粒子を含む熱可塑性樹脂へ配合
する着色剤としては、無機顔料、有機顔料、染料が挙げ
られる。カラ−インデックスに記載された顔料では、無
機顔料としては酸化チタン、カーボンブラック、チタン
イエロ−、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブル−、酸化
クロム、スピネルグリ−ン、クロム酸鉛系顔料、カドミ
ウム系顔料などが挙げられる。有機顔料としてはアゾレ
−キ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアリリド顔料、
縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料、フタロシアニンブル−、
フタロシアニングリ−ン、等のフタロシアニン系顔料、
イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、キナクリド
ン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、ペリノン
顔料、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料な
どが挙げられる。染料としては、ニトロソ染料、ニトロ
染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染
料、トリフェニィルメタン染料、キサンテン染料、アク
リジン染料、キノリン染料、メチン/ポリメチン染料、
チアゾ−ル染料、インダミン/インドフェノ−ル染料、
アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染
料、アミノケトン/オキシケトン染料、アントラキノン
染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、等が挙
げられる。具体的には例えばピグメント(以下P)レッ
ド101、Pレッド102、Pレッド108、Pレッド
122、Pオレンジ20、Pイエロ−37、Pイエロ−
183、Pブラウン6、Pブラウン7、Pブラウン1
1、Pブラウン24、Pグリ−ン14、Pグリ−ン1
9、Pグリ−ン36、Pブル−15、Pホワイト4、P
ホワイト6、Pホワイト21、Pブラック10、等の顔
料であり、またソルベント(以下S)レッド111、S
レッド151、Sレッド179、Sオレンジ20、Sイ
エロ−53、Sイエロ−33、等の染料が挙げられる。
【0016】これらの着色剤の中から、意匠性に応じて
顔料、染料を選択し調色するが、着色剤の添加量は0.
01〜10重量部である。即ち金属光沢のあるメタリッ
ク顔料の色でほとんど希望する色調に着色できる場合
は、着色顔料はごく少量添加するだけで良い。また調色
する必要が有る場合は、着色剤を10重量部まで添加す
る。10重量部を越えると衝撃強度の低下や染料の樹脂
表面への移行等が起こり、好ましくない。これらのこと
を考慮すると0.02〜8重量部が好ましく、更に好ま
しくは0.03〜7重量部である。
【0017】これらからなる熱可塑性樹脂組成物は目的
に応じて、熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、顔料分散剤、
静電気防止剤、等の添加剤を添加することができる。
【0018】これらの組成物は、一般にバンバリ−ミキ
サ−や、1軸、2軸のベントエクストル−ダ−にて溶融
混練され均一な組成物として用いる。上記各物質の種
類、配合量は使用目的に応じて適切なものを選択し、品
質設計する事が出来る。この事により耐熱性、耐衝撃
性、耐候性、耐薬品性、難燃性、耐摩耗性、摺動性、電
器特性、メッキ性、耐クリ−プ性、寸法安定性、等の要
求品質に応じた性能の組成物に品質設計することができ
る。
【0019】本発明の熱可塑性樹脂組成物の成形品は、
車両用の外装材料、例えば自動車のラジエタ−グリル、
ドアミラ−、ライセンスプレ−ト、ピラ−、サイトシ
ル、ルーフやサイドガーニッシュ等、バイクやスク−タ
−等2輪車のカバ−、オフィス等蛍光灯の下で使用する
OA機器、電気/電子部品、建築部品、スポ−ツ用品、
家庭用品、農業用機械部品、電動工具、学用品、玩具等
の広い分野で使用される。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。なお実
施例で示した部数は、すべて重量に基づくものである。
また、実施例中の各種評価項目は次のようにして評価し
たものである。 <全光線透過率>長さ60mm、幅35mm、厚さ1.
6mmの試験片(メタリック顔料、着色顔料なし)を成
形し、多光源分光測色計(スガ試験機械株式会社製)を用
いて測定した。 <光輝感>カ−ボンブラック量と粒子径を変更したアル
ミ顔料の添加量を変量したサンプルを用い、長さ60m
m、幅35mm、厚さ1.6mmの試験片を成形し標準
光源の下で観察し、下記基準にて目視判定した。 ◎ :光輝感が非常に優れている。 ○ :光輝感が優れている。 × :光輝感が不足している。 ××:光輝感がない。 <高鮮明性>上記と同じサンプルを用い、漆黒性を明度
(L値)で評価した。 <耐衝撃性>ASTM D256に準じて測定した。耐
候性試験後の耐衝撃強度の保持率は下記式より求めた。 衝撃強度保持率(%)=(耐候性試験後の衝撃強度)/
(耐候性試験前の衝撃強度)×100(%) <耐候性試験法>サンシャインウェザーオメーター(ス
ガ試験器株式会社製)を用いた。 条件; ブラックパネル温度 63℃ 降雨サイクル 18分/120分 物性評価条件; 1000時間暴露後の光沢と衝撃強度
を測定した。
【0021】<各成分の調整>ベースゴムの調整 本発明で用いた樹脂に用いるベースゴムは下記通り。 A.エチレン/プロピレン/非共役ジエン系ゴム 日本合成ゴム(株)製 EP84 B.スチレン/エチレン・ブチレンブロック共重合体 シェルケミカル(株)製 KRATON G1650 C.水添スチレン/ブタジエンブロック共重合体 ポリスチレン(20%)ブロックと1,2ービニル含量
が35%のポリブタジエンブロック(55%)及び1,
2ービニル含量が10%のポリブタジエンブロック(2
5%)からなるA−B−C型ブロック共重合体の水添率
99%の水添ジエン系重合体 D.アクリルゴム 乳化剤としてジオクチルスルホサクシネート系乳化剤を
用い、n−ブチルアクリレート100部、架橋剤として
トリアリルイソシアネート0.6部、重合開始剤として
過硫酸カリウムを用いて乳化重合を行った。得られたア
クリルゴムエマルジョンの粒子径は0.3μmであっ
た。 E.スチレン/エチレン/プロピレン/非共役ジエン系
ゴム 溶液重合法にて、メタロセン触媒を用いて重合した。 F.エチレン/ブチレン共重合体 日本合成ゴム(株)製 EBM2041P G.ポリブタジエンゴム 乳化剤としてロジン酸カリウム系乳化剤と脂肪酸カリウ
ム系乳化剤を併用し、 重合開始剤として過硫酸カリウ
ムを用いて乳化重合を行った。得られたポリブタジエン
エマルジョンの粒子径は0.28μmであった。 H.スチレン/ブタジエンブロック共重合体 シェルケミカル(株)製 KRATON D1101
【0022】ゴム強化熱可塑性樹脂の調整 上記ベースゴムの存在下に表1に示した単量体をグラフ
ト重合し、グラフト重合体a〜kを得た。尚グラフト重
合体a〜e、及びg、h、kはトルエンを溶媒とした、
溶液重合で製造した。またf、i、jはロジン酸カリウ
ムを用いて乳化重合で製造した。
【0023】
【表1】
【0024】配合樹脂の調整 上記グラフト樹脂に配合する重合体(E)としては、表
2に示した単量体をトルエンを溶媒とし、ラジカル溶液
重合にて製造した。
【0025】
【表2】
【0026】表1の上記グラフト体と表2の重合体を配
合し、カーボンブラック1.0部添加し、メタリック顔
料は東洋アルミ(株)製の平均粒子径30μmのアルミ
メタリック顔料を使用した。上記グラフト体、重合体、
着色顔料、メタリック顔料を表3の通り配合し、混合後
ベント付き40mm押出機で樹脂温度220℃で溶融混
合し、押し出すことでペレットを得た。このペレットを
東芝機械ISー125CNIIを用いて成形し、物性を
測定し評価した。これらの結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】表3の結果から明らかなように、全光線透
過率がある一定の以上の樹脂で、さらにそれをヨウ素価
が一定値以下のベースゴムで強化した熱可塑性樹脂を用
いることで、耐候性に優れ、高品位なメタリック外観を
有する成型品を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は金属光沢
を有する成形品としたときに、良好な金属外観を有する
成形品となる。 その結果、金属光沢調の成形品として
従来はメタリック塗装を行っていたが、本材料を使用す
ることで塗装工程を省略できることになり、その経済的
効果は非常に大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 9/02 KCN C08K 9/02 KCN C08L 51/04 LKX C08L 51/04 LKX 55/02 LMB 55/02 LMB LMC LMC 101/00 101/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板厚1.6mmの成型品としたときの厚さ
    方向の全光線透過率が35%以上である熱可塑性樹脂
    (A)100重量部に平均粒子径1〜200μmの金属
    光沢を有する粒子(B)を0.001〜20重量部、及
    び着色剤(C)0.01〜10重量部を含有してなる熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1の熱可塑性樹脂(A)がヨウ素価
    70以下のゴム状重合体10〜70重量部の存在下に、
    (メタ)アクリル酸エステル化合物、芳香族ビニル化合
    物、シアン化ビニル化合物、マレイミド化合物のうち少
    なくとも1種からなる化合物の単量体または単量体混合
    物30〜90重量部を重合して得られるゴム強化熱可塑
    性樹脂(D)、または(D)と芳香族ビニル化合物、シ
    アン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合
    物およびマレイミド系化合物のうちから選ばれる少なく
    とも1種を重合した重合体(E)の少なくとも1種とか
    らなり、かつ(D)または(D)と(E)中のゴム状重
    合体の含有率が10〜35重量%となる事を特徴とする
    請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】上記請求項1または2の熱可塑性樹脂組成
    物を成形してなるメタリック着色成形体。
JP2733596A 1996-01-22 1996-01-22 熱可塑性樹脂組成物およびその成形体 Pending JPH09194631A (ja)

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