WO2006046347A1 - 分散補償素子 - Google Patents

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Abstract

 光パルスの伝送速度の高速化を実現することのできる低損失の分散補償素子を提供することを目的とする。  外部から入射される光パルスの波長分散を補償する分散補償素子において、入射端から出射端まで前記光パルスを導くためのコア部と、第1のクラッド層及び第2のクラッド層から成るクラッド部と、から成る導波路と、前記導波路によって導かれる前記光パルスに対して、前記波長分散の変動量の絶対値と、正負いずれかの符号と、を含む所定の分散特性を有する波長分散変動を付与するフォトニック結晶部と、を有し、前記フォトニック結晶部は、前記第1のクラッド層上に積層して形成され、前記コア部は、前記フォトニック結晶部上に積層して形成され、前記第2のクラッド層は、前記フォトニック結晶部上に部分的に積層し、かつ前記コア部の上部及び前記コア部の側部を覆うように形成されることを特徴とする。

Description

明 細 書
分散補償素子
技術分野
[0001] 本発明は、フォトニック結晶を用いた分散補償素子の技術分野に関し、特にフォト ニック結晶部と光を導くコア部とを個別に備えた低損失の分散補償素子に関する。 背景技術
[0002] 近年、長距離のデータ通信は光ファイバ一を介して行なわれており、データの伝送 速度も従来より飛躍的に高まっている。近い将来、このような光ファイバを介したデー タ通信において、超短光パルスを用い、現時点での伝送速度より遥かに高速な 160 GbitZsもしくはそれ以上の伝送速度で通信を行なうことが検討されて 、る。
[0003] ところで、データ通信を行なう場合、常にクロストークや伝送エラーという問題がつい て回るが、データの伝送速度が高まると、自ずと個々の光パルスの幅と、互いに前後 する光パルスの間隔が狭まってくるため、この問題は非常に重要な問題となる。
[0004] 光が物質中を進行する速度は、物質の屈折率で決まり、屈折率が大きいほど光速 度は遅くなる。ガラス、半導体、光学結晶等の物質では、屈折率は光の周波数 (空気 中の波長)によって変化するため、光速度は波長に依存することになる。この、屈折率 の波長依存性により、光パルスが物質中を進行する間に光パルスの波形を歪ませ、 パルスの時間幅が広がる要因となることが知られている。このように、光の波長に応じ て光速度が異なる、という特性を、以下、波長分散、あるいは単に分散と称する。
[0005] 上記のようにして、光ファイバ中を進行する間に、光パルスの波形が歪んだり、光パ ルスの時間幅が広がるわけである力 従来の伝送速度では光パルスの時間幅も大き いため、特に大きな問題とはならない。しかし、データの伝送速度が高まると、前後の 光パルスどうしが干渉するなどして、クロストークや伝送エラーが生じてしまう。このた め、現状の技術のままで単に伝送速度を高めようとしたのでは、より高速度でのデー タ通信は実現できな 、のである。
[0006] このような問題に対し、例えばフォトニック結晶を用い、波長分散を補償するという 試みが既に行われている。 [0007] フォトニック結晶は、屈折率が異なる二つの物質を周期的に配列した構造を有して おり、この配列の一部を欠陥させて欠陥導波路 (連続欠落部)を形成することで、特定 の周波数の光のみが通過し、この光に対して特定の波長分散を与える導波モードが 発生する。この導波モードを利用することで、光ファイバ伝送路の波長分散を補償す るのである (例えば、非特許文献 1参照。 )o
[0008] また、フォトニック結晶中に欠損導波路を設けて、当該欠損導波路に沿って光を伝 播させることにより、光パルスの位相の波長 (もしくは周波数、以下、単に波長と称する )の複数次の項に対して、それぞれ所定の波長分散変動を光に付与することを可能 にする分散補償素子についての技術が開示されている (例えば、特許文献 1参照。 ) 非特許文献 1 :細見和彦、勝山俊夫、「フォトニック結晶結合欠陥導波路の光伝搬特 性 (2)」、 "第 63回応用物理学会学術講演会講演予稿集第 3分冊"、社団法人応用物 理学会、平成 14年(2002年) 9月 24曰、 p. 917
特許文献 1:国際公開第 2004Z063797号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] し力しながら、上述した従来技術による分散補償素子の構造によれば、フォトニック 結晶中に光パルスを伝播する導波路 (欠陥導波路)を設けたため、導波路の大きさ はフォトニック結晶層の厚さ等に依存してしま 、、結果として断面積の小さ 、導波路と なってしまう。
[0010] このような断面積の小さい導波路に光パルスを入射させようとすると、非常に大きな ロス (損失)を生じさせてしまう。このようにロスの大きい分散補償素子は、広いスぺタト ル帯域を利用する超高速大容量光通信に適用することは非常に困難である。
[0011] そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、光パルスの伝送速度の高 速化を実現することのできる低損失の分散補償素子を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段
[0012] 上記課題を解決するため、請求項 1に記載の発明は、外部から入射される光パル スの波長分散を補償する分散補償素子において、入射端から出射端まで前記光パ ルスを導くためのコア部と、第 1のクラッド層及び第 2のクラッド層力 成るクラッド部と 、から成る導波路と、前記導波路によって導かれる前記光パルスに対して、前記波長 分散の変動量の絶対値と、正負いずれかの符号と、を含む所定の分散特性を有する 波長分散変動を付与するフォトニック結晶部と、を有し、前記フォトニック結晶部は、 前記第 1のクラッド層上に積層して形成され、前記コア部は、前記フォトニック結晶部 上に積層して形成され、前記第 2のクラッド層は、前記フォトニック結晶部上に部分的 に積層し、かつ前記コア部の上部及び前記コア部の側部を覆うように形成されること を特徴とする。
[0013] これによれば、波長分散を付与するフォトニック結晶部と光を導く導波路とが個別に 設けられるため、フォトニック結晶部の設計と導波路の設計とを個別に行なうことが可 能になる。これは、コア部とクラッド部の材質を変更して、屈折率の差を設定するなど 、導波路の断面積の自由な設計を可能とすることを意味している。したがって、本発 明の分散補償素子と光ファイバ一とを接続して、当該光ファイバ一力 光パルスを当 該分散補償素子に入射させる際に、損失を最小限に抑えて光パルスを素子内部へ 十分に取り込み、分散補償を確実に行なうことができる。また、コア部をフォトニック結 晶部上に積層して形成したため、コア部によって導かれる光はフォトニック結晶部に よる波長分散変動をより確実に受けることが可能になる。
[0014] 上記課題を解決するため、請求項 2に記載の発明は、請求項 1に記載の分散補償 素子において、前記フォトニック結晶部は、誘電率の異なる第 1の物質及び第 2の物 質とからなり、前記第 1の物質が所定のサイズと所定の配置間隔で前記第 2の物質中 にお 、て面状に配されることを特徴とする。
[0015] これによれば、誘電率の異なる第 1の物質を所定サイズと所定配置間隔で第 2の物 質中に面状に配列することで形成することができるため、特に複雑な構造となることも なぐ比較的低コストで分散補償素子を実現することが可能である。
[0016] 上記課題を解決するため、請求項 3に記載の発明は、請求項 2に記載の分散補償 素子において、前記フォトニック結晶部は、前記導波路の光パルスの進行方向に沿 つて配される複数の領域力 成り、各前記領域における前記第 1の物質の前記サイ ズ及び前記配置間隔は、前記各領域における前記分散特性が異なるよう定められる ことを特徴とする。
[0017] これによれば、フォトニック結晶部に複数の領域で構成し、それぞれの領域毎に第 2の物質中に配される第 1の物質のサイズと間隔を異ならせることで、正負の分散補 償や、複数次の分散補償を行なうことができる。
[0018] 上記課題を解決するため、請求項 4に記載の発明は、請求項 1乃至請求項 3のい ずれか一項に記載の分散補償素子において、前記導波路の屈折率を変化させて前 記波長分散の前記絶対値及び前記符号を制御すベぐ前記フォトニック結晶部にェ ネルギーを付与するエネルギー付与部を有することを特徴とする。
[0019] これによれば、導波路の屈折率を変化させるため、電気、熱、圧力等のエネルギー を外部力 独立して付与するためのエネルギー付与部を備えることで、光ノルスに与 える波長分散変動を自在に制御することができる。
[0020] 上記課題を解決するため、請求項 5に記載の発明は、請求項 4に記載の分散補償 素子において、前記エネルギー付与部は、前記フォトニック結晶部の前記各領域毎 にエネルギーを付与すること特徴とする。
[0021] これによれば、フォトニック結晶部の各領域毎に、個別にエネルギーを付与すること が可能になるので、それぞれの領域がターゲットとする正負の分散補償や、複数次 の分散補償を独立して制御することが可能になる。
[0022] 上記課題を解決するため、請求項 6に記載の発明は、請求項 4又は請求項 5に記 載の分散補償素子において、前記第 2の物質は、定常状態で所定のキャリア密度を 有する半導体から成り、前記エネルギー付与部は、前記半導体のキャリア密度を変 化させるべく前記フォトニック結晶部にエネルギーを付与することを特徴とする。
[0023] これによれば、フォトニック結晶部の第 2の物質を構成する半導体のキャリア密度を 変化させることにより、導波路によって導かれる光パルスに波長分散変動を付与する ことができる。
[0024] 上記課題を解決するため、請求項 7に記載の発明は、請求項 6に記載の分散補償 素子において、前記エネルギー付与部は、前記半導体のキャリア密度を変化させる ベく前記フォトニック結晶部に電圧を印加する電圧印加部を有することを特徴とする [0025] これによれば、フォトニック結晶部に電圧を印加して、フォトニック結晶部の第 2の物 質を構成する半導体のキャリア密度を変動させることによって、導波路によって導か れる光パルスに対して波長分散変動を付与することができる。
[0026] 上記課題を解決するため、請求項 8に記載の発明は、請求項 7に記載の分散補償 素子において、前記エネルギー付与部は、前記第 2の物質の電位を所定の値に保 持するための電位保持部を有することを特徴とする。
[0027] これによれば、フォトニック結晶部の第 2の物質の電位を所定の値に保持することが 可能になり、光パルスに対してより安定した分散補償を行なうことが可能になる。 上記課題を解決するため、請求項 9に記載の発明は、請求項 1乃至請求項 8のい ずれか一項に記載の分散補償素子において、前記フォトニック結晶部の光の進行方 向に沿った両側に光の伝搬を抑制するバリア領域を有することを特徴とする。
これによれば、光の進行方向に対して水平方向への光の拡散を防いで、精度よく 確実に光を伝播させることができる。
発明の効果
[0028] 本発明によれば、波長分散を付与するフォトニック結晶部と光を導く導波路とが個 別に設けられるため、導波路の断面積を自由に設計することができ、光パルスの減 衰を最小限に抑えて素子内部へ十分に取り込むことができ、分散補償を確実に行な うことを実現する低損失の分散補償素子を提供することができる。
図面の簡単な説明
[0029] [図 1]本実施形態に力かる分散補償素子の断面図である。
[図 2A]フォトニック結晶層 4におけるフォトニック結晶領域 R1の説明図である。
[図 2B]フォトニック結晶層 4におけるフォトニック結晶領域 R1を伝播する光の説明図 である。
[図 3]フォトニック結晶層 4の各領域における導波モードの説明図である。
圆 4]分散補償素子 1の形成手順の説明図である。
[図 5]分散補償素子 1の形成手順の説明図である。
[図 6]分散補償素子 1の形成手順の説明図である。
[図 7A]バリア層を設けたフォトニック結晶層 4を有する分散補償素子の概略説明図で ある。
[図 7B]ノリア層を設けたフォトニック結晶層 4の構成説明図である。
[図 8]他の変形構成例によるバリア層を設けたフォトニック結晶層 4の説明図である。
[図 9]光の周波数に対する位相の変化を示すグラフである。
[図 10]孔 41の直径が 242nmの光の周波数に対する位相の変化を示すグラフである
[図 11]多モード導波路を用いた波長分散補正素子である。
[図 12]方向性結合を用いた波長分散補正デバイスを示す説明図である。
符号の説明
[0030] 1 分散補償素子
2 基板
3 クラッド、層
4 フォトニック結晶層
41 孔
42 端子部
5、 5A、 5B コア層
6 クラッド、層
7 内部電極
T 電極
8a, 8b 電極
9 基準電極
R1 フォトニック結晶領域
R2 拡張領域
a、 d 間隔
r 半径
発明を実施するための最良の形態
[0031] 以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[分散補償素子の構成及び機能] 先ず、図 1乃至図 3を参照して、本実施形態にかかる分散補償素子の構成及び機 能を説明する。
図 1は、本実施形態に力かる分散補償素子の断面図である。
[0032] 図 1に示すように、本実施形態における分散補償素子 1は、基板 2、フォトニック結 晶層(フォトニック結晶部) 4、光パルスを導くためのコア層(コア部) 5、当該コア層 5と 共に導波路として機能するクラッド層(第 1のクラッド層) 3及びクラッド層(第 2のクラッ ド層) 6、そしてこれら各部材に対して所定のエネルギーを付与するエネルギー付与 部として機能する内部電極 7、電極 、電極 8a、 8b及び基準電極 9を備えて構成さ れる。
[0033] 基板 2は、例えばシリコン(Si)によって形成され、導電性を持たせるため不純物が 添カ卩されている。
[0034] クラッド層 3は、コア層 5及びクラッド層 6と共に導波路として機能し、例えばシリコン 酸化膜 (SiO )又は窒化シリコン膜によって形成され、基板 2上に積層される。
2
[0035] フォトニック結晶層 4は、分散補償素子 1内を伝播する光に対して、波長分散の変 動量の絶対値と、正負いずれかの符号と、を含む分散特性を有する波長分散変動を 付与するためのものである。このフォトニック結晶層 4は、例えば第 2の物質としてのシ リコン (Si)を母材として形成され、クラッド層 3上に積層される。
[0036] より具体的には、当該フォトニック結晶層 4は、シリコン (Si)によって形成された母材 に面状に複数の孔 41を形成し、当該孔 41に母材の誘電率と異なる誘電率を有する 第 1の物質としてのシリコン酸ィ匕膜 (SiO )を充填して形成されたフォトニック結晶領
2
域 R1と、当該フォトニック結晶領域 R1の両側に孔 41が形成されて!ヽな ヽ拡張領域 R 2と、により構成されている。
[0037] なお、上記面状とは、フォトニック結晶層 4内に二次元方向に配列されている平面 状等の形状を意味し、光パルスに対して波長分散変動を付与する本発明におけるフ オトニック結晶としての効果を発揮させる場合には、フォトニック結晶層 4が製造工程 において曲面や平面と曲面とが組み合わされた形状となった場合に、当該形状に沿 つた配列も含むものとする。しかし、当該分散補償素子 1へ入射する光の直線性を考 慮すると、フォトニック結晶層 4は面状の一例として平面状に形成されることが望まし い。
[0038] すなわち、フォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1にかかる母材 (シリコン(S i) )部分が本発明における第 2の物質として機能し、孔 41 (シリコン酸ィ匕膜 (SiO ) )部
2 分が本発明における第 1の物質として機能することになる。尚、フォトニック結晶層 4 の詳細な説明及び当該フォトニック結晶層 4によって行なわれる波長分散変動につ いては後に詳述する。
[0039] コア層 5は、クラッド層 3及びクラッド層 6と共に導波路として機能し、光パルスを分散 補償素子 1の入射端力 出射端まで導くためのものであり、例えば窒化ケィ素(Si N
3 4
)によって形成され、後述するフォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1上に積 層される。
[0040] そして、クラッド層 6は、クラッド層 3及びコア層 5と共に導波路として機能し、クラッド 層 3と同様にシリコン酸ィ匕膜 (SiO )又は窒化シリコン膜によって形成され、コア層 5の
2
上面及び側面を覆うようにコア層 5及びフォトニック結晶層 4上に積層されて形成され る。
[0041] 内部電極 7は、例えばアルミニウム (A1)等によって形成され、コア層 5の上部に配さ れるようクラッド層 6上に積層される。そして、内部電極 7は、エネルギー付与部及び 電圧印加部として機能し、フォトニック結晶層 4に所定のバイアス電圧を印加するため のものである。なお、当該内部電極 7は、後述するフォトニック結晶層 4のそれぞれの 領域 (I)乃至 (IV)ごとに設けられ、それぞれの領域毎にバイアス電圧を印加すること が可能に構成されている。これによりフォトニック結晶層 4のキャリア密度が変化し、屈 折率が変化することにより、光パルスに対して波長分散変動を付与することが可能に なる。すなわち、それぞれの領域がターゲットとする正負の分散補償や、複数次の分 散補償を独立して制御することができる。なお、内部電極 7はそれぞれの領域毎に制 御可能に設けることができればよい。従って各領域の数だけ備えてもよぐ或いは個 々に独立した複数の電極力も成る 1つの電極ユニットとして設けてもよい。
[0042] 電極 7'、電極 8a及び 8bは、例えばチタン Zニッケル合金 (TiNi)及びアルミ Zカツ パー合金 (AlCu)によって形成され、クラッド層 6及びフォトニック結晶層 4との接触面 を比較的硬 、合金であるチタン Zニッケル合金 (TiNi)で形成し、図示しな!ヽリード 線等との接触面を比較的柔らカ 、アルミ Zカッパ一合金 (AlCu)で形成する。これに より、クラッド層 6やフォトニック結晶層 4とはチタン Zニッケル合金 (TiNi)を介して確 実に接着でき、さらに、リード線等とはアルミ Zカッパ一合金 (AlCu)を介して確実に 接着することが可能になる。従って、当該リード線等を介して図示しない外部電極と 電気的に接続され、当該外部電極を介して電極 、電極 8a及び 8bに対する電圧制 御を行なうことが可能になる。
[0043] また、電極 8a及び 8bはエネルギー付与部として機能し、後述するフォトニック結晶 層 4の拡張領域 R2上に備えられる。これにより、フォトニック結晶層 4の母材であるシ リコン (Si)部分 (フォトニック結晶層 4の孔 41以外の部分)に端子部 42を介して電気 的に接続し、当該シリコン (Si)部分の電位を保持する電位保持部として機能するよう に構成されている。
[0044] また電極 8aを FET (Field Effect Transistor)におけるドレイン、電極 8bをソースとみ たてて当該電極 8bを GND接続し、フォトニック結晶層 4の母材であるシリコン(Si)部 分にバイアスを印加するよう構成することも可能である。このバイアスは、当該シリコン (Si)部分が n型の場合には正、 p型の場合には負のバイアスを印加することになる。
[0045] これによれば、電極 8aと電極 8bの間に流れる電流量を測定して、フォトニック結晶 層 4のシリコン (Si)部分のキャリア密度変化を外部モニタリングすることにより、分散 特性を把握することが可能になる。また、電極 8aと電極 8bの間にバイアスを印加する ことにより、フォトニック結晶層 4のシリコン (Si)部分に印加する電圧を僅かな単位で 変更することが可能であり、これにより、当該シリコン (Si)部分のキャリア密度のチュ 一-ングを高分解能化することが可能になる。
[0046] また、このフォトニック結晶層 4のシリコン (Si)部分と、シリコン酸ィ匕膜 (SiO )によって
2 形成された孔 41との間の界面準位にてキャリアがトラップされてしまい、電極^ に電 圧を印加しても充分にフォトニック結晶層 4のシリコン (Si)部分のキャリア密度が変化 しない場合がある。この場合であっても、電極 8aと電極 8bの間に電圧をかけ、界面準 位にトラップされたキャリアを放出することによって、界面準位による影響を除去し、フ オトニック結晶層 4のシリコン (Si)部分のキャリア密度の変化を円滑に促進することが 可能となる。 [0047] 基準電極 9は、例えばアルミニウム (A1)によって形成され、フォトニック結晶層 4に 所定の基準電圧を与えるためのものである。
[0048] なお、分散補償素子 1の形成手順については後に詳述する。
[0049] [フォトニック結晶層]
フォトニック結晶層 4は、上述したようにシリコン (Si)によって形成された母材に二次 元面方向に複数の孔 41を形成し、当該孔 41に母材の誘電率と異なる誘電率を有す る第 1の物質としてのシリコン酸ィ匕膜 (SiO )を充填して形成されたフォトニック結晶領
2
域 R1と、当該フォトニック結晶領域 R1の両側に孔 41が形成されて!ヽな ヽ拡張領域 R 2と、により構成されている。
[0050] ここで、図 2Aを用いてフォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1について詳細 に説明する。
[0051] 図 2Aはフォトニック結晶層 4におけるフォトニック結晶領域 R1の説明図である。
[0052] フォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1に形成された孔 41は、所定の半径( サイ )rを有し、正三角形を単位胞とする三角格子状に配列され、各単位胞におけ る孔 41同士は所定の間隔 (正三角形の一辺の長さ) aを隔てて配列されている。そし て、フォトニック結晶領域 R1は、当該孔 41の半径 r及び間隔 aを夫々異ならせた領域 (1)、(11)、(III)及び (IV)によって構成される。これにより、分散補償素子 1内を伝播す る光パルスの導波モードの複数次の光に対する分散補償を実現するようになってい る。なお、それぞれの領域において光パルスに対して付与される波長分散変動につ いては後に詳述する。
[0053] 同図に示す如ぐ互いに隣接する領域間の境界部で、屈折率の違いから生じる反 射による光減衰が最小となるように各領域を配置する。すなわち、互いに隣接する領 域の屈折率差が大きいと、互いに隣接する領域間の境界部で光が反射しやすくなり 、この反射により光の損失が大きくなるだけでなぐ進行してくる波に干渉を与えて、 分散補償値に影響を及ぼしてしまう。従って、隣り合う領域の屈折率の差ができるだ け小さくなるように配列することが望ま U、。
[0054] 本実施形態においては、同図に示す如ぐ光の進行方向に沿って順にそれぞれの 領域を配置する際に、各領域における孔 41の間隔 aの小さいほうから順に配列する と共に、各領域の境界で隣接する孔 41間の間隔は、それぞれの領域における孔 41 の間隔 aの大きいほうの値より短くなるよう構成する。
[0055] つまり、領域 (I)における孔 41の間隔 aを「al」とし、領域 (II)における孔 41の間隔 a を「a 1」より大き 、値である「a2」とし、領域 (III)における孔 41の間隔 aを「a2」より大き い値である「a3」とし、領域 (IV)における孔 41の間隔 aを「a3」より更に大きい値である 「a4」とした場合には、孔 41の間隔 aの小さい領域力も順に領域 (1)、領域 (11)、領域 (I 11)、そして領域 (IV)と配列すると共に、領域 (I)と領域 (II)との境界で隣接する孔 41 間の間隔 dlは、「a2」より短くなるように、また、領域 (II)と領域 (III)との境界で隣接す る孔 41間の間隔 d2は、「a3」より短くなるように、また、領域 (III)と領域 (IV)との境界 で隣接する孔 41間の間隔 d3は、「a4」より短くなるように、構成する(図 2 (A)参照)。
[0056] そして、分散補償素子 1の一端側の入射端から、フォトニック結晶層 4の上部に備え た上記コア層 5に入射した光は、フォトニック結晶層 4の各領域 (1)、(11)、(III)及び (IV )にて、夫々の領域における孔 41の半径 rと間隔 aに応じた波長分散変動を受けつつ 、図 2Bにおいて矢印で示す如く同図中を左力 右へと伝播しながら、分散補償素子 1の他端側の出射端から出射するようになっている。
[0057] すなわち、フォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1の上部に備えたコア層 5 内を伝播する光は、当該コア層 5の基板側(図 1において下方)に備えたクラッド層 3 と、コア層 5の上面及び側面を覆うように備えられたクラッド層 6と、によって反射され ながらコア層 5内を伝播する。なお、実際にはコア層 5内を伝播する光は、クラッド層 3 及びクラッド層 6の境界面が完全な反射面とはならないため、コア層 5内に完全に閉 じ込められて伝播することはない。従って、クラッド層 3、コア層 5及びクラッド層 6が本 発明における導波路として形成されて!ヽる。
[0058] そして、光がコア層 5内を伝播するとき、フォトニック結晶層 4の領域 (I)の上を伝播 する際には、この領域 (I)の孔 41の半径 rlと間隔 alに応じた波長分散変動を受け、 続いて領域 (II)を伝播する間に、この領域 (II)の孔 41の半径 r2と間隔 a2に応じた波長 分散を受け、同様にして領域 (III)及び領域 (IV)を伝播する間に、それぞれの領域 (III )及び領域 (IV)の孔 41の半径 r3と間隔 a3、及び半径 r4及び r4に応じた波長分散変 動を受ける。 [0059] つまり、このコア層 5から出射した光は、フォトニック結晶層 4の全ての領域 (I)乃至( IV)における波長分散変動を受けて出射することとなる。
[0060] [波長分散変動]
続いて、フォトニック結晶層 4による波長分散変動について具体的に説明する。
[0061] なお、本発明における分散補償素子に用いるフォトニック結晶は、伝搬する光の周 波数が、いわゆる下肢分枝のフォトニックバンド領域、すなわち、最低周波数のフォト ニックギャップの下側にあるフォトニックバンド領域に対応するフォトニック結晶と、伝 搬する光の周波数が、上肢分枝のフォトニックバンド領域、すなわち、上記フォト-ッ クギャップの上側にあるフォトニックバンド領域に対応するフォトニック結晶とがあり、ど ちらの場合も適用可能である力 本実施の形態では、導波モードの分枝が波数ゼロ で最近接するフォトニック結晶を用いて説明する。
[0062] ところで、光が物質中を伝搬する際の様子を調べる際に、周波数一波数の関係が 重要となる。この関係より、光が物質中を伝搬する際の速度が求まる。この速度は光 パルスの重心が移動するスピードを指し、群速度と呼ばれる。群速度は、周波数一波 数特性曲線の傾き (微分係数)として与えられる。真空や空気中では、周波数一波数 特性は直線となり、群速度は周波数によらず一定であるが、ガラス,半導体'金属など の物質中では周波数一波数特性は直線にならず、群速度は周波数に応じて変化す る。したがって、空気中から入射した光が物質を透過する場合、空気中から入射する 光の周波数 (波長と言!、換えてよ!、;)に応じて群速度は変化する。光パルスは単一の 波長だけでなぐさまざまな波長成分を含んでいるので、群速度が波長に依存すると 物質中を伝搬するにつれて光パルスの幅が拡がり、波形が歪んでしまう。群速度が 波長 (または周波数)に依存するとき、その依存性を波長分散と呼ぶ。また、群速度が 波長 (または周波数)に応じて変化する割合を群速度分散と呼ぶ。群速度分散は、周 波数一波数特性曲線の二階微分に等しい。さらに、このようにして生じる波形の歪み は、正、負、ゼロの波長分散だけではなぐ 2次、 3次、…と複数次の波長分散も含む ものである。
[0063] そこで、上述したように 4つの領域 (I)乃至 (IV)を有するよう構成し、これら 4個の領 域 (1)、(Π)、(III)及び (IV)において、それぞれ独立して設けられた内部電極 7によって それぞれの領域毎に独立してバイアス電圧を印加することにより、当該各領域におけ るフォトニック結晶層 4のキャリア密度を変化させて屈折率を変化させることによって、 3次までの分散補償を行なう。より具体的には、 2次の項の正負、 3次の項の正負、計 4通りの波長分散 (波長分散変動)を与えるよう、それぞれの領域において孔 41の半 径 rと間隔 aが上述の如く設定されている。
[0064] 図 3は、各領域における導波モードの説明図であり、同図に示す如ぐ領域 (I)が 2 次の項の正、領域 (IV)が 2次の項の負、領域 (II)が 3次の項の正、領域 (III)が 3次の項 の負の波長分散を与える場合、
領域 (I)では、 k=c v 2
2
領域 (IV)では、 k= c, v 2
2
領域 (Π)では、 k= c,, V 2 + c v 3
2 3
領域 (m)では、 k=— c,,, v 2— c
2 , v 3
3 、
の式で表される曲線となる。ただし、各式は中心周波数付近の周波数一波数特性曲 線を Vのべき乗で近似して表している。
[0065] ここで、 k :波数、 c :正の数、 V:中心周波数を原点として表した周波数である。
[0066] そして、領域 (I)乃至 (IV)を合成した、数式 1において、 2次の項の係数: (c c' +c
2 2
" -c' ' ' )が分散補償素子 1内を伝播する光に対して 2次の分散補償値を与え、
2 2
3次の項の係数: (c c' )が分散補償素子 1内を伝播する光に対して 3次の分散補
3 3
償値を付与する。
[0067] k= (c c, + c " c,,, ) v 2 + (c c, ) V 3
2 2 2 2 3 3
したがって、内部電極 7によって各領域にカ卩えるバイアス電圧を調整することによつ て、曲線を変動させることにより、コア層 5によって導かれる光パルスに対して波長分 散変動を付与する。
[0068] 本実施形態においては、分散補償素子 1内を伝播する光パルスの導波モードにつ いて 3次までの波長分散変動を付与して分散補償を行なうために、フォトニック結晶 層 4を 4つの領域 (I)乃至 (IV)を有するよう構成したが、当該領域を増減させることに より、変動させる次数を容易に増減することができる。つまり、 n次までの波長につい て分散変動を発生させて分散補償を行なうよう構成するためには、フォトニック結晶 層 4は、 2(n— 1)個の領域を有するよう構成すればよい。
[0069] また、本実施形態では、互いに隣接する領域間の境界部で、屈折率の違いから生 じる反射による光減衰が最小となるよう各領域における孔 41の間隔 aの小さいほうか ら順に配列させたが、これに限らず、屈折率の違いから生じる反射による光減衰が最 小となるよう、隣り合う領域の屈折率の差ができるだけ小さくなるよう配置させればよく 、各領域における孔 41の間隔 aの大きいほうから順に配列させても、大小ばらばらで あってもよい。
[0070] [分散補償素子の形成手順]
続いて、分散補償素子 1の形成手順について図 4乃至図 6を用いて説明する。
[0071] まず、シリコン力も成る基板 2上に、シリコン酸ィ匕膜 (SiO )から成るクラッド層 3を積
2
層する(図 4 (a)参照)。基板 2は、例えば 500 m程度の厚さを有し、クラッド層 3は 例えば 300nmの厚さを有する。
[0072] 次に、フォトニック結晶層 4を形成すベぐ母材となるシリコン(Si)をクラッド層 3の上 部に積層する(図 4 (b) )。
[0073] そしてこのシリコン (Si)に孔 41を所定のサイズ及び間隔で形成する(フォトニック結 晶層 4のフォトニック結晶領域 R1に該当する)と共に、両側部に端子部 42を設ける( フォトニック結晶層 4の拡張領域 R2に該当する)(図 4 (c) )。
[0074] このようなフォトニック結晶層 4は、シリコン(Si)の上にレジストを塗布し、フォトリソグ ラフィ等の手法によりそれぞれの領域 (I)乃至 (IV)毎に定められたサイズと間隔で、 孔 41のパターンをレジスト上に形成する。そして、ドライエッチングによりシリコン (Si) 上に孔 41のパターンを形成する。
[0075] また端子部 42は、不純物をイオン注入等によってドープしたものである。これにより
、電極 8が電気的に接続される端子部 42では電気抵抗力 S小さくなり、電界が集中し やすくなる。
[0076] このような不純物としては、半導体でも用いられている、 p型元素の B (ホウ素)、 Al ( アルミニウム)、 Ga (ガリウム)、 In (インジウム)、 T1 (タリウム)、 n型元素の N (窒素)、 P (リン)、 As (砒素)、 Sb (アンチモン)、 Bi (ビスマス)等がある。これらのうち、 p型元素 では、ドープを容易に行なえることから、 B (ホウ素)が特に好適である。 [0077] 続いて、シリコン(Si)の孔 41内を、シリコン(Si) (フォトニック結晶層 4の母材)の誘 電率と異なる誘電率を有するシリコン酸化膜 (SiO )で充填すベぐシリコン酸化膜(
2
SiO )を塗布し(図 4 (d) )、不要部分を研磨(例えば CMP (Chemical Mechanical Poli
2
sh)等)によって除去する(図 4 (e) )。こうして、誘電率の異なるシリコン酸化膜 (SiO )
2 とシリコン層(Si)とからなり、シリコン酸ィ匕膜 (SiO )がそれぞれの領域 (I)乃至 (IV)毎
2
に定められたサイズと配置間隔でシリコン層(Si)中に配されるフォトニック結晶層 4が クラッド層 3上に積層して形成される。
[0078] 次に、コア層 5を形成すベぐフォトニック結晶層 4の上部に窒化ケィ素(Si N )の
3 4 層を積層する(図 4 (f) )。
[0079] そして、所定の幅及び高さで窒化ケィ素(Si N )の層をパターユングする(図 5 (g) )
3 4
。所定の幅は例えば 1 m、所定の高さは例えば 400nm等であり、当該分散補償素 子 1に入射させて分散補償を行なおうとする対象の光パルスの入射ビーム径に応じ、 最適な大きさに設定することができる。
[0080] 続いて、クラッド層 6を形成すベぐフォトニック結晶層 4及びコア層 5の上部にシリコ ン酸ィ匕膜 (SiO )を積層し (図 5 (h) )、不要部分を CMP研磨等によって除去した後
2
に、内部電極 7を形成すべくアルミニウム (A1)を蒸着する(図 5 (i) )。
[0081] そして、蒸着したアルミニウム (A1)を、コア層 5の上部に配するよう所定の大きさに 成形する(図 5 (j) )。
[0082] 次に、フォトニック結晶層 4上に積層したシリコン酸ィ匕膜 (SiO )、及び成形したアル
2
ミニゥムの上部に更にシリコン酸ィ匕膜 (SiO )を塗布し、不要部分を CMP研磨等によ
2
つて除去して表面に安定化処理(Passivation)を施す(図 5 (k) )。以上の処理により、 内部電極 7がシリコン酸ィ匕膜 (SiO ) (クラッド層 6)内部に配されるようになっている。
2
[0083] 続いて、シリコン酸ィ匕膜 (SiO )をパターユングする(図 5 (1) )。
2
[0084] そして、電極 7'、電極 8a及び 8bの材料であるチタン Zニッケル合金(TiNi)及びァ ルミ Zカッパ一合金 (AlCu)を上部全面に配し(図 6 (m) )、クラッド層 6上でパター- ングして電極 、電極 8a及び 8bを形成する(図 6 (n) )。
[0085] 次に、基板 2の下面にアルミニウム (A1)を蒸着して、基準電極 9を形成する(図 6 (o ) )。この際、基板 2に基準電極 9が接続される面は、電気抵抗を小さくするため、不純 物をドープし、例えば端子部 42と同等のキャリア密度とするのが好ましい。
[0086] 以上説明した如く形成された分散補償素子 1は、波長分散を付与するフォトニック 結晶層 4とは別に光を導くための導波路とを個別に設けたので、フォトニック結晶層 4 の設計と導波路の設計とを個別に行なうことが可能になる。従って、光パルスの径が 比較的大きい場合であっても、コア層 5の大きさを調整して光パルスを素子内部へ容 易に取り込むことができる。
[0087] また、コア層 5をフォトニック結晶層 4上に積層させるよう配置したため、コア層 5によ つて導かれる光パルスはフォトニック結晶層 4による波長分散変動を確実に受けるこ とがでさる。
[0088] 従って、光ファイバ伝送路から取り出した光パルスをモニタリングし、その波長分散 情報に基づき、波長分散を制御する分散補償システム等に分散補償素子 1を用いる ことにより、光ファイバ伝送路において、温度、気象等による条件変動が生じても、常 に最適な分散補償を行なうことができる。
[0089] その結果、広いスペクトル帯域を利用する超高速大容量光通信に対応する波長分 散補償を実現することができ、伝送速度のさらなる高速化を十分に実現することが可 能となる。
[0090] なお、上述した実施の形態において、フォトニック結晶層 4のそれぞれの領域毎に 設けられた内部電極 7を用いてノ ィァス電圧を印加することで、フォトニック結晶層 4 のキャリア密度を変化させて屈折率を変化させる構成としたが、これ以外の手段をェ ネルギー付与部として用いることも可能である。
[0091] 例えば、各領域 (I)乃至 (IV)にヒータを設け、ヒータに電流を流してフォトニック結晶 層 4の温度を上昇させるのである。屈折率の温度依存性により、フォトニック結晶層 4 の屈折率を変化させることができる。
[0092] さらに、圧電素子により所定のストレスをフォトニック結晶層 4の両面から印加するこ とでひずみを加え、屈折率を変化させることもできる。
[0093] なお、上述した説明において、本実施形態における分散補償素子 1は、通信用波 長帯域である 1.55 μ m帯の周波数を有する光パルスに対する分散補償を行なうもの とし、各部材の大きさ等を例示した。 [0094] [フォトニック結晶層の変形構成例]
上述した実施形態におけるフォトニック結晶層 4について、他の変形構成例を図を 用いて以下に説明する。
[0095] (1)変形構成例 1
フォトニック結晶層 4の変形構成例を図 7を用いて説明する。
[0096] 上述した実施形態におけるフォトニック結晶層 4は、シリコン (Si)によって形成され た母材に対し面状に複数の孔 41を形成し、当該孔 41に母材の誘電率と異なる誘電 率を有するシリコン酸化膜 (SiO )を充填して形成されたフォトニック結晶領域 R1と、
2
当該フォトニック結晶領域 R1の両側に孔 41が形成されていない拡張領域 R2と、に より構成したが、更に、フォトニック結晶領域 R1の両側部に、シリコン (Si)より屈折率 力 S小さい材料で形成された光の伝搬を禁止し、或いは抑制するためのバリア領域を 設けることによって、コア層 5により伝播する光を拡散させることなぐフォトニック結晶 領域 R1の上だけを伝播させることが可能になる。
[0097] 図 7Aはノリア層を設けたフォトニック結晶層 4を有する分散補償素子の概略説明 図、図 7Bはバリア層を設けたフォトニック結晶層 4のより具体的な構成説明図である。
[0098] 図 7A及び図 7Bに示す如ぐフォトニック結晶領域 R1の両側に光の進行方向に沿 つて、フォトニック結晶層 4を構成するシリコン (Si)よりも屈折率の小さい材料で形成 されたバリア領域を設けることによって、光の進行方向(同図において右方向)に対し て水平方向(同図において上下方向)への光の拡散を防いで、フォトニック結晶領域 R1の上、すなわちコア層 5にそって確実に光を伝播させることができる。
[0099] また、図 7Bに記載の如ぐ端子部 42をバリア領域に設けることによって、上述した エネルギー付与部としての電極 8a及び 8bと電気的に接続し、電位保持部として機能 させることがでさる。
[0100] なお、上述した例では、クラッド層 3 (及びクラッド層 6)と同じシリコン酸ィ匕膜 (SiO )
2 又は窒化シリコン膜で形成したが、これに限らず、フォトニック結晶層 4の母材である シリコン (Si)より小さ ヽ屈折率を有する材料であれば良!、。
[0101] (2)変形構成例 2
フォトニック結晶層 4の他の変形構成例を図 8を用いて説明する。この例では、フォ トニック結晶領域 Rlに形成した孔 41と異なる態様で孔 41を形成することによって上 述したノリア領域を実現することができるようになって!/、る。
[0102] 図 8は、他の変形構成例によるバリア層を設けたフォトニック結晶層 4の説明図であ つて、フォトニック結晶層 4のフォトニック結晶領域 R1のある領域を示すものである。
[0103] 図 8を用いて、各領域における孔 41の間隔 (ピッチ)について説明する。なお、光伝 搬領域に下肢分枝のフォトニックバンド領域である領域 (I)または (II)に対応するフォト ニック結晶の場合について説明するものとする。
[0104] フォトニック結晶領域 R1における孔 41の間隔 (ピッチ)を a 、バリア領域における
R1
孔 41の間隔 (ピッチ)を a 、バリア領域とフォトニック結晶領域 R1との境界で隣接す
R2
る孔 41の中心間隔を dxとすると、当該ノ リア領域をフォトニックバンドギャップ領域と するためには、フォトニック結晶領域 R1における孔 41の間隔 a とバリア領域におけ
R1
る孔 41の間隔 a との関係が、 a < a となるよう構成する。
R2 Rl R2
[0105] このとき、バリア領域とフォトニック結晶領域 R1との境界で隣接する孔 41の中心間 隔 dxは、次式で示す条件を満たすよう構成する。なお、孔 41の中心間隔 dxの下限 を設定するのは、バリア領域とフォトニック結晶領域 R1との境界で隣接する孔 41同 士が重ならないようにするためであり、上限を設定するのは、境界に光が閉じ込めら れることを避けるためである。
Figure imgf000020_0001
当該条件を満たすよう各領域の孔 41を形成する。一例として、領域 (I)において、フ オトニック結晶領域 R1における孔 41の間隔(ピッチ) a を 403nm、半径 r を 121nm
Rl Rl
、バリア領域における孔 41の間隔(ピッチ) a を 434nm、半径 r を 130nm、 ノリア領
R2 2
域とフォトニック結晶領域 R 1との境界で隣接する孔 41の中心間隔 dxを 600nmとして 構成すればよい。
[0106] また、各領域の孔 41の間隔が等しくても(つまり、 a =a )、フォトニック結晶領域 R
Rl R2
1における孔 41の半径が r 、 ノリア領域における孔 41の半径が r である場合に、こ
Rl R2
れらの関係が r >r となるよう構成することにより、ノ リア領域をフォトニックギャップ とすることができる。この場合、各領域で孔 41の間隔 (ピッチ)は変化しない (均一)で あるため、バリア領域とフォトニック結晶領域 R1との境界で隣接する孔 41の中心の距 離 (以下、中心間隔と言う。)dxの条件設定をする必要はない。この場合、例えば、各 領域の孔 41の間隔 a 及び a を 403nmとし、フォトニック結晶領域 R1における孔 41
Rl R2
の半径 r を 121nmとして構成した場合、バリア領域における孔 41の半径 r を 110η
Rl R2 mとして構成すればよい。
[0107] 他方、光伝搬領域に上肢分枝のフォトニックバンド領域である領域 (III)または (IV)に 対応するフォトニック結晶の場合に、バリア領域をフォトニックバンドギャップ領域とす るためには、各領域の孔 41の間隔(ピッチ)の相関関係が a >a となるように、又は
Rl R2
、各領域の孔 41の半径の相関関係が各 r <r となるよう構成する。このとき、ノリア
Rl 2
領域とフォトニック結晶領域 R1との境界で隣接する孔 41の中心間隔 dxは、上述の 場合と同様に式 1で示す条件を満たすよう構成する。
[0108] また、各領域の孔 41の間隔が等しくても(つまり、 a =a )、フォトニック結晶領域 R
Rl R2
1における孔 41の半径が r とバリア領域における孔 41の半径が r の相関関係が r
Rl R2 Rl
<r となるよう構成することにより、ノリア領域をフォトニックギャップとすることができる
R2
[0109] なお、上記変形構成例 1と同様に端子部 42をバリア領域に設けることにより、電極 8 a及び 8bと電気的に接続し、電位保持部として機能させることができる。
[0110] [フォトニック結晶層の他の応用例]
上述した実施形態におけるフォトニック結晶層 4は、フォトニック結晶層の複数の領 域に、それぞれのサイズや間隔が異なる複数の孔 41を設けることによって、正負の 分散補償や、複数次の分散補償を行うことができる点に着目し、上記実施形態では 、これを用いた分散補償素子の構成について説明した。
[0111] ところで、フォトニック結晶層 4は上記実施形態の [波長分散変動]において図 3を 用いて詳細に述べたように、バイアス電圧を印加することによってキャリア密度を変化 させて屈折率を変化させることができるものである力 屈折率が変わるということは、 言 、換えれば伝播する光の位相 (radian)を変化させることができる。
[0112] 図 9は、フォトニック結晶層 4の孔 41の直径 Dが 282nm、 270nm、 260nmのときの 光の周波数に対する位相の変化を示すグラフである。図 9中、実線が、孔 41の直径 Dが 282nmのときの光の周波数に対する位相の変化を示す曲線 (D282)、点線が、 孔 41の直径が 270nmのときの光の周波数に対する位相の変化を示す曲線 (D270 )、破線が、孔 41の直径 Dが 260nmのときの光の周波数に対する位相の変化を示 す曲線 (D260)である。同図に示す如ぐ孔 41の直径 Dが小さいほど、光の位相変 化が大きくなる。
[0113] 更に、図 10は、フォトニック結晶層 4の孔 41の直径が 242nmである場合における、 バイアス電圧力 SOV、 +100V、 - 100Vのときの、光の周波数に対する位相の変化を示 すグラフであり、このように、光の位相はフォトニック結晶層 4に印加するバイアス電圧 の大きさによって種々変化する。
[0114] このように、通常であれば(言い換えればフォトニック結晶層 4にバイアス電圧を印 カロしていないとき)には、光の特性曲線が、波数と周波数は光速 cを比例係数とする 比例関係にある力 フォトニック結晶層 4にバイアス電圧を印加することにより、フォト ニックギャップの影響をうけて、当該フォトニックギャップの付近で光の特性曲線が変 化する。
[0115] 上述したようなフォトニック結晶の特性を利用して、波長分散補正デバイスとして応 用することちでさる。
[0116] (1)多モードによる波長分散補正デバイスへの応用手法
図 11は、多モード導波路を用いた波長分散補正素子である。同図は、フォトニック 結晶層 4の波長分散補正デバイスとしての機能を判りやすく説明するため、フォト-ッ ク結晶層 4及び端子部 42以外の構成を省略して図示したものである。
同図に示す如ぐフォトニック結晶層 4の光の入出射端にシングルモード領域を 設け、フォトニック結晶層 4の中央部に孔 41が形成されたフォトニック結晶領域 R1を 設ける。
[0117] そして、光の入射端側のシングルモード領域から、フォトニック結晶層 4の中央部へ と、光の進行方向(同図において下方向)に対して垂直な面の断面積が、当該光の 進行方向に連続的に増大し、一定の断面積を有するフォトニック結晶層 4の中央部 へと、フォトニック結晶層 4の光の進行方向に対して垂直な面の断面積を変化させつ つ形成し、その後、光の進行方向に対して垂直な面の断面積が、当該光の進行方 向に連続的に減少するよう形成して、光の出射端側のシングルモード領域へと当該 断面積を変化させる。
[0118] したがって、コア層によって導波されフォトニック結晶層 4上を伝搬する光は、フォト ニック結晶領域 R1上を進行する多モードの光となって、図 11に図示するように左右 に配置した各端子部 42に印加したバイアス電圧の制御に基づいて異なる経路を経 て伝搬する。異なる経路では、形成された孔 41の直径 Dがそれぞれ異なるフォト-ッ ク結晶領域 R1を通過することになる。孔 41の直径 Dが異なると、フォトニックギャップ の周波数位置が変化し、フォトニックバンドが周波数シフトし、伝搬する光の周波数に 対応した領域での波長分散値が変化する。よって、この多モード導波路を用いると、 バイアス電圧により、光の伝搬経路を制御することを通じて、波長分散値を可変制御 することができる。
[0119] 例えば、上記導波路はフォトニック結晶層が下肢分枝のフォトニックバンド領域に対 応するものとして構成し、入射する光の波長を1530〜156011111、すなわち c -bandと 呼ばれる光通信波長帯の光とし、フォトニック結晶 R1に形成される孔 41のピッチ(間 隔)は 403nmとし、孔 41の直径 Dを 230〜280nmの間で変化させるものとし、更に、 多モード導波路の長さを 10mmとすると、波長分散を正常分散値 500〜OpsZnm の範囲で可変でき、よりコンパクト且つ安価な波長分散補正デバイスを提供すること が可能となる。また、他の部材を必要としないので、光の損失を防ぐことができる。
[0120] (2)方向性結合による波長分散補正デバイスへの応用手法
図 12を用いてフォトニック結晶層 4の他の応用手法を説明する。図 12は、フォト-ッ ク結晶層 4を用いた他の応用手法として、方向性結合を用いた波長分散補正デバィ スを示す説明図である。フォトニック結晶層 4の波長分散補正デバイスとしての機能を 判りやすく説明するため、フォトニック結晶層 4、コア層 5及び端子部 42以外の構成を 省略して図示した。
[0121] 同図に示す如ぐフォトニック結晶層 4の孔 41の直径 Dの大きさが異なる複数の領 域を光の進行方向に垂直な方向に設ける。図に示す例では孔 41の直径 Dが大き 、 領域 (図中右側)と、孔 41の直径 Dが小さ 、領域 (図中左側)の 2つの領域を設けた。 [0122] また、コア層 5等で構成される導波路を、フォトニック結晶層 4のそれぞれの領域上 に配して構成する。同図においては、コア層 5Aを含む導波路と、コア層 5Bを含む導 波路の 2つの導波路が設けられており、各導波路によって導かれる光は、上記フォト ニック結晶層 4の孔 41の直径 Dが異なる領域上を夫々進行することとなる。
[0123] さらに、フォトニック結晶層 4を電気的に接続してエネルギーを付与するための端子 部 42A、 42B及び 43Cを設ける。このうち、端子部 42Aをフォトニック結晶層 4の図中 右側に配し、端子部 42Bをフォトニック結晶層 4の光の入射端側である図中左上部に 配し、端子部 42Cをフォトニック結晶層 4の光の出射端側である図中左下部に配する
[0124] このような構成により、端子部 42A、 42B及び 43Cに印加した電圧と上述した基準 電極 9 (図 1を参照。)に印カロしたバイアス電圧によって、光の経路を連続的に変化さ せることができる。
[0125] 図 12を参照して具体的に説明すると、先ず初めに、コア層 5Aに入射した光(図中 一点鎖線で示す。)は、端子部 42Aと上述した基準電極 9との間にバイアス電圧が印 加されていない場合、図中破線で示す経路 Aを通って伝搬する。そして、ノ ィァス電 圧 (例えば、 10V)が印加されると、図中実線で示す経路 Bを通って伝搬する。
[0126] このように、ノィァス電圧をゼロから連続的に変化させることにより、光の伝搬経路を 経路 A力も経路 Bへと連続的に変化させることができる。これは、ノィァス電圧により、 フォトニックバンドが周波数シフトし、結合導波路の対称 '非対称モード間の位相差が 変化するためである。
[0127] そして、光は伝播経路の変化に伴ってそれぞれ異なる直径のフォトニック結晶の領 域を伝搬することになるため、多モード導波路の場合と同様に、発生する波長分散 値は経路に応じて変化する。よって、本導波路を用いて、波長分散を連続的に可変 制御できる。
[0128] 以上説明したように、フォトニック結晶層 4には、孔 41の直径 Dの大きさや間隔 (ピッ チ)等が異なる複数の領域を光の進行方向に垂直な方向に設け、さらに複数の端子 部 42を設けることにより、波長分散補正デバイスに入射された光に対して所望の変 調を自在に与えることが可能になり、コンパクト且つ安価な波長分散補正デバイスを 実現することができる。

Claims

請求の範囲
[1] 外部から入射される光パルスの波長分散を補償する分散補償素子において、 入射端力 出射端まで前記光パルスを導くためのコア部と、第 1のクラッド層及び第
2のクラッド層から成るクラッド部と、力 成る導波路と、
前記導波路によって導かれる前記光パルスに対して、前記波長分散の変動量の絶 対値と、正負いずれかの符号と、を含む所定の分散特性を有する波長分散変動を付 与するフォトニック結晶部と、
を有し、
前記フォトニック結晶部は、前記第 1のクラッド層上に積層して形成され、 前記コア部は、前記フォトニック結晶部上に積層して形成され、
前記第 2のクラッド層は、前記フォトニック結晶部上に部分的に積層し、かつ前記コ ァ部の上部及び前記コア部の側部を覆うように形成されることを特徴とする分散補償 素子。
[2] 請求項 1に記載の分散補償素子にお!、て、
前記フォトニック結晶部は、誘電率の異なる第 1の物質及び第 2の物質とからなり、 前記第 1の物質が所定のサイズと所定の配置間隔で前記第 2の物質中において面 状に配されることを特徴とする分散補償素子。
[3] 請求項 2に記載の分散補償素子において、
前記フォトニック結晶部は、前記導波路の光パルスの進行方向に沿って配される複 数の領域から成り、
各前記領域における前記第 1の物質の前記サイズ及び前記配置間隔は、前記各 領域における前記分散特性が異なるよう定められることを特徴とする分散補償素子。
[4] 請求項 1乃至請求項 3のいずれか一項に記載の分散補償素子において、
前記フォトニック結晶部の屈折率を変化させて前記波長分散の前記絶対値及び前 記符号を制御すべく、前記フォトニック結晶部にエネルギーを付与するエネルギー付 与部を有することを特徴とする分散補償素子。
[5] 請求項 4に記載の分散補償素子において、
前記エネルギー付与部は、前記フォトニック結晶部の前記各領域毎にエネルギー を付与すること特徴とする分散補償素子。
[6] 請求項 4又は請求項 5に記載の分散補償素子において、
前記第 2の物質は、定常状態で所定のキャリア密度を有する半導体から成り、 前記エネルギー付与部は、前記半導体のキャリア密度を変化させるベく前記フォト ニック結晶部にエネルギーを付与することを特徴とする分散補償素子。
[7] 請求項 6に記載の分散補償素子において、
前記エネルギー付与部は、前記半導体のキャリア密度を変化させるベく前記フォト ニック結晶部に電圧を印加する電圧印加部を有することを特徴とする分散補償素子
[8] 請求項 7に記載の分散補償素子において、
前記エネルギー付与部は、前記第 2の物質の電位を所定の値に保持するための電 位保持部を有することを特徴とする分散補償素子。
[9] 請求項 1乃至請求項 8のいずれか一項に記載の分散補償素子において、
前記フォトニック結晶部の光の進行方向に沿った両側に光の伝搬を抑制するバリア 領域を有することを特徴とする分散補償素子。
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