通信機器、通信システム、通信方法、通信プログラム、通信回路
技術分野
[0001] 本発明は、無線あるいは有線により通信を行う通信機器、通信システム、通信方法
、通信プログラム、通信回路に関するものである。
背景技術
[0002] 現在、光を用いた空間通信の規格として、 IrDA (Infrared Data Association)方式が 知られている。この IrDA方式においては、ネットワーク層プロトコルとして、 IrLMP (In frared Link Management Protocol)力使用されている。
[0003] IrLMPでは、他の機器との接続と切断との各処理を、下位層である IrLAP (Infrare d Link Access Protocol)を介して管理する局管理(Station Control)と、その接続を論 理的に管理する LSAP (Link Service Access Point)とが主に行っている。
[0004] 対向機器との接続を行う場合、図 3に示すように、一次局(Initiating)の LSAPがー 次局の上位層から二次局(Responding)との接続に必要なデータを含有する接続要 求コマンド 1 (LM— con— reql)を受けた際に、一次局の局管理に対して、接続要求コ マンド 2 (LS_con_req2)を発し、一次局の局管理は下位層である一次局の IrLAP に対して、接続要求コマンド 3 (LAP_con_req3)を発する。
[0005] 一次局の IrLAPはこの接続要求コマンド 3を受け、 SNRMコマンドを 9600bpsの転 送速度で対向機器である二次局に対して出力する。二次局の IrLAPは、 SNRMコ マンドを受けて二次局の IrLMP層内部の局管理(Station Control)に対して、接続要 求コマンド受信通知 1(LAP— con— indl)を発し、これを受けた二次局の局管理は、二 次局の IrLAPに接続確認コマンド 1 (LAP— con— rspl)を発する。
[0006] 二次局の IrLAPは接続確認コマンド 1を受け、 UAレスポンスを 9600bpsの転送速 度で一次局に対して出力する。一次局の IrLAPは UAレスポンスを受けて一次局の 局管理に接続確認コマンド受信通知 1 (LAP— con— confl)を一次局の局管理に通 知し、一次局の局管理は接続確認コマンド受信通知 2 (LS_con_conl2)を一次局の LSAPに発行する。
[0007] 一次局の LSAPは接続コマンド受信通知 2を受けて、 IrLAPに対して接続要求コマ ンド 1の中にあるデータを送信するためのデータ送信要求 1 (LAP— Data— reql)を発 し、 IrLAPはこのデータ送信要求 1を受けて Iフレームを二次局に対して出力する。こ の時の Iフレームの転送速度は、前述の SNRMコマンドと UAレスポンスの交換により 、下位層である IrLAP層が決定した転送速度であり、例えば、 115. 2kbpsや 4Mbp sといった値となる。
[0008] 二次局の IrLAPはこの Iフレームを受けて、二次局の LSAPに対して、データ受信 通知 1 (LAP— Data— indl)を発して、二次局の LSAPにデータを渡す。
[0009] 二次局の LSAPはこのパラメータ受信を受けて、二次局の局管理に対して、接続要 求コマンド 4 (LS— con— req4)を発し、二次局の局管理はこの接続要求コマンド 4を受 けて、接続確認コマンド受信通知 3 (LS— con— conf3)を二次局の LSAPに発する。
[0010] 二次局の LSAPは二次局の上位層に対して、一次局からの接続に必要なデータを 含有した接続要求コマンド受信通知 2 (LM_con_ind2)を発する。二次局の上位層 はこの接続要求コマンド受信通知 2を受けて対向機器との接続に必要なデータが含 有した接続確認コマンド 4 (LM— con— rsp4)を二次局の LSAPに発する。二次局の L SAPはこの接続確認コマンド 4を受けて、二次局の IrLAPに対して、データ送信要求 2 (LAP— DATA— req2)を発する。
[0011] 二次局の IrLAPはこれを受けて Iフレームを一次局に対して送信する。 Iフレームを 受けた一次局の IrLAPは一次局の LSAPに対して、データ受信通知 2 (LAP— Data _ind2)を発し、 LSAPは二次局からの接続に必要なデータを含有した接続確認コマ ンド受信通知 4 (LM— con— conf4)を発する。これらの一連の作業で、 IrLMP層の接 続シークェンスが終了する。
[0012] 対向機器との切断においては図 4に示すように一次局の上位層が切断に必要なデ ータが入った切断要求コマンド 1 (LM— disc— reql)を発する。この切断要求コマンド 1 を受けて一次局の LSAPが切断要求コマンド 1のデータを送信するためにデータ送 信要求(LAP_Data_req)を発する。一次局の IrLAPはこのデータ送信要求を受け て、 Iフレームを二次局に対して送信する。二次局の IrLAPは Iフレームを受けて、 LS APにデータ受信通知(LAP— Data— ind)を発行する。
[0013] 二次局の LSAPはこのデータ受信通知内のデータが切断を要求するものであるこ とを判別し、二次局の局管理に対して切断要求 3 (LS_disc_req3)を発行するととも に、上位層に対して一次局力ゝらの切断に必要なデータを含有した切断コマンド受信 通知(LM— disc— ind)を発行する。一方、一次局の LSAPはデータ送信要求を発行 後、一次局の局管理に対して、切断要求コマンド 2 (LS— disc— req2)を発行する。
[0014] 一次局の局管理はこの切断要求コマンド 2を受け切断処理を行うとともに、一次局 の IrLAPに切断要求コマンド 4 (LAP—disc—req4)を発行する。一次局の IrLAPはこ の切断要求コマンド 4を受けて DISCコマンドを二次局に対して発行し、二次局の IrL APはこの DISCコマンドを受けて、その応答である UAレスポンスを一次局に対して 送信する。これらの一連の作業で、 IrLMP層の切断シークェンスが終了する。
[0015] 〔非特午文献丄 j Infrared Data Association Link Management Protocol Version 1.1 [ 検索日 2005.1.21],インターネット〈URL:http://irda.affiniscape.com/displaycommon. cfoi?an=l&subarticlenbr=7〉
しカゝしながら、上記従来の構成では、上記の方法で接続する場合機器間で、 SNR Mコマンド、 UAレスポンス、 Iフレーム、 Ack、 Iフレーム、 Ackの 6パケットが交換され 、切断時には Iフレーム、 Ack、 DISCコマンド、 UAレスポンスの 4パケットが交換され ることになる。
[0016] 赤外線通信においては、送受信モジュールが光を送信し終わってから、受信が開 始できるようになるため、ある一定以上の時間を必要とする。この理由は、機器同士 の通信の場合、送信中も受信モジュールが動作しており、送信光の回り込みを受光 してしまい、遠距離になると、回り込んだ自発光の方が相手機器力 の光よりも十分 強いことから、相手機器力 光を確実に受信できるように、受信回路内のコンデンサ などの受動回路の放電を行い、リセットして送信光を停止する必要があるためである
[0017] このように切り換えのための待ち時間力 転送速度 4Mbpsのデータ通信の場合 lm S (ミリ秒)以上と規定されているが、実際は 10mS程度かかっており、パケットの送信 にかかる時間とあわせて、 LAP層接続時(SNRMコマンドと UAレスポンスの交換時 )に lOOmS力ら 200mS、 LMP層接続時(Iフレームと Ackの交換)受信時に 50mS
力も lOOmSの時間が力かっており、通信のオーバーヘッドつまり接続を完了して送 信したいデータを送信開始するまでの時間が長くなり、全体として通信効率が低下す るという問題を生じる。
[0018] また、 IrDAにおいては、接続処理において、対向局からのレスポンスがない場合、 接続を完了することができず、片方向通信での接続およびデータ転送を行うことがで きないという問題がある。
発明の開示
[0019] 本発明の目的は、接続、切断に要する時間が短い通信機器、通信システム、通信 方法、通信プログラム、通信回路を提供することにある。
[0020] 上記の目的を達成するために、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネット ワーク層より上位の通信層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である 下位層を有し、 2次局と通信する 1次局としての通信機器であって、 2次局との通信接 続を行うとき、ネットワーク層において、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下 位層に対し接続要求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受け た際に下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド 受信通知を発するネットワーク層プロトコル制御部を備える構成である。
[0021] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通 信する 1次局としての通信機器における通信方法であって、 2次局との通信接続を行 うとき、ネットワーク層において、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に 対し接続要求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に 下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド受信通 知を発する方法である。
[0022] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器であって、 1次局との通信接続を行うとき、下位層から 接続要求コマンド受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンド を発せず接続要求コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンド
を受けた際に下位層に対し接続確認コマンドを発するネットワーク層プロトコル制御 部を備える構成である。
[0023] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器における通信方法であって、 1次局との通信接続を行 うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ 転送要求コマンドを発せず接続要求コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から 接続確認コマンドを受けた際に下位層に対し接続確認コマンドを発する方法である。
[0024] また、本発明に係る通信システムは、上記 1次局としての通信機器と、上記 2次局と しての通信機器とを含む構成である。
[0025] 上記の構成および方法によれば、 1次局では、 2次局との通信接続を行うとき、ネッ トワーク層にお ヽて、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に対し接続要 求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に下位層に対し てデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド受信通知を発する。 一方、 2次局では、 1次局との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信 通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず接続要求コマ ンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンドを受けた際に下位層に 対し接続確認コマンドを発する。
[0026] よって、上記の接続シークェンスによれば、下位層の接続後に、ネットワーク層を接 続するための通信を行う必要がない。したがって、接続時のシークェンスが簡単ィ匕さ れるため、通信効率を向上できるという効果を奏する。
[0027] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通 信する 1次局としての通信機器であって、 2次局との通信切断を行うとき、ネットワーク 層において、上位層力 切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデータ転 送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断確認コマンド受信 通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発するネットワーク層プロ トコル制御部を備える構成である。
[0028] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通 信する 1次局としての通信機器における通信方法であって、 2次局との通信切断を行 うとき、ネットワーク層において、上位層力も切断要求コマンドを受けた際に、下位層 に対してデータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断 確認コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発する 方法である。
[0029] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器であって、 1次局との通信切断を行うとき、下位層から 切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発 し、上位層から切断確認コマンドを受けた際に、下位層に対して切断確認コマンドを 発するネットワーク層プロトコル制御部を備える構成である。
[0030] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器における通信方法であって、 1次局との通信切断を行 うとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマ ンド受信通知を発し、上位層から切断確認コマンドを受けた際に、下位層に対して切 断確認コマンドを発する方法である。
[0031] また、本発明に係る通信システムは、上記 1次局としての通信機器と、上記 2次局と しての通信機器とを含む構成である。
[0032] 上記の構成および方法によれば、 1次局では、 2次局との通信切断を行うとき、ネッ トワーク層において、上位層力 切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデ ータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断確認コマン ド受信通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発する。一方、 2次 局では、 1次局との通信切断を行うとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受 けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発し、上位層から切断確認コマン ドを受けた際に、下位層に対して切断確認コマンドを発する。
[0033] よって、上記の切断シークェンスによれば、下位層の切断前に、ネットワーク層を切 断するための通信を行う必要がない。したがって、切断時のシークェンスが簡単ィ匕さ れるため、通信効率を向上できるという効果を奏する。
[0034] なお、上記通信機器は、コンピュータによって実現してもよぐこの場合には、コンビ ユータを上記ネットワーク層プロトコル制御部として動作させることにより上記通信機 器をコンピュータにて実現させる通信機器の通信プログラム、およびそれを記録した コンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
[0035] また、上記通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部として機能する通信回 路によって実現してもよい。
[0036] また、上記通信機器は、該通信機器によって通信を行う携帯電話に好適である。
[0037] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータに基づ 、て表示する 表示装置に好適である。
[0038] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータに基づ 、て印刷する 印刷装置に好適である。
[0039] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータを記録する記録装置 に好適である。
[0040] 本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十 分に分力るであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白 になるであろう。
図面の簡単な説明
[0041] [図 1]本発明の一実施の形態を説明するための信号シークェンス図である。
[図 2]本発明の他の実施の形態を説明するための信号シークェンス図である。
[図 3]従来の IrDAでの IrLMP層までの接続処理を説明するための信号シークェンス 図である。
[図 4]従来の IrDAでの IrLMP層までの切断を説明するための信号シークェンス図で ある。
[図 5]本発明の実施の形態を説明するためのブロック図である。
[図 6]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための信号シークェンス図である。
[図 7]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための信号シークェンス図である。
[図 8]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための図である。
[図 9]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための図である。
[図 10]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための図である。
[図 11]本発明のさらに他の実施の形態を説明するための図である。
[図 12]従来の IrDAでの接続およびデータ転送を説明するための信号シークェンス 図である。
圆 13]OSI7階層モデルと、 IrDAの階層および本発明の階層の対応関係を示す模 式図である。
[図 14] (a)は、本発明の実施の形態に係る接続確立のシーケンス図である。(b)は、 本発明の実施の形態に係る接続確立のシーケンス図である。(c)は、本発明の実施 の形態に係る接続確立のためのパケットフォーマットである。
[図 15] (a)は、本発明の実施の形態に係るデータ交換シーケンスを示す図である。 (b
)は、本発明の実施の形態に係るデータ交換シーケンスを示す図である。
[図 16] (a)は、 IrDAのデータ交換で使用されるパケットフォーマットを示す図である。
(b)は、本発明のデータ交換で使用されるパケットフォーマットを示す図である。
[図 17] (a)は、本発明の実施の形態に係るデータ交換シーケンスを示す図である。 (b
)は、本発明の実施の形態に係るデータ交換シーケンスを示す図である。
[図 18] (a)は、本発明の実施の形態に係る切断シ—ケンスを示す図である。 (b)は、 本発明の実施の形態に係る切断シーケンスを示す図である。(c)は、本発明の実施 の形態に係る切断シーケンスのパケットフォーマットである。
[図 19]本発明の実施の形態に係る接続シーケンス時の各層間の関数 (命令、メッセ ージ)とパケットの流れを示すシーケンス図である。
[図 20] (a)は、本発明の実施の形態に係る接続シーケンス時の図 19および図 21に おける右向きの矢印の各層間の関数におけるデータの変化を示す説明図である。 (b )は、本発明の実施の形態に係る各層間の関数におけるデータの変化を示す図であ る。
[図 21]本発明の実施の形態に係る接続シーケンス時の各層間の関数 (命令、メッセ
ージ)とパケットの流れを示すシーケンス図である。
[図 22]本発明の実施の形態に係るデータ交換時の各層間の関数 (命令、メッセージ) とパケットの流れを示すシーケンス図である。
[図 23]本発明の実施の形態に係るデータ交換時の図 22および図 24における各層 間の関数におけるデータの変化を示す図である。
[図 24]本発明の実施の形態に係るデータ交換時の各層間の関数 (命令、メッセージ) とパケットの流れを示すシーケンス図である。
[図 25]本発明の実施の形態に係る切断シーケンス時の各層間の関数 (命令、メッセ ージ)とパケットの流れを示すシーケンス図である。
[図 26] (a)は、本発明の実施の形態に係る切断シーケンス時の図 25および図 27に おける右向きの矢印の各層間の関数におけるデータの変化を示す説明図である。 (b )は、本発明の実施の形態に係る各層間の関数におけるデータの変化を示す説明 図である。
[図 27]本発明の実施の形態に係る切断シーケンス時の各層間の関数 (命令、メッセ ージ)とパケットの流れを示すシーケンス図である。
圆 28]本発明の実施の形態に係る 1次局における接続要求関数のデータと接続パラ メータの受け渡しを表す模式図である。 圆 29]本発明の実施の形態に係る 2次局における接続要求関数の接続パラメータの 受け渡しを表す模式図である。
[図 30]本発明の実施の形態に係る 1次局における接続確認関数と 2次局における接 続通知関数のデータと接続パラメータの受け渡しを表す模式図である。
[図 31]本発明の実施の形態に係る 2次局における接続返答関数のデータの受け渡し を表す模式図である。
圆 32]本発明の実施の形態に係る 1次局における接続確認関数の接続パラメータの 受け渡しを表す模式図である。
[図 33]実施の形態の変形例である、接続パラメータを層間で共有する場合のの 1次 局における接続要求関数のデータと接続パラメータの受け渡しを表す模式図である
[図 34]実施の形態の変形例である、接続パラメータを層間で共有する場合の 2次局 における接続通知関数のデータと接続パラメータの受け渡しを表す模式図である。
[図 35]実施の形態の変形例である、接続パラメータを各層が別々に下位層に渡す場 合の 1次局における接続要求関数のデータと接続パラメータの受け渡しを表す模式 図である。
符号の説明
[0042] 50 通信機器
511 上位層制御部 (上位層)
512 ネットワーク層プロトコル制御部
513 IrLAP層制御部(下位層)
発明を実施するための最良の形態
[0043] 〔概要〕
(通信層)
後述する各実施の形態では、本発明に係る通信システムの送信機および受信機の 構成および動作について、 OSI7層モデルに基づいて詳細に説明する。ここで、 OSI 7層モデルとは、いわゆる「OSI基本参照モデル」「OSI階層モデル」とも呼ばれてい るものである。
[0044] OSI7層モデルでは、異機種間のデータ通信を実現するために、コンピュータの持 つべき通信機能が 7階層に分割され、各層ごとに標準的な機能モジュールが定義さ れている。
[0045] 具体的には、第 1層 (物理層)は、データを通信回線に送出するための電気的な変 換ゃ機械的な作業を受け持つ。第 2層 (データリンク層)は、物理的な通信路を確保し 、通信路を流れるデータのエラー検出などを行う。第 3層 (ネットワーク層)は、通信経 路の選択や通信経路内のアドレスの管理を行う。第 4層 (トランスポート層)は、データ 圧縮や誤り訂正、再送制御などを行う。第 5層 (セッション層)は、通信プログラム同士 がデータの送受信を行うための仮想的な経路 (コネクション)の確立や解放を行う。第 6層 (プレゼンテーション層)は、第 5層から受け取ったデータをユーザが分かりやす!/、 形式に変換したり、第 7層から送られてくるデータを通信に適した形式に変換したりす
る。第 7層 (アプリケーション層)は、データ通信を利用した様々なサービスを人間や他 のプログラムに提供する。
[0046] 各実施の形態に係る通信システムの各通信層も、上記 OSI7層モデルの対応する 階層と同等の機能を有する。ただし、各実施の形態では、上記通信システムは、セッ シヨン層とプレゼンテーション層とを 1つにした、 6階層の構造となっている。また、ァ プリケーシヨン層については、説明を省略する。
[0047] 本発明は、送信機および受信機が複数の通信層の接続を確立して通信を行う通信 システムに広く適用可能である。すなわち、通信機能の分割は OSI7層モデルに従つ ていなくてもよい。また、通信層の数は、接続すべき通信層が複数であれば、任意に 選択できる。
[0048] また、本発明は、複数の通信層の接続リクエストをまとめることにより、接続に要する 時間を短縮するものであるため、通信路が切断した場合でも再接続が容易である。よ つて、本発明は、通信路が切断しやすい、例えば赤外線による無線通信に特に適し ている。ただし、本発明は、他の無線通信、および、有線通信においても効果的であ る。
[0049] 各実施の形態では、説明の便宜上、本発明の一適用例である IrSimpleに基づ 、 て説明する。し力し、本発明は IrSimpleに限定されるものではない。なお、 IrSimple とは、従来の IrDAの一部機能を改良したものである。
[0050] 各実施の形態では、 IrSimpleに則って、データリンク層、ネットワーク層、トランスポ ート層、セッション層 +プレゼンテーション層を、それぞれ、 LAP, LMP、 SMP、 OB
EXと表記することがある。
[0051] (IrLMP層 (LSAP) )
本発明は、主にネットワーク層に係るものである。以下、 IrDAおよび IrSimpleのネ ットワーク層である IrLMP層につ!/、て説明する。
[0052] 図 12は、従来の IrDAでの接続およびデータ転送を説明するための信号シークェ ンス図である。
[0053] IrLMP (Infrared Link Management Protocol)層は、下位層である IrLAP層を用い て、複数の上位層アプリケーションのデータを効率よく転送するために多重化を行う。
具体的には、 1対 1の通信において上位層のアプリケーションが複数起動している場 合や 1対 Nの通信において、 LMP層は、アプリケーションごとに要求される論理的な チャネルを作成し、上位層はそのチャネルを用いてデータの送受信を行う。この論理 的なチャネルが LSAP(Link Service Access Point)となる。
[0054] 例えば 1対 1の通信で、上位層のアプリケーションが複数起動する場合、接続時に は、送信機(1次局)の上位層が、 LMP層に対して、 自機器の論理チャネル要求を行 う(例えば 1)とともに、対向機器の接続対象となるアプリケーション 1 (appl)の論理チ ャネルの問い合わせを行う。これを受けた 1次局の LMP層は、まず、 LAP層の接続 制御を担当する Station Controlにより、 LAP層の接続を完了した後、自機器の送信 元論理チャネル(SLSAP: Source Link Service Access Point)を前述の 1に設定して、 LAP層にデータ転送要求コマンド(データは、 LMP層の接続コマンド)として渡す。 このとき、送信した送信元論理チャネル(1)を保持する。
[0055] 次に、受信器(2次局)の LMP層は、前述のデータ転送要求コマンド (データは LM P層の接続コマンド)を下位層より受信すると、接続コマンド内の 1次局の送信元論理 チャネルを解析し、上位層に接続コマンド受信とともに通知する。これを受けた 2次局 の上位層は、 自機器のアプリケーション 1の論理チャネル (SLSAP) (例えば 2)および 1 次局の論理チャネルを対向機器の論理チャネルに設定して、接続応答コマンドとし て、 LMP層に渡す。これを受けた 2次局の LMP層は、上位層力 の自機器のアプリ ケーシヨン 1の論理チャネル(SLSAP= 2)および 1次局のアプリケーションの論理チヤ ネル(DLSAP: Destination Link Service Access Point= 1)を設定して、データ転送要 求コマンド (データは LMP層の接続応答コマンド)として、下位層に渡す。
[0056] 次に、 1次局の LMP層は、下位層よりこれを受信すると、接続応答コマンドの中に ある送信先論理チャネル (DLSAP= 1)が前述の保持して ヽた送信元論理チャネル ( 1)と一致しているため、上位層のアプリケーション 1に対して、接続応答コマンド受信 通知を行うととも〖こ、 2次局の論理チャネル(2)を通知する。
[0057] データ転送時には、アプリケーション 1は、接続時に作成した論理チャネルを用い て、データ転送を行う。具体的には、 1次局は、データ転送時には、送信元論理チヤ ネル (SLSAP= 1)と送信先論理チャネル (DLSAP=2)をそれぞれ設定して、データの
送信を行い、 2次局は、送信元論理チャネル (SLSAP= 2)と送信先論理チャネル (DL SAP= 1)を設定して、データの送信を行う。
[0058] また、アプリケーション 2 (app2)の接続時にも、同様に上記の接続処理を行う。
[0059] (IrLMP層の課題)
現在の IrDAが実装されている機器同士の赤外線通信においては、ほとんどが 1対 1の通信であり、また、アプリケーションとしてもファイル転送 (起動するアプリケーショ ンは 1つ)がほとんどである。
[0060] 上述のように、現行の IrLMP規格では、 1対 Nの機器での通信や、複数のアプリケ ーシヨン起動時でのデータ転送を実現するために、論理チャネルの作成プロセスが 存在するが、前述の通り、大部分の通信においては、アプリケーションは 1つしか起 動していないため、形式的に論理チャネルを形成しているに過ぎず、そのためのフレ ームの交換は無駄なものである。すなわち、 1対 1の機器での通信や、アプリケーショ ンが 1つの場合には、 Station end pointでの処理を省略できる。
[0061] そこで、前述の論理チャネルを予め定めておいてネットワーク層を簡略することが考 えられる。しかし、そのように構成すると、上位層の接続データのみを LAP層の接続 パケットに含めようとする場合、現行の IrLMP規格における接続プロセスでは対応で きなくなる。本発明のネットワーク層は、 1対 1の機器での通信や、アプリケーションが 1つの場合を前提として、 IrLMP規格との互換性を保ちながら、接続'切断のシーク エンスを簡単化したものである。
[0062] 〔実施の形態 1〕
本発明の一実施の形態について図 1、 2に基づいて説明すれば、以下のとおりであ る。
[0063] 本実施の形態の信号シークェンス図を図 1に、またブロック図を図 5にそれぞれ示 す力 本発明はこれに限るものではない。また、図 5に上位層として、 OBEXおよび T inyTPとしている力 これに限るものではない。また、図 5にネットワーク層プロトコル 制御部が単独の層として記述されている力 同等の機能が上位層または下位層に統 合され、ネットワーク層プロトコル制御部が単独で存在しなくても構わない。また、図 5 中の各モジュールは、その機能を実現可能であるならば、ソフトウェアであってもハー
ドウエアであっても構わな 、。
[0064] 図 1に示すように、まず、一次局の上位層制御部 511が接続に必要なデータを含 有した接続要求コマンド 1 (LM— con— reql)を発行する。その接続要求コマンド 1を 受けて、一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512が IrLAP層制御部 513に対し て、接続要求コマンド 1に含有されたデータを入れた接続要求コマンド 2 (LAP— con _req2)を送信する。一次局の IrLAP層制御部 513は接続要求コマンド 2を受けて、 接続要求コマンド 2に含有されたデータを入れた SNRMコマンドを送信部 514を介し て、二次局に対して送信する。
[0065] 二次局では、この SNRMコマンドを受信部 515で受信し、 IrLAP制御部 513がネ ットワーク層プロトコル制御部 512に対して、 SNRMコマンドに含有されたデータを含 む接続要求コマンド受信通知 1 (LAP— con— indl)を発行する。二次局のネットワーク 層プロトコル制御部 512は上位層制御部 511に対して接続要求コマンド受信通知 1 に含有されたデータを含んだ接続要求受信通知 2 (LM_con_ind2)を発行する。こ の接続要求受信通知 2を受けた二次局の上位層制御部 511は一次局との接続を確 立するために、一次局との接続に必要なデータを含んだ接続確認コマンド 1 (LM_co n—respl)を二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に対し発行する。
[0066] 二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512は、接続確認コマンド 1に含有された 接続確認コマンド 2 (LAP— con— rsp2)を二次局の IrLAP層制御部 513に対して発 行する。二次局の IrLAP層制御部 513は接続確認コマンド 2に含有されたデータを 含んだ UAレスポンスを、送信部 514を介して、一次局に対して送信する。
[0067] この UAレスポンスを受信部 515で受信した一次局の IrLAP層制御部 513は UAレ スポンスに含有されたデータを含んだ接続確認コマンド受信通知 1 (LAP— con— conf 1)を一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に対して発行する。一次局のネット ワーク層プロトコル制御部 512は接続確認コマンド受信通知 1を受けて接続確認コマ ンド受信通知 1に含有されたデータを含んだ接続確認コマンド受信通知(LM— con— conl2)を一次局の上位層制御部 511に対して発行する。
[0068] ここで、従来の IrDAでは、図 3の Initiating LSAP Connection endpointより発行され る LAP— Data.reuestlおよび Responding LSAP connection endpoint り発行 れる LA
P_DATA_req2の交換では、上位層が使用する論理チャネルの作成(SLSAP、 DLSAP の交換)を行っている。これに対して、本実施の形態では、一次局のネットワーク層プ ロトコル制御部 512は、接続確認コマンド受信通知 1 (LAP— con— confl)を受けた時 点で、予め決められた固定の値で上記論理チャネルの作成を行う。
[0069] この一連の接続シークェンスによれば、一次局と二次局との各局管理(Station cont rol)の経由をスキップして (省いて)、終了することができ、機器間で通信するパケット は SNRMコマンドと UAレスポンスの二つになるので、従来と比べて、通信効率を向 上できる。
[0070] ここで、それぞれの信号を図 1中の表現を用いて式で表すと、
接続要求コマンド 1: LM— con— reql(AAA, Datal)
接続要求コマンド 2: LAP_con_req2(BBB, Datal)
接続要求コマンド受信通知 1: LAP_con_indl(CCC, Datal)
接続要求コマンド受信通知 2: LM_con_ind2(DDD, Datal)
接続確認コマンド 1: LM— con— rspl(EEE, Data2)
接続確認コマンド 2: LAP— con— rsp2(FFF, Data2)
接続確認コマンド受信通知 1: LAP— con— confl (GGG, Data2)
接続確認コマンド受信通知 2: LM_con_conl2(HHH Data2)
となる。
[0071] SNRMコマンドと UAレスポンスは LAP層から送信されるパケットフォーマットとして 扱われるため式では表されず、本発明の本旨ではないため割愛する。 AAA〜HHH はそれぞれの信号に必要なパラメータである。図 1に示される右向きの矢印の信号に は Datalが左向きの矢印の信号には Data2が含有されることになる。
[0072] 〔実施の形態 2〕
本発明の他の実施の形態について図 2、 5に基づいて説明すれば、以下のとおりで ある。
[0073] 本実施の形態の信号シークェンス図を図 2に、またブロック図を図 5に示す力 本発 明はこれに限るものではない。また、図 5に上位層として、 OBEXおよび TinyTPとし ているが、これに限るものではない。また、図 5にネットワーク層プロトコル制御部が単
独の層として記述されている力 同等の機能が上位層または下位層に統合され、ネッ トワーク層プロトコル制御部が単独で存在しなくても構わない。また、図 5中の各モジ ユールは、その機能を実現可能であるならば、ソフトウェアであってもハードウェアで あっても構わない。
[0074] 図 2に示すように、切断時においては、まず、一次局の上位層制御部 511が切断に 必要なデータを含有した切断要求コマンド 1 (LM— disc— reql)を発行する。その切 断要求コマンド 1を受けて、一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512が、一次局 の IrLAP層制御部 513に対して切断要求コマンド 1に含有されたデータを入れた切 断要求コマンド 2 (LAP— disc— req2)を送信する。一次局の IrLAP層制御部 513は 切断要求コマンド 2を受けて、切断要求コマンド 2に含有されたデータを入れた DISC コマンドを送信部 514を介して、二次局に対して送信する。
[0075] この DISCコマンドを受信部 515にて受信した二次局の IrLAP層制御部 513は、二 次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に対して、 DISCコマンドに含有されたデ ータを含む切断要求コマンド受信通知 1 (LAP— disc— indl)を発行する。二次局のネ ットワークプロトコル制御部 512は二次局の上位層制御部 511に対して切断要求コマ ンド受信通知 1に含有されたデータを含んだ切断要求受信通知 2 (LM_disc_ind2) を発行する。
[0076] この切断要求受信通知 2を受けた二次局の上位層制御部 511は一次局との接続を 切断するために、一次局との切断に必要なデータを含んだ切断確認コマンド 1 (LM —disc— respl)を二次局のネットワークプロトコル制御部 512に発行する。
[0077] 二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512は、切断確認コマンド 1に含有された 上記データを含んだ切断確認コマンド 2 (LAP— disc— rsp2)を二次局の IrLAP層制 御部 513に対して発行する。二次局の IrLAP層制御部 513は、切断確認コマンド 2 に含有されたデータを含んだ UAレスポンスを送信部 514を介して、一次局に対して 送信する。この UAレスポンスを受信部 515で受信した一次局の IrLAP層制御部 51 3は、 UAレスポンスに含有されたデータを含んだ切断確認コマンド受信通知 1 (LAP —disc— confl)を一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に対して発行する。
[0078] 次に、一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512は切断確認コマンド受信通知 1
を受けて切断確認コマンド受信通知 1に含有されたデータを含んだ切断確認コマンド 受信通知 2 (LM— disc— conf2)を一次局の上位層制御部 511に対して発行する。
[0079] この一連の切断シークェンスによれば、一次局と二次局との各局管理(Station cont rol)の経由をスキップして (省いて)、終了することができ、機器間で通信するパケット は DISCコマンドと U Aレスポンスの二つになるので、従来と比べて、通信効率を向上 できる。
[0080] ここで、それぞれの信号を図 2中の表現を用いて式で表すと、
切断要求コマンド 1: LM— disc_reql(AAA, Datal)
切断要求コマンド 2: LAP— disc— req2(BBB, Datal)
切断要求コマンド受信通知 1: LAP— disc— indl(CCC, Datal)
切断要求コマンド受信通知 2: LM_disc_ind2(DDD, Datal)
切断確認コマンド 1: LM— disc— rspl(EEE, Data2)
切断確認コマンド 2: LAP_disc_rsp2(FFF, Data2)
切断確認コマンド受信通知 1: LAP— disc— confl(GGG, Data2)
切断確認コマンド受信通知 2: LM_disc_conl2(HHH Data2)
となる。
[0081] DISCコマンドと UAレスポンスは LAP層力も送信されるパケットフォーマットとして 扱われるため式では表されず、本発明の本旨ではないため割愛する。 AAA〜HHH はそれぞれの信号に必要なパラメータである。図 2に示される右向きの矢印の信号に は Datalが左向きの矢印の信号には Data2が含有されることになる。
[0082] なお、従来の IrLMP層の切断では、 1次局において、上位層の切断処理が終わり 、 IrLMP層に切断要求コマンドが発行されると、 1次局の IrLMP層は、 IrLAP層に 対して、データ転送要求 (データは IrLMP層の切断要求コマンド)を送信する。これ を受けた 2次局の IrLMP層は、切断要求コマンドを受信した時点で、切断状態となる 。このとき、切断応答を送信しない。そして、 1次局は、前述の IrLMP層切断要求コ マンド送信後、 IrLAP層に切断要求コマンドを通知し、 IrLAP層での切断処理が行 われる。
[0083] 〔実施の形態 3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 5、 6に基づいて説明すれば、以下のと おりである。
[0084] 本実施の形態の信号シークェンス図を図 6に、またブロック図を図 5にそれぞれ示 す力 本発明はこれに限るものではない。また、図 5に上位層として、 OBEXおよび T inyTPとしている力 これに限るものではない。また、図 5にネットワーク層プロトコル 制御部が単独の層として記述されている力 同等の機能が上位層または下位層に統 合され、ネットワーク層プロトコル制御部が単独で存在しなくても構わない。また、図 5 中の各モジュールは、その機能を実現可能であるならば、ソフトウェアであってもハー ドウエアであっても構わな 、。
[0085] 図 6に示すように、まず、一次局の上位層制御部 511が接続に必要なデータを含 有した接続要求コマンド 1 (LM— con— reql)を発行する。このとき、通信が片方向転 送か双方向転送かの情報も合わせて通知される。なお、本実施の形態では、以下、 片方向転送が選択されて ヽるものとする。
[0086] 前記接続要求コマンド 1を受けて、一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512が I
1:1^ 層制御部513に対して、接続要求コマンド 1に含有されたデータを入れた接続 要求コマンド 2 (LAP_con_req2)を一次局の IrLAP層制御部 513に送信する。この とき、上位層からの片方向通信選択も合わせて通知される。一次局の IrLAP層制御 部 513は接続要求コマンド 2を受けて、接続要求コマンド 2に含有されたデータおよび 片方向通信選択情報を入れた SNRMコマンドを送信部 514を介して、二次局に対し て送信する。
[0087] 一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512は、 LAP層制御部 513に接続要求コ マンドを発行した時点で、接続処理が完了し、上位層制御部 511から、データ転送 要求コマンドを受けた場合は、下位層の IrLAP層制御部 513にデータ転送要求コマ ンドを発行することとなる。
[0088] 一方、前述の片方向通信選択情報を含む SNRMコマンドを受信部 515で受信し た二次局の IrLAP層制御部 513は二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に 対して、 SNRMコマンドに含有されたデータおよび片方向通信選択情報を含む接続 要求コマンド受信通知 1 (LAP con indl)を発行する。二次局のネットワーク層プロ
トコル制御部 512は二次局の上位層制御部 511に対して接続要求コマンド受信通知 1に含有されたデータおよび片方向通信選択情報を含んだ接続要求受信通知 2 (LM _con_ind2)を発行する。
[0089] この接続要求受信通知 2を受けた二次局の上位層制御部 511は、この状態で一次 局との接続を確立する。二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512は、上位層制 御部 511に接続要求コマンド受信通知を発行した時点で接続処理を完了し、下位層 の LAP層制御部 513からデータ転送要求コマンド受信通知を受けた場合は、上位 層制御部 511にデータ転送要求コマンド受信通知を発行することとなる。
[0090] この一連の接続シークェンスによれば、片方向通信での接続作業を終了することが でき、また、機器間で通信するパケットは SNRMコマンドの一つになるので、従来と 比べて、通信効率を向上できる。
[0091] ここで、それぞれの信号を図 6中の表現を用いて、式で表すと、
接続要求コマンド 1: LM— con— reql(AAA, Datal)
接続要求コマンド 2: LAP_con_req2(BBB, Datal)
接続要求コマンド受信通知 1: LAP_con_indl(CCC, Datal)
接続要求コマンド受信通知 2: LM_con_ind2(DDD, Datal)
となる。
[0092] SNRMコマンドは LAP層力 送信されるパケットフォーマットとして扱われるため式 では表されず、本発明の本旨ではないため割愛する。 AAA〜DDDはそれぞれの信 号に必要なパラメータである。図 6に示される右向きの矢印の信号には Datalが含有 されること〖こなる。
[0093] 〔実施の形態 4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 5、 7に基づいて説明すれば、以下のと おりである。
[0094] 本実施の形態の信号シークェンス図を図 7に、またブロック図を図 5に示す力 本発 明はこれに限るものではない。また、図 5に上位層として、 OBEXおよび TinyTPとし ているが、これに限るものではない。また、図 5にネットワーク層プロトコル制御部が単 独の層として記述されている力 同等の機能が上位層または下位層に統合され、ネッ
トワーク層プロトコル制御部が単独で存在しなくても構わない。また、図 5中の各モジ ユールは、その機能を実現可能であるならば、ソフトウェアであってもハードウェアで あっても構わない。本実施の形態においては、すでに片方向通信での接続が 1次局 と 2次局との間で確立されているものとする。
[0095] 図 7に示すように、切断時においては、まず、一次局の上位層制御部 511により、 切断に必要なデータを含有した切断要求コマンド 1 (LM_disc_reql)が発行される。 その切断要求コマンド 1を受けて、一次局のネットワーク層プロトコル制御部 512が、 一次局の IrLAP層制御部 513に対して切断要求コマンド 1に含有されたデータを入 れた切断要求コマンド 2 (LAP— disc— req2)を発行する。一次局の IrLAP層制御部 5 13は切断要求コマンド 2を受けて、切断要求コマンド 2に含有されたデータを入れた DISCコマンドを送信部 514を介して、二次局に対して送信する。 1次局のネットヮー ク層プロトコル制御部 512は、 LAP層制御部 513に切断要求コマンドを発行した時 点で、切断処理を完了する。
[0096] 一方、前述の DISCコマンドを受信部 515にて受信した二次局の IrLAP層制御部 5 13は二次局のネットワーク層プロトコル制御部 512に対して、 DISCコマンドに含有さ れたデータを含む切断要求コマンド受信通知 1 (LAP— disc— indl)を発行する。二次 局のネットワーク層プロトコル制御部 512は、二次局の上位層制御部 511に対して切 断要求コマンド受信通知 1に含有されたデータを含んだ切断要求コマンド受信通知 2 (LM_disc_ind2)を発行する。この切断要求コマンド受信通知 2を受けた二次局の 上位層制御部 511は切断状態となる。また、二次局のネットワーク層プロトコル制御 部 512は、上位層制御部 511に切断要求コマンド受信通知を発行した時点で、切断 処理を完了する。
[0097] この一連の切断シークェンスによれば、片方向通信時においても、切断作業を、一 次局と二次局との各局管理(Station control)の経由をスキップして (省いて)、終了す ることができ、機器間で通信するパケットは DISCコマンド一つになるので、従来と比 ベて、通信効率を向上できる。
[0098] ここで、それぞれの信号を図 7中の表現を用いて式で表すと、
切断要求コマンド 1 : LM disc reql(AAA, Datal)
切断要求コマンド 2: LAP— disc— req2(BBB, Datal)
切断要求コマンド受信通知 1: LAP— disc— indl(CCC, Datal)
切断要求コマンド受信通知 2: LM_disc_ind2(DDD, Datal)
となる。
[0099] DISCコマンドは LAP層力も送信されるパケットフォーマットとして扱われるため式で は表されず、本発明の本旨ではないため割愛する。 AAA〜DDDはそれぞれの信号 に必要なパラメータである。図 7に示される右向きの矢印の信号には Datalが含有さ れること〖こなる。
[0100] 〔実施の形態 5〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 8に基づいて説明すれば、以下のとお りである。
[0101] 本実施の形態では、携帯電話間での通信例について説明する。なお、送信機と受 信機に携帯電話を用いているが、送信機もしくは受信機のどちらか一方が携帯電話 であれば良ぐ実施の形態 1〜4で説明したシークェンスによってデータの送信もしく は受信が可能であるならば、対向機器が携帯電話でなくても構わない。
[0102] 図 8では、赤外線を用いて、携帯電話 A内のデータを携帯電話 Bに送信している。
携帯電話 Bでは、携帯電話 Aから送信されたデータを受信すると、携帯電話 B内メモリ もしくは接続された外部メモリ内に受信データを保存する。前述のデータとは、テキス トデータ、画像データ、音声データ、電話帳データ、システム情報などであり、特定の フォーマットに限定されるものではない。また、携帯電話 A内のデータとは、携帯電話 Aの内部メモリ内のデータ、携帯電話に接続されている外部メモリ(SDカードなどの不 揮発性メモリ)内のデータのどちらでも良い。
[0103] 前述の接続シークェンスにより、例えば、双方向通信時には、送信側 (携帯電話 A) においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、上位層のデータを IrLA P層制御部 513に接続要求コマンドとともに渡し、 1^^層制御部513からの接続確 認コマンド受信通知時には、上位層へのデータを合わせて上位層制御部 511に渡 すことができる。一方、受信側 (携帯電話 B)においては、ネットワーク層プロトコル制 御部 512において、 IrLAP層制御部 513からの接続要求コマンド受信通知時には、
上位層のデータも合わせて上位層制御部 511に渡し、上位層制御部 511からの接 続確認コマンド通知時は、上位層のデータも合わせて IrLAP層制御部 513に渡すこ とで接続を完了する。
[0104] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0105] また、片方向通信時には、送信側 (携帯電話 A)においては、ネットワーク層プロトコ ル制御部 512において、上位層のデータを下位層に接続要求とともに渡し、受信側( 携帯電話 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、 IrLAP層制 御部 513からの接続確認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位 層制御部 511に渡すことができる。一方、受信側 (携帯電話 B)においては、 IrLAP 層 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位層 制御部 511に渡し、接続を完了する。
[0106] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0107] 以上のように、従来の IrDAでの通信と比べて、対向局に機器を向けていなければ ならない時間の短縮が可能となることから、ユーザの利便性の向上、またエラー発生 の確率を減らすことが期待される。また、片方向通信での赤外線通信によるデータ転 送も可能となる。
[0108] 〔実施の形態 6〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 9に基づいて説明すれば、以下のとお りである。
[0109] 本実施の形態では、携帯電話と表示装置間での通信例について説明する。なお、 送信機として携帯電話を用いているが、実施の形態 1〜4で説明したシークェンスに よってデータの送信が可能であるならば、送信機器が携帯電話でなくても構わな!/、。 また、表示装置が送信側となっても構わない。
[0110] 図 9では、赤外線を用いて、携帯電話 A内のデータを表示装置 B (TVやモニタなど)
に送信している。表示装置 Bでは、携帯電話 Aから送信されたデータに対して適切な 処理を行い、例えば、画像データであった場合は、必要ならば圧縮されたデータを 解凍するなどして、表示を行うが、これに限らない。また、前述のデータとは、テキスト データ、画像データ、音声データ、電話帳データ、システム情報などであり、特定のフ ォーマットに限定されるものではない。また、携帯電話 A内のデータとは、携帯電話 A の内部メモリ内のデータ、携帯電話に接続されている外部メモリ(SDカードなどの不 揮発性メモリ)内のデータのどちらでも良い。
[0111] 前述の接続シークェンスにより、例えば、双方向通信時には、送信側 (携帯電話 A) においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、上位層のデータを IrLA P層制御部 513に接続要求コマンドとともに渡し、 1^^層制御部513からの接続確 認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位層制御部 511に渡すこ とができる。一方、受信側(表示装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、 IrLAP層制御部 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位 層のデータも合わせて上位層制御部 511に渡し、上位層制御部 511からの接続確 認コマンド通知時は、上位層のデータも合わせて IrLAP層制御部 513に渡すことで 接続を完了する。
[0112] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0113] また、片方向通信時には、送信側 (携帯電話 A)においては、ネットワーク層プロトコ ル制御部 512において、上位層のデータを下位層に接続要求とともに渡し、受信側( 表示装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、 IrLAP層制 御部 513からの接続確認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位 層制御部 511に渡すことができる。一方、受信側(表示装置 B)においては、 IrLAP 層 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位層 制御部 511に渡し、接続を完了する。
[0114] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること
が可能となる。
[0115] 以上のように、従来の IrDAでの通信と比べて、対向局に機器を向けていなければ ならない時間の短縮が可能となることから、ユーザの利便性の向上、またエラー発生 の確率を減らすことが期待される。また、片方向通信での赤外線通信によるデータ転 送も可能となる。
[0116] 〔実施の形態 7〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 10に基づいて説明すれば、以下のと おりである。
[0117] 本実施の形態では、携帯電話と印刷装置間での通信例について説明する。なお、 送信機として携帯電話を用いているが、実施の形態 1〜4で説明したシークェンスに よってデータの送信が可能であるならば、送信機器が携帯電話でなくても構わな!/、。 また、印刷装置が送信側となっても構わない。
[0118] 図 10では、赤外線を用いて、携帯電話 A内のデータを印刷装置 Bに送信している。
印刷装置 Bでは、携帯電話 Aから送信されたデータに対して適切な処理を行い、例え ば、画像データであった場合は、必要ならば圧縮されたデータを解凍するなどして、 印刷を行うが、これに限らない。また、前述のデータとは、テキストデータ、画像データ 、電話帳データ、システム情報などであり、特定のフォーマットに限定されるものでは ない。また、携帯電話 A内のデータとは、携帯電話 Aの内部メモリ内のデータ、携帯電 話に接続されている外部メモリ(SDカードなどの不揮発性メモリ)内のデータのどちら でも良い。
[0119] 前述の接続シークェンスにより、例えば、双方向通信時には、送信側 (携帯電話 A) においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、上位層のデータを IrLA P層制御部 513に接続要求コマンドとともに渡し、 1^^層制御部513からの接続確 認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位層制御部 511に渡すこ と力 Sでる。一方、受信側(印刷装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 51 2において、 IrLAP層制御部 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層 のデータも合わせて上位層制御部 511に渡し、上位層からの接続確認コマンド通知 時は、上位層のデータも合わせて IrLAP層制御部 513に渡すことで接続を完了する
[0120] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0121] また、片方向通信時には、送信側 (携帯電話 A)においては、ネットワーク層プロトコ ル制御部 512において、上位層のデータを下位層に接続要求とともに渡し、受信側( 印刷装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、 IrLAP層制 御部 513からの接続確認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位 層制御部 511に渡すことができる。一方、受信側(印刷装置 B)においては、 IrLAP 層制御部 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて 上位層制御部 511に渡し、接続を完了する。
[0122] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0123] 以上のように、従来の IrDAでの通信と比べて、対向局に機器を向けていなければ ならない時間の短縮が可能となることから、ユーザの利便性の向上、またエラー発生 の確率を減らすことが期待される。また、片方向通信での赤外線通信によるデータ転 送も可能となる。
[0124] 〔実施の形態 8〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 11に基づいて説明すれば、以下のと おりである。
[0125] 本実施の形態では、携帯電話と記録装置間での通信例について説明する。なお、 送信機として携帯電話を用いているが、実施の形態 1〜4で説明したシークェンスに よってデータの送信が可能であるならば、送信機器が携帯電話でなくても構わな!/、。 また、記録装置が送信側となっても構わない。
[0126] 図 11では、赤外線を用いて、携帯電話 A内のデータを記録装置 Bに送信している。
記録装置 Bでは、携帯電話 Aから送信されたデータに対して適切な処理を行い、例え ば、画像データであった場合は、記録装置内メモリまたは記録装置に接続された外
部メモリに記録を行う。記録装置内メモリとは、 SDRAMなどの揮発性メモリでも、フラッ シュメモリなどの不揮発性メモリ、記録可能な DVD、 HDDドライブなど、一時的または 半永久的に記録できる媒体であれば何でも良い。また、前述のデータとは、テキスト データ、画像データ、音声データ、電話帳データ、システム情報などであり、特定のフ ォーマットに限定されるものではない。また、携帯電話 A内のデータとは、携帯電話 A の内部メモリ内のデータ、携帯電話に接続されている外部メモリ(SDカードなどの不 揮発性メモリ)内のデータのどちらでも良い。
[0127] 前述の接続シークェンスにより、例えば、双方向通信時には、送信側 (携帯電話 A) においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、上位層のデータを IrLA P層制御部 513に接続要求コマンドとともに渡し、 1^^層制御部513からの接続確 認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位層制御部 511に渡すこ とができる。一方、受信側(記録装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512〖こおいて、 IrLAP層 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層のデ ータも合わせて上位層制御部 511に渡し、上位層制御部 511からの接続確認コマン ド通知時は、上位層のデータも合わせて IrLAP層制御部 513に渡すことで接続を完 了する。
[0128] これにより、 1つのパケット交換で接続を確立することが可能となり、従来の IrDAで の複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時間での接続を完了すること が可能となる。
[0129] また、片方向通信時には、送信側 (携帯電話 A)においては、ネットワーク層プロトコ ル制御部 512において、上位層のデータを下位層に接続要求とともに渡し、受信側( 記録装置 B)においては、ネットワーク層プロトコル制御部 512において、 IrLAP層制 御部 513からの接続確認コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて上位 層制御部 511に渡すことができる。一方、受信側(記録装置 B)においては、 IrLAP 層制御部 513からの接続要求コマンド受信通知時には、上位層のデータを合わせて 上位層制御部 511に渡し、接続を完了することで、 1つのパケット交換で接続を確立 することが可能となる。
[0130] これにより、従来の IrDAでの複数のパケットによる接続方法と比較して、より短い時
間での接続を完了することが可能となる。
[0131] 以上のように、従来の IrD Aでの通信と比べて、対向局に機器を向けていなければ ならない時間の短縮が可能となることから、ユーザの利便性の向上、またエラー発生 の確率を減らすことが期待される。
[0132] 〔実施の形態 9〕
本発明のさらに他の実施の形態について図 13から図 35に基づいて説明すれば、 以下のとおりである。なお、本実施の形態で説明する通信プロトコルは、実施の形態
1〜8に適用されるものである。よって、実施の形態 1〜8において定義した用語につ いては、特に断らない限り本実施の形態においてもその定義に則って用いるものとす る。
[0133] (1)通信層
図 13は、 OSI7階層モデルと、 IrDAの階層および本発明に係る通信システムの階 層の対応関係を示す模式図である。
[0134] 本実施の形態に係る通信システムの各通信層も、上記 OSI7層モデルの対応する 階層と同等の機能を有する。ただし、図 13に示すように、上記通信システムは、セッ シヨン層とプレゼンテーション層とを 1つにした、 6階層の構造となって!/、る。
[0135] 本実施の形態では、説明の便宜上、本発明の一適用例である IrSimpleに基づい て説明する。し力し、本発明は IrSimpleに限定されるものではない。なお、 IrSimple とは、従来の IrDAの一部機能を改良したものである。
[0136] 本実施の形態では、 IrSimpleに則って、データリンク層、ネットワーク層、トランスポ ート層、セッション層 +プレゼンテーション層を、それぞれ、 LAP, LAMP, SMP、 O BEXと表記することがある。また、通信層を送信機、受信機で区別する場合に、送信 機 (一次局)に" P"、受信機 (二次局)に" S"と付記する。例えば、 "LAP (P) "とは、送 信機のデータリンク層を意味する。
[0137] (2)送信機 受信機間のシーケンス
(2— 1)接続シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 14 (a)は、本実施の形態(レスポンス有り)の接続シーケンスを示すシーケンス図
である。また、図 14 (c)は、本実施の形態(レスポンス有り)の接続シーケンスの際の 通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0138] 本実施の开態(レスポンス有り)では、 SNRMの Destination Device Addressにグロ 一バルアドレスを使用することにより、サーチと同様の機能を SNRMコマンドに持た せることができる(図 14 (c)の SNRM command)。
[0139] また、本実施の形態(レスポンス有り)では、データリンク層の接続パケットである SN RMコマンドおよび UAレスポンスの中に、ネットワーク層、トランスポート層、セシヨン 層、プレゼンテーション層等の上位層の接続に必要なパラメータおよびコマンドを揷 入する。これにより、従来の IrDAでは必要であった上位層それぞれを接続するため の接続パケットを 1つのパケットに凝縮することができる。
[0140] それゆえ、従来、複数のパケットが必要であった、サーチと接続シーケンスを 1つの パケット対で行うことができる。
[0141] 〔B〕レスポンス無し
図 14 (b)は、本実施の形態(レスポンス無し)の接続シーケンスを示すシーケンス図 である。また、図 14 (c)は、本実施の形態(レスポンス無し)の接続シーケンスの際の 通信データのデータ構造を示す説明図である。なお、本実施の形態 (レスポンス無し )では、 UAレスポンス(図 14 (c)の UA response for SNRM)は不要である。
[0142] ユーザまたはアプリケーションおよびデータ種類によっては、受信機からのレスポン スを省略した通信方式を選択できる。この場合、図 14 (b)に示すように、 SNRMコマ ンドのみでサーチおよび接続が終了したものとできる。
[0143] このように、本実施の形態の接続シーケンスは、複数の通信層の接続リクエストをま とめることにより、接続に要する時間を短縮するものであるため、通信路が切断した場 合でも再接続が容易である。よって、通信路が切断しやすい、例えば赤外線による無 線通信に特に適している。ただし、 IEEE802.il無線、 Bluetoothを含む他の無線通信 、および、有線通信においても効果的である。
[0144] また、本実施の形態では、すべての通信層の接続を 1回の通信で接続する例につ いて説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、 1つの通信層を接続した後 、残りの複数の通信層を接続するようにしてもよい。また、 1つの通信層の接続が複数
回の通信によって行われてもよい。例えば、ネットワーク層の接続が 2回の通信を要 する場合、データリンク層の接続とネットワーク層の 1回目の接続とを 1つの接続リクェ ストにまとめ、ネットワーク層の 2回目の接続とトランスポート層の接続とを 1つの接続リ タエストにまとめてもよい。
[0145] (2— 2)データ交換シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 15 (a) (b)は、本実施の形態(レスポンス有り)のデータ交換シーケンスを示すシ 一ケンス図である。また、図 15 (a)は、本実施の形態(レスポンス有り)のデータ交換 シーケンスの際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0146] 本実施の形態(レスポンス有り)では、 1つのデータ間毎の下位層及び上位層のレ スポンスを極力減らし、多くのデータを送信した後にエラーがあつたか無力ゝったかを 返信する。
[0147] 送信機は、データ通信時に、シーケンシャルなパケット番号および受信データに問 題がな力つたかを問うためのフラグと、上記データをパケットのサイズに合わせて分割 した分割データで構築されたパケットを用いる。
[0148] 図 15 (a)に示すように、送信機は、所定数のパケット数を送信した後に上記フラグ をオンにしたパケットの送信を行う。これに対し、受信機は、以前のデータの始めから 、もしくは上記フラグがオンであったパケットを受信し、返信を行ってから、エラーを検 出しな力つた場合は、正常に受信した旨を送信機に通知する。また、受信機は、以前 のデータの始めから、もしくは上記フラグがオンであったパケットを受信し、返信を行 つてから、エラーを検出した場合は、受信することができな力つたパケット以降の上記 分割データ部分を無視し、上記フラグのみを確認し、上記フラグがオンであった場合 に、エラーにより受信できな力つたパケット番号を送信機へ通知する。
[0149] さらに、送信機は、正常に受信した旨を受信機力 受けた場合、次のパケットから送 信を行う。また、送信機は、エラーがあつたという通知を受けた場合、受信できなかつ たパケット番号から、上記フラグをオンにしたパケットまでを再送信する。
[0150] これにより、パケット間を詰めることができ、効率のよい通信が可能となる。
[0151] 図 15 (a)に示すように、本実施の形態(レスポンス有り)では、 UIフレーム(図 16 (b)
)を使用する。このため、データリンク層(LAP層)ではパケットの抜けが認識できず、 トランスポート層で検出する。
[0152] UIフレームのトランスポート層のデータ部分にシーケンシャルナンバーとデータ確 認用フラグ、データの最後のパケットかどうか、受信したデータが正常であつたかを示 すフラグを設け、それらのフラグによってデータの送信を行う。
[0153] 〔B〕レスポンス無し
図 17 (a) (b)は、本実施の形態(レスポンス無し)のデータ交換シーケンスを示すシ 一ケンス図である。また、図 17 (b)は、本実施の形態(レスポンス無し)のデータ交換 シーケンスの際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0154] 本実施の形態(レスポンス無し)では、受信機のレスポンスを必要としな 、場合、デ ータの完全性のみを確認する。そのため、送信機はパケットにシーケンスナンバーを 振り、全てのデータを連続で送信する。
[0155] そして、受信機は、エラーがあった力どうかを確認するのみであり、正常に受信した 場合には全てのデータを受けた後、受信機内で正常受信であることを認識し、次の 動作を行う。この場合の次の動作とは、例えば受信したデータを表示したり、印刷し たり、保存したりすることである。一方、エラーを検出した場合、受信機内で正常受信 できな力つたことを認識し、次の動作を行う。この場合の次の動作とは、失敗したこと をユーザーに知らせるためのインジケートや、次の受信待ち状態になることである。
[0156] なお、本実施の形態(レスポンス無し)でも、図 17 (b)に示す UIフレーム(図 16 (b) ) を使用する。
[0157] (2— 3)切断シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 18 (a)は、本実施の形態(レスポンス有り)の切断シーケンスを示すシーケンス図 である。また、図 18 (c)は、本実施の形態(レスポンス有り)の切断シーケンスの際の 通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0158] 図 18 (c)に示すように、本実施の形態(レスポンス有り)では、ネットワーク層、トラン スポート層、セシヨン層、プレゼンテーション層等の上位層の切断に必要なパラメータ およびコマンドを、 DISCコマンドおよび U Aレスポンスの中に挿入した。
[0159] これにより、従来、複数のパケットが必要であった、切断シーケンスを 1つのパケット 対で行うことができる。
[0160] 〔B〕レスポンス無し
図 18 (b)は、本実施の形態(レスポンス無し)の切断シーケンスを示すシーケンス図 である。また、図 18 (c)は、本実施の形態(レスポンス有り)の切断シーケンスの際の 通信データのデータ構造を示す説明図である。なお、本実施の形態 (レスポンス無し )では、 UAレスポンス(図 18 (c)の UA response)は不要である。
[0161] 図 18 (b)に示すように、本実施の形態(レスポンス無し)では、受信機のレスポンス を必要としな ヽとして接続した場合、 DISCコマンドのみでサーチおよび切断が終了 したものとできる。
[0162] (3)送信機、受信機内のシーケンス
図 19〜図 35では、説明の便宜上、データリンク層を LAP、ネットワーク層を LAMP 、トランスポート層を TTPまたは SMP、セッション層およびプレゼンテーション層を O BEXと表記する。また、通信層を送信機と受信機とで区別するために、送信機に" P" 、受信機に" S"と付記する。例えば、 "LAP (P) "とは、送信機のデータリンク層を意 味する。
[0163] (3— 1)接続シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 19は、本実施の形態(レスポンス有り)の接続シーケンスを示すシーケンス図であ る。また、図 20 (a)、図 20 (b)は、本実施の形態(レスポンス有り)の接続シーケンスの 際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0164] 図 19に示すように、本実施の形態 (レスポンス有り)では、送信機、受信機とも、接 続準備を行う。その後、送信機は、上位層のリクエストをそのまま下位層に渡していき 、 1つのパケット(SNRM)として送信する。一方、受信機は、 SNRMパケットを受けて 、そのまま上位層へ接続できた旨の通知を行った後、 OBEX (S)のレスポンスをその まま下位層に渡していき、 1つのパケット (UA)として送信する。送信機は、 UAを受 けたことで接続完了とし、上位層に通知(Connect. confirm)を上げて!/、く。
[0165] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0166] まず、送信機の各通信層につ!/、て説明する。
[0167] OBEX(P)は、アプリケーション力もの接続要求が来た場合に、速やかに下位層 (S MP (P) )に対して接続要求コマンドをデータに入れて接続要求関数 (Primitive)を発 生する。また、 OBEX(P)は、 SMP (P)から接続確認関数を受けた場合に、そのデ ータの中から OBEX接続のレスポンスを確認し、問題ない(Success)というレスポンス であれば、接続完了とする。
[0168] SMP (P)は、 OBEX (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに OBEX (P)の接 続要求関数のデータに、受信機の SMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して 、下位層 (LMP (P) )に対して接続要求関数を発生する。また、 SMP (P)は、 LMP ( P)から接続確認関数を受けた場合、関数のデータカゝら受信機の SMP (S)が生成し たパラメータを抜き取り、値を確認して、 SMP (S)とのネゴシエーションを終了する。 また、 SMP (P)は、接続確認関数のデータ力も SMP (S)のパラメータを取り除いた データを OBEX (P)に対して接続確認関数として送信する。
[0169] LMP (P)は、 SMP (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに SMP (P)の接続 要求関数のデータに、受信機の LMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 下位層 (LAP (P) )に対して接続要求関数を発生する。また、 LMP (P)は、 LAP (P) から接続確認関数を受けた場合、関数のデータから受信機の LMP (S)が生成した ノ ラメータを抜き取り、値を確認して、 LMP (S)とのネゴシエーションを終了する。ま た、 LMP (P)は、接続確認関数のデータ力も LMP (S)のパラメータを取り除いたデ ータを、 SMP (P)に対して接続確認関数として送信する。
[0170] なお、通常は論理ポートを管理するために LSAP (Link Service Access Point)が定 義される。そして、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。 この場合、 LSAPにコネクションレスの値を固定値として使用する。このため、 LMPの 接続パラメータ交換は不要となって 、る。
[0171] LAP (P)は、 LMP (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに LMP (P)の接続 要求関数のデータに、受信機の LAP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 受信機の物理層に対して SNRMコマンドを出力する。また、 LAP (P)は、受信機の 物理層力 U Aレスポンスを受けた場合、 UAレスポンスのデータから受信機の LAP (
S)が生成したパラメータを抜き取り、値を確認して、 LAP (S)とのネゴシエーションを 終了する。また、 LAP (P)は、 UAレスポンスのデータから LAP (S)のパラメータを取 り除いたデータを、 LMP (P)に対して接続確認関数として送信する。
[0172] つづいて、受信機の各通信層について説明する。
[0173] OBEX(S)は、アプリケーション力も接続要求関数を受けて、受信待機状態になる 。また、 OBEX(S)は、下位層(SMP (S) )力も接続通知関数 (Indication)を受けた場 合に、そのデータの中から OBEX接続コマンドを確認し、問題が無ければ Successと いうレスポンスを接続返答関数 (Response)として SMP (S)に対して出力し、接続完 了とする。
[0174] SMP (S)は、 OBEX (S)からの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。ま た、 SMP (S)は、下位層(SMP (S) )から接続通知関数を受けた場合に、関数のデ ータから送信機の SMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、それに対しての返答の パラメータを作成し、上記関数のデータから SMP (P)のパラメータを除 、たデータを 入れた接続要求関数を OBEX (S)に発した後、 OBEX (S)からの接続返答関数を待 つ。また、 SMP (S)は、 OBEX (S)からの接続返答関数を受けた場合に、 LMP (S) に対して OBEX (S)の接続返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、 LMP (S)に対して接続返答関数を発生し、 SMP層のネゴシエーションを終了する。
[0175] LMP (S)は、 SMP (S)からの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。また 、 LMP (S)は、下位層(LAP (S) )カゝら接続通知関数を受けた場合に、関数のデータ から送信機の LMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、それに対しての返答のパラ メータを作成し、上記関数のデータ力 LMP (P)のパラメータを除 、たデータを入れ た接続要求関数を SMP (S)に発した後、 SMP (S)からの接続返答関数を待つ。ま た、 LMP (S)は、 SMP (S)からの接続返答関数を受けた場合に、 LAP (S)に対して SMP (S)の接続返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、 LAP (S)に 対して接続返答関数を発生し、 LMP層のネゴシエーションを終了する。
[0176] なお、通常は論理ポートを管理するために LSAP (Link Service Access Point)が定 義される。そして、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。 この場合、 LSAPにコネクションレスの値を固定値として使用する。このため、 LMPの
接続パラメータ交換は不要となって 、る。
[0177] LAP (S)は、 LMP (S)力もの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。また、 LAP (S)は、物理層力 SNRMコマンドを受けた場合に、 SNRMコマンドのデータ から送信機の LAP (P)が生成したパラメータを抜き取り、 SNRMコマンドのデータか ら LAP (P)のパラメータを除 、たデータを入れた接続要求関数を LMP (S)に発した 後、それに対しての返答のパラメータを作成し、 LMP (S)からの接続返答関数を待 つ。また、 LAP (S)は、 LMP (S)からの接続返答関数を受けた場合に、 LMP (S)の 接続返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、物理層に対して UAレ スポンスを出力し、 LAP層のネゴシエーションを終了する。
[0178] 〔B〕レスポンス無し
図 21は、本実施の形態(レスポンス無し)の接続シーケンスを示すシーケンス図で ある。また、図 20 (a)は、本実施の形態(レスポンス無し)の接続シーケンスの際の通 信データのデータ構造を示す説明図である。
[0179] 図 21に示すように、本実施の形態 (レスポンス無し)では、送信機、受信機とも、接 続準備を行う。その後、送信機は、上位層のリクエストをそのまま下位層に渡していき 、 1つのパケット(SNRM)として送信する。そして、送信機は、 SNRMパケットを送信 した時点で接続完了として、 LAP (P)から上位層に通知(Connect. confirm)を上げて いく。一方、受信機は、 SNRMパケットを受けて、そのまま上位層へ接続できた旨の 通知を行い、 OBEX(S)に通知した時点で接続完了とする。
[0180] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0181] まず、送信機の各通信層につ!/、て説明する。
[0182] OBEX(P)は、アプリケーション力もの接続要求が来た場合に、速やかに下位層 (S MP (P) )に対して接続要求コマンドをデータに入れて接続要求関数 (Primitive)を発 生する。また、 OBEX(P)は、 SMP (P)から接続確認関数を受けた場合に、接続完 了とする。
[0183] SMP (P)は、 OBEX (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに OBEX (P)の接 続要求関数のデータに、受信機の SMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して 、下位層 (LMP (P) )に対して接続要求関数を発生する。また、 SMP (P)は、 LMP (
P)カゝら接続確認関数を受けた時点で、送信したパラメータでネゴシエーションができ たとして、 SMP層のネゴシエーションを終了する。また、この時、 SMP (P)は、 OBE X(P)に対して接続確認関数を送信する。
[0184] LMP (P)は、 SMP (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに SMP (P)の接続 要求関数のデータに、受信機の LMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 下位層 (LAP (P) )に対して接続要求関数を発生する。また、 LMP (P)は、 LAP (P) 力も接続確認関数を受けた時点で、送信したパラメータでネゴシエーションができた として、 LMP層のネゴシエーションを終了する。また、この時、 LMP (P)は、 SMP (P )に対して接続確認関数を送信する。
[0185] なお、通常は論理ポートを管理するために LSAP (Link Service Access Point)が定 義される。そして、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。 この場合、 LSAPにコネクションレスの値を固定値として使用する。このため、 LMPの 接続パラメータ交換は不要となって 、る。
[0186] LAP (P)は、 LMP (P)からの接続要求関数を受けて、速やかに LMP (P)の接続 要求関数のデータに、受信機の LAP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 受信機の物理層に対して SNRMコマンドを出力する。また、 LAP (P)は、 SNRMコ マンドを出力した時点で、送信したパラメータでネゴシエーションができたとして、 LA p層のネゴシエーションを終了する。また、この時、 LAP (P)は、 LMP (P)に対して接 続確認関数を送信する。
[0187] つづ 、て、受信機の各通信層につ 、て説明する。
[0188] OBEX(S)は、アプリケーション力も接続要求関数を受けて、受信待機状態になる 。また、 OBEX(S)は、下位層(SMP (S) )力も接続通知関数 (Indication)を受けた場 合に、そのデータの中力も OBEX接続コマンドを確認し、問題が無ければ、接続完 了とする。
[0189] SMP (S)は、 OBEX (S)からの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。ま た、 SMP (S)は、下位層(SMP (S) )から接続通知関数を受けた場合に、関数のデ ータから送信機の SMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用 してネゴシエーションを完了させる。そして、 SMP (S)は、上記関数のデータから SM
P (P)のパラメータを除!ヽたデータを入れた接続要求関数を OBEX (S)に発する。
[0190] LMP (S)は、 SMP (S)からの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。また 、 LMP (S)は、下位層(LAP (S) )カゝら接続通知関数を受けた場合に、関数のデータ から送信機の LMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用して ネゴシエーションを完了させる。そして、 LMP (S)は、上記関数のデータ力 LMP ( P)のパラメータを除!ヽたデータを入れた接続要求関数を SMP (S)に発する。
[0191] なお、通常は論理ポートを管理するために LSAP (Link Service Access Point)が定 義される。そして、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。 この場合、 LSAPにコネクションレスの値を固定値として使用する。このため、 LMPの 接続パラメータ交換は不要となって 、る。
[0192] LAP (S)は、 LMP (S)力もの接続要求関数を受けて、受信待機状態になる。また、 LAP (S)は、物理層力 SNRMコマンドを受けた場合に、 SNRMコマンドのデータ から送信機の LAP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用してネ ゴシエーシヨンを完了させる。そして、 LAP (S)は、上記関数のデータ力も LAP (P) のパラメータを除 ヽたデータを入れた接続要求関数を LMP (S)に発する。
[0193] (3— 2)データ交換シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 22は、本実施の形態(レスポンス有り)のデータ交換シーケンスを示すシーケンス 図である。また、図 23は、本実施の形態(レスポンス有り)のデータ交換シーケンスの 際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0194] 図 22に示すように、本実施の形態(レスポンス有り)では、送信機が、 PUTコマンド を発生し、それが下位層まで伝わり、 UIフレーム(図 16 (b) )として出力される。
[0195] 一方、受信機は、データを受け取り、上位層へ通知を上げていく。このとき、 SMP (
S)では、上位層の OBEX(S)に対して、データが続くことを通知する(status=truncat ed)。
[0196] 送信機は、ある一定数のパケットを送信した後に、データがきちんと届いているかど うかを確認するフラグを ONにして送信する。これを受けて、受信機では、 SMP (S)が 、エラーがあつたかな力つた力、あった場合にはエラーが発生した番号を送信機に通
知する。
[0197] 送信機は、エラーが無ければ次のパケット群を出力し、エラーがあればエラーがあ つたパケット以降のパケットを再送信する。
[0198] 送信機は、データの最後になったときに、データの最後であることを示すフラグを O Nにして送信する。これに対して、受信機は、 SMP (S)が、このフラグが ONであれば 、 OBEX(S)にデータがそろったことを通知し(status=OK)、 OBEX(S)のレスポンス を待つ。そして、 OBEX (S)のレスポンスが発生したとき、そのデータを下位層へ伝え ていき、 UIフレームとして出力する。
[0199] 送信機は、受けたレスポンスが Successであれば、正常終了する。
[0200] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0201] 送信機では、 OBEX(P)が下位層に対して PUTコマンドをデータ送信関数として 出力する。ただし、 OBEX(P)は、 PUT Final (最後の PUT)コマンド以外の PUTコマ ンドのレスポンス(正常の場合は Continueが返る)を必要とせずに SMP (P)で送信可 能である場合には、次のコマンドを出力していく。 PUT Finalコマンドもしくは PUTコマ ンド以外のコマンドの場合には、下位層からのデータ通知関数を待ち、そのデータ内 のレスポンスをみてコマンドを終了する。
[0202] ここで、データ送信関数とは、下位層に対してデータ送信を要求する関数 (Data Re quest)である。また、データ通知関数とは、下位層力 データを受信したことを知らせ る関数(Data Indicate)である。
[0203] 受信機では、 OBEX(S)が下位層力もデータ通知関数を受けて、データを受ける。
ただし、 OBEX(S)は、 PUT Finalコマンド以外の PUTコマンドに対しては、レスポンス を返さず、 PUT Finalコマンドもしくは PUTコマンド以外のコマンドの場合はデータ送 信関数としてレスポンスを返す。
[0204] ここで、送信機、受信機に共通する、上位層と下位層のデータ送信関数およびデ ータ通知関数でのヘッダ等について説明する。
[0205] SMPは、 OBEXからデータ送信関数を受けると、 LMPに対して、(a)LMPで送信 可能なサイズがデータ送信関数内のデータのサイズよりも小さいときには、該データ を LMPが送信可能なサイズに分割し、(b)LMPで送信可能なサイズがデータ送信関
数内のデータのサイズよりも大きいときには、いくつかのデータを結合して、送信可能 なサイズ以下の、より大きなデータを作成する。また、 SMPは、シーケンシャルな番 号、相手機器にデータ受信状態を問い合わせる引数、データの最後を示す引数、相 手機器の SMPが OBEXのレスポンスが必要であることを示す引数、受信したデータ が正常であったかどうかを示す引数などを入れた SMPヘッダを作成する。そして、こ の SMPヘッダを、上記分割または結合したデータに付カ卩したデータを入れたデータ 送信関数を LMPに対して発する。
[0206] さらに、 SMPは、 LMPからデータ通知関数を受けると、該関数内のデータから SM Pヘッダを抜き出し、シーケンス番号が正常である力 (すなわち、抜けなく順番に来て いる力 )を確認する。そして、正常であった場合には、 OBEXへデータ通知関数を発 する。このとき、データ通知関数は、下位層からのデータ通知関数ごとに出力してもよ Vヽし、 V、くつかの下位層からのデータ通知関数のデータをあわせて出力してもよ!/、。
[0207] 送信機の SMP (P)は、 OBEX (P)力 のデータ送信関数を LMP (P)へのデータ 送信関数に変換して、規定して ヽるある一定数のデータ量のデータ送信関数を発す る。その後、 SMP (P)は、受信機にデータ受信状態を問い合わせる引数を Trueにし てデータ送信関数を発して、 LMP (P)のデータ通知関数を待つ。
[0208] SMP (P)は、 LMP (S)力 のデータ通知関数内の SMPヘッダを解析し、受信した データが正常であったかどうかを示す引数が正常に受信していたことを示していた場 合、次のデータを送信する準備ができたとして、 OBEX(P)に対して送信可能である ステートになる。すなわち、この状態で OBEX (P)からのデータを受け付けることがで きる。
[0209] これに対して、 SMP (P)は、 LMP (S)力 の受け取ったデータ通知関数の SMPへ ッダを解析して受信したデータが正常であった力どうかを示す引数が正常に受信し ていな力つたことを示していた場合、正常に受信できな力つたと通知されたデータ送 信関数力 相手機器にデータ受信状態を問い合わせる引数を Trueにしたデータ送 信関数までを再度発生する。 SMP (P)は、全てのデータ送信関数によるデータが受 信機に通知されるまで、もしくはある規定回数再発生を繰り返す。
[0210] さらに、 SMP (P)は、 OBEX(P)からデータの最後であるとした引数が Trueである
データ送信関数を受けた場合、そのデータ送信関数の最後のデータを入れた、 LM P (P)へのデータ送信関数を、このデータ送信関数がデータの最後であることを示す 引数、または、受信機の OBEX(S)のレスポンスが必要であることを示す引数を True にして発する。
[0211] これに対して、受信機の SMP (S)は、 LMP (S)からデータ通知関数を受けた際に 、データの最後または受信機の OBEX (S)のレスポンスが必要であることを示す引数 が Trueであった場合に、 OBEX(S)へ SMP (S)のヘッダを外したデータを入れたデ ータ通知関数を発する。
[0212] また、 SMP (S)は、データ通知関数を LMP (S)力 受けた場合に、そのデータ通 知関数内のデータから SMPヘッダを解析し、シーケンシャルな番号を確認する。 S MP (S)は、受信機にデータ受信状態を問い合わせる引数が Trueであるヘッダを受 けるまで正常に受信できていれば、受信したデータが正常であったかどうかを示す引 数を正常に受信できたことを示すものにして SMPヘッダを作成し、それをデータとし て LMP (S)に対してデータ送信関数を発する。
[0213] 一方、 SMP (S)は、正常に受信できな力つたことを検出した場合には、正常に受信 できなかったと予測される SMPヘッダの番号を記憶する。例えば、 0, 1, 2, 3, 5と受 けたとき、 5個目は 4となるべきなのに 4を受けな力つた場合には、正常に受信できな 力つたと予測される番号は 4となる。そして、それ以降、 SMP (S)は、 SMPヘッダの 受信機にデータ受信状態を問い合わせる引数が Trueであるかどうかのみを調べて、 OBEX (S)へのデータ通知関数の出力を停止する。
[0214] SMP (S)は、受信機にデータ受信状態を問い合わせる引数が Trueであるデータ通 知関数を受けた場合に、受信したデータが正常であったかどうかを示す引数を正常 に受信できな力つたことを示すものにし、正常に受信できな力つた SMPヘッダの番号 をシーケンシャル番号を入れるフィールドに挿入した SMPヘッダを作成して、それを データとして LMP (S)に向けてデータ送信関数を発する。
[0215] また、 SMP (S)は、データの最後であることを示す引数、または受信機の OBEX(S )のレスポンスが必要であることを示す引数が Trueであったデータ通知関数を受けた 場合、 OBEX(S)へデータ通知関数を出力した後、 OBEX (S)からのデータ送信要
求を待つ。
[0216] SMP (S)は、 OBEX (S)からのデータ送信要求を受けた場合には、受信したデー タが正常であったかどうかを示す引数に正常に受信できたとする SMPヘッダを作成 し、それを OBEX(S)のデータ送信要求のデータに付カ卩して、 LMP (S)に対してデ ータ送信関数を発する。なお、エラーがあった場合には、 OBEX (S)への通知は止 まるため、待つときは正常であったときのみとなる。
[0217] つぎに、 LMPは上位層力 データ送信要求関数を受けたときには、その関数内の データに LMPヘッダをつけてデータを作成し、 LAPにそのデータが入ったデータ送 信要求関数を発する。また、 LMPは、 LAP力 データ通知関数を受けた場合には、 その関数内のデータから LMPヘッダを除いたデータを作成し、 SMPにそのデータ が入ったデータ通知関数を発する。
[0218] なお、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。この場合、 LMPヘッダにはコネクションレスの値が入った LSAPが入る。
[0219] LAPは、 LMPからデータ送信要求関数を受けたとき、その関数内のデータに LAP ヘッダをつけてデータを作成し、物理層にそのデータがはいった UIフレームを発す る。また、 LAPは、物理層からデータ受信通知を受けた場合には、その UIフレーム のデータから LAPヘッダを除 、たデータを作成し、 LMPにそのデータが入ったデー タ通知関数を発する。なお、本実施の形態では、 LAPヘッダ〖こは、接続アドレスと UI インジケータが含まれる。
[0220] 〔B〕レスポンス無し
図 24は、本実施の形態(レスポンス無し)のデータ交換シーケンスを示すシーケン ス図である。また、図 23は、本実施の形態(レスポンス無し)のデータ交換シーケンス の際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0221] 図 24に示すように、本実施の形態(レスポンス無し)では、送信機が、 PUTコマンド を発生し、それが下位層まで伝わり、 UIフレームとして出力される。
[0222] 一方、受信機は、データを受け取り、上位層へ通知を上げていく。このとき、 SMP ( S)では、上位層の OBEX(S)に対して、データが続くことを通知する(status=truncat ed)。
[0223] そして、送信機は、データの最後になったときに、データの最後であることを示すフ ラグを ONにして送信する。これに対して、受信機は、 SMP (S)が、このフラグが ON であれば、 OBEX(S)にデータがそろったことを通知して(status=OK)、データ交換 シーケンスを終了する。
[0224] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0225] 送信機では、 OBEX(P)が下位層に対して PUTコマンドをデータ送信関数として 出力する。ただし、 OBEX(P)は、すべてのコマンドに対するレスポンスを必要とせず に、コマンドを終了することができる。そして、 OBEX(P)は、 SMP (P)で送信可能で ある場合に、次のコマンドを出力していく。
[0226] 受信機では、 OBEX(S)が下位層力 データ通知関数を受けて、すべてのコマンド に対してレスポンスを返さずに、データのみを受け取る。
[0227] ここで、送信機、受信機に共通する、上位層と下位層のデータ送信関数およびデ ータ通知関数でのヘッダ等について説明する。
[0228] SMPは、 OBEXからデータ送信関数を受けると、 LMPに対して、(a)LMPで送信 可能なサイズがデータ送信関数内のデータのサイズよりも小さいときには、該データ を LMPが送信可能なサイズに分割し、(b)LMPで送信可能なサイズがデータ送信関 数内のデータのサイズよりも大きいときには、いくつかのデータを結合して、送信可能 なサイズ以下の、より大きなデータを作成する。また、 SMPは、シーケンシャルな番 号、相手機器にデータ受信状態を問い合わせる引数、データの最後を示す引数、相 手機器の SMPが OBEXのレスポンスが必要であることを示す引数、受信したデータ が正常であったかどうかを示す引数などを入れた SMPヘッダを作成する。そして、こ の SMPヘッダを、上記分割または結合したデータに付カ卩したデータを入れたデータ 送信関数を LMPに対して発する。
[0229] さらに、 SMPは、 LMP力 データ通知関数を受けると、該関数内のデータから SM Pヘッダを抜き出し、シーケンス番号が正常である力 (すなわち、抜けなく順番に来て いる力 )を確認する。そして、正常であった場合には、 OBEXへデータ通知関数を発 する。このとき、データ通知関数は、下位層からのデータ通知関数ごとに出力してもよ Vヽし、 V、くつかの下位層からのデータ通知関数のデータをあわせて出力してもよ!/、。
[0230] 送信機の SMP (P)は、 OBEX (P)力 のデータ送信関数を LMP (P)へのデータ 送信関数に変換する。そして、 OBEX (P)からデータの最後であるとした引数が False であるデータ送信関数を受けた場合には、そのデータに SMPヘッダを付けたデータ を、 LMP (P)へ発する。これに対して、 SMP (P)は、 OBEX (P)からデータの最後で あるとした引数が Trueであるデータ送信関数を受けた場合には、そのデータ送信関 数の最後のデータを入れた、 LMP (P)へのデータ送信関数を、このデータ送信関数 がデータの最後であることを示す引数、または、受信機の OBEX (S)のレスポンスが 必要であることを示す引数を Trueにして発する。
[0231] 一方、受信機の SMP (S)は、データ通知関数を下位層から受けた場合に、そのデ ータ通知関数内のデータから SMPヘッダを解析し、シーケンシャルな番号を確認す る。そして、 SMP (S)は、 SMPヘッダを解析して、正常に受信できていることを確認 できた場合、 LMP (S)に対してデータ送信関数を発する。
[0232] これに対して、 SMP (S)は、正常に受信できな力つたことを検出した場合には、 OB EX(S)にエラーとして通知する。例えば、 0, 1, 2, 3, 5と受けたとき、 5個目は 4とな るべきなのに 4を受けなかった場合である。
[0233] そして、それ以降、 SMP (S)は、 SMPヘッダのデータの最後を示す引数、または 受信機の OBEX (S)のレスポンスが必要であることを示す引数が Trueであることを待 ち、 Trueであるデータ通知関数を受ける力 (なお、受けても OBEX(S)へは通知はし ない)、切断通知関数を受ける力、もしくはある一定時間経つまで、 OBEX(S)へデ ータ通知を行わな 、ようにする。
[0234] つぎに、送信機の LMP (P)は、 SMP (S)からデータ送信要求関数を受けたときに は、その関数内のデータに LMPヘッダをつけてデータを作成し、 LAP (P)にそのデ ータが入ったデータ送信要求関数を発する。
[0235] 一方、受信機の LMP (S)は、 LAP (S)力もデータ通知関数を受けた場合には、そ の関数内のデータから LMPヘッダを除いたデータを作成し、 SMP (S)にそのデータ が入ったデータ通知関数を発する。
[0236] なお、 1対 1で 1つの接続をする場合には LMPを使用する必要がない。この場合、 LMPヘッダにはコネクションレスの値が入った LSAPが入る。
[0237] 送信機の LAP (P)は、 LMP (P)力もデータ送信要求関数を受けたとき、その関数 内のデータに LAPヘッダをつけてデータを作成し、物理層にそのデータが入った UI フレームを発する。
[0238] 一方、受信機の LAP (S)は、物理層からデータ受信通知を受けた場合には、その UIフレームのデータから LAPヘッダを除いたデータを作成し、 LMP (S)にそのデー タが入ったデータ通知関数を発する。なお、本実施の形態では、 LAPヘッダには、 接続アドレスと UIインジケータが含まれる。
[0239] (3— 3)切断シーケンス
〔A〕レスポンス有り
図 25は、本実施の形態(レスポンス有り)の切断シーケンスを示すシーケンス図であ る。また、図 26 (a) ,図 26 (b)は、本実施の形態(レスポンス有り)の切断シーケンスの 際の通信データのデータ構造を示す説明図である。
[0240] 図 25に示すように、本実施の形態(レスポンス有り)では、送信機の切断コマンドが 下位層に伝わっていき、 DISCコマンドが発生する。受信機は、その DISCコマンドを 受けて上位層へ通知していき、そのレスポンスが返り、 UAレスポンスが発生する。そ の後、送信機の上位層まで、 UAレスポンスを受信したことを通知して終了する。
[0241] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0242] まず、送信機の各通信層につ 、て説明する。
[0243] OBEX(P)は、アプリケーション力もの切断要求が来た場合に、速やかに下位層 (S MP (P) )に対して切断要求コマンドをデータに入れて切断要求関数 (Primitive)を発 生する。また、 OBEX(P)は、 SMP (P)から切断確認関数を受けた場合に、そのデ ータの中から OBEX切断のレスポンスを確認し、問題ない(Success)というレスポンス であれば、切断完了とする。
[0244] SMP (P)は、 OBEX (P)からの切断要求関数を受けて、速やかに OBEX (P)の切 断要求関数のデータに、受信機の SMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して 、下位層(LMP (P) )に対して切断要求関数を発生する。また、 SMP (P)は、 LMP ( P)から切断確認関数を受けた場合、関数のデータ力 受信機の SMP (S)が生成し たパラメータを抜き取り、値を確認して、 SMP (S)との切断処理を終了する。また、 S
MP (P)は、切断確認関数のデータ力も SMP (S)のパラメータを取り除いたデータを OBEX(P)に対して切断確認関数として送信する。ただし、通常、切断時に SMP (P )で新たに追加するパラメータは無 、。
[0245] LMP (P)は、 SMP (P)力 の切断要求関数を受けて、速やかに SMP (P)の切断 要求関数のデータに、受信機の LMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 下位層 (LAP (P) )に対して切断要求関数を発生する。また、 LMP (P)は、 LAP (P) から切断確認関数を受けた場合、関数のデータから受信機の LMP (S)が生成した ノ ラメータを抜き取り、値を確認して、 LMP (S)との切断処理を終了する。また、 LM P (P)は、切断確認関数のデータ力も LMP (S)のパラメータを取り除いたデータを、 SMP (P)に対して切断確認関数として送信する。ただし、通常、切断時に LMP (P) で新たに追加するパラメータは無 、。
[0246] LAP (P)は、 LMP (P)力 の切断要求関数を受けて、速やかに LMP (P)の切断 要求関数のデータに、受信機の LAP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 受信機の物理層に対して DISCコマンドを出力する。また、 LAP (P)は、受信機の物 理層力 U Aレスポンスを受けた場合、 UAレスポンスのデータから受信機の LAP (S )が生成したパラメータを抜き取り、値を確認して、 LAP (S)との接続を終了する。ま た、 LAP (P)は、 UAレスポンスのデータから LAP (S)のパラメータを取り除いたデー タを、 LMP (P)に対して切断確認関数として発する。ただし、通常、切断時に LAP ( P)で新たに追加するパラメータは無 、。
[0247] つづ 、て、受信機の各通信層につ 、て説明する。
[0248] OBEX(S)は、下位層(SMP (S) )力も切断通知関数 (Indication)を受けた場合に 、そのデータの中力 OBEX切断コマンドを確認し、問題が無ければ Successというレ スポンスを切断返答関数 (Response)として SMP (S)に対して出力し、切断完了とす る。
[0249] SMP (S)は、下位層 (SMP (S) )力 切断通知関数を受けた場合に、関数のデー タから送信機の SMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、それに対しての返答のパ ラメータを作成し、上記関数のデータから SMP (P)のパラメータを除 、たデータを入 れた切断要求関数を OBEX (S)に発した後、 OBEX (S)からの切断返答関数を待つ
。また、 SMP (S)は、 OBEX (S)からの切断返答関数を受けた場合に、 LMP (S)に 対して OBEX(S)の切断返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、 L MP (S)に対して切断返答関数を発生し、 SMP層の切断処理を終了する。ただし、 通常、切断時に SMP (S)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0250] LMP (S)は、下位層 (LAP (S) )力も切断通知関数を受けた場合に、関数のデータ から送信機の LMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、それに対しての返答のパラ メータを作成し、上記関数のデータ力 LMP (P)のパラメータを除 、たデータを入れ た切断要求関数を SMP (S)に発した後、 SMP (S)からの切断返答関数を待つ。ま た、 LMP (S)は、 SMP (S)からの切断返答関数を受けた場合に、 LAP (S)に対して SMP (S)の切断返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、 LAP (S)に 対して切断返答関数を発生し、 LMP層の切断処理を終了する。ただし、通常、切断 時に LMP (S)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0251] LAP (S)は、物理層力 DISCコマンドを受けた場合に、 DISCコマンドのデータか ら送信機の LAP (P)が生成したパラメータを抜き取り、 DISCコマンドのデータ力も L AP (P)のパラメータを除 、たデータを入れた切断要求関数を LMP (S)に発した後、 それに対しての返答のパラメータを作成し、 LMP (S)からの切断返答関数を待つ。 また、 LAP (S)は、 LMP (S)からの切断返答関数を受けた場合に、 LMP (S)の切断 返答関数のデータに上記返答のパラメータを付加して、物理層に対して UAレスボン スを出力し、 LAP層の切断処理を終了する。ただし、通常、切断時に LAP (S)で新 たに追加するパラメータは無 、。
[0252] 〔B〕レスポンス無し
図 27は、本実施の形態(レスポンス無し)の切断シーケンスを示すシーケンス図で ある。また、図 26 (a)は、本実施の形態(レスポンス無し)の切断シーケンスの際の通 信データのデータ構造を示す説明図である。
[0253] 図 27に示すように、本実施の形態(レスポンス無し)では、送信機の切断コマンドが 下位層に伝わっていき、 DISCコマンドが発生する。送信機では、この時点で切断処 理が終了する。一方、受信機は、その DISCコマンドを受けて上位層へ伝えていき、 上位層まで通知した時点で切断処理が終了する。
[0254] このときの、送信機、受信機内のシーケンスは以下のとおりである。
[0255] まず、送信機の各通信層につ!/、て説明する。
[0256] OBEX(P)は、アプリケーション力もの切断要求が来た場合に、速やかに下位層 (S MP (P) )に対して切断要求コマンドをデータに入れて切断要求関数 (Primitive)を発 生する。また、 OBEX(P)は、 SMP (P)から切断確認関数を受けた場合に、切断完 了とする。
[0257] SMP (P)は、 OBEX (P)からの切断要求関数を受けて、速やかに OBEX (P)の切 断要求関数のデータに、受信機の SMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して 、下位層(LMP (P) )に対して切断要求関数を発生する。また、 SMP (P)は、 LMP ( P)から切断確認関数を受けた時点で、送信したパラメータで切断できたとして、 SM P層の切断処理を終了する。また、 SMP (P)は、 OBEX(P)に対して切断確認関数 を送信する。ただし、通常、切断時に SMP (P)で新たに追加するパラメータは無い。
[0258] LMP (P)は、 SMP (P)力 の切断要求関数を受けて、速やかに SMP (P)の切断 要求関数のデータに、受信機の LMP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 下位層 (LAP (P) )に対して切断要求関数を発生する。また、 LMP (P)は、 LAP (P) カゝら切断確認関数を受けた時点で、送信したパラメータで切断できたとして、 LMP層 の切断処理を終了する。また、 LMP (P)は、 SMP (P)に対して切断確認関数を送信 する。ただし、通常、切断時に LMP (P)で新たに追加するパラメータは無い。
[0259] LAP (P)は、 LMP (P)力 の切断要求関数を受けて、速やかに LMP (P)の切断 要求関数のデータに、受信機の LAP (S)との通信に必要なパラメータを付加して、 受信機の物理層に対して DISCコマンドを出力する。また、 LAP (P)は、 DISCコマン ドを出力した時点で、送信したパラメータで切断できたとして、 LAP層の切断処理を 終了する。また、 LAP (P)は、 LMP (P)に対して切断確認関数を発する。ただし、通 常、切断時に LAP (P)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0260] つづ 、て、受信機の各通信層につ 、て説明する。
[0261] OBEX(S)は、下位層(SMP (S) )力も切断通知関数 (Indication)を受けた場合に 、そのデータの中力 OBEX切断コマンドを確認し、問題が無ければ、切断完了とす る。
[0262] SMP (S)は、下位層 (SMP (S) )力 切断通知関数を受けた場合に、関数のデー タから送信機の SMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用して 切断を完了させる。また、 SMP (S)は、上記関数のデータ力も SMP (P)のパラメータ を除いたデータを入れた切断要求関数を OBEX(S)に発する。ただし、通常、切断 時に SMP (S)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0263] LMP (S)は、下位層 (LAP (S) )カゝら切断通知関数を受けた場合に、関数のデータ から送信機の LMP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用して 切断を完了させる。また、 LMP (S)は、上記関数のデータ力も LMP (P)のパラメータ を除いたデータを入れた切断要求関数を SMP (S)に発する。ただし、通常、切断時 に LMP (S)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0264] LAP (S)は、物理層力 DISCコマンドを受けた場合に、 DISCコマンドのデータか ら送信機の LAP (P)が生成したパラメータを抜き取り、そのパラメータを使用して切断 を完了させる。また、 LAP (S)は、 DISCコマンドのデータから LAP (P)のパラメータ を除いたデータを入れた切断要求関数を LMP (S)に発する。ただし、通常、切断時 に LAP (S)で新たに追加するパラメータは無!、。
[0265] (4)レスポンスの有無の切換え
図 28〜図 35を参照しながら、送信機および受信機の通信層間におけるデータお よびパラメータの流れを説明する。
[0266] 本実施の形態では、送信機および受信機の各通信層 LAP、 LMP、 SMP、 OBEX は、接続要求関数、接続通知関数、接続応答関数、接続確認関数を持っている。こ れらの関数は、上位層(つまり、 LMP層)から LAP層へアクセスするための関数であ る。
[0267] そして、上記関数は、引数として、 Data (以下、データと記す)と Requested-Qosまた は Returned-QoSが指定できる。上記データは、上述したように、各通信層において 設定される。
[0268] 一方、 Qosは、 LAPで決定されたボーレート等のネゴシエーションパラメータの指定 やネゴシエーション結果を、 OBEXを含めた上位層に通知する。なお、 Qosは従来の IrDAでも使用されている。
[0269] 例えば、送信機のアプリケーションもしくは OBEX (P)力 レスポンスが必要 Z不要 というパラメータの入った QoSを発すると、それが下位層へ順に LAP (P)まで伝わる。 そして、 LAP (P)は、その QoSの値をネゴシエーションパラメータ(Ack Less Connect )の値として反映させ、受信機へ送信する。
[0270] その結果、送信機および受信機の各通信層が、送信機のアプリケーションもしくは OBEX(P)によるレスポンス必要 Z不要の指定に従って動作するため、双方向 Z片 方向の接続ができることになる。
[0271] 図 28〜図 32は、本実施の形態(レスポンス有り)の接続シーケンス(図 19)のときの 、通信層間のデータおよびパラメータの流れを示す説明図である。なお、 OBEX— S MP間、 SMP— LMP間、 LMP— LAP間の QoSのパラメータは、同一であってもよい 力 異なっていてもよい。それゆえ、図中では、 -a,-b,-cを付して区別している。
[0272] 送信機では、図 28に示すように、 con.req(data) (図 19)によって、受信機へ送信す る Dataと QoS-1 (送信機の要求する QoS)のデータとを上位層から下位層に渡す。
[0273] 一方、受信機では、図 29に示すように、 con.reqによって、 QoS- 2 (受信機の要求す る QoS)のデータのみを上位層から下位層にそれぞれ渡す。
[0274] その後、受信機では、 LAP (S)が SNRMコマンドを受けた時点で、送信機の QoS- 1と自機の QoS-2を比較して、共通でネゴシエートしたパラメータとして QoS-3を作成 する。そして、図 30に示すように、 LAP (S)は、 con.ind(data)によって、 QoS- 3を送信 機からのデータと一緒に上位層へ通知する。各上位層は、この QoS-3を記憶して、接 続時における接続パラメータとして保持する。
[0275] つづ!/、て、受信機では、 con.resp(data)を通知する際、 QoSが不要となって!/、る。よ つて、図 31に示すように、 con.resp(data)ではデータのみが上位層から下位層に渡さ れていく。そして、 LAP (S)が con.resp(data)を受けると、 UAレスポンスに QoS-3を入 れて、 UAレスポンスを発する。
[0276] つづ!/、て、送信機では、 LAP (P)が UAレスポンスを受けて QoS-3をネゴシエートし たパラメータとして記憶する。そして、 LAP (P)は、図 32に示すように、 con.conKdata) によって、 QoS-3を受信機のデータと一緒に上位層へ通知する。各通信層は、この Q ◦S-3を、確立させた接続における接続パラメータとして保持する。
[0277] 本実施の形態では、例えば、 con.reqの QoSとして、 Requested- QoS:Baud- Rate + M ax-Turn- Around-Time + Disconnect— Threshold + Databize + Ack less connection + Min- Packet- Intervalを使用する。また、 Con.ind 'con.confの o¾として、 Resultant— oS:Baua- Rate + Disconnect- Threshold + Databize + Ack less connection (indication primitive only)、を使用する。
[0278] また、本実施の形態(レスポンス無し)の接続シーケンス(図 21)のときには、通信層 間のデータおよびパラメータの流れは次のようになる。
[0279] 送信機では、図 28に示すように、 con.req(data) (図 21)によって、受信機へ送信す る Dataと QoS-1 (送信機の要求する QoS)のデータとを上位層から下位層に渡す。
[0280] そして、送信機の LAP (P)は、 QoS-1をそのまま QoS-3として記憶する。そして、 LA P (P)は、図 32に示すように、 con.confによって QoS- 3を上位層へ通知する。各通信 層は、この QoS-3を、確立させた接続における接続パラメータとして保持する。
[0281] 一方、受信機では、図 29に示すように、 con.reqによって、 QoS- 2 (受信機の要求す る QoS)のデータのみを上位層から下位層にそれぞれ渡す。
[0282] その後、受信機では、 LAP (S)が SNRMコマンドを受けた時点で、送信機の QoS- 1をもって、 QoS-3とする。なお、 QoS-2のパラメータが QoS-1との組み合わせで満足 しな 、場合には受信できな 、。
[0283] つづ!/、て、図 30に示すように、 LAP (S)は、 con.ind(data)によって、 QoS- 3を送信 機からのデータと一緒に上位層へ通知する。各上位層は、この QoS-3を記憶して、接 続時における接続パラメータとして保持する。
[0284] これにより、レスポンス有り/無しを、アプリケーションが上記 QoS-1と QoS-2を上位層
(アプリケーション)操作することで、切り替えることができる。
[0285] ここで、レスポンス有り/無しの切換えの基準としては、送信するファイルのファイル 形式、アプリケーション、ユーザの選択等が考えられる。
[0286] 具体的には、ファイル形式を基準とする場合、例えば、マルチメディア関連ファイル の場合にはレスポンス有り/無し両方選べるようにし、電話帳、メール、スケジュール 等のファイルであってデータが受信されたことを確認したい場合にはレスポンス有り が自動的に選択されるようにしてもよい。また、アプリケーションを基準とする場合、例
えば、スライドショーの場合にはレスポンス無しが自動的に選択されるようにしてもよ い。また、ユーザの選択による場合、例えば、レスポンス有り/無しのメニュー表示から ユーザに選択させるようにしてもよ 、。
[0287] 図 33〜図 35は、本実施の形態の接続シーケンスのときの、通信層間のデータおよ びパラメータの流れの変形例を示す説明図である。
[0288] 送信機にお!、て最初の SNRMコマンドにすべての通信層の情報が含まれる場合 に(図 19)、データやパラメータを各通信層でリレーしながら伝達する(図 28)のでは なぐ図 33のように、各通信層から LAP層へ直接渡すように構成することもできる。
[0289] また逆に、図 34のように、受信機において、 SNRMコマンドに含まれるデータゃパ ラメータをすベて取り出し、宛先である各通信層へ LAP層から直接渡すように構成す ることちでさる。
[0290] また、図 35のように、送信機において、 OBEX(P)、 SMP (P)、 LMP (P)のデータ やパラメータを LMP (P)で統合し、さらに、 LAP (P)にて、上記統合したデータゃパ ラメータに LAP (P)のパラメータを追カ卩して SNRMコマンドを生成するように構成す ることちでさる。
[0291] 本発明の通信機器は、ネットワーク層プロトコル制御部を有し、通信接続を行う際に 、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から接続要求コマンドを受けた際に下 位層に対し接続要求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受け た際に下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド 受信通知を発し、上位層から接続要求コマンドを受けた際に上位層力ゝらのユーザー データを下位層に接続要求コマンドを発するとともに渡し、下位層から接続確認コマ ンド受信通知を受けた際に接続確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位 層に対して接続確認コマンド受信通知を発するとともに渡すようにし、下位層から接 続要求コマンド受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを 発せず接続要求コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンドを 受けた際に下位層に対し接続確認コマンドを発し、下位層から接続要求コマンド受 信通知を受けた際に接続確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対 して接続確認コマンド受信通知を発するとともに渡し、上位層から接続確認コマンド
を受けた際に上位層力ゝらのユーザーデータを下位層に接続確認コマンドを発すると ともに渡すように構成してもよ 、。
[0292] 上記シークェンスによれば、接続時にお!、て、一組のパケット交換で接続処理を完 了することができるので、通信効率を向上できる。
[0293] また、本発明の通信機器は、ネットワーク層プロトコル制御部を有し、通信接続を行 う際に、上位層から片方向通信選択を通知された場合は、該ネットワーク層プロトコル 制御部は上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に対し接続要求コマンド を発して接続処理を完了し、上位層から接続要求コマンドを受けた際に上位層から のユーザーデータを下位層に接続要求コマンドを発するとともに渡し、下位層から接 続要求コマンド受信通知を受けた際に、片方向通信選択が通知された場合は、接続 要求コマンド受信通知を上位層に発し、下位層から接続要求コマンド受信通知を受 けた際に接続要求コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して接続確 認コマンド受信通知を発するように構成してもよ 、。
[0294] 上記シークェンスによれば、片方向通信選択時においても、接続時において、一 つのパケット送信で接続処理を完了することができるので、通信効率を向上できる。
[0295] また、本発明の通信機器は、片方向通信により対向局と接続が確立している状態 で、通信切断を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から切断要求 コマンドを受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず切断要求コ マンドを発し、上位層から切断要求コマンドを受けた際に上位層からのユーザーデ ータを下位層に切断要求コマンドを発するとともに渡し、下位層から切断要求コマン ド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発し、下位層から 切断要求コマンド受信通知を受けた際に切断確認コマンド受信通知内のユーザー データを上位層に対して切断確認コマンド受信通知を発するように構成してもよ ヽ。
[0296] このようにすることにより、切断時において、一組のパケット交換で切断処理を完了 することができるので、通信効率を向上できる。
[0297] 例えば、上記のシークェンスによれば、接続時には、 LMP層の接続に力かる時間 が LAP層の接続時間に含まれ、従来の IrDAと比較して、数 10msから数 100ms (機 器に依存)程度、接続時間を短縮できるという効果を奏する。また、切断時において
も、 LMP層の切断にかかる時間が、 LAP層の切断時間に含まれるため、従来の IrD Aと比較して、数 10msから数 100ms (機器に依存)程度、切断時間を短縮できると いう効果を奏する。
[0298] ところで、従来の IrD A方式では、 1対多の双方向通信が可能となっている。この 1 対多の双方向通信のときに、局管理で下位の接続状況を管理し、 LSAPで論理的な 接続を管理するということになる。他のプロトコルで例をあげると、 IPプロトコルにおい て、ネットワークドライブと接続されている場合に、 IPアドレスでデバイスがいることを 確認している(局管理が行っていること)のと、それをネットワークドライブとして論理的 に認識 (LSAPが行って!/、ること)して!/、るようなものである。
[0299] 本発明のネットワーク層プロトコルにおいては、 1対 1の双方向通信または 1対 1或 いは 1対多の片方向の通信 (本実施の形態の「例えば一次局が二次局からの返信を 特に必要としない場合」を前提とする構成の場合、局管理を介在させる、やり取りを省 いて、通信効率を向上できる。
[0300] 本発明のネットワーク層プロトコルは、その各手順を実行することにより、従来の IrD A方式で行われる 1対多の双方向通信はできなくなる力 1対 1の双方向通信の場合 、通信媒体が光であることから見通しでしか通信できず、また、上記光の指向角も狭 いこと、さらに、通信距離が〜数 mであること、力 通信相手を使用者が特定できるた め、 日常の使用上にぉ 、て問題は生じな 、ものとなって!/、る(従来の IrD Aでも 1対多 の通信が行われていることはほとんど無ぐ大半は 1対 1通信である)。また、片方向 の通信の場合はそもそも接続と 、う概念があまり無 ヽ(リモコンのイメージを参照)た め、局管理を省略できる。ここでいう双方向とは、何らかのパケットが相互に交換され ることを示している力 ファイルなどのオブジェクトが相互に交換されるということを意 味していない。
[0301] 本発明のネットワーク層プロトコルは、光を用いた空間通信の分野、特に IrDA方式 の赤外線通信方式を用いた通信システム、通信機器に好適に適用できる。
[0302] 次に、通信機器 50 (図 5)の各ブロック、特にネットワーク層プロトコル制御部 512は 、ハードウェアロジック(通信回路)によって構成してもよいし、次のように CPUを用い てソフトウェアによって実現してもよい。
[0303] すなわち、通信機器 50は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行する CP U central processing unit)、上 dプログフム 格糸内した ROM (read only memory)、 上記プログラムを展開する RAM (random access memory) ,上記プログラムおよび各 種データを格納するメモリ等の記憶装置 (記録媒体)などを備えている。そして、本発 明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである通信機器 50の制御プロダラ ム(通信プログラム)のプログラムコード (実行形式プログラム、中間コードプログラム、 ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記通信 機器 50に供給し、そのコンピュータ(または CPUや MPU)が記録媒体に記録されて いるプログラムコードを読み出し実行することによつても、達成可能である。
[0304] 上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッ ピー(登録商標)ディスク Zハードディスク等の磁気ディスクや CD— ROMZMOZ MD/DVD/CD—R等の光ディスクを含むディスク系、 ICカード (メモリカードを含 む) Z光カード等のカード系、あるいはマスク ROMZEPROMZEEPROMZフラッ シュ ROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
[0305] また、通信機器 50を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを 通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定さ れず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、 LAN, ISDN, VAN, CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網 、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体とし ては、特に限定されず、例えば、 IEEE1394、 USB、電力線搬送、ケーブル TV回 線、電話線、 ADSL回線等の有線でも、 IrDAやリモコンのような赤外線、 Bluetooth (登録商標)、 802. 11無線、 HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等 の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送 で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現さ れ得る。
[0306] 以上のように、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位 の通信層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次 局と通信する 1次局としての通信機器であって、 2次局との通信接続を行うとき、ネット
ワーク層にお ヽて、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に対し接続要 求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に下位層に対し てデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド受信通知を発するネ ットワーク層プロトコル制御部を備えることを特徴としている。
[0307] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通 信する 1次局としての通信機器における通信方法であって、 2次局との通信接続を行 うとき、ネットワーク層において、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に 対し接続要求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に 下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド受信通 知を発することを特徴として 、る。
[0308] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器であって、 1次局との通信接続を行うとき、下位層から 接続要求コマンド受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンド を発せず接続要求コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンド を受けた際に下位層に対し接続確認コマンドを発するネットワーク層プロトコル制御 部を備えることを特徴として 、る。
[0309] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器における通信方法であって、 1次局との通信接続を行 うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ 転送要求コマンドを発せず接続要求コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から 接続確認コマンドを受けた際に下位層に対し接続確認コマンドを発することを特徴と している。
[0310] また、本発明に係る通信システムは、上記 1次局としての通信機器と、上記 2次局と しての通信機器とを含むことを特徴として 、る。
[0311] 上記の構成および方法によれば、 1次局では、 2次局との通信接続を行うとき、ネッ
トワーク層にお ヽて、上位層から接続要求コマンドを受けた際に下位層に対し接続要 求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に下位層に対し てデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接続確認コマンド受信通知を発する。 一方、 2次局では、 1次局との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信 通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず接続要求コマ ンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンドを受けた際に下位層に 対し接続確認コマンドを発する。
[0312] よって、上記の接続シークェンスによれば、下位層の接続後に、ネットワーク層を接 続するための通信を行う必要がない。したがって、接続時のシークェンスが簡単ィ匕さ れるため、通信効率を向上できる。
[0313] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信接続を行うとき、上位層から接続要求コマンドを受けた際に、接続要求コマ ンドを下位層に発するとともに、上記上位層からの接続要求コマンドに含まれるユー ザ一データを下位層に渡すことが好まし 、。
[0314] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信接続を行うとき、下位層から接続確認コマンド受信通知を受けた際に、接続 確認コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの接続確認コマン ド受信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ま 、。
[0315] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知を受けた際に、接続 要求コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの要求コマンド受 信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ま 、。
[0316] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信接続を行うとき、上位層から接続確認コマンドを受けた際に、接続確認コマ ンドを下位層に発するとともに、上記上位層力ゝらの接続確認コマンドに含まれるユー ザ一データを下位層に渡すことが好まし 、。
[0317] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通
信する 1次局としての通信機器であって、 2次局との通信切断を行うとき、ネットワーク 層において、上位層力 切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデータ転 送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断確認コマンド受信 通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発するネットワーク層プロ トコル制御部を備えることを特徴として!/、る。
[0318] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 2次局と通 信する 1次局としての通信機器における通信方法であって、 2次局との通信切断を行 うとき、ネットワーク層において、上位層力も切断要求コマンドを受けた際に、下位層 に対してデータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断 確認コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発する ことを特徴としている。
[0319] また、本発明に係る通信機器は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器であって、 1次局との通信切断を行うとき、下位層から 切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発 し、上位層から切断確認コマンドを受けた際に、下位層に対して切断確認コマンドを 発するネットワーク層プロトコル制御部を備えることを特徴としている。
[0320] また、本発明に係る通信方法は、ネットワーク層、該ネットワーク層より上位の通信 層である上位層、該ネットワーク層より下位の通信層である下位層を有し、 1次局と通 信する 2次局としての通信機器における通信方法であって、 1次局との通信切断を行 うとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマ ンド受信通知を発し、上位層から切断確認コマンドを受けた際に、下位層に対して切 断確認コマンドを発することを特徴として 、る。
[0321] また、本発明に係る通信システムは、上記 1次局としての通信機器と、上記 2次局と しての通信機器とを含むことを特徴として 、る。
[0322] 上記の構成および方法によれば、 1次局では、 2次局との通信切断を行うとき、ネッ トワーク層において、上位層力 切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデ
ータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層から切断確認コマン ド受信通知を受けた際に、上位層に切断確認コマンド受信通知を発する。一方、 2次 局では、 1次局との通信切断を行うとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受 けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発し、上位層から切断確認コマン ドを受けた際に、下位層に対して切断確認コマンドを発する。
[0323] よって、上記の切断シークェンスによれば、下位層の切断前に、ネットワーク層を切 断するための通信を行う必要がない。したがって、切断時のシークェンスが簡単ィ匕さ れるため、通信効率を向上できる。
[0324] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信切断を行うとき、上位層から切断要求コマンドを受けた際に、切断要求コマ ンドを下位層に発するとともに、上記上位層からの切断要求コマンドに含まれるユー ザ一データを下位層に渡すことが好まし 、。
[0325] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信切断を行うとき、下位層から切断確認コマンド受信通知を受けた際に、切断 確認コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの切断確認コマン ド受信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ま 、。
[0326] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信切断を行うとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際に、切断 要求コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの切断要求コマン ド受信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ま 、。
[0327] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信切断を行うとき、上位層から切断確認コマンドを受けた際に、切断確認コマ ンドを下位層に発するとともに、上記上位層力ゝらの切断確認コマンドに含まれるユー ザ一データを下位層に渡すことが好まし 、。
[0328] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信接続を行うとき、上位層から片方向通信での接続要求コマンドを受けた場合 、下位層に対して接続要求コマンドを発行した後、下位層からの接続確認コマンドな しで、上位層力 のデータ転送要求コマンドに対して、下位層にデータ転送要求コマ
ンドを発行することを特徴として 、る。
[0329] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知および 1次局が片方 向転送を要求して!/、る旨の通知を受けた場合、上位層に接続要求受信通知コマンド を発行した後、上位層力ゝらの接続確認コマンドを受けることなぐ下位層からデータ受 信通知を受けた場合は、上位層にデータ受信通知を発行することを特徴として!ヽる。
[0330] 上記の構成によれば、 1次局では、 2次局との通信接続を行うとき、上位層から片方 向通信での接続要求コマンドを受けた場合、下位層に対して接続要求コマンドを発 行した後、下位層からの接続確認コマンドなしで、上位層からのデータ転送要求コマ ンドに対して、下位層にデータ転送要求コマンドを発行する。一方、 2次局では、 1次 局との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知および 1次局が片 方向転送を要求して!/ヽる旨の通知を受けた場合、上位層に接続要求受信通知コマ ンドを発行した後、上位層からの接続確認コマンドを受けることなぐ下位層からデー タ受信通知を受けた場合は、上位層にデータ受信通知を発行する。
[0331] よって、上記の接続シークェンスによれば、 2次局から 1次局へのレスポンス無しで 、接続を完了することができるため、片方向通信での接続およびデータ転送を行うこ とが可能となる。
[0332] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との通信接続を行うとき、上位層から接続要求コマンドを受けた際に、接続要求コマ ンドを下位層に発するとともに、上記上位層からの接続要求コマンドに含まれるユー ザ一データを下位層に渡すことが好まし 、。
[0333] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との通信接続を行うとき、下位層から接続要求コマンド受信通知を受けた際に、接続 要求コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの接続要求コマン ド受信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ま 、。
[0334] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との片方向通信を切断するとき、上位層から切断要求コマンドを受けた際に、下位層 に対してデータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層からの切
断確認コマンド受信通知を受けることなく切断処理を完了することを特徴としている。
[0335] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との片方向通信を切断するとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際 に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発し、上位層からの切断確認コマンドを受 けることなく切断処理を完了することを特徴として 、る。
[0336] 上記の構成によれば、 1次局では、 2次局との片方向通信を切断するとき、上位層 から切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せ ず切断要求コマンドを発し、下位層からの切断確認コマンド受信通知を受けることな く切断処理を完了する。一方、 2次局では、 1次局との片方向通信を切断するとき、下 位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマンド受信 通知を発し、上位層からの切断確認コマンドを受けることなく切断処理を完了する。
[0337] よって、上記の切断シークェンスによれば、 2次局から 1次局へのレスポンス無しで 、切断を完了することができるため、片方向通信での切断を行うことが可能となる。
[0338] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 2次局 との片方向通信を切断するとき、上位層から切断要求コマンドを受けた際に、切断要 求コマンドを発するとともに、上記上位層からの切断要求コマンドに含まれるユーザ 一データを下位層に渡すことが好ま 、。
[0339] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 1次局 との片方向通信を切断するとき、下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際 に、切断要求コマンド受信通知を上位層に発するとともに、上記下位層からの切断要 求コマンド受信通知に含まれるユーザーデータを上位層に渡すことが好ましい。
[0340] さらに、本発明に係る通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部は、 IrLMP
(Infrared Link Management Protocol)に従つことを特徴としている。
[0341] なお、上記通信機器は、コンピュータによって実現してもよぐこの場合には、コンビ ユータを上記ネットワーク層プロトコル制御部として動作させることにより上記通信機 器をコンピュータにて実現させる通信機器の通信プログラム、およびそれを記録した コンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
[0342] また、上記通信機器は、上記ネットワーク層プロトコル制御部として機能する通信回
路によって実現してもよい。
[0343] また、上記通信機器は、該通信機器によって通信を行う携帯電話に好適である。
[0344] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータに基づ ヽて表示する 表示装置に好適である。
[0345] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータに基づ 、て印刷する 印刷装置に好適である。
[0346] また、上記通信機器は、該通信機器によって受信したデータを記録する記録装置 に好適である。
[0347] 最後に、本発明の通信機器は、以下のように構成してもよい。
[0348] (1. 1次局: LM— CONNECT.request→LAP— CONNECT.request LAP— CONNECT.c onfirm→LM— CONNECT.confirm)
本発明の通信機器〔1〕は、ネットワーク層プロトコル制御部を内部に有し、発光源に LEDもしくは LDを用いた光空間伝送に用いる通信機器にぉ 、て、対向機器との通 信接続を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から接続要求コマンド を受けた際に下位層に対し接続要求コマンドを発し、下位層から接続確認コマンド受 信通知を受けた際に下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず上位層に接 続確認コマンド受信通知を発するように構成されて 、てもよ 、。
[0349] (2. 2次局: LAP— CONNCT.indication→LM— CONNECT.indication LM— CONNECT •response→LAP— CONNECT. response)
本発明の通信機器〔2〕は、ネットワーク層プロトコル制御部を内部に有し、発光源に LEDもしくは LDを用いた光空間伝送に用いる通信機器にぉ 、て、対向機器との通 信接続を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から接続要求コマンド 受信通知を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず接続要求 コマンド受信通知を上位層に発し、上位層から接続確認コマンドを受けた際に下位 層に対し接続確認コマンドを発するように構成されて 、てもよ 、。
[0350] (3. 1次局の LM_CONNECT.request内上位層データを LAP_CONNECT.requestに のせる)
本発明の通信機器〔3〕は、上記通信機器〔1〕において、対向機器との通信接続を
行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から接続要求コマンドを受けた 際に上位層からのユーザーデータを下位層に接続要求コマンドを発するとともに渡 すように構成されて 、てもよ 、。
[0351] (4. 1次局の LAP_CONNECT.confirmの上位層データを LM_CONNECT.confirmに のせる)
本発明の通信機器〔4〕は、上記通信機器〔1〕において、対向機器との通信接続を 行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から接続確認コマンド受信通 知を受けた際に接続確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して 接続確認コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0352] (5. 2次局の LAP_CONNECT.indicaiton内上位層データを LM_CONNECT.indicati onにのせる)
本発明の通信機器〔5〕は、上記通信機器〔2〕において、対向機器との通信接続を 行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から接続要求コマンド受信通 知を受けた際に要求コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して接続 要求コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ!/、。
[0353] (6. 2次局の LAP_CONNECT.response内上位層データを LAP_CONNECT.resopon seにのせる)
本発明の通信機器〔6〕は、上記通信機器〔2〕において、対向機器との通信接続を 行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から接続確認コマンドを受けた 際に上位層からのユーザーデータを下位層に接続確認コマンドを発するとともに渡 すように構成されて 、てもよ 、。
[0354] (7. 1次局の LM— DISCONNECT.request→LAP— DISCONNECT.request LAP— DISC ONNECT.indication→LM_DISCONNECT.indication)
本発明の通信機器〔7〕は、ネットワーク層プロトコル制御部を内部に有し、発光源に LEDもしくは LDを用いた光空間伝送に用いる通信機器にぉ 、て、対向機器との通 信切断を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から切断要求コマンド を受けた際に、下位層に対してデータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンド を発し、下位層から切断確認コマンド受信通知を受けた際に上位層に切断確認コマ
ンド受信通知を発するように構成されて 、てもよ 、。
[0355] (8. 2次局の LAP— DISCONNECT.indication→LM— DISCONNECT.indication LM_D ISCONNECT.request→LAP_DISCONNECT.request)
本発明の通信機器〔8〕は、ネットワーク層プロトコル制御部を内部に有し、発光源に LEDもしくは LDを用いた光空間伝送に用いる通信機器にぉ 、て、対向機器との通 信切断を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から切断要求コマンド 受信通知を受けた際に、上位層に切断要求コマンド受信通知を発し、上位層から切 断確認コマンドを受けた際に下位層に対して切断確認コマンドを発するように構成さ れていてもよい。
[0356] (9. 1次局の LM_DISCONNECT.request内上位層データを LAP_DISCONNECT.req uestにのせる)
本発明の通信機器〔9〕は、上記通信機器〔7〕において、対向機器との通信切断を 行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から切断要求コマンドを受けた 際に上位層力 のユーザーデータを下位層に切断要求コマンドを発するとともに渡 すように構成されて 、てもよ 、。
[0357] (10. 1次局の LAP_DISCONNECT.indication内上位層データを LM_DISCONNECT . indication〖このせる)
本発明の通信機器〔10〕は、上記通信機器〔7〕において、対向機器との通信切断 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から切断確認コマンド受信通 知を受けた際に切断確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して 切断確認コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0358] (11. 2次局の LAP_DISCONNECT.indication内上位層データを LM_DISCONNECT . indication〖このせる)
本発明の通信機器〔11〕は、上記通信機器〔8〕において、対向機器との通信切断 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から切断要求コマンド受信通 知を受けた際に切断確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して 切断確認コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0359] (12. 2次局の LM_DISCONNECT.request内上位層データを LAP_DISCONNECT.r
equestにのせる)
本発明の通信機器〔12〕は、上記通信機器〔8〕において、対向機器との通信切断 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から切断確認コマンドを受け た際に上位層からのユーザーデータを下位層に切断確認コマンドを発するとともに 渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0360] (13. 1次局が片方向転送を行うとき、 LAP_CONNECT.confirmなしで、 LM_DATA.r equest→LAP— DATA.request)
本発明の通信機器〔13〕は、上記通信機器〔1〕において、対向機器との通信接続 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は、上位層から片方向通信での接続 要求コマンドを受けた場合、下位層に対して接続要求コマンドを発行した後、下位層 からの接続確認コマンドなしで、上位層からのデータ転送要求コマンドに対して、下 位層にデータ転送要求コマンドを発行するように構成されて 、てもよ 、。
[0361] (14. 1次局が片方向転送を行うとき、 LM_CONNECt.request内上位層データを LA P_CONNECT.requestにのせる)
本発明の通信機器〔14〕は、上記通信機器〔13〕において、対向機器との通信接続 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から接続要求コマンドを受け た際に上位層からのユーザーデータを下位層に接続要求コマンドを発するとともに 渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0362] (15. 2次局が片方向転送を行うとき、 LM_CONNECT.responseなしで、 LAP_DATA .indication→LM_DATA.indication)
本発明の通信機器〔15〕は、上記通信機器〔2〕において、対向機器との通信接続 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は、下位層から接続要求コマンド受信 通知を受けた場合にあわせて下位層から対向局が片方向転送を要求している旨の 通知を受けた場合は、上位層に接続要求受信通知コマンドを発行した後、上位層か らの接続確認コマンドを受けることなぐ下位層からデータ受信通知を受けた場合は 、上位層にデータ受信通知を発行するように構成されて ヽてもよ ヽ。
[0363] (16. 2次局が片方向転送を行うとき、 LAP_CONNECT.indication内上位層データ を LM— CONNECT.indicationにのせる)
本発明の通信機器〔16〕は、上記通信機器〔15〕において、前記対向機器との通信 接続を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から接続要求コマンド受 信通知を受けた際に接続要求コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対 して接続要求コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0364] (17.片方向転送時の 1次局の切断)
本発明の通信機器〔17〕は、上記通信機器〔7〕において、片方向通信での接続が 対向局と確立されている場合、対向機器との通信切断を行う際に、該ネットワーク層 プロトコル制御部は上位層力も切断要求コマンドを受けた際に、下位層に対してデ ータ転送要求コマンドを発せず切断要求コマンドを発し、下位層からの切断確認コマ ンド受信通知を受けることなく切断処理を完了するように構成されて 、てもよ 、。
[0365] (18.片方向転送時の 2次局の切断)
本発明の通信機器〔18〕は、上記通信機器〔8〕において、片方向通信での接続が 対向局と確立されている場合、対向機器との通信切断を行う際に、該ネットワーク層 プロトコル制御部は下位層から切断要求コマンド受信通知を受けた際に、上位層に 切断要求コマンド受信通知を発し、上位層からの切断確認コマンドを受けることなく 切断処理を完了するように構成されて 、てもよ 、。
[0366] (19.片方向転送時の 1次局: LM_DISCONNCT.request内上位層データを LAP_DI
SCONNECT.requestにのせる)
本発明の通信機器〔19〕は、上記通信機器〔17〕において、対向機器との通信切断 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は上位層から切断要求コマンドを受け た際に上位層からのユーザーデータを下位層に切断要求コマンドを発するとともに 渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0367] (20.片方向転送時の 2次局: LAP_DISCONNECT.indication内上位層データを LM
— DISCONNECT.indicationにのせる)
本発明の通信機器〔20〕は、上記通信機器〔18〕において、対向機器との通信切断 を行う際に、該ネットワーク層プロトコル制御部は下位層から切断要求コマンド受信通 知を受けた際に切断確認コマンド受信通知内のユーザーデータを上位層に対して 切断確認コマンド受信通知を発するとともに渡すように構成されて 、てもよ 、。
[0368] (21. IrLMP)
本発明の通信機器〔20〕は、上記通信機器〔1〜20〕のいずれか〖こおいて、特に前 記ネットワーク層プロトコノレとは、 IrLMP (Infrared Link Management Protocol)である ものである。
[0369] (22.通信システム)
本発明の通信システムは、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを使用したものであ る。
[0370] (23.通信回路)
本発明の通信回路は、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを実現するものである。
[0371] (24.送受信プログラム)
本発明の通信システムは、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを実現するものであ る。
[0372] (25.携帯電話)
本発明の携帯電話は、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを搭載したものである。
[0373] (26.表示装置)
本発明の表示装置は、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを搭載したものである。
[0374] (27.印刷装置)
本発明の印刷装置は、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを搭載したものである。
[0375] (28.記録装置)
本発明の記録装置は、上記通信機器〔1〜21〕のいずれかを搭載したものである。
[0376] 発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施態様または実施例は、あく までも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限 定して狭義に解釈されるべきものではなぐ本発明の精神と次に記載する特許請求 事項との範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
産業上の利用の可能性
[0377] 本発明は、接続、切断の時間を短縮することが可能であり、通信機器に広く適用可 能であり、特に光空間通信機能を有する通信機器に好適に利用できる。