JP4084233B2 - 通信システム、網通信変換装置及び端末通信変換装置 - Google Patents

通信システム、網通信変換装置及び端末通信変換装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信システム、網通信変換装置及び端末通信変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバーケーブル用いた光通信システムやxDSL(xDigital Subscriber Line:ディジタル加入者回線)を用いたxDSL通信システムでは、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)パケット通信が行われている。ATMパケット通信は、ATMセルと呼ばれるパケットを、ヘッダに従って光ファイバーケーブル、又はディジタル加入者回線の区間で送受信している。
【0003】
又、xDSL通信と、既設のネットワークであるISDN(Integrated Services Digital Network)などを用いた回線交換方式の回線交換通信との共存を図るために、xDSL通信と回線交換通信を重畳する方法が開発されている。この方法は、特定の周波数帯域を回線交換通信用の帯域として確保する方法である(例えば、特許文献1参照)。同様に、ADSL(Asymmetric DSL:非対象ディジタル加入者回線)では、回線交換方式の音声通信とxDSL通信とで帯域を分割して使用している。一方、このような方法をとることができない光通信システムでは、光通信システムとは別に回線交換方式の音声通信用の回線を、光ファイバーケーブルに並行して敷設している。
【0004】
このように音声通信のための帯域を確保したり、音声通信のための回線を敷設したりすることなく、光通信システムやxDSL通信システムだけで音声通信を行うために、光通信システムやxDSL通信システムが行うパケット交換方式で、音声通信を行う形態をとることもできる。即ち、音声をパケットにして送受信するIP電話の形態をとることができる。
【0005】
又、加入者アクセス装置と上記交換機とのインタフェースをATM回線に統一する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−165237号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11−331191号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、IP電話では、110番、119番などの緊急通報、フリーダイヤルなど、従来の回線交換方式の電話で提供していたサービスを提供できない。又、IP電話では、H.323やSIP(Session Initiation Protocol)などの通信制御プロトコルを用いるため、プロトコルが異なる基盤ネットワークとの接続をどのように行うかが課題となっている。例えば、接続に関わるルールや料金精算の仕組みをどのように規定するかなどの課題がある。更に、IP電話では、音声通信のパケットがIP網を経由するため、音声品質、接続の安定性、データの信頼性を保証できない。そのため、IP電話は、銀行振り込みなどの入金システムやセキュリティシステムの中で利用するためには、社会インフラとして問題が多い。
【0009】
一方、このような問題を防ぐために、音声通信に適した回線交換方式で音声通信を行う場合には、従来のように回線交換方式の音声通信のための回線を敷設したり、回線交換方式の音声通信のための帯域を確保したりする必要がある。即ち、回線交換通信とパケット交換通信を使い分けるために、複数種類の接続回線が必要となったり、帯域を確保したりする必要がある。
【0010】
そこで、本発明は、共通の接続回線を用い、回線交換通信とパケット交換通信を簡単に使い分けることができる通信システム、網通信変換装置及び端末通信変換装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る通信システムは、回線交換通信を行う回線交換網及びパケット交換通信を行うパケット交換網と接続する網通信変換装置と、その網通信変換装置と光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を送受信する端末通信変換装置とを備えることを特徴とする。
【0012】
そして、網通信変換装置は、回線交換網と接続する網回線交換インタフェース部と、パケット交換通信を行うパケット交換網と接続する網パケット交換インタフェース部と、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を、ATMセルとして送受信する網送受信部と、その網送受信部が送信する情報を、網回線交換インタフェース部及び網パケット交換インタフェース部から取得し、取得した情報に、回線交換通信又はパケット交換通信のいずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、網送受信部が受信した情報を、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、網回線交換インタフェース部及び網パケット交換インタフェース部に分けて提供する網制御部とを備えることを特徴とする。
【0013】
又、端末通信変換装置は、回線交換通信を行う回線交換端末装置と接続する端末回線交換インタフェース部と、パケット交換通信を行うパケット交換端末装置と接続する端末パケット交換インタフェース部と、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を送受信する端末送受信部と、その端末送受信部が送信する情報を、端末回線交換インタフェース部及び端末パケット交換インタフェース部から取得し、取得した情報に、回線交換通信又はパケット交換通信のいずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、端末送受信部が受信した情報を、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、端末回線交換インタフェース部及び端末パケット交換インタフェース部に分けて提供する端末制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
このような通信システム、網通信変換装置、端末通信変換装置によれば、網制御部が、網送受信部が光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して端末通信変換装置に送信する情報を、網回線交換インタフェース部、網パケット交換インタフェース部を介して、それぞれ回線交換網、パケット交換網から取得できる。又、網制御部が、網送受信部が端末通信変換装置から光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して受信した情報を、網回線交換インタフェース部、網パケット交換インタフェース部を介して回線交換網、パケット交換網に分けて提供できる。
【0015】
又、端末制御部が、端末送受信部が光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して網通信変換装置に送信する情報を、端末回線交換インタフェース部、端末パケット交換インタフェース部を介して、それぞれ回線交換端末装置、パケット交換端末装置から取得できる。又、端末制御部が、端末送受信部が光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して網通信変換装置から受信した情報を、端末回線交換インタフェース部、端末パケット交換インタフェース部を介して回線交換端末装置、パケット交換端末装置に分けて提供できる。
【0016】
更に、網送受信部は、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を、ATMセルとして送受信する。そのため、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線の区間の通信は、汎用的で相互接続性に優れたATMパケット通信により行うことができる。
【0017】
加えて、網制御部、端末制御部は、網送受信部、端末送受信部が送信する情報に、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、網送受信部、端末送受信部が受信した情報を、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて分けて提供する。光ファイバーケーブル、ディジタル加入者回線におけるATMパケット通信のプロトコルの上位層には、PPPoE層がある。PPPoE層の上位には、IP層があり、IP層の上位にはTCP層がある。このように、ATMパケット通信のプロトコルの上位層は、汎用的で相互接続性に優れたプロトコルで構成されている。
【0018】
そのため、網通信変換装置、端末通信変換装置は、汎用的で相互接続性に優れているATMパケット通信のプロトコルの上位層と同じTCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを利用して、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりすることができる。
【0019】
従って、通信システム、網通信変換装置、端末変換装置は、共通の接続回線を用い、回線交換通信とパケット交換通信を簡単に使い分けることができる。
【0020】
更に、通信システムは、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線に接続して網通信変換装置と情報を、ATMセルとして送受信する通信装置を備え、端末送受信部は、通信装置を介して情報を送受信するようにしてもよい。これによれば、端末通信変換装置は、網通信変換装置との通信に必要な機能の一部を省略できる。また、既に通信装置が設置されている場合に、端末通信変換装置は、その通信装置を利用して網通信変換装置と情報を送受信できる。
【0021】
さらに、通信装置と網通信変換装置との間の回線が、光ファイバーケーブルからディジタル加入者回線に変更する場合、又はディジタル加入者回線から光ファイバーケーブルに変更する場合でも、端末通信変換装置は変更せずに、通信装置の変更だけで情報を送受信できる。
【0022】
尚、通信システムが通信装置を備えない場合には、端末送受信部も、情報をATMセルとして送受信することが好ましい。これによれば、光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線の区間の通信は、汎用的で相互接続性に優れたATMパケット通信により行うことができる。
【0023】
又、網送受信部、端末送受信部は、網制御部、端末制御部が網回線交換インタフェース部、端末回線交換インタフェース部から情報を取得すると、網制御部、端末制御部が次に情報を取得する前に、取得した情報を送信することが好ましい。これによれば、網通信変換装置、端末通信変換装置は、情報の送受信における遅延を小さくできる。
【0024】
更に、網通信変換装置は、回線交換網又はパケット交換網の少なくとも1つに、シリアル通信により情報を提供する網シリアル通信インタフェース部、又は、回線交換網又はパケット交換網の少なくとも1つに、パラレル通信により情報を提供する網パラレル通信インタフェース部の少なくとも1つを備えるようにしてもよい。同様に、端末通信変換装置は、回線交換端末装置又はパケット交換端末装置の少なくとも1つに、シリアル通信により情報を提供する端末シリアル通信インタフェース部、又は、回線交換端末装置又はパケット交換端末装置の少なくとも1つに、パラレル通信により情報を提供する端末パラレル通信インタフェース部の少なくとも1つを備えるようにしてもよい。
【0025】
これによれば、網通信変換装置、端末通信変換装置は、回線交換網やパケット交換網、回線交換端末装置やパケット交換端末装置に、シリアル通信やパラレル通信により、情報を提供できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
[第1の実施の形態]
〔光通信システム〕
図1に示すように、光通信システム100は、宅内システム10,80と、光ファイバーケーブル20,70と、地域アクセス網30,50と、中継網40とを備える。
【0028】
地域アクセス網30,50は、宅内システム10,80が接続するネットワークである。中継網40は、地域アクセス網30,50からの情報を、他の地域アクセス網50,30に中継するネットワークである。そして、ISDN60が、地域アクセス網30、中継網40、地域アクセス網50に渡って設けられている。ISDN60は、電話やファックス、データ通信を統合して扱う総合ディジタル通信網である。ISDN60は、回線交換方式の回線交換通信を行う回線交換網である。ISDN60には、ISDN交換機が設置されている。
【0029】
又、地域アクセス網30、中継網40、地域アクセス網50には、それぞれIP網32,42,52が設けられ、お互いに接続している。IP網32,42,52は、IP(Internet Protocol)と呼ばれるインターネットのプロトコルで、ネットワーク層のプロトコルに従うネットワークである。IP網32,42,52は、パケット交換方式のパケット交換通信を行うパケット交換網である。IP網32,42,52には、ルータなどのパケットを転送する装置が設置されている。
【0030】
地域アクセス網30,50内には、局内通信変換装置31,51が設けられる。局内通信変換装置31,51は、光ファイバーケーブル20,70を介して、宅内システム10,80に接続する。局内通信変換装置31,51は、回線交換網であるISDN60及びパケット交換網であるIP網32,52と接続する網通信変換装置である。網通信変換装置の中で、局内通信変換装置31,51のように、ネットワーク内に設けられるものを、特に局内通信変換装置という。
【0031】
宅内システム10,80は、ISDN60やIP網32,42,52の加入者が利用するシステムである。宅内システム10,80は、例えば、一般家庭に構築される。宅内システム10,80は、FTTH(Fiber To The Home)と呼ばれる家庭に光ファイバーケーブル20,70を引き、電話、インターネット、テレビなどのサービスを統合して提供する方式のシステムである。宅内システム10と宅内システム80は、光ファイバーケーブル20,70、地域アクセス網30,50、中継網40を介して、情報を送受信する。
【0032】
宅内システム10,80は、宅内通信変換装置11,81と、ISDN端末装置12,82と、端末装置13,83とを備える。ISDN端末装置12,82は、回線交換通信を行う回線交換端末装置である。ISDN端末装置12,82は、ISDN60を使用して情報を送受信する。端末装置13,83は、パケット交換通信を行うパケット交換端末装置である。端末装置13,83は、IP網32,42,52を使用して情報を送受信する。端末装置13,83には、例えば、パーソナルコンピュータなどがある。宅内通信変換装置11,81は、光ファイバーケーブル20,70を介して地域アクセス網30,50に接続する。宅内通信変換装置11,81は、回線交換端末装置であるISDN端末装置12,82及びパケット交換端末装置である端末装置13,83と接続する端末通信変換装置である。端末通信変換装置の中で、宅内通信変換装置11,81のように、宅内システム10,80内に設けられるものを、特に宅内通信変換装置という。
【0033】
光ファイバーケーブル20,70は、宅内システム10,80と地域アクセス網30,50とを接続する。詳細には、光ファイバーケーブル20,70は、宅内通信変換装置11,81と、局内通信変換装置31,51とを接続する接続回線である。光ファイバーケーブル20,70には、距離制限が厳しくない、他の回線などからのノイズを受けにくい、通信速度の安定性がある、高速な通信が可能であるなどの利点がある。
【0034】
次に、図2を用いて宅内通信変換装置と局内通信変換装置について、詳細に説明する。図2では、宅内通信変換装置11と、光ファイバーケーブル20と、局内通信変換装置31を示しているが、宅内通信変換装置81と、光ファイバーケーブル70と、局内通信変換装置51についても同様である。宅内通信変換装置11と局内通信変換装置31は、対向して設置される。宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31は、TCP層において制御を行う。
【0035】
〔TCP層における制御〕
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置11は、局内通信変換装置31と光ファイバーケーブル20を介して情報を送受信する端末通信変換装置である。宅内通信変換装置11は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部11cと、イーサネット制御部11dと、TCP部11eと、IP部11fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部11lと、光電気変換モジュール11mとを備える。
【0036】
まず、宅内通信変換装置11が回線交換通信により情報を送信する場合について説明する。U点ポート11aは、回線交換通信を行うISDN端末装置12と接続する端末回線交換インタフェース部である。U点ポート11aにより、宅内通信変換装置11は、ISDNのU点インタフェース部を持つISDN端末装置12と接続できる。
【0037】
U点ポート11aは、ISDN端末装置12から、ISDNを用いた回線交換通信により送受信する情報(以下、「ISDNインタフェース情報」という)を取得する。U点ポート11aは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして取得する。例えば、320kbpsの速度でISDNフレームが、U点ポート11aに入力される。U点ポート11aは、ISDN端末装置12から取得したISDNフレームを、U点制御部11cに入力する。
【0038】
U点制御部11cは、U点ポート11aからISDNフレームを取得する。U点制御部11cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、TCP部11eに入力する。TCP部11eは、TCP(Transmission Control Protocol)と呼ばれるトランスポート層のプロトコルに従って処理を行う。
【0039】
TCP部11eは、U点制御部11cから取得したISDNインタフェース情報から、TCPフレームを作成する。具体的には、図3に示すように、TCP部11eは、まず、取得したISDNインタフェース情報を、データフレーム1bに格納する。TCP部11eは、ISDNインタフェース情報を377ビットずつに分ける。そして、TCP部11eは、データフレーム1bのデータ長が1452バイト以下となるように、377ビットのISDNインタフェース情報をn個格納する。このように、データフレーム1bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。次に、TCP部11eは、データフレーム1bに20バイトのTCPヘッダ1aを付加し、TCPフレーム2bを作成する。
【0040】
図4に示すように、TCPヘッダ1aは、送信元ポート番号、送信先ポート番号、シーケンス番号、ACK番号、データオフセット、予約、フラグ、ウィンドウサイズ、ヘッダチェックサム、緊急ポインタ、オプションとを含む。
【0041】
送信元ポート番号は、TCPフレーム2bを送信する送信元のポート番号を示す。送信先ポート番号は、TCPフレーム2bを送信する送信先のポート番号を示す。シーケンス番号は、送信データバッファ中の送信開始位置を示す。ACK番号は、受信できたところまでのシーケンス番号を示す。データオフセットはTCPフレーム2bのISDNインタフェース情報の開始位置を示す。予約は、予備領域である。フラグは、TCPヘッダ1aの他のフィールドの有効性やコネクション制御を行うために使用され、フラグを有効にする場合には1、無効にする場合には0に設定される。
【0042】
フラグには、緊急データを含んでいることを示し、優先送信を要求するURG、ACK番号フィールドが有効であることを示すACK、TCPフレーム2bをアプリケーション層に直ちに渡すよう促すために使用するPSH、コネクションの強制切断を要求するRST、シーケンス番号の同期を要求するSYN、送信終了を要求するFINがある。ウィンドウサイズは、相手からの応答確認なしに連続して送信できるバイト数を表す。ヘッダチェックサムは、TCPフレーム2bの誤り検出に用いる。緊急ポインタは、緊急データがウィンドウ中で終了する位置を示す。オプションは、TCPのオプション機能を指定する。
【0043】
TCP部11eは、TCPヘッダ1aの送信元ポート番号、送信先ポート番号に、回線交換通信により送受信する情報であることを示す特定のポート番号(以下、「回線交換ポート番号」という)を設定する。回線交換ポート番号は、ウェルノウンポート(Well-Known Port)と呼ばれる予め代表的なサービスに割り当てられ、予約されているポート番号以外のポート番号を固定的に割り当てて、用いることができる。本実施形態では、ポート番号「1024」を回線交換ポート番号として用いる。又、TCP部11eは、フラグ、送信元ポート番号、送信先ポート番号を用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。TCP部11eは、作成したTCPフレームをIP部11fに入力する。
【0044】
IP部11fは、IPに従って処理を行う。IP部11fは、図3に示すように、TCP部11eから取得したTCPフレーム2bに、20バイトのIPヘッダ2aを付加してIPフレーム3bを作成する。IP部11fは、作成したIPフレーム3bをPPP部11gに入力する。
【0045】
PPP部11gは、PPP(Point to Point Protocol)と呼ばれるデータリンク層のプロトコルに従って処理を行う。PPPは、広域通信網で標準的に使用されており、2つのノード間で使う1対1通信用のプロトコルである。例えば、2つのパーソナルコンピュータ間などで使用される。PPP部11gは、IP部11fから取得したIPフレーム3bに、2バイトのPPP識別子3aを付加してPPPフレーム4bを作成する。PPP部11gは、作成したPPPフレーム4bをPPPoE部11hに入力する。
【0046】
PPPoE部11hは、PPPoE(PPP Over Ethernet)と呼ばれるデータリンク層のプロトコルに従って処理を行う。PPPoEは、PPPの機能をイーサネット(Ethernet:登録商標)などの常時接続環境で実現するためのプロトコルであり、IETF(Internet Engineering Task Force)によりRFC(Request For Comments)2516として標準化されている。PPPoEを使用することにより、PPPoE部11hは、PPPのセッション毎に接続相手先を変更したり、PPPの特徴である認証やIPCPを使用したりできる。
【0047】
PPPoE部11hは、PPP部11gから取得したPPPフレーム4bに、6バイトのPPPoEヘッダ4aを付加してPPPoEフレーム5bを作成する。PPPoEフレーム5bは、1500バイト以下である。PPPoE部11hは、作成したPPPoEフレーム5bをイーサネット部11iに入力する。
【0048】
イーサネット部11iは、PPPoE部11hから取得したPPPoEフレーム5bに、14バイトのイーサネットヘッダ5aと、4バイトのチェックサム5cとを付加してイーサネットフレーム6bを作成する。イーサネット部11iは、作成したイーサネットフレーム6bをブリッジ11jに入力する。イーサネットヘッダ5aは、送信先MAC(Media Access Control)アドレスと、送信元MACアドレスと、ETHERTYPEとを含む。尚、データフレーム1bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長が予め定められているため、イーサネットフレーム6bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0049】
ブリッジ11jは、イーサネット部11iから取得したイーサネットフレーム6bに、8バイトのブリッジヘッダ6aを付加して、ブリッジフレーム7aを作成する。ブリッジ11jは、作成したブリッジフレーム7aをAAL部11kに入力する。
【0050】
AAL部11kは、AAL(ATM Adaptation Layer:ATM適合層)における処理を行う。AAL部11kは、ブリッジ11jからブリッジフレーム7aを取得する。AAL部11kは、取得したブリッジフレーム7aに対して、5バイトのATMヘッダ、48バイトのデータ部から構成されるATMセルを作成するための処理を行う。具体的には、AAL部11kは、ブリッジフレーム7aに8〜55バイトのAALのトレイラ7bを付加して、48バイトの整数倍に整えた情報フレーム8を作成する。
【0051】
次に、AAL部11kは、情報フレーム8を48バイト毎に分割するセグメント化を行う。AAL部11kは、セグメント化により得た複数の48バイトのデータ部9bを、ATM部11lに入力する。このように、AAL部11kは、上位層からくる情報に対してATMセルを作成するための処理を行う。
【0052】
ATM部11lは、ATMセルを作成する。ATM部11lは、AAL部11kから取得した48バイトのデータ部9bに、5バイトのATMヘッダ9aを付加して、ATMセルを作成する。ATM部11lは、ISDNインタフェース情報から作成したATMセルを、光電気変換モジュール11mに入力する。
【0053】
光電気変換モジュール11mは、光ファイバーケーブル20と接続する光ファイバーケーブル20との光インタフェース部である。光電気変換モジュール11mは、電気信号を光信号に変換したり、光信号を電気信号に変換したりするE/O変換を行う。光電気変換モジュール11mは、電気信号のATMセルを、光信号のATMセルに変換して、光ファイバーケーブル20に送出する。このようにして、光電気変換モジュール11mは、光ファイバーケーブル20を介して、ISDNインタフェース情報をATMセルとして局内通信変換装置31に送信する。
【0054】
次に、宅内通信変換装置11が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。光電気変換モジュール11mは、光ファイバーケーブル20を介して、局内通信変換装置31からISDNインタフェース情報をATMセルとして受信する。光電気変換モジュール11mは、光信号のATMセルを、電気信号のATMセルに変換して、ATM部11lに入力する。
【0055】
ATM部11lは、取得したATMセルのATMヘッダ9aを破棄し、データ部9bを取り出して、AAL部11kに入力する。AAL部11kは、取得したデータ部9bを元の情報フレーム8に復元する。AAL部11kは、復元した情報フレーム8のAALのトレイラ7bを破棄し、ブリッジフレーム7aを取り出して、ブリッジ11jに入力する。ブリッジ11jは、ブリッジフレーム7aのブリッジヘッダ6aを破棄し、イーサネットフレーム6bを取り出して、イーサネット部11iに入力する。イーサネット部11iは、イーサネットフレーム6bのイーサネットヘッダ5aを破棄し、PPPoEフレー5bを取り出して、PPPoE部11hに入力する。PPPoE部11hは、PPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aを破棄し、PPPフレーム4bを取り出して、PPP部11gに入力する。PPP部11gは、PPPフレーム4bのPPP識別子を破棄し、IPフレーム3bを取り出して、IP部11fに入力する。IP部11fは、IPフレーム3bのIPヘッダ2aを破棄し、TCPフレーム2bを取り出して、TCP部11eに入力する。
【0056】
TCP部11eは、取得したTCPフレーム2bのTCPヘッダ1aに基づいて、TCPフレーム2bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、TCP部11eは、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号「1024」を解読し、回線交換ポート番号であると判断する。そして、TCP部11eは、TCPフレーム2bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。その結果、TCP部11eは、TCPフレーム2bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート11aに決定する。TCP部11eは、TCPフレーム2bのTCPヘッダ1aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部11cに入力する。このとき、TCP部11eは、フラグ、送信先ポート番号、送信元ポート番号に基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。TCP部11eは、優先すべきであると判断した情報を優先して、U点制御部11cに入力する。
【0057】
U点制御部11cは、TCP部11eからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート11aに提供する。U点制御部11cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート11aに提供する。U点ポート11aは、U点制御部11cから取得したISDNフレームを、ISDN端末装置12に入力する。例えば、U点ポート11aは、320kbpsの速度でISDNフレームを、ISDN端末12に入力する。このようにして、ISDN60を用いた回線交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0058】
次に、宅内通信変換装置11が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネットインタフェースポート11bは、パケット交換通信を行う端末装置13と接続する端末パケット交換インタフェース部である。イーサネットインタフェースポート11bにより、宅内通信変換装置11は、端末装置13の接続インタフェースであるイーサネットインタフェース部を持つ端末装置13と接続できる。
【0059】
イーサネットインタフェースポート11bは、端末装置13から、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信により送受信する情報(以下、「イーサネットインタフェース情報」という)を取得する。例えば、100Mbpsの速度でイーサネットインタフェース情報が、イーサネットインタフェースポート11bに入力される。イーサネットインタフェースポート11bは、端末装置13から取得したイーサネットインタフェース情報を、イーサネット制御部11dに入力する。イーサネット制御部11dは、イーサネットインタフェースポート11bからイーサネットインタフェース情報を取得し、TCP部11eに入力する。
【0060】
TCP部11eは、イーサネット制御部11dから取得したイーサネットインタフェース情報から、TCPフレーム2bを作成する。具体的には、図3に示すように、TCP部11eは、まず、取得したイーサネットインタフェース情報を、データフレーム1bに格納する。TCP部11eは、イーサネットインタフェース情報を377ビットずつに分ける。そして、TCP部11eは、データフレーム1bのデータ長が1452バイト以下となるように、377ビットのイーサネットインタフェース情報をn個格納する。このように、データフレーム1bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定められている。
【0061】
次に、TCP部11eは、データフレーム1bにTCPヘッダ1aを付加し、TCPフレーム2bを作成する。TCP部11eは、TCPヘッダ1aの送信元ポート番号、送信先ポート番号に、パケット交換通信により送受信する情報であることを示す特定のポート番号(以下、「パケット交換ポート番号」という)を設定する。パケット交換ポート番号は、ウェルノウンポート以外のポート番号を固定的に割り当てて、用いることができる。本実施形態では、ポート番号「1025」をパケット交換ポート番号として用いる。又、TCP部11eは、フラグ、送信元ポート番号、送信先ポート番号を用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。TCP部11eは、作成したTCPフレーム2bを、IP部11fに入力する。
【0062】
IP部11f、PPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、 ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mは、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。IP部11fが、イーサネットインタフェース情報を含むTCPフレーム2bに、IPヘッダ2aを付加し、PPP部11gが、PPP識別子3aを付加する。更に、PPPoE部11hが、PPPoEヘッダ4aを付加し、イーサネット部11iが、イーサネットヘッダ5aとチェックサム5cを付加して、イーサネットフレーム6bを作成する。尚、データフレーム1bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長が予め定められているため、イーサネットフレーム6bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0063】
そして、ブリッジ11jが、ブリッジヘッダ6aを付加し、AAL部11kが、AALのトレイラ7bを付加して、48バイトの整数倍に整えた情報フレーム8を作成する。更に、AAL部11kは、情報フレーム8を48バイトのデータ部9bに分割する。ATM部11lは、データ部9bにヘッダ9aを付加してATMセルを作成する。ATM部11lは、イーサネットインタフェース情報から作成したATMセルを、光電気変換モジュール11mに入力する。最後に、光電気変換モジュール11mが、電気信号のATMセルを、光信号のATMセルに変換して、光ファイバーケーブル20に送出する。このようにして、光電気変換モジュール11mは、光ファイバーケーブル20を介して、イーサネットインタフェース情報をATMセルとして局内通信変換装置31に送信する。
【0064】
次に、宅内通信変換装置11がパケット交換通信により情報を受信した場合にについて説明する。光電気変換モジュール11mは、光ファイバーケーブル20を介して、局内通信変換装置31からイーサネットインタフェース情報をATMセルとして受信する。光電気変換モジュール11mは、光信号のATMセルを、電気信号のATMセルに変換して、ATM部11lに入力する。
【0065】
ATM部11lは、取得したATMセルからデータ部9bを取り出して、AAL部11kに入力する。AAL部11kは、取得したデータ部9bを元の情報フレーム8に復元する。AAL部11kは、復元した情報フレーム8からブリッジフレーム7aを取り出して、ブリッジ11jに入力する。ブリッジ11jは、ブリッジフレーム7aからイーサネットフレーム6bを取り出して、イーサネット部11iに入力する。イーサネット部11iは、イーサネットフレーム6bからPPPoEフレー5bを取り出して、PPPoE部11hに入力する。PPPoE部11hは、PPPoEフレーム5bからPPPフレーム4bを取り出して、PPP部11gに入力する。PPP部11gは、PPPフレーム4bからIPフレーム3bを取り出して、IP部11fに入力する。IP部11fは、IPフレーム3bからTCPフレーム2bを取り出して、TCP部11eに入力する。
【0066】
TCP部11eは、取得したTCPフレーム2bのTCPヘッダ1aに基づいて、TCPフレーム2bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、TCP部11eは、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号「1025」を解読して、パケット交換ポート番号であると判断する。そして、TCP部11eは、TCPフレーム2bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。その結果、TCP部11eは、TCPフレーム2bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート11bに決定する。
【0067】
TCP部11eは、TCPフレーム2bのTCPヘッダ1aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部11dに入力する。このとき、TCP部11eは、フラグ、送信先ポート番号、送信元ポート番号に基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。TCP部11eは、優先すべきであると判断した情報を優先して、イーサネット制御部11dに入力する。
【0068】
イーサネット制御部11dは、TCP部11eからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート11bに提供する。イーサネットインタフェースポート11bは、イーサネット制御部11dから取得したイーサネットインタフェース情報を、端末装置13に入力する。例えば、イーサネットポート11bは、100Mbpsの速度でイーサネットインタフェース情報を、端末装置13に入力する。このようにして、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0069】
(局内通信変換装置)
局内通信変換装置31は、宅内通信変換装置11と光ファイバーケーブル20を介して情報を送受信する網通信変換装置である。局内通信変換装置31は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部31cと、イーサネット制御部31dと、TCP部31eと、IP部31fと、PPP部31gと、PPPoE部31hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部31lと、光電気変換モジュール31mとを備える。
【0070】
まず、局内通信変換装置31が回線交換通信による情報を送信する場合について説明する。U点ポート31aは、回線交換通信を行うISDN60と接続する網回線交換インタフェース部である。U点ポート31aにより、局内通信変換装置31は、ISDN60と相互接続できる。U点ポート31aは、ISDN60内のISDN交換機61と接続する。
【0071】
U点ポート31aは、ISDN交換機61からISDNインタフェース情報を取得する。U点ポート31aは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして取得する。例えば、320kbpsの速度でISDNフレームが、U点ポート31aに入力される。U点ポート31aは、ISDN交換機61から取得したISDNフレームを、U点制御部31cに入力する。
【0072】
U点制御部31cは、U点ポート31aからISDNフレームを取得する。U点制御部31cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、TCP部31eに入力する。TCP部31eは、TCPに従って処理を行う。TCP部31eは、U点制御部31cから取得したISDNインタフェース情報から、TCPフレームを作成する。
【0073】
具体的には、図3に示すように、TCP部31eは、まず、取得したISDNインタフェース情報をデータフレーム1bに格納する。TCP部31eは、ISDNインタフェース情報を377ビットずつに分ける。そして、TCP部31eは、データフレーム1bのデータ長が1452バイト以下となるように、377ビットのISDNインタフェース情報をn個格納する。このように、データフレーム1bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定められている。
【0074】
次に、TCP部31eは、データフレーム1bにTCPヘッダ1aを付加し、TCPフレーム2bを作成する。TCP部31eは、TCPヘッダ1aの送信元ポート番号、送信先ポート番号に、回線交換ポート番号「1024」を設定する。又、TCP部31eは、フラグ、送信元ポート番号、送信先ポート番号を用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。TCP部11eは、作成したTCPフレームをIP部31fに入力する。
【0075】
IP部31f、PPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、 ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31lは、宅内通信変換装置11の IP部11f、PPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、 ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11lが、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0076】
ATM部31lは、ISDNインタフェース情報から作成したATMセルを、光電気変換モジュール31mに入力する。光電気変換モジュール31mは、光ファイバーケーブル20と接続する光ファイバーケーブル20との光インタフェース部である。光電気変換モジュール31mは、電気信号のATMセルを、光信号のATMセルに変換して、光ファイバーケーブル20に送出する。このようにして、光電気変換モジュール31mは、光ファイバーケーブル20を介して、ISDNインタフェース情報をATMセルとして宅内通信変換装置11に送信する。
【0077】
次に、局内通信変換装置31が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。光電気変換モジュール31mは、光ファイバーケーブル20を介して、宅内通信変換装置11からISDNインタフェース情報をATMセルとして受信する。光電気変換モジュール31mは、光信号のATMセルを、電気信号のATMセルに変換して、ATM部31lに入力する。
【0078】
ATM部31l、AAL部31k、ブリッジ31j、イーサネット部31i、PPPoE部31h、PPP部31g、IP部31fは、宅内通信変換装置11のATM部11l、AAL部11k、ブリッジ11j、イーサネット部11i、PPPoE部11h、PPP部11g、IP部11fが、ISDNインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0079】
TCP部31eは、取得したTCPフレーム2bのTCPヘッダ1aに基づいて、TCPフレーム2bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、TCP部31eは、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号「1024」を解読して、回線交換ポート番号であると判断する。そして、TCP部31eは、TCPフレーム2bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。その結果、TCP部31eは、TCPフレーム2bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート31aに決定する。TCP部31eは、TCPフレーム2bのTCPヘッダ1aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部31cに入力する。又、TCP部31eは、フラグ、送信先ポート番号、送信元ポート番号に基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。TCP部31eは、優先すべきであると判断した情報を優先して、U点制御部31cに入力する。
【0080】
U点制御部31cは、TCP部31eからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート31aに提供する。U点制御部31cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート31aに提供する。U点ポート31aは、U点制御部31cから取得したISDNフレームを、ISDN交換機61に入力する。例えば、U点ポート31aは、320kbpsの速度でISDNフレームを、ISDN交換機61に入力する。このようにして、ISDN交換機61を介してISDN60に、宅内通信変換装置11から送信されたISDNインタフェース情報が送出される。
【0081】
次に、局内通信変換装置31が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネットインタフェースポート31bは、パケット交換通信を行うIP網32と接続する網パケット交換インタフェース部である。イーサネットインタフェースポート31bにより、局内通信変換装置31は、IP網32と接続できる。
【0082】
イーサネットインタフェースポート31bは、IP網32からイーサネットインタフェース情報を取得する。例えば、100Mbpsの速度でイーサネットインタフェース情報が、イーサネットインタフェースポート11bに入力される。イーサネットインタフェースポート31bは、IP網32から取得したイーサネットインタフェース情報を、イーサネット制御部31dに入力する。イーサネット制御部31dは、イーサネットインタフェースポート31bからイーサネットインタフェース情報を取得し、TCP部31eに入力する。
【0083】
TCP部31eは、イーサネット制御部31dから取得したイーサネットインタフェース情報から、TCPフレームを作成する。具体的には、図3に示すように、TCP部31eは、まず、取得したイーサネットインタフェース情報を、データフレーム1bに格納する。TCP部31eは、イーサネットインタフェース情報を、377ビットずつに分ける。そして、TCP部31eは、データフレーム1bのデータ長が1452バイト以下となるように、377ビットのイーサネットインタフェース情報をn個格納する。このように、データフレーム1bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定められている。
【0084】
次に、TCP部31eは、データフレーム1bにTCPヘッダ1aを付加し、TCPフレーム2bを作成する。TCP部31eは、TCPヘッダ1aの送信元ポート番号、送信先ポート番号に、パケット交換ポート番号「1025」を設定する。又、TCP部31eは、フラグ、送信元ポート番号、送信先ポート番号を用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。
【0085】
IP部31f、PPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、 ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31lは、宅内通信変換装置11の IP部11f、PPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、 ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11lが、イーサネットインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0086】
ATM部31lは、イーサネットインタフェース情報から作成したATMセルを、光電気変換モジュール31mに入力する。光電気変換モジュール31mは、電気信号のATMセルを、光信号のATMセルに変換して、光ファイバーケーブル20に送出する。このようにして、光電気変換モジュール31mは、光ファイバーケーブル20を介して、イーサネットインタフェース情報をATMセルとして宅内通信変換装置11に送信する。
【0087】
次に、局内通信変換装置31が、パケット交換通信により情報を受信した場合について説明する。光電気変換モジュール31mは、光ファイバーケーブル20を介して、宅内通信変換装置11からイーサネットインタフェース情報をATMセルとして受信する。光電気変換モジュール31mは、光信号のATMセルを、電気信号のATMセルに変換して、ATM部31lに入力する。
【0088】
ATM部31l、AAL部31k、ブリッジ31j、イーサネット部31i、PPPoE部31h、PPP部31g、IP部31fは、宅内通信変換装置11のATM部11l、AAL部11k、ブリッジ11j、イーサネット部11i、PPPoE部11h、PPP部11g、IP部11fが、イーサネットインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0089】
TCP部31eは、取得したTCPフレーム2bのTCPヘッダ1aに基づいて、TCPフレーム2bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、TCP部31eは、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号「1025」を解読して、回線交換ポート番号であると判断する。そして、TCP部31eは、TCPフレーム2bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。その結果、TCP部31eは、TCPフレーム2bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート31bに決定する。
【0090】
TCP部31eは、TCPフレーム2bのTCPヘッダ1aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部31dに入力する。又、TCP部31eは、フラグ、送信先ポート番号、送信元ポート番号に基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。TCP部31eは、優先すべきであると判断した情報を優先して、イーサネット制御部31dに入力する。
【0091】
イーサネット制御部31dは、TCP部31eからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート31bに提供する。イーサネットインタフェースポート31bは、イーサネット制御部31dから取得したイーサネットインタフェース情報を、IP網32に送信する。例えば、イーサネットインタフェーポート31bは、100Mbpsの速度でイーサネットインタフェース情報を、IP網32に送信する。このようにして、IP網32に、宅内通信変換装置11から送信されたイーサネットインタフェース情報が送出される。
【0092】
このように、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31では、光電気変換モジュール11m,31mが、光ファイバーケーブル20を介してISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を、ATMセルとして送受信する端末送受信部、網送受信部として機能する。
【0093】
又、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31では、U点制御部11c,31c、イーサネット制御部11d,31d、TCP部11e,31e、IP部11f,31f、PPP部11g,31g、PPPoE部11h,31h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、光電気変換モジュール11m,31mが送信する情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bから取得し、光電気変換モジュール11m,31mが受信した情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bに分けて提供する端末制御部、網制御部として機能する。
【0094】
そして、この網制御部が、光電気変換モジュール31mが光ファイバーケーブル20を介して宅内通信変換装置11に送信する情報を、U点ポート31a、イーサネットインタフェースポート31bを介して、それぞれISDN60、IP網32から取得できる。又、網制御部が、光電気変換モジュール31mが宅内通信変換装置11から光ファイバーケーブル20を介して受信した情報を、ISDN60に送信するものと、IP網32に送信するものとに分けて、U点ポート31a、イーサネットインタフェースポート31bを介して、ISDN60、IP網32に提供できる。即ち、網制御部は、ISDN60に送信するものは、IP網32に入り込まないように、又、IP網32に送信するものは、ISDN60に入り込まないようにできる。
【0095】
又、この端末制御部が、光電気変換モジュール11mが光ファイバーケーブル20を介して局内通信変換装置31に送信する情報を、U点ポート11a、イーサネットインタフェースポート11bを介して、それぞれISDN端末装置12、端末装置13から取得できる。又、端末制御部が、光電気変換モジュール11mが光ファイバーケーブル20を介して局内通信変換装置31から受信した情報を、U点ポート11a、イーサネットインタフェースポート11bを介してISDN端末装置12、端末装置13に分けて提供できる。
【0096】
更に、TCP部11e,31eが、回線交換ポート番号又はパケット交換ポート番号を、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを示す制御データとして用いる。そして、TCP部11e,31eが、回線交換ポート番号又はパケット交換ポート番号を設定したTCPヘッダ1aを、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bから取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報に付加する。又、TCP部11e,31eが、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bに提供する情報を、TCPヘッダ1aの回線交換ポート番号又はパケット交換ポート番号に基づいて分ける。
【0097】
このように、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31では、TCP部11e,31eが、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号で識別できるようにTCPフレーム2bを組み立て、TCPヘッダ1aの送信先ポート番号でTCPフレーム2bを識別してから、分解し、U点制御部11c,31c又はイーサネット制御部11d,31dに分けて提供する。即ち、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31では、TCP層における制御データを情報に付加し、TCP層における制御データに基づいて情報を分けて提供する。
【0098】
これにより、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31は、汎用的で相互接続性に優れているATMパケット通信のプロトコルの上位層と同じTCP層における制御データを利用して、TCP層において、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりすることができる。
【0099】
更に、IPv4で付与できるIPアドレスが不足し、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを示す制御データとしてIPアドレスを用いることができない場合であっても、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31は、ポート番号を活用し、TCPヘッダ1aを用いたTCP層レベルの制御により、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりできる。
【0100】
又、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報からATMセルを作成する。このようにして、U点制御部11c,31c、イーサネット制御部11d,31d、TCP部11e,31e、IP部11f,31f、PPP部11g,31g、PPPoE部11h,31h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lは、情報にTCP層における制御データを付加し、TCP層における制御データに基づいて情報を分けて提供する端末制御部、網制御部、ATMセルを作成する端末制御部、網制御部として機能できる。
【0101】
〔IP層における制御〕
図1に示す宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31にかえて、図5に示すIP層において制御を行う宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312を用いることもできる。
【0102】
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置112は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部112cと、イーサネット制御部112dと、IP部112fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部11lと、光電気変換モジュール11mとを備える。尚、図5において、図2に示す宅内通信変換装置11と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
まず、宅内通信変換装置112が回線交換通信により情報を送信する場合について説明する。U点制御部112cは、U点ポート11aからISDNフレームを取得する。U点制御部112cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、IP部112fに入力する。IP部112fは、IPに従って処理を行う。IP部112fは、U点制御部112cから取得したISDNインタフェース情報から、IPフレームを作成する。
【0104】
IPフレーム3bは、IPヘッダ2aと、データ部とを含む。又、図6(a)、(b)に示すように、IPヘッダ2aには、IPv4のIPヘッダ21と、IPv6のIPヘッダ22がある。IPv4のIPヘッダ21は、図6(a)に示すように、バージョン、ヘッダ長、サービスタイプ、パケット長、識別番号(Identification)、フラグ、フラグメントオフセット、TTL(Time To Live:生存時間)、プロトコル番号、ヘッダチェックサム、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、オプションとを含む。
【0105】
バージョンは、IPフレーム3bのバージョンが4であることを表す。ヘッダ長は、IPヘッダ21の長さを表示する。サービスタイプは、IPフレーム3bの要求するサービスの特徴を示す。サービスタイプは、IPフレーム3bの優先順位を表すPRECEDENCE、極力遅延させないことを要求していることを示すD、高スループットを要求していることを示すT、高信頼性を要求していることを示すR、コストを最小に抑えることを要求していることを示すM、未使用のサブフィールドに分割されている。優先順位を表すPRECEDENCEは、値が大きいほど重要性が高いことを示し、0〜7のレベルで優先順位を表す。パケット長は、IPフレーム3bの長さを表す。
【0106】
識別番号(Identification)は、IPフレーム3bを識別するためのIDを表す。フラグは、フラグメントの可否等を表す。フラグメントオフセットは、元の情報中の位置を表す。TTLは、IPフレーム3bがインターネット上で生存できる最大の期間を表す。TTLは、送信側がセットし、ゲートウェイを通る毎に1ずつ引かれる。TTLが0になると、そのIPフレーム3bは破棄される。プロトコル番号は、情報をどの上位プロトコルに渡すべきかを示し、情報のフォーマットを規定する。ヘッダチェックサムは、IPヘッダ21のチェックサムを表す。送信元IPアドレスは、IPフレーム3bを送信する送信元のIPアドレスを表し、送信先IPアドレスは、IPフレーム3bを送信する送信先のIPアドレスを表す。オプションは、IPフレーム3bの送信について、特殊な処理を付加するオプションを指定する。
【0107】
IPv6のIPヘッダ22は、図6(b)に示すように、バージョン、トラフィッククラス、フローラベル、ペイロード長、拡張ヘッダの種類、最大ホップ数、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、オプションの拡張ヘッダとを含む。バージョンは、IPフレーム3bのバージョンが6であることを表す。トラフィッククラスは、優先制御を行うために使用され、IPフレーム3bの優先順位等を表す。フローラベルは、トラフィック制御をIP層で実現するために使用されるデータフロー用の識別子である。フローラベルは、動画やVoIP(Voice Over IP)等の許容遅延時間の厳しいIPフレーム3bの送信に使用される。ペイロード長は、IPフレーム3bの長さを表す。拡張ヘッダの種類は、IPヘッダ22に続く領域を表す。
【0108】
最大ホップ数は、IPフレーム3bがインターネット上で生存できる最大の期間を表す。最大ホップ数は、TTLと同様である。送信元IPアドレスは、IPフレーム3bを送信する送信元のIPアドレスを表し、送信先IPアドレスは、IPフレーム3bを送信する送信先のIPアドレスを表す。オプションの拡張ヘッダは、規定されているオプションのヘッダを表す。
【0109】
IP部112fは、まず、U点制御部112cから取得したISDNインタフェース情報を、IPフレーム3bのデータ部に格納する。尚、IPフレーム3bのデータ部に格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0110】
次に、IP部112fは、データ部にIPヘッダ2aを付加し、IPフレーム3bを作成する。IP部112fは、IPヘッダ2aの送信元IPドレス、送信先IPアドレスに、回線交換通信により送受信する情報であることを示す特定のIPアドレス(以下、「回線交換IPアドレス」という)を設定する。回線交換IPアドレスは、クラスEと呼ばれる予約されているIPアドレス以外のIPアドレスを固定的に割り当てて、用いることができる。又、IP部112fは、サービスタイプやトラフィッククラス、送信元IPアドレス、送信先IPアドレスを用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。IP部112fは、作成したIPフレーム3bをPPP部11gに入力する。
【0111】
以降は、図5に示した宅内通信変換装置112も、図2に示した宅内通信変換装置11のPPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0112】
次に、宅内通信変換装置112が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。ISDNインタフェース情報を受信する場合、まず、図5に示した宅内通信変換装置112は、図2に示した宅内通信変換装置11のPPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、ISDNインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0113】
IP部112fは、PPP部11gからIPフレーム3bを取得する。IP部112fは、取得したIPフレーム3bのIPヘッダ2aに基づいて、IPフレーム3bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、IP部112fは、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスを解読して、回線交換IPアドレスであると判断する。そして、IP部112fは、IPフレーム3bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。その結果、IP部112fは、IPフレーム3bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート11aに決定する。
【0114】
IP部112fは、IPフレーム3bのIPヘッダ2aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部112cに入力する。又、IP部112fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信先IPアドレス、送信元IPアドレスに基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。IP部112fは、優先すべきであると判断した情報を優先して、U点制御部112cに入力する。
【0115】
U点制御部112cは、IP部112fからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート11aに提供する。U点制御部112cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート11aに提供する。そして、U点ポート11aは、U点制御部11cから取得したISDNフレームを、ISDN端末装置12に入力する。このようにして、ISDN60を用いた回線交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0116】
次に、宅内通信変換装置112が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネット制御部112dは、イーサネットインタフェースポート11bからイーサネットインタフェース情報を取得し、IP部112fに入力する。
【0117】
IP部112fは、イーサネット制御部112dから取得したイーサネットインタフェース情報から、IPフレームを作成する。具体的には、IP部112fは、まず、イーサネット制御部112dから取得したイーサネットインタフェース情報を、IPフレーム3bのデータ部に格納する。尚、IPフレーム3bのデータ部に格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0118】
次に、IP部112fは、データ部にIPヘッダ2aを付加し、IPフレーム3bを作成する。IP部112fは、IPヘッダ2aの送信元IPアドレス、送信先IPアドレスに、パケット交換通信により送受信する情報であることを示す特定のIPアドレス(以下、「パケット交換IPアドレス」という)を設定する。パケット交換IPアドレスは、クラスEと呼ばれる予約されているIPアドレス以外のIPアドレスを固定的に割り当てて、用いることができる。又、IP部112fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信元IPアドレス、送信先IPアドレスを用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。IP部112fは、作成したIPフレーム3bを、PPP部11gに入力する。
【0119】
以降は、図5に示した宅内通信変換装置112も、図2に示した宅内通信変換装置11のPPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、イーサネットインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0120】
次に、宅内通信変換装置112がパケット交換通信により情報を受信した場合にについて説明する。イーサネットインタフェース情報を受信する場合、まず、図5に示した宅内通信変換装置112は、図2に示した宅内通信変換装置11のPPP部11g、PPPoE部11h、イーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、イーサネットインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0121】
IP部112fは、PPP部11gからIPフレーム3bを取得する。IP部112fは、取得したIPフレーム3bのIPヘッダ2aに基づいて、IPフレーム3bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、IP部112fは、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスを解読して、パケット交換IPアドレスと判断する。そして、IP部112fは、IPフレーム2bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。その結果、IP部112fは、IPフレーム3bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート11bに決定する。
【0122】
IP部112fは、IPフレーム3bのIPヘッダ2aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部112dに入力する。又、IP部112fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信先IPアドレス、送信元IPアドレスに基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。IP部112fは、優先すべきであると判断した情報を優先して、イーサネット制御部112dに入力する。イーサネット制御部112dは、IP部112fからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート11bに提供する。このようにして、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0123】
(局内通信変換装置)
図5に示すように、局内通信変換装置312は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部312cと、イーサネット制御部312dと、IP部312fと、PPP部31gと、PPPoE部31hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部31lと、光電気変換モジュール31mとを備える。尚、図5において、図2に示す局内通信変換装置31と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0124】
まず、局内通信変換装置312が回線交換通信による情報を送信する場合について説明する。U点制御部312cは、U点ポート31aからISDNフレームを取得する。U点制御部312cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、IP部312fに入力する。IP部312fは、IPに従って処理を行う。IP部312fは、U点制御部312cから取得したISDNインタフェース情報から、IPフレームを作成する。
【0125】
具体的には、まず、IP部312fは、U点制御部312cから取得したISDNインタフェース情報を、IPフレーム3bのデータ部に格納する。尚、IPフレーム3bのデータ部に格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0126】
次に、IP部312fは、データ部にIPヘッダ2aを付加し、IPフレーム3bを作成する。IP部312fは、IPヘッダ2aの送信元IPアドレス、送信先IPアドレスに、回線交換IPアドレスを設定する。又、IP部312fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信元IPアドレス、送信先IPアドレスを用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。IP部112fは、作成したIPフレーム3bをPPP部31gに入力する。
【0127】
以降は、図5に示した局内通信変換装置312も、図2に示した局内通信変換装置31のPPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0128】
次に、局内通信変換装置312が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。ISDNインタフェース情報を受信する場合、まず、図5に示した局内通信変換装置312は、図2に示した局内通信変換装置31のPPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、ISDNインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0129】
IP部312fは、PPP部31gからIPフレーム3bを取得する。IP部312fは、取得したIPフレーム3bのIPヘッダ2aに基づいて、IPフレーム3bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、IP部312fは、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスを解読して、回線交換IPアドレスであると判断する。そして、IP部312fは、IPフレーム3bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。そして、IP部312fは、IPフレーム3bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート31aに決定する。
【0130】
IP部312fは、IPフレーム3bのIPヘッダ2aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部312cに入力する。又、IP部312fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信先IPアドレス、送信元IPアドレスに基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。IP部312fは、優先すべきであると判断した情報を優先して、U点制御部312cに入力する。U点制御部312cは、IP部312fからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート31aに提供する。U点制御部312cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート31aに提供する。このようにして、ISDN交換機61を介してISDN60に、宅内通信変換装置112から送信されたISDNインタフェース情報が送出される。
【0131】
次に、局内通信変換装置312が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネット制御部312dは、イーサネットインタフェースポート31bからイーサネットインタフェース情報を取得し、IP部312fに入力する。
【0132】
IP部312fは、イーサネット制御部312dから取得したイーサネットインタフェース情報から、IPフレームを作成する。具体的には、まず、IP部312fは、イーサネット制御部312dから取得したイーサネットインタフェース情報を、IPフレーム3bのデータ部に格納する。尚、IPフレーム3bのデータ部に格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0133】
次に、IP部312fは、データ部にIPヘッダ2aを付加し、IPフレーム3bを作成する。IP部312fは、IPヘッダ2aの送信元IPアドレス、送信先IPアドレスに、パケット交換IPアドレスを設定する。又、IP部312fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信元IPアドレス、送信先IPアドレスを用いて、優先して送信すべき情報であることを設定してもよい。IP部312feは、作成したIPフレーム3bを、PPP部31gに入力する。
【0134】
以降は、図5に示した局内通信変換装置312も、図2に示した局内通信変換装置31のPPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、イーサネットインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0135】
次に、局内通信変換装置312が、パケット交換通信により情報を受信した場合について説明する。イーサネットインタフェース情報を受信する場合、まず、図5に示した局内通信変換装置312は、図2に示した局内通信変換装置31のPPP部31g、PPPoE部31h、イーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、イーサネットインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0136】
IP部312fは、PPP部31gからIPフレーム3bを取得する。IP部312fは、取得したIPフレーム3bのIPヘッダ2aに基づいて、IPフレーム3bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、IP部312fは、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスを解読して、パケット交換IPアドレスであると判断する。そして、IP部312fは、IPフレーム3bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。そして、IP部312fは、IPフレーム3bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート31bに決定する。
【0137】
IP部312fは、IPフレーム3bのIPヘッダ2aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部312dに入力する。又、IP部312fは、サービスタイプ、トラフィッククラス、送信先IPアドレス、送信元IPアドレスに基づいて、優先して送信すべき情報を判断してもよい。IP部312fは、優先すべきであると判断した情報を優先して、イーサネット制御部312dに入力する。イーサネット制御部312dは、IP部312fからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート31bに提供する。このようにして、IP網32に、宅内通信変換装置112から送信されたイーサネットインタフェース情報が送出される。
【0138】
このように、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312では、U点制御部112c,312c、イーサネット制御部112d,312d、IP部112f,312f、PPP部11g,31g、PPPoE部11h,31h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、光電気変換モジュール11m,31mが送信する情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bから取得し、光電気変換モジュール11m,31mが受信した情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bに分けて提供する端末制御部、網制御部として機能する。
【0139】
更に、IP部112f,312fが、回線交換IPアドレス又はパケット交換IPアドレスを、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを示す制御データとして用いる。そして、IP部112f,312fが、回線交換IPアドレス又はパケット交換IPアドレスを設定したIPヘッダ2aを、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bから取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報に付加する。又、IP部112f,312fが、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bに提供する情報を、IPヘッダ2aの回線交換IPアドレス又はパケット交換IPアドレスに基づいて分けて提供する。
【0140】
このように、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312では、IP部112f,312fが、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスで識別できるようにIPフレーム3bを組み立て、IPヘッダ2aの送信先IPアドレスでIPフレーム3bを識別してから、分解し、U点制御部112c,312c又はイーサネット制御部112d,312dに分けて提供する。即ち、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312では、IP層における制御データを情報に付加し、IP層における制御データに基づいて情報を分けて提供する。
【0141】
これにより、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312は、汎用的で相互接続性に優れているATMパケット通信のプロトコルの上位層と同じIP層における制御データを利用して、IP層において、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりすることができる。
【0142】
IPアドレスを、回線交換IPアドレス、パケット交換IPアドレスのように複数割り当てることができる場合には、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312は、このようにIPアドレスを活用して、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりできる。しかも、この場合には、TCPヘッダの付加が不要であるため、宅内通信変換装置112、局内通信変換装置312における処理を軽減できる。一方、IPアドレスを複数割り当てることができない場合には、ISDNインタフェース情報であっても、イーサネットインタフェース情報であっても同じIPアドレスとなってしまう可能性があるため、図2に示した宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31のように、TCP層において制御する。
【0143】
又、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報からATMセルを作成する。このようにして、U点制御部112c,312c、イーサネット制御部112d,312d、IP部112f,312f、PPP部11g,31g、PPPoE部11h,31h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lは、情報にIP層における制御データを付加し、IP層における制御データに基づいて情報を分けて提供する端末制御部、網制御部、ATMセルを作成する端末制御部、網制御部として機能できる。
【0144】
〔PPPoE層における制御〕
図1に示す宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31にかえて、図7に示すPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313を用いることもできる。
【0145】
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置113は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部113cと、イーサネット制御部113dと、PPPoE部113hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部11lと、光電気変換モジュール11mとを備える。尚、図7において、図2に示す宅内通信変換装置11と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0146】
まず、宅内通信変換装置113が回線交換通信により情報を送信する場合について説明する。U点制御部113cは、U点ポート11aからISDNフレームを取得する。U点制御部113cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、PPPoE部113hに入力する。PPPoE部113hは、PPPoEに従って処理を行う。PPPoE部113hは、U点制御部113cから取得したISDNインタフェース情報から、PPPoEフレームを作成する。
【0147】
図8に示すように、PPPoEフレーム5bは、PPPoEヘッダ4aと、PPPoEペイロード4cとを含む。PPPoEヘッダ4aは、バージョン、タイプ、コード、セッションID、ペイロード長を含む。
【0148】
具体的には、まず、PPPoE部113hは、U点制御部113cから取得したISDNインタフェース情報を、PPPoEペイロード4cに格納する。尚、PPPoEペイロード4cに格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0149】
次に、PPPoE部113hは、PPPoEペイロード4cにPPoEヘッダ4aを付加し、PPPoEフレーム5bを作成する。PPPoE部113hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDに、回線交換通信により送受信する情報であることを示す特定のセッションID(以下、「回線交換セッションID」という)を設定する。回線交換セッションIDは、予約されているセッションID以外のセッションIDを固定的に割り当てて、用いることができる。PPPoE部113hは、作成したPPPoEフレーム5bをイーサネット部11iに入力する。
【0150】
以降は、図7に示した宅内通信変換装置113も、図2に示した宅内通信変換装置11のイーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0151】
次に、宅内通信変換装置113が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。ISDNインタフェース情報を受信する場合、まず、図7に示した宅内通信変換装置113は、図2に示した宅内通信変換装置11のイーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、ISDNインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0152】
PPPoE部113hは、イーサネット部11iからPPPoEフレーム5bを取得する。PPPoE部113hは、取得したPPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aに基づいて、PPPoEフレーム5bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、PPPoE部113hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDを解読して、回線交換セッションIDであると判断する。そして、PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。その結果、PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート11aに決定する。
【0153】
PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部113cに入力する。U点制御部113cは、PPPoE部113hからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート11aに提供する。U点制御部113cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート11aに提供する。このようにして、ISDN60を用いた回線交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0154】
次に、宅内通信変換装置113が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネット制御部113dは、イーサネットインタフェースポート11bからイーサネットインタフェース情報を取得し、PPPoE部113hに入力する。
【0155】
PPPoE部113hは、イーサネット制御部113dから取得したイーサネットインタフェース情報から、PPPoEフレームを作成する。具体的には、まず、PPPoE部113hは、イーサネット制御部113dから取得したイーサネットインタフェース情報を、PPPoEペイロード4cに格納する。尚、PPPoEペイロード4cに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0156】
次に、PPPoE部113hは、PPPoEペイロード4cにPPoEヘッダ4aを付加し、PPPoEフレーム5bを作成する。PPPoE部113hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDに、パケット交換通信により送受信する情報であることを示す特定のセッションID(以下、「パケット交換セッションID」という)を設定する。パケット交換セッションIDは、予約されているセッションID以外のセッションIDを固定的に割り当てて、用いることができる。PPPoE部113hは、作成したPPPoEフレーム5bをイーサネット部11iに入力する。
【0157】
以降は、図5に示した宅内通信変換装置113も、図2に示した宅内通信変換装置11のイーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、イーサネットインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0158】
次に、宅内通信変換装置113がパケット交換通信により情報を受信した場合にについて説明する。イーサネットインタフェース情報を受信する場合、まず、図7に示した宅内通信変換装置112は、図2に示した宅内通信変換装置11のイーサネット部11i、ブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mが、イーサネットインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0159】
PPPoE部113hは、イーサネット部11iからPPPoEフレーム5bを取得する。PPPoE部113hは、取得したPPPoEフレーム5bのIPPPPoEヘッダ4aに基づいて、PPPoEフレーム5bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、PPPoE部113hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDを解読して、パケット交換セッションIDと判断する。そして、PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。その結果、PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート11bに決定する。
【0160】
PPPoE部113hは、PPPoEフレーム5bのPPPoE部ヘッダ4aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部113dに入力する。イーサネット制御部113dは、PPPoE部113hからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート11bに提供する。このようにして、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信による情報の送受信が可能となる。
【0161】
(局内通信変換装置)
図7に示すように、局内通信変換装置313は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部313cと、イーサネット制御部313dと、PPPoE部313hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部31lと、光電気変換モジュール31mとを備える。尚、図7において、図2に示す局内通信変換装置31と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0162】
まず、局内通信変換装置313が回線交換通信による情報を送信する場合について説明する。U点制御部313cは、U点ポート31aからISDNフレームを取得する。U点制御部313cは、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、PPPoE部313hに入力する。PPPoE部313hは、PPPoEに従って処理を行う。PPPoE部313hは、U点制御部313cから取得したISDNインタフェース情報から、PPPoEフレーム5bを作成する。
【0163】
具体的には、まず、PPPoE部313hは、U点制御部313cから取得したISDNインタフェース情報を、PPPoEペイロード4cに格納する。尚、PPPoEペイロード4cに格納するISDNインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するISDNインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0164】
次に、PPPoE部313hは、PPPoEペイロード4cにPPoEヘッダ4aを付加し、PPPoEフレーム5bを作成する。PPPoE部313hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDに、回線交換セッションIDを設定する。PPPoE部313hは、作成したPPPoEフレーム5bをイーサネット部31iに入力する。
【0165】
以降は、図7に示した局内通信変換装置313も、図2に示した局内通信変換装置31のイーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、ISDNインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0166】
次に、局内通信変換装置313が回線交換通信により情報を受信した場合について説明する。ISDNインタフェース情報を受信する場合、まず、図7に示した局内通信変換装置313は、図2に示した局内通信変換装置31のイーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、ISDNインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0167】
PPPoE部313hは、イーサネット31iからPPPoEフレーム5bを取得する。PPPoE部313hは、取得したPPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aに基づいて、PPPoEフレーム5bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、PPPoE部313hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDを解読して、回線交換セッションIDであると判断する。そして、PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bに含まれる情報は、回線交換通信により送受信するISDNインタフェース情報であると判断する。そして、PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bに含まれるISDNインタフェース情報の提供先を、U点ポート31aに決定する。
【0168】
PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aを破棄して、ISDNインタフェース情報を取り出し、U点制御部313cに入力する。U点制御部313cは、PPPoE部313hからISDNインタフェース情報を取得し、U点ポート31aに提供する。U点制御部313cは、ISDNインタフェース情報を、ISDNインタフェース情報を含むISDNフレームとして、U点ポート31aに提供する。このようにして、ISDN交換機61を介してISDN60に、宅内通信変換装置113から送信されたISDNインタフェース情報が送出される。
【0169】
次に、局内通信変換装置313が、パケット交換通信により情報を送信する場合について説明する。イーサネット制御部313dは、イーサネットインタフェースポート31bからイーサネットインタフェース情報を取得し、PPPoE部313hに入力する。
【0170】
PPPoE部313hは、イーサネット制御部313dから取得したイーサネットインタフェース情報から、PPPoEフレーム5bを作成する。PPPoE部313hは、まず、イーサネット制御部313dから取得したISDNインタフェース情報を、PPPoEペイロード4cに格納する。尚、PPPoEペイロード4cに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長は、予め定めておく。これにより、イーサネットフレーム6bに格納するイーサネットインタフェース情報のデータ長も予め定められていることになる。
【0171】
次に、PPPoE部313hは、PPPoEペイロード4cにPPoEヘッダ4aを付加し、PPPoEフレーム5bを作成する。PPPoE部313hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDに、パケット交換セッションIDを設定する。PPPoE部313hは、作成したPPPoEフレーム5bをイーサネット部31iに入力する。
【0172】
以降は、図7に示した局内通信変換装置313も、図2に示した局内通信変換装置31のイーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、イーサネットインタフェース情報を送信する場合と同様の処理を行う。
【0173】
次に、局内通信変換装置313が、パケット交換通信により情報を受信した場合について説明する。イーサネットインタフェース情報を受信する場合、まず、図7に示した局内通信変換装置313は、図2に示した局内通信変換装置31のイーサネット部31i、ブリッジ31j、AAL部31k、ATM部31l、光電気変換モジュール31mが、イーサネットインタフェース情報を受信した場合と同様の処理を行う。
【0174】
PPPoE部313hは、イーサネット部31iからPPPoEフレーム5bを取得する。PPPoE部313hは、取得したPPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aに基づいて、PPPoEフレーム5bに含まれる情報の提供先を判断する。具体的には、PPPoE部313hは、PPPoEヘッダ4aのセッションIDを解読して、パケット交換セッションIDであると判断する。そして、PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bに含まれる情報は、パケット交換通信により送受信するイーサネットインタフェース情報であると判断する。そして、PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bに含まれるイーサネットインタフェース情報の提供先を、イーサネットインタフェースポート31bに決定する。
【0175】
PPPoE部313hは、PPPoEフレーム5bのPPPoEヘッダ4aを破棄して、イーサネットインタフェース情報を取り出し、イーサネット制御部313dに入力する。イーサネット制御部313dは、PPPoE部313hからイーサネットインタフェース情報を取得し、イーサネットインタフェースポート31bに提供する。このようにして、IP網32に、宅内通信変換装置112から送信されたイーサネットインタフェース情報が送出される。
【0176】
このように、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313では、U点制御部113c,313c、イーサネット制御部113d,313d、PPPoE部113h,313h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、光電気変換モジュール11m,31mが送信する情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bから取得し、光電気変換モジュール11m,31mが受信した情報を、U点ポート11a,31a及びイーサネットインタフェースポート11b,31bに分けて提供する端末制御部、網制御部として機能する。
【0177】
更に、PPPoE部113h,313hが、回線交換セッションID又はパケット交換セッションIDを、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを示す制御データとして用いる。そして、PPPoE部113h,313hが、回線交換セッションID又はパケット交換セッションIDを設定したPPPoEヘッダ4aを、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bから取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報に付加する。又、PPPoE部113h,313hが、U点ポート11a,31a、イーサネットインタフェースポート11b,31bに提供する情報を、PPPoEヘッダ4aの回線交換セッションID又はパケットセッションIDに基づいて分けて提供する。
【0178】
このように、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313では、PPPoE部113h,313hが、PPPoEヘッダ4aのセッションIDで識別できるようにPPPoEフレーム5bを組み立て、PPPoEヘッダ4aのセッションIDでPPPoEフレーム5bを識別してから、分解し、U点制御部113c,313c又はイーサネット制御部113d,313dに分けて提供する。即ち、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313では、PPPoE層における制御データを情報に付加し、PPPoE層における制御データに基づいて情報を分けて提供する。
【0179】
これにより、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313は、汎用的で相互接続性に優れているATMパケット通信のプロトコルの上位層と同じPPPoE層における制御データを利用して、PPPoE層において、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりすることができる。
【0180】
更に、PPPoEでは、PPPのセッション毎に接続相手先を変更することが可能であるため、セッションIDを活用して、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりできる。しかも、この場合には、TCPヘッダ、IPヘッダの付加が不要であるため、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313における処理を軽減できる。その結果、同時に複数のPPPoEのセッションを使用することができ、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313は、同時使用可能なPPPoEのセッション数を設定したマルチリンク方式の処理を提供できる。例えば、宅内通信変換装置113、局内通信変換装置313は、同時使用可能なPPPoEの最大セッション数を提供サービス毎に設定して、ISDN端末装置12や端末装置13にサービスを提供することができる。
【0181】
又、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報からATMセルを作成する。このようにして、U点制御部113c,313c、イーサネット制御部113d,313d、PPPoE部113h,313h、イーサネット部11i,31i、ブリッジ11j,31j、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lは、情報にPPPoE層における制御データを付加し、PPPoE層における制御データに基づいて情報を分けて提供する端末制御部、網制御部、ATMセルを作成する端末制御部、網制御部として機能できる。
【0182】
〔ISDNフレーム間の相対位置関係〕
次に、図9を用いてISDNフレーム間の相対位置関係について説明する。図9では、図2に示した宅内通信変換装置11とISDN端末装置12との関係、ISDN交換機61と局内通信変換装置31との関係について示しているが、図5、図7に示した宅内通信変換装置112,113とISDN端末装置12との間、ISDN交換機61と局内通信変換装置312,313との間でも同様の関係が成り立つ。
【0183】
宅内通信変換装置11が、ISDN端末装置12に、バースト長Tbが1178.125μ秒のISDNフレームをバーストフレームとして送信する。ISDN端末装置12は、例えば、0.000〜50.400μ秒の伝送遅延Tdだけ遅れてISDNフレームを受信する。ISDN端末装置12は、ISDNフレームの受信を完了してから、例えば18.750〜21.875μ秒のガードタイムTgだけ間隔を空けて、ISDNフレームをバーストフレームとして宅内通信変換装置11に送信する。
【0184】
宅内通信変換装置11は、例えば、0.000〜50.400μ秒の伝送遅延Tdだけ遅れてISDNフレームを受信する。宅内通信変換装置11は、ISDNフレームの受信を完了してから、例えば21.075〜125.000μ秒のガードタイムTmだけ間隔を空けて、ISDNフレームをバーストフレームとしてISDN端末装置12に送信する。宅内通信変換装置11とISDN端末装置12とは、このようなISDNフレームの相対位置関係で、2.5m秒の周期で1回のISDNフレームの送信と受信をお互いに行う。
【0185】
同様に、ISDN交換機61が、局内通信変換装置31に、バースト長Tbが1178.125μ秒のISDNフレームをバーストフレームとして送信する。局内通信変換装置31は、伝送遅延Tdだけ遅れてISDNフレームを受信する。局内通信変換装置31は、ISDNフレームの受信を完了してから、例えばガードタイムTgだけ間隔を空けて、ISDNフレームをバーストフレームとしてISDN交換機61に送信する。ISDN交換機61は、伝送遅延Tdだけ遅れてISDNフレームを受信する。ISDN交換機61は、ISDNフレームの受信を完了してから、ガードタイムTmだけ間隔を空けて、ISDNフレームをバーストフレームとして局内通信変換装置31に送信する。ISDN交換機61と局内通信変換装置31とは、このようなISDNフレームの相対位置関係で、2.5m秒の周期で1回のISDNフレームの送信と受信をお互いに行う。
【0186】
よって、U点制御部11c,112c,113c,31c,312c,313cは、図9に示すISDNフレーム間の相対位置関係が成り立つように、ISDNフレームを、U点ポート11a,31aに提供する。そして、U点ポート11aは、ISDNフレームをU点制御部11c,112c,113cから取得すると、直ちにISDN端末装置12に入力する。又、U点ポート31aは、ISDNフレームをU点制御部31c,312c,313cから取得すると、直ちにISDN交換機61に送信する。
【0187】
即ち、宅内通信変換装置11や局内通信変換装置31が、単純に、ISDN端末装置12やISDN交換機61への情報を、ISDN端末装置12にまとめて入力したり、ISDN交換機61にまとめて送信したりすると、図9に示すISDNフレーム間の相対位置関係が成り立たなくなってしまう。又、U点制御部11c,112c,113c,31c,312c,313cが、ISDNインタフェース情報から作成したATMセルの受信にあわせて、ISDNフレームのU点ポート11a,31aへの提供を行ってしまうと、図9に示すISDNフレーム間の相対位置関係が成り立たなくなってしまうおそれがある。
【0188】
そのため、U点制御部11c,112c,113c,31c,312c,313cは、ATMセルの受信とは独立して、図9に示すISDNフレーム間の相対位置関係が成り立つように、ISDNフレームを、U点ポート11a,31aに提供することが重要である。
【0189】
更に、U点制御部11c,112c,113c,31c,312c,313cは、U点ポート11a,31aからISDNフレームを取得すると、次にISDNフレームを取得する前に電気変換モジュール11m,31mがATMセルを送信できるように、取得したISDNフレームに含まれるISDNインタフェース情報を、TCP部11e,31e、IP部112f,312f、PPPoE部113h,313hに直ちに入力する。これにより、光電気変換モジュール11mは、U点制御部11c,112c,113c,31c,312c,313cがISDNフレームを取得すると、次にISDNフレームを取得する前に、ATMセルを送信できる。これにより、宅内通信変換装置11,112,113、局内通信変換装置31,312,313は、ISDN端末装置12、ISDN交換機61からISDNフレームを取得すると、次にISDNフレームを取得する前に、ATMセルを送信する。その結果、宅内通信変換装置11,112,113、局内通信変換装置31,312,313は、情報の送受信における遅延を小さくできる。
【0190】
U点制御部11c,31cが、このように制御を行う結果、例えば、100mbpsの高速でISDNインタフェース情報を送受信する場合のタイムチャート図は、図10に示すようになる。
【0191】
ISDN交換機61が、バースト長Tbが1178μ秒のISDNフレーム10aを、バーストフレームとして送信する。ISDNフレーム10aを受信した局内通信変換装置31は、1つのISDNフレーム10aを、3〜4個のATMセル10bにパケット化する。局内通信変換装置31は、ISDNフレーム10aを受信すると直ちに、ATMセル10bを、光ファイバーケーブル20に送信する。宅内通信変換装置11は、ATMセル10bを受信しても直ぐには送信せずに、653μ秒後にATMセル10bから得られるISDNフレーム10aを、ISDN端末装置12に送信する。ISDN端末装置12は、ISDNフレーム10aを受信後、ガードタイムTgだけ間隔を空けて、ISDNフレーム10cをバーストフレームとして宅内通信変換装置11に送信する。
【0192】
ISDNフレーム10cを受信した宅内通信変換装置11は、1つのISDNフレーム10cを、3〜4個のATMセル10dにパケット化する。宅内通信変換装置11は、ISDNフレーム10cを受信すると直ちに、ATMセル10dを、光ファイバーケーブル20に送信する。局内通信変換装置31は、ATMセル10dを受信しても直ぐには送信せずに、653μ秒後にATMセル10dから得られるISDNフレーム10cを、ISDN交換機61に送信する。
【0193】
更に、U点制御部11c,31cが、図9に示すISDNフレーム間の相対位置関係が成り立つように制御することに加えて、宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31が、ISDN端末装置12、ISDN交換機61からISDNフレームを取得すると、次にISDNフレームを取得する前に、ATMセルを送信する動作を相互に組み合わせるように制御すると、例えば、100mbpsの高速でISDNインタフェース情報を送受信する場合のタイムチャート図は、図11に示すようになる。
【0194】
第1周期において、ISDN交換機61が、バースト長Tbが1178μ秒のn番目のISDNフレーム10eを送信する。ISDNフレーム10eを受信した局内通信変換装置31は、1つのISDNフレーム10eを、3〜4個のn番目のATMセル10fにパケット化する。局内通信変換装置31は、n番目のISDNフレーム10eを受信すると直ちに、n番目のATMセル10fを、光ファイバーケーブル20に送信する。宅内通信変換装置11は、n番目のATMセル10fを受信しても直ぐには送信せずに、次の周期である第2周期で、n番目のATMセル10fから得られるn番目のISDNフレーム10eを、ISDN端末装置12に送信する。ISDN端末装置12は、第2周期の受信位置でn番目のISDNフレーム10eを受信する。
【0195】
ISDN端末装置12は、n番目のISDNフレーム10eを受信後、ガードタイムTgだけ間隔を空けて、m番目のISDNフレーム10oを宅内通信変換装置11に送信する。m番目のISDNフレーム10oを受信した宅内通信変換装置11は、1つのISDNフレーム10oを、3〜4個のm番目のATMセル10pにパケット化する。宅内通信変換装置11は、m番目のISDNフレーム10oを受信すると直ちに、m番目のATMセル10pを、光ファイバーケーブル20に送信する。局内通信変換装置31は、m番目のATMセル10pを受信しても直ぐには送信せずに、次の周期である第3周期で、m番目のATMセル10pから得られるm番目のISDNフレーム10oを、ISDN交換機61に送信する。
【0196】
更に、第1周期よりも前の周期において、局内通信変換装置31が、m−2番目のATMセル10lを受信する。m−2番目のATMセル10lを受信した局内通信変換装置31は、m−2番目のATMセル10lを受信しても直ぐには送信せずに、次の周期である第1周期で、m−2番目のATMセル10lから得られるm−2番目のISDNフレーム10kを、ISDN交換機61に送信する。ISDN交換機61は、第1周期の受信位置でm−2番目のISDNフレーム10kを受信する。
【0197】
ISDN交換機61は、m−2番目のISDNフレーム10kを受信後、ガードタイムTmだけ間隔を空けて、n+1番目のISDNフレーム10gを局内通信変換装置31に送信する。n+1番目のISDNフレーム10gを受信した局内通信変換装置31は、n+1番目のISDNフレーム10gを、n+1番目のATMセル10hにパケット化する。局内通信変換装置31は、n+1番目のISDNフレーム10gを受信すると直ちに、n+1番目のATMセル10hを、光ファイバーケーブル20に送信する。宅内通信変換装置11は、n+1番目のATMセル10hを受信しても直ぐには送信せずに、次の周期である第3周期で、n+1番目のATMセル10hから得られるn+1番目のISDNフレーム10gを、ISDN端末装置12に送信する。ISDN端末装置12は、第3周期の受信位置でn+1番目のISDNフレーム10gを受信する。
【0198】
更に、ISDN端末装置12は、第1周期の受信位置でn−1番目のISDNフレームを受信後、ガードタイムTgだけ間隔を空けて、m―1番目のISDNフレーム10mを宅内通信変換装置11に送信する。m―1番目のISDNフレーム10mを受信した宅内通信変換装置11は、m―1番目のISDNフレーム10mを、m―1番目のATMセル10nにパケット化する。宅内通信変換装置11は、m―1番目のISDNフレーム10mを受信すると直ちに、m―1番目のATMセル10nを、光ファイバーケーブル20に送信する。局内通信変換装置31は、m―1番目のATMセル10nを受信しても直ぐには送信せずに、次の周期である第2周期で、m―1番目のATMセル10nから得られるm―1番目のISDNフレーム10mを、ISDN交換機61に送信する。そして、ISDN交換機61が、ガードタイムTmだけ間隔を空けて、n+2番目のISDNフレーム10iを局内通信変換装置31に送信する。局内通信変換装置31は、n+2番目のISDNフレーム10iを、n+2番目のATMセル10jにパケット化して、光ファイバーケーブル20に送信する。
【0199】
これにより、宅内通信変換装置11と局内通信変換装置31は、ISDNフレーム間の相対位置関係と、ISDNフレームの送受信の連続性を確保できる。尚、図10、図11では、図2に示した宅内通信変換装置11、局内通信変換装置31について示しているが、図5、図7に示した宅内通信変換装置112,113、局内通信変換装置312,313についても、同様のタイムチャート図となる。
【0200】
〔効果〕
このような光通信システム100、局内通信変換装置31,312,313、宅内通信変換装置11,112,113によれば、光ファイバーケーブル20,70による接続回線の区間の通信は、ATMパケット通信になるものの、共通の光ファイバーケーブル20,70を用い、ISDN60を用いた回線交換通信と、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信とを簡単に使い分けることができる。そして、回線交換通信とパケット交換通信の双方が、光ファイバーケーブル20,70のみを使用して利用することが可能となる。よって、緊急通報やフリーダイヤルなど、従来の回線交換方式の電話で提供していたサービスも提供できる。
【0201】
しかも、局内通信変換装置31,312,313は、回線交換網としてISDN60と相互接続できる。これにより、局内通信変換装置31,312,313は、通信を行っていないときでも、レイヤ1,レイヤ2で回線状態を監視でき、ISDN60が持つ信頼性を活かすことができる。その結果、様々なシステムで利用できる社会インフラになり得る統合的な光通信システム100を実現できる。
【0202】
又、イーサネット部11i,31iが、取得したISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報からイーサネットフレーム6bを作成して、イーサネットフレーム化する。そして、AAL部11k,31k、ATM部11l,31lが、イーサネットフレームからATMセルを作成する。そして、光電気変換モジュール11m,31mが、光ファイバーケーブル20を介して情報を、ATMセルとして送受信する。そのため、光ファイバーケーブル20の区間の通信は、汎用的で相互接続性に優れたATMパケット通信により行うことができる。又、従来のISDN60を用いた通信により近い信頼性を確保することができる。
【0203】
[第2の実施の形態]
図1に示した光通信システム100の宅内システム10,80内に、光ファイバーケーブル20,70に接続して局内通信変換装置31,51とISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を、ATMセルとして送受信する通信装置を設けることができる。図12に、宅内通信変換装置114と光ファイバーケーブル20との間に、通信装置としてONU(Optical Network Unit)90aを設け、宅内通信変換装置114とONU90aとを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。宅内通信変換装置114は、TCP層において制御を行う。そのため、図12において、宅内通信変換装置114、ONU90a、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図2と同様である。
【0204】
10/100BASE−Tケーブル90bは、10/100BASE−Tと呼ばれるイーサネットに用いられる伝送媒体に関する規格に従うケーブルである。10/100BASE−Tケーブル90bは、2芯のより対線を用いて、上り方向の信号と、下り方向の信号とを分けて独立して通信を行う。
【0205】
宅内通信変換装置114は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部11cと、イーサネット制御部11dと、TCP部11eと、IP部11fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部114iとを備える。尚、図12において、図2に示す宅内通信変換装置11と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0206】
イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bと接続する10/100BASE−Tケーブル90bとのイーサネットインタフェース部である。イーサネット部114iは、回線交換通信によりISDNインタフェース情報を送信する場合も、パケット交換通信によりイーサネットインタフェース情報を送信する場合も、図2に示したイーサネット部11iと同様にして、PPPoE部11hから取得したPPPoEフレーム5bに、イーサネットヘッダ5aと、チェックサム5cとを付加してイーサネットフレーム6bを作成する。イーサネット部114iは、作成したISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bに送信する。即ち、イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bをONU90aに送信する。イーサネット部114iは、例えば、100Mbpsの速度で、イーサネットフレーム6bを送信する。
【0207】
又、イーサネット部114iは、回線交換通信によりISDNインタフェース情報を受信する場合も、パケット交換通信によりイーサネットインタフェース情報を受信する場合も、ONU90aから送信されたISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bから受信する。即ち、イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bをONU90aから受信する。そして、イーサネット部114iは、図2に示したイーサネット部11iと同様にして、受信したイーサネットフレーム6bのイーサネットヘッダ5aを破棄して、PPPoEフレーム5bを取り出し、PPPoE部11hに入力する。
【0208】
このように、イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、ONU90aと、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する。
【0209】
ONU90aは、イーサネット部91と、ブリッジ92と、AAL部93と、ATM部94と、光電気変換モジュール95とを備える。イーサネット部91は、10/100BASE−Tケーブル90bと接続する10/100BASE−Tケーブル90bとのイーサネットインタフェース部である。イーサネット部91は、宅内通信変換装置114からのISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bから受信する。即ち、イーサネット部91は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bを宅内通信変換装置114から受信する。イーサネット部91は、受信したイーサネットフレーム6bを、ブリッジ92に入力する。
【0210】
又、イーサネット部91は、ブリッジ92から、局内通信変換装置31からのISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを取得する。イーサネット部91は、取得したイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bに送信する。即ち、イーサネット部91は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bを宅内通信変換装置114に送信する。イーサネット部91は、例えば、100Mbpsの速度で、イーサネットフレーム6bを送信する。
【0211】
このように、イーサネット部91は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、宅内通信変換装置114と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する通信装置送受信部として機能する。
【0212】
ブリッジ92、AAL部93、ATM部94、光電気変換モジュール95は、図2に示した宅内通信変換装置11のブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11l、光電気変換モジュール11mと同様の処理を行う。即ち、図3に示すように、ブリッジ92は、イーサネット部91から取得したイーサネットフレーム6bに、ブリッジヘッダ6aを付加して、ブリッジフレーム7aを作成する。ブリッジ92は、作成したブリッジフレーム7aをAAL部93に入力する。又、ブリッジ92は、ブリッジヘッダ6aを破棄してイーサネットフレーム6bを取り出し、イーサネット部91に入力する。
【0213】
AAL部93は、取得したブリッジフレーム7aに8〜55バイトのAALのトレイラ7bを付加して、48バイトの整数倍に整えた情報フレーム8を作成する。次に、AAL部93は、情報フレーム8を48バイト毎に分割するセグメント化を行う。AAL部93は、セグメント化により得た複数の48バイトのデータ部9bを、ATM部94に入力する。又、AAL部93は、取得したデータ部9bを元の情報フレーム8に復元する。AAL部93は、復元した情報フレーム8のAALのトレイラ7bを破棄し、ブリッジフレーム7aを取り出して、ブリッジ92に入力する。
【0214】
ATM部94は、AAL部93から取得した48バイトのデータ部9bに、5バイトのATMヘッダ9aを付加して、ATMセルを作成する。ATM部94は、ISDNフレームやイーサネットインタフェース情報から作成したATMセルを、光電気変換モジュール95に入力する。又、ATM部94は、取得したATMセルのATMヘッダ9aを破棄し、データ部9bを取り出して、AAL部93に入力する。
【0215】
光電気変換モジュール95は、電気信号のATMセルを、光信号のATMセルに変換して、光ファイバーケーブル20に送出する。このようにして、光電気変換モジュール95は、光ファイバーケーブル20を介して、ISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報をATMセルとして局内通信変換装置31に送信する。又、光電気変換モジュール95は、光ファイバーケーブル20を介して、局内通信変換装置31からイーサネットインタフェース情報をATMセルとして受信する。光電気変換モジュール95は、光信号のATMセルを、電気信号のATMセルに変換して、ATM部94に入力する。
【0216】
このように、宅内通信変換装置114では、イーサネット部114iが、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する端末送受信部として機能する。そして、イーサネット部114iは、ONU90aを介して、局内通信変換装置31と情報を送受信する。
【0217】
図13に、宅内通信変換装置115と光ファイバーケーブル20との間に、通信装置としてONU90aを設け、宅内通信変換装置115とONU90aとを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。宅内通信変換装置115は、IP層において制御を行う。そのため、図13において、宅内通信変換装置115、ONU90a、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図5と同様である。又、図13において、ONU90a、10/100BASE−Tケーブル90bは、図12と同様である。
【0218】
宅内通信変換装置115は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部112cと、イーサネット制御部112dと、IP部112fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部114iとを備える。尚、宅内通信変換装置115において、図5に示す宅内通信変換装置112、図12に示す宅内通信変換装置114と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0219】
図14に、宅内通信変換装置116と光ファイバーケーブル20との間に、通信装置としてONU90aを設け、宅内通信変換装置116とONU90aとを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。宅内通信変換装置116は、PPPoE層において制御を行う。そのため、図14において、宅内通信変換装置116、ONU90a、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図7と同様である。又、図14において、ONU90a、10/100BASE−Tケーブル90bは、図12と同様である。
【0220】
宅内通信変換装置116は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部113cと、イーサネット制御部113dと、PPPoE部113hと、イーサネット部114iとを備える。尚、宅内通信変換装置116において、図7に示す宅内通信変換装置113、図12に示す宅内通信変換装置114と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0221】
図12〜14に示した宅内通信変換装置114〜116、ONU90aによれば、図2、図5、図7に示した宅内通信変換装置11,112,113によって得られる効果に加えて、以下のような効果が得られる。図2、図5、図7に示すブリッジ11j、AAL部11k、ATM部11lが行っていた図3に示す点線よりも下位層の処理、光電気変換モジュール11mが行っていた処理は、ONU90aのブリッジ92、AAL部93、ATM部94、光電気変換モジュール95で可能な処理である。そのため、ONU90aを介してISDNインタフェース情報、イーサネット情報を送受信する宅内通信変換装置114〜116では、局内通信変換装置31,312,313との通信に必要な機能の一部であるこれらの処理を行う機能を省略できる。
【0222】
更に、宅内システムに、ONU90aが設置されており、ONU90aが、10/100BASE-Tケーブル90bとのイーサネットインタフェース部を備え、10/100BASE-Tケーブル90bに接続可能な場合には、宅内通信変換装置114〜116は、ONU90aをそのまま利用して、局内通信変換装置31,312,313と情報を送受信できる。
【0223】
[第3の実施の形態]
〔xDSL通信システム〕
図15に示すように、xDSL通信システム200は、宅内システム210,280と、2芯メタリックケーブル220,270と、地域アクセス網230,250と、中継網240とを備える。尚、図15において、図1に示す光通信システム100と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0224】
地域アクセス網230、中継網240、地域アクセス網250には、それぞれ複数の電話交換機34,44,54が設置されて、地域アクセス網230、中継網240、地域アクセス網250に渡って電話網が設けられている。地域アクセス網230,250内には、スプリッタ33,53が設けられる。スプリッタ33,53は、低周波の電話の信号と高周波のデータの信号を重畳、分離するフィルタである。スプリッタ33,53は、宅内システム210,280から送信されてくる信号を分離して、分離した低周波信号を電話網に送信し、高周波信号を局内通信変換装置231,251に送信する。又、スプリッタ33,53は、電話網からの低周波信号と、局内通信変換装置231,251からの高周波信号とを重畳して、宅内システム210,280に送信する。
【0225】
地域アクセス網230,250内には、局内通信変換装置231,251が設けられる。局内通信変換装置231,251は、2芯メタリックケーブル220,270を介して、宅内システム210,280に接続する。又、局内通信変換装置231,251は、ISDN60と、IP網32,52と、スプリッタ33,53に接続している。これらの点以外は、地域アクセス網230、中継網240、地域アクセス網250は、図1に示した地域アクセス網30、中継網40、地域アクセス網50と同様である。
【0226】
宅内システム210,280は、宅内通信変換装置211,281と、ISDN端末装置12,82と、端末装置13,83と、スプリッタ14,84と、電話端末15,85とを備える。スプリッタ14,84は、地域アクセス網230,280から送信されてくる信号を分離して、分離した低周波信号を電話端末15に入力し、高周波信号を宅内通信変換装置211,281に入力する。又、スプリッタ14,84は、電話端末15からの低周波信号と、宅内通信変換装置211,281からの高周波信号とを重畳して、地域アクセス網230,250に送信する。
【0227】
宅内通信変換装置211,281は、2芯メタリックケーブル220,270を介して地域アクセス網230,250に接続する。又、宅内通信変換装置211,281は、ISDN端末装置12,82と、端末装置13,83と、スプリッタ14,84と接続している。宅内システム210と宅内システム280は、2芯メタリックケーブル220,270、地域アクセス網230,250、中継網240を介して、情報を送受信する。これらの点以外は、宅内システム210,280は、図1に示した宅内システム10,80と同様である。
【0228】
2芯メタリックケーブル220,270は、ディジタル加入者回線である。2芯メタリックケーブル220,270は、宅内システム210,280と地域アクセス網230,250とを接続する。詳細には、2芯メタリックケーブル220,270は、宅内通信変換装置211,281と、局内通信変換装置231,251とを、スプリッタ14,84,33,53を介して、接続する接続回線である。
【0229】
次に、図16を用いて宅内通信変換装置と局内通信変換装置について、詳細に説明する。図16では、宅内通信変換装置211と、2芯メタリックケーブル220と、局内通信変換装置231を示しているが、宅内通信変換装置281と、2芯メタリックケーブル270と、局内通信変換装置251についても同様である。宅内通信変換装置211と局内通信変換装置231は、対向して設置される。
【0230】
〔TCP層における制御〕
宅内通信変換装置211、局内通信変換装置231は、TCP層において制御を行う。
【0231】
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置211は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部11cと、イーサネット制御部11dと、TCP部11eと、IP部11fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部211lと、xDSLモデム部211mとを備える。尚、図16において、図2に示す宅内通信変換装置11と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ14の図示を省略する。
【0232】
ATM部211lは、ISDNインタフェース情報から作成したATMセルを、xDSLモデム部211mに入力する。又、ATM部211lは、xDSLモデム部211mが受信したATMセルを、取得する。これらの点以外は、ATM部211lは、図2に示すATM部11lと同様である。
【0233】
xDSLモデム部211mは、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220と接続する2芯メタリックケーブル220とのxDSLインタフェース部である。xDSLモデム部211mは、情報を約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号に変換したり、その逆変換をしたりする。xDSLモデム部211mは、ATMセルを約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号に変換して、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220に送出する。又、xDSLモデム部211mは、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220から信号を受信する。xDSLモデム部211mは、受信した約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号をATMセルに変換して、ATM部211lに入力する。
【0234】
このようにして、xDSLモデム211mは、2芯メタリックケーブル220を介して、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報をATMセルとして、局内通信変換装置231と送受信する。
【0235】
(局内通信変換装置)
局内通信変換装置231は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部31cと、イーサネット制御部31dと、TCP部31eと、IP部31fと、PPP部31gと、PPPoE部31hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部231lと、xDSLモデム部231mとを備える。尚、図16において、図2に示す局内通信変換装置31と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ33の図示を省略する。
【0236】
ATM部231lは、ISDNインタフェース情報から作成したATMセルを、xDSLモデム部231mに入力する。又、ATM部231lは、xDSLモデム部231mが受信したATMセルを、取得する。これらの点以外は、ATM部231lは、図2に示すATM部31lと同様である。
【0237】
xDSLモデム部231mは、スプリッタ33を介して、2芯メタリックケーブル220と接続する2芯メタリックケーブル220とのxDSLインタフェース部である。xDSLモデム部231mは、ATMセルを約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号に変換して、スプリッタ33を介して、2芯メタリックケーブル220に送出する。又、xDSLモデム部231mは、スプリッタ33を介して、2芯メタリックケーブル220から信号を受信する。xDSLモデム部231mは、受信した約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号をATMセルに変換して、ATM部231lに入力する。
【0238】
このようにして、xDSLモデム231mは、2芯メタリックケーブル220を介して、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報をATMセルとして、宅内通信変換装置211と送受信する。
【0239】
〔IP層における制御〕
図15に示す宅内通信変換装置211、局内通信変換装置231にかえて、図17に示すIP層において制御を行う宅内通信変換装置212、局内通信変換装置232を用いることもできる。
【0240】
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置212は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部112cと、イーサネット制御部112dと、IP部112fと、PPP部11gと、PPPoE部11hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部211lと、xDSLモデム部211mとを備える。尚、図17において、図5に示す宅内通信変換装置112、図16に示す宅内通信変換装置211と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ14の図示を省略する。
【0241】
(局内通信変換装置)
局内通信変換装置232は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部312cと、イーサネット制御部312dと、IP部312fと、PPP部31gと、PPPoE部31hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部231lと、xDSLモデム部231mとを備える。尚、図17において、図5に示す局内通信変換装置312、図16に示す局内通信変換装置231と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ33の図示を省略する。
【0242】
〔PPPoE層における制御〕
図15に示す宅内通信変換装置211、局内通信変換装置231にかえて、図18に示すPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置213、局内通信変換装置233を用いることもできる。
【0243】
(宅内通信変換装置)
宅内通信変換装置213は、U点ポート11aと、イーサネットインタフェースポート11bと、U点制御部113cと、イーサネット制御部113dと、PPPoE部113hと、イーサネット部11iと、ブリッジ11jと、AAL部11kと、ATM部211lと、xDSLモデム部211mとを備える。尚、図18では、図7に示す宅内通信変換装置113、図16に示す宅内通信変換装置211と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ14の図示を省略する。
【0244】
(局内通信変換装置)
局内通信変換装置233は、U点ポート31aと、イーサネットインタフェースポート31bと、U点制御部313cと、イーサネット制御部313dと、PPPoE部313hと、イーサネット部31iと、ブリッジ31jと、AAL部31kと、ATM部231lと、xDSLモデム部231mとを備える。尚、図18では、図7に示す局内通信変換装置313、図16に示す局内通信変換装置231と同様の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。又、スプリッタ33の図示を省略する。
【0245】
このように、宅内通信変換装置211〜213、局内通信変換装置231〜233では、xDSLモデム部211m,231mが、2芯メタリックケーブル220を介してISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を、ATMセルとして送受信する端末送受信部、網送受信部として機能する。
【0246】
〔効果〕
このようなxDSL光通信システム200、局内通信変換装置231〜233、宅内通信変換装置211〜213によれば、2芯メタリックケーブル220,270による接続回線の区間の通信は、ATMパケット通信になるものの、共通の2芯メタリックケーブル220,270を用い、ISDN60を用いた回線交換通信と、IP網32,42,52を用いたパケット交換通信とを簡単に使い分けることができる。そして、回線交換通信とパケット交換通信の双方が、ディジタル加入者回線である2芯メタリックケーブル220,270のみを使用して利用することが可能となる。よって、緊急通報やフリーダイヤルなど、従来の回線交換方式の電話で提供していたサービスも提供できる。
【0247】
しかも、局内通信変換装置231〜233は、回線交換網としてISDN60と相互接続できる。これにより、局内通信変換装置231〜233は、通信を行っていないときでも、レイヤ1,レイヤ2で回線状態を監視でき、ISDN60が持つ信頼性を活かすことができる。その結果、様々なシステムで利用できる社会インフラになり得る統合的なxDSL通信システム200を実現できる。
【0248】
又、xDSLモデム部211m,231mが、2芯メタリックケーブル220を介して情報を、ATMセルとして送受信する。そのため、2芯メタリックケーブル220の区間の通信は、汎用的で相互接続性に優れたATMパケット通信により行うことができる。
【0249】
[第4の実施の形態]
図15に示したxDSL通信システム200の宅内システム210,280内に、2芯メタリックケーブル220,270に接続して局内通信変換装置231,251と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する通信装置を設けることができる。図19に、宅内通信変換装置114と2芯メタリックケーブル220との間に、通信装置としてxDSLモデム290を設け、宅内通信変換装置114とxDSLモデム290とを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。尚、xDSLモデム290は、スプリッタ14を介して2芯メタリックケーブル220と接続しているが、図19ではスプリッタ14の図示を省略している。宅内通信変換装置114は、TCP層において制御を行う。そのため、図19において、宅内通信変換装置114、xDSLモデム290、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図16と同様である。
【0250】
イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bをxDSLモデム290に送信する。又、イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bをxDSLモデム290から受信する。このように、イーサネット部114iは、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、xDSLモデム290と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する。そして、イーサネット部114iは、xDSLモデム290を介して、局内通信変換装置231と情報を送受信する。この点以外は、図19に示す宅内通信変換装置114、10/100BASE−Tケーブル90bは、図12と同様である。
【0251】
xDSLモデム290は、イーサネット部291と、ブリッジ292と、AAL部293と、ATM部294と、xDSLモデム部295とを備える。イーサネット部291は、10/100BASE−Tケーブル90bと接続する10/100BASE−Tケーブル90bとのイーサネットインタフェース部である。イーサネット部291は、宅内通信変換装置114からのISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bから受信する。即ち、イーサネット部291は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bを宅内通信変換装置114から受信する。イーサネット部291は、受信したイーサネットフレーム6bを、ブリッジ292に入力する。
【0252】
又、イーサネット部291は、ブリッジ292から、局内通信変換装置231からのISDNインタフェース情報やイーサネットインタフェース情報を含むイーサネットフレーム6bを取得する。イーサネット部291は、取得したイーサネットフレーム6bを、10/100BASE−Tケーブル90bに送信する。即ち、イーサネット部291は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、イーサネットフレーム6bを宅内通信変換装置114に送信する。イーサネット部91は、例えば、100Mbpsの速度で、イーサネットフレーム6bを送信する。
【0253】
このように、イーサネット部291は、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、宅内通信変換装置114と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する通信装置送受信部として機能する。
【0254】
ブリッジ292、AAL部293、ATM部294、xDSLモデム部295は、図16に示した宅内通信変換装置211のブリッジ11j、AAL部11k、ATM部211l、xDSLモデム部211mと同様の処理を行う。即ち、図3に示すように、ブリッジ292は、イーサネット部291から取得したイーサネットフレーム6bに、ブリッジヘッダ6aを付加して、ブリッジフレーム7aを作成する。ブリッジ292は、作成したブリッジフレーム7aをAAL部293に入力する。又、ブリッジ292は、ブリッジヘッダ6aを破棄してイーサネットフレーム6bを取り出し、イーサネット部291に入力する。
【0255】
AAL部293は、取得したブリッジフレーム7aに8〜55バイトのAALのトレイラ7bを付加して、48バイトの整数倍に整えた情報フレーム8を作成する。次に、AAL部293は、情報フレーム8を48バイト毎に分割するセグメント化を行う。AAL部293は、セグメント化により得た複数の48バイトのデータ部9bを、ATM部294に入力する。又、AAL部293は、取得したデータ部9bを元の情報フレーム8に復元する。AAL部293は、復元した情報フレーム8のAALのトレイラ7bを破棄し、ブリッジフレーム7aを取り出して、ブリッジ292に入力する。
【0256】
ATM部294は、AAL部293から取得した48バイトのデータ部9bに、5バイトのATMヘッダ9aを付加して、ATMセルを作成する。ATM部294は、ISDNフレームやイーサネットインタフェース情報から作成したATMセルを、xDSLモデム部295に入力する。又、ATM部294は、取得したATMセルのATMヘッダ9aを破棄し、データ部9bを取り出して、AAL部293に入力する。
【0257】
xDSLモデム部295は、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220と接続する2芯メタリックケーブル220とのxDSLインタフェース部である。xDSLモデム部295は、ATMセルを約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号に変換して、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220に送出する。又、xDSLモデム部295は、スプリッタ14を介して、2芯メタリックケーブル220から信号を受信する。xDSLモデム部295は、受信した約25kHz〜1MHz程度の周波数の信号をATMセルに変換して、ATM部294に入力する。このようにして、xDSLモデム295は、2芯メタリックケーブル220を介して、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報をATMセルとして、局内通信変換装置231と送受信する。
【0258】
図20に、宅内通信変換装置115と2芯メタリックケーブル220との間に、通信装置としてxDSLモデム290を設け、宅内通信変換装置115とxDSLモデム290とを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。宅内通信変換装置115は、IP層において制御を行う。そのため、図20において、宅内通信変換装置115、xDSLモデム290、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図17と同様である。又、図20において、xDSLモデム290、10/100BASE−Tケーブル90bは、図19と同様である。又、イーサネット部114iが、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、xDSLモデム290と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する以外は、図20に示す宅内通信変換装置115は、図13と同様である。
【0259】
図21に、宅内通信変換装置116と2芯メタリックケーブル220との間に、通信装置としてxDSLモデム290を設け、宅内通信変換装置116とxDSLモデム290とを、10/100BASE−Tケーブル90bで接続した場合を示す。宅内通信変換装置116は、PPPoE層において制御を行う。そのため、図21において、宅内通信変換装置116、xDSLモデム290、10/100BASE−Tケーブル90b以外は、図18と同様である。又、図21において、xDSLモデム290、10/100BASE−Tケーブル90bは、図19と同様である。又、イーサネット部114iが、10/100BASE−Tケーブル90bを介して、xDSLモデム290と、ISDNインタフェース情報、イーサネットインタフェース情報を送受信する以外は、図21に示す宅内通信変換装置116は、図14と同様である。
【0260】
図19〜21に示した宅内通信変換装置114〜116、xDSLモデム290によれば、図16〜18に示した宅内通信変換装置211,212,213によって得られる効果に加えて、以下のような効果が得られる。図16〜18に示すブリッジ11j、AAL部11k、ATM部211lが行っていた図3に示す点線よりも下位層の処理、xDSLモデム部211mが行っていた処理は、xDSLモデム290のブリッジ292、AAL部293、ATM部294、xDSLモデム部295で可能な処理である。そのため、xDSLモデム290を介してISDNインタフェース情報、イーサネット情報を送受信する宅内通信変換装置114〜116では、局内通信変換装置231,232,233との通信に必要な機能の一部であるこれらの処理を行う機能を省略できる。
【0261】
更に、宅内システムに、xDSLモデム290が設置されており、xDSLモデム290が、10/100BASE-Tケーブル90bとのイーサネットインタフェース部を備え、10/100BASE-Tケーブル90bに接続可能な場合には、宅内通信変換装置114〜116は、xDSLモデム290をそのまま利用して、局内通信変換装置231,232,233と情報を送受信できる。
【0262】
しかも、図12〜図14に示した宅内通信変換装置114〜116と、図19〜図21に示した宅内通信変換装置114〜116は、接続先がONU90aであるか、xDSLモデム290であるかが異なるだけである。そのため、接続回線が光ファイバーケーブル20の場合であっても、2芯メタリックケーブル220の場合であっても、同じ宅内通信変換装置114〜116を共用できる。
【0263】
そのため、ONUと局内通信変換装置との間の接続回線を、光ファイバーケーブルから2芯メタリックケーブルに変更する場合や、xDSLモデムと局内通信変換装置との間の接続回線を、2芯メタリックケーブルから光ファイバーケーブルに変更する場合に、宅内通信変換装置を変更せずに、ONUやxDSLモデムなどの通信装置を変更するだけで、情報の送受信が可能となる。よって今後、接続回線が、2芯メタリックケーブルから光ファイバーケーブルに移行されていくようなケースが増えると想定されるが、このような場合でも、宅内通信変換装置114〜116を変更する必要がなく、効率的に移行を行うことができる。
【0264】
[変更例]
本発明は、上記第1〜第4の実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。宅内通信変換装置は、ISDN端末装置12,82のような回線交換端末装置又は端末装置13,83のようなパケット交換端末装置の少なくとも1つに、シリアル通信により情報を提供する端末シリアル通信インタフェース部であるシリアル通信用ポート、又は、回線交換端末装置又はパケット交換端末装置の少なくとも1つに、パラレル通信により情報を提供する端末パラレル通信インタフェース部であるパラレル通信用ポートの少なくとも1つを備えるようにしてもよい。そして、上記した端末制御部が、端末送受信部が受信した情報を、シリアル通信用ポート及びパラレル通信用ポートに分けて提供するようにしてもよい。
【0265】
又、局内通信変換装置も、ISDN60のような回線交換網又はIP網32,52のようなパケット交換網の少なくとも1つに、シリアル通信により情報を提供する網シリアル通信インタフェース部であるシリアル通信用ポート、又は、回線交換網又はパケット交換網の少なくとも1つに、パラレル通信により前記情報を提供する網パラレル通信インタフェース部であるパラレル通信用ポートの少なくとも1つを備えるようにしてもよい。そして、上記した網制御部が、網送受信部が受信した情報を、シリアル通信用ポート及びパラレル通信用ポートに分けて提供するようにしてもよい。
【0266】
これによれば、宅内通信変換装置、局内通信変換装置は、回線交換端末装置やパケット交換端末装置、回線交換網やパケット交換網に、シリアル通信やパラレル通信により、情報を提供できる。
【0267】
又、上記第1〜第4の実施の形態では、端末制御部、網制御部が、TCP層における制御データ、IP層における制御データ又はPPPoE層における制御データのいずれか1つを用いているが、TCP層における制御データ、IP層における制御データ又はPPPoE層における制御データの少なくとも1つを用いればよい。即ち、端末制御部、網制御部は、TCP層における制御データ、IP層における制御データ又はPPPoE層における制御データのいずれか2つ、あるいは、全てを用いて、回線交換通信又はパケット交換通信いずれにより送受信する情報であるかを相手に通知したり、判断して分けたりしてもよい。
【0268】
又、上記第1〜第4の実施の形態では、網通信変換装置として、ネットワーク内に設けられる局内通信変換装置31,312,313,231〜233を用い、端末通信変換装置として、宅内システム内に設けられる宅内通信変換装置11,112〜116,211〜213を用い、両者の間の通信について説明したが、これに限定されるものではない。
【0269】
本発明は、例えば、構内における通信機器間の通信についても適用できる。即ち、回線交換網及びパケット交換網と接続する通信機器を網通信変換装置として用い、回線交換端末装置及びパケット交換端末装置と接続する通信機器を端末通信変換装置として用い、両者が接続回線を介して情報を送受信する場合に、局内通信変換装置と宅内通信変換装置の場合と同様に、情報を送受信できる。
【0270】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、共通の接続回線を用い、回線交換通信とパケット交換通信を簡単に使い分けることができる通信システム、網通信変換装置及び端末通信変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光通信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るTCP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るATMセルの作成の様子を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係るTCPヘッダを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るIP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るIPヘッダを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係るPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係るPPPoEフレームを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係るISDNフレーム間の相対位置関係を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係るISDNインタフェース情報を送受信する際のタイムチャート図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係るISDNインタフェース情報を送受信する際の他のタイムチャート図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るTCP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るIP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係るPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係るxDSL通信システムの構成を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態に係るTCP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態に係るIP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態に係るPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態に係るTCP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図20】本発明の第4の実施の形態に係るIP層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【図21】本発明の第4の実施の形態に係るPPPoE層において制御を行う宅内通信変換装置及び局内通信変換装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 光通信システム
10,80,210,280 宅内システム
11,81,112〜116,211〜213,281 宅内通信変換装置
11a,31a U点ポート
11b,31b イーサネットインタフェースポート
11c,31c,112c,312c,113c,313c U点制御部
11d,31d,112d,312d,113d,313d イーサネット制御部
11e,31e TCP部
11f,31f,112f,312f IP部
11g,31g PPP部
11h,31h,113h,313h PPPoE部
11i,31i,91,114i,291 イーサネット部
11j,31j,92,292 ブリッジ
11k,31k,93,293 AAL部
11l,31l,94,211l,231l,294 ATM部
11m,31m,95 光電気変換モジュール
12,82 ISDN端末装置
13,83 端末装置
14,33,53,84 スプリッタ
15,85 電話端末
20,70 光ファイバーケーブル
30,50,230,250 地域アクセス網
31,51,231〜233,251,312,313 局内通信変換装置
32,42,52 IP網
34,44,54 交換機
40 中継網,240
60 ISDN
61 ISDN交換機
90a ONU
90b 10/100BASE−Tケーブル
200 xDSL通信システム
211m,231m,295 xDSLモデム部
220,270 2芯メタリックケーブル
290 xDSLモデム

Claims (9)

  1. 回線交換通信を行う回線交換網及びパケット交換通信を行うパケット交換網と接続する網通信変換装置と、該網通信変換装置と光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を送受信する端末通信変換装置とを備える通信システムであって、
    前記網通信変換装置は、
    前記回線交換網と接続する網回線交換インタフェース部と、
    前記パケット交換網と接続する網パケット交換インタフェース部と、
    前記光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して前記情報を、ATMセルとして送受信する網送受信部と、
    該網送受信部が送信する情報を、前記網回線交換インタフェース部及び前記網パケット交換インタフェース部から取得し、該取得した情報に、前記回線交換通信又は前記パケット交換通信のいずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、前記網送受信部が受信した情報を、前記TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、前記網回線交換インタフェース部及び前記網パケット交換インタフェース部に分けて提供する網制御部とを備え、
    前記端末通信変換装置は、
    前記回線交換通信を行う回線交換端末装置と接続する端末回線交換インタフェース部と、
    前記パケット交換通信を行うパケット交換端末装置と接続する端末パケット交換インタフェース部と、
    前記光ファイバーケーブル又は前記ディジタル加入者回線を介して前記情報を送受信する端末送受信部と、
    該端末送受信部が送信する情報を、前記端末回線交換インタフェース部及び前記端末パケット交換インタフェース部から取得し、該取得した情報に、前記TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、前記端末送受信部が受信した情報を、前記TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、前記端末回線交換インタフェース部及び前記端末パケット交換インタフェース部に分けて提供する端末制御部とを備えることを特徴とする通信システム。
  2. 前記光ファイバーケーブル又は前記ディジタル加入者回線に接続して前記網通信変換装置と前記情報を、前記ATMセルとして送受信する通信装置を備え、
    前記端末送受信部は、前記通信装置を介して前記情報を送受信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 回線交換通信を行う回線交換網と接続する網回線交換インタフェース部と、
    パケット交換通信を行うパケット交換網と接続する網パケット交換インタフェース部と、
    光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を、ATMセルとして送受信する網送受信部と、
    該網送受信部が送信する情報を、前記網回線交換インタフェース部及び前記網パケット交換インタフェース部から取得し、該取得した情報に、前記回線交換通信又は前記パケット交換通信のいずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、前記網送受信部が受信した情報を、前記TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、前記網回線交換インタフェース部及び前記網パケット交換インタフェース部に分けて提供する網制御部と
    を備えることを特徴とする網通信変換装置。
  4. 前記網送受信部は、前記網制御部が前記網回線交換インタフェース部から情報を取得すると、前記網制御部が次に情報を取得する前に、前記取得した情報を送信することを特徴とする請求項3に記載の網通信変換装置。
  5. 前記回線交換網又は前記パケット交換網の少なくとも1つに、シリアル通信により前記情報を提供する網シリアル通信インタフェース部、又は、前記回線交換網又は前記パケット交換網の少なくとも1つに、パラレル通信により前記情報を提供する網パラレル通信インタフェース部の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の網通信変換装置。
  6. 回線交換通信を行う回線交換端末装置と接続する端末回線交換インタフェース部と、
    パケット交換通信を行うパケット交換端末装置と接続する端末パケット交換インタフェース部と、
    光ファイバーケーブル又はディジタル加入者回線を介して情報を送受信する端末送受信部と、
    該端末送受信部が送信する情報を、前記端末回線交換インタフェース部及び前記端末パケット交換インタフェース部から取得し、該取得した情報に、前記回線交換通信又は前記パケット交換通信のいずれにより送受信する情報であるかを示す制御データであって、TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データを付加し、前記端末送受信部が受信した情報を、前記TCP層、IP層又はPPPoE層の少なくとも1つにおける制御データに基づいて、前記端末回線交換インタフェース部及び前記端末パケット交換インタフェース部に分けて提供する端末制御部と
    を備えることを特徴とする端末通信変換装置。
  7. 前記端末送受信部は、前記情報をATMセルとして送受信することを特徴とする請求項6に記載の端末通信変換装置。
  8. 前記端末送受信部は、前記端末制御部が前記端末回線交換インタフェース部から情報を取得すると、前記端末制御部が次に情報を取得する前に、前記取得した情報を送信することを特徴とする請求項6又は7に記載の端末通信変換装置。
  9. 前記回線交換端末装置又は前記パケット交換端末装置の少なくとも1つに、シリアル通信により前記情報を提供する端末シリアル通信インタフェース部、又は、前記回線交換端末装置又は前記パケット交換端末装置の少なくとも1つに、パラレル通信により情報を提供する端末パラレル通信インタフェース部の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の端末通信変換装置。
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