明 細 書
回線多重化システム、通信装置および IPベース回線多重化装置並びに 回線多重化方法
技術分野
[0001] この発明は、複数のユーザネットワークからなるユーザ集合ネットワークとアクセス回 線を介して接続される IP (Internet Protocol)ネットワークに、ユーザネットワークが P PPoE (Point to Point Protocol over Ethernet (登録商標))を利用して IPネットヮ ークに接続する場合に、ユーザネットワークを送信元または宛先とする音声パケットを 多重化して送信する回線多重化システム、通信装置および IPベース回線多重化装 置並びに回線多重化方法に関するものである。
背景技術
[0002] マンションなどの集合住宅地では、 ISP (Internet Service Provider)からマンション までのアクセス回線として光ファイバを設置し、そこから各住戸までをイーサネット (登 録商標)を用いて LAN (Local Area Network)の形で棟内ネットワークを構築したり 、 VDSL (Very high bit rate Digital Subscriber Line)などの電話線を用いて棟 内ネットワークを構築したりして、インタネットへの接続環境を提供している。このとき、 各住戸と ISPは、 PPPoEフレームによってインタネット接続をしている(たとえば、非 特許文献 1参照)。ここで、 PPPoEとは PPPの機能をイーサネット(登録商標)などの 常時接続回線上でも利用可能とするためのプロトコルであり、 IETF (Internet Engineering Task Force)が RFC (Request For Comments) 2516として標準化し ている規格である。本来、 PPPは電話回線や ISDN (Integrated Services Digital Network)回線力 の接続を実現するために規定された力 それをイーサネット(登録 商標)上で実現するために、 PPPoEヘッダをイーサネット(登録商標)フレームの MA C (Media Access Control)ヘッダと PPPヘッダの間に規定し、固有 MACアドレスな どを用いてユーザを識別するものである。これにより、イーサネット(登録商標)上でも PPPセッションを確立し、ユーザ認証および IPアドレス割り当てが可能になる。
[0003] また、 IPベース回線多重化装置(IP— CME ; Circuit Multiplication Equipment
optimized for IP— based networks)といった、 IPネットワーク上の音声(VoIP ; Voice over IP)やファクシミリ信号のパケットを多重化することによって各パケットのヘッダ 情報を共有ィ匕し、 IPネットワーク帯域を効率的に使用するとともに音声品質の向上を 実現する装置が規定されている (たとえば、非特許文献 2参照)。
[0004] 非特許文献 1 : L. Mamakos, J. Evarts, D. Carrel, R. Wheeler, "Request for Comments: 2516, A Method for Transmitting PPP Over Ethernet (登球 商標 KPPPoE)", The Internet Engineering Tasking Force, February 1999,
[online], retrieved from the Internet: <URL:
http:/ 1 www.ietf. org/ rfc/ rfc2516.txt〉
非特許文献 2 : "ITU- T Recommendation G.769/Y.1242: Circuit multiplication equipment optimized for IP- based networks", International
Telecommunication Union, August 2002
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] ところで、アクセス回線を複数のユーザが共有して使用するような上述した集合住 宅地型インタネットサービスには、上述した IPベース回線多重化装置をネットワークィ ンフラに組み込むことによって、アクセス回線の伝送効率を高くすることが期待される 。つまり、 IPネットワークと集合住宅地内の棟内ネットワークとを結ぶアクセス回線の 集合住宅地側に IPベース回線多重化装置を設けることで、アクセス回線の伝送効率 を高くすることが可能となる。
[0006] し力しながら、集合住宅地内の各ユーザ力インタネットに接続するためには、上述し たように IPネットワーク上の ISPとの間で PPPoEを利用してユーザの認証'課金をュ 一ザごとに行う必要があるので、異なるユーザからの音声パケットを IPベース回線多 重化装置で多重化することができない。つまり、従来の IPベース回線多重化装置は、 ユーザの課金 ·認証のために PPPoEを利用して 、るネットワーク環境には対応して いなかった。そのため、 IPネットワーク上の音声やファクシミリ信号のパケットの中継' 多重分離処理を行う従来の IPベース回線多重化装置を、そのまま複数のユーザが 共有して使用するアクセス回線を有するネットワークインフラに組み込むことができな
いという問題点があった。
[0007] この発明は上記に鑑みてなされたもので、複数のユーザネットワーク力もなるユー ザ集合ネットワークが IPネットワークと、前記複数のユーザネットワークによって共有さ れるアクセス回線で接続されるネットワークシステムにおいて、各ユーザネットワーク 力 PPPOEを用いてインタネットに接続する場合でも、ユーザ集合ネットワークと IPネッ トワークとの間で音声パケットの多重 ·分離処理を行うことが可能な回線多重化システ ムとその方法を得ることを目的とする。また、回線多重化システムに使用される通信装 置と IPベース回線多重化装置を得ることも目的とする。
課題を解決するための手段
[0008] 上記目的を達成するため、この発明に力かる回線多重化システムは、複数のユー ザネットワークが相互に接続されて形成されるユーザ集合ネットワークと、 PPPoEセッ シヨンを確立する PPPoEサーバ機能を有し、前記ユーザ集合ネットワークからインタ ネットへ通信の接続を中継するサーバ装置を有する IPネットワークと、が前記ユーザ 集合ネットワーク内のユーザによって共有されるアクセス回線で接続され、前記ユー ザによる VoIP通信を利用した音声パケットの多重化を行う回線多重化システムであ つて、前記ユーザ集合ネットワークは、前記 IPネットワークの前記サーバ装置との間 で第 1の PPPoEセッションを確立するセッション管理手段と、前記ユーザネットワーク 力もの音声パケットを多重化した多重化音声パケットを前記第 1の PPPoEセッション 上に送信する多重'分離処理手段と、を有する IPベース回線多重化装置を備え、前 記ユーザネットワークは、前記 IPネットワークのサーバ装置との間で第 2の PPPoEセ ッシヨンを確立するセッション管理手段と、前記ユーザネットワーク内の機器力 送信 される IPパケットが、通常の IPパケットである場合には、前記第 2の PPPoEセッション 上に前記 IPパケットを送信し、音声パケットである場合には、前記 IPベース回線多重 化装置に前記音声パケットを送信するようにフレームを構成するヘッダ解析 Z構築手 段と、を有する通信装置を備えることを特徴とする。
発明の効果
[0009] この発明によれば、複数のユーザが共有して使用するアクセス回線を介してユーザ 集合ネットワークと IPネットワークが接続されるネットワーク環境で、各ユーザが PPPo
Eを使用してインタネットに接続する場合でも、ユーザ集合ネットワーク内に設けられ た IPベース回線多重化装置でユーザ集合ネットワーク内からの音声パケットを多重 化した多重化音声パケットとして、アクセス回線の先に接続されるサーバ装置まで送 信するようにしたので、アクセス回線上のトラヒックを削減し、高伝送効率を実現するこ とができるという効果を有する。また、個々のユーザからの PPPoEセッションで音声パ ケットが送信される場合に比して、サーバ装置における処理の負荷を下げることがで きるという効果も有する。
図面の簡単な説明
[図 1]図 1は、この発明による回線多重化システムの実施の形態 1の構成を模式的に 示す図である。
[図 2]図 2は、 IPベース回線多重化装置の機能構成を示すブロック図である。
[図 3-1]図 3—1は、 VoIPアダプタによって生成される音声パケットの構造を模式的に 示す図である。
[図 3-2]図 3— 2は、 IPベース回線多重化装置によって生成される多重化音声パケット の構造を模式的に示す図である。
[図 3-3]図 3— 3は、多重化音声パケット中のショートパケットの構造を模式的に示す図 である。
[図 4]図 4は、ルータの機能構成を模式的に示すブロック図である。
[図 5]図 5は、ルータの IPパケットの中継処理の手順を示すフローチャートである。
[図 6]図 6は、 IPベース回線多重化装置の音声パケット変換処理の手順を示すフロー チャートである。
[図 7]図 7は、回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順を示すシーケン ス図である。
[図 8-1]図 8—1は、通常の IPパケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図で ある。
[図 8-2]図 8— 2は、音声パケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。
[図 9]図 9は、この発明による回線多重化システムに適用される IPベース回線多重化 装置の実施の形態 2の機能構成を示すブロック図である。
[図 10]図 10は、回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順を示すシーケ ンス図である。
[図 11]図 11は、音声パケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。
[図 12]図 12は、この発明による回線多重化システムに適用される IPベース回線多重 化装置の実施の形態 3の機能構成を示すブロック図である。
[図 13]図 13は、回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順を示すシーケ ンス図である。
[図 14]図 14は、 IPパケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。 符号の説明
10 ユーザ集合ネットワーク
11A, 11B ユーザネットワーク
12A, 12B 電話回線
13A, 13B モデム
14A 情報処理端末
15A, 15B VoIPアダプタ
16A ルータ
21 アクセス回線
22 集線装置
23, 50 IPベース回線多重化装置
24 通信切替装置
30 ネットワーク
31 アクセスサーバ
32 認証サーバ
40 呼制御サーバ
60 IPネットワーク
61 メディアコンバータ
100 音声パケット
101 音声データ
102, 113 RTPヘッダ
103, 114 UDPヘッダ
104, 115 IPヘッダ
110 多重化音声パケット
111 シ 3—卜パケッ卜
112 ヘッダ部
116 ショートノ ケットヘッダ
161, 231 フレーム受信部
162, 232 セッシ 3ン管理咅
163 ルーティングテーブル格納部
164 ヘッダ解析 Z構築部
165, 235 フレーム送信部
166, 236 制御部
233 呼制御 Z多重管理部
234 多重 ·分離処理部
237, 237A PPPoEサーバ機能部
発明を実施するための最良の形態
[0012] 以下に添付図面を参照して、この発明に力かる回線多重化システム、通信装置お よび IPベース回線多重化装置並びに回線多重化方法の好適な実施の形態を詳細 に説明する。
[0013] 実施の形態 1.
図 1は、この発明に力かる回線多重化システムの実施の形態 1の構成を模式的に 示す図である。この回線多重化システムは、複数のユーザの有するユーザネットヮー ク 11A, 11Bからなるユーザ集合ネットワーク 10と、ユーザ集合ネットワーク 10内のュ 一ザのインタネットへの通信の接続を提供する ISPの有する ISPネットワーク 30、 Vol Pによる通話のための呼管理を行 、、対向 VoIPアダプタ間で呼制御メッセージを管 理'中継する呼制御サーノ 0、およびユーザ集合ネットワーク 10以外の他のユーザ の VoIPによる音声やファクシミリ信号のパケットの多重化を行う IPベース回線多重化
装置(図中、 IP— CMEと表記) 50を有する IPネットワーク 60と力 ユーザ集合ネットヮ ーク 10内の複数のユーザによって共有されるアクセス回線 21を介して接続される構 成を有する。 IPネットワーク 60は、インタネットでもよいし、この IPネットワーク 60を介 してインタネットに接続される形態でもよ 、。
[0014] ユーザ集合ネットワーク 10は、たとえばマンションなどの集合住宅地で構築され、各 ユーザの有するユーザネットワーク 11が複数集合して形成されるネットワークである。 このユーザ集合ネットワーク 10は、たとえば、背景技術でも説明したように ISPから集 合住宅地までのアクセス回線 21として光ファイバを設置し、そこから各ユーザの住戸 までがイーサネット (登録商標)で接続されて LANの形態を有して 、たり、 VDSLなど の電話回線で接続された棟内ネットワークの形態を有していたりする。
[0015] 図 1の例では、ユーザ集合ネットワーク 10は、電話回線 12A, 12Bを用いて構成さ れて ヽる場合が示されており、各ユーザ宅に接続される VDSLなどの電話回線 12A , 12Bを束ねてアクセス回線 21と接続するための DSLAM (Digital Subscriber Line Access Multiplexer)などの集線装置 22と、集線装置 22から個々の電話回線 12A , 12Bで接続される各ユーザ宅内のユーザネットワーク 11 A, 11Bと、 IPネットワーク 60とユーザ集合ネットワーク 10を結ぶアクセス回線 21上に流れる音声パケットの多 重処理 ·多重分離処理を行う IPベース回線多重化装置(図中、 IP - CMEと表記) 23 と、 IPベース回線多重化装置 23と集線装置 22とアクセス回線 21との間でデータの 通信先の切り替えを行うスィッチやルータなどの通信切替装置 24と、を有して構成さ れる。
[0016] ユーザネットワーク 11は、各ユーザ宅内の個別配線によって形成されるネットワーク であり、ユーザ宅内で使用される情報処理装置による通常の IPパケットを ISPネットヮ ーク 30側のアクセスサーバ 31などのサーバ装置に中継し、 VoIPによって音声通信 やファクシミリ信号の通信を行う場合に、その呼制御パケットや音声パケット、ファクシ ミリ信号のパケット (この明細書では、音声パケットという)をユーザ集合ネットワーク 10 内の IPベース回線多重化装置 23に転送する機能を有する通信装置を少なくとも備 えることを特徴とする。
[0017] たとえば、図 1の集合住宅内のユーザ A宅内のユーザネットワーク 11Aは、ユーザ
A宅内の情報処理端末(図中、 PCと表記) 14Aで処理されるデジタルデータと電話 回線 12Aを流れるアナログデータとの間の変換を行うモデム 13Aと、情報処理を行う パーソナルコンピュータなどの情報処理端末 14Aと、図示しな 、電話器やファクシミリ による VoIP通信を可能にする VoIPアダプタ 15Aと、情報処理端末 14Aと VoIPァダ プタ 15Aとモデム 13Aより外部の電話回線 12Aに接続される他の通信装置との間で IPパケットの中継処理を行うルータ 16Aと、を有して構成される。 VoIPアダプタ 15A には、 VoIPによって音声通話を行う電話器やファクシミリ通信を行うファクシミリなど が接続される。この場合、ルータ 16Aが上記通信装置の役割を担っており、請求の 範囲の通信装置に対応している。
[0018] また、図 1の集合住宅内のユーザ B宅内のユーザネットワーク 11Bは、図示しない 電話器やファクシミリの VoIPによる通信を可能にする VoIPアダプタ 15Bと、 VoIPァ ダプタ 15Bからのデジタルデータと電話回線 12Bを流れるアナログデータとの間の変 換を行うモデム 13Bと、を有して構成される。 VoIPアダプタ 15Bには、 VoIPを利用し て音声通話を行う電話器やファクシミリ通信を行うファクシミリなどが接続される。この 場合には、 VoIPアダプタ 15B力 上記通信装置の機能を有しており、請求の範囲の 通信装置に対応している。
[0019] この図 1の例では、ユーザ集合ネットワーク 10と IPネットワーク 60との間は、アクセス 回線 21として光ファイバが設置されており、 IPネットワーク 60とアクセス回線 21との接 続部と、アクセス回線 21とユーザ集合ネットワーク 10の接続点には、光一電気変換を 行うメディアコンバータ 61が設置されている。なお、集線装置 22とモデム 13は、電話 回線 12A, 12Bを使用してイーサネット (登録商標)フレームを伝送するための装置 であるので、ユーザ集合ネットワーク 10が LANで構成される場合には、これらの集線 装置 22とユーザネットワーク 11内のモデム 13は設けられな!/、。
[0020] ISPネットワーク 30には、ユーザ集合ネットワーク 10内のユーザからの接続要求に 応じてインタネットへの接続を行うアクセスサーバ 31と、ユーザの認証や課金を行う 認証サーバ 32と、を有して構成される。これらのアクセスサーバ 31と認証サーバ 32 は、請求の範囲におけるサーバ装置に対応している。
[0021] ここで、この実施の形態 1で特徴となる IPベース回線多重化装置 23と、ユーザネッ
トワーク 11に使用される通信装置の構成について説明する。ただし、以下では、通信 装置として、ユーザ A宅内で使用されるルータ 16Aを例に挙げて説明する。図 2は、 I Pベース回線多重化装置の機能構成を示すブロック図である。 IPベース回線多重化 装置 23は、電話回線 12などの通信回線からのフレームの受信処理を行うフレーム 受信部 231と、 PPPoEセッションを管理するセッション管理部 232と、呼制御とバケツ トの多重化 ·多重分離処理の管理を行う呼制御 Z多重管理部 233と、 VoIPの通信で 使用されるパケットの多重化 ·多重分離処理を行う多重 ·分離処理部 234と、フレーム の送信処理を行うフレーム送信部 235と、これらの各処理部 231— 235を制御する 制御部 236と、を有して構成される。
[0022] フレーム受信部 231は、通信回線を介して受信したフレームの内容に基づいて処 理を行う機能を有する。具体的には、受信したフレームがユーザ集合ネットワーク 10 力 受信した音声パケットや対向する IPベース回線多重化装置 50からの多重化され た音声パケット (以下、多重化音声パケットという)を含む場合には、多重 ·分離処理 部 234に出力し、受信したフレームが呼制御パケットの場合には、呼制御パケットに 含まれる IPアドレスやポート番号などの回線を設定し維持するための制御情報を呼 制御 Z多重管理部 233に通知し、呼制御パケットをフレーム送信部 235に出力する 処理を行う。
[0023] セッション管理部 232は、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間で PPPoE セッションを確立し、管理する機能を有する。通常、 PPPoEセッションの確立は、 IP ベース回線多重化装置 23の起動時に行われる。
[0024] 呼制御 Z多重管理部 233は、フレーム受信部 231から受信した呼制御パケットに 含まれる制御情報を読み取って管理し、フレーム受信部 231で受信した音声パケット または多重化音声パケットの多重 ·分離処理部 234による処理を制御する機能を有 する。
[0025] 多重 ·分離処理部 234は、呼制御 Z多重管理部 233からの制御に基づいて、受信 したフレーム内のデータがユーザ集合ネットワーク 10内からの音声パケットである場 合に、音声パケットを多重化処理して多重化音声パケットに変換する機能と、受信し たフレーム内のデータが対向する IPベース回線多重化装置 50からの多重化音声パ
ケットである場合に、多重化音声パケットの多重分離処理を行って音声パケットに変 換する機能とを有する。そして、多重化処理した多重化音声パケットまたは多重分離 処理した音声パケットを、それぞれの宛先に送信するためのパケットヘッダを呼制御
Z多重管理部 233の有する制御情報に基づいて構築する機能も有する。
[0026] 図 3-1—図 3-3は、多重 ·分離処理部による音声パケット-多重化音声パケット間 の変換の様子を模式的に示す図であり、図 3— 1は、 VoIPアダプタによって生成され る音声パケットの構造を模式的に示す図であり、図 3— 2は、 IPベース回線多重化装 置によって生成される多重化音声パケットの構造を模式的に示す図であり、図 3— 3は 、多重化音声パケット中のショートパケットの構造を模式的に示す図である。
[0027] 図 3—1に示されるように、 VoIPアダプタ 15は、電話器やファクシミリから受信した音 声信号やファクシミリ信号などから、所定の音声符号ィ匕方式によって所定の長さの音 声データ 101を生成する。たとえば、 8kbps音声符号ィ匕方式が採用され、 20ms毎に 音声 1チャネル当り 1個の IPパケットを生成する場合には、音声データ 101は 20バイ トとなる。そして、この音声データ 101に、 12バイトの RTP (ReaH:ime Transport Protocol)ヘッダ 102、 8バイトの UDP (User Datagram Protocol)ヘッダ 103および 20バイトの IPヘッダ 104が付加されて、音声パケット 100が生成される。この場合に は、音声パケット 100は、合計 60バイトのサイズを有する。この音声パケット 100力 I Pベース回線多重化装置 23に送信される。なお、 VoIPアダプタ 15は、音声パケット 100を受信すると、音声信号やファクシミリ信号に変換する機能も有している。
[0028] 一方、多重化音声パケット 110は、図 3— 2に示されるように、ショートパケット 111が 複数多重化された多重化音声データに、 RTPヘッダ 113、 UDPヘッダ 114および I Pヘッダ 115からなるヘッダ部 112が付加された構造を有している。ショートパケット 1 11は、図 3— 3に示されるように、図 3—1の音声パケット 100中の音声データ 101とこ の音声データ 101に固有の情報を格納するショートパケットヘッダ 116から構成され る。ここで、多重化音声パケット 110のヘッダ部 112には、送信元 IPアドレスと宛先 IP アドレス、時間情報を含む全ての音声パケット 100に共通の情報が格納され、ショー トパケット 111のショートパケットヘッダ 116には、装置が収容している電話回線 12A , 12Bを識別する電話回線識別情報や音声符号ィ匕方式を識別する情報を含む各音
声パケットに独自の情報が格納される。すなわち、多重化音声パケット 110のヘッダ 部 112には多重化される全ての音声パケット 100に共通する情報を格納し、ショート パケットヘッダ 116には各音声パケット 100に独自の情報を格納するようにしている。 なお、図 3— 2では、多重化音声パケット 110は n個(nは自然数)の音声パケット 100 を多重化している場合を示しており、図 3— 3では、ショートパケット 111は、図 3— 2の 多重化音声パケット 110の i番目(iは自然数で n以下の数)のショートパケットを示して いる。
[0029] 多重'分離処理部 234は、図 3— 1一図 3— 3に示されるように、音声パケットと多重化 音声パケットとの間の変換を行って、変換後の IPパケットが音声パケットの場合には ユーザ集合ネットワーク 10内の該当する宛先のユーザネットワーク 11に向けて送信 するようにパケットヘッダを構築し、変換後の IPパケットが多重化音声パケットの場合 には対向する IPベース回線多重化装置 50に向けて送信するようにパケットヘッダを 構築する処理を行う。
[0030] フレーム送信部 235は、多重 ·分離処理部 234によって多重化された多重化音声 パケットまたは分離処理された音声パケット(呼制御パケットを含む。以下、呼制御パ ケットを区別する必要がない場合には、音声パケットには呼制御パケットが含まれるも のとする。)をそれぞれの宛先に基づいて送信する機能を有する。このとき、多重化 音声パケットは、セッション管理部 232で確立された PPPoEセッション上に送信され る。
[0031] 図 4は、ルータの機能構成を模式的に示すブロック図である。ルータ 16Aは、電話 回線 12Aなどの通信回線力もフレームを受信処理するフレーム受信部 161と、 PPP oEセッションを確立するセッション管理部 162と、ルーティングプロトコルに基づいて 作成されるルーティングテーブルを格納するルーティングテーブル格納部 163と、受 信したイーサネット (登録商標)フレームに含まれる IPパケットの内容力 転送先を決 定するヘッダ解析 Z構築部 164と、ヘッダ解析 Z構築部 164によって決定された宛 先へイーサネット (登録商標)フレームを送信するフレーム送信部 165と、これらの各 処理部 161— 165を制御する制御部 166と、を有して構成される。
[0032] フレーム受信部 161は、他の通信装置力もフレームの受信処理を行う機能を有す
る。また、セッション管理部 162は、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31、認証サ ーバ 32との間で PPPoEセッションを確立し、その PPPoEセッションを管理する機能 を有する。
[0033] ルーティングテーブル格納部 163は、所定のルーティングプロトコルにしたがって作 成されたルーティングテーブルを格納する。このルーティングテーブルには、 VoIPァ ダプタ 15から受信した IPパケットが音声パケットの場合に、ユーザ集合ネットワーク 1 0内の IPベース回線多重化装置 23へと送信するように設定されたエントリが含まれて いる。また、音声パケットでない IPパケット(以下、通常の IPパケットという)でユーザネ ットワーク 11の外部に送信される IPパケットの場合には、セッション管理部 162によつ て確立された PPPoEセッションを利用して ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31に 送信するように設定されたエントリが含まれて!/、る。
[0034] ヘッダ解析/構築部 164は、受信したフレームに含まれる IPパケットの種類を判別 し、 IPパケットの種類に応じてその中継先をルーティングテーブルに基づ!/、て決定す る機能を有する。具体的には、情報処理端末 14Aから送信される通常の IPパケット の場合には、セッション管理部 162で管理されているアクセスサーバ 31との間の PPP oEセッションのセッション情報を用いて PPPoEヘッダを構築し、 VoIPアダプタ 15力 らの音声パケットである場合には、 IPベース回線多重化装置 23に送信するようにィ ーサネット (登録商標)フレームのヘッダを構築する機能を有する。なお、音声バケツ ト 100は、図 3—1に示されるように、 IP上の UDPと RTPを利用して音声データ 101を 送信するので、この RTPを利用した通信カゝ否かを判定することによって、音声バケツ ト 100か通常の IPパケットかの識別を行うことができる。
[0035] フレーム送信部 165は、ヘッダ解析 Z構築部 164によって構築されたフレームをそ のヘッダ情報に基づいて他の通信装置へ送信する処理を行う。
[0036] なお、ユーザ B宅内のユーザネットワーク 11Bのように、ルータ 16Aが存在しない場 合には、 VoIPアダプタ 15Bが、図 4のセッション管理部 162、ルーティングテーブル 格納部 163およびヘッダ解析/構築部 164を備えており、上述したルータ 16 Aと同 じょうに、音声パケットはユーザ集合ネットワーク 10内の IPベース回線多重化装置 23 に送信し、通常の IPパケットは ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間に確立
された PPPoEセッション上に送信する中継機能を有して!/、る。
[0037] つぎに、この回線多重化システムを構成するユーザネットワーク 11内の通信装置と I Pベース回線多重化装置 23の動作処理手順について説明する。最初に、通信装置 として図 4で説明したユーザネットワーク 11 A内のルータ 16 Aを例に挙げて説明する 。図 5は、ルータの IPパケットの中継処理の手順を示すフローチャートである。まず、 ルータ 16Aのセッション管理部 162は、ユーザネットワーク 11の他の通信機器(たと えば、情報処理端末 14Aや VoIPアダプタ 15A)力ものインタネットへの接続要求に よって、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間で PPPoEセッションを確立す る(ステップ S 11)。
[0038] ついで、ユーザネットワーク 11内の通信機器からの IPパケットをフレーム受信部 16 1から受信すると (ステップ S12)、ヘッダ解析 Z構築部 164は、その IPパケットが音 声パケットか否かを判定する (ステップ S 13)。 IPパケットが音声パケットでない場合、 つまり通常の IPパケットの場合 (ステップ S 13で Noの場合)には、ルーティングテープ ル格納部 163中のルーティングテーブルを参照して、つぎの転送先を決定する。イン タネットへ接続する場合には、通常の IPパケットは、 ISPネットワーク 30のアクセスサ ーバ 31へ PPPoEセッション経由で転送されるので、ヘッダ解析 Z構築部 164は、ス テツプ SI 1で確立した PPPoEセッションの PPPoEセッション情報に基づ!/、て PPPoE ヘッダを構築する (ステップ S14)。ヘッダ解析 Z構築部 164は、 PPPoEヘッダを付 した PPPoEフレームをイーサネット(登録商標)上で送信するためのイーサネット(登 録商標)フレームに格納する (ステップ S15)。このとき、イーサネット (登録商標)フレ ームの宛先 MACアドレスとして、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31の MACァ ドレスが設定される。
[0039] 一方、ステップ S 13で IPパケットが音声パケットの場合 (ステップ S 13で Yesの場合) には、ヘッダ解析 Z構築部 164は、その音声パケットを IPベース回線多重化装置 23 に送信するために、ルーティングテーブル格納部 163中のルーティングテーブルを 参照して、宛先 MACアドレスに IPベース回線多重化装置 23の MACアドレスを設定 したイーサネット (登録商標)フレームを作成する (ステップ S16)。その後、フレーム送 信部 165は、ステップ S15で作成された PPPoEフレームを含むイーサネット(登録商
標)フレームまたはステップ S 16で作成されたイーサネット (登録商標)フレームを送 信し (ステップ S 17)、 IPパケットの中継処理を終了する。
[0040] つぎに、 IPベース回線多重化装置 23の動作について説明する。図 6は、 IPベース 回線多重化装置の音声パケット変換処理の手順を示すフローチャートである。まず、 IPベース回線多重化装置 23のセッション管理部 232は、装置の起動時に ISPネット ワーク 30のアクセスサーバ 31との間で PPPoEセッションを確立する(ステップ S31)。 このときの PPPoEセッション情報は、セッション管理部 232によって管理される。その 後、フレーム受信部 231は、音声パケットや多重化音声パケットなどの IPパケットを含 むイーサネット (登録商標)フレームを受信すると (ステップ S32)、そのパケットは呼制 御パケットか否かを判定する (ステップ S33)。呼制御パケットである場合 (ステップ S3 3で Yesの場合)には、呼制御 Z多重管理部 233は、呼制御パケットに含まれる内容 を制御情報として格納する (ステップ S34)。
[0041] 一方、ステップ S33で呼制御パケットでな!/、場合 (ステップ S33で Noの場合)には、 受信したフレーム内のパケットを多重 ·分離処理部 234に渡す。多重 ·分離処理部 23 4は、渡された IPパケットが音声パケットか多重化音声パケットかを判定する (ステップ S35)。音声パケットの場合 (ステップ S35で音声パケットの場合)には、多重'分離処 理部 234は、音声パケットを呼制御 Z多重管理部 233の制御情報に基づいて多重 化処理を行い(ステップ S36)、ステップ S31で確立された PPPoEセッションの PPPo Eセッション情報に基づいて PPPoEヘッダを構築する (ステップ S37)。さらに、多重' 分離処理部 234は、 PPPoEヘッダを付した PPPoEフレームをイーサネット(登録商 標)上で送信するためのイーサネット (登録商標)フレームに格納する (ステップ S38) 。このとき、イーサネット(登録商標)フレームの宛先 MACアドレスとして、 ISPネットヮ ーク 30のアクセスサーバ 31の MACアドレスが設定される。
[0042] また、ステップ S35で受信した IPパケットの種類が多重化音声パケットの場合 (ステ ップ S35で多重化音声パケットの場合)には、多重'分離処理部 234は、多重化音声 パケットを呼制御 Z多重管理部 233の制御情報に基づいて多重分離処理を行って、 個々の音声パケットに分離する (ステップ S39)。ついで、多重.分離処理部 234は、 個々の音声パケットをそれぞれの宛先へ送信するためのイーサネット (登録商標)フ
レームを作成する(ステップ S40)。その後、フレーム送信部 235は、ステップ S34で 制御情報を取得した呼制御パケットを含むイーサネット (登録商標)フレーム、ステツ プ S38またはステップ S40で作成されたイーサネット(登録商標)フレームを、その宛 先に基づいて送信し (ステップ S41)、 IPパケットの中継処理を終了する。
[0043] 上述したように、この実施の形態 1における回線多重化システムでは、複数のユー ザが存在するユーザ集合ネットワーク 10内に設けた IPベース回線多重化装置 23と I SPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間で PPPoEセッションを確立するとともに 、ユーザネットワーク 11のルータ 16Aなどの通信装置が音声パケットのみを IPベース 回線多重化装置 23に送信し、 IPベース回線多重化装置 23が音声パケットを多重化 音声パケットにして上記 PPPoEセッションでアクセスサーバ 31を経由して対向する I Pベース回線多重化装置 50に送信するようにしているので、アクセス回線 21を途中 に含むネットワーク構成で PPPoEを使用して通信を行う環境ィ匕においても、 IPベー ス回線多重化装置 23, 50間で多重化音声パケットの送受信を行うことができる。
[0044] つぎに、このような回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順について、 図 7のシーケンス図を参照しながら説明する。なお、この説明でも、通信装置としてル ータ 16Aが使用される図 1に示されるユーザネットワーク 11 Aの場合を例に挙げて説 明する。まず、 IPベース回線多重化装置 23 (図中、 IP— CMEと表記)のセッション管 理部 232は、装置の起動時に、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間で PPP を使用するために、アクセスサーバ 31の MACアドレスとセッション IDを取得する PPPoE Discovery Stageを実行する(SQ101)。ついで、 IPベース回線多重化装置 23とアクセスサーバ 31との間では、実際に PPPを VDSLなどの電話回線 12Aゃィ ーサネット (登録商標)上で使用するために、通信設定要求や通信設定肯定応答、 通信設定否定応答、通信設定拒否などをコントロールする LCP (Link Control Protocol)ネゴシエーションを行い、アクセスサーバ 31と認証サーバ 32との間で IPベ ース回線多重化装置 23の認証を行い、接続を行う双方が互いに使用する IPアドレス と TCP (Transmission Control Protocol)のヘッダ圧縮を行うか否かを決める IPCP ( Internet Protocol Control Protocol)ネゴシエーションを行う PPP Session Stage力 実行される(SQ102)。以上により、 IPベース回線多重化装置 23とアクセスサーバ 3
1との間で PPPoEセッションが確立される(SQ103)。これにより、多重化音声バケツ トを ISPのアクセスサーバ 31に PPPoEを使用して送信することができる状態になる。
[0045] 一方、ルータ 16Aは、ユーザネットワーク 11A内の VoIPアダプタ 15Aや情報処理 端末(図中、 PCと表記) 14Aなどからインタネットへの接続要求を受けると(SQ111) 、ルータ 16Aのセッション管理部 162は、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との 間で、上述した SQ101— SQ102と同様に、 PPPoEセッション確立シーケンスを実 行し、 PPPoEセッションを確立する(SQ112— SQ114)。以上により、ルータ 16Aと アクセスサーバ 31との間で PPPoEセッションが確立され、ユーザネットワーク 11Aの VoIPアダプタ 15Aや情報処理端末 14Aなどの通信機器が送信する IPパケットが、 P PPoEセッション上で ISP側に送信される状態になる。
[0046] その後、ユーザネットワーク 11内の情報処理端末 14Aからデータとして通常の IP パケットを受信した場合に、ルータ 16Aは SQ114で確立したルータ 16A—アクセスサ ーバ 31間の PPPoEセッション上に通常の IPパケットを送信する(SQ121)。また、ュ 一ザネットワーク 11内の電話器など力も VoIPアダプタ 15Aを介してデータとして音 声パケットを受信した場合に、ルータ 16Aは、その音声パケットをイーサネット(登録 商標)フレームで IPベース回線多重化装置 23に送信し(SQ 131)、 IPベース回線多 重化装置 23ではそのイーサネット (登録商標)フレーム中の音声パケットを多重化音 声パケットに変換して、 SQ114で確立した IPベース回線多重化装置 23—アクセスサ ーバ 31間の PPPoEセッション上に送信する(SQ132)。そして、アクセスサーバ 31 は、受信した多重化音声パケットをその宛先に基づ 、て対向する IPベース回線多重 化装置 50へと送信する(SQ133)。対向する IPベース回線多重化装置 50では、受 信した多重化音声パケットを個々の音声パケットに分離し、本来の通信相手である通 信機器へと送信する処理を行う。なお、逆向きの手順も同様にして行われる。
[0047] 図 8— 1は、通常の IPパケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図であり、 図 8— 2は、音声パケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。図 8—1 では、図 7の SQ121での IPパケットの通信時におけるプロトコルスタックを示している 。 IPパケットは、ユーザネットワーク 11 Aの情報処理端末(図中、 PCと表記) 14Aとル ータ 16Aとの間はイーサネット(登録商標)フレームによって送信される力 ルータ 16
Aと ISPネットワーク 30内のアクセスサーバ 31との間はイーサネット(登録商標)上に 確立された PPPoEセッションで運ばれる。
[0048] 一方、図 8—2では、図 7の SQ131— SQ133での IPパケットの通信時におけるプロ トコルスタックを示している。この場合、ユーザネットワーク 11 Aの VoIPアダプタ 15A とルータ 16Aとの間、ルータ 16Aと IPベース回線多重化装置 23との間は、 IPパケット はイーサネット(登録商標)フレームによって送信される。このとき、ルータ 16Aは、呼 制御パケット、音声パケットおよびその宛先によって送信フレームの宛先を変更して 送信する処理を行う。また、 IPベース回線多重化装置 23とアクセスサーバ 31との間 は、両者の間で確立された PPPoEセッション上に IPパケット(多重化音声パケット)が 送信されること〖こなる。
[0049] この実施の形態 1によれば、複数のユーザが共有して使用するアクセス回線 21を 介してユーザ集合ネットワーク 10と IPネットワーク 60が接続されるネットワーク環境で 、各ユーザ力 SPPPOEを使用してインタネットに接続する場合でも、ユーザネットワーク 11内の通信装置が音声パケットのみをユーザ集合ネットワーク 10内の IPベース回線 多重化装置 23へ送信して、 IPベース回線多重化装置 23がアクセス回線 21を含む I SPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間に確立した PPPoEセッション上に多重 化した多重化音声パケットを送信するようにしたので、アクセス回線 21上のトラヒック を削減し、高伝送効率を実現することができるという効果を有する。また、個々のユー ザからの PPPoEセッションで音声パケットが送信される場合に比して、アクセスサー バ 31における処理の負荷を下げることができる。
[0050] 実施の形態 2.
実施の形態 1では、ユーザネットワーク内のルータなどの通信装置が IPパケットの 種類によってイーサネット(登録商標)フレーム力 PPPoEフレームかを変えて、送信 先の宛先も変えていた。この実施の形態 2では、ルータが全てのパケットを PPPoEフ レームでパケットを送信し、パケットの送信時に PPPoEセッションを選択する場合に ついて説明する。なお、この実施の形態 2における回線多重化システムの構成は実 施の形態 1と同様であるものとし、実施の形態 1と異なる部分のみを説明する。
[0051] 図 9は、この発明に力かる回線多重化システムに適用される IPベース回線多重化
装置の実施の形態 2の機能構成を示すブロック図である。この IPベース回線多重化 装置 23は、実施の形態 1の図 2において、さらに PPPoEセッションを終端する PPPo Eサーバ機能部 237を備える構成を有する。この PPPoEサーバ機能部 237は、 ISP ネットワーク 30内のアクセスサーバ 31と認証サーバ 32の機能を有しており、ユーザ ネットワーク 11A, 11B内のルータ 16Aや VoIPアダプタ 15Bからの PPPoEセッショ ンの接続要求によって PPPoEセッションを確立し、確立した PPPoEセッション上に送 信されてきた音声パケットを終端する機能を有する。なお、この PPPoEサーバ機能 部 237は、 ISPネットワーク 30内のアクセスサーバ 31と認証サーバ 32の有する内容 を予め取得して 、るものとする。
[0052] これにより、多重'分離処理部 234は、ルータ 16Aや VoIPアダプタ 15Bとの間の P PPoEセッション力も受信した音声パケットを多重化音声パケットに変換する処理を行 い、フレーム送信部 235は、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間で確立し た別の PPPoEセッションに多重化音声パケットを送信する処理を行う。
[0053] また、図 4のルータ 16Aのセッション管理部 162は、ユーザネットワーク 11の他の通 信機器からインタネットへの接続要求を受けると、 ISPネットワーク 30のアクセスサー バ 31との間のほか、ユーザ集合ネットワーク 10内の IPベース回線多重化装置 23と の間でも PPPoEセッションを確立する処理を行 、、これらの PPPoEセッションを管理 する機能を有する。これにより、ルータ 16Aのヘッダ解析 Z構築部 164は、受信した パケットの種類によって、そのパケットを送信する PPPoEセッションを識別して送信す ることとなる。具体的には、通常の IPパケットの場合には、実施の形態 1と同様に、ァ クセスサーバ 31との間の PPPoEセッション上に IPパケットを PPPoEフレームに含ま せて送信し、音声パケットの場合には、 IPベース回線多重化装置 23との間の PPPo Eセッション上に IPパケットを PPPoEフレームに含ませて送信する。
[0054] つぎに、このような回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順について、 図 10のシーケンス図を参照しながら説明する。なお、この説明でも、通信装置として ルータ 16Aが使用される図 1に示されるユーザネットワーク 11 Aの場合を例に挙げて 説明する。まず、 IPベース回線多重化装置 23のセッション管理部 232は、装置の起 動時に、上述した実施の形態 1の図 7の SQ101— SQ102と同様に、 ISPネットヮー
ク 30のアクセスサーバ 31との間で PPPoEセッション確立シーケンスを実行し、 PPPo Eセッションを確立する(SQ201— SQ203)。
[0055] 一方、ユーザネットワーク 11内の電話器や情報処理端末 14Aなど力 インタネット への接続要求があると、ルータ 16Aのセッション管理部 162は、 ISPネットワーク 30の アクセスサーバ 31との間で、上述した実施の形態 1の図 7の SQ101— SQ102と同 様に、 PPPoEセッション確立シーケンスを実行し、 PPPoEセッションを確立する(SQ 211— SQ214)。以上により、ルータ 16Aとアクセスサーバ 31との間で PPPoEセッ シヨンが確立され、ユーザネットワーク 11Aの情報処理端末 14Aなどの通信機器が 送信する IPパケットが、 PPPoEセッション上で ISP側に送信される状態になる。
[0056] また、ルータ 16Aは、同時にユーザ集合ネットワーク 10内の IPベース回線多重化 装置 23との間でも、 IPベース回線多重化装置 23の MACアドレスとセッション IDを取 得する PPPoE Discovery Stageと、実際に PPPを VDSLなどの電話回線 12Aゃィー サネット (登録商標)上で使用するための LCPネゴシエーション、認証、および IPCP ネゴシエーションを行う ppp Session Stageを実行し(SQ221— SQ222)、ルータ 16 Aと IPベース回線多重化装置 23との間で PPPoEセッションを確立する(SQ223)。 これにより、ユーザネットワーク 11Aの VoIPアダプタ 15Aから送信される音声パケット を IPベース回線多重化装置 23に PPPoEを使用して送信することができる状態にな る。
[0057] その後、ユーザネットワーク 11A内の情報処理端末 14Aからのデータが通常の IP パケットの場合には、ルータ 16Aは SQ214で確立したルータ 16A—アクセスサーバ 3 1間の PPPoEセッション上に通常の IPパケットを送信する(SQ231)。また、ユーザネ ットワーク 11Aの VoIPアダプタ 15から音声パケットを受信した場合には、ルータ 16A は、その音声パケットを SQ223で確立したルータ 16A— IPベース回線多重化装置 2 3間の PPPoEセッション上に送信する(SQ241)。 IPベース回線多重化装置 23では 、ルータ 16A— IPベース回線多重化装置 23間の PPPoEセッションを終端して、音声 パケットを取り出し、その音声パケットを多重化音声パケットに変換して、 SQ223で確 立した IPベース回線多重化装置 23—アクセスサーバ 31間の PPPoEセッション上に 送信する(SQ242)。そして、アクセスサーバ 31は、受信した多重化音声パケットをそ
の宛先に基づ 、て、イーサネット (登録商標)フレームで対向する IPベース回線多重 化装置 50へと送信する(SQ243)。対向する IPベース回線多重化装置 50では、受 信した多重化音声パケットを個々の音声パケットに分離し、本来の通信相手である装 置へと送信する処理を行う。なお、逆向きの手順も同様にして行われる。
[0058] 図 11は、音声パケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。この図 に示されるように、ユーザネットワーク 11Aの VoIPアダプタ 15Aとルータ 16Aの間で は、 IPパケットはイーサネット(登録商標)フレームによって送信される力 ルータ 16A と IPベース回線多重化装置 23との間と、 IPベース回線多重化装置 23とアクセスサ ーバ 31との間は、それぞれ PPPoEセッションで IPパケットが送信されることになる。こ のとき、 IPベース回線多重化装置 23は、ルータ 16Aからの音声パケットを多重化し た多重化音声パケットを PPPoEセッション上に送信する。
[0059] この実施の形態 2によれば、実施の形態 1の効果に加えて、ルータ 16Aから PPPo Eセッションをアクセスサーバ 31宛と、 IPベース回線多重化装置 23宛のそれぞれに 確立し、 IPパケットの種類の識別によってその PPPoEセッションを使い分けることで、 全ての IPパケットに対するフレーム送信処理を同一化することができるという効果を 有する。
[0060] 実施の形態 3.
実施の形態 1一 2では、ユーザ集合ネットワーク内のルータと IPベース回線多重化 装置とに機能拡張を施した場合を説明したが、この実施の形態 3では、 IPベース回 線多重化装置のみの機能拡張によって、複数のユーザがアクセス回線を共有する回 線多重化システムにおける音声パケットの回線多重化について説明する。なお、この 実施の形態 3における回線多重化システムの構成は実施の形態 1と同様であるものと し、実施の形態 1と異なる部分のみを説明する。
[0061] 図 12は、この発明に力かる回線多重化システムに適用される IPベース回線多重化 装置の実施の形態 3の機能構成を示すブロック図である。この IPベース回線多重化 装置 23は、実施の形態 2の図 9において、 ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31と の間で PPPoEセッションを確立し管理するセッション管理部 232が削除され、 PPPo Eサーバ機能部 237Aは、認証サーバの機能を有さずにアクセスサーバのみの機能
を有する構成となっている。なお、 PPPoEサーバ機能部 237Aによる PPPoEセッショ ンの確立には CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) /PAP ( Password Authentication Protocol)を用いたユーザ認証が行われる。また、 IPベー ス回線多重化装置 23のフレーム送信部 235は、受信した IPパケットのうち音声パケ ットを通常の IPパケットよりも優先的に転送する機能をさらに有することを特徴とする。 これは、実施の形態 1, 2とは異なり、ユーザネットワーク 11からの全てのパケットが IP ベース回線多重化装置 23に送信されることになるからである。これにより、 IPベース 回線多重化装置 23と ISPネットワーク 30のアクセスサーバ 31との間は、イーサネット (登録商標)フレームで IPパケットの送信が行われることになる。
[0062] また、アクセスサーバ 31は、ルータ 16Aからの PPPoEセッションの確立時に、
PPPoE Discovery Stageにおけるシーケンスに対して応答せず、 PPPoEサーバとし て機能しないように設定される。これにより、ルータ 16Aからの PPPoE Discovery Stageにおけるシーケンスに対しては、 IPベース回線多重化装置 23のみが PPPoEセ ッシヨンの確立処理を行うこととなる。
[0063] このような回線多重化システムの構成により、実施の形態 1の図 4のルータ 16 Aのセ ッシヨン管理部 162は、 PPPoEセッションの確立処理を行うと、アクセスサーバ 31との 間では PPPoEセッションが確立されず、 IPベース回線多重化装置 23との間で PPPo Eセッションを確立することとなる。これにより、ルータ 16 Aのヘッダ解析/構築部 164 は、ユーザネットワーク 11Aからのすベての IPパケットを IPベース回線多重化装置 2 3との間に確立した PPPoEセッションを通じて送信することになる。
[0064] つぎに、このような回線多重化システムにおける IPパケットの処理の手順について、 図 13のシーケンス図を参照しながら説明する。なお、この説明でも、通信装置として ルータ 16Aが使用される図 1に示されるユーザネットワーク 11 Aの場合を例に挙げて 説明する。まず、ユーザネットワーク 11A内の VoIPアダプタ 15Aや情報処理端末 (P C) 14Aなどからインタネットへの接続要求があると(SQ301)、ルータ 16Aのセッショ ン管理部 162は、 PPPoEセッションを確立するために PPPoE Discovery Stageを実 行する。このとき、アクセスサーバ 31は、ルータ 16Aからの PPPoE Discovery Stage におけるシーケンスに対して応答せず、ユーザ集合ネットワーク 10内の IPベース回
線多重化装置 23の PPPoEサーバ機能部 237Aのみ力 PPPoE Discovery Stageに おけるシーケンスに対して応答する(SQ302)。ついで、実際に PPPを VDSLなどの 電話回線やイーサネット (登録商標)上で使用するための LCPネゴシエーション、認 証、および IPCPネゴシエーションを行う PPP Session Stageを実行する(SQ303)。 このとき、認証は、じ11八?7?八?を用ぃて13?ネットヮーク30の認証サーバ32との 間で行われる。これにより、多重化される音声パケットに対しても課金が可能となる。 そして、ルータ 16Aと IPベース回線多重化装置 23との間で PPPoEセッションを確立 する(SQ304)。
[0065] その後、ルータ 16Aは、ユーザネットワーク 11A内の情報処理端末 14Aからの通 常の IPパケットも、 VoIPアダプタ 15Aからの音声パケットもともに、 SQ304で確立し た IPベース回線多重化装置 23との間の PPPoEセッション上に送信する。つまり、ュ 一ザネットワーク 11から IPネットワーク 60に向けて送出されるパケットは、ルータ 16A によって PPPoEフレームで IPベース回線多重化装置 23まで送信される(SQ311)。
[0066] IPベース回線多重化装置 23では、受信した IPパケットが通常の IPパケットの場合 には、イーサネット (登録商標)フレームでアクセスサーバ 31に送信する(SQ312)。 また、受信した IPパケットが音声パケットの場合には、多重化音声パケットに変換して 、イーサネット(登録商標)フレームでアクセスサーバ 31まで送信する(SQ313)。ァク セスサーバ 31は、受信した多重化音声パケットを対向する IPベース回線多重化装置 50までイーサネット(登録商標)フレームで送信する(SQ314)。なお、 IPベース回線 多重化装置 23のフレーム送信部 235では、多重化音声パケットを通常の IPパケット よりも優先的に転送し、可能な限りパケット遅延と廃棄を少なくするように送信処理を 行う。
[0067] 図 14は、 IPパケットを送信する場合のプロトコルスタックを示す図である。この図に 示されるように、ユーザネットワーク 11Aの VoIPアダプタ 15Aまたは情報処理端末 1 4Aとルータ 16Aとの間では、 IPパケットはイーサネット(登録商標)フレームによって 送信されるが、ルータ 16Aと IPベース回線多重化装置 23との間は、 PPPoEセッショ ンで IPパケットが送信されることになる。このとき、音声パケットも通常の IPパケットも 区別されることなぐともに PPPoEセッションで IPベース回線多重化装置 23まで送信
される。そして、 IPベース回線多重化装置 23では、 PPPoEセッションが終端され、通 常の IPパケットはそのままイーサネット (登録商標)フレームに載せられ、音声パケット は多重化処理された多重化音声パケットがイーサネット (登録商標)フレームに載せ られて、 ISPネットワーク 30内のアクセスサーバ 31へと送信される。
[0068] この実施の形態 3によれば、実施の形態 1, 2の効果にカ卩え、 IPベース回線多重化 装置 23は、アクセス回線 21の先の ISPネットワーク 30にパケットを送信する際に、 PP PoEZPPPヘッダを必要としな 、イーサネット(登録商標)フレームで送信するように したので、実施の形態 1, 2と比較して、 PPPoEカプセル化 'デカプセル化に伴うトン ネリング処理によるオーバヘッドを削減することができるという効果を有する。また、多 重化音声パケットを通常の IPパケットよりも優先的に転送するようにしたので、音声パ ケットに対する QoS (Quality of Service)保証を実現することができるという効果も有 する。
産業上の利用可能性
[0069] 以上のように、この発明に力かる回線多重化システムは、複数のユーザが共有する アクセス回線で上記複数のユーザが所属するユーザ集合ネットワークと IPネットヮー クとが接続され、 PPPoE環境下で通常のデータ通信のほ力に VoIPを利用した通信 を行う場合に有用である。