WO2006062081A1

WO2006062081A1 - 人形の毛髪

Info

Publication number: WO2006062081A1
Application number: PCT/JP2005/022344
Authority: WO
Inventors: Kazuaki Fujiwara; Masaaki Kobayashi; Kenichiro Cho
Original assignee: Kaneka Corporation
Priority date: 2004-12-07
Filing date: 2005-12-06
Publication date: 2006-06-15

Abstract

　十分な色調変化による美感を有するとともに、植毛後の染色加工等の必要がないため生産工程がとりわけ煩雑となることがなく、しかも熱処理による繊維の劣化がなく、品質面においても安定的に優れた人形の毛髪を提供する。　人形頭部に植毛された毛髪であって、色調および長さが相異なる２種以上の毛束からなり、かつ前記２種以上の毛束の色差（ΔＥ）が１以上となるよう選定したものであり、所望のヘアスタイルを形成した際に、毛先部分Ｂの色調が他の部分Ａ、Ｃとは異なる、いわゆるＴＩＰカラーと呼ばれるような特有の美感を有し、また、従来の人形用植毛ミシンにより、色調および長さが相異なる２種以上の毛束を植毛するため、植毛後の染色加工などの必要無しに、簡易な手法で、品質面においても安定的に優れた人形の毛髪を得ることができる。

Description

明細書

人形の毛髪

技術分野

[0001] 本発明は、人形の毛髪に関する。さらに詳しくは、色調変化による特有の美感を有する人形の毛髪に関する。

背景技術

[0002] 従来から、かつら用、特に若い女性向けのエクステンションと呼ばれる付け毛として、所望のヘアスタイルを形成した際に、毛先部の色調が他の部分とは異なっている、いわゆる TIPカラーと呼ばれるエクステンション力これまでになかった特有の美感を有するものとして、人気を集めている。特に、毛先へ向力つて色調のグラデユエーションを有するものは、極めて美しいものとなる。し力しながら、かつらとは製造方法が異なる人形の毛髪においては、このような色調変化を有するものは少ない。

[0003] 人形の毛髪の色調を段階的に変化させる例として、人形の毛髪を部分的に染色する手法が提案されている（特許文献 1参照)。これは、主として従来の人形用植毛ミシンによって所定の色を有する繊維を人形頭部に植毛したあとに、染色液を含浸させた多孔体を集合状態にある繊維の所望染色部位の繊維表面に接触配置し、高周波誘電加熱することにより、該人形の毛髪を部分染色する手法である。この手法によると、人形の毛髪の色を段階的に変化させることが可能である。しかし、この手法では、人形用植毛ミシンによって植毛するベースとなる繊維は一種類であり、従って該繊維が有する所定の色をベースとしてその上に部分着色するため、着色後もベースとなる繊維の色の影響が残り、十分な色の変化を出すことが必ずしも簡単ではなぐ無理に色の変化を出そうとすると、染色液を毛髪に含浸させた後の高周波誘電加熱条件を厳しくする必要が生じ、熱による繊維の劣化が生じる懸念がある。また、この手法では、主として繊維を従来の人形用植毛ミシンを用いて人形頭部に植毛した後に、染色のベースとなる繊維の一端を固定して力染色力卩ェを施すため、植毛工程とは別に染色工程を必要とし、生産工程が煩雑となる問題がある。尚、この手法において、染色工程は必ずしも人形用植毛ミシンによって繊維を人形頭部に植毛したあとには限られないが、該染色工程は繊維の一端が収束固定状態にあることが前提となっているため、仮に人形頭部への植毛前に染色を実施する場合でも、やはり従来の植毛ェ程とは別に染色工程を必要とするため、生産工程が煩雑なものとなることに変わりはない。

特許文献 1：特開平 10— 295942号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 本発明の目的は、十分な色調変化による美感を有するとともに、植毛後の染色カロェ等の必要がないため生産工程がとりわけ煩雑となることがなぐし力も熱処理による繊維の劣化がなぐ品質面においても安定的に優れた人形の毛髪を提供することである。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明に係る人形の毛髪は、人形頭部に植毛された毛髪であって、色調および長さが相異なる 2種以上の毛束力なり、かつ前記 2種以上の毛束の色差（Δ Ε)が 1以上であることを特徴とする。また、頭頂部から最も離れた最外周植毛ラインが環状であり、かつ前記最外周植毛ライン以外の植毛ライン力頭頂部を中心とした渦巻き状または同心環状であることが好ましい。さらに、前記 2種以上の毛束のうち最も短い毛束が、前記最外周植毛ラインを形成していることがより好ましい。さらに、分け目となる植毛ラインが、頭頂部から前頭部方向へ前記渦巻き状または同心環状の植毛ラインと交差する略直線上に植毛されていてもよい。さらに、前記 2種以上の毛束による渦巻き、または同心環状の植毛ラインが交互に存在するように形成されてヽることが好ましい。前記 2種以上の毛束の色調としては、より長い毛束ほどより淡い色調を有していることが好ましい。また、前記 2種以上の毛束の長さとしては、前記毛束各々の長さの差が、 1cm以上であること力さらに好ましい。

発明の効果

[0006] 本発明に係る人形の毛髪は、色調および長さが相異なる 2種以上の毛束力なり、かつ前記 2種以上の毛束は、それらの色差（ Δ E)が 1以上となるように選定されることにより、毛先部分に十分な色調変化が表れ、いわゆる TIPカラーと呼ばれるような特有の美感を有するものとなる。さらに、前記 2種以上の毛束による植毛ライン力交互に存在するように形成されることで、毛先へ向力つて色調の段階的変化を有する人形の毛髪が得られる。また、本発明の人形の毛髪は、色調の異なる 2種以上の毛束を用いるため、植毛後の染色加工の必要がなく生産工程が簡易なものとなる。

図面の簡単な説明

[0007] [図 1]本発明に係る人形毛髪における渦巻き状植毛ラインおよび分け目となる植毛ラインを示す概略図であり、（a)は側面図、（b)は平面図である。

[図 2]本発明に係る人形毛髪における本発明の同心環状植毛ラインを示す概略図であり、（a)は側面図、（b)は平面図である。

[図 3]本発明に係る人形の毛髪の外観図である。

[図 4]本発明に係る人形の毛髪の外観図である。

[図 5]本発明に係る人形の毛髪の、色調の階層変化を示す説明図である。

[図 6]本発明に係る人形の毛髪における他の植毛ラインの一例を示す概略図である。

[図 7]本発明に係る人形の毛髪における他の植毛ラインの一例を示す概略図である。

[図 8]本発明に係る人形の毛髪における他の植毛ラインの一例を示す概略図である。符号の説明

[0008] 1 頭頂部

2 最外周の環状植毛ライン

3 長い毛束による渦巻き状植毛ライン

4 短い毛束による渦巻き状植毛ライン

5 長い毛束による同心環状植毛ライン

6 短い毛束による同心環状植毛ライン

7 分け目となる植毛ライン

8 短い毛束

9 長い毛束

10 長い毛束による植毛ライン

11 短い毛束による植毛ライン発明を実施するための最良の形態

[0009] 以下本発明に係る人形の毛髪について、さらに詳細に説明する。

[0010] 本発明に係る人形の毛髪に用いられる繊維の素材は、人形毛髪用繊維として通常使用されているモダクリル系、ナイロン等のポリアミド系、塩化ビニル系、塩ィ匕ビ -リデン系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ビニロン、ポリウレタン等の合成繊維、木綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維、レーヨン、ポリノジック、キュブラ等の再生繊維、アセテート、トリアセテート等の半合成繊維等が挙げられ、特に限定されるものではないが、目的とする人形の毛髪として必要な品質、すなわち、良好な触感、風合い、光沢、色合いを得るためには、特にモダクリル系が好ましい。

[0011] 本発明に用いられる繊維には、必要に応じて、難燃剤、耐熱剤、光安定剤、蛍光剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、可塑剤、潤滑剤などの各種添加剤を含有させることができる。また、前記繊維を紡糸する前に顔料を含有させることにより、原着繊維を得ることちでさる。

[0012] 本発明に用いられる繊維は、染色加工による繊維の劣化がない原着繊維が好ましいが、原着されていない場合、通常の条件で染色したものを用いることもできる。

[0013] 本発明に用いられる繊維の単繊維繊度は、通常人形の毛髪に使用される繊維の繊度でよぐ特に限定はないが、あまりに太くなると剛毛となって触感や風合いが著しく損なわれる傾向があり、あまりに細いと人形の毛髪らしからぬ触感となることから、 5 〜100dtexが好ましぐ 10〜80dtexがより好ましい。

[0014] 本発明に用いられる繊維は、好ましくはマルチフィラメントであり、そのトータル繊度 ίま、 2500dtex以下力好ましく、 300〜1500dtex程度力より好まし!/ヽ。

[0015] 本発明に係る人形の毛髪は、前記のマルチフィラメントを、色調および長さの異なる 2種以上使用し、従来の人形用植毛ミシンを使用して人形頭部に植毛されたものである。従来の植毛方法としては、マルチフィラメントを人形用植毛ミシンにセットし、ボビン力連続的に送り出しながら、例えば軟質塩ィ匕ビニル製の人形頭部に、頭頂部を中心とした渦巻き状あるいは同心環状に、所定のピッチ幅で、外周から頭頂部へ向けて植毛しながら、順次、定長にカットし、植毛後に、マルチフィラメントの毛束を櫛などで整え、所望のヘアスタイルを形成させることによって得られる（以下、人形頭部に植毛されたマルチフィラメントの束を「毛束」という。 ) oこのような植毛方法においては、植毛するピッチ幅を調整することにより、例えばよりピッチ幅を狭くすることで、より密な植毛ラインを形成することができるなど、必要に応じて該植毛ラインの毛髪量を調整することができる。一方、本発明に係る人形の毛髪は、第一段階として、ある色調を有するマルチフィラメントを用いて、従来と同様の手法により、例えば軟質塩化ビニル製の人形頭部に、頭頂部を中心とした渦巻き状あるいは同心環状に、所定のピツチ幅で、外周から頭頂部へ向けて植毛しながら、順次、定長にカットし、第二段階として、色調の異なる他種のマルチフィラメントを人形用植毛ミシンにセットして、一種目のマルチフィラメントの毛束が植毛されていない部分に、所定のピッチ幅で、外周力頭頂部へ向けて植毛しながら、順次、前記一種目のマルチフィラメントの毛束とは異なる長さである定長にカットし、植毛後に、櫛などで植毛された毛束を整え、所望のヘアスタイルを形成させることによって得られる。すなわち、このような手法によれば、従来の人形用植毛ミシンを用いて、異なった色調の 2種以上のマルチフィラメントを、人形用植毛ミシンにセットし、異なる長さに植毛することで、植毛後の染色加工などの必要無しに、簡易な手法で、異なった色調および長さの毛束からなる人形の毛髪を得ることができる。本発明においては、使用する人形用植毛ミシンを一台のみとして、セットするマルチフィラメントの種類およびカット長の設定変更を行ってもよ!、し、複数の人形用植毛ミシンを用意して、それぞれのマルチフィラメントに、別の人形用植毛ミシンを使用してもょ、。

[0016] 本発明に係る人形の毛髪は、ストレートヘアであっても、カールヘアであってもよい。カールヘアに加工するためには、マルチフィラメントをボビン力連続的に人形用植毛ミシンに送り出す工程に、カーリングマシーンを設置し稼動させることで、該マルチフィラメントがボビン力も送り出され、人形用植毛ミシンで植毛されるまでに、カールを与えることができる。カーリングマシーンとしては、例えばイタリー式や台湾式が用いられ、毛髪を加工する為の手法としては、ロッドに巻きつけてカール形状を付与する方法や中空の金属筒内を通してカール形状を与える方法などがあり、さまざまな条件をとることができる。

[0017] 本発明は、人形頭部に植毛された毛髪であって、色調および長さが相異なる 2種以上の毛束からなり、かつ前記 2種以上の毛束の色差（ Δ E)が 1以上となるように選定された人形の毛髪に係るものである。

[0018] 本発明でいう色差とは、国際照明委員会（CIE)が定める L*a*b*表色系（CIE1 976L * a * b *色空間）に基づく色差であり、

AE=[(AL*)²+(Aa*)²+(Ab*)²]¹²

で与えられる。 L*a*b*表色系とは、 L*値は明るさを、 a*値は赤一緑の軸を、 b *値は黄一青の軸を表す混色系の表色系であり、 2色間の色差は、上式のように、 L *、 a*、 b*の差の 2乗値の和の平方根により、算出されるものである。この表色系は、日本の工業分野での色彩管理における色差の測定に広く用いられており、工業分野で実用される色空間のどの点の色についても、人の感覚と比較的共通した色差値が示され、一般に、 ΔΕが 1を超えると、ほとんどの人が容易に識別できると言われている。

[0019] 本発明においては、色差の測定には、 KONICA MINOLTA製、分光測色計 C M— 2600d (測色径 8φ)を使用し、 SCI (正反射光込み)方式で測定した。色差測定は、 25gZ25.4cmの測定する毛束を準備し、表面を櫛で整毛した後、上記分光測色計を用いて測光部を毛束表面に軽く押し当て測色した。 1サンプルにっき 2回上記測定を実施し、その平均値を求めた。

[0020] 本発明の 2種以上の毛束の色差は、各々の毛束で 1以上であり、 3以上がより好ましぐ 5以上がさらに好ましい。前記 2種以上の毛束の色差を 1以上とすることで、本発明の人形の毛髪は、ほとんどの人が容易に識別できる色調の変化を有することとなり、 5以上とすることで、色調の変化は鮮明なものとなる。

[0021] このような色調および長さが相異なる 2種以上の毛束力なり、かつ前記 2種以上の毛束の色差（ ΔΕ)力 ^以上である人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、短い毛束と長い毛束の色調が混じり合った部分と、長い毛束のみからなる毛先部分とで、色調が変化することとなり、いわゆる TIPカラーと呼ばれるような、毛先の色調が他の部分と異なった特有の美感を有するものとなる。

[0022] 本発明に用いる人形の毛髪の好ま U、態様としては、頭頂部から最も離れた最外周植毛ラインが環状であり、かつ前記最外周植毛ライン以外の植毛ラインが、頭頂部を中心とした渦巻き状または同心環状に植毛されている。図 1、 2に示すように、頭頂部 1から最も離れた最外周植毛ライン 2を環状とすることで、人形の頭髪の生え際ラインを美しく形成することができる。ここで環状とは、例えば耳周りの植毛ラインは、耳の輪郭に沿うようにカーブして形成されるなど、必ずしも円形には限られず、全体として輪のような形状を有することをいう。さらに、前記最外周植毛ライン 2以外の植毛ライン力頭頂部を中心とした渦巻き状または同心環状に形成されることで、植毛ラインが人形頭部全体に均一となるため、所望のヘアスタイルを形成した際に自然で美しい仕上がりとなる。植毛の手法としては、頭頂部を中心とした渦巻き状あるいは同心環状に、設定ピッチ幅を 2〜5mm、より好ましくは 2〜3mmとして、外周から頭頂部へ向けて植毛することが好ましぐこのような植毛手法によれば、渦巻き状または同心環状の連続的な植毛ラインを形成することとなるため、効率的かつ容易に均一な植毛状態を得ることができる。渦巻き状または同心環状の植毛ラインは、最外周植毛ラインを含めて、人形頭部を 4〜8周するように形成されることが好ましぐ 6〜7周程度が適度な毛髪量となり、より好ましい。ここで、前記渦巻き状に植毛する場合においても、頭頂部を中心とした最外周となる植毛ラインのみは、前頭部、側頭部および後頭部の毛髪の生え際ラインを美しく形成するために、渦巻き状ではなぐ環状となるように植毛されることが好ましい。植毛の手法としては、最外周の環状植毛ライン力も連続して頭頂部 1に向力つて渦巻き状に植毛することが好ましい。前記渦巻き状または同心環状の植毛ラインは、色調および長さが相異なる 2種以上の毛束により形成されていればよぐ前記 2種以上の毛束の使用比率や、植毛位置に特に制限はない。

さらに、前記 2種以上の毛束のうち最も短い毛束が、前記最外周植毛ラインを形成することが好ましい。このような植毛ラインを構成することで、例えば毛束を頭部後方へ流すストレートスタイル（図 3)や、ポニーテールスタイルを形成した際に、短い毛束と長い毛束の色調が混じり合った部分と、長い毛束のみ力なる毛先部分とで、色調が異なることとなるが、最外周に環状に植毛された前記最も短い毛束 8が、該ヘアスタイルの表面を被覆するように存在することとなり、外部力見たときの視覚への影響が最も大きぐ色調が目立つ毛束となる。そして、前記最外周に環状に植毛された毛束 8が最も短ヽ毛束により構成される一方で、前記ヘアスタイルを形成した際の毛先は、より長い毛束 9のみ力形成されることとなり、前記最も短い毛束 8がヘアスタイルの表面層を被覆した部分 Aと、より長い毛束 9のみ力形成された毛先部分 Bにおいて、色調の差が鮮明に表れ、いわゆる TIPカラーと呼ばれるような、特有の美感を有する人形の毛髪となる。

[0024] この場合、前記最も短、毛束 8がヘアスタイルの表面層を被覆した部分 Aにお、ては、前記最も短い毛束 8が表面を被覆するように存在し、外部から見たときの視覚への影響が最も大きく色調が目立つ毛束となるとしても、下層のより長い毛束 9が完全に隠れてしまうわけではなぐ該より長い毛束 9の色調も、混じり合つたように外部からは見てとることができることとなる。さらに、櫛を通すなどして人形の毛髪を均すことにより、表面の毛束と下層の毛束が、十分に混じり合うこととなる。従って、逆に前記最外周植毛ラインがより長、毛束により形成される場合には、短、毛束と長、毛束の色調が混じり合った部分と、長い毛束のみ力もなる毛先部分とで、色調が異なるものとなり、全体として穏やかな色調変化を有する、特有の美感をもつヘアスタイルとなる。

[0025] さらに、前記最外周の環状植毛ラインは、植毛時のピッチ幅を狭くして植毛することが好ましい。すなわち、前記最外周の環状植毛ライン以外は、 2〜5mmのピッチ幅で植毛するのに対し、最外周の環状植毛ラインのみは、約 lmmのピッチ幅とすることで、植毛ラインが密となり、該植毛ライン上に隙間のない、美しい生え際を形成することがでさる。

[0026] さらに、分け目となる植毛ライン（図 1中の符号 7)が、頭頂部から前頭部方向へ、前記渦巻き状または同心環状の植毛ラインと交差する略直線上に植毛されていてもよい。

[0027] このような植毛ラインを構成することで、分け目を有するヘアスタイル（図 4)を形成した際に、分け目部に植毛された毛束が、該ヘアスタイルの表面を被覆するように存在することとなり、美しい仕上がりとなる。さらに、前記分け目となる植毛ラインが、最も短い毛束により形成されることが、好ましい。このような植毛ラインを構成することで、分け目を有するヘアスタイル（図 4)を形成した際に、分け目部に植毛された前記最も短い毛束 8が、表面を被覆するように存在することとなり、外部から見たときの視覚への影響が最も大きぐ色調が目立つ毛束となる。そして、該ヘアスタイルを形成した際の毛先は、より長い毛束 9のみ力形成されるものとなり、前記最も短い毛束 8がへァスタイルの表面層を被覆した部分 Aと、より長い毛束 9のみ力形成された毛先部分 B において、色調の差が鮮明に表れることとなる。逆に、前記分け目となる植毛ラインが、より長い毛束により形成される場合には、短い毛束と長い毛束の色調が混じり合つた部分と、長い毛束のみ力なる毛先部分とで、色調が異なるものとなり、全体として穏やかな色調変化を有する、特有の美感をもつヘアスタイルとなる。

[0028] さらに、前記分け目となる植毛ライン（図 1中の符号 7)は、植毛時のピッチ幅を狭くし、より密度を高めて植毛することが好ましい。すなわち、分け目となる植毛ラインは、約 lmmのピッチ幅とすることで、植毛ラインが密となり、該植毛ライン上に隙間のない、美しい分け目を形成することができる。

[0029] さらに、本発明に用いる 2種以上の毛束による渦巻き、または同心環状の植毛ラインが交互に存在するように形成されて!ヽることが好ま Uヽ。

[0030] 以下、図 1に示すように、最外周の環状植毛ライン 2が短い毛束により形成され、かつそれ以外の植毛ラインが、短い毛束による渦巻き状の植毛ライン 4と、長い毛束による渦巻き状の植毛ライン 3を交互に存在するように形成された場合を例として、前記のような植毛ラインを構成することの効果を説明する。このような植毛ラインを構成することで、図 5に示すように、所望のヘアスタイルを形成した際に、最外周環状に植毛された前記短い毛束 8が、該ヘアスタイルの表面層を被覆するように存在し、その色調が最も目立つ部分 Aと、長い毛束 9のみ力形成された毛先部分 Bとの間に、色調が段階的に変化する部分 Cが存在することとなる。前記部分 Cは、短い毛束 8と長い毛束 9が交互に植毛されることで、それぞれ十分に混じり合った部分である。し力も短い毛束 8の毛先の位置が、人形頭部を周回する各植毛ライン毎に階層的な段差を有することとなるため、部分 Cにおいては、該ヘアスタイルの毛先に近づくほど、前記短い毛束 8の存在比率が、前記長い毛束 9に対し段階的に少なくなつていく。従って、部分 Cは、毛先に向けて、短い毛束が目立つ色調から、長い毛束のみの色調へ段階的に変化することとなる。このように、短い毛束の色調が目立つ部分 Aと、毛先に向けて段階的な色調変化を有する部分 Cと、長、毛束の色調を有する部分 Bとが形成されることとなり、毛先部分の色調が他の部分とは異なる、いわゆる TIPカラーと呼ばれるような、独特の美感を有する人形の毛髪となり、し力も毛先へ向けて色調のダラデュエーシヨンを有する部分 Cが表れるため、極めて優れた美感を有するものとなる。

[0031] また、逆に前記最外周の環状植毛ラインが長い毛束により形成され、かつそれ以外の植毛ラインが、短い毛束による渦巻き状の植毛ラインと、長い毛束による渦巻き状の植毛ラインが交互に存在するように形成された場合には、所望のヘアスタイルを形成した際に、長い毛束と短い毛束の色調が混じり合った部分 Aと、長い毛束のみから形成された毛先部分 Bとの間に、色調が段階的に変化する部分 Cが存在することとなる。前記部分 Cは、短い毛束と長い毛束が交互に植毛されることで、それぞれ十分に混じり合った部分であり、し力も短い毛束 8の毛先の位置が、人形頭部を周回する各植毛ライン毎に階層的な段差を有することとなるため、部分 Cにおいては、該ヘアスタイルの毛先に近づくほど、前記短い毛束 8の存在比率力前記長い毛束 9に対し段階的に少なくなつていく。従って、部分 Cは、毛先に向けて、長い毛束と短い毛束の色調が混じり合った色調から、長い毛束のみの色調へ段階的に変化することとなる。この場合、前記最外周の植毛ラインが短い毛束により形成された場合と比較して、毛先へ向けての色調変化は穏やかかなものとなる力長い毛束と短い毛束の色調が混じり合った部分 Aと、毛先に向けて段階的な色調変化を有する部分 Cと、長い毛束の色調を有する部分 Bとが形成されることとなり、毛先部分の色調が他の部分とは異なる、いわゆる TIPカラーと呼ばれるような、独特の美感を有する人形の毛髪となり、し力も毛先へ向けて穏やかな色調のグラデユエーシヨンを有する部分 Cが表れるため、極めて優れた美感を有するものとなる。

[0032] 以上のような植毛ライン以外にも、本発明に係る人形の毛髪は、色調および長さが異なっており、かつ各々の毛束の色差（ Δ E)が 1以上である 2種以上の毛束を用いていれば、任意の植毛ラインを形成することができ、前記 2種以上の毛束の使用比率や植毛位置によって、所望のヘアスタイルを形成した際に、短い毛束と長い毛束の色調がさまざまな態様に混じり合う部分と、長い毛束のみによる毛先部分が存在することとなり、それぞれ特有の美感を有するものとなる。例えば、図 6に示すように、長い毛束により、最外周の環状植毛ライン 2と頭頂部を中心とした同心環状の植毛ライン 1 0を形成した後に、色調の異なる短い毛束により、前記渦巻き状の植毛ラインと交差する、後頭部を経由して両側頭部を結ぶ略水平方向の植毛ライン 11を形成してもよい。前記植毛ライン 11は、水平方向以外にも、両端がやや下向き、あるいは上向きとなるように形成してもよい。また、図 7に示すように、長い毛束により、最外周の環状植毛ライン 2と符号 11で示す箇所以外の頭頂部を中心とした同心環状の植毛ライン 10 を形成した後に、色調の異なる短い毛束により、符号 11で示す箇所を形成してもよい。さらに、図 8に示すように、長い毛束により、最外周の環状植毛ライン 2と頭頂部付近を除く同心環状の植毛ライン 10を形成した後に、色調の異なる短い毛束により、頭頂部付近の同心環状の植毛ライン 11を形成してもよい。これらの場合、長い毛束と短い毛束の植毛ラインを入れ替えてもよぐ同心環状ではなく渦巻き状としてもよく、また、色調および長さの異なる 3種以上の毛束を用いてもよい。

[0033] さらに、本願発明の 2種以上の毛束のうち、より長い毛束ほどより淡い色調を有することが好ましい。このような構成とすることで、短い毛束と長い毛束の色調が混じり合つた部分 Aの色調が最も濃くなり、より長い毛束のみ力形成された毛先部分 Bが最も淡い色となることで、色調変化による美感は、極めて優れたものとなる。

[0034] さらに、前記 2種以上の毛束各々の長さの差が、 1cm以上であることが好ましい。このような構成とすることで、短い毛束と長い毛束の色調が混じり合った部分 Aと、長い毛束のみ力形成された毛先部分 Bが明確に分離されることとなり、視覚的に色調の変化を認めやすぐ美感としては極めて優れたものとなる。

[0035] 以下に実施例を記載するが、本発明は実施例に限定されるものではない。

実施例 1

[0036] (使用したマルチフィラメント）

モダクリル系マルチフィラメント KF440 (Dk. Brown (濃色）原液着色、 400dtex、株式会社カネ力製）

モダクリル系マルチフィラメント KF485 (Red (淡色）原液着色、 400dtex、株式会社カネ力製）

前記 2種のマルチフィラメント KF440、 KF485の色差 Δ Ε = 28. 0

(人形の毛髪の作製）

マルチフィラメント KF440を一般に用いられる人形用植毛ミシンにセットし、ボビンカゝら連続的に送り出しながら、直径 3cmの略球形の軟質塩化ビニル製人形頭部に、ピッチ幅を lmmに設定して、図 1に示すように頭頂部から最も離れた最外周を環状（図 1中の符号 2)に植毛し、続けて、ピッチ幅を 3mmに設定し、該マルチフィラメント K F440を頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 4)に植毛しながら、順次、長さ 12 . Ocmに定長にカットした。次に、同様の人形用植毛ミシンにマルチフィラメント KF4 85をセットし、ピッチ幅を 3mmに設定し、頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 3)に植毛しながら、順次、長さ 16. 5cmに定長カットした。その後、植毛された 2種のマルチフィラメントの毛束を櫛で整え、ポニーテールスタイルを形成した。トータル植毛量は、 6. 5gとした。

[0037] 以上のようにして得られた人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、最外周植毛ラインを形成する短い毛束が、ヘアスタイルの表面層を被覆し、その色調が最も目立つ部分と、長い毛束のみ力形成された毛先部分において、色調の差が鮮明に表れ、いわゆる若い女性向けの TIPカラーエクステンションのような、特有の美感を有するものとなった。し力も、毛先に向けて短い毛束が目立つ色調から長い毛束のみの色調へ段階的に変化していく部分が表れ、毛先へ向けて色調の階層的変化を有する極めて美しい人形の毛髪となった。また、本発明に係る人形の毛髪は、植毛前に着色されたマルチフィラメントを用いるため、植毛後の染色加工の必要がなく簡易な手法により得られた。

実施例 2

[0038] (使用したマルチフィラメント）

前記 2種のマルチフィラメント KF440、 KF485の色差 Δ Ε = 28. 0

(人形の毛髪の作製）

マルチフィラメント KF440を一般に用いられる人形用植毛ミシンにセットし、ボビンカゝら連続的に送り出しながら、直径 3cmの略球形の軟質塩化ビニル製人形頭部に、ピッチ幅を lmmに設定して、図 1に示すように頭頂部から最も離れた最外周を環状（図 1中の符号 2)に植毛し、続けて、ピッチ幅を 3mmに設定し、該マルチフィラメント K F440を頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 4)に植毛しながら、順次、長さ 14 . Ocmに定長にカットした。次に、同様の人形用植毛ミシンにマルチフィラメント KF4 85をセットし、ピッチ幅を 3mmに設定し、頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 3)に植毛しながら、順次、長さ 16. 5cmに定長カットした。さらに、マルチフィラメント KF440を用い、ピッチ幅を lmmに設定して、分け目となる植毛ライン（図 1中の符号 7)を形成しながら、順次、長さ 14. Ocmに定長にカットした。その後、植毛された 2種のマルチフィラメントの毛束を櫛で整え、分け目を有するヘアスタイル（図 4)を形成した。トータル植毛量は、 6. 8gとした。

[0039] 以上のようにして得られた人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、分け目となる植毛ラインを形成する短い毛束がヘアスタイルの表面層を被覆し、その色調が最も目立つ部分と、長い毛束のみ力形成された毛先部分において、色調の差が鮮明に表れ、いわゆる若い女性向けの TIPカラーエクステンションのような、特有の美感を有するものとなった。し力も、毛先に向けて短い毛束が目立つ色調から長い毛束のみの色調へ段階的に変化して、く部分が表れ、毛先へ向けて色調の階層的変化を有する極めて美しい人形の毛髪となった。また、本発明に係る人形の毛髪は、植毛前に着色されたマルチフィラメントを用いるため、植毛後の染色力卩ェの必要がなく簡易な手法により得られた。

実施例 3

[0040] (使用したマルチフィラメント）

モダクリル系マルチフィラメント KF472 (Reddish Blond (濃色）原液着色、 400dt ex,株式会社カネ力製）

モダクリル系マルチフィラメント KF510 (Lt. Blond (淡色）原液着色、 400dtex、株式会社カネ力製）

前記 2種のマルチフィラメント KF472、 KF510の色差 Δ Ε = 37. 0

(人形の毛髪の作製）

マルチフィラメント KF472を一般に用いられる人形用植毛ミシンにセットし、ボビンカゝら連続的に送り出しながら、直径 3cmの略球形の軟質塩化ビニル製人形頭部に、ピッチ幅を lmmに設定して、図 1に示すように頭頂部から最も離れた最外周を環状（図 1中の符号 2)に植毛し、続けて、ピッチ幅を 3mmに設定し、該マルチフィラメント K F472を頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 4)に植毛しながら、順次、長さ 14 . Ocmに定長にカットした。次に、同様の人形用植毛ミシンにマルチフィラメント KF5 10をセットし、ピッチ幅を 3mmに設定し、頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 3)に植毛しながら、順次、長さ 16. 5cmに定長カットした。その後、植毛された 2種のマルチフィラメントの毛束を櫛で整え、ポニーテールスタイルを形成した。トータル植毛量は、 7. lgとした。

[0041] 以上のようにして得られた人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、最外周植毛ラインを形成する短い毛束が、ヘアスタイルの表面層を被覆し、その色調が最も目立つ部分と、長い毛束のみ力形成された毛先部分において、色調の差が鮮明に表れ、いわゆる若い女性向けの TIPカラーエクステンションのような、特有の美感を有するものとなった。し力も、毛先に向けて短い毛束が目立つ色調から長い毛束のみの色調へ段階的に変化していく部分が表れ、毛先へ向けて色調の階層的変化を有する極めて美しい人形の毛髪となった。また、本発明に係る人形の毛髪は、植毛前に着色されたマルチフィラメントを用いるため、植毛後の染色加工の必要がなく簡易な手法により得られた。

実施例 4

[0042] (使用したマルチフィラメント）

前記 2種のマルチフィラメント KF472、 KF510の色差 Δ Ε = 37. 0

(人形の毛髪の作製）

マルチフィラメント KF472を一般に用いられる人形用植毛ミシンにセットし、ボビンカゝら連続的に送り出しながら、直径 3cmの略球形の軟質塩化ビニル製人形頭部に、ピッチ幅を lmmに設定して、図 1に示すように頭頂部から最も離れた最外周を環状（図 1中の符号 2)に植毛し、続けて、ピッチ幅を 3mmに設定し、該マルチフィラメント K F472を頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 4)に植毛しながら、順次、長さ 12 . Ocmに定長にカットした。次に、同様の人形用植毛ミシンにマルチフィラメント KF5 10をセットし、ピッチ幅を 3mmに設定し、頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 3)に植毛しながら、順次、長さ 16. 5cmに定長カットした。さらに、マルチフィラメント KF472を用い、ピッチ幅を lmmに設定して、分け目となる植毛ライン（図 1中の符号 7)を形成しながら、順次、長さ 12. Ocmに定長にカットした。その後、植毛された 2種のマルチフィラメントの毛束を櫛で整え、分け目を有するヘアスタイル（図 4)を形成した。トータル植毛量は、 7. Ogとした。

[0043] 以上のようにして得られた人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、分け目となる植毛ラインを形成する短い毛束が、ヘアスタイルの表面層を被覆し、その色調が最も目立つ部分と、長い毛束のみ力形成された毛先部分において、色調の差が鮮明に表れ、いわゆる若い女性向けの TIPカラーエクステンションのような、特有の美感を有するものとなった。し力も、毛先に向けて短い毛束が目立つ色調から長い毛束のみの色調へ段階的に変化して、く部分が表れ、毛先へ向けて色調の階層的変化を有する極めて美、人形の毛髪となった。

実施例 5

[0044] (使用したマルチフィラメント）

前記 2種のマルチフィラメント KF472、 KF510の色差 Δ Ε = 37. 0

(人形の毛髪の作製）

マルチフィラメント KF472を一般に用いられる人形用植毛ミシンにセットし、ボビンカゝら連続的に送り出しながら、直径 3cmの略球形の軟質塩化ビニル製人形頭部に、ピッチ幅を lmmに設定して、図 1に示すように頭頂部から最も離れた最外周を環状（図 1中の符号 2)に植毛し、続けて、ピッチ幅を 3mmに設定し、該マルチフィラメント K F472を頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 4)に植毛しながら、順次、長さ 12 . Ocmに定長にカットした。次に、同様の人形用植毛ミシンにマルチフィラメント KF5 10をセットし、ピッチ幅を 3mmに設定し、頭頂部に向力つて渦巻き状（図 1中の符号 3)に植毛しながら、順次、長さ 16. 5cmに定長カットした。さらに、マルチフィラメント KF510を用い、ピッチ幅を lmmに設定して、分け目となる植毛ライン（図 1中の符号 7)を形成しながら、順次、長さ 16.5cmに定長にカットした。その後、植毛された 2種のマルチフィラメントの毛束を櫛で整え、分け目を有するヘアスタイル（図 4)を形成した。トータル植毛量は、 7. 4gとした。

以上のようにして得られた人形の毛髪は、所望のヘアスタイルを形成した際に、長 V、毛束と短、毛束の色調が混じり合った部分と、長!、毛束のみからなる毛先部分とで、色調が異なるものとなり、全体として穏やかな色調変化を有する、いわゆる若い女性向けの TIPカラーエクステンションのような、特有の美感を有するものとなった。し力も、毛先に向けて長い毛束が目立つ色調から長い毛束のみの色調へ段階的に変化していく部分が表れ、毛先へ向けて穏ゃ力な色調の階層的変化を有する極めて美しい人形の毛髪となった。

Claims

請求の範囲

[1] 人形頭部に植毛された毛髪であって、色調および長さが相異なる 2種以上の毛束からなり、かつ前記 2種以上の毛束の色差（ Δ E)が 1以上である人形の毛髪。

[2] 頭頂部カゝら最も離れた最外周植毛ラインが環状であり、かつ前記最外周植毛ライン以外の植毛ラインが、頭頂部を中心とした渦巻き状または同心環状である請求項 1記載の毛髪。

[3] 前記 2種以上の毛束のうち最も短い毛束が、前記最外周植毛ラインを形成する請求項 2記載の毛髪。

[4] 分け目となる植毛ラインが、頭頂部から前頭部方向へ前記渦巻き状または同心環状の植毛ラインと交差する略直線上に植毛された請求項 2または 3記載の毛髪。

[5] 前記 2種以上の毛束による渦巻き、または同心環状の植毛ラインが交互に存在するように形成されて、る請求項 2〜4の、ずれかに記載の毛髪。

[6] 前記 2種以上の毛束のうち、より長い毛束ほどより淡い色調を有する請求項 1〜5のいずれかに記載の毛髪。

[7] 前記 2種以上の毛束各々の長さの差が、 1cm以上である請求項 1〜6のいずれかに記載の毛髪。